有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
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経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針①経営理念当社グループは建設業界のニーズに応えた資機材及び技術・工事・加工の提供を通じて社会資本の整備に貢献します。a.安心・安全を守り、公正で誠実な企業活動により、全てのステークホルダーの期待に応えます。b.優れた技術力を追求し、価値ある商品・サービスを提供して社会に貢献します。c.人を大切にして人を育て、信用と信頼を基礎に、魅力ある企業を目指します。 ②中長期ビジョン(2030Vision)当社グループは、中長期ビジョン(2030Vision)として、「コア事業の基盤強化と次の100年の創造」を掲げ、以下の実現を目指してまいります。a. 重仮設のパイオニアとして揺るぎない存在感b. 新たな事業領域などへのチャレンジc. 当社の成長を通じて、社会の発展に貢献、ステークホルダーとの共生d. 多様な強い人材『個』が活躍できる企業 以上の中長期ビジョンの実現のためのマイルストーンとして実施した中期経営計画<2024-2026年度>を経て、2026年5月に発表しました中期経営計画<2026-2030年度>では、以下の基本方針を定めました。 ③中期経営計画期間中<2026-2030年度>の基本方針・経営戦略<基本方針>持続的な企業価値向上のため、外部環境の変化に的確に対応し、人材育成ほかの経営力を強化しつつ、事業基盤の強化、事業構造の変革・進化をさらに推進する。<経営戦略>企業価値の向上 <投資・財務戦略>a. 「変革」 稼ぐ力、資産効率b. 「成長」 戦略的な成長投資・ コア事業の成長 ⇒ 事業の磨きあげ・ 資産/事業の効率化・ 新たな収益機会の創出 企業活力の向上 <非財務戦略>a. 「経営力」 働き方・人的資本投資・ 人材確保・育成・働き方・働きがい・ 人事制度改革(エンゲージメント)b. サプライチェーンの「持続性」構築・ 協力会社との共生c. 「安心・安全」の追求 ④主要な取り組み状況当社グループは、2024年度(2025年3月期)からスタートしました中期経営計画で掲げた定量的目標値の連結売上高400億円、経常利益20億円の目標が期間中に前倒しで達成したことから、経営基盤の強化と成長に向けた投資の取り組みが着実に成果に結びついているものと判断しております。そこで、2026年度から新たな中期経営計画をスタートさせ、5年後の2030年度をゴールとして目標達成に取り組んでまいります。 a.持続可能なサプライチェーンの構築と共存共栄のための施策と投資 当社グループは、急速に変化する内外環境の不確実性を踏まえ、持続可能なサプライチェーンの構築に取り組んでまいります。 建設業界の担い手不足や、取適法(中小受託取引適正化法)・トラック新法(改正貨物自動車運送事業法)の施行等、事業環境は常に変化しており、安心安全な社会資本構築を担う当社の役割と持続性は重要度を増しております。 今年度はそうした内外環境の変化や不確実性も踏まえて、 企業理念に掲げる「安心・安全を守る」ことを最重要課題と位置付けております。 b.収益力の強化と持続的成長への投資 2026年度にスタートした中期経営計画<2026-2030年度>において、重仮設資材の販売・賃貸及び技術・工事・加工を提供するコア事業の基盤強化と収益構造の変革と強靭化に取り組んでまいります。建設業界のニーズに応える重仮設資材の提供に重心を置きつつ、現場の潜在需要を見定めた新工種の提案、加工案件の受注拡大を図ってまいります。また、工場の作業環境改善と整備能力・生産性の向上および安全対策のための積極的な設備投資を進め、建設資材の保有量を適切に維持管理し、資産の効率性を高めてまいります。加えて、技術力強化・業務プロセス改革のためのIT関連投資を進め、成長に繋げてまいります。 c.経営力強化に向けた人的資本投資 当社は、「人を大切にして人を育て、信用と信頼を基礎に、魅力ある企業を目指す」という経営理念のもと、2026年4月より人事制度を刷新し、従業員エンゲージメントの向上を図っています。今後も企業活力のさらなる向上に向けた取り組みを推進し、建設業界における担い手不足などの環境変化に対応できるよう、人材の確保および育成に継続的に取り組んでまいります。 d.株主還元への取り組み2026年5月14日に発表のとおり、持続的な成長を通じ、財務の健全性を充足することを前提に、配当性向35%以上、また、1株当たり配当金190円(株式分割前、株式分割後は38円)を基軸とした累進配当を設定し、取り組む方針に変更しております。 なお、当中期経営計画期間中の定量目標は以下のとおりであります。 定量的目標収益目標(2031年3月期、連結ベース)売上高470億円営業利益30億円ROE8%以上持続的成長への投資5年間で100億円株主還元配当性向35%以上1株当たり配当金38円を基軸とした累進配当 (2)経営環境当連結会計年度のわが国経済は、雇用・所得環境の改善や政府の経済対策等を背景に緩やかな回復基調で推移しました。一方で、中東情勢の緊迫化によるエネルギー価格の高騰など、地政学的リスクの高まりによる一層の物価上昇が懸念されることに加え、為替相場の変動や金利上昇などの影響が国内経済の下振れ要因となっており、景気の先行きは不透明な状況が継続しました。当社グループが属する建設業界におきましては、公共投資や民間の設備投資に底堅さが見られるものの、建設業界の慢性的な人手不足による労務需給の逼迫、建設コストの更なる高騰、時間外労働の上限規制適用に伴う工事の着工遅延や進捗遅れ等の影響が懸念されました。今後の国内経済につきましては、企業の賃上げ促進等による雇用所得水準の改善や設備投資の堅調な推移により、引き続き緩やかな回復が続くことが見込まれます。一方で、物価上昇の継続や金融資本市場の変動、不安定な国際情勢および米国の通商政策による影響が国内景気の下押しリスクとなっており、依然として不透明な状況が続くものと見られます。建設業界におきましては、従来からの技能労働者不足、建設従事者の高齢化に加え、鋼材価格の高止まり、労務費の高騰、時間外労働の上限規制の適用による建設コストの上昇等による工事の着工遅延、進捗遅れの発生には注視を続ける必要があり、採算面での厳しさは一層増すものと予想されます。一方で、都市部の再開発事業や民間設備投資プロジェクトに加え、国土強靭化対策やインフラの維持管理・老朽化対策など政府が進める公共投資の下支えが期待され、底堅い建設需要の推移が見込まれます。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループが対処すべき事業上の課題と具体的取り組みは以下のとおりであります。 ①「安全・安心を守る」取り組み当社グループは、「安全・安心を守る」ことを企業理念に掲げ最重要課題と位置付けております。建設関連事業を営む企業として安全の確保は企業存続の前提条件であることを認識し、引き続き「災害の撲滅」を最優先に安全管理体制の強化に取り組んでまいります。協力会社を含めた意識改革の徹底により「作業手順の順守と設備点検の徹底」「不安全行動の排除と安全意識の向上」を実践し、建設現場および工場作業に伴う災害・事故を未然に防ぎ、また、安全衛生面においても心身ともに健康で働ける職場環境の整備に努めてまいります。 ②中期経営計画<2026-2030年度>当社グループでは、2024年度(2025年3月期)からスタートしました中期経営計画で掲げた定量的目標値の連結売上高400億円、経常利益20億円の目標が期間中に前倒しで達成したことから、経営基盤の強化と成長に向けた投資の取り組みが着実に成果に結びついているものと判断しております。そこで、2026年度から新たな中期経営計画をスタートさせ、5年後の2030年度をゴールとして目標達成に取り組んでまいります。中期経営計画<2026-2030年度>の基本方針と重点戦略につきましては、当社ホームページニュースリリース(2026年5月14日「中期経営計画の策定と資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について(アップデート)」)をご参照ください(https://www.mrfj.co.jp/ir)。 ③資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた取り組み当社グループでは、対処すべき課題を含めた中期経営計画<2026-2030年度>の達成に向けて取り組みながら持続的な成長と中長期的な企業価値向上を目指してまいります。業績面での伸長により財務の健全性を維持し、資本コストや資本収益性を意識した最適な資本構成の実現に向けた取り組みを実施、配当を中心に継続的な株主還元を強化しながら、ROE、PBRの改善に努めてまいります。内容につきましては、当社ホームページニュースリリース(2026年5月14日「中期経営計画の策定と資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について(アップデート)」)をご参照ください(https://www.mrfj.co.jp/ir)。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針①経営理念当社グループは建設業界のニーズに応えた資機材及び技術・工事・加工の提供を通じて社会資本の整備に貢献します。a.安心・安全を守り、公正で誠実な企業活動により、全てのステークホルダーの期待に応えます。b.優れた技術力を追求し、価値ある商品・サービスを提供して社会に貢献します。c.人を大切にして人を育て、信用と信頼を基礎に、魅力ある企業を目指します。 ②中長期ビジョン(2030Vision)当社グループは、中長期ビジョン(2030Vision)として、「コア事業の基盤強化と次の100年の創造」を掲げ、以下の実現を目指してまいります。a. 重仮設のパイオニアとして揺るぎない存在感b. 新たな事業領域などへのチャレンジc. 当社の成長を通じて、社会の発展に貢献、ステークホルダーとの共生d. 多様な強い人材『個』が活躍できる企業 以上の中長期ビジョンの実現のためのマイルストーンとして実施した中期経営計画<2024-2026年度>を経て、2026年5月に発表しました中期経営計画<2026-2030年度>では、以下の基本方針を定めました。 ③中期経営計画期間中<2026-2030年度>の基本方針・経営戦略<基本方針>持続的な企業価値向上のため、外部環境の変化に的確に対応し、人材育成ほかの経営力を強化しつつ、事業基盤の強化、事業構造の変革・進化をさらに推進する。<経営戦略>企業価値の向上 <投資・財務戦略>a. 「変革」 稼ぐ力、資産効率b. 「成長」 戦略的な成長投資・ コア事業の成長 ⇒ 事業の磨きあげ・ 資産/事業の効率化・ 新たな収益機会の創出 企業活力の向上 <非財務戦略>a. 「経営力」 働き方・人的資本投資・ 人材確保・育成・働き方・働きがい・ 人事制度改革(エンゲージメント)b. サプライチェーンの「持続性」構築・ 協力会社との共生c. 「安心・安全」の追求 ④主要な取り組み状況当社グループは、2024年度(2025年3月期)からスタートしました中期経営計画で掲げた定量的目標値の連結売上高400億円、経常利益20億円の目標が期間中に前倒しで達成したことから、経営基盤の強化と成長に向けた投資の取り組みが着実に成果に結びついているものと判断しております。そこで、2026年度から新たな中期経営計画をスタートさせ、5年後の2030年度をゴールとして目標達成に取り組んでまいります。 a.持続可能なサプライチェーンの構築と共存共栄のための施策と投資 当社グループは、急速に変化する内外環境の不確実性を踏まえ、持続可能なサプライチェーンの構築に取り組んでまいります。 建設業界の担い手不足や、取適法(中小受託取引適正化法)・トラック新法(改正貨物自動車運送事業法)の施行等、事業環境は常に変化しており、安心安全な社会資本構築を担う当社の役割と持続性は重要度を増しております。 今年度はそうした内外環境の変化や不確実性も踏まえて、 企業理念に掲げる「安心・安全を守る」ことを最重要課題と位置付けております。 b.収益力の強化と持続的成長への投資 2026年度にスタートした中期経営計画<2026-2030年度>において、重仮設資材の販売・賃貸及び技術・工事・加工を提供するコア事業の基盤強化と収益構造の変革と強靭化に取り組んでまいります。建設業界のニーズに応える重仮設資材の提供に重心を置きつつ、現場の潜在需要を見定めた新工種の提案、加工案件の受注拡大を図ってまいります。また、工場の作業環境改善と整備能力・生産性の向上および安全対策のための積極的な設備投資を進め、建設資材の保有量を適切に維持管理し、資産の効率性を高めてまいります。加えて、技術力強化・業務プロセス改革のためのIT関連投資を進め、成長に繋げてまいります。 c.経営力強化に向けた人的資本投資 当社は、「人を大切にして人を育て、信用と信頼を基礎に、魅力ある企業を目指す」という経営理念のもと、2026年4月より人事制度を刷新し、従業員エンゲージメントの向上を図っています。今後も企業活力のさらなる向上に向けた取り組みを推進し、建設業界における担い手不足などの環境変化に対応できるよう、人材の確保および育成に継続的に取り組んでまいります。 d.株主還元への取り組み2026年5月14日に発表のとおり、持続的な成長を通じ、財務の健全性を充足することを前提に、配当性向35%以上、また、1株当たり配当金190円(株式分割前、株式分割後は38円)を基軸とした累進配当を設定し、取り組む方針に変更しております。 なお、当中期経営計画期間中の定量目標は以下のとおりであります。 定量的目標収益目標(2031年3月期、連結ベース)売上高470億円営業利益30億円ROE8%以上持続的成長への投資5年間で100億円株主還元配当性向35%以上1株当たり配当金38円を基軸とした累進配当 (2)経営環境当連結会計年度のわが国経済は、雇用・所得環境の改善や政府の経済対策等を背景に緩やかな回復基調で推移しました。一方で、中東情勢の緊迫化によるエネルギー価格の高騰など、地政学的リスクの高まりによる一層の物価上昇が懸念されることに加え、為替相場の変動や金利上昇などの影響が国内経済の下振れ要因となっており、景気の先行きは不透明な状況が継続しました。当社グループが属する建設業界におきましては、公共投資や民間の設備投資に底堅さが見られるものの、建設業界の慢性的な人手不足による労務需給の逼迫、建設コストの更なる高騰、時間外労働の上限規制適用に伴う工事の着工遅延や進捗遅れ等の影響が懸念されました。今後の国内経済につきましては、企業の賃上げ促進等による雇用所得水準の改善や設備投資の堅調な推移により、引き続き緩やかな回復が続くことが見込まれます。一方で、物価上昇の継続や金融資本市場の変動、不安定な国際情勢および米国の通商政策による影響が国内景気の下押しリスクとなっており、依然として不透明な状況が続くものと見られます。建設業界におきましては、従来からの技能労働者不足、建設従事者の高齢化に加え、鋼材価格の高止まり、労務費の高騰、時間外労働の上限規制の適用による建設コストの上昇等による工事の着工遅延、進捗遅れの発生には注視を続ける必要があり、採算面での厳しさは一層増すものと予想されます。一方で、都市部の再開発事業や民間設備投資プロジェクトに加え、国土強靭化対策やインフラの維持管理・老朽化対策など政府が進める公共投資の下支えが期待され、底堅い建設需要の推移が見込まれます。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループが対処すべき事業上の課題と具体的取り組みは以下のとおりであります。 ①「安全・安心を守る」取り組み当社グループは、「安全・安心を守る」ことを企業理念に掲げ最重要課題と位置付けております。建設関連事業を営む企業として安全の確保は企業存続の前提条件であることを認識し、引き続き「災害の撲滅」を最優先に安全管理体制の強化に取り組んでまいります。協力会社を含めた意識改革の徹底により「作業手順の順守と設備点検の徹底」「不安全行動の排除と安全意識の向上」を実践し、建設現場および工場作業に伴う災害・事故を未然に防ぎ、また、安全衛生面においても心身ともに健康で働ける職場環境の整備に努めてまいります。 ②中期経営計画<2026-2030年度>当社グループでは、2024年度(2025年3月期)からスタートしました中期経営計画で掲げた定量的目標値の連結売上高400億円、経常利益20億円の目標が期間中に前倒しで達成したことから、経営基盤の強化と成長に向けた投資の取り組みが着実に成果に結びついているものと判断しております。そこで、2026年度から新たな中期経営計画をスタートさせ、5年後の2030年度をゴールとして目標達成に取り組んでまいります。中期経営計画<2026-2030年度>の基本方針と重点戦略につきましては、当社ホームページニュースリリース(2026年5月14日「中期経営計画の策定と資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について(アップデート)」)をご参照ください(https://www.mrfj.co.jp/ir)。 ③資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた取り組み当社グループでは、対処すべき課題を含めた中期経営計画<2026-2030年度>の達成に向けて取り組みながら持続的な成長と中長期的な企業価値向上を目指してまいります。業績面での伸長により財務の健全性を維持し、資本コストや資本収益性を意識した最適な資本構成の実現に向けた取り組みを実施、配当を中心に継続的な株主還元を強化しながら、ROE、PBRの改善に努めてまいります。内容につきましては、当社ホームページニュースリリース(2026年5月14日「中期経営計画の策定と資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について(アップデート)」)をご参照ください(https://www.mrfj.co.jp/ir)。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 a.財政状態・当連結会計年度末の資産合計は459億55百万円となり、前連結会計年度末と比較して19億86百万円の増加となりました。その主な要因は、工場の設備投資に伴う有形固定資産の増加、保有する投資有価証券の時価評価によるものであります。・当連結会計年度末の負債合計は132億22百万円となり、前連結会計年度末と比較して1億78百万円の増加となりました。その主な要因は、電子記録債務の減少に伴い仕入債務が減少、未払法人税等、繰延税金負債が増加したことによります。・当連結会計年度末の純資産合計は327億33百万円となり、前連結会計年度末と比較して18億7百万円の増加となりました。その主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益による利益剰余金の増加によるものであります。 b.経営成績当連結会計年度の経営成績は、売上高403億40百万円(前年同期比13.4%増)となりました。利益につきましては、営業利益21億10百万円(前年同期比33.6%増)、経常利益26億63百万円(前年同期比28.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は19億65百万円(前年同期比28.1%増)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ、7億12百万円減少の43億79百万円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動による資金は22億55百万円の増加(前年同期は14億47百万円の増加)となりました。主な増加項目は税金等調整前当期純利益28億32百万円、棚卸資産の減少による資金の増加額4億77百万円であり、主な減少項目は仕入債務の減少による資金の減少額9億25百万円であります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動による資金は15億95百万円の減少(前年同期は8億5百万円の減少)となりました。主な減少項目は有形及び無形固定資産の取得による支出額16億87百万円であります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動による資金は13億73百万円の減少(前年同期は4億4百万円の減少)となりました。主な減少項目は自己株式の取得による支出額8億98百万円、配当の支払額4億64百万円であります。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度における生産実績を事業の部門で示すと、次のとおりであります。部門の名称生産高(百万円)前年同期比(%)工場部門1,848124.9(注)金額は受注加工製作額であり、販売価格によっております。 b.受注実績工事及び製作加工は、取引先との契約締結後、ごく短い期間で工事施工開始又は製作加工品を納入するという業界の慣習・取引形態の特殊性により、受注高の集計は行っておりません。 c.販売実績営業部門は取扱商品別に分かれておりません。当連結会計年度における売上形態区分別内訳は次のとおりであります。区分金額(百万円)前年同期比(%)販売13,613110.2賃貸5,299113.8工事14,897118.3加工料3,200115.6運送3,328103.5合計40,340113.4(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)鹿島建設株式会社5,33415.04,0139.9 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.財政状態の分析(資産)当連結会計年度末の資産合計は459億55百万円となり、前連結会計年度末と比べ19億86百万円の増加となりました。流動資産につきましては、当連結会計年度末の合計は318億60百万円となり、前連結会計年度末と比べ9億94百万円の減少となりました。その主な内訳は、工場の設備投資及び自己株式の取得により現金及び預金が前連結会計年度末と比べ7億12百万円、建設資材が前連結会計年度末と比べ4億94百万円、それぞれ減少したことによります。有形固定資産につきましては、当連結会計年度末の合計は78億7百万円となり、前連結会計年度末と比べ10億69百万円の増加となりました。その主な内訳は、建物及び構築物が前連結会計年度末と比べ5億12百万円、機械装置及び運搬具が前連結会計年度末と比べ5億55百万円、それぞれ増加したことによります。当社グループは、中期経営計画で掲げた経営基盤の強化の一環として、工場の整備能力・生産性向上のための整備ラインのオートメーション化および工場内の環境改善に取り組んでおり、建物附属設備や機械装置の取得等を実施しております。また、工事収益強化のために、工事用機械の購入も実施しております。(負債)当連結会計年度末の負債合計は132億22百万円となり、前連結会計年度末と比べ1億78百万円の増加となりました。その主な内訳は、電子記録債務の減少に伴い仕入債務が減少した一方で、未払法人税等と繰延税金負債が増加したことによります。(純資産)当連結会計年度末の純資産合計は327億33百万円となり、前連結会計年度末と比べ18億7百万円の増加となりました。株主配当金4億65百万円の支払による減少と親会社株主に帰属する当期純利益19億65百万円の剰余金への組み入れによります。この結果、自己資本比率は71.2%となり、前連結会計年度末と比べ0.9ポイント上昇しました。今後も経営基盤の強化と成長に向けた投資を計画、実施していきながら業績面での利益水準の向上を図り、財務の健全性を維持しつつ資本コストや資本収益性を意識した最適資本構成の実現に向けた取り組みを継続してまいります。 b.経営成績の分析当連結会計年度の項目別売上は、販売収入が前年同期比10.2%増の136億13百万円、賃貸収入が前年同期比13.8%増の52億99百万円、工事収入が前年同期比18.3%増の148億97百万円、加工収入が前年同期比15.6%増の32億円、運送収入が前年同期比3.5%増の33億28百万円となり、総売上高は前年同期比13.4%増収の403億40百万円となりました。売上原価は前年同期比11.6%増の325億5百万円となりました。売上総利益の段階では前年同期比21.3%増の78億34百万円となりました。建設コストを反映した価格改善の取り組みは概ね順調に浸透しており、採算性を重視した受注活動を展開した結果、全項目で増収となりました。売上高の各項目の構成比では、受注工事拡大に注力した結果、工事収入が全体の36.9%を占めるまでに進捗いたしました。販売費及び一般管理費は前年同期比17.3%増の57億24百万円を計上した結果、営業利益は前年同期比33.6%増の21億10百万円となりました。将来の成長・変革を担う人材の確保・育成に注力し人的資本への投資を実施しており、今後も継続してまいります。この結果、総売上高、営業利益ともに増収・増益の結果となりました。営業外収益6億34百万円(前年同期比7.2%増)、工場設備の入れ替えに伴う処分損を含む営業外費用81百万円(前年同期比12.5%減)を加減した結果、経常利益は26億63百万円(前年同期比28.2%増)となりました。政策保有株式の売却益を含めた特別利益1億70百万円(前年同期比65.4%増)を計上し、法人税等合計8億66百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は19億65百万円(前年同期比28.1%増)となりました。 c.当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループの業績は建設業界を取り巻く環境に左右されます。当連結会計年度における建設業界の状況については、国内の公共投資や設備投資には底堅さが見られ、都市部の再開発事業や民間設備投資プロジェクトと国土強靭化、インフラ対策等の公共投資に下支えされていると認識しております。一方で、エネルギー価格や原材料価格の高止まりによるインフレ圧力の持続、資機材および労務費の高騰など建設コストの上昇の懸念に加えて、建設業界の慢性的な人手不足による労務需給の逼迫、時間外労働の上限規制適用等の影響が工事の着工遅延、進捗遅れ等につながるリスクがあり、当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼすことも想定されます。また、中東情勢不安が長期化した場合は、機械類および輸送、塗装関係にかかるコストの上昇が、工事計画の延期や中止につながる懸念があります。採算面での厳しさが一層増すものと予想され、動向を注視した対応が必要と認識しています。 d.経営者の問題認識と今後の方針について国内の建設需要は今後も中長期的には底堅い推移が見込まれますが、当連結会計年度末時点で当社経営における課題として認識しているのは「稼ぐ力の強化」「工場設備の更新の必要性」「人員確保」の3点です。第1に「稼ぐ力」をどのように強化していくかという点では、一昨年から好調に推移する工事部門の収益拡大に向け、更なる人材の確保と新工法の導入、新たな工事用重機の購入等に注力していく方針であります。第2に工場部門では協力会社の高齢化、生産効率向上が喫緊の課題と認識しており、設備投資を積極的に進め、整備能力・生産性向上に資する機械設備の導入を進めてまいります。最後に全社的な人材の確保・育成に注力してまいります。そのためには、新卒採用以外にも、中途採用も積極的に行うと同時に、社員のスキルの向上を目的に業務全般に必要な知識を習得していくことが重要と捉え、研修制度を充実させ、社員育成を継続的に実施してまいります。当社は、経営成績に重要な影響を与える要因について認識し、様々な経営課題に対応していくための新たな中期経営計画を2026年度からスタートいたしました。具体的な方針および施策については、当社ホームページニュースリリース(2026年5月14日 「中期経営計画の策定と資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について(アップデート)」)をご参照ください(https://www.mrfj.co.jp/ir)。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 a.キャッシュ・フローの分析キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しているとおりであります。 b.資本の財源及び資金の流動性について当社グループの資金需要は、営業活動に必要な運転資金として材料費、外注費、修理費、製作加工費、労務費等が主要な内容であります。経常的な運転資金については、一定水準の資金を確保しておく必要があります。設備投資などの資金の財源については、営業活動による収入で得た資金を投入し、不足する場合は有利子負債による資金調達を実施しております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針① 経営理念当社グループは建設業界のニーズに応えた資機材及び技術・工事・加工の提供を通じて社会資本の整備に貢献します。a.安心・安全を守り、公正で誠実な企業活動により、全てのステークホルダーの期待に応えます。b.優れた技術力を追求し、価値ある商品・サービスを提供して社会に貢献します。c.人を大切にして人を育て、信用と信頼を基礎に、魅力ある企業を目指します。 ② 中長期ビジョン(2030Vision)当社グループは、中長期ビジョン(2030Vision)として、「コア事業の基盤強化と次の100年の創造」を掲げ、以下の実現を目指してまいります。1) 重仮設のパイオニアとして揺るぎない存在感2) 新たな事業領域などへのチャレンジ3) 当社の成長を通じて、社会の発展に貢献、ステークホルダーとの共生4) 多様な強い人材『個』が活躍できる企業以上の中長期ビジョンの実現のためのマイルストーンとして2024年5月に発表しました中期経営計画(2024-2026年度)では、以下の基本方針を定めました。 ③ 中期経営計画期間中(2024-2026年度)の基本方針・経営戦略<基本方針>持続的な企業価値向上のため、外部環境の変化に的確に対応し、人材育成ほかの経営力を強化しつつ、事業基盤の強化、事業構造の変革・進化をさらに推進する。<経営戦略>コア事業を強化し、次の100年を創るための進化と変革の3年間1) 2030年に向けた中長期ビジョン達成のため、コア事業のゆるぎないポジション確立と将来の飛躍的な企業価値向上を展望する経営基盤の構築2) 本業の重仮設という幹を強く太くするために自ら変革し、成長の種をまき、将来に向けてステップアップするための3年間 ④ 主要な取り組み状況2024年5月に公表しました中期経営計画(2024-2026)の初年度の2024年度では、最終年度の定量的目標の総売上高400億円に対しましては約89%進捗の355億円で終えましたが、経常利益20億円の目標に対しましては20億77百万円と約104%の進捗で終えております。稼ぐ力の強化に向けた取り組みとして、工事部門では各現場での最適かつ現場のニーズを見定めた様々な工法・工種の提案を実施し、収益の拡大を図っております。更なる強化のために機械設備の入替および新規導入を進めております。加工部門では現場の建築分野・土木分野のなかの特殊な受注加工物件の拡大・強化に取り組んでおります。また、橋梁分野では建設後50年以上経過するインフラ構造物の橋梁の架け替え工事や災害復旧工事などのあらゆる需要に対応できる製品のラインアップを揃え、機動的な人的リソース体制の強化を図っております。当社が保有する建設資材を管理する工場部門では、就労者の高齢化・将来の人手不足に考慮し、整備ラインのオートメーション化に取り組んでおります。2025年度末までには茨城工場で自動整備ラインの稼働に向けた設備投資を実施しております。現場で使用した建設資材の再利用のための洗浄や塗装、乾燥を自動化することで人員数の軽減が実現化できます。鋼矢板の自動洗浄機も名古屋工場で導入し成果が実証されていることから、今後、他工場にも導入を展開してまいります。中期経営計画期間中におきましては、経営目標を達成していくために経営基盤の強化と成長に向けた投資を計画し実施してまいります。株主還元の取り組みでは、投資とのバランスを考慮し、資本効率や財務状況を総合的に勘案しながら、配当性向30%程度を視野に入れた利益配分を実施してまいります。 (2)経営環境当連結会計年度のわが国経済は、インバウンド需要の拡大や雇用・所得環境が改善するなかで、緩やかな回復基調が続きました。一方で、物価上昇の継続や金融資本市場の変動に加え、不安定な国際情勢と米国の通商政策による影響が国内経済の下押しリスクとなっており、景気の先行きは不透明な状況が続いております。当社グループが属する建設業界におきましては、公共投資や設備投資に底堅さが見られるものの、鋼材価格の高止まりや労務費の高騰による建設コストの上昇に加え、建設従事者の高齢化や人手不足による労務需給の逼迫、時間外労働の上限規制の適用による工事の着工遅延や進捗遅れ等の影響が懸念されました。また、激甚化する自然災害やインフラ設備の老朽化による災害事故の急増など、環境変化への迅速な対応が実施されました。今後の国内経済につきましては、企業の賃上げ促進等による雇用所得水準の改善や設備投資の堅調な推移により、引き続き緩やかな回復が続くことが見込まれます。一方で、物価上昇の継続や金融資本市場の変動、不安定な国際情勢および米国の通商政策による影響が国内景気の下押しリスクとなっており、依然として不透明な状況が続いております。建設業界におきましては、従来からの技能労働者不足、建設従事者の高齢化、鋼材価格の高止まり、労務費の高騰、時間外労働の上限規制の適用による建設コストの上昇の影響で懸念される工事の着工遅延、進捗遅れには引き続き注視する必要があり、採算面での厳しさは一層増すものと予想されます。一方で、都市部の再開発事業や民間設備投資プロジェクトに加え、国土強靭化対策やインフラの維持管理・老朽化対策など政府が進める公共投資の下支えが期待され、底堅い建設需要の推移が見込まれます。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループが対処すべき事業上の課題と具体的取り組みは以下のとおりであります。 ① 企業リスクの管理とコンプライアンスの徹底当社グループは、企業理念に掲げる「安全・安心を守る」ことを最重要課題と位置付けております。安全・品質・人材の確保は企業存続の根幹であります。基本に立ち返り、「安全管理活動の強化と意識改革への取組み」「不安全行動の撲滅」および「心と身体の健康確保」の安全目標を掲げ、社員・協力会社のすべての関係者が一体となり、安全管理、リスク低減を実施し、労働災害撲滅、無事故・無災害を目指してまいります。また、大規模自然災害等で役職員の身体・生命の安全確保と、事業資産の損害を最小限にとどめ、事業の継続あるいは早期復旧を可能にしていくためのBCP(事業継続計画)を策定し、実施・運用してまいります。また、様々な企業リスクに対応するための徹底した危機管理体制を整備・構築し、コンプライアンス意識の深化に取り組んでまいります。コンプライアンス体制の内部通報制度の意義・重要性を高く捉え、組織の自浄作用を健全に発揮させるために通報対応の仕組みの整備・運用の見直しを行いました。売上や利益計画達成、工期厳守のために法律や規則、安全を無視・軽視するような行為は企業の信頼と存続を極めて危うくするということを深く認識し、グループ会社並びに協力会社の全役職員でコンプライアンス意識の向上に取り組んでまいります。また、内部統制システムの実効性の強化を更に高めてまいります。 ② 中期経営計画(2024-2026) 「事業構造の変革」・「成長」・「経営力」当社グループは、2024年にスタートした中期経営計画(2024-2026年度)において、重仮設資材の販売・賃貸及び技術・工事・加工を提供するコア事業の基盤強化と収益構造の変革と強靭化に取り組んでまいります。建設業界のニーズに応える重仮設資材の提供に重心を置きつつ、現場の潜在需要を見定めた新工種の提案、加工案件の受注拡大を図ってまいります。また、整備能力・生産性の向上を図るため工場設備への積極的な投資を進め、建設資材の保有量を適切に維持・管理し資産の効率性を高めてまいります。加えて、技術力強化・業務プロセス改革のためのIT関連投資を進め、成長へ繋げてまいります。経営力を強化するためには当社グループの成長・変革を担う人材の確保・育成が必要となります。人的資本への投資を増やし、社内研修制度をさらに充実させ、社員一人ひとりが能力を向上させ、成長に向かうことができる「魅力ある企業」を目指し、更には、「経営幹部との対話ミーティング」を社内のあらゆる役職者や非管理職の小グループと実施する事を通じて、会社の方針を直接説明すると同時に社員の声を直接拾い上げ、「人を大切にして人を育て」の企業理念の実現に向けて多様な強い人材『個』が活躍できる企業を目指してまいります。なお、当中期経営計画期間中の定量目標は以下のとおりであります。定量的目標収益目標(2027年3月期 連結ベース)売上高400億円経常利益20億円株主還元配当性向30%程度を視野に入れた利益配分 ③ SDGsへの取り組み当社グループは「建設業界のニーズに応えた資機材および技術・工事・加工の提供を通じて社会資本の整備に貢献する」ことを企業理念として掲げております。鋼材の反復利用を行う重仮設リースは環境に優しい事業モデルであり、常に「リサイクル」・「リユース」を意識した事業展開に努めております。運送部門では、効率的な物流管理システムを構築しております。配車状況、運転手情報を一元管理し、現場までのルートの最適化などで運送距離を短縮化し、運転手の労働負荷を減らすこととCO₂排出量削減を実現してまいります。当社やグループ会社を含めた運送会社が連携して物流の効率化に取り組み、より安全で快適な運送業務を目指すことで環境への影響を軽減してまいります。また、高強度材を用いた山留・構台・桟橋関連商品や仮桟橋商品は再利用が可能で、現場の多様なニーズに対応可能なリース商品として提供しております。基礎工事の工法では工期短縮、削孔時のセメント材不要、建設残土の削減など、環境への負荷の大幅な軽減を実現し現場の工期進捗に貢献しております。当社は工事部門および工場部門で着用するユニフォームを20年ぶりにリニューアルいたしました。素材をCO₂排出削減に貢献する植物由来のストレッチ素材を採用しました。機能面でも現場ニーズを多数採用し、環境性、機能性、安全性を徹底追求した仕様・デザインとなっております。今後も持続可能な社会の実現に向けた環境意識の向上を図り、技術力・開発力を強化し、新商品および新工法を提供していくことで更なる社会資本の整備と充実に貢献してまいります。 ④ 資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた取り組み当社グループでは、対処すべき課題も含めた中期経営計画の達成に向けて取り組みながら、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を目指してまいります。業績面での売上や利益水準の向上とともに、財務の健全性を維持し資本コストや資本収益性を意識した最適な資本構成の実現に向けた取り組みを実施してまいります。当社の資機材を管理する工場部門では、働き手の高齢化と将来の人手不足に対応し、同時に生産性を追求した設備投資を積極的に推進してまいります。工事部門と加工部門では環境負荷軽減と工期短縮、現場の潜在需要を見定めた新工種および加工案件の更なる研究と機械への投資を継続し、必要に応じてM&A(企業合併・買収等)やアライアンス(業務提携等)を検討しながら収益力拡大を目指してまいります。業績に裏付けられた安定且つ適正な配当を継続しつつ、中期経営計画の達成に着実に取り組むことで、定量的指標の改善を目指し、全てのステークホルダーの期待に応えてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針① 経営理念当社グループは建設業界のニーズに応えた資機材及び技術・工事・加工の提供を通じて社会資本の整備に貢献します。a.安心・安全を守り、公正で誠実な企業活動により、全てのステークホルダーの期待に応えます。b.優れた技術力を追求し、価値ある商品・サービスを提供して社会に貢献します。c.人を大切にして人を育て、信用と信頼を基礎に、魅力ある企業を目指します。 ② 中長期ビジョン(2030Vision)当社グループは、中長期ビジョン(2030Vision)として、「コア事業の基盤強化と次の100年の創造」を掲げ、以下の実現を目指してまいります。1) 重仮設のパイオニアとして揺るぎない存在感2) 新たな事業領域などへのチャレンジ3) 当社の成長を通じて、社会の発展に貢献、ステークホルダーとの共生4) 多様な強い人材『個』が活躍できる企業以上の中長期ビジョンの実現のためのマイルストーンとして2024年5月に発表しました中期経営計画(2024-2026年度)では、以下の基本方針を定めました。 ③ 中期経営計画期間中(2024-2026年度)の基本方針・経営戦略<基本方針>持続的な企業価値向上のため、外部環境の変化に的確に対応し、人材育成ほかの経営力を強化しつつ、事業基盤の強化、事業構造の変革・進化をさらに推進する。<経営戦略>コア事業を強化し、次の100年を創るための進化と変革の3年間1) 2030年に向けた中長期ビジョン達成のため、コア事業のゆるぎないポジション確立と将来の飛躍的な企業価値向上を展望する経営基盤の構築2) 本業の重仮設という幹を強く太くするために自ら変革し、成長の種をまき、将来に向けてステップアップするための3年間 ④ 主要な取り組み状況2024年5月に公表しました中期経営計画(2024-2026)の初年度の2024年度では、最終年度の定量的目標の総売上高400億円に対しましては約89%進捗の355億円で終えましたが、経常利益20億円の目標に対しましては20億77百万円と約104%の進捗で終えております。稼ぐ力の強化に向けた取り組みとして、工事部門では各現場での最適かつ現場のニーズを見定めた様々な工法・工種の提案を実施し、収益の拡大を図っております。更なる強化のために機械設備の入替および新規導入を進めております。加工部門では現場の建築分野・土木分野のなかの特殊な受注加工物件の拡大・強化に取り組んでおります。また、橋梁分野では建設後50年以上経過するインフラ構造物の橋梁の架け替え工事や災害復旧工事などのあらゆる需要に対応できる製品のラインアップを揃え、機動的な人的リソース体制の強化を図っております。当社が保有する建設資材を管理する工場部門では、就労者の高齢化・将来の人手不足に考慮し、整備ラインのオートメーション化に取り組んでおります。2025年度末までには茨城工場で自動整備ラインの稼働に向けた設備投資を実施しております。現場で使用した建設資材の再利用のための洗浄や塗装、乾燥を自動化することで人員数の軽減が実現化できます。鋼矢板の自動洗浄機も名古屋工場で導入し成果が実証されていることから、今後、他工場にも導入を展開してまいります。中期経営計画期間中におきましては、経営目標を達成していくために経営基盤の強化と成長に向けた投資を計画し実施してまいります。株主還元の取り組みでは、投資とのバランスを考慮し、資本効率や財務状況を総合的に勘案しながら、配当性向30%程度を視野に入れた利益配分を実施してまいります。 (2)経営環境当連結会計年度のわが国経済は、インバウンド需要の拡大や雇用・所得環境が改善するなかで、緩やかな回復基調が続きました。一方で、物価上昇の継続や金融資本市場の変動に加え、不安定な国際情勢と米国の通商政策による影響が国内経済の下押しリスクとなっており、景気の先行きは不透明な状況が続いております。当社グループが属する建設業界におきましては、公共投資や設備投資に底堅さが見られるものの、鋼材価格の高止まりや労務費の高騰による建設コストの上昇に加え、建設従事者の高齢化や人手不足による労務需給の逼迫、時間外労働の上限規制の適用による工事の着工遅延や進捗遅れ等の影響が懸念されました。また、激甚化する自然災害やインフラ設備の老朽化による災害事故の急増など、環境変化への迅速な対応が実施されました。今後の国内経済につきましては、企業の賃上げ促進等による雇用所得水準の改善や設備投資の堅調な推移により、引き続き緩やかな回復が続くことが見込まれます。一方で、物価上昇の継続や金融資本市場の変動、不安定な国際情勢および米国の通商政策による影響が国内景気の下押しリスクとなっており、依然として不透明な状況が続いております。建設業界におきましては、従来からの技能労働者不足、建設従事者の高齢化、鋼材価格の高止まり、労務費の高騰、時間外労働の上限規制の適用による建設コストの上昇の影響で懸念される工事の着工遅延、進捗遅れには引き続き注視する必要があり、採算面での厳しさは一層増すものと予想されます。一方で、都市部の再開発事業や民間設備投資プロジェクトに加え、国土強靭化対策やインフラの維持管理・老朽化対策など政府が進める公共投資の下支えが期待され、底堅い建設需要の推移が見込まれます。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループが対処すべき事業上の課題と具体的取り組みは以下のとおりであります。 ① 企業リスクの管理とコンプライアンスの徹底当社グループは、企業理念に掲げる「安全・安心を守る」ことを最重要課題と位置付けております。安全・品質・人材の確保は企業存続の根幹であります。基本に立ち返り、「安全管理活動の強化と意識改革への取組み」「不安全行動の撲滅」および「心と身体の健康確保」の安全目標を掲げ、社員・協力会社のすべての関係者が一体となり、安全管理、リスク低減を実施し、労働災害撲滅、無事故・無災害を目指してまいります。また、大規模自然災害等で役職員の身体・生命の安全確保と、事業資産の損害を最小限にとどめ、事業の継続あるいは早期復旧を可能にしていくためのBCP(事業継続計画)を策定し、実施・運用してまいります。また、様々な企業リスクに対応するための徹底した危機管理体制を整備・構築し、コンプライアンス意識の深化に取り組んでまいります。コンプライアンス体制の内部通報制度の意義・重要性を高く捉え、組織の自浄作用を健全に発揮させるために通報対応の仕組みの整備・運用の見直しを行いました。売上や利益計画達成、工期厳守のために法律や規則、安全を無視・軽視するような行為は企業の信頼と存続を極めて危うくするということを深く認識し、グループ会社並びに協力会社の全役職員でコンプライアンス意識の向上に取り組んでまいります。また、内部統制システムの実効性の強化を更に高めてまいります。 ② 中期経営計画(2024-2026) 「事業構造の変革」・「成長」・「経営力」当社グループは、2024年にスタートした中期経営計画(2024-2026年度)において、重仮設資材の販売・賃貸及び技術・工事・加工を提供するコア事業の基盤強化と収益構造の変革と強靭化に取り組んでまいります。建設業界のニーズに応える重仮設資材の提供に重心を置きつつ、現場の潜在需要を見定めた新工種の提案、加工案件の受注拡大を図ってまいります。また、整備能力・生産性の向上を図るため工場設備への積極的な投資を進め、建設資材の保有量を適切に維持・管理し資産の効率性を高めてまいります。加えて、技術力強化・業務プロセス改革のためのIT関連投資を進め、成長へ繋げてまいります。経営力を強化するためには当社グループの成長・変革を担う人材の確保・育成が必要となります。人的資本への投資を増やし、社内研修制度をさらに充実させ、社員一人ひとりが能力を向上させ、成長に向かうことができる「魅力ある企業」を目指し、更には、「経営幹部との対話ミーティング」を社内のあらゆる役職者や非管理職の小グループと実施する事を通じて、会社の方針を直接説明すると同時に社員の声を直接拾い上げ、「人を大切にして人を育て」の企業理念の実現に向けて多様な強い人材『個』が活躍できる企業を目指してまいります。なお、当中期経営計画期間中の定量目標は以下のとおりであります。定量的目標収益目標(2027年3月期 連結ベース)売上高400億円経常利益20億円株主還元配当性向30%程度を視野に入れた利益配分 ③ SDGsへの取り組み当社グループは「建設業界のニーズに応えた資機材および技術・工事・加工の提供を通じて社会資本の整備に貢献する」ことを企業理念として掲げております。鋼材の反復利用を行う重仮設リースは環境に優しい事業モデルであり、常に「リサイクル」・「リユース」を意識した事業展開に努めております。運送部門では、効率的な物流管理システムを構築しております。配車状況、運転手情報を一元管理し、現場までのルートの最適化などで運送距離を短縮化し、運転手の労働負荷を減らすこととCO₂排出量削減を実現してまいります。当社やグループ会社を含めた運送会社が連携して物流の効率化に取り組み、より安全で快適な運送業務を目指すことで環境への影響を軽減してまいります。また、高強度材を用いた山留・構台・桟橋関連商品や仮桟橋商品は再利用が可能で、現場の多様なニーズに対応可能なリース商品として提供しております。基礎工事の工法では工期短縮、削孔時のセメント材不要、建設残土の削減など、環境への負荷の大幅な軽減を実現し現場の工期進捗に貢献しております。当社は工事部門および工場部門で着用するユニフォームを20年ぶりにリニューアルいたしました。素材をCO₂排出削減に貢献する植物由来のストレッチ素材を採用しました。機能面でも現場ニーズを多数採用し、環境性、機能性、安全性を徹底追求した仕様・デザインとなっております。今後も持続可能な社会の実現に向けた環境意識の向上を図り、技術力・開発力を強化し、新商品および新工法を提供していくことで更なる社会資本の整備と充実に貢献してまいります。 ④ 資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた取り組み当社グループでは、対処すべき課題も含めた中期経営計画の達成に向けて取り組みながら、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を目指してまいります。業績面での売上や利益水準の向上とともに、財務の健全性を維持し資本コストや資本収益性を意識した最適な資本構成の実現に向けた取り組みを実施してまいります。当社の資機材を管理する工場部門では、働き手の高齢化と将来の人手不足に対応し、同時に生産性を追求した設備投資を積極的に推進してまいります。工事部門と加工部門では環境負荷軽減と工期短縮、現場の潜在需要を見定めた新工種および加工案件の更なる研究と機械への投資を継続し、必要に応じてM&A(企業合併・買収等)やアライアンス(業務提携等)を検討しながら収益力拡大を目指してまいります。業績に裏付けられた安定且つ適正な配当を継続しつつ、中期経営計画の達成に着実に取り組むことで、定量的指標の改善を目指し、全てのステークホルダーの期待に応えてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 a.財政状態・当連結会計年度末の資産合計は439億69百万円となり、前連結会計年度末と比較して6億23百万円の増加となりました。その主な内訳は、機械装置及び運搬具やその他の有形固定資産が増加したことによるものであります。・当連結会計年度末の負債合計は130億43百万円となり、前連結会計年度末と比較して4億89百万円の減少となりました。その主な内訳は、納税による未払法人税等の減少と、支払手形及び買掛金と電子記録債務を合わせた仕入債務が減少したことによります。・当連結会計年度末の純資産合計は309億26百万円となり、前連結会計年度末と比較して11億12百万円の増加となりました。その主な内訳は、親会社株主に帰属する当期純利益による利益剰余金の増加によるものであります。 b.経営成績当連結会計年度の経営成績は、売上高355億85百万円(前年同期比3.0%増)となりました。利益につきましては、営業利益15億79百万円(前年同期比11.9%増)、経常利益20億77百万円(前年同期比7.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は15億34百万円(前年同期比11.8%増)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ、2億37百万円増加の50億92百万円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動による資金は14億47百万円の増加(前年同期は32億円の増加)となりました。主な増加項目は税金等調整前当期純利益21億73百万円、売上債権及び契約資産の減少による資金の増加額5億51百万円であり、主な減少項目は棚卸資産の増加による資金の減少額2億31百万円であります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動による資金は8億5百万円の減少(前年同期は2億97百万円の減少)となりました。主な減少項目は有形及び無形固定資産の取得による支出額10億50百万円であります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動による資金は4億4百万円の減少(前年同期は13億77百万円の減少)となりました。主な減少項目は配当の支払額3億93百万円であります。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度における生産実績を事業の部門で示すと、次のとおりであります。部門の名称生産高(百万円)前年同期比(%)工場部門1,4800.1(注)金額は受注加工製作額であり、販売価格によっております。 b.受注実績工事及び製作加工は、取引先との契約締結後、ごく短い期間で工事施工開始又は製作加工品を納入するという業界の慣習・取引形態の特殊性により、受注高の集計は行っておりません。 c.販売実績営業部門は取扱商品別に分かれておりません。当連結会計年度における売上形態区分別内訳は次のとおりであります。区分金額(百万円)前年同期比(%)販売12,353△6.4賃貸4,6565.8工事12,59011.1加工料2,7681.5運送3,21611.4合計35,5853.0(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2023年4月1日至 2024年3月31日)当連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)鹿島建設株式会社3,89011.35,33415.0 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 a.財政状態の分析(資産)当連結会計年度末の資産合計は439億69百万円となり、前連結会計年度末と比べ6億23百万円の増加となりました。流動資産につきましては、当連結会計年度末の合計は328億54百万円となり、前連結会計年度末と比べ54百万円の減少となりました。その主な内訳は、翌事業年度に予定している出庫用の在庫調達により建設資材が前連結会計年度末と比べ1億67百万円増加した一方で、回収サイト短縮により受取手形、売掛金及び契約資産と電子記録債権をあわせた売上債権が前連結会計年度末と比べ5億51百万円減少したことによります。有形固定資産につきましては、当連結会計年度末の合計は67億37百万円となり、前連結会計年度末と比べ7億3百万円の増加となりました。その主な内訳は、機械装置及び運搬具が前連結会計年度と比べ4億22百万円、建設仮勘定が前連結会計年度と比べ2億24百万円、それぞれ増加したことによります。当社グループは、中期経営計画で掲げた経営基盤の強化の一環として、工場の整備能力・生産性向上のための整備ラインのオートメーション化および工場内の環境改善に取り組んでおり、建物付属設備や機械装置の取得等を実施しております。また、工事収益強化のために、工事用機械の購入も実施しております。投資有価証券につきましては政策保有株式の保有のスクリーニングの結果、当連結会計年度におきまして一部銘柄の売却を実施しました。この結果、時価評価も含んだ投資有価証券の残高は前連結会計年度末と比べ39百万円の減少となりました。売却による収入は、工場等の設備投資に運用してまいります。(負債)当連結会計年度末の負債合計は130億43百万円となり、前連結会計年度末と比べ4億89百万円の減少となりました。その主な内訳は、納税による未払法人税等の減少と、支払手形及び買掛金と電子記録債務を合わせた仕入債務が減少したことによります。(純資産)当連結会計年度末の純資産合計は309億26百万円となり、前連結会計年度末と比べ11億12百万円の増加となりました。株主配当金3億93百万の支払による減少と親会社株主に帰属する当期純利益15億34百万円の剰余金への組み入れによります。この結果、自己資本比率は70.3%となり、前連結会計年度末と比べ1.6ポイント上昇しました。今後も経営基盤の強化と成長に向けた投資を計画、実施していきながら業績面での利益水準の向上を図り、財務の健全性を維持しつつ資本コストや資本収益性を意識した最適資本構成の実現に向けた取り組みを継続してまいります。 b.経営成績の分析当連結会計年度の項目別売上は、販売収入が前年同期比6.4%減の123億53百万円、賃貸収入が前年同期比5.8%増の46億56百万円、工事収入が前年同期比11.1%増の125億90百万円、加工収入が前年同期比1.5%増の27億68百万円、運送収入が前年同期比11.4%増の32億16百万円となり、総売上高は前年同期比3.0%増収の355億85百万円となりました。売上原価は前年同期比2.5%増の291億24百万円となりました。売上高総粗利益の段階では前年同期比5.4%増の64億60百万円となりました。建設コストを反映した価格改善の取り組みは概ね順調に浸透しておりますが、採算性を重視した受注活動を展開した結果、販売収入以外の項目で増収となりました。売上高の各項目の構成比では、受注工事拡大に注力した結果、工事収入が全体の35.4%を占めるまでに進捗いたしました。販売費及び一般管理費は前年同期比3.4%増の48億81百万円を計上した結果、営業利益は前年同期比11.9%増の15億79百万円となりました。将来の成長・変革を担う人材の確保・育成に注力し人的資本への投資を実施しており、今後も継続してまいります。この結果、総売上高、営業利益ともに増収・増益の結果となりました。営業外収益5億92百万円(前年同期比0.1%減)、工場設備の入れ替えに伴う処分損を含む営業外費用93百万円(前年同期比20.5%増)を加減した結果、経常利益は20億77百万円(前年同期比7.9%増)となりました。政策保有株式の売却益を含めた特別利益1億3百万円(前年同期比2.5%増)を計上し、法人税等合計6億39百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は15億34百万円(前年同期比11.8%増)となりました。 c.当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループの業績は建設業界を取り巻く環境に左右されます。従来からの技能労働者不足、建設従事者の高齢化、鋼材価格の高止まり、労務費の高騰、時間外労働の上限規制の適用による建設コストの上昇の影響で工事の着工遅延、進捗遅れが当社グループの経営成績に重要な影響を及ぼします。このような背景から、更なる受注競争の激化による採算面での厳しさが増すものと予想されます。今後につきましても、建設コストの高止まりが続くと予想されます。一方で、国内の公共投資や設備投資には底堅さが見られ、都市部の再開発事業や民間設備投資プロジェクトと国土強靭化、インフラ対策等の公共投資の下支えが期待されております。当社グループは引き続き採算面での徹底した管理を行いながら受注活動に取り組んでまいります。 d.経営者の問題認識と今後の方針について当連結会計年度末では最終年度末の目標に掲げた定量的目標数値である連結売上高400億円の目標に対しては89%の進捗となりましたが、経常利益20億円の目標に対しては104%の進捗となりました。定性的に掲げた「事業構造改革」「成長」「経営力」の三本柱を戦略的に展開し、経営基盤を強化し計画を進めております。事業構造改革では、稼ぐ力の強化のひとつに工事収益力の強化を掲げており、当連結会計年度においては増収増益を達成し、継続的に工事部門の人材確保と新たな工法の進化等に注力していく方針であります。加工収益力強化に向けては、現場の建築分野・土木分野のなかの特殊な受注加工物件の受注拡大に取り組んでまいります。また、橋梁分野では、建設後50年以上経過するインフラ構造物の橋梁の架け替え・災害復旧工事などのあらゆる需要に対応可能な仮桟橋商品のラインアップの充実化を図り、機動的な人的リソース体制の強化に取り組み、受注拡大を図ってまいります。工場部門では工場の協力会社の高齢化、人員の確保に対応していくことが喫緊の課題と認識しております。将来の収益力を成長させるためにも、工場設備の更新を積極的に進めていき、整備能力・生産性向上に資する機械の導入を進めてまいります。また、工場内の環境改善を進めていく一環として、作業建屋の改築等にも取り組んでまいります。具体的には鋼矢板やH形鋼の自動洗浄ラインの稼働、新たな建屋を設置し覆工板の自動整備機械の導入を進めていきます。これら当社の基幹を担う工場部門への設備投資を促進させ、いわゆる3K(きつい、汚い、危険)作業を低減し、多様な人材が活躍できる環境を整備することで、顧客ニーズに沿った迅速な資材提供と適正な在庫量の維持・管理を徹底してまいります。工事部門、工場部門以外でも、人材の確保に注力していきます。新卒の採用以外にも中途採用も積極的に行い人材の確保に努めていきます。また、当社では社員のモチベーション向上に繋げる人事制度改革に取り組んでおります。人材育成面では、社員が活躍できるスキルの向上を目的に業務全般に必要な知識を習得していくことが重要と捉え、研修カリキュラムを策定し、継続的に実施してまいります。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 a.キャッシュ・フローの分析キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しているとおりであります。 b.資本の財源及び資金の流動性について当社グループの資金需要は、営業活動に必要な運転資金として材料費、外注費、修理費、製作加工費、労務費等が主要な内容であります。経常的な運転資金については、一定水準の資金を確保しておく必要があります。設備投資などの資金の財源については、営業活動による収入で得た資金を投入し、不足する場合は有利子負債による資金調達を実施しております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針① 経営理念当社グループは建設業界のニーズに応えた資機材及び技術・工事・加工の提供を通じて社会資本の整備に貢献します。a.安心・安全を守り、公正で誠実な企業活動により、すべてのステークホルダーの期待に応えます。b.優れた技術力を追求し、価値ある商品・サービスを提供して社会に貢献します。c.人を大切にして人を育て、信用と信頼を基礎に、魅力ある企業を目指します。 ② 経営戦略、経営計画当社グループの持続的成長を目指す長期Visionは以下のとおりです。a.連結会社、協力会社・提携会社との有機的連携を通じた重仮設トータルコーディネーター。b.地域のインフラ社会資本を支える創造的な企業。c.高い専門性を有する、魅力ある人材が最新のテクノロジーとイノベーションを活用し、進化を続ける技術の丸藤。 以上の長期ビジョンの実現のためのマイルストーンとして策定しました中期経営計画(2021~2023年度)では、企業価値の持続的成長の礎を再構築し、業界内で特色のある確固たるポジションを確立するための3年間と位置付け、以下基本方針に定めました。「外部環境の変化に的確に対応し、企業価値の持続的成長に向けた競争力の強化と業務プロセス改革を推進する」計画の最終年度(2024年3月期)の経営数値目標として連結売上高350億円、連結経常利益18億円を設定し、次に示す主な取り組みの着実な遂行により、当社の持続的成長と企業価値拡大に向け、鋭意取り組んでまいります。 ③ 主な取り組み中期経営計画の基本方針をふまえた、主な取り組みは以下の通りです。a.重仮設事業の収益構造の強化イ.稼ぐ力の強化・商品・地域・顧客戦略、人員配置の再構築・工事原価改善の取り組み・資材の購買戦略・保有管理の再検証・受注加工拡大の取り組みロ.効率化の推進・効率的な業務遂行による時間管理徹底・工場運営の生産性向上・定型業務のアウトソーシング推進・デリバリー業務・請求業務等のプロセス再検証b.成長の礎となる経営基盤の強化イ.カルチャー改革・社員一人ひとりが能動的に発信する企業文化の醸成ロ.人材育成・働き方改革・人材の育成・現場力強化・IT化推進による業務改善ハ.システム強化・基幹系システムの後継検討ニ.技術・新技術・商品・工法開発力・設計力の強化c.業務プロセス改革の推進イ.仕事のやり方の見直し・業務プロセスの検証・再構築ロ.原価管理・採算性の可視化が出来るプロセスならびにシステムの構築ハ.生産性の向上・業務プロセスのシステム化、自動化、アウトソーシング化推進 (2)経営環境当連結会計年度のわが国経済は、ウィズコロナの下、徐々に進む行動制限の解除に各種政策の効果が加わり、緩やかな回復基調にありました。しかしながら、急激な円安の進行、金融市場の変動、ロシア・ウクライナ情勢に起因する世界的な資源価格・原材料価格の高騰と消費者物価の上昇が景気に与える影響など不透明な状況が続きました。当社グループが属する建設業界におきましては、建設投資に底堅い動きが見られるものの、建設資材・労務価格等の高騰や建設業従事者の高齢化と人材確保の問題など、受注環境は依然として厳しい状況が続いております。今後の経営環境につきましても、欧米主要国の金融引き締め政策を進める中で、暫くは円安傾向が続くものと見られます。国内経済はアフターコロナに向けた経済活動の本格的な再開と政府の需要喚起策が相まって、景気の回復基調が持続するものと期待されます。しかしながら、長期化するロシア・ウクライナ情勢などの地政学的リスク、欧米の一部金融機関の経営破綻による金融市場の動揺、国内外のインフレ政策などが経済に与える影響を注視する必要があります。建設業界におきましては、従来からの技能労働者不足に加え、昨年から続く原材料や鋼材価格の高騰により、建設コストの大幅な上昇が見られます。このような背景から企業の設備投資意欲の減退や、更なる受注競争の激化で採算面の悪化が心配される一方、都市部の再開発事業を中心とした民間の設備投資プロジェクトや2025年まで実施される「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」を柱とするインフラ基盤整備計画の進捗や政府補正予算の下支えが期待されており、建設需要は引き続き底堅い推移が見込まれます。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは2021年度(2022年3月期)から2023年度(2024年3月期)にわたる中期経営計画(以下、中計)を策定しており、2024年3月期が最終年度となります。計画策定にあたっては、企業価値の持続的成長の礎を再構築し、業界内で特色のある確固たるポジションを確立するための3年間と位置付け、「外部環境の変化に的確に対応し、企業価値の持続的成長に向けた競争力の強化と業務プロセス改革を推進する」ことを計画の基本方針としております。本中計では、かかる基本方針の下に、当社グループのビジョン実現に向けて「重仮設事業の収益構造の強化」、「成長の礎となる経営基盤の強化」、「業務プロセス改革の推進」の3つを軸とした基本戦略を実行することで、今後の成長に繋げてまいります。主要な経営数値としましては、計画の最終年度となる2024年3月期に、連結売上高350億円、連結経常利益18億円を設定しております。本中計の2年目となる当連結会計年度の連結業績は、連結売上高351億4百万円、連結経常利益15億48百万円となりました。本中計の最終年度となる2024年3月期に向け引き続き計画の目標達成、当社グループの持続的成長と企業価値拡大に鋭意取り組んでまいります。なお、本中計と合わせ、当社グループが対処すべき課題と具体的取り組みは以下のとおりとなります。 ① 企業リスクへの適切な対応当社グループでは、企業理念に掲げる「安全・安心を守る」ことを最重要課題と位置付けております。「安全」を守るためには、危険な状況を作らない・残さない・近づかないを徹底し、リスクを最小限にする取り組みで労働災害撲滅、無事故・無災害を達成してまいります。また、新型感染症の流行期に見られた社会活動の制限や年々激甚化する自然災害が経営に及ぼす影響等を勘案しながら、柔軟な勤務体制、基幹システムをはじめとした事業継続体制の整備を更に進め、すべてのステークホルダーの「安心」を実現してまいります。加えて、様々な企業リスクに対応するため内部統制システムの実効性を更に高め、グループ並びに協力会社の全役職員でコンプライアンス意識の向上に取り組んでまいります。 ② 重仮設事業の収益力強化当社グループでは、リース事業を柱とする収益力の強化を目指すとともに、高付加価値事業への経営資源の再配分と組織・体制の全体最適化を図ってまいります。重点課題である経営資源の最適化に向けて、各工場の保有資材を効率的に運用するための集中管理体制を構築し、在庫の適正化と稼働率向上に努めてまいります。また、工事子会社保有分も含めた建設用重機の積極的運用を推進しつつ、工期短縮と環境負荷低減を両立する新工法の提案により工事受注の拡大に取り組んでまいります。加えて、各工場の加工能力と生産性の向上を図るべく適正な投資を行い、資材の効率稼働と受注加工の収益力強化に取り組んでまいります。 ③ 経営基盤の強化及び業務プロセス改革の推進当社グループでは、外部環境の変化に的確に対応し、激しい受注競争に勝ち残るための抜本的な業務改革を推進してまいります。営業活動や業務の手順、教育研修制度、技術・商品開発の手法や基幹システム等を例外なく見直すことで、長年培ってきた企業文化の変革、業務プロセスの省力化と効率化を実現し、業績の向上に資する業務改革を実現してまいります。 ④ SDGsへの取り組み当社グループは「建設業界のニーズに応えた資機材及び技術・工事・加工の提供を通じて社会資本の整備に貢献する」ことを企業理念として掲げております。世界は「脱炭素社会」の実現に向けて大きく動き出しており、環境や社会に寄与する企業だけが生き残ると言われています。鋼材の反復利用を行う重仮設リースは、元より環境に優しい事業モデルであります。現在当社グループが注力している基礎工事の新工法「RG工法」は優れた施工能力による工期短縮、削孔時のセメント材不要、建設残土が発生しない等、環境への負荷を大幅に軽減しております。また、再利用可能な仮設橋として開発した「ハイパー桟橋」は、高強度システム桁の組み合わせにより従来の2倍の支間長に対応可能な商品です。環境に優しい事業推進のためには「リサイクル」に留まらず、「リユース」に対する理解と、仮設資機材をできる限り建設現場に残置しない意識の向上に努めてまいります。今後も脱炭素を目指す社会経済の転換に対応し、持続可能な社会の実現に向けた環境意識の向上を図るとともに、IT技術・DX導入により技術力・開発力を強化し、更なる社会資本の整備・充実に貢献してまいります。当社グループでは、2015年より太陽光発電事業を開始、関西工場、名古屋工場、茨城工場の建屋屋上に発電モジュールを設置しました。発電した全量を電力会社へ売電することで再生可能エネルギー促進政策及び温室効果ガス排出量の削減に貢献しつつ、売電で得た収入により工場建屋へのLED照明設置などを進め、更なる省電力化を図っております。当社は、営業職、技術職、工事職を中心に幅広い人材の採用・育成に取り組んでおります。女性活躍推進の取り組みとしては、女性総合職の採用拡大と一般職からの職制転換の推奨、管理職への登用に加え、退職職員の再雇用も行っております。一方、外国人技術者、中核人材のキャリア採用も行っております。「人を大切にして人を育て」の企業理念を基に、従業員同士の積極的な意思疎通により相互理解を深め、長く働くことのできる快適な職場環境を整備してまいります。 なお、その他具体的な取り組み等に関しましては、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載のとおりであります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針① 経営理念当社グループは建設業界のニーズに応えた資機材及び技術・工事・加工の提供を通じて社会資本の整備に貢献します。a.安心・安全を守り、公正で誠実な企業活動により、すべてのステークホルダーの期待に応えます。b.優れた技術力を追求し、価値ある商品・サービスを提供して社会に貢献します。c.人を大切にして人を育て、信用と信頼を基礎に、魅力ある企業を目指します。 ② 経営戦略、経営計画当社グループの持続的成長を目指す長期Visionは以下のとおりです。a.連結会社、協力会社・提携会社との有機的連携を通じた重仮設トータルコーディネーター。b.地域のインフラ社会資本を支える創造的な企業。c.高い専門性を有する、魅力ある人材が最新のテクノロジーとイノベーションを活用し、進化を続ける技術の丸藤。 以上の長期ビジョンの実現のためのマイルストーンとして策定しました中期経営計画(2021~2023年度)では、企業価値の持続的成長の礎を再構築し、業界内で特色のある確固たるポジションを確立するための3年間と位置付け、以下基本方針に定めました。「外部環境の変化に的確に対応し、企業価値の持続的成長に向けた競争力の強化と業務プロセス改革を推進する」計画の最終年度(2024年3月期)の経営数値目標として連結売上高350億円、連結経常利益18億円を設定し、次に示す主な取り組みの着実な遂行により、当社の持続的成長と企業価値拡大に向け、鋭意取り組んでまいります。 ③ 主な取り組み中期経営計画の基本方針をふまえた、主な取り組みは以下の通りです。a.重仮設事業の収益構造の強化イ.稼ぐ力の強化・商品・地域・顧客戦略、人員配置の再構築・工事原価改善の取り組み・資材の購買戦略・保有管理の再検証・受注加工拡大の取り組みロ.効率化の推進・効率的な業務遂行による時間管理徹底・工場運営の生産性向上・定型業務のアウトソーシング推進・デリバリー業務・請求業務等のプロセス再検証b.成長の礎となる経営基盤の強化イ.カルチャー改革・社員一人ひとりが能動的に発信する企業文化の醸成ロ.人材育成・働き方改革・人材の育成・現場力強化・IT化推進による業務改善ハ.システム強化・基幹系システムの後継検討ニ.技術・新技術・商品・工法開発力・設計力の強化c.業務プロセス改革の推進イ.仕事のやり方の見直し・業務プロセスの検証・再構築ロ.原価管理・採算性の可視化が出来るプロセスならびにシステムの構築ハ.生産性の向上・業務プロセスのシステム化、自動化、アウトソーシング化推進 (2)経営環境当連結会計年度のわが国経済は、ウィズコロナの下、徐々に進む行動制限の解除に各種政策の効果が加わり、緩やかな回復基調にありました。しかしながら、急激な円安の進行、金融市場の変動、ロシア・ウクライナ情勢に起因する世界的な資源価格・原材料価格の高騰と消費者物価の上昇が景気に与える影響など不透明な状況が続きました。当社グループが属する建設業界におきましては、建設投資に底堅い動きが見られるものの、建設資材・労務価格等の高騰や建設業従事者の高齢化と人材確保の問題など、受注環境は依然として厳しい状況が続いております。今後の経営環境につきましても、欧米主要国の金融引き締め政策を進める中で、暫くは円安傾向が続くものと見られます。国内経済はアフターコロナに向けた経済活動の本格的な再開と政府の需要喚起策が相まって、景気の回復基調が持続するものと期待されます。しかしながら、長期化するロシア・ウクライナ情勢などの地政学的リスク、欧米の一部金融機関の経営破綻による金融市場の動揺、国内外のインフレ政策などが経済に与える影響を注視する必要があります。建設業界におきましては、従来からの技能労働者不足に加え、昨年から続く原材料や鋼材価格の高騰により、建設コストの大幅な上昇が見られます。このような背景から企業の設備投資意欲の減退や、更なる受注競争の激化で採算面の悪化が心配される一方、都市部の再開発事業を中心とした民間の設備投資プロジェクトや2025年まで実施される「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」を柱とするインフラ基盤整備計画の進捗や政府補正予算の下支えが期待されており、建設需要は引き続き底堅い推移が見込まれます。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは2021年度(2022年3月期)から2023年度(2024年3月期)にわたる中期経営計画(以下、中計)を策定しており、2024年3月期が最終年度となります。計画策定にあたっては、企業価値の持続的成長の礎を再構築し、業界内で特色のある確固たるポジションを確立するための3年間と位置付け、「外部環境の変化に的確に対応し、企業価値の持続的成長に向けた競争力の強化と業務プロセス改革を推進する」ことを計画の基本方針としております。本中計では、かかる基本方針の下に、当社グループのビジョン実現に向けて「重仮設事業の収益構造の強化」、「成長の礎となる経営基盤の強化」、「業務プロセス改革の推進」の3つを軸とした基本戦略を実行することで、今後の成長に繋げてまいります。主要な経営数値としましては、計画の最終年度となる2024年3月期に、連結売上高350億円、連結経常利益18億円を設定しております。本中計の2年目となる当連結会計年度の連結業績は、連結売上高351億4百万円、連結経常利益15億48百万円となりました。本中計の最終年度となる2024年3月期に向け引き続き計画の目標達成、当社グループの持続的成長と企業価値拡大に鋭意取り組んでまいります。なお、本中計と合わせ、当社グループが対処すべき課題と具体的取り組みは以下のとおりとなります。 ① 企業リスクへの適切な対応当社グループでは、企業理念に掲げる「安全・安心を守る」ことを最重要課題と位置付けております。「安全」を守るためには、危険な状況を作らない・残さない・近づかないを徹底し、リスクを最小限にする取り組みで労働災害撲滅、無事故・無災害を達成してまいります。また、新型感染症の流行期に見られた社会活動の制限や年々激甚化する自然災害が経営に及ぼす影響等を勘案しながら、柔軟な勤務体制、基幹システムをはじめとした事業継続体制の整備を更に進め、すべてのステークホルダーの「安心」を実現してまいります。加えて、様々な企業リスクに対応するため内部統制システムの実効性を更に高め、グループ並びに協力会社の全役職員でコンプライアンス意識の向上に取り組んでまいります。 ② 重仮設事業の収益力強化当社グループでは、リース事業を柱とする収益力の強化を目指すとともに、高付加価値事業への経営資源の再配分と組織・体制の全体最適化を図ってまいります。重点課題である経営資源の最適化に向けて、各工場の保有資材を効率的に運用するための集中管理体制を構築し、在庫の適正化と稼働率向上に努めてまいります。また、工事子会社保有分も含めた建設用重機の積極的運用を推進しつつ、工期短縮と環境負荷低減を両立する新工法の提案により工事受注の拡大に取り組んでまいります。加えて、各工場の加工能力と生産性の向上を図るべく適正な投資を行い、資材の効率稼働と受注加工の収益力強化に取り組んでまいります。 ③ 経営基盤の強化及び業務プロセス改革の推進当社グループでは、外部環境の変化に的確に対応し、激しい受注競争に勝ち残るための抜本的な業務改革を推進してまいります。営業活動や業務の手順、教育研修制度、技術・商品開発の手法や基幹システム等を例外なく見直すことで、長年培ってきた企業文化の変革、業務プロセスの省力化と効率化を実現し、業績の向上に資する業務改革を実現してまいります。 ④ SDGsへの取り組み当社グループは「建設業界のニーズに応えた資機材及び技術・工事・加工の提供を通じて社会資本の整備に貢献する」ことを企業理念として掲げております。世界は「脱炭素社会」の実現に向けて大きく動き出しており、環境や社会に寄与する企業だけが生き残ると言われています。鋼材の反復利用を行う重仮設リースは、元より環境に優しい事業モデルであります。現在当社グループが注力している基礎工事の新工法「RG工法」は優れた施工能力による工期短縮、削孔時のセメント材不要、建設残土が発生しない等、環境への負荷を大幅に軽減しております。また、再利用可能な仮設橋として開発した「ハイパー桟橋」は、高強度システム桁の組み合わせにより従来の2倍の支間長に対応可能な商品です。環境に優しい事業推進のためには「リサイクル」に留まらず、「リユース」に対する理解と、仮設資機材をできる限り建設現場に残置しない意識の向上に努めてまいります。今後も脱炭素を目指す社会経済の転換に対応し、持続可能な社会の実現に向けた環境意識の向上を図るとともに、IT技術・DX導入により技術力・開発力を強化し、更なる社会資本の整備・充実に貢献してまいります。当社グループでは、2015年より太陽光発電事業を開始、関西工場、名古屋工場、茨城工場の建屋屋上に発電モジュールを設置しました。発電した全量を電力会社へ売電することで再生可能エネルギー促進政策及び温室効果ガス排出量の削減に貢献しつつ、売電で得た収入により工場建屋へのLED照明設置などを進め、更なる省電力化を図っております。当社は、営業職、技術職、工事職を中心に幅広い人材の採用・育成に取り組んでおります。女性活躍推進の取り組みとしては、女性総合職の採用拡大と一般職からの職制転換の推奨、管理職への登用に加え、退職職員の再雇用も行っております。一方、外国人技術者、中核人材のキャリア採用も行っております。「人を大切にして人を育て」の企業理念を基に、従業員同士の積極的な意思疎通により相互理解を深め、長く働くことのできる快適な職場環境を整備してまいります。 なお、その他具体的な取り組み等に関しましては、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載のとおりであります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当社グループは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(2)経営環境」に記載しました当連結会計年度の環境の下、採算性を重視した営業活動及び拡販活動に取り組み、建設コスト高を反映した価格改善や連結子会社との連携による工事受注の確保に注力してまいりました。なお、今般の新型コロナウイルス感染症の拡大により当連結会計年度の財政状態及び経営成績に与える影響はありませんでした。以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。 a.財政状態当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ4億28百万円増加し、437億32百万円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ3億36百万円減少し、155億13百万円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ7億65百万円増加し、282億19百万円となりました。 b.経営成績当連結会計年度の経営成績は、売上高は351億4百万円(前年同期比10.1%増)となりました。利益につきましては、営業利益10億63百万円(前年同期比90.1%増)、経常利益15億48百万円(前年同期比60.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は10億38百万円(前年同期比38.6%増)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ、10億14百万円減少の33億29百万円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動による資金は7億56百万円の増加(前年同期は15億72百万円の増加)となりました。主な増加項目は税金等調整前当期純利益15億98百万円、仕入債務の増加額13億72百万円であり、主な減少項目は売上債権及び契約資産の増加による資金の減少額22億38百万円であります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動による資金は1億61百万円の減少(前年同期は5億47百万円の増加)となりました。主な減少項目は有形及び無形固定資産の取得による支出額2億59百万円であります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動による資金は16億9百万円の減少(前年同期は13億6百万円の減少)となりました。主な減少項目は短期借入金の減少額13億円であります。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度における生産実績を事業の部門で示すと、次のとおりであります。部門の名称生産高(百万円)前年同期比(%)工場部門1,3923.6(注)金額は受注加工製作額であり、販売価格によっております。 b.受注実績工事及び製作加工は、取引先との契約締結後、ごく短い期間で工事施工開始又は製作加工品を納入するという業界の慣習・取引形態の特殊性により、受注高の集計は行っておりません。 c.販売実績営業部門は取扱商品別に分かれておりません。当連結会計年度における売上形態区分別内訳は次のとおりであります。区分金額(百万円)前年同期比(%)販売14,83023.0賃貸4,423△2.5工事10,1674.8加工受託2,7082.6運送受託2,9740.9合計35,10410.1 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.財政状態の分析当連結会計年度末の資産合計は437億32百万円となり、前連結会計年度末と比較して4億28百万円の増加となりました。その主な内容は、受取手形、売掛金及び契約資産と電子記録債権をあわせた売上債権が増加、現金及び預金が減少したことによるものであります。当連結会計年度末の負債合計は155億13百万円となり、前連結会計年度末と比較して3億36百万円の減少となりました。その主な内容は、返済により短期借入金が減少したことによるものであります。当連結会計年度末の純資産合計は282億19百万円となり、前連結会計年度末と比較して7億65百万円の増加となりました。その主な内訳は、親会社株主に帰属する当期純利益による利益剰余金の増加によるものであります。以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ1.1ポイント増加した64.5%となりました。 b.経営成績の分析当社グループが属する建設業界におきましては、建設投資に底堅い動きが見られるものの、建設資材・労務価格の高騰や建設業従事者の高齢化と人材確保の問題など、受注環境は依然として厳しい状況が続いております。このような環境の下、当連結会計年度の売上は、販売収入が前年同期比23.0%増の148億30百万円、賃貸収入が前年同期比2.5%減の44億23百万円、工事収入が前年同期比4.8%増の101億67百万円、加工料収入が前年同期比2.6%増の27億8百万円、運送収入が前年同期比0.9%増の29億74百万円と、賃貸収入以外では増収となり、総売上高は前年同期比10.1%増の351億4百万円となりました。売上原価は前年同期比で原価率が0.8ポイント減少した295億94百万円(前年同期比9.0%増)、販売費及び一般管理費は44億47百万円(前年同期比6.5%増)となりました。この結果、営業利益は10億63百万円(前年同期比90.1%増)となりました。販売収入の増加と利益率改善により、当社グループ全体では増収増益となりました。営業外収益5億65百万円(前年同期比8.9%増)、営業外費用80百万円(前年同期比29.5%減)を加減し、経常利益は15億48百万円(前年同期比60.5%増)となりました。特別利益合計50百万円及び法人税等合計5億60百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は10億38百万円(前年同期比38.6%増)となりました。以上の結果、売上高営業利益率は、前年同期と比べ1.2ポイント上昇した3.0%となりました。また、自己資本利益率は、前年同期と比べ1.0ポイント上昇した3.7%となりました。 c.当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループの業績は建設業界を取り巻く環境に左右されます。足元では都市部の再開発事業を中心とした民間の設備投資プロジェクトや2025年まで実施される「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」を柱とするインフラ基盤整備計画による需要の進捗や政府の補正予算の下支えが期待され、建設需要は引き続き底堅い推移が見られます。一方では、従来からの技術労働者不足に加え、昨年から続く原材料や鋼材価格の高騰により、建設コストの大幅な上昇が見られます。このような背景から企業の設備投資意欲の減退や、更なる受注競争の激化による採算面での厳しさが予想されます。このような環境の下、当社グループは引き続き採算面での徹底した管理を行いながら受注活動に取り組んでまいります。 d.経営者の問題認識と今後の方針について今後の経営環境につきましては、欧米主要国の金融引き締め政策を進める中で暫くは円安傾向が続くものと見られます。国内経済はアフターコロナに向けた経済活動の本格的な再開と政府の需要喚起策が相まって、景気の回復基調が持続するものと期待されます。しかしながら、長期化するロシア・ウクライナ情勢などの地政学的リスク、欧米の一部金融機関の経営破綻による金融市場の動揺、国内外のインフレ政策などが経済に与える影響を注視する必要があります。建設業界を取り巻く環境は、従来からの技術労働者不足に加え、昨年から続く原材料や鋼材価格の高騰により、建設コストの大幅な上昇が見られます。このような背景から企業の設備投資意欲の減退や、更なる受注競争の激化による採算面での悪化が心配される一方で、都市部の再開発事業を中心とした民間の設備投資プロジェクトや2025年まで実施される「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」を柱とするインフラ基盤整備計画による需要の進捗や政府の補正予算の下支えが期待され、建設需要は引き続き底堅い推移が見込まれます。このような環境の下、当社グループはリース事業を柱とする収益力の強化を図るとともに高付加価値事業への経営資源の再配分、組織・体制の全体最適化を図ってまいります。重点課題である経営資源の最適化に向けて、各工場の保有資材を効率的に運用するための集中管理体制を構築し、在庫の適正化と稼働率向上に努めてまいります。また、工事子会社保有分も含めた建設用重機の積極的運用を推進しつつ、工期短縮と環境負荷低減を両立する新工法の提案により工事受注の拡大に取り組んでまいります。加えて、各工場の加工能力と生産性の向上を図るべく適正な投資を行い、資材の効率稼働と受注加工の収益力強化に取り組んでまいります。当社グループが策定した中期経営計画は2024年3月期が最終年度となります。当社グループのビジョン実現に向けて「重仮設事業の収益構造の強化」、「成長の礎となる経営基盤の強化」、「業務プロセス改革の推進」の3つを軸とした基本戦略を実行することで、今後の成長に繋げてまいります。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a.キャッシュ・フローの分析キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しているとおりであります。 b.資本の財源及び資金の流動性について当社グループの資金需要は、営業活動に必要な運転資金として材料費、外注費、修理費、製作加工費、労務費等が主要な内容であります。経常的な運転資金については、一定水準の資金を確保しておく必要があります。設備投資などの資金の財源については、営業活動による収入で得た資金を投入し、不足する場合は有利子負債による資金調達を実施しております。なお、当社においては、運転資金の安定的な調達を行うために総額10億円の貸出コミットメント契約を締結しております。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。 (1)経営方針① 経営理念当社グループは建設業界のニーズに応えた資機材及び技術・工事・加工の提供を通じて社会資本の整備に貢献します。a.安心・安全を守り、公正で誠実な企業活動により、すべてのステークホルダーの期待に応えます。b.優れた技術力を追求し、価値ある商品・サービスを提供して社会に貢献します。c.人を大切にして人を育て、信用と信頼を基礎に、魅力ある企業を目指します。 ② 経営戦略、経営計画当社グループの持続的成長を目指す長期Visionは以下のとおりです。a.連結会社、協力会社・提携会社との有機的連携を通じた重仮設トータルコーディネーター。b.地域のインフラ社会資本を支える創造的な企業。c.高い専門性を有する、魅力ある人材が最新のテクノロジーとイノベーションを活用し、進化を続ける技術の丸藤。 以上の長期ビジョンの実現のためのマイルストーンとして策定しました中期経営計画(2021~2023年度)では、企業価値の持続的成長の礎を再構築し、業界内で特色のある確固たるポジションを確立するための3年間と位置付け、以下基本方針に定めました。「外部環境の変化に的確に対応し、企業価値の持続的成長に向けた競争力の強化と業務プロセス改革を推進する」計画の最終年度(2024年3月期)の経営数値目標として連結売上高350億円、連結経常利益18億円を設定し、次に示す主な取り組みの着実な遂行により、当社の持続的成長と企業価値拡大に向け、鋭意取り組んでまいります。 ③ 主な取り組み中期経営計画の基本方針をふまえた、主な取り組みは以下の通りです。a.重仮設事業の収益構造の強化イ.稼ぐ力の強化・商品・地域・顧客戦略、人員配置の再構築・工事原価改善の取り組み・資材の購買戦略・保有管理の再検証・受注加工拡大の取り組みロ.効率化の推進・効率的な業務遂行による時間管理徹底・工場運営の生産性向上・定型業務のアウトソーシング推進・デリバリー業務・請求業務等のプロセス再検証b.成長の礎となる経営基盤の強化イ.カルチャー改革・社員一人ひとりが能動的に発信する企業文化の醸成ロ.人材育成・働き方改革・人材の育成・現場力強化・IT化推進による業務改善ハ.システム強化・基幹系システムの後継検討ニ.技術・新技術・商品・工法開発力・設計力の強化c.業務プロセス改革の推進イ.仕事のやり方の見直し・業務プロセスの検証・再構築ロ.原価管理・採算性の可視化が出来るプロセスならびシステムの構築ハ.生産性の向上・業務プロセスのシステム化、自動化、アウトソーシング化推進 (2) 経営環境当連結会計年度の我が国経済は、新型コロナウイルスが感染拡大を繰り返す厳しい状況の中で大きな影響を受けました。また、ウクライナ情勢などの地政学的リスクや原油をはじめとする原材料価格の高騰や金融資本市場の変動、供給面での制約等により、景気の先行きは極めて不透明な状況となっております。当社グループが属する建設業界におきましては、公共投資は底堅く推移し設備投資に持ち直しの動きが見られましたが、資機材調達の遅れや技術者不足等の影響も重なり、工事の工期延長や着工遅延が見られました。加えて、原材料及び鋼材価格の高騰が続き、受注環境は一段と厳しさを増しました。今後の経営環境につきましても、新型コロナウイルス感染症の収束時期や、ウクライナ情勢などの地政学リスクの行方、金融市場の変動などが経済に与える影響を注視する必要があります。建設業界におきましては、都市部の再開発事業を中心とした民間の設備投資プロジェクトや「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」を柱とするインフラ基盤整備による需要の進捗が期待され、建設需要は引き続き底堅い推移が見込まれます。一方で原材料及び鋼材価格の高騰が継続されることが懸念され、更なる受注競争の激化による採算面での厳しさが増すことが予想されます。また、建設業従事者が慢性的に不足しており人材確保と育成を図っていくことが求められます。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループは2021年度(2022年3月期)から2023年度(2024年3月期)にわたる中期経営計画(以下、中計)を策定いたしました。策定にあたっては、企業価値の持続的成長の礎を再構築し、業界内で特色のある確固たるポジションを確立するための3年間と位置づけ、「外部環境の変化に的確に対応し、企業価値の持続的成長に向けた競争力の強化と業務プロセス改革を推進する」ことを計画の基本方針といたしました。 本中計では、かかる基本方針の下に、当社グループのビジョン実現に向けて「重仮設事業の収益構造の強化」、「成長の礎となる経営基盤の強化」、「業務プロセス改革の推進」の3つを軸とした基本戦略を実行することで、今後の成長に繋げてまいります。 主要な経営数値としましては、計画の最終年度となる2023年度(2024年3月期)に、連結売上高350億円、連結経常利益18億円を設定しております。 本中計の初年度となる当連結会計年度の連結業績は連結売上高318億76百万円、連結経常利益9億65百万円となりました。引き続き計画の目標達成、当社グループの持続的成長と企業価値拡大に向け、鋭意取り組んでまいりますので、今後とも一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。 なお、本中計と合わせ、当社グループが対処すべき課題と具体的取り組みは以下のとおりとなります。 ① 企業リスクへの適切な対応 当社グループでは、常に「安全と品質の確保」を第一に考え、事業体制の維持・強化に取り組んでおります。労働災害の撲滅は事業継続に向けた重要課題です。安全作業の徹底と労働災害撲滅に向けた安全管理活動の改善と強化を図る一方で、資材供給・設計・施工を通じた安全と品質の確保により、社会的責任を果たし、無事故・無災害を実現してまいります。新型コロナウイルス感染症への対策では、在宅勤務・テレワーク等を推進しつつ基幹業務を維持する体制を構築してまいりました。また年々激甚化する自然災害に対しても経営に及ぼす影響を勘案しながら、事業継続体制の整備を更に進めてまいります。 加えて、様々な企業リスクに対応するため内部統制システムの実効性を更に高め、グループ並びに協力会社全役職員でコンプライアンス意識の向上に取り組んでまいります。 ② 重仮設事業の収益構造の強化 当社グループでは、リース事業を柱とする収益力強化を目指すとともに、高付加価値事業への経営資源の再配分と組織・体制の全体最適化を図ってまいります。重点課題である経営資源の最適化に向けた保有資産の収益性の検証を進めた結果、金沢工場の閉鎖を決定し、近隣工場への資材集約を行いました。当該工場用地は借地であることや、今後の需要予測と採算面から総合的に勘案し、集約を行うことが経営資源の最適配分に資すると判断いたしました。また、工事子会社を含めた建設用重機の積極運用を進め、工期短縮や環境負荷にも配慮したVE提案による工事受注の強化に取り組んでまいります。加えて一部の工場では小型ロボットを導入することで加工能力の増強と生産性向上を図り、資機材の効率稼働や受注加工の収益力強化に取り組んでまいります。 ③ 経営基盤の強化及び業務プロセス改革の推進 当社グループでは、厳しい経営環境の中で生き残るために抜本的な業務改革を推進してまいります。新型コロナウイルス感染症の度重なる感染拡大により社会情勢や生活様式が大きく変化しております。営業活動や業務手順、教育研修、職場環境などあらゆる面で現状の見直しを進めております。ICT(情報通信技術)の活用による業務の省力化と効率化を実現し、業績の向上に資する業務改革を実現してまいります。 ④ SDGsへの取り組み 当社グループは建設業界のニーズに応えた資機材および技術・工事・加工の提供を通じて社会資本の整備に貢献することを企業理念としております。現在、世界は「脱炭素社会」の実現に向けて動き出しており、環境や社会に配慮する企業だけが生き残ると言われております。鋼材の反復利用に着目して生まれた重仮設リースは、もとより環境に優しい事業モデルであり、現在当社グループが注力している「RG工法」は環境への負荷を大幅に軽減した新型工法になります。今後も脱炭素を目指す社会経済の転換に備え、持続可能な社会の実現に向けた環境意識の向上を図るとともに、IT技術・DX導入により技術力・開発力を強化し、更なる社会資本の整備・充実に貢献してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。 (1)経営方針① 経営理念当社グループは建設業界のニーズに応えた資機材及び技術・工事・加工の提供を通じて社会資本の整備に貢献します。a.安心・安全を守り、公正で誠実な企業活動により、すべてのステークホルダーの期待に応えます。b.優れた技術力を追求し、価値ある商品・サービスを提供して社会に貢献します。c.人を大切にして人を育て、信用と信頼を基礎に、魅力ある企業を目指します。 ② 経営戦略、経営計画当社グループの持続的成長を目指す長期Visionは以下のとおりです。a.連結会社、協力会社・提携会社との有機的連携を通じた重仮設トータルコーディネーター。b.地域のインフラ社会資本を支える創造的な企業。c.高い専門性を有する、魅力ある人材が最新のテクノロジーとイノベーションを活用し、進化を続ける技術の丸藤。 以上の長期ビジョンの実現のためのマイルストーンとして策定しました中期経営計画(2021~2023年度)では、企業価値の持続的成長の礎を再構築し、業界内で特色のある確固たるポジションを確立するための3年間と位置付け、以下基本方針に定めました。「外部環境の変化に的確に対応し、企業価値の持続的成長に向けた競争力の強化と業務プロセス改革を推進する」計画の最終年度(2024年3月期)の経営数値目標として連結売上高350億円、連結経常利益18億円を設定し、次に示す主な取り組みの着実な遂行により、当社の持続的成長と企業価値拡大に向け、鋭意取り組んでまいります。 ③ 主な取り組み中期経営計画の基本方針をふまえた、主な取り組みは以下の通りです。a.重仮設事業の収益構造の強化イ.稼ぐ力の強化・商品・地域・顧客戦略、人員配置の再構築・工事原価改善の取り組み・資材の購買戦略・保有管理の再検証・受注加工拡大の取り組みロ.効率化の推進・効率的な業務遂行による時間管理徹底・工場運営の生産性向上・定型業務のアウトソーシング推進・デリバリー業務・請求業務等のプロセス再検証b.成長の礎となる経営基盤の強化イ.カルチャー改革・社員一人ひとりが能動的に発信する企業文化の醸成ロ.人材育成・働き方改革・人材の育成・現場力強化・IT化推進による業務改善ハ.システム強化・基幹系システムの後継検討ニ.技術・新技術・商品・工法開発力・設計力の強化c.業務プロセス改革の推進イ.仕事のやり方の見直し・業務プロセスの検証・再構築ロ.原価管理・採算性の可視化が出来るプロセスならびシステムの構築ハ.生産性の向上・業務プロセスのシステム化、自動化、アウトソーシング化推進 (2) 経営環境当連結会計年度の我が国経済は、新型コロナウイルスが感染拡大を繰り返す厳しい状況の中で大きな影響を受けました。また、ウクライナ情勢などの地政学的リスクや原油をはじめとする原材料価格の高騰や金融資本市場の変動、供給面での制約等により、景気の先行きは極めて不透明な状況となっております。当社グループが属する建設業界におきましては、公共投資は底堅く推移し設備投資に持ち直しの動きが見られましたが、資機材調達の遅れや技術者不足等の影響も重なり、工事の工期延長や着工遅延が見られました。加えて、原材料及び鋼材価格の高騰が続き、受注環境は一段と厳しさを増しました。今後の経営環境につきましても、新型コロナウイルス感染症の収束時期や、ウクライナ情勢などの地政学リスクの行方、金融市場の変動などが経済に与える影響を注視する必要があります。建設業界におきましては、都市部の再開発事業を中心とした民間の設備投資プロジェクトや「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」を柱とするインフラ基盤整備による需要の進捗が期待され、建設需要は引き続き底堅い推移が見込まれます。一方で原材料及び鋼材価格の高騰が継続されることが懸念され、更なる受注競争の激化による採算面での厳しさが増すことが予想されます。また、建設業従事者が慢性的に不足しており人材確保と育成を図っていくことが求められます。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループは2021年度(2022年3月期)から2023年度(2024年3月期)にわたる中期経営計画(以下、中計)を策定いたしました。策定にあたっては、企業価値の持続的成長の礎を再構築し、業界内で特色のある確固たるポジションを確立するための3年間と位置づけ、「外部環境の変化に的確に対応し、企業価値の持続的成長に向けた競争力の強化と業務プロセス改革を推進する」ことを計画の基本方針といたしました。 本中計では、かかる基本方針の下に、当社グループのビジョン実現に向けて「重仮設事業の収益構造の強化」、「成長の礎となる経営基盤の強化」、「業務プロセス改革の推進」の3つを軸とした基本戦略を実行することで、今後の成長に繋げてまいります。 主要な経営数値としましては、計画の最終年度となる2023年度(2024年3月期)に、連結売上高350億円、連結経常利益18億円を設定しております。 本中計の初年度となる当連結会計年度の連結業績は連結売上高318億76百万円、連結経常利益9億65百万円となりました。引き続き計画の目標達成、当社グループの持続的成長と企業価値拡大に向け、鋭意取り組んでまいりますので、今後とも一層のご支援を賜りますようお願い申し上げます。 なお、本中計と合わせ、当社グループが対処すべき課題と具体的取り組みは以下のとおりとなります。 ① 企業リスクへの適切な対応 当社グループでは、常に「安全と品質の確保」を第一に考え、事業体制の維持・強化に取り組んでおります。労働災害の撲滅は事業継続に向けた重要課題です。安全作業の徹底と労働災害撲滅に向けた安全管理活動の改善と強化を図る一方で、資材供給・設計・施工を通じた安全と品質の確保により、社会的責任を果たし、無事故・無災害を実現してまいります。新型コロナウイルス感染症への対策では、在宅勤務・テレワーク等を推進しつつ基幹業務を維持する体制を構築してまいりました。また年々激甚化する自然災害に対しても経営に及ぼす影響を勘案しながら、事業継続体制の整備を更に進めてまいります。 加えて、様々な企業リスクに対応するため内部統制システムの実効性を更に高め、グループ並びに協力会社全役職員でコンプライアンス意識の向上に取り組んでまいります。 ② 重仮設事業の収益構造の強化 当社グループでは、リース事業を柱とする収益力強化を目指すとともに、高付加価値事業への経営資源の再配分と組織・体制の全体最適化を図ってまいります。重点課題である経営資源の最適化に向けた保有資産の収益性の検証を進めた結果、金沢工場の閉鎖を決定し、近隣工場への資材集約を行いました。当該工場用地は借地であることや、今後の需要予測と採算面から総合的に勘案し、集約を行うことが経営資源の最適配分に資すると判断いたしました。また、工事子会社を含めた建設用重機の積極運用を進め、工期短縮や環境負荷にも配慮したVE提案による工事受注の強化に取り組んでまいります。加えて一部の工場では小型ロボットを導入することで加工能力の増強と生産性向上を図り、資機材の効率稼働や受注加工の収益力強化に取り組んでまいります。 ③ 経営基盤の強化及び業務プロセス改革の推進 当社グループでは、厳しい経営環境の中で生き残るために抜本的な業務改革を推進してまいります。新型コロナウイルス感染症の度重なる感染拡大により社会情勢や生活様式が大きく変化しております。営業活動や業務手順、教育研修、職場環境などあらゆる面で現状の見直しを進めております。ICT(情報通信技術)の活用による業務の省力化と効率化を実現し、業績の向上に資する業務改革を実現してまいります。 ④ SDGsへの取り組み 当社グループは建設業界のニーズに応えた資機材および技術・工事・加工の提供を通じて社会資本の整備に貢献することを企業理念としております。現在、世界は「脱炭素社会」の実現に向けて動き出しており、環境や社会に配慮する企業だけが生き残ると言われております。鋼材の反復利用に着目して生まれた重仮設リースは、もとより環境に優しい事業モデルであり、現在当社グループが注力している「RG工法」は環境への負荷を大幅に軽減した新型工法になります。今後も脱炭素を目指す社会経済の転換に備え、持続可能な社会の実現に向けた環境意識の向上を図るとともに、IT技術・DX導入により技術力・開発力を強化し、更なる社会資本の整備・充実に貢献してまいります。
MD&A(経営者による分析)
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当社グループは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(2)経営環境」に記載しました当連結会計年度の環境の下、採算性を重視した営業活動及び拡販活動に取り組み、原材料価格高騰を反映した価格改善や連結子会社との連携による工事受注の確保に注力してまいりました。しかしながら受注工事の着工遅延ならびに進捗遅れの影響に加え、受注活動における価格競争の激化により採算性の確保が厳しい状況となりました。なお、今般の新型コロナウイルス感染症の拡大により当連結会計年度の財政状態及び経営成績に与える影響はありませんでした。以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。 a.財政状態当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ7億56百万円減少し、433億4百万円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ90百万円減少し、158億49百万円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ6億65百万円減少し、274億54百万円となりました。 b.経営成績当連結会計年度の経営成績は、売上高は318億76百万円(前年同期比2.5%減)となりました。利益につきましては、営業利益5億59百万円(前年同期比40.7%減)、経常利益9億65百万円(前年同期比17.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は7億49百万円(前年同期比7.3%増)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ、8億12百万円増加の43億43百万円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動による資金は15億72百万円の増加(前年同期は21億88百万円の増加)となりました。主な増加項目は棚卸資産の減少による資金の増加額19億42百万円であり、主な減少項目は契約負債の減少による資金の減少額7億94百万円であります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動による資金は5億47百万円の増加(前年同期は1億77百万円の増加)となりました。主な増加項目は有形固定資産の売却による収入4億24百万円であります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動による資金は13億6百万円の減少(前年同期は9億30百万円の減少)となりました。主な減少項目は短期借入金の減少額10億円であります。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度における生産実績を事業の部門で示すと、次のとおりであります。部門の名称生産高(百万円)前年同期比(%)工場部門1,344△8.3(注)金額は受注加工製作額であり、販売価格によっております。 b.受注実績工事及び製作加工は、取引先との契約締結後、ごく短い期間で工事施工開始又は製作加工品を納入するという業界の慣習・取引形態の特殊性により、受注高の集計は行っておりません。 c.販売実績営業部門は取扱商品別に分かれておりません。当連結会計年度における売上形態区分別内訳は次のとおりであります。区分金額(百万円)前年同期比(%)販売12,053△8.0賃貸4,53511.0工事9,6972.0加工受託2,639△7.4運送受託2,948△6.3合計31,876△2.5 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.財政状態の分析当連結会計年度末の資産合計は433億4百万円となり、前連結会計年度末と比較して7億56百万円の減少となりました。その主な要因は、売却等により有形固定資産が減少したことによるものであります。当連結会計年度末の負債合計は158億49百万円となり、前連結会計年度末と比較して90百万円の減少となりました。その主な要因は、返済により短期借入金が減少したことによるものであります。当連結会計年度末の純資産合計は274億54百万円となり、前連結会計年度末と比較して6億65百万円の減少となりました。その主な要因は、収益認識に関する会計基準(企業会計基準第29号 2020年3月31日)第84項ただし書きに定める経過的な取扱いを適用したことにより期首の利益剰余金が減少したことによるものであります。以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ0.4ポイント低下した63.4%となりました。 b.経営成績の分析当社グループが属する建設業界におきましては、設備投資に持ち直しの動きが見られるものの、資機材調達の遅れや技術者不足等の影響も重なり、工事の工期延長や着工遅延が見られました。加えて、原材料及び鋼材価格の高騰が続き、受注環境は一段と厳しさを増しました。このような環境の下、当連結会計年度の売上は、販売収入が前年同期比8.0%減の120億53百万円、賃貸収入が前年同期比11.0%増の45億35百万円、工事売上が前年同期比2.0%増の96億97百万円、加工料収入が前年同期比7.4%減の26億39百万円、運送収入が前年同期比6.3%減の29億48百万円と、全体では減収となり、売上高は318億76百万円(前年同期比2.5%減)となりました。売上原価は前年同期比で原価率が1.0ポイント上昇した271億41百万円(前年同期比1.4%減)、販売費及び一般管理費は41億75百万円(前年同期比1.4%減)となりました。この結果、営業利益は5億59百万円(前年同期比40.7%減)となりました。販売収入の大幅な減少と利益率低下により、当社グループ全体では減収減益となりました。営業外収益5億19百万円(前年同期比50.7%増)、営業外費用1億13百万円(前年同期比2.1%減)を加減し、経常利益は9億65百万円(前年同期比17.7%減)となりました。特別利益合計2億29百万円、特別損失合計60百万円及び法人税等合計3億84百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は7億49百万円(前年同期比7.3%増)となりました。以上の結果、売上高営業利益率は、前年同期と比べ1.1ポイント低下した1.8%となりました。また、自己資本利益率は、前年同期と比べ0.2ポイント上昇した2.7%となりました。 c.当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループの業績は建設業界を取り巻く環境に左右されます。足元では都市部の再開発事業を中心とした民間の設備投資プロジェクトや国土強靭化計画の推進に向けた防災・減災を主体としたインフラ基盤整備による需要も見込まれております。しかしながら、技術者の不足、資機材調達の遅れ、原材料及び鋼材価格の高騰の影響により、今後も工事の着工遅延や進捗遅れ、受注競争による採算面の厳しさは更に続くものと予想されます。このような環境の下、当社グループは引き続き信頼性の充実を図り、採算面での徹底した管理を行いながら受注活動に取り組んでまいります。 d.経営者の問題認識と今後の方針について今後の日本経済の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症に向けた政府の対策と経済活動への支援により景気の持ち直しが期待されますが、一方でウクライナ情勢による原材料価格の上昇や供給面での制約等による不透明な状況が続くと見込まれます。建設業界を取り巻く環境は、都市部の再開発事業などの大型プロジェクトや大規模自然災害からの復旧・復興を図る対策として政府が進める防災・減災、国土強靭化計画、インフラ老朽化対策事業等の下支えもあり、一定の需要は確保されるものと見られます。しかしながら、技術者の不足、資機材調達の遅れ、原材料及び鋼材価格の高騰から、引き続き建設工事の進捗及び着工の遅延、受注競争による採算面の厳しさが一層増すものと予想されます。このような環境の下、当社グループはリース事業を柱とする収益力の強化を目指すとともに高付加価値事業への経営資源の再配分、組織・体制の全体最適化を図ってまいります。2022年2月には経営資源の最適配分と経営の効率化及び今後の需要見込みと採算面を総合的に検討した結果、借地として使用していた金沢工場の閉鎖を決定し、2022年7月の閉鎖に向けて近隣工場への集約化を図っております。原材料及び鋼材価格高騰を反映した単価の改善を進め、全社を挙げたコスト削減と資機材の効率稼働を推進し、更なる利益の改善に努めてまいります。また、工事子会社を含めた施工能力の高い建設用重機の積極運用を進め、工期短縮や環境負荷にも配慮したVE提案による工事受注の強化に取り組むとともに、工場では小型ロボットを導入することで加工能力の増強と生産性向上を図り、資機材の効率稼働や受注加工の収益力強化に取り組んでまいります。また、競争力のある新商品・新工法の開発を加速し、他社との差別化による受注強化を図ってまいります。厳しい経営環境の中で生き残るためには抜本的な業務改革を進め、ICT(情報通信技術)の活用による業務の省力化と効率化を実現し、業績の向上に資する業務改革を実現してまいります。加えて、内部統制システムの強化と社内のコンプライアンス意識向上と併せたリスク管理に取り組み、事業継続体制の充実を図ってまいります。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a.キャッシュ・フローの分析キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しているとおりであります。 b.資本の財源及び資金の流動性について当社グループの資金需要は、営業活動に必要な運転資金として材料費、外注費、修理費、製作加工費、労務費等が主要な内容であります。経常的な運転資金については、一定水準の資金を確保しておく必要があります。設備投資などの資金の財源については、営業活動による収入で得た資金を投入し、不足する場合は有利子負債による資金調達を実施しております。なお、当社においては、運転資金の安定的な調達を行うために総額10億円の貸出コミットメント契約を締結しております。
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。 (1)経営方針① 経営理念当社グループは建設業界のニーズに応えた資機材及び技術・工事・加工の提供を通じて社会資本の整備に貢献します。a.安心・安全を守り、公正で誠実な企業活動により、すべてのステークホルダーの期待に応えます。b.優れた技術力を追求し、価値ある商品・サービスを提供して社会に貢献します。c.人を大切にして人を育て、信用と信頼を基礎に、魅力ある企業を目指します。 ② 経営戦略、経営計画当社グループの持続的成長を目指す企業としての長期業態Visionは以下のとおりです。a.連結会社、協力会社・提携会社との有機的な連携を通じて、総合力を発揮し重仮設リース・販売から技術コンサルタンティングを加えた重仮設トータルコーディネーター。b.地域のインフラ社会資本を支える、創造的な企業。c.高い専門性による最新のテクノロジーとイノベーションの活用による、技術の丸藤として進化する企業。 長期業態Vision達成のため、建設市場の変動や環境変化を見据え、安全・リスク管理の徹底、業務の効率化、収益力の強化、新規事業の開発、生産性向上及び人材育成の継続的取り組みを通じて、「イノベーション・マルフジを推進し、業界において特色のある確固たるポジションを確立。更なる飛躍を目指す為の到達地点を設定すること。」を中期的経営計画の主目標と定めております。なお、今回の中期的経営計画は2020年度を目指した事業方針であり、当社グループが目指す長期業態Vision達成の為のマイルストーンと位置付けております。経営にあたり重視している指標は利益率であり、効率的な建設資材の運用及び、工事、加工等の取り組み強化による売上高営業利益率の向上及び資本コストを上回る自己資本利益率の安定的な確保を目指しております。 ③ 主要な取り組み当社グループの中期的な経営計画における主目標達成のため、以下に示す具体的な施策に取り組んでまいります。a.経営資源の最適配置と経営の効率化・高付加価値事業への経営資源の再配分と組織・体制の全体最適化・事業領域の選別的拡大とシェアアップb.コア事業の収益力強化・工事部門の強化、差別化と工事領域拡大への取り組み・加工部門の強化、他社との差別化c.新技術・新商品開発・新商品・技術開発力の強化・特許申請の強化と技術パテントビジネス拡大d.ICT活用・機械化の推進・AI/IoT等を活用した、業務効率の活用・整備作業の自動化・機械化検討e.人材の育成・確保・採用活動の強化・人材育成・研修の更なる充実④ 経営環境当社グループが属する建設業界の中長期的な環境認識としては次のとおりです。2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックを経て2023年から2025年頃までは、首都圏を中心とした継続的な需要が見込まれます。しかしながら、中長期的には公共事業は減少傾向に転じ、重仮設材の需要も漸次縮減する見通しです。当社グループが属する重仮設業界での競争は、更に厳しくなると思われます。一方で、鋼材供給に関しては、ミルの寡占化、流通の再編が進むと予想され、鋼材価格の弾力性を失う傾向が強くなると思われます。 (2)対処すべき課題① 企業リスクへの適切な対応当社グループは常に「安全の確保」を経営の最重要課題として位置づけております。労働災害撲滅のための安全管理活動を強化し、危険予知教育の継続実施により災害・事故のリスクを排除いたします。また、社員の健康を害するような長時間労働の防止及び法規制の遵守に努めるとともに、ハラスメントの問題等、様々な企業リスクに対応するため内部統制システムの実効性を更に高め、グループ並びに協力会社全役職員のコンプライアンス意識の向上に取り組んでまいります。 ② 重仮設事業の収益力強化当社グループは重仮設事業の収益力強化を目指してまいります。堅調な業績が続く建設業界にあって、当業界では各種コストの上昇や受注競争により採算性の厳しさが増しております。当社グループは本業である重仮設資材の賃貸単価の改善を進めるとともに全社を挙げたコスト削減と資機材の効率稼働を推進し、更なる原価の低減に努めてまいります。一方、収益力強化の方策として、工事用機械の増強、工事子会社への投資等を含め、工事受注の更なる拡大を図ります。また、工場における整備・加工の生産性向上を目指すとともに、受注加工営業の強化にも取り組んでまいります。 ③ 新商品・新工法の開発推進当社グループは新たな収益源の創出を目指し新商品・新工法の開発を継続してまいります。産学共同による研究開発に注力、競争力のある新商品・新工法の開発を加速し、積極的な特許権利化の推進等により技術力をアピール、他社との差別化による受注の拡大を図ってまいります。一方、「建設コンサルタント業」や「本設工事業」等の新しい事業分野への参入に向け、外部企業との提携や連携強化も視野に入れつつ、将来の収益の柱となるような新事業の開発を目指してまいります。また、海外事業展開については具体的な成果を目指します。 ④ 人的資源の確保と育成当社グループでは人的資源の確保と育成に取り組んでまいります。変化の激しい経営環境の中で当社が継続・発展するためには優秀な人材の確保と育成が不可欠です。各企業の採用意欲が高まる中で必要な人材を確保するには、待遇の見直しや職場環境の改善はもちろん、多様な人材の活用、多様な働き方への対応が求められております。研修制度の充実や教育への投資を積極的に行うとともに、雇用制度の見直し、職場・職種の就業環境に対応した労働体制の確立を目指します。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。 (1)経営方針① 経営理念当社グループは建設業界のニーズに応えた資機材及び技術・工事・加工の提供を通じて社会資本の整備に貢献します。a.安心・安全を守り、公正で誠実な企業活動により、すべてのステークホルダーの期待に応えます。b.優れた技術力を追求し、価値ある商品・サービスを提供して社会に貢献します。c.人を大切にして人を育て、信用と信頼を基礎に、魅力ある企業を目指します。 ② 経営戦略、経営計画当社グループの持続的成長を目指す企業としての長期業態Visionは以下のとおりです。a.連結会社、協力会社・提携会社との有機的な連携を通じて、総合力を発揮し重仮設リース・販売から技術コンサルタンティングを加えた重仮設トータルコーディネーター。b.地域のインフラ社会資本を支える、創造的な企業。c.高い専門性による最新のテクノロジーとイノベーションの活用による、技術の丸藤として進化する企業。 長期業態Vision達成のため、建設市場の変動や環境変化を見据え、安全・リスク管理の徹底、業務の効率化、収益力の強化、新規事業の開発、生産性向上及び人材育成の継続的取り組みを通じて、「イノベーション・マルフジを推進し、業界において特色のある確固たるポジションを確立。更なる飛躍を目指す為の到達地点を設定すること。」を中期的経営計画の主目標と定めております。なお、今回の中期的経営計画は2020年度を目指した事業方針であり、当社グループが目指す長期業態Vision達成の為のマイルストーンと位置付けております。経営にあたり重視している指標は利益率であり、効率的な建設資材の運用及び、工事、加工等の取り組み強化による売上高営業利益率の向上及び資本コストを上回る自己資本利益率の安定的な確保を目指しております。 ③ 主要な取り組み当社グループの中期的な経営計画における主目標達成のため、以下に示す具体的な施策に取り組んでまいります。a.経営資源の最適配置と経営の効率化・高付加価値事業への経営資源の再配分と組織・体制の全体最適化・事業領域の選別的拡大とシェアアップb.コア事業の収益力強化・工事部門の強化、差別化と工事領域拡大への取り組み・加工部門の強化、他社との差別化c.新技術・新商品開発・新商品・技術開発力の強化・特許申請の強化と技術パテントビジネス拡大d.ICT活用・機械化の推進・AI/IoT等を活用した、業務効率の活用・整備作業の自動化・機械化検討e.人材の育成・確保・採用活動の強化・人材育成・研修の更なる充実④ 経営環境当社グループが属する建設業界の中長期的な環境認識としては次のとおりです。2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックを経て2023年から2025年頃までは、首都圏を中心とした継続的な需要が見込まれます。しかしながら、中長期的には公共事業は減少傾向に転じ、重仮設材の需要も漸次縮減する見通しです。当社グループが属する重仮設業界での競争は、更に厳しくなると思われます。一方で、鋼材供給に関しては、ミルの寡占化、流通の再編が進むと予想され、鋼材価格の弾力性を失う傾向が強くなると思われます。 (2)対処すべき課題① 企業リスクへの適切な対応当社グループは常に「安全の確保」を経営の最重要課題として位置づけております。労働災害撲滅のための安全管理活動を強化し、危険予知教育の継続実施により災害・事故のリスクを排除いたします。また、社員の健康を害するような長時間労働の防止及び法規制の遵守に努めるとともに、ハラスメントの問題等、様々な企業リスクに対応するため内部統制システムの実効性を更に高め、グループ並びに協力会社全役職員のコンプライアンス意識の向上に取り組んでまいります。 ② 重仮設事業の収益力強化当社グループは重仮設事業の収益力強化を目指してまいります。堅調な業績が続く建設業界にあって、当業界では各種コストの上昇や受注競争により採算性の厳しさが増しております。当社グループは本業である重仮設資材の賃貸単価の改善を進めるとともに全社を挙げたコスト削減と資機材の効率稼働を推進し、更なる原価の低減に努めてまいります。一方、収益力強化の方策として、工事用機械の増強、工事子会社への投資等を含め、工事受注の更なる拡大を図ります。また、工場における整備・加工の生産性向上を目指すとともに、受注加工営業の強化にも取り組んでまいります。 ③ 新商品・新工法の開発推進当社グループは新たな収益源の創出を目指し新商品・新工法の開発を継続してまいります。産学共同による研究開発に注力、競争力のある新商品・新工法の開発を加速し、積極的な特許権利化の推進等により技術力をアピール、他社との差別化による受注の拡大を図ってまいります。一方、「建設コンサルタント業」や「本設工事業」等の新しい事業分野への参入に向け、外部企業との提携や連携強化も視野に入れつつ、将来の収益の柱となるような新事業の開発を目指してまいります。また、海外事業展開については具体的な成果を目指します。 ④ 人的資源の確保と育成当社グループでは人的資源の確保と育成に取り組んでまいります。変化の激しい経営環境の中で当社が継続・発展するためには優秀な人材の確保と育成が不可欠です。各企業の採用意欲が高まる中で必要な人材を確保するには、待遇の見直しや職場環境の改善はもちろん、多様な人材の活用、多様な働き方への対応が求められております。研修制度の充実や教育への投資を積極的に行うとともに、雇用制度の見直し、職場・職種の就業環境に対応した労働体制の確立を目指します。
MD&A(経営者による分析)
3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度のわが国経済は、企業収益の改善、設備投資の増加及び雇用情勢の改善等により、景気は緩やかな回復傾向が持続しましたが、通商問題の動向と政策の影響が懸念される状況が続いております。 当社グループが属する建設業界におきましては、首都圏再開発を中心とした民間の設備投資に加え、インフラ整備等の公共事業投資も堅調に推移しました。しかしながら、慢性的な人手不足による人件費及び運送コストの上昇、鋼材価格の高止まりによる影響が深刻化しております。 このような環境の下、当社グループは経営資源の最適配分と経営の効率化に取り組んでまいりました。また、工事受注を拡大するため、子会社化した専門工事会社との連携を深化させるとともに、工事用機械の増強に取り組んでまいりました。一方で、受注活動における熾烈な価格競争を克服すべく、取引先の新規開拓・拡販に加え、採算性を重視した営業活動を展開し、利益の拡大に注力してまいりました。 以上の結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。 a.財政状態当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ56百万円減少し、454億23百万円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ6億64百万円減少し、185億42百万円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ6億8百万円増加し、266億80百万円となりました。 b.経営成績 当連結会計年度の経営成績は、売上高は353億11百万円(前年同期比7.2%増)となりました。利益につきましては、営業利益12億98百万円(前年同期比10.6%増)、経常利益15億49百万円(前年同期比15.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は9億92百万円(前年同期比11.7%増)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は前連結会計年度末に比べ、11億27百万円増加の37億47百万円となりました。当連結会計年度末におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動による資金は20億9百万円の増加(前年同期は30億1百万円の増加)となりました。主な増加項目は税金等調整前当期純利益15億27百万円、売上債権の減少による資金の増加額11億61百万円であり、主な減少項目は仕入債務減少額5億5百万円であります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動による資金は2億40百万円の減少(前年同期は4億82百万円の減少)となりました。主な減少項目は有形及び無形固定資産の取得による支出1億80百万円であります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動による資金は6億41百万円の減少(前年同期は16億33百万円の減少)となりました。主な減少項目は配当金の支払額3億23百万円、借入金の返済による支出2億48百万円であります。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度における生産実績を事業の部門で示すと、次のとおりであります。部門の名称生産高(百万円)前年同期比(%)工場部門1,3039.6(注)1 金額には消費税等は含まれておりません。2 金額は受注加工製作額であり、販売価格によっております。b.受注実績 工事及び製作加工は、取引先との契約締結後、ごく短い期間で工事施工開始又は製作加工品を納入するという業界の慣習・取引形態の特殊性により、受注高の集計は行っておりません。 c.販売実績 営業部門は取扱商品別に分かれておりません。当連結会計年度における売上形態区分別内訳は次のとおりであります。区分金額(百万円)前年同期比(%)販売15,102△0.3賃貸4,0166.5工事10,18522.2加工受託2,7215.1運送受託3,2855.6合計35,3117.2(注)1 金額には消費税等は含まれておりません。2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)鹿島建設株式会社3,47910.62,3046.5 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」をご参照ください。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a.財政状態の分析当連結会計年度末の資産合計は454億23百万円となり、前連結会計年度末と比較して56百万円の減少となりました。その主な内訳は、現金及び預金が11億27百万円増加した一方、受取手形及び売掛金と電子記録債権をあわせた売上債権が11億61百万円減少したことによるものであります。当連結会計年度末の負債合計は185億42百万円となり、前連結会計年度末と比較して6億64百万円の減少となりました。その主な内訳は、支払手形及び買掛金と電子記録債務をあわせた仕入債務が5億5百万円減少したことによるものであります。当連結会計年度末の純資産合計は268億80百万円となり、前連結会計年度末と比較して6億8百万円の増加となりました。その主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益9億92百万円による利益剰余金の6億70百万円の増加によるものであります。以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ1.4ポイント上昇した59.2%となりました。 b.経営成績の分析当社グループが属する建設業界におきましては、首都圏再開発を中心とした民間の設備投資に加え、インフラ整備等の公共事業投資など国内受注額が堅調に推移いたしました。このような環境の下、当連結会計年度の売上は、商品売上が前年同期比0.3%減の151億2百万円、賃貸収入が前年同期比6.5%増の40億16百万円、工事売上が前年同期比22.2%増の101億85百万円、加工料収入が前年同期比5.1%増の27億21百万円、運送収入が前年同期比5.6%増の32億85百万円と全体では増収となり、売上高は353億11百万円(前年同期比7.2%増)となりました。売上原価は前年同期比で原価率が0.7ポイント上昇した294億88百万円(前年同期比8.0%増)、販売費及び一般管理費は45億24百万円(前年同期比1.1%増)となりました。この結果、営業利益は12億98百万円(前年同期比10.6%増)となりました。東北地方の復興需要の減少や慢性的な人出不足による人件費及び運送コストの上昇、鋼材価格の高止まりによる影響等がございましたが、工事受注拡大に注力し、連結工事子会社との連携により工事売上が増収および増益に寄与いたしました。営業外収益4億9百万円(前年同期比28.7%増)、営業外費用1億57百万円(前年同期比2.9%増)を加減し、経常利益は15億49百万円(前年同期比15.7%増)となりました。特別利益合計2百万円、特別損失25百万円及び法人税等合計5億34百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は9億92百万円(前年同期比11.7%増)となりました。以上の結果、売上高営業利益率は、前年同期と比べ0.1ポイント上昇した3.7%となりました。また、自己資本利益率は、前年同期と比べ0.3ポイント上昇した3.7%となりました。 c.キャッシュ・フローの分析キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しているとおりであります。 d.当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因について当社グループの業績は建設業界を取り巻く環境に左右されます。現在は活況を呈している首都圏再開発事業をはじめとした民間設備投資ならびに公共事業投資の動向が当社グループの業績に影響を及ぼします。加えて、慢性化している労働力不足や鋼材価格・運送コストの上昇も、受注における採算面の厳しさに直結します。このような環境の中、当社グループは引き続き受注の拡大、リスクの回避、信頼性の充実を図ってまいります。 e.資本の財源及び資金の流動性について当社グループの資金需要は、営業活動に必要な運転資金として材料費、外注費、修理費、製作加工費、労務費等が主要な内容であります。経常的な運転資金については、一定水準の資金を確保しておく必要があります。設備投資などの資金の財源については、営業活動による収入で得た資金を投入し、不足する場合は有利子負債による資金調達を実施しております。なお、当社においては、運転資金の安定的な調達を行うために総額10億円の貸出コミットメント契約を締結しております。 f.経営者の問題認識と今後の方針について建設業界を取り巻く環境は、首都圏再開発事業を中心とした民間の設備投資プロジェクトなど、今後も堅調な推移が期待されるのに加え、国土強靭化計画の推進に向けた公共投資による需要も見込まれます。一方で、東北地方の復興需要の減少、現場休日増による工事の進捗遅れ、慢性的な人出不足とそれに伴う人件費及び運送コストの上昇、鋼材価格の高止まりの影響が続くものと懸念され、受注における採算面の厳しさが今後も継続するものと予想されます。このような環境の下、当社グループは、引き続き本業である重仮設資材の賃貸単価の価格改善を進めるとともに全社を挙げたコスト削減と資機材の効率稼働を推進し、更なる原価の低減に努めてまいります。一方、工事用機械の増強を図り、工事受注の更なる拡大に努めます。工場における生産性向上を目指すとともに、受注加工営業の強化にも取り組んでまいります。会社の体質を根本から強靭なものにし、継続的企業を実現するために、安全の確保・コンプライアンスの徹底をはじめとしたリスク管理、AI/IoT等を活用した業務効率の向上・整備作業の自動化・機械化の検討をはじめとしたコスト管理、人材の確保と育成に取り組んでまいります。