事業の概要
- 国内物流事業川西倉庫グループは、日本国内で倉庫での貨物保管・荷役、港湾での船積み・陸揚げ、運送の取次ぎ、通関業務、流通加工、物流施設の賃貸など、幅広い物流サービスを提供しています。特に倉庫業は、顧客から預かった貨物を保管し、その対価として保管料や荷役料を得るのが主な収益源です。食品関連の貨物が多く、安定した需要に支えられています。
- 国際物流事業海外においては、国際複合一貫輸送(陸・海・空の輸送手段を組み合わせて貨物を運ぶ)の取次ぎや、輸出入貨物の取扱業務、海外での現地作業などを展開しています。シンガポール、タイ、アメリカ、インドネシアなどに拠点を持ち、グローバルな物流ニーズに対応することで収益を上げています。特にASEAN地域での事業拡大に注力しています。
- その他事業物流事業以外にも、太陽光発電による売電事業、不動産の賃貸事業、物流資材の販売事業なども手掛けています。これらの事業は、物流事業とのシナジー効果や、安定的な収益源の確保を目指すものです。グループ全体で多角的な事業展開を行うことで、リスク分散と収益基盤の強化を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 国内物流事業日本国内における物流サービス全般を担う事業です。倉庫での貨物保管・荷役、港湾での船積み・陸揚げ、貨物運送の取次ぎ、輸出入貨物の通関、流通加工、物流施設の賃貸などが含まれます。207.08636億円の売上高と17.4051億円の営業利益を計上しており、グループの主要な収益源となっています。
- 国際物流事業海外における物流サービスを提供する事業です。国際複合一貫輸送(NVOCC)を中心とした海外輸送、輸出入貨物取扱、海外での現地作業などが主な内容です。44.7534億円の売上高と1.78431億円の営業利益を計上しており、グローバルな事業展開を推進し、今後の成長が期待される分野です。
- その他事業太陽光発電による売電事業、不動産の賃貸事業、物流資材の販売事業など、物流事業以外の多角的な事業を含みます。これらの事業は、グループ全体の収益安定化や、物流事業とのシナジー効果を追求するものです。具体的な売上や利益の記載はありませんが、事業ポートフォリオの一部を構成しています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| DomesticLogisticsReportableSegment | 事業 | 207 | 17 | 8.4% |
| InternationalLogisticsReportableSegment | 事業 | 45 | 2 | 4.0% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループは、2026年3月末時点で当社及び連結子会社10社で構成されており、倉庫業を中心とした貨物の保管・荷役業務、港湾運送業務、貨物運送取扱業務、通関業務及び流通加工業務等を行う国内物流事業ならびに国際複合一貫輸送業務(NVOCC)を中心とした海外輸送業務、海外との輸出入貨物取扱業務及び海外での現地作業等を行う国際物流事業を主な事業として取り組んでおります。当社及び当社の関係会社の事業における当社及び関係会社の位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、次の2部門は「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 (1) 国内物流事業倉庫業寄託を受けた貨物を倉庫に保管し、その対価として保管料を収受する事業であります。また、倉庫保管業務に関連して貨物の入出庫およびこれに付帯する諸作業を倉庫荷役として行い、その対価として荷役料を収受する事業であります。(主な関係会社) 当社、川西ファインサービス(株)および川西港運(株)港湾運送業港湾において、海上運送に接続して貨物の船積みおよび陸揚げの作業とその荷捌きを行い、その対価として港湾運送料金を収受する事業であります。(主な関係会社) 当社および川西港運(株)貨物運送取扱業荷主の依頼を受けて、運送事業者の行う運送を利用しての貨物の運送もしくは貨物の運送の取次等を行い、その対価として運賃・料金を収受する事業であります。(主な関係会社) 当社、(株)メイサク、(株)マルカ陸運および(株)エムティーサービスその他関連業務輸出入貨物の通関業務、当社倉庫内での流通加工業務を行い、料金を収受する事業および物流関連施設を賃貸し、その対価として賃貸料を収受する業務であります。(主な関係会社) 当社および川西ファインサービス(株)(2) 国際物流事業国際運送取扱業荷主の依頼を受けて、陸海空の各種輸送手段を結合し、輸出入貨物の国際間複合輸送の取次等を行い、その対価として運賃・料金を収受する事業であります。(主な関係会社) 当社、KAWANISHI LOGISTICS (S) PTE. LTD.、THAI KAWANISHI LIMITEDおよびKAWANISHI LOGISTICS (AMERICAS) INC.倉庫業寄託を受けた貨物を倉庫に保管し、その対価として保管料を収受する事業であります。また、倉庫保管業務に関連して貨物の入出庫およびこれに付帯する諸作業を倉庫荷役として行い、その対価として荷役料を収受する事業であります。(主な関係会社) PT KAWANISHI WAREHOUSE INDONESIAおよびTOAN PHAT LOGISTICS JOINT STOCK COMPANY(3) その他太陽光発電による売電事業、不動産の賃貸事業及び物流資材の販売事業等であります。(主な関係会社) 当社および川西ファインサービス(株) 以上に述べた事項の事業系統図は、次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 同業者が多く、厳しい競合状況にあり、収益や利益率の低下の可能性があるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 規制 倉庫業法、港湾運送事業法、通関業法、貨物利用運送事業法等の法令による規制。 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:事業環境の変化(物流量、海運市況) / 業界に関連する法的規則の改廃 / 取扱貨物の動向(食品嗜好の変化)
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
川西倉庫は特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPを保有しているという情報は公開情報からは確認できません。事業内容は一般的な倉庫・運輸業であり、無形資産による競争優位性は限定的と考えられます。
スイッチングコスト★★☆☆☆
倉庫・運輸業においては、既存顧客との長年の取引関係や、特定の顧客のサプライチェーンに深く組み込まれている場合、スイッチング・コストが発生する可能性があります。しかし、川西倉庫が個別にどの程度のスイッチング・コストを顧客に強いているかは不明瞭です。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
川西倉庫の事業モデルは、ユーザー数の増加によってサービスの価値が向上するネットワーク効果を生み出す性質のものではありません。個々の顧客との取引が中心であり、プラットフォーム型ビジネスのような特性は見られません。
コスト優位★☆☆☆☆
倉庫・運輸業は一般的に設備投資や人件費がコスト構造の大部分を占めます。川西倉庫が他社と比較して構造的に低いコストでサービスを提供できるような、顕著なコスト優位性を示す具体的な情報は現時点では確認できません。
規模の経済★★☆☆☆
川西倉庫は一定の事業規模を有していますが、業界全体で見ると、規模の経済性を活かした寡占的な地位を確立しているとは言えません。より大規模な競合他社と比較した場合、効率規模の面での優位性は限定的である可能性があります。
- 主要港湾での強固な事業基盤東京、横浜、名古屋、大阪、神戸といった日本の主要港に営業拠点を持ち、輸出入貨物の取り扱いを中心に事業を展開しています。これにより、国内外の物流ネットワークの中心に位置し、効率的な貨物輸送と保管サービスを提供できる点が強みです。特に食品関連の輸入貨物取り扱いに強みを持っています。
- 総合物流サービス提供能力倉庫業を核に、港湾運送、貨物運送取扱、通関、流通加工、国際複合一貫輸送まで、物流のあらゆる工程を一貫して提供できる体制を構築しています。これにより、顧客は複数の業者と契約する手間を省き、効率的で信頼性の高い物流サービスをワンストップで利用できるため、顧客にとっての利便性が高いです。
- 長年の実績と法令遵守体制倉庫業法をはじめとする物流関連法規に基づき、国土交通大臣の登録を受けて事業を行っており、長年にわたる実績と信頼を築いています。また、コンプライアンス研修を定期的に実施し、法令遵守を徹底することで、事業継続に必要な許認可を維持し、安定した事業運営を可能にしています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
- 次世代型物流施設の計画推進DX(デジタルトランスフォーメーション)を活用し、従来のビジネスモデルにとらわれない新しい物流施設の構築を目指しています。これにより、効率性や生産性を向上させ、顧客へのサービス品質を高めるとともに、競争力の強化を図ります。これは成長に向けた戦略的投資の柱の一つです。
- ASEAN地域への戦略的投資海外においては、特に経済成長が著しいASEAN地域への投資を積極的に検討しています。倉庫事業への参入を足掛かりに、国際物流事業の拡充を図り、海外での事業規模を拡大することを目指しています。これにより、グローバルな収益基盤を強化し、持続的な成長を実現します。
- 社内体制の強化とDX推進事業ポートフォリオの見直しや拠点・組織の再構築を通じて、ヒト・モノ・カネの最適な再配置を進めます。また、ペーパーレス化やRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の導入などにより、業務効率化と労働負荷軽減を図ります。これにより、筋肉質な経営体質を実現し、競争力を高めます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 基本方針および基本戦略当社グループは長期ビジョン『KAWANISHI2030』及び中期経営計画『Vision2027 事業領域の拡大』を策定しており、以下の基本方針を掲げ、基本戦略、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応に基づいて取り組んでおります。 基本方針① 取引先顧客へのサービス向上を第一とし、当社のステークホルダーへの信頼関係の構築を維持します。② 健全な財務体質を意識しながら経営基盤の安定と強化を基本とし、筋肉質な体質を実現すべく、既存事業の利益改善を図ります。③ これまでのビジネスモデルに捉われることなく、時代のニーズに合致した物流の構築を進め、DXの推進やサステナビリティなどの社会課題に対応した企業を目指します。 基本戦略「次世代型物流施設の計画推進」、「ASEAN投資」、「リコンストラクション(拠点/組織の再構築)」は三大重点戦略(三本の矢)として強力に推進してまいります。三本の矢の戦略はそれぞれが相互補完性を有しており、そのどれをも欠けさせることなく同時並行で確実に実行させることにより飛躍的な業績目標を実現いたします。① 成長に向けた戦略的投資・次世代型物流施設の計画推進・ASEAN投資・国内における物流企業のM&A・基幹システム再構築・地球環境にやさしい物流構築/サステナビリティ推進室新設・資本政策の推進② 社内体制の強化・リコンストラクション(拠点/組織の再構築)・統合報告書策定・ペーパーレス化推進によるオフィスワークの改革・RPAの導入による業務集約/労働負荷軽減・コンプライアンスの強化・システム化推進による競争力強化・営業体制の強化・ダイバーシティ&インクルージョンへの対応・労働力不足に対応した人財戦略の強化・社内教育体制の充実・財務基盤の強化③ 既存事業の拡大・強化・物流拠点の機能拡充・運送部門強化・ASEAN物流拡大を起点とした長距離海上輸送などの海外物流業務の強化・メーカー物流の強化・通関体制の強化 資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応長期ビジョン『KAWANISHI2030』とそれに向けたPhaseⅡの中期経営計画の達成に向けては、中長期でのROEの向上を図るとともに、成長戦略や事業リスク、戦略実行状況等の明瞭な説明によるPERの改善および資本コストの逓減が必要と考え、対応方針を掲げております。① 企業価値向上に向けた取り組み② 資本政策の推進 ・Vision2027達成に向けた投資の実施 (ASEAN投資/国内・海外M&A/物流拠点の機能拡充)・日本版ESOP等の導入・IRの強化、サステナビリティ推進・株主優待制度の拡充・配当性向目標35%・特別配当、自己株式取得の実施 (2) 経営環境当社グループを取り巻く経営環境は、日本経済において人手不足が深刻化するなか、所得環境の改善や各種政策の効果、また、省人化やDXに向けた企業投資が期待されるなど、景気は緩やかな回復が見込まれます。 世界経済では、米国の通商政策や中東情勢の影響により先行き不透明な状況が続くものの、アジア地域では特にインドネシアにおいて人口増加や賃金上昇を背景に個人消費が拡大し、経済成長は堅調に推移していることから、消費市場の拡大、輸出入の増加等が期待されます。 (3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは成長に向けた戦略的投資、社内体制の強化、および既存事業の拡大・強化を行うことにより利益の拡大伸長および次世代における飛躍的な発展を目指しており、そのための重要な課題として以下の点を施策としております。① 成長に向けた戦略的投資DXを通じた従来のビジネスモデルに捉われない物流施設を構築するため、次世代型物流施設の計画を推進しております。また、海外においては、ASEAN地域への投資の検討を進め、倉庫事業の参入を足掛かりに、国際物流事業の拡充にも注力し、当社グループの事業拡大をめざしております。「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」に関する方針を掲げ、中長期的な事業環境変化を捉えた成長戦略・資本効率の最適化と財務基盤の向上、株主還元に対する資源配分を実行してまいります。② 社内体制の強化基本戦略の確実な推進を実現するために事業ポートフォリオを見直しながら、ヒト・モノ・カネの再配置も想定し拠点/組織の再構築を推進してまいります。また、将来の持続的な成長への取り組み、戦略、ガバナンス、中長期的な価値創造等をあらゆるステークホルダーに理解してもらうための統合報告書を作成しております。環境への配慮や労働力不足に対応した取り組みとしては、ペーパーレス化促進によるオフィスワークの改革、RPAなどの省人化に寄与するシステムの導入等を引き続き推進します。また、差別のない人事制度の実施や人材登用等、ダイバーシティへのより一層の対応と、社内教育体制を充実させるとともに、人財戦略の強化を図ってまいります。③ 既存事業の拡大・強化既存事業における物流サービスについては、人手不足による物流の停滞が懸念されるなか、荷主企業、協力会社の相互理解と協力のもとDXの活用を通じて効率性を高める物流業務の革新を目的とした物流拠点の機能拡充を推進しております。また、収益の拡大と利益率の向上を目的とした運送部門の強化等、既存事業の拡大・強化を図っております。海外物流業務においては、ASEAN物流拡大を起点とした長距離海上輸送等の海外物流業務の強化に取り組んでおります。 (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等長期ビジョン「KAWANISHI2030」の実現に向けて、2025年度から2027年度までの3ヵ年の中期経営計画「Vision2027 事業領域の拡大」をPhaseⅡと位置付け、物流事業の収益力向上を図り、株主還元強化などの資本政策を通じて、企業価値のさらなる向上をめざし、連結営業収益300億円、連結営業利益15億円を目標に掲げております。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 基本方針および基本戦略当社グループは長期ビジョン『KAWANISHI2030』及び中期経営計画『Vision2027 事業領域の拡大』を策定しており、以下の基本方針を掲げ、基本戦略、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応に基づいて取り組んでおります。 基本方針① 取引先顧客へのサービス向上を第一とし、当社のステークホルダーへの信頼関係の構築を維持します。② 健全な財務体質を意識しながら経営基盤の安定と強化を基本とし、筋肉質な体質を実現すべく、既存事業の利益改善を図ります。③ これまでのビジネスモデルに捉われることなく、時代のニーズに合致した物流の構築を進め、DXの推進やサステナビリティなどの社会課題に対応した企業を目指します。 基本戦略「次世代型物流施設の計画推進」、「ASEAN投資」、「リコンストラクション(拠点/組織の再構築)」は三大重点戦略(三本の矢)として強力に推進してまいります。三本の矢の戦略はそれぞれが相互補完性を有しており、そのどれをも欠けさせることなく同時並行で確実に実行させることにより飛躍的な業績目標を実現いたします。① 成長に向けた戦略的投資・次世代型物流施設の計画推進・ASEAN投資・国内における物流企業のM&A・基幹システム再構築・地球環境にやさしい物流構築/サステナビリティ推進室新設・資本政策の推進② 社内体制の強化・リコンストラクション(拠点/組織の再構築)・統合報告書策定・ペーパーレス化推進によるオフィスワークの改革・RPAの導入による業務集約/労働負荷軽減・コンプライアンスの強化・システム化推進による競争力強化・営業体制の強化・ダイバーシティ&インクルージョンへの対応・労働力不足に対応した人財戦略の強化・社内教育体制の充実・財務基盤の強化③ 既存事業の拡大・強化・物流拠点の機能拡充・運送部門強化・ASEAN物流拡大を起点とした長距離海上輸送などの海外物流業務の強化・メーカー物流の強化・通関体制の強化 資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応長期ビジョン『KAWANISHI2030』とそれに向けたPhaseⅡの中期経営計画の達成に向けては、中長期でのROEの向上を図るとともに、成長戦略や事業リスク、戦略実行状況等の明瞭な説明によるPERの改善および資本コストの逓減が必要と考え、対応方針を掲げております。① 企業価値向上に向けた取り組み② 資本政策の推進 ・Vision2027達成に向けた投資の実施 (ASEAN投資/国内・海外M&A/物流拠点の機能拡充)・日本版ESOP等の導入・IRの強化、サステナビリティ推進・株主優待制度の拡充・配当性向目標35%・特別配当、自己株式取得の実施 (2) 経営環境当社グループを取り巻く経営環境は、日本経済において人手不足が深刻化するなか、所得環境の改善や各種政策の効果、また、省人化やDXに向けた企業投資が期待されるなど、景気は緩やかな回復が見込まれます。 世界経済では、米国の通商政策や中東情勢の影響により先行き不透明な状況が続くものの、アジア地域では特にインドネシアにおいて人口増加や賃金上昇を背景に個人消費が拡大し、経済成長は堅調に推移していることから、消費市場の拡大、輸出入の増加等が期待されます。 (3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループは成長に向けた戦略的投資、社内体制の強化、および既存事業の拡大・強化を行うことにより利益の拡大伸長および次世代における飛躍的な発展を目指しており、そのための重要な課題として以下の点を施策としております。① 成長に向けた戦略的投資DXを通じた従来のビジネスモデルに捉われない物流施設を構築するため、次世代型物流施設の計画を推進しております。また、海外においては、ASEAN地域への投資の検討を進め、倉庫事業の参入を足掛かりに、国際物流事業の拡充にも注力し、当社グループの事業拡大をめざしております。「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」に関する方針を掲げ、中長期的な事業環境変化を捉えた成長戦略・資本効率の最適化と財務基盤の向上、株主還元に対する資源配分を実行してまいります。② 社内体制の強化基本戦略の確実な推進を実現するために事業ポートフォリオを見直しながら、ヒト・モノ・カネの再配置も想定し拠点/組織の再構築を推進してまいります。また、将来の持続的な成長への取り組み、戦略、ガバナンス、中長期的な価値創造等をあらゆるステークホルダーに理解してもらうための統合報告書を作成しております。環境への配慮や労働力不足に対応した取り組みとしては、ペーパーレス化促進によるオフィスワークの改革、RPAなどの省人化に寄与するシステムの導入等を引き続き推進します。また、差別のない人事制度の実施や人材登用等、ダイバーシティへのより一層の対応と、社内教育体制を充実させるとともに、人財戦略の強化を図ってまいります。③ 既存事業の拡大・強化既存事業における物流サービスについては、人手不足による物流の停滞が懸念されるなか、荷主企業、協力会社の相互理解と協力のもとDXの活用を通じて効率性を高める物流業務の革新を目的とした物流拠点の機能拡充を推進しております。また、収益の拡大と利益率の向上を目的とした運送部門の強化等、既存事業の拡大・強化を図っております。海外物流業務においては、ASEAN物流拡大を起点とした長距離海上輸送等の海外物流業務の強化に取り組んでおります。 (4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等長期ビジョン「KAWANISHI2030」の実現に向けて、2025年度から2027年度までの3ヵ年の中期経営計画「Vision2027 事業領域の拡大」をPhaseⅡと位置付け、物流事業の収益力向上を図り、株主還元強化などの資本政策を通じて、企業価値のさらなる向上をめざし、連結営業収益300億円、連結営業利益15億円を目標に掲げております。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果により、景気は緩やかな回復が続いております。一方で米国の通商政策や中東情勢の影響による景気下振れリスクに加え、原材料・エネルギー価格の高騰や物価上昇の継続による個人消費への影響などもあり、依然として先行きは不透明な状況が続いております。このような状況のもと当社グループは、2027年度を最終年度とする中期経営計画『Vision2027 事業領域の拡大』で掲げる、次世代型物流施設の計画推進、ASEAN投資、リコンストラクションを三大重点戦略として強力に推進し、飛躍的な業績目標を達成するために取り組んでまいります。 a.財政状態当連結会計年度末の総資産は、企業結合による「のれん」の増加、「投資有価証券」の期末評価等により前連結会計年度末に比べ1,874百万円増加の40,254百万円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、「長期借入金」の新規借入等により、前連結会計年度末に比べ742百万円増加の14,697百万円となり、また、当連結会計年度末の純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益による「利益剰余金」の増加、株価の影響による「その他有価証券評価差額金」の増加および企業結合による「非支配株主持分」の増加により、前連結会計年度末に比べ1,131百万円増加の25,556百万円となりました。 b.経営成績当連結会計年度においては、国内物流事業では前期に低調だった港湾運送業務の取扱いが回復し、倉庫業務でも入庫高、保管高が堅調に推移いたしました。また、運送業務も堅調に推移したことに加えM&Aで取得した運送会社も業績に寄与いたしました。国際物流事業では当社の国際運送取扱業務が前期に比べ減少したものの、前期に低調だった海外子会社の業績が回復したことやM&Aで取得したベトナムの子会社が業績に寄与したこともあり、グループ全体での営業収益は前期を上回る結果となりました。営業利益についても貨物の入着が集中したことによる荷役経費の増加やのれんの償却費用の増加、国際物流事業での減少等があったものの、国内物流セグメントでの増加やその他セグメントでの賃貸収益の増加等もあり前期に比べ増加しました。経常利益については、M&Aによる取得関連費用の計上や為替差損の計上(前期は為替差益)、支払利息の増加等もあり前期に比べ減少し、親会社株主に帰属する当期純利益についても前期に比べ減少いたしました。その結果、当連結会計年度の営業収益は前期比3.4%増加の26,400百万円、営業利益は前期比8.6%増加の1,115百万円、経常利益は前期比11.6%減少の1,042百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比14.8%減少の636百万円となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。国内物流事業(倉庫業)貨物の入庫高、保管高が前期を上回り、保管残高も高水準で推移したことにより前期を上回りました。(港湾運送業)港湾運送業務は、前期に低調だった港湾運送業務の取扱量が回復したことにより、前期を上回りました。(貨物運送取扱業務)貨物の取扱いが好調に推移したほかノンアセット事業の拡大、またM&Aで取得した運送会社の業績が第4四半期から寄与したこともあり前期を上回りました。(その他物流関連業務)通関業務等の手続業務や物流施設の賃貸業務等については前期と同程度で推移いたしましたが、流通加工業務については選別作業等の取扱いが減少したこと等により前期を下回りました。その結果、国内物流事業の営業収益は前期比3.7%増加の21,484百万円となり、セグメント利益は人件費の増加等ありましたが、営業収益の増加に加え修繕費等の減少もあり前期比4.8%増加の1,824百万円となりました。 国際物流事業国際物流事業においては、前期低調だった海外子会社の業績が回復したほか、M&Aにより取得した海外子会社の業績が第3四半期より寄与したことにより営業収益は前期を上回りましたが、当社の国際運送取扱業務が前期に比べ減少したことにより、セグメント利益は前期を下回りました。その結果、国際物流事業の営業収益は前期比1.3%増加の4,532百万円、セグメント利益は前期比8.5%減少の163百万円となりました。 なお、不動産の賃貸事業及び物流資材の販売事業並びに太陽光発電の売電事業等のその他事業は、営業収益は前期比6.7%増加の400百万円、セグメント利益は前期比2.6%増加の249百万円となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益が1,059 百万円となり、減価償却費、法人税等の支払額、有形固定資産の取得による支出、長期借入れによる収入、長期借入金の返済による支出等により、前連結会計年度末に比べ847百万円増加し、当連結会計年度末には5,647百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における営業活動の結果獲得した資金は、1,684百万円(前期は2,445百万円の獲得)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益1,059百万円、減価償却費1,420百万円、法人税等の支払額605百万円によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における投資活動の結果使用した資金は、890百万円(前期は1,175百万円の使用)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出650百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出337百万円によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における財務活動の結果獲得した資金は、27百万円(前期は1,142百万円の使用)となりました。これは主として、長期借入れによる収入2,100百万円、長期借入金の返済による支出2,310百万円、非支配株主からの払込みによる収入329百万円によるものであります。 ③ 営業の実績当社グループの主たる事業は、倉庫業を中心とした貨物の保管・荷役業務、港湾運送業務、貨物運送取扱業務、通関業務及び流通加工業務等を行う国内物流事業ならびに国際複合一貫輸送業務(NVOCC)を中心とした海外輸送業務、海外との輸出入貨物取扱業務、海外での現地作業及び海外での倉庫事業を行う国際物流事業であり、セグメントごとの営業収益及び取扱高等を示すと以下のとおりであります。a.セグメントごとの営業収益 (千円)セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)国内物流事業21,484,139103.7国際物流事業4,532,821101.3 報告セグメント計26,016,960103.3その他400,682106.7合計26,417,642103.4 (注) セグメント間の内部取引消去前の数値によっております。 b.セグメントごとの取扱高等(国内物流事業)倉庫業の入出庫高及び保管残高・普通倉庫 区分当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)数量(トン)入庫高969,132103.0出庫高959,09999.9保管残高期末281,785103.7期中平均290,527102.4 (注) 数量には、再保管にかかる取扱高を含んでおります。 ・冷蔵倉庫 区分当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)数量(トン)入庫高44,30989.0出庫高44,93793.3保管残高期末14,32595.8期中平均14,96198.1 (注) 数量には、再保管にかかる取扱高を含んでおります。 港湾運送業の取扱トン数 区分当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)数量(トン)船内荷役903,806131.3艀運送--荷捌1,275,270105.6船積28,29265.3合計2,207,368113.9 貨物運送取扱業務、通関業務及び流通加工業務等については、取扱実績の明示が困難でありますので記載を省略しております。 (国際物流事業)国際物流事業については、取扱実績の明示が困難でありますので記載を省略しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりであります。a.財政状態(資産合計)当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ1,874百万円増加の40,254百万円となりました。流動資産は、前連結会計年度末に比べ665百万円増加の10,281百万円となりました。これは主に、現金及び預金が459百万円増加したことによるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べ1,208百万円増加の29,973百万円となりました。これは主に、企業結合によりのれんが446百万円増加したこと、株高により投資有価証券が322百万円増加したこと等によるものであります。 (負債合計)当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ742百万円増加の14,697百万円となりました。流動負債は、前連結会計年度末に比べ740百万円減少の4,216百万円となりました。これは主に、短期借入金(1年以内返済予定の長期借入金)が減少したことによるものであります。固定負債は、前連結会計年度末に比べ1,482百万円増加の10,481百万円となりました。これは主に、投資資金の調達やM&Aによる子会社の増加により長期借入金が増加したことによるものであります。 (純資産合計)当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ1,131百万円増加の25,556百万円となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益等により利益剰余金が増加したことや、株高の影響によりその他有価証券評価差額金が増加、また子会社の増加により非支配株主持分が増加したことによるものであります。 b.経営成績当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、営業収益については前期に比べ858百万円増加し26,400百万円となりました。主な増加要因として、国内物流事業においては倉庫業務、港湾運送業務の取扱いが増加したことや、国内での運送業務が増加したこと、倉庫事業での保管単価の上昇等によるもの、また、国際物流事業においては一部海外現地法人の業績が回復したことや、M&Aより子会社が増加したことによる影響となります。営業利益については前期に比べ88百万円増加し1,115百万円となりました。国内物流事業では、倉庫、港湾運送、運送等の各事業が堅調に推移したこと、国際物流事業では海外現地法人の回復はあったものの当社の国際運送取扱業務が低迷したことによるものです。なお、営業利益率については当期4.2%(前期比+0.2ポイント)となっております。経常利益については為替差益等の営業外収益が減少し、子会社の取得による取得関連費用を計上したこと等により、前期に比べ136百万円減少し1,042百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益については、経常利益の減少により、前期に比べ110百万円減少し636百万円となりました。 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおりです。 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、当社グループの運転資金需要のうち主なものは、下払作業費や運送費用の支払いのほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の適正額を維持することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入れを基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入れを基本としており、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債残高は9,548百万円、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は5,647百万円となっております。なお、次期のキャッシュ・フローについては、次期の利益及び減価償却による資金の留保などを見込む一方、国内でのM&Aや設備投資による支出のほか、配当金の支払い等が予定されるため、現金及び現金同等物の期末残高は概ね当期並みの水準になるものと予想しております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、以下のとおりであります。(有形固定資産及び無形固定資産の減損)当社グループは、減損の兆候がある有形固定資産等について、資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、その減少額を減損損失として計上しております。有形固定資産等に減損の兆候がある場合、減損損失の認識の要否を判定する必要がありますが、この減損損失の認識の要否の判定に用いる個々の有形固定資産等の将来キャッシュ・フローの見積りは不確実性が高く、将来の経営環境の変化等により回収可能性を著しく低下させる変化が見込まれた場合、減損損失の計上が必要となる場合があります。
事業リスク
- 事業環境の変化による影響主要事業が輸出入貨物の取扱いに依存しているため、立地地域の経済活動や消費動向、海運市況の低迷などが物流量に影響を及ぼし、業績に悪影響を与える可能性があります。特に海外輸出は対象地域の景気に左右されるため、貨物の多様化や事業地域の分散でリスク軽減を図っています。
- 法的規制の変更と遵守違反倉庫業法、港湾運送事業法、通関業法など、多くの法的規制を受けて事業を行っています。これらの法令の改廃や新設、または法令違反があった場合、営業停止や登録取り消しなどの処分を受ける可能性があり、経営成績や財政状態に重大な影響を及ぼす恐れがあります。コンプライアンス研修で法令遵守を徹底しています。
- 食品の輸入停止措置主力取扱貨物である食品(農産品、畜産品、食料工業品など)について、特定の国を対象とした輸入制限や輸入停止措置が関係当局によって取られる可能性があります。これにより、輸入量が減少した場合、当社グループの財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。多様な地域での事業展開でリスク低減を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 事業環境の変化当社グループの主たる事業は、普通・冷蔵倉庫業を中心に、港湾運送業務、貨物運送業務、国際運送業務及び通関業務等を行う総合物流事業であり、東京、横浜、名古屋、大阪、神戸などの主要港に営業基盤を置き、輸出入貨物の取扱いを中心に事業展開を行っております。倉庫業の特性として、立地する地域の経済活動や消費動向が当該地域の物流量の変化に影響を受け、国際運送業務については、海運市況の影響を受けることから当該市況が低迷した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(当該リスクが顕在化する可能性及び対応策)当社グループが扱う輸入貨物の多くは食料品であり物流量が急激に変化する可能性は低いと認識しておりますが、海外への輸出については当該輸出地域の景気に左右される場合には、リスクが顕在化する可能性があります。当該リスクへの対応としては、取り扱う輸入、輸出貨物の多様化を図ること、また多様な地域へ事業展開を行うことによりリスクを分散させる試みを実行しております。 (2) 業界に関連する法的規則当社の主要な事業活動である倉庫業は、寄託を受けて顧客の物品を倉庫で保管する受託事業で、物流の中核となる業種であり、倉庫業者として「倉庫業法」の規制を受けております。当社では「倉庫業法」に基づき、国土交通大臣より「倉庫業」の登録を受けております。当該登録には期限の定めはありませんが、倉庫業法及び倉庫業法に基づく処分又は登録、許可若しくは認可に付した条件に違反したとき及び営業に関し不正な行為をしたときなどは営業の停止を命じまたは登録が取り消される可能性があります。本書提出日現在、当社グループには登録の取消し事由に該当する事実はないものと認識しておりますが、将来何らかの理由により、登録の取消し等の事態が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社グループの重要な事業活動にかかる主な許認可は以下のとおりであります。 許認可等の名称所轄官庁等許認可等の内容有効期限倉庫業国土交通省倉庫業法なし また、物流事業を行う当社グループには、倉庫業法以外にも、港湾運送事業法、通関業法、貨物利用運送事業法等に関する法令の規制を受けております。これらの当社グループの事業に関わる法令等による規制の改廃や新設が行われた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。(当該リスクが顕在化する可能性及び対応策)各種業法について理解と見識の低さから違法行為を行う可能性があると認識しており、当該リスクへの対応策として、各分野での勉強会の開催、役職員が常に法令遵守を意識して業務に取り組むようコンプライアンスに関する研修を毎期行っております。 (3) 取扱貨物の動向等当社グループの主要取扱貨物は、輸入貨物の農産品(コーヒー豆、小豆、落花生など)、畜産品(鶏肉、牛肉など)、食料工業品(食料品、食品原料など)であります。そのため、日本の消費者の食品嗜好の変化が当社取扱貨物の動向に影響し、間接的に当社の経営成績に影響を与える可能性があり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(当該リスクが顕在化する可能性及び対応策)食品についての嗜好の変化等は考えられるものの、食品についての急激な需要の低下等は見込まれておらず、リスクが顕在化する可能性は低いと認識しております。また当該リスクへの対応として、食品に対する顧客のニーズに合わせた物流の構築を行うことにより対応を行っております。 (4) 食品の輸入停止措置等当社グループが主力とする食品の輸入貨物の取扱いについては、食品の安全性を確保する見地から、関係当局による特定国を対象とした輸入制限及び輸入停止措置がとられる場合があり、また輸入食品の国内在庫量及び消費動向により輸入量が制御された場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(当該リスクが顕在化する可能性及び対応策)海外からの輸入制限等が行われる可能性については常に起こりうると認識しておりますが、輸入のみならず多様な地域での事業展開を行うことによりリスクを低減させる取組みを実施しております。 (5) 自然災害・感染症等当社グループの主たる事業は、倉庫業を中心とする物流事業であり、地震等の大規模災害が発生した場合は、当社施設も被災し、物流事業の停滞を招く可能性があります。これらの事象は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、未知のウイルス等による感染症の拡大により、事業活動に係る物流体制や営業活動に支障が生じた場合や人的被害が拡大した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(当該リスクが顕在化する可能性及び対応策)台風をはじめ地震等による自然災害については地理的要因からも常に発生のリスクがあると認識しております。当該リスクへの対応として、物流業という公共性の高い事業を停滞させないためにもBCPの構築を行うとともに、当社施設への被災を防ぐための処置を実施しております。感染症については、世界的に影響を及ぼすものが一定期間内において発生した場合には、顕在化するリスクがあると認識しております。 (6) 顧客等の情報管理当社グループは、国内物流事業及び国際物流事業において、多くの顧客情報を取り扱っており、これらの情報管理に関するセキュリティ管理体制の維持・向上、コンプライアンスの強化については、情報セキュリティポリシーを定め、社員教育の徹底を図り、リスク発生を予防する一方で、リスク発生時の影響を軽減する対応策を講じております。管理体制と社員教育を強化し、情報漏洩防止に努めておりますが、不測の事態により情報が外部に漏洩した場合、当社グループの社会的信用の低下や損害賠償請求の発生等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(当該リスクが顕在化する可能性及び対応策)当該リスクへの対応策として、役職員の情報セキュリティ意識向上のために情報セキュリティに関する研修を毎期行うこととし、また、情報セキュリティ委員会を設置し意識向上を徹底しており、リスクが顕在化する可能性は低いと認識しております。 (7) システムトラブルによる影響当社グループは、各種の物流事業において情報システムを構築し、顧客との情報交換にはインターネットを利用しており、システム上のトラブルなど、万一の場合に備えて最大限の保守・保全の対策を講じるとともに、情報管理体制の徹底に努めております。しかしながら、災害などにより機器やソフトウエアが被災し、システム作動不能や内部情報が消失した場合には、当社グループの経営成績や社会的信用に影響を与える可能性があります。また、外部からの想定を超えた不正アクセスやコンピュータウイルス感染などにより、システム障害、情報漏洩や改ざんなどの被害を受けた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(当該リスクが顕在化する可能性及び対応策)不正アクセスやコンピュータウイルス感染による障害等についてはセキュリティ対策を万全に行っているものの、常に発生の可能性はあると認識しております。また災害によりシステムが被災することも想定されますがシステムのクラウド化など、BCP構築の一環として対応しております。 (8) コンプライアンスに関するリスク当社グループは法令遵守及び企業倫理とそれらの精神を守り、実践していくことを業務遂行の基本とすることを宣言し、役員及び全従業員に研修会などを通じて、コンプライアンス意識を高めることに努めております。しかし、このような取組みを講じても、完全に履行できない場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(当該リスクが顕在化する可能性及び対応策)当該リスクへの対応策として、役職員が常に法令遵守を心掛けるようコンプライアンスに関する研修を毎期行い、また、コンプライアンス委員会を設置し法令遵守を徹底しており、リスクが顕在化する可能性は低いと認識しております。 (9) 設備投資に係るリスク当社グループは、国内及び海外において積極的な事業展開を計画しておりますが、仮にこれらの事業戦略が当初計画した経営計画、利益計画及び設備投資計画の通りに進捗せず、投入された資本の回収計画が低下、停滞又は計画の中断に至った場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(当該リスクが顕在化する可能性及び対応策)国内及び海外での様々な要因により事業計画が当初の計画通りとならない可能性は存在しますが、事業計画のモニタリングを随時行い、事業計画の進捗及び分析並びに必要に応じた施策を実行できる体制を整えております。 (10) 固定資産の減損処理当社グループは、倉庫業を中心とした物流事業を営んでおり、事業用の有形固定資産を有しております。2006年3月期から固定資産に関する減損会計が導入され、今後の収益性の低下等により投資額の回収が見込めなくなった場合には当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(当該リスクが顕在化する可能性及び対応策)国内外での事業環境の変化等により固定資産の減損の発生の可能性は常にあると認識しておりますが、事業の収益性を検証し、現在の事業環境に合わせた適切な運営を行うことにより影響を低減する体制を整えております。 (11) 退職給付債務による影響当社グループの従業員の退職給付に備えるための退職給付債務及び費用は、年金数理人が計算する基礎率に基づいて算出しておりますが、基礎率の変更があった場合、年金資産の時価や運用利回りが低下した場合は、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(当該リスクが顕在化する可能性及び対応策)特に国内外での景気や金融政策により年金資産の時価や運用が低下する可能性はあると認識しておりますが、年金資産の運用を毎期見直すことにより、影響を低減する取り組みを実施しております。 (12) 重要な訴訟について当社グループの経営に大きな影響を及ぼす重要な訴訟等は提起されておりません。しかし、将来、重要な訴訟等が発生し不利な判断を受けた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社は2026年4月14日付で、当社が寄託を受けた貨物に発生した損害に関し、当社顧客より当社を含む本件に関する会社2社に対して、第三者からの損害賠償請求に伴う求償行使による損害賠償請求訴訟が提起され、同年4月30日に訴状の送達を受けております。当該請求の金額は61,605千円(遅延損害金を除く。)であります。当社といたしましては、本件訴訟の請求内容を精査し、代理人弁護士を通じて適切に対応してまいります。(当該リスクが顕在化する可能性及び対応策)予期せぬ訴訟等については発生の可能性はあると認識しておりますが、現時点で予測できる内容はなく、どの程度の可能性があるかは想定できません。 (13) 海外事業展開におけるカントリーリスク当社グループは、アジアを中心に海外事業展開を拡大しておりますが、海外においては、政治、経済情勢の変化、予期せぬ法規制の変更、自然災害、テロ、戦争等の事態により、事業の継続が困難となる等のリスクが存在します。これらのリスクが顕著化した場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(当該リスクが顕在化する可能性及び対応策)当社グループでは近年はインドネシアおよびベトナムにおいて倉庫事業を展開し、投資を拡大しております。今後もASEAN地域の経済が発展すると見込んでおりますが、自然災害、為替の変動、景気の減速による消費への影響等もありリスクが顕在化する可能性があると認識しております。リスクの低減を図るため、状況に合わせた投資が行えるよう段階的に展開を行っております。 (14) 金利の変動当社グループは安定的に事業を継続するため必要な設備の新規投資や更新を毎年行っております。その際、有利子負債や自己資本比率について適正水準維持に努めつつも、必要な設備資金を主として銀行借入により調達しております。現在は主に固定金利の長期借入金により資金を調達しているため、一定期間においては金利変動による影響は軽微でありますが、金利の変動により、将来の資金調達コストが影響を受ける可能性があり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(当該リスクが顕在化する可能性及び対応策)中期経営計画による積極的な事業展開により借入金が膨らむなどリスクとしては増加する傾向となっております。リスクの低減を図るため、借入のうち一部については金利スワップ契約などにより固定金利と変動金利の変動に対応しております。 (15) 保有資産の時価の変動当社グループは、事業用資産(土地、建物等)及び取引先との緊密な関係維持・強化等を目的とした投資有価証券を保有しております。事業用資産については時価下落や収益性の低下により、また、投資有価証券については株式相場の下落や投資先の財政状態の悪化により、投資額の回収が見込めなくなった場合、減損損失を計上します。これらにより、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(当該リスクが顕在化する可能性及び対応策)投資有価証券については、景気や環境の変化により常に損失発生の可能性があると認識しております。リスクの低減を図るため、投資有価証券については時価の変動を含めた有用性の検証を行い保有の可否を検証しております。 (16) 他社との競合リスク当社グループの事業は同業者が多く、厳しい競合状況にあります。当社グループでは、冷蔵倉庫及び普通倉庫の設備を有し、保管・輸送等に一定のノウハウが必要な輸入食料品の取扱いで他社との差別化を図っておりますが、競合の結果、収益や利益率の低下等により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。(当該リスクが顕在化する可能性及び対応策)他社との競合のリスクは事業を運営していく上では存在するリスクであり常に顕在化するリスクがあります。リスクを低減する取り組みとしては、当社の培った食料品の取扱いのノウハウと顧客のニーズに合わせた物流の構築を行うことにより対応しております。