6658

シライ電子工業(6658)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

電気機器 電機・精密

事業の概要

  • プリント配線板事業
    シライ電子工業の主要事業は、電子機器の基盤となるプリント配線板の設計、製造、販売です。自動車、家電、産業機器など幅広い分野で使用される両面基板や多層基板を主力とし、国内外の工場やOEM委託先を活用して、設計から量産、実装までを一貫して提供する体制を構築しています。顧客の多様な要望に応じた柔軟な供給体制が特徴です。
  • 検査機・ソリューション事業
    プリント配線板の製造工程で使用される外観検査装置「VISPER」や新世代機「VIZERA」の開発・販売を行っています。これは、目視検査の負担を軽減し、高速かつ高精度な自動検査を実現するものです。また、プリント配線板メーカーの生産性向上に貢献する各種ソリューションビジネスも展開しており、製造現場の効率化を支援しています。
  • 高付加価値製品への注力
    環境対応型基板、金属ベース基板、厚銅基板、IVH基板、穴埋め基板、銅ピン挿入基板、プレスフィットピン挿入基板など、高放熱・大電流・高信頼性といった市場の要求に応える高付加価値製品の開発・拡販に力を入れています。これにより、変化する産業構造に対応し、競争力を強化しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • プリント配線板事業
    シライ電子工業の売上の大部分を占める主力事業で、286.89億円の売上と25.94億円の営業利益を上げています。この事業では、電子機器の基盤となるプリント配線板の設計、製造、販売を行っており、自動車、家電、産業機器など幅広い分野に製品を供給しています。国内外の拠点を活用し、顧客の多様なニーズに応じた製品を提供しています。
  • 検査機・ソリューション事業
    プリント配線板の外観検査装置「VISPER」や「VIZERA」の開発・販売、および関連するソリューションビジネスを展開しています。売上は5.54億円、営業利益は0.09億円と、プリント配線板事業に比べ規模は小さいですが、プリント配線板製造の品質向上と効率化に貢献する重要な事業です。自社開発の検査技術は、国内外の顧客から高い評価を得ています。
  • その他事業
    運送業や配送・運搬・掃除ロボットの販売などを行っています。有価証券報告書には具体的な売上・利益の記載はありませんが、シライ物流サービス株式会社などがこの分野を担っています。主要な二つの事業を補完し、グループ全体の事業活動を支える役割を担っています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
PrintedWiringBoard 事業 287 26 9.0%
InspectionMachineAndSolution 事業 6 0 1.6%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,981 文字
3 【事業の内容】当社グループは当社及び子会社8社、関連会社1社で構成され、主にプリント配線板事業及び検査機・ソリューション事業を営んでおります。事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付け並びにセグメント及び品目との関連は次のとおりであります。セグメント区分主な事業内容会社名プリント配線板事業プリント配線板の設計・製造・販売当社白井電子科技(香港)有限公司白井電子科技(珠海)有限公司白井電子商貿(上海)有限公司白井電子商貿(深セン)有限公司Shirai Electronics Trading(Thailand) Co.,Ltd.SHIRAI ELECTRONICS TRADING(INDIA) PVT. LTD.オーミハイテク株式会社科惠白井電路有限公司検査機・ソリューション事業プリント配線板外観検査装置及び各種ソリューションビジネス商品の開発・販売当社その他運送業配送・運搬・掃除ロボットの販売当社シライ物流サービス株式会社 ※Shirai Electronics Trading Mexico S.A. de C.V.は2025年7月で清算結了したため、当連結会計年度より連結範囲から除外しております。また、SHIRAI ELECTRONICS TRADING(INDIA) PVT. LTD.を2025年4月に設立しました。 (プリント配線板事業)シライ電子グループの祖業であり、リジッドプリント配線板の両面基板・多層基板を主力に、国内外で設計・試作・量産・実装までを一気通貫で供給できる体制を構築しております。単価・仕様・納期等の顧客要望に対して、国内外の自社工場又はOEM委託先工場の複数のサプライチェーンをもって提案が可能であり、自動車、家電、産業機器、社会インフラ等の幅広い分野に使用されております。また、当社が多層基板の内層部分を製造し基板メーカに販売を行う事業も拡販が進んでおります。産業構造の変化により「高放熱」「大電流」「高信頼性」といったテーマが求められていることや、環境対応の要請が高まっていることから、下記のような高付加価値製品/工法にも注力しております。 環境対応型基板ソルダーレジスト(絶縁膜)被膜工程をインクジェット塗布技術を用いて製造した基板の開発を進めており、実用化により大幅な製造工程削減となるインク使用量/廃棄量及びエネルギー消費量の減少による環境負荷低減だけでなく、品質信頼性の向上、自動化/省人化などに貢献する更に当社開発のLDX基板(シルクレス基板)技術と併用することで上記効果が格段に向上する金属ベース基板アルミベースや銅ベース材料を使用し、放熱性能に優れるLED照明、電源機器、パワー半導体用途など、高発熱デバイスの安定動作に貢献する厚銅基板大電流回路に適しており、放熱性と信頼性に優れる電源機器やインバータ回路などに使用されるIVH基板層間接続ビア(IVH)を活用した多層基板高密度配線、小型化、高機能化に対応し、産業機器や通信機器などの高性能品に採用される穴埋め基板(ビアフィル基板)導電性または樹脂によるビア埋め加工に対応高い表面平滑性を確保し、BGA・CSPなどの高密度実装やビアオンパッド構造に対応する銅ピン挿入基板銅ピンを基板内部に挿入することで、低抵抗接続と高い電流容量を実現放熱性能の向上にも寄与し、パワーモジュールや車載機器向けに適しているプレスフィットピン挿入基板専用ピンをスルーホールへ圧入することで電気接続を行うはんだレス工法高い接続信頼性、耐振動性、耐熱サイクル性を備え、自動車・産業機器分野の厳しい要求に対応可能 海外メーカーの製品品質向上や、日系顧客の販売指向の変化等に伴い競争環境は一層厳しさを増しております。また、高品質、高付加価値製品の供給体制に加えて、成長市場への進出やサプライチェーンの多様化も必要となっております。当社グループは市場の拡大が期待されるASEAN・インドの開拓を目的として、タイ・バンコクに販売子会社を有しており現地OEM委託先のWELL TEK ELECTRONICS CO., LTD.と「製造技術力」と「販売ネットワーク」を相互活用する目的で業務提携契約を締結しております。また、2025年4月にはインドに販売子会社を設立し、顧客から要望の強い地産地消実現に向けて供給体制の構築を進めております。 シライグループが供給するプリント配線板の分野別 使用用途例カーエレクトロニクス関連電子応用関連ホームアプライアンス、家電、通信・事務機器関連自動車・衝突防止センサー・エンジン コントロール ユニット・空気圧センサー・メーターパネル ・電動コンプレッサー・LEDライト・コンバーター・インバーター 等 ・EV充電スタンド・太陽光パワコン・蓄電池システム・スマートメーター・LED照明・大型映像装置 等家電・通信機器・エアコン・給湯器・冷蔵庫・複合機 等 (検査機・ソリューション事業)プリント配線板製造の目視検査による負担を緩和する目的でプリント配線板外観検査機「VISPER」を自社開発し、1998年から外部への販売を行っております。様々な種類やサイズのプリント配線板を、高速かつ高精度で検査できる最終外観検査機として、リリースから約30年にわたり高い信頼性と実績を積み重ね、国内外のお客様より高い評価をいただいております。さらに、現行モデルから大幅な技術改良を施した新世代自動外観検査機「VIZERA」をラインナップしております。「VISPER」で培った検査性能を維持しながら、従来は機械検査が難しかった少量多品種の検査にも対応し、より柔軟で効率的な検査環境を提供できるモデルとなっております。主力である機種及びその特徴は次のとおりであります。VISPER710SLWZ標準密度・精度のプリント配線板用検査機(全自動両面同時検査タイプ)VISPER730STWZ大きなサイズのプリント配線板用検査機(全自動両面同時検査タイプ)VISPER810FCWZバキュームテーブルとゴミ取り機構を備えた、標準サイズ・ハイエンド基板向けプリント配線板用検査機(高分解能・全自動両面検査タイプ)VISPER310CLW-HS標準サイズ・ハイエンド基板向けプリント配線板用検査機(分解能5um・手動片面検査タイプ)VISPER360CLWZワークサイズや大きなサイズのプリント配線板用検査機(手動片面検査タイプ)VIZERAサイズや形状の異なる基板を自動搬送し、検査データを自動で切り替える機能を備えた、少量多品種基板向けのプリント配線板用検査機(全自動両面同時検査タイプ) また、プリント配線板メーカーの生産性向上につながる各種ソリューションビジネス商品の開発・販売をしております。 事業の系統図は、次のとおりであります。 ※1 連結対象会社※2 持分法適用会社※3 科惠白井(佛岡)電路有限公司は、科惠白井電路有限公司の100%製造子会社であります。なお、科惠白井(佛岡)電路有限公司が当社の連結財務諸表に重要な影響を及ぼすため、持分法による投資損益の計算には、科惠白井(佛岡)電路有限公司の損益を科惠白井電路有限公司の損益に含めております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
顧客の最終製品の市場価格下落に伴い、顧客からの値下げ要請や競合他社との価格競争に追い込まれる可能性があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
リジッドプリント配線板の両面・多層プリント配線板の分野を中心に事業を行っており、放熱特性に優れたアルミベース基板、発熱の大きい部品に対応できる銅ピン挿入基板(S-MIT:Shirai Metal Insertion Technology PWB)及び透明フィルム基板(SPETシリーズ)等を多方面の取引先に提案し製造・販売しております。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:主要顧客の業界動向等による影響 / 海外での事業展開による影響 / 技術革新に対応できない影響
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

シライ電子工業は、特定の強力なブランド、特許ポートフォリオ、または規制ライセンスに関する顕著な情報が見当たらない。汎用的な電子部品製造が中心であり、無形資産による競争優位性は限定的と考えられる。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

顧客は特定の仕様や品質要求を満たすためにシライ電子工業の製品を採用している可能性がある。しかし、代替サプライヤーへの切り替えコストが極めて高いという証拠はなく、スイッチング・コストによる優位性は弱い。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社の事業モデルは、ユーザー数の増加が製品やサービスの価値を向上させるネットワーク効果を生むタイプではない。BtoBの部品供給が中心であり、ネットワーク効果は期待できない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の製造経験と効率化努力により、一定のコスト競争力は有している可能性がある。しかし、業界全体で価格競争が激しい可能性があり、構造的なコスト優位性を確立しているとは断定できない。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

電子部品業界は競争が激しいが、シライ電子工業は特定のニッチ市場や顧客層において、一定の生産規模と供給能力を持つことで、効率的な事業運営を行っている可能性がある。業界全体から見ると最適化された少数寡占の一角を担っている。

  • 一貫生産・多様な供給体制
    プリント配線板の設計から製造、販売、実装までを一貫して提供できる体制が強みです。国内外に自社工場とOEM委託先を持つことで、単価、仕様、納期など顧客の多様な要望に対し、複数のサプライチェーンから最適な提案が可能です。これにより、自動車、家電、産業機器など幅広い顧客ニーズに対応しています。
  • 高付加価値技術と環境対応
    高放熱性、大電流対応、高信頼性といった市場の要求に応えるため、金属ベース基板や厚銅基板、IVH基板などの高付加価値製品に注力しています。また、インクジェット塗布技術を用いた環境対応型基板の開発を進めるなど、環境負荷低減と品質向上を両立させる技術力も競争優位性となっています。
  • 検査機の自社開発と実績
    プリント配線板の外観検査装置「VISPER」を自社開発し、約30年にわたり国内外で高い信頼と実績を築いています。新世代機「VIZERA」では、少量多品種の基板検査にも対応するなど、常に技術改良を重ねています。この検査技術は、自社の生産品質向上だけでなく、他社への販売を通じて業界全体の品質向上にも貢献しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • 経営理念に基づく社会貢献
    企業活動の基本として「一人ひとりが志をもって努力し、社会とお客様に貢献する」ことを掲げています。この理念のもと、主力であるプリント配線板事業と検査機・ソリューション事業を通じて、独自性のある優れた製品とサービスを提供し、業界の発展と社会貢献を目指しています。
  • 中長期的な企業価値向上
    単年度の業績に一喜一憂せず、中長期的な視点での経営意思決定を重視しています。中期経営計画では、2027年3月期に売上高330億円、営業利益26億円を目標としていますが、外部環境の変化により目標達成が困難な状況です。全社一丸となって施策を実行し、目標達成に向けた取り組みを強化しています。
  • 不確実性への対応力強化
    米国の関税政策、原材料価格の高騰、海外情勢の不安定化など、不確実性の高い経営環境に対応するため、経営陣のリーダーシップのもと、組織全体で「対応力」を強化しています。迅速な意思決定と持続可能な財務体質、競争力の維持・強化に努め、変化の激しい市場で成長を続けることを目指しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「一人ひとりが志をもって努力することで自らを高め、その力を結集して、はるかな未来を拓き、社会とお客様に貢献し、会社の繁栄と個々の生活の向上を目指そう。」を経営理念とし、経営活動を進めております。この経営理念のもと「両面・多層プリント配線板」の設計・製造・販売を主力事業として国内外に営業・生産拠点を配置し、また関連する事業としてプリント配線板の外観検査機及び各種ソリューションビジネス商品の開発・販売活動を行うなど、自社の成長・発展だけでなく業界の発展やより広く社会に貢献するための諸施策を積極的に展開してまいりました。今後も、これらのビジネスモデルの有効活用と進化で、お客様へ独自性のある優れた製品とサービスの提供を行い、企業競争力の強化・収益性の改善を図るとともに、つねに経営の原点を「人」におき、社会から信頼されるバランスのとれた経営活動の実践と持続的な成長を目指し、取り組みを進めてまいります。 (2) 目標とする経営指標当社は単年度の結果に一喜一憂することなく、中長期的な視点の経営意思決定が重要と考えております。中期的な経営戦略や経営目標等の詳細は、当社ウェブサイトに掲載しております「中期経営計画策定に関するお知らせ」(2024年5月14日発表)及び、「中期経営計画 アクションプラン策定に関するお知らせ」(2024年11月15日発表)をご覧ください。なお中期経営計画最終年度(2027年3月度)の目標としている売上高330億円、営業利益26億円に対して、最新の業績予想は外部環境の変化等でこれを下回る見込みであります。中期目標との乖離を縮めるため、シライグループ一枚岩で様々な施策を実行してまいります。 (3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題日本経済は企業業績や雇用・所得環境の改善により緩やかな回復基調が続いている一方で、米国の関税政策、エネルギー・原材料価格の高騰、海外情勢の不安定化など、先行きは依然として不透明な状況にあります。このような環境のもと、当社グループは中長期的な企業価値の向上を目指し、経営陣の強いリーダーシップのもとで各部門の強みを活かしながら様々な課題に対応してまいります。組織を一枚岩にし、不確実性の高い経営環境への「対応力」を強化することにより、中長期的視点に基づく迅速な意思決定を実現し、持続可能な財務体質および競争力の維持・強化に努めてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「一人ひとりが志をもって努力することで自らを高め、その力を結集して、はるかな未来を拓き、社会とお客様に貢献し、会社の繁栄と個々の生活の向上を目指そう。」を経営理念とし、経営活動を進めております。この経営理念のもと「両面・多層プリント配線板」の設計・製造・販売を主力事業として国内外に営業・生産拠点を配置し、また関連する事業としてプリント配線板の外観検査機及び各種ソリューションビジネス商品の開発・販売活動を行うなど、自社の成長・発展だけでなく業界の発展やより広く社会に貢献するための諸施策を積極的に展開してまいりました。今後も、これらのビジネスモデルの有効活用と進化で、お客様へ独自性のある優れた製品とサービスの提供を行い、企業競争力の強化・収益性の改善を図るとともに、つねに経営の原点を「人」におき、社会から信頼されるバランスのとれた経営活動の実践と持続的な成長を目指し、取り組みを進めてまいります。 (2) 目標とする経営指標当社は単年度の結果に一喜一憂することなく、中長期的な視点の経営意思決定が重要と考えております。中期的な経営戦略や経営目標等の詳細は、当社ウェブサイトに掲載しております「中期経営計画策定に関するお知らせ」(2024年5月14日発表)及び、「中期経営計画 アクションプラン策定に関するお知らせ」(2024年11月15日発表)をご覧ください。なお中期経営計画最終年度(2027年3月度)の目標としている売上高330億円、営業利益26億円に対して、最新の業績予想は外部環境の変化等でこれを下回る見込みであります。中期目標との乖離を縮めるため、シライグループ一枚岩で様々な施策を実行してまいります。 (3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題日本経済は企業業績や雇用・所得環境の改善により緩やかな回復基調が続いている一方で、米国の関税政策、エネルギー・原材料価格の高騰、海外情勢の不安定化など、先行きは依然として不透明な状況にあります。このような環境のもと、当社グループは中長期的な企業価値の向上を目指し、経営陣の強いリーダーシップのもとで各部門の強みを活かしながら様々な課題に対応してまいります。組織を一枚岩にし、不確実性の高い経営環境への「対応力」を強化することにより、中長期的視点に基づく迅速な意思決定を実現し、持続可能な財務体質および競争力の維持・強化に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 (1)経営成績当連結会計年度のわが国経済は、堅調な企業業績、雇用・所得環境の改善が続き緩やかな回復基調が見られましたが、米国関税政策の影響や、エネルギー・原材料価格の高騰、不安定な海外情勢等、依然として先行き不透明な状況が継続しております。このような状況のもと、当社グループにおきましては中期経営計画で掲げるASEAN・インドを中心とした成長市場への積極的なアプローチや、生産体制の効率化や省人化、新規アライアンス等の外部の力を模索するなど、様々な施策に取り組んでまいりました。その結果、当連結会計年度における売上高は29,118百万円(前年同期比0.7%減)、営業利益は2,030百万円(前年同期比21.2%減)、経常利益は1,822百万円(前年同期比29.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,309百万円(前年同期比36.9%減)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。なお、セグメントの売上高にはセグメント間の内部売上高又は振替高が含まれております。 (プリント配線板事業) プリント配線板事業につきましては、主力分野であるカーエレクトロニクスの回復に遅れがあるものの、ホーム アプライアンスの受注が好調に推移した結果、セグメント売上高は28,549百万円(前年同期比0.5%減)となりました。また、生産効率の向上や各種コストの圧縮による原価低減等の取組みを継続しておりますが、原材料やエネルギー費の高騰が影響し、セグメント利益は2,038百万円(前年同期比21.4%減)となりました。 (検査機・ソリューション事業) 検査機・ソリューション事業につきましては、展示会出展など積極的な営業を行っておりますが、受注が伸び 悩んだ結果、セグメント売上高は510百万円(前年同期比9.5%減)、セグメント利益は5百万円(前年同期比42.2% 減)となりました。 (2)財政状態(資産)当連結会計年度末の資産合計は、19,185百万円(前期末比269百万円減)となりました。その内訳は、流動資産が10,452百万円(前期末比13百万円増)、固定資産が8,733百万円(前期末比282百万円減)であり、主な増減要因は次のとおりであります。流動資産につきましては、受取手形及び売掛金54百万円、電子記録債権34百万円の増加となり、現金及び預金80百万円の減少となったこと等によるものであります。固定資産につきましては、有形固定資産173百万円の減少となったこと等によるものであります。 (負債)当連結会計年度末の負債合計は、8,075百万円(前期末比1,324百万円減)となりました。その内訳は、流動負債が6,877百万円(前期末比861百万円減)、固定負債が1,198百万円(前期末比462百万円減)であり、主な増減要因は次のとおりであります。流動負債につきましては、1年内返済予定の長期借入金412百万円の減少となったこと等によるものであります。固定負債につきましては、長期借入金457百万円の減少となったこと等によるものであります。 (純資産) 当連結会計年度末の純資産合計は、11,109百万円(前期末比1,054百万円増)となりました。主な増減要因は、 利益剰余金が857百万円、為替換算調整勘定が203百万円増加したこと等によるものであります。 (3)キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は802百万円となり、前期末比では104百万円減少いたしました。なお、当連結会計年度における各活動におけるキャッシュ・フローの状況は、次の通りであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動による資金の獲得は1,965百万円(前年同期は2,611百万円の資金の獲得)となりました。主な資金の増加要因は、税金等調整前当期純利益が1,736百万円、減価償却費が893百万円等によるものであります。また主な資金の減少要因は、法人税等の支払額が555百万円等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動による資金の流出は636百万円(前年同期は163百万円の資金の流出)となりました。主な要因は、有形 固定資産の取得による支出が603百万円等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動による資金の流出は1,455百万円(前年同期は3,244百万円の資金の流出)となりました。主な要因は、長期借入金の返済による支出が875百万円、配当金の支払額が452百万円等によるものであります。 (4)生産、受注及び販売の実績a. 生産実績当連結会計年度におけるプリント配線板事業の生産実績を品目別に示すと、次のとおりであります。品目別当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)生産高(百万円)前年同期比(%)片面プリント配線板889108.3両面プリント配線板7,82298.8多層プリント配線板11,03788.4その他3473.2合計19,78493.0 (注)1 金額は、販売価格によっております。2 「検査機・ソリューション事業」については社内生産を行っていないため記載を省略しております。3 「その他」の欄は「プリント配線板事業」における透明フィルム基板(SPETシリーズ)等であります。 b. 受注実績当連結会計年度におけるプリント配線板事業の受注実績を品目別に示すと、次のとおりであります。品目別当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)片面プリント配線板46995.613241.3両面プリント配線板11,62499.21,46799.4多層プリント配線板15,317103.02,506108.0その他80598.02775.5合計28,218101.14,014104.6 (注)1 金額は、販売価格によっております。2 「その他」の欄には、「プリント配線板事業」における片面・両面・多層プリント配線板以外の品目が含まれております。3 受注実績においては、「プリント配線板事業」が大部分を占めるため、「検査機・ソリューション事業」についての記載を省略しております。 c. 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)販売高(百万円)前年同期比(%)プリント配線板事業 片面プリント配線板46293.3 両面プリント配線板11,634100.9 多層プリント配線板15,13199.2 その他1,32193.8計28,54999.5検査機・ソリューション事業46684.0その他102110.5合計29,11899.3 (注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 「プリント配線板事業」については、品目別に示しております。3 プリント配線板事業「その他」の欄には、「プリント配線板事業」における片面・両面・多層プリント配線板以外の品目が含まれております。 (5)資本の財源及び資金の流動性当社グループの運転資金の主たるものは、当社グループの製品製造に必要な原材料及び外注加工費のほか、製造経費、販売費及び一般管理費の営業費用によるものであります。営業費用の主なものは、給料手当等の人件費及び製品発送にかかわる運賃荷造費であります。また、設備資金としてプリント配線板の生産設備に対する設備投資がありますが、その重要性、緊急性を充分に勘案し、必要なものに絞り設備投資を実施しております。 当社グループの資金調達につきましては、短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。なお、事業展開で必要とされる資金需要に対する安定的、効率的な資金調達手段の確保及び資金調達の柔軟性・機動性の向上を図るために、シンジケート方式によるコミットメント期間付タームローン契約を締結しております。 (6)経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループの経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 目標とする経営指標」に記載のとおりであります。 (7)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 主要顧客の業界動向
    プリント配線板は最終製品の一部であるため、主要顧客(自動車、家電、電子応用機器など)の最終製品の需要変動や市場価格の下落は、シライ電子工業の売上や利益に直接影響を及ぼす可能性があります。顧客からの値下げ要請や競合との価格競争も業績に悪影響を与える要因となります。
  • 海外事業展開のリスク
    東アジアを中心に海外に製造・販売拠点を持ち、一部製品は海外に製造委託しています。予期せぬ法律・規制の変更、政治・経済情勢の不安定化、為替レートの変動、人件費の高騰、テロや戦争などの社会混乱は、海外事業の収益性や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 技術革新への対応
    プリント配線板業界は技術革新が速く、常に新しい機能や性能が求められます。もしシライ電子工業が市場のニーズに合わせた先進的な製品開発や技術対応が遅れた場合、競争力を失い、業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,679 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 主要顧客の業界動向等による影響について当社グループの供給するプリント配線板は、電気製品の中核機能を構成するひとつの部品であり、単体では機能いたしません。従いましてプリント配線板の販売動向は、顧客の最終製品の生産台数に強く影響されるものであります。当社の主な顧客は、カーエレクトロニクス・ホームアプライアンス・電子応用機器・通信事務機器・アミューズメント等、広範囲にわたりますが、各顧客の戦略や景気後退等により顧客の最終製品の需要が変動した場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、顧客の最終製品の市場価格下落に伴い、顧客からの値下げ要請や競合他社との価格競争に追い込まれることによって、当社グループの売価に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 海外での事業展開による影響について当社グループは国内だけでなく、東アジアを中心に製造・販売拠点を置き事業活動を行っております。また中国等に生産拠点を置く外注先に、一部製品の製造委託を行っております。これらの海外への事業進出には、予想しない法律または規制の変更、不利な政治または経済要因、人材の採用と確保の難しさ及び人件費の急激な高騰、為替レートの変動、テロ・戦争その他の要因による社会的混乱等のリスクが内在しており、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 技術革新に対する影響についてプリント配線板の既存製品の機能に対して、さらに先進的な製品が技術革新によって開発され、当社グループがそれに対応できない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 製品の欠陥に関する影響について当社グループのプリント配線板は、各セットメーカーにおいて最終製品に組み込まれております。万が一、大規模なリコールや、製造物責任賠償等が発生する事態に至った場合には、多額の負担を強いられる可能性があります。 (5) 生産能力による影響について 国内外の顧客からの急激な受注増加があった場合、委託外注先の加工価格が上昇したり委託外注先を十分に確保できなくなった場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 原材料の値上がり等の影響についてプリント配線板の主たる原材料である銅張積層板は、銅箔、ガラスクロス、樹脂により生産されているため、銅箔については世界的な銅相場、また樹脂については原油価格の動向如何では、原材料価格の高騰を引き起こす場合があり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 情報セキュリティについて情報セキュリティ委員会を設置し、グループ全体の情報セキュリティ対策の実施状況について監視・監督を行うとともに、継続的な改善活動を推進しています。しかしながら、盗難・紛失等による第三者の不正流用、サイバー攻撃やウイルス感染等による情報漏洩が発生した場合、当社グループの社会的信用の低下や、発生した損害に対する賠償金の支払いなどにより、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 地震等自然災害の影響について大震災等の自然災害に対する対策は講じてはおりますが、当社グループの生産設備が損害を被る危険性があります。こうした自然災害等により、お客様の被害状況による影響はもとより、当社グループの設備のいずれかに壊滅的な損害を被った場合、また外注先における被害の発生や原材料及び副資材品等の調達が困難となり、長期に生産活動が停止した場合には、売上の減少、損壊した設備の復旧又は交換に多額の費用がかかる恐れがあり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 環境リスクについて当社グループは、環境リスクに対しまして予防の大切さを認識し、環境マネジメントシステムISO14001の運用を通じてリスクの低減を図っておりますが、自然災害等の不測の事態等があった場合、近隣に環境汚染を発生させる可能性があります。また近年においては、大気汚染、土壌汚染、水質汚濁、有害物質、廃棄物処理、製品リサイクル等の環境に関する規制が強化される傾向にあり、場合によっては当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (10) 資金調達による影響について当社グループが事業を展開するために必要な資金の調達コストは、金利の上昇や当社グループの信用力の低下等により調達コストが増加した場合、収益性が悪化する可能性があり、また有利子負債の一括返済を求められた場合、財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (11) 財務制限条項について当社は取引銀行4行とシンジケート方式によるコミットメント付タームローン契約を締結しておりますが、市場環境の悪化による商品需要の縮小や原材料の値上がりなどにより業績が悪化した場合、財務制限条項に抵触する恐れがあります。財務制限条項の詳細は「連結財務諸表等 注記事項 (連結貸借対照表関係)」及び「 財務諸表等 注記事項 (貸借対照表関係)」に記載の通りであります。 (12) 減損損失の計上について「事業等のリスク」に記載の様々なリスクが顕在化し、当社グループの経営環境が悪化した場合等、計画通りに将来キャッシュ・フローが獲得できない可能性があります。この場合、減損損失を認識する可能性があり、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (13) 知的財産について当社グループは、技術研究開発等により得られた成果について、特許、商標及びその他の知的財産権等により当該技術の保護を図っております。しかしながら、特定の地域においては知的財産権による保護が十分でなく、第三者が当社グループの知的財産を使用し類似製品を製造するのを効果的に防止出来ない可能性があります。その場合、当社グループの製品のブランド価値が低下したり、市場シェアを維持できなくなる可能性があり、また当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

このページのバフェット流コメンタリーは順次自動生成中です。生成されると、ここに「数値の読み解き方」「同業比較」「投資判断のポイント」を表示します。

もっと深く分析したい?

モート先生 AI が シライ電子工業 の事業を 4 賢人の理論で詳しく解説します

モート先生に聞く →