事業の概要
- 計測機器事業東亜ディーケーケーグループは、環境・プロセス分析機器、科学分析機器、医療関連機器、産業用ガス検知警報器などの製造販売を主力としています。特に環境・プロセス分析機器や電極・標準液は自社で製造販売しつつ、製造の大部分を子会社に委託することで効率的な生産体制を構築しています。また、ハック・カンパニーの国内総代理店として海外製品の販売も手掛けており、幅広い製品ラインナップで収益を上げています。
- 不動産賃貸事業東京都新宿区の本社に隣接する賃貸ビルなどを所有し、不動産賃貸事業も展開しています。これは、本業である計測機器事業とは異なる安定的な収益源として、グループ全体の収益構造を多角化する役割を担っています。本業の補完的な位置づけでありながら、都市部の優良資産を保有することで一定の収益貢献が期待されます。
- OEM供給と保守サービス医療関連機器では自社ブランド製品の製造販売に加え、他社へのOEM供給も行い、技術力を活かした事業展開をしています。また、製品販売後の保守・サービスも連結子会社や関連会社が担当しており、製品のライフサイクル全体をサポートすることで顧客との長期的な関係を構築し、安定的なサービス収益を確保するビジネスモデルです。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 計測機器事業同社グループの主要な収益源であり、売上高178.16億円、営業利益23.13億円を計上しています。環境・プロセス分析機器、科学分析機器、医療関連機器、産業用ガス検知警報器などの製造販売が中心です。特に環境規制強化やDXの進展を背景に、社会インフラや先端半導体分野での計測需要の拡大が見込まれており、今後の成長ドライバーとなる事業です。
- 不動産賃貸事業売上高2.42億円、営業利益1.36億円を計上しており、計測機器事業に次ぐ収益源です。東京都新宿区の本社に隣接する賃貸ビルなどを所有し、不動産賃貸を行っています。本業の補完的な位置づけでありながら、安定した賃料収入をもたらし、グループ全体の収益基盤の安定化に貢献しています。都市部の優良物件を保有している点が特徴です。
- 地域別構成セグメント情報には地域別の詳細な内訳は記載されていませんが、計測機器事業は国内総代理店契約による輸入販売や、海外での事業展開も視野に入れていることから、国内外で事業を展開していると推測されます。特に成長市場への経営資源シフトの一環として、海外事業戦略では「当社ブランドをより多くの国に浸透させる」ことを目標に掲げており、今後の海外展開の強化が期待されます。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| MeasurementSystemBusiness | 地域 | 178 | 23 | 13.0% |
| RealEstateRentBusiness | 地域 | 2 | 1 | 56.2% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、子会社5社、関連会社3社及びその他の関係会社2社で構成され、環境・プロセス分析機器、科学分析機器、医療関連機器、産業用ガス検知警報器等の製造販売に関する計測機器事業と不動産賃貸事業を展開しています。 計測機器事業環境・プロセス分析機器、科学分析機器 ……当社が製造販売をしていますが、製造の大部分を連結子会社である山形東亜DKK株式会社及び岩手東亜DKK株式会社に委託しています。以上のほか、ハック・カンパニーの国内総代理店として販売活動を行っています。医療関連機器……自社ブランド製品の製造販売のほか、他社へのOEM供給を行っています。産業用ガス検知警報器……連結子会社であるバイオニクス機器株式会社が製造販売しています。電極・標準液……当社が製造販売をしていますが、電極については、製造の大部分を連結子会社である山形東亜DKK株式会社及び岩手東亜DKK株式会社に委託しています。保守・サービス……連結子会社である東亜DKKサービス株式会社、非連結子会社である株式会社ディーケーケーサービス茨城及び関連会社3社に委託しています。連結子会社であるバイオニクス機器株式会社製品の保守・サービスについては同社が行っています。 不動産賃貸事業……東京都新宿区の本社に隣接の賃貸ビル1棟ほかを所有し、不動産賃貸事業を行っています。 上記の企業集団等の状況について事業系統図を示すと次のとおりです。なお、次の事業区分は、「第5経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一です。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 部材・輸送価格の上昇を販売価格に転嫁する対策を行っているため |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 新たな計測技術の研究と独創的な製品の開発、ISO規格の認証を受けた品質マネジメントシステム |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 成長投資 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:事業環境の変動 / 原材料調達 / 為替相場の変動
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
東亜ディーケーケーは、分析機器・計測機器の分野で長年の実績を持つが、特定の強力なブランドや特許による独占的な地位を確立しているとは言えない。一部のニッチ分野での技術力は存在するものの、それが広範な競争優位に繋がるほどの無形資産とは評価しにくい。
スイッチングコスト★★☆☆☆
同社の製品は、研究開発や品質管理の現場で使用される専門性の高い機器が中心である。一度導入された機器は、その操作習熟や既存システムとの連携、データ互換性などの理由から、他社製品への切り替えには一定の手間とコストがかかる可能性がある。しかし、競合他社も同様の製品を提供しており、スイッチング・コストが極めて高いとは言えない。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
同社の事業モデルは、製品の利用者が増えることでその価値が向上するようなネットワーク効果を生み出す構造ではない。個々の機器の利用は独立しており、ユーザー間の相互作用による価値の増幅は見られない。
コスト優位★☆☆☆☆
電気機器製造業全体として、規模の経済や効率的な生産体制は競争力の源泉となり得る。しかし、東亜ディーケーケーが他社と比較して構造的に著しく低いコストで製品を生産・提供できるという明確な証拠は現時点では見当たらない。ニッチ市場での専門性はコスト優位に直結しにくい。
規模の経済★★☆☆☆
分析・計測機器市場は、特定の分野では専門性の高い企業が一定のシェアを占める寡占状態が見られる。東亜ディーケーケーもその一角を担っていると考えられるが、業界全体を代表するような圧倒的な規模や、規模の最適化による効率性で他社を凌駕するほどの状況ではない。
- 電気化学センサ技術同社グループは「電気化学センサ技術を用いて『環境』に貢献する企業」を将来像として掲げており、この分野における独自の技術力が強みです。長年の研究開発で培われた専門技術は、環境・プロセス分析機器や電極などの主力製品の品質と性能を支え、競合他社との差別化要因となっています。社会課題解決に貢献する技術として、今後も需要拡大が見込まれます。
- 多角的な事業展開と安定性計測機器事業と不動産賃貸事業の二つの柱を持つことで、特定の市場変動リスクを分散し、経営の安定性を高めています。特に計測機器事業は、環境規制強化やDX進展に伴う半導体設備投資など、市場拡大が見込まれる分野に注力しており、安定した需要が見込めます。不動産賃貸事業も、本社隣接の優良物件を保有することで安定的な賃料収入を確保しています。
- 強固なサプライチェーンとサービス網主要製品の製造を連結子会社に委託し、保守・サービスも子会社や関連会社が担うことで、製品開発から製造、販売、アフターサービスまで一貫した体制を構築しています。これにより、品質管理の徹底や顧客ニーズへの迅速な対応が可能となり、顧客満足度の向上とリピートオーダーに繋がっています。また、海外メーカーとの代理店契約も、製品ラインナップの拡充に寄与しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
- 環境貢献と技術革新同社グループは「電気化学センサ技術を用いて『環境』に貢献する企業」を目指し、地球環境保全と豊かな社会の実現を経営理念としています。独自技術を核に社会課題解決に取り組み、ソリューション提供を通じて事業成長を図る方針です。中長期的な視点で技術開発を進め、持続可能な社会への貢献と企業価値向上を両立させます。
- 成長市場への経営資源シフト計測機器市場は、環境法規制強化やDX・AI普及による半導体設備投資継続を背景に拡大が見込まれています。特に水道・電力、医療などの社会インフラ市場では省人化や効率化ニーズが高まっており、脱炭素や医療分野の新市場も成長機会と捉えています。DX推進による業務効率化や先端半導体分野への重点投資を通じて、国内外での事業拡大を目指します。
- ESG経営の推進と目標達成原材料価格やエネルギー価格の高騰など厳しい経営環境が続く中、同社はESG経営を最重要課題の一つと認識しています。気候変動対応、人的資本の充実、コンプライアンス徹底、情報セキュリティを含むリスク管理強化に取り組み、持続的な企業価値向上と社会貢献を目指します。2030年度以降に売上高250億円、営業利益25億円、ROE8%以上を目標とし、中期経営計画を着実に推進します。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループにおける経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は次のとおりです。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1) 経営方針当社グループは、「『誠実・創造・挑戦』をモットーに地球環境保全と豊かで人にやさしい社会環境の実現に貢献します」を経営理念としています。中長期の将来像として「電気化学センサ技術を用いて『環境』に貢献する企業」を掲げ、独自技術を核として社会課題の解決に取り組んでいます。今後も、当該技術を活用したソリューションの提供により事業成長を図るとともに、中期経営計画に基づく施策を着実に推進し、企業価値の向上に努めていきます。 (2)経営環境今後の見通しについては、原材料価格やエネルギー価格、物流費などの製造コストが、国際情勢の緊迫化等を背景に依然として上昇傾向にあり、引き続き厳しい状況が予想されます。一方で、当社グループが事業展開する計測機器市場は、世界各国における環境法規制の強化や、DXの進展・AIの普及に伴う半導体設備投資の継続などを背景に、今後も拡大が続くと見込んでいます。 その中でも、当社グループの計測機器が使われている水道・電力や医療などの社会インフラ市場では、省人化や業務の効率化の観点から、現場設備のリモート監視などの新たなニーズが高まっています。また、脱炭素や医療など環境・社会課題の解決に向けて創出される新市場でも計測需要の拡大が見込まれ、ニーズの高度化・多様化が進んでいます。このような市場の変化に対応し、国内外での事業を拡大するためには、一層のスピード感をもった成長分野への経営資源シフトが必要となります。そのため、DXの推進による業務効率化・設計標準化や、先端半導体分野をはじめとする成長市場への重点投資を進めます。また、気候変動対応などの環境経営の推進、人的資本の充実、コンプライアンスの徹底、情報セキュリティを含むリスク管理の強化など、ESG経営の継続的な推進も最重要課題のひとつと認識し、「持続的な企業価値の向上」と「持続可能な地球環境・社会づくりへの貢献」の両立に取り組みます。 (3)経営上の目標を達成するための客観的な指標当社グループの経営目標を達成する上での客観的な指標は、売上高、営業利益、自己資本利益率です。当社グループは、2030年度以降に売上高250億円以上、営業利益25億円以上、自己資本利益率(ROE)8%以上を目標とし、その実現に向けたバックキャスティングにより、中期経営計画(2025~2027年度)を推進しています。本計画に基づき、2027年度に売上高200億円、営業利益18億円、ROE6.3%を目指します。 2026年度予測 ①売 上 高 18,900百万円②営 業 利 益 1,200百万円③R O E 3.5%以上 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは、中期経営計画(2025~2027年度)において、以下の5つの重点戦略に取り組み、「電気化学センサ技術を用いて『環境』に貢献する企業」として、持続的な成長と企業価値の向上を目指しています。 <新中期経営計画の概要>① 全 社 戦 略:新たなビジネス創造と売上高200億円に挑戦② 国内事業戦略 :お客様から常に必要とされ続けるソリューション企業になる③ 海外事業戦略 :当社ブランドをより多くの国に浸透させる④ 社会課題解決への挑戦 ⑤ サステナビリティの更なる深化
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループにおける経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は次のとおりです。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1) 経営方針当社グループは、「『誠実・創造・挑戦』をモットーに地球環境保全と豊かで人にやさしい社会環境の実現に貢献します」を経営理念としています。中長期の将来像として「電気化学センサ技術を用いて『環境』に貢献する企業」を掲げ、独自技術を核として社会課題の解決に取り組んでいます。今後も、当該技術を活用したソリューションの提供により事業成長を図るとともに、中期経営計画に基づく施策を着実に推進し、企業価値の向上に努めていきます。 (2)経営環境今後の見通しについては、原材料価格やエネルギー価格、物流費などの製造コストが、国際情勢の緊迫化等を背景に依然として上昇傾向にあり、引き続き厳しい状況が予想されます。一方で、当社グループが事業展開する計測機器市場は、世界各国における環境法規制の強化や、DXの進展・AIの普及に伴う半導体設備投資の継続などを背景に、今後も拡大が続くと見込んでいます。 その中でも、当社グループの計測機器が使われている水道・電力や医療などの社会インフラ市場では、省人化や業務の効率化の観点から、現場設備のリモート監視などの新たなニーズが高まっています。また、脱炭素や医療など環境・社会課題の解決に向けて創出される新市場でも計測需要の拡大が見込まれ、ニーズの高度化・多様化が進んでいます。このような市場の変化に対応し、国内外での事業を拡大するためには、一層のスピード感をもった成長分野への経営資源シフトが必要となります。そのため、DXの推進による業務効率化・設計標準化や、先端半導体分野をはじめとする成長市場への重点投資を進めます。また、気候変動対応などの環境経営の推進、人的資本の充実、コンプライアンスの徹底、情報セキュリティを含むリスク管理の強化など、ESG経営の継続的な推進も最重要課題のひとつと認識し、「持続的な企業価値の向上」と「持続可能な地球環境・社会づくりへの貢献」の両立に取り組みます。 (3)経営上の目標を達成するための客観的な指標当社グループの経営目標を達成する上での客観的な指標は、売上高、営業利益、自己資本利益率です。当社グループは、2030年度以降に売上高250億円以上、営業利益25億円以上、自己資本利益率(ROE)8%以上を目標とし、その実現に向けたバックキャスティングにより、中期経営計画(2025~2027年度)を推進しています。本計画に基づき、2027年度に売上高200億円、営業利益18億円、ROE6.3%を目指します。 2026年度予測 ①売 上 高 18,900百万円②営 業 利 益 1,200百万円③R O E 3.5%以上 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは、中期経営計画(2025~2027年度)において、以下の5つの重点戦略に取り組み、「電気化学センサ技術を用いて『環境』に貢献する企業」として、持続的な成長と企業価値の向上を目指しています。 <新中期経営計画の概要>① 全 社 戦 略:新たなビジネス創造と売上高200億円に挑戦② 国内事業戦略 :お客様から常に必要とされ続けるソリューション企業になる③ 海外事業戦略 :当社ブランドをより多くの国に浸透させる④ 社会課題解決への挑戦 ⑤ サステナビリティの更なる深化
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。 ①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度の業績は、売上高は17,809百万円(前期比1.4%減)となりました。利益につきましては、営業利益は483百万円(前期比63.9%減)、経常利益は600百万円(前期比59.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は945百万円(前期比15.1%減)となりました。 セグメント毎の経営成績は次のとおりです。(計測機器事業)当事業の売上高は17,567百万円(前期比1.4%減)、セグメント利益は1,418百万円(前期比38.7%減)となりました。(不動産賃貸事業)当事業の売上高は242百万円(前期比0.0%増)、セグメント利益は140百万円(前期比2.5%増)となりました。 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ437百万円増加の29,090百万円となりました。これは、現金及び預金が1,002百万円、投資有価証券が829百万円、建設仮勘定が423百万円、長期前払費用が380百万円それぞれ増加し、棚卸資産が750百万円、売掛金が436百万円、受取手形が414百万円、建物及び構築物が234百万円それぞれ減少したことなどによります。当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ599百万円減少の6,134百万円となりました。これは、未払消費税等が329百万円、繰延税金負債が222百万円それぞれ増加し、未払金が393百万円、長期借入金が219百万円、退職給付に係る負債が169百万円、未払法人税等が126百万円それぞれ減少したことなどによります。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,036百万円増加の22,956百万円となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,002百万円増加し、6,059百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。営業活動によるキャッシュ・フローは、2,383百万円の収入(前期1,837百万円の収入)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益1,280百万円、減価償却費732百万円、退職給付に係る負債の減少額201百万円、退職給付費用280百万円、投資有価証券売却益687百万円、売上債権の減少額919百万円、棚卸資産の減少額750百万円、法人税等の支払額557百万円です。投資活動によるキャッシュ・フローは、449百万円の支出(前期596百万円の支出)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出676百万円、長期前払費用の取得による支出379百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入691百万円です。財務活動によるキャッシュ・フローは、931百万円の支出(前期266百万円の収入)となりました。主な要因は、借入による収入550百万円、借入金の返済による支出734百万円、自己株式の取得による支出257百万円、配当金の支払額434百万円です。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(百万円)前年同期比(%)計測機器事業17,039△1.0合計17,039△1.0 (注) 金額は販売価格によっています。 b.受注状況 主として受注見込みに基づく生産を行っていますが、特別仕様品については、受注生産を行っています。 当連結会計年度の受注状況をセグメントごとに示すと、次のとおりです。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日) 受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)計測機器事業17,5940.93,0630.9合計17,5940.93,0630.9 (注) 金額は販売価格によっています。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(百万円)前年同期比(%)計測機器事業17,567△1.4不動産賃貸事業2420.0合計17,809△1.4 (注) 販売実績が総販売実績の10%以上となる相手先はありません。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善等を背景に、全体としては緩やかな景気回復基調で推移しました。一方で、米国の通商政策や地政学リスクの継続に伴う原材料価格やエネルギー価格の高騰などの影響により、先行き不透明な状況が続いています。このような環境のもと、当社グループは中期経営計画の初年度として、売上高200億円の達成を見据えた成長戦略を着実に推進しました。とりわけ、半導体関連市場を軸とした事業領域拡大に向け、専任組織の設置など体制整備を進めるとともに、顧客サービスの更なる充実に向けた機能強化を図りました。以上の結果、当連結会計年度の売上高は、国内における半導体工場建設計画の延期や公共インフラ需要が軟調に推移したこと、中国向け環境水質計の販売が想定を下回ったことなどにより、17,809百万円(前期比1.4%減)となりました。利益面では、在庫の評価損計上や労務費・原材料費の高騰による売上原価率上昇に加え、研究開発費も増加したことから、営業利益は483百万円(前期比63.9%減)、経常利益は600百万円(前期比59.3%減)となりました。なお、親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券売却益により945百万円(前期比15.1%減)となりました。 セグメント毎の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。(計測機器事業)環境・プロセス分析機器この分野は、基本プロセス計測器、環境用大気測定装置、煙道排ガス用分析計、ボイラー水用 分析装置、上下水道用分析計、環境用水質分析計、石油用分析計等です。国内事業において、半導体工場建設計画の延期や公共インフラ需要が軟調に推移したことにより減収となりました。一方、海外事業も、台湾向け半導体関連の販売は好調に推移したものの、中国向け環境水質計の販売が想定を下回ったことにより減収となりました。その結果、当分野の売上高は5,709百万円(前期比7.3%減)となりました。科学分析機器この分野は、ラボ用分析機器、ポータブル分析計等です。海外販売が堅調に推移し、当分野の売上高は1,188百万円(前期比0.6%増)となりました。医療関連機器この分野は、粉末型透析用剤溶解装置等です。主要製品である粉末型透析用剤溶解装置の販売が低調に推移し、当分野の売上高は747百万円(前期比1.6%減)となりました。産業用ガス検知警報器この分野は、バイオニクス機器株式会社が製造・販売する産業用ガス検知警報器です。国内販売が好調に推移し、当分野の売上高は336百万円(前期比16.2%増)となりました。電極・標準液、保守・修理、部品・その他これらの分野は、前記環境・プロセス分析機器、科学分析機器、医療関連機器の分野における全製品群の補用品類、現地調整・定期点検及び修理、補用パーツ等に該当するものです。これらアフタービジネス分野につきましては、部品販売は減少したものの、保守・修理が好調に推移し、売上高は9,585百万円(前期比1.7%増)となりました。以上の結果、当事業の売上高は17,567百万円(前期比1.4%減)、セグメント利益は1,418百万円(前期比38.7%減)となりました。 (不動産賃貸事業)東京都新宿区の本社に隣接の賃貸ビル1棟ほかを所有し、不動産賃貸事業を行っています。当事業の売上高は242百万円(前期比0.0%増)、セグメント利益は140百万円(前期比2.5%増)となりました。当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりです。 経営方針・経営戦略、経営目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、売上高、営業利益、自己資本利益率(ROE)です。2026年3月期の達成状況は以下のとおりです。 指標2026年3月期(計画)2026年3月期(実績)計画比増減売上高18,500百万円17,809百万円690百万円減営業利益1,516百万円483百万円1,033百万円減ROE5.0%4.2%- (注)2026年3月期の計画値は、2025年5月13日に公表した当初の通期業績予想数値です。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきまして、運転資金需要のうち主なものは、材料や商品の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費の営業費用です。投資を目的とした資金需要は、設備・IT投資、製品開発、国内外の新市場開拓、人的資本投資などです。短期運転資金及び設備投資資金の調達は自己資金を基本としていますが、状況に応じて金融機関からの借入も検討しながら、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することとしています。当社グループの配当政策につきましては、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」に記載のとおりです。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しています。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いていますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
事業リスク
- 事業環境の変動リスク環境・プロセス分析機器の売上割合が大きく、この分野の法規制や製品需給の変動が業績に直接影響を与える可能性があります。また、不動産賃貸事業においても、テナントの退去が発生した場合、賃料収入の減少により業績に影響が出る可能性があります。同社は業界団体への参加や不動産管理会社との連携で情報収集に努めています。
- 原材料調達と価格変動リスク生産活動に必要な部材・資材の調達において、メーカーの高齢化や事故による供給遅延・中断が発生すると、生産活動に支障をきたし、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、部材や輸送価格の継続的な上昇は、想定を超える場合に利益を圧迫するリスクがあります。同社は内製化や代替品活用、コスト低減活動で対応しています。
- 為替相場の変動と海外事業リスクハック・カンパニーとの国内総代理店契約に基づく製品輸入は米ドル建て決済のため、想定以上の為替変動は業績に影響を与える可能性があります。また、海外での事業展開においては、各国の法的規制、政治経済情勢、契約店の信用リスクなど、様々な要因が業績に影響を及ぼす可能性があります。同社は為替予約や与信管理でリスクヘッジを図っています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】経営者が当社グループの業績、財務状況等に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している主なリスクは、以下のとおりです。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであり、当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではありません。 (1) 事業環境の変動当社グループは、環境・プロセス分析機器の売上割合が大きく、この分野での法規制の動向、製品需給の変動により業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、各種業界団体及び関連協会等に加盟し、各委員会等に積極的に参加することで、環境にかかる法改正や市場動向にかかる情報を収集するとともに、それらを速やかに経営層、関係部門に展開し共有する体制を構築しています。 また、当社グループは、賃貸ビルほかを所有し不動産賃貸事業を行っています。テナントの退去等が発生した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、不動産管理会社と月1回定例の打合せを行い、テナントに関する情報を共有しています。 (2)原材料調達当社グループは、生産活動において様々な部材・資材を使用しており、調達先を複数確保するなど安定的な部材の調達に努めています。しかし、部材メーカーの高齢化及び事故等による供給の遅延・中断の影響から生産活動に支障をきたす可能性があり、その結果、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当社グループは、主要部品の内製化及び代替品の活用等の対策を実行し、製品納期確保・利益確保に努めています。また、部材・輸送価格の上昇が継続しており、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。事業計画策定においては一定のコスト上昇を織り込んでいますが、想定を超える価格上昇が当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、コスト低減活動の継続や調達価格高騰の適切な販売価格転嫁などの対策を行っています。 (3) 為替相場の変動当社グループは、ハック・カンパニーと国内総代理店契約を締結しています。同製品の輸入に際しては米ドル建ての決済をしているため、想定以上の為替相場の変動により業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、為替予約によりリスクヘッジをしています。 (4) 自然災害、事故、パンデミック大規模な自然災害やパンデミック等が発生した場合、生産活動の停止、部材・資材調達の遅延またはシステム障害、さらには修復・生産工場等の代替に伴う費用負担等が発生し、当社グループの経営成績、財務状況等に影響を与える可能性があります。当社グループでは、このような事態に備え、災害発生時の影響を最小限に抑えるため、緊急連絡網を整備し、BCPの策定を推進しています。 (5) 気候変動に関するリスク気候変動に伴う規制強化や炭素税の導入、エネルギー・物流コストの上昇、異常気象による自社及びサプライチェーンへの影響等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、これらのリスクに対応するため、BCPの整備や供給体制の強化、省エネルギー等の取り組みを推進しており、詳細については、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載の通りです。 (6) 研究開発当社グループは、市場動向、技術動向を分析し新技術や新製品の研究開発に努めています。しかし、急速な技術の進歩により当社の相対的な優位性が低下した場合や、新製品の市場投入が遅延・中止する可能性も考えられ、結果として当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当社グループは、当該リスクを最小化するため、中長期的な開発ロードマップを適時改訂するとともに、技術者の計画的な育成やオープンイノベーションの推進等を図っています。 (7) 契約や取引に関するリスク当社グループは、お客様、仕入先ほか利害関係者との間で、取引にかかる様々な契約を締結していますが、契約の履行や取引の条件などを巡って利害関係者と見解が食い違うなどした場合、損害賠償請求などにより業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、取引に当たっては法務部門を通じて法律事務所の見解、確認を得ること等により、相互の解釈に法的な齟齬のないよう対応を行っています。 (8) 製造物責任当社グループは、ISO規格の認証を受けた品質マネジメントシステムを通じて、より良い製品・サービスを提供するよう品質管理体制を確立しています。しかしながら、予期せぬ欠陥等により人の生命・身体又は財産に対する製造物責任が発生する可能性があります。このような事態に備えて生産物賠償責任保険に加入していますが、当該保険で損害を充分に填補できない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 人材確保・育成多様かつ有能な人材を安定的に確保することは、当社グループの持続的成長のみならず、将来の事業継続に関わる重要課題と認識しています。特に日本国内においては少子高齢化に伴う労働人口の減少や人材獲得競争の激化等もあり、必要な人材を継続的に確保することが一層困難になると予想されます。これにより、人件費の上昇や採用・育成コストの増加等を通じて、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、多様な人材が活躍できる職場環境の整備や採用活動の強化、教育機会の充実、業務のローテーション等を通じて、人材育成と従業員エンゲージメントの向上を図っています。また、DXの推進や業務プロセスの見直し等により、生産性向上にも取り組んでいます。詳細については、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載のとおりです。 (10) 情報セキュリティ当社グループは、事業活動を通じて入手した顧客や取引先の個人情報及び機密情報や、設計・技術・営業等に係る機密情報を多数保有しています。そのため、サイバー攻撃などによるコンピュータウイルスの感染、不正アクセスや盗難、その他不測の事態により個人情報や機密情報が消失、もしくは社外に漏洩する可能性があります。また、当社グループの事業活動において、情報システムの利用とその重要性は増大しており、コンピュータウイルスその他の要因によってかかる情報システムの機能に支障が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、横断的なセキュリティ管理体制を整備し、システム面の強化や従業員への教育等を通じた情報セキュリティの維持・向上を図っています。 (11) 契約店の管理当社グループは、国内外において販売代理店契約を結び事業展開しており、代金後払いで製品を販売している場合があります。契約店の財政状態が悪化し、債権が回収不能となった場合には、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、契約店の財政状態・業績等に応じた与信設定等を通じて信用リスクの回避には細心の注意を払っています。また、万一、契約店において法令に違反する行為があった場合、当社グループの信頼性やブランドイメージが低下する恐れがあります。当社グループは、契約店との信頼関係の構築に努めるとともに、指導・教育の充実を図っています。 (12) 法的規制当社グループでは、公正な競争に関する規制及びその他商取引、環境、安全、労働、知的財産権、会計基準及び租税等の各種法令諸規則の適用を受けています。これらの法令諸規則またはその運用にかかる変更は、当社グループの事業活動への制約、法令遵守対応にかかる費用の増加または法令諸規則違反による当社グループへの過料賦課若しくはこれに関連する民事訴訟の提起等がなされた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、東京証券取引所や金融庁等、当局の公表文書を注視するとともに、各種業界団体及び関連協会に加盟することで各種法改正にかかる情報を入手し、それらを速やかに経営層、関係部門に展開し共有する体制を構築しています。 (13) ハック・カンパニーとの業務及び資本提携並びに補訂合意に関するリスク当社は、ハック・カンパニー(以下「ハック」といいます。)と2005年11月21日付で業務及び資本提携契約を、更に2010年12月3日付で同契約の補訂合意書を締結し、ハックが当社議決権の33.4%以上を保有しています。当社は経営方針及び事業展開の意思決定において独立性・自律性を保っていますが、ハックは当社の筆頭株主として議決権行使等により当社の経営等に影響を及ぼし得る立場にあり、同社の利益は当社の他の株主の利益と一致しない可能性があります。なお、営業面ではハックの国内総代理店としてハック製品の更なる販売拡大を図るとともに、ハックの販売網を活用して中国市場等の開拓を進めるほか、研究開発面でも既に共同開発で一定の成果を上げており、引き続き新製品開発に共同で取り組むことに合意しています。しかしながら、今後、かかる業務提携が当初期待していた成果を出せない場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、ハックとの定期的な情報交換やミーティングの開催等で、随時、相互の意思を確認し、良好な関係の構築に努めています。