事業の概要
- PLMソリューション提供製品の企画から廃棄までの全工程を管理する「PLMソリューション」が主力事業です。特に、自動車や航空機業界向けに、フランスのダッソーシステムズ社製3次元CADシステム「CATIA」を中核とした設計効率化システムを提供し、企業の生産性向上と経営効率化を支援しています。このソリューションは、工程短縮やコスト削減、グローバル開発体制構築に貢献しています。
- システム構築支援企業の持続的成長を支えるITシステム構築を支援しています。グローバル展開対応、ビッグデータ処理・分析、業務効率化のためのインフラ統合など、顧客の多様な課題に対し、クラウドやPCクラスターといった先端技術を活用した最適なシステムを構築し、企業のIT戦略をサポートすることで収益を得ています。
- EDAソリューションと保守半導体や電気回路の設計を自動化・支援する「EDAソリューション」も提供しています。子会社ジーダットが自社開発した電子系CADソフトウェア製品を販売し、サポートやコンサルテーションも行っています。また、PLMソリューションやシステム構築支援で提供したハードウェアの保守サービスも提供し、顧客満足度向上と継続的な収益確保を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- PLM事業(地域)このセグメントは、製品の企画から廃棄までの全ライフサイクルを管理する「PLMソリューション」を中核としています。主な収益源は、3次元設計システム「CATIA」などのソフトウェア販売、システム構築支援、およびハードウェア保守サービスです。最新年度の売上高は約675.3億円、営業利益は約99.4億円と、グループ全体の稼ぎ頭となっています。
- EDA事業(地域)このセグメントは、半導体や電気回路の設計を自動化・支援する「EDAソリューション」を提供しています。子会社が自社開発した電子系CADソフトウェア製品の販売、サポート、コンサルテーションが主な事業内容です。最新年度の売上高は約20.1億円、営業利益は約2.6億円であり、PLM事業に比べると規模は小さいものの、専門性の高い分野で収益を上げています。
- 事業構成と地域展開当社グループは、PLM事業とEDA事業の二つの柱で構成されており、PLM事業が収益の大部分を占めています。日本国内を中心に事業を展開していますが、タイやベトナムにも子会社を有しており、海外での事業展開も行っています。これにより、グローバルな顧客ニーズに対応し、事業の多角化を図っています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| PLMBusinessReportableSegment | 地域 | 675 | 99 | 14.7% |
| EDABusinessReportableSegment | 地域 | 20 | 3 | 12.8% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループは、当社、子会社15社、持分法適用関連会社3社で構成されており、PLM事業とEDA事業を行っております。PLM事業は「PLMソリューション」、「システム構築支援」、「HW販売に付帯する保守・その他」の3つに区分し、EDA事業は「EDAソリューション」のみの単一区分としております。事業区分製品区分PLM事業PLMソリューションシステム構築支援HW販売に付帯する保守・その他EDA事業EDAソリューション □PLMソリューションPLMはProduct Lifecycle Managementの略であり、製品の企画から開発、設計、製造、販売、保守、廃棄に至る全工程を包括的に管理する手法であります。「PLMソリューション」では、経営目標や事業戦略等、お客様それぞれが目指す姿を見据えながら、ものづくりに関わる全てのプロセスの最適化を実現し、経営効率化につながるソリューションを提案しております。「PLMソリューション」のうち、ITを活用して設計を効率化し生産性向上を図る「3次元設計システム」では、フランスのダッソーシステムズ社が開発した3次元CADシステム「CATIA」を主力製品として、自動車、航空機、電機、機械といった業界を中心に、専門分野に特化した部品メーカーから製品が多岐にわたる完成品メーカーまで、幅広いレイヤーのお客様に対してソリューションを提供しております。また、3次元CADで作成したデータを活用する「CAD応用技術」として、より広範な工程での生産性向上やお客様の事業展開に合わせた設計・開発環境の構築にも取り組んでおります。具体的な例として、製品特性の解析や性能の確認をコンピューターシミュレーションで行うCAE、金型の自動設計等、生産準備全般をコンピューターで支援するCAM、製造に必要な部品の一覧表であるBOM、設計・開発に関するあらゆる情報を一元管理するPDM等が挙げられます。これらのソリューションは工程の短縮化やコスト削減、グローバル展開に伴う世界各拠点での同時開発体制の整備等、企業の事業戦略と密接に関わるものであり、今後ますます重要性が高まるものと考えております。 □システム構築支援ITと企業の事業戦略が一層密接な関わりを持つ中、持続的成長を支える強固かつ効果的なシステム構築へのニーズはますます高まっております。「システム構築支援」では、グローバル展開への対応、ビッグデータの処理・分析のためのシステム設計、業務効率化やコスト削減のためのインフラ統合など、お客様それぞれの課題を解決するため、多様なハードウェア・ソフトウェア製品群と当社の高い技術力を活かし、クラウドやシンクライアント、PCクラスターといった先端技術を活用した最適なシステムの構築を行っております。 □HW販売に付帯する保守・その他「PLMソリューション」、「システム構築支援」で提供したハードウェアについて保守を行う事業であります。機器導入後もお客様に対し積極的なコミュニケーションを図り、きめ細やかなサポートを提供することで、顧客満足度の向上につなげております。 □EDAソリューションEDAはElectronic Design Automationの略であり、半導体や電気回路の設計作業を自動化し支援するためのソフトウェア、ハードウェアを意味します。「EDAソリューション」では、当社子会社である㈱ジーダットにおいて、大規模集積回路や液晶ディスプレイ等のFPDをはじめとした電子部品、及び磁気ヘッドやマイクロマシン等の微細加工部品を設計するための電子系CADソフトウェア製品を自社開発し、販売、サポート、コンサルテーションを行っております。 当社グループのうち、PLM事業、EDA事業に属する各社の取扱製品を整理いたしますと次のようになります。区分会社名製品区分PLMソリューションシステム構築支援HW販売に付帯する保守・その他EDAソリューション当社㈱アルゴグラフィックス○○○ 連結子会社㈱AIS北海道○ ㈱アルゴビジネスサービス ○ ㈱ヒューリンクス ○ ㈱ジーダット ○㈱HPCソリューションズ ○○ ㈱CAD SOLUTIONS○ ㈱システムプラネット ○○ ㈱アドバンストテクノロジー○ ㈱テックスイートジャパン○ ㈱ワイドソフトデザイン○ Argo Graphics Thailand Co., Ltd.○○ New System Service Co., Ltd.○○ New System Vietnam Co., Ltd.○○ HOKKAIDO ENGINEERING VIETNAM COMPANY LIMITED○ 持分法適用関連会社㈱PLMジャパン○○ D&A Technology Co.,Ltd.○○ ㈱テクスパイア○ 〔事業系統図〕当社、主要な子会社14社及び持分法適用関連会社3社の関係を図示すると、次のとおりであります。 (注) 1 ( )内は当社グループの議決権所有割合であります。2 New System Service Co., Ltd. は Argo Graphics Thailand Co., Ltd.の連結子会社であります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 主力製品が特定の仕入先に依存しているため、その影響を受ける可能性がある。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 PLMソリューションやEDAソリューション、システム構築支援における高い技術力と専門知識。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:製造業のIT投資規模縮小 / ダッソーシステムズ社の経営方針変更 / ダッソーシステムズ社の製品評価
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 0 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
財務サマリに時系列データが未収録のため、ブランド力、特許、規制ライセンス、独占的IPに関する具体的な評価は困難。公開情報からは、特定の技術や知的財産権に関する詳細な情報も限定的。
スイッチングコスト☆☆☆☆☆
顧客が乗り換える際の損失に関する具体的な情報や、アルゴグラフィックスの製品・サービスが顧客の業務プロセスにどれだけ深く組み込まれているかを示すデータが不足している。そのため、スイッチング・コストの有無や強さを判断できない。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
アルゴグラフィックスの事業モデルにおいて、ユーザー数の増加がサービスの価値を向上させるネットワーク効果が存在するかどうかを示す情報がない。プラットフォーム型ビジネスやSNSのような典型的なネットワーク効果を持つ事業ではない可能性が高い。
コスト優位☆☆☆☆☆
製造業ではないため、生産コストにおける構造的な優位性を持つ可能性は低い。また、情報・通信業という特性上、技術革新やサービス提供におけるコスト競争力に関する具体的なデータも不足しており、評価は困難。
規模の経済☆☆☆☆☆
業界規模に対する最適な少数寡占を形成しているかどうかの判断材料がない。市場シェアや業界内でのポジションに関する具体的なデータが不足しており、規模の経済による競争優位性を評価できない。
- 幅広い顧客層と製品群自動車、航空機、電機、機械といった幅広い業界の部品メーカーから完成品メーカーまで、多様な顧客層にソリューションを提供しています。主力製品である「CATIA」に加え、CAE(解析)、CAM(生産準備)、BOM(部品表)、PDM(情報管理)といったCAD応用技術も提供しており、顧客の様々なニーズに対応できる点が強みです。
- 高度な技術力と先端技術活用ITを活用した設計効率化や生産性向上、システム構築において、高い技術力を有しています。特に、クラウド、シンクライアント、PCクラスターといった先端技術を積極的に活用し、顧客の課題解決に最適なシステムを構築できる点が競争優位性となっています。これにより、企業の事業戦略と密接に関わるITニーズに応えています。
- 自社開発のEDAソフトウェア子会社のジーダットが、大規模集積回路や液晶ディスプレイなどの電子部品、微細加工部品の設計に特化した電子系CADソフトウェア製品を自社開発しています。これにより、特定のニッチ市場において独自の技術と製品を提供でき、販売からサポート、コンサルテーションまで一貫したサービスを提供できる点が強みです。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社事業内容・決算などに関する事項のうち、当社の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあると考えております。なお、当該事項は本書提出日現在において入手し得る情報に基づいて判断したものです。 (1)当社を取り巻く事業環境・日本及び世界経済は、地政学リスクの高まりや政治・経済の不安定化、原材料価格の上昇等を背景に、不透明な状況が続いております。加えて、少子高齢化の進展や人口動態の変化、サステナビリティ経営や人的資本経営への社会的要請の高まりなど、企業を取り巻く環境は大きく変化しております。当社の主要顧客である自動車関連業界においては、EV化・自動運転などいわゆるCASE対応に伴う技術革新や競争激化が進行しており、半導体・精密機器分野においても、生成AI、データセンター需要拡大等を背景とした投資が拡大する一方、市況変動による投資抑制リスクも内在しております。当社は、こうした事業環境の変化を重要な経営課題として認識し、市場動向を的確に捉えながら、持続的な成長と業績の安定に取り組んでまいります。 (2)中長期成長の源泉としての人材投資・当社グループは、設計DX・製造DX、AI、ITインフラ等の高度な専門性を要する分野において事業を展開しており、その競争力は人材に大きく依存しております。このため、事業戦略を実現する人材の確保・育成は、中長期的な成長における重要課題であります。一方、労働市場の逼迫や人件費の上昇、専門人材の獲得競争の激化により、採用及び育成が計画通りに進まない場合には、事業拡大や収益性に影響を及ぼす可能性があります。このような認識のもと、当社は中期経営計画において人的資本経営を重要な経営戦略として位置付け、報酬水準の引き上げ、要員採用の強化、多様な人材ポートフォリオの構築、教育投資及びリスキリングの推進等を通じて、社員一人ひとりが最大限のパフォーマンスを発揮できる体制の構築に取り組んでまいります。 (3)付加価値の高い事業モデルへの転換・当社は、設計DX・製造DXを中核としたワンストップDXソリューションの提供を強みとしておりますが、技術革新の進展が極めて速い分野において、技術力や提供価値が市場ニーズに適合しなくなった場合、競争力を失うリスクがあります。これに対し、当社は中期経営計画において、ものづくりプラットフォームの高度化、AIを活用した予測・分析ソリューションの展開、VDI・HPC・データセンターを基盤としたハイブリッドIT環境及びマネージドサービスの拡充を掲げております。また、取引先との強固なパートナーシップを活かし、業界動向に最適化したソリューションの提供及び新規市場・顧客の開拓を通じて、付加価値の高い事業モデルへの転換を進めてまいります。 (4)事業基盤整備への積極的な投資・当社は、持続的成長を実現するため、M&A、新規事業、データセンターを含む事業基盤整備等への積極的な投資を進めておりますが、投資効果が想定通りに発現しない場合や、外部環境の変化により計画が影響を受けた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。このリスクに対応するため、当社は中期経営計画に基づき、成長投資と財務規律の両立を図りながら、グループシナジーの最大化、事業ポートフォリオの最適化を進め、企業価値の向上に努めてまいります。 (5)情報セキュリティリスクへの対応強化・当社グループは、お客様のニーズに応じたソリューションのコンサルティングから開発、運用、保守サービスまで提供しており、この過程において、お客様の機密情報を知り得る立場となる場合があります。サイバー攻撃等による不正アクセス、人為的過失等によりこれらの機密情報が外部へ漏洩した場合、当社事業に影響が出る可能性があります。このような情報セキュリティリスクを回避するため、常にセキュリティシステムを強化するとともに、「情報セキュリティ基本方針」のもとISMSに則り体制を整備し、当社及びグループ会社、業務委託先に対してコンプライアンス教育を実施しております。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社事業内容・決算などに関する事項のうち、当社の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあると考えております。なお、当該事項は本書提出日現在において入手し得る情報に基づいて判断したものです。 (1)当社を取り巻く事業環境・日本及び世界経済は、地政学リスクの高まりや政治・経済の不安定化、原材料価格の上昇等を背景に、不透明な状況が続いております。加えて、少子高齢化の進展や人口動態の変化、サステナビリティ経営や人的資本経営への社会的要請の高まりなど、企業を取り巻く環境は大きく変化しております。当社の主要顧客である自動車関連業界においては、EV化・自動運転などいわゆるCASE対応に伴う技術革新や競争激化が進行しており、半導体・精密機器分野においても、生成AI、データセンター需要拡大等を背景とした投資が拡大する一方、市況変動による投資抑制リスクも内在しております。当社は、こうした事業環境の変化を重要な経営課題として認識し、市場動向を的確に捉えながら、持続的な成長と業績の安定に取り組んでまいります。 (2)中長期成長の源泉としての人材投資・当社グループは、設計DX・製造DX、AI、ITインフラ等の高度な専門性を要する分野において事業を展開しており、その競争力は人材に大きく依存しております。このため、事業戦略を実現する人材の確保・育成は、中長期的な成長における重要課題であります。一方、労働市場の逼迫や人件費の上昇、専門人材の獲得競争の激化により、採用及び育成が計画通りに進まない場合には、事業拡大や収益性に影響を及ぼす可能性があります。このような認識のもと、当社は中期経営計画において人的資本経営を重要な経営戦略として位置付け、報酬水準の引き上げ、要員採用の強化、多様な人材ポートフォリオの構築、教育投資及びリスキリングの推進等を通じて、社員一人ひとりが最大限のパフォーマンスを発揮できる体制の構築に取り組んでまいります。 (3)付加価値の高い事業モデルへの転換・当社は、設計DX・製造DXを中核としたワンストップDXソリューションの提供を強みとしておりますが、技術革新の進展が極めて速い分野において、技術力や提供価値が市場ニーズに適合しなくなった場合、競争力を失うリスクがあります。これに対し、当社は中期経営計画において、ものづくりプラットフォームの高度化、AIを活用した予測・分析ソリューションの展開、VDI・HPC・データセンターを基盤としたハイブリッドIT環境及びマネージドサービスの拡充を掲げております。また、取引先との強固なパートナーシップを活かし、業界動向に最適化したソリューションの提供及び新規市場・顧客の開拓を通じて、付加価値の高い事業モデルへの転換を進めてまいります。 (4)事業基盤整備への積極的な投資・当社は、持続的成長を実現するため、M&A、新規事業、データセンターを含む事業基盤整備等への積極的な投資を進めておりますが、投資効果が想定通りに発現しない場合や、外部環境の変化により計画が影響を受けた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。このリスクに対応するため、当社は中期経営計画に基づき、成長投資と財務規律の両立を図りながら、グループシナジーの最大化、事業ポートフォリオの最適化を進め、企業価値の向上に努めてまいります。 (5)情報セキュリティリスクへの対応強化・当社グループは、お客様のニーズに応じたソリューションのコンサルティングから開発、運用、保守サービスまで提供しており、この過程において、お客様の機密情報を知り得る立場となる場合があります。サイバー攻撃等による不正アクセス、人為的過失等によりこれらの機密情報が外部へ漏洩した場合、当社事業に影響が出る可能性があります。このような情報セキュリティリスクを回避するため、常にセキュリティシステムを強化するとともに、「情報セキュリティ基本方針」のもとISMSに則り体制を整備し、当社及びグループ会社、業務委託先に対してコンプライアンス教育を実施しております。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】1 経営成績等の状況の概要(1)経営成績の分析当連結会計年度における我が国経済は、官民において様々な物価・所得改善施策が講じられてきたものの、ウクライナや中東情勢の緊迫化、米国の関税政策や日中関係の摩擦拡大などにより、原材料の供給不足や物価上昇の懸念が高まり、今後の経済情勢について一段と不透明感が強まりました。このような環境のもと、当連結会計年度の業績は、売上高は71,526百万円(前期比2.9%増)、営業利益は10,745百万円(同5.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は19,190百万円(同157.7%増)となりました。売上高を製品区分別にご説明いたしますと、次のとおりであります。 セグメント区分サービス区分前連結会計年度当連結会計年度比較増減売上高(百万円)構成比(%)売上高(百万円)構成比(%)金額(百万円)増減率(%)PLM事業PLMソリューション39,59756.941,48258.01,8854.8システム構築支援24,86935.824,84434.7△24△0.1HW販売に付帯する保守・その他3,0654.43,1624.4963.1小計67,53297.169,48997.21,9562.9EDA事業EDAソリューション2,0082.92,0362.8271.4合計69,541100.071,526100.01,9842.9 上記の表においては、セグメント間の取引金額を相殺して表示しております。 以下、セグメント別の概要をご報告いたします。[PLMソリューション]主要顧客である自動車関連業界は、期初からの米国による関税影響への懸念や、中国EVの台頭が著しい環境下にある中、欧米を中心にEV一辺倒の潮流に変化が生じ、ハイブリッド車の見直し等が進んだことから、開発強化に向けたIT投資は堅調に推移しました。その結果、前連結会計年度比1,885百万円(4.8%)増加し、41,482百万円となりました。[システム構築支援]半導体需要の拡大及び世界的な生産増加が続く中、国内生産拠点におけるIT設備投資の高まりに加え、政策支援等を背景とした設備投資も堅調に推移し、ハードウェアを中心としたソリューションが大きく伸長したことで前期大型案件の影響を低減いたしました。その結果、前連結会計年度比24百万円(0.1%)減少の24,844百万円となりました。[HW販売に付帯する保守・その他]PLMソリューション及びシステム構築支援におけるハードウェア販売が増加したことに伴い、保守案件も増加したことから、前連結会計年度比96百万円(3.1%)増加の3,162百万円となりました。[EDAソリューション]デバイス設計委託ビジネスが堅調に伸長し、前連結会計年度比27百万円(1.4%)増加し、2,036百万円となりました。 (2)キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ3,690百万円(同10.3%)減少し、32,213百万円となりました。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は4,663百万円となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益27,437百万円、減価償却費132百万円、のれん償却費54百万円、賞与引当金の増加額15百万円、退職給付に係る負債の増加額67百万円、株式給付引当金の増加額61百万円、前渡金の減少額398百万円、仕入債務の増加額679百万円であり、支出の主な内訳は、役員賞与引当金の減少額22百万円、役員株式給付引当金の減少額23百万円、売上債権の増加額2,775百万円、棚卸資産の増加額64百万円、その他の流動資産の増加額1,256百万円、前受金の減少額271百万円、未払消費税等の減少額271百万円、その他の流動負債の減少額136百万円、法人税等の支払額3,343百万円であります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果得られた資金は12,947百万円となりました。収入の主な内訳は、定期預金の払戻による収入4,552百万円、投資有価証券の売却による収入17,365百万円であり、支出の主な内訳は、定期預金の預入による支出2,882百万円、有形固定資産の取得による支出4,054百万円、投資有価証券の取得による支出2,002百万円であります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は21,447百万円となりました。収入の主な内訳は、自己株式の処分による収入400百万円であり、支出の主な内訳は、配当金の支払額2,711百万円、自己株式の取得による支出19,054百万円であります。 (3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。当社グループが採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。なお、連結財務諸表の作成にあたって、資産・負債や収益・費用に影響を与える見積りは、過去の実績や現在の取引状況並びに入手可能な情報を総合的に勘案し、その時点で最も合理的と考えられる見積りや仮定を継続的に使用しておりますが、見積り及び仮定には不確実性が伴うため、実際の結果と異なる可能性があります。 2 仕入等、受注及び販売の実績(1)仕入等の実績当連結会計年度における仕入等の実績を事業の内容ごとに示すと、次のとおりであります。セグメント/サービス金額(千円)前年同期比(%)PLM事業 PLMソリューション28,865,70199.9システム構築支援18,410,656103.5HW販売に付帯する保守・その他2,387,04299.4小計49,663,401101.2EDA事業 EDAソリューション725,59896.2合計50,388,999101.1 (注)1 「PLMソリューション」及び「システム構築支援」は主にハードウェア及びそれらに搭載するソフトウェアに係る商品仕入、社内SEコスト、外注費であります。2 「HW販売に付帯する保守・その他」は主に保守等に係る原価であり、主として外部からの仕入費用であります。3 「EDAソリューション」は主に自社開発製品に係る労務費、外注費であります。 (2)受注実績当連結会計年度における受注高及び受注残高の状況を事業の内容ごとに示すと、次のとおりであります。 ①受注高セグメント/サービス金額(千円)前年同期比(%)PLM事業 PLMソリューション41,476,027102.2システム構築支援27,637,603118.8HW販売に付帯する保守・その他3,547,794128.6小計72,661,425109.1EDA事業 EDAソリューション1,865,36491.0合計74,526,789108.5 (注)金額は、販売価額によっております。 ② 受注残高セグメント/サービス金額(千円)前年同期比(%)PLM事業 PLMソリューション9,911,366101.9システム構築支援5,785,020193.4HW販売に付帯する保守・その他1,423,820137.1小計17,120,206124.4EDA事業 EDAソリューション1,076,84575.1合計18,197,052119.8 (注)金額は、販売価額によっております。 (3)販売実績当連結会計年度における販売実績を事業の内容ごとに示すと、次のとおりであります。セグメント/サービス金額(千円)前年同期比(%)PLM事業 PLMソリューション41,482,627104.8システム構築支援24,844,80399.9HW販売に付帯する保守・その他3,162,329103.1小計69,489,760102.9EDA事業 EDAソリューション2,036,244101.4合計71,526,005102.9 (注)1 主要な販売先の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)ホンダグループ10,089,28314.514,143,34719.8 2 セグメント間の取引については相殺消去しております。 3 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)財政状態の分析当連結会計年度における資産合計及び負債純資産合計は、以下の要因により、前連結会計年度末に比べ5,524百万円減少し、80,966百万円となりました。①資産流動資産は、現金及び預金が5,347百万円減少、受取手形、売掛金及び契約資産が4,298百万円増加、電子記録債権が1,523百万円減少、商品が75百万円増加、仕掛品が10百万円減少、その他が859百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末比1,647百万円減の60,144百万円となりました。固定資産は、有形固定資産が4,575百万円増加、無形固定資産が48百万円減少、投資その他の資産のうち、投資有価証券が8,456百万円減少、繰延税金資産が38百万円増加、その他が15百万円増加したことにより、前連結会計年度末比3,876百万円減の20,821百万円となりました。②負債流動負債は、買掛金が679百万円増加、未払法人税等が4,918百万円増加、賞与引当金が15百万円増加、役員賞与引当金が22百万円減少、前受金が271百万円減少、その他が241百万円増加したことにより、前連結会計年度末比5,561百万円増の25,717百万円となりました。固定負債は、株式給付引当金が61百万円増加、役員株式給付引当金が23百万円減少、繰延税金負債が2,824百万円減少したことなどにより、前連結会計年度末比2,794百万円減の3,869百万円となりました。この結果、負債合計は前連結会計年度末比2,767百万円増の29,587百万円となりました。③純資産純資産は、資本剰余金が92百万円減少、利益剰余金が7,285百万円増加、自己株式が9,288百万円増加、その他有価証券評価差額金が6,440百万円減少、退職給付に係る調整累計額が42百万円増加、為替換算調整勘定が93百万円増加、非支配株主持分が109百万円増加したことなどにより、前連結会計年度末比8,291百万円減の51,378百万円となりました。 (2)経営成績の分析(売上高)当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べて1,984百万円(2.9%)増加し、71,526百万円となりました。自動車関連ビジネスが堅調に推移いたしました。(売上総利益)当連結会計年度の売上総利益は、前連結会計年度に比べて911百万円(5.1%)増加し、18,780百万円となりました。案件の増加に対応するために外注費が増加したものの、引き続きシステムエンジニアの稼働率向上に取り組みました。当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べて366百万円(4.8%)増加し、8,035百万円となりました。待遇改善や人員増に伴い人件費が増加しました。(営業利益)当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べて545百万円(5.3%)増加し、10,745百万円となりました。営業利益率は15.0%と前期比0.3ポイント改善し、当期も過去最高益となりました。(経常利益)当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べて499百万円(4.6%)増加し、11,419百万円となりました。営業外収益753百万円の主な内訳は、受取利息146百万円、受取配当金496百万円、持分法による投資利益61百万円、であります。(親会社株主に帰属する当期純利益)当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べて11,742百万円(157.7%)増加し、19,190百万円となりました。特別利益として投資有価証券売却益16,032百万円を計上いたしました。 (3)キャッシュ・フローの分析「4[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析]1 経営成績等の状況の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 (4)キャッシュ・フロー指標のトレンド 2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期自己資本比率(%)64.363.866.866.160.3時価ベースの自己資本比率(%)111.2119.8122.0127.9121.8キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)-----インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)----- (注)上記の値の算出は、いずれも連結ベースの財務数値を用い、以下の式によっております。自己資本比率 :自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率 :株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年):有利子負債/営業キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ :営業キャッシュ・フロー/利払い・株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により算出しております。・営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フロー「小計」に「利息及び配当金の受取額」を加えた値を使用しております。・有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。・利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の「利息の支払額」を使用しております。
事業リスク
- 製造業への高い依存度当社グループの顧客は製造業が中心であり、製造業向けの売上高比率が高い状況です。そのため、製造業のIT投資規模が縮小した場合、当社グループの財政状態や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。景気変動や業界の動向が直接的に業績に影響を与えるリスクがあります。
- 主力製品の仕入先依存主力製品である3次元設計システム「CATIA」は、フランスのダッソーシステムズ社から仕入れています。この仕入先の経営方針が大幅に変更された場合や、製品の評価が低下した場合、当社グループの事業展開や収益性に重要な影響を与える可能性があります。特定のサプライヤーへの依存度が高いことがリスク要因です。
- 技術革新と競争激化IT業界は技術革新が速く、常に新しい技術や製品が登場しています。当社グループが提供するPLMやEDAソリューションにおいても、競合他社の出現や技術の陳腐化により、競争が激化する可能性があります。これに対応できない場合、市場シェアの低下や収益性の悪化につながるリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 当社グループは、PLMソリューションの提供を主たる業務とする他、各種サーバー、PCクラスター等のシステム構築及びハードウェアの保守並びにEDAソリューションに係る業務を行っておりますが、当社グループの顧客は製造業が中心となっております。当社グループでは、製造業向けのソリューション提供を通じて習得した技術をベースに他産業における顧客の開拓に努めておりますが、依然として製造業向けの売上高比率が高い状況にあります。従いまして、製造業のIT投資の規模が縮小された場合には、当社グループの財政状態及び経営成績は影響を受ける可能性があります。また、主力製品である3次元設計システム「CATIA」を中心とする仕入先ダッソーシステムズ社の経営方針の大幅な変更、製品の評価により当社グループの財政状態及び経営成績は影響を受ける可能性があります。