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かわでん(6648)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

電気機器 電機・精密

事業の概要

  • カスタム配電制御設備の製造
    かわでんは、ビルや工場、大型マンションなどに使われる高低圧配電盤、制御盤、分電盤といった配電制御設備を、顧客の細かい要望に合わせて一つ一つオーダーメイドで製造する専門メーカーです。設立から80年以上の歴史を持ち、この分野では大手企業として知られています。顧客の建築工程に合わせて製品を設計・製造するため、高い技術力と柔軟な対応力が求められるビジネスモデルです。
  • 国内市場に特化
    同社の製品は重量があり、容積も大きいため、海外での生産や輸出には不向きとされています。そのため、日本国内のオフィスビル、病院、学校、工場、大型マンションなどの新築やリニューアル時に発生する需要に特化しており、国内の民間設備投資の動向が直接的に業績に影響を与えます。国内の建築需要に密接に連動する収益構造と言えます。
  • 一貫生産体制
    多くの競合他社が外部委託に頼る中、かわでんは研究開発から設計、製造、販売、アフターサービスまでを一貫して自社で行う体制を確立しています。これにより、顧客からの急な仕様変更にも柔軟に対応でき、高品質な製品を安定して提供することが可能です。この一貫体制が、顧客からの信頼獲得と競争力維持に繋がっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 配電制御設備製造事業の単一セグメント
    かわでんは、高低圧配電盤、制御盤、分電盤などの配電制御設備をカスタムメイドで製造する事業を単一のセグメントとしています。これは、同社がこの分野に特化した専業メーカーであることを示しており、事業内容が明確です。特定の製品群に集中することで、技術やノウハウを深く蓄積し、専門性を高めています。
  • 国内市場に特化した事業展開
    同社の製品は、日本国内の大型・中型オフィスビル、病院、学校、工場、大型マンションなどに設置されており、事業活動は国内市場に限定されています。製品の特性上、重量物であり容積も大きいため、海外での生産や輸出には不向きとされています。そのため、国内の建築物向け需要に特化し、日本の民間設備投資の動向が直接的に事業の規模感に影響を与えます。
  • カスタム型市場での地位
    配電制御設備市場は、標準的な製品を製造する「標準型市場」と、顧客の要望に合わせてカスタマイズする「カスタム型市場」に分かれます。かわでんは後者のカスタム型市場に属しており、この市場には現在、公開企業が存在せず、競合企業は未公開企業がほとんどです。このニッチな市場で大手専業メーカーとしての地位を確立しており、顧客の多様なニーズに応えることで収益を上げています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,122 文字
3【事業の内容】(1)当社の事業内容について 当社は、ビルならびに工場、産業施設、大型マンション向けの高低圧配電盤、制御盤、分電盤などの配電制御設備をカスタムメイドで製作(顧客が指定する製品仕様に従い、一品毎に製作)する大手専業メーカーで、1940年の設立以来長い歴史を有しております。 なお、当社は配電制御設備製造事業の単一セグメントとなっております。(2)当社製品について 当社の製品は、日本国内の大型・中型オフィスビル、病院、学校、工場、大型マンション等に設置されております。機能により高低圧配電盤、制御盤、分電盤等に区分されますが、多くの場合、それら一式を配電制御設備として受注しております。製品は重量物であり、かつ容積が嵩むこと、更にカスタムメイドの場合は納期が建築物の建築工程に深く組み込まれていること、受注から製造までの間に顧客から仕様変更を要求されることが多いこと等の特性により、国内の建築物向けとして、海外での生産には不向きな製品であり、ほとんどが国内企業によりまかなわれているものと思われます。 外注に多くを依存する競合他社が多い中、当社は社内で研究から設計、製造、販売、アフターサービスまでの事業部門を有しており、柔軟な対応が可能な体制を敷いております。[事業系統図] 事業系統図は次のとおりであります。 [製品設置イメージ](3)当社が属する市場・競合他社について 当社の製品は、日本国内の大型・中型オフィスビル、病院、学校、工場、大型マンション等に設置されており、これらの新築、リニューアル時に当社製品に対する需要が発生します。そのため、当社は国内の民間設備投資の動向による影響を強く受け易いと言えます。 配電制御設備市場の業界団体である日本配電制御システム工業会に属するメンバー(正会員)は、2026年3月時点で約360社ありますが、その他地場需要に依存する零細企業や下請け中心に営む企業等が存在しており、全体でのメーカー数は2,000社にものぼると言われており、これらのほとんどは未公開企業により占められています。 更に配電制御設備業界は標準的な型の配電制御設備を製造する標準型市場と、納入先にあわせてカスタマイズして製造するカスタム型市場の二つに分かれます。当社はカスタム型市場に属し、現在のところこの市場に公開企業はなく、当社がこの市場において競合企業として認知できる企業は未公開企業のみとなっております。(4)改善活動について 当社は永年積み重ねてきた生産方式に日々改善を加えております。徹底した生産拠点の効率性を追求し、製品品質の向上とリードタイムの短縮、コスト低減を目指し、改善活動に取り組んでおります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
製品の性能面での差別化が難しく価格競争に陥りがちであり、製造原価の増加が販売価格に反映されない場合があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 なし
配電制御システム工業会に約360社、全体で2,000社ものメーカーが存在し、参入障壁は低い。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:民間非住宅建築投資の減少による需要減 / 原材料価格の変動が販売価格に転嫁できないリスク / 特定顧客への売上依存度が高いリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

提供された財務サマリからは、ブランド力、特許、規制ライセンス、独占的IPに関する具体的な情報は得られませんでした。無形資産による競争優位性は確認できません。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

かわでんの製品(電線、ケーブル等)は、特定のインフラプロジェクトや産業用途で使用される場合、仕様や品質基準への適合が求められるため、顧客が他社製品へ切り替える際には一定の検証コストやリスクが伴う可能性があります。しかし、汎用品においてはスイッチングコストは低いと考えられます。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

電線・ケーブル製造販売事業において、ネットワーク効果が働くようなプラットフォームやサービスモデルは確認されず、ユーザー数の増加が製品価値を直接高める構造は見られません。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

電線・ケーブル業界は、銅などの原材料価格の変動がコストに大きく影響します。かわでんが長年の事業運営で培った調達力や生産効率改善努力により、一定のコスト競争力を維持している可能性はありますが、構造的な圧倒的コスト優位性を示す情報は現時点では確認できません。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

電線・ケーブル業界は、国内に複数の大手メーカーが存在し、一定の寡占化が進んでいると考えられます。かわでんが業界規模に対して最適な生産・販売体制を構築し、効率規模の経済を享受している可能性はありますが、突出した市場シェアや規模の優位性を示すデータはありません。

  • カスタムメイドの専門性
    かわでんは、顧客の具体的な要求に応じて配電制御設備をオーダーメイドで製作する大手専業メーカーです。このカスタムメイドの能力は、標準品では対応できない複雑な建築物や特殊な設備において強みとなります。顧客の建築工程に深く組み込まれるため、一度採用されると他社への切り替えが難しく、安定した取引関係を築きやすいという競争優位性があります。
  • 一貫した社内体制
    研究、設計、製造、販売、アフターサービスまでを自社で一貫して行う体制は、競合他社が外注に多くを依存する中で際立った強みです。これにより、顧客からの仕様変更要求に迅速かつ柔軟に対応でき、製品の品質管理も徹底できます。この体制は、顧客からの信頼獲得に繋がり、長期的な顧客関係を構築する上で重要な要素となっています。
  • 長年の歴史と実績
    1940年の設立以来、80年以上の長い歴史を持つことは、配電制御設備という専門性の高い分野において、技術の蓄積と豊富な実績があることを示します。これにより、顧客からの信頼を得やすく、新規参入企業が容易に追いつけない参入障壁となっています。特に、品質や納期遵守が重視される建築業界において、長年の実績は大きな競争優位性となります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • 持続的な企業価値向上
    かわでんは、「暮らしを守る、電気を守る」という使命を掲げ、デジタル化や生産年齢人口減少といった時代の変化に対応し、持続的な事業価値・株主価値の創出と企業価値向上を経営の基本方針としています。2030年3月期を最終年度とする中期経営計画を策定し、事業戦略、財務戦略、非財務戦略を一体的に推進することで、目標達成を目指しています。
  • 製品競争力の強化と新工場投資
    カスタム型配電制御設備専業メーカーとしての地位を強化するため、品質向上や納期遵守に加え、顧客視点に立った製品・サービス開発に注力します。特に、再開発事業やデータセンター建設の増加、就労人口減少のトレンドに対応し、施工が容易な製品や停電時間を最小化できる製品の開発を進めます。また、2029年前半の竣工を目指し、山形県上山市に新工場を建設し、生産能力の拡充と効率化、自動化、省人化、カーボンニュートラルを実現する計画です。
  • リニューアル事業の強化と業務改革
    インフラ更新の社会トレンドと就業者数の減少を踏まえ、リニューアル事業の強化を重要な課題としています。全社的な業務改革により人的リソースを捻出し、新技術や他社提携も視野に入れ、製品ライフサイクル全体で価値を提供するビジネスモデルへの転換を図ります。また、カスタムニーズへの柔軟性を維持しつつ、製品構造のモジュール化を進めることで、オペレーションの効率化とコストマネジメントの高度化を目指し、収益性の向上を図ります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社では、自社が果たすべき使命を「暮らしを守る、電気を守る」と捉えておりますが、この先も将来にわたり「暮らしを守る、電気を守る」という使命を果たしていく為には、デジタル化の進展や生産年齢人口の減少という時代の潮流変化を正しく理解する必要があると認識しています。 「電気が人々を安全に照らし、人々が快適で安心な暮らしを送れる」理想の社会の実現の為に、当社自体、大きな変革を遂げるとともに、更に一層の努力で最高品質の製品・サービスを提供できる様、体制整備と人材育成を進め、全社一丸でお客様とその先にある皆様の暮らしを支えられる企業へ成長を遂げていく必要があります。その実現の為、当社では「持続的な事業価値・株主価値の創出と継続的な企業価値向上を意識し事業活動を展開していく」事を経営の基本方針と定め、事業展開を行っております。 (2)中長期的な会社の経営戦略 当社は上記「経営の基本方針」に基づき、2030年3月期を最終年度とする5か年の中期経営計画を2025年4月から実行しています。この計画では事業戦略を中心に価値創出の具体策を実行するとともに、それを支える財務戦略・非財務戦略も歩調をあわせ推進することで事業価値・株主価値・企業価値を一体的に高めていきます。 (3)目標とする経営指標 当社は、2025年4月よりスタートいたしました中期経営計画において売上高・営業利益・ROE・配当性向を主要KGIと位置付けております。2030年3月期までに売上高350億円、営業利益40億円、ROE10.0%を安定的に計上出来る体制の確立を目指し、各種施策展開に取組んで参ります。 (4)経営環境及び対処すべき課題 当社を取り巻く事業環境は、経済活動全般としては回復基調で推移しております。 しかしながら、物価上昇や金融政策の転換、地政学的リスクなど、経済環境は依然として不透明な状況が継続することが予測され予断を許しません。 このような状況のもと、当社は昨年策定した中期経営計画の達成に向け、全社一丸となって以下の施策に取り組んでまいります。 (事業戦略)①製品競争力の確保 カスタム型配電制御設備専業メーカーとしての地位を一層強固なものにするため、今迄同様、製品の品質向上や納期遵守への取り組みを推し進めるのに加え、今後は更にお客様視点に立脚した製品・サービスの開発に注力する事で競争力を強化して参ります。特に、再開発事業やデータセンター等の建設案件が増加する一方、就労人口が減少するといった潮流変化の中、納品先でお客様が簡単に施工できる製品や、部品交換の為の停電時間が極小化された製品への需要が高まりつつあります。それらのお客様の課題解決に資する製品を開発することで競争力を強化させて参ります。また、新工場建設による生産能力拡充策も推し進め、持続的成長を確実なものとしていきます。 ②リニューアル事業の強化を起点とした製品ライフサイクル管理強化 当社では、従前よりリニューアル事業の強化を課題と捉えておりましたが、同事業を拡大するに足る人材の確保が困難で大きく成長させるに至っておりません。しかし、就業者数の長期減少やインフラ更新の社会トレンドを踏まえると、同事業の強化は社会的な要請でもあると認識しております。そこで、当社は、全社的な業務改革を推し進め、社内で新たに人的リソースを捻出するとともに、新技術や他社提携を含むビジネスモデル全般の見直しも進め、中長期的に製品ライフサイクル全般で価値提供を図るビジネスモデルへ転換を図って参ります。 ③標準化とモジュール化の推進 当社は、お客様のカスタムニーズへ柔軟に対応する事を強みとしておりますが、お客様のカスタムニーズに対して都度設計を行っているため、オペレーションの効率化や部品点数の絞り込みに改善の余地がある状況です。その為、お客様のカスタムニーズへの対応の柔軟性は損なう事なく、製品構造のモジュール化を進める事で、お客様満足と当社の採算確保を両立させる取組みを推進して参ります。 ④コストマネジメント高度化 当社は製品バリエーションが多岐にわたる為、原価管理の精度に改善の余地があります。特に近年の物価上昇の流れの中では、より厳格なコストマネジメントが必要だと認識しております。生産工程別、案件別の原価管理を高度化するとともに操業度の波を全社的な取組みにより抑制し一層の体質強化を実現して参ります。 ⑤新工場投資 既存施設・設備の更新投資による品質維持・向上に加え、山形県上山市に新工場用地を取得し、2029年前半の竣工を目指して新工場建設に取り組んで参ります。新工場の計画詳細確定は今後となりますが、現時点では「山形工場の機能を継承する工場」「標準化施策・自動化・省人化投資等を連動させ生産効率と生産力向上を両立させる」「カーボンニュートラルを実現し環境に配慮した生産活動を実践させる」等を新工場のコンセプトとして想定しております。 (財務戦略) 新工場投資に際しては、手元資金や営業キャッシュフローの活用のみならず、当社の財務リスクが極端に高まらない水準まで負債を積極活用する事を想定しており、成長投資と株主還元を両立させて参ります。また、当事業年度末において当社の自己株式残高は1,862百万円(4,944,470株)であり、発行済株式総数の23.59%を所有しております。当該自己株式は、資本政策の柔軟性・機動性を確保するため取得しておりますが、自己株式の処分につきましては今後の対処すべき課題の一つと認識しております。 (非財務戦略)人的資本投資の強化 当社経営理念に掲げる「人間尊重」の精神のもと、人事諸制度のアップデートを進める等人的資本投資を強化して参ります。具体的な取組としては下表に記載の事項を想定しています。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において当社が判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社では、自社が果たすべき使命を「暮らしを守る、電気を守る」と捉えておりますが、この先も将来にわたり「暮らしを守る、電気を守る」という使命を果たしていく為には、デジタル化の進展や生産年齢人口の減少という時代の潮流変化を正しく理解する必要があると認識しています。 「電気が人々を安全に照らし、人々が快適で安心な暮らしを送れる」理想の社会の実現の為に、当社自体、大きな変革を遂げるとともに、更に一層の努力で最高品質の製品・サービスを提供できる様、体制整備と人材育成を進め、全社一丸でお客様とその先にある皆様の暮らしを支えられる企業へ成長を遂げていく必要があります。その実現の為、当社では「持続的な事業価値・株主価値の創出と継続的な企業価値向上を意識し事業活動を展開していく」事を経営の基本方針と定め、事業展開を行っております。 (2)中長期的な会社の経営戦略 当社は上記「経営の基本方針」に基づき、2030年3月期を最終年度とする5か年の中期経営計画を2025年4月から実行しています。この計画では事業戦略を中心に価値創出の具体策を実行するとともに、それを支える財務戦略・非財務戦略も歩調をあわせ推進することで事業価値・株主価値・企業価値を一体的に高めていきます。 (3)目標とする経営指標 当社は、2025年4月よりスタートいたしました中期経営計画において売上高・営業利益・ROE・配当性向を主要KGIと位置付けております。2030年3月期までに売上高350億円、営業利益40億円、ROE10.0%を安定的に計上出来る体制の確立を目指し、各種施策展開に取組んで参ります。 (4)経営環境及び対処すべき課題 当社を取り巻く事業環境は、経済活動全般としては回復基調で推移しております。 しかしながら、物価上昇や金融政策の転換、地政学的リスクなど、経済環境は依然として不透明な状況が継続することが予測され予断を許しません。 このような状況のもと、当社は昨年策定した中期経営計画の達成に向け、全社一丸となって以下の施策に取り組んでまいります。 (事業戦略)①製品競争力の確保 カスタム型配電制御設備専業メーカーとしての地位を一層強固なものにするため、今迄同様、製品の品質向上や納期遵守への取り組みを推し進めるのに加え、今後は更にお客様視点に立脚した製品・サービスの開発に注力する事で競争力を強化して参ります。特に、再開発事業やデータセンター等の建設案件が増加する一方、就労人口が減少するといった潮流変化の中、納品先でお客様が簡単に施工できる製品や、部品交換の為の停電時間が極小化された製品への需要が高まりつつあります。それらのお客様の課題解決に資する製品を開発することで競争力を強化させて参ります。また、新工場建設による生産能力拡充策も推し進め、持続的成長を確実なものとしていきます。 ②リニューアル事業の強化を起点とした製品ライフサイクル管理強化 当社では、従前よりリニューアル事業の強化を課題と捉えておりましたが、同事業を拡大するに足る人材の確保が困難で大きく成長させるに至っておりません。しかし、就業者数の長期減少やインフラ更新の社会トレンドを踏まえると、同事業の強化は社会的な要請でもあると認識しております。そこで、当社は、全社的な業務改革を推し進め、社内で新たに人的リソースを捻出するとともに、新技術や他社提携を含むビジネスモデル全般の見直しも進め、中長期的に製品ライフサイクル全般で価値提供を図るビジネスモデルへ転換を図って参ります。 ③標準化とモジュール化の推進 当社は、お客様のカスタムニーズへ柔軟に対応する事を強みとしておりますが、お客様のカスタムニーズに対して都度設計を行っているため、オペレーションの効率化や部品点数の絞り込みに改善の余地がある状況です。その為、お客様のカスタムニーズへの対応の柔軟性は損なう事なく、製品構造のモジュール化を進める事で、お客様満足と当社の採算確保を両立させる取組みを推進して参ります。 ④コストマネジメント高度化 当社は製品バリエーションが多岐にわたる為、原価管理の精度に改善の余地があります。特に近年の物価上昇の流れの中では、より厳格なコストマネジメントが必要だと認識しております。生産工程別、案件別の原価管理を高度化するとともに操業度の波を全社的な取組みにより抑制し一層の体質強化を実現して参ります。 ⑤新工場投資 既存施設・設備の更新投資による品質維持・向上に加え、山形県上山市に新工場用地を取得し、2029年前半の竣工を目指して新工場建設に取り組んで参ります。新工場の計画詳細確定は今後となりますが、現時点では「山形工場の機能を継承する工場」「標準化施策・自動化・省人化投資等を連動させ生産効率と生産力向上を両立させる」「カーボンニュートラルを実現し環境に配慮した生産活動を実践させる」等を新工場のコンセプトとして想定しております。 (財務戦略) 新工場投資に際しては、手元資金や営業キャッシュフローの活用のみならず、当社の財務リスクが極端に高まらない水準まで負債を積極活用する事を想定しており、成長投資と株主還元を両立させて参ります。また、当事業年度末において当社の自己株式残高は1,862百万円(4,944,470株)であり、発行済株式総数の23.59%を所有しております。当該自己株式は、資本政策の柔軟性・機動性を確保するため取得しておりますが、自己株式の処分につきましては今後の対処すべき課題の一つと認識しております。 (非財務戦略)人的資本投資の強化 当社経営理念に掲げる「人間尊重」の精神のもと、人事諸制度のアップデートを進める等人的資本投資を強化して参ります。具体的な取組としては下表に記載の事項を想定しています。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況 当事業年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善等を背景に、緩やかな回復基調で推移いたしました。 当社を取り巻く事業環境につきましても、民間設備投資が堅調に推移する中で、市場環境は底堅く推移いたしました。一方、中東情勢をはじめとする地政学的リスクの長期化により、資源・エネルギー価格の上昇や部材調達面での制約が懸念されるなど、先行きは不確実性が高く、引き続き注視が必要な状況にあります。 このような状況のもと、当社は都市部の再開発案件に加え、工場関連の設備投資・更新需要等を背景とした案件を取り込み、売上高は26,491百万円(前期比9.4%増)となりました。 利益につきましては、堅調な市場環境を背景に、大型案件への対応力や仕様変更への柔軟な対応といった当社の強みを活かし、案件別の採算管理の徹底および原価低減に努めた結果、営業利益は4,117百万円(前期比59.0%増)、経常利益は4,169百万円(前期比56.5%増)、当期純利益は2,932百万円(前期比49.4%増)となりました。②キャッシュ・フローの状況 当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、投資活動によるキャッシュ・フローで1,275百万円の資金の減少、財務活動によるキャッシュ・フローで1,068百万円の資金の減少があったものの、営業活動によるキャッシュ・フローで5,061百万円の資金の増加となり、これらの結果、前事業年度末比2,718百万円(33.5%)増加し、10,837百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは5,061百万円の資金の増加となりました。これは法人税等の支払額968百万円及び仕入債務の減少242百万円による資金の減少があったものの、税引前当期純利益4,117百万円や未収入金の減少1,596百万円、減価償却費580百万円などの資金の増加があったことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度における投資活動によるキャッシュ・フローは1,275百万円の資金の減少となりました。これは山形工場及び九州工場における設備の更新などに伴う有形固定資産取得による支出854百万円、社内システムの増強に伴う無形固定資産取得による支出136百万円などの資金の減少があったことによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 当事業年度における財務活動によるキャッシュ・フローは1,068百万円の資金の減少となりました。これは長期借入金の借入による収入100百万円の資金の増加があったものの、配当金の支払額946百万円、長期借入金の返済による支出291百万円などの資金の減少があったことによるものであります。③生産、受注及び販売の実績a.生産実績当事業年度における生産実績は次のとおりであります。区分生産高(千円)前期比(%)配電制御設備26,403,825106.9計26,403,825106.9 b.受注実績当事業年度における受注実績は次のとおりであります。区分受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)配電制御設備30,976,204113.428,488,841118.7計30,976,204113.428,488,841118.7 c.販売実績当事業年度における販売実績は次のとおりであります。区分販売高(千円)前期比(%)配電制御設備26,491,090109.4計26,491,090109.4 (注)1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、以下のとおりであります。前事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当事業年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)販売先金額(千円)割合(%)販売先金額(千円)割合(%) ㈱きんでん4,116,80317.0 ㈱きんでん3,593,32213.6 関工商事㈱3,730,29315.4 関工商事㈱2,609,7949.9 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容文中における将来に関する事項は、当事業年度末(2026年3月31日)現在において判断したものであります。①重要な会計方針及び見積り 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たりまして、経営陣による会計方針の選択・適用と、資産、負債の評価などの会計上の判断・見積りが含まれております。②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容1)財政状態(流動資産) 未収入金が1,607百万円減少いたしましたが、その一方で現金及び預金が2,718百万円増加いたしました。これらの結果、流動資産合計は前事業年度末比1,132百万円(5.9%)増加し、20,291百万円となりました。(固定資産) 投資有価証券の増加などにより投資その他の資産が796百万円増加、有形固定資産が357百万円増加、無形固定資産が19百万円増加いたしました。これらの結果、固定資産合計は前事業年度末比1,172百万円(18.7%)増加し、7,443百万円となりました。(流動負債) 未払法人税等が190百万円増加したものの、買掛金242百万円の減少などにより、流動負債合計は前事業年度末比79百万円(1.3%)減少し、6,188百万円となりました。(固定負債) 長期借入金が137百万円減少したことなどにより、固定負債合計は前事業年度末比189百万円(13.4%)減少し、1,227百万円となりました。(純資産) 前事業年度の期末配当480百万円及び当事業年度の中間配当464百万円による減少がありましたが、当期純利益2,932百万円の計上により利益剰余金が1,987百万円増加いたしました。これに加えその他有価証券評価差額金が587百万円増加したことにより、純資産合計は前事業年度末比2,574百万円(14.5%)増加し、20,318百万円となりました。2)経営成績(営業損益) 当事業年度は、都市部におけるオフィス・商業施設の再開発やデータセンター・半導体関連の大型工場建設に伴う受注が堅調に推移したことから、売上高は前事業年度の24,218百万円に比べ9.4%増収の26,491百万円となりました。 売上原価については、原材料・エネルギー価格の高騰や人件費の上昇などの影響が継続しているため、前事業年度の16,200百万円から1.1%増加し16,372百万円となりました。 販売費及び一般管理費は、人件費の増加や中期経営計画推進のための戦略的経費の増加などの要因により、前事業年度の5,428百万円から572百万円増加し6,001百万円となり、売上高に対する比率は22.7%となっております。 利益につきましては、増収による影響に加え高付加価値案件の受注が堅調であることから、営業利益は前事業年度の2,589百万円に対し59.0%増益の4,117百万円となりました。 (営業外損益) 営業外収益・費用は前事業年度の75百万円の収益(純額)から52百万円の収益(純額)となりました。減少の主な要因は、前事業年度において取引先の破産手続き完了に伴う引当金の戻入れ、損害金の発生に伴う受取補償金の計上があったことによるものであります。 この結果、経常利益は前事業年度の2,664百万円に対し56.5%増益の4,169百万円となりました。 (特別損益) 特別損失は固定資産除却損を52百万円計上し、この結果、税引前当期純利益は前事業年度の2,649百万円に対し55.4%増益の4,117百万円となりました。 (当期純利益) 法人税、住民税及び事業税が前期より増加し、税金費用1,184百万円計上いたしました。この結果、当期純利益は前事業年度の1,963百万円に対し49.4%増益の2,932百万円となりました。 3)キャッシュ・フローの状況 当事業年度のキャッシュ・フローの状況につきましては「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 4)経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社は、2025年4月よりスタートいたしました中期経営計画において売上高・営業利益・ROE・配当性向を主要KGIと位置付けております。2030年3月期までに売上高350億円、営業利益40億円、ROE10.0%を安定的に計上出来る体制の確立を目指し、各種施策展開に取組んで参ります。 当事業年度のROEは15.4%となっております。今後につきましても当該指標の向上に努めて参ります。 5)資本の財源及び資金の流動性 当社の運転資金需要のうち主なものは、製品製造のための材料及び部品の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。営業費用の主なものは、人件費であります。 当社は現在、運転資金及び設備投資資金につきましては内部資金または借入により資金調達することとしております。 借入による資金調達に関しましては、安定的な長期借入金で調達することを原則としております。 当社は健全な財務状態、営業活動を基盤としたキャッシュ・フローを生み出す能力により、当社の成長を維持するために将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達することが可能と考えております。 また、当社は資本政策の柔軟性・機動性を確保するため自己株式を取得しております。 なお、自己株式の取得の状況は「第4 提出会社の状況、2 自己株式の取得等の状況」に記載のとおりであります。 6)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 国内民間設備投資への依存
    かわでんの製品需要は、日本国内の大型・中型オフィスビル、病院、学校、工場、大型マンションなどの新築やリニューアル時の建築投資に強く依存しています。新型コロナウイルス感染拡大の影響で2020年度に大幅な減少が見られたように、企業収益の悪化など外部環境の変化により民間非住宅建築投資が減少した場合、製品需要が減少し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 価格競争とコスト増加
    配電制御設備市場は製品の性能面での差別化が難しく、価格競争に陥りやすい傾向があります。また、原材料である鉄板や銅バーの価格変動が販売価格に必ずしも反映されず、製造原価が増加するリスクがあります。さらに、顧客からの仕様変更に伴う製造原価の増加が販売価格に転嫁できない場合、利益率が低下し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 特定顧客・仕入先への依存と長期回収期間
    売上高の約3割が特定の大手2社(きんでん、関工商事)に集中しており、これらの企業の事業方針変更や取引減少は業績に大きな影響を与えかねません。また、主要部品である三菱電機製品の仕入れを特定の一社(立花エレテック)に依存しており、仕入れが困難になった場合、一時的に業務に支障が出る可能性があります。さらに、受注から売掛金回収までが2~3年と長期にわたる案件もあり、その間に顧客の倒産などが発生すると、売掛金が回収できず業績に悪影響を及ぼすリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|4,485 文字
3【事業等のリスク】 以下において、当社の事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、リスク要因となる可能性があると考えられる主な事項及びその他投資者の判断に重要な影響を及ぼすと考えられる事項を記載しております。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社の有価証券に関する投資判断は、慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。 なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、2026年3月31日現在において当社が判断したものであり、不確実性を内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。①当社の事業内容と特徴について 当社は、ビルならびに工場、産業施設、大型マンション向けの高低圧配電盤、制御盤、分電盤などの配電制御設備をカスタムメイドで製作(顧客が指定する製品仕様に従い、一品毎に製作)する大手専業メーカーで、1940年の設立以来長い歴史を有しております。(イ)当社事業の属する市場の特徴と動向について 当社の製品は、日本国内の大型・中型オフィスビル、病院、学校、工場、大型マンション等に設置されており、機能により高低圧配電盤、制御盤、分電盤等に区分されますが、多くの場合、それら一式を配電制御設備として受注しております。製品は重量物であり、かつ容積が嵩むこと、更にカスタムメイドの場合は納期が建築物の建築工程に深く組み込まれていること、受注から製造までの間に顧客から仕様変更を要求されることが多いこと等の特性により、国内の建築物向けとして、海外での生産には不向きな製品であり、輸出にも不向きな製品です。当社が製品を納入する施設は大型マンションを除いて多くが非居住用施設であり、当社の製品への需要はこれら施設への建築投資時に発生することから、当社は国内の民間非住宅建築投資の動向による影響を強く受けると言えます。 民間非住宅建築投資は、新型コロナウイルス感染拡大の影響から2020年度に大幅に減少いたしました。2021年度以降は徐々に改善傾向は見られるものの、今後も様々な外部環境の変化から企業収益の悪化による民間非住宅建築投資が減少した場合には、当社製品の需要が減少し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。(ロ)配電制御設備事業の競争状況について 当社が事業を展開する配電制御設備の市場の特徴は、国内の民間非住宅建築投資の動向による影響を強く受けやすい点、新技術・新製品の開発・導入が頻繁になされることなく、従来の製品や技術が長く利用されるという点、製品の性能面での差別化が難しくそのため価格競争に陥りがちであるという点、及び製品の納期が建築物の建築工程に深く組み込まれ、受注から製造までの間に顧客から仕様変更を要求されることが多いという点があげられます。したがって、当社の将来における競争力は、以下のような点に依拠していると当社は考えます。(a)顧客ニーズにきめ細やかに対応したプレサービス、アフターサービス(b)建設不況に伴う製品の価格下落に対応できる生産技術の向上や管理費の効率化等によるコスト削減(c)顧客からの仕様変更に常に対応し、建築工程に組み込まれる製品を納期に確実に納入することができるという顧客の信用の維持(d)製品の性質上長期間となりやすい受注から製品納入までの期間に耐えうる財務面での信用力 これらの課題に対して当社は継続的な生産効率の改善や、リードタイムの短縮、営業体制の強化等の対策を行っておりますが、一方でコスト削減等には限界があり、製品の価格下落に対応できるようなコストの削減を行うことができない可能性があります。また、顧客からの仕様変更の内容や程度によっては、十分それに対応することができず、その結果、当社は顧客からの信用を維持できない可能性もあります。かかる場合、当社は競争力を維持できず、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。(ハ)四半期業績について 四半期ごとに当社の業績を見た場合、その時期に検収される案件の金額、利益率により、売上高、利益ともに変動するため、ある四半期の業績は必ずしも他の四半期の業績や年次の業績を示唆するものではないことにご注意ください。(ニ)特定顧客への売上依存度について 2026年3月期における当社売上高のうち㈱きんでん、関工商事㈱に対する売上高の構成比はそれぞれ13.6%、9.9%となっております。各社とは、納入数量、価格等に関する長期納入契約は締結しておりません。 当社は今後共、各社と良好かつ緊密な関係を維持・拡大する方針ですが、各社の事業方針、営業施策により当社との取引関係を維持できない場合、あるいは当社との取引が相当程度減少した場合、当社の業績が悪影響を受ける可能性があります。 (ホ)特定の仕入先からの仕入依存度及び特定メーカーへの依存度について 2026年3月期における当社の原材料仕入高のうち㈱立花エレテックからの仕入高は23.2%となっております。これは、配電制御設備の主要部品である電気機器類のうち当社が最も多く使用している三菱電機㈱製品について、㈱立花エレテックから購入していることによるものです。 当社が三菱電機㈱製品を最も多く使用しているのは、品揃え、コスト、利便性等を考慮してのことです。当社といたしましては、今後とも良好な関係を維持していく方針ですが、万が一、㈱立花エレテックからの購入が困難な状況に陥った場合、三菱電機㈱製品の仕入先を変更することにより対応は十分可能であると考えられるものの仕入先を変更するまでの間一時的に業務に必要な電気機器類を入手できず、当社の業績が悪影響を受ける可能性があります。 また、上記の通り配電制御設備の主要部品である電気機器類のうち当社が最も多く使用している製品は、三菱電機㈱製品であり、万が一、三菱電機㈱製品の購入が困難な状況に陥った場合、他社製品に切り替えることにより対応は可能と考えられますが、他社製品により代替するまでの間一時的に業務に必要な電気機器類を入手できず、当社の業績が悪影響を受ける可能性があります。(ヘ)原材料の価格変動による影響について 当社使用の原材料のうち、鉄板、銅バーの購入価格は市況による変動を受けることがあります。当該変動分については必ずしも販売価格に反映されているとは限らず、当社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。(ト)製造原価が販売価格に反映されないリスク 当社の事業遂行上は、受注から製造までの間に顧客から製品の仕様変更を要求されることが頻繁にありますが、国内建設業界における慣行を前提とした場合、かかる仕様変更に伴う製造原価の増加が販売価格に反映されるとは限りません。 当該仕様変更に伴い製造原価が増加した場合、当社は徹底した顧客サービス、リードタイムの短縮などによる差別化を行い、販売価格に製造原価の上昇分を反映すべく努力致しますが、競争力維持の観点等から、交渉の結果常に販売価格を上げられるとは限らず、場合によっては製造原価が販売価格を上回る可能性もあります。(チ)受注から売掛金の回収までの期間が長期間にわたるリスク 当社の製品は顧客が指定する製品仕様に従い、一品毎に製作するカスタムメイドであること、受注から製造までの間に顧客から仕様変更を要求されることが多いこと、納期が建築物の建築工程に深く組み込まれ、顧客の依頼により納期も頻繁に変更されること、売上は顧客による検収後に計上するため、一連の製品納入の最後に納品した時点でそれ以前に納品した製品も含めて一括して顧客による検収が行われることもあること等の理由により、受注から顧客による検収までの期間が、長いものは2~3年かかる場合があります。 このように受注から検収までの期間が長期間にわたることは、当社の製品の特質及び国内建設業界の慣行上やむを得ないことではありますが、その期間中に、顧客からの注文の取消しや顧客の倒産その他なんらかの理由により受注後に製品の納入又は検収にまで至らない可能性があります。 また、検収後顧客に対する売上債権の回収までに要する期間も、通常約2ヶ月かかります。当社は顧客に対する与信管理の徹底を図っておりますが、製品の検収後において、顧客の倒産等により売掛金の回収が行えない可能性があります。かかる事態が発生した場合、当社の業績が悪影響を受ける可能性があります。②売上計上について 当社の製品は、その納期が建築物の建築工程に深く組み込まれ、また、顧客の依頼により納期も頻繁に変更されることもあり、建築工程の遅れ、又は納期の変更により、製品納入が当初予定していた時期よりも遅れる可能性があります。また、建築工程の進捗状況に応じて、一部の製品を先に納入する場合でも、その時点で検収が行われず、一連の製品納入の最後に納品した時点でそれ以前に納品した製品も含めて一括して顧客による検収が行われる場合もあります。 当社は売上を顧客による製品検収後に計上するため、上記のような理由により、製品の納入又は検収が当初予定の時期よりも遅れた場合には、売上計上が遅れることになり、当社の業績が変動する可能性があります。 ③製品の欠陥について 当社はISO(国際標準化機構)による品質保証規格に従って製品を製造しており、品質には万全を期しておりますが、製品に欠陥が生じた場合、停電による損害や最悪の場合は火災が発生し当社製品を備える建物への延焼による損害等が発生する可能性があります。また、製造物責任賠償については保険に加入しておりますが、この保険により最終的に負担する賠償額を十分にカバーできるという保証はありません。さらに、引続き当社がこのような保険に許容できる条件で加入できるとは限りません。製造物責任賠償につながるような製品の欠陥は、多額のコストや当社の評価に重大な影響を与え、それにより受注・売上が減少し、当社の業績と財務状況に悪影響が及ぶ可能性があります。④法的規制について 当社工場には、板金、プレス、塗装、メッキの各工程があるため、主に騒音規制法、水質汚濁防止法並びに毒物及び劇物取締法の規制を受けております。そのため、これらの法的規制の変更があった場合には、そのための対応費用を追加計上する必要が生じ、当社の業績が悪影響を受ける可能性があります。⑤生産拠点の一極集中リスクについて 地震等の自然災害や火事、爆発等の事故によって、当社の製造拠点等が壊滅的な損害を受ける可能性があります。特に、当社はその生産の大部分(2026年3月期においては、約7割)を山形工場で行っており、九州工場の生産能力は山形工場よりかなり低いため、山形工場が自然災害等により壊滅的な損害を被った場合、当社の生産は深刻な影響を受け、売上が大幅に低下し、更に、山形工場の修復又は代替のために巨額の費用を要することとなる可能性があります。

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