9627

アインホールディングス(9627)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

小売業 小売

事業の概要

  • ファーマシー事業
    アインホールディングスグループの主力事業は、調剤薬局の経営です。病院やクリニックで発行された処方箋に基づき、患者さんへ薬を調剤・提供することで収益を得ています。患者さんの自己負担分に加え、国民健康保険団体連合会や社会保険診療報酬支払基金といった公的機関からも医療費を受け取っています。この事業は、地域医療のインフラとして重要な役割を担っています。
  • リテール事業
    コスメティックストア「アインズ&トルペ」やライフスタイルショップ「Francfranc」の経営を通じて、化粧品やインテリア雑貨、電化製品などの販売を行っています。多様化する消費者のニーズに応える商品を展開し、店舗での販売だけでなく、EC(電子商取引)も活用して収益を上げています。
  • その他事業
    上記主要事業のほか、化粧品や飲食料品の販売、建物の賃貸なども行っています。これらはグループ全体の収益を多角化し、安定性を高めるための補完的な事業として位置づけられています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 調剤薬局事業
    アインホールディングスの主要な稼ぎ頭であり、売上高は3,847.83億円に達しています。全国で調剤薬局を経営し、処方箋に基づいた医薬品の調剤・販売を通じて収益を得ています。地域医療の重要な担い手として、安定した収益基盤を築いています。
  • ドラッグ&コスメストア事業
    コスメティックストア「アインズ&トルペ」やライフスタイルショップ「Francfranc」の運営がこのセグメントに該当し、売上高は610.41億円です。化粧品やインテリア雑貨などを販売し、多様な顧客ニーズに対応することで、グループ全体の収益に貢献しています。
  • その他の事業
    医薬品以外の化粧品や飲食料品の販売、建物の賃貸などが含まれます。これらの事業は、グループ全体の収益の多角化と安定化に寄与しており、主要事業を補完する役割を担っています。
2025-04 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
DispensingPharmacy 事業 3,848 − −
DrugAndCosmeticStore 事業 610 − −
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,005 文字
3【事業の内容】 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は当社(株式会社アインホールディングス)、子会社48社及び関連会社1社により構成されており、「第5 経理の状況 1.(1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報と同一区分であり、当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置づけは次のとおりであります。 なお、当社は特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。(1)ファーマシー事業 当社は、調剤薬局の経営及び調剤薬局開設に係るコンサルティング等を行っております。 子会社株式会社アインファーマシーズ、株式会社アイン北陸、株式会社アイン中央、株式会社ファーマシィ、株式会社エーアンドエム、クラフト株式会社、さくら薬局株式会社ほか29社は、調剤薬局の経営を行っております。 株式会社アインファーマシーズ、株式会社ホールセールスターズ及び株式会社エッセンシャルファーマは医薬品等の販売、株式会社メディウェルは医療に関するコンサルティング業及び医師・薬剤師を中心とした人材紹介業を行っております。(2)リテール事業 子会社株式会社アインファーマシーズほか3社は、コスメティックストアの経営等を行っております。 株式会社アインファーマシーズほか2社は、ライフスタイルショップの経営等を行っております。(3)その他の事業 子会社株式会社アインファーマシーズ、株式会社アユーララボラトリーズは化粧品等の販売を行っております。 株式会社アインファーマシーズは、飲食料品等の販売を行っております。 株式会社アインファーマシーズほか3社は、建物の賃貸等を行っております。 事業系統図 なお、ファーマシー事業は、処方箋に基づき調剤を行う保険調剤薬局事業を行っております。 保険調剤薬局では、医療機関が交付した処方箋に基づく調剤、投薬等の役務の提供は患者本人に対して行っておりますが、医療費は、患者が直接自己負担するものと支払基金が負担するものに分かれます。 支払基金からの給付分については、保険薬局事業を行う各社が、各都道府県の国民健康保険団体連合会(患者が国民健康保険に加入の場合)や社会保険診療報酬支払基金(患者が民間企業等に勤務している場合)等から受領しております。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
ファーマシー事業の薬剤価格(薬価)及び報酬額は厚生労働省により定められているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
ファーマシー事業は医薬品医療機器等法、健康保険法、薬剤師法等による各種許認可、免許、登録、届出等が必要。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:各種規制及び法制度等の変更に関するリスク / コンプライアンスに関わるリスク / 業務品質・オペレーションに関わるリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★☆☆☆
根拠:中程度ブランド・特許・許認可

アインホールディングスは「アイン薬局」ブランドを有し、地域での認知度が高い。また、自社開発のPB商品(化粧品、健康食品等)も展開しており、一定のブランドロイヤリティを築いている。しかし、強力な特許や独占的IPは限定的。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

薬局・ドラッグストアにおいては、利便性や品揃え、価格が重視される傾向にある。顧客が他社に乗り換える際の直接的な金銭的損失は小さいが、長年の利用による習慣や、かかりつけ薬局としての信頼関係は一定のスイッチングコストとなり得る。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社の事業モデルにおいて、ユーザー数の増加が直接的にサービス価値を高めるネットワーク効果は確認されない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

医薬品や化粧品等の仕入れにおいて、一定の規模による交渉力はあると考えられるが、業界全体として価格競争が激しく、構造的なコスト優位性を確立しているとは言えない。PB商品の開発・製造における効率化は進めている。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

北海道を中心に全国で多数の店舗を展開しており、一定の規模を持つ。特に地域によっては寡占的なシェアを確保している可能性がある。しかし、全国的なドラッグストア業界においては、より大規模な競合も存在するため、絶対的な効率規模とは言えない。

  • 多角的な事業展開
    調剤薬局事業を主軸としつつ、コスメティックストアやライフスタイルショップといったリテール事業も展開することで、収益源を分散し、特定の市場変動リスクを軽減しています。これにより、安定した経営基盤を築いています。
  • 規模と効率化の追求
    ファーマシー事業では、積極的な出店とM&A(企業の買収・合併)を通じて事業規模を拡大し、スケールメリットを追求しています。また、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進による業務効率化や、ICT技術を活用した調剤技術の開発導入により、コスト競争力とサービス品質の向上を図っています。
  • ブランド力と専門性
    リテール事業では、「アインズ&トルペ」で独自性のある商品構成を、「Francfranc」で企画から製造・販売まで一貫した高付加価値な商品を提供することで、他社との差別化を図っています。ファーマシー事業においても、薬剤師の専門性を強化し、質の高い医療サービスを提供することで、患者からの信頼を獲得しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • 中長期ビジョンの達成
    2034年4月期に売上高1兆円、EBITDA1,000億円、EBITDA margin10.0%、ROE13.5%の達成を目標とする「Ambitious Goals 2034」を掲げています。この目標達成のため、各事業で具体的なビジョンを設定し、持続的な成長を目指しています。
  • ファーマシー事業の次世代化
    積極的な出店とM&A、DX推進による効率化を通じて、持続可能な次世代薬局の創出を目指しています。リフィル処方箋やオンライン服薬指導、電子処方箋への対応など、変化する医療環境に適応し、質の高い患者サービスと地域医療への貢献を強化することで、事業基盤を強化します。
  • リテール事業の価値追求
    コスメティックストア「アインズ&トルペ」とライフスタイルショップ「Francfranc」の強みを活かし、洗練された価値を発信するコンセプトストアを追求します。独自性のある商品構成や高付加価値な商品の提供、EC対応の強化、M&Aを含めた事業拡大により、ブランド力の向上と収益性の向上を図ります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針当社グループは、処方箋に基づき調剤を行う調剤薬局を運営するファーマシー事業と、コスメを中心とした商品を販売するコスメティックストア「アインズ&トルペ」及び家具やインテリア雑貨を企画・製造・販売するライフスタイルショップ「Francfranc」を運営するリテール事業を主として展開しております。いずれも人々の健康や生活に関与していることから、社会的に重大な責務を負っております。近年、社会環境の変化により、生活者のニーズや価値観が多様化しており、当社グループを取り巻く事業環境においても、「健康でありたい」「自分らしくありたい」というニーズは多様化かつ高度化していることから、これらに柔軟かつ的確に対応することが、企業の持続的成長にとって極めて重要であると認識しております。当社グループは、これまで培ってきた知見とサービスを通じて、人々の健康と生活に貢献することを使命としております。今後も、社会課題の変化に対応し、お客様の期待に応えるとともに、自律的な変革と持続可能な事業成長を実現することで、「この街にアインがあってよかった」とステークホルダーの皆様に実感いただけるよう、企業としての社会的責任を果たしてまいります。なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、様々な要因により実際の結果と異なる可能性があります。(2)目標とする経営指標当社グループは、積極的な出店による企業規模の拡大を推し進めるとともに、資本効率を向上させ、企業価値を高めることを重要視しております。当社グループでは2025年3月に中長期ビジョン「Ambitious Goals 2034 1兆円への果敢なる挑戦と革新の10年」を発表いたしました。変化が激しい市場環境下でも中長期的に成長を続けるために事業別ビジョンを設定し、2034年4月期に売上高1兆円、EBITDA1,000億円、EBITDA margin10.0%、ROE13.5%の達成を目標としております。(3)中長期的な経営戦略ファーマシー事業は、「規模と効率化で持続可能な次世代薬局を創出」を中長期の事業別ビジョンとして設定しております。積極的な出店とM&Aの活用により、事業規模の拡大を図るとともに、DX推進や抜本的な運営改革による効率化を進めており、地域のインフラとして継続的な医療サービスの提供と、患者サービスのさらなる拡充を実現する次世代薬局創出に向けて取り組んでまいります。また、教育研修の充実をはじめ、ICT技術を応用した調剤技術の開発導入により、患者様に対する安全性の確保、サービス・業務効率の向上に努めるとともに、DX推進を通じ患者様に多様なサービスを提供することで付加価値の向上と事業基盤の強化を進めてまいります。リテール事業は、「洗練された価値を発信するコンセプトストアの追求」を中長期の事業別ビジョンとして設定しております。アインズ&トルペでは、コスメを中心とした独自性のある商品構成とすることで、他のドラッグストアとの明確な差別化を図っており、Francfrancでは、家具やインテリア雑貨の企画から製造・販売まで一貫して行うことで、デザインの多様性やスタイリングの自由度を確保しつつ、ライフスタイルに応じた高付加価値な商品を提供しております。両ブランド双方の強みを活かしたシナジーを発揮するとともに、親和性の高い業態のM&Aを含めた更なる拡大を目指してまいります。両事業における積極的な事業規模拡大のために、人的資本投資が不可欠であり、優秀な人材の確保及び女性の活躍推進等のため、働きやすい職場環境の整備に取り組むとともに、企業の持続的な成長と、社会・環境・経済価値を創出し、サステナビリティ経営の実現に取り組んでまいります。 (4)経営環境及び優先的に対処すべき課題ファーマシー事業においては、2021年8月より特定の機能を有する薬局として都道府県知事が認定する認定薬局制度、2022年4月より導入されたリフィル処方箋やオンライン服薬指導の要件の緩和、2023年1月より開始された電子処方箋への対応、2024年10月より導入された後発医薬品がある先発医薬品(長期収載品)の選定療養等、調剤薬局を取り巻く環境は変化しております。これらにより、患者ニーズが多様化していく中で、より質の高い患者サービスの提供や「かかりつけ薬剤師・薬局」としての地域医療貢献が求められており、調剤薬局の役割と責任は更に大きいものとなっております。2025年8月に首都圏や関西圏、東海地方を中心に調剤薬局を展開する「さくら薬局グループ」がグループ入りしました。相互の事業ノウハウを融合することで薬剤師の専門性を一層強化し、在宅医療へ積極的に参画するとともに、「公式アプリ いつでもアイン薬局」を通じ、患者様が住み慣れた地域で安心して薬物治療を継続していただける環境を提供してまいります。また、新規出店・M&A等による事業規模の拡大を推し進め、スケールメリットを最大限に活用した事業戦略を継続いたします。リテール事業においては、物価上昇や人件費の高騰に加え、デジタル技術の進展による顧客接点の多様化が進んでおります。また、消費者ニーズの個別化・高度化が進む中、収益性の向上と顧客体験の強化を両立する取り組みが求められております。2024年8月にライフスタイルショップ「Francfranc」がグループ入りいたしました。Francfrancは家具やインテリア雑貨の企画・製造・販売まで一貫して行うことで、多彩なデザインと自由なスタイリングで心地良い毎日の提案を行っています。また、コスメティクストア「アインズ&トルペ」ではコスメを中心とした独自性のある商品構成により、自分らしいライフスタイルの実現に貢献しております。両ブランドにおけるシナジーの発揮や集客が確実に見込める好立地への新規出店、EC対応の強化、顧客ニーズに合った商品の展開等によるブランド力向上のための投資を推進するとともに、コスト適正化を進めてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1)経営方針当社グループは、処方箋に基づき調剤を行う調剤薬局を運営するファーマシー事業と、コスメを中心とした商品を販売するコスメティックストア「アインズ&トルペ」及び家具やインテリア雑貨を企画・製造・販売するライフスタイルショップ「Francfranc」を運営するリテール事業を主として展開しております。いずれも人々の健康や生活に関与していることから、社会的に重大な責務を負っております。近年、社会環境の変化により、生活者のニーズや価値観が多様化しており、当社グループを取り巻く事業環境においても、「健康でありたい」「自分らしくありたい」というニーズは多様化かつ高度化していることから、これらに柔軟かつ的確に対応することが、企業の持続的成長にとって極めて重要であると認識しております。当社グループは、これまで培ってきた知見とサービスを通じて、人々の健康と生活に貢献することを使命としております。今後も、社会課題の変化に対応し、お客様の期待に応えるとともに、自律的な変革と持続可能な事業成長を実現することで、「この街にアインがあってよかった」とステークホルダーの皆様に実感いただけるよう、企業としての社会的責任を果たしてまいります。なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、様々な要因により実際の結果と異なる可能性があります。(2)目標とする経営指標当社グループは、積極的な出店による企業規模の拡大を推し進めるとともに、資本効率を向上させ、企業価値を高めることを重要視しております。当社グループでは2025年3月に中長期ビジョン「Ambitious Goals 2034 1兆円への果敢なる挑戦と革新の10年」を発表いたしました。変化が激しい市場環境下でも中長期的に成長を続けるために事業別ビジョンを設定し、2034年4月期に売上高1兆円、EBITDA1,000億円、EBITDA margin10.0%、ROE13.5%の達成を目標としております。(3)中長期的な経営戦略ファーマシー事業は、「規模と効率化で持続可能な次世代薬局を創出」を中長期の事業別ビジョンとして設定しております。積極的な出店とM&Aの活用により、事業規模の拡大を図るとともに、DX推進や抜本的な運営改革による効率化を進めており、地域のインフラとして継続的な医療サービスの提供と、患者サービスのさらなる拡充を実現する次世代薬局創出に向けて取り組んでまいります。また、教育研修の充実をはじめ、ICT技術を応用した調剤技術の開発導入により、患者様に対する安全性の確保、サービス・業務効率の向上に努めるとともに、DX推進を通じ患者様に多様なサービスを提供することで付加価値の向上と事業基盤の強化を進めてまいります。リテール事業は、「洗練された価値を発信するコンセプトストアの追求」を中長期の事業別ビジョンとして設定しております。アインズ&トルペでは、コスメを中心とした独自性のある商品構成とすることで、他のドラッグストアとの明確な差別化を図っており、Francfrancでは、家具やインテリア雑貨の企画から製造・販売まで一貫して行うことで、デザインの多様性やスタイリングの自由度を確保しつつ、ライフスタイルに応じた高付加価値な商品を提供しております。両ブランド双方の強みを活かしたシナジーを発揮するとともに、親和性の高い業態のM&Aを含めた更なる拡大を目指してまいります。両事業における積極的な事業規模拡大のために、人的資本投資が不可欠であり、優秀な人材の確保及び女性の活躍推進等のため、働きやすい職場環境の整備に取り組むとともに、企業の持続的な成長と、社会・環境・経済価値を創出し、サステナビリティ経営の実現に取り組んでまいります。 (4)経営環境及び優先的に対処すべき課題ファーマシー事業においては、2021年8月より特定の機能を有する薬局として都道府県知事が認定する認定薬局制度、2022年4月より導入されたリフィル処方箋やオンライン服薬指導の要件の緩和、2023年1月より開始された電子処方箋への対応、2024年10月より導入された後発医薬品がある先発医薬品(長期収載品)の選定療養等、調剤薬局を取り巻く環境は変化しております。これらにより、患者ニーズが多様化していく中で、より質の高い患者サービスの提供や「かかりつけ薬剤師・薬局」としての地域医療貢献が求められており、調剤薬局の役割と責任は更に大きいものとなっております。2025年8月に首都圏や関西圏、東海地方を中心に調剤薬局を展開する「さくら薬局グループ」がグループ入りしました。相互の事業ノウハウを融合することで薬剤師の専門性を一層強化し、在宅医療へ積極的に参画するとともに、「公式アプリ いつでもアイン薬局」を通じ、患者様が住み慣れた地域で安心して薬物治療を継続していただける環境を提供してまいります。また、新規出店・M&A等による事業規模の拡大を推し進め、スケールメリットを最大限に活用した事業戦略を継続いたします。リテール事業においては、物価上昇や人件費の高騰に加え、デジタル技術の進展による顧客接点の多様化が進んでおります。また、消費者ニーズの個別化・高度化が進む中、収益性の向上と顧客体験の強化を両立する取り組みが求められております。2024年8月にライフスタイルショップ「Francfranc」がグループ入りいたしました。Francfrancは家具やインテリア雑貨の企画・製造・販売まで一貫して行うことで、多彩なデザインと自由なスタイリングで心地良い毎日の提案を行っています。また、コスメティクストア「アインズ&トルペ」ではコスメを中心とした独自性のある商品構成により、自分らしいライフスタイルの実現に貢献しております。両ブランドにおけるシナジーの発揮や集客が確実に見込める好立地への新規出店、EC対応の強化、顧客ニーズに合った商品の展開等によるブランド力向上のための投資を推進するとともに、コスト適正化を進めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。(1)財政状態の状況当連結会計年度末における総資産の残高は、前連結会計年度末より1,977億2千6百万円増の5,096億4千7百万円となりました。主な要因は、さくら薬局グループのグループ入りをはじめとするM&Aによるのれんをはじめとする固定資産や売掛金等の増加によるものであります。負債の残高は、1,811億8千7百万円増の3,504億7千6百万円となりました。主な要因は、さくら薬局グループのグループ入りに伴う買掛金の増加や株式取得資金を金融機関より調達したことによるものであります。それに伴い、短期及び長期借入金の残高は、1,332億3千2百万円増となる1,718億5千4百万円となりました。純資産の残高は、165億3千9百万円増の1,591億7千1百万円となり、自己資本比率は14.5ポイント減となる31.2%となりました。(2)経営成績の状況当連結会計年度(2025年5月1日~2026年4月30日)におけるわが国の経済は、雇用・所得環境の改善とともに、緩やかな回復がみられます。一方で、中東情勢の影響や金融資本市場の変動等により未だ不透明な状況が続いております。このような経済情勢の中、当社グループは2025年3月に中長期ビジョン「Ambitious Goals 2034 1兆円への果敢なる挑戦と革新の10年」を発表いたしました。変化が激しい市場環境下でも中長期的に企業を成長させていくために事業別ビジョンを設定し、2034年4月期に売上高1兆円を目指します。サステナビリティ経営においては、中長期ビジョンの公表と外部環境の変化を踏まえ、2025年12月にマテリアリティの見直しを実施いたしました。関連する国際基準やガイドライン、ESG評価機関からの要請、日本や業界特有の社会課題を改めて幅広く検討いたしました。加えて、抽出した課題に対して、企業理念、中長期ビジョンとの整合や、社員、未来世代、有識者の意見等を参考に、当社グループへの影響とステークホルダーからの期待、要請の両方の視点から検討しております。その結果、これまでのマテリアリティの内容に関する種々の修正に加え、当社グループの姿勢や取り組みを改めて明確化するため、マテリアリティ「健全な経営基盤」の中にあった「社員の成長と活躍」を新たに独立したマテリアリティとして位置付けました。見直した各マテリアリティに基づく主な取り組み、KPI及び挑戦的な目標を設定し、各KPIの達成にむけ各種施策を推進してまいります。これからも当社グループは、事業によるさまざまな社会課題の解決への貢献を通じて、ステークホルダーの皆さまに「この街にアインがあってよかった」と感じていただける企業を目指します。 当連結会計年度の業績は、次のとおりであります。なお、当連結会計年度において、グループ入り後のさくら薬局グループの収益改善が想定を上回ったことにより、将来の税負担軽減を反映させるための繰延税金資産の追加計上処理が必要となり、親会社株主に帰属する当期純利益に約40億円が追加計上されております。 前連結会計年度(百万円)当連結会計年度(百万円)増減額(百万円)増減率(%)売上高456,804647,834191,02941.8営業利益16,87129,83212,96176.8経常利益18,08028,41410,33357.2親会社株主に帰属する当期純利益9,26117,2648,00386.4 セグメント別の業績は、次のとおりであります。 前連結会計年度(百万円)当連結会計年度(百万円)増減額(百万円)増減率(%)ファーマシー事業売上高384,783556,424171,64144.6セグメント利益24,28635,76011,47447.2リテール事業売上高61,04180,25519,21431.5セグメント利益4,8046,5281,72435.9その他事業売上高11,03411,5234884.4セグメント利益467621,277.9(注)セグメントの売上高にはセグメント間の内部売上高を含んでおります。(ファーマシー事業)ファーマシー事業では、「確かな専門性で地域のかかりつけ薬局に」を目指す姿として掲げ、医療機関等との連携、お薬手帳等を活用した服薬情報の一元的・継続的な把握、在宅医療対応等により、患者さまが住み慣れた地域で安心して医療を受けることができるよう、「かかりつけ薬剤師・薬局」の機能発揮に取り組んでおります。2026年2月より、緊急避妊薬(アフターピル)がOTC医薬品として販売可能となったことを受け、全国約1,000店舗の調剤薬局にて販売を開始いたしました。緊急避妊薬は、早期の服用ほど効果が高いため迅速な対応が重要である一方で、誤った使用を防ぐことが必要な医薬品です。当社グループの研修を受けた薬剤師が正しい服用を促し、その後の対応方法等、多職種と連携したサポートに努めてまいります。また、患者さまの利便性向上のためのDX推進にも積極的に取り組んでおり、公式アプリ いつでもアイン薬局やLINE公式アカウント等により、処方箋送信サービスをより手軽に利用いただける環境を整えております。2025年6月には、公式アプリ いつでもアイン薬局に、政府が提供する行政手続きのオンライン窓口であるマイナポータルから薬剤情報を取得できる「マイナポータル情報」機能に加え、同年11月にはアイン薬局から受け取った薬の情報が自動的にアプリ内の「お薬手帳」に反映される「自動登録」機能を追加し、さらなる利便性向上を図りました。上記施策に加え、患者さまの情報や服薬指導を経時的に記録する薬剤服用歴の記載を補助する「AI薬歴」の導入や、薬局の運営課題を分析・抽出する「AI診断書」等、AI機能の活用による生産性向上に取り組んでおります。当連結会計年度においては、高額医薬品の処方により処方箋単価が上昇するとともに、かかりつけ薬剤師・薬局としての機能強化や待ち時間短縮等の患者さまサービス向上により処方箋枚数についても堅調に推移しております。また、2025年8月1日に「さくら薬局グループの株式取得に伴う新体制及び人事異動に関するお知らせ」で公表しておりますとおり、首都圏や関西圏、東海地方等の人口集積エリアを中心に調剤薬局を展開する「さくら薬局グループ」がグループ入りいたしました。今後、相互の事業ノウハウを融合し、患者さま及び地域医療への貢献を実現することで、全国の地域医療のインフラとして当社グループの企業価値を高めてまいります。 同期間の出店状況は、M&Aを含め、グループ全体で合計902店舗を出店し、30店舗を閉店、25店舗を事業譲渡したことにより、薬局総数は2,137店舗となりました。(リテール事業)リテール事業では、コスメティックストア「アインズ&トルペ」を展開しており、コスメを中心とした独自性のある商品構成やアジアンコスメの独占・先行販売等の施策を行うことで、他社店舗との明確な差別化を図っております。また、ライフスタイルショップ「Francfranc」では、家具やインテリア雑貨の企画から製造・販売まで一貫して行うことで、多彩なデザインと自由なスタイリングで心地良い毎日の提案を行っております。当連結会計年度において、アインズ&トルペでは、大型店舗の改装に伴う休店による影響を受けたものの前期出店店舗の客数が堅調に推移していることに加え、前期から引き続きアジアンコスメ等の売上が伸長していることで単価が上昇しております。Francfrancでは、旗艦店2店舗の改装に伴う休店による影響を受けたものの昨年夏の記録的な猛暑により小型扇風機「フレ ハンディファン」シリーズの販売数が好調だったことに加え、クリスマス及び新生活商戦が奏効し、売上が堅調に推移いたしました。一方で、さらなる事業拡大に向けて重要な経営課題を特定しており、これらを持続的成長のための重点施策として取り組むことで、企業価値の向上に努めてまいります。今後、アインズ&トルペとFrancfranc双方の強みを活かしたシナジーを発揮するとともに、購買動向を注視しながら商品力の強化や魅力的な売り場づくりを行ってまいります。 同期間の出店状況は、アインズ&トルペとして14店舗を出店し、3店舗を閉店したことにより、店舗数は106店舗となりました。また、Francfrancとして7店舗を出店し、9店舗を閉店したことにより、店舗数は163店舗となり、リテール事業における店舗総数は269店舗となりました。(3)キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ239億9千5百万円増の506億5千万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は、308億7千2百万円(前年同期は231億4千6百万円の収入)となりました。主な収入要因として、税金等調整前当期純利益が240億4千7百万円、新規出店及びM&Aによる規模拡大に伴い、減価償却費111億2百万円、のれん償却額110億7千7百万円、仕入債務の増減額47億9千1百万円が反映されております。また、法人税等の支払額88億1千6百万円、売上債権の増減額39億2千9百万円及び棚卸資産の増減額35億1千3百万円が主な支出要因として反映されております。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果支出した資金は、606億5百万円(前年同期は659億2千万円の支出)となりました。M&A20社の株式取得に係る、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出458億7千万円、ファーマシー事業及びリテール事業での新規出店等に伴い、有形固定資産の取得による支出98億9千8百万円が反映されております。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果獲得した資金は、537億2千8百万円(前年同期は210億5千1百万円の収入)となりました。さくら薬局グループの借入金及び社債のグループ入り時の返済を含めた短期及び長期の借入と返済の差額571億1千1百万円の収入、配当金の支払額28億2千6百万円が反映されております。(4)資本の財源及び資金の流動性当社グループは、事業の維持拡大のため、新規出店及び改装等の設備投資を継続して行っており、主に営業活動で得た資金を充当するとともに、金融機関からの借入金を充当しております。当連結会計年度末における現金及び預金の残高は509億2千5百万円、短期及び長期借入金の残高は1,718億5千4百万円となっております。(5)生産、受注及び販売の実績当社グループ(当社及び連結子会社)の当連結会計年度の販売の実績は以下のとおりであります。セグメント別売上高(百万円)対前期増減率(%)ファーマシー事業556,42444.6リテール事業80,25531.5その他の事業11,5234.4計648,20341.9調整額(セグメント間消去)△369 合計647,83441.8(注)セグメントの売上高にはセグメント間の内部売上高を含んでおります。(6)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況」に記載されているとおりであります。この連結財務諸表の作成においては、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

  • 各種規制・法制度変更リスク
    ファーマシー事業の収益は、厚生労働省が定める薬価や診療報酬に大きく依存しています。国民医療費抑制策として診療報酬や薬価が改定される傾向にあり、これが収益構造に影響を与え、経営成績が悪化する可能性があります。また、医薬品販売に関する規制緩和により、異業種からの参入が増え、競争が激化するリスクもあります。
  • コンプライアンス違反リスク
    人々の健康や生活に関わる事業を展開しているため、医薬品医療機器等法や健康保険法などの法令遵守が極めて重要です。贈収賄や不正競争、虚偽報告、人権侵害などのコンプライアンス違反が発生した場合、社会的信用を失墜させ、業務停止命令や許認可の取り消しなどにより、経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
  • 業務品質リスク
    ファーマシー事業では、医療用医薬品を扱うため、調剤過誤による医療事故のリスクが常に存在します。また、リテール事業で扱う商品も、設計上の欠陥や安全性問題により、消費者に人身事故をもたらす可能性があります。これらの事故が発生した場合、企業の社会的信用が著しく失墜し、業績に悪影響を与える可能性があります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|7,257 文字
3【事業等のリスク】 当社グループは、使命及び社会的責任を自覚し、自然災害の発生や法令・規則等違反・不祥事の発生等の緊急事態に際し、ステークホルダー(顧客・従業員・株主・地域社会等)に及ぼす影響や被害を最小化するとともに、適時的確な情報発信を通じて安心と信頼の回復に努めることを基本としております。 当社グループのコンプライアンス推進体制及びリスク管理体制の詳細は、「第4 提出会社の状況 4コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要 ③企業統治に関するその他の事項」に記載のとおりであります。(1)リスクマネジメント推進体制 当社グループ全体を俯瞰した一元的なリスク管理の実現と事業環境の変化により生じる新たなリスク事象の見落としを防止し、網羅的なリスク管理の実現を目的としてリスクマネジメント委員会を設置しており、6か月に1回をめどとして定期的に開催し、全社的なリスクマネジメントの策定及び実施を管理するとともに、主にリスク項目・評価の見直しや各リスク担当部署における進捗管理を行うものとしております。現在のリスクマネジメント委員会は、委員長を代表取締役社長とし、副委員長を取締役(サステナビリティ推進本部長)、委員をグループ会社社長や各部署の責任者として構成し、事務局はリスクマネジメント室としております。また、リスクマネジメント委員会において検討・議論された内容については、取締役会に報告し、取締役会が取り組み状況の監督を行っております。 リスクマネジメント推進体制図は以下の通りであります。 (2)リスクマネジメントのPDCA 当社グループでは、年度ごとに社会情勢や環境変化を分析の上、新たに生じる恐れのあるリスクを検討したうえで、「影響度」「発生頻度」の二軸で評価をし、重大なリスクを特定しております。特定された重大なリスクについては、各リスク担当部署がリスクの予防・対応のための計画を立案し、リスクマネジメント委員会において計画の審議・承認と実行状況のモニタリングを行っております。また、取締役会に報告し、取締役会が取り組み状況の監督を行っております。 (3)重大なリスクの内容と対応策各種規制及び法制度等の変更に関するリスクについてリスクの内容とシナリオ<ファーマシー事業>①ファーマシー事業の収入は、処方箋に基づき医療用医薬品を調合投与する調剤行為であり、その薬剤の価格(薬価)及び報酬額は、厚生労働省により定められております。また、国民医療費の抑制策として、診療報酬及び薬価の改定が段階的に実施される傾向にあります。今後においても、診療報酬制度等の改定により収益構造が変化することで、当社グループの財政状況及び経営成績が影響を受ける可能性があります。②一般用医薬品の販売については、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(以下、「医薬品医療機器等法」といいます。)によってリスク区分に応じて要指導医薬品及び第1類医薬品は薬剤師のみが、第2類医薬品及び第3類医薬品は薬剤師または登録販売者が販売しなければならないと規制されております。今後においても、医薬品販売に係る規制緩和の動向により、異業種の同事業への参入等、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。③ファーマシー事業の社会保険診療に関する調剤売上は、消費税法上非課税となりますが、一方で、医薬品等の仕入には消費税が課税されております。この結果、当社グループが負担することとなる消費税は、調剤売上原価に計上しております。過去の消費税の導入・改定及び調剤報酬改定時には、消費税率の上昇分が薬価の改定において考慮されておりましたが、今後、消費税率が改定され、その影響が薬価に反映されない場合は当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策・関連する規制や法制度の変化を見据えた事業戦略の策定・全国薬局長会議における事業戦略の周知・外部環境のモニタリング・規制緩和時に想定される異業種を含む競合他社の分析 コンプライアンスリスクについてリスクの内容とシナリオ<全社>当社グループは、ファーマシー事業及びリテール事業を主として展開しており、いずれも人々の健康及び生活を担う性質上コンプライアンスを最重視した健全かつ透明な事業活動を継続することが、不可欠と認識していることから、コンプライアンス委員会を中心としたコンプライアンスの徹底に注力しております。しかしながら、贈収賄等の腐敗行為や、不正競争、虚偽報告、人権侵害をはじめとするコンプライアンス違反が発生した場合やその対応が不十分であった場合、財政状態及び経営成績に影響を及ぼし、かつ社会的信用を失墜させる可能性があります。<ファーマシー事業及びリテール事業>ファーマシー事業は、医薬品医療機器等法、健康保険法、薬剤師法をはじめとした各種許認可、免許、登録、届出等により、厚生労働省及び都道府県保健福祉部の監督の下、調剤薬局を営業しております。また、リテール事業においても、同様に医薬品医療機器等法に基づく医薬品の販売を行っております。万一、当社グループのファーマシー事業及びリテール事業において、健康保険法等で規定されている報酬請求における不正行為や、医薬品医療機器等法第75条第1項、健康保険法第80条各号及び麻薬及び向精神薬取締法第51条第1項等に規定される法令違反等に該当する行為があり、監督官庁から業務停止命令及び取消し等を受けた場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策<全社>・健全な企業風土を堅持するための経営陣・管理職による情報発信・社外役員の視点を組み込んだPDCAサイクルの確立・社内規程・マニュアル・FAQ等の充実・役職員に対する周知・研修の充実・リスク管理の実効化・内部通報制度の適切な運用・内部監査機能の強化<ファーマシー事業及びリテール事業>・調剤報酬改定時における社内説明会の実施・業務マニュアルの整備・管理薬剤師を対象とした研修・業務知識確認テストの実施 業務品質リスクについてリスクの内容とシナリオ<ファーマシー事業>ファーマシー事業では、人体に影響を及ぼす医療用医薬品を薬剤師が扱っており、調剤過誤による医療事故を引き起こす可能性を内包しております。当社グループは、医療事故が会社の社会的信用を著しく失墜させる可能性があるものと認識し、あらゆる側面から、当該リスクの回避に向けた取り組みを最重要課題と位置づけております。<リテール事業>当社グループのリテール事業が取り扱う化粧品、インテリア雑貨、電化製品などは、消費者の日常生活空間で使用される製品であり、転倒による事故、火災リスク、有害物質の放出、設計上の欠陥などにより、消費者に重大な人身事故をもたらす可能性を内包しております。特に、発火などが発生した場合、消費者の生命財産に対する甚大な被害のみならず、「安全性の低い商品を販売する企業」というネガティブなブランドイメージが形成され、企業の社会的信用を著しく失墜させる可能性があります。リスク対応策<ファーマシー事業>・新卒採用薬剤師及び中途採用薬剤師を対象とした入社時研修制度・勤務薬剤師のスキルアップを目的とした継続的な研修制度・管理者育成のため、全薬局長が出席する薬局長会議の実施・調剤業務に関する自社マニュアルの利用及び内部監査機能の強化・調剤過誤防止対策を専門に扱う安全対策部の設置<リテール事業>・全製品について必要な安定性・安全性試験の実施・稼働工場の年1回以上の監査実施・新規製造製品の生産立ち合い 経営戦略リスクについてリスクの内容とシナリオ<ファーマシー事業>ファーマシー事業は、今後も調剤薬局を主軸とした多店舗展開を継続する方針であります。したがって、M&Aを含む調剤薬局の出店政策の成否や同業他社の出店動向により、当社グループの経営成績は影響を受ける可能性があります。<リテール事業>リテール事業は、今後も既存店の最適化と新規出店による多店舗展開を継続する方針です。しかし、異業種からの新規参入などの競争環境の激化により、当社の競争優位性が低下する可能性があります。また、消費者ニーズの急速な変化に対応できない場合、当社グループの経営成績に悪影響を与える可能性があります。リスク対応策<ファーマシー事業>・監視指標(KPI)、トリガー基準、対応戦略、ローリング体制の構築により、市場変化の先読みと経営判断への直結、さらには迅速に対応策を実行する体制・持続的な競争優位性の確保<リテール事業>・顧客アンケートによる満足度調査・外部環境・競合の定期的な分析 雇用・労務リスクについてリスクの内容とシナリオ<全社>①当社グループは、ファーマシー事業及びリテール事業の優位性を確保し継続的に成長し続けていくためには、多様な人材の確保や育成が不可欠と認識しております。人材の確保や育成・評価の不備、また、エンゲージメントの低下により、人材の流出等により人材の不足が発生し、優位性が低下した場合には、当社グループの出店計画及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。②安全衛生管理体制の不備やメンタルヘルスケアの不十分さにより、従業員の心身の健康が損なわれた場合、生産性の低下、職場のエンゲージメント悪化、さらには離職率の増加につながり、人材確保の困難さが増す恐れがあります。 リスク対応策・エンゲージメントサーベイにて低値部署への状況把握と改善対応・評価面談の運用徹底、運用ルールの周知や評価面談未実施者へのフォロー・社員の健康管理のため、新入社員へのアンケート・フォロー面談の実施や全社員向けのメンタルヘルス研修の実施 情報セキュリティリスクについてリスクの内容とシナリオ<全社>テレワーク等働き方の多様化や、クラウドやモバイル利用機会の増加により、サイバー攻撃のリスクは近年一層高まっており、その手口も巧妙化しております。お客さま・患者さまからお預かりした情報をはじめ、当社グループが保有する情報資産をあらゆる脅威から保護し、適切な安全管理を実現するため、情報セキュリティに取り組むことは極めて重要な責務であると認識しており、社内の情報セキュリティ体制の確立と遵守を図り、社会から信頼される企業として発展していくことを目的として社内の情報セキュリティ管理体制を構築しております。しかしながら、情報セキュリティ対策や従業員の危機意識が不十分だった場合、重要情報の漏えいやデータの破壊・改ざん、乗っ取り、システム・サービスの停止等が発生し、当社グループの経営成績のみならず社会的信用を失墜させる可能性があります。リスク対応策・ネットワークへの不正侵入防御や適切なアクセス制御等の複数階層での防御層の構築、外部からの侵入に対応できる体制の整備・役職員に対する研修や訓練の実施・第三者機関による脆弱性診断と対応 ITリスクについてリスクの内容とシナリオ<全社>AI技術の急速な進展により、機械学習モデルの活用機会が増加している一方で、アルゴリズムバイアス、プライバシー侵害、透明性の欠如といったAI倫理上のリスクは近年一層高まっており、その課題も複雑化しております。AIリテラシーの欠如より、従来の情報セキュリティ脅威に加え学習データの不適切な利用、機密情報の意図しない漏えい、AIが生成した不正確な情報に基づく意思決定、生成したコンテンツの知的財産権侵害等が発生し、当社グループの経営成績のみならず社会的信用を失墜させる可能性があります。リスク対応策・グループ全体でのAIリテラシー向上を目的としたAI教育研修の実施・野良AIの蔓延を防ぎ、セキュリティ担保と統制を両立したAI環境が利用されている状態の維持 社内機密情報、個人情報の漏えいリスクについてリスクの内容とシナリオ<全社>事業活動を通じて多数の顧客・従業員の個人情報や、経営・技術に関する機密情報を保有しております。これら情報の管理を重要課題と位置づけ体制強化に努めておりますが、役職員や委託先の過失、規程違反、不正な持ち出し等による情報漏えいリスクを完全に排除することはできません。万が一、漏えい事故や不適切な取扱いが発生した場合、社会的信用の失墜、顧客離れ、個人情報保護法に基づく行政処分、損害賠償請求による多額の費用負担、あるいは営業秘密の流出による競争優位性の喪失などを招き、当社グループの財政状態、経営成績および事業展開に重大な影響を及ぼす可能性があります。<ファーマシー事業及びリテール事業>ファーマシー事業では、処方箋及び薬剤服用歴に代表される患者情報を調剤薬局及び「公式アプリ いつでもアイン薬局」で保持し、リテール事業では、アインズ&トルペ公式アプリ及びAINZ&TULPE WEBSTORE、アユーラ 公式サイト、Francfranc公式アプリ、Francfranc ONLINEの運用に伴う顧客情報を保持しております。当社グループは個人情報保護体制並びに取扱いに対するルールを徹底することにより万全を期し、主要事業会社である株式会社アインファーマシーズは「保健医療福祉分野のプライバシーマーク」を取得しております。しかしながら、事故並びに犯罪行為による個人情報の漏洩があった場合、経営成績のみならず社会的信用を失墜させる可能性があります。リスク対応策・個人情報保護マネジメントシステム(PMS)の基本となる要素の文書化・社内の高い個人情報保護の意識の醸成を目的とした定期的な個人情報保護推進会議の開催(四半期に一度)・役職員に対する個人情報保護に関する研修の実施・主要事業者である株式会社アインファーマシーズにおける2年に1回のプライバシーマーク更新審査の受審及び各グループ会社においてもアインファーマシーズに準拠した体制の構築 M&Aリスクについてリスクの内容とシナリオ<全社>①当社グループは、積極的な新規出店及びM&Aにより、事業規模の拡大を推進しております。M&A戦略においては、投資回収可能性を重視したうえで対象会社を慎重に検討し、発生するのれんの償却額を超過する収益力を安定的に確保することが可能な買収額により行うことを基本方針としておりますが、買収後、計画どおりに進まない場合には、子会社株式評価損、のれんに係る減損損失等の損失が発生し、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。②当社グループは、積極的な新規出店およびM&Aを通じて事業拡大を推進しており、通常の出店費用については営業キャッシュ・フローの範囲内で自己資金により賄っております。一方、大型のM&A等については、必要に応じて金融機関からの借入れにより資金を調達しております。当連結会計年度末における現金及び預金の残高は509億2千5百万円、短期及び長期借入金の残高は1,718億5千4百万円となっております。現在の借入金は5割超を固定金利で調達しており、金利変動リスクを一定程度回避しておりますが、今後の市場金利の動向次第で当社グループの財務状況や支払利息等に影響を及ぼす可能性があります。リスク対応策①・買収時におけるデューデリジェンスの確実な実施・適切なPMI実施、定期的・継続的なモニタリング②・金利動向の継続的なモニタリング・計画的な資金調達、ヘッジの活用 災害・事故リスクについてリスクの内容とシナリオ<全社>地球を取り巻く環境問題は、地球温暖化や海洋汚染、生物多様性等様々ですが、中でも気候変動課題は年々深刻化しており、当社グループにおいても環境保護・負担軽減への取り組みは不可欠と認識しております。気候変動に伴い、温室効果ガスの排出に関する規制等の脱炭素経済への「移行」に起因するリスクと、気象災害の激甚化等の気候変動による「物理的」変化に起因するリスクが考えられ、それらは、将来的に、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。<ファーマシー事業及びリテール事業>①当社グループは、調剤薬局を主軸とした多店舗展開を行っており、全国各地の営業拠点及び営業店舗で事業を展開しております。各地域において、大規模な地震や風水害、気候変動を起因とする台風・豪雨等の自然災害等が発生した場合、社員や店舗・事業所への被害等により、当社グループの財務状況及び経営成績が影響を受ける可能性があります。②国内外で重大な感染症が拡大した場合、感染の拡大防止策の徹底を最優先事項としたうえで、当社グループがはたすべき調剤業務の継続等の社会的責任を全うすべく、事業継続計画(BCP)に沿って感染拡大防止策も含めて対応しております。しかしながら、感染拡大防止のための外出自粛が求められるような感染症が拡大した場合、ファーマシー事業では、外来受診抑制等による処方日数の長期化を要因として、処方箋単価は増加する一方で、処方箋枚数は減少することが考えられます。また、リテール事業では、外出自粛、店舗の臨時休業及び営業時間短縮の実施、インバウンド需要の減少等による来店客数減少の影響が考えられ、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。③インフルエンザや花粉症(アレルギー性鼻炎)等季節性疾患の流行により、処方箋応需枚数は季節によって変動する可能性があります。リスク対応策・BCPやBCM関連資料を更新、緊急時の連絡体制を構築し、全社通知等で配信・周知・安否確認サービスの機能を周知、緊急時に速やかに情報収集を実施できるよう準備・緊急時に速やかに対策本部として行動できるよう策本部訓練の実施(年に1回以上)・感染症等の流行トレンドの把握

このページのバフェット流コメンタリーは順次自動生成中です。生成されると、ここに「数値の読み解き方」「同業比較」「投資判断のポイント」を表示します。

もっと深く分析したい?

モート先生 AI が アインホールディングス の事業を 4 賢人の理論で詳しく解説します

モート先生に聞く →