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日本電波工業(6779)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

電気機器 電機・精密

事業の概要

日本電波工業グループは、水晶振動子、水晶発振器、その他の水晶デバイス、応用機器、人工水晶、水晶片といった水晶関連製品の一貫製造と販売を行っています。主な製品である水晶振動子と水晶発振器は、日本国内では子会社に製造を委託し、海外でも連結子会社が製造を担っています。これらの製品は、北米、東南アジア、欧州、香港、台湾、中国本土など世界各地の連結子会社を通じて販売されており、グローバルな供給・販売体制を構築しています。その他応用機器や水晶片なども、国内外の子会社が製造を担っています。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

日本電波工業グループの事業は、主に水晶関連製品の一貫製造とその販売で構成されています。具体的には、「水晶振動子及び水晶発振器」と「その他応用機器、結晶及び水晶片等」の二つの主要な製品群があります。水晶振動子と水晶発振器は、当社が製造販売するほか、国内外の連結子会社が製造を担い、世界各地の販売子会社を通じてグローバルに展開されています。その他応用機器、結晶及び水晶片等も、当社が製造販売し、国内外の子会社が製造を委託されています。この体制により、多様な水晶関連製品を国内外の市場に供給しています。

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FY2026|665 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社、国内子会社2社、国内関連会社2社及び海外子会社10社の計15社で構成され、水晶振動子、水晶発振器、その他の水晶デバイス、応用機器、人工水晶及び水晶片等の水晶関連製品の一貫製造とその販売を行っております。当社グループの事業に係る位置づけは次のとおりであります。水晶振動子及び水晶発振器:当社が製造販売する他、国内におきましては連結子会社であります古川エヌ・デー・ケー㈱、函館エヌ・デー・ケー㈱に製造を委託しております。海外におきましては連結子会社でありますASIAN NDK CRYSTAL SDN.BHD.及び蘇州日電波電子工業有限公司に製造を委託しております。また、当社製品を連結子会社でありますNDK AMERICA,INC.が主に北米地域で、ASIAN NDK CRYSTAL SDN.BHD.が主に東南アジア地域で、NDK EUROPE LTD.が主に欧州地域で、NDK-ELECTRONICS SHANGHAI CO.,LTD.が主に華南地域を除く中国で、NDK TAIPEI CO.,LTD.が主に台湾で販売をしております。その他応用機器、結晶及び水晶片等:当社が製造販売する他、国内におきましては連結子会社であります古川エヌ・デー・ケー㈱及び持分法適用会社でありますNDK SAW devices㈱に製造を委託しております。海外におきましては連結子会社でありますNDK QUARTZ (M) SDN.BHD.に製造を委託しております。 事業の主な系統図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
水晶業界は大変競争が厳しく、想定以上の価格下落のリスクがあるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
競争力維持のため多額の研究開発、設備投資が必要であり、次世代技術開発が継続的に行われている。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:当社グループ事業の拡大 / 競争激化のリスク / 各国の公的規制
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

水晶振動子や水晶デバイスにおける長年の技術蓄積と、特定のニッチ市場での一定の認知度は存在するが、強力なブランド力や特許による独占的な優位性は限定的。特定の用途向けカスタム品の開発力は強みとなりうる。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

水晶デバイスは、製品の性能や信頼性に直結するため、一度採用されると仕様変更やサプライヤー変更のハードルは比較的高くなる傾向がある。特に車載や産業機器向けでは、長期的な信頼性が求められる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

水晶デバイスのサプライヤーと顧客の関係は、ネットワーク効果を生むようなプラットフォーム型ビジネスとは性質が異なる。ユーザー数の増加が直接的に製品価値を高める構造ではない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の製造ノウハウによる一定の生産効率は期待できるが、汎用品市場においては価格競争力で他社を圧倒するほどの構造的なコスト優位性は見出しにくい。為替変動の影響も受ける。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

水晶デバイス市場において、特定の高精度・高信頼性分野では一定のシェアを確保しており、その規模はニッチながらも寡占的な状況を生み出している可能性がある。しかし、グローバルな大手競合と比較すると規模の経済は限定的。

日本電波工業グループは、水晶関連製品の一貫製造販売体制をグローバルに展開している点が強みです。水晶振動子や水晶発振器といった主力製品の製造を国内外の子会社に委託し、世界各地の販売子会社を通じて広範な地域に供給することで、効率的な生産と販売ネットワークを構築しています。これにより、特定の地域やサプライヤーへの依存を低減し、安定した製品供給と市場対応力を確保していると考えられます。また、長年にわたる水晶関連製品の製造・販売実績は、技術力と顧客基盤の面で競争優位性につながっている可能性があります。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、創業理念「お客様への奉仕を通じて、社会の繁栄、世界の平和に貢献する」ことをミッションとし、豊かで平和な社会を実現するために不可欠な周波数の制御と選択、検出に関連する製品の専業メーカーとして、業界をリードする高信頼性商品を開発、製造、販売することにより、お客様に喜んでいただくことを経営の基本としております。 (2) 経営環境及び対処すべき課題当社グループは、2025年度(2026年3月期)を初年度とする3か年の中期経営計画を策定し、以下の構想を重要施策として掲げております。「Five Pillars + One」構想事業ポートフォリオ構想として、「Five Pillars + One」を掲げ、車載市場、移動体市場、産機市場、光学市場、特機市場の5つの柱と将来の成長に向けた新規領域(+One)の検討を進めております。新規領域(+One)は、既存5市場の強化・補完を図りつつ、中長期的な事業ポートフォリオの持続的成長を支える取り組みとして位置づけております。当連結会計年度においては、市場調査、技術動向調査、特許調査等を通じて有望領域の絞り込みと開発ロードマップの整理を進めました。翌連結会計年度以降は、段階的な評価と意思決定を行いながら、事業化に向けた取り組みを推進してまいります。 Pillar1:車載市場車載市場においては、当社は長年にわたりグローバル車載顧客との取引実績を有しており、品質信頼性と安定供給力を競争力の基盤として事業を展開しております。また、競争が活発なマーケットであり、コスト改善を通じてグローバルシェアを維持します。特に価格競争の激しい地域向けについてはコスト削減策を実施しています。これにより、車載市場での競争力を強化し、持続的な成長を目指します。 Pillar2:移動体市場移動体市場において、当社は水晶デバイス分野における周波数安定性・信号品質に関する技術的知見を活かし、高精度・高信頼性が求められる用途を中心に差別化を進めています。顧客要求に対応した高付加価値商品を展開し、利益向上を目指します。NDKの技術力を活かし、オープンイノベーション戦略を想定し、外部連携等を活用しながら市場リーチを拡大します。さらに、顧客課題を解決する技術開発を推進し、新たな競争力強化を図るとともに、MEMS対抗品を開発することで競争優位を目指します。 Pillar3:産機市場産機市場では、生成AIの普及等を背景にデータセンター関連需要が急速に拡大しています。光トランシーバにおいては、信号品質を左右する低ジッタのタイミングデバイスが重要な役割を担っております。当社グループは、当該分野において次世代製品の投入を進めるとともに、顧客ニーズに対応した供給体制の強化を通じて、成長軸の拡大を図っております。また、需要の大幅な拡大に対応するため、複数市場に共通する競争力の源泉として、回路設計・IC開発を含む開発基盤の強化を昨年より進めております。その一環として英国のエンジニアリング体制を整備し、開発テーマの多様化や製品ポートフォリオの拡充に対応可能な体制を構築しております。これらの先行的な開発基盤への取り組みにより、当社グループは次世代製品を継続的に市場へ投入できる体制を整えております。 Pillar4:防衛市場&宇宙・QCM市場防衛市場では、当社グループが培ってきた無線通信技術を活かし、高い信頼性が求められる分野において各種顧客から評価を受けております。本事業の運営にあたっては高度なセキュリティ対応が不可欠であることから、昨年追加した新たな拠点において、セキュリティ要件に対応した開発体制の強化を進めています。また、宇宙・QCM事業では、これまでに確立した技術を地上用途へ展開し、半導体製造装置向けのソリューションビジネスとして展開しております。QCM事業においては、装置メーカーの顧客と連携しながらデータの蓄積・活用を進めており、装置・プロセスの高度化に資する新たな付加価値の創出や、将来的なビジネスモデルの拡張を見据えた取り組みを推進しております。 Pillar5:光学市場光学市場では、原材料から加工・製品化までの一貫技術を有し、水晶原石の世界最高水準の高純度が競争優位の源泉となっております。プロ仕様カメラ市場において高いシェアを有しているほか、半導体製造装置や検査装置向けには、高品質な水晶原石およびコーティング技術を用いた光学部材を供給しており、関連分野における需要に対応しております。 上記、「Five Pillars + One」構想を実現するためには、技術戦略が重要となります。 長期的な技術開発戦略当社グループは、長期的な市場ニーズの明確化と先行開発を推進するため、マーケティング部門を設置し、各部門との連携体制を構築しております。当連結会計年度においては、営業部門による顧客ヒアリング、新事業推進チームによる大学・研究機関・ベンチャーとの連携、知財部門によるIPランドスケープ手法を活用した特許分析等を組み合わせ、仮説検証を繰り返しながら、解像度の高い市場ニーズを設定するための仕組みを整備しております。これらの取り組みは、短期的な製品開発にとどまらず、中長期的な競争優位の確立および企業価値向上を目的とした経営基盤強化の一環として位置づけています。 今後も、市場環境の変化を的確に捉えながら、連続的かつ持続的に新たなソリューションを市場にご提案してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、創業理念「お客様への奉仕を通じて、社会の繁栄、世界の平和に貢献する」ことをミッションとし、豊かで平和な社会を実現するために不可欠な周波数の制御と選択、検出に関連する製品の専業メーカーとして、業界をリードする高信頼性商品を開発、製造、販売することにより、お客様に喜んでいただくことを経営の基本としております。 (2) 経営環境及び対処すべき課題当社グループは、2025年度(2026年3月期)を初年度とする3か年の中期経営計画を策定し、以下の構想を重要施策として掲げております。「Five Pillars + One」構想事業ポートフォリオ構想として、「Five Pillars + One」を掲げ、車載市場、移動体市場、産機市場、光学市場、特機市場の5つの柱と将来の成長に向けた新規領域(+One)の検討を進めております。新規領域(+One)は、既存5市場の強化・補完を図りつつ、中長期的な事業ポートフォリオの持続的成長を支える取り組みとして位置づけております。当連結会計年度においては、市場調査、技術動向調査、特許調査等を通じて有望領域の絞り込みと開発ロードマップの整理を進めました。翌連結会計年度以降は、段階的な評価と意思決定を行いながら、事業化に向けた取り組みを推進してまいります。 Pillar1:車載市場車載市場においては、当社は長年にわたりグローバル車載顧客との取引実績を有しており、品質信頼性と安定供給力を競争力の基盤として事業を展開しております。また、競争が活発なマーケットであり、コスト改善を通じてグローバルシェアを維持します。特に価格競争の激しい地域向けについてはコスト削減策を実施しています。これにより、車載市場での競争力を強化し、持続的な成長を目指します。 Pillar2:移動体市場移動体市場において、当社は水晶デバイス分野における周波数安定性・信号品質に関する技術的知見を活かし、高精度・高信頼性が求められる用途を中心に差別化を進めています。顧客要求に対応した高付加価値商品を展開し、利益向上を目指します。NDKの技術力を活かし、オープンイノベーション戦略を想定し、外部連携等を活用しながら市場リーチを拡大します。さらに、顧客課題を解決する技術開発を推進し、新たな競争力強化を図るとともに、MEMS対抗品を開発することで競争優位を目指します。 Pillar3:産機市場産機市場では、生成AIの普及等を背景にデータセンター関連需要が急速に拡大しています。光トランシーバにおいては、信号品質を左右する低ジッタのタイミングデバイスが重要な役割を担っております。当社グループは、当該分野において次世代製品の投入を進めるとともに、顧客ニーズに対応した供給体制の強化を通じて、成長軸の拡大を図っております。また、需要の大幅な拡大に対応するため、複数市場に共通する競争力の源泉として、回路設計・IC開発を含む開発基盤の強化を昨年より進めております。その一環として英国のエンジニアリング体制を整備し、開発テーマの多様化や製品ポートフォリオの拡充に対応可能な体制を構築しております。これらの先行的な開発基盤への取り組みにより、当社グループは次世代製品を継続的に市場へ投入できる体制を整えております。 Pillar4:防衛市場&宇宙・QCM市場防衛市場では、当社グループが培ってきた無線通信技術を活かし、高い信頼性が求められる分野において各種顧客から評価を受けております。本事業の運営にあたっては高度なセキュリティ対応が不可欠であることから、昨年追加した新たな拠点において、セキュリティ要件に対応した開発体制の強化を進めています。また、宇宙・QCM事業では、これまでに確立した技術を地上用途へ展開し、半導体製造装置向けのソリューションビジネスとして展開しております。QCM事業においては、装置メーカーの顧客と連携しながらデータの蓄積・活用を進めており、装置・プロセスの高度化に資する新たな付加価値の創出や、将来的なビジネスモデルの拡張を見据えた取り組みを推進しております。 Pillar5:光学市場光学市場では、原材料から加工・製品化までの一貫技術を有し、水晶原石の世界最高水準の高純度が競争優位の源泉となっております。プロ仕様カメラ市場において高いシェアを有しているほか、半導体製造装置や検査装置向けには、高品質な水晶原石およびコーティング技術を用いた光学部材を供給しており、関連分野における需要に対応しております。 上記、「Five Pillars + One」構想を実現するためには、技術戦略が重要となります。 長期的な技術開発戦略当社グループは、長期的な市場ニーズの明確化と先行開発を推進するため、マーケティング部門を設置し、各部門との連携体制を構築しております。当連結会計年度においては、営業部門による顧客ヒアリング、新事業推進チームによる大学・研究機関・ベンチャーとの連携、知財部門によるIPランドスケープ手法を活用した特許分析等を組み合わせ、仮説検証を繰り返しながら、解像度の高い市場ニーズを設定するための仕組みを整備しております。これらの取り組みは、短期的な製品開発にとどまらず、中長期的な競争優位の確立および企業価値向上を目的とした経営基盤強化の一環として位置づけています。 今後も、市場環境の変化を的確に捉えながら、連続的かつ持続的に新たなソリューションを市場にご提案してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。これらの将来に関する記載事項につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載した内容等を含む様々な要因により、実際の結果と異なる場合があります。 (1) 経営成績当連結会計年度(2025年4月から2026年3月まで)の世界経済は、年度当初には米国による高関税政策の導入を背景に通商環境の不透明感が見られたものの、年度後半にかけて欧米を中心とする主要国において金融引締めが概ね一段落し、インフレ率の落ち着きも相まって、底堅く推移しました。ただし、2026年2月末以降の中東情勢の悪化により、先行きの不確実性は増しました。当社の用途別販売状況につきましては、売上高の約半分を占める車載向けは、主要な販売先である欧州向けの販売が伸び悩んだ一方、日本向けの販売が増加しました。加えて、年度後半には、メモリ価格上昇を背景とした安全在庫確保の動きなどが寄与し、売上高は前年同期比で増加しました。また、当社は、AIデータセンターで使用される光トランシーバやサーバ向け製品を展開しており、関連需要が堅調に推移したことから、産業機器向けの売上高も増加いたしました。防衛向けを中心とする特機向けにおいても、同様に売上高は前年同期比で伸長いたしました。これに対し、スマートフォン向けを含む移動体通信向けおよび光学製品の売上高は前年同期比で減少いたしました。これらの結果、当連結会計年度の売上高は前連結会計年度比2.9%増の54,629百万円となりました。利益面では、営業利益が前年同期比27.4%減の3,355百万円、税引前当期利益が同13.6%減の2,552百万円、当期利益が同15.2%増の2,065百万円となりました。当社は、Vision2030の達成に向け、中期経営計画で掲げるポートフォリオ変革(「Five Pillars + One」)を推進しています。あわせて、生産性の飛躍的向上を目的に、最先端製造ラインへの更新やDXの導入にも取り組んでいます。これらは将来の成長基盤を強化するための取り組みであり、その実現に向けて研究開発、DXおよび最先端設備への先行投資を実施していることから、当期の利益を一時的に押し下げる要因となりました。なお、当連結期間における対米ドル平均為替レートは151.01円(前連結会計年度は152.48円)でした。 事業の品目別の業績を示すと、次のとおりであります。① 水晶振動子水晶振動子の販売は、車載向けで前期比増加しました。一方、スマートフォン向け含む移動体通信向けで前期比減少しました。その結果、売上高は39,513百万円(前期比1.4%増)となりました。 ② 水晶発振器水晶発振器の販売は、AIデータセンター向けで前期比増加しました。その結果、売上高は9,094百万円(前期比4.9%増)となりました。 ③ その他防衛向けを中心とする特機向けの販売が前期比増加しました。一方、光学製品の販売は前期比減少しました。その結果、売上高は6,021百万円(前期比11.3%増)となりました。 主要な販売先別の業績を示すと、次のとおりであります。① 日本車載向け水晶振動子の販売が前期比で増加しました。また防衛向けを中心とする特機向けの販売が前期比増加しました。その結果、売上高は9,104百万円(前期比11.5%増)となりました。 ② アジア中国圏では、AIデータセンター向けの販売が前期比で増加した一方で、移動体通信向け水晶振動子の販売は前期比で減少しました。その他のアジア地域では、光学製品の販売が前期比減少しました。その結果、売上高は中国18,569百万円(前期比0.89%減)、韓国2,819百万円(前期比0.7%増)、その他3,543百万円(前期比15.0%減)となりました。 ③ 欧州第4四半期におけるメモリ価格上昇を背景とした安全在庫確保の動きにより、車載向けの販売が前期比増加しました。またヘルスケア向けの販売が前期比増加しました。その結果、売上高は11,556百万円(前期比4.1%増)となりました。 ④ 北米車載向けの販売が前期比で増加しました。その結果、売上高は6,633百万円(前期比10.9%増)となりました。 受注及び販売の実績を品目別に示すと、次のとおりであります。なお、当社は売上予測に基づく見込み生産を行っているため、販売価格による生産額の集計は行っておりません。① 受注実績品目別の名称受注高(百万円)前期比(%)水晶振動子42,4012.5水晶発振器12,56947.6その他7,87029.2合計62,84012.3 ② 販売実績品目別の名称販売高(百万円)前期比(%)水晶振動子39,5131.4水晶発振器9,0944.9その他6,02111.3合計54,6292.9 (注) 総販売実績に対する販売実績の割合が100分の10以上の相手先が存在しないため、主な相手先別の販売実績の記載を省略しております。 (2) 財政状態当連結会計年度末における資産、負債及び資本の、前連結会計年度末に対する主な増減は以下のとおりであります。前連結会計年度末に比べ、総資産は、有形固定資産の増加3,456百万円、棚卸資産の増加1,962百万円、営業債権の増加1,092百万円、無形資産の増加961百万円、流動資産その他に含まれる未収入金の増加955百万円、定期預金の増加800百万円、現金及び現金同等物の減少5,076百万円等により4,802百万円増加し76,325百万円となりました。負債は、政府補助金繰延収益の増加1,024百万円、営業債務その他の未払勘定の増加859百万円等により2,055百万円増加し44,407百万円となりました。親会社の所有者に帰属する持分は、当期包括利益3,583百万円、剰余金の配当693百万円等により、2,746百万円増加して31,917百万円となりました。これらの結果、親会社所有者帰属持分比率は前連結会計年度末の40.8%から1.0ポイント増加して41.8%となりました。 (3) キャッシュ・フロー当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比較し5,076百万円減少の10,805百万円となりました。活動毎のキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。フリー・キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローが4,201百万円のプラスとなり、投資活動によるキャッシュ・フローが7,379百万円のマイナスとなったことにより、3,178百万円のマイナス(前連結会計年度比4,834百万円のマイナス)となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは、マイナス要因として棚卸資産の増加1,490百万円、法人所得税の支払額736百万円、営業債権の増加526百万円等があったものの、プラス要因として減価償却費及び償却額3,911百万円、税引前当期利益2,552百万円、営業債務の増加1,220百万円があったこと等により、4,201百万円のプラス(前連結会計年度比1,908百万円のマイナス)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、マイナス要因として有形固定資産の取得による支出5,701百万円、無形資産の取得による支出1,036百万円、定期預金の預入による支出800百万円があったこと等により、7,379百万円のマイナス(前連結会計年度比2,925百万円のマイナス)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、マイナス要因としてリース負債の返済による支出906百万円、長期借入金の返済による支出803百万円、配当金の支払694百万円等があったこと等により、2,443百万円のマイナス(前連結会計年度比4,355百万円のマイナス)となりました。これらの結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ5,076百万円減少し、10,805百万円となりました。なお、当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは次のとおりであります。 2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期親会社所有者帰属持分比率32.7%37.4%41.4%40.8%41.8%時価ベースの親会社所有者帰属持分比率40.4%46.4%48.4%26.6%35.2%キャッシュ・フロー対有利子負債比率5.9 4.2 3.1 4.8 7.0 インタレスト・カバレッジ・レシオ10.5 22.6 21.4 15.2 9.6 [算式]親会社所有者帰属持分比率:親会社所有者帰属持分/総資産時価ベースの親会社所有者帰属持分比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い(注) 1. IFRSに基づく連結ベースの財務数値により計算しております。2. 株式時価総額は自己株式を除く発行済普通株式数をベースに計算しております。3. キャッシュ・フローは営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。4. 有利子負債は連結財政状態計算書に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。 (4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、国際会計基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の金額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、実際の結果は、これらの見積りとは異なる場合があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1. 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 2.作成の基礎 (4) 見積り及び判断の利用」に記載しております。

事業リスク

主要なリスクとして、まず市場の変動が挙げられます。主要顧客である車載、移動体、産機市場などの市況や需要動向、世界経済の変動、金利・為替・株価の変動が業績に影響を与える可能性があります。次に、競争激化のリスクがあります。水晶業界は競争が厳しく、価格下落や競争優位の維持が困難になる可能性があり、多額の研究開発や設備投資が回収できないリスクも存在します。また、グローバルな事業展開に伴い、各国の政府規制の変更や強化、仕入先の安定調達の維持困難、自然災害や感染症の発生、為替変動、情報漏洩、知的財産紛争、製品欠陥、貸倒れ、財務経理上のリスクなど、多岐にわたるリスクが業績に影響を及ぼす可能性があります。

出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,844 文字
3 【事業等のリスク】当社は、重要施策を実現するために、リスク管理委員会において、これを阻害するリスクについて適切に対応する体制を整備しています。当事業年度においては、デカップリングリスク、製品軍事利用風評リスク、気候変動対応リスク、関係会社管理リスク、情報セキュリティリスク、業界再編リスクの6つのリスクを重点管理リスクとして識別し、それぞれ対応を指揮を明確にし、リスク管理計画を策定し、実施しています。有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を認識し、それぞれの部署において、発生の回避及び発生した場合の迅速な対応に努め、より良い事業展開に向かい邁進する所存であります。なお、下記のリスクの中には将来に関する事項も含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において当社グループが開示する必要があると判断したものであり、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。 (1) 当社グループ事業の拡大当社グループは収益性・成長性の高い市場への対応を目指し積極的な研究開発、設備投資を行い、柱となる事業の早期構築並びに定着に取り組み、業績の向上を目指しております。主なお客様といたしましては、車載市場、移動体市場、産機市場、光学市場、特機市場となりますが、これらの業界の市況並びに需要動向の変化により、また世界の景気動向の変化、金利・為替・株価の変動により、売上高及び損益は影響を受けます。 (2) 競争激化のリスク水晶業界は大変競争が厳しく、想定以上の価格下落のリスク、最大限の経営努力をしても競争優位を維持できないリスクがあります。また、競争力を維持するために多額の研究開発、設備投資が必要であり、投資計画の前提条件に変動があった場合には、投資を回収できないリスクや機会損失を被るリスクがあります。 (3) 各国の公的規制当社グループはグローバルな事業展開を行っており、国内外の進出先において事業・投資の許可、国家安全保障又はその他の理由による輸出入規制等、様々な政府規制の適用を受けております。また、通商、独占禁止、特許、租税、為替管理、環境関連の適用も受けており、これらの規制や法令の変更により、事業停止等による業績への影響が出る他、規制等の強化に伴い対応コストが増加することがあります。 (4) 仕入先等に関するリスク当社グループは製品の製造にあたり、多岐にわたる原材料等の購入を行っておりますが、安定調達が維持できない場合には、想定利益を確保できないリスク、工程の遅延、機会損失、お客様等への賠償責任が発生するリスクがあります。 (5) 人材に関するリスク人材の育成、採用を積極的に進めておりますが、計画どおりにできない場合には、当社グループの成長や利益に悪影響を及ぼす可能性があります。 (6) 環境汚染に関するリスク当社グループでは、「NDKグループ 環境基本理念・基本方針」のもと、環境負荷の低減に努めておりますが、事業活動を通じて一切の環境汚染が発生しないという保証はありません。環境汚染が発生又は判明した場合、浄化処理等の対策費用が発生し、当社グループの損益に悪影響を及ぼす可能性があります。 (7) 情報管理に関するリスクお客様等の個人情報や機密情報の保護については、社内規程の制定、従業員への教育など対策を徹底しておりますが、情報漏洩を完全に防ぐことはできません。情報漏洩が起きた場合には、競争力の低下、信用の低下、あるいはお客様等に対する賠償責任が発生する可能性があります。 (8) 自然災害や突発的事象発生のリスク当社グループは生産並びに販売ともにグローバルな展開を行うことにより、取引集中によるリスクの回避に努めております。しかし、地政学的リスクの高まりや地震をはじめとする自然現象の大きな変化、感染症の蔓延等、突発的な不測事態の発生は、当社グループの業績に重大な影響を与える可能性があります。新型コロナウイルス感染症につきましては、一定の収束を迎えているものの、世界的再流行による景気後退、各国の規制等による当社グループの操業停止や顧客企業における生産活動の停止・縮小等により、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。 (9) 為替変動のリスク当社グループの在外子会社等の外貨建の財務諸表項目は、換算時の為替レートにより円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。また、当社グループは世界各国に製品を販売しており、為替変動に対するヘッジ等を通じて、短期的な為替の変動による影響を最小限に止める措置を講じていますが、予測を超えた為替変動が当社グループの業績及び財務状況に影響を与える場合があります。 (10) 知的財産・製品の欠陥等のリスク当社グループの事業運営上において、知的財産に係わる紛争が将来生じ、当社グループに不利な判断がなされたり、製品の欠陥に起因して製品回収、お客様への補償、機会損失等が生じる可能性があります。これらのリスクが顕在化する場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。 (11) 貸倒れリスク当社グループ取引先の信用不安により予期せぬ貸倒れリスクが顕在化し、追加的な損失や引当の計上が必要となる場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を与える可能性があります。 (12) 財務経理上のリスク事業の動向により、財務・経理上、以下のようなリスクが生じる可能性があります。① 棚卸資産に係るリスク需要の急変、販売見込みの相違等による滞留在庫の発生や、販売価格の大幅な下落により、棚卸資産の評価損が発生する可能性があります。② 固定資産に係るリスク有形固定資産は見積耐用年数に基づき減価償却を実施しておりますが、将来の陳腐化や事業撤退等により臨時の損失が発生するリスクがあります。また、業績見込み悪化により将来キャッシュ・フロー見込額が減少し、回収可能価額が低下した場合には、減損損失が発生する可能性があります。③ 投資有価証券に係るリスク投資有価証券は、将来その時価又は実質価額が著しく下落した場合には、減損する可能性があります。④ 繰延税金資産に係るリスク繰延税金資産は、税務上の繰越欠損金及び将来減算一時差異に対して将来の業績予想を基に適正額を計上しておりますが、将来の業績の変動、税制改正等により計上額が増減する可能性があります。⑤ 確定給付負債に係るリスク確定給付負債は、割引率、退職率、死亡率等の前提条件に基づき算出しております。実績の前提条件との相違、前提条件の変更、会計基準の改訂等により、負債額に影響する可能性があります。

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