事業の概要
- 主要事業内容:西川計測は、制御・情報機器システム、計測器、理化学機器、産業機器などの幅広い商品を販売しています。これら商品の販売だけでなく、それに伴うエンジニアリング(設計・構築)、ソフトウェア製作、計装工事(計測・制御システムの設置工事)、保守サービスまでを一貫して提供しており、顧客のニーズに合わせたトータルソリューションを提供することで収益を上げています。
- 代理店ビジネスモデル:同社は、横河電機株式会社、横河ソリューションサービス株式会社、アジレント・テクノロジー株式会社といった大手メーカーの代理店として、これらの企業から主要な商品を仕入れています。特にシステム販売の分野では、機械設備や計装工事などを専門のエンジニアリング・工事会社に発注し、製作・施工を行うことで、自社で全てを抱え込まずに効率的な事業運営を行っています。
- 多岐にわたる顧客層とサービス:上水道、都市ガス、電力といったライフライン関連の公益事業体から、民間の重電・プラント関連企業、官公庁まで幅広い顧客を抱えています。これらの顧客に対し、プロセスオートメーション(PA)やファクトリーオートメーション(FA)の制御システム、各種分析装置、産業用ロボットなど、多様な製品とサービスを提供することで安定的な収益基盤を築いています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 制御・情報機器システム事業:このセグメントでは、工場やプラントの自動化(PA/FA)に使われる制御用コンピュータやシステム、温度計・流量計などの検出機器、調節計・シーケンサーなどの制御機器を提供しています。さらに、これらのシステムに関するエンジニアリング、ソフトウェア製作、計装工事、保守サービスまでを一貫して手掛けており、同社の主要な収益源の一つと考えられます。
- 計測器事業:各種電気測定器(電流計、電圧計、電力測定器、記録計など)、オシロスコープ、通信測定器、およびそれらを組み合わせた計測システムを扱っています。これらの計測器は、研究開発、品質管理、生産現場など幅広い分野で必要とされ、同社の技術力と製品ラインナップの広さを示す重要な事業領域です。
- 理化学機器事業:ガスクロマトグラフや液体クロマトグラフなどの有機化学分析装置、ICP質量分析装置などの無機分析装置、そして分析データ用のソフトウェア製作が含まれます。これらの機器は、化学、製薬、食品、環境などの分野で物質の成分分析や品質管理に不可欠であり、専門性の高い技術と知識が求められる事業です。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社は、制御・情報機器システム、計測器、理化学機器、産業機器・その他の商品販売と、それら商品販売に伴うエンジニアリング、ソフトウエア製作、計装工事、保守サービスを一括して行っております。また、当社は横河電機株式会社、横河ソリューションサービス株式会社およびアジレント・テクノロジー株式会社の代理店として、この3社より主な商品の仕入れを行っておりますが、主にシステム販売分野におきましては、機械設備や計装工事などをエンジニアリング・工事会社に発注し、製作・施工しています。なお当社のセグメントは単一でありますが、事業の内容につきましては商品の品目別に関連付けて示しております。 品目区分主要品目制御・情報機器システム(1) プロセスオートメーション(PA)およびファクトリーオートメーション(FA)の制御用コンピュータおよびコンピュータシステム(2) 温度計、流量計等各種検出機器(3) 調節計、シーケンサー等各種制御機器(4) エンジニアリング、ソフトウエア製作、計装工事、保守サービス計測器(1) 各種電気測定器(電流計、電圧計、電力測定器および記録計等)(2) オシロスコープ、通信測定器(3) 計測システム理化学機器(1) ガスクロマトグラフ、液体クロマトグラフなどの有機化学分析装置(2) ICP質量分析装置などの無機分析装置(3) 分析データ用ソフトウエア製作産業機器・その他環境試験装置、油圧機器、空圧機器、産業ロボット、恒温槽、受託計測等 [事業系統図]以上に述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 公共事業体からの発注は入札制度があり、継続的な受注が保証されないため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 最先端技術や厳格化する品質基準に対応できる技術者の確保と育成が不可欠。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:主要販売先との取引依存 / 主要仕入先(横河電機)との取引依存 / 業績の季節変動
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
西川計測は特定のブランド力や特許、規制ライセンス、独占的IPを強みとしている具体的な情報は見当たらない。一般的な計測機器卸売業であり、無形資産による競争優位性は限定的と考えられる。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
計測機器は一度導入すると、校正や保守、オペレーターの習熟度などから、他社製品への切り替えには一定の手間やコストが発生する可能性がある。しかし、製品の汎用性や顧客のスイッチングコスト低減努力により、その効果は限定的と推測される。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
西川計測のビジネスモデルは、ユーザー数の増加がサービス価値を向上させるネットワーク効果を生み出す構造ではない。特定のプラットフォームやコミュニティを形成しているわけではなく、ネットワーク効果は期待できない。
コスト優位★☆☆☆☆
計測機器の卸売業であり、仕入れや物流における効率化の可能性はある。しかし、競合他社も同様の効率化を図るため、構造的なコスト優位性を確立しているとは考えにくい。価格競争力は限定的と推測される。
規模の経済★★☆☆☆
計測機器の専門商社として一定の規模を持つが、業界全体で見ると多数の競合が存在する。特定のニッチ市場で圧倒的なシェアを持つわけではなく、効率規模による優位性はまだ弱い段階と考えられる。
- 総合的なソリューション提供力:西川計測は、単に製品を販売するだけでなく、エンジニアリング、ソフトウェア製作、計装工事、保守サービスまでを一括して提供できる点が強みです。これにより、顧客は複数の業者と契約する手間を省き、一貫した品質とサポートを受けることができるため、顧客にとっての利便性が高く、長期的な信頼関係を築きやすいと考えられます。
- 大手メーカーとの強固な連携:横河電機株式会社、横河ソリューションサービス株式会社、アジレント・テクノロジー株式会社といった業界大手企業の代理店として、これらの企業の高品質な製品を安定的に仕入れ、提供できることは大きな競争優位です。特に横河電機は主要株主でもあり、創業以来の強固な関係は、仕入れの安定性や技術情報の共有において有利に働く可能性があります。
- ライフライン分野での実績と信頼:上水道、都市ガス、電力といった社会インフラを支える公益事業体を主要な販売先としていることは、同社の高い技術力と信頼性の証と言えます。これらの分野では、システムの安定稼働と高い品質が求められるため、長年の実績とノウハウは新規参入企業に対する障壁となり、安定した受注に繋がる可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社の経営方針、経営環境および対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1) 経営方針当社は、「みんなで良くなろう」という企業理念の基に、計測・制御・理化学のエンジニアリングを基盤として、あらゆる産業の発展に寄与し、広く社会に貢献していくことにより、すべてのステークホルダーが良くなる事を目指しております。事業経営にあたっては、法令、ルール、社会規範を遵守し、企業倫理に則した公正かつ適切な経営の実現により、豊かな社会を作り出すことで企業の社会的責任(CSR)を果たして参ります。 (2) 経営環境と目標とする経営指標当社を取り巻く事業環境は、エネルギーの自由化、AIやIoT技術の革新、通信の高速化等、大きく変化しており、顧客ニーズの多様化・高度化が進んでおります。これらの変化に伴う設備投資需要を取り込み、当社のエンジニアリング商社としての課題解決能力を最大限に発揮し、成長基盤の確立に繋げて参ります。また当社は、株主価値増大を数値的に判断する指標として「自己資本比率50%以上」「自己資本当期純利益率(ROE)10%以上」を目標としております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社は、2026年度から2028年度までの3か年を対象とする新中期経営計画「SUSTAINABLE STRONG & EXPAND 2028(SSE2028)」を策定しております。SSE2028では、3つの基盤戦略と2つの事業戦略により、中長期的な企業価値・株主価値の向上を目標としております。<基盤戦略>① サステナビリティ経営の実践 ・事業を通じて顧客のサステナビリティ課題を解決し、自社の成長と社会の発展を両立 ・脱炭素・資源循環、サプライチェーンにおける透明性の確保を実現② 人的資本の強化 ・経営戦略と人材戦略の連動を通した人的資本の強化を遂行 ・生産性の向上と新領域R&Dを推進③ 財務基盤・ガバナンス ・財務基盤とガバナンスの更なる強化を推進 ・機動力を高めた経営を実践<事業戦略>① コアビジネスの持続的成長と深化 ・市場別優先順位付けと深耕、既存事業の競争力の強化 ・AI/DXを起点とした付加価値の創出② AI/DXによる付加価値ビジネスの創造 ・現場のノウハウとデータをAI/DXで統合し、価値化 ・AIによるイノベーションの創出 当社は計測・制御・理化学分野のエンジニアリングを基盤として、お客様に密着したきめ細かいサービスの提供に努めるとともに、営業体制の充実、新規事業の開拓、提案型営業などを積極的に推進し、ビジネスチャンスを的確にとらえ、事業の拡大に努めてまいります。特に、電気・水道・ガスなどの社会インフラや環境問題に対する取り組みは、当社事業の基幹ビジネスと位置づけ、一層の推進を図ってまいります。また、お客様のニーズ、要望を的確にとらえた製品、ソフトウェアの開発により、新たな市場を開拓してまいります。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社は、2026年度を初年度とする新中期経営計画において策定した戦略を推進することにより収益を拡大し、引き続き着実な成長路線を追求してまいります。また、経営基盤の強化および持続的企業価値創造のために、財務健全性を維持した上で適切な資本構成を実現してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社の経営方針、経営環境および対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1) 経営方針当社は、「みんなで良くなろう」という企業理念の基に、計測・制御・理化学のエンジニアリングを基盤として、あらゆる産業の発展に寄与し、広く社会に貢献していくことにより、すべてのステークホルダーが良くなる事を目指しております。事業経営にあたっては、法令、ルール、社会規範を遵守し、企業倫理に則した公正かつ適切な経営の実現により、豊かな社会を作り出すことで企業の社会的責任(CSR)を果たして参ります。 (2) 経営環境と目標とする経営指標当社を取り巻く事業環境は、エネルギーの自由化、AIやIoT技術の革新、通信の高速化等、大きく変化しており、顧客ニーズの多様化・高度化が進んでおります。これらの変化に伴う設備投資需要を取り込み、当社のエンジニアリング商社としての課題解決能力を最大限に発揮し、成長基盤の確立に繋げて参ります。また当社は、株主価値増大を数値的に判断する指標として「自己資本比率50%以上」「自己資本当期純利益率(ROE)10%以上」を目標としております。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社は、2026年度から2028年度までの3か年を対象とする新中期経営計画「SUSTAINABLE STRONG & EXPAND 2028(SSE2028)」を策定しております。SSE2028では、3つの基盤戦略と2つの事業戦略により、中長期的な企業価値・株主価値の向上を目標としております。<基盤戦略>① サステナビリティ経営の実践 ・事業を通じて顧客のサステナビリティ課題を解決し、自社の成長と社会の発展を両立 ・脱炭素・資源循環、サプライチェーンにおける透明性の確保を実現② 人的資本の強化 ・経営戦略と人材戦略の連動を通した人的資本の強化を遂行 ・生産性の向上と新領域R&Dを推進③ 財務基盤・ガバナンス ・財務基盤とガバナンスの更なる強化を推進 ・機動力を高めた経営を実践<事業戦略>① コアビジネスの持続的成長と深化 ・市場別優先順位付けと深耕、既存事業の競争力の強化 ・AI/DXを起点とした付加価値の創出② AI/DXによる付加価値ビジネスの創造 ・現場のノウハウとデータをAI/DXで統合し、価値化 ・AIによるイノベーションの創出 当社は計測・制御・理化学分野のエンジニアリングを基盤として、お客様に密着したきめ細かいサービスの提供に努めるとともに、営業体制の充実、新規事業の開拓、提案型営業などを積極的に推進し、ビジネスチャンスを的確にとらえ、事業の拡大に努めてまいります。特に、電気・水道・ガスなどの社会インフラや環境問題に対する取り組みは、当社事業の基幹ビジネスと位置づけ、一層の推進を図ってまいります。また、お客様のニーズ、要望を的確にとらえた製品、ソフトウェアの開発により、新たな市場を開拓してまいります。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社は、2026年度を初年度とする新中期経営計画において策定した戦略を推進することにより収益を拡大し、引き続き着実な成長路線を追求してまいります。また、経営基盤の強化および持続的企業価値創造のために、財務健全性を維持した上で適切な資本構成を実現してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要① 財政状態及び経営成績の状況当事業年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の拡大を背景に、緩やかな回復基調で推移したものの、持続的な物価上昇に伴う実質賃金の伸び悩みや、原材料費等の高騰が企業収益を圧迫する状況が継続しております。このような経営環境におきまして当社は、2023年度から2025年度までの3カ年を対象とする中期経営計画「Strong&Expanding2025」に基づき、4つの基本戦略「既存ビジネスへの深耕と成長ビジネスの拡大」「R&Dビジネスのソリューション付加を加速」「DX、IoT、AIを独自の付加価値として提供」「経営基盤の強化と推進」を軸に推進してまいりました。その結果、当事業年度における業績は、以下の通りとなりました。 売上高 452億20百万円 (前期比 16.8% 65億円増)営業利益 44億33百万円 (前期比 18.0% 6億75百万円増)経常利益 47億13百万円 (前期比 20.3% 7億95百万円増)当期純利益 32億93百万円 (前期比 22.8% 6億11百万円増) また、セグメントにつきましては、当社では計測制御機器、理化学機器等の各種電子応用機器の販売と、それに付随するエンジニアリング業務などを行っているものであり、単一であります。 制御・情報機器システム(PA、FA)部門当部門につきましては、ライフライン関連の設備更新案件が順調に推移したことに加え、石油・化学プラントの大型定期修繕があったこと等により、売上高は225億71百万円(前期比15億65百万円増)となりました。 計測器(測定器、計測システム)部門当部門につきましては、半導体や通信関連の投資需要が拡大し、売上高は58億1百万円(前期比12億97百万円増)となりました。 理化学機器(ラボ分析計)部門当部門につきましては、大型のファシリティー案件が完工したことに加え、食品・薬品関連が好調となり、売上高は105億18百万円(前期比11億71百万円増)となりました。 産業機器・その他部門当部門につきましては、前期までに受注した自動車メーカー向け大型案件の売上寄与等に伴い、売上高は63億28百万円(前期比24億67百万円増)となりました。 当事業年度末の総資産は、長期預金が減少した一方、現金及び預金や投資有価証券が増加したことにより、前事業年度末に比べ86億81百万円増加し、425億62百万円(前期比25.6%増)となりました。また、負債合計は、繰延税金負債等が増加したことにより、前事業年度に比べ35億38百万円増加し、169億40百万円(前期比26.4%増)となりました。純資産は、利益剰余金の増加などにより、前事業年度末に比べ51億42百万円増加し、256億22百万円(前期比25.1%増)となりました。この結果、自己資本比率は60.2%となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」)は、前事業年度末残高から20億62百万円増加し、116億69百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりとなっております。イ.営業活動によるキャッシュ・フロー当事業年度における営業活動による資金収支は、41億88百万円の収入(前年同期比13億86百万円の収入増)となりました。これは主に、税引前当期純利益47億73百万円に加えて、売上債権及び契約資産の増加などがあった一方、仕入債務の増加などによるものであります。ロ.投資活動によるキャッシュ・フロー当事業年度における投資活動による資金収支は、10億37百万円の支出(前年同期比14億7百万円の支出減)となりました。これは主に、投資有価証券の取得などによるものであります。ハ.財務活動によるキャッシュ・フロー当事業年度における財務活動による資金収支は、10億88百万円の支出(前年同期比67百万円の支出増)となりました。これは主に、配当金の支払などによるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績当社は、制御・情報機器システム、計測器、理化学機器等の販売と、それに付随するエンジニアリング業務などを行っているものであり、セグメントは単一であります。したがいまして、仕入、受注および販売の実績につきましては、商品の品目別に関連付けて示しております。a.仕入実績当事業年度における仕入実績を品目別に示すと、次のとおりであります。 品目別金額(千円)対前年増減率(%)制御・情報機器システム13,924,89614.4計測器4,691,76827.9理化学機器8,549,21212.9産業機器・その他4,900,87164.1計32,066,74921.4 (注) 機器等の販売に付随するエンジニアリング業務の仕入高については、上記には含まれておりません。 b.受注実績当事業年度における受注実績を品目別に示すと、次のとおりであります。 品目別受注高(千円)対前年増減率(%)受注残高(千円)対前年増減率(%)制御・情報機器システム27,686,74421.321,459,76227.7計測器6,345,27219.52,210,62532.6理化学機器10,763,53513.94,106,0246.3産業機器・その他3,556,362△43.13,167,590△46.7計48,351,91510.330,944,0039.5 c.販売実績当事業年度における販売実績を品目別に示すと、次のとおりであります。 品目別金額(千円)対前年増減率(%)制御・情報機器システム22,571,3137.5計測器5,801,49928.8理化学機器10,518,90612.5産業機器・その他6,328,42863.9計45,220,14716.8 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、本項の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 ① 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(売上高及び売上総利益)当事業年度は、ライフライン(水道・ガス・電力)関連が堅調に推移したことに加え、自動車・半導体・通信関連が好調となり、売上高は452億20百万円(前期比65億円増)となりました。売上総利益は増収に伴い、99億55百万円(前期比11億69百万円増)となりました。(販売費及び一般管理費)当事業年度の販売費及び一般管理費は、55億22百万円(前期比4億93百万円増)となり、売上高に対する比率は12.2%(前期比0.8%減)となりました。(営業利益、経常利益及び当期純利益)上述の結果、当事業年度の営業利益は44億33百万円(前期比6億75百万円増)、経常利益は47億13百万円(前期比7億95百万円増)、当期純利益は32億93百万円(前期比6億11百万円増)となりました。(財政状態の分析)当事業年度末の財政状態の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社の運転資金需要のうち主なものは、人件費を主とする販売費及び一般管理費の営業費用によるものであります。投資を目的とした資金需要は、主に設備投資によるものであります。当社は、その資金を自己資本及び事業活動において獲得した資金により賄っております。当社の当事業年度末の資金残高は、116億69百万円(前期比20億62百万円増)であり、上記運転資金・設備投資資金を十分な水準で確保しており、資金の流動性の確保に特段の問題はないと考えております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たりまして、将来発生する事象に対しての見積り及び仮定設定を行う必要があり、経営者は、過去の実績や状況及び現在入手可能な情報を総合的に勘案し、その時点で最も合理的と判断した見積りや仮定を継続的に採用しております。しかしながら、これらの見積りには不確実性があるため、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。当社が採用している会計方針のうち、重要となる事項につきましては、「第5 経理の状況」の「重要な会計方針」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が財務諸表作成における見積りの判断に影響を及ぼすと考えております。(繰延税金資産)当社は、繰延税金資産について定期的に回収可能性を検討し、回収可能性の判断においては、将来課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮し、将来の税金負担を軽減する効果を有すると判断した回収可能額を繰延税金資産として計上しています。将来課税所得の見積りの前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、翌事業年度以降の財務諸表において認識する繰延税金資産および法人税等調整額の金額に影響を与える可能性があります。(工事契約に係る収益)工事契約に係る収益には、主に制御・情報機器システム等に係る計装工事の請負が含まれ、履行義務を充足するにつれて一定の期間にわたり収益を認識しております。履行義務の充足に係る進捗度の測定は、各報告期間の期末日までに発生した工事原価が、予想される工事原価の合計に占める割合(インプット法)に基づいて行っております。想定していなかった原価の発生等により工事原価総額に変更があった場合には、工事進捗率が変動するため、売上高や売上原価に影響を与える可能性があります。 ④ 経営方針、経営成績、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社は、株主価値増大を数値的に判断する指標として、「自己資本比率50%以上」「自己資本当期純利益率(ROE)10%以上」を目標としております。当事業年度における自己資本比率は60.2%、自己資本当期純利益率(ROE)は14.3%と目標を上回りました。
事業リスク
- 主要販売先への依存リスク:同社の売上の約30%を上位10社の販売先が占めており、特に上水道、都市ガス、電力といったライフライン関連企業が上位を占めています。これらの販売先で信頼性が低下したり、設備投資が減少・延期されたりすると、同社の受注活動に大きなマイナスの影響が出る可能性があります。特定の顧客に依存する構造は、経営の不安定要因となり得ます。
- 主要仕入先との関係性リスク:横河電機株式会社グループからの仕入れが全仕入れの約30%を占めており、同グループの製品競争力低下や代理店契約の変更は、同社の業績に影響を与える可能性があります。横河電機は主要株主でもありますが、仕入れ先の集中は、価格交渉力や製品ラインナップの柔軟性を制限する可能性があり、事業継続性に関わるリスクとなり得ます。
- 業績の季節変動リスク:公共事業体や官公庁関連の販売先が多く、工事案件の工期が3月の年度末に集中する傾向があるため、売上や利益が下期(1月~6月)に偏る季節変動があります。これにより、四半期ごとの業績が不安定になりやすく、資金繰りや経営計画の策定において注意が必要となります。通期の業績予測は立てやすいものの、短期的な変動は避けられません。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 1) 主要販売先との取引当社の販売先は、年間約3,000社ですがその内上位10社の販売額が、売上全体の約30%を占めております。その上位10社の中でも上水道、都市ガス、電力のライフライン関連の販売先が上位を占め、公益事業としての高い信頼性が要求されております。それらライフライン関連の販売先での著しい信頼性の低下、もしくは販売先における設備投資額の減少、更新計画の延期等は、当社の受注活動にマイナスの影響をもたらす可能性があります。・リスクへの対応サービス品質の維持により販売先への信頼性を確保するとともに、積極的なマーケティング・営業活動により事業領域と顧客拡大を推進し、売上・利益の確保に努めてまいります。 2) 主要仕入先との取引当社は、創業以来横河電機株式会社の代理店として事業を展開し、2007年3月より横河電機株式会社は、主要株主として当社の関連当事者となりました。現在、横河電機株式会社および横河電機株式会社グループからの仕入額は全仕入の約30%を占めており、国内市場における横河電機株式会社および横河電機株式会社グループの製品競争力の低下、取扱製品ならびに販売先等を定めた当社と横河電機株式会社、横河電機株式会社グループとの代理店契約の変更によっては、当社の業績に影響を与える可能性があります。・リスクへの対応引き続き横河電機株式会社グループとの良好な関係を維持することで安定した仕入に努めてまいります。また、各事業部門における需要動向を的確に把握し、取引先のニーズに柔軟に対応できるよう新規仕入先を積極的に開拓することでリスク低減を図ってまいります。 3) 業績の季節変動当社の主要な販売先は、上水道、電力、ガス等の公益事業関連、民間でもエンド・ユーザーが官公庁の重電・プラント関連の販売先が多く、工事案件の工期が3月の年度末に集中する傾向があります。このため当社の業績は、下期(1月~6月)に売上・利益が集中する季節変動があります。・リスクへの対応事業分野や取引先の拡大、自社ソフトウェアの販売促進を通じて、売上・利益の平準化に努めてまいります。 4) 入札制度主要販売先である公共事業体からの発注につきましては、入札制度があり当社が継続的に受注できるという保証はありません。・リスクへの対応積極的な営業活動による顧客拡大を推進し、特定の販売先に依存することなく安定した売上・利益が確保できるよう努めてまいります。 5) 販売先の信用リスク当社には、販売先から支払われるべき売掛金の不払いに係るリスクが存在します。売掛債権管理につきましては、与信管理を強化徹底しておりますが、すべての取引先が当社に対する債務を履行するまで健全な財政状態にあるという保証はありません。・リスクへの対応定期的な信用調査を実施するとともに、営業活動を通して販売先を取り巻く市場環境や業績・経営戦略の転換等を敏感に捉えることで、総合的に与信管理を行いリスク低減に努めております。 6) 情報システムのリスク当社の販売管理・経理管理は、全て管理用コンピュータシステムにより処理しております。したがいまして、通信回線、コンピュータ本体等がダウンした場合は、業務処理に大きな不都合が発生するリスクがあります。・リスクへの対応当社では、社内システムの定期的な保守、バックアップシステムの構築、外部からの不正アクセス防止対策等により、社内システムへの障害発生・情報漏洩などのリスクを低減し、事業継続性の向上を図っています。 7) 投資有価証券に係るリスク当社は、投資有価証券の主要銘柄として横河電機株式会社の株式を保有しており、将来当該株式の大幅な株価下落が続く場合には、当社業績に影響が発生するリスクがあります。・リスクへの対応横河電機株式会社グループは当社の主要な仕入先であり、計測制御機器関連の取引関係の維持・強化のためにも投資有価証券の保有は継続する意向です。そのため、当該株式の株価下落による業績への影響は避けがたいものではありますが、積極的なマーケティング・営業活動により事業領域と顧客拡大を推進することで売上を伸張させ、利益の確保に努めてまいります。 8) 人財の確保と育成に係るリスク当社の成長と発展には、最先端技術や日々厳格化する品質基準に対応できる技術者の確保と育成が不可欠であります。その確保・育成ができなかった場合には、顧客ニーズへの適切な対応ができず、当社の信頼性や業績に影響を与える可能性があります。・リスクへの対応当社では、新卒採用・中途採用を積極的に行うことにより、優秀な人財の確保に努めるとともに、OJTや階層別研修等の研修制度を充実させることで、社員の技術力の向上に努めています。 9) 大規模災害や感染症の蔓延に係るリスク事業を展開する地域において大規模な自然災害や感染症の蔓延が起きた場合、事業活動の制限・工事の中止や大幅な延期等が発生する可能性があります。また、災害等により社会経済や販売先を取りまく事業環境が大きく変化した場合、販売先の設備投資意欲が大幅に減退することが見込まれ、当社の業績に影響を与える可能性があります。・リスクへの対応当社は、リスクマネジメント・コンプライアンス委員会を設置し、大規模災害等に係るリスクが顕在化した際には、当該機関が中心となり被害状況や事業への影響を速やかに把握し、従業員の安全確保と損害の最小化に努めています。また、当社は上水道、都市ガス、電力等、ライフライン関連に広く従事していることから、有事の際には取引先などと連携し、迅速な復旧への対応を含めた現場ごとの対策を講じています。