9450

ファイバーゲート(9450)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 通信サービス提供
    マンションやアパートの入居者向けに、光回線とWi-Fi機器を設置してインターネットを無料で提供するサービスが主力です。また、介護施設や商業施設、イベント向けにもWi-Fi環境を提供し、事業利用や来訪者向けの無料Wi-Fiサービスを展開しています。
  • 垂直統合型モデル
    Wi-Fi機器の開発から、環境構築、運用、顧客サポートまでを自社グループで一貫して行っています。これにより、顧客はワンストップでサービスを受けられ、当社グループはノウハウ蓄積やコスト削減を実現しています。
  • 多様な収益構造
    通信サービスは、長期契約による継続的な収益と、サービス導入時に発生する一時的な収益の両方で成り立っています。加えて、不動産の売買や賃貸、太陽光パネル設置工事なども手掛けており、多角的な収益源を持っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • ホームユース事業
    マンションやアパートのオーナー向けに、入居者が無料でインターネットを使い放題にできるサービスを提供しています。主に単身者向け物件の入居促進や退去防止に貢献しており、売上108.64億円、営業利益26.38億円と、グループの稼ぎ頭となっています。
  • ビジネスユース事業
    観光施設、店舗、商業施設向けに無料Wi-Fiサービス「Wi-Fi Nex®」を提供しています。訪日外国人向けの多言語対応Wi-Fiや、観光バス・遊覧船向けの移動体Wi-Fiなど、多様なニーズに対応しており、売上16.84億円、営業利益3.26億円です。
  • 不動産事業
    株式会社FGスマートアセットが不動産の売買と賃貸を行っています。回転期間の短い不動産売買を中心に展開しており、売上4.41億円、営業利益0.67億円と、他の事業に比べて規模は小さいものの、グループの収益の一部を構成しています。
2025-06 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
HomeUse 地域 109 26 24.3%
BusinessUse 地域 17 3 19.4%
RealEstateBusiness 地域 4 1 15.2%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,452 文字
3【事業の内容】 当社グループは、当社(株式会社ファイバーゲート)及び連結子会社9社(株式会社NOIS、飛博網通科技股份有限公司、株式会社FG-Lab、株式会社FGスマートアセット、株式会社オフグリッドラボ、株式会社エネパルス、株式会社パワーでんきイノベーション、株式会社Smart Green、株式会社アイワ)の10社で構成されており、構内インフラ・インテグレーターとして、通信サービスの提供を主な事業としております。 また、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。 当社グループでは、通信事業及び不動産事業を展開しております。 通信事業は、集合住宅に光回線を敷設し、Wi-Fi機器を設置することで入居者へ通信環境を提供するサービスを提供しているほか、介護施設や商業施設、イベント向けには、光回線又はモバイル回線を利用したWi-Fi機器を設置することで、事業利用ネットワークの他、来訪者向け無料Wi-Fiサービスを提供しております。加えて、当社独自のWi-Fi機器の開発、VPN(注1)等の法人向けネットワークの構築サービスにも注力してまいりました。その結果、通信機器開発からWi-Fi環境の構築、運用、お客様サポートまで一気通貫でサービス提供できるノウハウを有する垂直統合型のビジネスモデルを構築できたことが当社グループの大きな特徴となっております。 垂直統合型のビジネスモデルのメリットとしては、顧客側からはワンストップサービスを委託できる安心感及び契約からサービス導入までのスケジュールの短縮等があげられ、当社グループとしては工程ごとのノウハウが分散されることなく当社グループ内に蓄積される他、各工程の調達費用の削減等サービス全体の最適化が図られることで、コストの低減を図っております。 また、通信サービス提供による機器の利用、入居者や施設来訪者等のエンドユーザーから当社グループへの直接のお問い合わせ対応などを通して把握したニーズを、早期に事業戦略に反映することに努めております。 通信事業は、長期契約による継続収益に加えて、契約形態に応じたサービス導入時に発生する一時収益の両面を併せ持つ収益構造となっております。 不動産事業は、不動産の売買及び不動産の賃貸事業を行っております。不動産販売事業は、回転期間の短い不動産の売買を行っております。 その他、株式会社オフグリッドラボ、株式会社パワーでんきイノベーション及び株式会社Smart Greenにて集合住宅、病院、工場、倉庫等への太陽光パネル、蓄電池等の設置工事を受託しております。 [用語解説] (注1)VPN(Virtual Private Network)インターネットに接続されている利用者の間に、仮想的な通信環境を構成したプライベートなネットワークのことです。 当社グループの事業内容は次のとおりであります。① 通信事業(インターネット無料マンションの構築、保守、運営、サポート、PB提供) 通信事業では、マンション・アパート等の賃貸物件オーナー向けに全戸一括で入居者が「インターネット無料使い放題」となるインターネット接続サービスを提供しております。当社サービスを利用し、マンション・アパートのオーナーが入居者に無料にて利用できるインターネット設備を有することで、保有賃貸物件の機能強化を図ることができ、主に単身者向け物件における入居促進や退去防止の為の有効なサービスとして認知されております。学生寮についても、無料で利用可能なインターネットサービスを希望する留学生を獲得する等の理由により、当該設備の需要が増えております。 また、当社グループが提供するフリーWi-Fiサービス「Wi-Fi Nex®」を主として観光施設や各種店舗・商店街、商業施設の施設運営者向けに提供しております。当社サービスが導入された施設を訪れる利用者は利用する通信端末や現在契約している通信キャリアに関わらず、登録手続き等の定められた認証を行うことで、無料で自由にインターネット接続を行うことが可能であります。加えて、観光地向けには、訪日外国人客向けに多言語接続サポートと観光ガイド機能を備えた「SHINOBI Wi-Fi®」サービス、旅客運送業向けのサービスとして観光バス及び遊覧船等に移動通信体を設置し、乗客へ無料Wi-Fiサービスを提供する移動通信に対応した「Wi-Fi BUS®」など様々な空間に対応したフリーWi-Fiサービスを展開しております。簡単操作でWi-Fi構築を可能とする「ワンタッチWi-Fi」のサービス提供等、利便性の高い商品として展開しております。複数拠点を展開する法人向けにインターネット接続サービス、プロバイダサービス、インターネットVPNサービス等、セキュア(安全が保証されていること。危害に対して危険のないこと。)で低コストを実現するネットワークソリューションを提供しております。 さらに、介護施設や病院向けのサービスも展開しております。ICTデバイスとの連携にはWi-Fiは必須でありベッドセンサー、インカム、見守り機器等の導入による業務効率の改善、家族とのオンライン面会、病室向けフリーWi-Fi等の施設利用者の満足度向上が期待できるサービス展開となっております。 その他、自社で開発した通信機器等の販売も行っております。 加えて、当社グループの株式会社NOISが通信回線の取り次ぎを行い、飛博網通科技股份有限公司においては、製品機器開発、コールセンター業務を行っております。 ② 不動産事業(不動産売買、不動産賃貸) 不動産事業では、当社グループの株式会社FGスマートアセットにおいて、不動産の売買及び賃貸事業を展開しております。 事業の系統図は、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
垂直統合型ビジネスモデルによるコスト低減とワンストップサービスの提供。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ネットワーク
通信機器開発からWi-Fi環境構築、運用、サポートまで一貫提供する垂直統合型ビジネスモデル。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:情報セキュリティに係るリスク / 個人情報の管理に係るリスク / 法的規制に係るリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

現時点では、ファイバーゲートの事業内容(集合住宅向けインターネット接続サービス)において、特許、ブランド力、規制ライセンスなどの明確な無形資産による競争優位性は確認できません。サービス提供における技術的な優位性や独自性は、公開情報からは判断が難しい状況です。

スイッチングコスト★★★☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

集合住宅の管理組合やオーナーが、ファイバーゲートのインターネットサービスを他のプロバイダーに変更する場合、設備変更や契約手続きなどの手間が発生します。また、入居者にとっても、利用中のサービス変更は煩わしさを伴うため、一定のスイッチング・コストが存在すると考えられます。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ファイバーゲートの事業モデルは、個々の集合住宅単位でのサービス提供が中心であり、ユーザー数の増加がサービス価値を直接的に高めるネットワーク効果は限定的です。プラットフォーム型ビジネスのような、ユーザー間の相互作用による価値向上は見られません。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

集合住宅向けインターネットサービス市場においては、設備投資や回線利用料などのコスト構造が重要となります。ファイバーゲートが他社と比較して構造的に低コストでサービスを提供できるという明確な証拠は現時点では確認できませんが、規模の経済による効率化の可能性は示唆されます。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

集合住宅向けインターネットサービス市場は、一定のインフラ投資が必要であり、多くの物件を獲得することで効率性が高まる可能性があります。ファイバーゲートは一定の市場シェアを有していますが、業界全体で見ると寡占度はそれほど高くなく、さらなる規模の拡大によるコスト優位性の確立余地は残されています。

  • 垂直統合による効率性
    Wi-Fi機器の開発から設置、運用、サポートまでを自社グループで一貫して行う「垂直統合型ビジネスモデル」を構築しています。これにより、各工程のノウハウを蓄積し、調達コストの削減やサービス全体の最適化を図り、効率的な事業運営を実現しています。
  • 顧客ニーズへの迅速な対応
    通信機器の利用状況やエンドユーザーからの問い合わせを通じて、顧客のニーズを直接把握し、早期に事業戦略へ反映できる体制を整えています。これにより、市場の変化に合わせたサービス改善や新商品開発を迅速に行うことが可能です。
  • 多様なWi-Fiソリューション
    集合住宅向けの「インターネット無料使い放題」サービスに加え、観光施設向けの多言語対応Wi-Fi「SHINOBI Wi-Fi®」や、観光バス・遊覧船向けの移動体Wi-Fi「Wi-Fi BUS®」など、様々な場所や利用シーンに合わせた独自のWi-Fiサービスを展開し、幅広い顧客層に対応しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、「『ありがとう』を集める。」の経営理念のもと、株主、取引先、社員等、全てのステークホルダーから信頼される企業であり続けるために、透明性の高い企業経営を目指し、コンプライアンスの徹底を経営の基本と位置付け、あらゆる法令やルールを厳格に遵守し、誠実で公正な企業活動を推進し企業の社会的責任を果たしてまいります。 (2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループを取り巻く経営環境は、国内経済は各種経済政策の効果を受けて緩やかに回復しております。一方で、各国の政治情勢やインフレの進行など、世界経済の不確実性は高まっております。そのような中で当社グループの経営基盤の強化と安定した成長を実現するために、期間損益成長ピッチの回復と構内インフラ・インテグレーターとしての地歩固めを行い、中期的に経常利益50億円を目指すことのできる体制構築を目指してまいります。 ①通信事業 主に集合住宅向けサービスについては、レジデンスWi-Fiサービスの新規契約獲得及びシェア拡大を目標に掲げ、邁進してまいります。 また、従来のフリーWi-Fiサービス業に加え、ホテル、介護施設、BCP対策などの業務利用Wi-Fi需要を開拓してまいります。 マンパワー不足による既築案件潜在需要へのリーチ、多様化した通信利用ニーズに合わせたサービス提供対応力不足、潜在需要へのリーチや高度な案件へのカスタマイズ提供への対応力不足を課題と考えております。これらの課題に対応するために既築案件の掘り起こしを加速するとともに、BtoCサービスなどの新ビジネスモデルをスタートしてまいります。 ②構内インフラ・インテグレーターとしての地歩固め 構内インフラ・インテグレーター(通信×エネルギー)化に向けて、通信とエネルギーのシナジー訴求力向上と迅速な施工能力の確保を推進していきます。 具体的な施策として、地域別営業体制への再編による通信とエネルギーのクロスセル営業加速、エネルギー事業のサービスの積極PRによる認知向上やパートナー企業の強化、通信・エネルギーに関連する機器・商品サービスの品揃えと実績積上げによるノウハウ強化、通信×エネルギーのワンストップサービスで差別化の推進等を行ってまいります。 ③コスト上昇への対応 通信トラフィックの急拡大、為替影響等によるコスト上昇に対応するため、回線の有効活用などの合理化、為替予約の検討等によりコスト上昇の影響を抑える対策を行ってまいります。 ④社内システムの効率化・生産性向上 会社規模拡大に伴う業務の煩雑化に対応し、社内業務の効率化及び生産性向上が必須と考えております。そのため当社の基幹システムの改修や外部サービスの利活用を実施いたします。 ⑤内部統制の安定運用とコンプライアンスの遵守 当社は、「内部統制」、「コンプライアンス」、「開示情報統制」が充分に機能したコーポレート・ガバナンス体制を構築することが経営上の重要な課題と認識しております。株主をはじめとする全てのステークホルダー及び社会からの信頼を確保することが企業価値向上につながると考え、公正性・効率性を追求しながら、健全で透明性のある経営に努めるとともにアカウンタビリティー(説明責任)を果たしてまいります。また、株主をはじめとするステークホルダーに対して適時かつ適切に情報開示を行う経営体制の構築・整備に取組んでおります。(3)経営上の目標の達成状況と判断するための客観的な指標等 当社グループは2024年から成長ステージが第5ステージであると考えており、従来の独立系Wi-Fiソリューション企業から構内インフラ・インテグレーターへの地歩固めを行っております。 第5ステージに入ってから、利益成長ピッチが減速、ROEは徐々に水準が低下しているため、今後はさらなる成長投資が必要であると考えております。 (ご参考)当社の成長ステージ概念ステージ年概要第1ステージ2000年~NTT代理店として創業マンションWi-Fi入居者無料サービス(FGBB)開始PB化戦略推進第2ステージ2009年~ビジネス向けフリーWi-Fi(Wi-Fi Nex)開始ビジネス領域をホームユースとビジネスユースに拡大第3ステージ2015年~台湾子会社にて通信機器製造を開始モノからサービスまで一気通貫体制構築第4ステージ2018年~上場外部株主の目線に耐え得る成長戦略・内部体制構築不動産・再生エネルギー領域に展開第5ステージ2024年~環境変化に併せビジネスモデル転換独立系Wi-Fiソリューション企業から構内インフラ・インテグレーターへ (4)経営環境次期の見通しにつきましては、機器売切案件及び再生可能エネルギー案件の加速、ストック案件の積み重ねや新築案件及びクロスセル案件の拡大による増収を見込んでおります。法人向け案件が仕込み時期となることや人件費等の固定費の上昇は見込まれるものの、回線調達コストの上昇に歯止めがかかること等から費用の増加等は増収効果により概ね吸収できる見込みです。現時点で入手可能な情報や予測等に基づき、連結の業績予想を算定いたしました。 (連結業績の見通し) (単位:百万円) 2026年6月期実績2027年6月期予想増減率(%)売上高13,66416,50020.8営業利益1,8381,8701.7経常利益1,8111,8200.5親会社株主に帰属する当期純利益1,0821,1405.3 (連結セグメント別売上高の見通し) (単位:百万円)セグメント2026年6月期実績2027年6月期予想増減(%)通信事業13,16214,3709.2不動産事業296750153.4その他2061,380568.6合計13,66416,50020.8 以上の背景により、当社グループの2027年6月期は、売上16,500百万円、営業利益1,870百万円、経常利益1,820百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,140百万円を予想しております。 なお、上記の業績予想は、本報告書の提出日現在において入手可能な情報に基づき作成したものであり、実際の業績は今後の様々な要因によって予想値と異なる結果となる可能性があります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針 当社グループは、「『ありがとう』を集める。」の経営理念のもと、株主、取引先、社員等、全てのステークホルダーから信頼される企業であり続けるために、透明性の高い企業経営を目指し、コンプライアンスの徹底を経営の基本と位置付け、あらゆる法令やルールを厳格に遵守し、誠実で公正な企業活動を推進し企業の社会的責任を果たしてまいります。 (2)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループを取り巻く経営環境は、国内経済は各種経済政策の効果を受けて緩やかに回復しております。一方で、各国の政治情勢やインフレの進行など、世界経済の不確実性は高まっております。そのような中で当社グループの経営基盤の強化と安定した成長を実現するために、期間損益成長ピッチの回復と構内インフラ・インテグレーターとしての地歩固めを行い、中期的に経常利益50億円を目指すことのできる体制構築を目指してまいります。 ①通信事業 主に集合住宅向けサービスについては、レジデンスWi-Fiサービスの新規契約獲得及びシェア拡大を目標に掲げ、邁進してまいります。 また、従来のフリーWi-Fiサービス業に加え、ホテル、介護施設、BCP対策などの業務利用Wi-Fi需要を開拓してまいります。 マンパワー不足による既築案件潜在需要へのリーチ、多様化した通信利用ニーズに合わせたサービス提供対応力不足、潜在需要へのリーチや高度な案件へのカスタマイズ提供への対応力不足を課題と考えております。これらの課題に対応するために既築案件の掘り起こしを加速するとともに、BtoCサービスなどの新ビジネスモデルをスタートしてまいります。 ②構内インフラ・インテグレーターとしての地歩固め 構内インフラ・インテグレーター(通信×エネルギー)化に向けて、通信とエネルギーのシナジー訴求力向上と迅速な施工能力の確保を推進していきます。 具体的な施策として、地域別営業体制への再編による通信とエネルギーのクロスセル営業加速、エネルギー事業のサービスの積極PRによる認知向上やパートナー企業の強化、通信・エネルギーに関連する機器・商品サービスの品揃えと実績積上げによるノウハウ強化、通信×エネルギーのワンストップサービスで差別化の推進等を行ってまいります。 ③コスト上昇への対応 通信トラフィックの急拡大、為替影響等によるコスト上昇に対応するため、回線の有効活用などの合理化、為替予約の検討等によりコスト上昇の影響を抑える対策を行ってまいります。 ④社内システムの効率化・生産性向上 会社規模拡大に伴う業務の煩雑化に対応し、社内業務の効率化及び生産性向上が必須と考えております。そのため当社の基幹システムの改修や外部サービスの利活用を実施いたします。 ⑤内部統制の安定運用とコンプライアンスの遵守 当社は、「内部統制」、「コンプライアンス」、「開示情報統制」が充分に機能したコーポレート・ガバナンス体制を構築することが経営上の重要な課題と認識しております。株主をはじめとする全てのステークホルダー及び社会からの信頼を確保することが企業価値向上につながると考え、公正性・効率性を追求しながら、健全で透明性のある経営に努めるとともにアカウンタビリティー(説明責任)を果たしてまいります。また、株主をはじめとするステークホルダーに対して適時かつ適切に情報開示を行う経営体制の構築・整備に取組んでおります。(3)経営上の目標の達成状況と判断するための客観的な指標等 当社グループは2024年から成長ステージが第5ステージであると考えており、従来の独立系Wi-Fiソリューション企業から構内インフラ・インテグレーターへの地歩固めを行っております。 第5ステージに入ってから、利益成長ピッチが減速、ROEは徐々に水準が低下しているため、今後はさらなる成長投資が必要であると考えております。 (ご参考)当社の成長ステージ概念ステージ年概要第1ステージ2000年~NTT代理店として創業マンションWi-Fi入居者無料サービス(FGBB)開始PB化戦略推進第2ステージ2009年~ビジネス向けフリーWi-Fi(Wi-Fi Nex)開始ビジネス領域をホームユースとビジネスユースに拡大第3ステージ2015年~台湾子会社にて通信機器製造を開始モノからサービスまで一気通貫体制構築第4ステージ2018年~上場外部株主の目線に耐え得る成長戦略・内部体制構築不動産・再生エネルギー領域に展開第5ステージ2024年~環境変化に併せビジネスモデル転換独立系Wi-Fiソリューション企業から構内インフラ・インテグレーターへ (4)経営環境次期の見通しにつきましては、機器売切案件及び再生可能エネルギー案件の加速、ストック案件の積み重ねや新築案件及びクロスセル案件の拡大による増収を見込んでおります。法人向け案件が仕込み時期となることや人件費等の固定費の上昇は見込まれるものの、回線調達コストの上昇に歯止めがかかること等から費用の増加等は増収効果により概ね吸収できる見込みです。現時点で入手可能な情報や予測等に基づき、連結の業績予想を算定いたしました。 (連結業績の見通し) (単位:百万円) 2026年6月期実績2027年6月期予想増減率(%)売上高13,66416,50020.8営業利益1,8381,8701.7経常利益1,8111,8200.5親会社株主に帰属する当期純利益1,0821,1405.3 (連結セグメント別売上高の見通し) (単位:百万円)セグメント2026年6月期実績2027年6月期予想増減(%)通信事業13,16214,3709.2不動産事業296750153.4その他2061,380568.6合計13,66416,50020.8 以上の背景により、当社グループの2027年6月期は、売上16,500百万円、営業利益1,870百万円、経常利益1,820百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,140百万円を予想しております。 なお、上記の業績予想は、本報告書の提出日現在において入手可能な情報に基づき作成したものであり、実際の業績は今後の様々な要因によって予想値と異なる結果となる可能性があります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。 (1)経営成績等の概況①当期の経営成績の概況(単位:百万円) 売上高営業利益経常利益親会社株主に帰属する当期純利益1株当たり当期純利益(円、銭)当連結会計年度13,6641,8381,8111,08253.79前連結会計年度13,0701,9581,9431,31965.20前年同期間増減率(%)4.5△6.1△6.8△18.0△17.5 当連結会計年度(2025年7月1日から2026年6月30日まで)におけるわが国経済は、中東情勢や近隣諸国との外交関係を巡る地政学リスクの高まりによる金融資本市場への影響や恒常的な物価上昇の継続など、先行きが不透明な状況が続いております。 このような状況下で当社グループは新スローガンとして「Lead The ‘Telecomenergy®’」を策定し、単なる接続環境の提供から、その先にある「通信を起点とした新たな価値を創出する」フェーズへと進化してまいります。 2025年7月1日付けにて営業体制を事業別から地域別とする組織変更を行ったため、報告セグメントの区分方法を見直し、「ホームユース事業」と「ビジネスユース事業」を「通信事業」に変更しております。 通信事業におきましては、賃貸物件への導入戸数は堅調であり、ネットワークカメラを主体としたクロスセル商材の売上も順調に推移しております。また、ターゲット領域である医療/介護等への売上が好調であることに加え、学校向け案件も伸長いたしました。 顧客構成の変化等による利益率の減少傾向というトレンドは継続しておりますが、売切案件増加による原価高の影響は徐々に緩和する傾向にあります。利益率は減少しているものの、フリーWi-Fi案件の増収効果により利益額は前年同期から増加いたしました。 以上の結果、セグメント売上高13,162百万円(前年同期比4.9%増)、セグメント利益3,059百万円(前年同期比3.2%増)と増収増益になりました。 不動産事業におきましては、株式会社FGスマートアセットにおいて1件の不動産販売がありました。前連結会計年度と販売件数は同じであるものの、過去案件の規模が大きかったため、当連結会計年度は減収減益となりました。 以上の結果、売上高296百万円(前年同期比33.0%減)、セグメント利益18百万円(前年同期比71.8%減)と減収減益になりました。 その他の事業におきましては、株式会社オフグリッドラボ及び同社の子会社となった株式会社パワーでんきイノベーションにおける再生可能エネルギー(電力)事業等に関する売上がありました。また再生可能エネルギー(電力)事業の強化に伴う各種経費が増加しております。 以上の結果、売上高は206百万円(前年同期比159.8%増)、セグメント損失142百万円(前年同期はセグメント損失0百万円)となりました。 この結果、当連結会計年度の業績は、売上高13,664百万円(前年同期比4.5%増)、営業利益1,838百万円(前年同期比6.1%減)、経常利益1,811百万円(前年同期比6.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,082百万円(前年同期比18.0%減)となりました。 ②当期の財政状態の概況 前連結会計年度末当連結会計年度末増減率(%)総資産(百万円)12,14413,0977.9純資産(百万円)6,5026,9957.6自己資本比率(%)53.153.30.41株当たり純資産額(円)320.34347.188.4 (資産) 当連結会計年度の総資産は、株式会社パワーでんきイノベーション、株式会社Smart Green及び株式会社アイワの連結子会社化による売上債権、棚卸資産及び機械装置の増加等により前連結会計年度末に比べ953百万円増加し、13,097百万円となりました。結果として、固定資産が269百万円減少したものの、流動資産が1,223百万円増加しました。 流動資産の増加は、商品が94百万円減少したものの、現預金が303百万円、売掛金が177百万円、販売用不動産が505百万円増加したこと等によるものであります。固定資産の減少は、当社通信サービス提供用の通信設備が394百万円、繰延税金資産が49百万円減少したこと等によるものであります。 (負債) 当連結会計年度の負債合計は、前連結会計年度末比461百万円増加の6,102百万円となりました。 これは主に、契約負債が260百万円及び長期借入金(1年内返済予定含む)が34百万円減少したものの、短期借入金が491百万円、未払法人税等が140百万円増加したことによるものであります。 (純資産) 当連結会計年度の純資産合計は、前連結会計年度末比492百万円増加の6,995百万円となりました。 これは主に利益剰余金が539百万円増加したことによるものであります。 ③当期のキャッシュ・フローの概況(単位:百万円) 前期当期増減率(%)営業活動によるキャッシュ・フロー3,1562,443△22.6投資活動によるキャッシュ・フロー△1,564△1,4616.6財務活動によるキャッシュ・フロー△1,860△68063.4現金及び現金同等物の増減額△267303213.6現金及び現金同等物の期首残高2,1201,853△12.6現金及び現金同等物の期末残高1,8532,15616.4 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は2,156百万円となり、前連結会計年度末比で303百万円増加しました。 当連結会計年度の各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において営業活動により得られた資金は2,443百万円(前連結会計年度は3,156百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が1,798百万円及び減価償却費1,720百万円があったことによるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において投資活動により使用した資金は1,461百万円(前連結会計年度は1,564百万円の使用)となりました。これは主に、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入158百万円があった一方、有形固定資産の取得による支出が1,363百万円、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出227百万円があったことによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度において財務活動により使用した資金は680百万円(前連結会計年度は1,860百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入れによる収入が1,080百万円となった一方、長期借入金の返済による支出1,185百万円、配当金の支払額543百万円があったことによるものです。 ④ 生産、受注及び販売の実績 a. 生産実績 当社グループで行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。 b. 受注実績 当社グループで行う主な事業は、提供するサービスの性格上、受注から売上までの期間が短いことから、当該記載を省略しております。 c. 販売実績 当連結会計年度における当社グループの販売実績をセグメント毎に示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)通信事業13,1624.9不動産事業296△33.0その他206159.8合計13,6644.5(注)1.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2024年7月1日至 2025年6月30日)当連結会計年度(自 2025年7月1日至 2026年6月30日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)株式会社 U-NEXT LIVING PARTNERS2,56519.62,47518.1 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析、検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析、検討内容は次のとおりであります。文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において判断したものであります。 ① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析、検討内容 当連結会計年度の業績は、売上高13,664百万円(前連結会計年度比4.5%増)となりました。売上原価は8,214百万円(前連結会計年度比7.5%増)、販売費及び一般管理費は3,611百万円(前連結会計年度比4.1%増)となり、営業利益1,838百万円(前連結会計年度比6.1%減)、経常利益1,811百万円(前連結会計年度比6.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益1,082百万円(前連結会計年度比18.0%減)となりました。 a. 売上高 売上高は13,664百万円(前連結会計年度比4.5%増)となりました。通信事業が引き続き堅調に推移したことによるものです。 b. 売上原価、売上総利益 売上原価は8,214百万円(前連結会計年度比7.5%増)となりました。通信事業の売上増加や機器売切方式導入による影響及び通信トラフィックの増加による通信費の増加により売上総利益率は減少傾向にあります。この結果、売上総利益5,449百万円(前連結会計年度比0.4%増)となりました。 c. 販売費及び一般管理費、営業利益 販売費及び一般管理費は3,611百万円(前連結会計年度比4.1%増)となりました。この結果、営業利益1,838百万円(前連結会計年度比6.1%減)となりました。 d. 営業外収益、営業外費用及び経常利益 営業外収益及び営業外費用につきましては、重要な発生はありませんでした。この結果、経常利益1,811百万円(前連結会計年度比6.8%減)となりました。 e. 特別利益、特別損失、親会社株主に帰属する当期純利益 特別利益は40百万円となりました。これは連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得により負ののれん発生益40百万円を計上したためです。 特別損失は54百万円(前年同期比2.7%増)となりました。これは主に利用が終了した通信設備の除却損の計上によるものであります。この結果、税金等調整前当期純利益は1,798百万円(前連結会計年度比4.9%減)となり、法人税、住民税及び事業税並びに法人税等調整額の計上により、親会社株主に帰属する当期純利益は1,082百万円(前連結会計年度比18.0%減)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a. キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の概況 ③当期のキャッシュ・フローの概況」に記載のとおりであります。 b. 資金需要 当社グループの運転資金需要の主要なものは、売上高増加による仕入債務の支払いと売上債権の回収のサイトの差から発生するもの、通信機器及び販売用不動産などの棚卸資産の増加によるもの、及び有形固定資産である通信設備機器の取得に係る支払であります。その他、業容の拡大及び管理体制の充実による人件費の増加をはじめとした販売費及び一般管理費も資金需要増加要因の一つであります。 c. 財務政策 当社グループにおける増加運転資金につきましては、自己資金及び金融機関からの借入金により資金を調達することとしております。 ③ 重要な会計方針及び見積り 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらの見積りとは異なる場合があります。 この連結財務諸表の作成にあたる重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表」の「注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。 ④ 経営成績に重要な影響を与える要因について 当社グループは、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業内容、法的規制等様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。 そのため、当該リスクを分散・低減すべく、市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保育成し、ユーザーのニーズを的確に捉え最適な製品やサービスを最適なタイミングで提供してまいります。 ⑤ 経営戦略の現状と見通し 当社グループは、ニッチな市場を自ら創出し、構内インフラ・インテグレーターとして市場占有率を高めることによってプライスメーカーとなるという経営方針の下、通信事業を中心に事業拡大に取り組んでまいりました。 当社グループ事業の継続的な発展を実現するため、今後もパートナー企業を含めた営業体制を強化するとともに、サービス運用及び顧客サポートからのフィードバック情報に基づいた新商品・新サービスの開発による差別化・高付加価値化の推進を強化し、さらなる拡販による事業拡大を図ってまいります。 これらの経営戦略方針の下、持続的な成長を目指すとともに、当社グループが成長・発展を指向する過程で、構内インフラ市場の発展に寄与したいと考えております。 ⑥ 経営者の問題認識と今後の方針について 当社グループが今後の業容を拡大し、よりよいサービスを継続的に提供していくためには、経営者は「第2事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の様々な課題に対処していくことが必要であると認識しております。それらの課題に対応するために、経営者は常に各種ニーズや事業環境の変化に関する情報の入手及び分析を行い、現在及び将来における事業環境を確認し、その間の課題を認識すると同時に最適な解決策を実施していく方針であります。

事業リスク

  • 情報セキュリティリスク
    インターネットサービスを提供しているため、サイバー攻撃やシステム障害、人為的ミス、災害などにより、設備やネットワークが利用できなくなる可能性があります。これにより、サービス提供に支障が生じ、経営成績や財政状態に悪影響を及ぼす恐れがあります。
  • 個人情報管理リスク
    電気通信事業者として、利用者の通信記録や個人情報を大量に保有しています。これらの情報が外部に漏洩したり不正利用されたりした場合、損害賠償請求や信用失墜、監督官庁からの業務改善命令などにより、経営成績や事業展開に重大な影響が出る可能性があります。
  • 競合激化のリスク
    ホームユース事業を中心に、多数の競合企業が存在し、異業種からの新規参入もあります。商品力、価格競争力、知名度などで競合他社が優位に立つ場合、収益力の低下や顧客獲得の鈍化につながり、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|8,432 文字
3【事業等のリスク】本報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業上のリスクに該当しない事項についても、投資者の判断上、重要であると考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に記載しております。当社グループはこれらのリスク発生の可能性を十分認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社グループ株式に関する投資判断は、本項及び本報告書中の本項以外の記載事項内容もあわせて、慎重に行われる必要があると考えております。また、本項の記載内容は当社株式の投資に関するすべてのリスクを網羅しているものではありません。以下の記載のうち将来に関する事項は、特段の記載がない限り、本報告書提出日現在において当社グループが判断したものであり、不確実性が内在しているため、実際の結果と異なる可能性があります。 (1)情報セキュリティに係るリスクについて当社グループは、インターネットを用いたサービスを展開しており、当社グループのサービス提供に必要なコンピューターネットワークをはじめとする情報セキュリティの強化を推進し、設備及びネットワークの監視や冗長化、定期的なデータのバックアップなど、障害の発生防止に努めております。しかしながら、製品の脆弱性を悪用されたコンピューターウイルスやハッカーなどによる攻撃、ハードウェア・ソフトウェアの不具合、人為的ミス、地震、火事などの災害、その他予期せぬ重大な事象の発生により、万が一、当社の設備又はネットワークが利用できなくなった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2)個人情報の管理に係るリスクについて当社は電気通信事業者であり、当社グループの保有するデータベースには、消費者の通信行為にかかる通信記録及びサービス利用者の個人情報のデータが蓄積されております。このため、当社グループ各社は、個人情報保護法に定める個人情報取扱事業者に該当し、個人情報の取扱いについての規制の対象となっております。当社グループでは、これらの情報の重要性に鑑み、情報保護に関する各種規程を定め、2016年2月にプライバシーマークの認証を取得し、当社グループによる個人情報管理の社内研修も実施しております。外部委託先との機密保持契約を締結するなど法令やルールを厳格に取組み運用しており、プライバシーポリシー等を含めて当社のサイトに提示しております。現時点までにおいて、情報管理に関する重大な事故やトラブルの発生は認識しておりません。しかし、これら情報等が何らかの形で外部漏洩したり、不正使用されたりする可能性が完全に排除されるとはいえません。従いまして、これらの事態が起こった場合、とりわけ通信記録の漏洩が発生した場合には、監督官庁より業務改善命令が発せられる可能性もあり、当社グループへの損害賠償請求や当社グループの信用の低下等によって当社グループの経営成績及び今後の事業展開に影響を与える可能性があります。 (3)法的規制に係るリスク当社グループの事業におきましては、「有線電気通信法」、「電波法」、「電気通信事業法」、「建設業法(北海道知事許可:電気通信工事業)」等の法的規制を受け、またそれら事項を遵守しております。当社は、「電気通信事業法」による電気通信事業者として次のとおり総務省から登録を受けております。取得年月2015年7月許認可等の名称電気通信事業者登録全部認定(電気通信事業登録 第358号)所管官庁等総務省許認可等の内容電気通信事業法第9条の規定に基づく電気通信事業の登録有効期限無し法令違反の要件及び主な許認可取消事由法令違反の要件:電気通信事業法第14条取消事由:通信事業者としての欠格要件に該当 現在のところ、これらの法律による規制の強化等が行われるという認識はありませんが、これらの規制が変更され、又は新たな法令が適用されることにより事業に対する制約が強化された場合、事業活動が制限され、又はコストの増加につながる可能性があります。また、上記登録又は認定の取消し等の懸念は生じておりませんが、それらの事象が生じた場合、当社グループの主要な事業活動に支障をきたすとともに、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (4)知的財産権に係るリスクについて当社グループは、通信インターネットビジネス業界における技術革新、ビジネスの拡大に伴い、知的財産権の社内管理体制を強化しておりますが、契約条件の解釈の齟齬、当社グループが認識していない知的財産権の成立等により、当社グループが第三者から商標等に係る知的財産権侵害の訴訟、使用差止請求等を受け金銭の支払等が発生した場合、当社グループの経営成績及び今後の事業展開に影響を与える可能性があります。 (5)競合他社の影響について当社グループの属する通信事業を主とする業界には、多数の競合企業が存在しております。当社グループは、ブランド力の強化を図るとともに、顧客ニーズに応じた商品開発・企画、サービス提供価格、通信速度及び通信品質、付加価値サービス、多言語コールセンター等を一気通貫で提供することで差別化を図っておりますが、異業種からの新規参入者等を含め競合他社による商品力・サービス力、価格競争力、知名度、顧客基盤が優位である場合があります。その場合、当社グループの収益力の低下や、顧客獲得の進捗鈍化により、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (6)提携・協力関係について当社グループでは、取次販売代理店や協力企業などのビジネスパートナーとの提携をさらに進め、商品・サービスの開発や販売体制の整備・強化、さらなる顧客販路の開拓に努めております。本報告書提出日現在においてビジネスパートナーとの関係は良好でありますが、期待する効果が得られない場合や何らかの事情により、提携・協力関係が解消された場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、売上占有率の高いビジネスパートナー販路の売上が鈍化することにより、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (7)事業における仕入、ネットワーク回線・帯域調整コスト、データセンターの賃貸借契約、製造委託について当社グループは、ネットワーク回線及びデータセンターの設備の一部を自社で保有することなく、複数の国内通信事業者から通信サービスの回線の提供を受け、またそれらの施設内に、自社の製品機器を設置し、顧客にサービスを提供する形態により事業展開しております。インターネット上では、利用者一人あたりの使用データ量は急激に増えております。これにより、インターネット業界全体で、通信回線整備が需要に追いつかなかったり、帯域の不足が生じたりしております。当社グループでは、回線・帯域調達の効率化を含めた高効率のネットワーク運用を行うなどの努力を行い、これらの環境に対応すべく努めておりますが、更なる設備供給不足が進んだ場合には、これらの要因により、当社グループの事業運営及び拡大が制約され、調達コスト増加により採算悪化が生じる可能性があります。また、ネットワーク回線及びデータセンターの設備所有者との間でサービス提供契約及び賃貸借契約を締結し、契約期間満了後も賃貸借契約等の継続を予定しております。しかしながら、所有者が何らかの理由で、契約の継続を全部もしくは一部拒絶した場合又は契約内容の変更を求めてきた場合には、当社グループが、従前と同様の取引条件で更新できるという保証はありません。 (8)大規模システム障害に係るリスクについて当社グループは、サービス製品開発のための設備を多数保有しており、当社グループが提供するサービスにおいて顧客の情報資産が格納されるサーバーは、日本国内において2拠点以上で管理することでリスク分散を図っております。当該データセンターは、登録電気事業者として基準とされている迂回経路を確保した冗長構成、大規模地震に耐えられる耐震構造、消火設備、停電時に備えたバックアップ電源等24時間365日安定した運用ができるよう最大限の業務継続対策が講じられております。また、障害発生時の検知と現地対応人員の確保を迅速に行う体制を整えております。しかしながら、サイバー攻撃、システム又はハードウェアの不具合、電力会社の電力不足や大規模停電、想定したレベルをはるかに超える地震、台風、洪水等の自然災害、戦争、テロ、事故等、予測不可能な事態によってシステム障害が発生した場合には、当社グループの事業及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、通信設備の不具合、システム設定や仕様変更に伴うプログラム変更に不備があり、システム障害が発生した場合には、大規模な範囲で当社の通信サービスを提供することが困難となる可能性があります。 (9)風評被害について当社グループはソーシャルメディアサイト等の定期的な巡回を行い、執行役員会議において巡回結果の報告を行っており、必要に応じて適切な情報開示により風評被害の払拭を図っております。しかしながら、ソーシャルメディアやインターネット上の書き込みなどによる風評被害が発生、拡散した場合 その内容の正確性に関わらず、ブランド力の低下や、当社グループの業績と財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。 (10)製品の陳腐化、脆弱性の顕在化について当社グループは、ルーター等の通信設備を自社で開発しており、ファームウェアの定期的なアップデートや数年周期での新製品への交換等を行っております。しかしながら、それらの製品を構成する部品の老朽化や製品の脆弱性を悪用されたコンピューターウイルスの感染が起きた場合は、一時的なサービス停止や交換のためのコストが発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (11)技術動向対応遅れについて当社グループは、インターネットの高速化や、IoT等のインターネットに接続する製品やクラウドサービスが次々と登場する中で、新規サービスや製品の導入が滞った場合、顧客獲得や維持に支障が生じ、競合他社に対して競争力を失う可能性があります。社内においても業務効率向上のためのシステム増強や人材へのトレーニングが滞った場合、競合他社に対しての優位性が失われる可能性があります。 (12)違法性、危険性のある製品の仕入について当社グループは、製品開発や製造の委託先に対して製品の保証内容や役割の明確化、新規開発については委託先への調査や監査を行い、違法性や危険性のある製品の仕入を未然に防いでおります。しかしながら、違法性や危険性のある製品を仕入れてしまった場合は、当該製品を廃棄せざるを得ず、または既に導入してしまった場合は交換のためのコストが発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (13)人材の確保及び育成について当社グループの更なる販売活動強化及び事業拡大を図るため、新卒者の採用、中途での専門知識保有者・業務経験者の採用を強化、さらに紹介制度やアルムナイ等の人材採用も積極的に取り入れております。また、社員の階層に応じた研修を実施する等、人的資源の活性化に引き続き注力する方針であります。しかしながら、上記方針に基づく採用活動や人材育成が計画どおり進まない場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (14)特定の人物への依存について当社グループの代表取締役である猪又將哲は、当社グループの事業開始以来、最高経営責任者として、経営方針及び事業戦略を決定するとともに、新規ビジネスの開拓及びビジネスモデルの構築から事業化に至るまでの過程において重要な役割を果たしております。当社グループは、権限の委嘱や経営幹部候補の育成、取締役会や執行役員会議等において役員及び幹部社員間の情報共有を図ることで、猪又將哲に過度に依存しない経営体制の構築を進めております。しかしながら、何らかの原因により猪又將哲の業務遂行が困難になった場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (15)通信事業における収益構造について当社グループの通信事業のうち、マンション等の賃貸物件へのサービス提供は長期契約による継続収益に加えて、契約形態に応じたサービス導入時に発生する一時収益の両面を併せ持つ収益構造となっております。長期契約による継続収益については、利用料売上に対応した費用として、受注にともない先行投資として構築した通信設備の減価償却処理を定率法により行っているため、新規契約案件の利用料売上の発生当初は利益率が低く推移する傾向にあり、サービス導入時に発生する一時収益と比べて利益率が低い状況にあります。一方で各種施設や店舗への導入については、案件ごとの売上規模や利益率が異なり、賃貸住宅向けサービスと比較して個々の取引金額が大きくなる場合がございます。現状の事業拡大の局面におきましては、賃貸住宅向けにおける新規契約案件についてサービス開始当初の継続収益の売上高構成比が上昇する事によるセグメント利益率の低下や各種施設や店舗等の案件の多寡や規模の増減により、当社グループの全体の利益率が変動し、経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (16)通信事業における初期導入サービスに係る売上高の期間帰属について当社グループは、通信事業において、顧客向けのインターネット接続機器の設置・設定(以下、初期導入サービスといいます。) を行っております。このうちインターネットサービスの提供サービス(以下月額利用料サービスといいます。) と一体の履行義務とみなされない初期導入サービスはインターネット接続機器の設置・設定作業が完了した一時点で収益を認識しており、当連結会計年度における当該初期導入サービスのうち一時点で収益を認識した売上高は2,684百万円であり、連結売上高の20%に相当いたします。ただし当社の顧客であるマンション・アパート等の賃貸物件オーナー様に、工事実施日に現地でお立ち合い頂くことは実務上難しいことから、その当日の工事完了報告書等の書面入手は困難であります。その代替として、当社において、現地に設置したルーター等の通信設備がインターネットに接続していることの確認(以下、「疎通確認」といいます。)を行い、当該確認日を売上計上日としております。このため、疎通確認が有効に機能しない場合や、疎通確認結果が不適切に調整された場合、売上高が適切な会計期間に計上されない可能性があります。また、疎通確認が実施されずに売上計上が行われた場合、初期導入サービスに係る売上高が適切な会計期間に計上されない可能性があります。 (17)通信設備の現物確認について当社グループは、当連結会計年度の連結貸借対照表において、通信設備(純額)6,561百万円を計上しております。これは顧客へのインターネット接続サービスを提供するために、当社が保有するルーター及びアクセスポイント機器等の固定資産であります。資産残高は当連結会計年度の連結総資産の約50%に相当いたします。 当該通信設備は顧客の施設等に設置し、インターネット接続サービスの終了時に会計上、除却処理を行います。当連結会計年度において計上した固定資産除却損54百万円のうち、通信設備に係る固定資産除却損の金額は50百万円です。当社グループは半期ごとに当該ルーター等の通信設備のインターネット接続確認(疎通確認)を実施することにより、現物の有無を確認しておりますが、当連結会計年度末時点において所有する通信設備の数は803,935個であり、また当連結会計年度中に除却した通信設備の数は17,687個あります。数量が多いため、これらの通信設備についてサービス終了時に適時に除却処理が行われない場合には、連結貸借対照表上、資産が過大に計上されるほか、親会社株主に帰属する当期純利益が過大に表示される可能性があります。 (18)減損損失に係るリスクについて当社グループは、Wi-Fi通信サービスを提供するための通信設備を有しております。これらの資産は、通信事業の報告セグメントにて使用しております。それらの事業において、その収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合には帳簿価額を減損し、当該減少額を減損損失として計上することとなり、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。 (19)内部管理体制について当社グループは、グループの企業価値を最大化すべく、コーポレート・ガバナンスの充実を経営の重要課題の一つと位置付け多様な施策を実施しております。当社グループでは、内部監査室を中心とした内部監査の実施や経営管理本部の内部統制チームによる内部統制の構築、改善等により、適切な内部管理体制を維持、構築しておりますが、今後、事業の急速な拡大等により、十分な内部管理体制の構築が追いつかない場合には、適切な業務運営が困難となり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (20)有利子負債への依存度について当社グループは、事業の特性上、収益に先行して通信設備投資が必要となります。現状の事業拡大局面におきましては、通信設備投資規模は増加傾向にあり、資金面では手元資金に加えて金融機関からの借入金によって調達しております。また不動産事業においても販売用不動産の購入資金は手元資金に加えて金融機関からの借入金によって調達しております。当社グループでは、財政状態の健全性を維持するため手元資金とのバランスを考えながら借入額や借入時期を調整しておりますが、市場金利が上昇する局面や、通信業界または当社のリスクプレミアムが上昇した場合には、支払利息が増加し、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、資金調達に際しては、営業獲得受注状況、販売用不動産の物件概要及び商品開発本部内における通信機器の開発並びに工事運用部による各製品機器の在庫状況を確認して、特定の金融機関に依存することなく、案件ごとに金融機関に融資を打診し、融資の了解を得ております。しかしながら、何らかの要因により当社グループが必要とする資金調達に制約を受けた場合には、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (21)為替レートの変動について当社グループが販売する通信設備機器の製造は台湾の提携工場を通じて行っているため、米ドル建ての取引を行っております。これに伴い米ドル建ての費用及び資産・負債が発生しております。また、国内企業を通して海外の通信端末機器の仕入れを行っております。そのため、日本円と米ドル間の為替相場が円安傾向となった場合、円換算した仕入価格が増加することになります。当社グループでは、急激な円安抵抗に対応するため、為替予約などのリスク回避対策を行ってまいりますが、その時点の状況如何では、かかる増加分を適正に販売価格に反映できず、当社グループの業績における利益率の低下を招く可能性があります。一方、円高傾向となった場合は、在庫販売取引において、状況の如何によっては、円高還元の販売価格引き下げを余儀なくされ、先行して仕入れた商品原価との値差が縮小し、利益率の低下を招く可能性があります。 (22)不適切な財務報告について当社グループは、財務報告の適正性を確保するための内部統制体制を整備しております。しかしながら、財務報告に係る内部統制が機能せず、不適切な財務報告が行われた場合には、信用の失墜、市場の評価の低下や上場廃止等、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (23)顧客対応不備によるクレーム及び工事現場における事故発生による損害賠償について当社グループは、クレーム対応のマニュアル作成や対応の記録による情報の共有化を図ることでクレーム兆候案件を把握しクレームを防止できるように努めております。また工事業者への作業指示の定期的な見直し等により工事現場における事故を未然に防げるよう努めております。しかしながら、顧客対応の不備や工事現場において事故が発生した場合は損害賠償等の訴訟が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

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