事業の概要
- 自動車部品製造販売今仙電機製作所グループは、自動車用のシート機構部品、電装製品、電子製品の製造販売を主力事業としています。これらは自動車の快適性や安全性に不可欠な部品であり、グループ全体の売上の大部分を占める基盤事業です。特に、シート機構は座席の調整機能、電装製品は電気系統、電子製品は制御システムなど、多岐にわたる製品を提供しています。
- ワイヤーハーネス製造販売航空機用や工作機械用のワイヤーハーネス(電線を束ねた部品)の製造販売も行っています。これは自動車部品以外の分野で培った技術力を活かした事業であり、特定の産業機械や航空機といった専門性の高い分野で事業を展開することで、収益源の多様化を図っています。
- 福祉機器・その他事業電動車いす、義手、義足といった福祉機器の製造販売も手掛けています。また、画像・映像処理装置の製造販売や、従業員向けの福利厚生サービスなども提供しており、社会貢献性の高い事業や、グループ内のニーズに応える事業も展開することで、事業ポートフォリオを広げています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 日本事業売上高393.34億円、営業損失5.1億円。日本セグメントでは、自動車用のシート機構・電装製品、電子製品の製造販売を当社が手掛けています。また、航空機用・工作機械用ワイヤーハーネス、電動車いす等の福祉機器、画像・映像処理装置といった多岐にわたる事業を展開しており、グループ全体の技術開発拠点としての役割も担っています。
- 北米事業売上高301.79億円、営業利益4.41億円。北米地域では、主に自動車用のシート機構製品と電子製品の製造販売を行っています。イマセン ビュサイラス テクノロジー インクが製造を、イマセン メキシコ テクノロジー エス エー デ シー ブイが販売を担っており、現地での生産・販売体制を構築することで、北米市場のニーズに対応しています。
- アジア事業売上高248.28億円、営業利益4.1億円。アジア地域では、シート機構製品、電装製品、電子製品の製造販売を複数の子会社が手掛けています。フィリピン、中国、タイ、インド、インドネシア、台湾など広範囲にわたる拠点を持ち、アジアの成長市場において自動車部品の供給を強化し、地域ごとの需要に応じた事業展開を行っています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| Japan | 地域 | 393 | -5 | -1.3% |
| NorthAmerica | 地域 | 302 | 4 | 1.5% |
| Asia | 地域 | 248 | 4 | 1.7% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、子会社14社及び関連会社2社で構成され、自動車用のシート機構・電装製品及び電子製品の製造販売を主な内容とし、さらにワイヤーハーネス、福祉機器の製造販売等にも事業活動を展開しております。 当グループの事業に関わる位置づけ及びセグメントとの関連は次のとおりであります。なお、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。(1)日本(シート・電装事業、電子事業)シート機構・電装製品及び電子製品……当社が製造販売しております。Mazda Imasen Electric Drive㈱が電子製品の技術開発及び生産技術開発をしております。(その他事業)無動力歩行支援機…………………………㈱今仙技術研究所が製造販売するほか、当社が製造販売しております。電動車いす・義手・義足…………………㈱今仙技術研究所が製造販売しております。航空機用ワイヤーハーネス………………東洋航空電子㈱が製造販売しております。工作機械用ワイヤーハーネス……………㈱岐阜東航電が製造販売しております。画像・映像処理装置………………………㈱シーマイクロが製造販売を行っております。従業員に対する福利厚生サービス………非連結子会社㈱ナイトが行っております。 (2)北米(シート・電装事業)シート機構製品……………イマセン ビュサイラス テクノロジー インクが製造販売し、イマセン メキシコ テクノロジー エス エー デ シー ブイが販売しております。(電子事業)電子製品……………………イマセン メキシコ テクノロジー エス エー デ シー ブイが販売しております。(3)アジア(シート・電装事業)シート機構製品……………広州今仙電機有限公司、武漢今仙電機有限公司、イマセン マニュファクチュアリング(タイランド)カンパニー リミテッド、イマセン フィリピン マニュファクチュアリング コーポレーション、イマセン マニュファクチュアリング インディア プライベート リミテッドが製造販売し、ピーティー・イマセン パーツ インドネシアが販売しております。電装製品……………………今仙電機股份有限公司が製造販売しております。(電子事業)電子製品……………………広州今仙電機有限公司が製造販売しており、武漢今仙電機有限公司、イマセン マニュファクチュアリング(タイランド)カンパニー リミテッドが販売しております。 イマセン ランドホールディング コーポレーションは、イマセン フィリピン マニュファクチュアリング コーポレーションの土地保有会社として設立された会社であります。 非連結子会社㈱ナイトは2026年3月31日付で解散し清算手続中であります。 事業の系統図は次のとおりであります。 (注)※は、連結子会社を表しております。○は、持分法適用会社を表しております。△は、非連結子会社を表しております。なお、非連結子会社㈱ナイトは2026年3月31日付で解散し清算手続中であります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 特定得意先への依存度が高く、経済状況や為替レートの変動に影響を受けやすい。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 自動車部品の品質管理・保証規格IATF16949:2016認証取得や高効率パワーエレクトロニクス技術開発。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:経済状況の変化 / 為替レートの変動 / 特定得意先への依存
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
今仙電機製作所は、自動車部品、特に二輪車部品や小型車向け部品に強みを持つ。長年の実績と特定の顧客との関係性は無形資産となりうるが、特許やブランド力が突出しているわけではない。特定の技術分野でのノウハウ蓄積は限定的なスコア。
スイッチングコスト★★☆☆☆
自動車メーカーとの長年にわたる取引関係は、一定のスイッチング・コストを生む。特に、二輪車部品や小型車向け部品においては、サプライヤー変更には開発・評価コストが発生するため、容易ではない。しかし、汎用部品も多く、完全なロックインではない。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
同社の事業モデルは、ネットワーク効果を直接的に活用するものではない。製品の価値がユーザー数の増加によって増幅されるような構造は見られない。
コスト優位★★☆☆☆
長年の生産経験と、日本国内および海外(中国など)での生産拠点を活用したコスト管理を行っていると考えられる。しかし、グローバルな規模の競合他社と比較して、圧倒的なコスト優位性を示す具体的な証拠は乏しい。効率的な生産体制は存在するが、構造的な低コスト競争力は限定的。
規模の経済★★★☆☆
二輪車部品や小型車向け部品の分野では、一定の市場シェアを確保しており、その規模からくる生産効率や調達力は競争優位となりうる。特に、特定のニッチ市場においては、業界規模に対して最適な少数寡占的な地位を築いている可能性がある。しかし、自動車部品業界全体で見ると、規模の面でさらに大きなプレイヤーが存在する。
- グローバルな生産・販売体制今仙電機製作所グループは、日本、北米、アジアにわたる広範な生産・販売拠点を有しています。これにより、各地域の市場ニーズに合わせた製品供給が可能となり、為替変動リスクの軽減や、顧客への迅速な対応を実現しています。特に自動車部品関連事業では、主要市場での地産地消を推進しています。
- 多様な製品ポートフォリオ自動車部品(シート機構、電装、電子製品)を核としながらも、航空機・工作機械用ワイヤーハーネス、福祉機器、画像・映像処理装置など、幅広い製品を手掛けています。これにより、特定の市場や製品への過度な依存を避け、事業リスクの分散と安定的な収益基盤の構築を目指しています。
- 品質保証と技術開発力自動車産業の国際的な品質管理規格であるIATF16949:2016の認証を取得し、世界に通用する品質保証体制を確立しています。また、電子製品の技術開発や生産技術開発を行う子会社を擁しており、電動車市場の急成長に対応するための電動駆動ユニットの開発など、将来を見据えた技術革新にも注力しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針 当社グループを取り巻く事業環境は、依然として続く物価高騰や、中東・ウクライナ情勢などの地政学リスク、中国における成長鈍化などにより、先行き不透明な状況が続いております。 こうした環境下において、中期経営計画も最終年度を迎え、様々な環境変化に対応できるよう体制強化に取り組んでおります。 さらには長期での事業成長に向けても基盤作りが進んでおり、今後も長期目標の達成に向け、攻めと守りの両面でスピード感を持って取り組んでまいります。 (2)中長期経営計画 1.長期目標を達成するための3年間の中期経営計画を策定 2.シート電装事業・電子事業の主要2事業に集中 3.資本コスト・株価を意識した経営の実現 足元の事業環境におきましては、・中国における日系OEM不振による生産減少・米国でのEV車戦略の方針転換・アジアにおける生産台数伸び悩み など想定以上の事業環境の変化が売上に影響しております。 それらを考慮し、中期の最終年度である2026年度中期収益目標は、当初目標として掲げた売上高910億円、営業利益4.0%を売上高860億円、営業利益3.5% に見直しましたが、ROE「4.0%以上」とした目標は維持し、達成に向けて引き続き、取り組んでまいります。 中期経営計画の達成に向けては、以下の「9つの重点施策」を掲げ取り組みを進めてまいります。 ①意思決定のスピードアップと権限移譲の促進 ②営業機能の強化 ③メガサプライヤーを超える競争力の強化 ④北米・中国再編による収益強化 ⑤調達構造の再構築による材料費率の改善 ⑥稼ぐ力の再構築 ⑦ROEと資本コストを意識した資本政策 ⑧グループシナジーによる将来製品開発 ⑨ESG経営の推進 (3)経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 今後の当社グループを取り巻く事業環境については、中東情勢に起因するエネルギー・資源価格の高騰、米国における通商政策の動向、為替相場の不安定な推移等により、先行きは依然として不透明な状況が続くものと予想されます。 当社グループが関連する自動車業界においては、競争力の高いメガサプライヤーの参入や海外ローカルメーカーの台頭により競争が激化しております。また、EV車戦略に関するOEMメーカーの方針転換などの状況を踏まえ、こうした事業環境の変化にスピード感をもって対応していかなければならないと認識しております。 当社グループにおきましては、中期会社目標で掲げる9つの重点施策を「倍速の経営スピード」で実行し、安定した収益基盤を確立するべく、以下の施策に取り組んでまいります。(収益基盤のさらなる強化) 業績回復に向けて取り組んだ北米再編、中国・タイでの人員最適化などの構造改革に加え、さらなる競争力強化や事業成長に向けて、国内工場再編、調達構造の再構築、自動化・省人化等の合理化投資を推進します。これにより、外部環境の変化に左右されにくい収益基盤の構築を目指します。(成長市場・成長分野への展開) インド市場における生産能力の拡大及び現地ローカルメーカー向け拡販を継続するとともに、テイ・エス テックとの協働によるグローバル拡販を通じて、事業規模の拡大を図ります。また、電子事業においては、次世代インバータ製品をはじめとする高付加価値製品への投資を継続し、中長期的な成長ドライバーとしての競争力強化に取り組みます。(資本コストや株価を意識した経営の実現) 中期経営計画で掲げる9つの重点施策を着実に実行することで収益力の向上を図るとともに、資産の有効活用を通じてキャッシュを創出し、事業成長に向けた投資や株主還元に充当することで、資本効率の向上を進めていきます。(ESG経営を基軸とした持続的成長) 環境負荷低減への取り組み、人的資本への投資、コーポレート・ガバナンスの強化に加え、サプライチェーンを含めたサステナビリティ向上の取り組みを推進することで、持続可能な社会の実現と企業価値向上の両立を図ります。 当社グループは、これらを着実に推進することにより、さらなる業績回復と事業成長の実現を目指してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針 当社グループを取り巻く事業環境は、依然として続く物価高騰や、中東・ウクライナ情勢などの地政学リスク、中国における成長鈍化などにより、先行き不透明な状況が続いております。 こうした環境下において、中期経営計画も最終年度を迎え、様々な環境変化に対応できるよう体制強化に取り組んでおります。 さらには長期での事業成長に向けても基盤作りが進んでおり、今後も長期目標の達成に向け、攻めと守りの両面でスピード感を持って取り組んでまいります。 (2)中長期経営計画 1.長期目標を達成するための3年間の中期経営計画を策定 2.シート電装事業・電子事業の主要2事業に集中 3.資本コスト・株価を意識した経営の実現 足元の事業環境におきましては、・中国における日系OEM不振による生産減少・米国でのEV車戦略の方針転換・アジアにおける生産台数伸び悩み など想定以上の事業環境の変化が売上に影響しております。 それらを考慮し、中期の最終年度である2026年度中期収益目標は、当初目標として掲げた売上高910億円、営業利益4.0%を売上高860億円、営業利益3.5% に見直しましたが、ROE「4.0%以上」とした目標は維持し、達成に向けて引き続き、取り組んでまいります。 中期経営計画の達成に向けては、以下の「9つの重点施策」を掲げ取り組みを進めてまいります。 ①意思決定のスピードアップと権限移譲の促進 ②営業機能の強化 ③メガサプライヤーを超える競争力の強化 ④北米・中国再編による収益強化 ⑤調達構造の再構築による材料費率の改善 ⑥稼ぐ力の再構築 ⑦ROEと資本コストを意識した資本政策 ⑧グループシナジーによる将来製品開発 ⑨ESG経営の推進 (3)経営環境並びに優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 今後の当社グループを取り巻く事業環境については、中東情勢に起因するエネルギー・資源価格の高騰、米国における通商政策の動向、為替相場の不安定な推移等により、先行きは依然として不透明な状況が続くものと予想されます。 当社グループが関連する自動車業界においては、競争力の高いメガサプライヤーの参入や海外ローカルメーカーの台頭により競争が激化しております。また、EV車戦略に関するOEMメーカーの方針転換などの状況を踏まえ、こうした事業環境の変化にスピード感をもって対応していかなければならないと認識しております。 当社グループにおきましては、中期会社目標で掲げる9つの重点施策を「倍速の経営スピード」で実行し、安定した収益基盤を確立するべく、以下の施策に取り組んでまいります。(収益基盤のさらなる強化) 業績回復に向けて取り組んだ北米再編、中国・タイでの人員最適化などの構造改革に加え、さらなる競争力強化や事業成長に向けて、国内工場再編、調達構造の再構築、自動化・省人化等の合理化投資を推進します。これにより、外部環境の変化に左右されにくい収益基盤の構築を目指します。(成長市場・成長分野への展開) インド市場における生産能力の拡大及び現地ローカルメーカー向け拡販を継続するとともに、テイ・エス テックとの協働によるグローバル拡販を通じて、事業規模の拡大を図ります。また、電子事業においては、次世代インバータ製品をはじめとする高付加価値製品への投資を継続し、中長期的な成長ドライバーとしての競争力強化に取り組みます。(資本コストや株価を意識した経営の実現) 中期経営計画で掲げる9つの重点施策を着実に実行することで収益力の向上を図るとともに、資産の有効活用を通じてキャッシュを創出し、事業成長に向けた投資や株主還元に充当することで、資本効率の向上を進めていきます。(ESG経営を基軸とした持続的成長) 環境負荷低減への取り組み、人的資本への投資、コーポレート・ガバナンスの強化に加え、サプライチェーンを含めたサステナビリティ向上の取り組みを推進することで、持続可能な社会の実現と企業価値向上の両立を図ります。 当社グループは、これらを着実に推進することにより、さらなる業績回復と事業成長の実現を目指してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における世界経済は、国内では雇用・所得環境に改善の兆しが見られたものの物価高騰による実質賃金の停滞や円安の継続を背景に、個人消費の回復は緩やかなものにとどまりました。海外におきましては、中東・ウクライナ情勢など地政学リスクの長期化や中国における成長鈍化などにより、先行き不透明な状況が続きました。 当社グループが関連する自動車業界においては、中国市場における日系メーカーの販売不振や、米国での追加関税などを受け、厳しい経営環境が続いております。 このような経営環境の中、当社グループでは「業績回復と事業成長」を中期目標として掲げ、9つの重点施策に基づく構造改革および原価低減活動を着実に推進してきました。 北米拠点では、事業成長に向けた体質強化を目的として、前期においてテネシー工場からオハイオ工場への生産移管を実施し、当期にてテネシー工場の売却を完了しました。併せて、組立ラインの自動化をはじめとする省人化や構内物流の合理化を進め、固定費の削減及び生産効率の向上により、収益構造の改善を図ってまいりました。 中国拠点では、市場環境の変化を踏まえて、需要動向に応じた生産体制の最適化とコスト競争力の強化を進めています。希望退職を含む人員最適化を実施するとともに、一貫生産ラインの導入や材料の現地調達化を推進し、原価低減および地産地消の取り組みに努めました。 成長市場と位置付けるインド拠点においては、生産能力の拡充に向け設備投資を進めるとともに、テイ・エス テックとの協働による拡販活動を通じて、新規受注の獲得など、事業基盤の拡大を進めております。 国内においては、業績回復が最優先であり「稼ぐ力の再構築」を重点施策として、電装製品の工場集約、岐阜工場を主とした自動化設備など合理化投資を実施し、固定費削減と生産効率向上に結び付けています。併せて、電子事業の拡大に向け、生産体制の整備や次世代インバータ製品の量産準備を行っております。 資本効率向上の観点では、政策保有株式の縮減および遊休資産の売却を進め、将来の成長投資に向けた資金確保に努めております。 このような施策に取り組んだ結果、当連結会計年度の売上高は87,149百万円(前期比7.6%減)と減収ではあるものの、営業利益は、中期の会社目標「業績の回復と事業成長」の実現に向けて9つの重点施策に取り組む中で、構造改革や原価低減活動の効果が表れたことにより2,037百万円(前期比417.8%増)となりました。経常利益は前期に比べ営業利益の増加により2,122百万円(前期比314.7%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、前期における多額の投資有価証券売却益が大幅に縮小したものの、当期は営業利益の増加が大きく寄与したことに加え、米国子会社におけるテネシー工場売却に伴う固定資産売却益を計上したことにより2,480百万円(前期比19.0%増)となりました。 セグメントごとの業績は、次のとおりであります。 (a) 日本 新規受注による増加はあるものの、モデル末期機種の生産終了の影響を受け、売上高は38,461百万円(前期比2.2%減)となりました。利益面につきましては、海外拠点からの開発費回収に加え、合理化投資をはじめとした改善施策が計画以上に推進できたことにより、営業利益は580百万円(前期は510百万円の損失)と黒字化しました。 (b) 北米 為替の影響に加え、半導体問題に起因する減産や、生産品目の入れ替わりに伴うモデル末期機種の生産終了により、売上高は25,004百万円(前期比17.1%減)となりました。一方、北米拠点の集約による構造改革をはじめ、原価低減活動および合理化を進めた結果、営業利益は508百万円(前期比15.1%増)となりました。 (c) アジア インドにおける生産増加はあるものの、中国およびタイでの生産減少の影響により、売上高は23,683百万円(前期比4.6%減)となりました。一方、中国およびタイで実施した希望退職を含む構造改革に加え、現調化の推進をはじめとする調達コストの改善により、営業利益は956百万円(前期比132.9%増)となりました。 ②生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)日本38,851△1.2北米25,123△17.8アジア22,254△4.9合 計86,229△7.6 (注) 上記の金額は、販売価格によっております。 b.受注実績 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)日本38,843△1.95,3927.6北米24,892△14.82,350△4.5アジア23,549△4.61,869△6.7合 計87,285△6.69,6121.4 c.販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)日本38,461△2.2北米25,004△17.1アジア23,683△4.6合 計87,149△7.6 (注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。相手先前連結会計年度当連結会計年度販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)NHK Seating of America,Inc.9,51710.1--(注) 当連結会計年度のNHK Seating of America,Inc.については、総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。①財政状態及び経営成績等の状況に関する分析・検討内容財政状態の分析a.流動資産 当連結会計年度末における流動資産の残高は53,526百万円(前期比899百万円の増加)となりました。電子記録債権が1,021百万円、売掛金が384百万円減少したものの、現金及び預金が2,345百万円増加したことなどによるものであります。b.固定資産 当連結会計年度末における固定資産の残高は27,584百万円(前期比1,879百万円の増加)となりました。投資その他の資産が1,497百万円増加したことなどによるものであります。c.流動負債 当連結会計年度末における流動負債の残高は20,787百万円(前期比282百万円の増加)となりました。電子記録債務が2,628百万円減少したものの、短期借入金が3,597百万円増加したことなどによるものであります。d.固定負債 当連結会計年度末における固定負債の残高は4,225百万円(前期比560百万円の減少)となりました。リース債務が356百万円減少したことなどによるものであります。e.純資産 当連結会計年度末における純資産の残高は、56,098百万円(前期比3,057百万円の増加)となりました。利益剰余金が1,158百万円、為替換算調整勘定が1,052百万円増加したことなどによるものであります。経営成績の分析 当連結会計年度における売上高は87,149百万円(前期比7.6%減)となりました。セグメント別では、日本につきましては、新規受注による増加はあるものの、モデル末期機種の生産終了の影響により、売上高は38,461百万円(前期比2.2%減)になりました。北米は、為替の影響に加え、半導体問題に起因する減産や、生産品目の入れ替わりに伴うモデル末期機種の生産終了により、売上高は25,004百万円(前期比17.1%減)、アジアは、インドにおける生産増加はあるものの、中国およびタイでの生産減少の影響により、売上高は23,683百万円(前期比4.6%減)となりました。 利益につきましては、中期の会社目標「業績の回復と事業成長」の実現に向けて9つの重点施策に取り組む中で、構造改革や原価低減活動の効果が表れたことにより営業利益は2,037百万円(前期比417.8%増)、経常利益は2,122百万円(前期比314.7%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前期における多額の投資有価証券売却益が大幅に縮小したものの、当期は営業利益の増加が大きく寄与したことに加え、米国子会社におけるテネシー工場売却に伴う固定資産売却益を計上したことにより2,480百万円(前期比19.0%増)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a.キャッシュ・フローの状況の分析 当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は17,045百万円と前連結会計年度末に比べ2,632百万円の増加となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果増加した資金は、1,948百万円(前期比29.6%減)となりました。これは主として、売上債権の減少が1,725百万円であったことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果減少した資金は、1,724百万円(前期は4,503百万円の増加)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出が3,166百万円、有形固定資産の売却による収入が1,334百万円であったことによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果増加した資金は、1,282百万円(前期は4,987百万円の減少)となりました。これは主として、短期借入金の純増が3,666百万円、リース債務の返済による支出が722百万円、長期借入金の返済による支出が688百万円であったことによるものであります。 b.資本の財源及び資金の流動性 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料の購入費、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用、税金の支払い、新製品立ち上がりに伴う生産設備や金型投資等です。 短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。 なお、当連結会計年度において3,805百万円の設備投資を実施しており、資金の調達につきましては、自己資金及び借入金によっております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績などを勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、第5「経理の状況」の連結財務諸表の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすものと考えております。 なお、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、繰延税金資産の回収可能性の判断及び固定資産の減損に関する判断に関しては、第5「経理の状況」の連結財務諸表の「重要な会計上の見積り」に記載しております。 a.製品保証引当金 当社グループは、製品の品質保証期間内に発生する製品保証費の支払に備えるため、過去のクレームを基礎にして発生見込額を見積り計上しております。従いまして、実際の製品保証費は見積りと異なる場合があり、将来の業績に影響を及ぼす可能性があります。b.退職給付に係る負債 当社グループの退職給付費用及び退職給付債務は、数理計算上で使用される前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件には、割引率や年金資産の長期期待運用収益率など、多くの見積りが存在しております。このため、実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、将来の退職給付費用及び退職給付債務に影響を及ぼす可能性があります。c.固定資産の減損 当社グループは、固定資産のうち減損の兆候のある資産又は資産グループについて、将来キャッシュ・フローを見積り、将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回った場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。d.繰延税金資産 当社グループは、繰延税金資産の将来の回収可能性を検討して、回収可能な額を計上しております。繰延税金資産の回収可能性を評価するに当たって、将来の課税所得を合理的に見積もっております。この見積額の変動により、繰延税金資産の全部または一部を将来実現できないと判断した場合、当該判断を行った期間に繰延税金資産の調整額を税金費用として計上します。
事業リスク
- 経済状況の変動リスク欧州・中東の地政学的リスク、米国の追加関税、資源価格の高騰などが、製品を製造・販売する国や地域の経済状況に影響を及ぼす可能性があります。また、SDGsやTCFDといった環境・社会意識の高まり、電動車市場の急成長も、今後の経済動向に大きな変化をもたらし、経営成績や財政状態に影響を与える可能性があります。
- 為替レート変動リスク海外売上高が一定の比率を占めるため、他国の通貨に対する日本円の為替レートの変動は、販売価格の競争力や外貨建て取引の円換算額に影響を与え、経営成績や財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。為替予約や現地調達・生産の推進でリスク軽減を図っていますが、完全に排除することは困難です。
- 特定得意先への依存リスク自動車部品関連事業がグループ総売上高の95.0%を占め、そのうち本田技研工業、マツダ、SUBARU系列への売上高がそれぞれ38.7%、17.0%、13.8%と高い割合を占めています。これらの得意先の事業方針、経営施策、品質問題などが、当社グループの経営成績に直接的な影響を与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
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3【事業等のリスク】 当グループではリスク管理の統括責任者として、取締役よりリスクマネジメントオフィサーを任命するとともに、経営審議会の諮問機関として「リスクマネジメント委員会」を設置し、事業を運営するうえで顕在化する可能性のある、あらゆるリスクの低減に取り組んでいます。 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経済状況の変化について 国内における物価高騰、欧州、中東における地政学的なリスクや米国をはじめとする追加関税などのリスクの高まりは、当社グループが製品を製造・販売している国や地域の経済情勢の変動を招いているとともに、石油・天然ガスなどの資源価格の高騰や、金融市場にも大きな影響を与えています。加えて、SDGsやTCFDなど、人権や環境に対する社会的な意識の高まりや、自動車業界における、完成車メーカーの電動車戦略に関する方針転換などは、今後の経済動向に大きな変化をもたらすとみられ、当社グループの経営成績、財政状態も影響を受ける可能性があります。 当社グループは、欧州、中東における地政学的なリスク、米国の関税リスクについては、そのリスクによって引き起こされる資源価格の高騰、金融市場の混乱、関税対応の混乱等について、影響度合いを注視しながら、個別に対応を検討してまいります。また、SDGsについては、当社のサステナビリティに関する重要課題(マテリアリティ)を設定し、これに基づく取り組みを21年度から推進・展開するとともに、気候関連問題も重要な社会課題のひとつとして認識しており、2023年3月にTCFD提言に賛同を表明しております。加えて、電動車市場への対応では、完成車メーカーとの協業体制により、電動駆動ユニットの開発・生産に関する取り組みを行っております。(2) 為替レートの変動について 当社グループの主要基盤である自動車部品関連事業については、引き続き海外売上高が一定の比率を占めるものと予想されます。他国の通貨に対する日本円の為替レートの変動は、販売価格面での競争力に影響を及ぼし、延いては経営成績に大きな影響を与える可能性があります。 また、当社の外貨建取引による外貨換算額及び連結財務諸表作成に用いる海外グループ会社の財務諸表は、決済、換算時の為替レートにより円換算の価値に影響を与えることから、当社グループの経営成績、財政状態が影響を受ける可能性があります。 当社グループは、為替変動に対しては社内基準に基づき為替予約を実施するとともに、外貨建取引については、その影響を抑えるべく、地産地消に向けた現地調達、現地生産の検討、実施を進めております。(3) 特定得意先への依存について 当社グループは自動車部品関連事業を主たる事業とし、グループ総売上高に占める当該事業の売上高の割合は、当連結会計年度において94.2%となっております。自動車部品関連事業の売上高のうち、本田技研工業㈱系列に対する売上高39.4%、マツダ㈱系列に対する売上高19.5%、三菱自動車工業㈱系列に対する売上高9.8%と高い割合になっており、各社の事業方針、経営施策、各社及び各社取引先における品質問題等が発生した場合の販売影響等により当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。(4) 製品の不具合が生じた場合の責任について 自動車部品関連事業において、当社グループが製造・販売した製品に何らかの不具合が生じた場合、得意先自動車メーカーが実施する改修費用のうち、責任割合に対応する負担が発生することとなり、当社グループの経営成績が影響を受ける可能性があります。 当社グループは、法律上の損害賠償責任が発生した場合に備えて製造物賠償責任保険に加入しておりますが、この保険が最終的に負担する補償額を十分カバーできる保証はないことから、世界に通用する品質保証体制を確立し、お客様に満足いただける製品を提供することを目的として、自動車産業における世界共通の品質管理・保証規格であるIATF16949:2016の認証を取得しており、品質管理・品質保証体制を構築して、製品不具合リスクの軽減を図っております。また、品質重視の環境を整備するべく、品質本部を設置し、品質管理体制の強化、見直しなどにより、グローバル全体で製品の品質向上に取り組みます。(5) コンプライアンス違反について 近年、モノ造り企業において品質に関連する不適切行為の報告が増加しております。当社グループにおいても、品質管理・保証規格であるIATF16949:2016の認証を取得し、品質保証体制を構築しておりますが、それだけでリスクを消し去るものではなく、ひとたびコンプライアンス違反が発生した場合は、当社グループの経営成績に影響を受けるばかりでなく、社会的信用も失墜する可能性があります。 当社グループでは、取り巻くリスクの変化およびコンプライアンス事案への迅速かつ的確な対応を行うため、取締役よりコンプライアンスオフィサーを任命するとともに、「倫理コンプライアンス委員会」を設置して、啓発活動や、メールによる目安箱の設置など、風通しの良い企業風土の醸成に取り組んでおります。加えて、定期的な従業員満足度アンケートにより従業員の満足度、エンゲージメント数値を確認して、働きやすい職場を実現していくとともに、倫理、コンプライアンスを含む緊急事態発生に対するレポートラインを整備し、迅速な対応ができる体制整備に取り組んでおります。(6) 原材料、部品の供給状況による影響について 当社グループにて消費する原材料、部品の調達については、市況変化、関税政策変動、資源エネルギーの供給不安による価格高騰の影響を受けており、当事業年度においては、中東情勢の影響も加わり、先行きが不透明な状況にあります。今後、事態がさらに悪化した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループは、日頃より原価低減活動に取り組むとともに、世界的な供給状況の混乱を受けて、調達先の複数化、在庫日数の延長や需給変動と調達期間のギャップ等、環境や調達先起因によるリスクを分析し、生産変動、供給維持に向けた対応や、現地調達への切り替えなどを進めております。 (7) 自然災害、感染症等について 当社グループの国内及び海外の生産拠点において、地震、洪水等の自然災害、感染症等が発生した場合、当社グループの操業に直接的又は間接的に影響を受ける可能性があります。 当社グループは、災害、感染症拡大等の有事に備え、被害を最小限に抑え、事業の継続を図るべく、事業継続計画(BCP)を整備しその対応に努めるとともに、緊急事態発生に対するレポートラインを整備し、迅速な対応ができる体制整備に取り組んでおります。(8) 固定資産の減損損失について 当社グループが保有する有形固定資産、無形固定資産において、資産の価値が著しく下落した場合や事業の損失が継続するような場合には、固定資産の減損損失の計上により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、減損の兆候を捉えた場合、適時に減損損失額の把握を行い、業績及び財務状況に及ぼす影響を最小限とするよう、対応を行います。(9) 情報漏洩、サイバー攻撃について 当社グループが行う生産、販売活動及び各種事業活動は、ITシステム及びシステム間を繋ぐ通信ネットワークを利用しており、通信ネットワークにおける障害や、ランサムウェアに代表されるサイバー攻撃、ハードウェアの故障等のリスクに晒されており、その影響を受けた場合は、事業活動に支障が出る可能性があるとともに、社会的信頼を損ない、多額の費用負担が発生する可能性があります。当社グループでは、様々なITリスクへの対応と、変革するデジタル社会に適応するために、「従業員が どこでも 安全に ストレスフリーに仕事ができるIT環境」を目指したロードマップを作成し、ビジネスツール、セキュリティ基盤の整備を推進するとともに、「今仙情報セキュリティハンドブック」を社内WEB上で公開し、従業員のセキュリティ意識向上に活用しております。(10) 人的資源の流失について 当社グループの主力事業である自動車部品関連事業では、業界各社がデジタル人材の獲得に動いています。加えてこれまでの年功序列型賃金制度からジョブ型給与への移行が進んでおり、ライフスタイルの変化とともに労働力の流動化が加速する中、魅力的な仕事、ライフスタイルにマッチした賃金、福利厚生制度に対応できなければ、人財が流出し、事業の継続に影響を及ぼす事態になる可能性があります。 当社グループでは、環境の変化に対応し、会社と従業員の持続的成長に向けた事業変革として、2024年4月より従来の年功序列型賃金から脱却し、どの世代でも高い目標にチャレンジし活躍している社員を評価する新人事制度に移行しました。今後も引き続き新人事制度を浸透させることにより、従業員とのエンゲージメントを高めて、当該リスクに対応してまいります。(11) 国家間協定・条約等の影響について 世界経済は、グローバル経済から、保護主義的な経済活動に移ってきており、資源エネルギーを取り巻く環境や、半導体製造や電動車などの電池製造などに関わる国家政策は、電機産業、自動車産業に留まらず、全ての経済活動に影響を及ぼしています。米国をはじめとする追加関税や輸出入規制の強化などは、各社及び各社取引先の事業方針、経営施策を含め、当社グループの事業計画が影響を受ける可能性があります。 当社グループでは、国家間協定・条約等の影響を最小限に抑えるべく、各国、各地域の協定・条約の締結動向を注視するとともに、地産地消に向けた現地調達、現地生産の検討、実施を進めております。