事業の概要
- データ連携ソフトウェア事業セゾンテクノロジーは、データ連携ソフトウェア「HULFT」や「DataSpider Servista」の販売とサポートサービスを主力としています。これらの製品は、企業内の異なるシステム間や企業間のデータ交換を効率的かつ安全に行うための基盤を提供し、多くの企業で利用されています。
- データプラットフォーム事業主力製品である「HULFT」や「DataSpider Servista」に加え、日本発のiPaaS(Integration Platform as a Service)である「HULFT Square」を活用し、企業内のシステムとクラウドサービス(SaaS)のデータ連携を支援しています。これにより、顧客企業の業務効率化や経営改革をサポートし、収益を上げています。
- システム受託開発事業主に金融機関や流通小売業向けに、情報処理サービスやシステム開発・運用サービスを提供しています。顧客のニーズに応じたオーダーメイドのシステム構築や、既存システムの安定稼働を支援することで、安定的な収益源の一つとなっています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- HULFT事業データ連携ソフトウェア「HULFT」や「DataSpider Servista」の販売とサポートサービスが中心で、売上高は約99.99億円、営業利益は約44.79億円と、最も収益性の高い主力事業です。国内外の子会社を通じてグローバルに展開しています。
- データプラットフォーム事業HULFTやDataSpider Servista、iPaaS「HULFT Square」を活用し、企業内・企業間のデータ連携サービスを提供しています。売上高は約28.28億円ですが、営業利益は約-26.05億円と、現時点では投資段階にある事業と見られます。
- 金融ITサービス事業主に金融機関向けに情報処理サービスやシステム開発・運用サービスを提供しており、売上高は約78.26億円、営業利益は約3.44億円です。安定的な収益源の一つですが、データ連携事業へのシフトを進めています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| HULFT | 事業 | 100 | 45 | 44.8% |
| Linkage | 事業 | 28 | -26 | -92.1% |
| RetailAndITServiceBusiness | 地域 | 37 | -1 | -2.0% |
| FinancialITService | 事業 | 78 | 3 | 4.4% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】 当社グループは、当社と子会社3社(連結子会社2社、非連結子会社1社)の計4社により構成されており、その他の関係会社として株式会社クレディセゾン、株式会社メルコグループが存在します。事業内容と事業の系統図は次のとおりであります。 当社及び当社の関係会社の事業における当社及び関係会社の位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。 なお、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。 HULFT事業 国内におけるデータ連携ソフトウェアのスタンダードである当社の主力製品「HULFT」、「DataSpider Servista」及び関連製品の販売・サポートサービスを提供しております。(主な関係会社)当社、世存信息技術(上海)有限公司、Saison Technology International, Inc.、Saison Technology Singapore Pte. Ltd. データプラットフォーム事業 当社の強みである「HULFT」、「DataSpider Servista」及び日本発iPaaS「HULFT Square」を活用し、企業内・企業間のシステムとSaaSのデータを連携することで、業務効率化及び経営刷新を図るサービスを提供しております。(主な関係会社)当社、世存信息技術(上海)有限公司、Saison Technology International, Inc. システム受託事業 主に金融・流通小売業向けに、情報処理サービス、システム開発・運用サービスを提供しております。(主な関係会社)当社 ※1 ○印は、連結子会社2 ◆印は、持分法を適用している非連結子会社
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 国内データ連携ソフトウェアのスタンダードである主力製品を持つため |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 国内におけるデータ連携ソフトウェアのスタンダードである主力製品「HULFT」の技術 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | ディフェンシブ |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 軽い(資本不要) |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:情報システムの支障、情報セキュリティ、個人情報保護の不備 / 気候変動及び災害 / 技術者の確保、育成
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
セゾンテクノロジーは、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPを保有している明確な証拠が見当たらない。事業内容も汎用的なITサービス提供が中心であり、無形資産による競争優位性は低いと判断される。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
一部の顧客においては、長年の取引やシステム連携により、他社への切り替えに一定のコストや手間が発生する可能性がある。しかし、ITサービス業界全体として、顧客の乗り換え障壁は一般的にそれほど高くない。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
セゾンテクノロジーの事業モデルにおいて、ユーザー数の増加がサービスの価値を指数関数的に高めるネットワーク効果は確認されない。個々の顧客との個別契約に基づくサービス提供が中心である。
コスト優位★☆☆☆☆
特定の技術やビジネスモデルによる圧倒的なコスト優位性は見られない。ITサービス業界は競争が激しく、価格競争に陥るリスクも存在する。効率化努力は行われていると推測されるが、構造的なコスト優位性は限定的。
規模の経済★★☆☆☆
情報通信業におけるITサービス提供企業として、一定の事業規模は有していると考えられる。しかし、業界全体を見渡すと、より巨大なプレイヤーも存在し、セゾンテクノロジーが業界規模に対して最適化された少数寡占の一角を占めているとは断定しにくい。
- データ連携の標準化主力製品である「HULFT」は、国内のデータ連携ソフトウェア市場においてデファクトスタンダード(事実上の標準)としての地位を確立しています。これにより、多くの企業がデータ連携基盤としてHULFTを採用しており、高い市場シェアと顧客基盤を築いています。
- 長年の実績と信頼半世紀にわたり金融・流通業界の基幹業務システムを支えてきた実績があり、顧客からの厚い信頼を得ています。この長年の経験とノウハウは、高品質なサービス提供と安定した事業運営の強みとなっています。
- 技術力とAI活用AIコーディングの普及が進む現代において、AIと顧客の基幹業務を安全かつ実行可能な形で接続できる独自の技術力を強みとしています。AIを活用したサービス・ソリューション提供、自社プロダクトの高度化、自社業務の変革に取り組むことで、競争優位性を維持・強化しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
- ビジネス構造の変革システム受託型から自社製品サービス提供型へのビジネス構造変革を目指しており、データ連携ビジネス(HULFT事業およびデータプラットフォーム事業)の拡大に注力しています。データ連携ビジネス売上比率を2029年3月期には70%以上に高める計画で、収益性の高い事業への転換を図っています。
- AI・テクノロジーの追求AIとデータ活用が不可欠な時代において、AIに業務を任せても安全に自動化・運用できる価値を提供することを目指しています。シリコンバレーのベンチャーキャピタルファンドへの出資を通じて先端技術を取り入れ、自社製品・サービスの強化と顧客のDX推進を支援する方針です。
- 人材育成と環境整備持続可能な経営のためには人的資本の拡充が重要と考え、テクノロジー人材の育成と多様な働き方を支援する環境づくりに注力しています。AIやデータマネジメント領域のスキル向上研修や、女性管理職比率30%目標など、社員が活躍できる組織を目指しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日時点において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、経営の基本方針として、次のミッション、共有する価値観(Our Values)を掲げております。<ミッション> 世界中のデータをつなぎ、誰もがデータを活用できる社会を作る Connect the world’s data and make it useful for everyone<共有する価値観(Our Values)> ・Customer Centric 現場に立ちお客様のためを考え抜く ・Proactive 自ら考え自ら行動する ・Respect 互いを尊重し会話をする (2)目標とする経営指標 当社グループは、中長期において魅力的で稀有な高収益IT企業となり、企業価値を向上させていくことを経営の目標としており、具体的にはROE20%以上を恒常的に達成することを経営指標としております。また、中長期的な企業価値を要因として、株主の最終的な利益に整合した指標であるため、TSR(株主総利回り)を経営指標に加えております。 (3)経営環境 当社グループは、半世紀にわたり金融・流通業界の基幹業務システムを支えてきました。お客様のことを考え抜いた開発現場から生まれた「HULFT」は、国内のデータ連携ソフトウェアのデファクトスタンダードになるまで成長し、お客様業務の安全・安心なデータ連携を支え続けております。 当社が属する情報サービス産業は、オンプレミスからクラウドへのシフト、既存ERPシステムのサポート期限到来を背景としたERPのモダナイゼーションやデータ利活用、また近年は生成AIやAIエージェントの導入に関する取組みが様々な企業や自治体で本格化しております。これらのデータ・AI活用のためには、データを整流化し、それを様々なシステムに取り込むプロセスが発生するため、データ連携基盤の導入ニーズも高まっております。このような市場環境に対して、当社グループは、「HULFT」「DataSpider Servista」「HULFT Square」等の自社製品サービスや卓越したソリューションの提供を通じて、お客様のビジネスの成功と社会の発展に注力しております。 (4)中長期的な会社の経営戦略① ビジネス構造の最適化 当社グループは、システム受託型から自社製品サービス提供型にビジネス構造を変革させるべく、データ連携ビジネス(HULFT事業及びデータプラットフォーム事業)の拡大に注力しております。この構造変革を計る指標として、データ連携ビジネス売上比率を掲げており、当連結会計年度末においては58.2%(前期比5.6ポイント増)まで拡大いたしました。2029年3月期には、この比率を70%以上に高める計画です。また、翌連結会計年度より、組織体制を事業別組織と機能別組織のハイブリッド体制に変更いたしました。これにより、事業の採算性と全社に関わる製品サービス開発・運用機能の進化を両立してまいります。 ② AI・テクノロジーの追求と製品企画開発力の強化 AIコーディングの普及により、これまでの事業の延長線では生き残れない時代に直面しております。当社グループが提供する価値は、AIに業務を任せても、安全に、自動化・運用可能にすることであり、AIとお客様の基幹業務を実行可能な形で接続できる唯一の企業として、テクノロジーの追求に努めております。お客様へのサービス・ソリューション提供、自社プロダクト高度化に向けた活用、自社業務の変革という三層でAIに向き合い、またシリコンバレーに拠点を持つベンチャーキャピタルファンドへの出資を通じて先端テクノロジーに触れることで、自社製品サービスを一層強化してまいります。 ③ 人材育成と皆が活躍できる環境基盤づくり 当社グループのようなIT企業がサステナブルな経営を推進していくためには、人的資本の拡充は特に重要です。その中でも、テクノロジー人材の育成・適切な配置と個々の強みを活かす仕組みづくりとして多様性の確保に注力しております。テクノロジーについては、AIやデータマネジメント領域を中心に、アセスメントを通じて各人のスキルレベルの現在地を把握した上で、各種研修を推進しております。多様性の確保に向けては、第一歩として女性活躍推進を掲げ、2030年に女性管理職比率を30%にする目標を設定し、各種施策を進めております。 なお、中東情勢の緊迫化に伴う当社への影響については、当社グループの対外輸出はもともと微小であることや、製品開発の側面においても基本的には人材に関わるコストが中心であることから、直接的な影響はないと見込んでおります。ただし、当社のお客様の投資マインドが冷えることによる悪影響はゼロとは言い切れないため、引き続き注視しております。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日時点において当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、経営の基本方針として、次のミッション、共有する価値観(Our Values)を掲げております。<ミッション> 世界中のデータをつなぎ、誰もがデータを活用できる社会を作る Connect the world’s data and make it useful for everyone<共有する価値観(Our Values)> ・Customer Centric 現場に立ちお客様のためを考え抜く ・Proactive 自ら考え自ら行動する ・Respect 互いを尊重し会話をする (2)目標とする経営指標 当社グループは、中長期において魅力的で稀有な高収益IT企業となり、企業価値を向上させていくことを経営の目標としており、具体的にはROE20%以上を恒常的に達成することを経営指標としております。また、中長期的な企業価値を要因として、株主の最終的な利益に整合した指標であるため、TSR(株主総利回り)を経営指標に加えております。 (3)経営環境 当社グループは、半世紀にわたり金融・流通業界の基幹業務システムを支えてきました。お客様のことを考え抜いた開発現場から生まれた「HULFT」は、国内のデータ連携ソフトウェアのデファクトスタンダードになるまで成長し、お客様業務の安全・安心なデータ連携を支え続けております。 当社が属する情報サービス産業は、オンプレミスからクラウドへのシフト、既存ERPシステムのサポート期限到来を背景としたERPのモダナイゼーションやデータ利活用、また近年は生成AIやAIエージェントの導入に関する取組みが様々な企業や自治体で本格化しております。これらのデータ・AI活用のためには、データを整流化し、それを様々なシステムに取り込むプロセスが発生するため、データ連携基盤の導入ニーズも高まっております。このような市場環境に対して、当社グループは、「HULFT」「DataSpider Servista」「HULFT Square」等の自社製品サービスや卓越したソリューションの提供を通じて、お客様のビジネスの成功と社会の発展に注力しております。 (4)中長期的な会社の経営戦略① ビジネス構造の最適化 当社グループは、システム受託型から自社製品サービス提供型にビジネス構造を変革させるべく、データ連携ビジネス(HULFT事業及びデータプラットフォーム事業)の拡大に注力しております。この構造変革を計る指標として、データ連携ビジネス売上比率を掲げており、当連結会計年度末においては58.2%(前期比5.6ポイント増)まで拡大いたしました。2029年3月期には、この比率を70%以上に高める計画です。また、翌連結会計年度より、組織体制を事業別組織と機能別組織のハイブリッド体制に変更いたしました。これにより、事業の採算性と全社に関わる製品サービス開発・運用機能の進化を両立してまいります。 ② AI・テクノロジーの追求と製品企画開発力の強化 AIコーディングの普及により、これまでの事業の延長線では生き残れない時代に直面しております。当社グループが提供する価値は、AIに業務を任せても、安全に、自動化・運用可能にすることであり、AIとお客様の基幹業務を実行可能な形で接続できる唯一の企業として、テクノロジーの追求に努めております。お客様へのサービス・ソリューション提供、自社プロダクト高度化に向けた活用、自社業務の変革という三層でAIに向き合い、またシリコンバレーに拠点を持つベンチャーキャピタルファンドへの出資を通じて先端テクノロジーに触れることで、自社製品サービスを一層強化してまいります。 ③ 人材育成と皆が活躍できる環境基盤づくり 当社グループのようなIT企業がサステナブルな経営を推進していくためには、人的資本の拡充は特に重要です。その中でも、テクノロジー人材の育成・適切な配置と個々の強みを活かす仕組みづくりとして多様性の確保に注力しております。テクノロジーについては、AIやデータマネジメント領域を中心に、アセスメントを通じて各人のスキルレベルの現在地を把握した上で、各種研修を推進しております。多様性の確保に向けては、第一歩として女性活躍推進を掲げ、2030年に女性管理職比率を30%にする目標を設定し、各種施策を進めております。 なお、中東情勢の緊迫化に伴う当社への影響については、当社グループの対外輸出はもともと微小であることや、製品開発の側面においても基本的には人材に関わるコストが中心であることから、直接的な影響はないと見込んでおります。ただし、当社のお客様の投資マインドが冷えることによる悪影響はゼロとは言い切れないため、引き続き注視しております。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度における国内経済は、物価高や外需減少により一時足踏み状態にあったものの、企業収益は底堅く推移しており、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果により緩やかな回復が見られます。一方で、不安定な国際情勢、金融資本市場の変動の影響や米国の通商政策をめぐる動向等、先行きは依然として不透明な状況が続いております。 当社グループが属する情報サービス産業においては、企業や自治体におけるクラウド移行が加速し、クラウドがソフトウェア市場全体をけん引する構図へとシフトしております。また、生成AIやAIエージェントの導入に関する取組みが本格化するとともに、既存ERPシステムのサポート期限到来を背景としたERPのモダナイゼーション及び周辺システムへの投資も拡大しております。これらを背景に、IT投資は引き続き拡大していくものと予想しております。 このような中、当社グループは、「世界中のデータをつなぎ、誰もがデータを活用できる社会を作る」をミッションとし「4つのシフト(事業シフト・技術シフト・組織シフト・人材シフト)」を戦略として掲げ、HULFT事業・データプラットフォーム事業を中心としたデータ連携ビジネスの更なる拡大に取組んでおります。 当連結会計年度における当社グループの業績は、下表のとおりです。 (単位:百万円) 売上高営業利益経常利益親会社株主に帰属する当期純利益当連結会計年度21,9171,6021,6201,086前連結会計年度24,3832,1412,1601,506増減率△10.1%△25.2%△25.0%△27.9% 減収の主な要因は、システム受託事業におけるシステム開発案件の減少等によるものです。一方で、成長領域と位置付けているデータプラットフォーム事業は順調に拡大しており、当社グループが事業シフト進捗を測る指標として設定しているデータ連携ビジネス売上比率は、58.2%(前期比5.6ポイント増)となりました。減益の主な要因は、売上高の減少に加えて、開発を進めていた一部プロジェクトに高負荷が発生したことにより、この立て直しに必要な今後の開発コストも含め、受注損失引当金繰入額439百万円を売上原価に計上したこと等によるものです。 前連結会計年度において、報告セグメントは「HULFT事業」、「データプラットフォーム事業」、「流通ITサービス事業」、「フィナンシャルITサービス事業」としておりましたが、当連結会計年度より「流通ITサービス事業」と「フィナンシャルITサービス事業」を統合し、セグメント区分は「HULFT事業」、「データプラットフォーム事業」、「システム受託事業」に変更しております。 当社は、事業戦略の一環として「組織シフト」を掲げ、機能別組織への改組を通じて、エンジニア間の相互連携を強化し、これまで顧客業種ごとに行われていたシステム受託ビジネスを横断的に展開できる体制を整えてまいりました。流通ITサービス事業における大型案件が前連結会計年度に終息したことを受けて、組織リソースの効率化を図り、これまで以上に適切な意思決定を行うために、セグメント区分の変更をすることとしました。 前連結会計年度との比較・分析は、変更後の名称・区分により行っております。 当連結会計年度におけるセグメント別の業績は次のとおりであります。以下、セグメント間取引については相殺消去しておりません。(単位:百万円) 売上高セグメント利益又は損失(△)前連結会計年度当連結会計年度増減率前連結会計年度当連結会計年度増減率HULFT事業9,9989,755△2.4%4,4784,032△10.0%データプラットフォーム事業2,8283,0046.2%△2,605△3,346-システム受託事業11,5559,156△20.8%268916241.4%計24,38321,917△10.1%2,1411,602△25.2%調整額------合計24,38321,917△10.1%2,1411,602△25.2% (HULFT事業) 当事業では、国内におけるデータ連携ソフトウェアのスタンダードである当社の主力製品「HULFT」、「DataSpider Servista」及び関連製品の販売・サポートサービスを提供しております。 売上高は、9,755百万円(前期比2.4%減)となりました。減収の主な要因は、ライセンス売上の減少等によるものです。これは、前期に発生したような大型案件の受注が減少したこと等によるもので、ライセンス売上は前期比15.2%減となりました。一方で、サポートサービスの更新は順調に推移しており、サポートサービス売上は、前期比5.8%増となりました。営業利益は、売上高減少に伴う減益及びデータ連携ビジネスへの営業リソースの再配分に伴う販売費及び一般管理費の増加等により、4,032百万円(同10.0%減)となりました。 (データプラットフォーム事業) 当事業では、当社の強みである「HULFT」、「DataSpider Servista」及び日本発iPaaS「HULFT Square」を活用し、企業内・企業間のシステムとSaaSのデータを連携することで、業務効率化及び経営刷新を図るサービスを提供しております。 売上高は、3,004百万円(前期比6.2%増)となりました。増収の主な要因は、「HULFT Square」の売上増加によるものです。生成AIの進化等を背景としたデータ利活用の促進や、レガシーシステムのマイグレーション等のニーズを取り込み、エンタープライズ企業を中心に「HULFT Square」の導入が拡大いたしました。この結果、当連結会計年度における「HULFT Square」の売上は、前期比113.8%増となりました。一方で、データ連携ビジネスへの営業リソースの再配分に伴う販売費及び一般管理費の増加及び開発を進めていた一部プロジェクトに高負荷が発生したことにより、この立て直しに必要な今後の開発コストも含め、受注損失引当金繰入額439百万円を売上原価に計上しております。この結果、3,346百万円の営業損失(前連結会計年度は2,605百万円の営業損失)となりました。 (システム受託事業) 当事業では、主に金融・流通小売業向けに、情報処理サービス、システム開発・運用サービスを提供しております。 売上高は、9,156百万円(前期比20.8%減)となりました。減収の主な要因は、システム開発案件の減少等によります。営業利益は、916百万円(同241.4%増)となりました。増益の主な要因は、データ連携ビジネスへの営業リソースの再配分に伴うコスト低減等によります。 (トピックス)・「HULFT Square」の導入拡大当社グループは、「世界中のデータをつなぎ、誰もがデータを活用できる社会を作る」というミッションのもと、自社製品を通じてお客様のデータ・AI活用やレガシーシステムのモダナイゼーションを支援しております。当連結会計年度においては、8件の導入事例を公表いたしました。2026年1月から3月にかけては、日本航空株式会社・JALデジタル株式会社、株式会社横浜銀行における「HULFT Square」の導入事例を発表し、順調に導入実績を拡大しております。 ・「DataSpider Servista 5」を2026年2月より提供開始 2026年2月9日、オンプレミス向けデータ連携プラットフォーム「DataSpider Servista 5」の提供を開始しました。本製品は、ノンプログラミングでクラウドサービス(SaaS含む)や業務アプリケーション等、さまざまなシステム間のデータ連携を実現します。Java21への基盤刷新により大規模データ処理の安定性が向上したほか、開発環境のユーザビリティも改善しました。今後、「HULFT Square」との連携を強化し、レガシーシステムとモダン環境間のデータ連携とAI・データ活用を推進してまいります。 ・当社グループ子会社によるAI分野での戦略提携 米国子会社Saison Technology International, Inc.は、エージェント型AIプラットフォームを提供するOpnova社及び検索拡張生成(RAG)分野のVectara社とそれぞれ戦略的パートナーシップを締結しました。当社のデータ連携技術と各社の先進的なAI技術を組み合わせることで、業務自動化や対話型AIなど、金融・製造業等の顧客における生産性向上とセキュアなAI活用を支援してまいります。 (今後のセグメント開示について) 当社は、当連結会計年度において機能別組織を採用しておりましたが、翌連結会計年度より、事業の採算性と全社に関わる製品サービス開発・運用機能を両立した事業別組織と機能別組織のハイブリッド体制に変更します。この変更に伴い、事業体制とセグメント区分を一致させるため、「データプラットフォーム事業」の一部の事業を「システム受託事業」に組替します。 当連結会計年度の財政状態の概要は次のとおりであります。 a.資産 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末より152百万円増加し、21,331百万円となりました。主な増加要因は、退職給付に係る資産が同722百万円増加したこと、契約資産が同220百万円増加したこと等によるものであります。また、主な減少要因は、売掛金が同403百万円減少したこと、ソフトウエアが同228百万円減少したこと、未収還付法人税等が同124百万円減少したこと等によるものであります。 セグメントごとの資産は、次のとおりであります。(HULFT事業) 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末より472百万円減少し、3,192百万円となりました。主な減少要因は、売掛金が同268百万円減少したこと等によるものであります。 (データプラットフォーム事業) 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末より43百万円増加し、1,313百万円となりました。主な増加要因は、契約資産が同134百万円増加したこと等によるものであります。 (システム受託事業) 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末より83百万円減少し、2,396百万円となりました。主な減少要因は、流動資産のその他に含まれる前払費用が同106百万円減少したこと等によるものであります。 b.負債 負債合計は同258百万円増加し、7,203百万円となりました。主な増加要因は、未払法人税等が同491百万円増加したこと等によるものであります。また、主な減少要因は、流動負債のその他に含まれる未払消費税等が同277百万円減少したこと、前受金が同198百万円減少したこと、流動負債のその他に含まれる未払金が同149百万円減少したこと等によるものであります。 c.純資産 純資産合計は同106百万円減少し、14,128百万円となりました。この要因は、利益剰余金が、剰余金処分による配当財源への割当てにより同1,457百万円減少した一方で、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により同1,086百万円増加したこと等によるものであります。 以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末より1.0ポイント減少し、66.2%となりました。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より60百万円減少し、12,765百万円となりました。各キャッシュ・フローの増減状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果得られた資金は1,739百万円(前連結会計年度は1,188百万円の獲得)となりました。 主な増加要因は、税金等調整前当期純利益が1,594百万円となったこと、減価償却費738百万円を計上したこと、受注損失引当金が234百万円増加したこと、売上債権及び契約資産が189百万円減少したこと等によるものであります。また、主な減少要因は、法人税等220百万円を支払ったこと、その他の負債に含まれる未払消費税等が277百万円減少したこと等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果使用した資金は384百万円(前連結会計年度は249百万円の使用)となりました。 主な減少要因は、投資有価証券の取得により212百万円を支出したこと、ソフトウェア開発やハードウェア購入等に185百万円を支出したこと等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は1,458百万円(前連結会計年度は1,460百万円の使用)となりました。 主な減少要因は、配当金の支払1,456百万円があったこと等によるものであります。 ③ 生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称前連結会計年度(自 2024年4月 1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月 1日至 2026年3月31日)増減生産高(千円)生産高(千円)生産高(千円)増減率(%)HULFT事業9,998,7669,755,605△243,161△2.43データプラットフォーム事業2,828,9993,012,649183,6496.49システム受託事業11,553,3449,161,358△2,391,985△20.70合計24,381,11021,929,613△2,451,496△10.05(注) 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しておりません。 b.受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称前連結会計年度(自 2024年4月 1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月 1日至 2026年3月31日)増減受注高(千円)受注残高(千円)受注高(千円)受注残高(千円)受注高(千円)受注残高(千円)HULFT事業10,896,0784,861,7909,975,3294,747,543△920,749△114,247データプラットフォーム事業3,203,4871,113,3783,059,4931,168,104△143,99454,725システム受託事業9,757,1104,868,4138,627,6124,190,705△1,129,498△677,707合計23,856,67610,843,58221,662,43410,106,353△2,194,242△737,229(注) セグメント間の取引については相殺消去しておりません。 c.販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称前連結会計年度(自 2024年4月 1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月 1日至 2026年3月31日)増減販売高(千円)販売高(千円)販売高(千円)増減率(%)HULFT事業9,998,7669,755,605△243,161△2.43データプラットフォーム事業2,828,4773,004,767176,2906.23システム受託事業11,555,9919,156,983△2,399,007△20.76合計24,383,23521,917,356△2,465,878△10.11(注)1 セグメント間の取引については相殺消去しておりません。また、セグメント間の振替高を含めて表示しております。2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2024年4月 1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月 1日至 2026年3月31日)販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)株式会社クレディセゾン6,935,72428.46,826,28531.1 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日時点において当社グループが判断したものであります。 ① 当連結会計年度の財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容・「当連結会計年度の経営成績等」及び「セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況」に関する分析・検討内容 「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。 ・経営成績に重要な影響を与える要因 「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報・キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容 「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 ・資本の財源及び資金の流動性 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、外注費や労務費等の製造経費、人件費や借地借家料等の販売費及び一般管理費によるものであります。投資を目的とした資金需要は、設備投資、国内及び海外拠点における製品開発、研究開発投資等によるものであります。運転資金及び投資資金は、主として自己資金で調達しております。 なお、当連結会計年度末における有利子負債残高は、リース債務4百万円となっております。また、現金及び現金同等物の残高は12,765百万円となっております。 ③ 重要な会計方針及び見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。 連結財務諸表の作成に際し、当連結会計年度末日における資産・負債の報告数値及び当連結会計年度における収入・費用の報告数値に影響を与える見積りは、過去の実績や当社グループを取り巻く環境等に応じて合理的と考えられる方法により計上しておりますが、見積り特有の不確実性があるために実際の結果は異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、特に下記の会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断等に影響を及ぼすと考えております。 a.市場販売目的のソフトウェアの減価償却の方法 市場販売目的のソフトウェアの減価償却は、製品ごとに未償却残高を、見込販売収益を基礎として当連結会計年度の実績販売収益に対応して計算した金額と残存有効期間に基づく均等配分額のいずれか多い金額で償却を行うものとしております。見込販売収益が減少した場合、ソフトウェアの減価償却費が増加する可能性があります。 b.固定資産の減損 固定資産については、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、減損処理の要否を検討しております。資産計上したサーバー等のハードウェアやサービスの提供に用いるソフトウェア、開発仕掛中のソフトウェア等について、事業環境の悪化や開発コストの増加等で当初想定した投資回収が見込めなくなり、減損の必要性を認識した場合には、固定資産の減損処理を実施する可能性があります。 c.繰延税金資産の回収可能性 繰延税金資産は毎期、過去の課税所得の推移や将来の課税所得の見込等を勘案し、回収可能性を慎重に検討し計上しております。回収の実現性が低いと判断した場合には適正と考えられる金額へ減額する可能性があります。 d.進捗度の見積りに基づく収益認識及び受注損失引当金 請負契約等の顧客に対して成果物の引き渡し義務を伴う受託システム開発については、合理的に履行義務の充足に係る進捗度を見積ることができる場合には、当該進捗度に基づき一定期間にわたり収益を認識しております。 履行義務の充足に係る進捗度の見積りにあたっては、見積原価総額に対する実際発生原価の割合により測定し、それに基づき収益を認識しております。見積原価総額は、主として開発工数と工数単価により見積もられる労務費及び外注費等によって構成されております。プロジェクトの開発工数は、プロジェクトを構成する機能開発ごとに、過去の類似する開発実績を基礎として、その他プロジェクト固有の特性、遂行体制、納期、進捗状況等を総合的に勘案して見積もっております。 また、当連結会計年度末において将来の損失が見込まれ、かつ、当該損失額を合理的に見積ることが可能なものについては、翌連結会計年度以降に発生が見込まれる損失額に対して、受注損失引当金を計上しております。 受託システム開発は、契約ごとの個別性が強く、顧客要望の高度化、プロジェクトの複雑化や完成までの事業環境の変化等によって、当初見積り時には予見不能な作業工数の増加により見積りの修正が必要になることがあります。見積原価総額が大幅に変動した場合には、売上高、受注損失引当金及び売上原価に影響を与える可能性があります。 ④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、中長期において魅力的で稀有な高収益IT企業となり、企業価値を向上させていくことを経営の目標としており、具体的にはROE20%以上を恒常的に達成することを経営指標としております。 当連結会計年度は、「HULFT Square」等製品サービスの開発及び人的資本への投資に関わる費用投下等により、ROEは7.7%となり計画値11.2%を下回る結果となりましたが、今後も目標水準の到達へ向けた経営を意識してまいります。 翌連結会計年度も事業構造の変革期であり、引き続き当社グループの製品サービス開発及び人的資本への費用投下を行うことから、ROEの計画値は7.2%を計画しております。(ROE推移) 2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期2027年3月期計画8.9%8.9%10.5%11.2%7.2%実績9.8%4.2%10.6%7.7%― また、当社グループは、中長期的な企業価値を要因として、株主の最終的な利益に整合した指標であるため、TSR(株主総利回り)を経営指標の1つに設定しております。 評価期間は、2021年3月末を基準(100%)として評価をしており、その推移は次のとおりです。 2022年3月末2023年3月末2024年3月末2025年3月末2026年3月末当社93.2%94.1%105.3%100.2%134.0%同業他社平均※89.4%89.1%107.5%106.6%112.5%※GICS(世界産業分類基準)の4510:ソフトウェア・サービスに属する国内上場企業の平均値 当社グループのTSRは、2024年3月期から当中間連結会計期間において業界平均を下回って推移しておりましたが、当連結会計年度においては業界平均を上回っております。これは、当社グループが注力するデータ連携ビジネスの拡大により市場から高く評価される業態の割合が増加していることが資本市場において認識され始めていることに加え、「アンソロピック・ショック」の影響等によりSaaS・SIer企業の株価が下落した一方で、当社グループはITインフラに近い製品特性をもった事業形態であることや、足元で社会全体のAIの利用促進が当社事業に対しては追い風になることが見込まれること等が当社グループのTSRを押し上げている要因と推察しております。
事業リスク
- 情報システム障害・セキュリティ金融業や流通小売業のシステム受託、クラウドサービス提供を行っているため、システム障害やサイバー攻撃、個人情報漏洩が発生した場合、信用の失墜、顧客喪失、損害賠償につながる可能性があります。ISMS準拠体制やCSIRT構築、セキュリティ教育などで対策を講じています。
- 気候変動・災害の影響地球規模の気候変動は事業環境に変化をもたらす可能性があり、また地震、火災、感染症などの災害によりシステム運用やサポートサービスに重大な支障が生じるリスクがあります。これにより、業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 特定の取引先への依存株式会社クレディセゾン向けの売上高が全体の31.1%を占めており、同社向けの販売額が減少した場合、業績に影響を与える可能性があります。また、主力製品「HULFT」の販売減少も、市場環境の変化や競合激化により業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日時点において当社グループが判断したものであります。 (1)情報システムの支障又は情報セキュリティ及び個人情報保護の不備に関するリスク 当社グループは、金融業、流通小売業のシステム受託事業及び外部パブリッククラウドサービスを利用した自社サービスの提供を行っております。そのため、当社グループは、サービス提供に必要十分な要件を備えたパブリッククラウドサービスの選定及び情報セキュリティや技術面での社員教育に取組んでおりますが、万一、これらの通信ネットワークや電源系統を含む情報システムの支障又はコンピュータウイルスやサイバー攻撃等による個人情報漏洩を含む情報セキュリティ上の不備が生じた場合、当社グループにおいて、信用の失墜、お客様の喪失、損害の賠償等の影響を生じる可能性があります。 当社グループでは、当該リスクへの対応策として、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)に準拠した体制を構築し、グローバルビジネスへの対応のため、GDPR(EU一般データ保護規則)をはじめとする各国/地域の法規制等を考慮した社内規則を定める等、対応強化に努めております。予防策として、CSIRT(Computer Security Incident Response Team)構築、個人情報保護教育、セキュリティインシデント対応手順の整備、定期的な訓練、最新事例による社内への啓発等を実施しており、不正アクセスや情報漏洩につながる設定不備の検知などの対策としてCSPM(Cloud Security Posture Management)サービスを導入するとともに、重要なサービスでは、インシデント検知・通知策を実施しております。 (2)気候変動及び災害に関するリスク 当社グループは、サステナビリティ方針において、地球規模の視点で未来を共創し、持続可能な社会の発展に取組むことを掲げております。地球規模の気候変動は、お客様、ビジネスパートナー及び当社社員の生活基盤を変化させ、ひいては事業環境変化を引き起こすことが考えられます。中長期的視点において、当社サービスがお客様の事業課題改善に貢献し続けるために考慮すべき重要なリスクと考えております。 また、当社グループは、システム運用、サポートサービス運営において、火事、地震、戦争、感染症及びセキュリティ等に関するリスクを認識しております。データセンターにおきましては耐震・耐火等の対策を講じており一定の安全性を確保しておりますが、大地震、火災、その他の自然災害及び設備の不具合、運用ミス等が発生した場合、サービスの提供に重大な支障が生じ、損害賠償や信頼喪失等により、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。また、感染症等によりサポート対応する当社社員やビジネスパートナーが必要なリソースにアクセスできない場合、事業継続が不能となるリスクがあります。 当社グループでは、システム運用、サポートサービスの障害や停止を回避するために、セキュリティ対策、ビジネスパートナーからの情報収集、社外からのリソースへのアクセス経路の確保、社内教育の充実等の諸施策を実施しております。なお、当対策はシステム運用、サポートにとどまらず、システム開発、パッケージ販売及び社内のバックヤード部門全てに実効性のあるものとしております。 (3)技術者の確保、育成に関するリスク 情報システムの設計、構築等は、知識集約型の業務であると同時に労働集約的な面があり、事業拡大のためには一定水準以上のスキルを有する優秀な技術者の確保が不可欠なものと認識しております。現時点では、当社グループの人事制度・教育制度により、必要な技術者は確保されておりますが、労働市場の逼迫により当社グループが必要とする優秀な技術者又は労働力を確保できない場合、テレワーク環境における入社者のフォローが不足した場合、又は当社グループの従業員が大量に退職した場合には、当社グループの事業展開が制約される可能性があります。 当社グループでは、当該リスクへの対応策として、応募から面接・入社までの過程における当社グループ社員との接点増強によるミスマッチの最小化、オンラインのみならず対面での社内イベント開催によるリアルコミュニケーションの活性化、エンジニア等専門職や育児・介護等のライフイベントを迎えた社員のための多様なキャリアパスや働きやすい制度・環境作りに努めております。 (4)受託開発に関するリスク 当社グループは、一定の規模以上の受託開発プロジェクトに対し「当該プロジェクトに関与しない者による見積りの適正性に関するレビュー」を実施するとともに、プロジェクト開発手法の標準化推進、プロジェクト管理者の育成等、プロジェクトの品質向上及び管理体制の強化に継続して取組んでおります。しかしながら、受託開発プロジェクトでは、受託時に適正な採算が見込まれると判断したプロジェクトであっても、開発段階におけるプロジェクト管理の問題、想定外の開発範囲の拡大及び作業工数の増加等の理由により不採算プロジェクトとなることがあり、その場合、受注損失の計上や納期遅延に伴う損害の賠償、関連する資産に係る減損損失の計上等、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 当社グループでは、当該リスクへの対応策として、プロジェクト審議会による提案/プロジェクト計画/プロジェクト実行中のチェック(同一基準でプロジェクト状況を確認できるチェックシート(プロジェクト審議会チェックシート)導入)、関連規則等の整備、全社開発標準・開発手順の浸透等を実施しております。また、規則/手順どおりにプロジェクトが実施されているか定期的なモニタリングを実施しております。 (5)新規製品・サービスのためのソフトウェア開発に関するリスク 当社グループは、市場競争力を強化・維持するための重要な投資として自社サービス・ソフトウェアの開発に注力しておりますが、特に新規サービスの開発は不確実性も高く将来収益計画の下方修正又は開発計画の遅延・コスト増等により、投資回収計画が当初計画に達しない見込みとなった場合には、固定資産に係る減損損失を計上する可能性があります。 当社グループでは、当該リスクへの対応策として、プロジェクト審議会、マイルストーンレビュー等によるプロジェクト進捗のモニタリング、関連規則等の整備、モダン開発の推進等を実施しております。また、経営会議では、お客様ニーズ把握のため、新規案件の状況等について、情報共有を実施しております。 (6)特定の取引先の動向及び主力製品の販売状況に関するリスク 当社グループは、株式会社クレディセゾン向けの売上高が売上高全体の31.1%(当連結会計年度)を占めており、当該企業向けの販売額が縮小した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。また、当社グループが販売するソフトウェア製品のうち、最も売上高の高い「HULFT」について、市場環境の変化や競合の激化等により販売が減少した場合、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、経営方針に掲げている新技術・新領域への事業展開を推進し、新たな市場・顧客へより収益性の高い事業を展開することで、当該リスクへの対応を図ってまいります。 (7)知的財産に関するリスク 当社グループの主力製品である「HULFT」「DataSpider Servista」「HULFT Square」等の販売において、グローバル展開とお客様DX領域への注力を推進しております。このような新技術・新領域へ事業を展開するうえで、当社グループでは独自の技術・ノウハウ等の保護・保全や第三者の知的財産権を侵害しないよう十分な注意を払っておりますが、一部地域の法的制度の違い等により、知的財産権に関する問題が起きる可能性があります。これにより、他者の保有する知的財産権を侵害したとして、損害賠償請求を受ける可能性があります。また、知的財産権等の保有者よりライセンス等を受けられず、その結果、特定の技術、商品、又はサービスが提供できなくなる可能性があります。いずれの場合も当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、このようなリスクを回避するために、コンプライアンス担当部門及びリスク管理担当部門を中心とした他社の知的財産の確認及び当社グループが保有する知的財産の適切な管理を実施しております。 (8)為替変動に関するリスク 当社グループは、海外拠点への製品サービス提供や開発委託等グループ内の取引及び海外ベンダーのサービス利用等グローバルな企業活動において、急激な為替変動が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。