9565

GLOE(9565)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

サービス業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • eスポーツ・イベント企画運営
    GLOEは、ゲームメーカーなどのクライアント向けに、eスポーツやゲームイベントの企画から運営までを一貫して手掛けています。ゲームタイトルへの深い理解と、メーカー、選手、視聴者の三者の視点を取り入れたイベント作りが得意で、特にユーザーコミュニティの特性を捉えたストーリー作りで高い評価を得ています。これにより、継続的なイベント受注と技術・ノウハウの蓄積に繋がっています。
  • ゲームマーケティング支援
    ゲーム関連の多様なマーケティングソリューションを提供しています。具体的には、イベントでの実況者やインフルエンサーのキャスティング、eスポーツに関心を持つ企業と選手を繋ぐスポンサー仲介、新作ゲームの魅力を拡散するインフルエンサーマーケティングなどがあります。これらのサービスを通じて、クライアントのブランド認知度向上やファンエンゲージメント強化を支援しています。
  • 海外市場でのプロモーション
    独自のイベント実績と知見を強みに、海外ゲームメーカーの日本国内におけるプロモーションも支援しています。ターゲット層に響くイベント体験を提供することで、継続的に指名受注を獲得し、順調に成長しています。今後は営業体制を強化し、海外市場での存在感を高め、さらなる収益機会の創出を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • eスポーツ・イベントサービス
    GLOE設立当初からの主要サービスで、ゲームメーカーなどのクライアント向けにeスポーツやゲームイベントの企画・運営を行います。ゲームタイトルへの深い理解と、メーカー、選手、視聴者の三者の視点を取り入れたイベント作りが特徴で、特にユーザーコミュニティの特性を捉えたストーリー作りで高い評価を得ています。
  • エージェンシーサービス
    ゲームに関連する多様なマーケティングソリューションを提供しています。具体的には、イベントでの実況者・解説者・インフルエンサーのキャスティング、eスポーツに関心を持つ企業と選手を繋ぐスポンサー仲介、新作ゲームの魅力を拡散するインフルエンサーマーケティングなどがあり、クライアントのブランド認知度向上やファンエンゲージメント強化を支援します。
  • 単一セグメントでの事業展開
    GLOEグループはeスポーツ事業の単一セグメントで構成されており、セグメント情報は主要なサービス毎に記載されています。これは、eスポーツ市場全体を事業領域と捉え、イベント企画運営からマーケティング支援までを一貫して提供することで、ゲーム周辺領域での企業価値向上を目指していることを示しています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,788 文字
3 【事業の内容】当社グループは、当社及び連結子会社3社(株式会社en-zin、配信技術研究所株式会社、株式会社28)により構成されております。当社は、「ゲームをきっかけに人と社会をHAPPYにする。」をミッションに掲げ、eスポーツ(注1)市場をはじめゲーム周辺領域での事業活動を行っております。ゲームが持つ普遍的な魅力と社会課題の解決力を最大限に引き出すことで、持続的な企業価値の向上に努めております。当社のサービスは、(1)eスポーツやゲームのイベントを企画・運営すること等によりクライアントに様々な価値を提供する「eスポーツ・イベントサービス」、(2)ゲームに関連する様々なマーケティングソリューションを提供する「エージェンシーサービス」を展開しております。当社グループは、eスポーツ事業の単一セグメントであるため、セグメント情報は記載せず、主要なサービス毎に記載しております。 (1) eスポーツ・イベントサービス当社設立当時からのサービスであり、ゲームメーカーをはじめとしたクライアントに対し、eスポーツやゲームのイベントの企画・運営を行っております。各ゲームタイトルを愛をもってやりこみ深く理解をすることで、ゲームメーカー、参加者(eスポーツ選手等)、視聴者の三者の視点から喜ばれるイベント作りを得意としております。特に、各ゲームタイトルにおけるユーザーのコミュニティ(注2)の特性を理解し、彼らが共感するストーリー作りを心がけており、コミュニティを惹き付けるイベントの提供を通じて技術やノウハウが蓄積され、結果として新たなイベントの受注につながっております。このような独自のイベント実績と知見を強みに、海外ゲームメーカーの日本国内におけるプロモーションも支援しており、ターゲット層に響くイベント体験の提供により、継続的に指名受注を獲得するなど順調に成長を続けています。こうした実績を背景に、今後は営業体制を一層強化することで、海外市場におけるプレゼンスを高め、さらなる収益機会の創出を図ってまいります。 (2) エージェンシーサービス当サービスでは、クライアントに対しゲームに関連する様々なマーケティングソリューションを提供しております。具体的には、ゲームイベントにおいて最適な実況者・解説者・インフルエンサー(注3)等を選定しアサインするキャスティング、eスポーツに関心を持つ企業や、eスポーツで活躍する「人」とのつながりを持つ当社グループの強みを活かし、ニーズのヒアリングから企画作成、提案、契約締結までをワンストップで提供しマッチングを実現するスポンサー仲介、クライアントが発表する新作ゲーム等の魅力を、インフルエンサーを起用し戦略的に拡散するインフルエンサーマーケティング、公式オンラインコミュニティをプロデュース・運営しタイトルファンの顧客ロイヤリティを高めるコミュニティマーケティング、SNSを通してクライアントのブランドや商品・サービスの認知拡大やファンエンゲージメントを高めるSNSマーケティング等、多岐にわたる施策を提供します。今後も提供ソリューションを拡充し続けることで、ゲームマーケティングに特化した会社作りを行ってまいります。また、子会社の配信技術研究所株式会社において、ライブ配信を活用した広告・マーケティングソリューション「SCOP」を提供しております。 (注1) eスポーツとは、「エレクトロニック・スポーツ」の略で、広義には、電子機器を用いて行う娯楽、競技、スポーツ全般を指す言葉であり、コンピューターゲーム、ビデオゲームを使った対戦をスポーツ競技として捉える際の名称であります。(注2) コミュニティとは、インターネットなどを通じて特定の目的や話題について交流するユーザーの集合となります。(注3) インフルエンサーとは、影響や勢力、効果といった意味を持つ「influence」という英語が語源で、世間や人の思考・行動に大きな影響を与える人物のことであります。 事業系統図は以下のとおりであります。 ※子会社の株式会社en-zinは、eスポーツ・イベントサービスに含まれております。※子会社の配信技術研究所株式会社は、エージェンシーサービスに含まれております。※子会社の株式会社28は、エージェンシーサービスに含まれております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
独自のイベント実績と知見、コミュニティを惹き付けるイベント提供により指名受注を獲得
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ブランド
ゲームメーカー、参加者、視聴者の三者の視点から喜ばれるイベント作りとコミュニティ理解
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 軽い(資本不要)
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:eスポーツ市場の収益構造が広告予算やスポンサー料に依存 / 競合他社の増加と競争環境の変化 / 海外メーカーとの取引における経済情勢、法規制、地政学リスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 2 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

提供された情報からは、GLOEが保有する特許、ブランド、規制ライセンス、独占的IPなどの無形資産に関する具体的な情報は確認できませんでした。そのため、現時点ではスコア0と評価します。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

GLOEのサービス内容(例:人材紹介、M&Aアドバイザリー等)によっては、顧客が他のサービスプロバイダーに乗り換える際の学習コストや手間が発生する可能性があります。しかし、そのスイッチング・コストが顧客の乗り換えを強く抑制するほど大きいという証拠は現時点では乏しいです。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

GLOEの事業モデルにおいて、ユーザー数の増加がサービス自体の価値を指数関数的に高めるネットワーク効果が働くという具体的な兆候は見られません。事業内容から、直接的なネットワーク効果は限定的と判断されます。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

GLOEの事業運営において、競合他社と比較して構造的に低いコストでサービスを提供できるような優位性を示す具体的な情報はありません。人材やノウハウへの依存度が高く、コスト構造の優位性は限定的と考えられます。

規模の経済★☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

GLOEは特定のニッチ市場で事業を展開している可能性がありますが、業界全体に対して最適な規模の少数寡占を形成しているとは言えません。市場シェアや事業規模に関する詳細データが不足しており、効率規模の優位性は現時点では弱いと評価します。

  • コミュニティ理解とイベント力
    GLOEは、各ゲームタイトルのユーザーコミュニティの特性を深く理解し、彼らが共感するストーリー作りに長けています。ゲームメーカー、参加者(eスポーツ選手など)、視聴者の三者が喜ぶイベント作りを得意とし、これによりコミュニティを惹きつけるイベントを提供することで、技術やノウハウを蓄積し、新たなイベント受注に繋げています。
  • ワンストップマーケティング
    ゲーム関連のマーケティングにおいて、キャスティング、スポンサー仲介、インフルエンサーマーケティング、コミュニティマーケティング、SNSマーケティングなど多岐にわたるソリューションをワンストップで提供しています。これにより、クライアントはGLOE一社で多様なニーズに対応でき、効率的なプロモーションが可能です。
  • 海外案件対応力と実績
    海外ゲームメーカーの日本国内プロモーション支援において、独自のイベント実績と知見を強みとしています。海外案件に対応する専門チームの組成と人員拡充により、海外メーカーからの直接受注が拡大しており、国外市場に端を発する収益が重要な成長エンジンとなっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営の基本方針当社グループは、「ゲームをきっかけに人と社会をHAPPYにする。」をミッションに掲げ事業活動を行っております。eスポーツ市場をはじめとしたゲーム周辺領域で事業展開を行っており、年齢や性別を超えて人々を繋ぐゲームの普遍的な魅力や、ゲームが持つ課題解決力とその社会貢献性を引き出すことで付加価値を生み出してまいります。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、持続的な成長と規模の拡大を行っていく上で、主力事業であるeスポーツ・イベントサービスのみならずその他サービスも含めた全社的な売上高の成長とともに成長の質を重視する観点で売上高営業利益率を意識した経営を行ってまいります。 (3) 経営環境当社グループを取り巻く経営環境として、国内のeスポーツ市場規模は、2020年の84億円から2024年には161億円へと、4年間で約1.9倍に拡大いたしました(出典:「日本eスポーツ白書2025」)。また、国内ゲームコンテンツ市場は2025年の市場規模が約2.6兆円、ゲーム人口が5,639万人(出典:株式会社角川アスキー総合研究所「ファミ通ゲーム白書2026」)となっており、当社グループの事業領域は大きな市場規模と今後の成長余地を有しております。一方、市場が成長を続ける中で、ユーザーニーズや利用デバイスは多様化しており、ゲームの楽しみ方についても、「プレイする」だけでなく、「観る」「配信する」「コミュニティに参加する」など、その形態が広がっております。こうしたユーザー接点の拡大・多様化に伴い、ゲーム会社に求められるマーケティング施策も多様化し、その企画・実行における複雑性が高まっております。当社グループは、これまで数多くのイベント運営をはじめとするマーケティング支援を通じて蓄積してきた知見・ノウハウに、生成AIをはじめとする新たな技術や活用事例を継続的に取り入れることにより、複雑化するゲームマーケティングの課題に対する提案力及び実行力を高めてまいります。これにより、クライアントが保有するゲーム・IPの価値向上及び収益拡大に貢献してまいります。 (4) 中長期的な会社の経営戦略当社グループは、eスポーツ市場の成長を取り込みながら、eスポーツ・イベントサービスにおいて安定的な収益基盤を構築するとともに、エージェンシーサービスにおいてクライアントニーズに応じたマーケティングソリューションを拡充し、サービス競争力の強化を図ってまいります。具体的には、個別のイベント制作にとどまらず、クライアントの年間マーケティング計画や全体戦略の策定段階から関与する取引の拡大を進めてまいります。これにより、当社グループが提供する付加価値及び案件単価の向上を図るとともに、複数サービスのクロスセルを推進することで、クライアント1社当たりの取引規模を拡大してまいります。また、各サービスで培った知見・ノウハウを基盤とした新規事業の開発にも継続的に取り組み、事業領域の拡大及び中長期的な企業価値の向上を図ってまいります。子会社である配信技術研究所株式会社が提供する広告ソリューション「SCOP」についても、サービス開発及び販売体制の強化に向けた投資を継続してまいります。併せて、持続的な成長を支える経営基盤の強化に向け、優秀な人材の確保・育成、創造的な職場環境の整備及び経営理念の浸透を進めるとともに、内部統制及びコンプライアンス体制の強化に取り組んでまいります。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 既存事業の収益の拡大及び収益機会の創出 当社グループは、「ゲームをきっかけに人と社会をHAPPYにする。」というミッションを掲げ、eスポーツ及びゲーム周辺領域へ事業拡大を進めております。主力事業であるeスポーツ・イベントサービスでは、これまでの豊富なイベント経験と実績、ノウハウを強みに、イベントクオリティの更なる強化と営業組織の高度化を推進してまいります。これにより、国内における収益基盤を維持・深化させるとともに、今後は強化した組織力を活かし、アジア圏をはじめとする国外市場からの収益獲得に向けた取り組みも加速させてまいります。また、エージェンシーサービスでは、クライアント企業のあらゆるマーケティングニーズに応えるべく、多層的なマーケティング・アプローチを全方位的に展開できる体制を構築することが重要であると認識しております。これにより、国内外のクライアント企業との長期的かつ多層的な関係性を構築し、新たな収益機会の創出と持続的な事業拡大を図ってまいります。 ② 新技術及び新規ゲームタイトルへの対応 当社グループが属する業界では技術革新が絶え間なく行われております。このような事業環境の下で当社グループが事業を継続的に拡大していくには、ハードウエアからソフトウエアまで様々な新技術に適時に対応していくことが必要であると認識しております。社内で新技術に対応するためのテクニカルチームを持つとともに、新技術のサービスへの積極的な活用を促してまいります。また、新技術と同様に新規ゲームタイトルも常にリリースされますが、新規ゲームタイトルのゲームプレイ時間を確保する文化を醸成し、社内のゲーム大会等で新規ゲームに精通する機会をつくることで対応してまいります。 ③ 人材育成による生産性の向上 当社グループにとって最も重要な資産は「人」であり、優秀な人材の獲得や人材育成は当社グループにとって重要な経営課題の一つであると認識しております。当社グループは、企業理念の社内浸透や社内教育制度の整備を強化し、人材育成を通じて会社全体の生産性を向上させることで、更なる収益性の向上に努めてまいります。 ④ 健全性・安全性の維持 当社グループは、ユーザーが安心して利用できるサービスを提供することが、信頼性の向上、ひいては事業の発展に寄与するものと認識しております。当社グループは、eスポーツに関連する様々なサービスを提供しておりますが、ステークホルダーが安心して利用できるように安全性や健全性を継続的に強化していくことが必要であると考えております。個人情報保護や知的財産保護等に関する安全性の強化に加え、eスポーツ選手・実況者・解説者・インフルエンサー等に対してコンプライアンス研修やコンテンツ管理に注力することで、健全性維持に取り組んでおります。 ⑤ 内部管理体制の充実 当社グループは、今後もより一層の事業拡大を見込んでおります。そのため、今後当社グループの事業拡大に応じた内部管理体制の構築を図るとともに、金融商品取引法における内部統制報告制度の適用等も踏まえ、より一層のコーポレート・ガバナンスの充実に取り組んでまいります。 また、当社グループの成長速度に見合った人材の確保及び育成も重要な課題と認識しており、継続的な採用活動と研修活動を行ってまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営の基本方針当社グループは、「ゲームをきっかけに人と社会をHAPPYにする。」をミッションに掲げ事業活動を行っております。eスポーツ市場をはじめとしたゲーム周辺領域で事業展開を行っており、年齢や性別を超えて人々を繋ぐゲームの普遍的な魅力や、ゲームが持つ課題解決力とその社会貢献性を引き出すことで付加価値を生み出してまいります。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、持続的な成長と規模の拡大を行っていく上で、主力事業であるeスポーツ・イベントサービスのみならずその他サービスも含めた全社的な売上高の成長とともに成長の質を重視する観点で売上高営業利益率を意識した経営を行ってまいります。 (3) 経営環境当社グループを取り巻く経営環境として、国内のeスポーツ市場規模は、2020年の84億円から2024年には161億円へと、4年間で約1.9倍に拡大いたしました(出典:「日本eスポーツ白書2025」)。また、国内ゲームコンテンツ市場は2025年の市場規模が約2.6兆円、ゲーム人口が5,639万人(出典:株式会社角川アスキー総合研究所「ファミ通ゲーム白書2026」)となっており、当社グループの事業領域は大きな市場規模と今後の成長余地を有しております。一方、市場が成長を続ける中で、ユーザーニーズや利用デバイスは多様化しており、ゲームの楽しみ方についても、「プレイする」だけでなく、「観る」「配信する」「コミュニティに参加する」など、その形態が広がっております。こうしたユーザー接点の拡大・多様化に伴い、ゲーム会社に求められるマーケティング施策も多様化し、その企画・実行における複雑性が高まっております。当社グループは、これまで数多くのイベント運営をはじめとするマーケティング支援を通じて蓄積してきた知見・ノウハウに、生成AIをはじめとする新たな技術や活用事例を継続的に取り入れることにより、複雑化するゲームマーケティングの課題に対する提案力及び実行力を高めてまいります。これにより、クライアントが保有するゲーム・IPの価値向上及び収益拡大に貢献してまいります。 (4) 中長期的な会社の経営戦略当社グループは、eスポーツ市場の成長を取り込みながら、eスポーツ・イベントサービスにおいて安定的な収益基盤を構築するとともに、エージェンシーサービスにおいてクライアントニーズに応じたマーケティングソリューションを拡充し、サービス競争力の強化を図ってまいります。具体的には、個別のイベント制作にとどまらず、クライアントの年間マーケティング計画や全体戦略の策定段階から関与する取引の拡大を進めてまいります。これにより、当社グループが提供する付加価値及び案件単価の向上を図るとともに、複数サービスのクロスセルを推進することで、クライアント1社当たりの取引規模を拡大してまいります。また、各サービスで培った知見・ノウハウを基盤とした新規事業の開発にも継続的に取り組み、事業領域の拡大及び中長期的な企業価値の向上を図ってまいります。子会社である配信技術研究所株式会社が提供する広告ソリューション「SCOP」についても、サービス開発及び販売体制の強化に向けた投資を継続してまいります。併せて、持続的な成長を支える経営基盤の強化に向け、優秀な人材の確保・育成、創造的な職場環境の整備及び経営理念の浸透を進めるとともに、内部統制及びコンプライアンス体制の強化に取り組んでまいります。 (5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 既存事業の収益の拡大及び収益機会の創出 当社グループは、「ゲームをきっかけに人と社会をHAPPYにする。」というミッションを掲げ、eスポーツ及びゲーム周辺領域へ事業拡大を進めております。主力事業であるeスポーツ・イベントサービスでは、これまでの豊富なイベント経験と実績、ノウハウを強みに、イベントクオリティの更なる強化と営業組織の高度化を推進してまいります。これにより、国内における収益基盤を維持・深化させるとともに、今後は強化した組織力を活かし、アジア圏をはじめとする国外市場からの収益獲得に向けた取り組みも加速させてまいります。また、エージェンシーサービスでは、クライアント企業のあらゆるマーケティングニーズに応えるべく、多層的なマーケティング・アプローチを全方位的に展開できる体制を構築することが重要であると認識しております。これにより、国内外のクライアント企業との長期的かつ多層的な関係性を構築し、新たな収益機会の創出と持続的な事業拡大を図ってまいります。 ② 新技術及び新規ゲームタイトルへの対応 当社グループが属する業界では技術革新が絶え間なく行われております。このような事業環境の下で当社グループが事業を継続的に拡大していくには、ハードウエアからソフトウエアまで様々な新技術に適時に対応していくことが必要であると認識しております。社内で新技術に対応するためのテクニカルチームを持つとともに、新技術のサービスへの積極的な活用を促してまいります。また、新技術と同様に新規ゲームタイトルも常にリリースされますが、新規ゲームタイトルのゲームプレイ時間を確保する文化を醸成し、社内のゲーム大会等で新規ゲームに精通する機会をつくることで対応してまいります。 ③ 人材育成による生産性の向上 当社グループにとって最も重要な資産は「人」であり、優秀な人材の獲得や人材育成は当社グループにとって重要な経営課題の一つであると認識しております。当社グループは、企業理念の社内浸透や社内教育制度の整備を強化し、人材育成を通じて会社全体の生産性を向上させることで、更なる収益性の向上に努めてまいります。 ④ 健全性・安全性の維持 当社グループは、ユーザーが安心して利用できるサービスを提供することが、信頼性の向上、ひいては事業の発展に寄与するものと認識しております。当社グループは、eスポーツに関連する様々なサービスを提供しておりますが、ステークホルダーが安心して利用できるように安全性や健全性を継続的に強化していくことが必要であると考えております。個人情報保護や知的財産保護等に関する安全性の強化に加え、eスポーツ選手・実況者・解説者・インフルエンサー等に対してコンプライアンス研修やコンテンツ管理に注力することで、健全性維持に取り組んでおります。 ⑤ 内部管理体制の充実 当社グループは、今後もより一層の事業拡大を見込んでおります。そのため、今後当社グループの事業拡大に応じた内部管理体制の構築を図るとともに、金融商品取引法における内部統制報告制度の適用等も踏まえ、より一層のコーポレート・ガバナンスの充実に取り組んでまいります。 また、当社グループの成長速度に見合った人材の確保及び育成も重要な課題と認識しており、継続的な採用活動と研修活動を行ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という)の状況の概要は次のとおりであります。なお、当社グループは決算期変更に伴い、当連結会計年度は8ヶ月の変則決算となっているため、経営成績及びキャッシュ・フローの状況については、前連結会計年度との比較は行っておりません。① 経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、金融政策の転換局面にありながらも、雇用・所得環境の改善や企業の設備投資意欲の高まりを背景に、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方、個人消費については、物価上昇の継続を背景に、依然として力強さを欠く動きとなりました。世界経済は、米国の通商政策を巡る不透明感、地政学的緊張の継続とこれに伴う資源価格の変動等を背景に、依然として先行き不透明な状況が続きました。このような事業環境の中、当社グループは「ゲームをきっかけに人と社会をHAPPYにする。」をミッションに掲げ、eスポーツ市場をはじめゲーム周辺領域での事業展開を行っております。ゲームが持つ普遍的な魅力と社会課題の解決力を最大限に引き出すことで、持続的な企業価値の向上に努めております。当連結会計年度における売上高は1,923,312千円、営業利益は25,409千円、経常利益は18,678千円、税金等調整前当期純利益は14,068千円となりました。一方、法人税・住民税及び事業税等を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純損失は11,301千円となりました。なお、サービス別の売上高の概況は次のとおりであります。 a eスポーツ・イベントサービスeスポーツやゲームのイベント企画・運営を行う「eスポーツ・イベントサービス」では、インフルエンサーが主催となるイベントや海外クライアントの案件が増加するなど、オンライン・オフライン共に幅広い案件を受注いたしました。この結果、eスポーツ・イベントサービス関連の売上高は、1,044,269千円となりました。 b エージェンシーサービスゲームに関連する様々なマーケティングソリューションを提供する「エージェンシーサービス」では、ストリーマーやプロゲーマーなどのインフルエンサーを起用したPRやイベントの需要が引き続き底堅く推移いたしました。また、コミュニティマーケティングやマーチャンダイジングなど、イベント以外の領域におけるソリューション提供にも継続して取り組んでおります。この結果、エージェンシーサービス関連の売上高は、674,755千円となりました。 ② 財政状態の状況(資産) 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末から293,416千円減少し、1,321,272千円となりました。これは主に、現金及び預金が57,796千円、売掛金が123,019千円、ソフトウエア仮勘定が50,696千円、敷金が42,858千円減少したこと等によるものであります。(負債) 当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末から288,503千円減少し、819,230千円となりました。これは主に、買掛金が188,991千円、前受金が59,434千円、長期借入金が57,604千円減少したこと等によるものであります。(純資産) 当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末から4,913千円減少し、502,041千円となりました。これは主に、非支配株主持分が6,074千円増加しているものの、利益剰余金が11,301千円減少したこと等によるものであります。 ③ キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末から57,796千円減少し、429,077千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりです。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは15,582千円の収入となりました。これは、仕入債務の減少額188,991千円、売上債権の減少額123,019千円、前受金の減少額59,434千円、法人税等の支払額48,539千円等によるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは8,506千円の収入となりました。これは、有形固定資産の取得による支出20,658千円、無形固定資産の取得による支出14,826千円、敷金及び保証金の回収による収入39,022千円等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは81,899千円の支出となりました。これは、短期借入金の返済による支出41,676千円、長期借入れによる収入50,000千円、長期借入金の返済による支出90,223千円等によるものであります。 ④ 生産、受注及び販売の実績 a 生産実績 該当事項はありません。 b 受注実績第11期連結会計年度における受注実績は次のとおりであります。なお、当社グループはeスポーツ事業の単一セグメントのため、サービス別に記載しております。 サービスの名称第11期連結会計年度(自 2025年11月1日至 2026年6月30日)受注高(千円)前期比(%)受注残高(千円)前期比(%)eスポーツ・イベントサービス826,262―458,534―合計826,262―458,534― (注) 第11期(当連結会計年度)につきましては、決算期の変更に伴い、2025年11月1日から2026年6月30日までの8ヶ月間となっているため、前期比較は記載しておりません。 c 販売実績第11期連結会計年度における販売実績は次のとおりであります。なお、当社グループはeスポーツ事業の単一セグメントのため、サービス別に記載しております。 サービスの名称第11期連結会計年度(自 2025年11月1日至 2026年6月30日)販売高(千円)構成比(%)前期比(%)eスポーツ・イベントサービス1,044,26954.3―エージェンシーサービス674,75535.1―その他204,28710.6―合計1,923,312100.0― (注) 第11期(当連結会計年度)につきましては、決算期の変更に伴い、2025年11月1日から2026年6月30日までの8ヶ月間となっているため、前期比較は記載しておりません。 (注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。相手先第10期連結会計年度第11期連結会計年度金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)株式会社バンダイナムコエンターテインメント197,3666.9224,58711.7合同会社ライアットゲームズ244,8678.6209,51710.9 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。 ① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a 財政状態の分析財政状態の状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」をご参照ください。 b 経営成績の分析(売上高)当連結会計年度の売上高は、1,923,312千円となりました。要因については「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュフローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」をご参照ください。(売上原価及び売上総損益)当連結会計年度の売上原価は1,392,133千円、売上総利益は531,179千円となりました。売上原価の主なものはイベント制作に係る外注費であり、案件ごとの原価管理の徹底により、売上原価率の圧縮に取り組みました。この結果、売上高総利益率は27.6%となりました。(販売費及び一般管理費並びに営業損益)当連結会計年度の販売費及び一般管理費は505,769千円、営業利益は25,409千円となりました。事業拡大に伴う体制強化のため、人件費が増加しました。この結果、売上高営業利益率は1.3%となりました。(営業外損益及び経常損益)当連結会計年度において、為替差益の計上により営業外収益は4,607千円となりました。また、支払利息が発生したことにより営業外費用は11,338千円となりました。この結果、経常利益は18,678千円となりました。(特別損益及び親会社株主に帰属する当期純損益)当連結会計年度においては、法人税等合計として19,295千円を計上しました。この結果、親会社株主に帰属する当期純損失は11,301千円となりました。 c 資本の財源及び資金の流動性に係る情報(キャッシュ・フローの分析)各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。当社グループの運転資金需要のうち主なものは、外注費、人件費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。当社グループは、財政状態や資金使途を勘案しながら、必要な資金は自己資金、金融機関からの借入等で資金調達していく方針です。なお、これらの資金調達方法の優先順位等は、資金需要の額や用途に合わせて柔軟に検討してまいります。 d 経営戦略の現状と見通し今後のゲーム・eスポーツ領域は、エンターテインメントの枠に留まらず、周辺領域との親和性が非常に高く、その事業は変化しながら拡大を続けていくと見込まれます。特に、ゲームマーケティング市場においては、推し活市場やライブエンタメ市場など、関連市場も大きく成長しており、ゲームが持つ高い拡張性を活かした事業展開のポテンシャルを秘めています。このような市場環境の中、当社グループは当連結会計年度において、本社オフィスの集約による固定費の抑制を進めるとともに、eスポーツ・イベントサービスにおける海外パブリッシャー案件など受注領域の拡大に取り組み、営業利益及び経常利益を確保いたしました。今後もゲームコミュニティと企業をつなぐマーケティング事業組織への変容を推進し、効果的な戦略を通じてクライアントの成功を支援するためのサービス開発及び人材への投資を継続することで、中長期的な収益拡大を目指してまいります。以上のことから、2027年6月期の業績見通しにつきましては、売上高3,290百万円、営業利益24百万円、経常利益22百万円、親会社株主に帰属する当期純利益15百万円を見込んでおります。なお、当連結会計年度は決算期の変更に伴い8ヶ月間となっているため、前期比較は記載しておりません。 e 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として、当社では、①売上高、②売上高営業利益率を重視しております。売上高は当社グループの成長性、売上高営業利益率はその成長の持続可能性を測る目安として重要視しております。 指標第10期連結会計年度(実績)第11期連結会計年度(実績)第12期連結会計年度(計画)売上高2,843,521千円1,923,312千円3,290,000千円売上高営業利益率0.7%1.3%0.7% f 経営者の問題認識と今後の方針に関して 経営者の問題意識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。 ② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成には、資産及び負債、収益及び費用に影響を与える見積りを必要とする箇所がございます。これらの見積りにつきましては、経営者が過去の実績や取引状況等を勘案し、会計基準の範囲内でかつ合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果と異なる可能性があることにご留意ください。なお、当社グループの連結財務諸表で採用しております重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。また、連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • eスポーツ市場の景気変動
    eスポーツ市場は、クライアント企業の広告予算やスポンサー料に大きく依存しています。景気後退などにより企業のプロモーション支出が抑制されると、市場成長が鈍化し、GLOEの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。市場の成熟に伴う競争激化や顧客ニーズの高度化にも対応が必要です。
  • 競合他社の台頭と優位性喪失
    国内には複数のeスポーツ事業者が存在し、市場拡大に伴い新規参入も予想されます。GLOEはステークホルダーとの信頼関係構築に努めていますが、ユーザー嗜好と乖離したイベント開催や、競合他社と比較してイベントコンテンツの優位性が失われた場合、事業や業績に影響が出る可能性があります。
  • 海外取引特有のリスク
    海外メーカーとの取引では、相手国の経済情勢、法規制、地政学リスク、為替変動、商習慣の違いなどにより、期待通りの取引規模を確保できない、あるいは債権回収に支障をきたすリスクがあります。また、海外メーカーの日本市場戦略変更も業績に影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|8,297 文字
3 【事業等のリスク】本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがあります。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項につきましても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項につきましては、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分に認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針ではありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本書中の本項以外の記載事項を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであり、将来において発生の可能性のある全てのリスクを網羅するものではありません。 (1) 事業環境等に関するリスク ① 業界動向について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:長期、影響度:大)当社グループが事業を展開するeスポーツ市場は、オンラインとオフラインを融合させたハイブリッド形式の定着により、エンターテインメントとしての地位を確固たるものとしています。2026年は「第20回アジア競技大会(愛知・名古屋)」の開催年であり、日本国内においてeスポーツが正式なメダル競技として実施されることから、国内における社会的な認知度と価値は一層高まることが期待されます。このような国際的な大型イベントを契機とした市場の活性化は、当社グループの事業機会を拡大させるポジティブな要因になると考えております。一方で、eスポーツ市場の収益構造は依然としてクライアント企業の広告予算やスポンサー料に依存する側面が強く、景気後退等による企業のプロモーション支出抑制は、市場成長の鈍化を招き、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、市場の成熟に伴い、顧客が求めるソリューションの高度化や、競合他社との差別化といった競争環境の変化も注視する必要があります。当社グループとしては、これら外部環境の変化に対応すべく、従来のイベント企画運営のみならず、2024年に子会社化した配信技術研究所株式会社が展開する広告・マーケティングソリューション「SCOP」をはじめとした自社プロダクトの展開を強化しております。これにより、受託型ビジネス(フロー型)に過度に依存しない、ストック型の収益源を含めた事業ポートフォリオの多角化を推進し、安定的な成長基盤を構築してまいります。 ② 競合他社について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期、影響度:中) 現在、国内でeスポーツ事業を展開する競合企業は複数存在しており、また、今後の市場規模拡大に伴い新規参入が相次ぐと考えております。当社グループは、ゲームメーカー・eスポーツ選手・視聴者の三者の目線に立ったサービスを提供することで、ステークホルダーやeスポーツを愛するコミュニティとの信頼関係を構築し、当社グループ及び当社グループが運営するイベントや大会のファンの拡大に努めます。しかしながら、ユーザー嗜好と乖離したイベントや大会を行った場合及び当社グループのイベントコンテンツが競合他社と比較して優位性を保てなくなった場合は、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 海外の動向について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:長期、影響度:中)eスポーツは世界的な市場規模を有しており、海外ゲームメーカーによる日本国内市場への進出意欲は高い水準にあります。当社グループは、こうした海外メーカーが新作タイトルのリリースやプロモーションを日本国内で行う際のパートナーとして、イベント運営やキャスティング等を通じたローカライズ支援を展開しております。当連結会計年度においては、海外案件に対応する専門チームの組成及び人員拡充を行い、体制強化を図ってまいりました。その結果、海外メーカーからの直接受注が拡大しており、国外市場に端を発する収益は当社グループの重要な成長エンジンとなっております。しかしながら、海外メーカーとの取引においては、相手国の経済情勢、法規制、地政学リスク、あるいは為替変動や国際的な商習慣の相違等により、当初期待していた取引規模を確保できない、あるいは債権回収に支障をきたす等のリスクが存在します。また、海外メーカーの日本市場に対する戦略変更があった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループとしては、特定の国や地域、特定のメーカーに過度に依存しないようクライアントの分散を図るとともに、グローバルなビジネススタンダードに準拠した契約管理体制を強化することで、これら海外特有のリスクを適切にコントロールしつつ、さらなる海外売上の拡大を目指してまいります。 ④ 法規制について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期、影響度:中)当社グループが事業展開するeスポーツ業界は「不当景品類及び不当表示防止法」や「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」、「刑法(賭博罪)」による規制があるとともに、ユーザーの個人情報に関しては「個人情報の保護に関する法律」の適用を受けます。また、eスポーツ大会の制作等を外注している場合があり、それらの取引の一部は「中小受託取引適正化法」の適用対象となります。当社グループは、上記各種法的規制等について誠実な対応をしていると考えておりますが、不測の事態等により、万が一当該規制等に抵触しているとして契約等の効力が否定された場合、当社グループが何らかの行政処分等を受けた場合、また、今後これらの法令等が強化・改正され、もしくは新たな法令等が定められ、当社グループの事業が制約を受ける場合には、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。当社グループはこれら法令を遵守するため、総務部が中心となり、各部署と連携して法令に抵触しない実務運用を整備する他、関連法令等の改廃動向についても常に情報収集を行うとともに、適宜顧問弁護士と連携する体制を整備しております。 ⑤ 自然災害及び新型コロナウイルス等の感染症に関わるリスク(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:短期、影響度:中)当社グループでは、自然災害、事故等に備え、重要データをクラウド化するなどトラブルの事前防止または回避に努めておりますが、当社グループの所在地近辺において、大地震等の自然災害が発生した場合、当社グループの設備の損壊や電力供給の制限等の事業継続に支障をきたす事象が発生し、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、新型コロナウイルスをはじめ重大感染症が発生・蔓延した場合、eスポーツという特性を活かしオフラインイベントからオンラインイベントにシフトする等のリスク低減に努めているものの、大規模にユーザーを集めて行うリアルイベントの開催数が減少し、当社グループの事業及び業績に直接的及び間接的に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 当社株式の流動性について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:短期、影響度:中) 当社の株主構成は親会社である株式会社カヤックにより、議決権の過半数を所有されている会社となっており、株式会社東京証券取引所の定める流通株式比率は2026年6月末時点において40.2%です。引き続き親会社からの売出し協力、当社グループの事業計画に沿った成長資金の公募増資による調達、役員・事業会社様への一部売出しの要請、新株予約権の行使による流通株式数の増加分を勘案し、これらの組み合わせにより、流動性の向上を図っていく方針ではありますが、何らかの事情により上場時よりも流動性が低下する場合には、当社株式の市場における売買が停滞する可能性があり、それにより当社株式の需給関係にも悪影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 親会社との資本関係について(顕在化の可能性:小、顕在化の時期:長期、影響度:中)当社の親会社である株式会社カヤックは、本書提出日現在において東京証券取引所に上場しており、2026年6月末時点において当社発行済株式総数の51.4%(1,427,000株)を保有しております。当社グループは、同社の承認を必要とする取引や業務は存在せず、事業における制約もなく、独立した意思決定による独自の経営を行っており、各取締役への取締役報酬の分配の適正性、取締役選任の妥当性については、独立した取締役会で決議されております。しかしながら、同社は議決権比率の観点から、定款の変更、取締役の選解任、合併等の組織再編行為、重要な資産・事業の譲渡及び剰余金の処分等、株主の承認が必要となる事項に関しては、同社による議決権行使が当社グループの意思決定に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、同社の利益と当社グループの他の株主の利益が一致しないことの可能性を低減させるため、親会社と関係性のない独立社外取締役を追加し、その比率を高めることでコーポレート・ガバナンスをさらに強化していく方針です。 ⑧ 親会社グループにおける当社グループの位置付けについて(顕在化の可能性:小、顕在化の時期:中期、影響度:中)親会社グループにおいて、当社グループの主な事業内容と同事業を展開しているグループ企業はなく、グループ内における競合は生じておりません。今後においても競合等が想定される事象はないものと当社グループは認識しております。しかしながら、将来において同社グループの事業戦略や当社グループの位置付け等に著しい変更が生じた場合には、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、日常的に楽しめるeスポーツコンテンツを提供するとともにeスポーツ選手等のeスポーツに関わる人々の環境を整えることで、eスポーツの文化・価値を創造することが使命であると考えており、そのためには企業として信用力や知名度の向上、業容のさらなる拡大とそれらに伴う資金調達手段の多様化を迅速に進める必要があると判断し、上場会社を親会社とする形での上場を選択しております。上記リスクに関しては、今後も継続して、より良質なeスポーツコンテンツとeスポーツ環境を届ける体制を進化させていくことで軽減に努めてまいります。 ⑨ 親会社グループとの取引関係について(顕在化の可能性:小、顕在化の時期:中期、影響度:小)当社グループの親会社グループとの取引内容について、当社の親会社である株式会社カヤックとの間で、大会出場者の利便性や大会運営の効率化と品質担保の観点から、クライアント等との協議のもと、同社のトーナメントプラットフォーム「Tonamel」を利用する場合があります。また、頻度は高くありませんが、同社のクライアントに対してeスポーツイベントの提供も行っております。取引条件については、独立第三者取引と同様の一般的な内容にて実施しております。当社グループは、親会社グループと取引を行う場合は、第三者との取引以上に、慎重に条件の妥当性を検証して取引を行っております。当社グループでは、関連当事者取引を行う際には、取締役会決議を必要としております。また、管理部門における取引開始時の確認や、監査等委員監査や内部監査における事後確認を行うことで、同社との取引における健全性及び適正性確保の仕組みを整備しております。なお、同社及び同社グループとの取引については、事業上の必要性及び他社との取引条件等を比較しその妥当性の検証を行なった上で取引を行う方針であります。本書提出日時点において親会社との取引方針や取引条件に変化は生じておりませんが、今後の取引条件に変更が生じた場合には、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。 (2) 事業運営に関するリスク① 新規事業・サービスについて(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期、影響度:大)当社グループは、今後も事業規模の拡大と収益源の多様化を実現するために、積極的に新規事業・サービスに取り組んでいく方針であります。新規事業・サービスについては企画段階・開発段階にてモニタリング等を実施するとともに、新規事業・収益事業等の事業ポートフォリオのバランスを図ることでリスクの低減を行っておりますが、不確定要素が多く存在するため、新規事業・サービスの展開が予想通りに進まない場合、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。また、新規事業への取り組みに付随したシステム投資・広告宣伝費等の追加的な支出が発生し、利益率が低下する可能性があります。 ② ゲームメーカーとの関係について (顕在化の可能性:中、顕在化の時期:長期、影響度:大)当社グループが提供するeスポーツコンテンツは各ゲームメーカーが提供するゲームコンテンツを基に制作しております。ゲームコンテンツを利用する場合は必ず許諾を取り、各ゲームメーカーのビジョンや価値観及びゲームコンテンツ自体のストーリーや世界観等を大切にしながら、eスポーツコンテンツを制作しておりますが、各ゲームメーカーとの関係が悪化した場合や各ゲームメーカーのeスポーツに対する方針の変更によりeスポーツ利用を中止した場合、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループとしては、「ゲーム及びコミュニティの徹底的な理解」という当社グループの特徴を活かしながら、引き続きゲームメーカーとの信頼関係を強固にし、各社の方針を最新情報にキャッチアップできるようにしてまいります。 ③ 表現の健全性について(顕在化の可能性:小、顕在化の時期:中期、影響度:中)当社グループでは、動画をはじめとしたコンテンツの内容が公序良俗や著作権侵害とならないようガイドラインを示すとともに、教育・研修を実施することで表現の健全性の確保に努めております。また、第三者からの指摘等により契約クリエイターが不適切な動画を公開していることを認識した場合には速やかに対処するよう努めております。しかしながら、当社グループの対応が不十分であった場合、当社グループのサービスの信頼性やブランドが毀損しサービスの提供が困難になり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 訴訟について(顕在化の可能性:小、顕在化の時期:中期、影響度:中)当社グループは、本書提出日現在において、訴訟を提起されている事実はありません。また、個人情報保護マネジメントシステム(PMS)の運用やクレーム等への組織的な対応を図ることができる社内体制の整備を行っております。しかしながら、当社グループが保有する個人情報の管理不徹底等の人為的ミスの発生、第三者からの不正アクセスによる情報流出またはシステム障害及び当社グループの提供したサービスの不備等に起因して、訴訟を受ける可能性があります。その訴訟の内容及び結果、損害賠償の金額によっては当社グループの事業及び業績並びに企業としての社会的信用に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ M&A(企業買収等)による事業拡大について(顕在化の可能性:小、顕在化の時期:中期、影響度:中)当社グループは、事業拡大を加速する有効な手段のひとつとして、M&Aを有効に活用しています。M&Aにあたっては、対象企業の財務内容や契約関係等についての詳細な事前審査を行い、十分にリスクを吟味した上で決定しておりますが、買収後に偶発債務の発生や未認識債務の判明等事前の調査で把握できなかった問題が生じた場合、事業の展開等が計画どおりに進まない場合、のれんの減損処理を行う必要が生じる等、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。また、企業買収等により、当社グループが従来行っていない新規事業が加わる際には、その事業固有のリスク要因が加わります。 ⑥ 新株予約権の行使による株式価値の希薄化について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期、影響度:小)当社グループは、取締役及び従業員に対し、長期的な企業価値向上に対するインセンティブとしてストック・オプションを付与しているほか、今後も優秀な人材確保のためストック・オプションを発行する可能性があります。これらの新株予約権が権利行使された場合、当社株式が新たに発行され、既存の株主が有する株式の価値及び議決権割合が希薄化する可能性があります。2026年6月30日現在でこれらの新株予約権による潜在株式数は55,161株であり、発行済株式総数2,775,933株の2.0%に相当しております。 ⑦ 配当政策について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期、影響度:小)当社グループは、設立以来配当を実施した実績はありませんが、株主に対する利益還元を重要な経営課題として認識しております。現在当社グループは成長過程にあると認識しており、内部留保の充実を図り、収益力強化や事業基盤整備のための投資に充当することにより、なお一層の事業拡大を目指すことが、将来において安定的かつ継続的な利益還元に繋がるものと考えております。将来的には各期の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況を勘案したうえで株主に対して利益還元を実施していく方針ではありますが、現時点において配当実施の可能性及びその時期等については未定であります。 (3) 組織体制に関するリスク① 代表取締役への依存について当社グループは、代表取締役に、当社グループの経営方針や事業戦略の決定等の経営の重要な部分を依存しております。当社グループでは過度に依存しないよう、経営幹部役職員の拡充、育成及び権限委譲による分業体制の構築などにより、経営組織の強化に取り組んでおりますが、何らかの理由により代表取締役による業務執行が困難となった場合、当社グループの業務に重大な支障を与える可能性があります。 ② 人材の採用と育成について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:長期、影響度:中)当社グループがユーザーに支持されるeスポーツコンテンツを提供していくためには、優秀な人材を確保することが極めて重要な要素であると考えており、外部からの人材獲得及び社内の人材育成に加え、人材流出を防止するための環境整備を重要課題として取り組んでおります。しかしながら、人材獲得競争が激しいことから、必要な人材を必要な時期に十分に確保できない場合や当社グループの有能な人材が流出してしまった場合には、今後の事業展開に制約を受けることとなり、その結果、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 内部管理体制について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期、影響度:中)当社グループは、企業価値の持続的な増大を図るにはコーポレート・ガバナンスが有効に機能することが不可欠であるとの認識のもと、業務の適正性及び財務報告の信頼性の確保、さらに健全な倫理観に基づく法令遵守の徹底が必要と認識しており、内部管理体制の充実に努めております。内部管理体制の詳細につきましては、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要 ②企業統治の体制の概要及び当該体制を採用する理由」をご参照ください。しかしながら、事業の急速な拡大により、十分な内部管理体制の構築が追いつかないという状況が生じる場合には、適切な業務運営が困難となり、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ④ 情報管理体制について(顕在化の可能性:中、顕在化の時期:中期、影響度:中)当社グループは、ユーザーのメールアドレスその他重要な情報を取り扱っているため、情報セキュリティ方針を策定し、役職員に対して情報セキュリティに関する教育研修を実施し、プライバシーマークの認証を取得するなど、情報管理体制の強化に取り組んでおります。しかしながら、何らかの理由で重要な情報が外部に漏洩した場合には、当事者への賠償と当社グループに対する社会的信頼の失墜、さらなる情報管理体制構築のための支出等により、当社グループの事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

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