事業の概要
- 人材紹介サービススタートアップ企業や成長企業向けに、人材紹介をメインとした支援を提供しています。特に、雇用期間の定めのない候補者を紹介し、入社が確認された時点で成功報酬を受け取るビジネスモデルです。求人企業と求職者のミスマッチを減らすため、企業文化や求人内容を丁寧に説明し、最適な人材配置を目指しています。
- コンサルティングサービス採用ニーズの高い企業に対し、採用活動を強力に支援するコンサルティングを提供しています。これは原則として契約期間に基づき、月額固定報酬を受け取る形です。企業の採用課題を解決し、安定的な収益源となっています。
- 起業支援サービスベンチャーキャピタルや研究機関と連携し、起業を志す人材や起業に役立つ人材を紹介するプログラムも展開しています。紹介した人材が実際に起業に至った場合、提携先から成功報酬を受け取るだけでなく、新設会社への継続的な人材支援も行い、スタートアップエコシステム全体の発展に貢献しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 人材エージェンシー&オープンイノベーション事業この事業は、主にスタートアップ企業向けの人材紹介サービスと、データベース「STARTUP DB」を活用したオープンイノベーション支援で構成されます。売上高は36.93767億円、営業利益は4.60971億円と、会社全体の収益の大部分を占める主力事業です。スタートアップエコシステム全体の発展に貢献しつつ、安定的な収益を上げています。
- ベンチャーキャピタル事業スタートアップ企業への投資を行う事業です。売上高は不明ですが、営業利益は-0.08001億円と赤字となっています。これは、将来の成長を見据えた戦略的な投資活動であり、投資先の成長が会社の将来的な価値向上に繋がる可能性があります。投資先の選定と育成が重要となります。
- 事業内容の多角化人材紹介を中核としつつも、データベース運営、コミュニティ形成、出口支援、ベンチャー投資など、多角的なサービスを展開しています。これにより、スタートアップ・エコシステムの様々なフェーズで支援を提供し、単一事業に依存しない安定した成長基盤を構築することを目指しています。各事業が相互に連携し、シナジー効果を生み出しています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| TalentAgencyAndOpenInnovationReportableSegment | 事業 | 37 | 5 | 12.5% |
| VentureCapitalReportableSegment | 事業 | − | -0 | − |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループは、スタートアップ・成長企業向けの人材紹介を中心とした人材支援サービス「ヒューマンキャピタル事業」を中核に、データベース運営・コミュニティ形成・出口支援等、スタートアップ・エコシステムの発展と産官学連携を推進する「オープンイノベーション事業」、スタートアップ企業に投資する「ベンチャーキャピタル事業」の3事業を展開し、スタートアップや挑戦者を支える各種サービスを提供しています。 各セグメントの事業内容は以下のとおりであります。なお、当連結会計年度より報告セグメントを見直し、従来の「タレントエージェンシー&オープンイノベーション事業」を「ヒューマンキャピタル事業」と「オープンイノベーション事業」に区分しております。 (1) ヒューマンキャピタル事業ヒューマンキャピタル事業は、スタートアップ・成長企業(以下、スタートアップ企業等)向けに人材紹介を中心とした人材支援サービスを提供しており、具体的には、①人材紹介、②コンサルティングに区分されます。それぞれのサービス内容及び特徴は以下のとおりであります。 サービスの内容① 人材紹介スタートアップ企業等に対して、主として雇用期間の定めのない候補者を紹介し、当該候補者がスタートアップ企業等に入社した事実を当該企業等に確認した上で、入社日を基準に成功報酬としての紹介手数料を収受しております。当該手数料は、求人企業と締結する紹介契約に基づき、採用決定者の理論年収に一定の手数料率を乗じた額として算出されます。具体的な運営としては、当社グループのヒューマンキャピタリスト(注1)がスタートアップ企業等から求人情報を獲得し、当該求人内容に合致する求職者を、主として株式会社ビズリーチ等が運営する外部人材データベースを利用して集客しております。当社グループは、スタートアップ企業等に人的資源を最適配置することを重視していることから、国内の人材紹介会社の多くが採用する登録型(注2)ではなく、求人ニーズに合致した人材を効率的に発掘できるハンティング型(注3)を採用しております。また、求人企業と求職者のマッチングによる人材紹介以外にも、スタートアップ・エコシステムの発展のためには、起業家数の増加が必要不可欠であると考えており、以下のような起業支援サービスを行っております。・ベンチャーキャピタルと連携した起業家創出プログラムベンチャーキャピタルと提携し、起業家の創出を行っております。具体的には、当社グループが発掘した起業を志す人材や起業家に資する人材を、提携するベンチャーキャピタルに紹介し、当該ベンチャーキャピタルが起業のサポートを行っております。当社グループが紹介した起業希望者が実際に起業に至った場合には、当社グループはベンチャーキャピタルから成功報酬を収受するほか、新設会社に対して継続的な人材支援を行います。・研究機関と連携した起業家創出プログラム国内の研究機関(大学等)には、高い技術力をベースにした優れたアイディア・人材が多く存在しております。しかしながら、当該アイディアをビジネスとして実行できるケースは多くありません。我が国が誇る優れた技術を成長産業へ成長させるため、大学系ベンチャーキャピタルと連携して経営陣等の人材支援を行うこと等、起業サポートを行っております。当社グループが支援した経営陣等が実際に起業に至った場合には、当社グループは研究機関から成功報酬を収受するほか、新設会社に対して継続的な人材支援を行います。 ② コンサルティング当社グループは、採用ニーズの高い求人企業の採用課題を解決するコンサルティングサービスを提供しております。こちらは、原則として契約期間に基づき、契約に定められた月額固定報酬を収受しております。 サービスの特徴① ベンチャーキャピタル・起業家等イノベーションに関わるプレイヤーとのネットワークイノベーションの創出源泉となる新たなテクノロジーや産業は、トレンドの移り変わりが激しく、その結果としてスタートアップ企業等の人材ニーズも大きく変動します。スタートアップ企業等に人的資源を最適配置するには、スタートアップ企業等自体だけでなく、成長産業に対する広範かつ深い理解が重要である一方、情報のキャッチアップコストや候補者とのマッチングコストが高いという特徴があると考えております。当該領域で収益性の向上を図っていくためには、スタートアップ企業等に関連した幅広い情報収集力や企業側と候補者側の双方をマッチングさせる仕組みが必要と考えております。当社グループは、当該課題を解決するために、ベンチャーキャピタルや起業家、大手企業、政府、エコシステムビルダー等と密な連携を行う情報収集ネットワークを構築しております。これは、未公開企業への投資活動を専門に行っているベンチャーキャピタルは、投資背景等のスタートアップ企業等に関する客観的な情報を保有しており、起業家は企業の将来的な展望や起業背景等の内面的な情報を保有していることから、ベンチャーキャピタル及び起業家と緊密な連携を行うことで、スタートアップ企業等に関する様々な情報のタイムリーなキャッチアップが可能と当社グループが判断していることによります。具体的には、独立系大手のベンチャーキャピタルである株式会社グロービス・キャピタル・パートナーズやインキュベイトファンド株式会社等の複数のベンチャーキャピタルと定期的に情報交換を実施するとともに、起業家との勉強会を定期的に開催することで、起業家と当社グループのヒューマンキャピタリストが直接連携できる仕組みを構築しております。当社グループは同一のヒューマンキャピタリストがクライアント企業及び候補者を担当する両面型の運営方式を採用しておりますので、当該仕組みによりキャッチアップされた情報を活用することで候補者への高い訴求力へとつながり、結果として採用難易度が高いスタートアップ経営幹部ポジション(CEO、CFO、事業責任者等の経営幹部層)の採用に結びついていると考えております。 ② STARTUP DB(注4)の活用我が国のスタートアップマーケットの特徴として、スタートアップ企業等に関する客観的な情報の不足があると考えております。当社グループは、こうした課題感から5年以上に亘ってスタートアップ企業等に関する客観的な情報を収集し、データベース「STARTUP DB」として一部を無料で公開しております。本有価証券報告書提出日現在では、「STARTUP DB」の掲載企業数は26,000社を超え、スタートアップ企業等の事業内容のほか、役員情報や資金調達情報、登記簿情報から算出した評価額等を掲載しており、マスコミとも連携してスタートアップ企業等に関する情報を積極的に発信しております。社内においては当該公開情報に加え、上記特徴①にて収集した定性的な情報を基に、独自のアルゴリズムを用いて各スタートアップ企業等を数値化し、当該数値化した情報を整理・序列化し、データベースとして蓄積しております。その上で、特に当社グループが成長性の高いと考えるスタートアップ企業(以下、有力スタートアップ企業)に対して優先的に人材紹介サービスを提供しております。これは、有力スタートアップ企業は調達資金額も多く、人材ニーズが高いことに加え、有力スタートアップ企業に人的資源を最適配置することが、結果的に次のユニコーン企業を生み出し、新サービスや成長産業の創出につながると当社グループが考えていることによります。社内のヒューマンキャピタリストは、当該データベースへタイムリーにアクセス可能であり、有力スタートアップ企業に優先的に候補者をマッチングできる環境を実現していると考えております。 <事業系統図(ヒューマンキャピタル事業)> (2) オープンイノベーション事業オープンイノベーション事業は、当社グループが運営するデータベース「STARTUP DB」を活用し、大手企業や官公庁・自治体とスタートアップ企業の連携を促進するサービスを提供しております。具体的には、①STARTUP DB、②アクセラレーション(旧 Public Affairs)、③カンファレンスに区分されます。加えて、当連結会計年度よりスタートアップ企業のイグジット支援を目的とした新規事業④スタートアップM&A仲介を開始いたしました。それぞれのサービスの内容は以下のとおりであります。 ① STARTUP DB当社グループが運営するデータベース「STARTUP DB」のデータを法人向けに提供し、定額利用料金を収受するほか、顧客ニーズに応じたデータ販売料金、データ抽出調査等の業務委託による業務受託料を収受しております。 ② アクセラレーション(旧 Public Affairs)産官学連携を主体的に推進し、競争入札を通じて中央官庁や地方公共団体におけるスタートアップ育成事業等を受託することで業務受託料を収受しております。 ③ カンファレンス「日本のスタートアップエコシステムをグローバルへ」をテーマに、成長産業に特化した国内最大規模のカンファレンス「GRIC(注5)」を開催しており、協賛企業から協賛金を受領しております。 ④ スタートアップM&A仲介良質なスタートアップ・エコシステムを醸成するためには、スタートアップ企業が適切な成長戦略を実行するためのイグジット戦略が重要です。当社は、スタートアップ企業と事業会社双方の視点に立ち、単なるマッチングにとどまらない、本質的な企業価値の最大化と事業成長を支援することを目的にスタートアップ企業のイグジット支援を主とするスタートアップM&A仲介サービスを開始いたしました。譲渡希望及び譲渡検討をするスタートアップ企業のソーシングにあたっては、ヒューマンキャピタル事業と同様、スタートアップ企業に投資するベンチャーキャピタルとの緊密な連携及び培ってきたネットワークから企業情報を入手いたします。加えて、当社役職員のネットワークやSTARTUP DBを利用している事業会社等から、譲受候補企業を選定・提案しマッチングを行います。最終的な譲渡条件が決定した段階で、譲渡希望企業と譲受候補企業の間で譲渡契約を締結し、譲渡対象物の引渡しと譲渡代金の決済が行われることでM&Aの一連の取引が完了し、当社が譲渡企業と譲受企業双方から成功報酬を収受します。 <事業系統図(オープンイノベーション事業)> (3) ベンチャーキャピタル事業ベンチャーキャピタル事業は、ヒューマンキャピタル事業の注力支援先に対して投資を実行しております。当連結会計年度末日現在では、投資先企業数は下記10社であります。投資先のイグジット時に投資収益を計上いたします。<株式会社フェズ、ユアマイスター株式会社、READYFOR株式会社、ポケトーク株式会社、株式会社カケハシ、株式会社ナレッジワーク、株式会社アークエッジ・スペース、株式会社ミツモア、将来宇宙輸送システム株式会社、株式会社岩谷技研> <事業系統図(ベンチャーキャピタル事業)> [脚注、用語の説明]1.ヒューマンキャピタリスト人材(ヒューマンキャピタル)を取り扱う当社グループのコンサルタント 2.登録型求職者の登録媒体を設け、求職者を集める手法 3.ハンティング型求人情報に合致する人材に対し紹介会社側から接触を図る集客手法 4.STARTUP DB(スタートアップデータベース)スタートアップ・ベンチャー企業のデータベースと、起業家・投資家の方々のインタビューコンテンツや業界・企業分析等の独自リサーチコンテンツを統合した当社グループの情報プラットフォーム 5.GRIC(グリック)当社グループ主催のカンファレンス「GROWTH INDUSTRY CONFERENCE」の通称です。国内外トップティアのエコシステムビルダーが発信する"機会"、集う"場"であると共に、進化・成長を続ける挑戦者のためのコミュニティの場と位置付けております。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 ハンティング型人材紹介と起業支援サービスにより、特定の顧客群に偏らない顧客基盤の拡大に努めているため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 規制 有料職業紹介事業は許可事業であり、5年毎の更新が必要。欠格事由に該当すると許可取り消し等のリスクがある。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 低い(分散) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 軽い(資本不要) |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:市場環境の悪化による求人需要の減少 / 競合激化 / 候補者の自己都合退職による成功報酬返金
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
「STARTUP STUDIO」という名称や、スタートアップ育成・支援という事業内容は、一定のブランド認知やノウハウ蓄積を示唆する可能性がある。しかし、特許や規制ライセンスなどの明確な無形資産の存在は現時点では確認できない。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
スタートアップ企業がフォースタートアップスのような支援サービスから他の類似サービスへ乗り換える際の直接的な金銭的・時間的コストは低いと考えられる。ただし、一度築かれた信頼関係や実績は乗り換え障壁となりうる。
ネットワーク効果★★☆☆☆
スタートアップ企業、投資家、事業会社などを繋ぐプラットフォームとしての側面があり、参加者が増えることでネットワーク効果が期待できる。しかし、その効果が明確に「価値増」に結びついているかはまだ発展途上。
コスト優位☆☆☆☆☆
サービス業であり、製造業のような構造的なコスト優位性を築く要素は見当たらない。事業の性質上、人件費や開発費が中心となる。
規模の経済★☆☆☆☆
スタートアップ支援市場は成長しているが、フォースタートアップスが圧倒的なシェアを持つ寡占状態にはなく、規模の経済による明確な優位性は現時点では限定的。
- イノベーションプレイヤーとのネットワークベンチャーキャピタルや起業家、大手企業、政府など、イノベーションに関わる多様なプレイヤーと密接な情報収集ネットワークを構築しています。これにより、スタートアップ企業の最新情報や潜在的なニーズをタイムリーに把握し、採用難易度の高い経営幹部層のポジションにも対応できる高いマッチング力を実現しています。
- STARTUP DBの活用5年以上にわたりスタートアップ企業の客観的な情報を収集し、データベース「STARTUP DB」として一部を無料で公開しています。このデータベースには25,000社以上の情報が掲載されており、社内では独自のアルゴリズムで数値化・序列化された情報も活用し、成長性の高い「有力スタートアップ企業」に優先的に人材紹介サービスを提供しています。
- ハンティング型人材紹介一般的な登録型ではなく、求人ニーズに合致した人材を効率的に発掘するハンティング型を採用しています。これにより、スタートアップ企業に最適な人的資源を配置することを重視し、高い専門性とマッチング精度を追求しています。また、同一のヒューマンキャピタリストが企業と候補者の両方を担当する両面型運営により、深い理解に基づいた提案が可能です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針・ミッション、ビジョン、バリューミッション、ビジョン、バリューは、フォースタートアップスがこの社会に存在する理由そのものであり、私たちのカルチャーを形作るすべての原点として定義しております。 ミッション(共に)進化の中心へビジョンfor StartupsバリューStartups First全ては日本の成長のために。スタートアップスのために。※スタートアップス=『進化の中心』にいることを選択する挑戦者達 Be a Talentスタートアップスの最たる友人であり、パートナーであり、自らも最たる挑戦者たれ。そして、自らの生き様を社会に発信せよ。 The Team成長産業支援という業は、TEAMでしか成し得られない。仲間のプロデュースが、日本を、スタートアップスを熱くする。 ・成長産業支援プラットフォームの構築当社グループは、ミッション・ビジョンのもと、スタートアップ企業等への成長支援を通じた、日本の持続的な産業発展及びイノベーション社会の創出に貢献することを目指しております。イノベーションが生まれる社会の実現のためには、挑戦者が「挑戦」に専念できる仕組みと、挑戦を支える社会の整備が求められています。当社は、各種サービスを通じて、成長産業に集う挑戦者を支えるプラットフォーム「成長産業支援プラットフォーム」構想を掲げております。成長産業の発展においては、「人・モノ・カネ・情報」といった経営資源の集中が不可欠です。当社はその中でも特に企業のキャッシュフロー創出の源泉となる「人」、すなわち人材こそが最も重要な経営資源であると考えております。イノベーションを生み出す「挑戦者」の成功確率を高めるため、未来を切り拓く活動を包括的に支援していく方針であります。直近では、スタートアップ・エコシステムの発展に不可欠かつ喫緊の課題であるM&Aイグジットについて、環境の整備が重要と捉えており、スタートアップM&A仲介サービスを立ち上げました。スタートアップ企業等の成長戦略を実現するために最適な譲受企業へのアプローチ、マッチングを推進しております。このように、人材支援を起点とした成長産業の総合的な支援を通じて、新興企業の成長スピードと確度を高めること、またスタートアップ・エコシステムの活性化と社会全体のイノベーション創出につなげてまいります。 (2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループが、成長産業支援プラットフォームを構築し、スタートアップ企業及びスタートアップ・エコシステムへ貢献した実績は、売上高及び営業利益の創出によって社会に示せるものと認識しております。2026年3月期の期初において、新たに設定した2026年3月期から2028年3月期にかけてのオーガニック成長における中期財務目標につきましては、1年前倒しでの達成を実現し、2027年3月期の期初において計画値を上方修正しております。売上高成長率を20%、加えて営業利益率として20%以上の水準を目指す、オーガニックでの売上高成長の継続と利益成長の両立を目指す中期財務目標を設定しております。 (3) 経営環境及び中長期的な経営戦略・経営環境近年、技術革新により世界では新たな産業やユニコーン企業が次々と誕生し、イノベーションを軸とした経済成長が加速しています。特に米国においては、スタートアップ企業が国際競争力や賃金水準の向上を牽引する重要な存在となっております。一方、日本は国際競争力や平均賃金の面で低迷が続いており、その一因としてスタートアップ・エコシステムの未成熟が指摘されています。スタートアップは、社会課題の解決や雇用創出の担い手として、持続的な経済成長を支える原動力であり、我が国においてもその重要性は増しています。政府もこの課題に対応すべく、『スタートアップ育成5か年計画』を策定し、人材や資金、オープンイノベーションに関する支援強化が官民一体で進められております。また、日本の人材市場においても、労働力不足を背景とした人材需要の高まりに加え、終身雇用制度の終焉などを契機としてキャリア観の多様化や転職の一般化が進展しており、優秀な人材がスタートアップへ流動する動きが加速しています。こうした変化は、スタートアップ市場及び人材市場双方の成長可能性を高める好機であり、当社グループが注力する人材支援の重要性は一層高まっているものと認識しております。加えて、2024年にはスタートアップの資金調達額が1兆円を超え、その後は横ばいで推移しているものの、投資の選別が進む中、厳しい経済環境下でも一部の成長分野、特にAIや再生可能エネルギー、バイオテクノロジー、宇宙といったディープテック領域では活発な投資が継続しております。現在、東証グロース市場の上場維持基準の引き上げに伴い、従来の基準と比較するとIPOの難易度が高まっています。ベンチャーキャピタルが運営するファンドの満期や、投資回収までのタイミングを踏まえるとM&Aイグジット戦略の重要性が日に日に高まっている状況です。スタートアップ・エコシステムが成熟している米国においては、M&Aイグジットが主流であり、イグジット後にシリアルアントレプレナーとして新たな企業を立ち上げたり、投資家としてスタートアップを支援したりすることで、スタートアップ・エコシステムが発展している状況であり、日本においてもM&Aイグジットが活発化することで、スタートアップ・エコシステムのさらなる発展に寄与するものと認識しております。 ・経営戦略当社グループは、中核事業であるヒューマンキャピタル事業におけるスタートアップ企業向け人材支援の圧倒的な実績とブランド力を背景に、オープンイノベーション事業やベンチャーキャピタル事業への拡充を進めてまいりました。事業成長を通じて培ったアセットを活かし、起業家・ベンチャーキャピタル・事業会社など、スタートアップ・エコシステムの要となるプレイヤーとのコミュニティを活かしながら、顧客企業に対して人材支援を中核とした複合的なサービスを提供してまいります。 具体的な経営戦略については以下のとおりです。 ① スタートアップHR No.1のポジショニング確立当社グループは、スタートアップ企業等に特化した人材支援において、業界随一の実績と規模を有するポジションを確立することを目指してまいります。これまで、スタートアップ企業の経営陣やCxOクラスといったハイレイヤー人材の転職・採用支援において、多数の支援実績を重ねてまいりました。今後は、メンバークラスを含むスタートアップの採用活動全体を包括的に支援する体制を構築し、あらゆるステージにおける人材課題に対応してまいります。また、生成AIを活用した生産性の向上や、マーケティング強化によるブランド認知の拡大を進めてまいります。加えて、当社の主力事業である「タレントエージェンシー」は、2026年3月期より「ヒューマンキャピタル」へと名称を刷新し、より明確に「人的資本」支援の価値を体現するサービスとして展開してまいります。名称変更を機に、サービスの認知向上と提供価値の再定義を進め、当社グループのポジショニングをさらに強固なものとしてまいります。 ② スタートアップ支援メニューの拡大当社グループは、事業活動を通じてスタートアップ企業に関する定量・定性の豊富な情報を蓄積しており、これらのデータは独自アルゴリズムにより数値化・可視化されています。この「スタートアップ企業の定量情報」は、当社ならではの競争優位性を形成する重要なアセットとなっております。また、起業家、ベンチャーキャピタル、事業会社など、スタートアップ・エコシステムを構成する多様なプレイヤーとの強固なネットワークを築いてまいりました。今後は、こうした情報資産やコミュニティを活かし、スタートアップの成長支援を一層強化してまいります。まずは、スタートアップM&A仲介サービスを立ち上げ、営業体制の構築及び収益基盤の確立に努める方針ではあるものの、スタートアップ企業を取り巻く環境変化を適切に捉え、既存サービス間のクロスセルによるシナジー創出など、支援メニューの拡充に取り組んでまいります。③ M&Aなどによる事業規模の拡大当社グループは、M&Aも視野に入れた事業規模の拡大を進めてまいります。加えて、戦略的パートナーとの資本・業務提携や、新たな事業ドメインへの参入を通じて、事業の多角化と成長スピードの加速を図ってまいります。また、国内外有力スタートアップ企業等との共創を通じた新規事業の創出等、スタートアップ・エコシステム全体の発展において重要な役割を果たすと認識しております。こうした取り組みにより、当社グループは社会に新たな価値を還元しつつ、自らも継続的な成長を遂げることで、持続可能な産業構造の構築に貢献してまいります。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題スタートアップ企業を取り巻く事業環境は、依然として不透明な状況が続いております。具体的には、東京証券取引所グロース市場における上場維持基準の見直しが公表され、IPOの難易度が高まっているほか、政府が掲げるスタートアップ政策の目標達成にはなお課題が残されており、制度面・資本環境の両面で流動的な要素を多く含んでおります。こうした外部環境の変化に柔軟かつ的確に対応しながら、当社グループが持続的な成長を遂げるためには、(1) 経営方針 及び (3) 経営環境及び中長期的な経営戦略 に掲げた内容を確実に実行することが不可欠であると認識しております。そのために、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は、以下の項目と認識しております。 ① 中核事業の拡大と収益基盤の強化当社グループは、人材支援を起点とした「成長産業支援プラットフォーム」の構築を推進しており、中核事業であるヒューマンキャピタル事業の競争力を一層強化するとともに、新規事業として立ち上げたスタートアップM&A仲介サービスを収益の柱と位置づけ、事業成長に注力してまいります。また、当社が保有するスタートアップ関連のデータや、スタートアップ・エコシステムのネットワークを基盤とした支援メニューの拡大を図ってまいります。 ② 優秀人材の確保及び人材育成強化による生産性の向上当社グループでは、今後の事業領域の拡大と各事業の成長を見据え、優秀な人材の確保が重要な課題と認識しています。そのため、引き続き新卒・中途問わず積極的な採用活動を行うとともに、人材育成体制の強化、生産性及び組織力の向上に注力しております。特に、柔軟なキャリア開発や部門間での知見共有・ノウハウ活用といったクロスセルの促進、組織力向上を目的として、人事異動の活発化を進めております。あわせて、社内業務においては生成AI等の最新テクノロジーを積極的に活用し、業務効率の向上やナレッジの共有・育成支援を図ることで、グループ全体での生産性の向上を推進してまいります。 ③ ブランド力・認知度の向上当社グループは、スタートアップ業界において、成長企業向け人材支援の実績により一定の認知を得ているものと認識しております。一方で、社会全体における知名度は限定的であり、さらなる認知度向上が課題と考えております。今後は、「成長産業支援プラットフォーム」としての当社の複合的な提供価値をより多くのステークホルダーに届けるため、各種メディア・SNS等での情報発信等、ブランディング及びマーケティング活動の強化に取り組んでまいります。 ④ 内部管理体制の強化当社グループは、ビジネスの特性上、個人情報や企業情報を含め、機密性の高い情報を有しております。定期的な社内教育の実施や管理体制の強化に取り組んでおりますが、内部統制の整備と実効性ある運用を通じて、組織の健全なる発展に努めてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針・ミッション、ビジョン、バリューミッション、ビジョン、バリューは、フォースタートアップスがこの社会に存在する理由そのものであり、私たちのカルチャーを形作るすべての原点として定義しております。 ミッション(共に)進化の中心へビジョンfor StartupsバリューStartups First全ては日本の成長のために。スタートアップスのために。※スタートアップス=『進化の中心』にいることを選択する挑戦者達 Be a Talentスタートアップスの最たる友人であり、パートナーであり、自らも最たる挑戦者たれ。そして、自らの生き様を社会に発信せよ。 The Team成長産業支援という業は、TEAMでしか成し得られない。仲間のプロデュースが、日本を、スタートアップスを熱くする。 ・成長産業支援プラットフォームの構築当社グループは、ミッション・ビジョンのもと、スタートアップ企業等への成長支援を通じた、日本の持続的な産業発展及びイノベーション社会の創出に貢献することを目指しております。イノベーションが生まれる社会の実現のためには、挑戦者が「挑戦」に専念できる仕組みと、挑戦を支える社会の整備が求められています。当社は、各種サービスを通じて、成長産業に集う挑戦者を支えるプラットフォーム「成長産業支援プラットフォーム」構想を掲げております。成長産業の発展においては、「人・モノ・カネ・情報」といった経営資源の集中が不可欠です。当社はその中でも特に企業のキャッシュフロー創出の源泉となる「人」、すなわち人材こそが最も重要な経営資源であると考えております。イノベーションを生み出す「挑戦者」の成功確率を高めるため、未来を切り拓く活動を包括的に支援していく方針であります。直近では、スタートアップ・エコシステムの発展に不可欠かつ喫緊の課題であるM&Aイグジットについて、環境の整備が重要と捉えており、スタートアップM&A仲介サービスを立ち上げました。スタートアップ企業等の成長戦略を実現するために最適な譲受企業へのアプローチ、マッチングを推進しております。このように、人材支援を起点とした成長産業の総合的な支援を通じて、新興企業の成長スピードと確度を高めること、またスタートアップ・エコシステムの活性化と社会全体のイノベーション創出につなげてまいります。 (2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループが、成長産業支援プラットフォームを構築し、スタートアップ企業及びスタートアップ・エコシステムへ貢献した実績は、売上高及び営業利益の創出によって社会に示せるものと認識しております。2026年3月期の期初において、新たに設定した2026年3月期から2028年3月期にかけてのオーガニック成長における中期財務目標につきましては、1年前倒しでの達成を実現し、2027年3月期の期初において計画値を上方修正しております。売上高成長率を20%、加えて営業利益率として20%以上の水準を目指す、オーガニックでの売上高成長の継続と利益成長の両立を目指す中期財務目標を設定しております。 (3) 経営環境及び中長期的な経営戦略・経営環境近年、技術革新により世界では新たな産業やユニコーン企業が次々と誕生し、イノベーションを軸とした経済成長が加速しています。特に米国においては、スタートアップ企業が国際競争力や賃金水準の向上を牽引する重要な存在となっております。一方、日本は国際競争力や平均賃金の面で低迷が続いており、その一因としてスタートアップ・エコシステムの未成熟が指摘されています。スタートアップは、社会課題の解決や雇用創出の担い手として、持続的な経済成長を支える原動力であり、我が国においてもその重要性は増しています。政府もこの課題に対応すべく、『スタートアップ育成5か年計画』を策定し、人材や資金、オープンイノベーションに関する支援強化が官民一体で進められております。また、日本の人材市場においても、労働力不足を背景とした人材需要の高まりに加え、終身雇用制度の終焉などを契機としてキャリア観の多様化や転職の一般化が進展しており、優秀な人材がスタートアップへ流動する動きが加速しています。こうした変化は、スタートアップ市場及び人材市場双方の成長可能性を高める好機であり、当社グループが注力する人材支援の重要性は一層高まっているものと認識しております。加えて、2024年にはスタートアップの資金調達額が1兆円を超え、その後は横ばいで推移しているものの、投資の選別が進む中、厳しい経済環境下でも一部の成長分野、特にAIや再生可能エネルギー、バイオテクノロジー、宇宙といったディープテック領域では活発な投資が継続しております。現在、東証グロース市場の上場維持基準の引き上げに伴い、従来の基準と比較するとIPOの難易度が高まっています。ベンチャーキャピタルが運営するファンドの満期や、投資回収までのタイミングを踏まえるとM&Aイグジット戦略の重要性が日に日に高まっている状況です。スタートアップ・エコシステムが成熟している米国においては、M&Aイグジットが主流であり、イグジット後にシリアルアントレプレナーとして新たな企業を立ち上げたり、投資家としてスタートアップを支援したりすることで、スタートアップ・エコシステムが発展している状況であり、日本においてもM&Aイグジットが活発化することで、スタートアップ・エコシステムのさらなる発展に寄与するものと認識しております。 ・経営戦略当社グループは、中核事業であるヒューマンキャピタル事業におけるスタートアップ企業向け人材支援の圧倒的な実績とブランド力を背景に、オープンイノベーション事業やベンチャーキャピタル事業への拡充を進めてまいりました。事業成長を通じて培ったアセットを活かし、起業家・ベンチャーキャピタル・事業会社など、スタートアップ・エコシステムの要となるプレイヤーとのコミュニティを活かしながら、顧客企業に対して人材支援を中核とした複合的なサービスを提供してまいります。 具体的な経営戦略については以下のとおりです。 ① スタートアップHR No.1のポジショニング確立当社グループは、スタートアップ企業等に特化した人材支援において、業界随一の実績と規模を有するポジションを確立することを目指してまいります。これまで、スタートアップ企業の経営陣やCxOクラスといったハイレイヤー人材の転職・採用支援において、多数の支援実績を重ねてまいりました。今後は、メンバークラスを含むスタートアップの採用活動全体を包括的に支援する体制を構築し、あらゆるステージにおける人材課題に対応してまいります。また、生成AIを活用した生産性の向上や、マーケティング強化によるブランド認知の拡大を進めてまいります。加えて、当社の主力事業である「タレントエージェンシー」は、2026年3月期より「ヒューマンキャピタル」へと名称を刷新し、より明確に「人的資本」支援の価値を体現するサービスとして展開してまいります。名称変更を機に、サービスの認知向上と提供価値の再定義を進め、当社グループのポジショニングをさらに強固なものとしてまいります。 ② スタートアップ支援メニューの拡大当社グループは、事業活動を通じてスタートアップ企業に関する定量・定性の豊富な情報を蓄積しており、これらのデータは独自アルゴリズムにより数値化・可視化されています。この「スタートアップ企業の定量情報」は、当社ならではの競争優位性を形成する重要なアセットとなっております。また、起業家、ベンチャーキャピタル、事業会社など、スタートアップ・エコシステムを構成する多様なプレイヤーとの強固なネットワークを築いてまいりました。今後は、こうした情報資産やコミュニティを活かし、スタートアップの成長支援を一層強化してまいります。まずは、スタートアップM&A仲介サービスを立ち上げ、営業体制の構築及び収益基盤の確立に努める方針ではあるものの、スタートアップ企業を取り巻く環境変化を適切に捉え、既存サービス間のクロスセルによるシナジー創出など、支援メニューの拡充に取り組んでまいります。③ M&Aなどによる事業規模の拡大当社グループは、M&Aも視野に入れた事業規模の拡大を進めてまいります。加えて、戦略的パートナーとの資本・業務提携や、新たな事業ドメインへの参入を通じて、事業の多角化と成長スピードの加速を図ってまいります。また、国内外有力スタートアップ企業等との共創を通じた新規事業の創出等、スタートアップ・エコシステム全体の発展において重要な役割を果たすと認識しております。こうした取り組みにより、当社グループは社会に新たな価値を還元しつつ、自らも継続的な成長を遂げることで、持続可能な産業構造の構築に貢献してまいります。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題スタートアップ企業を取り巻く事業環境は、依然として不透明な状況が続いております。具体的には、東京証券取引所グロース市場における上場維持基準の見直しが公表され、IPOの難易度が高まっているほか、政府が掲げるスタートアップ政策の目標達成にはなお課題が残されており、制度面・資本環境の両面で流動的な要素を多く含んでおります。こうした外部環境の変化に柔軟かつ的確に対応しながら、当社グループが持続的な成長を遂げるためには、(1) 経営方針 及び (3) 経営環境及び中長期的な経営戦略 に掲げた内容を確実に実行することが不可欠であると認識しております。そのために、当社が優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は、以下の項目と認識しております。 ① 中核事業の拡大と収益基盤の強化当社グループは、人材支援を起点とした「成長産業支援プラットフォーム」の構築を推進しており、中核事業であるヒューマンキャピタル事業の競争力を一層強化するとともに、新規事業として立ち上げたスタートアップM&A仲介サービスを収益の柱と位置づけ、事業成長に注力してまいります。また、当社が保有するスタートアップ関連のデータや、スタートアップ・エコシステムのネットワークを基盤とした支援メニューの拡大を図ってまいります。 ② 優秀人材の確保及び人材育成強化による生産性の向上当社グループでは、今後の事業領域の拡大と各事業の成長を見据え、優秀な人材の確保が重要な課題と認識しています。そのため、引き続き新卒・中途問わず積極的な採用活動を行うとともに、人材育成体制の強化、生産性及び組織力の向上に注力しております。特に、柔軟なキャリア開発や部門間での知見共有・ノウハウ活用といったクロスセルの促進、組織力向上を目的として、人事異動の活発化を進めております。あわせて、社内業務においては生成AI等の最新テクノロジーを積極的に活用し、業務効率の向上やナレッジの共有・育成支援を図ることで、グループ全体での生産性の向上を推進してまいります。 ③ ブランド力・認知度の向上当社グループは、スタートアップ業界において、成長企業向け人材支援の実績により一定の認知を得ているものと認識しております。一方で、社会全体における知名度は限定的であり、さらなる認知度向上が課題と考えております。今後は、「成長産業支援プラットフォーム」としての当社の複合的な提供価値をより多くのステークホルダーに届けるため、各種メディア・SNS等での情報発信等、ブランディング及びマーケティング活動の強化に取り組んでまいります。 ④ 内部管理体制の強化当社グループは、ビジネスの特性上、個人情報や企業情報を含め、機密性の高い情報を有しております。定期的な社内教育の実施や管理体制の強化に取り組んでおりますが、内部統制の整備と実効性ある運用を通じて、組織の健全なる発展に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。① 財政状態の状況 (単位:千円) 前連結会計年度(2025年3月31日)当連結会計年度(2026年3月31日)対前期増減資産(※1)3,666,3924,961,3551,294,962負債(※2)1,187,2731,809,637622,363(うち、有利子負債)513,000399,000△114,000純資産(※3)2,479,1183,151,717672,599 主な対前期増減の内容(※1)投資有価証券(477,677千円)、売掛金及び契約資産(425,701千円)、現金及び預金(267,538千円)、営業投資有価証券(110,052千円)(※2)未払法人税等(337,921千円)、未払消費税等(166,305千円)、未払金(98,715千円)、 賞与引当金(80,739千円)、未払費用(20,689千円)、長期借入金(△114,000千円)(※3)利益剰余金(420,960千円)、自己株式(164,082千円)、非支配株主持分(86,515千円) ② 経営成績の状況(全般的概況)当社グループは、2026年3月期から2028年3月期までを対象とした中期経営方針に基づき、「①質・量ともにNo.1のスタートアップHRの実現」「②スタートアップ支援メニューの拡大」「③M&Aなどによる事業規模の拡大」の3本柱を掲げ、起業家や挑戦者を包括的に支援する「成長産業支援プラットフォーム」の構築を推進しております。本方針に基づき、ヒューマンキャピタル事業における営業戦略の転換をはじめとする各事業の生産性改善を進めた結果、当連結会計年度における売上高は5,268,605千円(前期比42.6%増)、営業利益は1,120,349千円(前期比147.3%増)、経常利益は1,053,963千円(前期比134.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は817,118千円(前期比131.0%増)と大幅増収増益となりました。 項目ごとの経営成績の状況は以下のとおりです。なお、当連結会計年度より報告セグメントを見直し、従来の「タレントエージェンシー&オープンイノベーション事業」を「ヒューマンキャピタル事業」と「オープンイノベーション事業」に区分しております。 (売上高)ヒューマンキャピタル事業における営業戦略の転換をはじめとする各事業の生産性改善を進めた結果、当連結会計年度の売上高は5,268,605千円(前期比42.6%増)となりました。ヒューマンキャピタル事業は、人材紹介サービスにおいて社員一人あたり決定件数(生産性)にフォーカスし、求職者との接点拡大を重視した営業戦略の最適化を進めました。また、オープンイノベーション事業は、STARTUP DBの契約社数増加及び料金改定、アクセラレーションにおける案件数の拡大が進んだ結果、順調に規模が拡大いたしました。 (売上原価、売上総利益)当連結会計年度の売上原価は1,066,218千円(前期比75.5%増)となりました。これは主にヒューマンキャピタル事業における求人媒体への支払手数料及びオープンイノベーション事業における外注費です。結果として、売上総利益は4,202,386千円(前期比36.2%増)となりました。 (販売費及び一般管理費、営業利益、経常利益)当連結会計年度の販売費及び一般管理費は3,082,036千円(前期比17.0%増)となりました。これは主に人件費、支払手数料及び地代家賃です。結果として、営業利益は1,120,349千円(前期比147.3%増)、経常利益は1,053,963千円(前期比134.6%増)となりました。 (親会社株主に帰属する当期純利益)当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、817,118千円(前期比131.0%増)となりました。 各セグメント及びサービス別の経営成績は下記のとおりであります。 (ヒューマンキャピタル事業)人材紹介サービスにおいては、社員一人あたり決定件数(生産性)にフォーカスし、求職者との接点拡大を重視した営業戦略の最適化を進めました。その結果、前期比で社員一人あたり決定件数の改善が進み、成約件数が増加しました。さらに、決定年収の上昇に加え、求人企業の採用競争力強化を目的とした高手数料率案件への決定数も増加したことで成約単価が上昇し、人材紹介サービス売上高は前期比で大きく増加いたしました。人材紹介サービスの主要な業績指標は以下のとおりです。期間前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)人材紹介取引数(人)721989人材紹介平均単価(千円)3,8584,169 (注) 1.人材紹介取引数は、特定期間における正社員の人材紹介人数であり、業務委託契約を除いております。紹介した候補者が入社後一定期間内(早期)に自己都合退職した場合には紹介企業から収受した紹介手数料の一定割合を契約に基づき返金しますが、当該返金対象取引も取引数に含めております。2.人材紹介平均単価は、特定期間における売上計上対象となった経営管理上の人材紹介売上高(業務委託契約を除く成功報酬型のコンサルティングフィー)のみを上記の人材紹介取引数で除した数値です。紹介した候補者が入社後一定期間内(早期)に自己都合退職した場合には紹介企業から収受した報酬の一定割合を契約に基づき返金しますが、上記の経営管理上の人材紹介売上高では当該返金額を控除せず、集計しております。 コンサルティングサービスは、社内体制の見直しによる提案力の向上及び営業効率の改善が進んだことに加え、求人企業の採用競争力強化ニーズを捉え契約社数を獲得できたことで堅調に推移いたしました。これらの結果、ヒューマンキャピタル事業の売上高は4,476,024千円(前期比43.3%増)、セグメント利益は2,013,891千円(前期比53.9%増)となりました。 (オープンイノベーション事業)オープンイノベーション事業は、当社グループが運営するデータベース「STARTUP DB」の大手企業向け有料会員サービス、官公庁・自治体におけるスタートアップ関連事業を受託して産学官の連携を支援するアクセラレーション(旧名称 Public Affairs)、日本のスタートアップとグローバルの接点を模索するイベントを開催する「カンファレンス」など、スタートアップ・エコシステムの構築を推進する各種サービスを提供しております。当連結会計年度においては、STARTUP DBの契約社数増加及び料金改定、アクセラレーションにおける案件数の拡大が進んだ結果、オープンイノベーション事業の売上高は792,580千円(前期比38.9%増)、セグメント利益は237,696千円(前期比152.3%増)となりました。 (ベンチャーキャピタル事業)当セグメントには、子会社であるフォースタートアップスキャピタル合同会社、及び同社を通じて組成したフォースタートアップス1号投資事業有限責任組合が含まれております。本事業では、ヒューマンキャピタル事業の人材支援先に対して投資を実行することにより、投資先の支援強化及び非連続収益を獲得することを目的とするファンドを運営しております。当連結会計年度においては、定常的に発生する管理費用のほか営業投資有価証券評価損の影響等により、セグメント損失は101,340千円(前期は8,001千円の損失)となりました。なお、ファンド組成時に設定した投資枠に対する組入を完了いたしました。 ③ キャッシュ・フローの状況 (単位:千円) 前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)対前期増減営業活動によるキャッシュ・フロー355,667965,436609,769投資活動によるキャッシュ・フロー△252,496△552,672△300,175財務活動によるキャッシュ・フロー149,612△158,322△307,935現金及び現金同等物の期末残高1,908,4572,162,898254,441 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の期末残高は2,162,898千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、増加した資金は965,436千円となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益1,054,642千円、未払消費税の増加166,305千円、未払金の増加98,715千円、賞与引当金の増加80,739千円、売上債権及び契約資産の増加△425,701千円によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、減少した資金は552,672千円となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出△551,000千円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、減少した資金は158,322千円となりました。これは主に、自己株式の取得による支出△233,457千円、長期借入金の返済による支出△114,000千円、非支配株主からの払込みによる収入187,000千円によるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績当社グループは、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、記載を省略しております。また、受注から役務提供完了までの期間が短いため、受注実績に関する記載は省略しております。当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。 (単位:千円)サービスの名称前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)ヒューマンキャピタル事業3,122,9574,476,02443.3オープンイノベーション事業570,809792,58038.9ベンチャーキャピタル事業---合計3,693,7675,268,60542.6 (注) 主な相手別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がいないため記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容経営成績等の状況に関する分析・検討内容については、「(1) 経営成績等の状況の概要」に含めて記載しております。また、経営成績等に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に含めて記載しております。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容については、「(1) 経営成績等の状況の概要」に含めて記載しております。当社グループの資金需要は、人員規模拡大に伴う、人件費や採用費をはじめとする人材関連投資等が中心であります。当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と財源を安定的に確保することを基本方針としており、運転資金は自己資金及び金融機関からの借入及び必要に応じてエクイティファイナンスによる資金調達を中心に考えております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に当たっては、資産・負債及び収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、過去の実績等を勘案して合理的な見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」をご参照ください。なお、当社グループでは売上高及び営業利益を重要な指標としております。
事業リスク
- 市場環境の変動国内スタートアップ企業の動向や求人需要に事業が大きく影響されます。国内外の経済情勢悪化や金融市場の変動により、スタートアップ企業の資金調達が減少すると、人材紹介の求人ニーズも減り、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。特定の顧客群に偏らないよう、顧客基盤の拡大に努めています。
- 競合の激化人材紹介事業は参入障壁が比較的低く、同業他社が多数存在します。今後、スタートアップ特化型サービスを提供する競合が増加した場合、競争が激化し、収益性が低下する可能性があります。顧客企業との密な関係構築やシェア拡大を通じて、競争優位性の維持を図っています。
- ファンド保有株式の評価減ベンチャーキャピタル事業において、投資先の事業計画未達やエグジットの遅延などにより、保有する株式の評価が下がる可能性があります。これにより、ファンドの評価損が発生し、会社の財政状態や業績に影響を及ぼす可能性があります。投資先の選定や投資後のモニタリングを強化し、リスク軽減に努めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性がある全てのリスクを網羅するものではありません。 (1) 当社グループのリスクマネジメント体制当社グループは、リスクの発生防止及び適切な対応による損失の最小化を図るため、代表取締役CEOを委員長とし、取締役を中心に構成するリスク評価委員会を設置しております。 (2) 当社グループのリスクマネジメント体制の運用状況リスク評価委員会は、少なくとも四半期に1回定例開催するほか、必要に応じて臨時開催し、リスクの調査、網羅的な認識及び重要度の分析、各種リスクへの対応策の検討及び決定、対策の実施状況の監督及び再発防止策の検討等を行っております。 (3) 事業環境に関するリスク① 市場環境について当社グループは国内のスタートアップ企業向けまたはそれに関連したサービスを提供しており、潜在的に国内におけるスタートアップ企業の企業動向・求人需要等に影響を受けております。特に、当社グループの主力サービスであるヒューマンキャピタル事業は、スタートアップ企業の求人ニーズに影響を受ける可能性があり、国内外の経済情勢や景気動向の悪化、地政学リスク、金融資本市場の変動の影響等により、スタートアップ企業数やスタートアップ企業に対する資金供給が著しく減少した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対応するため、当社グループは特定の顧客群に偏らないよう顧客基盤の拡大や取扱いポジションの拡大に努めております。また、東証グロース市場における上場維持基準の引き上げに伴う、IPO難易度の上昇やイグジット戦略の多様化といった市場環境の変化を捉え、新たにスタートアップM&A仲介サービスを開始しております。これにより、スタートアップ企業の多様なニーズを取り込み、収益基盤の多角化によるリスク低減に努めております。 ② 競合について当社グループの主力サービスであるヒューマンキャピタル事業は、「有料職業紹介事業」に該当しております。「有料職業紹介事業」は許可事業ではあるものの、参入障壁が低く各分野にて多数の同業他社が存在し、厚生労働省の調査によれば、有料職業紹介事業の民営職業紹介事業所数は継続的に増加傾向にあります。また、当社が新たに開始したM&A仲介事業においては、現在のところ、特に関係省庁の許認可等の制限を受けることはありません。そのため、参入障壁が比較的低く多数の同業他社が存在しております。今後、同業他社が同様のサービスを展開し、競争が激化した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対応するため、当社グループは、スタートアップ・成長企業に特化した人材支援・M&A仲介事業者として顧客企業との密な関係性の構築等による他社との差別化を図り、さらなるシェア拡大に努めております。 (4) 事業内容に関するリスク① 候補者の自己都合退職について当社グループの主力サービスであるヒューマンキャピタル事業では、求人企業に候補者が入社後、一定期間内に自己都合退職した場合には成功報酬の一部を返金する契約を締結し、サービスを提供しております。将来的に何らかの理由により、早期自己都合退職者が増加した場合には、収受した報酬の返金が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対応するため、当社グループは、求職者に対し求人内容や求人企業のカルチャー等の状況を十分に説明し、ミスマッチの軽減に努めております。 ② 求人媒体運営事業者との関係について当社グループの主力サービスであるヒューマンキャピタル事業は、自社媒体を有して求職者を確保する登録型ではなく、他社が運営する媒体を利用して求職者を確保するハンティング型を採用しております。人材データベース運営会社の方針変更や関係性の悪化等により取引関係に変化が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対応するため、当社グループは、人材データベース運営会社との良好な関係を保ちつつ取引を行うことに加え、各求人媒体の利用方法の継続的な研修の実施、複数媒体の利用推進によりリスク低減を図っております。 ③ 法的規制について当社グループの主力サービスであるヒューマンキャピタル事業は、職業安定法に基づき、「有料職業紹介事業」として厚生労働大臣から許可を受けております。当該許可は5年毎の更新が必要なほか、職業安定法第32条の9に欠格事由が定められております。当連結会計年度末現在において、当社グループは欠格事由(法人であって、その役員のうちに禁固以上の刑に処せられている、成年被後見人もしくは被保佐人または破産者で復権を得ないもの等に該当する者がある、届け出違反等)に該当しておりませんが、将来的に職業安定法第32条の9に定められた欠格事項等に該当した場合には、許可の取り消し、業務停止命令または業務改善命令の対象となるおそれがあります。その場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社が新たに開始したスタートアップM&A仲介サービスにおいては、現在のところ、特に関係省庁の許認可等の制限を受けることはありません。今後、同事業の本格展開を進めるにあたり、関係法令の改正や業界全体の規制強化等が生じた場合には、事業展開や当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対応するため、当社グループでは関連法令の改正動向等の迅速な把握に努めるとともに、定期的な各種コンプライアンス教育によって役職員の意識向上に努めております。また、営業部門の管理監督部署、監査等委員会及び内部監査室が中心となり、役職員の職務上の法令違反については常時監視する体制を整えております。 ④ 個人情報保護について当社グループの主力サービスであるヒューマンキャピタル事業では、多数の個人情報を取り扱っているため、「個人情報の保護に関する法律」が定める個人情報取扱事業者としての義務を課されております。当社グループは、個人情報の管理徹底を図るべく、「個人情報等管理規程」を制定するとともに、一般財団法人日本情報経済社会推進協会が発行するプライバシーマークを取得し、プライバシーマークの運用規程に準拠し、社内教育の徹底を図っております。このような取り組みにもかかわらず、外部からの不正アクセスや、当社グループ役職員の故意または過失により個人情報が流出した場合には、当社グループへの損害賠償請求やブランド価値の毀損、社会的信用力の低下により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対応するため、当社グループは、個人情報の管理徹底を図るべく、「個人情報等管理規程」を制定し、役職員の教育を図っているほか、一般財団法人日本情報経済社会推進協会が発行するプライバシーマークを取得し、2年毎に審査を受けて更新を実施しております。また、個人情報漏洩時に損害を補填する保険にも加入をしております。 ⑤ ベンチャーキャピタル事業における保有株式の評価減リスクについて当社グループにおいて、事業として投資を行っておりますが、その中で、投資対象先のイグジットの延期、事業計画の見直しや実績の乖離によって、当社グループが保有する株式又は当社子会社を通じて組成したファンドが保有する株式の評価減が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対応するため、当社グループは、主としてヒューマンキャピタル事業の人材紹介支援を行っている未上場企業を投資対象として、投資時においてビジネスモデルや市場環境を十分に検討した上で判断するとともに、投資後は投資先の状況把握を定期的に行いリスクの軽減に努めております。 ⑥ 特定事業への依存について当社グループの連結売上高の大部分は、ヒューマンキャピタル事業の収益により構成されています。中期経営方針においてスタートアップM&A仲介サービスを新たな成長の柱として位置付け、事業拡大を図っておりますが、現時点における収益基盤は依然としてヒューマンキャピタル事業に大きく依存しております。そのため、当該事業において想定を超える市場環境の変化や競争力の低下等が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対応するため、新たな成長の柱であるスタートアップM&A仲介サービスにおいては、専門人材の採用・育成を強化し、当社グループの顧客基盤やネットワークを最大限に活用することで、事業規模の拡大と早期の収益化に努めております。 ⑦ 新規事業及びM&Aによる事業拡大について当社グループは、今後、更なる事業拡大を図り、成長産業支援プラットフォームへの進化を目指すため、積極的に新規事業に取り組んでいく考えであります。これにより人材、情報システム投資や広告宣伝費等の追加投資が発生し、損益が一時的に悪化する可能性があります。また新規事業を開始した際には、その新たな事業固有のリスクが加わり、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。また、当社グループは、事業拡大及び新規事業展開に際しては、M&Aや資本提携も有効な手段であるものと認識しております。M&Aや資本提携では、当初想定した事業のシナジー効果の未達、デューデリジェンスの限界等から法的若しくは事業上の新たなリスク要因の発生、PMI(Post Merger Integration)の遅延・失敗等により、期待した事業成果を得られない可能性があります。また期待した収益を得られず、保有する投資有価証券やのれん等の減損処理が発生する場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対応するため、新規事業やM&A、資本提携について、既存サービスとのシナジーやリスク等について十分な検討を行うよう努めております。 (5) 組織体制に関するリスク① 人材確保及び育成について当社グループ事業のさらなる拡大及び企業価値の継続的な向上のためには、人材の確保や人材育成が重要と認識しております。特にヒューマンキャピタル事業においては人材の確保が必要不可欠であるとともに、期待通りの効果を発揮するまでに、一定の育成期間を要することがあります。当社グループは、全社を挙げて人材採用・育成に取り組んでおりますが、当社グループが求める人材が適時適切に確保されなかった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対応するため、当社グループは、全社を挙げて人材採用に努めているほか、社員がやりがいと働きやすさを持って働けるよう就業環境の整備に努めております。 ② 特定経営者への依存について当社グループの代表取締役CEOである志水雄一郎は、当社グループの前身である株式会社セントメディア(現 株式会社ウィルオブ・ワーク)のネットジンザイバンク事業部において事業部長を務め、分社化以降も継続して代表取締役を務めております。同氏は、当社グループの経営方針やブランディングにおいて重要な役割を果たしております。今後、何らかの理由により、同氏の業務執行が困難な状況となった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対応するため、当社グループは、2026年1月1日に共同代表制へ移行し、新たに代表取締役COOとして恒田有希子が就任いたしました。共同代表制のもとで適切な権限委譲や人員体制の強化を進めることで、経営組織の強化を図っております。 (6) その他のリスク① 訴訟について当社グループの事業運営において、提供サービスの不備や個人情報・機密情報の漏洩、契約違反等により、訴訟を提起された場合には、当社グループブランドの毀損や社会的信用力の低下により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対応するため、当社グループでは定期的な各種コンプライアンス教育によって役職員の意識向上に努めております。また、監査等委員会及び内部監査室が中心となり、役職員の職務上の法令違反については常時監視する体制を整えております。 ② 情報システムについて当社グループの事業運営上、情報ネットワークやコンピューターシステムを多岐にわたり利用しており、データベースはクラウド上に保存しております。災害・事故等によるネットワーク障害やサーバーダウン等のシステム障害、悪意ある第三者による不正アクセスが生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクに対応するため、当社グループは、アンチウィルスソフトの導入や情報セキュリティ教育を図っているほか、通信ネットワークの冗長化構成を行い、リスクの軽減に努めております。 ③ 配当政策について当社グループは、現時点では成長過程にあるため、財務体質の強化に加えて事業拡大のための内部留保の充実等を図ることが重要であると考えており、会社設立以来、配当は行っておりません。しかしながら、株主に対する利益還元も経営の重要課題であると認識しており、当連結会計年度においても2026年2月に自己株式取得を実施しております。今後の配当政策の基本方針につきましては、収益力の強化や事業基盤の整備を実施しつつ、当社グループを取り巻く事業環境を勘案し、内部留保とのバランスを取りながら検討していく方針であります。内部留保につきましては、財務体質の強化、競争力の維持・強化による将来の収益力向上を図るための資金として、有効に活用する方針であります。