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インスペック(6656)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

電気機器 電機・精密

事業の概要

  • 基板検査装置の開発・製造・販売
    インスペックは、半導体パッケージ基板やスマートフォンなどに使われる精密プリント基板の外観検査装置を開発、製造、販売しています。これらの装置は、製品の品質を確保するために不可欠であり、現代のデジタル機器製造を支える重要な役割を担っています。主な収益源はこの検査装置の提供です。
  • 研究開発と保守サービス
    主力事業である基板検査装置の製造・販売に加え、関連する研究開発や保守・サービスも手掛けています。これにより、顧客への継続的なサポートを提供し、製品のライフサイクル全体にわたる価値提供を行っています。保守サービスは安定的な収益源にもなり得ます。
  • グループ構成と海外展開
    インスペックグループは、インスペック株式会社と台湾英視股份有限公司の2社で構成されています。台湾子会社は連結財務諸表に与える影響が小さいため連結対象外ですが、海外、特に台湾や中国市場への展開も視野に入れた事業構造となっています。グローバルな視点で事業機会を追求しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 半導体パッケージ基板検査装置事業
    この事業は、生成AI向けデータセンターのCPU・GPUなどに使われる半導体パッケージ基板の外観検査装置を提供しています。売上高は18.8108億円、営業利益は1.49608億円と、インスペックの主要な稼ぎ頭であり、特にAI市場の拡大が需要を牽引しています。高機能な半導体製造に不可欠な装置を提供しています。
  • 精密基板検査装置事業
    スマートフォンなどのデジタル機器に使用される精密プリント基板の外観検査装置の開発、製造、販売、保守サービスを行っています。売上高は4.67126億円ですが、営業利益は-1.10307億円と赤字です。この事業は、デジタル家電分野の技術革新の速さに対応し、常に新しいニーズに応える製品開発が求められています。
  • 事業構成と収益性
    インスペックの事業は、主に半導体パッケージ基板検査装置と精密基板検査装置の二つの柱で構成されています。半導体パッケージ基板検査装置事業が収益の大部分を占め、全体の利益に貢献しています。精密基板検査装置事業は現状赤字ですが、今後の技術開発や市場開拓により収益改善を目指す可能性があります。
FY2020 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
SemiconductorPackageSubstrate 事業 19 1 8.0%
PrecisionSubstrateInspection 事業 5 -1 -23.6%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|352 文字
3【事業の内容】当社グループは、当社(インスペック株式会社)及び台湾英視股份有限公司の2社により構成されており、当社グループの事業は、基板検査装置関連機器製造・販売を主な事業内容とし、その他にこれらに関連する研究開発及び保守・サービス等の事業活動を展開しております。なお、台湾英視股份有限公司については、連結財務諸表に及ぼす影響に重要性が乏しいため、連結の範囲より除外しております。 基板検査装置関連事業インスペック株式会社生成AIの普及によるデータセンター向けのCPU・GPUに使用される半導体パッケージ基板及びスマートフォンなどのデジタル機器に使用される精密プリント基板などの外観検査装置の開発、製造、販売及び保守サービスを行っております。 [事業系統図] 当社の事業系統図は、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
自社開発のコア技術が競争力の原点であり、継続的なシステム開発を進めているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
画像処理専用コンピューターをコアとした画像処理システム、微細配線化に対応する検査装置開発。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
会社が挙げる主要リスク:設備投資需要の変動 / 他社との競合 / 新製品の開発・販売の不確実性
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

インスペックは特定のブランド力、特許、規制ライセンス、独占的IPに関する公開情報が限定的であり、無形資産による競争優位性は現時点では確認できない。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

インスペックの製品(例:半導体製造装置用部品)は、顧客の生産ラインに組み込まれるため、切り替えには一定の検証コストやリスクが伴う可能性がある。しかし、代替品の選択肢が複数存在し、乗り換え障壁は高くないと推測される。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

インスペックの事業モデルは、ユーザー数の増加によってサービスの価値が向上するネットワーク効果を生み出す構造ではない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

インスペックは精密部品加工を得意とするが、競合他社も同様の技術を持つ可能性があり、構造的なコスト優位性を示す具体的な情報は少ない。価格競争力は市場環境に左右される。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

インスペックは半導体製造装置用部品市場において、特定のニッチ分野で一定のシェアを持つ可能性がある。しかし、市場全体で見ると、大手企業との規模の経済における差は大きいと考えられる。

  • 独自のコア技術による競争力
    インスペックの検査装置は、自社開発した画像処理専用コンピューターを核とした画像処理システムが強みです。この独自のコア技術が製品の競争力の源泉となっており、他社製品との差別化を図っています。これにより、高性能な検査ニーズに応えることが可能です。
  • 最先端半導体市場への対応力
    生成AIの普及に伴うデータセンター向けCPU・GPU用半導体パッケージ基板や、スマートフォンの精密プリント基板など、技術革新が速い分野に対応しています。特に、L/S=1.5/1.5μmまで対応可能な新製品「SX7000」シリーズを投入するなど、微細化・高密度化するニーズに迅速に対応できる開発力を持っています。
  • 検査から修復までの一貫ソリューション
    配線パターンの欠陥修復を行うリペア装置「LX7000」シリーズも開発・提供しており、検査だけでなく修復までを一体化したソリューションを提供しています。これにより、顧客の製品品質向上と歩留まり改善に貢献し、単なる検査装置メーカーに留まらない付加価値を提供しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • 先端技術による競争力強化
    AIの急速な進歩に対応し、高密度チップレット基板などの最先端パッケージ基板ニーズに応えるため、高精度検査技術の開発を加速しています。AIを活用した画像処理の高度化や検査処理の高速化、欠陥修復リペア装置の開発を通じて、先端半導体分野での競争力強化と事業拡大を目指しています。
  • 収益体質の改善と強化
    原材料価格の高騰や円安、中東情勢の不安定化による製造コスト増加に対応するため、顧客との価格交渉による適正な価格転嫁を進めています。また、生産効率の向上による原価低減、サプライチェーンの見直し、新規サプライヤー開拓により、強靭で柔軟な供給体制を構築し、収益性の向上を図っています。
  • グローバル市場での販売拡大
    東アジアを中心とした半導体関連市場を主要ターゲットとし、台湾・中国での展示会出展や現地商社との連携強化、子会社での実機デモンストレーションを通じて商談機会を拡大します。さらに、タイやベトナムなどの東南アジア市場でも販売活動を強化し、海外市場での売上拡大を目指しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。(1) 経営方針当社は、「確かな技術とあくなき挑戦で、創造社会を切り拓く」というパーパス(存在意義)のもと、以下の課題に取り組んでおります。 (2) 中長期的な会社の経営戦略2026年4月期の半導体関連分野におきましては、生成AI向けデータセンター投資の拡大を背景に、最先端半導体パッケージ基板の需要が堅調に推移しました。これに伴い、当社の主要取引先である半導体パッケージ基板メーカー各社における設備投資が拡大したことから、半導体パッケージ基板検査装置関連の引き合い及び商談は活発化しました。一方で、自動車関連分野におきましては、中国においては電気自動車(EV)市場が堅調に推移しているものの、EV向けFPC市場では現地メーカーの競争力向上や現地調達の進展などにより、当社向け需要は伸び悩みました。当社は、2025年4月期に露光装置関連事業から撤退したことで、改めて中期経営計画を見直し、2028年4月期をゴールとした中期経営計画を2025年6月に策定いたしました。 (3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 高い競争力を持つ装置の開発当社の主力製品である精密基板検査装置においては、AIの急速な進歩を背景に高機能AI半導体の市場拡大に伴い、高密度チップレット基板など最先端パッケージ基板のニーズが拡大しております。当社はこの動向に対応するため、2025年7月にL/S※=1.5/1.5μmまで対応可能な新製品「SX7000」シリーズをリリースいたしました。今後は、微細化・高密度化する配線パターンに対応した高精度検査技術の開発をさらに加速するとともに、AI技術を活用した画像処理の高度化及び検査処理の高速化を推進してまいります。また、配線パターンの欠陥修復を行うリペア装置についても、2025年7月に新製品「LX7000」をリリースしており、現在も機能高度化に向けた開発を継続しております。これにより、検査から修復までを一体化したソリューションを提供し、顧客の製品品質向上及び歩留まり改善に貢献してまいります。さらに、生産現場における省人化ニーズの高まりを踏まえ、全自動化検査システムの機能高度化及びライン統合を推進し、顧客の生産性向上に資するソリューション提供を強化してまいります。これらの取り組みを通じ、急拡大する先端半導体パッケージ分野における競争力強化と事業拡大を図ってまいります。※ L/S:ライン&スペース(基板上の配線幅と配線間のスペースの寸法を表す) ② 収益体質の強化原材料価格の高騰や円安の進行に加え、中東情勢の不安定化により、原材料価格のさらなる上昇や調達リードタイムの長期化が顕在化しており、当社製品の製造コスト増加及び利益率低下の要因となっております。これらに対応するため、顧客との交渉を通じた適正な価格転嫁を推進するとともに、生産効率の向上による原価低減に取り組んでおります。具体的には、見積段階から工数及び技術ノウハウを精緻に管理することで原価算定精度の向上を図るとともに、予実管理の強化を通じて継続的なコスト削減を推進しております。また、サプライチェーンの見直しを進め、新規サプライヤーの開拓及び調達先の多様化により供給リスクの分散と納期安定化を図り、QCDの向上に努めております。今後も、不確実性の高い外部環境に対応可能な強靭かつ柔軟な供給体制の構築を推進し、収益体質の強化と中長期的な企業価値向上を目指してまいります。 ③ 海外市場向け販売の強化海外市場においては、既存代理店であるWorld Wide Semi-Conductor Equipment社と連携し、中国、タイ及びベトナムでの販売活動を推進しております。今後は、東アジアを中心とする半導体関連市場を主要ターゲットとし、台湾・中国での展示会出展や、台湾現地商社との連携強化を進めるとともに、当社子会社である台湾英視股份有限公司における実機デモンストレーションを通じて商談機会の拡大を図ってまいります。加えて、タイ及びベトナムを中心とした東南アジア市場においても展示会出展等を通じ、販売活動の強化を図ってまいります。④ 人的資本経営の強化当社は、持続的成長を支える組織力の強化に向け、人的資本への投資を重要課題として位置付けております。市場環境の不確実性が高まる中、社員一人ひとりが能力を最大限発揮できる環境の整備が不可欠であるとの認識のもと、人事評価制度の定着を図るとともに、新たに策定した人材育成プログラムに基づき、階層別研修や専門スキル研修を推進しております。また、初任給の引き上げ及び基本給のベースアップを継続的に実施し、社員の働きがい向上と優秀な人材の確保・定着に努めております。さらに、パーパス及びバリューの浸透を通じて組織の一体感を醸成し、企業価値の持続的向上を図ってまいります。 ⑤ コーポレート・ガバナンスの強化当社は、持続的な企業価値向上に向け、コーポレート・ガバナンスの実効性向上及び透明性の確保を重要課題としております。リスク管理体制については、従来のモニタリングに加え、リスクの早期把握及び迅速な対応を可能とする体制の高度化を推進しております。具体的には、社外役員による監督機能の強化や、コンプライアンス・リスク管理委員会における重要リスクの優先順位付け及び対応状況の定期的なレビューを実施しております。また、情報開示については、財務情報に加え非財務情報の充実及びタイムリーな開示を推進し、ステークホルダーとの対話機会の拡充を図ることで説明責任の一層の明確化に努めております。 (4) スリムでシンプルな経営体制当社は製造業ですが、メーカーとしては極めて小規模な企業体制を取っております。この小規模体制であることを強みとして活かし、その上でグローバルマーケットに向けて事業を展開していくため、コア技術及び業務は社内で確立し、アウトソーシングが可能な業務については、外部企業の協力を得ることで必要な生産能力を確保し事業の拡大を図ってまいります。このため、販売活動のみならず生産業務、サービス業務、一部の開発業務等についても、国内外を問わず求める能力とコストのバランスを検討し、最適なパートナーと判断できる企業との協力関係を構築して事業活動を進めてまいります。なお、計画実現のため、販売部門、サービス・サポート部門、設計及び開発部門それぞれの部門でマンパワーの増強に取り組んでおり、若手社員の育成とともに、将来の事業拡大を支える経営基盤の強化に取り組んでおります。この方針のもとに、高成長・高収益を目指し、強固な経営基盤の構築を実現してまいります。 (5) 財務及びキャッシュ・フロー方針当社は、製品の生産活動及び技術開発や製品開発等の投資活動を通し、継続的な成長を実現し、最適な財務及びキャッシュ・フロー戦略を実行してまいります。今後、中期経営計画の中で創出されるキャッシュ・フローは、戦略投資と財務基盤の強化について健全なバランスを維持して活用してまいります。また、大口受注等による一時的な資金需要については、現状の金融機関との良好な関係をもとに資金需要のロットに合わせて機動的な資金調達方法により事業資金の安定化に努めてまいります。剰余金の配当につきましては、当事業年度の業績及び財政状態等を総合的に勘案した結果、誠に遺憾ではございますが無配とさせて頂いております。 (6) 目標とする経営指標当社は、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けて、パーパスのもと、基板検査装置関連事業の成長の持続と稼ぐ力の向上で企業価値拡大を図り、2028年4月期をゴールとした中期経営計画のもと、中長期的な目標として営業利益率15%以上、ROE(自己資本利益率)15%以上を目指し、PBR(株価純資産倍率)の向上を図ります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。(1) 経営方針当社は、「確かな技術とあくなき挑戦で、創造社会を切り拓く」というパーパス(存在意義)のもと、以下の課題に取り組んでおります。 (2) 中長期的な会社の経営戦略2026年4月期の半導体関連分野におきましては、生成AI向けデータセンター投資の拡大を背景に、最先端半導体パッケージ基板の需要が堅調に推移しました。これに伴い、当社の主要取引先である半導体パッケージ基板メーカー各社における設備投資が拡大したことから、半導体パッケージ基板検査装置関連の引き合い及び商談は活発化しました。一方で、自動車関連分野におきましては、中国においては電気自動車(EV)市場が堅調に推移しているものの、EV向けFPC市場では現地メーカーの競争力向上や現地調達の進展などにより、当社向け需要は伸び悩みました。当社は、2025年4月期に露光装置関連事業から撤退したことで、改めて中期経営計画を見直し、2028年4月期をゴールとした中期経営計画を2025年6月に策定いたしました。 (3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 高い競争力を持つ装置の開発当社の主力製品である精密基板検査装置においては、AIの急速な進歩を背景に高機能AI半導体の市場拡大に伴い、高密度チップレット基板など最先端パッケージ基板のニーズが拡大しております。当社はこの動向に対応するため、2025年7月にL/S※=1.5/1.5μmまで対応可能な新製品「SX7000」シリーズをリリースいたしました。今後は、微細化・高密度化する配線パターンに対応した高精度検査技術の開発をさらに加速するとともに、AI技術を活用した画像処理の高度化及び検査処理の高速化を推進してまいります。また、配線パターンの欠陥修復を行うリペア装置についても、2025年7月に新製品「LX7000」をリリースしており、現在も機能高度化に向けた開発を継続しております。これにより、検査から修復までを一体化したソリューションを提供し、顧客の製品品質向上及び歩留まり改善に貢献してまいります。さらに、生産現場における省人化ニーズの高まりを踏まえ、全自動化検査システムの機能高度化及びライン統合を推進し、顧客の生産性向上に資するソリューション提供を強化してまいります。これらの取り組みを通じ、急拡大する先端半導体パッケージ分野における競争力強化と事業拡大を図ってまいります。※ L/S:ライン&スペース(基板上の配線幅と配線間のスペースの寸法を表す) ② 収益体質の強化原材料価格の高騰や円安の進行に加え、中東情勢の不安定化により、原材料価格のさらなる上昇や調達リードタイムの長期化が顕在化しており、当社製品の製造コスト増加及び利益率低下の要因となっております。これらに対応するため、顧客との交渉を通じた適正な価格転嫁を推進するとともに、生産効率の向上による原価低減に取り組んでおります。具体的には、見積段階から工数及び技術ノウハウを精緻に管理することで原価算定精度の向上を図るとともに、予実管理の強化を通じて継続的なコスト削減を推進しております。また、サプライチェーンの見直しを進め、新規サプライヤーの開拓及び調達先の多様化により供給リスクの分散と納期安定化を図り、QCDの向上に努めております。今後も、不確実性の高い外部環境に対応可能な強靭かつ柔軟な供給体制の構築を推進し、収益体質の強化と中長期的な企業価値向上を目指してまいります。 ③ 海外市場向け販売の強化海外市場においては、既存代理店であるWorld Wide Semi-Conductor Equipment社と連携し、中国、タイ及びベトナムでの販売活動を推進しております。今後は、東アジアを中心とする半導体関連市場を主要ターゲットとし、台湾・中国での展示会出展や、台湾現地商社との連携強化を進めるとともに、当社子会社である台湾英視股份有限公司における実機デモンストレーションを通じて商談機会の拡大を図ってまいります。加えて、タイ及びベトナムを中心とした東南アジア市場においても展示会出展等を通じ、販売活動の強化を図ってまいります。④ 人的資本経営の強化当社は、持続的成長を支える組織力の強化に向け、人的資本への投資を重要課題として位置付けております。市場環境の不確実性が高まる中、社員一人ひとりが能力を最大限発揮できる環境の整備が不可欠であるとの認識のもと、人事評価制度の定着を図るとともに、新たに策定した人材育成プログラムに基づき、階層別研修や専門スキル研修を推進しております。また、初任給の引き上げ及び基本給のベースアップを継続的に実施し、社員の働きがい向上と優秀な人材の確保・定着に努めております。さらに、パーパス及びバリューの浸透を通じて組織の一体感を醸成し、企業価値の持続的向上を図ってまいります。 ⑤ コーポレート・ガバナンスの強化当社は、持続的な企業価値向上に向け、コーポレート・ガバナンスの実効性向上及び透明性の確保を重要課題としております。リスク管理体制については、従来のモニタリングに加え、リスクの早期把握及び迅速な対応を可能とする体制の高度化を推進しております。具体的には、社外役員による監督機能の強化や、コンプライアンス・リスク管理委員会における重要リスクの優先順位付け及び対応状況の定期的なレビューを実施しております。また、情報開示については、財務情報に加え非財務情報の充実及びタイムリーな開示を推進し、ステークホルダーとの対話機会の拡充を図ることで説明責任の一層の明確化に努めております。 (4) スリムでシンプルな経営体制当社は製造業ですが、メーカーとしては極めて小規模な企業体制を取っております。この小規模体制であることを強みとして活かし、その上でグローバルマーケットに向けて事業を展開していくため、コア技術及び業務は社内で確立し、アウトソーシングが可能な業務については、外部企業の協力を得ることで必要な生産能力を確保し事業の拡大を図ってまいります。このため、販売活動のみならず生産業務、サービス業務、一部の開発業務等についても、国内外を問わず求める能力とコストのバランスを検討し、最適なパートナーと判断できる企業との協力関係を構築して事業活動を進めてまいります。なお、計画実現のため、販売部門、サービス・サポート部門、設計及び開発部門それぞれの部門でマンパワーの増強に取り組んでおり、若手社員の育成とともに、将来の事業拡大を支える経営基盤の強化に取り組んでおります。この方針のもとに、高成長・高収益を目指し、強固な経営基盤の構築を実現してまいります。 (5) 財務及びキャッシュ・フロー方針当社は、製品の生産活動及び技術開発や製品開発等の投資活動を通し、継続的な成長を実現し、最適な財務及びキャッシュ・フロー戦略を実行してまいります。今後、中期経営計画の中で創出されるキャッシュ・フローは、戦略投資と財務基盤の強化について健全なバランスを維持して活用してまいります。また、大口受注等による一時的な資金需要については、現状の金融機関との良好な関係をもとに資金需要のロットに合わせて機動的な資金調達方法により事業資金の安定化に努めてまいります。剰余金の配当につきましては、当事業年度の業績及び財政状態等を総合的に勘案した結果、誠に遺憾ではございますが無配とさせて頂いております。 (6) 目標とする経営指標当社は、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けて、パーパスのもと、基板検査装置関連事業の成長の持続と稼ぐ力の向上で企業価値拡大を図り、2028年4月期をゴールとした中期経営計画のもと、中長期的な目標として営業利益率15%以上、ROE(自己資本利益率)15%以上を目指し、PBR(株価純資産倍率)の向上を図ります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態の状況当事業年度末の財政状態につきましては、総資産が3,738百万円となり、前事業年度末に比べ737百万円増加しました。一方、負債は2,701百万円となり、前事業年度末に比べ659百万円増加しました。また、純資産は1,037百万円となり、前事業年度末に比べ78百万円増加しました。 ②経営成績の状況当事業年度(2025年5月1日~2026年4月30日)における世界経済は、米国の通商政策の影響や中国経済の停滞、中東情勢の緊迫化などに伴う地政学リスクの高まりにより、不確実性の高い状況が継続いたしました。わが国経済につきましては、雇用・所得環境の改善や設備投資の持ち直しを背景に、緩やかな回復基調で推移したものの、物価上昇の影響等により依然として不透明感が残る状況が続いております。当社の主要な事業分野である半導体パッケージ基板市場におきましては、国内外でAIデータセンター(以下「DC」といいます。)向けの活発な投資が継続しており、高性能半導体パッケージ基板の需要は引き続き高水準で推移いたしました。このような経営環境の中、当社はパーパス「確かな技術とあくなき挑戦で、創造社会を切り拓く」のもと、中期経営計画(2026年4月期~2028年4月期)をスタートさせ、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指し、重点課題に取り組んでおります。当事業年度の売上状況につきましては、半導体パッケージ基板検査装置を中心に、前事業年度で獲得した大型受注案件を着実に遂行した結果、当初計画を上回り、過去最高売上高(前年同期比10.8%増)を更新いたしました。一方、利益状況につきましては、一部のAI対応DC向け最先端のパッケージ基板検査装置の案件において、新規開発要素が多かったことから、想定を上回るコストが発生し、売上総利益率(前年同期比5.8ポイント減)が悪化した影響により、営業利益は当初計画を下回りました。当事業年度の受注状況につきましては、当社の主力製品である半導体パッケージ基板検査装置及びロールtoロール型検査装置の受注を国内外の顧客から獲得し、受注高は2,331百万円(前年同期比22.7%減)となり、当事業年度末における受注残高は1,273百万円(前年同期比10.4%減)となりました。以上の結果、当社の当事業年度の売上高は2,478百万円(前年同期比10.8%増)、営業利益は108百万円(前年同期比0.3%減)、経常利益は78百万円(前年同期比32.7%減)、当期純利益は76百万円(前年同期は事業撤退損247百万円を特別損失として計上したことにより当期純損失142百万円)となりました。 当社は、「基板検査装置関連事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の業績は記載しておりません。 ③キャッシュ・フローの状況当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ58百万円増加し、454百万円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果使用した資金は519百万円(前事業年度は543百万円の獲得)となりました。これは主に、減価償却費97百万円の計上、売上債権の増加によるキャッシュ・フローの減少額331百万円、棚卸資産の増加によるキャッシュ・フローの減少額413百万円及び契約負債の増加によるキャッシュ・フローの増加額123百万円によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果獲得した資金は27百万円(前事業年度は66百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出54百万円及び定期預金の純増減額による収入90百万円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果獲得した資金は548百万円(前事業年度は675百万円の使用)となりました。これは主に、短期借入金の純増減額による収入720百万円及び長期借入金の返済による支出154百万円によるものであります。 ④生産、受注及び販売の実績当社は、基板検査装置関連事業の単一セグメントであり、セグメント情報を記載しておりませんので、生産実績、受注状況及び販売実績を品目別に記載しております。a.生産実績当事業年度の生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。品目別当事業年度(自 2025年5月1日至 2026年4月30日)前年同期比(%) フラットベッド型検査装置(千円)1,463,591153.2 ロールtoロール型検査装置(千円)624,859△19.3 インライン検査装置(千円)323,8691,279.5 その他(千円)96,997△50.9合計(千円)2,509,31859.5(注)金額は販売価格によっております。 b.受注実績当事業年度の受注実績を品目別に示すと、次のとおりであります。品目別受注高前年同期比(%)受注残高前年同期比(%) フラットベッド型検査装置(千円)1,429,270△4.1632,500△27.2 ロールtoロール型検査装置(千円)337,800△72.6337,800△12.3 インライン検査装置(千円)368,7001,374.8241,000- その他(千円)195,923△27.162,387△62.5合計(千円)2,331,693△22.71,273,687△10.4 c.販売実績当事業年度の販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。品目別当事業年度(自 2025年5月1日至 2026年4月30日)前年同期比(%) フラットベッド型検査装置(千円)1,422,67058.7 ロールtoロール型検査装置(千円)385,000△64.7 インライン検査装置(千円)127,700134.7 その他(千円)543,580177.8合計(千円)2,478,95010.8 (注)最近2事業年度の主要な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前事業年度(自 2024年5月1日至 2025年4月30日)当事業年度(自 2025年5月1日至 2026年4月30日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)ADVANCED SUBSTRATE TECHNOLOGIES PTE.LTD.--734,00029.6新光電気工業株式会社87,1473.9323,35313.0株式会社村田製作所333,97014.9312,79212.6住友電気工業株式会社188,2768.4293,58611.8 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計方針及び見積り当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たり、過去の実績や現在の状況等に応じ合理的と考えられる要因に基づき、見積りを行っているものがあります。このため、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社は、特に以下の重要な会計方針が、当社の財務諸表の作成において使用される当社の重要な見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。 製品保証引当金当社は、製品の売上を認識する時点で、製品検収後1年間の無償保証期間における無償保証に係る費用の見積額を計上しておりますが、実際の製品の瑕疵に伴う無償保証費の発生額が見積りと異なる場合には、追加的に無償保証費の計上が必要となる可能性があります。 棚卸資産当社は、棚卸資産のうち、主に製造委託先に支給する部品やメンテナンス用の部品について、将来の使用可能性を個々に判断し、評価損を計上しております。しかし、将来の使用可能性に変化が生じた場合には、追加的な評価損の計上が必要となる可能性があります。また、仕掛品については、一部受注予想に基づき見込み生産することがあり、予想通り受注できない場合には仕掛品が滞留し、評価損の計上が必要となる可能性があります。 固定資産の減損当社は、固定資産の減損に係る会計基準を適用しております。将来において、事業環境の変化や業績の動向により減損の兆候が生じ、回収可能価額が帳簿価額を下回ることとなった場合には、減損損失の追加計上が必要となる可能性があります。 投資有価証券の評価当社は、投資有価証券の評価においては投資先の財政状態、経営成績等を総合的に勘案し、時価又は実質価格の回復可能性を慎重に検討しております。②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績等1)財政状態当事業年度末における資産の部は、前事業年度末に比べ737百万円増加し、3,738百万円となりました。これは主に、売掛金494百万円の増加、電子記録債権163百万円の減少、仕掛品208百万円の増加及び建設仮勘定187百万円の増加によるものです。負債の部では、前事業年度末に比べ659百万円増加し、2,701百万円となりました。これは主に、短期借入金720百万円の増加及び長期借入金130百万円の減少によるものです。純資産の部では、前事業年度末に比べ78百万円増加し、1,037百万円となりました。これは主に、当期純利益76百万円の計上によるものであります。 2)経営成績(売上高)品目別の売上高は下表のとおりです。品目別当事業年度金額(千円)構成比(%)フラットベッド型検査装置1,422,67057.4ロールtoロール型検査装置385,00015.5インライン検査装置127,7005.2その他543,58021.9合計2,478,950100.0 (売上原価及び売上総利益)当事業年度における売上原価は1,621百万円となり、売上総利益は857百万円となりました。(販売費及び一般管理費及び営業利益)販売費及び一般管理費は748百万円となりました。この結果、営業利益は108百万円(前年同期は営業利益108百万円)となりました。(営業外損益及び経常利益)営業外収益は17百万円となりました。営業外費用は47百万円となりました。この結果、経常利益は78百万円(前年同期は経常利益116百万円)となりました。(当期純利益)税引前当期純利益は81百万円となり、当期純利益は76百万円(前年同期は当期純損失142百万円)となりました。 3)キャッシュ・フローの状況当事業年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。 c.資本の財源及び資金の流動性当社の運転資金需要のうち主なものは、部材調達のための原材料購入費用のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としております。当社は、現在戦略的に取り組んでおりますフラットベッド型検査装置及びロールtoロール型検査装置の生産に対応すべく、かつ、当社の持続的な成長を維持するために必要な運転資金の調達は今後も発生する可能性があると考えております。なお、当事業年度末における借入金を含む有利子負債の残高は2,227,886千円となっております。また、当事業年度において、株式会社秋田銀行をアレンジャーとするシンジケートローン契約を締結しております(借入未実行残高400,000千円)。

事業リスク

  • 設備投資需要の変動
    インスペックの業績は、景気変動による設備投資の増減に大きく左右されます。日本、台湾、中国といった主要事業国で設備投資需要が落ち込んだ場合、検査装置の受注が減少し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。経済状況の変化は直接的なリスク要因です。
  • 他社との競合と技術陳腐化
    自社開発のコア技術が競争力の源泉ですが、他社が同等またはそれ以上の性能を持つシステムを開発する可能性は常に存在します。技術革新のスピードが速い業界であるため、競争力が失われた場合、業績に影響が出る可能性があります。常に技術優位性を保つ努力が求められます。
  • 新製品開発の不確実性
    新製品開発には長期的な投資と大量の資源投入が必要ですが、必ずしも成功する保証はありません。市場のニーズを正確に予測できなかったり、開発した製品が顧客に支持されなかったりした場合、先行投資が無駄になり、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。開発投資の回収が課題となります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|3,875 文字
3【事業等のリスク】 以下には、当社の事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、事業上のリスクとして具体化する可能性は必ずしも高くないと見られる事項を含め、投資家の投資判断上、重要と考えられる事項については、投資家及び株主に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。 当社はこれらのリスクの発生の可能性を認識した上で、その発生の予防及び発生の際の対応に努力する方針ですが、本項目の記載は当社の事業または当社株式への投資に関するリスクをすべて網羅するものではありません。当社株式に関する投資判断は、本項目以外の記載内容をあわせて慎重に検討の上、行われる必要があると考えられます。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1) 設備投資需要の変動について 当社の業績は、景気変動による設備投資の増減の影響を大きく受ける傾向にあり、何らかの要因で日本及び主要事業国の台湾、中国において設備投資需要が落ち込んだ場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 他社との競合について 当社の検査装置は、自社で開発したコア技術が競争力の原点となっており、当社の成長はこの技術に依存していくものと予想しております。当社は、今後も継続して大きな競争力を持つシステムの開発を進めていきますが、他社が同様のシステムあるいは当社の製品を上回る性能を発揮するシステムを開発する可能性は否定できないため、当社事業において競争力が失われた場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 新製品の開発・販売について 当社の検査装置は、自社で開発した画像処理専用コンピューターをコアとした画像処理システムを特徴としており、画像処理システムのバージョンアップや検査対象の拡大など、今後も継続して魅力ある製品開発を行っていく予定であります。 新製品開発のためには先行して長期的な投資と大量の資源投入が必要ですが、これらのすべてが新製品・新技術の創造へとつながる保証はなく、また、新製品や新技術への投資に必要な資金と資源を今後十分確保できるという保証もありません。 さらに、当社がユーザーから支持を獲得できる新製品・新技術を正確に予想することができるとは限らず、開発した新製品の販売が必ずしも成功する保証もありません。このため、当社が業界とユーザーの変化を十分に予測できず魅力ある新製品を開発できない場合には、開発のための先行投資が売上に貢献せず、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 製品のライフサイクルについて 当社の検査装置は、軽量化や小型化に向けた技術革新の進展が早いデジタル家電分野の商品を対象としており、より微細なものを検査する、あるいは製造する必要があることから装置性能の向上が求められ、新しいニーズが連続的に発生いたします。半導体分野及び精密プリント基板分野のメーカーからは、短期間で性能向上を実現する開発が求められるため、当社の開発に遅れが生じた場合には、顧客ニーズに対応しきれずに受注のタイミングを逃す可能性があり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 製品保証について 当社の製品については、品質不良あるいは製品不具合に対して、検収後1年間の無償保証期間を設けております。製品保証に伴い発生する費用に対しては、過去の実績等をもとに製品保証引当金を計上しておりますが、新製品など従来とは異なる仕様の製品などで引当額以上の保証費用が発生した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 優秀な人材の確保について 当社の事業は、ユーザーからの要求に応じて最先端かつ高度な技術力を提供していくことが重要な要素であります。このような要求に対応し、ユーザー満足度を高め、製品の付加価値を高めていくためには、優秀な人材の確保が重要となります。このため、タイムリーに必要な人材の確保ができない場合や優秀な従業員が多数離職した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 検収時期の変動による業績変動の可能性について 当社の検査装置は、通常、受注から検収まで約4~6ヶ月を要し、ユーザーの検収に基づき売上を計上しております。そのため、当社は製品の設計から納品までの製造工程を管理し、計画どおりに売上計上できるように努めておりますが、ユーザーの設備投資計画の変更または事業方針の変更等により、仕様あるいは納期が変更されることもあります。この場合、1台当たりの製品が比較的高額であることから、ユーザーの検収タイミングによっては、事業年度期間を前後することで当社の売上が変動し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 有利子負債の依存度について 当社は、財務戦略として一定規模の有利子負債に依存しております。そのため、金利が上昇した場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。当社の有利子負債の内訳 (単位:千円)区分第37期前事業年度(2025年4月期)第38期当事業年度(2026年4月期)流動負債短期借入金1,000,0001,720,8001年内返済予定の長期借入金154,224130,438固定負債長期借入金507,086376,648有利子負債計1,661,3102,227,886総資産3,000,6833,738,311有利子負債依存度55.4%59.6% (9) 知的財産権について 当社の技術の中には、画像処理専用コンピューターにおけるソフトウェアのように、特許として知的財産権を獲得するよりも、ノウハウとして保有するほうが事業戦略上有利であると考えられるものもあり、必ずしも全ての技術について特許を出願する必要はないと考えております。 当社は、特許の出願については、有用性及び費用対効果を考慮して行っており、当社独自の技術あるいは研究成果について、必要かつ可能な範囲において特許権等の知的財産権の登録を行い、権利保護に努めることとしておりますが、他社により当社の権利が侵害される可能性があります。 また、ノウハウとして保有している技術についても他社が利用する可能性もあります。 一方、当社では、第三者に対する知的財産権の侵害を行っていないものと認識しておりますが、当社の事業分野における知的財産権の現状を完全に把握することは困難であります。したがって、万一、当社が第三者の知的財産権を侵害した場合には、損害賠償または使用差止め等の請求を受ける可能性があります。 これらの事態が発生した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (10) 経営陣への依存度について 当社の創業者であり代表取締役社長兼代表執行役員である菅原雅史は、経営方針や戦略の決定をはじめ、主要な取引先へのトップセールスなど、当社事業において極めて重要な役割を果たしております。現在、退任の予定はなく、当社も依存しない体制作りを行っておりますが、万一、当該体制が構築される前に何らかの事情で当社を離れる事態となった場合には、当社の事業活動に重大な影響を与える可能性があります。 (11) 小規模組織であることについて 当社は、従業員85名(2026年4月30日現在)と会社規模が小さいため、社内体制も組織規模に応じたものになっております。今後、事業規模が拡大し、それに応じた社内体制の構築が実現できない場合には、迅速かつ適切な内部管理を行えず、事業運営に制約を受ける可能性があります。 (12) 海外展開について 当社は、2012年度より本格的に海外展開を図っており、台湾及び中国の顧客への販売強化、サポート体制の確立のため、代理店と連携を図りながら推進しております。海外では予測しがたい規制や法律、政情不安、社会的混乱、為替、人材確保などのリスクが存在しており、これらの事象によっては当社の経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(13) 自然災害等による影響について 当社は創業の地である秋田県仙北市に本社があります。今後、当地域において大地震等の自然災害等が発生した場合は、当社の業績のみならず当社の活動に影響を与える可能性があります。 また、感染症の拡大によって事業活動に影響を受ける可能性があります。当社では、適宜リスク管理委員会を開催し検討の結果、必要な処置を施すことにより従業員等の安全を守るよう努めております。具体的には、Web会議システムの導入やテレワークの実施、リモートで立上作業を行う等の感染予防策を講じておりますが、この影響が継続・拡大した場合には、取引先との商談や工場稼働の悪化要因にもなり、当社の経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (14) 企業買収、資本提携について 当社は、事業の拡大や競争力の強化などを目的として、企業買収や資本提携などを実施することがあります。これらを行う際には、対象となる市場や事業並びに相手先企業の経営状況などのリスク分析を行ったうえで判断しておりますが、当社や対象企業を取り巻く事業環境の変化などにより、当初期待していたシナジー効果や新事業創出などのメリットを得られない場合や出資先の業績不振により「のれん」や「株式簿価」などの減損損失を計上する場合には、当社の経営成績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

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