事業の概要
- 銀行業務琉球銀行グループは、沖縄県を拠点に銀行業務を中核としています。預金、貸出、為替業務を通じて、県内の中小企業や個人の資金ニーズに応え、地域経済の安定と発展に貢献しています。特に、沖縄県における中核的な金融機関として、地域に密着したサービスを提供しています。
- リース業務連結子会社の株式会社琉球リースが、企業向けの設備投資などをサポートするリース業務を展開しています。これにより、顧客は高額な設備を購入することなく利用でき、琉球銀行グループは多様な金融サービスを提供することで収益源を確保しています。
- クレジットカード・保証株式会社りゅうぎんディーシーと株式会社OCSがクレジットカード業務を、りゅうぎん保証株式会社が住宅ローンなどの信用保証業務を行っています。これらの事業は、個人の消費活動や住宅取得を支援し、グループ全体の収益多角化に寄与しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 銀行業務琉球銀行の主力事業であり、預金、貸出、為替、有価証券投資などを通じて収益を得ています。沖縄県内の個人や中小企業への資金供給が中心で、地域経済の安定と発展に貢献しており、売上高は440.54億円とグループ内で最も大きな規模を誇ります。
- リース業務株式会社琉球リースが手掛ける事業で、企業向けの設備リースなどを提供しています。顧客は初期投資を抑えて設備を利用できるため、企業の設備投資を支援し、琉球銀行グループの収益多角化に貢献しています。売上高は185.32億円と、銀行業務に次ぐ規模です。
- クレジットカード・保証業務株式会社りゅうぎんディーシー、株式会社OCS、りゅうぎん保証株式会社が担当する事業です。クレジットカードの発行・決済サービスや、住宅ローンなどの信用保証業務を提供し、個人の消費活動や住宅取得をサポートしています。売上高はクレジットカード業務が30.96億円、信用保証業務が4.7億円です。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| BankingBusiness | 地域 | 441 | − | − |
| LeasingBusiness | 地域 | 185 | − | − |
| CreditCardBusinessReportableSegment | 地域 | 31 | − | − |
| CreditGuaranteeBusinessReportableSegment | 地域 | 5 | − | − |
| ITReportableSegment | 事業 | 30 | − | − |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当行グループは、当行と連結子会社6社で構成され、銀行業務を中心に、リース業務、クレジットカード業務、信用保証業務、IT業務等を行っております。 [銀行業]当行は本店を含む営業店75カ店(うち出張所数14)において、預金業務、貸出業務、内国為替業務、外国為替業務などを取り扱い、県内中小企業ならびに個人の資金ニーズに対して安定的に資金を供給し、沖縄県における中核的金融機関として、金融システムの安定、さらには県経済の発展に寄与しております。また、当行の資金証券部門においては、県内の投資ニーズに対応するため、商品有価証券売買業務、投信窓販業務を取り扱うとともに、有価証券投資業務では預金の支払準備および資金運用のため国債、地方債、社債、株式、その他証券に投資しております。[リース業]株式会社琉球リースにおいて、リース業務等を行っております。[クレジットカード業]株式会社りゅうぎんディーシーおよび株式会社OCSにおいて、クレジットカード業務を行っております。[信用保証業]りゅうぎん保証株式会社において、住宅ローン等の保証業務を行っております。[IT事業]株式会社リウコムにおいて、IT業務を行っております。[その他]株式会社りゅうぎん総合研究所においては産業、経済、金融に関する調査研究業務を行っております。以上に述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 地域の中核的金融機関として安定的に資金供給し、金融システムの安定に寄与。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 規制 銀行法に基づく規制があり、新規参入が困難。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 低い(分散) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:地域経済の動向による信用リスク / 金利変動リスク / 為替変動リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★☆☆☆
琉球銀行は沖縄県を主要な営業基盤とする地方銀行であり、地域における長年の信頼とブランド認知度を有している。特に、地元企業や個人との強固なリレーションシップは無形資産と言えるが、全国的なブランド力や特許のような明確な独占的IPは限定的である。
スイッチングコスト★★★☆☆
地方銀行の顧客は、取引の利便性や担当者との関係性から、他行への乗り換えに一定のスイッチング・コストを感じる。特に中小企業向け融資など、長年の取引関係がある場合は、関係維持のために乗り換えを躊躇する傾向がある。しかし、デジタル化の進展により、オンラインバンキング等での利便性が向上し、乗り換え障壁は低下しつつある。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
銀行業は一般的にネットワーク効果が働きにくいビジネスモデルである。琉球銀行においても、顧客が増えることでサービスの価値が飛躍的に向上するようなネットワーク効果は観測されない。
コスト優位★☆☆☆☆
地方銀行は、全国規模のメガバンクと比較して、規模の経済性や効率性においてコスト面で劣後する傾向がある。琉球銀行も例外ではなく、構造的に他行より著しく低いコスト構造を実現しているとは言えない。DX推進による効率化は進めているものの、優位性は限定的。
規模の経済★★☆☆☆
琉球銀行は沖縄県という限定された地域市場において一定のシェアを持つが、全国的な銀行業界の規模に対してはニッチな存在である。地域内での寡占度は一定程度あるものの、業界全体で見た場合の効率規模の優位性は限定的と言える。
- 地域密着型金融琉球銀行は沖縄県に本店を含む75カ店を展開し、地域の中核的金融機関として強固な顧客基盤を持っています。県内中小企業や個人の資金ニーズに安定的に応えることで、地域経済の発展に不可欠な存在となっており、これが他行との差別化要因となっています。
- 多様な金融サービス銀行業務に加え、リース、クレジットカード、信用保証、ITなど多岐にわたる金融サービスをグループ全体で提供しています。これにより、顧客はワンストップで様々なニーズを満たすことができ、グループ内での顧客囲い込みやクロスセルを促進し、収益機会を最大化しています。
- 不動産関連融資の強み沖縄県の好調な不動産市況を背景に、住宅ローンや貸家業・不動産業向け融資が貸出金全体の約6割を占めています。LTVやDSCRを重視した審査により、安全性の高い貸出ポートフォリオを構築しており、不動産市場の成長を収益に繋げる強みを持っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
- 顧客本位の業務運営琉球銀行は「地域から親しまれ、信頼され、地域社会の発展に寄与する銀行」という経営理念に基づき、顧客の最善の利益を追求しています。新営業支援システム「CAFU」やデジタルツールを活用し、顧客のライフイベントや事業イベントに適した提案力を高め、メイン口座としての利用を促進することで、安定的な預金調達と収益基盤の拡充を目指します。
- 地域課題解決の先導ESG経営を実践し、沖縄県の自然環境保護や持続可能な地域社会の実現に貢献します。産官学金連携によるカーボンニュートラル推進、J-クレジット制度活用、脱炭素化支援、キャッシュレス決済システムの拡大などを通じて、地域経済の活性化を牽引します。また、スタートアップ企業の創出支援や海外進出支援にも積極的に取り組み、沖縄県の価値創造に貢献します。
- グループ連携と人的資本投資2026年開業予定の新本店ビルへのグループ会社集約により、連携を強化し、収益向上を図ります。また、県外地方銀行とのアライアンスを通じて専門知識や先進事例を取り入れ、事業基盤を拡大します。さらに、「人こそすべて」をモットーに、複線型人事制度やチャレンジ制度、外部派遣などを通じた人的資本投資を継続し、高い専門性を持つ人材を育成することで、組織全体の最適化と新規事業領域への挑戦を推進します。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1)経営方針、経営環境及び対処すべき課題等①経営方針当行は、「地域から親しまれ、信頼され、地域社会の発展に寄与する銀行」という経営理念に基づき、変わらぬ価値観である「職業倫理と高度の専門性を身につけるよう努めるとともに、真にお客様にとって必要とされる商品、サービスを提供し、お客様の最善の利益を追求する」という顧客本位の業務運営を目指します。②経営環境2025年度の国内経済は、賃上げの継続や堅調な夏冬賞与の伸びなどにより、雇用情勢や所得環境が改善されましたが、物価の上昇に賃金の伸びが追いつかず、個人消費の伸びは力強さに欠ける状況にありました。一方、企業部門については、好調な観光産業やインバウンド消費の拡大などを背景に、サービス業を中心に企業収益の改善がみられ、経済全体としては回復基調が維持されました。もっとも、米国の関税政策による輸出環境の不確実性や、中小企業のコスト負担の増加などから、企業部門全体としては業種や企業規模によるばらつきがみられ、今後も中東情勢の緊迫化や世界経済の不安定さの影響について注視が必要です。沖縄県経済は、堅調な観光需要に支えられ、緩やかな拡大基調が続きました。消費関連は、物価上昇が継続するなかで節約志向がみられますが、旺盛な観光需要に支えられ、回復の動きが強まりました。建設関連では、前年の大型工事の反動減もありましたが、引き続き防衛関連工事などの公共工事が継続するほか、大型民間工事の新規受注も見られ、回復の動きが強まっています。観光関連は、為替動向の影響もあり国内外から観光需要が高まり、入域観光客数と観光消費額も過去最高となる見込みです。このように、旺盛な観光需要を中心に全体では良好な業況が続く一方、人手不足やコスト上昇などの課題が懸念されるほか、中国の渡航自粛や中東情勢の緊迫化が観光に与える影響を慎重に見極める必要があります。③対処すべき課題当行を取り巻く経営環境は、日本銀行の金融政策を背景とした金利ある世界の定着に加え、海外情勢の先行き不透明感の高まりなどにより、不確実性の高い状況が続いております。このような環境下において、中期経営計画「Empower 2025」の2年目となる2026年度は、生成AI活用元年と位置付け、生成AIやデータ活用を徹底することで業務を効率化して余力を創出し、その余力を営業店支援や新規事業領域に重点配分することで、ROEの向上を図ることを重要テーマとしております。沖縄県の持つ成長ポテンシャルを最大限に活かし、「地域経済の好循環サイクルを実現し、地域とともに成長する金融グループ」の実現に向け、以下の重点戦略を推し進めてまいります。(1)預貸金・有価証券運用の強化預貸金業務では、預金基盤の強化と融資量の拡大を両立させる営業戦略を打ち出し、データに基づく営業活動を通じて、取引の質と量の双方を高めてまいります。預金においては、法人・個人一体となった営業活動を展開します。個人分野で給与振込や積立預金等の基盤取引を軸に安定的な預金の積み上げを図るとともに、法人メイン化の推進や新規取引先の開拓により粘着性の高い預金の獲得を進めます。融資面では、市場実態や金利環境を踏まえた融資制度の見直しに加え、融資支援体制の強化やローンセンター機能の拡充を通じて、住宅ローンを含む融資相談・実行の着実な積み上げを図ります。営業活動の基盤として、新しく導入したCRM/SFAシステムの「CAFU」を活用し、顧客情報や営業活動の可視化を進めることで、外訪前の事前準備や案件管理を高度化し、深度ある顧客対話を通じた預貸金取引の拡大および法人先における預貸金シェアの向上につなげてまいります。有価証券運用においては、ベースポートフォリオと収益向上ポートフォリオを組み合わせた運営を継続するとともに、市場環境の変化を踏まえたリスク管理の高度化を進めることで、中長期的に安定した収益の確保に取り組んでまいります。(2)地域課題解決の先導ESGの観点を踏まえた金融機能の発揮を通じて、地域の持続的成長に貢献してまいります。脱炭素化支援やサステナブルファイナンスの推進に加え、事業者との対話を重視したコンサルティングを通じて、取引先企業の企業価値向上と地域経済の活性化の両立を図ります。個人・法人コンサルティングにおいては、非対面チャネルと対面営業を効果的に組み合わせ、顧客接点の拡大とリレーションの深化を図ります。個人分野では、デジタルチャネルを活用した資産形成ニーズの喚起や相続コンサルティング体制の強化に取り組むとともに、法人分野では、BSS(Business Support Sheet)に基づく対話を起点としたコンサルティングを通じて、事業承継や経営改善、成長資金ニーズへの対応を進めます。あわせて、スタートアップ支援や海外拠点を活用した進出支援など、新たな分野への挑戦を通じて、沖縄県の価値創造につながる取り組みを進めてまいります。 さらに、不正検知機能や定期預金新規口座開設、積立・財形預入/解約機能等を含むりゅうぎんアプリの機能強化を図るとともに、キャッシュレス事業においては、業種特性に応じた加盟店開拓やデジタル商品券事業等を通じて、地域DXの推進に向けた取り組みを進めます。(3)グループ連携とアライアンスの強化新本店ビルを起点としたグループ連携の強化により、グループを横断した情報共有や人材交流を促進し、各社の強みを活かしながら、グループ全体のシナジー発揮と収益力の向上を図ってまいります。あわせて、県外金融機関とのアライアンスを通じて、先進的な取り組みや専門的知見を取り込み、当行グループの事業基盤の拡充を進めてまいります。(4)人的資本投資の増強と最適化人的資本は、当行の持続的成長を支える最重要基盤であるとの認識のもと、人材ポートフォリオに基づく戦略的な人材育成と配置を進めてまいります。専門領域やキャリア段階を踏まえた人材配置と育成体系のもと、外部研修やトレーニー、OJTを通じた専門人材の育成を進めるとともに、自律的な学びの定着を図ることで、行員一人ひとりの専門性と生産性の向上を目指します。また、譲渡制限付株式報酬制度の対象をグループ会社職員にまで拡大し、グループ全体で処遇の向上、株主との価値共有を進めてまいります。さらに、生成AIの活用をはじめとするデジタル技術の導入や業務プロセスの見直しを通じて業務効率化を進め、人的余力を創出するとともに、その余力を新規事業や付加価値の高い業務へ再配分することで、中期経営計画期間(2028年3月期)にかけて、組織全体の持続的な収益力向上およびROE改善につなげてまいります。 2026年4月に新本店がグランドオープンし、今年度は当行にとって新たな節目となる年となります。「すべては沖縄のために」との想いのもと、今後も、お客さまや地域から信頼され、頼りにされる存在であり続けるとともに、沖縄県の持続的な発展と課題解決に挑み続け、地域経済の成長に貢献してまいります。 (2)目標とする経営指標中期経営計画「Empower 2025」最終年度(2027年度)の目標 項目2027年度財務指標① 親会社株主に帰属する当期純利益110億円② 単体コア業務純益150億円③ 単体コアOHR65.0%以下④ 連結ROE7.0%以上⑤ 連結自己資本比率10.0%程度 項目2027年度基本戦略指標① サステナブルファイナンス実行額3,000億円② 沖縄県民のライフサポート件数※個人向けソリューション提案先数(資産形成(NISA、住宅ローンなど)、資産承継のサポート)35,000件③ 県内スタートアップ企業創出数の伸長率2023年比 1.5倍④ 入域観光客数1,200万人 (注)目標とする経営指標に関する記述は、当行が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、その達成を当行として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性がございます。(注)2025年4月よりスタートしました中期経営計画「Empower 2025」について、貸出業務を中心とする本業収益が順調に推移していることに加え、政策金利が計画策定時に想定した水準を上回る水準となったことから、2026年5月12日付で計画最終年度(2027年度)における目標となる財務指標を見直しております。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】(1)経営方針、経営環境及び対処すべき課題等①経営方針当行は、「地域から親しまれ、信頼され、地域社会の発展に寄与する銀行」という経営理念に基づき、変わらぬ価値観である「職業倫理と高度の専門性を身につけるよう努めるとともに、真にお客様にとって必要とされる商品、サービスを提供し、お客様の最善の利益を追求する」という顧客本位の業務運営を目指します。②経営環境2025年度の国内経済は、賃上げの継続や堅調な夏冬賞与の伸びなどにより、雇用情勢や所得環境が改善されましたが、物価の上昇に賃金の伸びが追いつかず、個人消費の伸びは力強さに欠ける状況にありました。一方、企業部門については、好調な観光産業やインバウンド消費の拡大などを背景に、サービス業を中心に企業収益の改善がみられ、経済全体としては回復基調が維持されました。もっとも、米国の関税政策による輸出環境の不確実性や、中小企業のコスト負担の増加などから、企業部門全体としては業種や企業規模によるばらつきがみられ、今後も中東情勢の緊迫化や世界経済の不安定さの影響について注視が必要です。沖縄県経済は、堅調な観光需要に支えられ、緩やかな拡大基調が続きました。消費関連は、物価上昇が継続するなかで節約志向がみられますが、旺盛な観光需要に支えられ、回復の動きが強まりました。建設関連では、前年の大型工事の反動減もありましたが、引き続き防衛関連工事などの公共工事が継続するほか、大型民間工事の新規受注も見られ、回復の動きが強まっています。観光関連は、為替動向の影響もあり国内外から観光需要が高まり、入域観光客数と観光消費額も過去最高となる見込みです。このように、旺盛な観光需要を中心に全体では良好な業況が続く一方、人手不足やコスト上昇などの課題が懸念されるほか、中国の渡航自粛や中東情勢の緊迫化が観光に与える影響を慎重に見極める必要があります。③対処すべき課題当行を取り巻く経営環境は、日本銀行の金融政策を背景とした金利ある世界の定着に加え、海外情勢の先行き不透明感の高まりなどにより、不確実性の高い状況が続いております。このような環境下において、中期経営計画「Empower 2025」の2年目となる2026年度は、生成AI活用元年と位置付け、生成AIやデータ活用を徹底することで業務を効率化して余力を創出し、その余力を営業店支援や新規事業領域に重点配分することで、ROEの向上を図ることを重要テーマとしております。沖縄県の持つ成長ポテンシャルを最大限に活かし、「地域経済の好循環サイクルを実現し、地域とともに成長する金融グループ」の実現に向け、以下の重点戦略を推し進めてまいります。(1)預貸金・有価証券運用の強化預貸金業務では、預金基盤の強化と融資量の拡大を両立させる営業戦略を打ち出し、データに基づく営業活動を通じて、取引の質と量の双方を高めてまいります。預金においては、法人・個人一体となった営業活動を展開します。個人分野で給与振込や積立預金等の基盤取引を軸に安定的な預金の積み上げを図るとともに、法人メイン化の推進や新規取引先の開拓により粘着性の高い預金の獲得を進めます。融資面では、市場実態や金利環境を踏まえた融資制度の見直しに加え、融資支援体制の強化やローンセンター機能の拡充を通じて、住宅ローンを含む融資相談・実行の着実な積み上げを図ります。営業活動の基盤として、新しく導入したCRM/SFAシステムの「CAFU」を活用し、顧客情報や営業活動の可視化を進めることで、外訪前の事前準備や案件管理を高度化し、深度ある顧客対話を通じた預貸金取引の拡大および法人先における預貸金シェアの向上につなげてまいります。有価証券運用においては、ベースポートフォリオと収益向上ポートフォリオを組み合わせた運営を継続するとともに、市場環境の変化を踏まえたリスク管理の高度化を進めることで、中長期的に安定した収益の確保に取り組んでまいります。(2)地域課題解決の先導ESGの観点を踏まえた金融機能の発揮を通じて、地域の持続的成長に貢献してまいります。脱炭素化支援やサステナブルファイナンスの推進に加え、事業者との対話を重視したコンサルティングを通じて、取引先企業の企業価値向上と地域経済の活性化の両立を図ります。個人・法人コンサルティングにおいては、非対面チャネルと対面営業を効果的に組み合わせ、顧客接点の拡大とリレーションの深化を図ります。個人分野では、デジタルチャネルを活用した資産形成ニーズの喚起や相続コンサルティング体制の強化に取り組むとともに、法人分野では、BSS(Business Support Sheet)に基づく対話を起点としたコンサルティングを通じて、事業承継や経営改善、成長資金ニーズへの対応を進めます。あわせて、スタートアップ支援や海外拠点を活用した進出支援など、新たな分野への挑戦を通じて、沖縄県の価値創造につながる取り組みを進めてまいります。 さらに、不正検知機能や定期預金新規口座開設、積立・財形預入/解約機能等を含むりゅうぎんアプリの機能強化を図るとともに、キャッシュレス事業においては、業種特性に応じた加盟店開拓やデジタル商品券事業等を通じて、地域DXの推進に向けた取り組みを進めます。(3)グループ連携とアライアンスの強化新本店ビルを起点としたグループ連携の強化により、グループを横断した情報共有や人材交流を促進し、各社の強みを活かしながら、グループ全体のシナジー発揮と収益力の向上を図ってまいります。あわせて、県外金融機関とのアライアンスを通じて、先進的な取り組みや専門的知見を取り込み、当行グループの事業基盤の拡充を進めてまいります。(4)人的資本投資の増強と最適化人的資本は、当行の持続的成長を支える最重要基盤であるとの認識のもと、人材ポートフォリオに基づく戦略的な人材育成と配置を進めてまいります。専門領域やキャリア段階を踏まえた人材配置と育成体系のもと、外部研修やトレーニー、OJTを通じた専門人材の育成を進めるとともに、自律的な学びの定着を図ることで、行員一人ひとりの専門性と生産性の向上を目指します。また、譲渡制限付株式報酬制度の対象をグループ会社職員にまで拡大し、グループ全体で処遇の向上、株主との価値共有を進めてまいります。さらに、生成AIの活用をはじめとするデジタル技術の導入や業務プロセスの見直しを通じて業務効率化を進め、人的余力を創出するとともに、その余力を新規事業や付加価値の高い業務へ再配分することで、中期経営計画期間(2028年3月期)にかけて、組織全体の持続的な収益力向上およびROE改善につなげてまいります。 2026年4月に新本店がグランドオープンし、今年度は当行にとって新たな節目となる年となります。「すべては沖縄のために」との想いのもと、今後も、お客さまや地域から信頼され、頼りにされる存在であり続けるとともに、沖縄県の持続的な発展と課題解決に挑み続け、地域経済の成長に貢献してまいります。 (2)目標とする経営指標中期経営計画「Empower 2025」最終年度(2027年度)の目標 項目2027年度財務指標① 親会社株主に帰属する当期純利益110億円② 単体コア業務純益150億円③ 単体コアOHR65.0%以下④ 連結ROE7.0%以上⑤ 連結自己資本比率10.0%程度 項目2027年度基本戦略指標① サステナブルファイナンス実行額3,000億円② 沖縄県民のライフサポート件数※個人向けソリューション提案先数(資産形成(NISA、住宅ローンなど)、資産承継のサポート)35,000件③ 県内スタートアップ企業創出数の伸長率2023年比 1.5倍④ 入域観光客数1,200万人 (注)目標とする経営指標に関する記述は、当行が現在入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいており、その達成を当行として約束する趣旨のものではありません。また、実際の業績等は様々な要因により大きく異なる可能性がございます。(注)2025年4月よりスタートしました中期経営計画「Empower 2025」について、貸出業務を中心とする本業収益が順調に推移していることに加え、政策金利が計画策定時に想定した水準を上回る水準となったことから、2026年5月12日付で計画最終年度(2027年度)における目標となる財務指標を見直しております。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当行グループの財務状況、経営成績およびキャッシュフロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。経常収益は、貸出金利息および有価証券配当利息、リース業における売上高の増加等により前期を111億29百万円上回る803億22百万円となりました。一方、経常費用は、預金利息および営業経費の増加等により前期を63億97百万円上回る672億61百万円となりました。この結果、経常利益は前期を47億32百万円上回る130億60万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は前期を33億33百万円上回る90億84百万円となりました。 セグメントごとの業績は次のとおりであります。①銀行業経常収益は前連結会計年度比102億71百万円増加の553億45百万円となり、セグメント利益は前連結会計年度比48億27百万円増加の117億92百万円となりました。②リース業経常収益は前連結会計年度比10億25百万円増加の197億6百万円となり、セグメント利益は前連結会計年度比2億28百万円増加の7億84百万円となりました。 ③クレジットカード業経常収益は前連結会計年度比60百万円減少の40億31百万円となり、セグメント利益は前連結会計年度比56百万円減少の7億10百万円となりました。 ④信用保証業経常収益は前連結会計年度比37百万円減少の6億8百万円となり、セグメント利益は前連結会計年度比1億16百万円減少の3億89百万円となりました。⑤IT事業経常収益は前連結会計年度比1億93百万円増加の37億16百万円となり、セグメント利益は前連結会計年度比19百万円減少の81百万円となりました。⑥その他経常収益は前連結会計年度比28百万円減少の1億26百万円となり、セグメント利益は前連結会計年度比10百万円減少の4百万円となりました。主要勘定としては、預金等(譲渡性預金を含む)の期末残高は、個人預金、法人預金等の増加により前連結会計年度末を1,191億70百万円上回る2兆9,018億88百万円となりました。貸出金の期末残高は、県内法人向け貸出や住宅ローン等が増加したことから、前連結会計年度末を996億16百万円上回る2兆797億33百万円となりました。有価証券は前連結会計年度末を215億69百万円上回る7,091億35百万円となりました。キャッシュ・フローの状況については次の通りであります。現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末比101億46百万円減少の1,606億34百万円となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは、預金等の増加により217億22百万円の収入(前連結会計年度は1,515億55百万円の支出)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、日本国債を中心とした有価証券の取得等により293億30百万円の支出(前連結会計年度は166億85百万円の支出)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、配当等により25億81百万円の支出(前連結会計年度は22億49百万円の支出)となりました。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当行グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。 当行は、長期ビジョンである「地域経済の好循環サイクルを実現し、地域とともに成長する金融グループ」に向けた取り組みを一層加速させるため、前中期経営計画「Value 2023」を前倒しで終了し、2025年4月に新中期経営計画「Empower 2025」をスタートさせました。 初年度となる2025年度は、収益力およびROEの向上を見据え、預貸金・有価証券運用の高度化、地域課題解決に向けたソリューション提供、人的資本の増強と最適化を通じて、持続可能な事業基盤の構築に取り組んでまいりました。 ①預貸金・有価証券運用の強化預貸金業務および有価証券運用を一体で捉えたALM運営に取り組み、金利正常化局面を収益機会と捉え、資金利益の安定的な積み上げを進めました。融資業務においては、県外シンジケートローンの活用等により地域・業種分散を図りつつ、貸出金利回りの改善とポートフォリオ全体の収益性向上に取り組みました。あわせて、RORAを意識し、リスクとリターンのバランスを重視した運営を行いました。有価証券運用では、円債を中心としたベースポートフォリオを軸に、金利環境の変化を踏まえたデュレーション調整を行うとともに、株式やREIT等を組み合わせた収益向上ポートフォリオを含めた分散投資を継続しました。 ②地域課題解決の先導気候変動対応においては、地域の脱炭素化支援の一環として、「Ryukyu net ZERO Energy Partnership(ZEP Ryukyu)」や「ZEH専用住宅ローン」等の取り組みを継続するとともに、温室効果ガス排出量算定システムの提供や、脱炭素社会への「移行計画」の策定・開示を通じて、地域の脱炭素化支援と情報開示の高度化を進めました。また、当行グループの脱炭素化(Scope1・2)について、CO2フリーメニュー等も一部活用したうえで、カーボンニュートラル達成時期を2050年度から2027年度に前倒ししました。これらの取り組みは国際的にも評価されており、CDP(国際的なESG評価機関)が実施した気候変動調査において世界最高水準となる「Aリスト」企業に選定されたほか、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)がESG指数として採用している「FTSE Blossom Japan Sector Relative Index」の構成銘柄に当行株式が選定されました。自然資本・生物多様性に関しては、TNFD提言等の枠組みを踏まえ、自然関連のリスク・機会の把握と開示の充実に向けた対応を継続しました。また、県内企業や事業者が抱える課題解決に向けた取り組みも進めております。県内の医師の高齢化や後継者不在等の課題に対しては、持続的な地域医療体制の構築・発展に寄与することを目的に、那覇市医師会および中部地区医師会との間で医業承継等に関する連携協定を締結いたしました。 さらにDX事業者との連携を拡大しており、県内企業が抱える人手不足や生産性向上等の課題解決に向けた取り組みを推進しています。 ③グループ連携とアライアンスの強化キャッシュレス事業において、三井住友カードの公共交通機関向けソリューション「stera transit」を活用した県内交通事業者との連携を進めるとともに、当行グループが培ってきた決済分野のノウハウを活かし、県外金融機関・事業者との連携を拡大しました。これにより、県内外双方における取扱高の拡大と、非金利収益基盤の強化を進めております。また、沖縄海邦銀行との間で為替バックオフィスシステムを共同化し、為替業務の業務効率化、最適化を実現するなど、他行と連携したバックオフィス業務のコスト削減にも継続して取り組んでおります。持続可能な社会の創り手となる次世代への金融経済教育についても、琉球大学での単位付与型講座の提供や、沖縄県銀行協会が主導する「うちなー金融リテラシー向上コミュニティ(U-FLEC)」への参画を通じ、県民の金融リテラシー向上に向けた取り組みを強化しました。 ④人的資本投資の増強と最適化また、お客様起点の営業活動を支える基盤として、新CRM/SFAシステム「CAFU」を導入いたしました。これにより営業店において営業に関する情報がリアルタイムで把握できるようになるとともに、本部との情報連携がスムーズになり、専門的な課題に対しても迅速に対応することが可能となりました。人材育成については、琉球銀行グループ共同での取り組みとして、柔軟な視点や構想力をもった次世代企画人材の育成を目的に、「りゅうぎんグループ事業構想プロジェクト研究」を実施しました。さらに、行員の財産形成の一助とするとともに、行員と株主との価値共有を進めることを目的に行員持株会向け譲渡制限付株式報酬を導入いたしました。健康経営についても、行員それぞれが主体的に健康管理に取り組む「セルフ・ヘルスケア」を軸に推進した結果、「健康経営優良法人」(7年連続)および「ホワイト500」(3年連続)を取得しました。 これらの結果、様々な取り組みにより利益は大きく増加し、顧客向けサービス利益は前年度を9億68百万円上回る55億46百万円となりました。銀行以外のセグメントの経常利益について、リース業セグメントは売上高の増加等により前年度を2億28百万円上回る7億84百万円、信用保証業セグメントは前年度を1億16百万円下回る3億89百万円、クレジットカード業セグメントは与信コストの増加等により前年度を56百万円下回る7億10百万円となりました。IT事業セグメントは売上高の減少等により前年度を19百万円下回る81百万円となりました。 当行グループの資本の財源及び資金の流動性については以下の通りです。資金運用等に関しては、主要な運用手段である貸出金が県内事業資金の需要の取込み等により、増加しております。有価証券運用においては債券の償還が進む中で金融市場の動向を睨みながら、機動的な運用を行っております。一方で主要な資金調達手段である預金についても好調に推移しており、債券の償還等による調達と合わせて増加する運用資金に対応しております。なお、外貨建ての債券(主に米国債)の運用については、主に為替スワップ取引および債券レポ取引等の調達で対応しております。また、当行は「第3 設備の状況 3設備の新設、除却等の計画」に記載のとおり投資を計画しておりますが、これらに必要な資金は自己資金で対応する予定であります。 当行は中期経営計画「Empower 2025」の最終年度である2027年度の目標として、親会社株主に帰属する当期純利益90億円ほか下表の項目を掲げておりましたが、貸出業務を中心とする本業収益が順調に推移していることに加え、政策金利が計画策定時に想定した水準を上回る水準となったことから、2026年5月12日付で計画最終年度(2027年度)における目標となる財務指標(①~④)を見直しております。見直し後の目標値は下表の通りです。当連結会計年度において、親会社株主に帰属する当期純利益(①)、単体コア業務純益(②)、連結ROE(④)、連結自己資本比率(⑤)は、資金利益の増加を主要因に前年比増加となりました。単体コアOHR(③)については、経費増加を利益の伸びが上回り前期比減少しました。また、基本戦略指標においては、サステナブルファイナンス実行額(⑥)、沖縄県民のライフサポート件数(⑦)の各項目で着実に実績を積み上げております。同様に、県内のスタートアップ企業創出数の伸長率(⑧)、入域観光客数(⑨)の項目においても、関連施策を推し進め順調に推移しております。当行グループは、中長期的な視点で株主資本コストを上回るROE(自己資本利益率)の向上を目指していきたいと考えており、従前よりROEを主要な経営指標として位置付けております。当連結会計年度におけるROEは6.36%となり前連結会計年度を2.29ポイント上回りました。なお、当行グループにおける株主資本コストはCAPM算定式を採用し、概ね7%程度と認識しており、ROEは同値を下回る状態にあり、株主資本コストを上回るROEを実現する取り組みを行っていくことが必要不可欠と認識しております。 沖縄県の魅力ある環境を大きな成長ポテンシャルと捉え、多様な取り組みを通じて県経済の活性化に貢献してまいります。長期ビジョンである「地域経済の好循環サイクルを実現し、地域とともに成長する金融グループ」の実現に向け、グループ総合力を発揮し、各施策を着実に実行していくことで、中期経営計画「Empower2025」最終年度の各目標数値の達成に努めてまいります。 「地域から親しまれ、信頼され、地域社会の発展に寄与する銀行」という経営理念のもと、地域の課題解決に取り組むとともに、お客様が真に求める商品・サービスの提供に努めてまいります。 中期経営計画「Empower 2025」最終年度(2027年度)の目標 項目2025年度実績2027年度(見直し前)2027年度(見直し後)財務指標① 親会社株主に帰属する当期純利益90億円90億円110億円② 単体コア業務純益111億円120億円150億円③ 単体コアOHR71.4%70.0%以下65.0%以下④ 連結ROE6.36%5.5%以上7.0%以上⑤ 連結自己資本比率9.99%10.0%程度10.0%程度 項目2025年度実績2027年度(見直し前) 2027年度(見直し後) 基本戦略指標⑥ サステナブルファイナンス実行額1,899億円3,000億円変更なし⑦ 沖縄県民のライフサポート件数 ※個人向けソリューション提案先数 (資産形成(NISA、住宅ローンなど)、資産承継のサポート) 37,377件 35,000件変更なし⑧ 県内スタートアップ企業創出数の伸長率1.6倍(※)2023年比 1.5倍変更なし⑨ 入域観光客数1,093万人1,200万人変更なし ※参考:2025年度時点での県内スタートアップ企業数156社(おきなわスタートアップ・エコシステム・コンソーシアム調べ) (3)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当行の貸倒引当金は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表」の「注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4 会計方針に関する事項(5)貸倒引当金の計上基準」に記載のとおり、「破綻先債権」「実質破綻先債権」「破綻懸念先債権」については、取立不能額及び担保や保証による回収見込額を控除した額に対し、全額または必要額を個別に計上しております。それ以外の債権については、主として今後1年間の予想損失額又は今後3年間の予想損失額を見込んで計上しており、予想損失額は、将来に関するマクロ経済指標の予想に基づき予想損失率を求め、これに将来見込み等必要な修正を加えて算定しております。連結子会社の貸倒引当金は、一般債権については過去の貸倒実績率等を勘案して必要と認めた額を、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額をそれぞれ計上しております。当行及び一部の連結子会社において今後の見通しについては、経済活動は2026年度も緩やかな拡大シナリオを想定していますが、貸倒引当金の見積りに用いた仮定については現時点における最善の見積りであるものの、当該仮定には不確実性が存在しております。そのため、資源価格高騰や人手不足による個別貸出先への影響等によっては、翌年度以降の連結財務諸表において当該貸倒引当金は増減する可能性があります。 (参考)(1) 国内・国際業務部門別収支当連結会計年度における資金運用収支は342億28百万円、役務取引等収支は72億19百万円、その他業務収支は12億41百万円となっております。部門別にみますと、国内部門の資金運用収支は337億69百万円、国際部門の資金運用収支は10億94百万円となっております。 種類期別国内国際相殺消去額(△)合計金額(百万円)金額(百万円)金額(百万円)金額(百万円)資金運用収支前連結会計年度28,8341,03255129,315当連結会計年度33,7691,094 635 34,228 うち資金運用収益前連結会計年度30,8711,2677652431,349当連結会計年度 39,8721,203 910 7540,090 うち資金調達費用前連結会計年度2,036235213242,033当連結会計年度6,103 108 275 755,861信託報酬前連結会計年度――――当連結会計年度― ― ― ― 役務取引等収支前連結会計年度7,029492666,812当連結会計年度7,410 47 237 7,219 うち役務取引等収益前連結会計年度14,080851,13613,029当連結会計年度15,132 95 1,090 14,138 うち役務取引等費用前連結会計年度7,050368696,217当連結会計年度7,722 48 852 6,918 その他業務収支前連結会計年度2,651△1,514468668当連結会計年度2,251 △480 530 1,241 うちその他業務収益前連結会計年度22,96113772722,371当連結会計年度 24,292438 944 23,786 うちその他業務費用前連結会計年度20,3101,65125821,702当連結会計年度22,040 919 414 22,544 (注) 1 国内業務部門は当行の円建取引及び子会社取引、国際業務部門は当行の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引は国際業務部門に含めております。 2 資金調達費用は金銭の信託運用見合費用、前連結会計年度0百万円、当連結会計年度0百万円を控除して表示しております。 3 資金運用収益及び資金調達費用の合計欄の上段の計数は、国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の利息であります。 4 相殺消去額欄は、連結会社間の内部取引消去額を計上しております。 (2) 国内・国際業務部門別資金運用/調達の状況当連結会計年度における資金運用勘定の平均残高は2兆9,129億34百万円、そのうち貸出金が2兆131億24百万円、有価証券が7,386億45百万円となっております。資金運用利回りは1.37%、そのうち貸出金が1.69%、有価証券が0.70%となっております。一方、資金調達勘定の平均残高は2兆8,979億52百万円、そのうち預金が2兆8,431億26百万円となっております。資金調達利回りは0.20%、そのうち預金が0.19%となっております。① 国内 種類期別平均残高利息利回り金額(百万円)金額(百万円)(%)資金運用勘定前連結会計年度(40,126)2,888,574(24)30,8711.06当連結会計年度(35,388)2,958,375(75)39,8721.34 うち貸出金前連結会計年度1,920,76728,0231.45当連結会計年度2,042,039 34,295 1.67 うち商品有価証券前連結会計年度0―0.00当連結会計年度 4 ―0.00 うち有価証券前連結会計年度720,5322,4190.33当連結会計年度712,248 4,708 0.66 うちコールローン及び 買入手形前連結会計年度15,457430.28当連結会計年度8,728 57 0.65 うち預け金前連結会計年度165,0092740.16当連結会計年度146,860 618 0.42 資金調達勘定前連結会計年度2,866,6762,0360.07当連結会計年度2,936,8656,1030.20 うち預金前連結会計年度2,792,1501,6890.06当連結会計年度2,847,291 5,513 0.19 うち譲渡性預金前連結会計年度32,230190.05当連結会計年度31,289 88 0.28 うちコールマネー及び 売渡手形前連結会計年度57530.52当連結会計年度11,854 75 0.63 うち借用金前連結会計年度42,6143230.75当連結会計年度46,555 415 0.89 (注) 1 平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、当行以外の子会社については、当連結会計年度末と前連結会計年度末の残高に基づく平均残高を利用しております。 2 ( )内は国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。 ② 国際 種類期別平均残高利息利回り金額(百万円)金額(百万円)(%)資金運用勘定前連結会計年度42,7631,2672.96当連結会計年度37,545 1,203 3.20 うち貸出金前連結会計年度―――当連結会計年度― ― ― うち有価証券前連結会計年度40,8761,2252.99当連結会計年度31,684 1,120 3.53 うちコールローン及び 買入手形前連結会計年度750364.88当連結会計年度1,815 70 3.91 資金調達勘定前連結会計年度(40,126)46,517(24)2350.50当連結会計年度(35,388)38,786(75)1080.28 うち預金前連結会計年度2,983280.96当連結会計年度3,231 30 0.92 うちコールマネー及び 売渡手形前連結会計年度204.57当連結会計年度2 0 4.02 うち債券貸借取引受入 担保金前連結会計年度3,3221825.48当連結会計年度68 2 4.18 (注) 1 平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、当行以外の子会社については、当連結会計年度末と前連結会計年度末の残高に基づく平均残高を利用しております。2 ( )内は国内業務部門と国際業務部門の間の資金貸借の平均残高及び利息(内書き)であります。 ③ 合計 種類期別平均残高(百万円)利息(百万円)利回り(%)小計相殺消去額(△)合計小計相殺消去額(△)合計資金運用勘定前連結会計年度2,891,21242,1922,849,01932,11476531,3491.10当連結会計年度2,960,531 47,597 2,912,934 41,000 910 40,090 1.37 うち貸出金前連結会計年度1,920,76723,2071,897,55928,02321327,8101.46当連結会計年度2,042,039 28,914 2,013,124 34,295 269 34,026 1.69 うち商品有価証券前連結会計年度0―0―――0.00当連結会計年度4― 4― ― ― 0.00 うち有価証券前連結会計年度761,4095,291756,1173,6455513,0940.40当連結会計年度743,932 5,286 738,645 5,829 635 5,194 0.70 うちコールローン 及び買入手形前連結会計年度16,208―16,20880―800.49当連結会計年度10,544 ― 10,544 128 ― 128 1.21 うち預け金前連結会計年度165,01613,692151,323274―2740.18当連結会計年度146,867 13,396 133,471 619 5 613 0.45 資金調達勘定前連結会計年度2,873,06736,9002,836,1662,2472132,0330.07当連結会計年度2,940,263 42,310 2,897,952 6,136 275 5,861 0.20 うち預金前連結会計年度2,795,1337,1922,787,9401,717―1,7170.06当連結会計年度2,850,522 7,396 2,843,126 5,543 2 5,541 0.19 うち譲渡性預金前連結会計年度32,2306,50025,73019―190.07当連結会計年度31,289 6,000 25,289 88 3 85 0.33 うちコールマネー 及び売渡手形前連結会計年度578―5783―30.54当連結会計年度11,857 ― 11,857 75 ― 75 0.63 うち債券貸借取引 受入担保金前連結会計年度3,322―3,322182―1825.48当連結会計年度68 ― 68 2 ― 2 4.18 うち借用金前連結会計年度42,61423,20719,4063232131090.56当連結会計年度46,555 28,914 17,641 415 269 145 0.82 (注) 1 相殺消去額欄は、連結会社間の内部取引消去額を計上しております。2 資金運用勘定は、無利息預け金の平均残高、前連結会計年度9,170百万円、当連結会計年度8,666百万 円を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高、前連結会計年度920百万円、当連結会計年度490百万円及び利息、前連結会計年度0百万円、当連結会計年度0百万円を、それぞれ控除して表示しております。 (3) 国内・国際業務部門別役務取引の状況 当連結会計年度における役務取引等収益は141億38百万円、そのうち預金・貸出業務によるもの27億26百万円、クレジットカード業務によるもの18億86百万円、為替業務によるもの11億2百万円となっております。一方、役務取引等費用は69億18百万円、そのうち為替業務によるもの2億98百万円となっております。その結果、役務取引等収支は72億19百万円となっております。 種類期別国内国際相殺消去額(△)合計金額(百万円)金額(百万円)金額(百万円)金額(百万円)役務取引等収益前連結会計年度14,080851,13613,029当連結会計年度15,13295 1,090 14,138 うち預金・貸出業務前連結会計年度2,586――2,586当連結会計年度2,726 ― ― 2,726 うち為替業務前連結会計年度9518571,029当連結会計年度1,015 95 7 1,102 うち代理業務前連結会計年度741――741当連結会計年度661 ― ― 661 うちクレジット カード業務前連結会計年度1,838――1,838当連結会計年度 1,886― ― 1,886 うち保証業務前連結会計年度1,3690832537当連結会計年度1,2990 823 476 うち証券関連業務前連結会計年度11――11当連結会計年度18 ― ― 18 役務取引等費用前連結会計年度7,050368696,217当連結会計年度7,722 48 852 6,918 うち為替業務前連結会計年度20436―240当連結会計年度250 48 ― 298 (注) 1 国内業務部門は当行の円建取引及び子会社取引、国際業務部門は当行の外貨建取引であります。2 相殺消去額欄は、連結会社間の内部取引消去額を計上しております。 (4) 国内・国際業務部門別預金残高の状況 ○ 預金の種類別残高(末残) 種類期別国内国際相殺消去額(△)合計金額(百万円)金額(百万円)金額(百万円)金額(百万円)預金合計前連結会計年度2,774,1993,0187,0972,770,119当連結会計年度2,883,6533,245 7,695 2,879,203 うち流動性預金前連結会計年度2,069,238―7,0612,062,177当連結会計年度2,130,345 ― 7,659 2,122,686 うち定期性預金前連結会計年度678,028―36677,992当連結会計年度717,893 ― 36 717,857 うちその他前連結会計年度26,9323,018―29,950当連結会計年度35,413 3,245 ― 38,659 譲渡性預金前連結会計年度18,598―6,00012,598当連結会計年度28,684 ― 6,000 22,684 総合計前連結会計年度2,792,7973,01813,0972,782,718当連結会計年度2,912,338 3,245 13,695 2,901,888 (注) 1 国内業務部門は当行の円建取引、国際業務部門は当行の外貨建取引であります。ただし、円建対非居住者取引は国際業務部門に含めております。2 流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金3 定期性預金=定期預金4 相殺消去額欄は、連結会社間の内部取引消去額を計上しております。 (5) 国内・海外別貸出金残高の状況 ① 業種別貸出状況(末残・構成比) 業種別前連結会計年度当連結会計年度金 額 (百万円)構成比(%)金 額 (百万円)構成比(%)国内(除く特別国際金融取引勘定分)1,980,117100.002,079,733 100.00 製造業31,3571.5832,623 1.57 農業、林業4,0710.213,840 0.18 漁業4690.02484 0.02 鉱業、採石業、砂利採取業1,2450.062,249 0.11 建設業73,0923.6971,945 3.46 電気・ガス・熱供給・水道業16,3580.8343,153 2.08 情報通信業7,7090.398,2020.39 運輸業、郵便業40,8022.0646,365 2.23 卸売業、小売業76,9203.8880,0383.85 金融業、保険業99,7025.0496,846 4.66 不動産業、物品賃貸業581,16129.35610,683 29.36 医療・福祉73,8363.7373,743 3.55 その他のサービス122,2986.18124,822 6.00 地方公共団体125,9986.36135,374 6.51 その他725,08836.62749,362 36.03 合計1,980,117100.002,079,733 100.00 (注) 1 国内とは当行及び国内子会社であります。2 海外及び特別国際金融取引勘定分については、該当ありません。 ② 外国政府等向け債権残高(国別)該当ありません。 (6) 国内・国際業務部門別有価証券の状況 ○ 有価証券残高(末残) 種類期別国内国際相殺消去額(△)合計金額(百万円)金額(百万円)金額(百万円)金額(百万円)国債前連結会計年度438,726――438,726当連結会計年度496,824 ― ― 496,824 地方債前連結会計年度144,883――144,883当連結会計年度122,961 ― ― 122,961 社債前連結会計年度9,333――9,333当連結会計年度2,545 ― ― 2,545 株式前連結会計年度4,013―14,011当連結会計年度5,375 ― 1 5,373 その他の証券前連結会計年度58,55232,058―90,611当連結会計年度57,164 24,265 ― 81,430 合計前連結会計年度655,50932,0581687,566当連結会計年度684,871 24,265 1 709,135 (注) 1 国内業務部門は円建有価証券、国際業務部門は外貨建有価証券であります。ただし、円建外国債券は国際業務部門に含めております。2 外貨建有価証券及び円建外国債券は、「その他の証券」に計上しております。3 「相殺消去額」は、連結会社間の内部取引消去額を計上しております。 (7) 「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」に基づく信託業務の状況連結会社のうち「金融機関の信託業務の兼営等に関する法律」に基づき信託業務を営む会社は、当行のみです。なお、前連結会計年度末及び当連結会計年度末においては、信託の受託残高はありません。 (自己資本比率等の状況) (参考)自己資本比率は、銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(2006年金融庁告示第19号)に定められた算式に基づき、連結ベースと単体ベースの双方について算出しております。なお、当行は、国内基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては標準的手法を採用しております。 連結自己資本比率(国内基準) (単位:億円、%) 2026年3月31日1. 連結自己資本比率(2/3)9.99 2. 連結における自己資本の額1,472 3. リスク・アセットの額14,730 4. 連結総所要自己資本額589 単体自己資本比率(国内基準) (単位:億円、%) 2026年3月31日1. 自己資本比率(2/3)9.58 2. 単体における自己資本の額1,275 3. リスク・アセットの額13,305 4. 単体総所要自己資本額532 (資産の査定)(参考) 資産の査定は、「金融機能の再生のための緊急措置に関する法律」(1998年法律第132号)第6条に基づき、当行の貸借対照表の貸出金、外国為替、その他資産中の未収利息及び仮払金、支払承諾見返の各勘定について債務者の財政状態及び経営成績等を基礎として次のとおり区分するものであります。 1 破産更生債権及びこれらに準ずる債権破産更生債権及びこれらに準ずる債権とは、破産手続開始、更生手続開始、再生手続開始の申立て等の事由により経営破綻に陥っている債務者に対する債権及びこれらに準ずる債権をいう。 2 危険債権危険債権とは、債務者が経営破綻の状態には至っていないが、財政状態及び経営成績が悪化し、契約に従った債権の元本の回収及び利息の受取りができない可能性の高い債権をいう。 3 要管理債権要管理債権とは、三月以上延滞債権及び貸出条件緩和債権をいう。 4 正常債権正常債権とは、債務者の財政状態及び経営成績に特に問題がないものとして、上記1から3までに掲げる債権以外のものに区分される債権をいう。 資産の査定の額 債権の区分2025年3月31日2026年3月31日金額(億円)金額(億円)破産更生債権及びこれらに準ずる債権94 86危険債権396 371要管理債権89 58正常債権19,53220,689
事業リスク
- 地域経済の変動琉球銀行グループは沖縄県を主要な営業地盤としているため、県内の人口動向、産業構造、経済状況の変化が直接的なリスクとなります。特に、観光業や不動産市況の変動は、取引先の財務状況悪化や不良債権増加に繋がり、グループの業績に大きな影響を与える可能性があります。
- 特定の産業への集中貸出ポートフォリオにおいて、住宅ローンおよび貸家業・不動産業向け融資が約6割を占めています。また、事業性融資の約9割が第3次産業向けであり、特に観光関連産業への依存度が高いです。これにより、不動産市場や観光需要の急激な変動があった場合、与信関連費用が増加し、業績に悪影響を及ぼすリスクがあります。
- 自然災害と国際情勢沖縄県は台風の激甚化などの大規模自然災害のリスクに晒されており、また国際情勢の変化、特に軍事的緊張の高まりは入域観光客数の減少に直結します。これらの要因は、地域経済の停滞を通じて取引先の経営を悪化させ、不良債権の増加や市場環境の悪化による損失発生など、グループの業績に深刻な影響を与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している事業等のリスクは、以下のとおりであります。当行グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避および発生した場合の適切な対応に努めてまいります。なお、以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。■ 最近の経営環境と事業等のリスク沖縄県全体の経済は団体旅行客等の減少が見られますが、入域観光客数の増加を背景に順調に推移しております。加えて、大型テーマパークが開業したことや、世界遺産に指定されている首里城正殿の復元も順調に進んでいることから、引き続き地域経済の堅調な発展が期待されます。一方、沖縄県は島嶼地域である特性から物流コスト上昇の影響を受けやすく、中東情勢の緊迫化等に伴うエネルギー価格の上昇は、地域経済に影響を与える可能性があります。また、このような国内外の状況に加えて、台風の激甚化のような大規模な自然災害の発生や脱炭素社会への移行に向けた対応が求められていること、人口減少やAIを始めとしたデジタル化など社会構造の変化が急速に進んでいることから、経営環境の先行きを予測することが複雑な状況が続いております。これらの社会情勢の変化が地域の経済活動に影響を及ぼすことで、当行取引先の財務内容が悪化し、当行グループの不良債権や与信関連費用が増加するおそれがあるほか、市場環境の悪化に伴う有価証券関連の損失などによって、当行グループの業務運営、業績、財務状況にも影響が及ぶ可能性があります。当行グループは、地域金融機関として引き続き円滑な金融仲介機能を発揮し、取引先の資金繰り支援、経営改善や事業再生、ならびに雇用の維持に取り組むことなどを通じて与信関係費用の抑制を図るとともに、取締役会の定めた「リスク管理基本方針」に基づいたリスク管理体制の下、様々なリスクに対して対応策を講じるなど、事業等のリスク発生の回避および発生した場合の適切な対応に努めております。■ リスク管理基本方針当行は、「リスク管理態勢の一層の充実および強化」を経営上の重要課題のひとつに位置づけ、銀行経営で生じる各種リスクを統合的に管理する組織体制を整備、強化するとともに、経営戦略、経営体力に応じた適切なリスクテイクおよび想定外の損失を最小限にするための適切なリスク管理を行うことにより、経営の健全性および適切性の確保と安定した収益の確保とのバランスを重視した経営を目指していくことをリスク管理基本方針としております。■ リスクのモニタリングとコントロール当行が認識している主要なリスクのうち、(1)信用リスクおよび(2)市場関連リスクについては、統計的手法であるVaRを用いて、ある確率のもと一定期間(例えば1年間)に被る可能性のある最大損失額(リスク量)を計測することでリスクを把握しております。これらのリスクが顕在化した場合、当行の業務運営や業績に影響を及ぼす可能性があるため、当行では業務の継続性を確保する観点から、各リスクに対して資本を割当てる資本配賦を実施しており、リスク量が自己資本の範囲内に収まるように業務運営を行っております。また、各投資対象の評価損益などの顕在化したリスクに対しても限度額やモニタリング・ラインを設定のうえ、定期的にモニタリングしております。また、モニタリング結果および分析結果については、適時に経営陣へ報告し、必要な対応策を講じております。■ RAF(リスク・アペタイト・フレームワーク)当行は、取るべきリスクの種類と総量(リスク・アペタイト)を明確化し、フォワードルッキングな視点で経営管理やリスク管理を行う枠組みであるRAF(リスク・アペタイト・フレームワーク)の運用に取り組んでおります。RAFの取組みを通してリスク・ガバナンスの強化、経営計画 ・収益・リスクの一体管理の強化を図っております。 (1)信用リスク① 地域経済の動向による影響当行グループは沖縄県を主たる営業地盤としていることから、沖縄県における人口・世帯数の動向や産業構造の特徴、経済状況等の変化により、取引先の財務状況が悪化し、当行グループの不良債権額や与信関連費用が増加する等の信用リスクが顕在化した場合は、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。沖縄県は全国的にも人口減少の影響が少なく、好調な沖縄県経済を背景に個人住宅や分譲マンション、アパート等の住宅需要が高くなっております。さらに、入域観光客数の増加を背景にホテル・宿泊施設の建設需要も旺盛であることから、当行貸出ポートフォリオは、住宅ローンおよび貸家業・不動産業向け融資が貸出金全体の約6割を占めており、不動産市況や入域観光客数の動向の影響を受けやすいリスク特性となっております。これらのリスク特性をふまえ、当行では住宅ローンおよび貸家業・不動産業向け融資の定期的なモニタリングと分析をふまえ、必要に応じて融資スタンスを見直しするなど、リスクの低減に努めております。 ② 特定の大口先、特定の業種に対する与信集中特定の大口先や特定の業種へ与信が集中し、当該取引先の信用状況が悪化した場合は、与信関連費用が増加し、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。沖縄県を産業構造別でみると、第2次産業の割合が低く、第3次産業が全体の8割以上を占めております。国内有数の観光地であることから、宿泊・飲食・物販等の観光関連サービス業が主要な産業であるものの、不動産業や建設業など幅広い業種が観光に関連していることが沖縄県の産業構造の特徴と言えます。当行の貸出ポートフォリオについても上記の特徴を反映する形で構成されており、住宅ローン等の個人消費性ローンを除いた事業性融資では、約9割が第3次産業向け融資となっております。これら事業性融資のうち、貸家業・不動産業向け融資が約5割と大きなウェイトを占めておりますが、宿泊・飲食・物販等の観光関連産業等も含め、融資先は小口に分散されております。製造業など重厚長大な産業向け融資の割合が低いため、特定の大口先、特定の業種に対する与信集中リスクは低く抑えられております。当行では、特定の大口先および特定の業種に対する与信集中状況について、取締役会の定めた「融資運用方針」に基づき、定期的にその集中状況を取締役会へ報告し、必要に応じて融資運用方針を見直すなど、適切に管理しております。 ③ 担保価値の下落および不動産市場の流動性低下人口減少、少子高齢化の進行、経済状況の変化等の要因で市場価格が下落した場合および担保資産の市場流動性が低下することによって担保処分の執行が困難になる場合は、担保評価額が下落することで与信関連費用が増加し、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当行の貸出ポートフォリオは、住宅ローンおよび貸家業・不動産業融資が約6割を占めていることから、不動産担保による保全率は高くなっております。また、近年の沖縄県における地価動向は、観光需要の回復等に伴う県内景気の拡大を背景に全国比較で高い上昇率で推移しており、地価の上昇傾向が継続しております。当行では、担保に関するリスクへの対応として、担保物件の処分および取得時の売買情報を月次で本部にて収集するなど市場動向を継続して注視しているほか、審査目線の一つとして不動産物件の担保価値と借入金の比率であるLTV(Loan to Value)および不動産の収益と元利金返済の比率であるDSCR(Debt Service Coverage Ratio)を重視するなど、安全性の高い良質な貸出ポートフォリオの構築に努めております。 ④ 信用リスク低減に向けた各支援策の実施と将来への備え当行では、円安による物価上昇や中東情勢を起因とした原油価格の高騰に対して、「原油価格高騰対策・緊急資金繰り支援融資」を展開し、取引先支援を通じ信用リスク顕在化の低減に取り組んでおります。また、中小企業支援の観点から必要な支援につきましてはこれまでも継続して実施しており、今後も引き続き取り組んでまいります。また、信用リスク低減に向けた将来の備えとして当行では2021年3月期より一般貸倒引当金の算出方法を過去の貸倒実績に基づく予想損失額の見積もり方法から、将来の予測を貸倒引当金に反映させる手法(フォワード・ルッキングな引当)を導入し、予見される信用リスクをより適時・適切に引当金へ反映させております。 (2)市場関連リスク市場関連リスクとは、金利、有価証券等の価格、為替等の様々な市場の変動により、保有する資産の価値が変動し損失を被るリスクであります。当行グループは経営体力を踏まえたリスクテイクによる安定的な収益の確保を目的に有価証券投資を行っており、日本国債や地方債などの円貨債券、米国債などの外貨建債券、株式、投資信託等を保有しております。これらの市場性資産は市況により価値が変動するため、大幅な相場変動が起きる場合には、保有資産の価値が変動し、当行グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。対応策として、リスク管理部門において、市場リスク量(VaR)に対する資本の配賦による市場リスク量の限度を設定し、リスクを経営体力の範囲にコントロールしているほか、リスク管理部門と市場部門において有価証券損益を日次で把握し、市場が急変した場合には経営陣や企画部門と速やかに対応を協議するなど、損失を抑制する体制を構築しています。当行グループの有価証券ポートフォリオは、国内外の国債や地方債、格付の高い社債への投資が中心となっており、債券の保有比率は、有価証券残高の8割超となっています。2026年3月末時点の保有する円貨債券は約6,248億円あり、その内訳は日本国債が約8割、地方債が約2割となっています。元本の平均回収期間を示すデュレーションは約3.0年となっております。外貨建債券はドル建ておよびユーロ建ての海外国債を中心に約217億円保有あり、デュレーションは約5.4年となっております。株式・投資信託等の価格変動リスクのある資産は有価証券全体の約9%程度を占めており、金額で約674億円となっています。このうち時価のある政策保有株式は10銘柄で約26億円となっております。 ① 金利変動リスク当行グループは、日本国債、地方債、米国債など金利リスクのある債券を保有しているため、国内外の金融政策の変更等により市場金利が大幅に上昇した場合に評価損が発生するほか、調達コストが運用収益を上回る場合は逆ザヤが発生し、当行グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当行グループでは、市場部門が運用方針にて取引限度額を定め、リスク管理部門がリスクの定量的分析等によるモニタリングを行うなど、過度なリスクテイクを抑制する体制としております。 ② 為替変動リスク当行グループは、外貨調達において主に為替スワップ取引および債券レポ取引等を利用しているほか、顧客取引等で生じる外貨持高について限度額を定め、バランスを調整するなど、為替相場の変動リスクを最小化しております。 ③ 価格変動リスク当行グループは、価格変動リスクのある株式や投資信託を保有しております。保有する投資信託には、国内外の株式に加え国内外の不動産や債券に投資するものが含まれているため、大幅な株式相場等の下落や金利の上昇などが生じた場合には評価損が発生し、当行グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当行グループでは、保有する価格変動リスクのある商品については、運用方針にて取引限度額を定めるほか、評価損に対するモニタリング・ラインの設定、保有可否を判断する下落アラーム・ポイントを設けるなど、評価損の拡大抑制に努めています。なお、価格変動リスクのある株式等には、保有目的が純投資以外の目的である時価のある政策保有株式も含まれておりますが、これらの政策保有株式は、4「コーポレート・ガバナンスの状況等」(5)「株式の保有状況」に記載のとおり定期的に保有の合理性等の検証および保有の適否を判断しており、リスクの軽減を図る体制をとっております。 ④ デリバティブ取引のリスク当行グループにおけるデリバティブ取引は主に外貨建債券運用に係る外貨調達手段としての為替スワップ取引および顧客向け為替予約に係るカバー取引があります。有価証券運用において保有する投資信託にはデリバティブを内包する銘柄もありますが、取引内容が複雑な商品への投資は行っておりません。 ⑤ 資金調達に係る流動性リスク当行グループは、資金調達・運用構造に即した適切かつ安定的な資金繰りに加え、安全性と収益性のバランスを考慮した効率的な資金調達・運用を基本方針としております。また、不測の事態に備えて、資金繰り状況の逼迫度に応じた危機管理対策をあらかじめ策定し、速やかに対処できる体制を整備しております。しかしながら、当行グループの業績・財務状況や格付が悪化した場合、あるいは市場環境が大きく変化した場合には、必要な資金の確保が困難となり、通常より著しく高い金利による資金調達を余儀なくされる、または調達自体が困難となることで、当行グループの業務運営、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、一部の業種または企業においては、国内外の金利動向に加え、物価や為替水準の変動等により、預金等が大幅に減少する懸念も考えられます。当行グループでは、預金等の動向を継続的にモニタリングするとともに、当該リスクが顕在化した場合の対応策を定めていることから、資金繰りに与える影響は限定的であると考えております。さらに、流動性リスク・リミットについては、インターネットバンキングやモバイルアプリ等の普及を踏まえ、実質現預金に対するリスク・リミットの設定や、インターネットバンキング等の契約先預金額を基礎とした必要資金の目線を設けるなど、流動性リスク管理の高度化を継続的に検討しております。これらを通じ、適切なリスク管理態勢の見直しを適宜実施しております。 (3)自己資本比率に係るリスク当行グループは、「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(2006年金融庁告示第19号)に定められた国内基準である自己資本比率4%以上を維持する必要があり、当行グループの現在の自己資本比率は、この最低水準を大幅に上回っております。今後も安定した経営を継続するには、一定の自己資本比率の維持は必要と考えており、当行グループでは、リスク・ウエイト判定の高度化等のリスク・アセットコントロールを中心に諸施策を継続的に実施しております。本項に示した事業等に係る各種リスクが顕在化することにより、自己資本比率は低下する可能性がありますが、上述したとおり現在の自己資本比率は自己資本比率規制上の最低水準を大幅に上回っており、国内基準行に求められる最低水準を下回る可能性は低いと考えております。 (4)オペレーショナル・リスク ① 事務リスク当行グループは、業務の多様化や取引量の増加に適切に対処し、想定される事務リスクを回避するために、機械化投資の拡充および営業店事務の本部集中化を引き続き図ることにより、業務の効率化と事務リスクの圧縮に努めております。また、事務水準の向上や事務事故の未然防止の観点から営業店臨店や研修等による事務指導を強化し、内部監査を厳格に実施しております。しかしながら、役職員による不正確な事務や不正、過失、あるいは外部者による窃盗や詐欺などにより、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ② システムリスク(ア)当行グループは、システムリスク管理方針やバックアップ体制等を整備し、預金・為替・融資などの業務を行う勘定系システムをはじめとしたコンピューターシステムの安全稼働に万全を期しております。しかしながら、万が一重大なシステム障害や不正使用等が発生した場合には、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(イ)当行グループは、システムの安定稼働およびセキュリティ強化を経営の重要課題と位置付けております。セキュリティについては、サイバーセキュリティ作業部会(CSIRT)による外部機関との連携や訓練、システムの脆弱性対策を講じておりますが、サイバー攻撃や不正アクセス等によりシステムの停止、情報漏洩、データの改ざん・破壊等が発生した場合には、決済機能や各種サービスの停止、社会的信用の失墜などを通じ、当行グループの業務運営、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。また、AI等の先端技術導入における技術的・組織的な安全策を講じておりますが、出力結果の不適切性、業務処理の誤り等が発生した場合には、当行グループの業務運営、業績および財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。(ウ)当行グループは、非対面取引の安全性確保のため、インターネットバンキングおよびりゅうぎんアプリにおけるセキュリティ対策の強化に取り組んでおります。ワンタイムパスワードやリスクベース認証の導入、各種媒体を通じたフィッシング詐欺への注意喚起の実施に加え、他金融機関、警察、外部協力団体等との連携やセミナー等を行っております。しかしながら、これらの対策を講じているにもかかわらず、不正送金等が発生した場合には、当行グループの信用が失墜し、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。(エ)当行グループはカード業務(イシュイング・アクワイアリング)を通じて、沖縄県内のキャッシュレス化に取り組んでおります。また、当該業務における安全性確保のため、セキュリティサービスの導入、国際ブランドや同業他社との連携による取引モニタリング精度の高度化により、カード番号等の漏洩防止や不正取引防止に努めています。 一方、クレジットマスター等の外部からの攻撃により、カード番号等の漏洩や不正取引が発生した場合は、当行グループの信用失墜となり、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ③ コンプライアンスリスク当行グループは、銀行業務を遂行する上でさまざまな法令等を遵守することが求められるだけでなく、関係するさまざまなステークホルダー(利用者・役職員・社会・市場・株主等)からの信頼・信用を保持し、その期待に応えることも求められています。過去の不祥事件の経験を踏まえ、企業風土の変革を含む再発防止策の導入とその後の実効性確保を、最重要の経営課題の一つとして定期的にフォローアップし、改善に取り組んでおります。しかしながら、これらの取り組みが不十分であるために、コンプライアンス違反や不祥事件等が発生した場合には、当行グループの信用が失墜し、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ④ マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与対策上の不備に係るリスク当行グループは、事業活動を行う上で、国内外の法令諸規制の適用およびそれに基づく国内外の金融当局の監督を受けております。近年、金融犯罪が多様化かつ高度化し、本邦金融当局や海外の規制当局から要請されるマネー・ローンダリングおよびテロ資金供与対策の基準は急速に高まっております。当行グループでは、国内外のマネー・ローンダリングおよびテロ資金供与防止態勢の高度化に向けて、本邦金融当局から要請されているAML/CFTガイドライン対応として「法人口座開設時の審査厳格化」、「お客様の取引状況の定期的確認」等の各種施策の実施に取り組んでいます。一方、AML/CFTに関する先進的かつ実用的な取り組みのあるTSUBASAアライアンスに参加し、情報およびスキルの収集に努めています。マネー・ローンダリングおよびテロ資金供与防止態勢の高度化が有効に機能せず、仮に法令諸規制の違反等が発生した場合には、業務停止、制裁金等の行政処分、当行グループの信用失墜等により、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 風評リスク当行グループの業務は、預金者等のお客様や市場関係者からの信用に大きく依存しております。営業統括部門において、SNS等の情報発信のモニタリングを実施し、風評の早期把握および拡散防止に努めておりますが、当行グループや金融業界等に対する風説・風評が、マスコミ報道・市場関係者への情報伝播・インターネット上の掲示板への書き込み等により発生・拡散した場合には、お客様や市場関係者が当行グループについて事実と異なる理解・認識をされ、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 人的リスク 当行グループでは、適切な労務管理とコンプライアンスの徹底に努めておりますが、報酬、手当、解雇等の人事運営上の不公平・不公正や各種ハラスメント等の差別的行為に起因し損失を被る場合、ならびに臨時従業員、派遣社員等を含む役職員の不法行為により当行グループが使用者責任を問われた場合は、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 (5)その他のリスク ① 自然災害に関するリスク当行グループでは「危機管理計画(コンティンジェンシープラン)」をはじめ各種の対応マニュアルを整備し、災害対応訓練等を通じてその実効性向上を図っております。しかしながら、近年大型化している台風の直撃や大規模な地震等の自然災害の発生により、業務の全部または一部の継続が困難となり、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、当行グループ自身の被災による損害のほか、取引先が自然災害により業績が悪化した場合、信用リスクの上昇などを通じて、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。なお、通常想定されるレベルの台風では当行グループの建物は構造上重要な被害を受けるものではなく、被害は限定的なものと想定しております。 ② 気候変動に係るリスク当行グループは、気候変動が環境・社会、人々の生活・企業活動にとっての脅威であり、金融市場の安定にも影響を及ぼしうる最も重要な課題の一つであると認識しています。当行グループは、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)が策定した気候変動関連財務情報開示に関する提言に賛同するとともに、TCFDに沿ったリスクの把握・評価や情報開示の拡充に取り組んでおります。それと同時に、気候変動対策や脱炭素社会への移行をサポートする取り組みも進めております。気候変動リスクとしては、低炭素経済移行に伴う政策・法律・市場・評判・技術の変化等に起因する移行リスク、気候変動による資産に対する直接的な損傷やサプライチェーンの寸断による財務損失等の物理的リスクが挙げられます。当行グループの気候変動に関するリスクへの取り組みや情報開示が不十分であった場合又はそのように見做された場合などには、当行グループの業務運営や業績、財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(詳細については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組(1)TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言に基づく情報開示」参照) ③ 感染症による業務継続リスク新型コロナウイルスのような感染症が世界的に流行し、当行グループ役職員に多数の感染者が発生した場合、業務の全部または一部の継続が困難となり、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当行では衛生対策の徹底による感染防止策を講じるとともに業務継続体制の整備を図ることでリスクの軽減に努めております。 ④ 当行グループのビジネス戦略が奏功しないリスク当行は、収益力増強のために様々なビジネス戦略を実施しておりますが、規制緩和による多業種との競合やその他の外部要因が発生した場合には、これらの戦略が功を奏しない、当初想定していた結果をもたらさない、又は変更を余儀なくされ、当行グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当行は新規ビジネスについて、事業の将来性や銀行全体の資産に対する新規投資額の割合等を十分に検討したうえで投資を決定しており、仮にビジネス戦略が奏功しないリスクが顕在化した場合でもその影響は限定的なものであると考えております。 ⑤ 固定資産減損リスク当行グループは、保有する有形固定資産および無形固定資産について、現行の会計基準に従い減損会計を適用しておりますが、当該資産に係る収益性の低下や時価の下落等により、投資額の回収が見込めなくなった場合は減損損失を認識する可能性があります。減損損失を認識した場合、当行グループの財政状態および経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 繰延税金資産に係るリスク現時点におけるわが国の会計基準に基づき、一定の条件の下で、将来実現すると見込まれる税金負担額の軽減効果を、繰延税金資産として貸借対照表に計上することが認められております。当行グループは、現時点において想定される金融経済環境等のさまざまな予測・仮定を前提に将来の課税所得を合理的に見積り計上しておりますが、実際の課税所得が想定と異なること等により、繰延税金資産が減額された場合には、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 退職給付債務等の変動に係るリスク当行グループの退職給付費用や債務は、年金資産の期待運用利回りや将来の退職給付債務算出に用いる年金数理上の前提条件に基づいて算出しておりますが、実際の結果が予測値と異なる場合や前提条件に変更があった場合には追加損失が発生する可能性があります。なお、当行は2021年10月より在職中の職員の「確定給付企業年金(DB)」のすべてを「確定拠出年金(DC)」へ移行しております。これにより、当行における退職給付債務等は、在職中の職員の退職金にかかるもの約75億円(資産と負債の合計額)と、DC移行前に退職した職員の年金(閉鎖DB)の約54億円(資産と負債の合計額)となっております。このうち閉鎖DBについては、低リスクでの運用方針としていることおよび年金資産が退職給付債務を大幅に上回っていることから利回りの変動等から発生するリスクや積立不足による追加拠出等が発生するリスクは大幅に軽減されております。 ⑧ 規制変更のリスク当行グループは、現時点の規制(法律、規則、政策、会計制度、実務慣行等)に従って業務を遂行しております。将来、これらの規制の新設、変更、廃止ならびにそれらによって発生する事態が、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 格付低下のリスク格付機関が当行の格付を引き下げた場合、当行の市場部門において、取引条件が不利となる、または一定の取引の実施が困難となる可能性があります。このような事態が生じた場合には、資金調達費用の増加や資金調達そのものが困難となるなど、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。なお、株式会社格付投資情報センター(R&I)および株式会社日本格付研究所(JCR)による当行の長期発行体格付はいずれも「A+」であり、格付の方向性も「安定的」と評価されています。このことから格付低下によるリスク顕在化の懸念は低いものと考えております。 ⑩ 顧客情報に係るリスク当行グループは、個人情報・機密情報等のデータを有しており、その管理につきましては、マニュアルで管理方法を明確に定めるとともに、本人確認システムを導入する等、不正利用・流出を防止する体制を強化しております。しかしながら、これらの対策にも関わらず、重要な情報が外部に漏洩および滅失、毀損した場合には当行グループの信用が失墜し、当行グループの業務運営や、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑪ 重要な訴訟によるリスク当行グループは、法令諸規則の遵守の徹底に努め、法令違反の未然防止体制を強化しております。しかしながら、今後、様々な業務遂行にあたり、法令違反およびこれに対する訴訟が提起された場合には、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑫ サード・パーティリスク当行グループは、グループ内外の業務や、情報システムの運用・保守に関わる業務を、グループ内外の事業者へ委託しております。業務委託以外にも、業務提携の関係や、プラットフォームの利用などを通じて、当行グループの事業に外部の事業者が関わることがあります。これらの事業者に対しては、業務との関連性の度合いやリスクに応じて、契約前に、また契約中も、内部管理態勢、再委託先等の管理態勢、情報管理態勢等の確認やモニタリングを実施しています。 しかしながら、いわゆる「サード・パーティ」となるこれらの事業者において、重要なシステム障害、重要な法令違反や契約不履行、情報の外部漏洩等のインシデントが生じた場合には、当行グループの信用失墜や、業務運営の混乱などが生じ、業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 ⑬ 地政学的リスク当行グループが拠点とする沖縄県周辺において、軍事的な紛争などの当行グループのコントロールが及ばない地政学リスクが生じた場合には、当行グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当行グループは、これらのリスクを踏まえ、有事の際の従業員の避難や事業継続についての対応策などを業務手順に明記できるように取り組んでいます。