7046

TDSE(7046)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

サービス業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • コンサルティング事業
    TDSEは、企業のデジタル変革(DX)を支援するため、AIを活用した統合ソリューションを提供しています。具体的には、データ活用のテーマ探しから、データ分析、AIシステムの導入、そして従業員への教育までを一貫してサポートし、顧客企業の業務効率化や新しい事業の創出に貢献しています。この事業は安定的な成長を目指しています。
  • プロダクト事業
    TDSEは、自社開発のAI製品「TDSEシリーズ」や、国内外の他社製AI製品(例:米QUID社の「Quid Monitor」、対話型AIプラットフォーム「Cognigy」など)を企業に販売しています。これにより、データ経営を目指す企業の業務改革や新事業構築を支援し、高成長を目指す事業として位置づけられています。特に、独自のテキストマイニング製品「TDSE KAIZODE」や画像解析製品「TDSE Eye」の開発・展開に力を入れています。
  • 収益構造
    TDSEのビジネスは、AIノウハウを軸としたコンサルティング事業と、AI製品等を販売するプロダクト事業の2つに大きく分けられます。コンサルティング事業では、顧客企業の課題解決に向けたオーダーメイドのサービスを提供し、プロダクト事業では、汎用性の高いAI製品やモジュールを提供することで、より多くの企業にAI活用を広げ、収益を上げています。単一セグメントとして報告されていますが、内部的にはこれら2つの事業で構成されています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • コンサルティング事業
    AIノウハウを軸としたコンサルティング事業は、企業のデジタル変革(DX)を支援するサービスを提供しています。具体的には、顧客企業の課題を特定し、データ分析を通じて解決策を提案、AIシステムの設計・構築・実装、さらには従業員への教育までを一貫して行います。この事業は、安定的な成長を目指しており、顧客企業の業務改革や新事業創出をサポートする重要な柱となっています。
  • プロダクト事業
    AI製品等によるプロダクト事業は、自社開発のAI製品「TDSEシリーズ」(例:テキストマイニング製品「TDSE KAIZODE」、AI画像解析製品「TDSE Eye」)や、国内外の他社製AI製品(例:米QUID社のソーシャルメディア分析製品、対話型AIプラットフォーム「Cognigy」)の販売、および業務特有のAIモジュールの提供を行っています。この事業は、高成長を目指しており、幅広い企業にAI活用を普及させることを目的としています。
  • 事業全体像
    TDSEのビジネスは、単一セグメントとして報告されていますが、実質的には「AIノウハウを軸としたコンサルティング事業」と「AI製品等によるプロダクト事業」の2つの柱で構成されています。コンサルティング事業で培った知見やノウハウをプロダクト事業に活かし、またプロダクト事業で得られたフィードバックをコンサルティング事業に反映させることで、相乗効果を生み出し、企業経営全般におけるデジタル変革を支援しています。地域構成については、主に日本国内での事業展開が中心と考えられます。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|4,642 文字
3 【事業の内容】私たちの身の回りのあらゆる情報がデジタルデータとして蓄積されたビッグデータは、デジタルマーケティング領域における消費者行動分析、ユーザー指向に合わせたレコメンド、製造業における故障予知や消耗品の消費予測、金融におけるFintechによる技術革新など、業務の生産性向上だけでなく、新市場の創出にも活用され、企業経営全般におけるデジタルを用いた企業変革につながっております。しかしながら、昨今の企業経営を取り巻く環境は、生成AI・AIエージェント技術の急速な進展により大きく変容しております。従来のデータ分析・予測モデル提供にとどまらず、生成AIを活用した判断・実行・運用までを支援する能力までも、企業のAI活用パートナーに求められる時代となっています。当社は創業以来、データサイエンスの専門性を核として様々な業界・業種の企業の課題解決を支援してきた実績を基盤としておりますが、コンサルティング領域・プロダクト領域のいずれにおいても生成AIエージェントに関連するサービスの比率を徐々に高めております。 当社は、データおよびAI活用のノウハウをコアバリュー(注)とするデータサイエンティストやエンジニアが、データ経営を目指す企業の業務改革や新事業構築を支援しております。提供するサービスは「コンサルティングサービス」と「プロダクトサービス」に分類されますが、コンサルティングサービスには生成AIエージェントに関連するコンサルティングが含まれ、プロダクトサービスにはDifyやCognigyをはじめとする生成AIエージェント関連製品が含まれます。両サービスにおいて生成AIエージェント関連の割合が相乗的に高まっていくことが、当社の事業成長の基本的な方向性です。 (注)コアバリューとは、企業がビジネスを推進するにあたり、中核として重要視するもの、または価値観をいいます。 ※ 本報告書では、顧客に提供するものについてご説明する際は「コンサルティングサービス」「プロダクトサービス」という表現を、それ以外については「コンサルティング事業」「プロダクト事業」という表現としております。 (1)サービス当社のビジネスは単一セグメントであるため、セグメント別の記載は省略しておりますが、「コンサルティングサービス」と「プロダクトサービス」の2つに分類されます。 図:事業全体像 図:事業体系図 《 コンサルティングサービス 》コンサルティングサービスは、データ経営を目指す企業向けにAIを中心とした統合型ソリューションを提供するサービスです。顧客企業が進める事業戦略に沿う形で、データ活用のテーマ抽出からデータ分析・AIモデル構築・AIシステム実装・教育まで一気通貫した支援を行います。従来型のAIモデル構築・データ分析に加え、生成AIを活用したコンサルティングも本サービスに含まれており、AIエージェントの設計・構築・業務組み込みまで含めた支援へと対応範囲を広げています。 ① DX/AIアセスメントDX推進に向けて、顧客が目指す姿と現状の課題を整理し、それら課題の中からデータ分析で解消できる課題の特定と分析・生成AIテーマの設定を支援します。さらに洗い出された複数の分析・生成AIテーマについて、当社の知見を活かしながら期待できる効果と実行難易度によって優先度付けを行います。 ② DX/AIコンサルティングDX/AIアセスメントや分析支援と連動しながら、ビジネス価値創出に向けてロードマップを描き、実行フェーズへ移行する支援を行います。当社のデータサイエンスとエンジニアリングの知見を元に、データ分析およびデータ活用に関連するシステム基盤や運用体制なども考慮した全体像を描くご支援を提供します。生成AIエージェントの導入戦略立案・ユースケース設計も本メニューに含まれます。 ③ 分析設計/分析・AIモデル構築分析テーマに対して、具体的な分析やAIの設計をデータサイエンティストが策定し、実際に分析やAIの構築を実施します。従来型の機械学習・統計解析モデルに加え、生成AIを活用したRAG(Retrieval-Augmented Generation)構築やファインチューニングなど高度なAI実装を提供します。また顧客のデータ活用人材育成の一環として、具体的な分析テーマをもとに顧客に対するOJTを実施するケースもあります。 ④ システム構築/実装データサイエンティストが構築したAIや分析プロセスについて、エンジニアがシステムへの実装、基幹システムとの連携などを支援します。またロードマップに基づく分析基盤の構築や基盤上のデータ整備なども実施します。AIエージェントのシステム組み込みや業務フローへの統合についても、本サービスの対応範囲に含まれます。 ⑤ 保守/チューニング実装したAIやシステムの保守・チューニングを実施します。 ⑥ 教育DXの全社推進やデータ活用人材の内製化の要望に対応するため、当社のノウハウを活かした実践的な研修コンテンツ、育成コンテンツをご提供しております。生成AIの活用リテラシー向上から、AIエージェント開発の実践的なスキル習得まで幅広い教育メニューを展開しております。 《 プロダクトサービス 》プロダクトサービスは、当社独自のAI製品「TDSEシリーズ」や他社AI製品などの製品販売、または業務特有のAIモジュール(注)を顧客企業向けに提供するサービスです。ソーシャルメディア分析製品・対話型AIプラットフォーム・生成AIプラットフォームなど、多様な製品群を展開しており、DifyやCognigyをはじめとする生成AIエージェント関連製品も本サービスに含まれます。継続利用・契約に基づくストック型収益を担う領域として位置づけており、生成AIエージェント関連製品の拡充により、プロダクトサービス全体に占める生成AIエージェント関連の割合が高まっていく見込みです。 (注) AIモジュールとは、AIシステムを構成する機能となるツールであり、それ単体で活用するよりも業務システムやアプリケーション等と組合せて動かすものをいいます。 ① 自社AI製品「TDSEシリーズ」当社はブランド戦略の一環として、自社及び自社プロダクトの認知度を向上させる目的から、「TDSEシリーズ」として自社ブランドの展開を進めております。消費者レビューとLLMを組み合わせた分析製品「TDSE KAIZODE」、LLMの学習に使うドキュメントを自動成型するNLP技術を応用したAI製品「QAジェネレーター」、AI画像解析製品「TDSE Eye」等を提供しており、今後も生成AI機能との統合による競争力向上を進めてまいります。今後もプロジェクトを通じて蓄積されたAI技術ノウハウを活用し、多くの顧客企業で共通しているビジネス課題に応じた製品およびサービスの充実を図ってまいります。 ② 海外等他社AI製品を活用したサービス当社は自社製品展開だけでなく、他社AI製品を活用したサービスも展開しています。ソーシャルメディアマーケティング市場では、主力製品となる米QUID社製品(「Quid Monitor」「Quid Discover」等)を提供しており、生成AI機能「AI Search」「AI Summary」を搭載し顧客の事業効率化を支援しております。カンバセーショナルAI市場では、コールセンター業務の自動化の実績が多い対話型AIプラットフォーム製品「Cognigy」(OpenAI・Claude・Gemini等LLM対応)を提供しています。また生成AIプラットフォーム「Dify」、データ活用基盤「Databricks」をはじめとする生成AIエージェント関連製品の取り扱いを拡充しており、当社プロダクトサービスにおける生成AIエージェント関連の製品群として展開しております。 当社は、米国シリコンバレーや欧州・アジアを始めとして、国内外にあるベンチャー企業のリサーチを進めており、当該企業が持つテクノロジー及びプロダクトが、当社の新たなソリューションサービスとして適用できるかどうかの妥当性を調査し、導入が相応しいと判断した場合は、ビジネス化を図ることとしております。 図:当社プロダクトサービスの展開イメージ (2) 事業の特徴① 3つのコアコンピタンス当社は、創業より企業の経営課題解決を支えるAI/データ活用の専門集団として、コンサルティングからプロダクト提供までを行い、500社超の企業を支援しています。今後も更なる発展に向けて、当社の事業推進の優位性である以下のコアコンピタンスを更に強化してまいります。 図:コアコンピタンス ② 国内最高峰のデータサイエンティスト集団当社の社員は、8割以上がデータサイエンティストとエンジニアで構成されています。データサイエンティスト職の9割が理系修士以上、その内5割が後期課程進学者・博士学位取得者で構成され、先進国の研究所で解析技術・知識を得た多彩な人財が多数おり、国内最高峰のデータサイエンティスト集団と自負しております。 これら有能な人財を確保することに加え、切磋琢磨しながら技術向上が進む態勢や文化、そして教育方法も改善を続けており、他社にない優位性を持ち備えています。 ③ 人財教育に向けた取組 組織 技術要員の採用および育成を強化するため、人財強化組織を設置しており、採用と教育のクオリティを高め、業務のスピードアップを図っています。風土 人財強化に繋がる教育ノウハウが豊富に蓄積されており、技術習得に関する教育カリキュラムを充実させ、また社外メンバーとも渡り合えるよう自律的人財へ促す風土作りも進めております。取組 スキル獲得と業績成果に応じた解像度の高い人事評価/報酬制度を運用しています。一方で社員モチベーション維持・向上に役立てるため、社員満足度を定期的に確認、各階層とのコミュニケーションを行い、各種施策を見直し、会社と社員間においてフラットな風土作りを目指します。 ④ ビジネス課題ファーストな技術力と実績創業以来、様々な業界・業種におけるコンサルティングにより経験してきたプロジェクト実績、AI技術、ノウハウを蓄積しております。これらを当社の知的財産として活用することで、コンサルティングの高度化・効率化を図るとともに、経験の浅い技術社員への早期育成にも活用しております。プロジェクト運営上必要となる先端技術の調査・取込みは率先して進め、生成AIエージェントを含む最新のAI技術を顧客の課題解決に役立つ実用的なノウハウとして積み上げております。 ⑤ コンサルティングからプロダクト開発まで一気通貫の実現体制当社は、企業への実用化実績の知見を通じて、共通課題を抽出し、自社製品開発に取り込む体制を構築しております。コンサルティングサービスで得た生成AIエージェント活用の知見がプロダクトサービスの製品開発に反映され、プロダクトサービスで提供する生成AIエージェント製品がコンサルティングサービスの高度化を支えるという好循環を実現しております。常に新たな技術が誕生するAI市場に属する当社は何よりも変化に柔軟であることが必要であり、両サービスが連携しながら顧客企業の事業運営を支援してまいります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
専門技術を保有する人財が不可欠であり、AI製品等によるプロダクト事業を拡大しているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
ビッグデータ活用技術及びAI技術は専門技術を保有する人財が不可欠であり、新技術の開発が相次ぐ。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 軽い(資本不要)
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:ビッグデータ・AIソリューションサービスの技術革新 / 景気動向及び業界動向の変動 / 人財の確保
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

公開されている情報からは、特許、ブランド力、規制ライセンスなどの無形資産に関する具体的な情報は確認できませんでした。事業内容が人材紹介・派遣業であることから、特定の無形資産による競争優位性は限定的と考えられます。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

求職者にとっては、複数の求人サイトやエージェントを利用することが一般的であり、乗り換えコストは低いと考えられます。企業側も、人材紹介サービスは複数社から比較検討することが多いため、スイッチング・コストは限定的です。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

人材紹介・派遣業は、プラットフォーム型ビジネスとは異なり、ユーザー数の増加が直接的にサービスの価値を高めるネットワーク効果は働きにくい構造です。求職者と求人企業の双方のマッチングが中心であり、ネットワーク効果は限定的です。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

人材紹介・派遣業は、一般的に参入障壁が低く、多くの企業が競合しています。同社が構造的に競合他社よりも低いコストでサービスを提供できるという明確な証拠はありません。一部、効率的なオペレーションによるコスト削減の可能性はありますが、顕著な優位性とは言えません。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

人材紹介・派遣業界は多数の企業が存在する競争環境ですが、同社は一定の規模を有しています。しかし、業界全体から見ると、特定のニッチ市場に特化している可能性もあり、圧倒的な効率規模による優位性はまだ確立されていません。

  • 国内最高峰のデータサイエンティスト集団
    TDSEは、社員の8割以上がデータサイエンティストとエンジニアで構成されており、特にデータサイエンティスト職の9割が理系修士以上、そのうち5割が博士号取得者という、非常に高い専門性を持つ人材が集まっています。先進国の研究所で培われた解析技術や知識を持つ多様な人材が多数在籍しており、これが他社にはない大きな強みとなっています。この専門性の高さが、複雑な企業の課題解決を可能にしています。
  • 人財教育への継続的な取り組み
    TDSEは、優秀なデータサイエンティストとエンジニアを確保するだけでなく、彼らが常に技術を向上させられるような社内体制と文化を構築しています。具体的には、コンサルティング事業本部直下に「人財強化組織」を設置し、採用と教育の質を高めています。また、豊富な教育ノウハウに基づいたカリキュラムの充実や、スキル獲得と業績に応じた人事評価制度の運用により、社員のモチベーション維持と自律的な成長を促しています。
  • ビジネス課題ファーストな技術力と実績
    TDSEは創業以来、様々な業界・業種の200社を超える企業に対して、AI/データ活用による経営課題解決を支援してきました。この豊富な経験を通じて、顧客の具体的なビジネス課題に寄り添い、最適なAI/データ活用ソリューションを提供する実践的な技術力とノウハウを蓄積しています。単なる技術提供にとどまらず、顧客の事業戦略に沿った形で、データ活用のテーマ抽出からシステム実装、教育まで一貫して支援できる点が強みです。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。 (1)経営方針当社は、「データを活用した可能性に溢れた豊かな社会」をビジョンとして掲げ、社会や顧客企業に対して「データに基づいて意思決定を高度化する」ことを当社のミッションであり、社会的役割と位置付けております。生成AI・AIエージェント技術の進展により、分析結果を踏まえた判断・実行・運用までを支援することが可能となった現在、当社はデータサイエンスの専門性とAIエージェント実装力を組み合わせ、企業の意思決定をより一層高度化・加速化する支援を提供してまいります。 (当社サービスの考え方)当社は経営戦略の方針として、コンサルティングサービスとプロダクトサービスの相乗効果を狙っており、双方の顧客へアプローチするだけでなく、コンサルティングサービスで得た生成AIエージェント活用の知見をプロダクトサービスの拡充に活かすという好循環を目指しております。両サービスにおいて生成AIエージェント関連の割合を継続的に高めていくことが、当社の安定成長と収益性向上を実現する基本的な方向性です。 (コンサルティングサービスの考え方)コンサルティングサービスは、当社の事業基盤を支える中核サービスです。創業以来培ってきたデータサイエンスの専門性を基盤として、DX/AIアセスメントからデータ分析・AIモデル構築・システム実装・教育まで一気通貫でのサービス提供を推進します。売上拡大にむけては「大規模×長期化」を基本戦略とし、顧客企業との長期的な信頼関係のもとで複数テーマを実行することで受注金額の拡大を図ってまいります。また蓄積したライブラリーを活用したプロジェクト運営の効率化と利益率の継続的な向上を追求します。従来型のAIモデル構築・データ分析に加え、生成AIを活用したコンサルティング、AIエージェントの設計・構築・業務組み込みまで含めた支援へと対応範囲を拡張しており、コンサルティングサービスに占める生成AIエージェント関連の割合を継続的に高めてまいります。 (プロダクトサービスの考え方)プロダクトサービスは、継続利用・契約に基づくストック型収益を担う成長サービスとして注力してまいります。当社独自AI製品「TDSEシリーズ」の展開に加え、QUID製品・Cognigy・Dify・Databricksなど先端技術を保有する国内外のAI製品を活用したサービスを展開しております。DifyやCognigyをはじめとする生成AIエージェント関連製品の拡充を進めており、プロダクトサービスに占める生成AIエージェント関連の割合を継続的に高めてまいります。先進のAI技術を持った国内外企業の調査・連携は継続しており、当該企業が保有するサービス及びプロダクトを取り込んだソリューション展開を図っていくことで、ビジネス拡大を図ってまいります。またサービス開発においては、データ保有企業やサービス企画企業など当社と補完関係を築くことのできる協業企業とともに、サービス開発及び提供を進めてまいります。 (両サービスのシナジーを組成する取組)コンサルティングサービスとプロダクトサービスは相互に補完・連携する構造です。コンサルティングサービスで得た生成AIエージェント活用の知見・実績がプロダクトサービスの製品開発・拡販に反映され、プロダクトサービスで提供する生成AIエージェント製品がコンサルティングサービスの高度化・効率化を支えます。この好循環によって両サービスにおける生成AIエージェント関連の割合が相乗的に高まり、当社の持続的な成長につながります。 これらの方針のもと、売上高を最重要の経営管理指標として位置づけ、着実かつ堅固な成長の確保に取り組んでまいります。あわせて、生成AIエージェント関連サービスの売上構成比およびストック型収益の比率を重要な経営管理指標として捉え、事業運営してまいります。 (2)中期経営計画① 前中期経営計画「MISSION 2025」の振り返り当社は「MISSION 2025」(2023年度~2025年度)において、コンサルティングサービスを中核とした安定的な成長を維持しつつ、プロダクトサービスの育成および生成AI・AIエージェント関連サービスへの取り組みを進めてまいりました。また、成長の選択肢を検討する中で、当社としては、まず本業における実行力と再現性を着実に高めることが、持続的成長の基盤であるとの認識を強めるに至っています。これらの成果と課題認識が、「SHIFT 2028」策定の出発点となっています。経営管理面においては、次期の重点課題として、計画精度の向上(計画の堅実設定とKPI起点の進捗管理による予実管理の確度強化)および情報開示の再構築(KPI・リスクシナリオの定期開示)に取り組んでまいります。 ② 新中期経営計画「SHIFT 2028」のビジョンと方向性市場環境の不確実性が高まる中、企業においては迅速かつ的確な意思決定を行う能力そのものが競争力となっています。当社はこれまでデータ分析やモデル構築を強みとして顧客企業の高度な意思決定を支援してきましたが、生成AIおよびAIエージェントの進展により、分析結果を踏まえた判断・実行・運用までを含めて支援することが可能となりました。ビジョン・ミッションの達成に向け、当社が中長期に成長した姿を目指すことから、2026年4月より新たな3ヵ年の中期経営計画「SHIFT 2028」(2026年4月~2029年3月)を推進しております。 「SHIFT 2028」のビジョン『次世代労働力としてのエージェント(データとAIの集合知)と、人が共存・共創する社会へのシフト』を掲げ、生成AI・AIエージェントを活用することで、人の意思決定を拡張し、企業経営のスピードと質を高める支援を提供していきます。 ③ 「SHIFT 2028」の基本方針 ― 3つの構造転換「SHIFT 2028」では、今般の生成AI・AIエージェントの進展を技術トレンドではなく、当社のサービス構造および収益モデルを本質的に転換する契機として捉えています。本計画では、テクノロジー、ビジネスモデル、実行体制の三つの観点から、段階的な構造転換を進めていきます。種 類内 容ⅰ)成長軸の転換 従来型AI→生成AI・従来型AIで培ったアルゴリズム設計・データ活用・業務理解の知見を基盤に、生成AIの活用領域へ事業の重心を移す・分析提供にとどまらず、判断・実行・運用までを含めた意思決定支援を強化・コンサルティングサービス・プロダクトサービスの双方において生成AIエージェント関連の割合を継続的に高める ※[指標]生成AI売上構成比を経営管理指標へⅱ)収益構造の転換 フロー型→ストック型・プロダクトサービスを中心にストック型収益の比重を段階的に高める・QUID・KAIZODEの機能拡充とAIEO対応。Dify・Cognigy等の生成AIエージェント製品の継続利用・基盤運用を増加・安定性とスケーラビリティの高い収益構造への移行で、持続的成長基盤を確立 ※[指標]ストック売上比率を経営管理指標へⅲ)実行体制の転換 分散組織→集約・融合・営業機能をトップ関与のもと全社集約。生成AIエージェントへの顧客ニーズを起点とした提案活動を強化・技術組織を生成AI・AIエージェントに特化する形で再編。知見を全社で共有・活用できる体制へ刷新・営業と技術が役割を明確にしつつ高い連携を実現するクロスファンクショナル体制へ ※[指標]組織再編完了2026 / 生成AI案件人材増強 ④ 組織強化にむけた基本取組「MISSION2025」で得られた学びを元に、次世代成長と信頼向上にむけた再構築を進めます。「SHIFT2028」では、次世代にむけた意思決定支援企業への進化[攻め]と経営管理・ガバナンスの再設定[守り]の両軸で組織強化を図ります。区分内 容攻めの領域トップマネジメントが機能する営業組織の集約と機能AIエージェント事業の技術組織への統合と生成AI領域での再編守りの領域経営管理の精緻化に向けた予実管理の確度向上経営の透明性を担保するための各種プロセス指標による進捗管理 ※詳細な戦略及び施策内容については、2026年5月14日に公開した「事業計画及び成長可能性に関する事項」にて詳しく説明しております。また経営戦略における新サービス・製品の展開については適切なタイミングで各種媒体を通じて開示してまいります。 ⑤ 3ヵ年ロードマップ「SHIFT 2028」では、フェーズ別に以下の変化と全体像を描き、段階的な成長を実現してまいります。年 目内 容2026年度(初年度) 構造改革による設計改善会社の「設計図」を作り直す年目的:何をどう伸ばす会社であるかを明確に、基盤を整える ・営業&技術構造改革・ストック型収益の再定義と収益源準備・生成AIエージェントビジネス基盤構築2027年度(2年目)設計改善後の成長加速整えた設計図で「実際に伸ばす」年目的:1年目で整えた基盤を使い、成長と効率を数字で示す ・提案力強化・ストック型収益拡大・テンプレート量産2028年度(最終年度) 成長加速を経てモデル確立積み上げた成果を価値として成長する年目的:成長の実績を市場に認識させ、企業価値を引き上げる ・成果連動型確立・ストック30%達成・生成AIエージェント60%達成・売上38~43億円実現 ⑥ 目標とする経営指標新中期経営計画「SHIFT 2028」において、売上高を最重要となる経営管理指標(KGI)として位置づけ、着実かつ堅固な成長の確保に取り組んでまいります。あわせて、コンサルティングサービス・プロダクトサービスの双方にわたる生成AIエージェント売上比率およびストック型収益の売上比率を段階的に高め、成長率の高い領域へのシフトを進めます。これらは当社のサービス構造転換の進捗を測る補助指標(KPI)として位置づけ、事業運営を行ってまいります。 最重要経営管理指標(KGI)KGI2025年度実績2028年度目標年平均成長率(CAGR)売上高30億円38~43億円2028年度/2025年度年平均8.2%~12.7%成長 重要経営管理指標KPI定義 2025年度実績2028年度目標生成AIエージェント売上比率生成AI・エージェント関連サービスおよびプロダクトが関与する売上高の売上高全体に対する割合約30%60%ストック売上比率継続利用・契約に基づくストック型収益の売上高全体に対する割合約20%30% ※2028年度の最終目標は設定しますが、初年度である2026年度および次年度の2027年度はビジネス基盤の構築と段階的な成長を図る経過年度と位置づけるため、当該年度の数値目標は非開示とします。 (3)経営環境経済全体では地政学リスク・インフレ懸念など先行き不透明さが継続しているものの、企業のデジタル技術やAI技術の活用に対する投資意欲は依然として強く、AI市場は中長期的に大きく成長することが予測されています。市場環境の不確実性が高まる中において、企業の迅速かつ的確な意思決定能力そのものが競争力となっており、人のみで判断する従来のモデルからデータとAIの集合知を活用した新たな意思決定モデルへの移行が加速しています。 特にAI市場に占める生成AI領域の割合が高まり、生成AIに関わるサービス醸成に伴い、従来型AIと生成AIの併用が進展し、業務改革やイノベーション創出が進むものと考えられます。当社はコンサルティングサービス・プロダクトサービスの双方において生成AIエージェント関連の対応範囲を継続的に広げており、この市場環境の変化を当社の成長機会として捉えております。 ① AI市場・生成AI市場の成長AI市場は引き続き高い成長が見込まれており、とりわけ生成AI領域の市場規模拡大が著しい状況です。生成AIに関わるサービス醸成に伴い、従来型AIと生成AIの併用が進展し、業務改革やイノベーション創出が加速するものと考えられます。さらにAIエージェント技術の実用化が進むことで、従来は人手に依存していた判断・実行・運用の各プロセスへのAI組み込みが現実のものとなっており、AIが「次世代の労働力」として機能する時代への移行が進んでおります。当社のコンサルティングサービス・プロダクトサービスのいずれにおいても、この市場成長を取り込む機会が拡大しています。 ※株式会社富士キメラ総研「2026デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望」(2026年3月公表)から当社作成 ② ビジネス領域別AI市場の成長また、ビジネス領域別でAI市場成長を分析すると、AIエージェントを活用した業務自動化・プロセス改革のニーズが急速に拡大しており、製造・金融・流通・サービスなど広範な産業でAI活用投資が増加しています。企業はデータ活用基盤の整備にとどまらず、AIエージェントによる意思決定支援・自律的業務実行の実装へと投資の重点を移しつつあります。これら生成AIの需要増大はストック型収益拡大の追い風となっており、人月ビジネスに依存しない継続課金型ビジネスモデルへの移行を求める当社のサービス構造転換の方向性と合致しています。 ※株式会社富士キメラ総研「2026デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望」(2026年3月公表)から当社作成 ③ 生成AI・エージェント市場の競合環境と当社の位置づけ生成AI・AIエージェント市場では、大手IT企業・コンサルティングファーム・スタートアップなど多様なプレイヤーが参入し、競争が激化しています。一方で、データサイエンスの高度な専門性を核としたコンサルティングサービスと、主要AIプラットフォームとのパートナーシップに基づく生成AIエージェント対応製品群を組み合わせて提供できる事業者は限られており、当社はこの強みと500社超の顧客基盤を活かして差別化された市場地位を確立してまいります。コンサルティングサービスにおいては、従来型AIの需要が生成AIに代替される局面もある一方で、高精度な予測モデルや業界固有のAI活用では引き続き専門性の高いコンサルティングニーズが持続すると見込まれます。当社は従来型AIで培った専門性を生成AI・AIエージェント技術と統合し、分析提供にとどまらず判断・実行・運用までを見据えた意思決定支援を提供することで、顧客企業の多様かつ変化するニーズに継続的に対応してまいります。 (4)対処すべき課題当社はコンサルティング事業を中核とした安定顧客基盤を維持しつつ、SNSマーケティング市場において高成長が期待されるプロダクト事業、および生成AI・エージェント領域にむけた取り組みの一環としてAIエージェント事業を立ち上げ、成長事業の核となるよう取り組んでまいりました。その結果、プロダクト事業およびAIエージェント事業は、当社の売上構成において新たな成長寄与領域としての確かな手応えを得るに至っております。一方で顧客企業の経営層の関心がAI精度向上から現場ですぐ使えるAIによる効率化ニーズの高まりや意思決定スピードの加速を背景に、従来の分析提供にとどまらず、生成AIを用いた判断・実行までを見据えた支援への進化が求められる局面にあることも明確になりました。また成長の選択肢を検討する中で、当社としては、まず本業における高品質・開発期間の長いオーダーメイドAI構築から、生成AIを組み合わせたAI活用へ切り替えることが、持続的成長の基盤であるとの認識を強めるに至っています。これらの成果と課題認識を踏まえ、新たな中期経営計画「SHIFT 2028」を策定いたしました。 「SHIFT 2028」のテーマ次世代労働力としてのエージェント(データとAIの集合知)と、人が共存・共創する社会へのシフト 「SHIFT 2028」では、今般の生成AI・エージェント市場の進展を当社の事業構造および収益モデルを本質的に転換する契機として捉えています。本計画では、テクノロジー、ビジネスモデル、実行体制の三つの観点から、段階的な構造転換を進めてまいります。 ① 成長軸の転換(従来型AIから生成AIへ)当社の技術的な成長軸を従来型AIから生成AIへと明確に転換します。従来型AI分野で培ってきたアルゴリズム設計、データ活用、業務理解に関する知見を基盤に、生成AIの活用領域へ事業の重心を移し、従来型AIと生成AIを組み合わせた高付加価値なソリューション提供を推進します。これにより、分析提供にとどまらず、判断・実行までを見据えた意思決定支援を強化し、生成AI・エージェントを中核とした事業領域への展開を進めていきます。 ② 収益構造の転換(フロー型からストック型へ)収益構造については、フロー型収益を中心としたモデルから、プラットフォーム・インフラを含むストック型収益の比重を段階的に高める方向へ転換します。生成AIの普及を背景に、短期的には、売上の積み上げに着目し、安定性・継続性・再現性の高い売上構成へと転換することで、収益基盤の強化を図ります。これにより、継続的な価値提供が可能なビジネスモデルの確立を進めていきます。その上で中長期的には、生成AIやエージェントの高度化ならびにそれらを起点とした案件創出を通じて付加価値を拡張し、将来的に長期間にわたり利益を生み出し続けることができる事業構造の構築を目指します。 ③ 営業組織および技術組織の再設計による実行力強化このため、営業機能については、トップマネジメントが関与する体制のもとで全社的に集約し、生成AI・エージェントに対する顧客ニーズを起点とした提案活動を強化します。既存顧客および新規顧客への対応を全体戦略として統合的にマネジメントすることで、顧客理解の深化、提案の質とスピードの向上、ならびに売上ポートフォリオ転換の着実な実行を図ります。あわせて、技術組織についても、生成AI・エージェントを中心とした開発機能の再編を進め、技術知見や開発成果を全社で共有・活用するとともに生産性の高い体制へ刷新します。これにより、技術進化への対応力を高めるとともに、営業活動と連動した製品・サービス開発を可能とし、技術と営業がそれぞれの役割を明確にしながら、高い連携を実現する組織運営を目指します。これら方針のもと、売上高を主要な経営管理指標として位置づけ、着実かつ堅固な成長の確保に取り組んでまいります。あわせて、生成AI・エージェント関連案件およびプロダクトが関与する売上の構成比を段階的に高め、成長率の高い領域へのシフトを進めていき、その進捗を測る指標として、生成AI・エージェント関連サービスの売上構成比や、ストック型収益の比率を補助指標として捉え、事業運営してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。 (1)経営方針当社は、「データを活用した可能性に溢れた豊かな社会」をビジョンとして掲げ、社会や顧客企業に対して「データに基づいて意思決定を高度化する」ことを当社のミッションであり、社会的役割と位置付けております。生成AI・AIエージェント技術の進展により、分析結果を踏まえた判断・実行・運用までを支援することが可能となった現在、当社はデータサイエンスの専門性とAIエージェント実装力を組み合わせ、企業の意思決定をより一層高度化・加速化する支援を提供してまいります。 (当社サービスの考え方)当社は経営戦略の方針として、コンサルティングサービスとプロダクトサービスの相乗効果を狙っており、双方の顧客へアプローチするだけでなく、コンサルティングサービスで得た生成AIエージェント活用の知見をプロダクトサービスの拡充に活かすという好循環を目指しております。両サービスにおいて生成AIエージェント関連の割合を継続的に高めていくことが、当社の安定成長と収益性向上を実現する基本的な方向性です。 (コンサルティングサービスの考え方)コンサルティングサービスは、当社の事業基盤を支える中核サービスです。創業以来培ってきたデータサイエンスの専門性を基盤として、DX/AIアセスメントからデータ分析・AIモデル構築・システム実装・教育まで一気通貫でのサービス提供を推進します。売上拡大にむけては「大規模×長期化」を基本戦略とし、顧客企業との長期的な信頼関係のもとで複数テーマを実行することで受注金額の拡大を図ってまいります。また蓄積したライブラリーを活用したプロジェクト運営の効率化と利益率の継続的な向上を追求します。従来型のAIモデル構築・データ分析に加え、生成AIを活用したコンサルティング、AIエージェントの設計・構築・業務組み込みまで含めた支援へと対応範囲を拡張しており、コンサルティングサービスに占める生成AIエージェント関連の割合を継続的に高めてまいります。 (プロダクトサービスの考え方)プロダクトサービスは、継続利用・契約に基づくストック型収益を担う成長サービスとして注力してまいります。当社独自AI製品「TDSEシリーズ」の展開に加え、QUID製品・Cognigy・Dify・Databricksなど先端技術を保有する国内外のAI製品を活用したサービスを展開しております。DifyやCognigyをはじめとする生成AIエージェント関連製品の拡充を進めており、プロダクトサービスに占める生成AIエージェント関連の割合を継続的に高めてまいります。先進のAI技術を持った国内外企業の調査・連携は継続しており、当該企業が保有するサービス及びプロダクトを取り込んだソリューション展開を図っていくことで、ビジネス拡大を図ってまいります。またサービス開発においては、データ保有企業やサービス企画企業など当社と補完関係を築くことのできる協業企業とともに、サービス開発及び提供を進めてまいります。 (両サービスのシナジーを組成する取組)コンサルティングサービスとプロダクトサービスは相互に補完・連携する構造です。コンサルティングサービスで得た生成AIエージェント活用の知見・実績がプロダクトサービスの製品開発・拡販に反映され、プロダクトサービスで提供する生成AIエージェント製品がコンサルティングサービスの高度化・効率化を支えます。この好循環によって両サービスにおける生成AIエージェント関連の割合が相乗的に高まり、当社の持続的な成長につながります。 これらの方針のもと、売上高を最重要の経営管理指標として位置づけ、着実かつ堅固な成長の確保に取り組んでまいります。あわせて、生成AIエージェント関連サービスの売上構成比およびストック型収益の比率を重要な経営管理指標として捉え、事業運営してまいります。 (2)中期経営計画① 前中期経営計画「MISSION 2025」の振り返り当社は「MISSION 2025」(2023年度~2025年度)において、コンサルティングサービスを中核とした安定的な成長を維持しつつ、プロダクトサービスの育成および生成AI・AIエージェント関連サービスへの取り組みを進めてまいりました。また、成長の選択肢を検討する中で、当社としては、まず本業における実行力と再現性を着実に高めることが、持続的成長の基盤であるとの認識を強めるに至っています。これらの成果と課題認識が、「SHIFT 2028」策定の出発点となっています。経営管理面においては、次期の重点課題として、計画精度の向上(計画の堅実設定とKPI起点の進捗管理による予実管理の確度強化)および情報開示の再構築(KPI・リスクシナリオの定期開示)に取り組んでまいります。 ② 新中期経営計画「SHIFT 2028」のビジョンと方向性市場環境の不確実性が高まる中、企業においては迅速かつ的確な意思決定を行う能力そのものが競争力となっています。当社はこれまでデータ分析やモデル構築を強みとして顧客企業の高度な意思決定を支援してきましたが、生成AIおよびAIエージェントの進展により、分析結果を踏まえた判断・実行・運用までを含めて支援することが可能となりました。ビジョン・ミッションの達成に向け、当社が中長期に成長した姿を目指すことから、2026年4月より新たな3ヵ年の中期経営計画「SHIFT 2028」(2026年4月~2029年3月)を推進しております。 「SHIFT 2028」のビジョン『次世代労働力としてのエージェント(データとAIの集合知)と、人が共存・共創する社会へのシフト』を掲げ、生成AI・AIエージェントを活用することで、人の意思決定を拡張し、企業経営のスピードと質を高める支援を提供していきます。 ③ 「SHIFT 2028」の基本方針 ― 3つの構造転換「SHIFT 2028」では、今般の生成AI・AIエージェントの進展を技術トレンドではなく、当社のサービス構造および収益モデルを本質的に転換する契機として捉えています。本計画では、テクノロジー、ビジネスモデル、実行体制の三つの観点から、段階的な構造転換を進めていきます。種 類内 容ⅰ)成長軸の転換 従来型AI→生成AI・従来型AIで培ったアルゴリズム設計・データ活用・業務理解の知見を基盤に、生成AIの活用領域へ事業の重心を移す・分析提供にとどまらず、判断・実行・運用までを含めた意思決定支援を強化・コンサルティングサービス・プロダクトサービスの双方において生成AIエージェント関連の割合を継続的に高める ※[指標]生成AI売上構成比を経営管理指標へⅱ)収益構造の転換 フロー型→ストック型・プロダクトサービスを中心にストック型収益の比重を段階的に高める・QUID・KAIZODEの機能拡充とAIEO対応。Dify・Cognigy等の生成AIエージェント製品の継続利用・基盤運用を増加・安定性とスケーラビリティの高い収益構造への移行で、持続的成長基盤を確立 ※[指標]ストック売上比率を経営管理指標へⅲ)実行体制の転換 分散組織→集約・融合・営業機能をトップ関与のもと全社集約。生成AIエージェントへの顧客ニーズを起点とした提案活動を強化・技術組織を生成AI・AIエージェントに特化する形で再編。知見を全社で共有・活用できる体制へ刷新・営業と技術が役割を明確にしつつ高い連携を実現するクロスファンクショナル体制へ ※[指標]組織再編完了2026 / 生成AI案件人材増強 ④ 組織強化にむけた基本取組「MISSION2025」で得られた学びを元に、次世代成長と信頼向上にむけた再構築を進めます。「SHIFT2028」では、次世代にむけた意思決定支援企業への進化[攻め]と経営管理・ガバナンスの再設定[守り]の両軸で組織強化を図ります。区分内 容攻めの領域トップマネジメントが機能する営業組織の集約と機能AIエージェント事業の技術組織への統合と生成AI領域での再編守りの領域経営管理の精緻化に向けた予実管理の確度向上経営の透明性を担保するための各種プロセス指標による進捗管理 ※詳細な戦略及び施策内容については、2026年5月14日に公開した「事業計画及び成長可能性に関する事項」にて詳しく説明しております。また経営戦略における新サービス・製品の展開については適切なタイミングで各種媒体を通じて開示してまいります。 ⑤ 3ヵ年ロードマップ「SHIFT 2028」では、フェーズ別に以下の変化と全体像を描き、段階的な成長を実現してまいります。年 目内 容2026年度(初年度) 構造改革による設計改善会社の「設計図」を作り直す年目的:何をどう伸ばす会社であるかを明確に、基盤を整える ・営業&技術構造改革・ストック型収益の再定義と収益源準備・生成AIエージェントビジネス基盤構築2027年度(2年目)設計改善後の成長加速整えた設計図で「実際に伸ばす」年目的:1年目で整えた基盤を使い、成長と効率を数字で示す ・提案力強化・ストック型収益拡大・テンプレート量産2028年度(最終年度) 成長加速を経てモデル確立積み上げた成果を価値として成長する年目的:成長の実績を市場に認識させ、企業価値を引き上げる ・成果連動型確立・ストック30%達成・生成AIエージェント60%達成・売上38~43億円実現 ⑥ 目標とする経営指標新中期経営計画「SHIFT 2028」において、売上高を最重要となる経営管理指標(KGI)として位置づけ、着実かつ堅固な成長の確保に取り組んでまいります。あわせて、コンサルティングサービス・プロダクトサービスの双方にわたる生成AIエージェント売上比率およびストック型収益の売上比率を段階的に高め、成長率の高い領域へのシフトを進めます。これらは当社のサービス構造転換の進捗を測る補助指標(KPI)として位置づけ、事業運営を行ってまいります。 最重要経営管理指標(KGI)KGI2025年度実績2028年度目標年平均成長率(CAGR)売上高30億円38~43億円2028年度/2025年度年平均8.2%~12.7%成長 重要経営管理指標KPI定義 2025年度実績2028年度目標生成AIエージェント売上比率生成AI・エージェント関連サービスおよびプロダクトが関与する売上高の売上高全体に対する割合約30%60%ストック売上比率継続利用・契約に基づくストック型収益の売上高全体に対する割合約20%30% ※2028年度の最終目標は設定しますが、初年度である2026年度および次年度の2027年度はビジネス基盤の構築と段階的な成長を図る経過年度と位置づけるため、当該年度の数値目標は非開示とします。 (3)経営環境経済全体では地政学リスク・インフレ懸念など先行き不透明さが継続しているものの、企業のデジタル技術やAI技術の活用に対する投資意欲は依然として強く、AI市場は中長期的に大きく成長することが予測されています。市場環境の不確実性が高まる中において、企業の迅速かつ的確な意思決定能力そのものが競争力となっており、人のみで判断する従来のモデルからデータとAIの集合知を活用した新たな意思決定モデルへの移行が加速しています。 特にAI市場に占める生成AI領域の割合が高まり、生成AIに関わるサービス醸成に伴い、従来型AIと生成AIの併用が進展し、業務改革やイノベーション創出が進むものと考えられます。当社はコンサルティングサービス・プロダクトサービスの双方において生成AIエージェント関連の対応範囲を継続的に広げており、この市場環境の変化を当社の成長機会として捉えております。 ① AI市場・生成AI市場の成長AI市場は引き続き高い成長が見込まれており、とりわけ生成AI領域の市場規模拡大が著しい状況です。生成AIに関わるサービス醸成に伴い、従来型AIと生成AIの併用が進展し、業務改革やイノベーション創出が加速するものと考えられます。さらにAIエージェント技術の実用化が進むことで、従来は人手に依存していた判断・実行・運用の各プロセスへのAI組み込みが現実のものとなっており、AIが「次世代の労働力」として機能する時代への移行が進んでおります。当社のコンサルティングサービス・プロダクトサービスのいずれにおいても、この市場成長を取り込む機会が拡大しています。 ※株式会社富士キメラ総研「2026デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望」(2026年3月公表)から当社作成 ② ビジネス領域別AI市場の成長また、ビジネス領域別でAI市場成長を分析すると、AIエージェントを活用した業務自動化・プロセス改革のニーズが急速に拡大しており、製造・金融・流通・サービスなど広範な産業でAI活用投資が増加しています。企業はデータ活用基盤の整備にとどまらず、AIエージェントによる意思決定支援・自律的業務実行の実装へと投資の重点を移しつつあります。これら生成AIの需要増大はストック型収益拡大の追い風となっており、人月ビジネスに依存しない継続課金型ビジネスモデルへの移行を求める当社のサービス構造転換の方向性と合致しています。 ※株式会社富士キメラ総研「2026デジタルトランスフォーメーション市場の将来展望」(2026年3月公表)から当社作成 ③ 生成AI・エージェント市場の競合環境と当社の位置づけ生成AI・AIエージェント市場では、大手IT企業・コンサルティングファーム・スタートアップなど多様なプレイヤーが参入し、競争が激化しています。一方で、データサイエンスの高度な専門性を核としたコンサルティングサービスと、主要AIプラットフォームとのパートナーシップに基づく生成AIエージェント対応製品群を組み合わせて提供できる事業者は限られており、当社はこの強みと500社超の顧客基盤を活かして差別化された市場地位を確立してまいります。コンサルティングサービスにおいては、従来型AIの需要が生成AIに代替される局面もある一方で、高精度な予測モデルや業界固有のAI活用では引き続き専門性の高いコンサルティングニーズが持続すると見込まれます。当社は従来型AIで培った専門性を生成AI・AIエージェント技術と統合し、分析提供にとどまらず判断・実行・運用までを見据えた意思決定支援を提供することで、顧客企業の多様かつ変化するニーズに継続的に対応してまいります。 (4)対処すべき課題当社はコンサルティング事業を中核とした安定顧客基盤を維持しつつ、SNSマーケティング市場において高成長が期待されるプロダクト事業、および生成AI・エージェント領域にむけた取り組みの一環としてAIエージェント事業を立ち上げ、成長事業の核となるよう取り組んでまいりました。その結果、プロダクト事業およびAIエージェント事業は、当社の売上構成において新たな成長寄与領域としての確かな手応えを得るに至っております。一方で顧客企業の経営層の関心がAI精度向上から現場ですぐ使えるAIによる効率化ニーズの高まりや意思決定スピードの加速を背景に、従来の分析提供にとどまらず、生成AIを用いた判断・実行までを見据えた支援への進化が求められる局面にあることも明確になりました。また成長の選択肢を検討する中で、当社としては、まず本業における高品質・開発期間の長いオーダーメイドAI構築から、生成AIを組み合わせたAI活用へ切り替えることが、持続的成長の基盤であるとの認識を強めるに至っています。これらの成果と課題認識を踏まえ、新たな中期経営計画「SHIFT 2028」を策定いたしました。 「SHIFT 2028」のテーマ次世代労働力としてのエージェント(データとAIの集合知)と、人が共存・共創する社会へのシフト 「SHIFT 2028」では、今般の生成AI・エージェント市場の進展を当社の事業構造および収益モデルを本質的に転換する契機として捉えています。本計画では、テクノロジー、ビジネスモデル、実行体制の三つの観点から、段階的な構造転換を進めてまいります。 ① 成長軸の転換(従来型AIから生成AIへ)当社の技術的な成長軸を従来型AIから生成AIへと明確に転換します。従来型AI分野で培ってきたアルゴリズム設計、データ活用、業務理解に関する知見を基盤に、生成AIの活用領域へ事業の重心を移し、従来型AIと生成AIを組み合わせた高付加価値なソリューション提供を推進します。これにより、分析提供にとどまらず、判断・実行までを見据えた意思決定支援を強化し、生成AI・エージェントを中核とした事業領域への展開を進めていきます。 ② 収益構造の転換(フロー型からストック型へ)収益構造については、フロー型収益を中心としたモデルから、プラットフォーム・インフラを含むストック型収益の比重を段階的に高める方向へ転換します。生成AIの普及を背景に、短期的には、売上の積み上げに着目し、安定性・継続性・再現性の高い売上構成へと転換することで、収益基盤の強化を図ります。これにより、継続的な価値提供が可能なビジネスモデルの確立を進めていきます。その上で中長期的には、生成AIやエージェントの高度化ならびにそれらを起点とした案件創出を通じて付加価値を拡張し、将来的に長期間にわたり利益を生み出し続けることができる事業構造の構築を目指します。 ③ 営業組織および技術組織の再設計による実行力強化このため、営業機能については、トップマネジメントが関与する体制のもとで全社的に集約し、生成AI・エージェントに対する顧客ニーズを起点とした提案活動を強化します。既存顧客および新規顧客への対応を全体戦略として統合的にマネジメントすることで、顧客理解の深化、提案の質とスピードの向上、ならびに売上ポートフォリオ転換の着実な実行を図ります。あわせて、技術組織についても、生成AI・エージェントを中心とした開発機能の再編を進め、技術知見や開発成果を全社で共有・活用するとともに生産性の高い体制へ刷新します。これにより、技術進化への対応力を高めるとともに、営業活動と連動した製品・サービス開発を可能とし、技術と営業がそれぞれの役割を明確にしながら、高い連携を実現する組織運営を目指します。これら方針のもと、売上高を主要な経営管理指標として位置づけ、着実かつ堅固な成長の確保に取り組んでまいります。あわせて、生成AI・エージェント関連案件およびプロダクトが関与する売上の構成比を段階的に高め、成長率の高い領域へのシフトを進めていき、その進捗を測る指標として、生成AI・エージェント関連サービスの売上構成比や、ストック型収益の比率を補助指標として捉え、事業運営してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 経営成績の状況当事業年度における国内経済は、緩やかな回復基調が続きましたが、米国の通商政策に伴う国際経済環境への影響、国際情勢による地政学的リスクの影響等もあり、依然として先行き不透明な状況が続いております。一方で、情報サービス産業においては、企業の競争力強化、生産性向上のためのDX関連投資の意欲は引き続き高い状況にあり、とりわけ、生成AIやAIエージェントを活用したDX市場は拡大しております。このような状況の下、当社は2023年に策定した中長期目標の第1フェーズである2024年3月期から2026年3月期までの3カ年を対象とした「MISSION 2025」の最終年度にあたる中、「MISSION 2025」で掲げるコンサルティングサービスの持続的な成長を達成し、並行してプロダクトサービスのラインナップを全社挙げて強化するというテーマの実現に向けて事業を推進いたしました。また、生成AI市場の急成長を背景に、AIエージェント技術の導入と実用化を推進するため、企業向けAIエージェントサービスの提供を開始いたしました。コンサルティングサービスでは、技術面においては、生成AI領域の拡大に向けたソリューション作成、「Databricks」活用によるデータマネジメント領域の強化を行いました。営業面においては、今期増強した営業組織と新たに設立したプリセールス活動の専任組織による営業強化、生成AIや「Databricks」に関するマーケティング強化、協業企業とのアライアンスを活用した受注獲得に取り組みました。プロダクトサービスでは、仕入製品としては製品力に優れ世界的な有名企業で活用されているQUID製品の販売強化、当社オリジナル製品であるレビュー分析に特化したAIエージェント「TDSE KAIZODE」(以下「KAIZODE」)の付加価値向上に取り組みました。AIエージェントサービスでは、「Dify」を軸とする最新の生成AI技術を踏まえたAIエージェントに関するソリューション開発及びデリバリー強化に取り組んでおります。また、ジーデップ・アドバンス社と協業し、「Dify」を用いた生成AIの開発をNVIDIA DGX B200のプライベートクラウド上で利用するサービス、Microsoft の AI エージェント開発プラットフォーム「Copilot Studio」活用支援サービスを開始いたしました。以上のとおり取組んできた結果、当事業年度の業績においては、売上高は、プロダクトサービス及びAIエージェントサービスが順調に拡大したことにより、3,005,502千円(前期比11.4%増)となりました。利益面では、コンサルティング事業強化のための人件費、新設のAIエージェント部門立ち上げに伴う人件費等が増加しましたが、売上高が増加したことにより、営業利益は214,286千円(前期比7.8%増)、経常利益は232,482千円(前期比15.4%増)、当期純利益は174,566千円(前期比27.8%増)となりました。 なお各四半期会計期間では、以下のとおりとなっております。 第1四半期会計期間第2四半期会計期間第3四半期会計期間第4四半期会計期間売上高670,732千円745,234千円755,194千円834,340千円営業利益6,574千円36,196千円104,920千円66,595千円経常利益3,954千円42,858千円117,893千円67,776千円四半期純利益2,477千円28,999千円80,996千円62,093千円 ② 財政状態の状況当事業年度末における資産合計は、前事業年度末と比べ247,199千円増加し2,979,065千円となりました。(流動資産)流動資産の残高は、前事業年度末と比べ262,968千円増加し2,728,803千円となりました。これは主に現金及び預金が188,412千円、売掛金及び契約資産が26,668千円及び前渡金が41,584千円それぞれ増加したこと等によるものであります。(固定資産)固定資産の残高は、前事業年度末と比べ15,768千円減少し250,262千円となりました。これは減価償却費53,742千円の計上による償却資産の減少があるものの、原状回復費用の再見積りに伴う建物の増加24,926千円及び繰延税金資産が19,577千円それぞれ増加したこと等によるものであります。 当事業年度末における負債合計は、前事業年度末と比べ80,862千円増加し603,686千円となりました。(流動負債)流動負債の残高は、前事業年度末と比べ55,869千円増加し558,693千円となりました。これは税控除等の影響により未払法人税等が28,559千円減少したものの、取引拡大に伴い前受金が52,905千円増加した他、賞与引当金が38,143千円の増加等によるものであります。(固定負債)固定負債の残高は、前事業年度末と比べ24,992千円増加し44,992千円となりました。これは資産除去債務の再見積りによるものであります。 当事業年度末における純資産合計は、前事業年度末と比べ166,337千円増加し2,375,379千円となりました。これは主に当期純利益174,566千円を計上したこと等によるものであります。 ③ キャッシュ・フローの状況当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は2,143,904千円となり、前事業年度末1,955,492千円と比べ188,412千円増加しました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、193,532千円(前事業年度は197,348千円の獲得)となりました。これは主に税引前当期純利益233,258千円(前事業年度は201,197千円)及び取引の時間経過に伴う前受金の増加等のプラス要因、取引の拡大に伴う前渡金の増加及び法人税等の支払等のマイナス要因によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果得られた資金は、7,559千円(前事業年度は11,700千円の使用)となりました。これは主に保険積立金の解約による収入等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は、22,116千円(前事業年度は22,064千円の使用)となりました。これは主に配当金の支払によるものであります。 (2) 生産、受注及び販売の実績① 生産実績当社が行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、記載しておりません。 ② 受注実績当事業年度における受注実績は、次のとおりであります。 セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)ビッグデータ・AIソリューション事業3,244,253120.8920,811135.0合計3,244,253120.8920,811135.0 ③ 販売実績当事業年度における販売実績は、次のとおりであります。 セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)ビッグデータ・AIソリューション事業3,005,502111.4合計3,005,502111.4 (注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 相手先前事業年度当事業年度販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)㈱ファーストリテイリング552,45720.5544,51918.1㈱リクルート623,74523.1464,80315.5 (3) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 ① 重要な会計方針及び見積り当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたり重要となる会計方針は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載のとおりであります。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。 ② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討結果 (売上高)当事業年度の売上高は、AIエージェントサービスの好調な立ち上がり及びプロダクトサービスにおけるQUID製品の販売強化等により前事業年度比11.4%増の3,005,502千円となりました。 (売上原価、売上総利益)当事業年度における売上原価は、前事業年度比7.2%増の1,901,139千円となりました。これは主に人員増に伴う労務費の増加及びプロダクトサービスの伸長に伴う商品仕入の増加等によるものであります。この結果、当事業年度の売上総利益は、前事業年度比19.4%増の1,104,362千円となりました。 (販売費及び一般管理費、営業利益)当事業年度における販売費及び一般管理費は、前事業年度比22.5%増の890,076千円となりました。これは主に事業強化及び新設部門立ち上げに伴う人件費関連費用の増加等によるものであります。この結果、当事業年度の営業利益は、前事業年度比7.8%増の214,286千円となりました。 (営業外損益、経常利益)当事業年度における営業外収益は、前事業年度比467.5%増の18,520千円となりました。この結果、当事業年度の経常利益は、前事業年度比15.4%増の232,482千円となりました。 (特別損益、当期純利益)当事業年度における特別利益は776千円となりました。この結果、当事業年度の当期純利益は、前事業年度比27.8%増の174,566千円となりました。 ③ キャッシュ・フローの状況の分析キャッシュ・フローの状況の分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況 」に記載しております。当社の資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりであります。当社の事業活動における運転資金需要の主なものは、労務費、外注費及び商品仕入のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用、研究開発のための費用であります。当事業年度における現金及び現金同等物の残高は、税引前当期純利益の増加等により、前事業年度末より188,412千円増加の2,143,904千円となりました。流動比率は488.4%と、流動性を十分に確保しております。運転資金や投資資金については、自己資金により調達することを基本としておりますが、必要に応じて金融機関等より調達を行うこととしております。 ④ 経営方針・経営戦略上の目標の達成状況を判断するための指標当社の経営方針・経営戦略については、「第2 事業の状況」「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」「(1)経営方針」に記載の通りです。経営上の目標の達成状況を判断するための指標は、「第2 事業の状況」「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」「(2) 中期経営計画」に記載の通りであり、責任を明確化した組織運営および経営管理を行ってまいります。

事業リスク

  • 技術革新の影響
    AIやビッグデータ活用技術の分野は、新しい技術が次々と開発される変化の激しい業界です。TDSEは常に最新技術の習得に努めていますが、もし競合他社がTDSEのサービスに代わる画期的な技術やサービスを開発した場合、TDSEの競争力が低下し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。常に人材育成や技術取得への投資が求められます。
  • 景気動向及び業界動向の変動
    TDSEが事業を展開するAI関連市場は急速な拡大が見込まれていますが、景気全体の悪化や特定の業界の動向変化により、顧客企業の事業環境や業績が悪化する可能性があります。その結果、顧客企業からのAIソリューションや製品への投資が抑制され、TDSEの受注や売上が減少し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
  • 人財確保の困難さ
    TDSEの事業拡大には、専門的な情報技術や業務知識を持つ優秀なデータサイエンティストやエンジニアの確保が不可欠です。しかし、これらの人材は市場で非常に需要が高く、計画通りに確保できなかったり、社外に流出したりするリスクがあります。優秀な人材を確保できない場合、競争力が低下したり、事業拡大が制限されたりする可能性があり、結果としてTDSEの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,747 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであり、当社の事業等に係るリスクをすべて網羅するものではありません。 (1) 事業環境に関するリスク① 技術革新の影響について当社は、ビッグデータ活用技術及びAI技術に基づく事業を展開しておりますが、当該分野は新技術の開発が相次いでおり、変化の激しい業界となっております。当社は、顧客ニーズに応じた競争力のあるサービスを提供できるよう、人財の採用・育成や技術、ノウハウ等の取得に注力しておりますが、当社サービスに代わる競合他社の代替サービスが登場し、当社の競争力に影響を与える場合は、当社の事業に影響を与える可能性があります。 ② 景気動向及び業界動向の変動による影響について当社がサービスを行うAI関連市場は今後急速に拡大すると当社では確信しております。このような状況下であるものの、景気動向や業界動向の変化等により顧客企業の事業環境や業績が悪化した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ システム障害について当社の事業は、サービスの基盤をインターネット通信網や大規模なコンピュータサーバー群に依存しております。そのため、顧客へのサービス提供が妨げられるようなシステム障害の発生やサイバー攻撃によるシステムダウン等を回避すべく、稼働状況の監視及びシステムの冗長化やセキュリティ対策等による未然防止策を実施しております。このように対応は行っているものの、大規模なシステム障害等が発生した場合は、当社の事業に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 知的財産権におけるリスク当社は、ビッグデータ解析及びAIにおける技術革新、知的財産権ビジネスの拡大等に伴い、知的財産権の社内管理体制を強化し、第三者の知的財産権侵害の可能性は可能な範囲で調査しております。当社にて十分な対応を行っているものの、万一他社の特許を侵害してしまった際には、ロイヤリティの支払や損害賠償請求等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ プロジェクトの検収時期の変動あるいは赤字化によるリスク当社は、プロジェクトにおいて想定される工数等を基に見積もりを作成し受注をしております。見積作成にあたっては、顧客の要求する仕様に対する認識の相違や想定工数の大幅な乖離が生じないよう慎重に工数の算定をしております。しかしながら、プロジェクトの業務量は、顧客企業から受領するデータの内容・品質等に左右されるため、事前に正確な工数を見込むことは困難であります。そのため見積もり作成時に想定されなかった不測の事態等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ ソーシャルメディア活用に関するリスク当社は業務上、ソーシャルメディアから日々大量に生成されるデータを取得しております。しかしながら、ソーシャルメディア運営者の方針転換等により情報提供等の方針が変更となった場合、サービス品質の低下や情報の取得に対する追加コストの発生等により、当社サービスに影響を及ぼす可能性があります。また、ソーシャルメディアデータの取得・利用に関しては、著作権法、個人情報保護法その他の関連法令、並びに国内外の規制・ガイドラインの整備・変更が継続的に行われております。今後、新たな法令の制定や既存の法令・規制の改正等により、当社サービスを提供する上での情報収集やサービスの提供方法自体に何らかの制約を受けることとなった場合、当社サービスに影響を及ぼす可能性があります。 (2) 当社の事業体制に関するリスク① 人財の確保について当社は、今後のさらなる事業拡大及び多様化に対応するため、専門的な情報技術や業務知識を有する優秀な人財を確保していくことが必要であると考えております。しかしながら、優秀な人財の確保が計画どおりに進まない場合や社外に流出した場合には、競争力の低下や事業拡大の制約要因が生じる可能性があり、結果として、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ② 特定の取引先の依存について当社は株式会社ファーストリテイリング、株式会社リクルートへの売上高が2026年3月期売上高に対してそれぞれ、18.1%、15.5%となっております。同社との関係性は良好でありますが、同社の事情や経営施策によっては取引が大きく減少することにより、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 内部管理体制について当社は、企業価値を最大化すべく、コーポレート・ガバナンスの充実を経営の重要課題の一つと位置づけ、監査役監査及び内部監査室による内部監査の実施、規程・マニュアルを制定し、当該規程等に則り、想定されるリスクに関する情報を適時かつ組織横断的に集約し、適切なリスク管理を推進しております。 このような対応にも関わらず、法令等に抵触する事態や不正行為等が発生した場合は、当社の事業に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 業務委託先の確保について当社は、自社の人財の確保及び育成に注力している一方、プロジェクトを成功させるためには、プロジェクトの各局面に応じて適切な業務委託先を確保することも必要であると考えております。そのため、業務委託先との関係を強化し、柔軟に事業規模を拡大する仕組みの構築に取り組んでおります。しかしながら、プロジェクトに対する業務委託先の関与割合が高まった場合には、顧客が要求する品質水準に達するまでに、契約時点では予見不能な追加コストが発生する可能性や、当社の品質水準を満たす業務委託先を選定できない場合や業務委託先の経営不振等によりプロジェクトが遅延する可能性があり、その場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 仕入先について当社が仕入販売しているソフトウエア商品については、当該仕入先の経営方針および事業計画等が変更された場合、顧客に対する商品およびサービスの提供に支障が生じる可能性があります。主要製品の仕入先である NetBase Solutions, Inc.、株式会社LangGeniusの経営方針の変化がある場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3)自然災害に関するリスク① 自然災害などによるリスク大地震・火災・洪水等の自然災害の発生により、当社の事業活動が中断し、サービスに遅延が生じるおそれがあります。これにより、売上が減少し、事業の回復に多大な費用が生じた場合、当社業績に大きく影響を及ぼす可能性があります。

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