事業の概要
- 火災報知設備の製造販売ホーチキは、火災報知設備を自社で製造し、国内外の連結子会社を通じて販売、施工、保守まで一貫して手掛けています。特に海外では、米国、欧州、豪州、アジア、中東、メキシコなどに拠点を持ち、地域ごとのニーズに合わせた製品供給と販売網を構築しており、グローバルな事業展開が特徴です。
- 保守・リニューアル事業火災報知設備や消火設備の保守点検や整備工事は、安定的な収益源となるストックビジネスとして重要です。国内では当社と一部の連結子会社が担当し、建物のライフサイクル全体にわたる顧客との関係を強化し、継続的なサービス提供を通じて収益を上げています。
- 防犯・消火設備の提供火災報知設備に加え、消火設備や防犯設備の製造販売も行っています。防犯設備では連結子会社が開発・製造を担い、ALSOK株式会社へのOEM供給も行うなど、幅広い安全・安心ソリューションを提供することで、事業領域の多角化を図っています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 火災報知設備事業ホーチキグループの主力事業であり、売上高は不明ですが営業利益は89.74億円と最も高い収益を上げています。国内外の製造・販売子会社が連携し、火災報知機器の製造、販売、施工、保守を一貫して提供しており、グローバル市場での存在感が大きい事業です。
- 保守事業火災報知設備や消火設備の保守点検、整備工事を行う事業で、売上高は不明ですが営業利益は50.44億円と安定した収益源となっています。建物のライフサイクルに合わせた継続的なサービス提供を通じて、顧客との長期的な関係を構築し、ストックビジネスとしてグループの収益基盤を支えています。
- 消火設備・防犯設備事業消火設備は売上高不明で営業利益16.07億円、防犯設備は売上高不明で営業利益6.34億円を計上しています。火災報知設備と並び、安全・安心を提供する重要な事業分野です。防犯設備では連結子会社が開発・製造を担い、他社へのOEM供給も行うなど、事業の多角化に貢献しています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| FireAlarmSystemsReportableSegment | 事業 | − | 90 | − |
| MaintenanceReportableSegment | 事業 | − | 50 | − |
| FireExtinguishingSystemsReportableSegment | 事業 | − | 16 | − |
| SecuritySystemsReportableSegment | 事業 | − | 6 | − |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社の企業集団は、当社、連結子会社15社で構成され、火災報知設備、消火設備、防犯設備等の製造、販売、施工及び保守を主な内容とし、さらに各事業に関連する損害保険代理業務その他の事業活動を展開しております。当社グループの事業に係る位置付け及びセグメントとの関連は次のとおりであります。 火災報知設備………当社が製造販売するほか、製品の一部を連結子会社ホーチキ茨城電子株式会社より仕入れ、販売を行っております。販売、施工の一部については、連結子会社関西ホーチキエンジニアリング株式会社、水戸ホーチキ株式会社が行っております。連結子会社ホーチキアメリカコーポレーションは、アメリカの営業拠点として米国カリフォルニア州において、連結子会社ホーチキヨーロッパ(U.K.)リミテッドは、ヨーロッパの営業拠点として英国ケント州において、当社グループより一部の製品及び材料の供給を受けて、火災報知機器の製造及び販売を行っております。連結子会社ホーチキオーストラリアPTYリミテッドは、オーストラリアの営業拠点として豪州ニューサウスウェールズ州において、連結子会社ホーチキアジアパシフィックPTEリミテッドは、シンガポールの営業拠点としてシンガポール共和国シンガポール市において、当社グループより一部の製品を輸入し販売を行っております。連結子会社ホーチキメキシコS.A.de C.V.は、メキシコの営業拠点としてメキシコモレロス州において、ホーチキアメリカコーポレーションより一部の製品を輸入し販売を行っております。連結子会社ケンテックエレクトロニクスリミテッドは、英国ケント州において、火災報知機器の製造を行い当社グループへ供給するほか、顧客への販売を行っております。連結子会社ホーチキミドルイーストFZEは、中東の営業拠点としてドバイ首長国シリコンオアシスにおいて、ホーチキアメリカコーポレーションとホーチキヨーロッパ(U.K.)リミテッドより一部の製品を輸入し販売を行っております。連結子会社ホーチキイタリアSRL a s.u.は、イタリアの営業拠点として伊国ベネト州において、ホーチキヨーロッパ(U.K.)リミテッドより一部の製品を輸入し販売を行っております。連結子会社ホーチキタイランドリミテッドは、タイの営業拠点としてタイ王国バンコク都において、ホーチキアジアパシフィックPTEリミテッドより一部の製品を輸入し販売を行っております。なお、その他の関係会社であるALSOK株式会社に対して当社の機器をOEMにて供給しております。 保守…………………火災報知設備、消火設備に係る保守点検、整備工事を当社及び連結子会社関西ホーチキエンジニアリング株式会社、水戸ホーチキ株式会社が行っております。 消火設備……………当社が製造販売するほか、一部は当社で仕入れて販売を行っております。 防犯設備……………当社及び連結子会社株式会社ディーディーエルが製造販売するほか、一部は当社で仕入れて販売を行っております。なお、その他の関係会社であるALSOK株式会社に対して当社の機器をOEMにて供給しております。 事業の系統図は次のとおりであります。(注) 当社の「その他の関係会社」であるALSOK株式会社は、当社の得意先の一つであります。 連結子会社は次のとおりであります。連結子会社ホーチキ商事株式会社損害保険・自動車保険代理業ホーチキ茨城電子株式会社火災報知設備の製造及び販売関西ホーチキエンジニアリング株式会社火災報知設備の販売・設計・施工・保守水戸ホーチキ株式会社 〃株式会社ディーディーエル防犯設備等の開発・製造及び販売ホーチキアメリカコーポレーション火災報知設備の製造及び販売ホーチキヨーロッパ(U.K.)リミテッド 〃ホーチキオーストラリアPTYリミテッド火災報知設備の輸入販売ホーチキサービスS.de R.L.de C.V.人材の派遣ホーチキメキシコS.A.de C.V.火災報知設備の輸入販売ケンテックエレクトロニクスリミテッド火災報知設備の製造及び販売ホーチキミドルイーストFZE火災報知設備の輸入販売ホーチキアジアパシフィックPTEリミテッド 〃ホーチキイタリアSRL a s.u. 〃ホーチキタイランドリミテッド 〃
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 火災報知設備は消防法等で設置義務があり、各国の認証機関の認証が必要なため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 規制 消防法その他関係法令により設置等が義務付けられ、各国の認証機関の認証が必要。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 低い(分散) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:市場リスク(国内外の設備投資・建設市場) / 地政学的リスク(貿易摩擦、ウクライナ情勢等) / 法的規制等リスク(法令改正、認証取得、時間外労働)
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 9 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★☆☆☆
ホーチキは消防用設備分野で長年の実績と信頼を築いており、ブランド認知度は一定程度存在する。特に、公共施設や大規模商業施設など、高い安全性が求められる分野での納入実績は、無形資産として機能している可能性がある。しかし、特許やIPによる明確な独占性は限定的と見られる。
スイッチングコスト★★★☆☆
消防用設備は、一度設置するとメンテナンスや更新の際に、既存システムとの互換性や法規制への適合性が重要となる。特に大規模施設では、システム全体の入れ替えはコストとリスクが大きいため、既存メーカーからの乗り換えには一定のスイッチング・コストが発生すると考えられる。ホーチキの製品も、こうした保守・更新需要において優位性を持つ可能性がある。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
消防用設備は、個々の設置が独立しており、ユーザーが増えることで設備自体の価値が向上するようなネットワーク効果は基本的に存在しない。
コスト優位★☆☆☆☆
消防用設備業界において、ホーチキが他社と比較して圧倒的なコスト優位性を持つという明確な証拠はない。製造プロセスや調達における効率化の努力は行われていると推測されるが、構造的なコスト優位性は限定的と考えられる。
規模の経済★★★☆☆
ホーチキは日本国内の消防用設備市場において、主要プレイヤーの一つであり、一定の市場シェアを有している。特に、自動火災報知設備や火災報知設備などの分野では、業界内でも上位に位置しており、規模の経済による効率的な生産・販売体制を構築していると考えられる。しかし、グローバル市場での圧倒的なシェアや寡占状態ではない。
- グローバルな事業展開力ホーチキは、世界各地に製造・販売拠点を持ち、地域ごとの市場特性に合わせた製品供給とサービス提供が可能です。これにより、特定の地域経済の変動リスクを分散し、安定的な収益基盤を構築しています。海外市場での多様な顧客ニーズに対応できる体制が強みです。
- 一貫したソリューション提供火災報知設備、消火設備、防犯設備の製造から販売、施工、保守までを一貫して提供できる体制を構築しています。これにより、顧客は複数の業者と契約する手間が省け、ホーチキグループ内で完結した高品質なサービスを受けられるため、顧客ロイヤルティの向上に繋がっています。
- 技術開発と品質管理長年の経験と実績に基づき、火災報知機器の製造において高い技術力を有しています。製品の不具合や施工品質の問題を防ぐための厳格な品質管理体制を構築し、外部認証の取得・維持にも努めています。これにより、製品の信頼性とブランド価値を高め、市場での競争優位性を確立しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
- グローバルな安全創造ホーチキは「人と技術の力で世界中にLife Safetyを創造する」ことを目指しています。これは、火災から人命・財産を守るという従来の使命に加え、世界中の人々に安心で快適な生活を提供するという、より広範な社会貢献を目指すものです。
- 事業ポートフォリオ最適化資本収益性向上を目的として、事業構成や経営資源の配分を最適化する戦略を掲げています。特に海外事業、リニューアル事業、保守事業を注力分野と位置づけ、ROIC(投下資本利益率)に基づいた評価で各事業の価値を高め、全体の収益性向上を図ります。
- 人的資本とDXの推進従業員一人ひとりが成長できる人事制度や教育機会を提供し、多様な人材が活躍できる環境を整備することで、人的資本の価値最大化を目指します。また、デジタル技術を活用して業務効率化を図り、既存事業の生産性向上に加え、新たなビジネス領域での価値創造に挑戦します。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、グループの存在意義及び使命として、「人々に安全を」「社会に価値を」「企業をとりまく人々に幸福を」という経営理念(Mission)を掲げております。また、中長期経営計画「GLOBAL VISION 2030」において、実現したい姿(Vision)として「人と技術の力で世界中にLife Safetyを創造する」を掲げております。「誠実」「情熱&チャレンジ」「チームワーク」から成る行動指針(Value)を軸に、「火災から人命・財産を守る」という中核を維持しつつ、世界中の人々に安心かつ快適な人生・生活を提供するという思いのもと、事業活動を通じた社会課題の解決を目指してまいります。 (2) 経営戦略等当社グループは、企業価値向上と持続可能な社会に一層の貢献を果たすべく、中長期経営計画「GLOBAL VISION 2030」を策定し、次のグループ重点方針のもと、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を目指した経営に取り組んでまいります。①事業ポートフォリオ最適化による資本収益性向上②人的資本経営の推進③DXによるイノベーション創出 (3) 経営環境当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善等を背景に緩やかな回復基調で推移したものの、米国の関税政策による世界経済への影響や、ウクライナ・中東における地政学リスク、エネルギー及び原材料価格の変動、物流費の上昇等により、先行き不透明な状況が続いております。このような環境の中、当社グループは、企業価値向上と持続可能な社会に一層の貢献を果たすべく、中長期経営計画「GLOBAL VISION 2030」において、実現したい姿として「人と技術の力で世界中にLife Safetyを創造する」を掲げ、「火災から人命・財産を守る」という中核を維持しつつ、世界中の人々に安心かつ快適な人生・生活を提供するという思いのもと、事業活動を通じた社会課題の解決を目指してまいります。さらに、サステナブルな社会の実現に向け、「グループESG基本方針」に従って、透明性の高いコーポレート・ガバナンスの充実や脱炭素への対応を進めることにより、市場での存在感を高め、企業価値の向上に努めてまいります。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 事業ポートフォリオ最適化による資本収益性向上事業構成や経営資源の配分を最適化する事業ポートフォリオをグループ経営の中核に据え、ROICによる評価結果に基づき、個々の事業価値を高め、各事業を連動させることで、事業全体の収益性向上を図ります。加えて、戦略的な投資判断を可能とする管理体制の強化を図り、将来に向けた成長投資を推進いたします。海外、リニューアル、保守の3部門を注力事業と位置付け、「海外におけるシステム販売の拡張」「建物のライフサイクルに合わせたリニューアル需要への対応力強化」「顧客との関係基盤としての保守事業の拡大」に向けた重点施策を実行いたします。 ② 人的資本経営の推進従業員一人ひとりが働きがいを持って成長できるよう、「誠実」「情熱&チャレンジ」「チームワーク」から成る行動指針を軸に、多様な個性や能力を持つ世界中の従業員が活躍できる人事制度や人材育成体系へと進化させるための施策を展開いたします。経営戦略と連動した人材ポートフォリオの構築に向けて、「働きがいと個の成長を醸成する人事制度の導入」「個人のキャリア形成と組織の競争力向上を支える教育機会の提供」「多様なチームワークを機能させる環境整備」を進め、人的資本の価値の最大化を目指します。 ③ DXによるイノベーション創出デジタル技術の有効活用を通じて、ビジネスプロセスのさらなる効率化を進めることにより、既存事業を支えるあらゆる現場での生産性向上を図るとともに、従来の火災防災ソリューションの枠を超えたビジネス領域において、新たな価値の創出に挑みます。 当社グループは、「人々に安全を」「社会に価値を」「企業をとりまく人々に幸福を」という経営理念のもと、グローバルに事業を展開しております。メーカー力については、将来に向けた基礎研究や要素技術開発を強化するなど、中長期の視点で「モノづくり力」を高めるとともに、高品質でコスト競争力のある製品を適切な納期で提供できるよう、グローバルでのサプライチェーンの体制整備を図っております。さらに、サステナブルな社会の実現に向け、「グループESG基本方針」に従って、透明性の高いコーポレート・ガバナンスの充実や脱炭素への対応を進めることにより、市場での存在感を高め、企業価値の向上に努めてまいります。 (5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等これまで強化してきた収益基盤とキャッシュ創出力を基に、投資判断と実行のスピードを高め、成長領域への投資を計画的に進めるとともに、営業利益率及びROEの維持・向上を図り、持続的な成長と企業価値向上を目指します。 2027年3月期(連結)売上高1,100 億円営業利益123 億円売上高営業利益率11.2 %ROE12.6 %
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは、グループの存在意義及び使命として、「人々に安全を」「社会に価値を」「企業をとりまく人々に幸福を」という経営理念(Mission)を掲げております。また、中長期経営計画「GLOBAL VISION 2030」において、実現したい姿(Vision)として「人と技術の力で世界中にLife Safetyを創造する」を掲げております。「誠実」「情熱&チャレンジ」「チームワーク」から成る行動指針(Value)を軸に、「火災から人命・財産を守る」という中核を維持しつつ、世界中の人々に安心かつ快適な人生・生活を提供するという思いのもと、事業活動を通じた社会課題の解決を目指してまいります。 (2) 経営戦略等当社グループは、企業価値向上と持続可能な社会に一層の貢献を果たすべく、中長期経営計画「GLOBAL VISION 2030」を策定し、次のグループ重点方針のもと、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を目指した経営に取り組んでまいります。①事業ポートフォリオ最適化による資本収益性向上②人的資本経営の推進③DXによるイノベーション創出 (3) 経営環境当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善等を背景に緩やかな回復基調で推移したものの、米国の関税政策による世界経済への影響や、ウクライナ・中東における地政学リスク、エネルギー及び原材料価格の変動、物流費の上昇等により、先行き不透明な状況が続いております。このような環境の中、当社グループは、企業価値向上と持続可能な社会に一層の貢献を果たすべく、中長期経営計画「GLOBAL VISION 2030」において、実現したい姿として「人と技術の力で世界中にLife Safetyを創造する」を掲げ、「火災から人命・財産を守る」という中核を維持しつつ、世界中の人々に安心かつ快適な人生・生活を提供するという思いのもと、事業活動を通じた社会課題の解決を目指してまいります。さらに、サステナブルな社会の実現に向け、「グループESG基本方針」に従って、透明性の高いコーポレート・ガバナンスの充実や脱炭素への対応を進めることにより、市場での存在感を高め、企業価値の向上に努めてまいります。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 事業ポートフォリオ最適化による資本収益性向上事業構成や経営資源の配分を最適化する事業ポートフォリオをグループ経営の中核に据え、ROICによる評価結果に基づき、個々の事業価値を高め、各事業を連動させることで、事業全体の収益性向上を図ります。加えて、戦略的な投資判断を可能とする管理体制の強化を図り、将来に向けた成長投資を推進いたします。海外、リニューアル、保守の3部門を注力事業と位置付け、「海外におけるシステム販売の拡張」「建物のライフサイクルに合わせたリニューアル需要への対応力強化」「顧客との関係基盤としての保守事業の拡大」に向けた重点施策を実行いたします。 ② 人的資本経営の推進従業員一人ひとりが働きがいを持って成長できるよう、「誠実」「情熱&チャレンジ」「チームワーク」から成る行動指針を軸に、多様な個性や能力を持つ世界中の従業員が活躍できる人事制度や人材育成体系へと進化させるための施策を展開いたします。経営戦略と連動した人材ポートフォリオの構築に向けて、「働きがいと個の成長を醸成する人事制度の導入」「個人のキャリア形成と組織の競争力向上を支える教育機会の提供」「多様なチームワークを機能させる環境整備」を進め、人的資本の価値の最大化を目指します。 ③ DXによるイノベーション創出デジタル技術の有効活用を通じて、ビジネスプロセスのさらなる効率化を進めることにより、既存事業を支えるあらゆる現場での生産性向上を図るとともに、従来の火災防災ソリューションの枠を超えたビジネス領域において、新たな価値の創出に挑みます。 当社グループは、「人々に安全を」「社会に価値を」「企業をとりまく人々に幸福を」という経営理念のもと、グローバルに事業を展開しております。メーカー力については、将来に向けた基礎研究や要素技術開発を強化するなど、中長期の視点で「モノづくり力」を高めるとともに、高品質でコスト競争力のある製品を適切な納期で提供できるよう、グローバルでのサプライチェーンの体制整備を図っております。さらに、サステナブルな社会の実現に向け、「グループESG基本方針」に従って、透明性の高いコーポレート・ガバナンスの充実や脱炭素への対応を進めることにより、市場での存在感を高め、企業価値の向上に努めてまいります。 (5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等これまで強化してきた収益基盤とキャッシュ創出力を基に、投資判断と実行のスピードを高め、成長領域への投資を計画的に進めるとともに、営業利益率及びROEの維持・向上を図り、持続的な成長と企業価値向上を目指します。 2027年3月期(連結)売上高1,100 億円営業利益123 億円売上高営業利益率11.2 %ROE12.6 %
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 経営成績当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善等を背景に緩やかな回復基調で推移したものの、米国の関税政策による世界経済への影響や、ウクライナ・中東における地政学リスク、エネルギー及び原材料価格の変動、物流費の上昇等により、先行き不透明な状況が続いております。防災・防犯業界におきましても、資材価格及びエネルギー価格の上昇、物流費の高止まりなどによる原価の上振れを通じて、収益に影響を及ぼすリスクが継続しております。このような状況のもと、当社グループは、中長期経営計画「GLOBAL VISION 2030」に基づき、全社を挙げて営業活動を推進してまいりました結果、当連結会計年度における経営成績は、次のとおりとなりました。 前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)前年同期比(%)売上高100,900百万円105,855百万円104.9営業利益9,553百万円12,066百万円126.3経常利益9,736百万円12,344百万円126.8親会社株主に帰属する当期純利益7,650百万円9,377百万円122.6 当社は、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けて設置した「事業ポートフォリオ委員会」を定期的に開催し、ROICによる評価結果に基づき、事業ごとの資本の収益性・効率性の向上に努め、事業ポートフォリオ経営を推進してまいりました。その結果、経営上の目標の達成状況を判断するための経営指標としている自己資本利益率(ROE)は、当期純利益の増加により、14.7%(前連結会計年度比1.0ポイント増)となりました。なお、主に無リスク金利の上昇に伴い、CAPM理論に基づき算定した2026年3月末の当社の株主資本コストは10.45%、これを踏まえて算出したWACC(加重平均資本コスト)は10.38%としております。 営業利益の主な増減要因は次のとおりであります。<売上高による影響> 1,765百万円国内ストックビジネス(保守・リニューアル)が好調に推移したことと、海外事業において特に欧州と東南アジアを中心に販売が伸長したことが増収を牽引いたしました。<売上原価率による影響> 2,590百万円労務費上昇の影響はあるものの、採算性を重視した受注活動の推進により売上原価率は改善いたしました。<販売費及び一般管理費による影響> △1,884百万円経営計画に基づく開発投資の実施や採用活動の強化、労働条件の改善等が主な要因であります。 セグメント別の概況は次のとおりであります。(火災報知設備)当セグメントの主要な事業内容は、自動火災報知設備、非常警報設備、火災通報装置等の製造、販売及び施工であります。当連結会計年度における売上高は、66,401百万円(前連結会計年度比6.3%増)となりました。これは主に、国内事業においてリニューアルを中心に好調に推移したことに加え、海外事業において欧州及び東南アジアを中心に増収となったことによるものであります。セグメント利益は11,187百万円(同24.7%増)となりました。増益となっておりますのは、国内事業では、採算性を重視した受注活動により収益性が改善したことに加え、海外事業において、主に英国やベトナムでの増収により利益額が増加したことによるものであります。 (保守)当セグメントの主要な事業内容は、防災設備に係る保守点検及び整備工事の実施であります。当連結会計年度における売上高は、22,432百万円(前連結会計年度比6.4%増)となりました。これは主に、定期点検保有高を着実に増やす取組みや整備工事の受注活動を推進したことによるものであります。セグメント利益は5,289百万円(同4.8%増)となりました。増益となっておりますのは、主に点検・整備工事において、採算性を重視した受注活動を推進したことによるものであります。 (消火設備)当セグメントの主要な事業内容は、スプリンクラー設備、放水銃システム、屋内・屋外消火栓設備等の製造、販売及び施工であります。当連結会計年度における売上高は、10,541百万円(前連結会計年度比5.7%減)となりました。これは主に、一般建物向け消火設備において大型案件の工期長期化や受注サイクルの影響を受けたことによるものであります。セグメント利益は1,649百万円(同2.6%増)となりました。増益となっておりますのは、主に採算性の良い一般建物向け消火設備の大型案件を収益計上した影響によるものであります。 (防犯設備)当セグメントの主要な事業内容は、入退室管理システム、鍵管理システム、電気錠制御システム等の製造、販売及び施工であります。当連結会計年度における売上高は、6,479百万円(前連結会計年度比5.4%増)となりました。これは、主に入退室管理システムの販売伸長によるものであります。セグメント利益は777百万円(同22.6%増)となりました。増益となっておりますのは、主に採算性を重視した受注活動推進の効果によるものであります。 次期(2027年3月期)の業績見通しにつきましては、売上高110,000百万円(当連結会計年度比3.9%増)、営業利益12,300百万円(同1.9%増)、経常利益12,500百万円(同1.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益9,000百万円(同4.0%減)を見込んでおります。次期の外部環境におきましては、ウクライナ・中東における地政学リスクや原材料・資源価格の高騰、米国の関税政策の影響に加え、時間外労働の上限規制への対応に関する労務費の増加等、収益に影響を及ぼすリスクが顕在化しており、先行きに不透明感はあるものの、防災・防犯業界における需要環境は引き続き堅調に推移することを想定しております。親会社株主に帰属する当期純利益は、当連結会計年度に計上した「賃上げ促進税制」適用による税負担減の影響等の反動により、377百万円の減益となる見込みであります。 生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。① 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)火災報知設備66,401106.3保守22,432106.4消火設備10,54194.3防犯設備6,479105.4合計105,855104.9 (注) 金額は全て販売価額(取付工事代を含む)に換算してあります。 ② 受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)火災報知設備68,627108.514,951117.5保守22,778107.93,544110.8消火設備10,425103.19,86198.8防犯設備6,705110.71,673115.6合計108,537107.930,030109.8 (注) 金額は全て販売価額(取付工事代を含む)に換算してあります。 ③ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)火災報知設備66,401106.3保守22,432106.4消火設備10,54194.3防犯設備6,479105.4合計105,855104.9 (注) 金額は全て販売価額(取付工事代を含む)に換算してあります。 (2) 財政状態(流動資産)当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末の残高と比べ6,634百万円増加し、72,721百万円となりました。これは主に、現金及び預金の増加によるものであります。(固定資産)当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末の残高と比べ1,646百万円増加し、25,214百万円となりました。これは主に、投資有価証券の増加によるものであります。(流動負債)当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末の残高と比べ894百万円減少し、22,160百万円となりました。これは主に、電子記録債務の減少によるものであります。(固定負債)当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末の残高と比べ27百万円増加し、7,306百万円となりました。これは主に、資産除去債務の増加によるものであります。(純資産)当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末の残高と比べ9,147百万円増加し、68,469百万円となりました。これは主に、利益剰余金の増加によるものであります。 (3) キャッシュ・フロー当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末残高20,921百万円及び営業活動による資金の増加10,626百万円を原資として、投資活動において1,631百万円、財務活動において2,683百万円をそれぞれ使用しております。従って、当連結会計年度末の資金の残高は、27,713百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、10,626百万円(前年同期に得られた資金は11,874百万円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上などにより資金が増加したものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、1,631百万円(前年同期に使用した資金は636百万円)となりました。これは主に、有形固定資産の取得などにより資金が減少したものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、2,683百万円(前年同期に使用した資金は1,741百万円)となりました。これは主に、配当金の支払などにより資金が減少したものであります。(キャッシュ・フロー指標) 2025年3月期2026年3月期自己資本比率(%)65.969.8時価ベースの自己資本比率(%)69.8156.8 自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額(※)/総資産※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。 (資本の財源及び資金の流動性)当社グループでは、手元流動性の向上を進めながら、当期純利益の一定割合を成長投資枠として充当することを資金配分の基本方針としております。配当においては中長期視点での持続的な成長に必要な投資を実行したうえで、配当性向やDOE(株主資本配当率)等の指標も勘案しながら、累進的配当方針の維持に努めてまいります。これら成長投資、株主還元、運転資金等については、主として営業活動から得られるキャッシュ・フローによる自己資金で充当しております。また、当社グループは、資金の効率的な活用と金融費用の削減を目的として、キャッシュ・マネジメント・システムを導入し、グループ全体の資金効率化を進めております。また、当社グループの運転資金需要のうち主なものは、材料費、試験研究費、販売費一般管理費等の営業費用であります。成長投資を目的とした資金需要のうち主なものは、生産能力増強や生産合理化推進及び事業領域拡張に向けた投資を想定しております。また、当社グループは、主要取引金融機関との間で長期間にわたり築き上げてきた良好な関係を維持しており、経営に必要な運転資金及び設備投資資金等の調達は問題なく実施可能と認識しております。さらに、国内金融機関において50億円のコミットメントラインを設定しており、緊急時の流動性も確保しております。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
事業リスク
- 事業環境の変動リスク国内外の設備投資や建設市場の動向に業績が左右される可能性があります。特に国内市場では少子高齢化による新設需要の伸び悩みが懸念され、需要減少は経営成績に影響を及ぼす可能性があります。これに対し、保守・リニューアル事業の強化や海外事業の分散化で対応しています。
- 地政学・法規制変更リスク複数の海外地域で事業を展開しているため、国際情勢の緊張、貿易摩擦、経済制裁、紛争などが販売活動やサプライチェーンに影響を与える可能性があります。また、国内外の法令や規格の変更により、製品仕様の変更や追加投資が必要となるリスクもあります。
- 情報セキュリティリスク情報管理や事業運営をITシステムに依存しているため、サイバー攻撃や不正アクセス、システム障害などにより情報漏えいやシステム停止のリスクがあります。これにより、損害賠償や費用増加、サービス停止、信用低下などが発生し、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 事業環境の変動リスク当社グループの事業は、国内外の設備投資動向及び建設市場の動向に依存しており、景気変動、公共投資の動向、民間設備投資の抑制等により需要が減少した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。特に国内市場においては、少子高齢化に伴う新設需要の伸び悩み等により中長期的な市場成長の鈍化が想定されます。これに対し当社グループは、収益性の向上と資本効率を意識した投資を進めるとともに、保守・リニューアル等のストックビジネスの強化に取り組んでおります。加えて、海外事業を成長ドライバーと位置付け、地域別の需要構造を踏まえた事業ポートフォリオの分散により、需要変動の影響低減に努めております。 (2) 地政学リスク当社グループは複数の海外地域において事業を展開しており、国際情勢の緊張、貿易摩擦、経済制裁、紛争等の地政学的要因により、販売活動、サプライチェーン、為替動向等に影響が生じる可能性があります。特に関税政策や輸出入規制の変更は、コスト増加や供給遅延の要因となり得ます。これに対し当社グループは、各拠点との情報共有体制を強化し、リスクの早期把握に努めるとともに、調達先及び物流経路の分散、代替生産体制の検討等を通じて影響の最小化を図っております。 (3) 法規制等の変更リスク当社グループの製品及びサービスは、消防法その他の国内外の法令や規格の適用を受けております。これらの法令改正、規格変更、解釈の変更等により、製品仕様の変更や追加投資が必要となる場合があります。また、国ごとの認証制度の違いにより、製品の市場投入時期が遅延する可能性があります。さらに、建設業における労働規制の強化は、施工体制や受注活動に制約を与える可能性があります。これに対し当社グループは、法規制の動向について継続的に情報収集を行い、設計・開発段階から対応を織り込む体制を整備しております。また、施工分野ではDXの活用等により生産性向上を図り、労働時間規制への対応を進めております。 (4) サプライチェーンリスク当社グループは、部品・原材料を外部サプライヤーに依存しており、需給逼迫、価格高騰、供給停止(災害・事故・倒産等)により生産活動に影響が生じる可能性があります。これに対し当社グループは、複数調達の推進、在庫水準の適正化等を通じて供給安定性の向上を図っております。 (5) 品質責任リスク当社グループは、製品不具合や施工品質の問題が発生した場合、リコール費用、損害賠償、ブランド毀損等につながる可能性があり、業績及び信用に影響を及ぼす可能性があります。これに対し当社グループは、品質管理体制の強化、設計審査及び工程管理の高度化、外部認証の取得・維持、PL委員会による統括管理等を通じて品質確保に努めております。また、不具合発生時には迅速な原因究明と再発防止策の徹底を図っております。 (6) 情報セキュリティ及びITシステムに関するリスク当社グループは、情報管理や事業運営をITシステムやクラウド等外部サービスに依存しており、サイバー攻撃や不正アクセス、内部不正、委託先事故、システム障害等による情報漏えいやシステム停止のリスクがあります。攻撃手法の多様化及び外部サービス利用拡大により、これらの完全防止は困難であり、これらの事象が発生した場合は、損害賠償や費用増加、サービス停止、信用低下等を通じて経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。これに対し当社グループは、情報セキュリティ方針や管理体制を継続的に整備・強化し、多層的な対策を実施しております。具体的には、アクセス権管理や多要素認証、端末・ネットワーク対策、ログ・システム監視、脆弱性管理、従業員教育、システムの冗長化・バックアップ、変更管理の徹底等に取り組んでおります。また、インシデント対応体制を整備し、迅速な対応と原因分析、再発防止を徹底しております。 (7) 自然災害等リスク当社グループは、地震、風水害等の自然災害により当社グループや取引先の拠点が被災した場合、事業継続に支障が生じる可能性があります。これに対し当社グループは、事業継続計画(BCP)の策定及び定期的な見直しを行い、重要業務の優先順位付け、代替拠点の確保、教育・訓練の実施等を行っております。また、調達網の分散化等により供給途絶リスクの低減に努めております。 (8) 気候変動リスク当社グループは、気候変動に伴う物理的リスク及び移行リスクにより、コスト増加、生産性低下、規制強化等の影響を受ける可能性があります。これに対し当社グループは、気候関連リスク及び機会の分析を行い、省エネルギー化、労働環境改善、温室効果ガス排出削減等の取組みを推進しております。詳細は、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2) 戦略、指標及び目標 ② 気候変動」に記載しております。 (9) コンプライアンスリスク当社グループは、法令等違反(消防法、建設業法、独占禁止法、公務員等贈賄関連法令等)が発生した場合、行政処分、課徴金、損害賠償、信用低下等の影響が生じる可能性があります。これに対し当社グループは、グループ規程の制定及び継続的な教育研修、内部統制体制の整備、内部通報制度の運用、リスク管理部署によるモニタリング及びリスクベースでの内部監査等により、コンプライアンス体制の強化を図っております。 (10) 為替変動リスク当社グループは、外貨建取引及び海外事業により、為替レートの変動が売上高、コスト及び資産価値に影響を及ぼす可能性があります。これに対し当社グループは、為替予約等のヘッジ手段の活用等により為替変動による影響の抑制に努めております。 (11) 投資有価証券リスク当社グループは、政策保有株式等について、株価の変動や投資先の業績悪化等により減損損失や売却損が発生する可能性があります。これに対し当社グループは、保有意義の定期的検証、保有上限の設定等により、資本効率を意識した管理を行っております。 (12) 信用リスク(債権回収リスク)当社グループは、取引先の経営悪化等により債権回収が困難となる場合、貸倒損失が発生する可能性があります。これに対し当社グループは、与信管理の強化、取引先別の信用評価、適切な貸倒引当金の設定、早期回収対応等によりリスク低減に努めております。 (13) 退職給付債務リスク当社グループは、退職給付債務は数理計算上の前提(割引率、期待運用収益率等)に依存しており、前提条件の変動や運用環境の悪化により、費用及び債務が増加する可能性があります。これに対し当社グループは、年金資産の運用状況のモニタリング、資産配分の見直し、制度設計の適正化等により、財務的影響の抑制に努めております。