事業の概要
- 制御・計測・検査機器の開発ニレコグループは、鉄鋼、化学、食品、印刷など幅広い産業向けに、生産ラインの効率化や品質向上を支援する制御・計測・検査機器を開発・製造・販売しています。例えば、鉄鋼製造における圧力・流量制御装置や、フィルム製造における位置制御装置などが主力製品です。
- 幅広い産業への貢献同社グループは、多岐にわたる産業分野の顧客ニーズに応えることで、事業の安定性を高めています。特に、生産ラインの自動化や品質管理に不可欠な技術を提供しており、顧客企業の競争力強化に貢献しています。
- 光学部材と検査技術長年培ってきた画像処理技術を基盤に、食品から電池・電子部品材料まで幅広い分野の検査機器を提供しています。また、半導体検査装置に使われる光学部品やレーザー機器も手掛けており、高精度な技術で多様な産業を支えるビジネスモデルです。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 制御機器事業この事業は、鉄鋼・非鉄金属分野と機能性フィルム・軟包材分野向けに製品を提供しています。売上高は58.06億円、営業利益は15.56億円と、同社グループの主要な収益源です。鉄鋼分野ではプロセス制御装置や溶鋼レベル計、フィルム分野では耳端位置制御装置や張力制御装置などが主力で、幅広い産業の生産ラインの効率化を支えています。
- 検査機事業長年培った画像処理技術を基盤に、食品から電池・電子部品材料まで幅広い分野の検査機器を提供しています。売上高は15.83億円ですが、営業利益は-0.89億円と赤字です。無地検査装置や電極シート検査装置、食品検査装置、放射線測定機器などが主な製品で、品質管理や省人化ニーズに応えています。
- オプティクス事業半導体検査装置で使用される光学部品やレーザー機器、光学薄膜部品、合成光学結晶などを手掛けています。売上高は29.00億円、営業利益は10.68億円と、高い収益性を誇る成長事業です。特に半導体の微細化に対応する製品の需要が強く、今後の設備投資による増産が期待されています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| ControlEquipmentBusiness | 地域 | 58 | 16 | 26.8% |
| InspectionEquipmentOperations | 事業 | 16 | -1 | -5.6% |
| OpticsOperations | 事業 | 29 | 11 | 36.8% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】 当社グループは、当連結会計年度末日現在、当社(㈱ニレコ)及び連結子会社7社から構成されており、鉄鋼・化学から食品・印刷に至るまで幅広い産業向けに制御・計測・検査機器・光学部材の開発・製造・販売を事業内容としています。 当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりです。制御機器事業においては、鉄鋼・非鉄金属分野と機能性フィルム・軟包材分野向けに製品を提供しています。鉄鋼・非鉄金属分野向けでは生産ラインを主な対象とした製品を取り扱い、その主な製品として、製銑・精鋼の工程で圧力・流量・温度等の制御を行うプロセス制御装置、連続鋳造の工程で湯面を計測する渦流式溶鋼レベル計、圧延や表面処理の工程で製品の位置を制御する耳端位置制御装置、工程の中途及び完成時に情報を製品に表示させる自動識別印字装置などがあります。機能性フィルム・軟包材分野向けでは、製紙、印刷から電子機器材料に至るまで、帯状素材(ウェブ)を扱う広範な業種を対象とした製品を取り扱っています。その主な製品として、耳端位置制御装置は、帯状の細長い素材の縁の位置を検知して一定の位置に揃えるもので、二次電池やその他電子部品などの素材となる高機能フィルムの製造ラインで使用されており、近年では実用化に向けた開発が進むペロブスカイト太陽電池用製造装置においても利用が始まっています。また、張力を一定に保つことによりシワや折り目を防止する張力制御装置は耳端位置制御装置とセットでフィルム等の製造ラインで使用されています。その他、印刷物の位置(見当)を制御し、色ズレ等を防止する見当合わせ制御装置、印刷物の汚れや欠陥を検知する印刷品質検査装置、印刷物の製本や貼り付け加工の際に、ノズルから適量の糊を正確な位置に吹き付ける糊付け制御装置などがあります。検査機事業は、当社グループが長年にわたり培ってきた画像処理技術をベースに、食品から電池・電子部品材料まで幅広い分野を対象とした製品を取り扱う事業です。その主な製品として、電子機器やペロブスカイト太陽電池などの素材となる各種フィルム、金属箔や紙などの汚れや疵を検出する無地検査装置があります。その他に、二次電池の生産工程で電極シートに活性物質をコーティングする際の検査・計測を行う電極シート検査装置、食品の大きさや形状といった外観や内部品質を検知し選別する食品検査装置や成分分析を行う近赤外分析装置、主に原子力発電所等において活用される放射線測定機器などがあります。オプティクス事業は、半導体検査装置で使用される光学部品や、レーザ機器、光学薄膜部品、合成光学結晶を主に取り扱う事業です。製造に高度な技術を必要とする特殊な光学部品や、半導体検査などに用いられるレーザ装置などがあります。また、報告セグメントに含まれないその他の事業において、電子機器設計開発事業などを行っています。 区分主要製品名会社名制御機器事業プロセス制御装置自動識別印字装置耳端位置制御装置渦流式溶鋼レベル計板幅計張力制御装置見当合わせ制御装置糊付け制御装置印刷品質検査装置当社尼利可自動控制机器(上海)有限公司(中国)Nireco Korea Corporation(韓国)仁力克股份有限公司(台湾)検査機事業無地検査装置近赤外分析システム食品検査装置放射線測定機器当社応用光研工業㈱(注)仁力克股份有限公司(台湾)尼利可自動控制机器(上海)有限公司(中国)Nireco Korea Corporation(韓国)オプティクス事業レーザ関連製品光学部品光学薄膜製品合成光学結晶放射線測定用シンチレータ当社㈱光学技研京浜光膜㈱応用光研工業㈱その他電子機器設計開発事業西武電機㈱(注)2025年10月17日開催の取締役会において応用光研工業会社株式を取得して子会社化することについて決議し、2025年10月20日に締結した株式譲渡契約に基づき、2025年10月30日に同社株式を取得しました。 以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりです。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 顧客の生産効率や歩留まり率向上に貢献する高機能製品を提供しているため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 長年培ってきた制御技術、独自のセンシング技術、画像処理技術、光学技術。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 中程度 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
会社が挙げる主要リスク:経済状況による業績への影響 / 競合に関するリスク / 取引先との関係等に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
ニレコは特定のブランド力や特許、規制ライセンス、独占的IPを強みとする事業モデルではない。汎用的な電子部品や計測機器を製造しており、無形資産による競争優位性は限定的と判断される。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
ニレコの製品は産業用計測機器や制御機器が中心であり、顧客の生産ラインに組み込まれる場合、代替品への切り替えには一定の検証コストや再設計コストが発生する可能性がある。しかし、製品仕様の標準化が進んでいる分野もあり、スイッチング・コストは限定的。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
ニレコの事業は、製品の利用者が増えることでその価値が増大するようなネットワーク効果を生み出すビジネスモデルではない。個々の顧客との取引が中心であり、プラットフォーム型ビジネスとは異なる。
コスト優位★★☆☆☆
長年の製造ノウハウやサプライチェーン管理により、一定のコスト競争力は維持していると考えられる。しかし、競合他社も同様の努力を行っており、圧倒的なコスト優位性を確立しているとは言えない。
規模の経済★★★☆☆
産業用計測機器や制御機器の分野において、ニレコは一定の市場シェアを有しており、規模の経済による効率的な生産・販売体制を構築している。しかし、グローバルな大手企業と比較すると、規模の面で劣後する可能性もある。
- 多岐にわたる産業への対応力ニレコは鉄鋼、化学、食品、印刷、半導体など非常に幅広い産業に製品を提供しており、特定の産業の景気変動リスクを分散しています。これにより、多様な顧客基盤からの安定した収益確保が期待できます。
- 高精度な制御・検査技術同社は、生産ラインの品質向上や効率化に不可欠な高精度な制御・計測・検査技術を強みとしています。特に、帯状素材の位置を正確に制御する耳端位置制御装置や、フィルムの欠陥を検出する無地検査装置などは、高い技術力が求められる分野で競争優位性を持っています。
- グローバルな事業展開と協業中国、台湾、韓国に生産・販売拠点を持ち、グローバルに事業を展開しています。また、ドイツのIMSグループやErhardt+Leimerグループとの協業を通じて、技術力や販売網を強化し、国際的な競争力を高めている点が強みです。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
- 持続可能な社会への貢献ニレコグループは「技術と信頼」を経営理念とし、制御・計測・検査技術とサービスを通じて顧客との信頼関係を築き、共に成長することを目指しています。これにより、豊かで持続可能な社会の実現に貢献することを経営の基本方針としています。
- オプティクス事業の強化と投資今後5年間をめどに、半導体検査装置向け光学部品などを手掛けるオプティクス事業の製造能力強化に大型投資を計画しています。具体的には、数年間で20億円規模の設備投資を行い、2029年3月期の稼働開始を目指すことで、成長分野での収益拡大を図ります。
- 創業100周年に向けたビジョン2031年の創業100周年に向けて、「人と生産現場に寄り添い課題を『はかる・みつける・ととのえる』」というビジョンを策定しました。このビジョンに基づき、人材育成やDX活用に注力し、技術と信頼を磨きながら、生産現場の課題解決を通じてサステナブルな社会の実現に貢献することを目指しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、制御、計測、検査技術を活かした製品ときめ細かいサービスの提供により、お客様から厚い信頼を獲得し、良きパートナーとして共に成長します。さらに、パートナーシップにより生み出された価値を広く社会に応用することで、「技術と信頼」の経営理念の下、豊かで持続可能な社会の実現に貢献することを経営の基本方針としています。 (2)目標とする経営指標当社グループは、持続的な成長と企業価値向上の実現に向けて、財務の健全性、安定性を保ちながら収益性の拡大を目指しています。財務の健全性・安定性を示す指標として自己資本比率を重視し、その一定水準を維持するとともに、収益性の拡大を示す指標として営業利益、経常利益を重視し、業績予想等で具体的な目標値を公表します。 (3)中長期的な会社の経営戦略当社グループでは、事業の拡大と成長に合わせ、今後5年間をめどにオプティクス事業の製造能力強化などを中心とした大型の投資を企図しています。また、これらの経営施策に加え、5年後の2031年が当社の前身であるアスカニア合資会社の設立から100年にあたることから、2031年に「ありたい姿」を描くべく「人と生産現場に寄り添い課題を『はかる・みつける・ととのえる』」をスローガンとするビジョンの策定を行いました。当社は経営理念として「技術と信頼」を掲げ事業活動を行っています。この理念を今後も持続しながら社会に継続的に貢献するとともに、2031年の創業100周年から先も当社グループが成長を続けることを目指すべく、本ビジョンのもと、これからの時代に合った企業として人材の育成とDXの活用に注力するとともに、「技術と信頼」に磨きをかけ、生産現場の抱える様々な課題解決を通じてサステナブルな社会の実現に貢献する企業を目指します。 (4)経営環境 当連結会計年度における世界経済は、中東情勢の緊迫化や米国の通商政策による影響や中国における景気停滞の継続などにより不透明感が高まりました。我が国においては、雇用・所得環境が改善する中、企業の設備投資とともに個人消費にも持ち直しの動きが見られ景気は緩やかな回復基調となりましたが、物価の上昇が続いたことや中東情勢の影響による消費者マインドの陰りも見られました。 上記の状況の下、当社グループの各事業分野においては、以下の環境であると認識しています。 ① 制御機器事業イ.鉄鋼・非鉄金属分野鉄鋼業界においては、中国経済環境変調などから鋼材は供給が過剰となっており、鉄鋼メーカーは生産能力の調整を図りつつ、高品位鋼の生産や環境負荷の低減、設備の集約や海外生産に向けた設備投資に注力していくものと見込んでいます。 ロ.機能性フィルム・軟包材分野製紙業界・印刷市場における紙需要はデジタル化の進展に伴い減少基調が続いています。また、二次電池業界においても、電気自動車業界の成長に一服感が出たことから設備投資に落ち着きが見られます。一方、食品包装業界などで、環境意識の高まりからロス低減に寄与する蛇行制御装置などの需要が拡大しています。加えて、ペロブスカイト太陽電池や燃料電池など、新たな発電方式に用いられる製造装置用のニーズが拡大しているものと認識しています。② 検査機事業製造業界や第一次産業分野における省人化や高品質化ニーズにより、各種検査機の需要は堅調に推移するものと認識しています。また、ペロブスカイト太陽電池や燃料電池など、新たなフィルム検査用途が出てきているものと認識しています。加えて、国内原子力発電所の再稼働進捗に合わせ、放射線計測機器の需要は拡大するものと見込んでいます。③ オプティクス事業当事業の主要販売先である半導体業界の設備投資需要は、先端半導体の製造設備の需要が強まる中、成長基調が続いており、特に半導体の微細化に対応する製品の需要が強いものと認識しています。 (5)事業上及び財務上の対処すべき課題当社グループが持続的な成長と企業価値向上を実現する上で対処すべき主な課題は以下のとおりです。① 海外展開の推進海外子会社を、販売のみならず設計・調達・生産・サービス等の機能を持つ拠点に拡充し、各地域に即した製品・サービスを展開していきます。② 新規事業の創出当社グループが有する画像・センシング・光学技術を融合し、成長市場に対して競争力を持つ新製品の開発を進めていきます。 ③ 多様な人材の確保海外展開の推進や新規事業の創出など様々な経営課題に対応できる多様な人材確保を進めるとともに、グループとしての総合力を高めるべく会社間の連携並びに人材交流を強化します。④ 各事業別の取り組み制御機器事業においては、鉄鋼・非鉄金属業界に向けた販売活動強化や海外販売の拡大に注力します。また、放射線板厚計で世界トップシェアを持つドイツのIMSグループとの協業関係強化によるグローバル展開と収益性の向上に取り組みます。機能性フィルム・軟包材分野では、二次電池業界は軟調であるものの、国内でペロブスカイト太陽電池向け製造設備に期待が持てることから、当該分野向けの販売活動に注力します。加えて、食品包装業界向けなどで原材料ロス低減により環境負荷低減に寄与する蛇行制御装置への展開など、当社の製品と親和性の高い分野での用途開発を図ります。また、協力関係にあるドイツのErhardt+Leimer(エアハルト・ライマー)グループとの協業関係を強化し、制御機器のみならず、検査装置を含めた国内外での事業強化に繋げます。 検査機事業においては、無地表面検査装置や電極検査装置の販売活動を、ペロブスカイト太陽電池などの新発電方式の製造設備での検査向けに注力します。食品検査分野では、新技術の導入による付加価値の向上などに取り組みます。また、ニレコの認知度が高い鉄鋼業界に対し、新たなAI弁別方式を用いた表面検査方式を提案することで、用途開発を進めます。加えて、国内原子力発電所の再稼働進捗に合わせた応用光研工業株式会社製の放射線計測機器の販売活動を推進します。 オプティクス事業においては、半導体業界において深紫外光を利用した製造装置や検査装置の需要が拡大しており、受注残高が高水準で推移しています。この強い需要に応えるべく、本事業では増産に向けた設備投資を進めてまいります。生産能力増強のための設備投資は今後数年間で20億円規模を想定しており、2029年3月期の稼働開始を目指します。また、新たに当社グループに加わった応用光研工業株式会社とのグループ内連携を強化します。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、制御、計測、検査技術を活かした製品ときめ細かいサービスの提供により、お客様から厚い信頼を獲得し、良きパートナーとして共に成長します。さらに、パートナーシップにより生み出された価値を広く社会に応用することで、「技術と信頼」の経営理念の下、豊かで持続可能な社会の実現に貢献することを経営の基本方針としています。 (2)目標とする経営指標当社グループは、持続的な成長と企業価値向上の実現に向けて、財務の健全性、安定性を保ちながら収益性の拡大を目指しています。財務の健全性・安定性を示す指標として自己資本比率を重視し、その一定水準を維持するとともに、収益性の拡大を示す指標として営業利益、経常利益を重視し、業績予想等で具体的な目標値を公表します。 (3)中長期的な会社の経営戦略当社グループでは、事業の拡大と成長に合わせ、今後5年間をめどにオプティクス事業の製造能力強化などを中心とした大型の投資を企図しています。また、これらの経営施策に加え、5年後の2031年が当社の前身であるアスカニア合資会社の設立から100年にあたることから、2031年に「ありたい姿」を描くべく「人と生産現場に寄り添い課題を『はかる・みつける・ととのえる』」をスローガンとするビジョンの策定を行いました。当社は経営理念として「技術と信頼」を掲げ事業活動を行っています。この理念を今後も持続しながら社会に継続的に貢献するとともに、2031年の創業100周年から先も当社グループが成長を続けることを目指すべく、本ビジョンのもと、これからの時代に合った企業として人材の育成とDXの活用に注力するとともに、「技術と信頼」に磨きをかけ、生産現場の抱える様々な課題解決を通じてサステナブルな社会の実現に貢献する企業を目指します。 (4)経営環境 当連結会計年度における世界経済は、中東情勢の緊迫化や米国の通商政策による影響や中国における景気停滞の継続などにより不透明感が高まりました。我が国においては、雇用・所得環境が改善する中、企業の設備投資とともに個人消費にも持ち直しの動きが見られ景気は緩やかな回復基調となりましたが、物価の上昇が続いたことや中東情勢の影響による消費者マインドの陰りも見られました。 上記の状況の下、当社グループの各事業分野においては、以下の環境であると認識しています。 ① 制御機器事業イ.鉄鋼・非鉄金属分野鉄鋼業界においては、中国経済環境変調などから鋼材は供給が過剰となっており、鉄鋼メーカーは生産能力の調整を図りつつ、高品位鋼の生産や環境負荷の低減、設備の集約や海外生産に向けた設備投資に注力していくものと見込んでいます。 ロ.機能性フィルム・軟包材分野製紙業界・印刷市場における紙需要はデジタル化の進展に伴い減少基調が続いています。また、二次電池業界においても、電気自動車業界の成長に一服感が出たことから設備投資に落ち着きが見られます。一方、食品包装業界などで、環境意識の高まりからロス低減に寄与する蛇行制御装置などの需要が拡大しています。加えて、ペロブスカイト太陽電池や燃料電池など、新たな発電方式に用いられる製造装置用のニーズが拡大しているものと認識しています。② 検査機事業製造業界や第一次産業分野における省人化や高品質化ニーズにより、各種検査機の需要は堅調に推移するものと認識しています。また、ペロブスカイト太陽電池や燃料電池など、新たなフィルム検査用途が出てきているものと認識しています。加えて、国内原子力発電所の再稼働進捗に合わせ、放射線計測機器の需要は拡大するものと見込んでいます。③ オプティクス事業当事業の主要販売先である半導体業界の設備投資需要は、先端半導体の製造設備の需要が強まる中、成長基調が続いており、特に半導体の微細化に対応する製品の需要が強いものと認識しています。 (5)事業上及び財務上の対処すべき課題当社グループが持続的な成長と企業価値向上を実現する上で対処すべき主な課題は以下のとおりです。① 海外展開の推進海外子会社を、販売のみならず設計・調達・生産・サービス等の機能を持つ拠点に拡充し、各地域に即した製品・サービスを展開していきます。② 新規事業の創出当社グループが有する画像・センシング・光学技術を融合し、成長市場に対して競争力を持つ新製品の開発を進めていきます。 ③ 多様な人材の確保海外展開の推進や新規事業の創出など様々な経営課題に対応できる多様な人材確保を進めるとともに、グループとしての総合力を高めるべく会社間の連携並びに人材交流を強化します。④ 各事業別の取り組み制御機器事業においては、鉄鋼・非鉄金属業界に向けた販売活動強化や海外販売の拡大に注力します。また、放射線板厚計で世界トップシェアを持つドイツのIMSグループとの協業関係強化によるグローバル展開と収益性の向上に取り組みます。機能性フィルム・軟包材分野では、二次電池業界は軟調であるものの、国内でペロブスカイト太陽電池向け製造設備に期待が持てることから、当該分野向けの販売活動に注力します。加えて、食品包装業界向けなどで原材料ロス低減により環境負荷低減に寄与する蛇行制御装置への展開など、当社の製品と親和性の高い分野での用途開発を図ります。また、協力関係にあるドイツのErhardt+Leimer(エアハルト・ライマー)グループとの協業関係を強化し、制御機器のみならず、検査装置を含めた国内外での事業強化に繋げます。 検査機事業においては、無地表面検査装置や電極検査装置の販売活動を、ペロブスカイト太陽電池などの新発電方式の製造設備での検査向けに注力します。食品検査分野では、新技術の導入による付加価値の向上などに取り組みます。また、ニレコの認知度が高い鉄鋼業界に対し、新たなAI弁別方式を用いた表面検査方式を提案することで、用途開発を進めます。加えて、国内原子力発電所の再稼働進捗に合わせた応用光研工業株式会社製の放射線計測機器の販売活動を推進します。 オプティクス事業においては、半導体業界において深紫外光を利用した製造装置や検査装置の需要が拡大しており、受注残高が高水準で推移しています。この強い需要に応えるべく、本事業では増産に向けた設備投資を進めてまいります。生産能力増強のための設備投資は今後数年間で20億円規模を想定しており、2029年3月期の稼働開始を目指します。また、新たに当社グループに加わった応用光研工業株式会社とのグループ内連携を強化します。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりです。 ①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度における世界経済は、中東情勢の緊迫化や米国の通商政策による影響や中国における景気停滞の継続などにより不透明感が高まりました。我が国においては、雇用・所得環境が改善する中、企業の設備投資とともに個人消費にも持ち直しの動きが見られ景気は緩やかな回復基調となりましたが、物価の上昇が続いたことや中東情勢の影響による消費者マインドの陰りも見られました。当社グループ(当社及び連結子会社)の主要取引先である半導体や電子部品、鉄鋼、フィルム、印刷、食品など各メーカーの設備投資は、業種により強弱はあるものの回復基調が続き、特に半導体業界からは、オプティクス事業で取り扱う製品に引き続き強いニーズがありました。 このような状況の中、当社グループにおいては、今後の事業の一層の成長を図るべく、2025年10月30日に応用光研工業株式会社を子会社化するなど、今後の事業拡大に向けた取り組みを行うとともに、オプティクス事業における強い需要に応えるべく増産に向けた検討を本格化しました。また、制御機器事業において、提携先であるIMSグループのインド子会社IMS Maco Services Pvt. Ltd.と協力し、インドの鉄鋼・非鉄金属業界向けに、CPC(Center Position Control:蛇行制御装置)の供給を開始するなど、グローバル化を推進しました。検査機事業においては、ペロブスカイト太陽電池などの新発電方式の製造設備に向けた電極検査装置の販売活動を推進するとともに、AI弁別機能などの開発を進め、鉄鋼・非鉄金属業界や食品検査装置の販売増加につなげました。当連結会計年度は、インフレの亢進などにより前連結会計年度に比べると増収減益となりましたが、オプティクス事業製品への強い需要が継続したことや、制御機器事業の売上高が堅調であったこと、応用光研工業株式会社がグループに加わったことなどから、高水準の業績を維持する結果となりました。特に、受注についてはすべての事業において前事業年度比で2桁%増加するなど、今後の業績拡大につながる結果となりました。また、保有資産の見直しによる、事業用地の売却に伴う固定資産売却益及び投資有価証券売却益のほか、応用光研工業株式会社の買収に伴う負ののれん発生益を特別利益として計上しました。 a.財政状態当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて1,235百万円増加し20,588百万円となりました。負債は前連結会計年度末に比べて835百万円増加し3,515百万円となりました。純資産は前連結会計年度末に比べて399百万円増加し17,072百万円となりました。 b.経営成績当連結会計年度の業績につきましては、売上高11,022百万円(前年同期比2.5%増)、営業利益1,701百万円(前年同期比10.8%減)、経常利益1,794百万円(前年同期比11.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,441百万円(前年同期比7.7%減)となりました。また、受注残高は6,637百万円(前年同期比28.5%増)と大きく増加しました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりです。 制御機器事業鉄鋼・非鉄金属分野では、鉄鋼メーカーの高品位鋼、環境用途、設備集約などについての設備投資が引き続き堅調であり、売上高は前年同期比で増加しました。利益面においては、利益率の高い製品の販売割合が高かった前連結会計年度の反動や売上原価の上昇などの要因から前年同期比で減少しました。本分野においては、業務提携先である独IMS社製の高品位鋼製造ライン向け板厚計、プロファイル計などへの需要が増加しており、国内販売活動に注力しているほか、同社との提携関係を活かした当社製品の海外展開にも力を入れています。機能性フィルム・軟包材分野においては、二次電池業界から製造装置メーカーへの発注は引き続き停滞していることなどから売上高・利益ともに前年同期比で減少しましたが、受注については耳端位置制御装置や張力制御装置の受注が回復基調となったことに加え、印刷品質検査装置へのまとまった受注があり、受注残高が前年同期比で増加しました。この結果、制御機器事業全体では減収減益となりましたが、受注残高については大きく増加しました。当事業の売上高は5,758百万円(前年同期比0.8%減)、セグメント利益は1,398百万円(前年同期比10.1%減)となりました。また、受注残高は3,214百万円(前年同期比18.8%増)となりました。 分野別内訳: 鉄鋼・非鉄金属分野向け 売上高 3,209百万円(前年同期比 6.3%増) 損益 691百万円(前年同期比 6.2%減) 受注残高 2,371百万円(前期末比 14.0%増) 機能性フィルム・軟包材分野向け 売上高 2,549百万円(前年同期比 8.6%減) 損益 706百万円(前年同期比13.7%減) 受注残高 843百万円(前期末比 34.8%増) 検査機事業検査機事業においては、ペロブスカイト太陽電池などの新型発電方式に向けた販売や鉄鋼・非鉄金属業界向けのAI弁別機能などの開発を進めています。当連結会計年度においては、無地検査装置や食品検査装置のいずれにおいても低調であったものの、第4四半期会計期間より応用光研工業株式会社の放射線計測装置が本セグメントに加わったこともあり、売上高は前年同期比で大きく増加しました。一方、利益面については、先行投資による費用増加などの影響などから、前年同期比では損失幅が縮小したもののセグメント損失となりました。当事業においては、引き合いが増加している電極検査装置の販売に注力するとともに、食品検査を含む各種検査用途に開発・販売を進めるAI弁別機能の顧客への訴求を進めます。また、国内原子力発電所の再稼働が本格化する中、放射線計測装置を扱うグループ会社の応用光研工業株式会社との連携を強化し、収益の向上を目指します。 当事業の売上高は1,904百万円(前年同期比20.3%増)、セグメント損失は30百万円(前年同期セグメント損失89百万円)となりました。また、受注残高は697百万円(前年同期比17.5%増)となりました。 オプティクス事業オプティクス事業においては、半導体製造・検査装置業界向け光学部品の売上高は堅調に推移しました。また、前連結会計年度から連結子会社となった京浜光膜株式会社の売上高も通期で寄与し、当連結会計年度の第4四半期会計期間より応用光研工業株式会社の結晶光学部門が本セグメントに加わりましたが、レーザ装置の売上がひと段落したことにより、売上高は前年同期比で減少しました。利益面においては、売上高の減少に加え、京浜光膜株式会社が業績改善の途上にあることなどから減益となりました。受注については、第4四半期連結会計期間に光学部品のまとまった受注を得られたことやレーザ装置の複数台の新規受注を受けたこと、応用光研工業株式会社の受注分が加わったこともあり、受注残高が前期末比で大きく増加しました。 当事業の売上高は2,854百万円(前年同期比1.6%減)、セグメント利益は1,024百万円(前年同期比4.1%減)となりました。また、受注残高は2,601百万円(前年同期比47.0%増)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)につきましては、営業活動により1,861百万円増加、投資活動により776百万円増加、財務活動により1,506百万円減少しました。その結果、当連結会計年度末の資金残高は前連結会計年度末と比べて1,152百万円増加し、4,406百万円となりました。当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの概況とそれらの要因は次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は1,861百万円(前年同期1,303百万円)となりました。これは主なフローインとして税金等調整前当期純利益1,963百万円があり、主なフローアウトとして法人税等の支払額600百万円があったことによります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動により得られた資金は776百万円(前年同期使用資金325百万円)となりました。これは主に固定資産の売却による収入432百万円、投資有価証券の売却による収入158百万円があったことによります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は1,506百万円(前年同期514百万円)となりました。これは主に配当金の支払額785百万円、自己株式の取得による支出513百万円、長期借入金の返済による支出185百万円があったことによります。 ③生産、受注及び販売の実績(a)生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)制御機器事業(千円)6,586,813114.1%検査機事業(千円)1,636,268109.1%オプティクス事業(千円)2,752,144102.8%報告セグメント計(千円)10,975,225110.3%その他(千円)531,41889.7%合計(千円)11,506,643109.2% (注)金額は販売価格によっています。 (b)受注実績 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)制御機器事業(千円)6,267,711117.3%3,214,467118.8%検査機事業(千円)2,007,887132.7%697,998117.5%オプティクス事業(千円)3,686,405116.6%2,601,285147.0%報告セグメント計(千円)11,962,003119.4%6,513,750128.5%その他(千円)534,988119.4%123,802131.4%合計(千円)12,496,991119.4%6,637,552128.5% (c)販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)制御機器事業(千円)5,758,58299.2%検査機事業(千円)1,904,022120.3%オプティクス事業(千円)2,854,99698.4%報告セグメント計(千円)10,517,600102.2%その他(千円)505,375108.0%合計(千円)11,022,975102.5% (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループ(当社及び連結子会社)の経営成績等に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。 ①重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されています。なお、これらの会計方針に基づく連結財務諸表上の資産・負債並びに収益・費用の額の決定に際しては、当該取引の実態や過去の実績等に照らし、合理的と思われる見積りや判断を要することがあります。特に、以下に記載した会計方針及び会計上の見積りが、連結財務諸表作成に重要な影響を及ぼしていると考えています。1) コストに基づくインプット法により認識した収益当社グループは、長期工事契約による取引については、受注生産品による納入機器等を他の顧客又は別の用途に振り向けることができず、完了した作業に対する支払いを受ける権利を有します。そのため、機器の納入及び試運転調整の進捗によって履行義務が充足されていくものと判断しており、完成までに要する総原価を合理的に測定できる場合には、コストに基づくインプット法(期末日における見積総原価に対する累積実際発生原価の割合に応じた金額)により収益を認識しています。なお、収益総額、見積総原価及び期末日における進捗率について、当初の見積りが変更された場合、認識された損益に影響を及ぼす可能性があります。2) 貸倒引当金当社グループは、売上債権等の貸倒損失に備えて回収不能見込額を見積り、貸倒引当金として計上しています。将来、顧客等の財政状況悪化、経営破綻等により、顧客等の支払能力が低下したと判断される場合には、貸倒引当金の追加計上または貸倒損失が発生する可能性があります。3) 資産の評価当社グループは、棚卸資産については主として原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)を採用していますが、製品別・品目別に管理している受払状況から、滞留率・在庫比率等を勘案して、陳腐化等により明らかに収益性が低下していると判断される場合には、帳簿価額と正味売却価額との差額を評価損として計上しています。実際の正味売却価額が当社グループの見積りより悪化した場合には、評価損の追加計上が発生する可能性があります。当社グループは、長期的な取引関係の維持・構築のため、一部の顧客及び金融機関等の株式を所有しており、金融商品に係る会計基準に基づいて評価しています。市場価格のある株式については将来において時価が著しく下落し、回復する見込があると認められる場合を除き、評価損を計上する可能性があります。一方、市場価格のない株式については、将来において投資先の業績不振等により、帳簿価額に反映されていない損失あるいは帳簿価額の回収不能が発生したと判断された場合には、評価損を計上する可能性があります。当社グループは、固定資産の減損に係る会計基準を適用しており、将来において、資産の収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合には、減損損失の計上が必要となる可能性があります。4) 繰延税金資産当社グループは、合理的で実現可能な事業計画又は予算に基づき将来の課税所得を見積り、回収可能性を十分に検討し、繰延税金資産を計上しています。将来の課税所得の見積り額が減少した場合には、当該連結会計年度において、繰延税金資産を取り崩すことにより税金費用が発生する可能性があります。5) 退職給付費用及び債務当社グループは、従業員の退職給付費用及び債務を算出するにあたり、採用した数理計算上で設定した基礎率(割引率、昇給率、退職率、死亡率、長期期待運用収益率)は、統計数値等により合理的な見積りに基づいています。これらの見積りを含む基礎率が実際の結果と異なる場合、その影響額は数理計算上の差異として累積され、将来にわたって償却されるため、今後計上される退職給付費用に影響を及ぼす可能性があります。6) 資産除去債務当社グループは、事業用建物に含まれるアスベストの除去費用に係わる資産除去債務を算出するにあたり、物件ごとに使用見込み期間を見積り、割引率は国債利回りを使用して現在価値に割り引いた金額を資産除去債務として計算していますが、将来、見積りに影響する新たな事実の発生等により、資産除去債務の見積り額が変動する可能性があります。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び検討内容a.財政状態の分析(資産)当連結会計年度末における総資産は前連結会計年度末に比べて1,235百万円増加して20,588百万円となりました。これは主に仕掛品の増加430百万円、現金及び預金の増加291百万円があったことによります。 (負債)負債は前連結会計年度末に比べて835百万円増加して3,515百万円となりました。これは主に1年内返済予定の長期借入金の増加224百万円があったことによります。 (純資産)純資産は前連結会計年度末に比べて399百万円増加して17,072百万円となりました。これは主に配当金の支払785百万円があったものの、親会社株主に帰属する当期純利益の増加1,441百万円があったことによります。 b.経営成績の分析1)売上高の状況当社グループは、製品・サービスの収益力強化に取り組むとともに、競争力強化・新規事業領域の開拓に向けた事業展開を積極的に推し進めました。当連結会計年度における当社グループの売上高は11,022百万円となり、前連結会計年度と比べて2.5%増となりました。セグメント別の詳細な状況については、「(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりです。なお、海外売上高については、アジア向けや欧州向け売上高の増加により、前連結会計年度と比べて8.9%増の2,240百万円となりました。 2)利益の状況当連結会計年度における当社グループの利益の状況については、売上の増加、全社的なコストの削減及び継続的な生産性向上に努めた結果、営業利益は1,701百万円(前連結会計年度比10.8%減)となりました。経常利益は1,794百万円(前連結会計年度比11.5%減)、経常利益率は16.3%となり、期初予想の17.7%を下回りました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は1,441百万円(前連結会計年度比7.7%減)となりました。 c.キャッシュ・フローの分析キャッシュ・フローの分析については「(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。 d.資本の財源及び資金の流動性 当社グループは財務の健全性、安定性を保ちながら収益性の拡大を目指すため、財務の健全性・安定性を示す指標として自己資本比率を重視し、その一定水準を維持するとともに、積極的な投資により成長に向けた競争力の強化を図ります。主な資金需要は、製品の原材料費、研究開発費、事業活動に必要な有形・無形固定資産投資、配当金支払などであり、その主な資金原資は、事業活動で積み上げた内部留保及び営業キャッシュ・フローです。また、資金の流動性については、自己資金で充分確保されています。 なお、配当金については、市場のニーズに応えうる研究・開発体制の強化、グローバル展開を進めるための投資、機動的な自己株式の取得など、持続的な成長と株主価値向上へ内部留保を活かすと共に、株主の皆様へ適切な利益還元を図るべく、2027年3月期より株主還元方針を「連結配当性向50%以上かつDOE3%以上(従来は連結配当性向45%以上かつDOE 2.5%以上)を目標」とすることといたしました。
事業リスク
- 経済状況による業績変動ニレコグループの事業は、国内外の産業界の設備投資動向に大きく影響されます。世界的な物価上昇、地政学的リスク(ロシア・ウクライナ情勢、中東情勢など)、各国の政策変更や経済状況の変動は、原材料価格の変動を通じて、同社の業績や財務状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。
- 激しい競争と価格圧力同社グループは、特に海外市場において、欧米のグローバル企業や現地企業との間で価格面や機能面での激しい競争に直面しています。競合他社に比べて優位な展開ができない場合、売上や利益が減少し、事業、業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 製品開発と品質に関するリスク新製品の開発は成長の鍵ですが、必ずしも成功するとは限りません。開発が計画通りに進まない場合や、途中で断念せざるを得ない場合、期待した収益が得られない可能性があります。また、製品の欠陥が発生した場合、顧客の生産ラインに深刻な損失を与え、損害賠償責任や顧客からの信頼低下につながるリスクがあります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中にある将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものです。 ①経済状況による業績への影響について 当社グループは、制御・計測・検査機器・光学部材の専門メーカーとして、鉄鋼業、製紙・化学・印刷業・食品業および半導体産業まで幅広く産業界の合理化、省力化・品質向上ニーズに応えてきました。このように当社グループの事業対象は国内外の産業界であり、その設備投資動向が当社グループの事業、業績及び財務状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、当連結会計年度はロシア・ウクライナ情勢や中東情勢、中国の輸出規制などの不安定要因が継続する中、世界的な物価上昇や米国の関税政策の変化などもあり、不透明な環境が続くものと見込んでいます。これらの原材料価格の変動、地政学的リスク、各国の政策変更や経済状況の変動なども、当社グループの事業、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ②競合に関するリスク 当社グループは、激しい競争にさらされている製品を有しています。また、アジア諸国を中心に海外での事業展開に伴い、欧米グローバル企業や現地企業との価格面、機能面における競争が熾烈になっています。当社グループとして、このような競合先に打ち克つべく全社一丸となって事業運営に取り組んでいますが、当社グループが競合相手に比べて優位に展開できない場合、当社グループの事業、業績及び財務状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ③取引先との関係等に関するリスクⅰ)顧客に対する信用リスク 当社グループの顧客の多くは、代金後払いで当社グループから製品・サービスを購入しています。当社グループでは顧客の信用状況に細心の注意を払っていますが、こうした対策をとっているにも関わらず、当社グループが多額の売上債権を有する顧客に業績の悪化等による信用リスクが発生した場合、当社グループの事業、業績及び財務状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。ⅱ)資材等の調達 当社グループは、原材料等が適時、適量に調達できることを前提とした生産体制を敷いています。また、原材料・部品等の一部については、その特殊性から仕入先が限定されているものや仕入先の切替えが困難なものもあります。このような外注先、仕入先による供給の遅延・中断等があった場合に、製品の生産が困難となることや納期が長期化する恐れがあります。加えて、原材料・部品等の調達を他の仕入先に変更した際に購入費用が増加する可能性があり、これらの事象が当社グループの事業、業績及び財務状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ④製品開発に関するリスク 当社グループの成長は新製品の開発と販売に依存するものと考え、新製品の開発を進めています。当社グループは今後も継続して魅力ある新製品を開発できると考えていますが、そのすべてが想定通りに進み、販売できるようになるとは限らず、また、途中で開発を断念しなければならない事態に陥る恐れもあります。そのような場合、製品によっては、当社グループの事業、業績及び状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。⑤製品品質に関するリスク 当社グループは厳しい品質管理基準に従って各種の製品・サービスを提供していますが、すべての製品・サービスに欠陥がないとは言い切れません。当社グループの製品・サービスの中には顧客の生産ラインにおいて高い安全性が求められるものもあることから、故障が顧客に深刻な損失をもたらす危険があり、欠陥が原因で生じたそのような損失に対する責任を当社グループが問われる可能性があります。また、これらの問題に伴い、当社グループの製品・サービスに対する顧客の信頼を低下させる可能性があります。上記いずれの要因によっても、当社グループの事業、業績及び財務状況が重大な影響を受ける可能性があります。 ⑥M&Aに関するリスク 当社グループは成長戦略の一環としてM&Aを積極的に推進しています。しかしながら、新たに取得した企業において、事業運営、組織文化、人事制度等の統合が計画どおりに進まない場合や、経営上重要な役職員の離職が生じた場合には、期待したシナジーが実現できず、当社グループの事業、業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 また、M&Aに際しては将来の収益性を見込んだ適切な企業価値評価を行っていますが、事業環境の変化等により期待した収益が確保できない場合には、のれん等の減損損失の計上を余儀なくされる可能性があります。 さらに、当社グループ自体が買収対象となる場合においても、経営体制や事業方針の変更等に伴い、当社グループの事業推進に重要な役職員の離職が発生することで、事業継続や業績等に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦海外進出に関するリスク 当社グループはグローバル展開を重視し、中国、台湾、韓国に生産及び販売拠点を設立するとともに、その他の国々への販売も展開しています。これら進出各国における政情の変化、経済状況の変動、予期せぬ法律や規制の変更、未整備の技術インフラ等が、当社グループの事業、業績及び財務状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ⑧自然災害に関するリスク 地震、火災、洪水等の自然災害や疫病の蔓延により、当社グループの各拠点、サプライチェーン企業、あるいは、当社グループの製品ユーザーが壊滅的な損害を受ける可能性があります。そのような場合に、当社グループの事業、業績及び財務状況が重大な影響を受ける可能性があります。 ⑨退職給付債務 当社グループの従業員に係る退職給付費用及び債務は、年金資産の時価の下落及び運用利回り・割引率等の退職給付債務算定に用いる前提に変更があった場合、当社グループの業績及び財務状況に重大な影響を及ぼす可能性があります。