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ジャックス(8584)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

その他金融業 金融(除く銀行)

事業の概要

  • 国内クレジット事業
    ジャックスは、消費者が加盟店で商品を購入する際の分割払いや、サービスの利用代金を一時的に立て替えることで収益を得ています。信用調査を通じて承認された顧客に対して立替払いを行い、顧客からは分割払いで回収する仕組みです。また、加盟店からの保証申し込みに基づき、債務保証も行っています。
  • ペイメント事業
    クレジットカードの発行を通じて、カード会員が商品やサービスを購入した際の代金を加盟店に立替払いし、会員から回収することで収益を上げています。自社発行の「プロパーカード」と提携カードがあり、ショッピング機能のほかキャッシング機能も提供。家賃保証や集金代行サービスも手掛けています。
  • ファイナンス事業
    住宅ローンや銀行個人ローン(自動車、教育資金など)の保証業務が主力です。提携金融機関から消費者が資金を借り入れる際に、ジャックスが信用調査を行い、承認した顧客の債務を保証することで手数料収入を得ています。これにより、金融機関のリスクを低減し、消費者の資金調達を支援しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 国内事業
    ジャックスグループの主要な収益源であり、売上高は1,650.45億円、営業利益は291.76億円を計上しています。主にクレジット、ペイメント、ファイナンスの3部門を主力とし、信用調査や電算事務処理機能を活用して事業を展開しています。子会社では保険代理店、リース、債権回収サービスなども行っています。
  • 海外事業
    主にASEAN地域で二輪・オートローンなどのクレジット事業を展開しており、売上高は257.03億円ですが、営業利益は-36.3億円と赤字です。ベトナム、インドネシア、カンボジア、フィリピンに子会社を持ち、個人向け無担保ローンも取り扱っています。事業構造改革の一環として、一部事業の新規受付を停止しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Domestic 事業 1,650 292 17.7%
Overseas 事業 257 -36 -14.1%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,583 文字
3【事業の内容】当社グループは、当社、連結子会社7社および持分法適用会社1社で構成され、消費者信用業を主とする当社を中心に、子会社でリースなどの事業活動を展開しております。当社グループの報告セグメントは、「国内」「海外」の2つの区分となり、主な事業内容及び当社グループにおける位置づけは、次のとおりであります。セグメント事業内容会社名国内クレジット株式会社ジャックスペイメント株式会社ジャックスファイナンス株式会社ジャックスその他株式会社ジャックスジャックス債権回収サービス株式会社ジャックス・トータル・サービス株式会社ジャックスリース株式会社海外クレジットJACCS International Vietnam Finance Co.,Ltd.PT JACCS MITRA PINASTHIKA MUSTIKA FINANCE INDONESIAJACCS MICROFINANCE(CAMBODIA)PLC.JACCS FINANCE PHILIPPINES CORPORATIONCarsome Capital Sdn. Bhd.(注)ペイメントJACCS International Vietnam Finance Co.,Ltd.その他JACCS International Vietnam Finance Co.,Ltd.PT JACCS MITRA PINASTHIKA MUSTIKA FINANCE INDONESIAJACCS MICROFINANCE(CAMBODIA)PLC.JACCS FINANCE PHILIPPINES CORPORATIONCarsome Capital Sdn. Bhd.(注) (注)持分法適用会社であります。 (1) 国内事業国内では、クレジット、ペイメント、ファイナンスの3部門を主力事業としております。さらに、信用調査機能や情報システム機能等を活用し、事業活動を行っております。① 当社イ.クレジット消費者が当社の加盟店から商品の購入やサービスの提供を受け、分割払い等を希望する場合、当社が信用調査を行い、承認した顧客に対して加盟店に利用代金を立替払いし、顧客から分割払い等にて回収を行います。また、加盟店から保証申し込みがあった場合、当社が信用調査のうえ承認した顧客に対してその債務を保証し、顧客から分割払い等にて回収を行います。ロ.ペイメント(イ)カード消費者からカード申し込みを受け、当社が信用調査を行い、承認した顧客に対してクレジットカードを発行します。カード会員がクレジットカードを利用して、1回払い又は分割払い・リボルビング払いで商品やサービスを購入すると、当社がカード会員に代わって代金を加盟店に立替払いし、カード会員から約定に基づいて回収を行います。クレジットカードには、自社の「プロパーカード」と加盟店と提携して発行する「提携カード」があり、ショッピング機能のほかにキャッシング機能が附帯されています。また、融資専用の「ローンカード」があります。 (ロ)家賃保証当社と提携している不動産管理会社等から賃貸借契約に基づく家賃保証の申し込みを受け、当社が信用調査を行い、承認した顧客に対して不動産管理会社等に家賃等の立替払い及び保証し、顧客から家賃等の回収を行います。(ハ)集金代行提携先が顧客から定期的にお支払いを受ける代金を、当社の口座振替ネットワークを利用して集金を行います。ハ.ファイナンス(イ)住宅ローン保証消費者が当社の提携先から購入する投資用マンション資金を提携金融機関から借り受けるに当たり、当社が信用調査を行い、承認した顧客に対して、その債務を保証するものです。(ロ)銀行個人ローン保証消費者が自動車や教育資金等を提携金融機関から借り受けるに当たり、当社が信用調査を行い、承認した顧客に対して、その債務を保証するものです。ニ.その他リースや事業資金の融資を行っております。 ② 国内の関係会社(連結子会社)イ.その他(イ)各種保険代理店損害保険、生命保険の取扱代理店であるジャックス・トータル・サービス株式会社が、当社のカード会員及び当社社員向けに各種保険の販売を行っております。(ロ)リース当社の加盟店を代理店とした法人・個人向けのリース業務や、当社社用車及び什器・備品のリース業務をジャックスリース株式会社が行っております。リース料は当社が集金を代行しております。(ハ)サービサー(債権管理回収)「債権管理回収業に関する特別措置法(サービサー法)」に基づき、ジャックス債権回収サービス株式会社がサービサーとしての営業活動をしており、当社延滞債権の回収業務の受託及び買取を行っております。(ニ)その他デジタルギフト等の販売をジャックス・トータル・サービス株式会社が行っております。 (2) 海外事業海外では、主に二輪・オートローンのクレジット事業を行っております。① 海外の関係会社(連結子会社)イ.クレジット海外連結子会社4社において、二輪やオートローン等の取扱いを行っております。ロ.ペイメントベトナムのJACCS International Vietnam Finance Co.,Ltd.において、クレジットカードの発行を行っておりましたが、事業構造改革の一環で新規受付の中止及び既存会員の利用を停止しております。ハ.その他ベトナムのJACCS International Vietnam Finance Co.,Ltd.、カンボジアのJACCS MICROFINANCE(CAMBODIA)PLC.及びフィリピンのJACCS FINANCE PHILIPPINES CORPORATIONにおいて、個人向け無担保ローンの取扱いを行っております。インドネシアのPT JACCS MITRA PINASTHIKA MUSTIKA FINANCE INDONESIAにおいて、有担保ローン及び重機等のリースを行っておりましたが、新規受付を中止しております。 ② 海外の関係会社(持分法適用会社)マレーシアのCarsome Capital Sdn. Bhd.において、オートローン及びディーラーファイナンスの取扱いを行っております。 事業の系統図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
同業他社のみならず、異業種・フィンテック企業の参入等、競争環境が激化しているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
割賦販売法や貸金業法をはじめとする法令・規制等の適用を受けている。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:サイバーセキュリティリスク / システムリスク / 調達金利上昇リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

ジャックスは、クレジットカード事業、ローン事業、保証事業などを展開する総合的な金融サービス企業であり、特定の強力なブランドや特許、規制ライセンスによる独占的な優位性は確認できない。無形資産による明確な競争優位性は見られない。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

クレジットカードやローンサービスは、顧客が他のサービスへ乗り換える際に、手続きの手間やポイント失効などのデメリットが存在する。しかし、乗り換え障壁は限定的であり、競合他社との差別化が十分でない場合、スイッチング・コストは低いと言える。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ジャックスの事業モデルは、ユーザー数の増加が直接的にサービス価値を高めるネットワーク効果を生み出す構造ではない。個々の顧客との取引が中心であり、プラットフォーム型ビジネスのような広範なネットワーク効果は期待できない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

金融業界全体として、規模の経済や効率化によるコスト削減は常に追求されている。しかし、ジャックスが他社と比較して構造的に著しく低いコスト構造を有しているという明確な証拠はない。一部業務効率化の可能性はあるが、際立った優位性とは言えない。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

ジャックスは、クレジットカード、ローン、保証といった複数の金融サービスを、一定の規模で提供している。特にクレジットカード事業においては、一定の顧客基盤と加盟店網を有しており、業界内での一定の地位を確立している。これが効率的な事業運営に寄与している可能性がある。

  • MUFG連携による成長
    三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)との連携を強化し、顧客網の活用やBaaS(Banking as a Service)への商品追加、M&Aを通じた成長戦略を加速しています。これにより、新たな顧客獲得や事業領域の拡大が期待され、競争優位性を高める可能性があります。
  • 多様な事業ポートフォリオ
    国内ではクレジット、ペイメント、ファイナンス、リース、債権回収、保険代理店など多岐にわたる事業を展開し、海外ではASEAN地域を中心に二輪・オートローンなどのクレジット事業を行っています。これにより、特定の事業や地域に依存せず、リスクを分散しながら安定的な収益基盤を構築しています。
  • 強固なリスク管理体制
    ジャックスは、リスクマネジメントを経営の最重要課題と位置づけ、統合リスクマネジメント(ERM)を推進しています。信用リスク、市場リスク、オペレーショナルリスクなどを定量的に管理し、リスク許容度の範囲内で適切なリスクテイクを行うことで、財務健全性を確保し、持続的な成長を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • アジアでのトップブランド確立
    ジャックスは「アジアのコンシューマーファイナンスカンパニーとしてトップブランドを確立する」という長期ビジョンを掲げています。この目標達成のため、MUFGグループとの連携強化やM&Aを通じた成長戦略を加速し、事業構造改革を進める方針です。
  • MUFG連携とM&A加速
    MUFGグループの顧客網を最大限に活用し、新たな相互送客の仕組みを構築することで収益拡大を目指します。また、M&Aを含む成長投資を通じて、国内では脱炭素関連商材や家賃保証、銀行個人ローン保証の収益拡大、海外ではASEAN地域への進出を検討し、利益拡大を図ります。
  • 事業構造改革と財務健全性
    国内ではクレジット事業の選択と集中、営業効率化、ペイメント事業の収益性重視の戦略転換を進めます。海外では高収益商品への転換や新スコアリングシステム導入で良質債権を確保。ALM(資産負債管理)の高度化により財務健全性を確保し、資本効率の向上を目指します。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループでは、私たちが創業より大切にしてきた価値観や事業活動の基礎となる考え方を表すものとして、以下の「創業の精神」「経営理念」を定めております。また、これからどのような姿を目指すのかを明確にするため、「長期ビジョン」を掲げております。 創業の精神「信為萬事本(信を万事の本と為す)」「信義は全てのものごとの基本である」と捉え、消費者の皆様・お取引先の皆様との「信用」と「信頼」を第一に考え、事業に取り組む。 経営理念「夢のある未来」「豊かな社会」の実現に貢献する当社の事業を通じ、すべてのステークホルダーにとって「夢のある未来」「豊かな社会」となるよう尽力する。 長期ビジョン「アジアのコンシューマーファイナンスカンパニーとしてトップブランドを確立する」 当社グループは、コンシューマーファイナンスを通じて、人々の生活が豊かになるよう、グループの役職員が一体となり、これからも真摯に事業へ取り組んでまいります。 (2) 中長期的な会社の経営戦略2025年度よりスタートしました第15次中期3カ年経営計画「Do next!」では、長期ビジョンである「アジアのコンシューマーファイナンスカンパニーとしてトップブランドを確立する」の実現に向け、経営基盤の再構築を図ってまいります。そして、中期経営計画「Do next!」では、「MUFGグループとの連携拡充により変革と再成長に挑む3年間」をテーマとし、「MUFGグループとの連携とM&Aによる成長戦略の加速」「量から質への転換による抜本的な事業構造改革の推進」「ALMの高度化による財務健全性の確保と資本効率の向上」という3つの重点戦略の実行により、当社グループの持続的成長と企業価値の向上を目指してまいります。 (3) 目標とする経営指標当社グループは、2025年度を初年度とする中期経営計画「Do next!」を推進しておりますが、昨今の金融環境の急激な変化やインドネシアの業績回復の遅れなどを踏まえ、2026年5月に計画の一部見直しを行いました。具体的には、2026年度の計数計画を修正し、最終年度にあたる2027年度の計数計画を取り下げることとしました。中期経営計画「Do next!」で掲げている3つの重点戦略及びMUFGグループとの連携を加速し、課題解決に向けた施策の実行、各事業部門の構造改革に取り組むことで、中長期的な企業価値の向上を図ってまいります。(億円) 連結2025年度(実績)2026年度2027年度当初目標修正計画当初目標修正計画営業収益1,9231,9901,9252,045左記計画の取り下げ経常利益202250110310親会社株主に帰属する当期純利益153180100230 (4) 優先的に対処すべき課題当社グループにおける対処すべき課題は次のとおりです。 (当社グループにおける優先的に対処すべき課題)① 国内事業・成長・重点領域への経営資源の再配分・事業構造・コスト構造改革による生産性向上とコスト削減の実現 ② 海外事業・高収益商品中心のポートフォリオへの転換による、安定した経営基盤の確立・デジタル技術を活用したオペレーション改革と業務効率化の実現 ③ グループ全般・M&Aを活用した積極的な成長領域への投資・金融環境の変化に適応したアセットコントロール、調達の安定化・人的資本経営の高度化に向けた取り組み強化・マテリアリティに沿った環境・社会課題、サステナビリティマネジメントの取り組み強化 環境変化や想定される機会・リスクを的確に捉え、これらの諸課題に対処すべく、中期経営計画「Do next!」では「MUFGグループとの連携拡充により変革と再成長に挑む3年間」をテーマとし、3つの重点戦略の取り組みに注力しております。 (3つの重点戦略)① MUFGグループとの連携とM&Aによる成長戦略の加速・当社は、MUFGグループが推進するデジタル金融サービス「エムット」への参画に向けた取り組みを加速しています。具体的には、MUFGグループが構築する共通データ基盤への参画を通じて、グループ各社の顧客データを活用し、マーケティングの高度化を図ります。また、MUFGグループ横断の共通ポイントである「エムットポイント」の活用により、クロスセルの促進、顧客接点の拡大、競争力の強化を図り、当社の収益基盤強化につなげます。・M&Aを含む成長投資を通じて、国内ではクレジット事業における太陽光発電システムや蓄電池、電気自動車等の脱炭素関連商材、賃貸住宅向けの家賃保証、銀行個人ローン保証の収益拡大を図ります。また、海外では人口増加と経済発展が見込まれるASEAN地域を含む、新たな地域への進出を検討し、利益拡大を図ります。 ② 「量から質」への転換による抜本的な事業構造改革の推進・国内では、クレジット事業の選択と集中による営業推進体制の見直しや、営業関連業務の効率化に向けた新たな営業支援ツールの導入等、事業構造改革を推進します。また、ペイメント事業では収益性をより重視したクレジットカード戦略の転換や、事務センター効率化に向けた構造改革を推進します。・海外では、インドネシアの経営基盤の再構築に向けて、取扱商品の選択と集中や、新スコアリングシステムの活用により、良質債権の取扱高拡大と信用コスト圧縮を図ります。・MUFGグループベースでのAIを活用した審査モデルの検討やセキュリティ対策の導入・強化による業務効率化を図ります。 ③ ALMの高度化による財務健全性の確保と資本効率の向上・MUFGグループとのシナジーによる資金調達の多様化を検討し、財務基盤の強化を図ります。・金融環境の変化に適応した、アセットコントロールの強化による財務健全性の確保及び資本効率の向上を図ります。 (5) 統合リスクマネジメント(ERM)への取組① ERMの全体像について当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るべく、リスクマネジメントを経営上の最重要課題と位置づけ、グループベースでのリスクマネジメントの高度化に取り組んでおります。主要なリスクとして信用リスク、市場リスク、オペレーショナルリスクを定量化し、収益・リスク・資本のバランスをコントロールすることで財務の健全性の確保、リスク対比の収益性及び資本効率の向上を目指しております。ERMを推進するリスクマネジメントの統括部署としてリスク統括部を設置し、オペレーショナルリスクを中心とした定性的評価とリスクの低減を主眼に置いた守りのリスクマネジメントに加え、当社グループを取り巻く社内外のリスク環境の変化を受け、リスクアペタイトなどリスクの定量化を通じ、適切にリスクテイクしていく攻めのリスクマネジメントの体制を整備しております。リスク管理の健全性を担保した当社グループのリスクマネジメントの一元管理を行い、リスクの定量化による自己資本の充実度検証に加え、事業ポートフォリオマネジメントの高度化を目指しております。2025年9月には「リスクアペタイト・ステートメント」を制定し、具体的なリスクテイク方針として取るべきリスクや回避すべきリスクを定めました。中期経営計画「Do next!」のもと、MUFGグループとの連携拡充による「変革」と「再成長」に挑み、「健全性」「再成長」「社会性」のバランスを重視したリスクテイクを実施することを掲げております。リスクを持続的な成長に不可欠な要素と捉え、健全なリスクテイクを推奨するリスクカルチャーの醸成を目指してまいります。 (収益、リスク、資本の統合的管理イメージ) (財務健全性の確保)信用リスク、市場リスク、オペレーショナルリスクを定量化し、そのリスク量を自己資本と対比することで自己資本の充実度を検証、モニタリングしております。自己資本に対してリスク量の変動に備えたリスクバッファを確保したうえで、リスクキャパシティ(許容する最大リスク量)を設定し、リスクキャパシティとリスクアペタイト(進んで引き受けようとするリスクの種類と量)との差を未使用資本とし、成長投資や株主還元など、企業価値向上に向けた戦略的な意思決定に活かしております。2026年3月末日時点の計測したリスク量は、リスクキャパシティの範囲内に収まっており、現在の事業戦略を遂行する上で充分な財務健全性が確保されております。 ② 資本政策の方向性について株主の皆様への安定的かつ継続的な配当を経営の重要課題とし、内部留保の拡充と資本の有効活用によって、競争力の強化と株主価値を向上させることを配当政策の基本方針としております。中期経営計画「Do next!」における配当政策は、DOE(株主資本配当率)3.0%、又は連結配当性向40%を目安にいずれか高い方とし、1株あたり200円以上の安定的な利益還元に努めてまいります。また、2025年に株式会社三菱UFJ銀行と資本業務提携契約を締結し、第三者割当増資による新株式の発行を行いました。これにより業務と資本の両面から提携を深化・拡充していくとともに、第三者割当により調達した資金を国内外への成長投資(M&A)、事業構造改革、システム・DX投資に活用し、持続的な利益成長を目指してまいります。 ③ 事業ポートフォリオマネジメントについて当社グループは、取るべきリスクをとり、リスクに見合う収益を確保するため、事業のリスク資産に対する収益性と成長率を軸とした評価及び事業の重点戦略や個別課題に紐づく指標のモニタリングにより資源配分を検討、実行していく事業ポートフォリオマネジメントに取り組んでおります。また、国内及び海外事業セグメントに基づき、クレジット、ペイメント、ファイナンス、海外の4つを主軸とした事業ポートフォリオ戦略を立案・実行しております。主な取り組みとして、クレジット事業では調達金利の上昇により金融環境が大きく変化する中、収益率の改善や事業構造改革に着手し、安定的な利益確保に向けた事業体制の構築に取り組んでおります。海外事業では、中東紛争等に起因して世界情勢が先行き不透明であることに加え、インドネシアにおける規制強化の影響により、利益回復が遅延している状況にあります。このような状況を踏まえ、業容の見直しと事業ポートフォリオの転換を進めることで、安定した事業基盤の再構築を図ってまいります。さらに、既存事業の成長を促すリソース投入に加え、新事業やM&A等の戦略的投資に際し、適切な成長性や収益性の把握、リスク管理を行うことを目的に投資検討委員会を設置しております。こうした取り組みにより、各事業の成長性と資本効率及びリスク対比収益性と成長戦略等を総合的に勘案して評価・モニタリングを行い、グループにおける位置づけや事業運営方針について定期的に経営会議で検討し、取締役会で監督することで適切なリスクテイクを行ってまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループでは、私たちが創業より大切にしてきた価値観や事業活動の基礎となる考え方を表すものとして、以下の「創業の精神」「経営理念」を定めております。また、これからどのような姿を目指すのかを明確にするため、「長期ビジョン」を掲げております。 創業の精神「信為萬事本(信を万事の本と為す)」「信義は全てのものごとの基本である」と捉え、消費者の皆様・お取引先の皆様との「信用」と「信頼」を第一に考え、事業に取り組む。 経営理念「夢のある未来」「豊かな社会」の実現に貢献する当社の事業を通じ、すべてのステークホルダーにとって「夢のある未来」「豊かな社会」となるよう尽力する。 長期ビジョン「アジアのコンシューマーファイナンスカンパニーとしてトップブランドを確立する」 当社グループは、コンシューマーファイナンスを通じて、人々の生活が豊かになるよう、グループの役職員が一体となり、これからも真摯に事業へ取り組んでまいります。 (2) 中長期的な会社の経営戦略2025年度よりスタートしました第15次中期3カ年経営計画「Do next!」では、長期ビジョンである「アジアのコンシューマーファイナンスカンパニーとしてトップブランドを確立する」の実現に向け、経営基盤の再構築を図ってまいります。そして、中期経営計画「Do next!」では、「MUFGグループとの連携拡充により変革と再成長に挑む3年間」をテーマとし、「MUFGグループとの連携とM&Aによる成長戦略の加速」「量から質への転換による抜本的な事業構造改革の推進」「ALMの高度化による財務健全性の確保と資本効率の向上」という3つの重点戦略の実行により、当社グループの持続的成長と企業価値の向上を目指してまいります。 (3) 目標とする経営指標当社グループは、2025年度を初年度とする中期経営計画「Do next!」を推進しておりますが、昨今の金融環境の急激な変化やインドネシアの業績回復の遅れなどを踏まえ、2026年5月に計画の一部見直しを行いました。具体的には、2026年度の計数計画を修正し、最終年度にあたる2027年度の計数計画を取り下げることとしました。中期経営計画「Do next!」で掲げている3つの重点戦略及びMUFGグループとの連携を加速し、課題解決に向けた施策の実行、各事業部門の構造改革に取り組むことで、中長期的な企業価値の向上を図ってまいります。(億円) 連結2025年度(実績)2026年度2027年度当初目標修正計画当初目標修正計画営業収益1,9231,9901,9252,045左記計画の取り下げ経常利益202250110310親会社株主に帰属する当期純利益153180100230 (4) 優先的に対処すべき課題当社グループにおける対処すべき課題は次のとおりです。 (当社グループにおける優先的に対処すべき課題)① 国内事業・成長・重点領域への経営資源の再配分・事業構造・コスト構造改革による生産性向上とコスト削減の実現 ② 海外事業・高収益商品中心のポートフォリオへの転換による、安定した経営基盤の確立・デジタル技術を活用したオペレーション改革と業務効率化の実現 ③ グループ全般・M&Aを活用した積極的な成長領域への投資・金融環境の変化に適応したアセットコントロール、調達の安定化・人的資本経営の高度化に向けた取り組み強化・マテリアリティに沿った環境・社会課題、サステナビリティマネジメントの取り組み強化 環境変化や想定される機会・リスクを的確に捉え、これらの諸課題に対処すべく、中期経営計画「Do next!」では「MUFGグループとの連携拡充により変革と再成長に挑む3年間」をテーマとし、3つの重点戦略の取り組みに注力しております。 (3つの重点戦略)① MUFGグループとの連携とM&Aによる成長戦略の加速・当社は、MUFGグループが推進するデジタル金融サービス「エムット」への参画に向けた取り組みを加速しています。具体的には、MUFGグループが構築する共通データ基盤への参画を通じて、グループ各社の顧客データを活用し、マーケティングの高度化を図ります。また、MUFGグループ横断の共通ポイントである「エムットポイント」の活用により、クロスセルの促進、顧客接点の拡大、競争力の強化を図り、当社の収益基盤強化につなげます。・M&Aを含む成長投資を通じて、国内ではクレジット事業における太陽光発電システムや蓄電池、電気自動車等の脱炭素関連商材、賃貸住宅向けの家賃保証、銀行個人ローン保証の収益拡大を図ります。また、海外では人口増加と経済発展が見込まれるASEAN地域を含む、新たな地域への進出を検討し、利益拡大を図ります。 ② 「量から質」への転換による抜本的な事業構造改革の推進・国内では、クレジット事業の選択と集中による営業推進体制の見直しや、営業関連業務の効率化に向けた新たな営業支援ツールの導入等、事業構造改革を推進します。また、ペイメント事業では収益性をより重視したクレジットカード戦略の転換や、事務センター効率化に向けた構造改革を推進します。・海外では、インドネシアの経営基盤の再構築に向けて、取扱商品の選択と集中や、新スコアリングシステムの活用により、良質債権の取扱高拡大と信用コスト圧縮を図ります。・MUFGグループベースでのAIを活用した審査モデルの検討やセキュリティ対策の導入・強化による業務効率化を図ります。 ③ ALMの高度化による財務健全性の確保と資本効率の向上・MUFGグループとのシナジーによる資金調達の多様化を検討し、財務基盤の強化を図ります。・金融環境の変化に適応した、アセットコントロールの強化による財務健全性の確保及び資本効率の向上を図ります。 (5) 統合リスクマネジメント(ERM)への取組① ERMの全体像について当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るべく、リスクマネジメントを経営上の最重要課題と位置づけ、グループベースでのリスクマネジメントの高度化に取り組んでおります。主要なリスクとして信用リスク、市場リスク、オペレーショナルリスクを定量化し、収益・リスク・資本のバランスをコントロールすることで財務の健全性の確保、リスク対比の収益性及び資本効率の向上を目指しております。ERMを推進するリスクマネジメントの統括部署としてリスク統括部を設置し、オペレーショナルリスクを中心とした定性的評価とリスクの低減を主眼に置いた守りのリスクマネジメントに加え、当社グループを取り巻く社内外のリスク環境の変化を受け、リスクアペタイトなどリスクの定量化を通じ、適切にリスクテイクしていく攻めのリスクマネジメントの体制を整備しております。リスク管理の健全性を担保した当社グループのリスクマネジメントの一元管理を行い、リスクの定量化による自己資本の充実度検証に加え、事業ポートフォリオマネジメントの高度化を目指しております。2025年9月には「リスクアペタイト・ステートメント」を制定し、具体的なリスクテイク方針として取るべきリスクや回避すべきリスクを定めました。中期経営計画「Do next!」のもと、MUFGグループとの連携拡充による「変革」と「再成長」に挑み、「健全性」「再成長」「社会性」のバランスを重視したリスクテイクを実施することを掲げております。リスクを持続的な成長に不可欠な要素と捉え、健全なリスクテイクを推奨するリスクカルチャーの醸成を目指してまいります。 (収益、リスク、資本の統合的管理イメージ) (財務健全性の確保)信用リスク、市場リスク、オペレーショナルリスクを定量化し、そのリスク量を自己資本と対比することで自己資本の充実度を検証、モニタリングしております。自己資本に対してリスク量の変動に備えたリスクバッファを確保したうえで、リスクキャパシティ(許容する最大リスク量)を設定し、リスクキャパシティとリスクアペタイト(進んで引き受けようとするリスクの種類と量)との差を未使用資本とし、成長投資や株主還元など、企業価値向上に向けた戦略的な意思決定に活かしております。2026年3月末日時点の計測したリスク量は、リスクキャパシティの範囲内に収まっており、現在の事業戦略を遂行する上で充分な財務健全性が確保されております。 ② 資本政策の方向性について株主の皆様への安定的かつ継続的な配当を経営の重要課題とし、内部留保の拡充と資本の有効活用によって、競争力の強化と株主価値を向上させることを配当政策の基本方針としております。中期経営計画「Do next!」における配当政策は、DOE(株主資本配当率)3.0%、又は連結配当性向40%を目安にいずれか高い方とし、1株あたり200円以上の安定的な利益還元に努めてまいります。また、2025年に株式会社三菱UFJ銀行と資本業務提携契約を締結し、第三者割当増資による新株式の発行を行いました。これにより業務と資本の両面から提携を深化・拡充していくとともに、第三者割当により調達した資金を国内外への成長投資(M&A)、事業構造改革、システム・DX投資に活用し、持続的な利益成長を目指してまいります。 ③ 事業ポートフォリオマネジメントについて当社グループは、取るべきリスクをとり、リスクに見合う収益を確保するため、事業のリスク資産に対する収益性と成長率を軸とした評価及び事業の重点戦略や個別課題に紐づく指標のモニタリングにより資源配分を検討、実行していく事業ポートフォリオマネジメントに取り組んでおります。また、国内及び海外事業セグメントに基づき、クレジット、ペイメント、ファイナンス、海外の4つを主軸とした事業ポートフォリオ戦略を立案・実行しております。主な取り組みとして、クレジット事業では調達金利の上昇により金融環境が大きく変化する中、収益率の改善や事業構造改革に着手し、安定的な利益確保に向けた事業体制の構築に取り組んでおります。海外事業では、中東紛争等に起因して世界情勢が先行き不透明であることに加え、インドネシアにおける規制強化の影響により、利益回復が遅延している状況にあります。このような状況を踏まえ、業容の見直しと事業ポートフォリオの転換を進めることで、安定した事業基盤の再構築を図ってまいります。さらに、既存事業の成長を促すリソース投入に加え、新事業やM&A等の戦略的投資に際し、適切な成長性や収益性の把握、リスク管理を行うことを目的に投資検討委員会を設置しております。こうした取り組みにより、各事業の成長性と資本効率及びリスク対比収益性と成長戦略等を総合的に勘案して評価・モニタリングを行い、グループにおける位置づけや事業運営方針について定期的に経営会議で検討し、取締役会で監督することで適切なリスクテイクを行ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、物価上昇の継続による影響が残るなか、雇用・所得環境の改善が下支えとなり、個人消費は持ち直しの動きがみられるなど、景気は緩やかな回復基調を維持しております。一方、米国の通商政策の動向や中東情勢の緊迫化、日銀の政策金利の引き上げなどによる個人消費の先行きは、依然として不透明な状況が続いております。このようななか、当社グループは、2025年度を初年度とする中期3カ年経営計画「Do next!」をスタートさせ、当社グループの長期ビジョンである「アジアのコンシューマーファイナンスカンパニーとしてトップブランドを確立する」の実現に向けて経営基盤の再構築を図っております。本中期経営計画では、株式会社三菱UFJ銀行(以下、「三菱UFJ銀行」という。)との資本業務提携契約に基づき、テーマを三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下、「MUFGグループ」という。)との連携拡充により「変革」と「再成長」に挑む3年間とし、3つの重点戦略の実行により、当社グループの持続的成長と企業価値の向上に取り組んでおります。・MUFGグループとの連携とM&Aによる成長戦略の加速・「量から質」への転換による抜本的な事業構造改革の推進・ALMの高度化による財務健全性の確保と資本効率の向上 当連結会計年度の経営成績は、国内事業では経営環境の変化に対応するため、事業構造改革を行い、各事業戦略に基づいた施策を実施しました。クレジット事業では、住宅関連商品が堅調に推移したほか、オートローンにおける施策展開が奏功し、取扱高が増加しました。ペイメント事業及びファイナンス事業においては、既存提携先との安定的な取引が継続されたことで、取扱高の拡大に寄与しました。海外事業では、ベトナムにおける四輪需要の拡大やカンボジアでの営業エリア拡大への注力により一定の成果を残すことができました。一方、インドネシアでは事業環境の低迷が続いており、事業構造改革の効果が十分に発現せず業績の回復が遅れていることから、海外事業全体としては取扱高が減少しました。この結果、連結取扱高は5兆8,285億64百万円(前年同期比2.2%増)となりました。連結営業収益は、債権流動化による金融収益が減少したものの、割賦利益繰延残高の戻し入れ及び信用保証残高の積み上げにより1,923億15百万円(前年同期比0.7%増)となりました。連結営業費用は、海外事業の債権良質化により貸倒関連費用は減少したものの、国内事業における調達金利の上昇と資金需要の拡大により金融費用が増加し、1,719億円(前年同期比4.0%増)となりました。以上の結果、連結経常利益は202億58百万円(前年同期比21.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は153億14百万円(前年同期比17.8%減)となりました。 セグメント別営業実績は、以下のとおりであります。 「国内事業」(クレジット事業)ショッピングクレジットは、営業体制の強化や資材価格・人件費の高騰に伴う取扱単価の上昇を背景に住宅リフォームの取り扱いが拡大したほか、太陽光発電におけるセカンダリーソーラーの需要増加による産業用ソーラーの伸長など、住宅関連商品が堅調に推移し、取扱高及び営業収益が増加しました。オートローンは、各インポーターの販売戦略と連動した施策や地場の中古車販売店への深耕を継続するとともに、利上げにより低下したシェアが回復傾向を示していることから、取扱高が増加しました。営業収益は、割賦利益繰延残高の戻し入れにより増加しました。この結果、当事業の取扱高及び営業収益が増加しました。 (ペイメント事業)カードショッピングは、分割払いの取り扱いを推進したものの、一部提携先との提携終了やポイント付与条件の改定による利用減少により、取扱高が減少しました。営業収益は、取扱高及びリボ残高の低下を主因に減少しました。カードキャッシングは、低金利カードの会員獲得を継続したことによりローンカードの債権残高が拡大しましたが、プロパーカードの低迷を補うには至らず、取扱高及び営業収益が減少しました。家賃保証は、主要提携先との安定的な取引拡大及び新規提携先の積み上げにより、取扱高及び営業収益が増加しました。集金代行は、不動産管理会社やスポーツクラブ関連を中心とした既存提携先における取引拡大のほか、インサイドセールスの強化による新規提携先の拡大により請求件数が増加したことから、取扱高及び営業収益が増加しました。この結果、当事業の取扱高は増加しましたが、営業収益が減少しました。 (ファイナンス事業)投資用マンション向け住宅ローン保証は、提携金融機関と連携した施策展開に加え、物件価格の高騰を背景とした取扱単価の上昇により、取扱高及び営業収益が増加しました。銀行個人ローン保証は、三菱UFJ銀行及び地方銀行等での取り扱いが堅調に推移したほか、ローン実行率の向上施策を実施したことで、取扱高及び営業収益が増加しました。この結果、当事業の取扱高及び営業収益が増加しました。 (その他の事業)オートリースは、所有から利用へと消費者意識が変化し市場が拡大するなか、推進体制の拡充やニーズに応えた運用の見直しなどにより保有台数が堅調に拡大し、取扱高及び営業収益が増加しました。事業資金融資は、資金需要の低迷により取扱高は減少しましたが、返済期間の長期化により営業収益が増加しました。この結果、当事業の取扱高は減少しましたが、営業収益が増加しました。 以上の結果、国内事業におけるセグメント取扱高は5兆7,676億23百万円(前年同期比2.6%増)、セグメント営業収益は1,704億15百万円(前年同期比3.3%増)、セグメント利益は228億88百万円(前年同期比21.6%減)となりました。 「海外事業」(クレジット事業)ベトナムでは、政府による電気自動車の普及推進に伴う需要の拡大により、四輪の取り扱いが堅調に推移し、取扱高が増加しました。営業収益は、未収債権の抑制を目的に商用車の取り扱いを停止していることから営業債権残高が縮小し、減少しました。インドネシアでは、事業構造改革の一環で、未収債権が高止まりにある四輪や中古二輪の取り扱いを停止していることにより、取扱高及び営業収益が減少しました。カンボジアでは、営業エリアの継続的な拡大や遠方顧客向け申込手続きの効率化の取り組みが効果を発揮し、取扱高及び営業収益が増加しました。フィリピンでは、収益性の改善を目的とした審査の厳格化や利上げの実施により、取扱高が減少しましたが、営業収益は営業債権残高の積み上げにより増加しました。この結果、当事業の取扱高及び営業収益が減少しました。 (ペイメント事業)ベトナムで展開するクレジットカードは、事業構造改革の一環で新規受付の中止及び既存会員の利用を停止しております。この結果、当事業の取扱高及び営業収益は減少しました。 (その他の事業)ベトナムやカンボジアで展開する個人向け無担保ローンは、ベトナムでは既存顧客を中心としたテレセールスや営業活動の強化が奏功し、取扱高が増加しました。営業収益は、未収債権の抑制を目的に審査の厳格化を行い、営業債権残高が縮小したことにより減少しました。カンボジアでは、未収債権の抑制を図るため審査の厳格化を継続したことにより、取扱高及び営業収益が減少しました。インドネシアで展開するリースは、事業構造改革の一環で新規受付を中止した影響により、取扱高及び営業収益が減少しました。この結果、当事業の取扱高及び営業収益が減少しました。 以上の結果、海外事業におけるセグメント取扱高は609億41百万円(前年同期比23.4%減)、セグメント営業収益は218億97百万円(前年同期比14.8%減)、セグメント損失は24億65百万円(前年同期は36億30百万円の損失)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ298億64百万円減少し、1,446億34百万円となりました。 各事業活動におけるキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果獲得した資金は231億36百万円(前連結会計年度は451億70百万円の使用)となりました。収入の主な内訳は、売上債権の減少額615億67百万円であり、支出の主な内訳は、その他の資産の増加額318億42百万円であります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は122億29百万円(前連結会計年度は74億48百万円の使用)となりました。収入の主な内訳は、投資有価証券の売却による収入23億90百万円であり、支出の主な内訳は、有形及び無形固定資産の取得による支出110億37百万円、投資有価証券の取得による支出36億41百万円であります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は411億59百万円(前連結会計年度は397億38百万円の獲得)となりました。収入の主な内訳は、債権流動化借入れによる収入3,423億30百万円、長期借入れによる収入2,186億23百万円、株式の発行による収入390億84百万円であり、支出の主な内訳は、債権流動化借入金の返済による支出3,309億43百万円、長期借入金の返済による支出2,196億22百万円、社債の償還による支出736億38百万円、コマーシャル・ペーパーの減少額297億円であります。 ③ 営業実績当社グループにおけるセグメント別営業実績は、次頁のとおりであります。 連結セグメント別取扱高セグメントの名称(内訳)前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)構成比(%)国内クレジット1,370,91324.41,402,48224.32.3ペイメント2,980,66753.03,062,34853.12.7ファイナンス847,20815.1891,98615.55.3その他422,7367.5410,8057.1△2.8国内計5,621,526100.05,767,623100.02.6海外クレジット72,86291.656,55892.8△22.4ペイメント9651.200.0△99.9その他5,7227.24,3827.2△23.4海外計79,550100.060,941100.0△23.4合計5,701,077-5,828,564-2.2 連結セグメント別営業収益セグメントの名称(内訳)前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)金額(百万円)構成比(%)金額(百万円)構成比(%)国内クレジット66,29840.269,14640.64.3ペイメント44,56427.044,02925.8△1.2ファイナンス38,20723.141,53624.48.7その他14,1778.614,5578.52.7事業収益計163,24998.9169,27099.33.7金融収益1,7961.11,1450.7△36.2国内計165,045100.0170,415100.03.3海外クレジット20,04878.017,84581.5△11.0ペイメント2290.91090.5△52.1その他5,31920.73,80017.4△28.6事業収益計25,59799.621,75599.4△15.0金融収益1050.41410.634.2海外計25,703100.021,897100.0△14.8国内・海外事業収益計188,84799.0191,02599.31.2国内・海外金融収益計1,9011.01,2860.7△32.3合計190,748100.0192,312100.00.8 (注)セグメント間の内部営業収益又は振替高は記載しておりません。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容イ.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。 ロ.財政状態連結貸借対照表の概要 2025年3月期末(百万円)2026年3月期末(百万円)増減(百万円)増減率(%)流動資産3,701,3793,637,041△64,337△1.7固定資産105,406115,3789,9719.5資産計3,806,7863,752,420△54,365△1.4流動負債1,949,5451,881,402△68,142△3.5固定負債1,601,4311,568,641△32,790△2.0負債計3,550,9763,450,043△100,933△2.8(内、有利子負債)(2,946,259)(2,872,081)(△74,178)(△2.5)純資産255,809302,37646,56718.2(内、自己資本)(248,273)(296,649)(48,376)(19.5) (注)上表の(内、有利子負債)には、リース債務は含めておりません。 (流動資産)当連結会計年度の流動資産は、前連結会計年度に比べ643億37百万円減少し、3兆6,370億41百万円となりました。これは、割賦売掛金が減少したこと等によるものであります。 (固定資産)当連結会計年度の固定資産は、前連結会計年度に比べ99億71百万円増加し、1,153億78百万円となりました。これは、投資有価証券、退職給付に係る資産の増加等によるものであります。 (流動負債)当連結会計年度の流動負債は、前連結会計年度に比べ681億42百万円減少し、1兆8,814億2百万円となりました。これは、1年内償還予定の社債等有利子負債、支払手形及び買掛金が減少したこと等によるものであります。 (固定負債)当連結会計年度の固定負債は、前連結会計年度に比べ327億90百万円減少し、1兆5,686億41百万円となりました。これは長期借入金等有利子負債が減少したこと等によるものであります。 (純資産)当連結会計年度の純資産は、前連結会計年度に比べ465億67百万円増加し、3,023億76百万円となりました。これは、資本剰余金、資本金、利益剰余金の増加等によるものであります。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報イ.キャッシュ・フローの状況当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 ロ.資金需要当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、当社グループのクレジット事業、ペイメント事業における取り扱いに伴う提携先への立替金やお客様への融資業務及び各事業についての一般管理費等があります。また、設備資金需要としては、情報処理のための基幹システムに対する無形固定資産投資等があります。 ハ.財務政策当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、メインバンクを中心とした金融機関からの借入、社債、コマーシャル・ペーパー、債権流動化により幅広く資金調達を行っております。資金調達については、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、既存借入先・社債等の償還時期等を考慮の上、調達規模、調達手段について資金計画を作成し、状況を適宜判断して実施しております。当社グループの主要な事業資産である割賦売掛金の回収期間に応じて、有利子負債の調達を行っており、当期末の有利子負債残高は、2兆8,720億81百万円となりました。調達構成については、資金調達コストの増加抑制に努めながら、過度の金利変動リスクに晒されないよう、資金調達の7割程度を固定金利で調達しております。また、将来の金利変動への対応として、金利変動型商品の取り扱いも考慮した最適な資金調達構成の構築等、ALMの高度化による財務健全性の確保に取り組んでおります。当社グループは、本報告書提出時点において、株式会社格付投資情報センター(R&I)から長期債はA+、コマーシャル・ペーパーはa-1、株式会社日本格付研究所(JCR)から長期債はA+、コマーシャル・ペーパーはJ-1の格付けを取得しております。また、国内金融機関において合計1,300億円のコミットメントラインを設定しており、流動性リスクへの対応も講じております。海外子会社につきましては、運転資金、設備資金ともに現地銀行、邦銀現地法人、親子ローン等により調達を行っております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。 (3) 特定金融会社等の開示に関する内閣府令(平成11年5月19日 大蔵省令第57号)に基づく貸付金の状況当社の貸付金の状況は次のとおりであります。① 貸付金の種別残高内訳2026年3月31日現在貸付種別件数(件)構成割合(%)残高(百万円)構成割合(%)平均約定金利(%)消費者向 無担保(住宅向を除く)151,73897.9339,82315.6515.72有担保(住宅向を除く)2,4541.5826,46910.402.49住宅向-----計154,19299.5166,29326.0510.13事業者向 計7610.49188,14773.951.46合計154,953100.00254,440100.003.44 ② 資金調達内訳2026年3月31日現在借入先等残高(百万円)平均調達金利(%)金融機関等からの借入2,246,5661.14その他555,8000.88 社債・CP555,8000.88合計2,802,3661.09自己資本310,185- 資本金・出資額35,680- (注)1.「自己資本」は、資産の合計額より負債の合計額並びに配当金の予定額を控除し、引当金(特別法上の引当金を含む)の合計額を加えた額を記載しております。2.「平均調達金利」は、当事業年度末の借入金残高に対する加重平均利率を記載しております。 ③ 業種別貸付金残高内訳2026年3月31日現在業種別先数(件)構成割合(%)残高(百万円)構成割合(%)製造業----建設業----電気・ガス・熱供給・水道業----運輸・通信業----卸売・小売業、飲食店150.017990.31金融・保険業40.00162,95264.04不動産業390.0324,3959.59サービス業----個人148,20399.9666,29326.05その他----合計148,261100.00254,440100.00 ④ 担保別貸付金残高内訳2026年3月31日現在受入担保の種類残高(百万円)構成割合(%)有価証券-- うち株式--債権-- うち預金--商品7990.31不動産50,86519.99財団--その他--計51,66420.31保証--無担保202,77579.69合計254,440100.00 ⑤ 期間別貸付金残高内訳2026年3月31日現在期間別件数(件)構成割合(%)残高(百万円)構成割合(%)1年以下134,82687.0166,51326.141年超 5年以下10,1656.56162,14763.735年超 10年以下7,8395.062,3240.9110年超 15年以下340.02540.0215年超 20年以下180.011800.0720年超 25年以下370.022420.1025年超2,0341.3122,9769.03合計154,953100.00254,440100.00一件当たり平均期間 1.92年 (注)期間は、約定期間によっております。

事業リスク

  • サイバーセキュリティ
    外部からの不正アクセスやウイルス感染により、個人情報が流出したり、システムが停止したりするリスクがあります。これにより、損害賠償の発生や企業の評判悪化につながり、事業継続に重大な影響を及ぼす可能性があります。
  • システム障害リスク
    自然災害、サイバー攻撃、停電、機器故障などにより、システムや通信ネットワークに重大な障害が発生するリスクがあります。これにより、業務が停止し、顧客や加盟店へのサービス提供ができなくなり、企業の信頼性や評判が大きく損なわれる可能性があります。
  • 調達金利上昇リスク
    金融市場の変化や企業の信用力低下により、資金調達にかかる金利が上昇するリスクがあります。これにより、借入金や社債の金利負担が増加し、金融費用が増大することで、収益性が悪化する可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|15,339 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) リスクマネジメントの全体像① リスクマネジメントの体制当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るべく、リスクマネジメントを経営上の最重要課題と位置づけ、「リスクマネジメント基本規程」に基づき統合リスクマネジメント(ERM:Enterprise Risk Management)を推進することにより、リスクマネジメントの高度化に取り組んでおります。当社グループを取り巻くリスクを網羅的に把握し、定量、定性双方の視点からの評価を行い、事前に対策を講じることによって損失の回避又は低減を図るとともに、リスク許容度の範囲内で適切なリスクテイクを行うことを基本方針としております。また、2025年9月に制定した「リスクアペタイト・ステートメント」では、取るべきリスク、回避すべきリスクを定めるなどリスクテイクの方針を明確にし、健全なリスクテイクに取り組んでおります。 当社は、代表取締役社長が委員長を務める会議体として、リスク管理委員会及び投資検討委員会をはじめ、各種委員会を設置しております。リスク管理委員会は、各委員会から報告を受け、グループに影響を及ぼす重要なリスクの抽出と評価、見直し、対策の決定に加え、リスクテイクの適正な水準及び範囲等について検討、討議し、またその履行状況等をモニタリングしております。投資検討委員会は、当社グループが更なる成長を目指すために必要な新事業、海外事業やM&A等の投資の意思決定に際し、適切な成長性や収益性の把握及びリスク評価を行っております。各委員会で検討、討議した内容は、必要に応じて経営会議及び取締役会へ報告し、ERMの実効性の確保を図っております。攻めと守りの体制により経営陣は、各種リスク状況を把握したうえで意思決定を行っております。 (リスクマネジメント体制図) ・信用リスク管理委員会適正な加盟店管理、顧客与信等に関わる信用リスクの統合的な管理・ALM運営委員会金利リスクや流動性リスクの管理・オペレーショナルリスク管理委員会適正な業務執行やインシデントの管理・ITセキュリティ管理委員会サイバーセキュリティリスク、システムリスク、IT分野の情報関連リスクの管理 当社グループでは、「3つの防衛線」の考え方に基づいたリスク管理体制を構築しております。第1線は、リスクオーナーとしてリスク管理の運用に責任を持ちます。第2線は、第1線が行うリスク管理プロセスのモニタリング、監督を行い、リスクを一元管理しております。第3線は、内部監査部門として業務及び内部統制に加え、リスク管理プロセスの有効性を監査しております。内部監査により抽出されたリスク情報等は、リスク統括部(第2線)に連携され、第1線のリスク管理プロセスの改善に反映しております。 (3つの防衛線) ② リスクマネジメントのプロセス社内外の経営環境の変化に伴い、当社グループを取り巻くリスクは多様化、複雑化しております。様々な環境の変化に応じてリスク管理を適宜見直し、新たなリスクにも対応していくため、以下に掲げるプロセスに従ってリスクマネジメント業務を実践しております。 当社グループでは、毎年、リスクアセスメントによりリスクカテゴリ毎に想定しうるリスクを漏れなく抽出し、リスク事象の影響度・発生頻度に応じた重要性の分析、評価を行うとともに、対応策を策定・実行しております。リスクアセスメントにより抽出されたリスクは全社的な観点からリスク評価を行い、優先的に対策を講じるべき重要なリスクをリスクマップとして可視化しております。特に重要度が高いと認識したリスクに対しては、トップリスクとして選定し、PDCAで管理するとともに、各種委員会で定期的なモニタリング及び機動的な対応を行うことでリスクの低減、維持を図っております。各リスクへの対応状況は、インシデント管理等によるモニタリングや対策の有効性検証を行い、必要に応じて改善策の検討を行います。なお、これら一連のリスクマネジメントのプロセス、対応状況は、定期的にリスク管理委員会へ報告、討議され、必要に応じて経営会議及び取締役会へ報告しております。 (2) 主要なリスクの詳細当社グループは、管理すべきリスクを「経営戦略に関わるリスク」(経営上の戦略的な意思決定に関わるリスク)と「業務執行に関わるリスク」(日常的な業務運営に関わるリスク)に分類し、統合的に管理しております。またリスクアセスメントを基に重要リスクをリスクマップとして可視化し、重要度に応じたリスク対策を実施しております。 (リスクカテゴリ一覧)経営戦略に関わるリスク業務執行に関わるリスク①事業戦略に関わるリスク⑨災害・疫病リスク②経済・競争環境に関わるリスク⑩サイバーセキュリティリスク③カントリーリスク⑪システムリスク④法令・規制に関わるリスク⑫情報関連リスク⑤気候変動リスク⑬事務リスク⑥信用リスク⑭コンプライアンスリスク⑦市場関連リスク⑮人的リスク⑧人権リスク⑯評判リスク 直近の当社グループを取り巻く外部環境や内部環境を踏まえ、その重要度を評価し直し、以下のリスクの配置変更、また追加等をしております。 ③カントリーリスク:影響度・発生頻度を2-1から2-2へ変更⑨災害・疫病リスク:影響度・発生頻度を3-1から3-2へ変更⑭法令違反や不祥事案の発生リスク及び委託先に関わるリスク:従来のコンプライアンスリスクから特に重要なリスクとして抽出 (リスクマップ)影響度(3)影響が極めて甚大①事業戦略に関わるリスク⑦流動性リスク(*)⑫個人情報の漏えい・紛失リスク(*)⑭法令違反や不祥事案の発生リスク(*)⑯評判リスク⑨災害・疫病リスク⑩サイバーセキュリティリスク (2)影響が大きい④法令・規制に関わるリスク⑦投資有価証券等の価格下落リスク(*)⑧人権リスク②経済・競争環境に関わるリスク③カントリーリスク⑥貸倒関連費用の増加リスク(*)⑥加盟店・取引先の不正・経営破綻リスク(*)⑦調達金利上昇リスク(*)⑭委託先に関わるリスク(*)⑮人的リスク⑪システムリスク(1)影響が一定程度有⑤気候変動リスク⑦為替変動リスク(*)⑬事務リスク (1)まれに発生(2)しばしば発生(3)頻繁に発生発生頻度 (注) 1.各リスクカテゴリでは、様々なリスクを抽出しております。(*)の項目は、リスクカテゴリで抽出した主なリスクを記載しております。2.2026年3月末日時点において認識したものになります。 当社グループは、優先的かつ重点的に管理すべき特に重要なリスクをリスク管理委員会、経営会議、取締役会を通じて経営レベルで議論したうえで、トップリスクとして選定しております。選定したトップリスクに対しては、PDCAで管理するとともに、各種委員会で定期的なモニタリング及び機動的な対応を行うことでリスクの低減、維持を図っております。2026年3月末日時点で認識したトップリスクは以下のとおりです。直近の当社グループを取り巻く外部環境や内部環境を踏まえ、その重要性を評価し直し、法令違反や不祥事案の発生リスク、災害・疫病リスクの2つをトップリスクとして追加しております。 (トップリスク)リスク項目リスクシナリオ対応策サイバーセキュリティリスク外部からの不正アクセスやウイルス感染等による個人情報の流出、システム停止に伴う業務の停止、損害賠償の発生、評判の悪化多層的な技術的対策、専門組織を中心とした組織的な対応に加え、継続的な社員教育等によりセキュリティ体制を強化システムリスク自然災害、サイバーインシデント、停電、機器故障等によるシステム、通信ネットワークの重大な障害発生に伴う業務の停止、お客様や加盟店へのサービス提供の停止、評判の悪化耐震対策、冗長化、障害対応訓練等によるシステムの安定稼働、セキュリティの維持及びシステム委託先に対する管理体制の強化調達金利上昇リスク金融市場の変化、格付けや信用力の低下による借入、社債の金利の上昇により金融費用が増加ALMによる資産・負債のデュレーション管理及び金利シナリオに応じた調達方法の検討、実施(デリバティブ取引によるヘッジ、金利固定化推進)貸倒関連費用の増加リスク個人の信用状況の悪化、与信精度の低下、不正申込の増加、加盟店経営状況や不動産市場の悪化などによる貸倒引当金の積み増し部門間連携を強化し、与信精度の向上、不正申込の排除、回収強化等による良質債権の確保法令違反や不祥事案の発生リスク法令違反等に関連した不祥事案が発生し、監督官庁から処分を受けることによる業務停止、当社グループの社会的信用の失墜事業ごとに定める内部管理部門による監督や役職員の教育、意識向上。経営層を含めた組織的な体制の運営災害・疫病リスク首都圏直下型地震をはじめとした大規模な自然災害、事故等が発生し、事業継続に必要な人的及び物的資産が重大な被害を受けることによる業務の停止危機管理体制の運営や業務代替可能な体制を構築するなど、事業継続計画(BCP)を策定。実効性を確保するためBCPの見直しを実施 (注) 上記は認識しているリスクの一部であり、上記以外のリスクによって経営上、特に重大な影響が生じる可能性があります。 (経営戦略に関わるリスク)①事業戦略に関わるリスクリスク内容影響当社グループは、消費者信用業を主とする当社と関係会社8社で構成されており、長期ビジョンとして「アジアのコンシューマーファイナンスカンパニーとしてトップブランドを確立する」を掲げております。2026年度は第15次中期3カ年経営計画「Do next!」の2年目となり、引き続き長期ビジョンの実現に向けた成長戦略、事業構造改革及び財務戦略を実行してまいりますが、事業環境が激変し、想定外のリスクに晒された場合、当社グループの業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの事業における連単比率は、当社の占める割合が極めて高いものとなっておりますが、関係会社に関連する事業上のリスクが大きく顕在化した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。対応2025年度よりスタートした中期経営計画「Do next!」では、MUFGグループとの連携拡充による「変革」と「再成長」のテーマのもと、成長戦略、事業構造改革及び財務戦略を実行しております。MUFGグループ連携により、M&Aを含めた成長投資を加速し、成長・重点領域における収益拡大を図ることに加え、経営資源の再配分等による収益性や生産性の向上を目指します。中期経営計画「Do next!」の詳細は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。各事業戦略の実行においては、リスク・リターンを意識した事業の収益性と成長性を軸とした評価、資源配分を検討、実行していく事業ポートフォリオマネジメントに加え、リスクアペタイトの設定やリスク量に対する自己資本の充実度を検証する財務健全性の確保に取り組んでまいります。その中で規律をもった経営判断を行っていくため、「投資検討委員会」による新事業、海外事業やM&A等に係る収益性や成長性、関連リスクに対する評価を行う体制を整備しております。「投資検討委員会」の評価を経て実行された新規投資は、一定期間経営会議でモニタリングをすることで、継続的な検証を行います。また、各事業戦略の阻害要因として、本項に示す各種リスクを重大リスクとして捉え、対策を実施することにより、リスクの低減等を図ってまいります。 ②経済・競争環境に関わるリスクリスク内容影響(経済環境の悪化・不確実性の増大)当社グループは、経営理念『「夢のある未来」「豊かな社会」の実現に貢献する』ことを掲げ、国内外のクレジット事業、ペイメント事業、ファイナンス事業等を通じて消費者向け金融サービスを展開しておりますが、個人消費の動向が当社グループの業績に大きく影響します。今後、世界経済の低迷や物価・金利の上昇等の影響を受けて個人消費が減退することにより、当社グループの業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。(競争環境の激化・悪化)当社グループを取り巻く消費者信用の競争環境は、同業他社のみならず、異業種・フィンテック企業の参入等、目まぐるしく変化しております。同業他社等との競争激化による収益性の低下やDXの推進による新サービスの開発・提供の遅れ、業務効率の向上が図れないことにより、市場での競争力が低下し、当社グループの業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。対応こうした経済環境や競争環境の変化を踏まえ、事業ポートフォリオマネジメントによる全社戦略の立案や経営資源の適正配分を通じて、商品・サービスの選択と集中や成長分野への投資、Web化・自動化等による品質と生産性の向上等、中期経営計画「Do next!」に掲げる成長戦略や事業構造改革を実行してまいります。 ③カントリーリスクリスク内容影響当社グループは、ベトナム、インドネシア、フィリピン、カンボジア、マレーシアの5カ国において事業を展開し、新たにシンガポールへ進出します。各関係会社では、所在国における戦争、暴動、テロリズムの発生等地政学リスクの影響を含め、政治、経済、文化、宗教、慣習、その他様々な予期し得ないカントリーリスクが存在しております。これらの事象が発生した場合には、海外駐在員及び現地役職員等の生命・身体の安全が脅かされ正常な事業運営が困難となることや、経済環境の悪化を通じて延滞債権が増加するなど、当社グループの業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。対応事業を展開する国の政治情勢や規制が当社グループの事業へ与える影響について情報収集を行い、各関係会社の重要指標を継続的にモニタリングするとともに、所定のリスク所管部署が各関係会社を支援する体制を構築しております。常に現地と情報交換や情報共有を行いながら、海外駐在員及び現地役職員等の安全確保に努め、状況に応じた支援を行ってまいります。 ④法令・規制に関わるリスクリスク内容影響当社グループは、「割賦販売法」や「貸金業法」をはじめとする法令・規制等の適用を受けております。法令・規制等が制定・改正された場合、業務運営や商品・サービス等に影響を及ぼすほか、法令・規制等の制定・改正に対処する費用が増大する可能性があります。また、法令・規制等を遵守できなかった場合には、行政処分や罰則、業務上の制限を受ける可能性があります。対応法令・規制等を遵守して業務を遂行するとともに、適時、法令・規制等の制定、改正動向等の把握に努め、法令遵守体制の強化について継続して取り組んでまいります。 ⑤気候変動リスクリスク内容影響当社グループは、気候変動リスクが当社の経営全般に影響を及ぼす可能性がある重要なリスクであり、気候変動リスクが顕在化した場合、信用リスク等を中心に当社グループにおける各リスクに波及する可能性があるものと認識しております。対応リスク管理体制の整備を進めるとともに、リスクを的確に捉え、気候変動シナリオを適宜見直すことにより、適切に対応するよう取り組んでおります。「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組(3)気候変動に関する取組の状況」に記載のとおりであります。 ⑥信用リスクリスク内容影響当社グループは、主に消費者信用業を展開していることから、業績や財務内容に直接的に影響を及ぼす信用リスクを適切に管理することは極めて重要です。信用リスクが業績や財務内容に影響を与える主な事象は、以下のとおりです。(貸倒関連費用の増加リスク)総債権の増加に伴って一定割合で発生する延滞債権に加え、自動与信システムの与信精度や審査担当者における与信スキルの低下、不正申込の増加等により延滞債権が増加する可能性があります。また、景気の動向や個人破産申立の増加、加盟店の経営状況悪化による倒産、加盟店不正行為や不動産市況の変化等により貸倒引当金を積み増すことで貸倒関連費用が増加し、業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。(加盟店・取引先の不正・経営破綻リスク)加盟店の経営悪化や破綻により、当該加盟店で当社をご利用いただいたお客様に対する継続的役務提供の停止や商品未納等が発生する可能性があり、これらの問題が発生した場合、加盟店管理体制が不適切であるとしてお客様より訴訟を受ける可能性があります。対応信用リスクを全社的に管理するため、信用管理担当役員が委員長を務め、営業、審査、債権管理部門等が構成員となる信用リスク管理委員会を月1回開催し、部門横断的に延滞動向及び加盟店管理状況等を分析、モニタリングし、対策を協議する体制を整備しております。上記に挙げた主なリスクへの対応は、以下のとおりです。(貸倒関連費用の増加リスク)営業部門は、審査、債権管理部門より延滞発生動向等の共有を受け、適切な加盟店管理に反映させ、審査部門では、延滞発生動向等を定期的に検証し、自動与信システムに適宜反映させることで与信精度の維持・向上を図るとともに、不正申込を遅滞なく排除する対策を打つことにより延滞発生を抑制するなど、良質債権の確保に努めております。債権管理部門においては、債権回収業務の効率化を図るシステム導入等により初期延滞債権の回収強化に取り組み、延滞期間の長期化に伴う貸倒引当金増加の抑制に努めております。なお、利息返還請求(いわゆる過払金返還請求)については、従前より利息制限法以下の融資利率としているため、業績に与える影響は今後も軽微であると考えております。(加盟店・取引先の不正・経営破綻リスク)個別信用購入あっせんにおいては加盟店リスクを数値化させた「加盟店リスクモデル」の継続的見直しにより、経営破綻の兆候を事前に察知することでリスクの低減を図っております。包括信用購入あっせんにおいては、EC加盟店に対し違法販売物等を監視するサイトモニタリングの実施等、適正管理に努めております。また、各部門において従業員における業務スキルや専門性の向上を図るため、継続的な研修や関連分野の資格取得を促進するなど人材育成にも取り組み、適正な顧客与信及び加盟店管理を維持する環境を整備しております。 ⑦市場関連リスクリスク内容影響当社グループは、消費者信用業の性質上、多くの資金調達を必要とすることから、業績や財務内容に直接的に影響を及ぼす調達金利の上昇リスク等を適切に管理することは極めて重要です。調達金利の上昇リスク等、業績や財務内容に影響を与える主な事象は、以下のとおりです。(調達金利上昇リスク)調達金利上昇に伴い金融費用が増加しますが、営業債権や貸付金等の新規取扱いにおいて調達金利上昇分を反映させた手数料や貸付利率等の取引条件見直しに時間を要する場合、業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの業績が悪化した場合、格付や信用力が低下し、現行より高い金利水準での資金調達を余儀なくされ、業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。加えて、各国金融当局の金融政策変更や地政学リスクによる市場金利上昇等の影響を受け、当社グループの調達金利が上昇する場合、業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。(流動性リスク)当社グループは、銀行等金融機関からの借入金、金融市場から社債、コマーシャル・ペーパー、債権流動化により資金調達を行っております。市場の状況や当社グループの財務内容の悪化等により、必要な資金の確保が困難となる、又は資金の確保に通常より著しく高い金利での資金調達を余儀なくされることにより、事業活動や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。(投資有価証券等の価格下落リスク)当社グループは、2026年3月末日現在で408億4百万円の投資有価証券(上場・非上場株式等)及び231億32百万円の有形固定資産(土地・建物等)を保有しておりますが、市場価格の下落や投資先の価値の毀損により評価損を計上する可能性があります。(為替変動リスク)当社グループの海外関係会社の財務諸表は、現地通貨で作成され、海外関係会社の資金調達の一部は、現地通貨以外の通貨で行っているため、為替相場の大幅な変動が生じた場合、当社グループの連結財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。 対応(調達金利上昇リスク)ALM(資産及び負債の総合管理)を実施し、定期的に開催されるALM運営委員会で金利変動に影響を及ぼす金融情勢や資産と負債の状況のモニタリング・分析を行い、リスクの把握と適切な対応について提言を行います。資産の期間や金利感応度に応じた資金調達や金融商品等のヘッジ取引を用いることで調達金利の上昇リスクの低減を行うよう努めております。具体的には、利上げや変動金利商品及び資金調達を伴わない提携ローン商品(当社は債務保証)の取扱い拡大などに取り組んでおります。なお、当社は2026年3月末日現在、株式会社格付投資情報センター(R&I)から長期債A+、コマーシャル・ペーパーa-1、株式会社日本格付研究所(JCR)から長期債A+、コマーシャル・ペーパーJ-1の格付を取得しております。(流動性リスク)定期的に開催されるALM運営委員会でALM(資産及び負債の総合管理)におけるリスクのモニタリング・分析を実施し、リスクの把握と適切な対応について提言を行います。特に金融市場からの資金調達は、金融環境の影響を受けやすいため、リスクへの備えとして調達手法の多様化、流動性補完枠の設定や手元流動性の管理を行うことで、流動性リスクの軽減に努めております。(投資有価証券等の価格下落リスク)投資有価証券については、定期的に保有目的及び効果等、保有の合理性について検証を行い、保有に適さないと判断した場合は、速やかに売却等の処分を行っております。株式の保有状況につきましては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (5) 株式の保有状況」に記載のとおりであります。(為替変動リスク)海外関係会社の資金調達の一部は、現地通貨以外の通貨で行っておりますが、運用にあたっては、金融商品等のヘッジ取引を用いることで為替変動リスクの低減に努めております。 ⑧人権リスクリスク内容影響近年、企業活動はグローバル化が進展し、さまざまなステークホルダーの人権に負の影響を与えるケースが見受けられます。2011年には、国連が「ビジネスと人権に関する指導原則」を策定し、あらゆる国家及び企業は人権を尊重した対応が求められています。当社グループにおいては、国内外の従業員、加盟店、取引先及び業務委託先等がサプライチェーン上の関係者となります。当社グループの事業活動の結果、これら関係者の人権に対して負の影響を生じさせ、これに適切に対処ができなかった場合、当社グループの評判の悪化や人材の流出等により業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。 対応人権課題の多様化により、企業活動における人権尊重の重要性が高まっていることを踏まえ、「ジャックスグループ人権方針」を制定し、取締役会の直轄機関として代表取締役社長が委員長を務めるサステナビリティ委員会の傘下に人権委員会を設置するなど、サステナビリティ経営を推進する体制を整備しております。本方針に基づき、人権デューデリジェンスを実施し、事業活動に関わる関係者の人権に対する負の影響を特定し、対処してまいります。また、人権に負の影響が生じた、又は生じるおそれのある方がアクセスできる相談窓口を設け、救済に向けた取り組みを実施します。さらに、人権に関する取り組みは、経営レベルでの議論や継続的なモニタリングを行い、必要に応じた改善を図るとともに、取締役会に報告を行います。 (業務執行に関わるリスク)⑨災害・疫病リスクリスク内容影響当社グループは、大規模な自然災害等が発生し、物的資産や人的資産が損害を被った場合、結果的に事業の維持・継続が困難な状況に陥り、当社グループの業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。対応地震や大規模な災害、事故等の突発的な事態に備えて、「災害対応マニュアル」を整備しております。従業員の安全確認や現地の状況把握が速やかに行えるよう専用の通信システムを導入し、各種防災備品の整備、増強を進めるなど、被害の最小化に努めております。また、甚大な被害が想定される首都圏直下型地震等に対応するため、「危機管理基本規程」「事業継続計画(BCP)」を策定するなど、危機管理体制を整備しております。BCPにおいては、近畿エリアを中心に業務代替可能な体制を構築し、業務継続の実効性を確保するため、定期的に訓練を実施しております。 ⑩サイバーセキュリティリスクリスク内容影響当社グループの主要な事業は、コンピュータシステムや通信ネットワークを使用し、大量かつ多岐にわたる情報処理を実施しております。また、インターネットを活用したお客様や加盟店へのサービス提供に係るシステムが増加している一方、システムに対するサイバー攻撃手法は、日々高度化・巧妙化しております。さらに、サイバーセキュリティリスクは、より一層深刻化していることから、安心・安全なサービスを滞りなく提供するためには、サイバー攻撃に対するセキュリティ対策を行うことが極めて重要です。当社グループのコンピュータシステムは、外部からのサイバー攻撃及びその他の不正アクセスやウイルス感染等により、情報の流出やシステムの機能停止、誤作動が生じる可能性があります。この場合、業務の停止・混乱やそれに伴う損害賠償等の発生により、当社グループの社会的信用の毀損を招き、事業、業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。 対応経営層主導のセキュリティ体制を強化するため、ITセキュリティ管理委員会を設置し、セキュリティ専任部署を中心に組織横断的な施策を推進しています。サイバー攻撃対策として多層防御の実装及び外部専門機関による定期的な脆弱性診断・侵入テストを通じ、セキュリティ対策の継続的な高度化に努めています。また、お客様保護の観点から、不正なウェブサイトおよびアプリケーションの監視・遮断対応によるフィッシングサイト対策、当社を騙ったなりすましメールへの対策としてDMARC・BIMIを導入し、お客様が受信されるメールの真正性と信頼性の向上を図っています。さらに、三菱UFJフィナンシャル・グループと連携して、共同施策を実施しセキュリティ水準の向上を図っています。 ⑪システムリスクリスク内容影響当社グループの主要な事業は、コンピュータシステムや通信ネットワークを使用し、大量かつ多岐にわたる情報処理を実施しているため、システムの安定稼働は極めて重要です。また、これらシステムの開発、運用の多くは委託先を通じて行っております。万一、当社あるいは委託先において自然災害、サイバーインシデント、コンピュータウイルス感染、停電、機器等の故障や不具合等により、コンピュータシステムや通信ネットワークに重大な障害が発生した場合、業務が停止する可能性があり、お客様や加盟店へのサービスに重大な影響を与えるとともに、当社グループの事業、業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。また、コンピュータシステムには、お客様や加盟店のデータを保有しているため、データの流出、改ざん、破壊が発生した場合、当社グループの信用力の低下を招き、事業、業績や財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。対応不測の事態に備え、情報処理センターは耐震構造化されており、電源系統の二重化や自家発電装置の整備、システムやネットワークの冗長化により可用性を維持し、障害発生時には迅速な復旧が図れるよう、障害対応の訓練や障害対応体制の強化を行うなど障害発生時の影響を極小化する取り組みにも努めております。また、24時間365日のシステム常時監視や定期的なデータバックアップ実施、システム及びデータへのアクセス厳格化等の対策を講じており、日々システムの安定稼働、セキュリティ維持向上のための活動を継続して実施しております。委託先の管理においては、管理基準及び方法を見直し、必要に応じてリスク低減に向けた委託先への働きかけを行っております。また、管理担当者への教育を行うなど委託先を含めたシステム管理体制の強化を図っております。 ⑫情報関連リスクリスク内容影響当社グループは、事業の性質上、大量の個人情報を取得・保有・利用しております。個人情報の取扱いは厳格に行っておりますが、万一、当社グループ又は業務委託先等から個人情報の漏えいや紛失、毀損又は不正利用等が発生した場合、当社グループの信用力の低下、損害賠償発生により、業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。また、個人情報取扱事業者として法令に違反した場合、罰則や勧告、命令等の行政処分を受ける可能性があります。また、急速に拡大する生成AIツールの利用に伴う情報リテラシー向上の必要性や、サプライチェーンの複雑化・拡大による情報漏えいリスクが高まっております。対応個人情報保護を経営上の重要課題の一つと認識し、「個人情報保護基本規程」「個人情報保護管理規程」等に基づき適正な取扱い及び安全管理等の維持に努めております。具体的には、代表取締役社長が委員長を務める個人情報保護委員会を半期に1回開催し、リスクベースに応じた委託先管理も含めた個人情報保護マネジメントの計画や進捗について経営陣へ諮り、適正な管理・監督を実施しております。また、当社及び国内関係会社3社は、一般財団法人日本情報経済社会推進協会より、個人情報の保護レベルを評価するプライバシーマークの認証を取得し、実効性の確保に努めております。さらに、生成AI等を含むITツールの利用や、サプライチェーンの管理については、従業員教育の継続実施、認証基準の強化、アクセス管理の徹底等、情報セキュリティリスクの低減を図っております。 ⑬事務リスクリスク内容影響当社グループは、業務遂行に際して多種大量な事務処理を行っております。誤指示や誤対応、業務効率の低下による処理の大幅な遅延等、適正な事務処理を怠ったことで、個人情報漏えいやお客様への誤請求、加盟店への誤精算及び精算遅延等の事故や不正が発生した場合、その内容や規模によってはお客様からの信用や加盟店の事業に影響を与え、損害賠償責任や信用力の低下を招き、当社グループの業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。対応各部署が基本ルールに則して事務処理を行うとともに、規程・マニュアル等の継続的な見直しや、各部署及び業務委託先に対する臨店やモニタリング等による不正や不備を検知できる体制を整備すること及び業務のシステム化・RPA化により人的作業の抑制を図ることで、事務処理の精度向上や誤対応・不正の防止、効率性の向上を図っております。 ⑭コンプライアンスリスクリスク内容影響当社グループは、法令により監督官庁に登録又は許可が必要な事業(貸金業、包括・個別信用購入あっせん業及びクレジットカード番号等取扱契約締結業、資金決済業、債権管理回収業等)を行っております。当社グループの事業は、割賦販売法・特定商取引法・貸金業法・資金決済法・犯罪収益移転防止法・独占禁止法・取適法等の関連法令等の適用を受けるため、関連法令等を遵守した業務運営を確保しなければなりません。コンプライアンスリスクが業績や財務内容に影響を与える主な事象は、以下のとおりです。(法令違反や不祥事案の発生リスク)当社グループの役職員による関連法令等又は社内規程に反する行為、業務遂行上の不適切な対応等を含む不祥事案が発生した場合、監督官庁から法令に基づく処分(業務改善命令、業務の一部又は全部の停止命令、登録の取消等)を受けるだけでなく、お客様・取引先・株主等のステークホルダーからの信頼失墜、評判の悪化等を通じて、当社グループの業績や財務内容に重大な影響を及ぼす可能性があります。(委託先に関わるリスク)当社グループは、システム開発・運用、個人情報を取り扱う業務、関連法令等の適用を受ける業務等の一部を外部に委託しております。委託先において、システム停止や情報漏えい等が発生した場合、監督官庁からの指導、行政処分、訴訟・損害賠償請求等の対象となる可能性があります。その結果、お客様・取引先からの信頼失墜や評判の悪化等により業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。対応(法令違反や不祥事案の発生リスク)法令遵守体制の確立、維持、継続のための部門として、事業ごとに内部管理部門を定めて、所管する業務の規程及びマニュアルの策定、整備を行うとともに、それらに則り業務が適正に運営されているかを検証しております。問題が明らかになった場合には、改善策の策定を行い、又は規程等を改定し、周知徹底を図っております。役員を対象とした研修を1年に1回以上開催するとともに、当社グループの全役職員を対象として継続的に教育を実施し、コンプライアンス意識の向上を図っております。また、不正等の早期発見、是正につなげるための体制として内部通報制度を整備、運用し、通報しやすい環境づくりや制度の理解浸透に努めております。当社グループのコンプライアンス体制推進の中核となるべきコンプライアンス委員会を、代表取締役社長が委員長を務めて定期的に開催し、法令及び社内規程に重大な違反又はその懸念がある事象について協議し、組織的な対応を行う体制を整備しております。(委託先に関わるリスク) 委託契約においては、委託する業務に応じた委託先選定基準を設け、委託先の内部管理体制、コンプライアンス体制や苦情処理体制、さらに情報管理体制、サイバーセキュリティ対策や財務状況等を勘案し、重要度に応じた選定及び社内承認手続きを経て委託先を決定しております。また、委託契約後には日常、定期及び臨時の各種モニタリングを状況に応じて実施することとし、必要があれば委託先に対する改善要求を行うなど、監督体制を定め、運用しております。 ⑮人的リスクリスク内容影響当社グループは、多岐にわたる業務を行っていることから、有能な人材を継続的に確保し、育成していくことが必要不可欠ですが、万一、当社グループにおいて有能な人材の確保及び雇用の維持が困難になった場合には、当社グループの業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。対応従業員一人ひとりの成長が会社の成長の源泉であるとの認識のもと、多様な人材の採用・育成に重点的に取り組むとともに、個々のスキルが最大限に発揮されるよう人事制度の構築や働きやすい環境づくりに取り組んでおります。また、取締役会直轄の機関として代表取締役社長が委員長を務めるサステナビリティ委員会傘下にDE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)推進委員会及び健康経営推進委員会を設置する等、組織的に取り組む体制を整備し、経営戦略に連動した人的資本経営を推進しております。主な取り組みは、以下のとおりです。(エンゲージメント向上)継続的なエンゲージメントサーベイの実施結果を踏まえて、会社と従業員が双方の成長に貢献しあえる関係構築に取り組んでおります。(健康経営推進)従業員の健康保持・増進に戦略的に取り組み、仕事と生活を両立できる働き方と職場環境の実現を目指しております。(女性活躍推進)持続的な発展やイノベーションのために、管理職に占める女性社員割合の目標を定め、教育及び積極的な登用を行うなど女性活躍を推進しております。(変革人材の育成)既存の枠にとらわれず多角的な視点でビジネスモデルを再構築し、価値創造を牽引する変革人材の育成に取り組んでおります。 ⑯評判リスクリスク内容影響当社グループの評判は、お客様、加盟店及び投資家等、社会との関係を維持するうえで極めて重要です。社会的責任への懸念が生じる取引や法令等違反、従業員の不正行為、システム障害等を防止できなかった場合、又はこれらに適切に対処することができなかった場合には、当社グループは、現在又は将来のお客様、加盟店及び投資家等を失うこととなり、当社グループの業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。対応これらの被害を低減するため、全役職員を対象とした教育を継続的に実施するとともに、不測の事態に備え、日頃より当社グループに対する情報のモニタリングを実施する等、対応体制の整備に努めております。 なお、これらの「事業等のリスク」は、本有価証券報告書の提出日現在において、当社グループで把握している情報に基づいて、事業上リスクとなる可能性があると考えられる主要な事項を記載しております。しかしながら、リスクの全てを網羅しているものではなく、将来の経済情勢や業界を取り巻く環境の変化等、様々な不確定要因により新たなリスクが発生する可能性があります。

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