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ジャパンクラフトホールディングス(7135)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

小売業 小売

事業の概要

  • 持株会社としての経営管理
    ジャパンクラフトホールディングスは、自社では直接事業を行わず、傘下の子会社を管理・統括する持株会社です。グループ全体の経営戦略の策定や、各子会社の事業活動を支援・監督することで、グループ全体の収益力向上を目指しています。これにより、効率的な経営と事業間のシナジー創出を図っています。
  • 手芸関連の小売事業
    主要子会社である藤久が、「クラフトハートトーカイ」などの手芸専門店を全国展開し、手芸用品や生活雑貨を販売しています。実店舗だけでなくECサイトも活用し、多様な顧客層にアプローチしています。この事業はグループの売上の中核を担い、手芸愛好家への幅広い商品提供を通じて収益を上げています。
  • 出版・教育事業
    日本ヴォーグ社が手芸関連の書籍出版を手がけ、ヴォーグ学園が店舗やカルチャースクール、オンラインでのハンドメイド教室を運営しています。これにより、手芸の知識や技術を広め、関連商品の需要を喚起しています。出版と教育を組み合わせることで、手芸文化の振興と新たな顧客層の獲得を目指すビジネスモデルです。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 小売事業
    手芸専門店「クラフトハートトーカイ」を中心とした店舗およびECサイトでの手芸用品・生活雑貨の販売が主な事業です。このセグメントはグループの売上の大部分を占める稼ぎ頭であり、最新年度の売上高は109.00535億円、営業利益は3.18501億円を計上しています。全国展開を通じて広範な顧客層にアプローチしています。
  • 出版・教育事業
    手芸関連書籍の出版事業と、店舗・カルチャースクール・オンラインでのハンドメイド教室運営が主な内容です。このセグメントは、手芸文化の普及と関連商品の需要喚起を担っており、最新年度の売上高は31.4514億円、営業利益は0.4655億円となっています。小売事業と連携し、顧客の創造性を育む役割を担っています。
2025-06 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
RetailBusiness 地域 109 3 2.9%
PublishingEducationBusiness 地域 31 0 1.5%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|612 文字
3【事業の内容】当社は、持株会社として傘下グループ会社の経営管理及びそれに付帯する業務を行っております。当社グループは、当社及び子会社2社によって構成されており、主に手芸に関連する小売店の展開及び書籍の出版を行っております。当社のその他関係会社は、合同会社ルビィであり、業務資本提携を行っております。なお、当社は有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。当社グループの事業に関わる位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、次の2部門は「第5 経理の状況 1連結財務諸表 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。(1) 小売事業手芸専門店「クラフトハートトーカイ」を中心とした店舗、ECモールサイトでの手芸用品・生活雑貨等の販売を藤久が行っております。 (2) 出版・教育事業手芸関連書籍の出版事業を日本ヴォーグ社が行っております。また、店舗やカルチャースクール、オンライン等でのハンドメイドに関する教室事業をヴォーグ学園が行っておりましたが、2026年5月1日付でヴォーグ学園の全株式を譲渡したことにより、連結の範囲から除外しております。 事業の系統図は、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
出版市場の動向や原材料費の市況影響を受け、価格決定力が低い可能性があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ブランド
手芸専門店「クラフトハートトーカイ」や「日本ヴォーグ社」のブランド力。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:自社企画商品の企画・開発・販売状況 / 店舗展開(新規出店・閉店、ECサイト販売) / インショップ型店舗の商業施設集客力変動
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 3 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

ジャパンクラフトホールディングスは、特定の強力なブランドや特許、規制ライセンスなどを有しているという情報は現時点では確認できません。事業内容から、これらの無形資産による競争優位性は限定的と考えられます。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

同社は主にクラフトビールやウイスキーなどの酒類小売事業を展開しています。顧客は特定の店舗やブランドに愛着を持つ可能性がありますが、代替となる店舗や商品も多く存在するため、顧客のスイッチング・コストは低いと考えられます。ただし、一部の熱狂的なファン層にとっては、特定の品揃えや情報提供がスイッチングを抑制する可能性はわずかにあります。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社の事業モデルは、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果を生み出す構造ではありません。店舗の利用や商品の購入が主であり、プラットフォーム型ビジネスのようなネットワーク効果は期待できません。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

酒類小売業において、仕入れルートの確保や効率的な店舗運営によるコスト削減努力は行われていると考えられます。しかし、同業他社との価格競争や、大手流通業者との規模の経済性の差を考慮すると、構造的なコスト優位性を確立しているとは言えません。限定的な仕入れ交渉力や物流効率がわずかな優位性をもたらす可能性はあります。

規模の経済★☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

同社は複数の店舗を展開していますが、酒類小売業界全体で見ると、その規模はまだ限定的です。業界全体で最適化された少数寡占状態を形成しているとは言えず、大手スーパーや専門チェーンと比較して、規模の経済性による優位性は小さいと考えられます。

  • 手芸専門店の全国展開
    子会社の藤久が「クラフトハートトーカイ」を中心に全国に手芸専門店を展開しており、広範な顧客基盤と高いブランド認知度を確立しています。これにより、地域に密着したサービス提供と、安定した顧客流入を確保し、競合他社に対する優位性を築いています。
  • 自社企画商品の開発力
    収益力向上と独自性強化のため、自社で商品の企画・開発に注力しています。これにより、他社にはないオリジナリティあふれる商品を顧客に提供し、ブランド価値を高めています。自社企画商品は店舗総売上高に占める割合も高く、競争力の源泉となっています。
  • 出版・教育事業との連携
    手芸関連書籍の出版とハンドメイド教室の運営をグループ内で行うことで、手芸文化の普及と顧客育成を一体的に進めています。これにより、手芸への関心を高め、関連商品の購入へと繋げる相乗効果を生み出しています。小売事業と教育・出版事業が連携し、顧客の生涯学習をサポートする体制が強みです。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営方針社会構造がデジタル化、システム化の時代へ進展するほど、人は心癒されるものや自己実現を目指してオリジナリティを求め、余暇時間の有効活用や生涯学習を志向すると思われます。人の価値観がモノからコトへ、コトからココロへと変化、多様化するなか当社グループは、日々の生活における「やすらぎ」や「ゆとり」につながる「ハンドメイド」の企画・販売を通じ、「手芸の喜びと感動」を実感していただくため、心豊かなくらしの実現を提案する感動創造企業として、お客様と地域社会に貢献できるよう努力を重ねております。 (2) 経営戦略等当連結会計年度を初年度とする中期経営計画の骨子である手芸の裾野拡大、収益性の向上、グループシナジーの深化に取組み、継続的な事業価値の向上を目指します。 (3) 経営環境当連結会計年度(2025年7月1日から2026年6月30日まで)におけるわが国経済は、企業の設備投資の拡大や個人消費の改善により緩やかな回復基調が続きました。一方で、物価上昇の継続や米国の関税政策、中東情勢の緊迫化等による景気の下振れリスクが存在し、依然として先行き不透明な状況が続いております。当社グループが属する手芸業界及び出版業界においても、原材料価格の高騰によるコスト上昇に加え、手芸コーナーの充実を図る100円ショップとの競合激化や趣味の多様化、愛好者の高齢化によるユーザー減少など、経営環境は一層厳しさを増しております。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題今後の見通しについては、趣味の多様化や愛好者の高齢化による手芸人口の減少や他業種との競合など引き続き厳しい経営環境が続くものと予想されます。このような経営環境の中、当社グループは、グループ経営理念「『手づくり』を通して豊かな心を育み幸せを紡ぐ企業グループへ」のもと、長期ビジョン2030である「『手づくり』を軸に新ビジネス領域を拡大し、お客さまと従業員の自己実現を叶えます」の実現に向け、当連結会計年度を初年度とする中期経営計画の骨子として手芸の裾野拡大、収益性の向上、グループシナジーの深化の3つを掲げております。この中期経営計画のもと、長期ビジョン2030実現に向けた持続的な成長の下地作りのため、各施策を着実に推進してまいります。 (5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、株主重視の経営推進という観点から企業価値を高めるため、高付加価値の商品やサービスの提供により収益基盤の強化を図り、継続的に利益を出せる企業体質を目指しております。目標とする経営指標として2028年6月期を最終年度とする中期経営計画を策定しており、2027年6月期の目標値は売上高144億52百万円、営業利益6億82百万円、2028年6月期は売上高166億40百万円、営業利益11億20百万円であります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営方針社会構造がデジタル化、システム化の時代へ進展するほど、人は心癒されるものや自己実現を目指してオリジナリティを求め、余暇時間の有効活用や生涯学習を志向すると思われます。人の価値観がモノからコトへ、コトからココロへと変化、多様化するなか当社グループは、日々の生活における「やすらぎ」や「ゆとり」につながる「ハンドメイド」の企画・販売を通じ、「手芸の喜びと感動」を実感していただくため、心豊かなくらしの実現を提案する感動創造企業として、お客様と地域社会に貢献できるよう努力を重ねております。 (2) 経営戦略等当連結会計年度を初年度とする中期経営計画の骨子である手芸の裾野拡大、収益性の向上、グループシナジーの深化に取組み、継続的な事業価値の向上を目指します。 (3) 経営環境当連結会計年度(2025年7月1日から2026年6月30日まで)におけるわが国経済は、企業の設備投資の拡大や個人消費の改善により緩やかな回復基調が続きました。一方で、物価上昇の継続や米国の関税政策、中東情勢の緊迫化等による景気の下振れリスクが存在し、依然として先行き不透明な状況が続いております。当社グループが属する手芸業界及び出版業界においても、原材料価格の高騰によるコスト上昇に加え、手芸コーナーの充実を図る100円ショップとの競合激化や趣味の多様化、愛好者の高齢化によるユーザー減少など、経営環境は一層厳しさを増しております。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題今後の見通しについては、趣味の多様化や愛好者の高齢化による手芸人口の減少や他業種との競合など引き続き厳しい経営環境が続くものと予想されます。このような経営環境の中、当社グループは、グループ経営理念「『手づくり』を通して豊かな心を育み幸せを紡ぐ企業グループへ」のもと、長期ビジョン2030である「『手づくり』を軸に新ビジネス領域を拡大し、お客さまと従業員の自己実現を叶えます」の実現に向け、当連結会計年度を初年度とする中期経営計画の骨子として手芸の裾野拡大、収益性の向上、グループシナジーの深化の3つを掲げております。この中期経営計画のもと、長期ビジョン2030実現に向けた持続的な成長の下地作りのため、各施策を着実に推進してまいります。 (5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループは、株主重視の経営推進という観点から企業価値を高めるため、高付加価値の商品やサービスの提供により収益基盤の強化を図り、継続的に利益を出せる企業体質を目指しております。目標とする経営指標として2028年6月期を最終年度とする中期経営計画を策定しており、2027年6月期の目標値は売上高144億52百万円、営業利益6億82百万円、2028年6月期は売上高166億40百万円、営業利益11億20百万円であります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。① 財政状態及び経営成績の状況イ.経営成績当連結会計年度(2025年7月1日から2026年6月30日まで)におけるわが国経済は、企業の設備投資の拡大や個人消費の改善により緩やかな回復基調が続きました。一方で、物価上昇の継続や米国の関税政策、中東情勢の緊迫化等による景気の下振れリスクが存在し、依然として先行き不透明な状況が続いております。当社グループが属する手芸業界及び出版業界においても、原材料価格の高騰によるコスト上昇に加え、手芸コーナーの充実を図る100円ショップとの競合激化や趣味の多様化、愛好者の高齢化によるユーザー減少など、経営環境は一層厳しさを増しております。このような状況のなか、当社は、グループ経営理念「『手づくり』を通して豊かな心を育み幸せを紡ぐ企業グループへ」とその理念に基づいたサステナビリティ方針を掲げ、環境・社会・ガバナンス面での各種課題への継続的な取組みを通じて持続可能な社会の実現に貢献したいと考えております。このような考えのもと、足元の経営環境を踏まえ、当連結会計年度を初年度とする新中期経営計画(2026年6月期から2028年6月期)を2025年9月に公表いたしました。手芸市場における持続的な成長実現に向け、手芸の裾野拡大、収益性の向上、グループシナジーの深化の3つを骨子に据え、ライトユーザーの取り込み強化や、グループ各社の強みを生かした商品開発による他社との差別化、グループ各社の仕入・マーケティングの機能一元化に向けた取組みを推進しております。しかしながら、小売事業における反物生地等の粗利率の高い商品の販売不振や、出版・教育事業における会員数の減少等により、年間の事業計画に対しては売上、営業利益ともに未達となりました。一方でグループ各社の取組みの結果、収益構造は着実に改善しており、前期比で売上は若干減少も営業利益は増加いたしました。また、当連結会計年度において投資有価証券売却益及びヴォーグ学園の株式譲渡による関係会社株式売却益を特別利益として計上しております。さらに、繰延税金資産の計上に伴う法人税等調整額(益)を計上しております。これらの結果、当連結会計年度における経営成績は売上高140億41百万円(前年同期比0.0%減)、営業利益1億6百万円(前年同期比61.5%増)、経常損失11百万円(前連結会計年度は4百万円の経常利益)、親会社株主に帰属する当期純利益は4億31百万円(前連結会計年度は2億57百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。セグメント別の業績は、次のとおりです。 (小売事業)小売事業では、藤久が営む「クラフトハートトーカイ」ブランドを中心とした店舗とECにおいて様々な施策に取組んでまいりました。若年層を中心とした編み物ブームの継続を背景として、編み物関連商品は好調に推移しました。トーカイグループ店舗において編み物初心者向けの1DAYワークショップを開催したほか、国内外の毛糸や編み物関連商品を取り扱うポップアップショップ「旅する毛糸店」を各地で開催し、2025年12月には、お客様が各自編み物を持ち寄って楽しむ編み会イベント「編みパ」を開催する等、編み物の顧客層拡大とイベント強化に取組みました。これまで藤久における売上の柱となっていた入学入園準備に伴う手芸需要は、近年の少子化や既製品の増加により減少傾向にありますが、需要の変化に対応し、入園入学準備関連以外の施策も並行して実施することで売上確保に努めました。引き続き需要の変化に対応した柔軟な取組みを強化してまいります。また、手芸の裾野拡大に向け、IPコンテンツを活用した商品開発に取組むとともに、店舗での初心者向けワークショップや講習会の体験レッスン強化に取組み、モノ消費・コト消費両面の充実を図ることで、新規顧客層開拓を推進いたしました。収益性の向上に向けては、市場調査を徹底し商品・サービスの価格適正化を順次進めるとともに、粗利確保に向けて割引制度の見直しを図り、収益構造の改善に取組みましたが、利益率の高い商品の販売不振などにより年間の利益率改善においては課題を残す形となりました。店舗網については、東北地区で1店舗、関東地区で1店舗、近畿地区で2店舗、中国地区で1店舗、沖縄地区で1店舗の閉鎖を実施した一方、東北地区で1店舗、中部地区で1店舗、沖縄地区で1店舗新規出店し、当連結会計年度末の店舗数は211店舗となりました。これらの結果、小売事業の売上高は109億88百万円(前年同期比0.8%増)、営業利益は3億50百万円(前年同期比10.0%増)となりました。(出版・教育事業)出版・教育事業では、日本ヴォーグ社を中心に様々な施策に取組んでまいりました。日本ヴォーグ社では、編み物ブーム継続を背景に、編み物関連書籍や基礎本シリーズの販売が好調に推移いたしました。2025年10月31日及び11月1日に開催された糸のマーケットイベント「イトマ!」は、今回で開催7回目となり、多くのお客様にご来場いただき売上は過去最高となりました。2025年10月には自社ECサイトである「手づくりタウン」をリニューアルし、「手づくりと生きる、を新しく」をコンセプトに、商品販売だけでなく、情報発信や学びのコンテンツを融合したメディア型ECサイトへの転換を進めました。さらに、2025年12月より有料会員制度「手づくりタウンクラブ」を開始し、顧客との継続的な関係構築に取組んでおりますが、効果発現までに時間を要し、売上への貢献には至りませんでした。また、構造改革に向けた専担部署を立ち上げ、事業ポートフォリオの見直しと収益改善施策を推進しました。不採算事業撤退やコスト削減施策に取組んだほか、在庫活用施策として、2026年1月から3月にかけてECサイト及び日本ヴォーグ社本社にて「手芸祭」を開催し、在庫現金化と顧客接点創出に寄与しました。会員数の減少等により前年同期比で減収となりましたが、構造改革により利益面は改善いたしました。ヴォーグ学園では、これまでに蓄積された手芸に関する情報やテキスト作成のノウハウを活かし、手芸の知識を問う「手芸検定」を新たな取組みとして開始いたしました。なお、2026年5月1日付でヴォーグ学園の全株式を株式会社ハルメク(以下「ハルメク」という。)に譲渡しておりますが、連結除外日までの実績が含まれております。これらの結果、出版・教育事業の売上高は31億24百万円(前年同期比2.7%減)、営業利益は83百万円(前年同期比78.6%増)となりました。 ロ.財政状態(資産)当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ5億29百万円減少し、110億25百万円となりました。流動資産は3億97百万円減少し、72億27百万円となりました。流動資産の減少は、現金及び預金が4億16百万円減少したこと等によるものであります。固定資産は1億31百万円減少し、37億98百万円となりました。固定資産の減少は、投資有価証券が1億44百万円減少したこと等によるものであります。(負債)当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ7億91百万円減少し、70億68百万円となりました。流動負債は4億67百万円減少し、51億72百万円となりました。流動負債の減少は、短期借入金が2億20百万円増加したものの、電子記録債務が2億78百万円、契約負債が3億15百万円減少したこと等によるものであります。固定負債は3億24百万円減少し、18億96百万円となりました。固定負債の減少は、社債が40百万円、長期借入金が71百万円、繰延税金負債が96百万円、資産除去債務が47百万円減少したこと等によるものであります。(純資産)当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ2億62百万円増加し、39億56百万円となりました。純資産の増加は、配当金の支払い1億11百万円があった一方、親会社株主に帰属する当期純利益4億31百万円を計上したことによるものであります。② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3億91百万円減少し、18億87百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果使用した資金は、2億34百万円(前年同期は使用した資金5億1百万円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益3億37百万円があった一方、投資有価証券売却益2億17百万円、関係会社株式売却益1億32百万円、仕入債務の減少2億18百万円があったこと等によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、1億91百万円(前年同期は使用した資金2億33百万円)となりました。これは主に、投資有価証券の売却による収入2億80百万円があった一方、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による支出3億70百万円があったこと等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果得られた資金は、34百万円(前年同期は得られた資金11億31百万円)となりました。これは主に、短期借入金の増加2億50百万円、長期借入れによる収入4億50百万円があった一方、長期借入金の返済による支出4億63百万円、配当金の支払額1億11百万円等によるものであります。③ 仕入及び販売の実績当連結会計年度における仕入及び販売の状況は、次のとおりであります。イ.生産実績セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年7月1日至 2026年6月30日)金額(千円)前年同期比(%)小売事業--出版・教育事業575,547110.6合計575,547110.6ロ.仕入実績セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年7月1日至 2026年6月30日)金額(千円)前年同期比(%)小売事業4,777,959103.1出版・教育事業612,62287.9合計5,390,582101.1ハ.販売実績セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年7月1日至 2026年6月30日)金額(千円)前年同期比(%)小売事業10,985,186100.8出版・教育事業3,055,87497.2合計14,041,061100.0(注)1 セグメント間の取引につきましては、相殺消去しております。2 主な相手先別販売実績及び当該販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため、記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。① 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容イ.経営成績出版・教育事業における会員数の減少等が売上引き下げ要因となった一方で、小売事業では店舗数減少も増収となり、当連結会計年度の売上高は140億41百万円(前年同期比0.0%減)と前連結会計年度からほぼ横ばいとなりました。また、収益構造が改善した結果、営業利益は1億6百万円(前年同期比61.5%増)と改善いたしましたが、経常損失は11百万円(前連結会計年度は4百万円の経常利益)となりました。投資有価証券売却益及びヴォーグ学園の株式譲渡による関係会社株式売却益を特別利益に計上したことから、親会社株主に帰属する当期純利益は4億31百万円(前連結会計年度は2億57百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。ロ.財政状態当連結会計年度の財政状態の分析は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 ロ.財政状態」に記載のとおりであります。② キャッシュ・フローの状況の分析・検討並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報イ.キャッシュ・フローの状況キャッシュ・フローの状況の分析は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。ロ.資本の財源及び資金の流動性当社グループの資金需要の主なものは、商品仕入、人件費等の販売費及び一般管理費であり、設備投資需要のうち主なものは、新規店舗出店に伴う建物及び什器、備品の取得等であります。このような資金需要に対しましては、自己資金及び金融機関からの借入による資金調達により充当しております。なお、資金の流動性に関しては、当社を借入人として運転資金を安定的かつ機動的に調達することを目的としたタームアウト型コミットメントライン契約(貸付極度額27億円)を2026年2月24日に締結(当連結会計年度末における借入実行残高16億円、未実行残高11億円)しております。なお、当社は、2026年8月26日開催の臨時取締役会において、第三者割当による第2回新株予約権発行の募集を行うことについて決議しており、内容については「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりであります。③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。④ 経営上の目標を達成するための客観的な指標等経営上の目標を達成するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 自社企画商品の販売状況
    収益力向上と独自性強化のため自社企画商品の開発に注力していますが、企画・開発の進捗や販売状況によっては、業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。市場のトレンドを読み違えたり、顧客のニーズに合わない商品を開発したりした場合、売上が伸び悩むリスクがあります。
  • 店舗展開と賃借物件への依存
    全国的な店舗展開を行っていますが、出店ニーズに合う物件確保の難しさや、不採算店舗対策の成否が業績を左右する可能性があります。また、店舗の大半を賃借しているため、貸主の都合による退店や、保証金が回収できなくなるリスクも存在します。
  • 出版市場の縮小と原材料費高騰
    手芸関連書籍の出版事業は、コロナ禍の巣ごもり需要が落ち着き、紙の書籍販売が減少傾向にあります。また、書店の閉店が続くことや、用紙などの原材料費、印刷費用が市況によって変動することもリスクです。これらの要因が重なると、出版事業の収益に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,452 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 自社企画商品について当社グループでは、収益力の向上と独自性の強化による差異化を図るため、商品の自社企画・開発に注力しております。当連結会計年度における店舗総売上高に占める自社企画商品の割合は一定の高さを維持しておりますが、企画・開発の進捗状況や販売状況等によっては、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 店舗展開について当社グループは、中核事業として手芸専門店チェーンの全国的な展開を行っております。店舗展開については、個店別に採算を精査したうえで、新規出店及び閉店の要否を判断しております。また、全国の手づくりファンへの多様な商品・サービスの提供手段としてECサイト販売やBtoB等を推進し店舗展開リスクの低減を図っておりますが、当社の出店ニーズに合致する物件確保の可否や、不採算店舗対策次第で店舗収益計画の成否が左右され、業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) インショップ型店舗の展開について当社グループの店舗は、路面店とともに商業施設へのインショップ型の出店も行っておりますが、出店先の商業施設の集客力が変動した場合等には業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 店舗の賃借物件への依存について当社グループの店舗は、大半を賃借しておりますが、貸主の事由によっては業績が好調な店舗であっても当該店舗の退店を余儀なくされる可能性があります。また、当社グループでは出店に際して保証金を差し入れていることから、倒産その他貸主の事由によっては保証金等の全部または一部が回収できなくなる可能性があります。 (5) 固定資産の減損会計適用について当社グループの店舗は、大半を賃借しており、店内設備の陳列什器備品はリース契約により使用し、内装及び電気設備等の一部を負担して設置しております。当社グループでは、主として店舗を基本単位に資産のグルーピングを行っており、各営業店舗の業績推移及び退店・移設の予定によって減損の兆候が生じた場合、もしくは土地等の時価が著しく下落した場合におきましては、減損損失を計上する可能性があります。また、経営成績の状況によっては、本社建物等の共有資産についても、減損損失を計上する可能性があります。 (6) 販売委託契約について当社グループでは、直営店のほか、販売委託制度「オーナーシステム」により、加盟者と販売委託契約を締結して、当社グループが保有するショップブランド名にてチェーン展開を図っております。「オーナーシステム」は、加盟者と共存共栄を図ることを基本方針としており、契約当事者いずれかの要因により信頼関係が損なわれる場合には、店舗運営方針及び施策等の浸透や、店舗政策に基づく出退店または移転等が適時に実施できないなど、店舗運営に支障を来たす可能性があります。 (7) 個人情報の管理について当社グループは、店舗販売事業及び通信販売事業におきまして、会員制を採用して個人情報を取得し、セール案内等の情報提供に利用しており、当該顧客情報の管理に関しては「コンプライアンス・マニュアル」とともに「個人情報保護規程」を制定するなど、運用管理には可能な限りの対策を講じております。しかしながら、何らかの事由により個人情報の流出または誤用が生じた場合には、当社グループに対する顧客からの信用を失うこととなり、業績に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 情報システム管理について当社グループは、コンピュータシステムと通信ネットワークを利用して業務処理を行っており、自然災害や事故のほか、コンピュータウイルスに起因するシステムの障害及び外部からの不正侵入等により、システムダウンもしくは重要データの喪失又は漏洩が生じる可能性があります。当該システムの予防措置について、万一の場合に備え保守・保全の対策を講じ、情報管理体制の内部統制に努めておりますが、想定を超えた侵入技術による不正アクセスやシステム障害等の予期せぬ事態が生じた場合には、社会的信用や業績に影響を及ぼす可能性があります。(9) 大規模自然災害について当社グループは、全国的に店舗を展開しており、店舗の周辺地域において大地震や台風等の自然災害あるいは予期せぬ事故等により、店舗又は商品に物理的損害が生じ店舗営業活動が阻害された場合、さらに人的被害が発生した場合には、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (10) 法的規制について当社グループの行う事業は、商標法や著作権法等の知的財産に関する法律、消費者契約法、不当景品類及び不当表示防止法、家庭用品品質表示法、製造物責任法、独占禁止法、下請代金支払遅延等防止法、特定商取引に関する法律、不正競争防止法等による法的規制を受けております。当社グループでは、リスク・コンプライアンス委員会を設置するなど、社内教育・研修の実施を含めたコンプライアンス体制の整備等、法令を遵守する体制の整備に努めておりますが、これらの法令に違反する事由が生じた場合、また、新たな法令の制定等が行われた場合には、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (11) 出版市場の動向に関するリスク当社グループは、編み物、ソーイングなど手芸関連の書籍を出版しております。出版市場では、販路そのものである書店の閉店が続いており、紙の書籍等の販売は減少傾向にあります。また、用紙等原材料や印刷費用は市況の影響を受けます。したがって、急激な市場・市況変化によっては、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

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