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エフオン(9514)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

電気・ガス業 電気・ガス

事業の概要

  • 総合エネルギー企業:エフオンは、省エネルギー支援、再生可能エネルギー発電、電力小売りの3つの主要事業を展開する総合エネルギーサービス企業です。顧客企業のエネルギー効率改善から、環境に優しい電力の供給までを一貫して手掛けています。
  • 省エネ支援サービス:企業や施設のエネルギー使用状況を診断し、省エネ設備の設計・施工、運用、さらにはCO2排出量削減コンサルティングまで提供します。顧客のエネルギーコスト削減と環境負荷低減をサポートする事業です。
  • グリーンエナジー事業:木質バイオマスを主な燃料とする再生可能エネルギー発電事業です。FIT制度やFIP制度を活用し、エフオン日田、エフオン豊後大野などの発電所を運営しています。未利用の森林資源を有効活用し、環境価値の高い電力を生み出しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 省エネルギー支援サービス:この事業は、企業や施設の省エネ化をサポートするコンサルティングや設備導入が中心です。売上高は2.04億円、営業利益は0.38億円と、グループ全体の収益に占める割合は小さいですが、専門性の高いサービスを提供しています。
  • グリーンエナジー事業:再生可能エネルギー、特に木質バイオマス発電を主軸とする事業です。売上高は138.55億円、営業利益は12.14億円と、グループの稼ぎ頭であり、最も規模の大きいセグメントです。複数の木質バイオマス発電所を運営し、安定した電力供給を行っています。
  • 電力小売事業:発電した電力や市場から調達した電力を顧客に販売する事業です。売上高は35.39億円、営業利益は1.3億円です。電力の需給バランス最適化を目指し、環境負荷の低い電力を供給することで、社会全体のエネルギー効率改善に貢献しています。
2025-06 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
SavingEnergySupportService 事業 2 0 18.6%
GreenEnergy 事業 139 12 8.8%
ElectricityRetailBusiness 地域 35 1 3.7%
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FY2026|1,976 文字
3【事業の内容】 当社グループは、当社及び連結子会社7社、非連結子会社4社によって構成された総合エネルギー・サービス企業(ESCO=Energy Service Company)です。 当社グループは、顧客企業の省エネルギーを支援することを目的とした事業である「省エネルギー支援サービス事業」と森林資源の有効活用を目指した山林事業並びに国内産の木質バイオマス燃料を利用した再生可能エネルギーによる発電事業である「グリーンエナジー事業」及び「電力小売事業」を営んでおり、各事業の事業内容及び当社グループの各社の事業に係る位置づけは次のとおりです。 1)省エネルギー支援サービス事業について 省エネルギー支援サービス事業とは、企業等の顧客設備の省エネルギー及び再生可能エネルギーの導入を支援するサービスです。顧客企業のエネルギー使用実態を調べ、省エネルギーの診断を行うとともに、診断結果に基づいて、実際の省エネルギー対策設備及びシステムの設計や施工、その後の運用までを一貫して行います。また、総合エネルギーマネジメントとして、顧客企業のエネルギー使用状況の把握、削減計画の策定、運用・設備改善の実施、削減状況の測定といったサービスのほか、再生可能エネルギーの導入支援、二酸化炭素の管理・削減のコンサルティング等のサービスを提供しております。 2)グリーンエナジー事業について グリーンエナジー事業は、再生可能な自然エネルギーを電力に転換する事業です。二酸化炭素の排出削減等の社会的な環境改善ニーズに対応し、再生可能エネルギーの中で特に木質バイオマス(注1)をエネルギー源とした環境価値の高い発電所の開発、建設及び運営を行います。当社グループでは、現在、FIT(注2)の設備認定を受けたエフオン日田、エフオン豊後大野、エフオン壬生、エフオン新宮の木質バイオマス発電所が稼働しております。なお、2023年1月よりエフオン白河がFIP制度(フィードインプレミアム(Feed-in Premium))(注3)に移行しております。木質バイオマス発電所の運営及び木質バイオマス燃料供給に関しては、その専門会社としてエフバイオスが当たり、廃木質材や森林資源の有効活用を通じてグリーンエナジー事業の中核を担っております。我が国の国土はその相当部分に未利用の林産資源があり、当社グループではこの活用に注目し資材として高強度のエンジニアリングウッドの開発や新たな樹種の資源化を推進しております。このため、山林事業において植林・育林・素材生産のサイクルを維持する山林経営を軸に、森林資源の可視化や二酸化炭素吸収量の測定のほか各種の調査研究に取組んでおります。(注1)木質バイオマスバイオマスとは、生物資源(bio)の量的(mass)を表す概念で「再生可能な、生物由来の有機性資源で化石資源を除いたもの」とされています。木質バイオマスは、樹木に由来する有機物であって、エネルギー源として利用できるものをいいます。当社グループが手掛ける新エネルギーによる発電事業は、製材所や木工加工メーカー等から排出される廃材や、建築解体現場から排出される建築廃材等を、選別、破砕した木質チップを発電用燃料とするものです。バイオマス資源は、植物が光合成によって空気中の二酸化炭素を取り込んで成長するため、バイオマスの燃焼により放出される二酸化炭素は、地球規模において二酸化炭素のバランスを崩さない「カーボン・ニュートラル」であるとされています。また、バイオマス資源は、石油などの化石燃料とは違い、適正な管理を行えば半永久的に枯渇することなく利用可能な「再生可能資源」として注目されています。(注2)FIT…固定価格買取制度(Feed-in Tariff)(注3)FIP制度(フィードインプレミアム(Feed-in Premium))再生可能エネルギー電気の導入促進を図るため2012年に施行されたFIT制度(固定価格買取制度 Feed-in Tariff)が電力市場とは切り離されていることから、電力の需要と供給のバランスにより価格が決まる電力市場の価格と連動した発電を促す制度として2022年4月に開始された制度。再生可能エネルギー発電事業者に対し市場価格とFIT価格との差額を一定の条件のもとプレミアム(補助額)として支給するもの。 3)電力小売事業について 電力小売事業は、電力の需要と供給を最適化しエネルギーの社会全体の効率性を改善することを目的として、電力の小売及び市場取引を行う事業です。当社グループの木質バイオマス発電所で発電された環境負荷の低い電力を顧客に供給しております。 当社グループにおける各事業と事業会社の関係は次のとおりです。事業系統図(当連結会計年度における事業の状況)

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
FIT制度により電力買取価格が保証されるが、FIP制度移行後は市場価格に左右されるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
電気事業法に基づく事業であり、FIT/FIP制度などの国のエネルギー政策に大きく影響される。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:省エネルギー対策設備の安定稼動ができないリスク / FIT/FIP制度の変更や電力買取価格の変動リスク / 木質バイオマス燃料の安定確保と品質維持のリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

エフオンは、再生可能エネルギー発電事業を主軸としており、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPに依存するビジネスモデルではない。売上高の大部分は電力販売によるものであり、無形資産による競争優位性は限定的と考えられる。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

電力小売事業においては、顧客が電力会社を切り替える際のスイッチングコストは比較的低い。しかし、エフオンが提供する再生可能エネルギー由来の電力という付加価値や、特定の地域でのサービス提供、あるいは長期契約の有無によっては、限定的なスイッチングコストが発生する可能性がある。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

エフオンの事業モデルは、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果を期待できるものではない。電力供給は基本的に一対一の関係であり、プラットフォーム型ビジネスのようなネットワーク効果は観察されない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

再生可能エネルギー発電所の建設・運営においては、規模の経済や技術革新によるコスト削減が進んでいる。エフオンも効率的な発電所運営や調達によりコスト競争力を維持しようとしているが、業界全体でコスト削減が進むため、持続的なコスト優位性を築くことは難しい。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

再生可能エネルギー発電事業は、大規模な設備投資が必要であり、一定の規模を持つ事業者が市場を形成している。エフオンは、複数の発電所を運営し、一定の事業規模を有しているが、業界全体で見ると、より大規模な電力会社やインフラ企業との競争に直面しており、効率規模による優位性は限定的。

  • 一貫したサービス提供:省エネルギー支援サービスでは、診断から設計、施工、運用、効果測定までを一貫して提供できる点が強みです。これにより、顧客は複数の業者とやり取りする手間なく、最適なエネルギーソリューションを導入できます。
  • 木質バイオマス発電の専門性:木質バイオマス発電に特化し、発電所の開発から運営、燃料供給までをグループ会社のエフバイオスが担っています。未利用の林産資源を活用する山林経営にも取り組み、安定的な燃料確保と持続可能な事業運営を目指しています。
  • 環境価値の高い電力供給:木質バイオマス発電は、植物が成長過程で吸収したCO2を燃焼時に排出するため、地球全体のCO2バランスを崩さない「カーボン・ニュートラル」とされています。この環境価値の高い電力を顧客に供給できる点が競争優位性となります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針 当社グループは、「エネルギーの黒子であろう」という企業理念のもとで、「人のための省エネ、人々のための再エネ」をベースコンセプトに、効率的なエネルギー利用と自然由来のエネルギー供給を通じて現代の課題に取り組んでおります。 省エネルギーの推進と国産再生可能エネルギーの利用により、温暖化ガスの発生量の低減、一次エネルギー純輸入量の削減、人間とそれ以外の自然環境との両立を継続することを目指してまいります。当社グループの推進する木質バイオマス発電は、森林資源や林業の活用、協力が不可欠であり、バイオマス利用の積極化を推進することで資源の有効利用、地域経済の活性化に取組んでおります。 また、森を育て、木の素材としての価値を最大限活用するとともに、用材に不適な間伐材や端材をエネルギーとして有効利用することで、持続的な社会の実現に貢献してまいります。(2)経営戦略等 当社グループでは、国内産の木質チップを燃料として二酸化炭素の排出量の極めて少ない木質バイオマス発電による再生可能エネルギー電気の製造販売を主軸とした事業展開をしております。再生可能エネルギーは循環して繰返し再生産が可能なエネルギーであることから、発電所の立地する地域経済の活性化や山林保全に寄与するとともに、持続可能な循環型の社会の構築に貢献するものと考えております。 当社グループの木質バイオマス発電所は、現行、FIT・FIP制度に基づく電力販売を実施しておりますが、本制度は新設発電所で送電開始から20年間の販売方式を担保するもので、当該期間の安定的な燃料確保を進めることが重要な施策であると認識しています。我が国の国土は約70%が山林であると言われておりますが、一方でその山林、立木所有者が高齢の域にあり、また、地域によっては伐採する事業者も同様に次世代の後継に苦慮していること、そのことから林産事業者の経験、ノウハウ等が次世代に継承されず断絶の恐れのあること等が問題となっております。山林経営は、その運営上、かなりの長期間にわたり事業の継続が必要であり、木材素材の販売に加え間伐材や低品位木材を燃料として活用できる点では当社グループの事業との関連性は極めて重要なものであると考えております。このため、当社グループでは山林経営に着手し山林事業の収益性の確保を機械化を中心に効率的に実現させてまいります。 また、発電所のFIT・FIP制度の適用期限後について、制度外での環境負荷の少ないクリーンな電気を直接顧客へと供給する方法として、電力小売事業を展開し本来の再生可能エネルギー電気の活用を促進、拡大していくことが必要と考えております。 こうした中、当社グループでは以下の活動を通じて、さらなる事業の発展と社会貢献を果たしていくことを中長期の経営戦略としています。 「省エネルギー支援サービス事業」においては単なる機器の更新だけではなく、生産・業務システムとしてのエネルギー効率改善を支援してまいります。行政の求める省エネ基準を満たし助成制度を利活用することにより、国全体のエネルギーの節約に貢献するとともに顧客にとっては初期投資額の抑制を実現する提案をサービスの要点として展開してまいります。 「グリーンエナジー事業」においては、山林経営を含め木質バイオマス関連分野への投資を拡大してまいります。次世代の担い手である若い人たちに林業という産業の魅力と意義を継承し、発電事業はもとより山林事業の収益性の確保を実現することで長期の事業基盤を整備してまいります。 「電力小売事業」においては、当社グループ発電所で発電した再生可能エネルギー電気を環境価値とともに顧客へ供給する活動を通じて、持続可能なエネルギーの利用を促進してまいります。 近年、気候変動に係る温暖化ガス排出に関する意識の高まりから世界各国企業に対して、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD:Task Force on Climate-related Financial Disclosures)からの提言が公表されるなど、企業が取組むべき持続可能な社会の実現に向けた戦略、行動課題や進捗、評価等の情報開示について、関心が高まりつつあります。当社グループでは、省エネルギー支援、木質バイオマス発電、山林経営、電力小売りの各事業を通じて、持続可能な自然由来の再生可能エネルギー電気の供給と消費エネルギーの抑制に貢献する事業を営んでおり、気候変動を重要な社会課題ととらえています。TCFD提言に則り気候変動のリスクや機会、シナリオ等について分析と議論を進め、今後も当社グループの取組や戦略について公表するよう努めてまいります。 当社グループは、環境に優しく国産の持続可能な資源によるエネルギー創出に資するべく、既存設備については発電所のさらなるオペレーティング技術の向上、適切な設備保守、最適燃料使用比率の追求をテーマに人材育成や地元の林業、木材関係者らとの協力体制の整備、強化を図ってまいります。新たな発電所の開発については、開発案件の立地調査、燃料調達ネットワークの構築等に精力的に取組み、継続的な開発着手を遂行してまいります。二酸化炭素フリーで安定的な電力の供給と地元関連産業の活性化を推進していくことが社会貢献につながり企業価値の向上に資するものと考えております。 (3)経営環境 当社グループの営む事業のうち、国内産の木質チップを利用した木質バイオマス発電事業では、エフオン新宮発電所で使用する木質チップの集荷に苦戦し発電所の出力を抑制する状況が継続しております。これを改善しグループ内の他の発電所と同等の稼働を得るべく、近隣の製材所に対し発電所の蒸気を利用した木材の乾燥サービスや木材カット等のサービスを提供することで製材端材等の集荷に協力いただける体制を確立してまいります。また、製材所との協業を通じて原木の拡販を進めるための人員の教育や機械化を進め収量の向上に努めてまいります。 木質チップ発電所の高稼働を維持するとともに発電した電力とその環境付加価値を含む電力販売の普及を進め、さらなる電力小売契約量の拡充を目指してまいります。 これらの事業を安定的かつ持続可能で、また、顧客やその他のステークホルダーの環境保全にとって意義のある取組とするため、これらの事業を有機的に組立てピーアールすることで、それぞれが収益を生む事業として育成していくことが喫緊の課題と認識しております。 近年、地球環境の維持を目的として企業活動に対し計画的な環境保全施策の推進が求められております。当社グループの営む事業が、こうしたニーズに対応できるよう事業環境の整備を積極的に進めてまいります。 2027年6月期における各事業セグメントの事業環境及び活動予定は、次の通りです。(省エネルギー支援サービス事業) 省エネルギー支援サービス事業では、顧客の要望する省エネルギー施策の実現に向け、生産設備の老朽化対応としての省エネルギーに資する設備の導入、更新等の建設工事を含めた売上獲得に注力してまいります。次期の見通しでは外部売上高の増加、セグメント全体としての利益については一定程度の水準を維持してまいります。 (グリーンエナジー事業) グリーンエナジー事業では、エフオン新宮発電所の稼働率を回復しグループ発電所すべての安定的な高稼働を維持してまいります。また、山林経営を通じて木質マテリアルの循環型で持続可能な事業への展開を進めてまいります。事業環境の様々な変化に対応するため、グループ各発電所の木質チップ燃料使用量の低減や、木質バイオマス発電所の運営ノウハウの蓄積に努めるとともに、山林資源の利用効率を向上させてまいります。チップ加工設備を有するエフオン豊後大野発電所、エフオン壬生発電所、エフオン新宮発電所地域での原木の受入量を増加させ、未利用木質チップの内製化を推進してまいります。5基の木質バイオマス発電所の相互協力体制を強化し、グループ発電所のスケールメリットを活用したコスト削減やメンテナンス情報を共有、蓄積することで、さらなる運営ノウハウの研鑽を推進していく方針です。 (電力小売事業) 電力小売事業では、グループ子会社の発電する環境負荷の低い電力を通じて、持続可能な社会への貢献を目指しております。当社グループでは、山林事業で生じる森林資源を有効活用し、その一環として、これまで利用が難しかった一部の素材不適格な木材を、木質バイオマス発電の燃料として利用しています。これにより、顧客の利用する電気エネルギーの温室効果ガス排出量を低減することに貢献いたします。 また、伐採した跡地に新たに植林を行うことで、空気中の二酸化炭素の削減と酸素の供給を促進し、これらが循環的に作用することで持続可能なエネルギーの創出を実現しております。 さらに、環境負荷の低い電力を一定期間継続して提供できるメニューを開発するとともに、顧客の事業活動が自然環境に与える影響を緩和する方策についても、積極的に推進してまいります。 当社グループは、これらの取組を通じて、お客様とともに、より良い未来を築いていきたいと考えております。 これらの活動を通じて2027年6月期の業績については、連結売上高22,000百万円、連結営業利益1,800百万円、連結経常利益1,800百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,300百万円を見込んでおります。 なお、電力小売事業で将来の電力仕入額が増加する場合に備え電力先物取引により収益の安定化を図っておりますが、当該電力先物取引に係る損益は日本卸電力取引所の市場価格に依拠するため評価額等の損益は業績予想に織り込んでおりません。また、本業績見通しの前提は、過去の市場価格の平均等を合理的に見積もったものであり、市場価格の急激な変動や投機的な要素を織り込んでおりません。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループの主力事業である電力小売事業とグリーンエナジー事業のさらなる飛躍のため、木質バイオマス発電所の安定的な高稼働と環境付加価値を含む電力販売の拡充を進めてまいります。 木質バイオマス発電所運営に関しては燃料調達に係る経費の削減に努めるとともに必要量の確保により事業収益を向上させていくことが喫緊の課題と認識しています。また、山林事業においては、収益改善のための収量向上が必須であり、効率的な施業地の獲得拡大や機械化を進め、生産量の向上のためのノウハウの確立が重要な課題であると認識しています。 このため、これらを担う専門的な人員の確保、教育、業務の実践を継続することが重要な経営課題であると認識しております。 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループでは、事業分野毎の収益性だけでなく、グループ全体での収益を最大化することが重要であると認識しております。これまで蓄積した省エネルギーや木質バイオマス発電所運営に関するノウハウを活用、展開することで、さらなる業績の拡大を目指してまいります。このため、連結での売上高及び営業利益率を重要な経営指標と考えております。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針 当社グループは、「エネルギーの黒子であろう」という企業理念のもとで、「人のための省エネ、人々のための再エネ」をベースコンセプトに、効率的なエネルギー利用と自然由来のエネルギー供給を通じて現代の課題に取り組んでおります。 省エネルギーの推進と国産再生可能エネルギーの利用により、温暖化ガスの発生量の低減、一次エネルギー純輸入量の削減、人間とそれ以外の自然環境との両立を継続することを目指してまいります。当社グループの推進する木質バイオマス発電は、森林資源や林業の活用、協力が不可欠であり、バイオマス利用の積極化を推進することで資源の有効利用、地域経済の活性化に取組んでおります。 また、森を育て、木の素材としての価値を最大限活用するとともに、用材に不適な間伐材や端材をエネルギーとして有効利用することで、持続的な社会の実現に貢献してまいります。(2)経営戦略等 当社グループでは、国内産の木質チップを燃料として二酸化炭素の排出量の極めて少ない木質バイオマス発電による再生可能エネルギー電気の製造販売を主軸とした事業展開をしております。再生可能エネルギーは循環して繰返し再生産が可能なエネルギーであることから、発電所の立地する地域経済の活性化や山林保全に寄与するとともに、持続可能な循環型の社会の構築に貢献するものと考えております。 当社グループの木質バイオマス発電所は、現行、FIT・FIP制度に基づく電力販売を実施しておりますが、本制度は新設発電所で送電開始から20年間の販売方式を担保するもので、当該期間の安定的な燃料確保を進めることが重要な施策であると認識しています。我が国の国土は約70%が山林であると言われておりますが、一方でその山林、立木所有者が高齢の域にあり、また、地域によっては伐採する事業者も同様に次世代の後継に苦慮していること、そのことから林産事業者の経験、ノウハウ等が次世代に継承されず断絶の恐れのあること等が問題となっております。山林経営は、その運営上、かなりの長期間にわたり事業の継続が必要であり、木材素材の販売に加え間伐材や低品位木材を燃料として活用できる点では当社グループの事業との関連性は極めて重要なものであると考えております。このため、当社グループでは山林経営に着手し山林事業の収益性の確保を機械化を中心に効率的に実現させてまいります。 また、発電所のFIT・FIP制度の適用期限後について、制度外での環境負荷の少ないクリーンな電気を直接顧客へと供給する方法として、電力小売事業を展開し本来の再生可能エネルギー電気の活用を促進、拡大していくことが必要と考えております。 こうした中、当社グループでは以下の活動を通じて、さらなる事業の発展と社会貢献を果たしていくことを中長期の経営戦略としています。 「省エネルギー支援サービス事業」においては単なる機器の更新だけではなく、生産・業務システムとしてのエネルギー効率改善を支援してまいります。行政の求める省エネ基準を満たし助成制度を利活用することにより、国全体のエネルギーの節約に貢献するとともに顧客にとっては初期投資額の抑制を実現する提案をサービスの要点として展開してまいります。 「グリーンエナジー事業」においては、山林経営を含め木質バイオマス関連分野への投資を拡大してまいります。次世代の担い手である若い人たちに林業という産業の魅力と意義を継承し、発電事業はもとより山林事業の収益性の確保を実現することで長期の事業基盤を整備してまいります。 「電力小売事業」においては、当社グループ発電所で発電した再生可能エネルギー電気を環境価値とともに顧客へ供給する活動を通じて、持続可能なエネルギーの利用を促進してまいります。 近年、気候変動に係る温暖化ガス排出に関する意識の高まりから世界各国企業に対して、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD:Task Force on Climate-related Financial Disclosures)からの提言が公表されるなど、企業が取組むべき持続可能な社会の実現に向けた戦略、行動課題や進捗、評価等の情報開示について、関心が高まりつつあります。当社グループでは、省エネルギー支援、木質バイオマス発電、山林経営、電力小売りの各事業を通じて、持続可能な自然由来の再生可能エネルギー電気の供給と消費エネルギーの抑制に貢献する事業を営んでおり、気候変動を重要な社会課題ととらえています。TCFD提言に則り気候変動のリスクや機会、シナリオ等について分析と議論を進め、今後も当社グループの取組や戦略について公表するよう努めてまいります。 当社グループは、環境に優しく国産の持続可能な資源によるエネルギー創出に資するべく、既存設備については発電所のさらなるオペレーティング技術の向上、適切な設備保守、最適燃料使用比率の追求をテーマに人材育成や地元の林業、木材関係者らとの協力体制の整備、強化を図ってまいります。新たな発電所の開発については、開発案件の立地調査、燃料調達ネットワークの構築等に精力的に取組み、継続的な開発着手を遂行してまいります。二酸化炭素フリーで安定的な電力の供給と地元関連産業の活性化を推進していくことが社会貢献につながり企業価値の向上に資するものと考えております。 (3)経営環境 当社グループの営む事業のうち、国内産の木質チップを利用した木質バイオマス発電事業では、エフオン新宮発電所で使用する木質チップの集荷に苦戦し発電所の出力を抑制する状況が継続しております。これを改善しグループ内の他の発電所と同等の稼働を得るべく、近隣の製材所に対し発電所の蒸気を利用した木材の乾燥サービスや木材カット等のサービスを提供することで製材端材等の集荷に協力いただける体制を確立してまいります。また、製材所との協業を通じて原木の拡販を進めるための人員の教育や機械化を進め収量の向上に努めてまいります。 木質チップ発電所の高稼働を維持するとともに発電した電力とその環境付加価値を含む電力販売の普及を進め、さらなる電力小売契約量の拡充を目指してまいります。 これらの事業を安定的かつ持続可能で、また、顧客やその他のステークホルダーの環境保全にとって意義のある取組とするため、これらの事業を有機的に組立てピーアールすることで、それぞれが収益を生む事業として育成していくことが喫緊の課題と認識しております。 近年、地球環境の維持を目的として企業活動に対し計画的な環境保全施策の推進が求められております。当社グループの営む事業が、こうしたニーズに対応できるよう事業環境の整備を積極的に進めてまいります。 2027年6月期における各事業セグメントの事業環境及び活動予定は、次の通りです。(省エネルギー支援サービス事業) 省エネルギー支援サービス事業では、顧客の要望する省エネルギー施策の実現に向け、生産設備の老朽化対応としての省エネルギーに資する設備の導入、更新等の建設工事を含めた売上獲得に注力してまいります。次期の見通しでは外部売上高の増加、セグメント全体としての利益については一定程度の水準を維持してまいります。 (グリーンエナジー事業) グリーンエナジー事業では、エフオン新宮発電所の稼働率を回復しグループ発電所すべての安定的な高稼働を維持してまいります。また、山林経営を通じて木質マテリアルの循環型で持続可能な事業への展開を進めてまいります。事業環境の様々な変化に対応するため、グループ各発電所の木質チップ燃料使用量の低減や、木質バイオマス発電所の運営ノウハウの蓄積に努めるとともに、山林資源の利用効率を向上させてまいります。チップ加工設備を有するエフオン豊後大野発電所、エフオン壬生発電所、エフオン新宮発電所地域での原木の受入量を増加させ、未利用木質チップの内製化を推進してまいります。5基の木質バイオマス発電所の相互協力体制を強化し、グループ発電所のスケールメリットを活用したコスト削減やメンテナンス情報を共有、蓄積することで、さらなる運営ノウハウの研鑽を推進していく方針です。 (電力小売事業) 電力小売事業では、グループ子会社の発電する環境負荷の低い電力を通じて、持続可能な社会への貢献を目指しております。当社グループでは、山林事業で生じる森林資源を有効活用し、その一環として、これまで利用が難しかった一部の素材不適格な木材を、木質バイオマス発電の燃料として利用しています。これにより、顧客の利用する電気エネルギーの温室効果ガス排出量を低減することに貢献いたします。 また、伐採した跡地に新たに植林を行うことで、空気中の二酸化炭素の削減と酸素の供給を促進し、これらが循環的に作用することで持続可能なエネルギーの創出を実現しております。 さらに、環境負荷の低い電力を一定期間継続して提供できるメニューを開発するとともに、顧客の事業活動が自然環境に与える影響を緩和する方策についても、積極的に推進してまいります。 当社グループは、これらの取組を通じて、お客様とともに、より良い未来を築いていきたいと考えております。 これらの活動を通じて2027年6月期の業績については、連結売上高22,000百万円、連結営業利益1,800百万円、連結経常利益1,800百万円、親会社株主に帰属する当期純利益1,300百万円を見込んでおります。 なお、電力小売事業で将来の電力仕入額が増加する場合に備え電力先物取引により収益の安定化を図っておりますが、当該電力先物取引に係る損益は日本卸電力取引所の市場価格に依拠するため評価額等の損益は業績予想に織り込んでおりません。また、本業績見通しの前提は、過去の市場価格の平均等を合理的に見積もったものであり、市場価格の急激な変動や投機的な要素を織り込んでおりません。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループの主力事業である電力小売事業とグリーンエナジー事業のさらなる飛躍のため、木質バイオマス発電所の安定的な高稼働と環境付加価値を含む電力販売の拡充を進めてまいります。 木質バイオマス発電所運営に関しては燃料調達に係る経費の削減に努めるとともに必要量の確保により事業収益を向上させていくことが喫緊の課題と認識しています。また、山林事業においては、収益改善のための収量向上が必須であり、効率的な施業地の獲得拡大や機械化を進め、生産量の向上のためのノウハウの確立が重要な課題であると認識しています。 このため、これらを担う専門的な人員の確保、教育、業務の実践を継続することが重要な経営課題であると認識しております。 (5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループでは、事業分野毎の収益性だけでなく、グループ全体での収益を最大化することが重要であると認識しております。これまで蓄積した省エネルギーや木質バイオマス発電所運営に関するノウハウを活用、展開することで、さらなる業績の拡大を目指してまいります。このため、連結での売上高及び営業利益率を重要な経営指標と考えております。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況(経営成績) 当連結会計年度におけるわが国経済は、米国によるイランへの軍事行動を契機として中東情勢が一段と緊迫化し、原油価格や国際物流への影響が懸念されるなど世界経済への下押し圧力が強まりました。わが国においては、日本初の女性首相が誕生し年収の壁緩和やガソリン暫定税率廃止等の国民生活に直接影響のある施策が実施された一方、防衛装備輸出の推進、防衛政策の予算拡充、国家情報会議の設置や副首都構想、皇室典範改正等の施策が推進され行政運営に対する関心が高まる状況となりました。また、為替は引続き円安基調で推移し金融政策の正常化へ向けた取組が加速される一方、様々な物品の値上がりが国民生活や企業活動に影響を及ぼすとともに、世界的な物流停滞の懸念から先行きの不透明感が増大する状況となっております。こうした中、物価上昇を背景とした賃上げ要求に対し大手企業を中心に賃金の上昇がみられたものの、企業の経営面ではコスト上昇分の製品・商品・サービス等への価格転嫁や人手不足の解消のほか、停滞する原油由来の材料・部材の調達等の事業運営に関する不安材料が残る状況が継続しております。 当業界においては、日本卸電力取引市場の取引単価は比較的低い水準で安定的に推移しておりましたが、中東情勢の緊迫化により原油や天然ガス等の調達懸念から電力取引市場の先物価格が一段と上昇する状況となりました。これに対し政府はエネルギーや原材料の供給不安の払拭のため、国内備蓄原油の放出や燃料油価格の緊急的激変緩和措置を速やかに講じ、国民生活や経済活動への影響緩和に努めております。 このような状況のもと、当社の省エネルギー支援サービス事業に関しては、既存プロジェクトに関する売上高に加え、顧客の設備更新工事やグループ会社の新設設備工事が完了し前年同期と比較して売上高、利益ともに増加しました。本セグメントの内部売上高又は振替高は、グループ内の子会社生産設備増強に関する工事売上高です。 グリーンエナジー事業の発電事業においては、エフオン新宮発電所の燃料調達に関し依然厳しい状況が継続しておりますが、前期実績に比べ売上高、営業利益ともに増加し業績は一定程度改善が進んでおります。エフオン白河発電所は、電力系統において太陽光発電の電力供給過多で市場価格がほぼゼロ円となる時間帯での自主的な出力抑制を実施いたしました。このほかエフオン日田発電所、エフオン壬生発電所において落雷による系統連系線への接続停止や一部補器補修のための計画外停止等があったものの、グループ発電所全体の送電電力量は前期を上回り売上高を増加することが出来ました。一方、原価については、前期においてエフオン日田発電所が2年連続運転を実施したことでそれに係る費用を抑制していましたが、当期は通常通り各発電所がともにメンテナンスを実施し相応の費用を計上しております。エフオン日田が2年連続運転後の整備のため例年より高額となったほか、他の発電所においても前期に比べ部材や作業費が値上がりし費用が増加しております。このほか、コスト増加要因となったものは、主に灰処理費用であり処理単価の上昇に加え、エフオン新宮の稼働が向上したことで処理量も増加したことによります。 山林事業においては、積極的に原木素材生産量を増加させる施策を実施しております。このため、伐採施業や運搬を担う要員の拡充とともに、効率化を推進する設備、機器の導入を進めております。素材生産量については、グループ発電所に提供するものを含め前期実績に比べ29.6%増加し、売上高は大幅に増加したものの、人件費及び人員増加に伴う諸経費、設備保全費用、減価償却費の増加により収益は企図する水準に達しておりません。 なお、本セグメントのセグメント情報の内部売上高又は振替高はグループ内発電所の発電した電力のうち、親会社エフオンの電力小売事業で外部顧客あてに販売した電力の仕入れに該当するものであり、前期に比べ大幅に増加しております。 電力小売事業では、電力販売契約数の獲得に注力し大幅に売上高を伸ばすことができました。一方、電力販売に係る形態は市場連動型の契約が減少し固定単価型が増加したことにより、収益面では売上高増加に見合う収益水準とはなりませんでした。特に中東情勢の緊迫化以降の4月~6月にかけ日本卸電力取引所の市場価格が一段と上昇し、本事業セグメントの通年の成績は289百万円の損失となりました。当社では、固定単価型の契約電力量の増加に伴い将来の市場価格の高騰に備え契約電力量の一定量について、電力先物取引で将来の収益の安定化を図っておりますが、当連結会計年度において実現した電力先物差益は、397百万円で本事業セグメントの損失を勘案すると107百万円の利益となります。このほか、未到来の期間における電力先物取引評価額が増加し営業外収益に大幅な評価益を計上しております。 これらの結果、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高20,737百万円(前年同期比17.8%増)、営業利益419百万円(前年同期比68.2%減)、経常利益1,672百万円(前年同期比51.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,198百万円(前年同期比69.7%増)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。(省エネルギー支援サービス事業) 当連結会計年度においては、新規受注、既存の継続プロジェクトの業績は堅調に推移しており、一定の利益水準を維持しております。設備の一部更新に係る受注のほか、グループ会社の新設設備工事が完了したことで内部売上高は大幅に増加しセグメント業績は増収増益となりました。 当連結会計年度の本事業セグメントの業績は、売上高では954百万円(前年同期比367.4%増)、セグメント利益は69百万円(前年同期比80.7%増)となりました。 (グリーンエナジー事業) 当連結会計年度におけるグリーンエナジー事業は、エフオン新宮発電所が燃料不足による出力抑制を余儀なくされる状況が続いておりますが、グループ発電所全体での送電量及び売上高は前連結会計年度に比べ増加いたしました。売上高に関しては、山林事業の原木販売量も前期に比較して増加しセグメント全体では増収となったものの、当社グループ発電所の発電した電力を電力小売事業に供給しているため、電力小売事業の販売量の増加に伴い本事業セグメントの外部顧客への売上高は減少し内部売上高が増加する結果となりました。一方、原価においては、エフオン壬生発電所のメンテナンス費用が前期に比べ減少したものの、他のグループ発電所のメンテナンス費用は前期と比較して大幅に増加する結果となりました。これは、エフオン日田発電所が前期において2年連続運転をしたことで費用が大幅に減少していたものの当期においては大幅に増加したことや、各発電所における経費についても部材や作業費に係る費用の上昇が主な要因です。また、経費の上昇に関しては、エフオン白河を除く各発電所の灰処理費用が増加したことに加え、山林事業の人員増に伴う人件費、施業設備、機器に係る減価償却費や消耗品等の増加が収益を圧迫する要因となりました。 当連結会計年度の本事業セグメントの業績は、売上高で16,912百万円(前年同期比4.3%増)、セグメント利益722百万円(前年同期比40.5%減)となりました。 (電力小売事業) 連結会計年度においては、顧客に販売する契約電力量の拡充に尽力し売上高を大幅に伸ばすことが出来ました。本事業セグメントではグループ内発電所が主にFIT制度上の発電設備であるため、日本卸電力取引所の市場価格で仕入れることとなります。顧客に販売する電力の契約形態は、市場価格に連動した取引単価となるもののほか、固定単価型により販売するものがありますが、契約電力量を拡充する段階で固定単価型による契約が増加いたしました。このため、将来の市場価格の高騰に備え販売契約量の一定割合分について電力先物取引により収益安定化を図っております。しかしながら、この電力先物取引は現行の会計基準では電力仕入に対するヘッジ会計の適用が困難なため、電力先物取引により生ずる損益は営業外損益に計上することとなります。 市場価格が上昇すると固定単価型の販売契約ではそれに伴い原価が増加することで営業利益を圧迫する要因となります。当連結会計年度では、4月から6月の電力仕入額が大幅に増加しセグメント利益を減少させることとなりました。電力先物取引に関しては、実現した電力先物差益と未到来限月のデリバティブ評価益を営業外収益に区分して計上しております。 当連結会計年度の本事業セグメントの業績は、売上高で7,407百万円(前年同期比105.5%増)、セグメント損失289百万円(前連結会計年度セグメント利益130百万円)となりました。 (財政状態)(資産) 当連結会計年度末における資産合計は、現預金、貯蔵品等の棚卸資産が減少し、電力小売事業に係る売掛金が増加いたしました。一方、固定資産では山林事業に係る土地が増加したものの、主に発電所に係る資産は減価償却費の計上により減少しております。これらにより、資産合計は前連結会計年度より45百万円増加し、44,621百万円となりました。 (負債) 当連結会計年度末における負債合計は、電力小売事業の業容拡大により買掛金、未払金のほか、当期純利益の増加により未払法人税等が増加しております。また、借入金の返済により1年内返済予定の長期借入金、長期借入金が減少し、負債の合計は、前連結会計年度より980百万円減少し24,911百万円となりました。 (純資産) 当連結会計年度末における純資産は、主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加により、前連結会計年度より1,025百万円増加し、19,710百万円となりました。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ757百万円減少し、4,644百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動により得られた資金は2,824百万円(前年同期2,985百万円の収入)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益が大幅に増加したものの非資金であるデリバティブ評価損益が減少したほか、電力小売事業に係る売掛金の増加による売上債権の増減額や子会社発電所設備や山林事業に係る施業機械設備の減価償却費、木質チップ燃料及び定期メンテナンスに係る部品等の棚卸資産の増減額や仕入債務の増減額によるものです。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は、1,766百万円(前年同期682百万円の支出)となりました。主に山林事業の施業地拡大に伴う土地、立木の増加のほか、子会社の生産設備増強に係る有形固定資産の取得による支出です。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は、1,814百万円(前年同期2,110百万円の支出)となりました。主な要因は、各発電所の発電所建設資金に係る長期借入金の返済による支出です。 ③ 生産、受注及び販売の実績(生産実績) 省エネルギー支援サービス事業では、サービスの提供にあたり製品の生産は行っておりませんので、生産実績について記載すべき事項はありません。グリーンエナジー事業における生産は、それぞれの事業における発電所の発電であり、その実績は次のとおりです。セグメントの名称発電実績(MWh)前年同期比(%)グリーンエナジー事業565,861100.9合計565,861100.9(注) グリーンエナジー事業の発電実績は、エフオン日田、エフオン白河、エフオン豊後大野、エフオン壬生、エフオン新宮の5基の発電所より送電された電力です。 (受注実績) 省エネルギー支援サービス事業においては、顧客の需要に応じてサービスを提供いたします。また、グリーンエナジー事業においても、顧客の需要に応じてサービスを提供いたします。いずれも、受注販売の方式を採用しておりませんので、受注実績について記載すべき事項はありません。 (販売実績) 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)省エネルギー支援サービス事業27836.5グリーンエナジー事業13,125△5.3電力小売事業7,332107.2合計20,73717.8(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。2.主な相手先の販売実績及び当該販売実績の総販売高に対する割合相手先前連結会計年度当連結会計年度金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)九州電力送配電株式会社6,52537.16,46631.2東京電力パワーグリッド株式会社4,14423.64,09219.7関西電力送配電株式会社2,38613.62,78013.4 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(経営成績等) 省エネルギー支援サービス事業においては、設備保守、更新等の外部顧客あて売上高は前期の水準をやや上回る結果となりました。このほか、グリーンエナジー事業子会社の木材乾燥、モルダー設備等の新設に係る施工を実施しセグメント間の内部売上高が大幅に増加いたしました。本事業セグメントでは、温暖化ガスの排出量削減のための設備の改善、更新等の施工工事請負やエネルギー効率化のほか、施工工事全体のコスト低減、工事品質の管理といった分野において、当社グループがこれまで培ったノウハウを十分に発揮し信頼を獲得できるよう万全の体制で臨んでおります。当連結会計年度の経営環境は、中東情勢の緊迫化の影響から調達すべき資材の物流停滞や価格上昇により、見積や施工に影響を及ぼしており受注完工時期等の遅れが生じております。 グリーンエナジー事業では、エフオン新宮発電所において木質チップ燃料の調達に課題を抱えております。当連結会計年度では、燃料不足による出力抑制が改善し送電量及び売上高は前期に比べ増加しております。燃料調達に関しては、さらに同発電所の蒸気を利用した木材乾燥サービスを通じて、地元製材事業者との協業を推進し調達の新たな窓口を開拓してまいります。現在、乾燥・製材の試加工を実施し規格認定の準備を進めております。 山林事業では、施業地の取得や効率化のための設備機器の拡充のほか、次世代を担う人員の確保・育成に尽力しております。前期に比べ約1.2倍に増員し99名が、施業、搬出、植林、計画、材積・CO2吸収量推計、事務等の業務に従事しております。用地取得については、前期から1,800ha程度拡大し全国で約6,600ha(東京ドーム1,400個分程度)の施業地を確保しております。 電力小売事業においては、当社グループの発電所が発電するFIT・FIP電力をグリーン電力として顧客へ販売する取組を継続して拡大させております。当連結会計年度では、電力販売量が倍増したものの、一方で固定単価型の契約が増加し市場価格の上昇により増収減益の結果となりました。特に4月以降の日本卸電力取引所の市場価格が上昇したことによりセグメント利益が急激に悪化する事態となりました。市場価格の上昇に備え電力先物取引により調達価格の安定化を図っておりますが、電力先物差損益が営業外損益に計上されるため電力先物取引の損益も含めた本事業の収益性を踏まえて、より良い運営の方策を検討してまいります。 当社グループでは、我が国の豊かな自然環境から生ずる木材素材を有効に活用するため、山林事業で植林・育林・素材生産のサイクルを維持し木材マテリアルとしての価値のほか、素材不適格木材は木質バイオマス発電により再生可能エネルギーへと変換して、温暖化ガス排出量の極めて低い電力を顧客へとお届けする持続可能な事業を確実なものへと発展させてまいります。 これらの結果、当社グループの当連結会計年度の経営成績は、(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況に記載のとおりの結果となりました。 (当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因) 当連結会計年度においては、電力小売事業に関し日本卸電力取引所の市場価格の変動が業績に大幅な影響を与えることとなりました。当社グループ内発電所は主にFIT制度上の発電設備であり、グループ発電所からの電力仕入額が市場価格での取引となることから、セグメント利益(営業利益)を圧迫する結果となりました。一方で電力先物取引による実現損益を営業外損益に計上すること、また、期末時点で未到来期間に係る電力先物取引の評価損益を同じく営業外損益に計上するというルールであることから、事業成績についての説明が複雑なものとなりました。 エフオン新宮発電所では依然として木質チップ燃料の調達難により、発電所の出力を抑制する対応を取りました。発電所稼働率は、前期に比べ10%程度改善し当期は約78%となりました。一定程度の改善が見られるものの、通常時に比べ低い稼働率となり収益を圧迫する結果となりました。当社グループでは引続きグループ内の他の発電所を含め安定的な高稼働を維持するため、新規サプライヤーとの契約強化、物流コストの最適化、山林事業による自給率の向上を推進してまいります。 当社グループでは、山林事業による森林資源の有効利用から発電事業による環境負荷の低い電力の製造へとつなげ、その電力を電力小売事業により顧客へお届けするという持続可能なサイクルを整備し社会貢献を果たすことで企業価値の向上につなげてまいります。 こうした経営戦略を実践していく過程では、気候温暖化対策に関する顧客企業の価値観の方向性や、国の政策としてのエネルギーミックス、森林環境保全や都市インフラ再構築に関する木材利用の環境価値の枠組みのほか、持続可能な社会の構築に関する意識改革等の施策が重要な要因となると考えます。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が大幅に増加したものの非資金項目で減少したほか、税金等の支払額が増加し営業活動によるキャッシュ・フロー全体では前連結会計年度に比べ減少いたしました。投資活動によるキャッシュ・フローでは、山林事業に係る有形固定資産の取得を継続していること、また財務活動によるキャッシュ・フローでは新たな借入や既存借入の返済を実施しており、期末時点の現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べ減少する結果となりました。 営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が増加したもののデリバティブ評価損益の非資金項目で調整された一方、電力小売事業の拡大に伴う売上債権の増加で支出が増加、発電事業の燃料棚卸資産の減少による支出の減少のほかデリバティブ債権の減少による収入が増加しております。 投資活動によるキャッシュ・フローは、主に山林事業に係る施業地や施業設備機器の取得を継続的に行っており前連結会計年度に比べ大幅な設備投資に係る支出を実施しております。 財務活動によるキャッシュ・フローでは長期借入れによる収入がやや増加しましたが、長期借入金の返済による資金の支出は前連結会計年度とほぼ同等、前連結会計年度に行った自己株式の取得は当連結会計年度では発生しなかったため全体としての支出は減少いたしました。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、木質バイオマス発電所の安定稼働に必要な施策や山林事業の領域拡大に必要な投資支出と、グループ全体の出入のバランスを考慮し事業の継続発展のために遂行上必要な資金の確保維持を推進してまいります。 ③ 重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 省エネ設備の安定稼働:省エネルギー支援サービスでは、導入した設備の安定稼働が重要です。予期せぬ故障や計画外の保守・点検業務の遅延が発生した場合、顧客へのサービス提供に支障が生じ、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • FIT制度の変更と燃料確保:グリーンエナジー事業はFIT制度に大きく依存しており、制度変更や買取価格の見直しは事業計画に影響を与えます。また、木質バイオマス燃料の安定確保や品質維持も重要であり、自然災害や価格高騰、品質低下は発電所の運営と収益に影響を及ぼす可能性があります。
  • 電力市場価格の変動:電力小売事業では、電力市場価格の変動が大きなリスクです。市場価格が高騰すると電力仕入れコストが増加し、収益を圧迫する可能性があります。また、需給バランスの乖離による差分精算(インバランス料)も業績に影響を与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|4,482 文字
3【事業等のリスク】 「事業等のリスク」には、当社グループの財政状態、経営成績並びに現在及び将来の事業等に関してリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資家の投資判断上重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。 将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが入手可能な情報等に基づいて判断したものです。① 省エネルギー支援サービス事業について 省エネルギー支援サービス事業は、対象施設全体のエネルギー使用状況に関する調査・診断、コンサルティングから施工、維持管理、その後の効果の測定・検証の提供までを一貫して行います。実施した省エネルギー対策について、設備の安定稼動のためメーカー及びメンテナンス会社と十二分に協議を重ね、保守・点検を実施しております。しかしながら、当社グループの想定外の理由に伴い、計画した保守・点検業務を行うことができず、設備の安定稼働に支障が生じ当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ② グリーンエナジー事業(再生可能エネルギーによる発電事業)について 当社グループの運営する発電所は、主に2012年7月に施行されたFITに基づく発電事業を営んでおります。この制度を背景として、現在、木質バイオマス発電所を大分県日田市及び豊後大野市、栃木県下都賀郡、和歌山県新宮市で操業しております。FITの電力買取条件については、調達価格等算定委員会にて調達買取価格等について検討がなされ年度ごとに見直しが行われます。同制度にて発電設備認定を受け決定された調達期間(日田発電所は2013年3月認定を起点として約14年、豊後大野発電所は2016年7月送電開始を起点として20年、壬生発電所は2016年度FIT認定、送電開始を起点として20年、新宮発電所は2018年度FIT認定、送電開始を起点として20年)及び調達買取価格は調達期間中に変更されることはありませんが、新設発電所の調達買取価格は、同制度の適用決定時期により当初計画された事業計画の価格と乖離する可能性があります。その場合、当社グループの事業計画に影響を及ぼす可能性があります。また、政策の転換等により既存の発電所が同制度の適用を受けられなくなった場合、同じく当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⅰ 木質バイオマス燃料の確保について 木質バイオマス発電所の運営においては、安定的な燃料を確保することが重要です。当社グループが燃料として使用する木質バイオマス燃料は、伐採木材、製材所や木工加工メーカー等から排出される廃材、建築解体現場から排出される建築廃材等を粉砕加工したものです。当社グループは、木質バイオマス燃料製造会社(以下、「燃料製造会社」)から木質バイオマス燃料を購入いたしますが、自然災害等の不測の事態により燃料製造会社から木質バイオマス燃料の供給が中断する場合や燃料価格の高止まり又は著しい高騰等の事象が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⅱ 木質バイオマス燃料の品質の確保について 木質バイオマス発電所の運営においては、安定的な燃料量を確保することと共に、その品質の安定化が重要です。当社グループは、調達する木質バイオマス燃料の品質に関し燃料製造会社と契約書や合意書を取り交わしておりますが、想定された規格に満たない品質の燃料、もしくは燃料に異物が混入した場合には、発電設備に損傷を与える可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⅲ 設備の安定稼動について 木質バイオマス発電所の運営においては、設備が安定稼動するようにメーカー及びメンテナンス会社と十二分に協議を重ね、保守・点検を実施し、運営を行っております。しかしながら当社グループの想定外の事態が発生し設備が損傷した場合、計画した発電を行うことができず、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ⅳ FITの木質バイオマス発電事業の売上総利益率について FITの木質バイオマス発電では、未利用木材、一般木材、リサイクル木材の混合割合により電力販売単価が変動します。電力販売単価の計算は、これらの木質チップの熱価量、水分量、購入量等により定められた方法によりバイオマス比率を計算し、電力量の加重平均により求めます。これらの要素は燃料の品質が常に変動することから、ある特定の期間の売上総利益率が変動する可能性があります。 ⅴ FIPの木質バイオマス発電事業について 当社グループのエフオン白河発電所は、2023年1月にFIPに移行いたしました(FIP有効期間:白河発電所は2013年3月認定を起点として約14年)。FIPの売電価格は一般社団法人日本卸電力取引所の取引価格を参照してプレミアム価格が決定されるため、同取引価格が大きく変動した場合プレミアム価格も変動し当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ③ 電力小売事業ⅰ 電力取引について 電力小売事業は、「電気事業法」に基づく事業であり、同法やその他電力小売事業に関連する法条例の改正により電力の販売や購入に関する制度が改定され事業基盤の構造に重大な変化が生じた場合、また、電力取引の元となる一般社団法人日本卸電力取引所の取引価格が大きく変動した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。ⅱ 電力先物取引について 電力小売事業では、市場価格で調達する電力が価格変動の影響を受けます。特に市場価格が高騰した場合、電力仕入額が増加しキャッシュ・フローを悪化させるため、販売契約電力量の一定量について株式会社東京商品取引所(以下「TOCOM」という)を通じた電力先物取引で電力仕入単価の変動リスクの低減を図っております。このため実現した電力先物取引差損益のほか、期末日時点で未到来の期間における電力先物取引評価額が発生し当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。ⅲ 電力の需給について 電力小売事業者は販売電力の需給バランス(販売量と仕入量)の同調を義務付けられており、事前に計画した需給量と実際の需給量に乖離が生じた場合、差分精算(インバランス料)により当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 自然災害及び不測の事故等について 当社グループが保有する木質バイオマス発電所やその他の事業用設備について、自然災害、人為的なミス、テロ、燃料供給の中断又はその他の不測の事態により、事業運営や事業計画に支障を来たし、ひいては顧客企業、周辺地域に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの所有する山林事業施業地について、地滑り、山火事、その他の災害により林産物が毀損する事態が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 国のエネルギー政策の転換又は国際社会情勢の変化について 現在、我が国はエネルギー政策基本法に基づき省エネルギーの推進、再生可能エネルギーの導入を進めております。国際社会においては、気候変動に関する国際連合枠組条約に基づき、温室効果ガスの削減に関し実効性のある取組みを推進するとともに、目標値が定められ目標を達成するための国内対策の義務を負うこととなりました。 我が国のエネルギー政策は、今後様々な分野で変革が進行すると予想されます。これらの基本方針や施策の変更により、当社グループの事業運営や業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 法的規制について 当社グループの事業の一部は、「電気事業法」を始めとする各種法令及び規制の適用を受けており、これらを遵守する義務があります。当社グループがこれらの法律及び規制を遵守できなかった場合には、当社グループの事業運営や業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について 当社グループは、当社の役員、従業員及び子会社従業員に対するインセンティブを目的としてストックオプション制度を導入しております。会社法第236条、第238条及び第240条の規定に基づく新株予約権を当社の役員、従業員及び子会社従業員に対して付与する場合があり、付与される新株予約権が行使された場合、保有株式の株式価値が希薄化する可能性があります。 ⑧ 大株主の状況について 当社の筆頭株主である日本テクノ㈱は2026年6月30日現在、当社の発行済株式総数の32.58%を所有しております。このことから同社による当社株主総会での議決権行使が、当社の事業運営等のガバナンスに影響を与える可能性があります。しかしながら、今後の新たな省エネルギー及び再生可能エネルギーに関するビジネス展開を拡充していく点で、同社との協調関係を構築することは当社の企業価値向上に資するものであり、株主の皆様の利益向上にもつながるものと考えております。なお、当社の事業活動において、同社からの制約は無く、事業運営上の独立性は確保されていると認識しております。 ⑨ 有利子負債依存度について 当社グループは、運転資金、設備投資資金について金融機関及びリース会社から調達しております。このため総資産に占める有利子負債(借入金)の割合が2026年6月30日現在で45.7%と高い水準にあります。今後、有利子負債依存度が高い状態で金利が上昇した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑩ シンジケートローンについて 当社の子会社の一部は、発電所建設資金の調達を行うためシンジケートローン契約を締結しております。当該契約には財務制限条項が付されており、これらの条項に抵触し、当該債務の一括返済を求められた場合、当社グループの財政状態に影響を与える可能性があります。 ⑪ 感染症の拡大について 現段階で治療法の確立していない感染症等に当社グループの役員、従業員及び子会社従業員が罹患した場合、さらなる感染症拡大防止措置として罹患者と接触のあった者の隔離のため、事業運営に支障を来たし当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、そのような感染症等が当社グループの事業所地域に広範囲に広がった場合、当社グループの各事業所が必要とする部材、燃料等の物流が停滞する、ないし行政の命令・要請等による業務の制限等により事業運営に支障を来たし当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 ⑫ その他の偶発的なリスクについて 当社グループは、得意先の信用不安等のリスクに備えていますが、その他の要因も含め偶発的な事象に起因する取引先の事業環境等の変化により、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。

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