事業の概要
- 地域密着型多角経営新潟交通グループは、新潟県を中心にバスやタクシーなどの運輸事業を基盤とし、不動産賃貸・売買、観光土産品の販売、旅行代理店、ホテル・旅館運営、航空券代理販売、広告代理業、清掃業など多岐にわたる事業を展開しています。これにより、地域社会のニーズに応えながら、複数の収益源を確保し、経営の安定化を図っています。
- 公共交通の維持・発展基幹事業である乗合バスは、地域住民の生活を支える公共性の高いサービスです。運転士不足や燃油費高騰といった課題に直面しながらも、路線の維持や利便性向上に努め、地域社会のインフラとしての役割を果たすことで、顧客基盤を維持・強化しています。
- 不動産と観光の連携新潟市中心部の万代シテイにおける不動産事業は、商業施設の賃貸などを通じて安定的な収益を上げています。また、佐渡島の金山が世界遺産登録される機会を捉え、旅館事業や旅行事業と連携し、観光客誘致による収益拡大を目指すなど、グループ内のシナジーを追求しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 運輸事業バスやタクシーによる旅客運送が主な事業で、売上高約85.6億円、営業利益約5.3億円とグループの主力事業です。新潟交通本体のほか、新潟交通観光バス、新潟交通佐渡などが担っており、地域住民の移動手段として重要な役割を果たしています。
- 不動産事業不動産の賃貸や売買を手掛けており、売上高約26.4億円に対し、営業利益約9.0億円と高い収益性を誇ります。新潟市中心部の万代シテイにおける商業施設賃貸が中心で、グループ全体の収益を支える重要な柱となっています。
- 商品販売事業物品販売業を営み、売上高約24.9億円、営業利益約1.3億円です。新潟交通商事や新潟マルオカが担当し、新潟県の特産品を活用したオリジナル商品の開発や、人気商品「バスセンターのカレー」の増産・関連商品展開により、収益拡大を目指しています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| TransportationBusiness | 地域 | 86 | 5 | 6.2% |
| RealEstateBusiness | 地域 | 26 | 9 | 34.0% |
| ProductSaleBusiness | 地域 | 25 | 1 | 5.2% |
| TravelBusiness | 地域 | 26 | 0 | 0.5% |
| HotelBusiness | 地域 | 17 | 1 | 4.5% |
| AviationBusiness | 地域 | 8 | 2 | 27.2% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(新潟交通株式会社)、子会社9社及び関連会社2社で構成されております。 当社グループの事業内容及び当社と関係会社における事業区分は次のとおりであります。 また、次の部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント区分と同一であります。 ① 運輸事業部門(4社)事業の内容会社名 旅客自動車運送業 ※1(A)※1(A)当社 新潟交通観光バス㈱新潟交通佐渡㈱ タクシー業 ※1(A)※2新潟交通佐渡㈱㈱港タクシー ② 不動産事業部門(1社)事業の内容会社名 不動産賃貸業 当社 不動産売買業 当社 ③ 商品販売事業部門(3社)事業の内容会社名 物品販売業 ※1(A)※1 当社新潟交通商事㈱㈲新潟マルオカ ④ 旅行事業部門(3社)事業の内容会社名 一般旅行業 ※1(A)※2 当社新潟交通佐渡㈱㈱新潟交通サービスセンター ⑤ 旅館事業部門(2社)事業の内容会社名 ホテル・旅館業 ※1(A)※1 ㈱シルバーホテル国際佐渡観光ホテル㈱ ⑥ 航空代理事業部門(2社)事業の内容会社名 航空代理事業 ※1 当社新潟航空サービス㈱ ⑦ その他事業部門(2社)事業の内容会社名 広告代理業 ※1(A)㈱新交企画 清掃業 ※1(A)新潟交友事業㈱ (注)1.※1 連結子会社 9社2.※2 関連会社 2社(うち持分法適用 1社)3.上記部門の子会社には、当社他子会社1社が重複して含まれております。4.当社は(A)の会社に対し施設の賃貸を行っております。5.㈱港タクシーは、連結財務諸表に与える影響が軽微であり、かつ重要性がないため、持分法の適用範囲からは除外しております。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 労働集約型の事業が多く、燃油費や人件費の変動に影響を受けやすいため |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 規制 旅客自動車運送業や航空代理事業など、許認可が必要な事業を複数展開しているため |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:有利子負債の金利変動 / 燃油費の影響 / 固定資産の減損等
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
新潟交通は地域密着型のバス・タクシー事業を展開しており、特定の強力なブランド力や特許、規制ライセンスによる独占的な優位性は見られない。公共交通としての一定の認知はあるものの、それが直接的な競争優位に結びつく要素は限定的である。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
バスやタクシーといった公共交通機関の利用者は、運賃や利便性で比較検討するものの、特定の事業者への強いスイッチング・コストは発生しにくい。ただし、地域によっては代替手段が限られる場合があり、その点でわずかなスイッチング・コストが発生する可能性は否定できない。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
新潟交通の事業モデルは、利用者の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果を生み出す構造ではない。バス路線の拡充やタクシー配車の効率化は事業拡大に繋がるが、ユーザー間の相互作用による価値向上は期待できない。
コスト優位★☆☆☆☆
地域密着型のバス・タクシー事業であり、規模の経済による圧倒的なコスト優位性は築きにくい。燃料費や人件費の変動リスクは存在する。ただし、長年の地域での事業運営によるノウハウや、効率的な運行管理による一定のコスト管理能力は存在する可能性がある。
規模の経済★★☆☆☆
新潟県内を中心にバス・タクシー事業を展開しており、地域内では一定の事業規模を持つ。しかし、全国的な陸運業と比較すると規模は限定的であり、業界全体で見た場合の効率規模による寡占的な優位性は低い。地域内でのシェアが相対的な強みとなる。
- 地域に根差した事業基盤新潟交通は、長年にわたり新潟県内で公共交通機関として事業を展開しており、地域住民からの高い認知度と信頼を得ています。バス路線網や不動産物件、観光施設など、地域に密着した強固な事業基盤が、新規参入企業に対する障壁となっています。
- 多角的な事業ポートフォリオ運輸事業を核としながらも、不動産、商品販売、旅行、旅館、航空代理など、幅広い事業を展開しているため、特定の事業環境の変化によるリスクを分散できます。これにより、安定した経営基盤を維持しやすくなっています。
- 万代シテイの商業拠点新潟市中心部の主要商業エリアである万代シテイに、商業施設「ビルボードプレイス」などを保有・運営しており、地域の集客力に貢献しています。この立地優位性は、不動産賃貸事業の安定収益に繋がり、グループ全体の収益を支える重要な要素となっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
- 新たな事業環境への適応コロナ禍を経て変化した行動様式や需要に対応するため、長期的視点での事業見直しを進めています。安定的な黒字体質の再構築を目指し、既存事業の効率化と新たな収益源の創出に挑戦することで、高収益体質への転換を図る方針です。
- 安全と信頼の確立公共性の高い運輸事業を基幹とするため、法令遵守と危機管理体制の徹底を通じて「安全と信頼」を最優先事項としています。運輸安全マネジメントに基づいた安全教育の強化や車両更新を進め、お客様に安心して利用してもらえるサービス提供を目指しています。
- 人材確保と働きがい向上運転士不足が深刻な課題である運輸事業において、採用活動の強化を最重要課題と位置付けています。「大型二種免許取得補助制度」や「バス運転士カムバック制度」の導入、多様な働き方を可能にする制度の新設などにより、労働力の確保と働きやすい職場環境の推進に注力しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社グループは、公共性の高い乗合バスをはじめとする運輸事業を基幹事業に、不動産事業、商品販売事業、旅行事業、旅館事業、航空代理事業、その他事業として、広告代理業等の事業展開をして、「地域社会との絆」を大切に輸送の安全をはじめ、安全・安心な社会の実現を目指すとともに、お客様や株主様から高い評価と信用を得られるように企業価値を高めてゆく所存です。 〈企業理念(社是)〉 和衷協力 〈綱領〉一、親切と安全それが仕事一、思考、礼節そして実行一、信頼と協調で繁栄を一、接客マナー日本一 〈令和八年度 経営方針〉「新しい経済環境への対応」一、安定的な黒字体質の継続と、新たな収益への挑戦による高収益体質の実現一、長期的視点による事業見直し一、法令遵守並びに危機管理体制の徹底による「安全と信頼」の確立 (2)経営指標 当社グループでは、お客様・従業員の安心安全の確保に最善を尽くした上で、事業基盤の強化を図ってまいります。 当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益であります。 2026年度の連結業績目標を売上高20,500百万円、営業利益1,500百万円、経常利益1,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益600百万円としております。 (3)経営環境 今後のわが国経済については、世界情勢の不安定な状況が依然として続くと見込まれ、エネルギー価格の変動等、先行き不透明な状況が続くものと予想されます。このような状況のもと、これまで築いてきた地域社会との信頼関係を基盤に、グループの総合力を発揮し、各事業の着実な推進に努めてまいりますが、基幹事業である運輸事業においては、運転士不足や燃油費等のコスト上昇といった課題が引き続き見込まれており、経営環境は依然として予断を許さない状況にあります。 今後もグループ全体で業績目標を達成すべく、積極的に営業活動を展開し、事業環境の変化に適応できる事業基盤の強化に努めてまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 基幹事業である運輸事業では、安心してお客様からご利用いただけるよう、引き続き安全運行を最優先とする取組を継続してまいります。 一般乗合バス部門では、運転士確保を重要課題と位置付け、運転体験会の開催や各種媒体を活用した採用活動や定着施策を推進し、安定的な人材確保を目指してまいります。併せて、日々の運行データを活用し、ご利用状況及び運転士の確保状況に応じたダイヤ編成を進めてまいります。路線・運賃体系ならびに利便性向上サービスの見直しや需要の掘り起こしとともに、アプリを接点とした属性・志向データの利活用、バス移動データの付加価値向上に取り組み、新たな収入源の創出についても検討してまいります。また、地域と連携した情報発信等により、利用促進を図ってまいります。安全輸送については、車両更新、運輸安全マネジメントの推進及び安全教育の強化により、安全性の更なる向上に取り組んでまいります。 高速バス部門では、共同運行会社と連携し、需要変動に応じた運行体制の整備を進め、運賃施策・販促活動を通じて利用者の拡大と収支向上を目指してまいります。 貸切バス部門では、運転士の確保を進め、旅行事業との連携強化を通じて受注拡大と稼働率向上を図るとともに、安全・安心・快適な輸送サービスの提供に取り組んでまいります。 不動産事業では、万代シテイのさらなる発展に向けて、新たな視点と知見の導入が重要であるとの判断のもと、当社が保有する「BP2」の土地及び建物を2026年6月1日付で譲渡いたしました。 今後も、テナントリーシングによる空床区画の解消、集客を高める販売促進施策やイベントを継続的に実行し、来街動機の創出とリピート率の向上を図るほか、新潟駅や周辺の商業施設及び行政との連携を図り、「にいがた2km」の回遊性向上にも努めてまいります。さらに、ビルボードプレイス開業30周年を機に周年施策を展開し、認知向上と来館促進を図ることで中長期的なファン獲得とブランド価値向上に繋げてまいります。加えて、計画的な設備更新により、快適性・安全性の確保と維持管理コストの最適化を図ることで、万代シテイの価値向上と事業の安定化に努めてまいります。 商品販売事業では、新潟県の特産品を活用したオリジナル商品の開発に取り組んでまいります。また、トレンドや市場動向に基づく営業に加え、大手スーパー向けの納品ルートも活用して、新規顧客を開拓し、販路拡大と収益拡大を図ってまいります。併せて、新規直営小売店の開設についても検討を進めてまいります。 旅行事業では、募集型企画旅行「くれよん」において、日帰りバスツアーや高付加価値商品の拡充、着地型観光の推進等、市場トレンドに即した柔軟な商品造成を進め、ウェブ販売の強化により顧客層の拡大を図ってまいります。受注型企画旅行では、私立高校の修学旅行獲得に加え、「学び」を切り口とした修学旅行や職場体験研修パッケージを提案し、販売促進に取り組んでまいります。今後も、お客様のニーズに応じた魅力ある旅行商品の造成を通じて、収益拡大を図ってまいります。 旅館事業では、「万代シルバーホテル」において宿泊客室等のリフォームを実施し、サービス品質の向上を図るとともに、組織力と万代地区の高い利便性を生かした営業展開により、宿泊客数の増加を目指してまいります。「国際佐渡観光ホテル八幡館」においては、ベストレート保証を活用して公式ホームページからの予約を促進し、さらに団体・インバウンド客の獲得にも取り組んでまいります。各施設の取り組みを着実に推進し、事業全体の収益拡大を図ってまいります。 航空代理事業ならびに清掃・設備・環境業、広告代理業につきましても、お客様のニーズに応じたサービスの提供と環境変化を的確に捉えた機動的な営業を進めてまいります。併せて、業務の効率化と収益性の向上に取り組むことで、収益拡大を図ってまいります。 資源・エネルギー価格の変動による物価上昇や運転士不足等により、当社グループを取り巻く事業環境は引き続き厳しい状況が見込まれます。このような環境下においても、取引先及び地域社会との連携を深め、安定したサービス提供体制の維持・強化に取り組むとともに、安全・信頼の確保を最優先に、事業基盤の強化に努めてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針 当社グループは、公共性の高い乗合バスをはじめとする運輸事業を基幹事業に、不動産事業、商品販売事業、旅行事業、旅館事業、航空代理事業、その他事業として、広告代理業等の事業展開をして、「地域社会との絆」を大切に輸送の安全をはじめ、安全・安心な社会の実現を目指すとともに、お客様や株主様から高い評価と信用を得られるように企業価値を高めてゆく所存です。 〈企業理念(社是)〉 和衷協力 〈綱領〉一、親切と安全それが仕事一、思考、礼節そして実行一、信頼と協調で繁栄を一、接客マナー日本一 〈令和八年度 経営方針〉「新しい経済環境への対応」一、安定的な黒字体質の継続と、新たな収益への挑戦による高収益体質の実現一、長期的視点による事業見直し一、法令遵守並びに危機管理体制の徹底による「安全と信頼」の確立 (2)経営指標 当社グループでは、お客様・従業員の安心安全の確保に最善を尽くした上で、事業基盤の強化を図ってまいります。 当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益であります。 2026年度の連結業績目標を売上高20,500百万円、営業利益1,500百万円、経常利益1,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益600百万円としております。 (3)経営環境 今後のわが国経済については、世界情勢の不安定な状況が依然として続くと見込まれ、エネルギー価格の変動等、先行き不透明な状況が続くものと予想されます。このような状況のもと、これまで築いてきた地域社会との信頼関係を基盤に、グループの総合力を発揮し、各事業の着実な推進に努めてまいりますが、基幹事業である運輸事業においては、運転士不足や燃油費等のコスト上昇といった課題が引き続き見込まれており、経営環境は依然として予断を許さない状況にあります。 今後もグループ全体で業績目標を達成すべく、積極的に営業活動を展開し、事業環境の変化に適応できる事業基盤の強化に努めてまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 基幹事業である運輸事業では、安心してお客様からご利用いただけるよう、引き続き安全運行を最優先とする取組を継続してまいります。 一般乗合バス部門では、運転士確保を重要課題と位置付け、運転体験会の開催や各種媒体を活用した採用活動や定着施策を推進し、安定的な人材確保を目指してまいります。併せて、日々の運行データを活用し、ご利用状況及び運転士の確保状況に応じたダイヤ編成を進めてまいります。路線・運賃体系ならびに利便性向上サービスの見直しや需要の掘り起こしとともに、アプリを接点とした属性・志向データの利活用、バス移動データの付加価値向上に取り組み、新たな収入源の創出についても検討してまいります。また、地域と連携した情報発信等により、利用促進を図ってまいります。安全輸送については、車両更新、運輸安全マネジメントの推進及び安全教育の強化により、安全性の更なる向上に取り組んでまいります。 高速バス部門では、共同運行会社と連携し、需要変動に応じた運行体制の整備を進め、運賃施策・販促活動を通じて利用者の拡大と収支向上を目指してまいります。 貸切バス部門では、運転士の確保を進め、旅行事業との連携強化を通じて受注拡大と稼働率向上を図るとともに、安全・安心・快適な輸送サービスの提供に取り組んでまいります。 不動産事業では、万代シテイのさらなる発展に向けて、新たな視点と知見の導入が重要であるとの判断のもと、当社が保有する「BP2」の土地及び建物を2026年6月1日付で譲渡いたしました。 今後も、テナントリーシングによる空床区画の解消、集客を高める販売促進施策やイベントを継続的に実行し、来街動機の創出とリピート率の向上を図るほか、新潟駅や周辺の商業施設及び行政との連携を図り、「にいがた2km」の回遊性向上にも努めてまいります。さらに、ビルボードプレイス開業30周年を機に周年施策を展開し、認知向上と来館促進を図ることで中長期的なファン獲得とブランド価値向上に繋げてまいります。加えて、計画的な設備更新により、快適性・安全性の確保と維持管理コストの最適化を図ることで、万代シテイの価値向上と事業の安定化に努めてまいります。 商品販売事業では、新潟県の特産品を活用したオリジナル商品の開発に取り組んでまいります。また、トレンドや市場動向に基づく営業に加え、大手スーパー向けの納品ルートも活用して、新規顧客を開拓し、販路拡大と収益拡大を図ってまいります。併せて、新規直営小売店の開設についても検討を進めてまいります。 旅行事業では、募集型企画旅行「くれよん」において、日帰りバスツアーや高付加価値商品の拡充、着地型観光の推進等、市場トレンドに即した柔軟な商品造成を進め、ウェブ販売の強化により顧客層の拡大を図ってまいります。受注型企画旅行では、私立高校の修学旅行獲得に加え、「学び」を切り口とした修学旅行や職場体験研修パッケージを提案し、販売促進に取り組んでまいります。今後も、お客様のニーズに応じた魅力ある旅行商品の造成を通じて、収益拡大を図ってまいります。 旅館事業では、「万代シルバーホテル」において宿泊客室等のリフォームを実施し、サービス品質の向上を図るとともに、組織力と万代地区の高い利便性を生かした営業展開により、宿泊客数の増加を目指してまいります。「国際佐渡観光ホテル八幡館」においては、ベストレート保証を活用して公式ホームページからの予約を促進し、さらに団体・インバウンド客の獲得にも取り組んでまいります。各施設の取り組みを着実に推進し、事業全体の収益拡大を図ってまいります。 航空代理事業ならびに清掃・設備・環境業、広告代理業につきましても、お客様のニーズに応じたサービスの提供と環境変化を的確に捉えた機動的な営業を進めてまいります。併せて、業務の効率化と収益性の向上に取り組むことで、収益拡大を図ってまいります。 資源・エネルギー価格の変動による物価上昇や運転士不足等により、当社グループを取り巻く事業環境は引き続き厳しい状況が見込まれます。このような環境下においても、取引先及び地域社会との連携を深め、安定したサービス提供体制の維持・強化に取り組むとともに、安全・信頼の確保を最優先に、事業基盤の強化に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、物価上昇の継続に加え、米国の政策動向を巡る不確実性や中東情勢の緊迫化等に伴う資源価格の変動も懸念され、依然として先行き不透明な状況が続いております。こうした事業環境の中、当社グループは全社を挙げて営業活動を積極的に展開し、事業基盤の強化に努めてまいりました。当連結会計年度の売上高は20,331,972千円(前期比1.7%増)、営業利益は2,237,825千円(前期比11.0%増)、経常利益は1,769,446千円(前期比9.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,148,994千円(前期比5.7%増)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。 運輸事業において、一般乗合バス部門は前期比減収、高速バス部門と貸切バス部門は前期比増収となり、運輸事業の売上高は8,549,341千円(前期比0.1%減)、営業利益514,329千円(前期比3.0%減)となりました。 不動産事業において、賃貸収入・駐車場収入ともに前期比増収となり、不動産事業の売上高は2,711,736千円(前期比2.6%増)、営業利益1,011,270千円(前期比12.6%増)となりました。 商品販売事業において、観光土産品卸売部門において土産需要が堅調に推移した等により前期比増収となり、商品販売事業の売上高は2,664,708千円(前期比6.9%増)、営業利益156,358千円(前期比21.1%増)となりました。 旅行事業において、前期比減収となり、旅行事業の売上高は2,568,314千円(前期比1.9%減)、営業利益54,035千円(前期比277.1%増)となりました。 旅館事業において、佐渡市内の「国際佐渡観光ホテル八幡館」、新潟市内の「万代シルバーホテル」ともに前期比増収となり、旅館事業の売上高は1,772,645千円(前期比5.6%増)、営業利益111,646千円(前期比49.3%増)となりました。 航空代理事業において、航空会社との空港ハンドリング業務における契約内容の変更による受託手数料の増加により前期比増収となり、売上高798,874千円(前期比1.7%増)、営業利益222,286千円(前期比4.0%増)となりました。 その他事業において、清掃・設備・環境業は前期比増収となり、その他事業全体の売上高は1,266,351千円(前期比3.9%増)、営業利益166,013千円(前期比7.5%増)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、2,543,413千円と、前連結会計年度に比べて42,463千円減少いたしました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によって獲得した資金は2,809,467千円(前期比9.4%増)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益1,677,273千円や減価償却費1,303,292千円等によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によって支出した資金は899,836千円(前期比24.1%減)となりました。これは主として、有形固定資産取得による支出783,491千円等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によって支出した資金は1,952,095千円(前期比36.7%増)となりました。これは主として、長期借入れによる収入5,103,000千円と長期借入金の返済による支出6,873,193千円等によるものであります。 ③生産、受注及び販売の状況 当社グループは、基幹事業である運輸事業を中心に、受注生産形態をとらないものが多いことから、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。 このため生産、受注及び販売の状況については「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ①財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容」におけるセグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容に関連付けて示しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループでは全社を挙げて営業活動を行い、事業基盤の強化に努めてまいりました。また、業績面においても積極的な事業活動を行ったことにより、売上高が前期比で増加いたしました。その結果、売上高は20,331,972千円(前期比333,352千円増加)となりました。売上原価・販売費及び一般管理費については、商品販売事業の売上連動による増加等により売上原価が13,576,793千円(前期比27,899千円増加)、人件費の増加等により販売費及び一般管理費が4,517,352千円(同83,892千円増加)となり、営業利益は2,237,825千円(前期比221,560千円増加)となりました。営業外損益につきましては、営業外収益が73,371千円(前期比2,686千円減少)、支払利息等により営業外費用は541,750千円(同61,518千円増加)となり、経常利益は1,769,446千円(前期比157,354千円増加)となりました。 また、特別損益は、補助金の受取等により特別利益は59,118千円(前期比125,171千円減少)、固定資産除却損等により特別損失は151,292千円(同51,160千円減少)となり、税金等調整前当期純利益1,677,273千円(前期比83,344千円増加)を計上し、法人税・住民税及び事業税の計上等を加減算した結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は1,148,994千円(前期比61,998千円増加)となりました。 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、運輸事業における乗合バス部門の運転士不足や燃料費の高騰、多額の有利子負債に係る金利の上昇等の可能性があります。 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 運輸事業におきまして、一般乗合バス部門では、当社スマホアプリ「りゅーとLink」を使用した「アプリでバス無料デー」への参画や、「未来に向けたバス利用促進事業」等行政と連携した施策を実施し、需要喚起に取り組みました。併せて、「こどもデザインラッピングバスコンテスト」、「万代シテイバスまつり2025」、初開催の「お宝発掘ツアー2025」等、バスへの関心を高めるイベントを実施しました。さらに、中山間地における2025年6月のコミュニティバス新路線開設や、10月の佐渡島内での運賃改定により、一般乗合旅客運賃収入は前期比で増収となりました。一方、下越地区中山間地での路線バス運行終了に伴う補助金の減少により、一般乗合バス部門全体では、前期比減収となりました。また、限られた運転士で運行体制を維持するため、利用状況等を踏まえたダイヤ改正を3回実施しました。 高速バス部門では、都市間高速バス「東京=長岡・新潟線」において運行開始40周年特別企画を実施したほか、県内高速路線バス(ときライナー)において運行事業者5社と共同で企画乗車券「ぐるっと1DAYパス(土・日祝日限定)」を発売する等、利用促進に努めました。これらの取り組みにより、高速バス部門全体では前期比増収となりました。 貸切バス部門では、旅行会社からのバスツアーの受注増加等により、前期比増収となりました。 不動産事業では、万代シテイパークや万代シテイ通りにおいて週末を中心に集客や街区の価値を高めるイベントを開催したほか、当社が運営管理するビルボードプレイスにおいて各種販売促進キャンペーンを実施しました。併せて、バスセンタービルやビルボードプレイスビルに飲食店等の新店舗6店を誘致する等、来街客増加に努めた結果、歩合賃料の増加等により賃貸収入は前期比増収となりました。加えて、当社が運営管理する駐車場においても、来街客の増加及び月極契約者の増加に努めた結果、駐車場収入も前期比増収となりました。 商品販売事業では、土産卸販売部門において、春秋の行楽シーズンや夏季、年末年始といった需要期を中心に土産需要が堅調に推移し、新潟空港、新潟駅、高速サービスエリア及び佐渡市内等県内各地の納品先向け土産品卸販売が伸長したことから、前期比増収となりました。 旅行事業では、募集型企画旅行において、バスや列車及びチャーター便を利用した多泊コースの商品や海外旅行商品の販売が順調に推移し、前期比増収となりました。一方、受注型企画旅行においては、中学校や高校の修学旅行に加え、一般団体や行政関係の研修旅行等の受注数が伸び悩み、前期比減収となりました。 旅館事業では、新潟市内の「万代シルバーホテル」において前年度の大口団体客減少の影響があったものの、佐渡市内の「国際佐渡観光ホテル八幡館」において募集型企画旅行による宿泊客数が増加したこと等により、宿泊収入は前期比増収となりました。また、「万代シルバーホテル」では館内飲食店の価格改定も寄与し、前期比増収となりました。 航空代理事業においては、航空会社との空港ハンドリング業務における契約内容の変更により受託手数料が増加し、前期比増収となりました。 広告代理業においては、テレビ・新聞広告や万代地区を中心とするデジタルサイネージ等の一般広告収入が堅調に推移し、前期比増収となりました。 清掃・設備・環境業においては、清掃部門の値上げや佐渡島内の廃棄物処理受託業務に関する長期包括契約の更新等により、前期比増収となりました。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については次のとおりであります。 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、運輸事業における人件費、燃油費等の売上原価、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は設備投資等によるものであります。 当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。 短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入や社債発行を基本としております。 なお、当連結会計年度末における借入金及び社債を含む有利子負債の残高は25,530,236千円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は2,543,413千円となっております。 当連結会計年度末現在において計画している重要な設備の改修及び資金調達方法は、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりであります。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)に記載したとおりであります。
事業リスク
- 金利変動による財務影響有利子負債残高が約267億円と大きく、金利が急激に上昇した場合、利払い負担が増加し、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。金利デリバティブの活用や有利子負債の圧縮により、金利変動リスクの軽減を図っています。
- 燃油費高騰によるコスト増運輸事業はバスが主体であり、燃料費が経営に与える影響が大きいです。原油価格の変動は、地政学リスクや為替変動によって引き起こされ、燃油費の高騰は運輸事業の収益性を圧迫する可能性があります。原油デリバティブ取引の検討などで対策を講じています。
- 労働力不足と事業継続性運輸事業をはじめとする労働集約型の事業が多く、特にバス運転士の不足は深刻な課題です。労働力不足が続くと、バス路線の維持が困難になるなど、事業の継続性や収益に大きな影響を与える可能性があります。免許取得補助や再入社制度などで人材確保に努めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)有利子負債の金利変動について 当社グループは、当連結会計年度末日現在の有利子負債残高が25,530,236千円となっております。毎年年間キャッシュ・フローを確実に捻出すべく計画して財務体質強化に努める方針ですが、今後急速かつ大幅な金利変動があった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 この対策として、有利子負債の圧縮を目指す一方で、取引銀行からの一部の借入金契約において金利デリバティブ条件を取り入れる等で可能な限り有利子負債の金利固定化を図り、安定的な資金調達に努めております。 (2)燃油費の影響について 当社グループの運輸事業はバス部門が主体であり、燃料は主に軽油を使用しております。このため、地政学リスクや為替変動リスクなどによる原油価格の動向によっては、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 この対策として、原油価格の市場価格を鑑み、必要に応じて原油デリバティブ取引の導入を検討し、運輸事業を営むグループ各社において燃料価格の安定化に努めております。 (3)固定資産の減損等について 当社グループの資産または資産グループについて、収益性の低下や時価の著しい下落等により減損損失を認識する必要があると判定されたものについては、その回収可能価額まで帳簿価額を減額し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。そのため、減損の発生状況によっては、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、固定資産の安定的な維持管理を適宜行うことで資産価値の向上に努めております。 (4)資金調達に伴う財務制限条項について 当社グループの一部の借入金には財務制限条項が定められております。 これに抵触した場合には、利率の上昇や期限の利益の喪失等、当社の業績及び資金繰りに影響を及ぼす可能性があります。 (5)労働力の不足について 当社グループは、基幹事業である運輸事業をはじめ労働集約型の事業が多いことから、労働力の不足はバス路線の維持が困難になる等、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 この対策として、バス運転士については「大型2種免許取得補助制度」や依願退職者の再入社を促進する「バス運転士カムバック制度」を設ける等、採用活動の強化を行っております。また、働きやすい職場環境を推進するため、多様な働き方を可能とする制度を新設する等、労働力の確保に努めてまいります。 (6)運輸事業における重大事故について 当社グループの運輸事業において、重大な事故が発生した場合、社会的信頼を失うことや、行政処分を受ける等、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 この対策として、「運輸安全マネジメント」に基づき、「安全方針」である「すべては安全から」を全社員が認識し、輸送の安全確保に取り組んでおります。また、輸送の安全に関する計画の策定、実行、チェック、改善のPDCAを確実に実施し、輸送の安全に努めてまいります。