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兵機海運(9362)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

倉庫・運輸関連業 運輸・物流

事業の概要

  • 内航海運事業
    国内の海上輸送が主力事業で、自社船や傭船(他社から借りた船)を使って、主に国内の港から港へ貨物を運びます。関連会社に荷役作業の一部を委託したり、船員の派遣を依頼したりすることで、効率的な運航体制を構築しています。
  • 港湾運送・倉庫事業
    神戸・大阪・姫路の主要港で、輸出入貨物の積み下ろし(港運)や保管(倉庫)を行っています。港と倉庫を一体で運営することで、顧客の物流ニーズに一貫して対応し、効率的なサプライチェーンを支えるビジネスモデルです。
  • 外航海運事業
    海外への海上輸送も手掛けていますが、こちらは自社船ではなく、他社から借りた船(委託船)を活用しています。これにより、自社で多額の船舶投資をすることなく、国際的な貨物輸送需要に対応し、収益機会を広げています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 海上運送事業
    同社の主力事業で、売上高83.46億円、営業利益5.75億円を計上しています。主に国内の海上輸送(内航海運)と、委託船を活用した海外への海上輸送(外航海運)を行っており、グループ全体の収益の柱となっています。
  • 港湾運送・倉庫事業
    売上高53.8億円、営業利益は-0.27億円と赤字ですが、神戸・大阪・姫路の主要港で輸出入貨物の積み下ろしや保管サービスを提供しています。海上運送事業と連携し、顧客に一貫した物流サービスを提供する重要な役割を担っています。
  • 事業構成と収益性
    海上運送事業が売上・利益ともに大きく貢献しており、同社の稼ぎ頭であることがわかります。港湾運送・倉庫事業は売上規模は大きいものの、現状では利益貢献が課題となっており、今後の収益改善が期待される分野です。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
MarineTransportationService 事業 83 6 6.9%
PortCarryServiceAndWarehouseService 地域 54 -0 -0.5%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|505 文字
3【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(兵機海運株式会社)、及び当社事業に密接に関わる関連会社2社により構成されており、内航海運、港湾運送、倉庫、外航海運等の事業活動を行っております。当社事業に係わる位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、次の2部門は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 (海運事業)内航海運……当社の主力事業であり、主として国内の海上輸送業務を行っております。関連会社㈱吉美に姫路港での荷役の一部を委託しております。また、関連会社七洋船舶管理㈱は船員派遣等内航海運に関連する事業を行っております。外航海運……委託船を活用した国外の海上輸送業務を行っております。 (港運・倉庫事業)港運…………当社の事業であり、神戸・大阪・姫路港で主として輸出入貨物を取扱っております。倉庫…………当社の事業であり、神戸・大阪・姫路港で展開しております。関連会社㈱吉美に姫路港において入出庫荷役を委託しております。 [事業系統図] 以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
主要取引先にはバンカーサーチャージ制度導入をお願いしており、適用拡大を図っているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 設備
内航海運事業における船舶の確保、港湾運送・倉庫事業における神戸・大阪・姫路港での展開。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:傭船先の経営状況の動向 / マーケット動向(外航事業) / 特定の取引先(高売上比率先)の動向
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

兵機海運は特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPに関する情報は公開されておらず、無形資産による競争優位性は確認できません。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

海運・倉庫業においては、既存の顧客との取引関係や特定の設備・システムへの依存度から、一定のスイッチング・コストが発生する可能性があります。しかし、乗り換えによる顧客の損失が極めて大きいとは言えません。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

兵機海運の事業モデルにおいて、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果は観察されません。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

同業他社と比較して、兵機海運が構造的に著しく低いコストでサービスを提供できるという明確な証拠はありません。効率化の努力は考えられますが、優位性とは断定できません。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

兵機海運は特定の地域やニッチな市場において一定の事業規模を有している可能性がありますが、業界全体を代表するような規模の経済による寡占的な優位性は限定的と考えられます。

  • 国内海上輸送の安定性
    内航海運は日本の物流を支える重要なインフラであり、同社はこの分野で長年の実績とノウハウを持っています。国内の主要港を結ぶネットワークと、傭船先との協調体制により、安定した輸送能力を確保している点が強みです。
  • 港湾・倉庫の一貫体制
    神戸・大阪・姫路の主要港で港湾運送と倉庫事業を一体的に展開しているため、顧客は貨物の積み下ろしから保管までを一貫して任せることができます。これにより、物流の効率化とコスト削減に貢献し、顧客との強固な関係を築いています。
  • 主要顧客との連携強化
    大和工業グループやJFE物流グループといった大手企業との長年にわたる取引実績があり、全売上の37.0%を占めています。特に大和工業グループとは資本業務提携を結び、今後の環境変化にも連携して対応できる体制を構築しており、安定的な収益基盤となっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • 長期ビジョンと目標設定
    2035年度を目標に「物流“ソリューション”企業」への変革を目指し、売上高200億円、営業利益10億円の達成を掲げています。これは、単なる運送業者ではなく、顧客の課題解決に貢献する総合的な物流サービスを提供する企業へと進化する意欲を示しています。
  • 事業基盤の拡大と強化
    大和工業グループとの資本業務提携を強化し、安定的な事業基盤を確保します。また、船腹(船の積載能力)や船員の増強、継続的な設備投資、荷主開拓を通じて輸送力を拡大し、営業収益の増加を目指します。
  • 高収益化と組織変革
    部門間の連携を強化して提案型営業力を高め、適正な利益を確保することで利益率の向上を図ります。さらに、危険品や定温貨物などの高収益商材の取り扱いを強化し、人的資本経営やESG経営を推進することで、持続的な成長と強固な組織への変革を目指します。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)経営方針当社は、「総合物流業者としてその業務を通じて社会に貢献する」という経営理念のもと顧客のニーズを先取りし、生産と消費をつなぐ物流のエキスパートを目指しております。そのニーズに具体的に応える高度な情報力と革新的でスピーディーな経営を行うとともに社会や環境との共存を図り、株主、顧客、社員の信頼と期待に応えてまいります。(2)経営戦略等当社は、2025年4月、当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現すべく、長期経営ビジョン及び中期経営計画を策定・公表いたしました。長期経営ビジョンは、当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指すものであり、10年後の2035年度に向け、「VISION for 2035 物流“ソリューション”企業として新たなステージへ ~創業100年に向けた挑戦~」と題し、2042年の創業100年に向け、その中間地点にあたる2035年をターゲットとして、以下の3つの挑戦を掲げています。挑戦1:売上高200億円・営業利益10億円の実現挑戦2:新領域事業への進出挑戦3:“経営参画”意識をもった“人財”による強固な組織への変革また、同時に策定・公表した中期経営計画については、2025年度から2027年度までの3年間を長期経営ビジョンの実現に向けた『土台作り』の3年間と位置づけ、以下の4トピック10項目の取り組みテーマを掲げております。Ⅰ 基盤拡大1 大和工業株式会社グループとの資本業務提携によるさらなる連携強化Ⅱ 事業成長戦略1 船腹・船員増強による輸送力拡大2 継続的な設備投資3 荷主開拓による営業収益拡大Ⅲ 事業基盤戦略1 部門間連携による提案型営業力強化2 適正利潤の確保による利益率向上3 高収益商材を中心とした成長分野への取り組み強化Ⅳ その他取組トピック1 人的資本経営の実現2 システム・データ利活用の促進3 ESG経営への取り組み強化(3)経営環境次期の経営環境の見通しにつきましては、国内では実質賃金の改善が続けば個人消費の底堅さが期待される一方、労働力不足、原材料不足やエネルギー価格動向が企業収益に影響する見通しです。海外では主要国の政策動向や通商摩擦の再燃、中東およびウクライナ情勢など地政学リスクの長期化が国際物流や経済全体に影響を及ぼす可能性があり、先行きに不透明感が残ります。このような状況の下、当社は収益基盤の強化、利益率の改善および業務効率化を進めるとともに、安全運航の徹底と船腹・要員の効率的運用を進め、環境変化に柔軟かつ的確に対応することを重要な課題と認識しております。(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 内航事業では、中東情勢の影響により、船舶燃料である重油の調達が平常時よりも難しくなる可能性があります。原油の安定供給策の先行きを注視しながら、運航停止回避策や海上運賃のサーチャージ導入など、安定運航に支障をきたさない様な施策を講じてまいります。また、昨年同様に船員不足や労働環境改善策も重点施策としており、関係会社を通じた船員確保に加えて、当社独自でも2025年度より実施している船員直接雇用の強化を継続してまいります。一方で、建造中の499トン型自社船は2026年6月末に運航を開始しますが、営業領域拡大を図るべく、新たな船種の可能性についても検討してまいります。 外航事業では、主要貨物である中国および中央アジア向け建機は、顧客のニーズに沿った輸送を提案し、継続受注が出来る様にサービス展開してまいります。なお、近海輸送は激しい運賃競争の事業環境が続いているので、利益率が高く競争に左右されない特殊貨物やニッチな輸送品の開拓も目指し、建機以外の貨物積み合わせ輸送で1航海当たりの運航効率を上げてまいります。また、営業のスタイルを従来の外航貨物のみの集荷営業だけではなく、内航輸送、国内陸上輸送、倉庫作業および通関を含めた総合物流力を発揮出来るよう、他部署との共同営業や共同提案など連携強化を図ります。 港運事業では、労働集約型ビジネスであるためベースアップ等により人件費が上昇しております。さらには、自由貿易や経済連携協定の拡大にともない、通関実務も複雑化していることから、港運事業に係る取扱料金および通関料金の改定交渉に取組んでまいります。また、業務に関連する海上コンテナ輸送および国内トラック輸送につきましては、ドライバー不足および燃料費が高騰しているなか、トラック適正化二法も施行されました。協力会社であるトラック運送事業者との連携強化を図り、適正運賃の支払いと顧客に対する価格転嫁を進めてまいります。営業面では、AI関連事業のデータセンターや蓄電池関連のプロジェクトカーゴの受注に注力いたします。 倉庫事業では、港運事業部門と連携を強化し、コンテナ型蓄電池を始めとする重量貨物や危険物貨物などの特殊貨物の集荷営業強化で売上拡大および収益性の向上を図ってまいります。また、システムを活用した業務効率化にも積極的に取り組むなどして、生産性向上を図ってまいります。加えて、作業員の高齢化に対処するため、新卒作業員の採用を進め、人材確保と技術の継承を図るとともに、安全教育の強化による労務問題や事故リスク低減に注力いたします。姫路地区倉庫においては、岸壁併設の野積み倉庫を利用して、内航船積み作業まで一体受注できる鉄鋼中間製品の営業拡大、および自社倉庫満床時の受け入れ先として外部倉庫ネットワークの拡大と活用を図ってまいります。(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 2025年4月に公表した中期経営計画において、計画最終年度にあたる2027年度の目標計数として以下の計数を掲げております。 第85期2027年度(計画最終年度)売上高15,000百万円営業利益680百万円経常利益690百万円当期純利益480百万円
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1)経営方針当社は、「総合物流業者としてその業務を通じて社会に貢献する」という経営理念のもと顧客のニーズを先取りし、生産と消費をつなぐ物流のエキスパートを目指しております。そのニーズに具体的に応える高度な情報力と革新的でスピーディーな経営を行うとともに社会や環境との共存を図り、株主、顧客、社員の信頼と期待に応えてまいります。(2)経営戦略等当社は、2025年4月、当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現すべく、長期経営ビジョン及び中期経営計画を策定・公表いたしました。長期経営ビジョンは、当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指すものであり、10年後の2035年度に向け、「VISION for 2035 物流“ソリューション”企業として新たなステージへ ~創業100年に向けた挑戦~」と題し、2042年の創業100年に向け、その中間地点にあたる2035年をターゲットとして、以下の3つの挑戦を掲げています。挑戦1:売上高200億円・営業利益10億円の実現挑戦2:新領域事業への進出挑戦3:“経営参画”意識をもった“人財”による強固な組織への変革また、同時に策定・公表した中期経営計画については、2025年度から2027年度までの3年間を長期経営ビジョンの実現に向けた『土台作り』の3年間と位置づけ、以下の4トピック10項目の取り組みテーマを掲げております。Ⅰ 基盤拡大1 大和工業株式会社グループとの資本業務提携によるさらなる連携強化Ⅱ 事業成長戦略1 船腹・船員増強による輸送力拡大2 継続的な設備投資3 荷主開拓による営業収益拡大Ⅲ 事業基盤戦略1 部門間連携による提案型営業力強化2 適正利潤の確保による利益率向上3 高収益商材を中心とした成長分野への取り組み強化Ⅳ その他取組トピック1 人的資本経営の実現2 システム・データ利活用の促進3 ESG経営への取り組み強化(3)経営環境次期の経営環境の見通しにつきましては、国内では実質賃金の改善が続けば個人消費の底堅さが期待される一方、労働力不足、原材料不足やエネルギー価格動向が企業収益に影響する見通しです。海外では主要国の政策動向や通商摩擦の再燃、中東およびウクライナ情勢など地政学リスクの長期化が国際物流や経済全体に影響を及ぼす可能性があり、先行きに不透明感が残ります。このような状況の下、当社は収益基盤の強化、利益率の改善および業務効率化を進めるとともに、安全運航の徹底と船腹・要員の効率的運用を進め、環境変化に柔軟かつ的確に対応することを重要な課題と認識しております。(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 内航事業では、中東情勢の影響により、船舶燃料である重油の調達が平常時よりも難しくなる可能性があります。原油の安定供給策の先行きを注視しながら、運航停止回避策や海上運賃のサーチャージ導入など、安定運航に支障をきたさない様な施策を講じてまいります。また、昨年同様に船員不足や労働環境改善策も重点施策としており、関係会社を通じた船員確保に加えて、当社独自でも2025年度より実施している船員直接雇用の強化を継続してまいります。一方で、建造中の499トン型自社船は2026年6月末に運航を開始しますが、営業領域拡大を図るべく、新たな船種の可能性についても検討してまいります。 外航事業では、主要貨物である中国および中央アジア向け建機は、顧客のニーズに沿った輸送を提案し、継続受注が出来る様にサービス展開してまいります。なお、近海輸送は激しい運賃競争の事業環境が続いているので、利益率が高く競争に左右されない特殊貨物やニッチな輸送品の開拓も目指し、建機以外の貨物積み合わせ輸送で1航海当たりの運航効率を上げてまいります。また、営業のスタイルを従来の外航貨物のみの集荷営業だけではなく、内航輸送、国内陸上輸送、倉庫作業および通関を含めた総合物流力を発揮出来るよう、他部署との共同営業や共同提案など連携強化を図ります。 港運事業では、労働集約型ビジネスであるためベースアップ等により人件費が上昇しております。さらには、自由貿易や経済連携協定の拡大にともない、通関実務も複雑化していることから、港運事業に係る取扱料金および通関料金の改定交渉に取組んでまいります。また、業務に関連する海上コンテナ輸送および国内トラック輸送につきましては、ドライバー不足および燃料費が高騰しているなか、トラック適正化二法も施行されました。協力会社であるトラック運送事業者との連携強化を図り、適正運賃の支払いと顧客に対する価格転嫁を進めてまいります。営業面では、AI関連事業のデータセンターや蓄電池関連のプロジェクトカーゴの受注に注力いたします。 倉庫事業では、港運事業部門と連携を強化し、コンテナ型蓄電池を始めとする重量貨物や危険物貨物などの特殊貨物の集荷営業強化で売上拡大および収益性の向上を図ってまいります。また、システムを活用した業務効率化にも積極的に取り組むなどして、生産性向上を図ってまいります。加えて、作業員の高齢化に対処するため、新卒作業員の採用を進め、人材確保と技術の継承を図るとともに、安全教育の強化による労務問題や事故リスク低減に注力いたします。姫路地区倉庫においては、岸壁併設の野積み倉庫を利用して、内航船積み作業まで一体受注できる鉄鋼中間製品の営業拡大、および自社倉庫満床時の受け入れ先として外部倉庫ネットワークの拡大と活用を図ってまいります。(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 2025年4月に公表した中期経営計画において、計画最終年度にあたる2027年度の目標計数として以下の計数を掲げております。 第85期2027年度(計画最終年度)売上高15,000百万円営業利益680百万円経常利益690百万円当期純利益480百万円
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 当事業年度のわが国経済は、インフレ局面が定着する中、緩やかな景気回復基調を維持しました。賃金改善やインバウンド需要により個人消費は底堅く推移した一方、原材料・エネルギー価格の高止まり、人手不足や労務費上昇が企業収益を圧迫しました。また、国内金利の上昇傾向や為替変動が企業活動に影響を及ぼしました。海外では主要国の成長にばらつきが見られ、通商政策動向、米中摩擦や中東情勢など地政学リスクにより先行き不透明な状況が続きました。このため経営環境は不確実性を内包した推移となり、予断を許さない状況が継続しました。 このような状況下におきまして、当社は「安全・迅速・信頼」をモットーに、国民生活と企業活動のライフラインを支える物流業者として、如何なる時世にも顧客に対する輸送責任を果たす「堅実な兵機」との信頼を得るべく、事業展開を進めてまいりました。内航事業では、鉄鋼需要低迷を受けた運航効率悪化に加え、コスト増による利益停滞、荷主からの傭船契約解除や停船もあり売上減となりました。艀活用や新規貨物受託を図りましたが、燃料費高止まり等もあり補えませんでした。外航事業では、下期以降モンゴル向けの建機輸送は堅調でした。一方で、中国向けは低調なうえ競争激化、韓国・台湾向けも苦戦し、全体では売上減少、海上運賃収入にプラスとなる円安効果でも補いきれませんでした。港運事業では、為替や米国政府による関税政策混乱下においても輸入食品の取扱いが増加し、輸出通関件数も好調でした。新規取引先拡大に努めた他、大型特殊案件を複数受注したこと等により、港運事業全体は堅調で期間を通じて増収基調でした。倉庫事業では、姫路・大阪地区倉庫は堅調に推移したことに加え、神戸地区も期首計画未達ながら黒字回復をしました。一方で人手不足や技術継承、新設コンテナターミナルの投資効果や収益改善に課題が残りました。 これらの結果、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。 a.財政状態 当事業年度末における資産合計は、前事業年度末に比べ496百万円増加し、13,042百万円となりました。 当事業年度末における負債合計は、前事業年度末に比べ304百万円減少し、7,388百万円となりました。 当事業年度末における純資産合計は、前事業年度末に比べ800百万円増加し、5,653百万円となりました。 b.経営成績当事業年度の取扱輸送量は3,569千トン(前期比15千トン増 100.4%)と前期並みでしたが、売上高は13,389百万円(前期比337百万円減 97.5%)と減収になり、また、経常利益も499百万円(前期比118百万円減 80.8%)と減益になりました。なお、特別利益として、投資有価証券売却益49百万円、東京支店移転に伴う補償金22百万円を計上しましたが、当期純利益は397百万円(前期比38百万円減 91.2%)と減益となりました。 当事業年度におけるセグメントの営業状況は次のとおりです。 1)海運事業(イ)内航事業・・・・・主力輸送貨物である鉄鋼製品が国内需要停滞の影響による運航効率が低下したことに加え、燃料費の高止まりや船舶維持管理料の増加で営業利益が伸び悩みました。また、需要低迷による荷主からの傭船契約解除や船員不足による一時的な停船が発生したことも売上高減少の要因になりました。一方、艀輸送でのスポット貨物受注や傭船契約終了となった船舶を大手メーカーの連続トリップ船として投入するなどして収支改善を図りました。また、他部署との連携により、プラント貨物や鉄道車両などの大型特殊貨物輸送を受託するなどしましたが、マイナス要因を補完するには至りませんでした。 結果としまして、売上高は6,763百万円(前期比92百万円減 98.7%)、営業利益は165百万円(前期比174百万円減 48.7%)と減収減益になりました。 (ロ)外航事業・・・・・中央アジア向け鉱山用建機の輸送が前期比で大幅に減少し、売上も大きく減少しました。中国向けは中国国内の景気悪化と日中間の関係悪化もあり、中国向け輸送貨物が減少し、受注が低迷しました。また、韓国向けおよび台湾向け鋼材輸送は、中国製の低価格な鋼材が多く出回った事により日本からの輸出量が減少しました。円安による為替影響は、ドル建て海上運賃にプラス要因となり収益の押上げ効果がありました。その他、顧客のニーズ把握に努め、他部署との共同営業を実施いたしました。 結果として、売上高は835百万円(前期比654百万円減 56.1%)、営業利益は82百万円(前期比152百万円減 35.2%)と減収減益になりました。 2)港運・倉庫事業(イ)港運事業・・・・・アメリカ関税政策の混乱や円安基調の為替局面が続きましたが、輸入食品の取扱いは常温、冷凍貨物ともに取扱量が増加しました。また、他の主要顧客の輸入取扱いも堅調に推移しました。産業機械パーツや鉄鋼製品の北米、欧州および韓国向けを始めとする輸出貨物全般も、通関取扱い件数が前期比10%以上増加するなど好調に推移しました。その他、新規営業による取引先拡大に加え、パワープラント設備案件、蓄電池およびODAインフラ貨物など、輸出入通関に関連した特殊車両を利用した輸送や重機作業を伴う大型スポット案件を複数受注出来ました。 結果としまして、売上高は4,085百万円(前期比369百万円増 109.9%)、営業利益は130百万円(前期は18百万円の営業損失)と増収増益になりました。 (ロ)倉庫事業・・・・・姫路地区倉庫は自社倉庫の満床が続き外部委託先他社倉庫へ依頼するなど、鋼材保管や作業取扱いが堅調に推移し、売上収益ともに前期を上回りました。また、大阪地区倉庫も小幅ながら前期を上回る収益を上げる事ができました。神戸地区倉庫は、期首計画値には届かなかったものの、前期の営業損失から黒字回復が出来ました。一方で、作業員の高齢化や複数名の退職もあり、労働力不足や技術伝承の問題が顕在化しております。また、新たに投資した六甲アイランドのISOタンクコンテナターミナルは、集荷営業の強化による収益改善の課題が残りました。 結果としまして、売上高は1,704百万円(前期比39百万円増 102.4%)、営業利益は57百万円(前期は8百万円の営業損失)と増収増益になりました。 ②キャッシュ・フローの状況 当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ275百万円減少し、当事業年度末には1,702百万円となりました。 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果、獲得した資金は521百万円(前期は877百万円の獲得)となりました。 主な内訳は、税引前当期純利益571百万円、減価償却費351百万円等に対して、法人税等の支払額265百万円、投資有価証券売却益49百万円等によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果、使用した資金は229百万円(前期は153百万円の使用)となりました。 主な内訳は、有形固定資産の取得による支出365百万円、長期貸付けによる支出12百万円等に対して、短期貸付金の減少額67百万円、投資有価証券の売却による収入66百万円等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果、使用した資金は568百万円(前期は788百万円の使用)となりました。 主な内訳は、長期借入金の返済による支出1,156百万円、短期借入金の純減少額149百万円、配当金の支払額137百万円等に対して、長期借入れによる収入900百万円によるものであります。 ③事業部門別売上高、輸送品目別トン数及び売上高の実績(1)事業部門別売上高明細 当事業年度における事業部門別売上高をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称数量(千トン)金額(百万円)前年同期比(%)(海運事業) 内航事業1,7516,76398.7外航事業9083556.1(港運・倉庫事業) 港運事業1,5424,085109.9倉庫事業1851,704102.4合計3,56913,38997.5 (注)セグメント間の取引については相殺消去しております。 (2)輸送品目別トン数及び売上高明細 当事業年度における輸送品目トン数及び売上高を示すと、次のとおりであります。輸送品目別数量(千トン)金額(百万円)前年同期比(%)鉄鋼1,7337,18998.8飼料140227105.0農水産品300498115.5油糧92200108.2鉱石類2064107.6機械類861,01767.4紙・パルプ71589.4自動車関連5287105.7石膏187256101.3その他貨物9523,832103.8合計3,56913,38997.5 (注)1.外航事業・内航事業・港運・倉庫事業を合算したものであります。2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。相手先前事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当事業年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)大和工業株式会社グループ3,73327.23,68127.5JFE物流株式会社グループ1,3479.81,1928.9 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容 1)財政状態 (資産) 当事業年度末における総資産額は13,042百万円となり、前事業年度末と比較して496百万円増加いたしました。 流動資産は3,608百万円となり、前事業年度末と比較して298百万円減少いたしました。これは主に、現金及び預金の減少275百万円、短期貸付金の減少67百万円等に対して、売掛金の増加25百万円、原材料及び貯蔵品の増加11百万円等によるものであります。固定資産は9,434百万円となり、前事業年度末と比較して794百万円増加いたしました。これは主に、時価の上昇による投資有価証券の増加756百万円、社船建造に係る建設仮勘定の増加198百万円、有形固定資産の取得による増加177百万円等に対して、減価償却による固定資産の減少351百万円等によるものであります。 (負債) 当事業年度末における負債総額は7,388百万円となり、前事業年度末と比較して304百万円減少いたしました。 流動負債は3,336百万円となり、前事業年度末と比較して281百万円減少いたしました。これは主に、短期借入金の減少109百万円、支払手形の減少104百万円、未払法人税等の減少91百万円等に対して、買掛金の増加69百万円等によるものであります。固定負債は4,052百万円となり、前事業年度末と比較して22百万円減少いたしました。これは主に、長期借入金の減少296百万円等に対して、繰延税金負債の増加239百万円、退職給付引当金の増加30百万円、資産除去債務の増加22百万円等によるものであります。 (純資産) 当事業年度末における純資産額は5,653百万円となり、前事業年度末と比較して800百万円増加いたしました。 これは主に、その他有価証券評価差額金の増加522百万円、当期純利益の計上による繰越利益剰余金の増加397百万円等に対して、配当金の支払による繰越利益剰余金の減少137百万円等によるものであります。 2)経営成績 (売上高) 当事業年度の売上高は、13,389百万円(前期比337百万円減 97.5%)となりました。 セグメント別では、内航事業6,763百万円(前期比92百万円減)、外航事業835百万円(前期比654百万円減)、港運事業4,085百万円(前期比369百万円増)、倉庫事業1,704百万円(前期比39百万円増)となりました。これらの要因につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」をご覧ください。 (営業利益) 当事業年度の営業利益は436百万円(前期比111百万円減 79.7%)となりました。セグメント別では、内航事業165百万円(前期比174百万円減)、外航事業82百万円(前期比152百万円減)、港運事業130百万円(前期は18百万円の営業損失)、倉庫事業57百万円(前期は8百万円の営業損失)となりました。 これらの要因につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況 b.経営成績」をご覧ください。 (経常利益) 当事業年度の営業外収益は127百万円(前期比12百万円増 110.6%)となりました。主な要因は、受取配当金の増加3百万円、受取出向料の増加2百万円等によるものであります。 当事業年度の営業外費用は64百万円(前期比19百万円増 142.9%)となりました。主な要因は、支払利息の増加10百万円、為替差損の増加5百万円等によるものであります。 以上の結果、経常利益は499百万円(前期比118百万円減 80.8%)となりました。 (当期純利益) 特別利益として71百万円(投資有価証券売却益49百万円及び移転補償金22百万円)を計上したことにより、税引前当期純利益は571百万円(前期比52百万円減 91.6%)となり、法人税等合計174百万円を差し引いた結果、当期純利益は397百万円(前期比38百万円減 91.2%)となりました。②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報イ)キャッシュ・フロー 当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。 ロ)契約債務 2026年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。 年度別要支払額(百万円)契約債務合計1年以内1年超3年以内3年超5年以内5年超短期借入金1,0011,001―――長期借入金3,8218551,339827800リース債務115221 上記の表において、貸借対照表の短期借入金に含まれている1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。 当社の第三者に対する保証は、傭船船主・協力会社の借入金等に対する債務保証であります。保証した借入金等の債務不履行が保証期間に発生した場合、当社が代わりに弁済する義務があり、2026年3月31日現在の債務保証額は、1,135百万円であります。 ハ)財務政策 当社は、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金又は銀行借入により資金調達することとしております。このうち、銀行借入による資金調達に関しましては、運転資金については借入時の金融情勢を考慮して短期借入金及び長期借入金にて調達し、船舶建造、倉庫建設などの設備資金については、一部を除き固定金利の長期借入金にて調達しております。変動金利での借入分は金利の変動リスクに晒されていますが、デリバティブ取引(金利スワップ取引)を利用してヘッジを行っております。③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社の財務諸表は、わが国において、一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 傭船先の経営状況
    内航海運事業では、他社から船を借りる(傭船)ことが多いため、傭船先の経営が悪化すると、貸付金の回収不能や債務保証の履行により、同社が損失を被る可能性があります。これにより、業績や財務状況に悪影響が出るリスクがあります。
  • マーケット変動の影響
    外航海運事業では、近海マーケットの需要減退や競争激化、船の供給過剰などにより、船舶の稼働率が低下する可能性があります。これにより、売上が減少し、同社の業績や財務に影響を及ぼすリスクがあります。
  • 特定の取引先への依存
    大和工業グループとJFE物流グループからの売上が全体の37.0%を占めており、これらの企業の業績や鉄鋼需要の変動が、同社の業績に大きな影響を与える可能性があります。経済状況の変化により、売上が減少するリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,859 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が提出会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 ① 事業環境の変化国内外の景気の変動や顧客の経済活動の変化、他社との協業等、事業環境の変化により貨物取扱量が減少することで、当社の経営に影響を及ぼす可能性があります。特に、当社の主力事業である内航事業は、その主な輸送品目が鉄鋼であり、経済活動の産業基礎物資である鉄鋼の需要は景気動向に 左右される面が大きいことから、今後の景気動向によりましては、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。このような状況を踏まえ、当社は、2025年1月、大和工業グループ(下記5「重要な契約等」において定義します。)との間で、双方の企業価値を向上させることを目的とした資本業務提携契約を締結しており、今後の環境変化時においても、連携して対応していく体制を構築しております。また一方で、長年に培ったノウハウで顧客満足度をより一層高めるサービスの強化を図り、環境負荷が軽いモーダルシフトへの時代を見据えた取扱貨物の複線化についても取り組んでまいります。 ② 地政学的リスク長期化するロシア・ウクライナ紛争等の国際的な紛争、米国の関税政策、中東情勢等、国際的な緊張や対立が生じた場合、物流の停滞や、経済制裁による輸出入の禁止、資源価格の上昇等が経済全体に影響を及ぼすことで、当社の経営にも影響を及ぼす可能性があります。 ③ コストに見合った料金設定円安や中東情勢等による燃料や原材料価格の高騰に加え、人件費の上昇等によるコスト上昇が続いている環境下で当社が安定して成長していくためには、これらのコスト上昇分を適正に転嫁した料金を収受していく必要があり、その転嫁が不十分な場合は、当社の経営に影響を及ぼす可能性があります。その対応として、荷主企業との相互理解のもと、適正な料金設定に取り組んでおり、今後も継続してまいります。 ④ 人材の確保当社が、総合物流企業として継続して発展していくためには、顧客に対し最適な物流提案を行うことが出来る優秀な人材を確保・育成していく必要があります。また、複雑化・高度化する通関事務に適切に対応していくための専門人材も確保していく必要があります。また、船員、倉庫作業員といった現業を担う人材の確保は物流業界全体の大きな課題となっております。これらの人材が十分確保できない場合には、当社の経営に影響を及ぼす可能性があります。これらの課題に対処するため、採用チャネルの拡大や社員教育の充実に取り組んでおります。 ⑤ 金利動向当社の資金調達手段は間接金融に負うところが大きいことから、金利上昇による利払い負担増加が業績に影響を及ぼすリスクがあります。倉庫や船舶といった大型設備投資に係る長期借入金の調達については、原則として固定金利での調達を行うことで将来の金利上昇リスクの低減を図っております。また、運転資金借入については、金利動向を注視しながら、固定金利と変動金利を組み合わせて調達することで利払い負担軽減を図っております。 ⑥ 為替動向当社の事業においては、外貨建取引もあり、為替動向により当社の損益に影響を及ぼす可能性があります。しかしながら、外航事業におけるドル建て売上と港運事業でのドル建てのフレイト支払等で相殺され、為替変動リスクは従前より軽減されております。 ⑦ 事業用資産の減損当社は倉庫や船舶などの事業用固定資産を多く保有しておりますが、経営環境の変化等で、その収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合などには、減損会計の適用により減損損失が発生し、当社の財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 傭船先の経営状況の動向一部の傭船先について、船舶取得のための金融機関借入に対し債務保証を行っていることから、経営環境の変化による傭船先の経営状況によっては、債務保証の履行等により、当社の業績および財務に影響を及ぼす可能性があります。但し、当該保証債務は担保による保全によりリスクは低減されております。また、傭船先に対しては、通常の訪船活動でのモニタリングに加え、財務諸表等を定期的に徴求する等により、経営状況を常に注視しております。 ⑨ 法的規制への対応当社の事業は、各種の法的規制を受けており、これらの規制への対応が適切に行われなければ、当社への信用低下を招き、当社の経営に影響を及ぼす可能性があります。また規制の改廃や新設が行われた場合には、その対応のためのコストの増加が経営に影響を及ぼす可能性があります。当社では、コンプライアンス委員会を中心に、業務の適正を確保する体制を構築するとともに、必要に応じて、外部の専門家に適宜意見を求めて、その補完としております。 ⑩ 業務上の事故輸送貨物や保管貨物の安全確保が不十分な場合には、貨物保証リスクの懸念があります。また、当社の輸送手段である船舶については、事故等による運航リスクがあります。これらの事故が発生した場合、当社の業績及び財務に影響を及ぼす可能性があります。当社では、これらの事故の未然防止策として、内航・外航海運事業では、月次の船舶安全会議及び訪船時の注意喚起、倉庫部門では月次の安全衛生会議及び外部の専門家による安全衛生講習等による指示事項の順守を図っております。 ⑪ 労働災害当社は、船舶、倉庫などの現場作業を多く有しており、事故等の発生により、作業員の負傷等の労働災害が発生するリスクがあります。事故発生の未然防止策として、安全教育の強化による事故リスク低減に注力しております。 ⑫ 情報システムリスク当社は、基幹システムをはじめとする多くの業務システムを有しております。これらのシステムが障害等により正常に稼働しない事態が発生した場合には、業務の遂行ができないことによって当社の経営に影響を及ぼす可能性があります。また、当社は業務上、多くの顧客情報を有しており、これらの情報がサイバー攻撃等による外部漏洩や紛失等の事態に陥った場合には当社の経営に影響を及ぼす可能性があります。その対応として、情報セキュリティに関する最新情報を入手しながら、ネットワークシステムのセキュリティ向上に継続して取り組んでおります。 ⑬ 自然災害等の発生当社の事業拠点において自然災害が発生した場合には、顧客の輸送サービスが停止することによる売上高の減少、また被災設備の修復の費用負担等により、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社では、近年の自然発生の頻度から想定しうる範囲内で、顧客サービスの維持・従業員の安全・当社施設の保全に現場からの意見を重視しながら、全社的に取り組んでおります。

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