事業の概要
- 中小企業支援日本の中堅・中小企業が抱える後継者不足や経営課題に対し、M&Aによる事業承継と経営改革を組み合わせた総合的なソリューションを提供しています。具体的には、高い技術力を持つモノづくり企業を中心に、事業の継続が困難な企業をグループに迎え入れ、その企業価値を高めることを目指しています。
- M&Aと経営改革の一貫M&A仲介会社や経営コンサルティング会社とは異なり、当社グループはM&Aの初期段階からクロージング、そしてその後の経営執行(PMI)までを一貫して手掛ける点が特徴です。プロ経営者の派遣や経営管理体制の構築を通じて、買収した企業の生産性向上や企業価値の回復・向上を推進しています。
- つの事業区分事業は「モノづくり事業」「プロフェッショナル・ソリューション事業」「インベストメント事業」の3つに分かれています。モノづくり事業では自動車部品やFA装置の製造、プロフェッショナル・ソリューション事業ではプロ経営者の派遣やコンサルティング、インベストメント事業ではM&A関連の投資を行っており、これらが連携して収益を生み出しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 革新的製造事業この事業は、当社グループがM&Aを通じて傘下に収めたモノづくり企業が中心です。自動車内外装部品、FA装置、試作品、業務用美容機器などの製造・開発・販売を行っており、特に自動車産業関連の企業が多く含まれます。売上高は234.26942億円、営業利益は7.02044億円と、グループの主要な稼ぎ頭となっています。
- ソリューション事業プロ経営者の派遣や経営コンサルティング、IT・現場改善コンサルティング、エンジニア派遣などを提供する事業です。M&A後の企業価値向上を支援する役割を担っており、グループ全体の成長戦略において重要な位置づけです。売上高は15.65316億円、営業利益は0.1472億円となっています。
- 投資事業M&A関連の投資や共同投資、ファンド運営、フィナンシャル・アドバイザリーサービスなどを手掛ける事業です。事業承継を目的としたM&A戦略の立案から実行までを担い、新たなモノづくり企業をグループに迎え入れる役割を果たしています。売上高は1.32337億円、営業利益は0.23261億円です。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| InnovativeManufacturingBusiness | 地域 | 234 | 7 | 3.0% |
| SolutionBusiness | 地域 | 16 | 0 | 0.9% |
| InvestmentBusiness | 地域 | 1 | 0 | 17.6% |
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3【事業の内容】 当社グループは、当社(セレンディップ・ホールディングス株式会社)及び連結子会社24社で構成され、「モノづくり事業」、「プロフェッショナル・ソリューション事業」、「インベストメント事業」の3つの事業に区分されます。 我が国のモノづくり産業においては、中堅・中小企業が多数を占め、サプライチェーンを支えるとともに多くの雇用を創出しております。しかしながら、これらの中小企業オーナー経営者の高齢化に伴い、高い技術力・製品力がありながらも後継者不在により事業の継続が困難となり、多くの中小企業が廃業に至るという社会問題が顕在化しております。 また、後継者不在という理由に限らず、近代経営の複雑化・高度化に対応した経営管理体制が十分に構築されていない、少子高齢化に伴う労働力不足等によって経営資源を充分に確保できない、生産性が低く稼ぐ力が弱いといった課題を抱えた中堅・中小企業も数多く存在します。 このような課題を抱えた中堅・中小企業に対し、当社は「すべてのステークホルダーに価値と成長をもたらす100年企業グループ」創出というグループビジョンを掲げ、M&Aによる事業承継、中小企業が直面する複雑で高度な経営課題に対応できるプロ経営者の派遣及び経営執行にコミットしたPMI(※1)の実行、顧客企業の企業価値の回復・向上を図る一連の経営コンサルティング等、「中小企業経営の近代化(※2)」に資する総合的なソリューションを提供しております。(※1)PMI(Post Merger Integration:M&A成立後の統合プロセス)とは、当初計画したM&A後の統合効果を最大化するための統合プロセスを指します。統合の対象範囲は、経営、業務、意識など統合に関わる全てのプロセスに及びます。M&Aが企業活動にもたらす成果の度合いは、このPMIの巧拙によって決まると言われます。(※2)企業が継続的な成長を図るためには、限られた経営資源を有効活用して、社会環境や産業構造の急激な変化に対応していくことが求められます。このような変化を敏感に察知して、時代にフィットした経営を行うことを、当社では「経営の近代化」と呼んでいます。 当社グループは「事業承継(投資)×モノづくり(経営)」を事業領域とし、事業承継を目的としたM&A(事業承継型M&A)によってモノづくり企業を中心とした中堅・中小企業を当社グループの傘下に収める「投資」と、近代経営の複雑化・高度化に対応した経営執行によって企業価値の回復・向上を図る「経営」を主軸とした事業を行っております。例えば、M&A仲介会社であれば、基本的に譲渡を希望する企業と買収を希望する企業の引き合わせ、提携条件の調整、取引の実行までに係るM&Aプロセスでのサービス提供を主たる事業とし、また経営コンサルティング専業会社であれば、基本的に顧客企業の自主独立による成長に対するソリューション提供を主たる事業としております。一方、当社グループは、経営権の譲渡を希望する中堅・中小企業の開拓、M&A戦略の立案、対象企業の選定・アプローチ、各種デューデリジェンス(調査・分析)、企業価値算定、ファイナンスアレンジ(資金調達等)、取引条件・契約交渉、クロージング(資金決済等)手続といったM&Aに関わる全般的な業務を当社グループ内で一気通貫して行っております。また、当社はプロ経営者のチームでの派遣及び経営執行にコミットしたPMIにより現場・財務・経営を徹底的に見える化し、ムリ・ムダ・ムラの排除によって生産性を高め、また数値を集約することによって意思決定のスピードと精度を高める経営管理体制の構築を行います。更には、長期的な企業価値向上を図るため、グローバル化への対応、新技術・新製品への成長投資を実行し、「中小企業経営の近代化」を推進しております。以上により、事業承継に課題を抱えたモノづくり中堅・中小企業に対し、事業承継型M&Aという「投資」による経営改革(ターンアラウンド)を実施し、その後の経営執行にコミットした「経営」による経営改革(ターンアラウンド)を実施するといった、シームレスな(途切れのない)経営改革を行う点が当社の特徴であります。 当社グループの各事業の内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置づけは次のとおりであります。 なお、次の3つのセグメントは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。セグメント名事業内容主な製品・サービスグループ会社名モノづくり事業オートモーティブサプライヤー自動車内外装部品(ラゲージルーム内装部品、フェンダーライナー・リアホイルハウスライナー等外装部品)三井屋工業㈱自動車精密・金属部品(オートマチック機能部品、プレス・溶接加工)ユニクレア㈱自動車内装部品(ダクト等の樹脂成型品の開発・製造)エクセル・グループ自動車部品へのめっき・表面処理加工サーテックカリヤ・グループFA装置製造コネクタ自動組立機、電池関連自動組立機、クリームはんだ印刷機天竜精機㈱試作品製作開発段階における試作品製作㈱アペックスビューティーテック業務用美容機器開発・製造・販売㈱レディーバードプロフェッショナル・ソリューション事業プロ経営者派遣事業承継・事業再生等当社セレンディップ・ロボクロス㈱ 経営コンサルティング経営・IT・現場改善(DXツール提供・協働ロボット導入支援等)コンサルティングエンジニア派遣設計・開発・ITエンジニア派遣、ソフトウェア開発アクストリア㈱インベストメント事業投資・M&A関連共同投資、ファンドフィナンシャル・アドバイザリーセレンディップ・フィナンシャルサービス㈱ (1)モノづくり事業 「モノづくり事業」においては、当社が事業承継を目的としたM&Aによって傘下に収めたモノづくり企業が自動車部品製造、FA装置製造、試作品作成及び美容機器の開発製造販売を行っております。 日本のモノづくり産業においては、自動車産業が基幹産業の一つとなっております。そのため、自動車産業に関わる中堅・中小企業の事業承継促進や収益力の強化が日本経済の発展にとって重要な課題であり、当社はこれらの自動車産業に関連する製造企業を連結子会社として傘下に収め、「中小企業経営の近代化」によって企業価値の向上を図っております。また、少子高齢化による労働力不足や海外生産拠点の人件費上昇といった課題への解決策として、モノづくり産業における工場の省人化・FA化が進展しております。今後も省人化・FA化に関連する市場は拡大していくと考えられ、当社もFA装置製造企業を連結子会社とし、当社グループの成長において重要な位置づけとしております。 ① 自動車内外装部品製造(三井屋工業株式会社)三井屋工業株式会社は、1947年創業の自動車内外装部品メーカーです。主力製品は、自動車のラゲージルーム内装部品とフェンダーライナー・リアホイルハウスライナーといった外装部品であり、トヨタ自動車株式会社を長年主要顧客としております。三井屋工業株式会社はトヨタ自動車株式会社と直接取引を行うサプライヤーであるため、新車種の企画段階から開発に参画し、顧客ニーズの早期把握に留まらず要求性能そのものを顧客とともに作り込むことが可能であります。自動車メーカーから発注された部品を単に納めるのではなく、自社の技術力を最大限に活かした機能性部品を顧客とともに考案することができ、高付加価値部品の製造・販売が可能という強みがあります。また、三井屋工業株式会社では顧客の多様なニーズに応えるために競争力の高い材料を常に開発し続けており、主要素材は自社オリジナル品であります。特に、吸遮音性と軽量化を追求した材料は顧客より高い評価を得ております。近年では、自動車の車外騒音規制がより厳しくなるとともに、EV等のエコカーの生産・販売台数が増加しているなか、自動車部品にはこの吸遮音性と軽量化の両方が求められております。今後もその傾向は続くと考えられるため、このような付加価値の高い新材料を開発していくために、引き続き材料メーカーや化学メーカーと共同で材料開発に取り組んでまいります。2002年には、三井屋工業株式会社が開発した軽さと剛性を兼ね備えた新素材である発泡PP材(※1)が、トヨタ自動車株式会社の技術開発賞を受賞いたしました。2021年には、東北エリア及び関東エリアに自動車組立生産拠点を置く顧客へ迅速かつ柔軟に対応するため、山形県米沢市に東北工場を新設しました。東北工場では、当社グループが考えるスマートファクトリー(※2)構想を具現化するため、様々なデジタルデバイスの実装や生産性の高い設備導入を行いました。(※1)発泡PP材とは、材料であるPP(ポリプロピレン)の内部に小さな気泡を入れることで剛性を備えたまま軽量化に成功した新素材です。(※2)スマートファクトリーとは、工場内のあらゆる機器や設備、工場内で行う人の作業などのデータを、IoT(モノのインターネット)などを活用して取得・収集し、このデータを分析・活用することで新たな付加価値を生み出せるようにする工場を指します。 ② 自動車精密・金属部品製造(ユニクレア株式会社) ユニクレア株式会社は、高度な精密プレス加工技術及び自動車のボディ・シート部品の金属加工技術を持つ自動車精密部品メーカーです。主力製品は、自動車のオートマチックトランスミッション(AT)の機能部品であるプレート・バルブボデーであり、株式会社アイシンを主要顧客としております。順送プレス量産加工において板厚の半分以下(最小0.68mm)の穴を抜くという高度な精密プレス加工技術を持っております。極小の穴や楕円形など特殊な形を開けるためのパンチを金型から自社で設計・製造することによって、順送プレスでは難しいと言われていたこの精密プレス加工を可能としました。 また、自動車の軽量化・高剛性化の潮流に対応する高張力鋼材(ハイテン材)の加工においても大きなアドバンテージがあります。 不良品を出さない製造工程の設計と確認作業の徹底によって、2018年度には顧客目標0.51ppm(製品5,500万個中、不良品28個以内)を大幅に下回る不良率0.13ppm(製品約5,500万個中、不良品7個)を達成しました。2019年には、アイシン精機株式会社(現・株式会社アイシン)のグループ原価賞及びアイシン・エィ・ダブリュ株式会社(現・株式会社アイシン)の総合優秀賞を受賞しました。 ③ 自動車内装部品(エクセル・グループ)エクセル・グループは、高い設計(形状)自由度、性質の異なる樹脂材料の一体成形を特徴とする3次元ブロー成型をコア技術として、主に自動車部品ダクト等の樹脂成型品の開発・製造を行っております。その歴史は50年以上に及び、他社の追随を許さない高い技術力・開発力を有しております。また、同社は、アメリカ・タイを中心に、グローバルに製品を製造・供給する体制を構築しております。同社の自動車部品ダクトは、乗用車のみならず、トラックやピックアップトラックにも採用されているのが特徴で、HEVのみならずEVへの移行期のつなぎとして最近注目されているPHEVにも継続的に採用されております。さらに、EVが不向きとされる積載量が多く長距離を走る大型トラックに有望なFCEVについても、その技術力・提案力を武器に、いち早くメーカーと共同で開発に取り組んでおります。 ④ 自動車部品へのめっき・表面処理加工(サーテックカリヤ・グループ)サーテックカリヤ・グループは、金属の表面に耐熱・耐摩耗・防錆などの機能を付加する表面処理技術のパイオニアであり、自動車のエンジン、ブレーキ、空調部品といった安全性・信頼性が求められる部品への採用実績を多数有するなど、高機能部品の量産加工に強みを持ち、表面処理の機能性めっき分野におけるリーディング・カンパニーとしての地位を確立しています。同社は、無電解ニッケルや亜鉛・銅などを用いた多様なめっき加工に加え、アルマイトなどのめっき以外の表面処理技術と生産設備を保有し、日本・タイ・インドネシア・ベトナム・フィリピン・メキシコなどに生産拠点を展開することで、グローバルに展開するメーカーに同社製品を安定供給できる体制を構築してきました。また、製品ごとの仕様に応じた専用生産設備を自社グループ内で企画・製造する体制を持ち、短納期と高い生産性を両立する柔軟な設備開発力も同社の大きな特長です。さらに、自動車の電動化が進展する中、同社は75年の歴史の中で培ったこうした強みと、長年にわたり築いてきた強固な顧客基盤を背景に、急速に需要が高まる電動コンプレッサー(EV・HVなど電動車の空調システムの部品)をはじめ、インバータ(電力を制御する装置)やバスバー(大容量の電流を流す部品)など電動車に不可欠な領域においても、メーカーと共同で先行開発に取り組むなど、脱炭素・電動化の潮流に沿った事業領域の拡大を進めております。 ⑤ FA装置製造(天竜精機株式会社)天竜精機株式会社は、1959年の創業以来一貫して工場の製造工程を自動化・省力化するための装置を開発・製造するFA装置メーカーです。主力製品は、個別受注生産品であるコネクタ自動組立機・電池関連自動組立機等と、量産品であるクリームはんだ印刷機をはじめとした実装関連設備であります。天竜精機株式会社は、製品の設計や技術開発を担う設計部に、全従業員の約40%の人員が所属しております。この豊富な設計陣容によって、多様な製品・製造法に合わせた軽量化・微細化・高速化等の高度な顧客ニーズに柔軟・迅速に対応し、顧客ごとに最適な機械装置を提供することが可能となっております。2018年には、印刷条件フルデジタル設定のクリームはんだ印刷機を開発いたしました。時間の経過とともに状態が変化するクリームはんだの粘性特性(レオロジー)をレオロジーアナライザーという製品(2015年商品化)で解析し、その計測データをクリームはんだ印刷機に転送することにより、従来は熟練工の経験を基に手動で設定していた印刷条件が、高い印刷品質を維持したままフルデジタルで設定可能となりました。 ⑥ 試作品製作(株式会社アペックス)株式会社アペックスは、主に顧客の開発段階における試作品製作を行っており、機械加工、電子制御に留まらず、デザイン、アプリ開発に至るまで、社内一貫製作が可能な技術力を強みとしています。特に、自動車エンドユーザーに対する、新しい顧客体験の提供を可能にするための独自の技術力は、顧客から高く評価されています。また、事業の性質上、試作品の製作を通じて、今後トレンドとなる技術や材料の情報やノウハウを得ることが可能です。当社グループ企業の安定した顧客基盤を共有することで、株式会社アペックスの更なる事業拡大を図ると共に、株式会社アペックスの技術力・デザイン力を生かして当社グループ企業の製品開発力・デザイン力を高め、グループ全体の成長を加速いたします。 ⑦ 美容機器の開発製造販売(株式会社レディーバード)株式会社レディーバードは、国内の美容ニーズの高まりを背景に、業務用脱毛機器を中心とするコストパフォーマンスの優れた美容機器及びエステ商材の開発・製造・販売を行う企業です。当社は同社の子会社化により、新たにビューティーテック市場に参入します。当社グループ企業の知見を活かし、同社が提供する最終製品のデザインの高度化を進めるとともに、より付加価値の高い製品へ製品領域を拡大していきます。 (2)プロフェッショナル・ソリューション事業 「プロフェッショナル・ソリューション事業」においては、事業承継等の経営課題を抱えた中堅・中小企業や技術力強化を推進するモノづくり企業へ、プロ経営者やエンジニアといった当社グループの各種プロフェッショナルを派遣し、経営課題や技術的課題に対するソリューションを提供しております。当該セグメントには、当社、セレンディップ・テクノロジーズ株式会社及びセレンディップ・ロボクロス株式会社が属しております。 また当社グループにおいて、当社及びセレンディップ・テクノロジーズ株式会社はグループ各社の横断的機能を担っております。当社は、グループ各社の経営の近代化を推進する経営執行の役割を担い、プロ経営者派遣及びPMIを実行するとともに、バックオフィス業務強化のためのサポートやグループ各社の交流促進など、グループ全体の組織の活性化を図っております。セレンディップ・テクノロジーズ株式会社は、外部顧客のみならず当社グループ内へのエンジニア派遣を行い、技術交流及びR&D(新技術の研究開発活動)を促進する役割を担っております。 ① プロ経営者派遣(当社)当社は、中堅・中小企業が直面する複雑で高度な経営課題に対応できる「プロ経営者」を派遣しております。我が国のモノづくり産業においては、中堅・中小企業が多数を占め、サプライチェーンを支えるとともに多くの雇用を創出しております。しかしながら、これらの中小企業オーナー経営者の高齢化に伴い、高い技術力・製品力がありながらも後継者不在により事業の継続が困難となり、多くの中小企業が廃業に至るという社会問題が顕在化しております。また、後継者不在という理由に限らず、近代経営の複雑化・高度化に対応した経営管理体制が十分に構築されていない、少子高齢化に伴う労働力不足等によって経営資源を充分に確保できない、生産性が低く稼ぐ力が弱いといった課題を抱えた中堅・中小企業も数多く存在します。このような課題を抱えた中堅・中小企業や、事業承継を目的としたM&Aによって傘下に収めた連結子会社へ、当社よりプロ経営者を派遣し、経営執行にコミットした経営改革(ターンアラウンド)の実行、顧客企業の企業価値の回復・向上を図る一連の経営コンサルティング等の「中小企業経営の近代化」に資する総合的なソリューションを提供しております。 ② 経営コンサルティング(当社・セレンディップ・ロボクロス株式会社) DXに対する各社の取り組みの本格化、中堅・中小企業の基幹システムの再構築需要の増加に伴うITコンサルティングのニーズや、少子高齢化による人材不足を解消するため、現場の省人化を実現する製造コンサルティングニーズも増加しております。 このような経営課題を抱える中堅・中小企業の課題解決・経営改革(ターンアラウンド)に寄与するため経営改善効果を実証したIoTツールや協働ロボット等の活用等、総合的なソリューションを提供しております。 ③ エンジニア派遣(アクストリア株式会社) アクストリア株式会社は、2026年4月に当社のDXコンサルティング事業を吸収分割によりセレンディップ・テクノロジーズ株式会社へ承継し、同時に社名を変更したものであります。 アクストリア株式会社は、エンジニアを自社の正社員として雇用し、専門性の高いプロフェッショナルのエンジニアを必要とするメーカーに派遣しております。また、ソフトウェアの受託開発も行っております。モノづくり産業においては技術力の高さが競争力となります。製品の設計や開発といった重要な業務を任せられる人材の不足を補い、自社の技術開発を推進するために、高い専門性を持った人材をエンジニア派遣という形で受け入れるメーカーが増加しております。近年の自動車業界では、自動運転や電動化に関連する激しい技術開発競争を背景に、既存の自動車開発・設計技術とは異なる分野の高度な技術を持ったエンジニアへのニーズが高まっております。 (3)インベストメント事業 「インベストメント事業」においては、金融機関等と連携した共同投資やマイノリティ出資、フィナンシャル・アドバイザリーによって、多様化する事業承継問題に柔軟かつ機動的に対応しております。事業承継等に課題を抱えた企業へのフィナンシャル・アドバイザリーの提供や、共同投資等により投資先企業への経営関与を高め、経営改革(ターンアラウンド)を促進し企業価値の向上を図り売却を通じたキャピタルゲインによって収益を獲得しております。当該セグメントには、セレンディップ・フィナンシャルサービス株式会社が属しております。「インベストメント事業」を取り巻く環境においては、オーナー経営者の高齢化・後継者問題に加え、近年では原材料価格の上昇や人材不足等による事業環境の変化により、先行きに不安感を持つ中堅・中小企業が増加しております。これによって事業承継へのニーズが高まり、事業承継問題の多様化・顕在化がますます加速していくと考えられます。 また、セレンディップ・フィナンシャルサービス株式会社は、当社と連携し、当社グループ全体の企業価値を高めるための戦略的な投資先企業の発掘を担っております。 [事業系統図](注)2026年4月1日を効力発生日として、セレンディップ・テクノロジーズ株式会社は、商号をアクストリア株式会社へ変更しております。 本書記載内容に対する理解を容易にするため、また、正しく理解していただくために、本書で記載する用語の解説は以下に記載しております。分野用語解説「投資・金融」関連M&AM&A(Merger&Acquisition):企業の合併・買収フィナンシャルアドバイザリーM&Aや事業承継の他、資本業務提携や資金調達等のアドバイザーデューデリジェンス企業の財務情報の正確性や法的なリスクを確認することを目的とした調査企業価値算定M&A取引における企業の価値を客観的に算定することマイノリティ出資株式の過半数を超えない投資のこと「モノづくり」関連R&DR&D(Research&Development):研究開発活動のことFA装置FA(Factory Automation):生産工程の自動化を図る装置のことクリームはんだ印刷機プリント基板のパッド上にクリームはんだ(はんだの粉末にフラックスを加えて、適当な粘度にしたもの)を塗布するための装置ラゲージルーム自動車の荷室スペースフェンダーライナー自動車のフロントタイヤを覆っている防音対策の機能部品リアホイルハウスライナー自動車のリアタイヤを覆っている防音対策の機能部品オートマチックトランスミッション(AT)車速やエンジンの回転速度に応じて変速比を自動的に切り替える機能を備えた自動車の変速機プレート・バルブボデーATを構成する油圧制御部品順送プレス内部に材料が送られると、複数の工程が順に進行し、1回のプレスで複雑な形状の部品を作ることができ、高い効率とスピーディーな加工が特徴
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 原材料・部品価格の上昇を製品単価に十分に転嫁できない場合があるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 M&A後の統合プロセス(PMI)におけるプロ経営者・コンサルタントチーム派遣のノウハウ。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:中期経営計画の未達成 / 投資先企業の業績変動 / プロフェッショナル人材の確保・流出
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
セレンディップ・ホールディングスは、M&Aを通じて事業ポートフォリオを構築する企業であり、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPに依存する事業モデルではない。そのため、無形資産による競争優位性は見られない。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
M&Aにより取得した事業は、それぞれ独自の顧客基盤を持つが、セレンディップ・ホールディングス全体として顧客を囲い込むような高いスイッチング・コストを発生させる仕組みは現時点では構築されていない。一部の事業で限定的な顧客との関係性は存在する。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
同社の事業モデルは、M&Aによる事業買収と再生が中心であり、ユーザー数が増えることでサービスの価値が増加するようなネットワーク効果が働くビジネスではない。個々の買収事業の成長に依存する。
コスト優位★☆☆☆☆
M&Aによる事業取得・再生プロセスにおいて、効率化やコスト削減を図ることは想定されるが、業界全体と比較して構造的に優位なコストポジションを確立している証拠は現時点では乏しい。取得事業の規模やシナジー効果に依存する。
規模の経済★★☆☆☆
M&Aを通じて事業ポートフォリオを拡大しており、一定の規模は確保している。しかし、業界全体に対して最適な規模の少数寡占を形成しているとは言えず、規模の経済による競争優位性はまだ限定的である。
- M&Aから経営まで一貫M&Aの初期段階から買収後の経営統合プロセス(PMI)までを自社グループ内で一貫して実行できる点が強みです。これにより、買収した企業の潜在能力を最大限に引き出し、計画通りの企業価値向上を実現しやすい構造を持っています。他社では分断されがちなプロセスをシームレスにつなぎ、効率的な経営改革を可能にしています。
- プロ経営者チームの派遣M&A後の企業に対し、専門知識と経験を持つプロ経営者やコンサルタントをチームで派遣し、経営執行に深くコミットします。これにより、現場・財務・経営の「見える化」を徹底し、無駄を排除して生産性を高めることで、企業の稼ぐ力を強化し、持続的な成長を支援する独自のノウハウを蓄積しています。
- 高付加価値なモノづくり技術モノづくり事業の中核である三井屋工業株式会社は、トヨタ自動車株式会社を主要顧客とし、自動車内外装部品において高い技術力と開発力を有しています。特に、吸遮音性と軽量化を両立させたオリジナル素材の開発力は高く評価されており、新車種の企画段階から参画することで、顧客ニーズに合わせた高付加価値部品の製造・販売を可能にしています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループは、「すべてのステークホルダーに価値と成長をもたらす100年企業グループ」創出というグループビジョンを掲げ、中小企業経営の近代化(使命)と、よき伝統の尊重と戦略合理的経営を追求していくこと(価値観)を目指しております。中小企業経営において変化が求められる今の時代に、古き良き伝統のみに縛られるのではなく、経営の変革により企業価値を継続・発展させていくことを基本的な経営方針としております。 (2)経営上目標とする客観的な指標 当社グループは、経営上の中核指標(KPI)としてEBITDAを採用しております。これは、当社が主としてM&Aを通じて事業ポートフォリオの拡充を図るビジネスモデルを採用しており、各子会社の本業から創出される正常収益力およびキャッシュ創出力を適切に把握・比較することが重要であるためです。 EBITDAは、減価償却費および金融費用の影響を受けない指標であり、資本構成や会計処理の差異に左右されず、事業そのものの収益力を評価するうえで有効な指標です。また、当社が活用するLBOファイナンス(※)においては、EBITDAが負債調達余力や返済能力の基礎指標となることから、M&A実行時の投資判断ならびにPMI後の業績管理においても重要な役割を担っております。 一方で、当社グループにおける事業価値の創出は、各子会社の事業パフォーマンスそのものにとどまらず、M&Aスキーム全体を通じたファイナンスアレンジの巧拙によっても大きく左右されると認識しております。すなわち、調達手法や資本構成、返済スケジュールを含む一連のファイナンス戦略は、キャッシュ・フローの安定性や資本効率に影響を及ぼす重要な経営要素であり、事業パフォーマンスを総合的に評価するうえでの重要な評価軸と位置付けております。 このため、当社は財務健全性およびレバレッジ水準の管理指標として、EBITDAに加えNet Debt/EBITDA倍率を併用しております。本指標により、過度な財務リスクを抑制しつつ、成長投資と財務規律のバランスを意識した資本効率の向上を図っております。 以上を踏まえ、当社グループでは、各子会社の本業における収益力の継続的な向上を通じたEBITDAの安定的な創出・拡大に加え、規律あるレバレッジ管理(Net Debt/EBITDA倍率)および最適なファイナンスアレンジを一体として実行することで、キャッシュ創出力の最大化と財務基盤の強化を両立し、グループ全体の持続的な成長と企業価値向上を実現してまいります。(※)LBOファイナンスとは、企業やファンドが他社を買収する際、自己資金だけではなく、買収先の資産や将来のキャッシュ・フローを見合いとした借入等で調達した資金を元手に買収を行う方法です。 (3)経営環境①事業承継・M&A市場 東京商工リサーチが2026年2月に公表した「2025年『全国社長の年齢』調査」によれば、国内企業における経営者の平均年齢は63.81歳となり、調査開始以来の最高水準を更新しております。加えて、70代以上の経営者比率は34.7%に達しており、事業承継の遅れが引き続き日本の構造課題となっております。 一方、帝国データバンクが2025年11月に発表した「全国『後継者不在率』動向調査」では、後継者不在率は50.1%と改善傾向にあるものの、依然として企業の約半数で後継者が不在であり、とりわけ中小企業においては経営の持続性確保が重要な課題となっております。 政策面では、中小企業庁が第三者承継支援を重要施策に位置付けており、後継者不在企業の円滑な承継を後押ししております。こうした環境のもと、国内M&A市場は事業承継ニーズを背景に拡大が続いております。 このような政策的後押しや事業承継ニーズの高まりを背景に、日本企業が関与するM&A件数は着実に増加しております。レコフデータによれば、国内M&A件数は2017年の3,050件から2025年には5,115件へと増加し、過去最多を更新しております。特に事業承継を目的とした中小企業のM&Aは拡大傾向にあり、今後も事業承継ニーズを背景とした市場の拡大が見込まれております。 ②自動車内外装部品・自動車精密部品製造市場 日本自動車部品工業会が公表した2024年度(2024年4月~2025年3月)の「自動車部品出荷動向調査結果」によれば、国内自動車部品メーカーの出荷額は全体としては前年度比で微減となったものの、電動化関連部品を中心に分野別では成長が見られるなど、出荷構成に変化が生じております。 品目別では、車体部品が引き続き出荷額構成の中で大きな割合を占める一方、内燃機関関連部品は減少傾向にあり、電動車両向け部品の比率が着実に上昇しております。 このような環境のもと、自動車の電動化(EV化)の進展に伴い、静粛性や快適性、軽量化といった付加価値に対する要求は引き続き高まっており、特に内外装部品や精密部品分野においては、技術対応力や品質確保能力の重要性が一層増しております。一方で、次世代技術への対応や設備投資負担の増加により、部品サプライヤー間の競争環境は厳しさを増しております。 こうした事業環境の変化を背景に、完成車メーカーのみならず、部品サプライヤーにおいても、競争力強化を目的とした事業規模の拡大や再編の動きが進展しております。特に大手・中堅企業を中心に再編が進む一方で、中小サプライヤーにおいては、技術投資、人材確保、及び事業承継への対応が事業継続上の重要な課題となっております。 ③機能性表面処理市場 近年、製造業においては、母材そのものの置換に加え、表面に耐食性、耐摩耗性、導電性、摺動性、密着性、装飾性等の機能を付与する「機能性表面処理」の重要性が高まっております。これは、部品の高性能化、長寿命化、軽量化を実現するうえで、表面改質が性能とコストの両面で有効な手段となっているためであります。とりわけ、自動車分野では、電動化の進展に伴い部品構成が変化する一方で、HEVおよびPHEVでは今後も一定期間にわたり内燃機関を搭載した構成が継続すると見込まれ、従来型部品と新たな電動系部品の双方において、表面処理技術の重要性は引き続き高いと考えられます。 HEV・PHEVにおいては、エンジン、排気、熱管理、駆動補機等に関わる部材で、防錆性、耐熱性、耐摩耗性、摺動性を支える表面処理需要が残存する一方、モーター周辺部品、制御系部品等では、導電性、耐食性、接触信頼性を高める機能性表面処理の重要性が高まっております。すなわち、電動化の移行期においては、内燃機関由来の需要が直ちに消失するのではなく、既存需要と新規需要が重なり合うことで、表面処理の適用領域は多層化していると捉えられます。 他方、BEVおよびFCEVでは、高電圧化、軽量化、熱管理、安全性への要求が一段と高まることから、電池周辺部材、電力制御部材、接続部品等において、より高い耐食性、導電性、絶縁性、耐久性が求められております。また、燃料電池分野では、NEDOのロードマップにおいて、金属セパレータ等に対し、長時間使用下での腐食耐性向上と低接触抵抗維持のための表面処理高度化が課題として示されております。さらに、全固体電池を含む次世代電池分野においても、界面制御や表面コーティングは、性能発現および耐久性向上に関わる重要な技術課題として位置付けられております。 加えて、欧州ではELV関連制度のもとで六価クロム等の有害物質使用規制の見直しが継続しており、自動車部品における代替表面処理技術の開発・量産対応力は、環境対応のみならず新規採用機会の獲得にもつながる要素となっております。 このような環境のもと、機能性表面処理市場は、汎用品では価格競争が継続する一方で、HEV・PHEVにおける内燃機関関連部品の高耐久化需要、電動化進展に伴う導電・耐食・接触信頼性需要、BEV・FCEV・電池関連分野における高機能化需要、有害物質規制に対応した代替処理需要の各領域で成長機会が存在しております。したがって、量産安定性、品質保証、環境対応、ならびに顧客要求に応じた処方・工程設計力を有する事業者にとって、高付加価値化と採用領域拡大の余地が大きい市場であると認識しております。 ④製造業向け生産自動化ソリューション市場 製造業を取り巻く環境は、労働力不足やサプライチェーン上の制約など複合的な課題が顕在化しており、これらの課題解決の手段として、デジタルソリューションや自動化技術の活用による変革の重要性が高まっております。 経済産業省とNEDOが公表する「スマートマニュファクチャリング構築ガイドライン」においても、製造部門単体の部分最適ではなく、開発設計・調達・製造・販売等を含むプロセス全体を俯瞰した全体最適を目指すことが重要である旨が示されております。 こうした背景のもと、製造現場では、単に機械・ロボットを導入するだけでなく、工程課題の整理から、最適な機器選定、システム設計、導入・立上げ、導入後の定着支援までを一体として提供する「生産自動化ソリューション」へのニーズが拡大しております。 特に、多品種少量生産を行う中堅・中小製造業では、「何から手を付ければよいか分からない」といった段階から、課題の可視化と実行可能な解決策の提示、導入後のフォローまでを含めた“伴走型”の支援が求められる傾向にあります。 また、生産自動化の実現には、ロボットや専用機単体の性能だけでなく、供給・加工・組立・検査・梱包・搬送(マテハン)といった複数工程をつなぎ、現場条件に合わせて稼働させるインテグレーション(統合・組み込み)が成否を左右します。 この点、専用・特注自動機の設計・製造に加え、ヒアリングから設計・納品、保守までを一貫して担うライフサイクル型サービスや、導入初期費用にとどまらないTCO(導入~運用・保守までの総コスト)を意識した提案の重要性が高まっております。 さらに、協働ロボット等の活用は、人手不足への対応のみならず、工程の柔軟性向上や段取り負荷の軽減にも寄与し得る一方、現場で“使い切る”ためには、導入設計・運用設計・教育を含む定着支援が不可欠です。 このため、製造業向け生産自動化ソリューション市場は、ハードウェア提供(専用機・周辺設備)と、導入コンサルティング/ロボット・システムインテグレーション/導入後サポートが組み合わさる形で付加価値が形成され、今後も継続的な需要が見込まれる市場であると考えられます。 ⑤試作品製作市場 経済産業省の「自動車部品産業の変遷に関する調査」によれば、自動運転技術の進展や車両の電子化(SDV化)に伴い、車両に搭載される機能は高度化・多様化しており、自動車に求められる顧客価値は、従来の走行性能や耐久性に加え、安全性、快適性、さらにはユーザーインターフェースを含む操作性・使い勝手といった分野へ広がっております。 特に、車載HMI(Human Machine Interface)の領域においては、これまで進展してきたタッチパネル中心のインターフェースにおいて、安全性や操作性の観点から課題が顕在化しており、物理スイッチの再評価を含めた、直感的な操作性の向上が求められる傾向が見られます。これに伴い、物理的要素とデジタル技術を融合した「フィジタル(Phygital)」型のインターフェースの重要性が高まりつつあり、ユーザー体験を起点とした製品開発が進展しております。 こうした顧客価値の高度化を背景として、自動車メーカーおよび部品メーカーでは研究開発活動が一層活発化しており、開発初期段階において設計内容や機能のみならず、操作性やユーザー体験を含めた検証を行うため、試作品の役割は従来以上に重要性を増しております。特に、短期間での試作や実機に近い形での評価に加え、実際の使用環境を想定した検証が求められる傾向にあります。 また、開発から量産に至るまでのリードタイム短縮の要請が高まる中で、従来の概念実証(PoC)にとどまらず、量産工程への移行を前提とした試作および技術評価の重要性が高まっております。すなわち、早期段階において量産を見据えた仕様・デバイスを用いた試作を行い、迅速に設計判断につなげる開発プロセスへの転換が進んでおります。 さらに、車載コンテンツを含むHMI領域では、SDV化や高度情報端末化を背景として、UI/UX設計の重要性が一層高まっております。これに伴い、試作から量産準備に至る過程において、単発的なデザイン検証にとどまらず、量産を前提としたUI/UX設計やデザインシステムの構築に対する需要が拡大しております。 このような環境のもと、試作品製作市場においては、従来の形状確認や単機能検証にとどまらず、機能・操作性・意匠性を統合した高付加価値な試作および、量産移行を見据えた技術検証を担う役割へと進化しております。また、製品開発の効率化および開発リスクの低減を目的として、これら高度な試作機能を外部の専門事業者に委ねる動きも継続しており、試作品製作市場は自動車関連の研究開発を支える重要な分野として、その重要性は一層高まっております。 ⑥ビューティーテック市場 矢野経済研究所が2026年1月に公表した「2026年版 エステティックサロンマーケティング総鑑」によれば、国内エステティックサロン市場規模は、2024年度において前年度比96.9%の3,043億円(事業者売上高ベース)と、引き続き緩やかな縮小傾向にあります。一方で、市場全体の減少にもかかわらず、その内訳や提供価値には変化が生じております。 特に、コロナ禍以降の生活様式の変化やオンラインコミュニケーションの定着を背景に、性別を問わず自身の外見やコンディションに対する意識が高まりつつあり、メンズエステ市場は前年度比100.6%と堅調に推移しております。美容に対する価値観は、リラクゼーション中心のサービスから、効果実感や再現性を重視する方向へとシフトしており、ジェンダーレスな考え方を持つ若年層を中心に新たな顧客層の拡大が進む可能性が示されております。 このような環境下において、エステティック業界では、施術者の経験や技量に依存するビジネスモデルから、業務用美容機器を活用してサービス品質の安定化や効率化を図る取り組みが重要性を増しております。ビューティーテック分野においては、美容機器を単なる設備としてではなく、サロン運営を支援し、顧客満足度の向上や差別化を実現するための中核的なツールとして位置付ける動きが広がっており、今後も同分野の役割は一層高まるものと考えられます。 (4)経営戦略①基本方針 上記経営環境のもと、M&Aを通じモノづくり企業をグループ化し、当社独自の「モノづくり事業承継プラットフォーム」に組み込むことで、グループ会社を変革・進化させ、グループ全体の成長を図るのが当社グループのビジネスモデルです。 「モノづくり事業承継プラットフォーム」とは、a.M&A実行基盤(投資)、b.経営管理基盤(整備)、c.モノづくり基盤(育成)の3つの基盤で構成され、事業承継に必要なすべてのソリューションをワンストップで提供する当社独自の仕組みを指します。 a.M&A実行基盤(投資) M&Aプロセス全体(M&Aの戦略立案、デューデリジェンス、資金調達、PMI等)を、モノづくり事業とインベストメント事業に精通したプロフェッショナル人材が一気通貫で遂行していきます。 b.経営管理基盤(整備) プロ経営者のタレント・マネジメント・システムの構築、業務のシェアード化、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)の構築及びグループ全体のGRC(ガバナンス・リスクマネジメント・コンプライアンス)体制の構築を、経営管理に精通したプロフェッショナル人材がチームで推進していきます。 c.モノづくり基盤(育成) 標準化された、品質管理強化・製造効率化・IoTを活用した省人化・そして新製品開発を、モノづくり事業と経営に精通したプロフェッショナル人材がチームで推進していきます。 さらに、当社グループは、モノづくり事業承継プラットフォームで蓄積したノウハウを、グループ内に留まらず、フィナンシャル・アドバイザリー、経営コンサルティングを始めとした事業化を進め、当社グループ全体の企業価値最大化を図ります。 ②成長戦略 当社グループは、更なる成長に向けた戦略として、以下の方針を立てています。 (ⅰ)事業ポートフォリオの強化 当社は、M&Aによる非連続的成長と既存事業のオーガニック成長(※)を両輪で推進し、事業ポートフォリオを強化していきます。 M&Aによる非連続的成長においては、M&Aを戦略的に実行し、スピード感を持ってグループの成長を推進します。投資企業の選定には「国際競争力が高く、サプライチェーンが強固な分野」を重点投資領域に設定し、製造業において安定的な成長が期待できる分野や、高成長・高付加価値の創造が期待できる分野を主なターゲットとした独自の投資ポートフォリオを構築していきます。 一方、既存事業のオーガニック成長においては、M&A後のPMIフェーズで、当社から派遣されたプロ経営者チームが、経営環境及び製造現場の可視化を前提とした「標準PMI」で再現性の高い統合プロセスを実現します。PMIフェーズで得た知見を当社グループの独自ノウハウとして蓄積し、「標準PMI」のアップデートを重ねることで、PMIの効果・スピードを高めていきます。 また、当社グループは自動車部品製造事業、製造業向け生産自動化ソリューション、試作品製作、業務用美容機器開発製造等において、成長に必要なR&D(新技術の研究開発活動)を積極的に行っていきます。具体的な取り組みとしては、「リサイクル率向上」「低騒音化」といった環境に配慮した取り組み、「工場の自動化」「DX化」といった効率性と品質向上への取り組み及び産学共同研究を通じた「伝送効率の改善」を実現する新素材の開発・製品化に向けた取り組み等を行っていきます。(※)当社がいう「オーガニック成長」とは、当社グループが買収した企業を含む既存事業の持続的な成長を指しています。当社グループは、既存事業の強みを活かしながら、標準化、省力化及びDX化を推進し、生産性を向上させています。また、既存事業から派生した新たな事業の創造や研究開発への取り組みもオーガニック成長の一環として位置づけています。 (ⅱ)グループ財務機能の強化 当社グループは、グループ経営の課題として収益基盤の安定化と子会社財務の健全化を目指しています。具体的には、超過利潤であるROICスプレッド(ROIC(投下資本利益率)とWACC(加重平均資本コスト)の差)の拡大、当社グループ内の資金を有効活用し最適配分を行うための事業ポートフォリオ戦略によるグループ財務の安定、更には予算精度向上による継続的な収益力の改善を図っていきます。 事業ポートフォリオ戦略による投資余力の確保、金融、会計、法律等の多分野にわたる複雑で高度な専門知識やノウハウを組み合わせて「全体最適」な資金調達手段を導き出し、機動的・多様な資金調達を目指します。 (ⅲ)人的資本への投資 人的資本投資については、「第2 事業の状況 2.サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループは、M&Aによる事業承継を通じて傘下に収めた子会社の中長期的な成長を実現し、グループ全体の企業価値向上を図るビジネスモデルを基本としております。このビジネスモデルを持続的に発展させていくため、子会社における既存事業の成長及びソリューション拡充に向け、以下の課題に注力してまいります。 ① M&A対象企業の発掘及び事業成長の実現 当社グループにとって、成長の源泉となる良質なM&A案件の継続的な発掘及び、M&A後における事業成長の実現は最重要課題の一つであります。 M&A案件の検討に際しては、金融機関、M&A仲介会社等の多様なリソースを活用しつつ、対象企業の事業内容・収益力に関する精緻な分析に加え、M&A後の成長戦略、PMI戦略、グループシナジーの創出可能性等を十分に勘案した上で投資判断を行っております。 また、ターゲット案件については、当社取締役を中心とした経営層及び関係部門で構成する投資委員会において十分な審議を行い、当社グループの中長期的な成長に資するM&Aの実行に引き続き注力してまいります。 ② プロ経営者の積極的採用及び育成の強化 当社グループの最も重要な経営資源は人材であり、M&A後における子会社経営の高度化及び成長戦略の遂行において、プロ経営者の確保・育成は継続的な経営課題であると認識しております。 今後も、当社グループの競争優位性を一層高めるため、経営、財務、事業運営等の分野において高い専門性を有する人材の積極的な採用を進めるとともに、既存人材の育成強化を通じて、M&A案件の成功確率向上及びグループ全体の経営力強化を図ってまいります。 ③ 当社グループの一体化及び意思統一 当社グループは、M&Aを通じてグループ会社を拡大し、成長を実現してきたビジネスモデルを基本としていることから、各社の歴史や企業文化の違いに起因する価値観の相違が生じる可能性があります。そのため、グループ全体が同一の目標に向かって一体的に事業運営を行うための体制構築は重要な課題であると認識しております。 これらの課題に対応するため、各社横断的な会議体やコミュニケーションの場を設け、相互理解と信頼関係の構築に努めるとともに、年1回の方針説明会の開催等を通じてグループ方針の共有と意思統一を図り、グループ経営の高度化を推進してまいります。 ④ 販売チャネルの拡大 当社グループは、グループ会社間で経営層・マネジメント層を兼任させることで、子会社各社にとっては新規となりうる顧客に対して総合的な提案を実施することにより新たな販路、新製品の開発・製造を実施し、販売チャネルの拡大を実行してまいります。 ⑤ グローバル展開への対応力強化 当社グループは、成長機会の一つとして、海外市場を含めた事業展開を推進しております。 この取り組みを継続・強化していくため、業務提携・技術提携、新たな販売先・仕入先の開拓に加え、グローバル事業を推進するための人材確保やネットワーク構築等が重要な課題であると考えております。 ⑥ 新市場への挑戦、技術革新及び現場改革 当社グループの一部子会社が属する自動車関連産業においては、環境規制の強化を背景とした電動化の進展、自動運転技術の高度化、コネクティッド技術の普及などにより、事業環境が大きく変化しております。加えて、製品・サービスの提供方法や競争環境も継続的に変化しており、企業には柔軟かつ迅速な対応が求められています。 こうした環境変化を成長機会と捉え、新市場への挑戦、新技術の導入及び生産・業務プロセスにおける現場改革に積極的に取り組むことで、事業競争力の強化を図ってまいります。 ⑦ 財務体質の改善 当社グループは、M&A実行に際し、各子会社の正常収益力を前提としたLBOファイナンス等により資金調達を行っているため、有利子負債比率が相対的に高い水準にあります。 今後は、各子会社におけるEBITDAの向上による財務基盤の強化に加え、事業環境や成長ステージに応じた多様な資金調達手法を検討・活用することで、財務体質の更なる強化と財務の健全性向上に努めてまいります。 ⑧ 内部統制の充実 当社グループは、国内外のグループ会社を含めた企業経営の透明性確保及び開示情報の正確性向上、ならびに各国・地域における法令等の遵守を徹底するため、グローバルベースでの内部統制システムの整備・運用を継続的に推進しております。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループは、「すべてのステークホルダーに価値と成長をもたらす100年企業グループ」創出というグループビジョンを掲げ、中小企業経営の近代化(使命)と、よき伝統の尊重と戦略合理的経営を追求していくこと(価値観)を目指しております。中小企業経営において変化が求められる今の時代に、古き良き伝統のみに縛られるのではなく、経営の変革により企業価値を継続・発展させていくことを基本的な経営方針としております。 (2)経営上目標とする客観的な指標 当社グループは、経営上の中核指標(KPI)としてEBITDAを採用しております。これは、当社が主としてM&Aを通じて事業ポートフォリオの拡充を図るビジネスモデルを採用しており、各子会社の本業から創出される正常収益力およびキャッシュ創出力を適切に把握・比較することが重要であるためです。 EBITDAは、減価償却費および金融費用の影響を受けない指標であり、資本構成や会計処理の差異に左右されず、事業そのものの収益力を評価するうえで有効な指標です。また、当社が活用するLBOファイナンス(※)においては、EBITDAが負債調達余力や返済能力の基礎指標となることから、M&A実行時の投資判断ならびにPMI後の業績管理においても重要な役割を担っております。 一方で、当社グループにおける事業価値の創出は、各子会社の事業パフォーマンスそのものにとどまらず、M&Aスキーム全体を通じたファイナンスアレンジの巧拙によっても大きく左右されると認識しております。すなわち、調達手法や資本構成、返済スケジュールを含む一連のファイナンス戦略は、キャッシュ・フローの安定性や資本効率に影響を及ぼす重要な経営要素であり、事業パフォーマンスを総合的に評価するうえでの重要な評価軸と位置付けております。 このため、当社は財務健全性およびレバレッジ水準の管理指標として、EBITDAに加えNet Debt/EBITDA倍率を併用しております。本指標により、過度な財務リスクを抑制しつつ、成長投資と財務規律のバランスを意識した資本効率の向上を図っております。 以上を踏まえ、当社グループでは、各子会社の本業における収益力の継続的な向上を通じたEBITDAの安定的な創出・拡大に加え、規律あるレバレッジ管理(Net Debt/EBITDA倍率)および最適なファイナンスアレンジを一体として実行することで、キャッシュ創出力の最大化と財務基盤の強化を両立し、グループ全体の持続的な成長と企業価値向上を実現してまいります。(※)LBOファイナンスとは、企業やファンドが他社を買収する際、自己資金だけではなく、買収先の資産や将来のキャッシュ・フローを見合いとした借入等で調達した資金を元手に買収を行う方法です。 (3)経営環境①事業承継・M&A市場 東京商工リサーチが2026年2月に公表した「2025年『全国社長の年齢』調査」によれば、国内企業における経営者の平均年齢は63.81歳となり、調査開始以来の最高水準を更新しております。加えて、70代以上の経営者比率は34.7%に達しており、事業承継の遅れが引き続き日本の構造課題となっております。 一方、帝国データバンクが2025年11月に発表した「全国『後継者不在率』動向調査」では、後継者不在率は50.1%と改善傾向にあるものの、依然として企業の約半数で後継者が不在であり、とりわけ中小企業においては経営の持続性確保が重要な課題となっております。 政策面では、中小企業庁が第三者承継支援を重要施策に位置付けており、後継者不在企業の円滑な承継を後押ししております。こうした環境のもと、国内M&A市場は事業承継ニーズを背景に拡大が続いております。 このような政策的後押しや事業承継ニーズの高まりを背景に、日本企業が関与するM&A件数は着実に増加しております。レコフデータによれば、国内M&A件数は2017年の3,050件から2025年には5,115件へと増加し、過去最多を更新しております。特に事業承継を目的とした中小企業のM&Aは拡大傾向にあり、今後も事業承継ニーズを背景とした市場の拡大が見込まれております。 ②自動車内外装部品・自動車精密部品製造市場 日本自動車部品工業会が公表した2024年度(2024年4月~2025年3月)の「自動車部品出荷動向調査結果」によれば、国内自動車部品メーカーの出荷額は全体としては前年度比で微減となったものの、電動化関連部品を中心に分野別では成長が見られるなど、出荷構成に変化が生じております。 品目別では、車体部品が引き続き出荷額構成の中で大きな割合を占める一方、内燃機関関連部品は減少傾向にあり、電動車両向け部品の比率が着実に上昇しております。 このような環境のもと、自動車の電動化(EV化)の進展に伴い、静粛性や快適性、軽量化といった付加価値に対する要求は引き続き高まっており、特に内外装部品や精密部品分野においては、技術対応力や品質確保能力の重要性が一層増しております。一方で、次世代技術への対応や設備投資負担の増加により、部品サプライヤー間の競争環境は厳しさを増しております。 こうした事業環境の変化を背景に、完成車メーカーのみならず、部品サプライヤーにおいても、競争力強化を目的とした事業規模の拡大や再編の動きが進展しております。特に大手・中堅企業を中心に再編が進む一方で、中小サプライヤーにおいては、技術投資、人材確保、及び事業承継への対応が事業継続上の重要な課題となっております。 ③機能性表面処理市場 近年、製造業においては、母材そのものの置換に加え、表面に耐食性、耐摩耗性、導電性、摺動性、密着性、装飾性等の機能を付与する「機能性表面処理」の重要性が高まっております。これは、部品の高性能化、長寿命化、軽量化を実現するうえで、表面改質が性能とコストの両面で有効な手段となっているためであります。とりわけ、自動車分野では、電動化の進展に伴い部品構成が変化する一方で、HEVおよびPHEVでは今後も一定期間にわたり内燃機関を搭載した構成が継続すると見込まれ、従来型部品と新たな電動系部品の双方において、表面処理技術の重要性は引き続き高いと考えられます。 HEV・PHEVにおいては、エンジン、排気、熱管理、駆動補機等に関わる部材で、防錆性、耐熱性、耐摩耗性、摺動性を支える表面処理需要が残存する一方、モーター周辺部品、制御系部品等では、導電性、耐食性、接触信頼性を高める機能性表面処理の重要性が高まっております。すなわち、電動化の移行期においては、内燃機関由来の需要が直ちに消失するのではなく、既存需要と新規需要が重なり合うことで、表面処理の適用領域は多層化していると捉えられます。 他方、BEVおよびFCEVでは、高電圧化、軽量化、熱管理、安全性への要求が一段と高まることから、電池周辺部材、電力制御部材、接続部品等において、より高い耐食性、導電性、絶縁性、耐久性が求められております。また、燃料電池分野では、NEDOのロードマップにおいて、金属セパレータ等に対し、長時間使用下での腐食耐性向上と低接触抵抗維持のための表面処理高度化が課題として示されております。さらに、全固体電池を含む次世代電池分野においても、界面制御や表面コーティングは、性能発現および耐久性向上に関わる重要な技術課題として位置付けられております。 加えて、欧州ではELV関連制度のもとで六価クロム等の有害物質使用規制の見直しが継続しており、自動車部品における代替表面処理技術の開発・量産対応力は、環境対応のみならず新規採用機会の獲得にもつながる要素となっております。 このような環境のもと、機能性表面処理市場は、汎用品では価格競争が継続する一方で、HEV・PHEVにおける内燃機関関連部品の高耐久化需要、電動化進展に伴う導電・耐食・接触信頼性需要、BEV・FCEV・電池関連分野における高機能化需要、有害物質規制に対応した代替処理需要の各領域で成長機会が存在しております。したがって、量産安定性、品質保証、環境対応、ならびに顧客要求に応じた処方・工程設計力を有する事業者にとって、高付加価値化と採用領域拡大の余地が大きい市場であると認識しております。 ④製造業向け生産自動化ソリューション市場 製造業を取り巻く環境は、労働力不足やサプライチェーン上の制約など複合的な課題が顕在化しており、これらの課題解決の手段として、デジタルソリューションや自動化技術の活用による変革の重要性が高まっております。 経済産業省とNEDOが公表する「スマートマニュファクチャリング構築ガイドライン」においても、製造部門単体の部分最適ではなく、開発設計・調達・製造・販売等を含むプロセス全体を俯瞰した全体最適を目指すことが重要である旨が示されております。 こうした背景のもと、製造現場では、単に機械・ロボットを導入するだけでなく、工程課題の整理から、最適な機器選定、システム設計、導入・立上げ、導入後の定着支援までを一体として提供する「生産自動化ソリューション」へのニーズが拡大しております。 特に、多品種少量生産を行う中堅・中小製造業では、「何から手を付ければよいか分からない」といった段階から、課題の可視化と実行可能な解決策の提示、導入後のフォローまでを含めた“伴走型”の支援が求められる傾向にあります。 また、生産自動化の実現には、ロボットや専用機単体の性能だけでなく、供給・加工・組立・検査・梱包・搬送(マテハン)といった複数工程をつなぎ、現場条件に合わせて稼働させるインテグレーション(統合・組み込み)が成否を左右します。 この点、専用・特注自動機の設計・製造に加え、ヒアリングから設計・納品、保守までを一貫して担うライフサイクル型サービスや、導入初期費用にとどまらないTCO(導入~運用・保守までの総コスト)を意識した提案の重要性が高まっております。 さらに、協働ロボット等の活用は、人手不足への対応のみならず、工程の柔軟性向上や段取り負荷の軽減にも寄与し得る一方、現場で“使い切る”ためには、導入設計・運用設計・教育を含む定着支援が不可欠です。 このため、製造業向け生産自動化ソリューション市場は、ハードウェア提供(専用機・周辺設備)と、導入コンサルティング/ロボット・システムインテグレーション/導入後サポートが組み合わさる形で付加価値が形成され、今後も継続的な需要が見込まれる市場であると考えられます。 ⑤試作品製作市場 経済産業省の「自動車部品産業の変遷に関する調査」によれば、自動運転技術の進展や車両の電子化(SDV化)に伴い、車両に搭載される機能は高度化・多様化しており、自動車に求められる顧客価値は、従来の走行性能や耐久性に加え、安全性、快適性、さらにはユーザーインターフェースを含む操作性・使い勝手といった分野へ広がっております。 特に、車載HMI(Human Machine Interface)の領域においては、これまで進展してきたタッチパネル中心のインターフェースにおいて、安全性や操作性の観点から課題が顕在化しており、物理スイッチの再評価を含めた、直感的な操作性の向上が求められる傾向が見られます。これに伴い、物理的要素とデジタル技術を融合した「フィジタル(Phygital)」型のインターフェースの重要性が高まりつつあり、ユーザー体験を起点とした製品開発が進展しております。 こうした顧客価値の高度化を背景として、自動車メーカーおよび部品メーカーでは研究開発活動が一層活発化しており、開発初期段階において設計内容や機能のみならず、操作性やユーザー体験を含めた検証を行うため、試作品の役割は従来以上に重要性を増しております。特に、短期間での試作や実機に近い形での評価に加え、実際の使用環境を想定した検証が求められる傾向にあります。 また、開発から量産に至るまでのリードタイム短縮の要請が高まる中で、従来の概念実証(PoC)にとどまらず、量産工程への移行を前提とした試作および技術評価の重要性が高まっております。すなわち、早期段階において量産を見据えた仕様・デバイスを用いた試作を行い、迅速に設計判断につなげる開発プロセスへの転換が進んでおります。 さらに、車載コンテンツを含むHMI領域では、SDV化や高度情報端末化を背景として、UI/UX設計の重要性が一層高まっております。これに伴い、試作から量産準備に至る過程において、単発的なデザイン検証にとどまらず、量産を前提としたUI/UX設計やデザインシステムの構築に対する需要が拡大しております。 このような環境のもと、試作品製作市場においては、従来の形状確認や単機能検証にとどまらず、機能・操作性・意匠性を統合した高付加価値な試作および、量産移行を見据えた技術検証を担う役割へと進化しております。また、製品開発の効率化および開発リスクの低減を目的として、これら高度な試作機能を外部の専門事業者に委ねる動きも継続しており、試作品製作市場は自動車関連の研究開発を支える重要な分野として、その重要性は一層高まっております。 ⑥ビューティーテック市場 矢野経済研究所が2026年1月に公表した「2026年版 エステティックサロンマーケティング総鑑」によれば、国内エステティックサロン市場規模は、2024年度において前年度比96.9%の3,043億円(事業者売上高ベース)と、引き続き緩やかな縮小傾向にあります。一方で、市場全体の減少にもかかわらず、その内訳や提供価値には変化が生じております。 特に、コロナ禍以降の生活様式の変化やオンラインコミュニケーションの定着を背景に、性別を問わず自身の外見やコンディションに対する意識が高まりつつあり、メンズエステ市場は前年度比100.6%と堅調に推移しております。美容に対する価値観は、リラクゼーション中心のサービスから、効果実感や再現性を重視する方向へとシフトしており、ジェンダーレスな考え方を持つ若年層を中心に新たな顧客層の拡大が進む可能性が示されております。 このような環境下において、エステティック業界では、施術者の経験や技量に依存するビジネスモデルから、業務用美容機器を活用してサービス品質の安定化や効率化を図る取り組みが重要性を増しております。ビューティーテック分野においては、美容機器を単なる設備としてではなく、サロン運営を支援し、顧客満足度の向上や差別化を実現するための中核的なツールとして位置付ける動きが広がっており、今後も同分野の役割は一層高まるものと考えられます。 (4)経営戦略①基本方針 上記経営環境のもと、M&Aを通じモノづくり企業をグループ化し、当社独自の「モノづくり事業承継プラットフォーム」に組み込むことで、グループ会社を変革・進化させ、グループ全体の成長を図るのが当社グループのビジネスモデルです。 「モノづくり事業承継プラットフォーム」とは、a.M&A実行基盤(投資)、b.経営管理基盤(整備)、c.モノづくり基盤(育成)の3つの基盤で構成され、事業承継に必要なすべてのソリューションをワンストップで提供する当社独自の仕組みを指します。 a.M&A実行基盤(投資) M&Aプロセス全体(M&Aの戦略立案、デューデリジェンス、資金調達、PMI等)を、モノづくり事業とインベストメント事業に精通したプロフェッショナル人材が一気通貫で遂行していきます。 b.経営管理基盤(整備) プロ経営者のタレント・マネジメント・システムの構築、業務のシェアード化、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)の構築及びグループ全体のGRC(ガバナンス・リスクマネジメント・コンプライアンス)体制の構築を、経営管理に精通したプロフェッショナル人材がチームで推進していきます。 c.モノづくり基盤(育成) 標準化された、品質管理強化・製造効率化・IoTを活用した省人化・そして新製品開発を、モノづくり事業と経営に精通したプロフェッショナル人材がチームで推進していきます。 さらに、当社グループは、モノづくり事業承継プラットフォームで蓄積したノウハウを、グループ内に留まらず、フィナンシャル・アドバイザリー、経営コンサルティングを始めとした事業化を進め、当社グループ全体の企業価値最大化を図ります。 ②成長戦略 当社グループは、更なる成長に向けた戦略として、以下の方針を立てています。 (ⅰ)事業ポートフォリオの強化 当社は、M&Aによる非連続的成長と既存事業のオーガニック成長(※)を両輪で推進し、事業ポートフォリオを強化していきます。 M&Aによる非連続的成長においては、M&Aを戦略的に実行し、スピード感を持ってグループの成長を推進します。投資企業の選定には「国際競争力が高く、サプライチェーンが強固な分野」を重点投資領域に設定し、製造業において安定的な成長が期待できる分野や、高成長・高付加価値の創造が期待できる分野を主なターゲットとした独自の投資ポートフォリオを構築していきます。 一方、既存事業のオーガニック成長においては、M&A後のPMIフェーズで、当社から派遣されたプロ経営者チームが、経営環境及び製造現場の可視化を前提とした「標準PMI」で再現性の高い統合プロセスを実現します。PMIフェーズで得た知見を当社グループの独自ノウハウとして蓄積し、「標準PMI」のアップデートを重ねることで、PMIの効果・スピードを高めていきます。 また、当社グループは自動車部品製造事業、製造業向け生産自動化ソリューション、試作品製作、業務用美容機器開発製造等において、成長に必要なR&D(新技術の研究開発活動)を積極的に行っていきます。具体的な取り組みとしては、「リサイクル率向上」「低騒音化」といった環境に配慮した取り組み、「工場の自動化」「DX化」といった効率性と品質向上への取り組み及び産学共同研究を通じた「伝送効率の改善」を実現する新素材の開発・製品化に向けた取り組み等を行っていきます。(※)当社がいう「オーガニック成長」とは、当社グループが買収した企業を含む既存事業の持続的な成長を指しています。当社グループは、既存事業の強みを活かしながら、標準化、省力化及びDX化を推進し、生産性を向上させています。また、既存事業から派生した新たな事業の創造や研究開発への取り組みもオーガニック成長の一環として位置づけています。 (ⅱ)グループ財務機能の強化 当社グループは、グループ経営の課題として収益基盤の安定化と子会社財務の健全化を目指しています。具体的には、超過利潤であるROICスプレッド(ROIC(投下資本利益率)とWACC(加重平均資本コスト)の差)の拡大、当社グループ内の資金を有効活用し最適配分を行うための事業ポートフォリオ戦略によるグループ財務の安定、更には予算精度向上による継続的な収益力の改善を図っていきます。 事業ポートフォリオ戦略による投資余力の確保、金融、会計、法律等の多分野にわたる複雑で高度な専門知識やノウハウを組み合わせて「全体最適」な資金調達手段を導き出し、機動的・多様な資金調達を目指します。 (ⅲ)人的資本への投資 人的資本投資については、「第2 事業の状況 2.サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループは、M&Aによる事業承継を通じて傘下に収めた子会社の中長期的な成長を実現し、グループ全体の企業価値向上を図るビジネスモデルを基本としております。このビジネスモデルを持続的に発展させていくため、子会社における既存事業の成長及びソリューション拡充に向け、以下の課題に注力してまいります。 ① M&A対象企業の発掘及び事業成長の実現 当社グループにとって、成長の源泉となる良質なM&A案件の継続的な発掘及び、M&A後における事業成長の実現は最重要課題の一つであります。 M&A案件の検討に際しては、金融機関、M&A仲介会社等の多様なリソースを活用しつつ、対象企業の事業内容・収益力に関する精緻な分析に加え、M&A後の成長戦略、PMI戦略、グループシナジーの創出可能性等を十分に勘案した上で投資判断を行っております。 また、ターゲット案件については、当社取締役を中心とした経営層及び関係部門で構成する投資委員会において十分な審議を行い、当社グループの中長期的な成長に資するM&Aの実行に引き続き注力してまいります。 ② プロ経営者の積極的採用及び育成の強化 当社グループの最も重要な経営資源は人材であり、M&A後における子会社経営の高度化及び成長戦略の遂行において、プロ経営者の確保・育成は継続的な経営課題であると認識しております。 今後も、当社グループの競争優位性を一層高めるため、経営、財務、事業運営等の分野において高い専門性を有する人材の積極的な採用を進めるとともに、既存人材の育成強化を通じて、M&A案件の成功確率向上及びグループ全体の経営力強化を図ってまいります。 ③ 当社グループの一体化及び意思統一 当社グループは、M&Aを通じてグループ会社を拡大し、成長を実現してきたビジネスモデルを基本としていることから、各社の歴史や企業文化の違いに起因する価値観の相違が生じる可能性があります。そのため、グループ全体が同一の目標に向かって一体的に事業運営を行うための体制構築は重要な課題であると認識しております。 これらの課題に対応するため、各社横断的な会議体やコミュニケーションの場を設け、相互理解と信頼関係の構築に努めるとともに、年1回の方針説明会の開催等を通じてグループ方針の共有と意思統一を図り、グループ経営の高度化を推進してまいります。 ④ 販売チャネルの拡大 当社グループは、グループ会社間で経営層・マネジメント層を兼任させることで、子会社各社にとっては新規となりうる顧客に対して総合的な提案を実施することにより新たな販路、新製品の開発・製造を実施し、販売チャネルの拡大を実行してまいります。 ⑤ グローバル展開への対応力強化 当社グループは、成長機会の一つとして、海外市場を含めた事業展開を推進しております。 この取り組みを継続・強化していくため、業務提携・技術提携、新たな販売先・仕入先の開拓に加え、グローバル事業を推進するための人材確保やネットワーク構築等が重要な課題であると考えております。 ⑥ 新市場への挑戦、技術革新及び現場改革 当社グループの一部子会社が属する自動車関連産業においては、環境規制の強化を背景とした電動化の進展、自動運転技術の高度化、コネクティッド技術の普及などにより、事業環境が大きく変化しております。加えて、製品・サービスの提供方法や競争環境も継続的に変化しており、企業には柔軟かつ迅速な対応が求められています。 こうした環境変化を成長機会と捉え、新市場への挑戦、新技術の導入及び生産・業務プロセスにおける現場改革に積極的に取り組むことで、事業競争力の強化を図ってまいります。 ⑦ 財務体質の改善 当社グループは、M&A実行に際し、各子会社の正常収益力を前提としたLBOファイナンス等により資金調達を行っているため、有利子負債比率が相対的に高い水準にあります。 今後は、各子会社におけるEBITDAの向上による財務基盤の強化に加え、事業環境や成長ステージに応じた多様な資金調達手法を検討・活用することで、財務体質の更なる強化と財務の健全性向上に努めてまいります。 ⑧ 内部統制の充実 当社グループは、国内外のグループ会社を含めた企業経営の透明性確保及び開示情報の正確性向上、ならびに各国・地域における法令等の遵守を徹底するため、グローバルベースでの内部統制システムの整備・運用を継続的に推進しております。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 経営成績の状況 当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境が改善し、各種政策の効果もあり緩やかな回復が続くことが期待されている一方、物価動向や金融資本市場の変動等の影響、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクが継続する中で、米国の通商政策の影響が残ることに加え、年度末にかけては中東情勢の影響を注視する必要があるなど、経営環境はより先行きが不透明な状況となっております。 当社グループは、M&Aによる事業承継を通じて日本の中堅・中小製造業を世界に誇れる100年企業とするため、「M&A実行」「経営管理」「モノづくり」の3つの基盤からなる「モノづくり事業承継プラットフォーム」を構築し、事業承継のトータルソリューションカンパニーとして、プロ経営者の輩出と、「経営の近代化」を通じて経営革新をはかり、日本のモノづくりの未来を創造しております。併せて、中堅・中小企業への投資やフィナンシャル・アドバイザリーで、中堅・中小企業の円滑な事業承継と企業価値向上を実現するための「インベストメント事業」を展開しております。 当社グループの事業領域である「モノづくり」におきましては、米国の通商政策の影響は内在するものの、米国向け自動車輸出には持ち直しの動きが確認され自動車メーカーの国内生産は引き続き高水準で推移しております。 このような状況のもと、当社グループは、社会環境や産業構造の急激な変化を敏感に察知して、時代にフィットする「経営の近代化」を実現するため、経営執行にコミットしたプロ経営者をチームで派遣し現場・財務・経営の見える化を徹底し、バックオフィスの生産性向上や製造現場での幅広いITの活用に取り組み、ムダ・ムリ・ムラの排除を実施してまいりました。 当社グループのもう一つの事業領域である中堅・中小企業の「事業承継」におきましては、中堅・中小企業の事業承継問題が深刻化する中で、事業承継手段としてのM&Aニーズ(譲渡ニーズ)が一段と増加しており、当連結会計年度において、1件のグループインM&A(サーテックカリヤ・グループ)を実行しており、業績は第3四半期連結会計期間より連結損益計算書に取り込んでおります。以上の結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は前期に比べ26,039,038千円増加し、51,163,634千円(前期比103.6%増)、営業利益は2,189,860千円(同198.1%増)、経常利益は2,418,495千円(同229.0%増)、M&A実行により発生した「負ののれん発生益」3,068,987千円等で親会社株主に帰属する当期純利益は4,147,520千円(同98.6%増)となりました。各セグメントの経営成績は次のとおりであります。 (モノづくり事業) 当セグメントには、セレンディップ・オートモーティブ株式会社、三井屋工業株式会社、エクセル・グループ、ユニクレア株式会社、天竜精機株式会社、株式会社アペックス(※)、株式会社レディーバード、株式会社トライシス(※)及びサーテックカリヤ・グループのモノづくり企業が含まれております。なお、前期に株式を取得し連結子会社化した株式会社イワヰ(現ユニクレア株式会社。2025年4月1日付で佐藤工業株式会社と合併)及びエクセル・グループの業績は、当連結会計年度においては、期首から取り込んでおります。 (※)株式会社アペックス及び株式会社トライシスは、2025年10月1日付で合併しております。 「オートモーティブサプライヤー(自動車内外装部品製造、自動車精密部品製造)」におきましては、米国の通商政策の影響は内在するものの、米国向け自動車輸出には持ち直しの動きが確認され自動車メーカーの国内生産は引き続き高水準で推移しております。また、サーテックカリヤ・グループの業績を第3四半期連結会計期間より連結損益計算書に取り込んでおります。 「FA装置製造」におきましては、期初より主要顧客の設備投資が大幅に回復するまでには至っておらず、受注確定に遅れが生じておりましたが、一部で回復の兆しが見えてきております。 「試作品製作」におきましては、グループ間シナジーによる販路拡大等により、受注は順調に進捗しております。 「ビューティーテック」におきましては、大手サロンの倒産・再編が相次いでおり、個人サロン向けのマーケティング・営業活動を強化し、受注を獲得しております。 この結果、当セグメントの当連結会計年度の売上高は前期に比べ25,622,117千円増加し、49,052,347千円(前期比109.4%増)、セグメント利益は前期に比べ1,391,859千円増加し、2,093,903千円(同198.3%増)となりました。なお、サーテックカリヤ・グループの株式取得関連費用295,851千円は、当セグメントに計上しております。 (プロフェッショナル・ソリューション事業)当セグメントには、当社、セレンディップ・テクノロジーズ株式会社及びセレンディップ・ロボクロス株式会社(※)が含まれております。(※)2025年8月1日付で、セレンディップ・ロボクロスマーケティング株式会社から商号変更し、当社RX事業に係る業務をセレンディップ・ロボクロス株式会社に統合いたしました。「コンサルティング」におきましては、事業承継課題や経営課題を抱える中堅・中小企業が今後益々増加していく社会的背景があり、中堅・中小モノづくり企業から事業承継案件、事業再生案件の当社への持ち込みが増加しております。また、基幹システムの再構築需要等により、ITコンサルティングのニーズが増加していることに伴い、当社コンサルティング事業部の売上は前期比29.3%増と伸長し、当セグメントの増収要因となりました。一方で、経営課題を抱える中堅・中小企業の課題解決・成長に更に寄与するための積極的な人材採用を継続的に実施しております。「エンジニア派遣・受託開発」におきましては、中堅・中小企業の成長を支援するため、経営基盤の強化、エンジニアのリスキリング強化、当セグメントの成長に寄与するため当社コンサルティング事業部との連携による新しいIoTソリューションの開発とDXに注力しております。この結果、当セグメントの当連結会計年度の売上高は前期に比べ617,966千円増加し、2,772,019千円(前期比28.7%増)、セグメント利益は前期に比べ110,090千円増加し、124,811千円(同747.8%増)となりました。 (インベストメント事業) 当セグメントには、セレンディップ・フィナンシャルサービス株式会社が含まれております。 従来から、事業承継問題に機動的に対応すべく、案件の発掘・開拓に注力して参りました。モノづくり企業を中心とした再生型事業承継支援サービス、フィナンシャル・アドバイザリー等の企業経営サポートを積極的に進めております。また、2023年2月に組成した「日本ものづくり事業承継基金1号投資事業有限責任組合」からの管理業務に伴う報酬の受取も発生しております。 この結果、当セグメントの当連結会計年度の売上高は前期に比べ45,412千円減少し、146,325千円(前期比23.7%減)、セグメント損失は28,854千円(前期はセグメント利益23,261千円)となりました。 ② 財政状態の状況(資産の部) 当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末に比べ12,630,195千円増加し、28,824,099千円となりました。これは主に、連結子会社の増加及びキャッシュ・フローの増加により現金及び預金が7,081,004千円増加したこと、受取手形、売掛金及び契約資産が3,444,399千円増加したことや原材料及び貯蔵品が1,178,368千円増加したことによるものであります。 当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末に比べ12,783,231千円増加し、28,831,150千円となりました。これは主に、連結子会社の増加により有形固定資産が11,532,870千円増加したことや投資その他の資産が1,358,569千円増加したことによるものであります。 この結果、総資産は57,655,249千円となり、前連結会計年度末に比べ25,413,427千円の増加となりました。(負債の部) 当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末に比べ11,662,153千円増加し、24,761,683千円となりました。これは主に、連結子会社の増加により支払手形及び買掛金が4,185,552千円増加したこと、短期借入金が3,100,000千円増加したことや1年内返済予定の長期借入金が2,825,831千円増加によるものであります。 当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末に比べ4,820,129千円増加し、15,830,393千円となりました。これは主に、連結子会社の増加により長期借入金が3,698,628千円増加したことや退職給付に係る負債が466,322千円増加したことによるものであります。 この結果、負債合計は40,592,077千円となり、前連結会計年度末に比べ16,482,282千円の増加となりました。(純資産の部) 当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ8,931,144千円増加し、17,063,171千円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が4,147,485千円増加したこと、非支配株主持分が3,414,514千円増加したことによるものであります。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、営業活動により4,526,055千円増加、投資活動により3,074,413千円減少、財務活動により4,419,224千円増加、現金及び現金同等物に係る換算差額により788,938千円増加となった結果、前連結会計年度末に比べ、6,659,804千円増加し13,162,333千円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果獲得した資金は、4,526,055千円(前連結会計年度は292,883千円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益5,208,685千円、減価償却費2,035,990千円、負ののれん発生益3,068,987千円によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、3,074,413千円(前連結会計年度は4,037,449千円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出3,687,256千円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入700,956千円によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果獲得した資金は、4,419,224千円(前連結会計年度は6,006,731千円の獲得)となりました。これは主に、短期借入金の純増減額(△は減少)3,100,000千円、長期借入れによる収入8,800,000千円、長期借入金の返済による支出7,929,739千円によるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前期比(%)モノづくり事業 (千円)44,913,782221.2合計(千円)44,913,782221.2(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。2.プロフェッショナル・ソリューション事業、インベストメント事業が営む事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。 b.受注実績 当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)モノづくり事業3,408,481107.4754,415130.5プロフェッショナル・ソリューション事業515,061470.7234,3041,308.2合計3,923,542119.5988,719165.9(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。2.モノづくり事業の自動車内外装部品製造及び自動車精密部品製造は、受注生産形態をとらないため受注高及び受注残高に含めておりません。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前期比(%)モノづくり事業 (千円)49,033,843209.3%プロフェッショナル・ソリューション事業 (千円)1,988,465127.0%インベストメント事業 (千円)141,325106.8%合計(千円)51,163,634203.6% (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.モノづくり事業の売上高は、前連結会計年度と比較して209.3%となり著しい増加となっております。これは主に、既存連結子会社における受注の増加に加え、第3四半期連結会計期間よりサーテックカリヤ・グループを新たに連結の範囲に含めたことにより、売上高が増加したことによるものであります。 3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)トヨタ自動車㈱4,817,29919.25,023,0909.8㈱アイシン4,554,05518.14,992,6829.8 d.営業投資活動の状況 当社グループは、他社との共同投資等により、中堅・中小企業への投資を行っております。 当社グループの営業投資活動を示すための投資残高は次のとおりです。 ① 投資実行額(単位:千円)エクイティ投資実行額:業種別前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)上場--非上場--合計-- ② 投資残高(単位:千円)エクイティ投資残高:業種別前連結会計年度(2025年3月31日)当連結会計年度(2026年3月31日)上場--非上場180,00080,000合計180,00080,000 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は有価証券報告書提出日現在において、判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境が改善し、各種政策の効果もあり緩やかな回復が続くことが期待されている一方、物価動向や金融資本市場の変動等の影響、海外景気の下振れが我が国の景気を下押しするリスクが継続する中で、米国の通商政策の影響が残ることに加え、年度末にかけては中東情勢の影響を注視する必要があるなど、経営環境はより先行きが不透明な状況となっております。 当社グループの事業領域である「モノづくり」におきましては、米国の通商政策の影響は内在するものの、米国向け自動車輸出には持ち直しの動きが確認され自動車メーカーの国内生産は引き続き高水準で推移しております。 このような状況のもと、当社グループは、社会環境や産業構造の急激な変化を敏感に察知して、時代にフィットする「経営の近代化」を実現するため、経営執行にコミットしたプロ経営者をチームで派遣し現場・財務・経営の見える化を徹底し、バックオフィスの生産性向上や製造現場での幅広いITの活用に取り組み、ムダ・ムリ・ムラの排除を実施してまいりました。 当社グループのもう一つの事業領域である中堅・中小企業の「事業承継」におきましては、中堅・中小企業の事業承継問題が深刻化する中で、事業承継手段としてのM&Aニーズ(譲渡ニーズ)が一段と増加しており、当連結会計年度において、1件のグループインM&Aを実行いたしました。 なお、経営成績については、以下のとおりです。(売上高) 当連結会計年度における売上高は、「モノづくり事業」セグメントにおきましては、自動車メーカーの国内生産は高水準で推移したことや、前期にM&Aを実行したエクセル・グループ及び株式会社イワヰの業績を期首から取り込んだこと、当期にM&Aを実行したサーテックカリヤ・グループの業績を第3四半期連結会計期間より取り込みをしたことで増収となりました。「プロフェッショナル・ソリューション事業」セグメントにおきまして、中堅・中小企業の基幹システムの再構築需要の増加により、ITコンサルティングに対するニーズが増加したことにより増収となりました。 以上の結果により、前連結会計年度と比べ26,039,038千円増加の51,163,634千円(前期比103.6%増)となりました。(売上原価、売上総利益) 当連結会計年度における売上原価は、売上高の増加により前連結会計年度と比較して22,392,261千円増加の43,272,831千円(前期比107.2%増)となりました。 以上により売上総利益は、7,890,803千円(前期比85.9%増)となりました。(販売費及び一般管理費、営業利益) 販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比較して2,191,512千円増加の5,700,942千円(前期比62.4%増)となりました。これは主として、前期にM&Aを実行したエクセル・グループ及び株式会社イワヰの業績を期首から取り込んだこと、当期にM&Aを実行したサーテックカリヤ・グループの業績を第3四半期連結会計期間より取り込みをしたことや、M&A費用の発生によるものであります。 以上の結果により、当連結会計年度の営業利益は、2,189,860千円(前期比198.1%増)となりました。(営業外収益、営業外費用、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益) 営業外収益は、取引先との間でエネルギー等のコスト増加に対応する販売価格の修正に合意したことにより受取補償金194,139千円を計上したこと等により787,723千円(前期比105.5%増)となりました。 営業外費用は、借入等に係る「営業外支払手数料」147,519千円を計上したこと等により559,088千円(前期比46.0%増)となりました。 特別利益として、M&A実行により発生した「負ののれん発生益」3,068,987千円を計上しております。 以上の結果により、当連結会計年度の経常利益は、2,418,495千円(前期比229.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、4,147,520千円(前期比98.6%増)となりました。 b.財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループの当連結会計年度の財政状態の状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」に記載されているとおりであります。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a.キャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載されているとおりであります。 b.資本の財源及び資金の流動性 当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、当社グループ事業領域の「モノづくり」における設備投資及び研究開発活動に伴う投資資金、「事業承継」におけるLBOファイナンスに対する買収資金の返済があります。これらの資金需要に対して安定的な資金供給を行うための財源については、主に内部資金により確保しております。また、当社と一部の子会社は、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)を通じて当社グループ企業相互間で余剰・不足資金を融通し、資金の効率化を図っております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
事業リスク
- 中期経営計画の未達経済情勢や市場環境の想定外の変化、有効な投資機会の不足、またはM&A後の統合プロセス(PMI)の遅れなどにより、策定した中期経営計画が達成できない可能性があります。これにより、当社グループの業績や財政状態に悪影響が及ぶ可能性があります。
- プロフェッショナル人材の確保当社グループの成長は、プロ経営者、コンサルタント、ITエンジニアといった専門性の高い人材の確保に大きく依存しています。これらの優秀な人材を十分に確保できなかったり、流出してしまったりした場合、事業の拡大や円滑な遂行に支障が生じ、業績に影響を与える可能性があります。
- 投資先企業の業績変動当社グループの投資先企業には、事業再構築中の企業が含まれることがあり、これらの企業の業績は将来の不確定要素を多く含んでいます。投資先企業の業績が計画通りに進まなかった場合、当社グループ全体の業績に大きな変動をもたらす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 <ヒートマップ>(※下図参照) 当社グループでは、「事業等のリスク」に記載した各リスクについて、影響度および発生可能性の2軸により評価を行い、ヒートマップとして可視化しております。 本ヒートマップは、リスクの相対的な重要性を一覧化し、経営上特に注視すべき領域を明確化することを目的として作成しております。 <評価軸>・影響度:当該リスクが顕在化した場合の財政状態・経営成績への影響の大きさ・発生可能性:一定期間内における発生確率(※いずれも5段階評価) <リスク項目の番号> 本ヒートマップに記載している各リスク項目は、有価証券報告書の「事業等のリスク」における以下の番号と対応しております。・「G-」で始まる項目 →「(1)当社グループ全体に関するリスク」に対応・「M-」で始まる項目 →「(2)モノづくり事業におけるリスク」に対応 (1)当社グループ全体に関するリスク①中期経営計画について 当社グループは、単年度予算及び中期経営計画を策定し、継続的な発展を目指して事業展開を行っております。しかしながら、中期経営計画については、策定時点の外部環境・市場環境に基づくものであり、経済情勢や所属する各種業界に想定外の変化が生じた場合や、有効な投資機会を見出せない場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 また、当社グループはM&Aによる事業承継により傘下に収めた子会社の変革・進化を通じてグループ全体の成長を図るビジネスモデルでもあり、M&Aの実施により当社グループの資産及び負債が増減するとともに、キャッシュ・フローの状況も変動します。今後のM&A戦略の実行により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ②投資について 当社の投資先企業には、事業や経営組織の再構築中の企業が含まれる可能性があり、これらの企業は、将来の不確定要因を多分に含んでおり今後発生し得る様々な要因により投資先企業の業績が変動するリスクがあります。また、投資先企業の財政状態や経営成績の変動により、当社グループの業績が大きく変動する可能性があります。買収当初の見通しに対し、急激な事業環境の変化、PMIの計画遅れ等により当初の中期経営計画が達成できない可能性があります。 ③プロフェッショナル人材の確保・流出について 当社は、M&A成立後の統合プロセスであるPMIについて、プロ経営者及びコンサルタントをチームで派遣する等、独自のノウハウを蓄積しており、グループ全体の成長を牽引・実現してきた経緯があります。また、当社グループはプロフェッショナル・ソリューション事業の拡大に合わせて、コンサルタント、ITエンジニア等を積極的に増員してきました。今後、当社グループの事業を拡大していく上で、専門性の高い優秀なプロフェッショナル人材であるプロ経営者、コンサルタント、ITエンジニア等の確保ができなかった場合、若しくは専門性の高い優秀な人材が流出した場合、当社グループの事業遂行に影響を与える可能性があります。 ④子会社の業績変動について 当社グループは、子会社各社の財政状態及び経営成績の状況が当社グループ全体に与える影響が大きいため、子会社の業績が変動することにより当社グループの業績に影響を与える可能性があります。現在、当社においてグループ全社及び各社の経営戦略の立案や経営管理全般の統括管理を実行しておりますが、各子会社の事業運営が順調に遂行できない場合、または当社グループに予期しない変動が生じた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ⑤為替相場の変動について 当社グループの海外売上高比率は、25.6%を見込んでおります。その大部分を占める米国・タイについては米ドル・タイバーツ建取引となり、為替相場の変動の影響を直接的に受け易くなっております。 また、海外現地法人において現地通貨で取引されている収支の各項目は、連結財務諸表を作成する際に円に換算されるため、結果として換算する時点での為替相場の変動に影響される可能性があり、予想を超えた為替相場の変動は当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ⑥事業を取り巻く環境の変化について 当社グループは、事業の遂行にあたり国内外の経済情勢、景気、株式市場の動向及び政治情勢に大きく影響を受ける可能性があり、これらの要因によって企業収益が悪化した場合、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。このため、予想した投資回収の時期のズレにより当社グループの業績が大きく変動する可能性があります。 ⑦連結子会社増加に伴う連結決算体制について 当社は、事業承継を必要とする中堅・中小企業に対して、M&Aを行い連結子会社化しておりますが、投資対象企業の管理体制が不十分であり適時適切に決算を行うことができない場合、連結決算作業が適時適切に行えない可能性があります。 ⑧投資有価証券の減損について 当社グループが保有する投資有価証券について、株式市場の動向や有価証券発行会社の財政状態の悪化により実質価額が著しく低下した場合において、評価額の引き下げに伴う減損損失を計上し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ⑨のれんの減損について 当社グループは、企業買収に伴い発生したのれんを連結貸借対照表に計上し、原則として投資回収計画の算定基礎となった期間で償却しております。事業環境の変化等により期待する成果が得られない場合は、当該のれんについて減損損失を計上し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ⑩財務制限条項について 当社グループにおける金融機関からの借入金の一部において、当社グループ又は各子会社単体の各年度の年度決算における損益計算書の経常損益、各年度の年度決算期末における貸借対照表における純資産の部の金額等を基準とした財務制限条項が付加されており、利率の上昇又は請求により期限の利益を喪失する等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ⑪金利変動について 当社グループは、企業買収に関する資金を主に金融機関からの借入により調達しております。有利子負債は総資産に比して高い水準にあるため、資金調達方法の見直しや有利子負債の抑制を行っておりますが、金利上昇となった場合、支払利息の増加を招き利益を圧迫する要因となる可能性があり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ⑫新株予約権の行使による株式価値の希薄化について 当社グループでは、役員及び従業員に対するインセンティブを目的として、当社の新株予約権(以下、「ストック・オプション」という。)を付与しております。また、今後におきましても、役員及び従業員に対してインセンティブとしてストック・オプションを付与する可能性があります。これらのストック・オプションが権利行使された場合、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。 ⑬情報管理システムについて 当社グループでは、製品、販売及び個人情報等の情報をシステム管理しており、システム上のトラブル等、万が一の場合に備え保守・保全の対策を講じる等、情報管理体制を構築しております。しかしながら想定を超えた技術による不正アクセスや予測不能のコンピュータウイルス感染等によって情報漏洩が発生した場合、顧客及び取引先からの損害賠償請求を含め、当社グループの社会的信用に大きく影響を与える事象が発生するリスクがあります。 また、事業買収等により取得した子会社等に対し、適切なグループガバナンスが及ばず、またはシステム・セキュリティを含む様々なリスクに対するモニタリングやコントロールが十分に及ばない等、リスクマネジメントが適切に機能しない場合には、当社グループの事業運営、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 さらには生成AIやクラウドサービスの業務利用拡大により、プロンプトやファイル共有を通じた機密情報・個人情報・技術情報の漏えい、著作権・営業秘密侵害、学習データ混入等のリスクが高まっています。ガバナンス・利用ルール・DLP等の対策が不十分な場合、取引先信用の毀損や損害賠償等が発生し、当社グループの事業運営に影響を与える可能性があります。 ⑭OT(Operational Technology)領域を含むサイバー攻撃・ランサムウェアによる操業停止/物流停止について 近時、製造業を含む幅広い業種でランサムウェア等による操業停止やサプライチェーンを通じた被害が継続しています。基幹システム・工場ネットワーク(OT)・委託先を含む対策が不十分な場合、生産停止、出荷遅延、復旧コスト増、情報漏えい等が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ⑮情報漏洩とインサイダー取引について 当社グループの事業は、各子会社全てが顧客企業の機密情報を取得することが前提であり、顧客企業や将来的に顧客になる可能性のある企業に対して守秘義務を負っております。当社グループでは守秘義務遵守のための教育・指導を継続的に行っておりますが、何らかの理由により機密情報が外部に漏洩した場合、信用を失墜する等により、当社グループの事業戦略及び経営成績等に影響を与える可能性があります。また、当社グループはインサイダー取引防止の観点から、グループ内役職員及び従業員に教育・指導を実施しておりますが、万が一、グループ内役職員及び従業員が顧客企業の機密情報を元にインサイダー取引を行った場合、当社グループの事業戦略、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ⑯法的規制について 株式会社サーテックカリヤ及びサーテックカリヤグループの環境規制を除き、当社グループの主要事業を制限する直接的な法的規制は存在しないと考えております。しかしながら、当社子会社であるセレンディップ・オートモーティブ株式会社(三井屋工業株式会社、エクセル株式会社及びエクセルグループ)は自動車内外装部品製造を行っており、「四輪車走行騒音規制」に準じた製造事業を行っております。また、技術者派遣事業を行っているアクストリア株式会社は「労働者派遣法」「職業安定法」に基づいて事業を行っております。両社では関係法令の遵守に努めておりますが、関係法令に違反するような行為・事象が発生した場合は、当該事業が行えなくなるリスクがあります。更には、当社が行う事業承継、企業買収、業務提携等において、直接的若しくは間接的に制限する法的規制の新規制定や変更が行われた場合、当社グループの事業戦略、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ⑰取引適正化(価格転嫁・支払条件・物流委託)を巡る規制強化への備えについて サプライチェーン全体での価格転嫁・取引適正化を促進する政策が進む中、取引条件明確化、価格協議プロセス、支払手段、物流委託等の見直しが求められる可能性があります。対応が不十分な場合、取引先との紛争、行政対応、調達・販売条件の悪化等が発生し、当社グループに影響を与える可能性があります。 ⑱重要な訴訟等について 当社グループは、有効なコンプライアンス体制の確立に努めておりますが、M&A等の事業戦略の実施に伴い、各種紛争等が発生する可能性があり、これらの紛争が訴訟等に発展する可能性があります。訴訟等が提起され、風評被害や損害賠償義務等に発展した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ⑲会計制度・税制等の導入・変更について 当社グループは、新たな会計制度や税制等の導入・変更等に対し、速やかに対応するよう努めておりますが、これらの導入・変更に対応することにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ⑳自然災害等について 当社グループは、中部・東海地区及び北関東・東北地区に子会社本社・工場等の拠点が点在しており、販売先についても日本全国及び一部海外にも拡がっております。このため、大地震・豪雨等の自然災害により、当社グループの事務所・工場等の建物・機械設備等が破損・停止する可能性があります。また、想定外の自然災害が発生した場合、電力・水・ガス等の供給停止、交通・通信網の停止、サプライチェーンの被害等の発生により販売先への商品・製品の出荷停止や遅延につながることにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ㉑配当政策について当社では株主の皆様に対する利益還元を経営の最重要課題の一つとして認識しております。現在、当社グループは引き続き成長過程にあると考えており、持続的成長に向けた積極的な投資に資本を充当していくことが株主に対する最大の利益還元につながると判断しております。このことから創業以来配当は実施していません。将来的には、各期の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を勘案した上で株主に対して利益還元策を実施していく方針ではありますが、現時点において配当実施の可能性及びその時期等については未定です。 ㉒海外進出について 当社グループは海外においても事業活動を行っており、その重要性は高まる傾向にあります。当社グループの海外展開は今後も継続していくことから、中長期的には以下のようなリスクが考えられます。これらの事態が発生した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。・予期しない法律または規制の変更・不利な政治または経済要因・人材の採用と確保の難しさ・ストライキ等の労働争議・テロ、戦争及びその他の要因による社会的混乱 ㉓海外現地法人・拠点の管理不備について 海外現地法人・拠点の管理不備については、一般的に経営・管理の人員が少なく、業務が属人化しやすいため、不正等が発生しやすいと考えられます。そのため、対応状況を確認しています。 しかしながら、海外現地法人・拠点の管理が不十分である場合、不正・不祥事が発生し、当社グループの財政状態、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (2)モノづくり事業におけるリスク①主要販売先業種の業績等による影響について 当社の主力子会社であるセレンディップ・オートモーティブ株式会社、ユニクレア株式会社、株式会社サーテックカリヤ及びサーテックカリヤグループは、いずれも自動車業界への売上構成比が高く、特にトヨタ自動車グループ、アイシングループの販売台数、工場の稼働状況及び設備投資により、当社グループの業績が大きく影響を受ける可能性があります。更には、トヨタ自動車グループ、デンソーグループ、アイシングループの主要市場である日本、北米、欧州、アジア等における景気後退、及びそれに伴う需要の縮小は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。株式会社アペックスにおいては、開発段階における試作受託を行っておりますが、自動車メーカー等の開発計画によって受注状況に大きく影響を与える可能性があります。天竜精機株式会社においては自動化技術による自動機製造を行っておりますが、得意先である各種メーカーの設備投資計画によって受注状況に大きく影響を与える結果、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ②技術・製品開発について 自動車産業は、CASE(コネクテッド化、自動運転化、シェア/サービス化、電動化)関連技術の導入により部品メーカーを含め業界全体が大きな変革期に突入しております。当社グループにおいてもこの変革に対して、セレンディップ・オートモーティブ株式会社、ユニクレア株式会社においてEV車を含む電動車に多用される部品の自社生産に向けて研究・開発を進めております。 しかしながら、競合他社における新技術の開発や、市場ニーズの変化に伴う開発途中段階での技術の新規性の喪失によるコスト優位性の低下などで売上が低下し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ③原材料、部品価格の上昇・依存について 当社の主力子会社は、原材料・部品を外部サプライヤーより仕入れており、原油価格やエネルギー価格の高騰、世界的なインフレ圧力、為替変動等による材料・部品価格の上昇が製造コストの上昇につながり、製品単価に十分に転嫁できない場合があります。また、当社グループはサプライヤーと基本取引契約を締結し、原材料・部品の安定的な取引を安定的な生産・製造の前提としておりますが、世界的に供給が逼迫する状況やサプライヤーにおける不慮の事故等により、生産・製造遅延を招くおそれがあります。これらの事由により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 また、ユニクレア株式会社が顧客へ供給する製品には、自社で生産しているものと外注先に生産を委託しているものがあり、製品によっては特定の外注先に依存しております。当該外注先に不測の事態が起きた場合には、製品の供給が受けられなくなり、ユニクレア株式会社が顧客に対して供給責任を果たせなくなる可能性があります。 ④製品の品質不具合・契約不適合責任について当社の主力子会社は、品質管理に重点を置き、顧客のニーズに沿った高品質な製品作りに全社を挙げて取り組んでおります。しかしながら、全ての製品について品質不具合がなく、将来的にリコールが発生しないという保証はありません。また、製造物責任賠償(PL)については保険に加入していますが、この保険が最終的に負担する賠償額を十分にカバーできるという保証はありません。大規模なリコールや製造物責任賠償につながるような製品の品質不具合は、多額のコストや当社グループの評価に重大な影響を与え、それにより売上が低下し、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。また、当社の主力子会社はいずれも製造業であり、引き渡した製品について、重要な不具合等を原因としたリコール、アフターサービスにより多額の補償費用の発生が見込まれる場合には、当該案件を対象とした製品保証引当金の計上が必要となり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ⑤棚卸資産の収益性の低下について 当社の主力子会社を取り巻く市場環境の急変及び販売見込みの相違等の理由により滞留在庫を抱えた場合、もしくは販売価額が大幅に下落した場合等には、棚卸資産の簿価を切下げなければならない可能性があります。この場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ⑥消費者とのトラブル及び風評について 株式会社レディーバードの展開する美容健康関連事業において販売する製品・商品には、身体へ接触させ使用する製品・商品が含まれます。消費者が期待する効果が体感できなかった場合や健康被害等のトラブルが発生する可能性があります。 また、このような問題が生じないよう製品・商品の安全性管理を徹底しておりますが、同業他社のトラブルや風評等により業界全体のイメージダウンに繋がるようなトラブル等が発生した場合には、結果として、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦人員の確保について 製造業における人員確保の競争が高まっております。そのため、安定的に工場を操業するために必要な人員が確保されない可能性及び人件費の高騰により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ⑧知的財産権について 当社グループが事業を優位に展開していく上で、知的財産権は重要な役割を果たしております。当社グループが保有する知的財産権については、適切な保護及び管理を行っておりますが、第三者が当社グループの技術等を使用し、市場において当社グループの競争力に影響を与える可能性があります。また、当社グループは、第三者の知的財産権を侵害しないよう留意し、調査を行っておりますが、万が一、当社グループが第三者の知的財産権を侵害した場合には、対価の支払いや損害賠償請求の訴訟等、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 ⑨固定資産の減損について 当社グループにおける製造業を営む子会社については、自社で工場を有しており、生産設備等多額な有形固定資産を保有しております。事業収益の著しい低下や生産設備の遊休化、陳腐化等に伴い、固定資産の回収可能価額が大きく下落し帳簿価額を下回った場合には、減損損失の計上の可能性があり、この場合、当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を与える可能性があります。 ⑩労働安全衛生について 当社グループの事業には、酸・アルカリ等の化学薬品、高温処理設備、重量物の取り扱い等を伴うことがあり、労働災害や健康障害のリスクが存在します。 例えば、薬品の漏洩や設備トラブルによる火傷・中毒事故、又は搬送工程での挟まれ事故等が発生した場合、従業員の安全確保に加え、操業停止や行政指導、補償費用の発生につながる可能性があります。また、安全管理体制の不備が指摘された場合には、顧客監査での評価低下や取引への影響が生じる可能性があります。 ⑪設備依存及び操業停止について 当社グループは専用ライン設備を前提とした連続処理型の生産方式があり、設備の故障、老朽化、停電、災害等により操業が停止した場合、生産活動に直接的な影響が生じます。 例えば、主要ラインの故障により数日間操業停止が発生した場合、代替生産が困難であるため納期遅延や受注取消が発生する可能性があります。また、設備復旧に時間を要する場合には、顧客の生産停止等を招き、損害賠償請求や取引関係の見直しにつながる可能性があります。 ⑫顧客依存及び工程組込み型取引について 株式会社サーテックカリヤ及びサーテックカリヤグループのめっき加工は、顧客製品の製造工程に組み込まれる「工程依存型取引」であり、一度採用されると継続的な受注が見込まれる一方で、顧客側の設計変更、工程変更、内製化方針の決定等により、受注が急減または消失する可能性があります。 例えば、顧客がコスト削減を目的としてめっき工程を内製化した場合や、別処理への変更を決定した場合、一定の売上が短期間で失われる可能性があります。また、主要顧客への依存度が高い場合、当該顧客の生産動向や経営方針の変化が当社グループの業績に直接影響を及ぼす可能性があります。 ⑬海外規制・顧客要求への対応について 顧客製品が海外市場向けである場合には、REACH規則、RoHS指令等の各国の化学物質規制や、自動車メーカー等による独自の品質・環境基準への適合が求められます。 例えば、有害物質規制の改正により使用可能な材料が制限された場合、既存工程の変更や材料置換の検証が必要となり、対応遅延が発生した場合には受注停止や取引制限につながる可能性があります。また、顧客監査において基準未達と判断された場合、是正対応や取引縮小等の影響が生じる可能性があります。 ⑭環境規制について 株式会社サーテックカリヤ及びサーテックカリヤグループの事業においては、有害物質を含む薬品の使用や排水処理が不可避であり、水質汚濁防止法、廃棄物処理法、化学物質管理法令等の厳格な規制の対象となっております。 例えば、排水基準の強化や特定物質の使用制限が強化された場合、それに対応するための排水処理設備の更新や工程変更が必要となり、多額の設備投資が発生する可能性があります。また、万一、排水基準の逸脱や不適切な廃棄物処理等の法令違反が発生した場合、操業停止命令や罰則、浄化費用の負担、さらには社会的信用の低下等により当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。