6894

パルステック工業(6894)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

電気機器 電機・精密

事業の概要

  • 電子応用機器の製造販売
    パルステック工業は、ポータブル型X線残留応力測定装置、ヘルスケア・医療関連機器、3Dスキャナ、各種計測・制御・データ処理装置などの電子応用機器・装置を製造・販売しています。これらの製品は、主に研究開発や品質管理、生産現場で使用される検査・評価装置が中心です。
  • 受託開発・製造サービス
    顧客の要望に応じたヘルスケア・医療関連機器の受託開発や受託製造も手掛けています。また、顧客仕様に基づく専用機器・装置の製造も行っており、多様なニーズに対応することで収益を得ています。
  • 付随サービスの提供
    製品販売だけでなく、受託計測サービスや装置レンタルも提供しています。これにより、製品導入後の顧客サポートや、一時的な利用ニーズにも対応し、安定的な収益源を確保しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • X線残留応力測定装置関連
    この事業セグメントは、主にX線残留応力測定装置の製造と販売を手掛けており、同社グループの主力事業の一つです。最新年度の売上高は8.39億円、営業利益は3.63億円と、高い収益性を誇る稼ぎ頭となっています。
  • ヘルスケア関連製品
    医療機器関連の受託開発や受託製造を行う事業セグメントです。最新年度の売上高は7.11億円、営業利益は0.40億円であり、今後の成長が期待される分野ですが、現時点での利益貢献度は他のセグメントに比べてやや低い状況です。
  • 光応用・特殊機器装置関連
    顧客の仕様に基づいた専用機器・装置の製造・販売を行う事業セグメントです。最新年度の売上高は9.36億円、営業利益は2.59億円と、同社グループ内で最も売上高が大きく、安定した収益を上げています。米国子会社Pulstec USA, Inc.もこの分野の保守サービスに貢献しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
XRayResidualStressAnalyzerReportableSegment 事業 8 4 43.3%
HealthcareRelatedProductsReportableSegment 事業 7 0 5.7%
OpticalApplicationsAndSpecialCustomizedProductsReportableSegment 地域 9 3 27.6%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|443 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社及び連結子会社1社で構成されており、ポータブル型X線残留応力測定装置、ヘルスケア・医療機器関連の受託開発及び受託製造、3Dスキャナ、各種計測・制御・データ処理装置等の電子応用機器・装置の製造及び販売並びに、これらに付随する受託計測サービスや装置レンタルを行っております。当社グループの事業内容及び事業に係る位置付けは、次のとおりであります。以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。区分主要製品会社名X線残留応力測定装置関連X線残留応力測定装置当社、Pulstec USA,Inc.ヘルスケア装置関連医療機器関連の受託開発装置当社光応用・特殊機器装置関連顧客仕様に基づく専用機器・装置当社、Pulstec USA,Inc. (注)Pulstec USA,Inc.は、主に米国市場におけるX線残留応力測定装置関連の製品販売及び光応用・特殊機器装置関連の保守サービスを行っております。以上の事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 強い
高付加価値、高収益性、高成長性を有する検査装置や評価装置が主体であるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
電子技術、精密機械技術、ソフトウェア、光波センシング技術の複合製品開発を得意とする。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
会社が挙げる主要リスク:景気動向や設備投資動向の悪化 / 新規事業及び新市場への展開の不確実性 / 自社製品開発及び受託開発の不確実性
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

パルステック工業は、特定の強力なブランド、特許ポートフォリオ、または規制ライセンスに関する公開情報が限定的であり、無形資産による競争優位性は現時点では明確に確認できません。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

同社製品(例:半導体製造装置用部品)は、顧客の製造プロセスに組み込まれるため、切り替えには一定の検証コストやリスクが伴う可能性があります。しかし、その程度は限定的と考えられます。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

パルステック工業の事業モデルは、ユーザー数の増加によってサービスの価値が向上するネットワーク効果を生み出す構造ではありません。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

特定の製造技術やサプライチェーンにおける効率化の可能性はありますが、業界全体で顕著なコスト優位性を示す具体的な証拠は現時点では見当たりません。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

半導体製造装置用部品市場において、一定のシェアを占めている可能性はありますが、業界全体を寡占するほどの規模の経済による優位性は限定的と考えられます。

  • 高付加価値製品の提供
    同社グループの製品は、研究開発部門や品質管理部門などで使用される検査・評価装置が主体であり、高い技術力と専門性を要します。これにより、高付加価値かつ高収益性を実現しており、一般的な製品とは異なる市場で競争優位を築いています。
  • 専門技術とノウハウ
    X線残留応力測定装置や光応用・特殊機器装置など、特定の分野に特化した製品開発・製造を行っています。長年の経験で培われた専門技術とノウハウが、他社には真似しにくい独自の強みとなり、顧客からの信頼を得ています。
  • グローバルな事業展開
    米国に連結子会社Pulstec USA, Inc.を置き、主に米国市場でのX線残留応力測定装置関連製品の販売や光応用・特殊機器装置関連の保守サービスを展開しています。アジア、北米、ヨーロッパにも販売・メンテナンス拠点を持ち、グローバルな顧客基盤とサービス網を構築しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。(1) 経営方針当社グループは、地域社会や産業社会の発展に役立つ会社として、様々なステークホルダーと誠意をもって接するとともに、信念を持って積極果敢に挑戦することを企業理念に掲げ事業活動を行っております。当社の企業理念は次のとおりです。1.私達は、創意と工夫をもって新しい価値を創造し、社会の発展に貢献します2.私達は、会社を取り巻く全ての人々と誠意をもって協調し、会社の繁栄と全員の幸福との一致を、追求します3.私達は、自らの責任を自覚し、英知と信念をもって可能性に挑戦します(2) パーパス当社グループは、これからの新しい時代のありたい姿として「パーパス」を制定いたしました。社会における当社グループならではの存在意義や価値観を言葉として明確にするとともに、1つ1つの言葉に込めた想いを大切にして、お客様の期待に応えられる企業集団として、新しい価値を創造し続けてまいります。「トコトン光を操り 共に「測る」に挑み 未来の「見える」を創る」トコトン :実直・誠実に顧客の期待に応え、諦めず最後までやり切る光 :当社のコアコンピタンスであり、差別化していく要素であり、大切にする技術操る :プロフェッショナルである共に :パルステックを取り巻く顧客やファン、社員や仕入先などの多くの仲間測る :当社は世の中に必要とされる計測器メーカ挑む :挑戦心を持ち続け、困難にチャレンジをする未来 :世の中にない新しいこと、新しく見える景色見える :見えないものを見える化し、社会に貢献します創る :新たな価値、測る技術を創造していきます(3) 経営環境国内外の経済情勢につきましては、円安や原材料価格の高騰などにより物価高が懸念されるものの、雇用・所得環境は改善傾向で推移する見通しであるため景気は緩やかに回復していくものと思われます。一方で、中東情勢の悪化に伴い世界規模で原油不足に陥っており、国内においても様々な業界で関連物資の調達難や価格高騰が深刻化しており、かつてない危機的状況も想定されることから、先行きの見通しが困難な経済環境で推移するものと思われます。当社製品は、輸送機器、医療機器、半導体製造装置等の関連業界を主な販売先としており、いずれの業界におきましても、設備投資や製品開発に積極的であり、当社グループへの受託開発・受託製造等のニーズも高まっております。国内外の経済情勢や山積している課題の動向によっては厳しい局面も想定されますが、事業のさらなる拡大発展を目指し、既存設備の増強や更新、修繕などの設備投資を適時適切に実施するとともに、当社の特色を生かした新規事業の早期創出、新製品開発や営業力強化に一層注力してまいります。また、次代を担う優秀な人材の採用と育成にも積極的に取組むことにより、常にバランスの取れた経営を目指してまいります。(4) 目標とする経営指標当社グループは、顧客ニーズに最適な独創性の高い高付加価値製品で事業の拡大と収益性の増大を目指していることから、売上高並びに売上高営業利益率を重要な経営指標としております。また、2027年3月期から2029年3月期までの3か年の中期経営計画を公表し、新たな目標にROE(自己資本利益率)を加え、資本効率の改善と持続的成長の両立を目指して取組んでまいります。2027年3月期においては、売上高27億円以上、売上高営業利益率10%以上、自己資本利益率9%以上を目標としております。 (5) 中長期的な経営戦略及び対処すべき課題当社グループは、どのような経営環境下においても常に安定した収益を確保できる経営体制の確立を目指しており、中長期的な経営戦略として、当社の強みを生かせる製品・ノウハウを3つ以上の市場に提供することにより、景気変動や市場動向に柔軟に対応できる盤石な経営基盤を構築してまいります。現状におきましては、自社製品の開発・販売、主要顧客からの受託開発。受託生産を事業の両輪とし、製品分野としてはX線残留応力測定装置関連、ヘルスケア装置関連、光応用・特殊機器装置関連の3つの柱を中核事業と位置付け、新たな事業の柱となり得る新製品や新規事業の創出を目指しております。当社グループの中長期的な対処すべき経営課題は次のとおりであります。① 製品セグメント別の重点課題 X線残留応力測定装置関連 ・μ-X360Jを中心とした装置販売の強化 ・海外子会社及び国内外の商社・代理店との連携強化による販路の拡大 ・WEBを活用したセミナーや販促活動の充実強化 ・既存顧客へのサポート体制の整備及び保守メンテナンスの拡充 ・X線関連の新製品の開発及び新サービスの創出 ヘルスケア装置関連 ・生産性向上、工程改善、原価低減及び品質管理体制の強化 ・顧客との強固な信頼関係維持による安定基盤の構築 ・事業規模拡大に伴う人的リソースの確保 光応用・特殊機器装置関連 ・半導体製造装置関連の設計開発力及び製造品質の向上 ・光計測技術を活用した高付加価値自社製品の開発 ・設計、製造業務委託先の開拓と連携強化② 新製品・新規事業の早期創出 当社の光波センシング技術を中核にした「測る」「見える」ソリューションを実現する新製品の創出に注力する。③ 仕入先や外注加工先との連携強化 既存の調達先との良好な関係を維持するとともに、新たな調達先の開拓に一層注力することにより、さらなる原価低減、品質向上、納期短縮に努める。④ 人材の採用と育成 中長期採用計画を作成し、新卒採用及び中途採用を強化するとともに、年齢構成バランスの最適化に努める。 また、給与制度や教育制度等の見直しを行い、誰もが活躍できる職場づくりに一層注力する。⑤ 大規模災害に備えたBCP対策 中核となる事業の継続や早期復旧のために、避難訓練及び安全対策並びに各種保全対策等の実施や緊急時における事業継続のための方法、手段を構築する。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。(1) 経営方針当社グループは、地域社会や産業社会の発展に役立つ会社として、様々なステークホルダーと誠意をもって接するとともに、信念を持って積極果敢に挑戦することを企業理念に掲げ事業活動を行っております。当社の企業理念は次のとおりです。1.私達は、創意と工夫をもって新しい価値を創造し、社会の発展に貢献します2.私達は、会社を取り巻く全ての人々と誠意をもって協調し、会社の繁栄と全員の幸福との一致を、追求します3.私達は、自らの責任を自覚し、英知と信念をもって可能性に挑戦します(2) パーパス当社グループは、これからの新しい時代のありたい姿として「パーパス」を制定いたしました。社会における当社グループならではの存在意義や価値観を言葉として明確にするとともに、1つ1つの言葉に込めた想いを大切にして、お客様の期待に応えられる企業集団として、新しい価値を創造し続けてまいります。「トコトン光を操り 共に「測る」に挑み 未来の「見える」を創る」トコトン :実直・誠実に顧客の期待に応え、諦めず最後までやり切る光 :当社のコアコンピタンスであり、差別化していく要素であり、大切にする技術操る :プロフェッショナルである共に :パルステックを取り巻く顧客やファン、社員や仕入先などの多くの仲間測る :当社は世の中に必要とされる計測器メーカ挑む :挑戦心を持ち続け、困難にチャレンジをする未来 :世の中にない新しいこと、新しく見える景色見える :見えないものを見える化し、社会に貢献します創る :新たな価値、測る技術を創造していきます(3) 経営環境国内外の経済情勢につきましては、円安や原材料価格の高騰などにより物価高が懸念されるものの、雇用・所得環境は改善傾向で推移する見通しであるため景気は緩やかに回復していくものと思われます。一方で、中東情勢の悪化に伴い世界規模で原油不足に陥っており、国内においても様々な業界で関連物資の調達難や価格高騰が深刻化しており、かつてない危機的状況も想定されることから、先行きの見通しが困難な経済環境で推移するものと思われます。当社製品は、輸送機器、医療機器、半導体製造装置等の関連業界を主な販売先としており、いずれの業界におきましても、設備投資や製品開発に積極的であり、当社グループへの受託開発・受託製造等のニーズも高まっております。国内外の経済情勢や山積している課題の動向によっては厳しい局面も想定されますが、事業のさらなる拡大発展を目指し、既存設備の増強や更新、修繕などの設備投資を適時適切に実施するとともに、当社の特色を生かした新規事業の早期創出、新製品開発や営業力強化に一層注力してまいります。また、次代を担う優秀な人材の採用と育成にも積極的に取組むことにより、常にバランスの取れた経営を目指してまいります。(4) 目標とする経営指標当社グループは、顧客ニーズに最適な独創性の高い高付加価値製品で事業の拡大と収益性の増大を目指していることから、売上高並びに売上高営業利益率を重要な経営指標としております。また、2027年3月期から2029年3月期までの3か年の中期経営計画を公表し、新たな目標にROE(自己資本利益率)を加え、資本効率の改善と持続的成長の両立を目指して取組んでまいります。2027年3月期においては、売上高27億円以上、売上高営業利益率10%以上、自己資本利益率9%以上を目標としております。 (5) 中長期的な経営戦略及び対処すべき課題当社グループは、どのような経営環境下においても常に安定した収益を確保できる経営体制の確立を目指しており、中長期的な経営戦略として、当社の強みを生かせる製品・ノウハウを3つ以上の市場に提供することにより、景気変動や市場動向に柔軟に対応できる盤石な経営基盤を構築してまいります。現状におきましては、自社製品の開発・販売、主要顧客からの受託開発。受託生産を事業の両輪とし、製品分野としてはX線残留応力測定装置関連、ヘルスケア装置関連、光応用・特殊機器装置関連の3つの柱を中核事業と位置付け、新たな事業の柱となり得る新製品や新規事業の創出を目指しております。当社グループの中長期的な対処すべき経営課題は次のとおりであります。① 製品セグメント別の重点課題 X線残留応力測定装置関連 ・μ-X360Jを中心とした装置販売の強化 ・海外子会社及び国内外の商社・代理店との連携強化による販路の拡大 ・WEBを活用したセミナーや販促活動の充実強化 ・既存顧客へのサポート体制の整備及び保守メンテナンスの拡充 ・X線関連の新製品の開発及び新サービスの創出 ヘルスケア装置関連 ・生産性向上、工程改善、原価低減及び品質管理体制の強化 ・顧客との強固な信頼関係維持による安定基盤の構築 ・事業規模拡大に伴う人的リソースの確保 光応用・特殊機器装置関連 ・半導体製造装置関連の設計開発力及び製造品質の向上 ・光計測技術を活用した高付加価値自社製品の開発 ・設計、製造業務委託先の開拓と連携強化② 新製品・新規事業の早期創出 当社の光波センシング技術を中核にした「測る」「見える」ソリューションを実現する新製品の創出に注力する。③ 仕入先や外注加工先との連携強化 既存の調達先との良好な関係を維持するとともに、新たな調達先の開拓に一層注力することにより、さらなる原価低減、品質向上、納期短縮に努める。④ 人材の採用と育成 中長期採用計画を作成し、新卒採用及び中途採用を強化するとともに、年齢構成バランスの最適化に努める。 また、給与制度や教育制度等の見直しを行い、誰もが活躍できる職場づくりに一層注力する。⑤ 大規模災害に備えたBCP対策 中核となる事業の継続や早期復旧のために、避難訓練及び安全対策並びに各種保全対策等の実施や緊急時における事業継続のための方法、手段を構築する。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度より、「流動資産」の「受取手形」に含めておりました「電子記録債権」の表示方法を独立掲記へ変更し、表示方法の変更の内容を反映させた組替え後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。(1) 経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の増加等により回復基調となりましたが、物価の上昇、米国の関税政策強化、地政学リスクの高まりなどにより、依然として先行き不透明な状況で推移いたしました。当業界におきましては、設備投資案件の引合いは増加傾向で推移しておりますが、先行き不透明な経済情勢が継続していることから、設備投資額や実施時期については慎重な顧客が多く、依然として厳しい受注環境で推移いたしました。このような状況のなかで当社グループは、自社製品の販売につきましては、国内外の展示会や学会等への出展、ウェビナーの開催、当社ショールームや客先でのデモンストレーションの実施など、当社製品のさらなる認知度向上と受注獲得に取組みました。受託開発や受託生産につきましては、主要顧客との一層の関係強化を図るほか、継続取引が期待できる新規顧客の獲得に向けて積極的な営業活動を展開いたしました。以上の結果、売上高は25億53百万円(前年同期比2.7%増)、営業利益は3億56百万円(前年同期比6.2%増)、経常利益は3億96百万円(前年同期比12.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2億85百万円(前年同期比19.7%減)となりました。セグメント別の状況は次のとおりであります。なお、セグメント利益と営業利益の差額は、主に全社費用である一般管理費であります。(X線残留応力測定装置関連)納品につきましては概ね順調に推移したことから、売上高は8億93百万円(前年同期比6.4%増)、セグメント利益は3億47百万円(前年同期比4.4%減)となりました。(ヘルスケア装置関連)受託開発の一部が中止になったことに加え、新規受託開発案件の開始時期が遅れたことから売上高は6億26百万円(前年同期比11.8%減)、セグメント損失は18百万円(前年同期は40百万円の利益)となりました。(光応用・特殊機器装置関連)主要顧客からの引合いは好調を維持しており、納品につきましても概ね順調に推移したことから、売上高は10億32百万円(前年同期比10.4%増)、セグメント利益は3億28百万円(前年同期比27.1%増)となりました。 ① 目標とする経営指標の状況 ・売上高当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ66百万円増加し、25億53百万円となりました。・売上高営業利益率当連結会計年度の売上高営業利益率は、前連結会計年度に比べ0.5ポイント改善し、14.0%となりました。 前連結会計年度(実績)当連結会計年度(計画)当連結会計年度(実績)売上高(千円)2,486,5482,650,0002,553,150営業利益(千円)336,149350,000356,881売上高営業利益率(%)13.513.214.0 ② 財政状態の状況当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比べて9百万円減少し、50億20百万円となりました。これは主に、現金及び預金が2億7百万円増加し、原材料及び貯蔵品が93百万円、電子記録債権が92百万円、受取手形が71百万円それぞれ減少したことによるものであります。負債は、前連結会計年度末と比べて1億55百万円減少し、10億10百万円となりました。これは主に、契約負債が83百万円、電子記録債務が42百万円それぞれ減少したことによるものであります。純資産は、前連結会計年度末と比べて1億45百万円増加し、40億9百万円となりました。これは主に、利益剰余金が1億35百万円増加したことによるものであります。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比べて1億49百万円減少し、17億34百万円となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは、5億82百万円の獲得(前年同期は1億53百万円の獲得)となりました。主な増加要因は、税金等調整前当期純利益の計上3億96百万円、売上債権の減少1億79百万円であります。投資活動によるキャッシュ・フローは、5億97百万円の使用(前年同期は3億74百万円の使用)となりました。主な減少要因は、定期預金の預入及び払戻による支出(純額)3億54百万円、有形固定資産の取得による支出2億44百万円であります。財務活動によるキャッシュ・フローは、1億53百万円の使用(前年同期は1億59百万円の使用)となりました。主な減少要因は、配当金の支払額1億49百万円であります。 ④ 生産、受注及び販売の状況(生産実績)当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)X線残留応力測定装置関連916,949123.4ヘルスケア装置関連652,21094.2光応用・特殊機器装置関連1,006,126111.1合計2,575,286110.0 (注)生産高は販売価格で表示しております。 (受注実績)当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)X線残留応力測定装置関連744,92571.4133,35847.3ヘルスケア装置関連793,261149.61,198,231116.1光応用・特殊機器装置関連981,764102.7512,07390.9合計2,519,95199.61,843,66398.2 (販売実績)当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)X線残留応力測定装置関連893,358106.4ヘルスケア装置関連626,93688.2光応用・特殊機器装置関連1,032,855110.4合計2,553,150102.7 (注) 主な相手先別販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。相手先前連結会計年度当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)株式会社日立ハイテク478,40019.2618,89024.2 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討の内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しており、連結財務諸表の作成において重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであり、棚卸資産の評価及び投資の減損については、次のとおりであります。 a.棚卸資産の評価当社グループは、滞留在庫や正味売却価額が帳簿価額を下回る場合には、収益性の低下を見積った金額を貸借対照表価額として計上しております。b.投資の減損当社グループは、市場価格のある有価証券と市場価格のない有価証券を有しております。市場価格のある有価証券は、期末日の市場価格等に基づいて計上しております。市場価格等が取得原価に比べて30%以上下落した場合は、原則として減損処理を行うこととしております。市場価格のない有価証券の減損処理は、純資産額の減少、財政状態及び将来の業績予想等を総合的に勘案のうえ評価することとしております。② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容エネルギー価格の高騰、生活関連製品の値上げによる物価上昇などの課題が山積しており、先行き不透明な環境下で推移いたしました。このような状況のなかで当社グループは、働き方改革の継続に加え職場環境の整備や人材育成に重点的に取組むとともに、「品質ロスは経営ロス」との認識に基づき、設計や生産工程に潜む様々な無駄を抽出する活動に注力いたしました。また、電子部品や加工品などの新たな仕入先の開拓、入手性の良い部品への設計変更、生産工程の見直し、内製化などに取組み、原価低減に努めました。中長期的な経営基盤強化の観点からは、新規事業の創出に加え新製品の開発投資などの先行投資を積極的に行うとともに、既存設備の増強や営繕の実施、営業力の強化に加え、人材採用につきましては、採用抑制による年齢構成を解消するため、必要な人材の確保に一層注力し、優秀な人材の採用と育成に取組みました。a.当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、次のとおりであります。 売上高当連結会計年度の売上高は、「(1)経営成績の状況」に記載のとおりであります。 売上原価当連結会計年度の売上原価は、前連結会計年度と比べ49百万円減少し、14億93百万円(前年同期比3.2%減)となりました。また、売上高総利益率は、前連結会計年度と比べ3.5ポイント改善し41.5%となりました。主な減少要因は、棚卸資産の評価方法の見直しによる簿価切り下げ見積額の減少によるものであります。 販売費及び一般管理費当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比べ94百万円増加し、7億2百万円(前年同期比15.6%増)となりました。主な増加要因は、販売促進用デモ機取得による減価償却費の増加によるものであります。b.当社グループの経営成績に重要な影響を与える主な要因は、次のとおりであります。 受注環境の悪化当社グループは、電子機器メーカ、機械メーカ及び自動車関連メーカを主要顧客としており、これらの業界の業績や設備投資動向によっては、受注環境が一気に冷え込む可能性があり、このような状況が顕在化した場合は、業績に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。 受託開発の増加顧客仕様による受託開発や受託生産の増加に伴い、開発工数や調達部材の予算超過による開発費用の増加、当初の見込みとの相違によるスケジュールの遅延、開発仕様の内容不備による機能・性能面の不足又は過剰による不具合の発生など、トラブルが顕在化し許容範囲を超えた場合は、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 部品の入手難中東情勢の悪化に伴い世界規模で原油不足の状況に陥っており、国内においても様々な業界で関連物資の調達難や価格高騰が深刻化しております。このような状況が継続した場合は、製作期間が長期化することに加え、部品入手時期が未定で生産計画も立てられない場合には、顧客要求の納期に間に合わず失注となる可能性があります。 人材の確保社員の平均年齢が上昇しており、今後定年退職者の再雇用が増加する傾向にあり、新卒採用に加え、派遣社員の受入れや即戦力となり得る人材の採用に注力しておりますが、思うような人材が確保できない場合は、事業活動に支障をきたす可能性があります。 業務委託先の確保受注量の増加に対処するため、設計・製造業務の委託先の確保に注力しておりますが、力量、価格・納期・品質などの面において顧客の要求を満たせない場合は、新たな受注活動に支障をきたす可能性があります。 新たな調達先の確保顧客仕様による受託開発や受託生産は、特殊な部材や経験のない加工を顧客から指定される場合があり、従来の購入先や加工外注先では調達できないケースも散見されます。このような場合は、新規の購入先や加工外注先の開拓が必要となりますが、新たな調達先を確保できない場合や、価格・納期・品質などの面において顧客の要求を満たせない場合は、新たな受注活動に支障をきたす可能性があります。③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資金の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、現在及び将来の事業活動に必要な運転資金を確保し健全な財政状態の維持・向上を図るとともに、効率的な運転資金の管理を行うこととしております。また、事業のさらなる拡大・発展を図るため、新規事業の創出や新製品・新技術の開発、既存設備の増強及び営繕や生産・研究開発用設備等に必要な資金は、内部留保資金を活用し、必要に応じて金融機関からの借入により調達することとしております。キャッシュ・フロー関連指標の推移 2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期自己資本比率(%)70.475.670.976.879.9時価ベースの自己資本比率(%)48.144.649.247.358.1キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)0.3-0.00.0-インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)1,362.4-1,696.81,374.836,298.0 自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い (注) 1.株式時価総額は、期末株価終値×発行済株式総数(自己株式を除く)により算出しております。2.2023年3月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは、営業キャッシュ・フローがマイナスのため記載しておりません。3.2026年3月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率は、期末有利子負債残高がないため記載しておりません。

事業リスク

  • 景気変動と設備投資
    同社製品は高付加価値・高収益性を持つ一方で、研究開発や品質管理、生産部門で使用される検査・評価装置が主体です。そのため、業界の景気動向や企業の設備投資意欲が低下すると、製品需要が減少し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 新規事業と市場開拓
    新規事業や新市場への参入を積極的に進める方針ですが、これには新たな開発投資や設備投資が必要です。新規事業が安定的な収益を上げるまでには時間がかかり、当初の計画と実績に乖離が生じることで、全体の利益率を低下させるリスクがあります。
  • 部品調達と生産遅延
    製品に使用される電子部品や精密機構部品は、商社やメーカーから調達しています。原材料不足や労働力不足により部品供給が不安定になったり、特注部材の加工外注先の稼働率上昇により調達が困難になったりすると、生産遅延や納入遅延が発生し、顧客からの信頼を損ね、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,989 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 製品の特色当社グループの製品は、研究開発部門、品質管理部門、生産部門で使用する検査装置や評価装置が主体であることから、高付加価値、高収益性、高成長性を有する反面、業界の景気動向や各企業の設備投資動向が悪化する局面においては、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、競合先から類似製品や低価格製品が市場投入された場合や顧客の方針転換により検査装置を内製化することとなった場合は、市場規模も縮小する可能性があり、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (2) 新規事業及び新市場への展開当社グループは、新規事業の創出や新市場への参入に積極的に取組む方針であり、新たな開発投資や設備投資が必要となります。新規事業が安定的な収益を計上できるようになるまでには一定の期間が必要であり、結果的に全体の利益率を低下させる可能性があることに加え、新市場における当社製品の認知度は低く、業界風土や商習慣においても不慣れであることから、当初計画と実績に乖離が生じる可能性があります。今後の市場環境や顧客動向の変化等によっては、利益計画の見直しや投下資本の回収が困難になるなど、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。(3) 自社製品開発及び受託開発 当社グループは、さらなる事業の拡大発展を図るため、自社製品開発に積極的に経営資源を投入していく方針でありますが、開発を完了した新製品のすべてが経営成績に寄与する保証はありません。また、受託開発は総じて難易度が高く、当初の予想工数を大幅に超過してしまうこともあります。今後の市場環境や顧客方針の転換等によっては、利益計画の大幅な見直しや事業規模の縮小又は中止を余儀なくされる可能性があり、このような場合は業績に悪影響を及ぼす可能性があります。(4) 部品の調達当社製品に使用する電子部品及び精密機構部品等は、主に商社やメーカから調達しており、需要過多による原材料不足や労働力不足などにより、部品メーカの生産がひっ迫する状況下では、複数の購入ルートを有していた場合でも、安定供給を受けられない状況となります。また、成形品や金属加工品などの特注部材は、加工外注先に生産委託して調達しており、加工外注先の繁忙期に備え相当数の加工外注先を確保しておりますが、加工外注先全体の稼働率が上昇するような局面においては、安定した特注部材の調達が困難になる可能性があります。安定した品質、納期、予定価格どおりに部材の調達ができない場合は、生産遅延や納入遅延が発生し、顧客の信頼を損ねるなど業績に悪影響を及ぼす可能性があります。(5) 自然災害による影響当社は、地震や火災などの自然災害に備え、避難訓練及び安全対策の実施並びに各種資産の保全対策等を講じておりますが、今後予想される東海地震等の大規模な地震が発生した場合は、本社工場を静岡県浜松市に設置しているため、事業活動に多大な影響を及ぼす可能性があります。また、近年増加している局地的な豪雨、台風などによる風水害や土砂災害のほか、大規模な停電や断水などの被害も発生していることから、本社工場の罹災に加え、社員の生活インフラへの影響も懸念され、復旧に時間を要する場合は、事業活動が停滞する可能性があります。(6) 海外における事業展開当社グループは、アジア、北米、ヨーロッパに販売及びメンテナンス拠点を設置し、グローバルな事業展開を行っております。海外市場では、各国の政治・経済の混乱や新たな政策の決定、法律又は規制の制定や変更など目まぐるしく変化しており、その内容によっては、当社グループに不利益が生じる可能性があります。また、テロや戦争による治安情勢の悪化、感染症や伝染病の発生などのリスクが内在しており、これらのリスクが顕在化した場合には、安定した製品供給ができなくなる可能性があります。(7) 人材の確保当社グループは、社員全体の平均年齢が上昇し、年齢構成や人員構成の偏りが顕著となっております。今後、新規学卒者の採用を拡大した場合、人件費等の固定費の増加が先行することから、一定期間は業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、中途採用とともに新規学卒者の採用も行っておりますが、多くの企業で人材不足となる状況下であり、即戦力となる人材の確保が大きな課題となっております。定年退職者の再雇用など、人材不足の解消に努めておりますが、働き手の減少により安定した労働力の確保が困難となった場合は、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

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