事業の概要
- 自動車部品製造販売日本プラストグループは、日本、北米、中国、東南アジアを拠点に、自動車部品の製造と販売を主な事業としています。具体的には、ステアリングホイールやエアバッグモジュールなどの安全部品、空調部品やコンソールといった内装樹脂製品、カバーカウルトップなどの外装樹脂製品を手掛けています。自動車産業の需要に直接影響を受けるビジネスモデルです。
- 安全部品と樹脂部品主要な事業部門は「安全部品部門」と「樹脂部品部門」の2つです。安全部品部門では、自動車の安全性に関わるステアリングホイールやエアバッグモジュールを製造・販売しており、高い品質と信頼性が求められます。樹脂部品部門では、自動車の内装・外装に使われる様々な樹脂製品を製造し、快適性やデザインに貢献しています。
- 多角的な事業展開自動車部品以外にも、「その他事業部門」としてゲーム機用ハンドルなどの製造販売も行っています。また、グループ内での事務処理サービスや製品輸送サービスも提供しており、事業の多角化と効率化を図っています。これにより、自動車産業以外の収益源も確保し、リスク分散に努めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 日本セグメントの収益貢献日本セグメントは売上高460.48億円、営業利益17.11億円を計上しており、グループ全体の収益に大きく貢献しています。主に安全部品、樹脂部品、その他事業部門の製造販売を行い、国内市場での安定した基盤を築いています。本社機能も日本にあり、グループ全体の統括的な役割を担っています。
- 北米セグメントの売上規模北米セグメントは売上高564.17億円と、グループ内で最も高い売上を誇りますが、営業利益は5.37億円と売上規模に比べて利益率は低めです。自動車産業が盛んな北米地域で、安全部品や樹脂部品の製造販売を手掛けており、現地の自動車メーカーへの供給が中心です。競争が激しい市場環境が利益率に影響している可能性があります。
- 中国・東南アジアの事業状況中国セグメントは売上高138.34億円に対し、営業利益は-7.95億円と赤字を計上しており、課題を抱えています。一方、東南アジアセグメントは売上高42.89億円ながら、営業利益13.25億円と高い利益率を達成しています。中国市場での競争激化やコスト増が影響している可能性があり、東南アジアは効率的な事業運営ができていると推測されます。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| Japan | 地域 | 460 | 17 | 3.7% |
| NorthAmerica | 地域 | 564 | 5 | 1.0% |
| China | 地域 | 138 | -8 | -5.7% |
| SoutheastAsia | 地域 | 43 | 13 | 30.9% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】 当社グループは、当社、子会社12社、関連会社1社により構成され、セグメント別には、日本、北米、中国、東南アジアの地域からなっており、自動車部品の製造販売を主な事業としております。 なお、セグメントは地域別に区分されているため、事業の内容を事業部門によって記載しております。 安全部品部門 ステアリングホイール・エアバッグモジュール等の製造販売を行っております。(主な事業会社)日本:当社北米:ニートン・オート・プロダクツ、ニートン・ローム、ニホンプラストメヒカーナ、ニホンマグネシオ、ニートン・オート・メヒカーナ、ニホンプラストメヒカーナ・テマスカルシンゴ中国:中山富拉司特工業有限公司、武漢富拉司特汽車零部件有限公司東南アジア:ニホンプラストインドネシア、ニホンプラストタイランド、ニホンプラストベトナム 樹脂部品部門 空調部品、コンソール等の内装樹脂製品、カバーカウルトップ、プロテクターインナーフェンダー等の外装樹脂製品の製造販売を行っております。(主な事業会社)日本:当社北米:ニートン・オート・プロダクツ、ニートン・ローム、ニホンプラストメヒカーナ、ニートン・オート・メヒカーナ中国:中山富拉司特工業有限公司、武漢富拉司特汽車零部件有限公司東南アジア:ニホンプラストタイランド その他事業部門 ゲーム機用ハンドル等の製造販売を行っております。(主な事業会社)日本:当社 当社の事務処理に関するサービス業務、当社製品の輸送サービス業務を行っております。(主な事業会社)日本:エヌピーサービス㈱、日本プラスト運輸㈱ [事業系統図]
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 原材料価格の高騰が販売価格に転嫁できない場合やコストダウンで吸収できない場合があるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 品質マネジメントシステムISO9001やIATF16949:2016の認証、独自の加工技術と生産・品質管理システム。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:特定の産業、得意先への依存 / 競争の激化 / 海外事業進出
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
財務サマリに時系列データが未収録であり、ブランド力や特許などの無形資産に関する具体的な情報は現時点では入手困難です。公開情報からは、特定の強力な無形資産の存在を示唆する情報は確認できません。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
自動車部品サプライヤーとしての性質上、自動車メーカーとの長期的な取引関係は存在する可能性があります。しかし、部品の汎用性や代替可能性によっては、スイッチング・コストは限定的と考えられます。具体的な取引条件や顧客との関係性の深さを示す情報はありません。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
同社の事業内容(自動車部品製造)において、ネットワーク効果が働くビジネスモデルは想定されません。製品やサービスの利用者が増えることで価値が増幅するような構造は確認できません。
コスト優位★★☆☆☆
輸送用機器部品業界は一般的に価格競争が激しい傾向にあります。同社が長年事業を継続できていることから、一定のコスト管理能力や生産効率は有していると考えられますが、構造的なコスト優位性を示す具体的な証拠はありません。
規模の経済★★★☆☆
輸送用機器部品業界は、特定の車種やメーカー向けに特化した部品を製造する企業が多く、一定の規模を持つ企業が寡占化しやすい構造です。日本プラストが長年にわたり事業を継続していることから、業界内での一定の地位と規模を確保していると考えられます。
- グローバルな生産体制日本プラストは、日本だけでなく北米、中国、東南アジアに子会社を展開し、グローバルな生産・供給体制を構築しています。これにより、各地域の自動車メーカーのニーズに迅速に対応し、効率的な部品供給を可能にしています。特に北米や中国での生産比率が高まっており、国際競争力を強化しています。
- 品質マネジメントシステムISO9001や自動車産業品質マネジメントシステムIATF16949:2016の認証を取得し、高品質な製品製造と品質管理を徹底しています。これにより、自動車メーカーからの信頼を獲得し、安定した取引関係を維持しています。品質の高さは、安全部品や樹脂部品において特に重要な競争優位性となります。
- 技術開発と収益強化第6次中期経営計画では、CASE時代に対応する次世代商品の開発など技術開発力の強化に注力しています。また、製造ラインの自動化・省人化による生産ロス削減など、収益体質の強化にも取り組んでいます。これにより、競合他社に対する優位性を維持し、持続的な成長を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年6月23日)現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営方針当社は、「常に誇り得る商品を作り 顧客に奉仕し 社会に寄与する」を経営理念として、創業以来自動車部品業界での事業活動に取り組んでまいりました。経営理念に加えて、2024年3月期より新たに、企業パーパスとして「プラスチックテクノロジーで安全・快適な未来をつくる」を定めています。この企業パーパスには、当社は創業以来、プラスチック加工技術で自動車ユーザーの方々へ安全で快適な室内空間をお届けしてきたという自負と、未来に向けてはプラスチックテクノロジーを活用したリサイクル技術・循環型資源の活用等を環境配慮に役立てつつ、自動車部品以外の新規事業領域にもチャレンジし、より多くのお客様に「安全・快適な未来」をお届けすることこそが当社の使命であるとの思いを込めています。今後、企業環境はますます厳しくなることが予想され、企業としての的確な舵取りが従来にも増して不可欠となる中で、当社はこれら経営理念と企業パーパスを不変の方向性として常に念頭に置き、経営に取り組んでまいります。また、2024年3月期より長期ビジョンを見直し、2048年を新たな目標年限とした「長期ビジョン2048」に刷新しています。2048年は当社の創業100周年にあたる年であり、長期ビジョン2048では創業100周年までに当社として到達を目指す、ありたき姿として、「すべてのステークホルダーから信頼・期待され、選ばれるオンリーワン企業へ」を掲げています。オンリーワン企業とは、競合他社と比較して突出した技術・独自の製品がある等、当社独自の強みをもって顧客にとって替えの効かない企業をイメージしたものです。長期ビジョン2048では、独自の強みで顧客から高い信頼・期待を勝ち取ることで、株主、取引先、金融機関、地域社会、従業員等、他のステークホルダーからも信頼・期待される魅力ある「オンリーワン企業」となることを当社の目指す方向性として定めており、またこれを念頭に中期経営計画を策定しております。(2) 経営環境、経営戦略及び対処すべき課題2024年3月期からの第6次中期経営計画を振り返ると、新型コロナウイルスや半導体供給不足等の外的要因の影響緩和により業績回復を果たしたものの、中国市場の構造変化による日系自動車メーカーの苦戦、米国新政権の関税・環境政策転換による市場の不確実性増大、それらに起因する主要得意先の経営不振という新たな課題も発生し、経営目標に対しては一部未達の結果となりました。2027年3月期は、これらの影響の継続が想定される他、中東情勢を含む地政学リスクの高まりや、得意先の抜本的な事業戦略見直しといった新たな課題も発生する等、当社を取り巻く事業環境は過去に類を見ない劇的な変化の渦中にあります。このような状況を踏まえ、当社は現段階において合理的かつ信頼性の高い中長期の業績見通しを算定することは困難であると判断し、第7次中期経営計画の公表を見送ることとしました。2027年3月期につきましては、単年度の経営方針に基づき、下記の目標達成に向け、取り組みを推進してまいります。 ① 2027年3月期 経営方針2027年3月期につきましては、単年度の経営方針に基づき、経営課題への対処と第6次中期経営計画からの継続となる、経営基盤強化に関する諸施策に取り組んでまいります。2027年3月期 経営方針a.基本方針優れた人財を育成し、技術革新・プロセスの刷新により、明るい未来を切りひらくb.経営目標管理項目目標値財務指標営業利益率1.8%非財務指標CO2排出量削減廃材排出量削減 c.スローガン革新は人から、未来はここから d.重点施策・人の成長・能力を引き出す環境の整備多様な人材が高い意欲をもって自ら成長し、能力を発揮できる労働環境の構築を目的として、従業員のウェルビーイングの強化に取り組みます。・お客様が認める品質保証体質ゼロディフェクト品質の追求に向け、従来からの取り組みに加え、ものづくりの上流工程である設計開発フェーズから品質向上を意識した商品開発を推進する新たなプロセスを構築します。・新技術・新商品・新領域の開拓自動化技術を始めとした新技術の開発、CASE時代に対応する次世代商品の開発等に向け、社内外のリソースを有効活用し技術革新を目指します。・自動化・デジタル化製造ラインの自動化、DXや生成AIの活用による効率化を推進し、労働生産性の向上を目指します。・稼げる力の強化業務プロセスの刷新による合理化・ロス削減、工場の余剰スペース創出と有効活用、有利子負債の削減等の活動を通じて、より効率的に収益を確保できる体制の構築を目指します。・社会的責任の追求人命を守る事業を扱う企業として、また樹脂事業に携わる企業として、SDGsの目標達成に向け当社が取り組むべき課題を積極的に検討し、2030年の社会貢献領域での事業化を目指します。② 主要な事業の経営環境、経営戦略及び対処すべき課題 現在の自動車業界は、先進国の一部では電気自動車への急進的な移行計画が政策見直しにより後ろ倒しされる一方で、新興国の一部では逆に一足飛びで電気自動車・自動運転の普及が進む等、CASE対応を巡る急激な環境変化に直面しています。これに対し、当社は安全部品部門と樹脂部品部門でそれぞれ取り組みを進めております。・安全部品部門安全部品事業では、先進国を中心として高度化する安全法規への対応に取り組みつつ、新興国でも年々厳しくなる安全法規によりエアバッグの標準装備化が進んでいることを踏まえ、廉価化への対応にも並行して取り組むことで、魅力ある商品をリーズナブルに提案し続けます。また、加速する“つながる車(コネクテッド)”化を受け、運転手と自動車のインターフェースであるハンドルにアラーム機能やセンシング機能を充実させることで、外部からの情報を的確に“車から人へ”伝え、運転手の意思・判断を確実に“人から車へ”伝える情報伝達(HMI)デバイスとして、新たな価値を提案してまいります。・樹脂部品部門自動車に対する要求は、単なる移動手段から、移動する居住空間へと大きく変化しています。ユーザーが求めるクオリティをいかに実現していくか、ニーズの変化をいち早くとらえタイムリーに提供していくか、更には市場のトレンドから次に来るニーズを予測し、新たなウェーブを作り出していくかを求められています。これに対し当社は、視覚、聴覚、嗅覚、触覚に対し、人間が感じる“快適”を当社の独自技術で数値化し、保有するあらゆる技術(樹脂成型技術、マグネシウム鋳造・アルミニウム鋳造技術、塗装技術、加飾技術、組み立て技術等)により、これを具現化していきます。また、両事業領域の融合により“安全で快適な居住空間”を提供し続けます。③ 資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応当社は資本コストや株価を意識した経営の実現に向け、2027年3月期の経営目標達成に向けた施策を着実に実行することで、資本効率と財務健全性の向上を目指します。株主還元については、2026年3月期に変更した配当方針(連結配当性向30%、年間配当金の下限値10円)を継続し、安定的かつ機動的な還元に努めます。加えて、情報開示・IR活動をさらに強化することで、市場からの信頼と適切な評価の獲得を目指してまいります。(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (7) 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」をご参照ください。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年6月23日)現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営方針当社は、「常に誇り得る商品を作り 顧客に奉仕し 社会に寄与する」を経営理念として、創業以来自動車部品業界での事業活動に取り組んでまいりました。経営理念に加えて、2024年3月期より新たに、企業パーパスとして「プラスチックテクノロジーで安全・快適な未来をつくる」を定めています。この企業パーパスには、当社は創業以来、プラスチック加工技術で自動車ユーザーの方々へ安全で快適な室内空間をお届けしてきたという自負と、未来に向けてはプラスチックテクノロジーを活用したリサイクル技術・循環型資源の活用等を環境配慮に役立てつつ、自動車部品以外の新規事業領域にもチャレンジし、より多くのお客様に「安全・快適な未来」をお届けすることこそが当社の使命であるとの思いを込めています。今後、企業環境はますます厳しくなることが予想され、企業としての的確な舵取りが従来にも増して不可欠となる中で、当社はこれら経営理念と企業パーパスを不変の方向性として常に念頭に置き、経営に取り組んでまいります。また、2024年3月期より長期ビジョンを見直し、2048年を新たな目標年限とした「長期ビジョン2048」に刷新しています。2048年は当社の創業100周年にあたる年であり、長期ビジョン2048では創業100周年までに当社として到達を目指す、ありたき姿として、「すべてのステークホルダーから信頼・期待され、選ばれるオンリーワン企業へ」を掲げています。オンリーワン企業とは、競合他社と比較して突出した技術・独自の製品がある等、当社独自の強みをもって顧客にとって替えの効かない企業をイメージしたものです。長期ビジョン2048では、独自の強みで顧客から高い信頼・期待を勝ち取ることで、株主、取引先、金融機関、地域社会、従業員等、他のステークホルダーからも信頼・期待される魅力ある「オンリーワン企業」となることを当社の目指す方向性として定めており、またこれを念頭に中期経営計画を策定しております。(2) 経営環境、経営戦略及び対処すべき課題2024年3月期からの第6次中期経営計画を振り返ると、新型コロナウイルスや半導体供給不足等の外的要因の影響緩和により業績回復を果たしたものの、中国市場の構造変化による日系自動車メーカーの苦戦、米国新政権の関税・環境政策転換による市場の不確実性増大、それらに起因する主要得意先の経営不振という新たな課題も発生し、経営目標に対しては一部未達の結果となりました。2027年3月期は、これらの影響の継続が想定される他、中東情勢を含む地政学リスクの高まりや、得意先の抜本的な事業戦略見直しといった新たな課題も発生する等、当社を取り巻く事業環境は過去に類を見ない劇的な変化の渦中にあります。このような状況を踏まえ、当社は現段階において合理的かつ信頼性の高い中長期の業績見通しを算定することは困難であると判断し、第7次中期経営計画の公表を見送ることとしました。2027年3月期につきましては、単年度の経営方針に基づき、下記の目標達成に向け、取り組みを推進してまいります。 ① 2027年3月期 経営方針2027年3月期につきましては、単年度の経営方針に基づき、経営課題への対処と第6次中期経営計画からの継続となる、経営基盤強化に関する諸施策に取り組んでまいります。2027年3月期 経営方針a.基本方針優れた人財を育成し、技術革新・プロセスの刷新により、明るい未来を切りひらくb.経営目標管理項目目標値財務指標営業利益率1.8%非財務指標CO2排出量削減廃材排出量削減 c.スローガン革新は人から、未来はここから d.重点施策・人の成長・能力を引き出す環境の整備多様な人材が高い意欲をもって自ら成長し、能力を発揮できる労働環境の構築を目的として、従業員のウェルビーイングの強化に取り組みます。・お客様が認める品質保証体質ゼロディフェクト品質の追求に向け、従来からの取り組みに加え、ものづくりの上流工程である設計開発フェーズから品質向上を意識した商品開発を推進する新たなプロセスを構築します。・新技術・新商品・新領域の開拓自動化技術を始めとした新技術の開発、CASE時代に対応する次世代商品の開発等に向け、社内外のリソースを有効活用し技術革新を目指します。・自動化・デジタル化製造ラインの自動化、DXや生成AIの活用による効率化を推進し、労働生産性の向上を目指します。・稼げる力の強化業務プロセスの刷新による合理化・ロス削減、工場の余剰スペース創出と有効活用、有利子負債の削減等の活動を通じて、より効率的に収益を確保できる体制の構築を目指します。・社会的責任の追求人命を守る事業を扱う企業として、また樹脂事業に携わる企業として、SDGsの目標達成に向け当社が取り組むべき課題を積極的に検討し、2030年の社会貢献領域での事業化を目指します。② 主要な事業の経営環境、経営戦略及び対処すべき課題 現在の自動車業界は、先進国の一部では電気自動車への急進的な移行計画が政策見直しにより後ろ倒しされる一方で、新興国の一部では逆に一足飛びで電気自動車・自動運転の普及が進む等、CASE対応を巡る急激な環境変化に直面しています。これに対し、当社は安全部品部門と樹脂部品部門でそれぞれ取り組みを進めております。・安全部品部門安全部品事業では、先進国を中心として高度化する安全法規への対応に取り組みつつ、新興国でも年々厳しくなる安全法規によりエアバッグの標準装備化が進んでいることを踏まえ、廉価化への対応にも並行して取り組むことで、魅力ある商品をリーズナブルに提案し続けます。また、加速する“つながる車(コネクテッド)”化を受け、運転手と自動車のインターフェースであるハンドルにアラーム機能やセンシング機能を充実させることで、外部からの情報を的確に“車から人へ”伝え、運転手の意思・判断を確実に“人から車へ”伝える情報伝達(HMI)デバイスとして、新たな価値を提案してまいります。・樹脂部品部門自動車に対する要求は、単なる移動手段から、移動する居住空間へと大きく変化しています。ユーザーが求めるクオリティをいかに実現していくか、ニーズの変化をいち早くとらえタイムリーに提供していくか、更には市場のトレンドから次に来るニーズを予測し、新たなウェーブを作り出していくかを求められています。これに対し当社は、視覚、聴覚、嗅覚、触覚に対し、人間が感じる“快適”を当社の独自技術で数値化し、保有するあらゆる技術(樹脂成型技術、マグネシウム鋳造・アルミニウム鋳造技術、塗装技術、加飾技術、組み立て技術等)により、これを具現化していきます。また、両事業領域の融合により“安全で快適な居住空間”を提供し続けます。③ 資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応当社は資本コストや株価を意識した経営の実現に向け、2027年3月期の経営目標達成に向けた施策を着実に実行することで、資本効率と財務健全性の向上を目指します。株主還元については、2026年3月期に変更した配当方針(連結配当性向30%、年間配当金の下限値10円)を継続し、安定的かつ機動的な還元に努めます。加えて、情報開示・IR活動をさらに強化することで、市場からの信頼と適切な評価の獲得を目指してまいります。(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (7) 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」をご参照ください。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要及び経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。(1) 財政状態当連結会計年度末における総資産は、85,450百万円となり、1,742百万円増加いたしました。流動資産の残高は、50,254百万円となり、2,238百万円増加いたしました。これは売掛金の増加3,169百万円、現金及び預金の減少1,088百万円が主な要因であります。固定資産の残高は、35,196百万円となり、496百万円減少いたしました。これは有形固定資産の減少1,312百万円、投資有価証券の増加449百万円が主な要因であります。流動負債の残高は、37,945百万円となり、1,291百万円減少いたしました。これは製品保証引当金の減少1,856百万円、短期借入金の増加577百万円が主な要因であります。固定負債の残高は、10,001百万円となり、68百万円増加いたしました。これは長期借入金の増加170百万円、退職給付に係る負債の減少72百万円が主な要因であります。純資産の残高は、37,503百万円となり、2,965百万円増加いたしました。これは利益剰余金の増加1,672百万円、為替換算調整勘定の増加793百万円、その他有価証券評価差額金の増加389百万円が主な要因であります。なお、自己資本比率は、43.9%となっております。(2) 経営成績当連結会計年度における当社グループを取り巻く環境は、中国での日系自動車メーカーの販売苦戦や米国の関税措置による影響が生じたほか、中東情勢の緊迫化等、依然として先行きは不透明な状況にあり、引き続きその動向を注視しております。このような状況の中、当連結会計年度における売上高は、得意先の減産影響等により前期比4.8%減の114,861百万円となりました。製品別の売上高は、安全部品のうち、ハンドルは前期比1.7%減の31,094百万円、エアバッグは前期比12.1%減の27,126百万円、樹脂部品は前期比2.5%減の56,617百万円、その他は前期比24.1%減の22百万円となりました。ハンドルは、得意先の減産影響等を継続して受けているものの、HODハンドルの増加や新車効果等により、売上は前期並みの水準を維持しました。エアバッグは、減産影響等により、減収となりました。樹脂部品は、減産や為替による減収影響を受けているものの、新車効果や金型売上の増加等により、前期並みの水準を維持しました。損益面では、減収影響等により営業利益は、前期比4.5%減の2,647百万円、経常利益は、前期比24.5%増の2,499百万円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失として減損損失を計上した一方で、製品保証引当金戻入額及び投資有価証券売却益の計上により特別利益が増加し、2,012百万円(前期は56百万円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。セグメントの業績は、次のとおりであります。① 日本国内の売上高は、労務費・経費高騰分に対する販売価格転嫁の進展はあったものの、得意先の減産影響等により43,291百万円と前期に比べ2,757百万円(△6.0%)の減収となりました。セグメント利益は、合理化による収益改善はあったものの、減収、賃金上昇、取引先からの値上げ要請に応じた仕入価格の改定等のマイナス影響により1,383百万円と前期に比べ327百万円(△19.1%)の減益となりました。また、一部の国内拠点において、市場環境の変化により、収益性が低下し、短期間での回復が困難であると判断したため、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額いたしました。これに伴い減損損失393百万円を特別損失に計上しております。② 北米北米の売上高は、為替換算や半導体不足に伴う得意先の減産による減収影響はあったものの、自動運転対応部品であるHODハンドルの増加や新車効果、金型売上の増加に加え、関税コスト上昇分に対する回収の一部進展等により57,019百万円と前期に比べ601百万円(1.1%)の増収となりました。セグメント利益は、関税負担や賃金上昇に加え、半導体不足に伴う急激な生産変動による生産効率の悪化のマイナス影響はあったものの、増収影響や合理化による収益改善等により608百万円と前期に比べ70百万円(13.1%)の増益となりました。 ③ 中国中国の売上高は、日系自動車メーカーの販売苦戦の影響等により10,953百万円と前期に比べ2,880百万円(△20.8%)の減収となりました。セグメント損失は、合理化、前期の人員体制の見直し等による収益改善はあったものの、減収等により226百万円(前期は795百万円のセグメント損失)となりました。④ 東南アジア東南アジアの売上高は、得意先の減産影響等により3,596百万円と前期に比べ693百万円(△16.2%)の減収となりました。セグメント利益は、合理化による収益改善等はあったものの、減収、利益率の高い車種の生産減少等のマイナス影響等により887百万円と前期に比べ438百万円(△33.1%)の減益となりました。(3) キャッシュ・フロー当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ、1,088百万円(△7.3%)減少し、当連結会計年度末は13,855百万円となりました。営業活動の結果獲得した資金は2,037百万円(前年同期は6,151百万円の獲得)となりました。これは主に、減価償却費4,476百万円等の資金増加要因が、売上債権の増加2,825百万円等の資金減少要因を上回ったことによるものであります。投資活動の結果使用した資金は4,254百万円(前年同期は3,593百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出4,350百万円等の資金減少要因が、投資有価証券の売却による収入284百万円等の資金増加要因を上回ったことによるものであります。財務活動の結果獲得した資金は827百万円(前年同期は959百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入れによる収入3,497百万円等の資金増加要因が、長期借入金の返済による支出2,997百万円等の資金減少要因を上回ったことによるものであります。(4) 生産、受注及び販売の実績① 生産実績 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)前年同期比(%)日本(百万円)43,347△5.1北米(百万円)56,7590.2中国(百万円)10,776△21.0東南アジア(百万円)3,789△13.5合計(百万円)114,673△4.7 (注)金額は販売価格によっており、セグメント間取引については、相殺消去しております。 ② 受注実績 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)日本43,508△5.03,7516.2北米56,9880.24,988△0.6中国10,827△17.9719△15.0東南アジア3,640△12.329817.3合計114,964△4.29,7581.1 (注)金額は販売価格によっており、セグメント間取引については、相殺消去しております。 ③ 販売実績 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)前年同期比(%)日本(百万円)43,291△6.0北米(百万円)57,0191.1中国(百万円)10,953△20.8東南アジア(百万円)3,596△16.2合計(百万円)114,861△4.8 (注) 1.金額は販売価格によっており、セグメント間取引については、相殺消去しております。 2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。相手先前連結会計年度当連結会計年度販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)日産自動車㈱27,49222.826,19022.8Nissan North America, Inc.16,31013.517,14214.9 3.販売実績が総販売実績の100分の10未満の相手先については記載を省略しております。(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要となる事項については、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。重要な見積りについては「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」をご参照ください。 (6) 資本の財源及び資金の流動性当社グループの運転資金需要のうち主なものは、生産活動に必要な材料費、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であり、投資を目的とした資金需要については、事業伸長・生産性向上・合理化等、企業競争力強化を目的とした投資及び事業遂行に関連した投資が主な内容であります。今後の重要な資本的支出の予定及びその調達源については、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載しております。当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を効率的・安定的に確保するため、営業活動から得られたキャッシュ・フローを主とし、必要に応じて金融機関からの借入等により充当しており、当社グループの資金調達については本社で一元管理しております。また、国内金融機関において流動性の補完に対応可能な40億円のコミットメントライン契約を締結し緊急時の対応資金を確保しております。(7) 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループでは、2024年3月期からの3年間を計画期間とする第6次中期経営計画を定め、「品質:ゼロディフェクトのやり切り」「収益:営業利益率3%」「SDGs:CO2/廃材排出量削減」を経営目標として掲げ、2026年3月期はその最終年度として、諸活動を継続しております。また、2027年3月期については、「財務指標:営業利益率」「非財務指標:CO2排出量削減、廃材排出量削減」を経営目標の指標として掲げ、活動を推進しております。・品質:ゼロディフェクトのやり切り2026年3月期は、機械・設備による品質保証、制度・仕組みによる品質保証を両軸として諸活動に取り組んでまいりました。自動運転対応部品であるHODハンドルにおける電子部品の品質問題の影響が長引いた関係で、ゼロディフェクトの達成には至っておりませんが、第6次中期経営計画の活動の成果として、製品品質は改善傾向にあります。2027年3月期においても、ゼロディフェクトの達成に向け、引き続き活動を継続してまいります。・収益:営業利益率3%2026年3月期は、第6次中期経営計画の最終目標値である営業利益率3%の達成に向け、諸活動を推進してまいりました。取り組みの成果として、前中計比では一定の業績回復は図れているものの、米国の関税政策による関税負担増大、新車の集中的な立ち上げ発生による設計開発費用の一時的な増加、物価高を受けての給与見直しによる労務費増等、第6次中期経営計画の策定時には想定していなかった要因により、2026年3月期の営業利益率は2.2%と、経営目標に対し未達となりました。2027年3月期は、前述の一過性の要因の影響が継続することが見込まれる他、中東情勢の緊迫化によるエネルギー・原材料供給への懸念等の新たな課題も発生しており、非常に厳しい状況が予想されますが、新たな経営目標の下、引き続き安定した収益を確保すべく活動を強化してまいります。・SDGs:CO2/廃材排出量削減当社の創立100周年である2048年目標の「CO2排出量ゼロ化」「社内廃材実質ゼロ化」達成に向け、活動を推進してまいりました。CO2排出量削減では、マグネシウム鋳造工程で使用する防燃ガスをより環境負荷の低いガスへの切り替えや太陽光発電の導入、廃材排出量削減では、製造現場における各種取り組みに加え、製品品質の改善による原材料・梱包資材のロス削減が進んだことから、目標を上回り達成しています。2048年までの目標達成に向け、引き続き活動を推進してまいります。
事業リスク
- 特定顧客への依存日産自動車グループへの販売割合が67.2%、本田技研工業グループへの販売割合が27.9%と、特定の自動車メーカーへの依存度が高い点がリスクです。これらの得意先の販売減少や経営戦略・購買方針の変更があった場合、日本プラストグループの経営成績や財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。
- 海外事業環境の変化北米や中国など海外での生産比率が高いため、これらの地域の予期せぬ法律・規制の変更、政治情勢の変化、人件費の高騰などが経営に影響を与える可能性があります。特に米国の関税措置など、国際的な経済情勢の変動は予測が難しく、事業運営に不確実性をもたらします。
- 原材料価格と為替・金利変動鋼材、樹脂原料、マグネシウム地金などの原材料価格は、世界的な需給バランスや経済情勢により変動します。価格高騰を販売価格に転嫁できない場合やコストダウンで吸収できない場合、収益性が悪化する可能性があります。また、海外事業における為替変動や借入金利の変動も、経営成績や財政状態に影響を及ぼすリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスク要因は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年6月23日)現在において当社グループが判断したものであり、当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期につきましては、合理的に予測することが困難であるため記載しておりません。当社グループは、事業推進活動にあたり関係するさまざまな法令を遵守し、考えられる事業上のリスクに適切に対処できる健全な事業運営体制を構築することを目的として、代表取締役社長を委員長とするNCG(日本プラスト・コーポレートガバナンス)委員会を設置し、コンプライアンス及びリスクマネジメントの体制整備をはかるとともに、「NCGチェックリスト」により、実態の把握と評価を行い事業リスクの低減に取り組んでおります。(1) 事業環境に関するリスク① 特定の産業、得意先への依存当社グループは、自動車メーカー及び自動車関連部品メーカーに対し製品を供給しております。このため、各メーカーが製品を販売している日本、北米、欧州、アジアにおける経済情勢等の変化に伴う自動車需要の変動は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。その中でも、当社グループは、2026年3月期において日産自動車株式会社及び同社グループへの販売割合が65.3%、本田技研工業株式会社及び同社グループへの販売割合が29.9%となっております。これに対し、日系を中心とした他の自動車メーカー向けの受注拡大をはかるとともに、非自動車業界向けのビジネス展開も精力的に進め、リスク緩和をはかっております。しかしながら、これら得意先の販売が減少した場合や経営戦略や購買方針の変更が行われた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社の主要得意先において、生産体制の再編やEV(電動化)戦略の見直しが相次いで発表されております。これらに伴い、特定地域における当社工場の稼働率低下や、新車開発計画の変更・中止等による売上高の減少が顕在化する可能性があります。これらの影響額を現時点において合理的に見積もることは困難でありますが、当社グループとしては、変化する顧客ニーズに基づいたアロケーション戦略の最適化と、新規受注獲得に向けた営業活動を推進しております。あわせて、得意先との緊密な連携を通じ、誠実な協議・交渉を継続することで、事業への影響を最小限にとどめるよう努めてまいります。② 競争の激化当社グループは、品質、コスト、供給、開発すべての領域において、お客様からの支持を得られるよう日々企業努力を重ねておりますが、グローバルでの自動車部品業界の競争はますます熾烈さを増してきております。これに対し、2027年3月期経営方針では、「新技術/新商品 新領域の開拓」、「自動化&デジタル化」、「稼げる力の強化」を重点施策としております。これらを通じて、強靭な収益体質の確立等を推進し、競争優位性を確保いたします。しかしながら、当社グループが競合先に対して優位な品質競争力、価格競争力の維持ができない場合や魅力ある商品開発ができない場合には、将来の成長を阻害し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。③ 海外事業進出当社グループは、北米及び中国等に子会社を設立しており、海外生産の比率は近年高まる傾向にあります。そのため、これらの変化を早期にとらえ、柔軟に対応すべく、幅広く情報収集を行うとともに、海外拠点との連携を密にし、情報の一元化と判断及び対応の迅速化をはかっております。しかしながら、これら地域において、予期しない法律・規制等の制定及び変更、各国の政治情勢の変化、人件費の高騰等が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、米国の通商政策による追加関税の影響については、現在、メキシコ及び日本から米国へ輸出される製品に対して発生しております。これに伴うコスト上昇分については、得意先との間で適切なコスト分担に向けた協議・交渉を継続しております。今後も米国通商政策の動向等を注視し、関税影響を最小化するための機敏な対応に努めてまいります。④ 原材料市況の変動ハンドル、エアバッグ、樹脂部品等の当社グループの製品に用いられる鋼材、樹脂原料、マグネシウム地金等の原材料及び部品は、世界規模での需給バランスや各生産地域における経済情勢等により価格が変動しております。当社グループでは、部品種類の統合化や仕入先の絞込みによるスケールメリットの追求等、仕入コスト増加の回避に努めておりますが、原材料価格の高騰が、販売価格に転嫁できない場合や製造方法改善によるコストダウン等により吸収できない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 為替・金利変動当社グループの海外事業における売上、費用、資産を含む現地通貨建ての項目は、連結財務諸表作成のために円換算されております。このため、換算時の為替レートにより、これらの項目は元の現地通貨における価値が変わらなかったとしても、円換算後の価値が影響を受け、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、通貨の異なる国・地域間の仕入・販売取引に関して、為替動向によっては、為替予約等を実施することにより為替変動リスクのヘッジを行っております。しかしながら、為替変動リスクを完全に排除することは困難であり、大幅な為替変動が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、設備投資資金や運転資金等を金融機関からの借入により賄っております。固定金利借入による調達やデリバティブ等の活用により、金利変動リスクの低減をはかっておりますが、金利変動リスクを完全に排除することは困難であり、大幅な金利変動が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。⑥ 法的規制当社グループは、事業展開する各国において、安全基準、有害物質や生産工場からの汚染物質排出レベル等の様々な法的規制の適用を受け、これらの関連法規を遵守した事業活動を行っております。しかしながら、将来においてこれらの法的規制の強化や新たな規制の制定が行われた場合には、当社グループの事業活動が制限される可能性や、これらの規制を遵守するための費用増加につながる可能性があり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。⑦ 人材の確保と育成当社グループは、グローバル規模で事業の拡大をはかるためには、国内外での優秀な人材の確保と育成が必要不可欠と考えております。これに対し、2027年3月期経営方針では、「人の成長・能力を引き出す環境の整備」を重点施策とし、マネジメント体制や教育体系の整備等、従業員のウェルビーイングに着目した施策を推進していきます。しかしながら、日本では少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少、また、海外では労働市場の急速な変動が予測されており、当社グループの人材の確保と育成が計画通り進まなかった場合、長期的視点から当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(2) 事業運営に関するリスク① 製品の品質当社グループは、品質マネジメントシステムISO9001や自動車産業品質マネジメントシステムIATF16949:2016の認証を受け、当該規格下において各種製品の製造、品質管理を行い、品質の保持、向上に努めております。また、2027年3月期経営方針では、「お客様が認める品質保証体質」を重点施策とし、「フロントローディング」をキーワードとした品質保証プロセスそのものの改善を進めていきます。しかしながら、万一、製品の欠陥が発生した場合には、その欠陥内容によっては多額のコスト発生や信用の失墜を招き、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。② 特定の原材料及び部品の外部事業者への依存当社グループは、多数の外部の取引先から原材料及び部品を購入していますが、製品の製造において使用するいくつかの部品については、一部の取引先にその多くを依存しております。これに対し、代替品調査や複数購買化の推進及び特殊工程の内製取入れ等、問題発生時のリスク最小化施策を検討しております。しかしながら、これらの部品について、何らかの理由により主要な取引先から安定的な供給を受けられない場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。③ 知的財産保護当社グループは、製造する製品に関する特許及び商標を保有し、もしくはその権利を取得することで当社グループが保有する技術等について保護をはかっております。また、他社の知的財産権に対する侵害のないようリスク管理に努めております。しかしながら、当社グループの知的財産権が違法に侵害されることによって、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの製品が第三者の知的財産権に抵触する可能性や損害賠償等の訴訟を起こされる可能性もあります。これらの要因により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。④ 情報セキュリティ当社グループは、事業活動において、情報技術やネットワーク、システムを利用しています。これらの情報技術やネットワーク、システムは、「日本プラスト・セキュリティ・ポリシー」に則り、機密情報漏洩防止等の情報管理の徹底に努めております。しかしながら、サイバー攻撃、不正アクセス、コンピューターウィルスによる攻撃等によって、当社グループで保有している機密情報、個人情報が漏洩した場合、社会的信用の低下や当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 会計制度に関するリスク① 固定資産の減損当社グループは、固定資産の減損会計を適用しております。このため、固定資産の時価が著しく下落した場合や、事業の収益性が悪化した場合には、減損損失が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 棚卸資産の破棄、評価損当社グループは、在庫の適正化と滞留在庫の発生を防止するよう努めておりますが、市場の変化、顧客事情等により製品及び仕掛品の評価の見直しが必要となった場合には、棚卸資産の破棄及び評価損が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。③ 税務リスク当社グループは、世界各国において事業を展開しているため、各国の税制による適用を受けており、予期しない税制の制定及び変更、外資企業に対する優遇税制の改正、移転価格税制等に基づく課税、税務当局との見解に相違が生じた場合は、大幅なコストの増加、事業活動の制限等が懸念されます。また、当社グループは繰延税金資産の回収可能性を評価する際、将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の全部又は一部を将来回収できないと判断した場合は、評価性引当額を計上しております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積り額が減少した場合、繰延税金資産の減額又は評価性引当額を計上することにより税金費用が増額する可能性があります。このような税務リスクが発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(4) 災害・戦争・テロ・ストライキ・疫病等のリスク当社グループは、世界各国において事業を展開しており、それらの事業は自然災害・戦争・テロ・ストライキ・疫病等の影響を受ける可能性があり、これらの事象が発生した地域においては、原材料や部品の購入、製品の生産・販売及び物流サービス等に遅延、混乱及び停止が生じる可能性があります。また、一つの地域でこれらの事象が発生した場合には、それ以外の地域へ影響する可能性もあり、これらの遅延、混乱及び停止が生じ、それが長引くようであれば、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。なお、昨今の中東情勢等の地政学的リスクの高まりは、物流網の混乱に加え、原油価格の高騰等を通じたエネルギー及び原材料コストの急激な上昇を招く恐れがあります。これらにより原材料の入手困難や生産コストの増加を招くだけでなく、主要得意先における生産調整が引き起こされる可能性もあり、その影響が深刻化または長期化する場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。この影響額を現時点において合理的に見積もることは困難でありますが、状況の変化に対して機動的に対応し、業績への影響を最小限にとどめるよう努めてまいります。