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田中精密工業(7218)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

輸送用機器 自動車・輸送機

事業の概要

  • 部品製造事業が主力
    田中精密工業グループは、自動車部品の製造販売を主軸としています。特に、エンジン部品(VTECロッカーアームASSY、バルブリフター、ピストンピンなど)、トランスミッション部品(シンクロナイザーリング、シャフトなど)、シャーシ部品などを四輪車、二輪車、汎用製品向けに幅広く提供しており、これがグループの主要な収益源となっています。
  • ソリューション事業とモビリティ事業
    部品製造以外にも、工場自動化を支援するソリューション事業と、ホンダ製品の販売やレンタルサービスを行うモビリティ事業を展開しています。ソリューション事業ではAGVや組立装置、検査装置などを提供し、モビリティ事業ではホンダの四輪・二輪・パワープロダクツの販売を手掛けており、事業の多角化を進めています。
  • 本田技研工業との強固な関係
    主要な取引先は本田技研工業株式会社とその関係会社であり、連結売上高の大部分を占めています。これは、同社グループの製品開発初期段階から関与し、顧客の課題解決に応えることで、長期的な取引関係を築いていることを示しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成

田中精密工業グループの事業セグメントは、「部品製造事業」、「ソリューション事業」、「モビリティ事業」の3つで構成されています。部品製造事業は、自動車部品の製造販売が中心で、グループ全体の売上の大部分を占める主要な稼ぎ頭です。ソリューション事業は、工場自動化設備やモーター製造装置、IoTシステムなどを提供しています。モビリティ事業は、ホンダ製品の販売やレンタルサービスなどを手掛けています。部品製造事業は日本、米国、タイ、ベトナムで展開されており、グローバルな事業構成となっています。

2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
PartsManufacturing 事業 303 21 6.8%
Solutions 事業 14 3 20.4%
Mobility 事業 88 3 4.0%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|998 文字
3【事業の内容】当社グループは、部品製造事業における自動車部品の製造販売を主な事業内容とし、その他、ソリューション事業、モビリティ事業に関する製品の販売を行っております。また、当社と継続で緊密な事業上の関係にあるその他の関係会社である本田技研工業㈱(4輪車・2輪車・汎用機製造販売)は主要な取引先であります。事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付けは次のとおりであります。 なお、次の3部門は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。区分用途主要製品主要な会社部品製造事業自動車部品4輪部品エンジン内燃機VTECロッカーアームASSY、バルブリフター、VCRリンクピン、ピストンピン、バルブスプリングリテーナー、テンショナーサブアーム、ウォーターパッセージ当社 エフ・ティ・プレシジョン・インコーポレーテッド タナカ・プレシジョン(タイランド)カンパニ―リミテッド タナカ・プレシジョン・ベトナム・カンパニーリミテッド ㈱米谷製作所電動機インバーターフレームトランスミッション内燃機シンクロナイザーリング、シンクロナイザースプリング、シンクロセット、シャフト、キー電動機モーターカバー、トランスアクスルケース2輪部品エンジンピストンピン、クランクピン、バルブスプリングリテーナー、バルブスプリングシート、キー、バルブリフタートランスミッションシャフト、クラッチカムプレートCOMP、クラッチリフターCOMPシャーシボールレース汎用部品エンジンピストンピン、クランクピン、ロッカーアームASSY、キー、バルブスプリングリテーナー鋳造金型アルミダイカスト金型、低圧鋳造金型、重力鋳造金型航空宇宙部品航空宇宙向け部品ソリューション事業工場自動化AGV、組立装置、検査装置、洗浄装置㈱タナカエンジニアリングモーター製造接着積層コア製造装置(塗布装置、加熱装置、専用接着剤)、巻線固定装置(接着剤塗布装置、専用接着剤)製造分析IоTシステム/ソフトウエア、AIソフトウエアモビリティ事業ホンダ製品(4輪、2輪、パワープロダクツ)、レンタルサービス、その他モビリティ製品㈱ホンダ自販タナカ 〔事業系統図〕以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。 (注)※1 連結子会社(6社) ※2 非連結子会社(1社)

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
特定の取引先への依存度が高く、競合他社との競争により受注を失うリスクがあるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
アルミダイカスト技術や電動車向け製品の技術開発、自動化設備技術などが挙げられる。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
会社が挙げる主要リスク:経済状況の変化による需要低下 / 特定の産業(自動車部品)への依存 / 特定の取引先(本田技研工業)への依存
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 7 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

田中精密工業は、特定のブランド力や特許、規制ライセンス、独占的IPを強みとしている明確な証拠は見当たらない。主要な競争優位性は、技術力や品質、コスト競争力に依存している可能性が高い。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

自動車部品サプライヤーとして、完成車メーカーとの長年の取引関係や、特定の車種に合わせた金型・製造ラインの構築により、一定のスイッチング・コストは存在する。しかし、部品の汎用性や代替技術の登場により、その効果は限定的。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

田中精密工業の事業モデルは、ユーザー数が増えることでサービスの価値が増すネットワーク効果とは無関係である。BtoBビジネスであり、直接的な顧客間のネットワーク効果は期待できない。

コスト優位★★★☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

長年の経験と効率的な生産体制により、精密部品の製造においてコスト競争力を維持している。特に、為替変動への対応力や、海外拠点との連携によるコスト最適化が強みとなっている可能性がある。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

自動車部品業界において、特定の精密部品分野で一定のシェアを確保しており、規模の経済による効率的な生産が可能である。主要な完成車メーカーとの取引実績は、その規模と信頼性を示唆している。

  • 自動車部品製造の技術力
    長年にわたり培ってきた自動車部品製造の技術力が強みです。特にエンジン内燃機部品やトランスミッション部品など、精密な加工技術が求められる製品群において、高品質な製品を提供しています。これにより、主要顧客である本田技研工業からの信頼を得ています。
  • グローバルな生産体制
    日本、米国、タイ、ベトナムに生産拠点を持ち、全世界の市場に製品を供給できるグローバルな生産体制を構築しています。これにより、一部の市場が低迷した場合でも、他の拠点で補完し合うことでリスクを分散し、安定的な供給能力を維持できる可能性があります。
  • 多角的な事業展開
    部品製造事業に加え、工場自動化やAIソフトウェア開発を行うソリューション事業、ホンダ製品の販売を行うモビリティ事業を展開しています。これにより、自動車産業の変化に対応しつつ、新たな収益源を確保しようとする姿勢が見られ、事業ポートフォリオの多様化を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(経営方針) 当社グループは、「心が動く、未来を創る -Next Solution, Next Smile.-」をグループパーパスとして掲げ、お客様や社会の課題解決を通じて新たな価値を創出し続ける企業を目指しております。当該パーパスのもと、長期経営計画「Next35」を策定し、環境変化を成長機会と捉え、事業ポートフォリオの変革による収益力の強化を通じて、成長性と資本効率の向上を両立する経営を推進してまいります。 (経営環境) 当社グループを取り巻く事業環境は、自動車産業における電動化の進展、AI・自動化技術の普及、人口減少・人材不足の深刻化、さらには資本市場からの収益性及び資本効率向上に対する要請の高まりなど、大きな変化の中にあります。特に、脱炭素化の進展に伴う内燃機関関連製品の需要減少や、主要顧客における電動化方針の加速により、当社グループの主力である自動車部品製造事業は構造的な転換期を迎えております。 これらの環境変化は、当社グループの製品構成及び顧客構成に関する主要なリスクと密接に関連しており、リスクと機会の両面から事業運営に影響を及ぼすものと認識しております。 また、当社の株主資本コストは概ね7%~9%の水準と認識しており、資本収益性の向上及びPBRの改善が重要な経営課題となっております。 (経営戦略) 当社グループは、長期経営計画「Next35」に基づき、以下の戦略を推進しております。 1.事業ポートフォリオの変革 従来の内燃機関関連部品中心の事業構造から脱却し、「新規・次世代」「成長牽引」「基盤・育成」「価値再構築」の各領域を踏まえ、収益性と成長性を両立する事業ポートフォリオへの転換を進めております。具体的には、事業全体の構成を見直し、各事業領域の特性に応じた最適な経営資源の配分を行うことにより、成長領域へのシフトを推進しております。部品製造事業においては、次世代モビリティ領域(xEV等)への対応強化と高付加価値化を進めております。ソリューション事業においては、既存ソリューションの進化と規模拡大を進めるとともに、新たなソリューションの創出に取り組んでおります。モビリティ事業においては、サービス価値の拡張を通じて収益基盤の多様化を進めております。さらに、新規事業及び新領域の創出に向けて、M&Aや外部パートナーとの連携を活用し、将来の収益の柱の構築に取り組んでまいります。 2.部品製造事業の収益力強化と構造転換 部品製造事業においては、電動化対応製品への展開拡大や顧客基盤の多様化を通じて、内燃機関依存からの脱却を進めるとともに、付加価値の高い製品領域へ経営資源を重点配分し、収益構造の転換を図ってまいります。特に、熱マネジメント領域や電動化関連部品などの成長分野に経営資源を重点配分し、高付加価値製品群の拡大による収益性向上を図ります。直近拡大著しい北米HEV市場においては新規設備投資等を通じて電動化製品の量産体制を構築し、主要顧客向けの供給能力を強化することで、中長期的な売上基盤の確立を推進してまいります。これら戦略実行過程においては、デジタル化の推進による生産性向上、人材の最適配置、グローバルでの生産体制の最適化を通じて、コスト競争力の強化と収益構造の改善を図ってまいります。 3.新規事業・ソリューション事業の拡大 ソリューション事業においては、製造業における人手不足や自動化ニーズの拡大を背景に、工場自動化設備や電動化関連設備を中心としたソリューションの提供を拡大してまいります。従来の個別設備販売にとどまらず、顧客の課題解決に踏み込んだトータルソリューションの提供を強化し、「製造SIer」としてのビジネスモデルを確立することで、高付加価値化と収益性の向上を図ってまいります。加えて、当社グループが培ってきた製造技術や設備技術を基盤に、新たな事業機会となるソリューションの創出にも取り組んでまいります。 4.モビリティ事業の進化とサービス価値の拡張 モビリティ事業においては、従来の車両販売中心のビジネスモデルから脱却し、お客様のライフサイクル全体にわたる価値提供を行うプラットフォーム型事業への転換を推進してまいります。車両販売に加え、整備・中古車・レンタル・各種サービスを横断的に提供することで、顧客生涯価値(LTV)の最大化を図るとともに、収益源の多様化を進めてまいります。さらに、地域密着型のサービス強化や事業の広域展開、グループ内連携の強化により、持続的な収益基盤の構築を図ってまいります。 5.人材の強化と企業文化の変革 長期経営計画の実現に向けては、人材を最も重要な経営資源と位置付けております。このため、当社グループのパーパスを全社で共有し、社員一人ひとりが主体的に課題解決に取り組み、自ら考え挑戦し続ける企業文化の定着を図ってまいります。あわせて、デジタル技術の活用による業務効率化及び高度化を推進するとともに、専門性の高い人材の育成や外部人材の活用を進め、事業ポートフォリオ変革を支える人材基盤の強化に取り組んでまいります。さらに、評価・処遇制度の整備や組織運営の高度化を通じて、多様な人材が能力を最大限に発揮できる環境を整備し、変革を実行できる組織体制の構築を推進してまいります。 6.資本効率向上と成長投資の実行 当社グループは、企業価値向上に向けて、営業利益、ROE及びROICを重要な経営指標として設定し、事業収益性と資本効率の向上に取り組んでまいります。資本コストを意識した経営を徹底し、資本コスト(概ね7%~9%)を上回る資本収益性の実現を目指すとともに、PBRの改善を重要課題として取り組んでまいります。また、成長投資については、戦略投資及びM&Aを含めた積極的な資源配分を行い、将来の収益基盤の確立を図ってまいります。一方で、株主還元については、配当性向30%を目標水準としつつ、自己株式取得を含めた機動的な施策を実施し、成長投資とのバランスを図りながら株主価値の向上を目指してまいります。 7.長期目標の実現に向けた持続的成長への挑戦 当社グループは、長期経営計画「Next35」において持続的な成長シナリオを描いております。まず2030年に向けては事業基盤の整備とポートフォリオ変革を進め、その後成長を加速させることで、最終的には収益力の大幅な向上及び資本効率の改善を実現してまいります。特に、2035年においては営業利益43億円、ROE10%、ROIC8%水準の達成を目標とし、収益性と成長性を兼ね備えた企業への変革を目指してまいります。 (優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題) 当社グループは、事業環境の構造的変化及び資本市場からの要請を踏まえ、持続的な企業価値の向上に向け、事業ポートフォリオの最適化、収益構造の転換及び資本効率の向上を重要な課題として認識しております。 事業面においては、第一に、自動車産業における電動化の進展に伴い、内燃機関関連事業への依存から脱却し、次世代モビリティ領域(xEV等)への対応を強化するとともに、高付加価値製品へのシフトを進めることが必要であると認識しております。 第二に、新規事業の創出及び成長ドライバーの確立により、収益基盤の多様化を図ることが求められております。 第三に、ソリューション事業においては、製造業における自動化・省人化ニーズの拡大を背景に、課題解決型ビジネスへの転換及び収益性の向上が課題であり、モビリティ事業においては、顧客ライフサイクル全体での価値提供を通じた収益基盤の強化が必要であると認識しております。さらに、これらの事業戦略を実行する基盤として、人材の確保・育成及び企業文化の変革を進め、変革を着実に推進できる組織能力の強化が重要であると認識しております。 財務面においては、資本コストを上回る収益性の確保が重要な課題であり、ROE及びROICの向上を通じた資本効率の改善が求められております。また、資本市場における評価向上の観点から、収益力の強化と中長期的な成長期待の醸成を通じたPBRの改善に取り組む必要があると認識しております。加えて、成長投資と株主還元のバランスを意識した資本配分の最適化を図るとともに、投資効率の向上及び財務基盤の強化を推進していくことが重要であると認識しております。 (経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等) 当社グループは、事業収益性及び資本効率の向上を重視し、営業利益、ROE及びROICを主要な経営指標として位置付けております。 当連結会計年度においては、営業利益23億円、ROE5%、ROIC5%の水準にある中、2025年から2030年にかけては事業基盤の整備及び事業領域の拡大を進めるとともに資本効率の改善を図り、2030年においては営業利益25億円、ROE7%、ROIC7%の達成を目標としております。さらに、2035年を見据えては、事業ポートフォリオ変革の実現により収益性及び資本効率を一段と向上させ、営業利益43億円、ROE10%、ROIC8%の水準を目指してまいります。 これらの指標を総合的に管理することにより、収益拡大と資本効率の向上を両立し、中長期的な企業価値の向上に取り組んでまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(経営方針) 当社グループは、「心が動く、未来を創る -Next Solution, Next Smile.-」をグループパーパスとして掲げ、お客様や社会の課題解決を通じて新たな価値を創出し続ける企業を目指しております。当該パーパスのもと、長期経営計画「Next35」を策定し、環境変化を成長機会と捉え、事業ポートフォリオの変革による収益力の強化を通じて、成長性と資本効率の向上を両立する経営を推進してまいります。 (経営環境) 当社グループを取り巻く事業環境は、自動車産業における電動化の進展、AI・自動化技術の普及、人口減少・人材不足の深刻化、さらには資本市場からの収益性及び資本効率向上に対する要請の高まりなど、大きな変化の中にあります。特に、脱炭素化の進展に伴う内燃機関関連製品の需要減少や、主要顧客における電動化方針の加速により、当社グループの主力である自動車部品製造事業は構造的な転換期を迎えております。 これらの環境変化は、当社グループの製品構成及び顧客構成に関する主要なリスクと密接に関連しており、リスクと機会の両面から事業運営に影響を及ぼすものと認識しております。 また、当社の株主資本コストは概ね7%~9%の水準と認識しており、資本収益性の向上及びPBRの改善が重要な経営課題となっております。 (経営戦略) 当社グループは、長期経営計画「Next35」に基づき、以下の戦略を推進しております。 1.事業ポートフォリオの変革 従来の内燃機関関連部品中心の事業構造から脱却し、「新規・次世代」「成長牽引」「基盤・育成」「価値再構築」の各領域を踏まえ、収益性と成長性を両立する事業ポートフォリオへの転換を進めております。具体的には、事業全体の構成を見直し、各事業領域の特性に応じた最適な経営資源の配分を行うことにより、成長領域へのシフトを推進しております。部品製造事業においては、次世代モビリティ領域(xEV等)への対応強化と高付加価値化を進めております。ソリューション事業においては、既存ソリューションの進化と規模拡大を進めるとともに、新たなソリューションの創出に取り組んでおります。モビリティ事業においては、サービス価値の拡張を通じて収益基盤の多様化を進めております。さらに、新規事業及び新領域の創出に向けて、M&Aや外部パートナーとの連携を活用し、将来の収益の柱の構築に取り組んでまいります。 2.部品製造事業の収益力強化と構造転換 部品製造事業においては、電動化対応製品への展開拡大や顧客基盤の多様化を通じて、内燃機関依存からの脱却を進めるとともに、付加価値の高い製品領域へ経営資源を重点配分し、収益構造の転換を図ってまいります。特に、熱マネジメント領域や電動化関連部品などの成長分野に経営資源を重点配分し、高付加価値製品群の拡大による収益性向上を図ります。直近拡大著しい北米HEV市場においては新規設備投資等を通じて電動化製品の量産体制を構築し、主要顧客向けの供給能力を強化することで、中長期的な売上基盤の確立を推進してまいります。これら戦略実行過程においては、デジタル化の推進による生産性向上、人材の最適配置、グローバルでの生産体制の最適化を通じて、コスト競争力の強化と収益構造の改善を図ってまいります。 3.新規事業・ソリューション事業の拡大 ソリューション事業においては、製造業における人手不足や自動化ニーズの拡大を背景に、工場自動化設備や電動化関連設備を中心としたソリューションの提供を拡大してまいります。従来の個別設備販売にとどまらず、顧客の課題解決に踏み込んだトータルソリューションの提供を強化し、「製造SIer」としてのビジネスモデルを確立することで、高付加価値化と収益性の向上を図ってまいります。加えて、当社グループが培ってきた製造技術や設備技術を基盤に、新たな事業機会となるソリューションの創出にも取り組んでまいります。 4.モビリティ事業の進化とサービス価値の拡張 モビリティ事業においては、従来の車両販売中心のビジネスモデルから脱却し、お客様のライフサイクル全体にわたる価値提供を行うプラットフォーム型事業への転換を推進してまいります。車両販売に加え、整備・中古車・レンタル・各種サービスを横断的に提供することで、顧客生涯価値(LTV)の最大化を図るとともに、収益源の多様化を進めてまいります。さらに、地域密着型のサービス強化や事業の広域展開、グループ内連携の強化により、持続的な収益基盤の構築を図ってまいります。 5.人材の強化と企業文化の変革 長期経営計画の実現に向けては、人材を最も重要な経営資源と位置付けております。このため、当社グループのパーパスを全社で共有し、社員一人ひとりが主体的に課題解決に取り組み、自ら考え挑戦し続ける企業文化の定着を図ってまいります。あわせて、デジタル技術の活用による業務効率化及び高度化を推進するとともに、専門性の高い人材の育成や外部人材の活用を進め、事業ポートフォリオ変革を支える人材基盤の強化に取り組んでまいります。さらに、評価・処遇制度の整備や組織運営の高度化を通じて、多様な人材が能力を最大限に発揮できる環境を整備し、変革を実行できる組織体制の構築を推進してまいります。 6.資本効率向上と成長投資の実行 当社グループは、企業価値向上に向けて、営業利益、ROE及びROICを重要な経営指標として設定し、事業収益性と資本効率の向上に取り組んでまいります。資本コストを意識した経営を徹底し、資本コスト(概ね7%~9%)を上回る資本収益性の実現を目指すとともに、PBRの改善を重要課題として取り組んでまいります。また、成長投資については、戦略投資及びM&Aを含めた積極的な資源配分を行い、将来の収益基盤の確立を図ってまいります。一方で、株主還元については、配当性向30%を目標水準としつつ、自己株式取得を含めた機動的な施策を実施し、成長投資とのバランスを図りながら株主価値の向上を目指してまいります。 7.長期目標の実現に向けた持続的成長への挑戦 当社グループは、長期経営計画「Next35」において持続的な成長シナリオを描いております。まず2030年に向けては事業基盤の整備とポートフォリオ変革を進め、その後成長を加速させることで、最終的には収益力の大幅な向上及び資本効率の改善を実現してまいります。特に、2035年においては営業利益43億円、ROE10%、ROIC8%水準の達成を目標とし、収益性と成長性を兼ね備えた企業への変革を目指してまいります。 (優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題) 当社グループは、事業環境の構造的変化及び資本市場からの要請を踏まえ、持続的な企業価値の向上に向け、事業ポートフォリオの最適化、収益構造の転換及び資本効率の向上を重要な課題として認識しております。 事業面においては、第一に、自動車産業における電動化の進展に伴い、内燃機関関連事業への依存から脱却し、次世代モビリティ領域(xEV等)への対応を強化するとともに、高付加価値製品へのシフトを進めることが必要であると認識しております。 第二に、新規事業の創出及び成長ドライバーの確立により、収益基盤の多様化を図ることが求められております。 第三に、ソリューション事業においては、製造業における自動化・省人化ニーズの拡大を背景に、課題解決型ビジネスへの転換及び収益性の向上が課題であり、モビリティ事業においては、顧客ライフサイクル全体での価値提供を通じた収益基盤の強化が必要であると認識しております。さらに、これらの事業戦略を実行する基盤として、人材の確保・育成及び企業文化の変革を進め、変革を着実に推進できる組織能力の強化が重要であると認識しております。 財務面においては、資本コストを上回る収益性の確保が重要な課題であり、ROE及びROICの向上を通じた資本効率の改善が求められております。また、資本市場における評価向上の観点から、収益力の強化と中長期的な成長期待の醸成を通じたPBRの改善に取り組む必要があると認識しております。加えて、成長投資と株主還元のバランスを意識した資本配分の最適化を図るとともに、投資効率の向上及び財務基盤の強化を推進していくことが重要であると認識しております。 (経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等) 当社グループは、事業収益性及び資本効率の向上を重視し、営業利益、ROE及びROICを主要な経営指標として位置付けております。 当連結会計年度においては、営業利益23億円、ROE5%、ROIC5%の水準にある中、2025年から2030年にかけては事業基盤の整備及び事業領域の拡大を進めるとともに資本効率の改善を図り、2030年においては営業利益25億円、ROE7%、ROIC7%の達成を目標としております。さらに、2035年を見据えては、事業ポートフォリオ変革の実現により収益性及び資本効率を一段と向上させ、営業利益43億円、ROE10%、ROIC8%の水準を目指してまいります。 これらの指標を総合的に管理することにより、収益拡大と資本効率の向上を両立し、中長期的な企業価値の向上に取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度における当社を取り巻く環境は、全体として緩やかな回復基調が続いているものの、地政学リスクの長期化に加え、米国の関税政策や為替相場の変動等、先行き不透明な状況が依然として継続しております。このような状況のもと、取引先であります自動車業界におきましては、回復基調に支えられ、全世界の販売台数は前年度を上回る水準で推移いたしました。 このような環境の中、売上高は㈱米谷製作所の子会社化やソリューション事業における売上の拡大により、43,790百万円(前年同期比8.2%増)となりました。損益につきましては、北米での売上製品構成変化及び新規立上げコストにより、営業利益2,372百万円(同12.3%減)、経常利益2,554百万円(同18.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失の計上により1,194百万円(同33.2%減)となりました。 セグメントの業績は、次のとおりであります。1.部品製造事業 部品製造事業につきましては、㈱米谷製作所の子会社化やxEV向け部品の受注で増収となった一方で、北米での減収影響により、売上高は32,938百万円(前年同期比8.6%増)となり、セグメント利益は1,744百万円(同15.5%減)となりました。2.ソリューション事業 ソリューション事業につきましては、FA関連設備及び無人自動搬送車の販売拡大により、売上高は1,433百万円(前年同期比5.0%増)となり、セグメント利益は370百万円(同32.9%増)となりました。3.モビリティ事業 モビリティ事業につきましては、中古車販売の拡大等により、売上高は9,419百万円(前年同期比7.4%増)となったものの、償却費の増加並びに新店舗設置に伴うイニシャルコストの発生により、セグメント利益は298百万円(同14.2%減)となりました。 総資産につきましては、有形固定資産の増加等により、前連結会計年度末に比べ4,006百万円増加し、47,723百万円となりました。負債の部では、有利子負債の増加等により、1,910百万円増加し、14,572百万円となりました。なお、純資産の部では、利益剰余金の増加等により、2,095百万円増加し、33,151百万円となりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は前連結会計年度と比較して608百万円減少し、当連結会計年度末には7,569百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果得られた資金は4,723百万円(前年同期比6.8%増)となりました。主な内訳は、税金等調整前当期純利益1,678百万円、減価償却費2,680百万円であります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は7,421百万円(前年同期比137.0%増)となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出6,830百万円であります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果得られた資金は1,743百万円(前年同期は2,095百万円の流出)となりました。主な内訳は、長期借入れによる収入2,600百万円、配当金の支払いによる支出883百万円であります。 ③生産、受注及び販売の実績1.生産実績 当連結会計年度の部品製造事業及びソリューション事業の生産実績は、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(千円)前年同期比(%)部品製造事業32,560,039107.1ソリューション事業1,165,42669.2合計33,725,465105.1 2.仕入実績 当連結会計年度のモビリティ事業の仕入実績は、次のとおりであります。セグメントの名称仕入高(千円)前年同期比(%)モビリティ事業7,997,286110.3 3.受注実績 当連結会計年度の部品製造事業及びソリューション事業の受注実績は、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)部品製造事業34,176,909109.63,309,083128.0ソリューション事業1,687,27375.1964,52876.6合計35,864,182107.34,273,611111.2(注)金額は販売価格によっております。 4.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)部品製造事業32,938,042108.6ソリューション事業1,433,031105.0モビリティ事業9,419,385107.4合計43,790,459108.2(注)1)セグメント間の取引については相殺消去しております。2)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)本田技研工業㈱7,433,80318.47,319,53916.7ホンダ・ ディベロップメント・アンド・ マニュファクチュアリング・オブ・アメリカ8,503,26621.08,548,28919.5 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績につきましては、㈱米谷製作所の子会社化やソリューション事業における売上の拡大により、売上高43,790百万円(前年同期比8.2%増)、営業利益2,372百万円(前年同期比12.3%減)となりました。詳細につきましては、前述の「(1)経営成績等の状況の概況 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。 また、総資産につきましては、有形固定資産の増加等により、前連結会計年度末に比べ4,006百万円増加し、47,723百万円となりました。負債の部では、有利子負債の増加等により、1,910百万円増加し、14,572百万円となりました。純資産の部では、利益剰余金の増加等により、2,095百万円増加し、33,151百万円となりました。 なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は6,738百万円であります。また、当連結会計年度末における現金及び預金の残高は9,619百万円であります。 資金は原則として当社で管理しており、当社グループの設備投資資金の調達につきましては、全て当社の事前承認の上実施しております。 当社グループの経営成績に重要な影響を与える主要因として、主要顧客の販売状況及び当社主力製品の販売状況が挙げられます。 その対応といたしましては、直近課題として、依然として不安定な海外情勢に伴う資源価格高騰影響や景気下振れ要因など、先行き不透明な状況が続いていることにより、自動車生産・販売は世界的に不安定な状態が継続し、先行きを見通すことが非常に厳しい状況が続くことが予想されますが、収益力向上による着実な利益の積上げにより、財務体質改善を推進してまいります。 また、自動車業界においては、電動化の進展等により、内燃機関関連製品を中心とした従来の事業構造からの転換が進んでおります。このような事業環境の変化を踏まえ、当社グループは長期経営計画「Next35」に基づき、事業ポートフォリオの変革及び収益構造の転換を進めるとともに、新たな成長基盤の構築に取り組んでおります。 具体的には、自動車部品製造事業においては電動化対応製品や高付加価値製品へのシフトを進めるとともに、ソリューション事業、モビリティ事業及び新規事業の拡大を通じて収益源の多様化を進めております。さらに、これらの取り組みを通じて資本効率の向上を図り、中長期的な企業価値の向上に努めてまいります。今後も、これらの取り組みの進捗を適切に管理するとともに、事業環境の変化に柔軟に対応しながら、持続的な成長と収益力の向上の実現に努めてまいります。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容」に記載のとおりであります。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値には不確実性があるため、実際の結果と異なる可能性があります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。 (棚卸資産) 当社グループは、顧客に対する供給義務を果たすために保有する補修用部品等に係る棚卸資産について、最終入庫あるいは生産終了から一定の期間を超える場合に一定の率に基づいて規則的に帳簿価額を切り下げる方法を採用しております。なお、これらの棚卸資産の評価減の判定は、当社グループが過去より蓄積してきた製品等の出荷データ及び使用実績等により、ライフサイクルの実態を把握できていることを基礎としております。 当社は、棚卸資産の評価にあたり行っている見積りは合理的であると判断しておりますが、将来需要や市場状況などの変化により、追加の評価減が必要となる可能性があります。

事業リスク

  • 経済状況の変化による影響
    世界経済の低迷や消費者の購買意欲の低下は、四輪車、二輪車、汎用製品の需要減少に直結し、自動車部品を製造する同社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。日本、米国、タイ、ベトナムと複数の国で事業展開しているため、各国の経済状況の変化が業績に影響を与えるリスクがあります。
  • 特定の産業・取引先への依存
    売上高の大部分を自動車部品製造事業が占めており、また本田技研工業株式会社とその関係会社への販売が連結売上高の約66.1%(2025年3月期)と高い比率を占めています。そのため、自動車生産台数の変動や、主要取引先の販売状況が悪化した場合、同社グループの業績に大きな影響が出る可能性があります。
  • 特定の製品への依存と電動化の進展
    自動車部品の中でも、四輪エンジン部品のロッカーアームAssyが連結売上高に占める割合が大きく、2025年3月期で54.6%となっています。取引先がロッカーアームに代わる新機構や内燃機関に代わる新動力源(電動車など)を大幅に採用した場合、または競合他社との競争激化により受注を失った場合、業績に深刻な影響が出る可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,799 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経済状況の変化について 世界的な景気の変動や消費者需要の低下は、自動車市場の需要変動を通じて、当社グループの製品需要に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは「日本」、「米国」、「タイ」及び「ベトナム」で事業展開を行っていることから、各国の経済状況の変化や市場動向の変動により、業績に影響を受ける可能性があります。 当該リスクに対し、当社グループは、複数地域での生産・販売体制を構築し、市場変動の影響分散と拠点間の相互補完体制の強化を図っております。 (2)特定の産業への依存について 当社グループは、自動車部品の製造販売を主たる事業としており、自動車産業の動向に業績が大きく影響を受ける構造にあります。 特に、自動車産業においては電動化の進展等により市場構造が大きく変化しており、これらの変化への対応状況によっては業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対し、当社グループは長期経営計画「Next35」に基づき、xEV関連製品への展開及び新規事業の拡大を推進し、収益基盤の多様化を図ってまいります。 (3)特定の取引先への依存について 当社グループの主な販売先は、本田技研工業㈱及びその関係会社であり、連結売上高に占める同グループ向けの販売は高い比率を占めております。このため、同グループの生産動向や販売状況等により、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。 なお、本田技研工業㈱との資本関係の見直しが進められておりますが、当該見直しは、両社の事業上の協力関係を維持しつつ、事業ポートフォリオ戦略及び資本政策の柔軟性を高めることを企図したものであり、本田技研工業㈱が引き続き筆頭株主としての地位を維持しつつ、これまでの事業上の関係性及び経営の安定性を確保することを前提としております。 なお、主要販売先に対する売上高の状況は、以下のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(千円)連結売上高に占める割合(%)金額(千円)連結売上高に占める割合(%)本田技研工業㈱7,433,80318.47,319,53916.7ホンダ・ ディベロップメント・アンド・ マニュファクチュアリング・オブ・アメリカ8,503,26621.08,548,28919.5その他本田技研工業㈱の関係会社10,825,62926.710,646,42324.3合計26,762,70066.126,514,25260.5連結売上高40,474,435100.043,790,459100.0 なお、主要販売先への依存度は前連結会計年度比では低下しているものの、引き続き高い水準にあることから、当社グループは、開発初期段階から顧客ニーズに深く関与することにより既存顧客との関係強化を図るとともに、新規顧客の開拓及び取引拡大に取り組み、顧客基盤の多様化を進めております。 (4)特定の製品への依存について 当社グループは、多様な自動車部品を扱っておりますが、四輪エンジン部品であるロッカーアームAssyの連結売上高に占める割合は、2025年3月期54.6%、2026年3月期49.1%と高く、重要な収益源であります。このため、電動化の進展に伴う内燃機関関連製品需要の構造的な縮小や、技術革新による代替製品の出現、競争環境の変化による受注減少等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対し、当社グループはxEV関連製品の開発及び受注拡大に取り組むとともに、高付加価値化製品へのシフト、新規製品及び新事業領域の拡大を通じて収益基盤の多様化を推進しております。 (5)品質問題について 当社グループは、製造工程等において品質不具合が発生した場合、製品補修費用の発生、顧客からの信頼低下、供給体制への影響等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、グローバルな品質保証体制の強化、開発段階から量産に至る品質管理の徹底、不具合の未然防止及び再発防止に向けた取り組みを通じて、品質の維持・向上に努めております。 (6)為替変動について 当社グループは、製造及び販売する製品について、海外のグループ会社との直接取引及び商社を介した取引を行っております。商社を介した取引は自国通貨決済のため仕入れ値の変動はありませんが、直接取引では自国通貨安が進行した場合、仕入れ値が上昇し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 特に、米ドルやタイバーツの為替変動は、海外子会社における売上高及び費用の円換算額に影響を及ぼすほか、部材調達コストや収益性にも影響を与える可能性があります。 また、為替相場の急激な変動が生じた場合には、価格転嫁の遅れや市場環境の変化により、当社グループの業績に影響を及ぼすことがあります。 さらに、連結財務諸表の作成に際し、海外子会社の財務諸表を期末の為替レートにより邦貨換算するため、為替変動が当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 当該リスクに対し、当社グループは、為替変動による影響を継続的に把握し、取引条件の見直しを適宜行うとともに、必要に応じて為替予約等のヘッジ手法を活用し、その低減に努めております。 (7)災害・戦争・テロ・ストライキ等の影響について 自然災害、感染症の流行、戦争、テロ、ストライキ等の発生により、生産拠点、調達網及び物流網に影響が生じる可能性があります。これらが長期化した場合、当社グループの事業活動、財政状態及び経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、生産拠点の分散化、調達先の多様化、並びにサプライチェーン全体でのリスク管理強化を図るとともに、事業継続計画の整備及び運用を推進しております。 (8)特定地域への事業所の集中について 当社グループの国内生産拠点及び販売拠点は富山県に集中しており、当該地域で大規模災害等が発生した場合、生産活動及び販売活動に重大な影響を受ける可能性があります。 当社グループは、海外生産拠点の活用による生産機能の分散や調達体制の多様化を進めるとともに、拠点間の相互補完体制の整備及び事業継続体制の強化により、当該リスクの低減に取り組んでおります。

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