事業の概要
- コンサル・システム開発ビジネスブレイン太田昭和は、企業が抱える経営課題に対し、会計分野を中心にコンサルティングサービスを提供しています。具体的には、国際会計基準(IFRS)への対応支援、株式上場(IPO)支援、内部統制(J-SOX)対応、電子帳簿保存法対応など、専門性の高い領域で企業の業務改善をサポートし、その対価として収益を得ています。
- システム導入・開発コンサルティングと並行して、企業の業務効率化を支援するシステム開発も手掛けています。会計パッケージ「ACT-Potentia」や連結会計システム「STRAVIS」といった自社製品の提供に加え、顧客のニーズに合わせたオーダーメイドのシステム開発も行っています。これにより、企業のデジタル変革(DX)を推進し、システム導入・開発費用が主な収益源となります。
- BPOサービス提供企業の経理・財務、人事・総務といったバックオフィス業務を代行するビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)も重要な事業です。特に「High Value BPO」として、RPA(ロボットによる自動化)やBPR(業務改革)を組み合わせた高付加価値サービスを提供し、顧客企業の業務負担軽減とコスト削減に貢献することで、サービス利用料を収益としています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- コンサルティング・システム開発事業この事業は、企業の経営課題解決を支援するコンサルティングと、それを実現するためのシステム開発・導入を主な内容としています。会計基準対応、IPO支援、内部統制、DX推進など多岐にわたるサービスを提供し、売上高は171.24億円、営業利益は8.68億円と、同社の主要な収益源であり稼ぎ頭となっています。
- マネージドサービス(BPO)事業企業の経理・財務、人事・総務などのバックオフィス業務を代行するビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)を提供しています。RPAやBPRを組み合わせた高付加価値サービス「High Value BPO」で差別化を図っていますが、売上高61.86億円に対し、営業利益は-0.57億円と赤字であり、収益性の改善が課題となっています。
- 事業構成と収益性同社の事業は大きく分けて「コンサルティング・システム開発」と「マネージドサービス(BPO)」の二つで構成されています。コンサルティング・システム開発事業が売上・利益ともに大きく貢献している一方で、マネージドサービス(BPO)事業は売上規模は大きいものの、現時点では利益貢献ができていません。全体の収益は、コンサルティング・システム開発事業の好調さに支えられている状況です。
FY2017 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| ConsultingAndSystemIntegrationService | 事業 | 171 | 9 | 5.1% |
| ManagedServiceBPO | 事業 | 62 | -1 | -0.9% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(㈱ビジネスブレイン太田昭和)、連結子会社13社、持分法適用会社2社により構成されており、その主な事業内容と当社グループ各社の位置付けは、次のとおりであります。なお、次の3事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記」に掲げるセグメントの区分と同一であります。また、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 5.セグメント情報 (1)報告セグメントの概要」に記載のとおりであります。事業サービス内容主担当会社コンサルティング・システム開発経営会計コンサルティング○ IFRSおよび会計基準対応 IFRS対応支援、新収益認識基準対応コンサルティング○ IPO支援(株式上場支援)○ 内部統制(J-SOX)対応 内部統制(J-SOX・不正防止)対応支援、IT統制対応支援○ 電子帳簿保存法、e文書法、ペーパーレス対応 e文書法・ペーパーレス対応支援、電子帳簿保存法対応支援○ 業務改革支援(BPR支援) 決算早期化、予算管理、SSC構築支援サービス、原価計算・原価 管理、調達購買管理○ 決算業務支援○ 人事・組織コンサルティング 人事制度構築支援、人事制度再構築マスタープラン策定セッショ ン、人的資本経営支援サービス、シニア人事制度構築支援、タレン トマネジメント実効化支援、採用活動改善コンサルティング、新人 材開発体系構築サービス、人事労務アドバイザリーサービス○ 事業計画立案・管理 事業計画策定支援、事業性評価○ 連結経営管理基盤構築 連結予算管理、経営情報管理、連結資金管理、統合マスター管理、 連結原価管理、連結業績管理、連結会計、プロジェクト会計、内部 取引管理、連結経営管理基盤グランドデザイン○ システムコンサルティング DX業務調査サービス、DXシステム診断サービス、バックオフィ ス業務診断サービス、DXグランドデザイン策定サービス、PMO 支援コンサルティング、システム導入支援○ RPA・BA(デジタルコンサルティング) Analytica Framework、AI・アナリティクス、プロセスイノベー ションサービス、ビジネスアナリティクストレーニングサービス○ M&A M&A、PPA(取得原価の配分)○ その他 経理パートナーサービス、情報セキュリティ・サイバーセキュリテ ィ、個人情報保護法対応支援製品・ソリューション○ 会計パッケージ ACT-Potentia、ACT-NetPro、ACT-V、SuperStream-NX、STRAVIS、 DivaSystem、Biz∫、multibook○ エンタープライズ・ソリューション mcframe7、Qlik Sense、ACT-Horizon、ACT-Journal CONNECT、 BizForecast、Data Delivery、intra-mart○ デジタルトランスフォーメーション(DX) 在宅ソリューション、WinActor、BizRobo!、DX Suite○ 業務別・業種特化型テンプレート 工事原価管理テンプレート、調達・購買テンプレート、プロジェク ト管理テンプレート、会計テンプレート○ 製品向けテンプレート Biz∫会計導入テンプレート、BizForecastプロジェクト管理テンプ レート、Front One、Biz∫プロジェクト管理テンプレート○ エンジニアリング分野のソリューション PLMconsole、PARTsolutions、CADシステム、PDMシステム○ ローコード開発システム 楽々Framework 当社 同上 同上 当社及びグローバルセキュリティエキスパート㈱当社 同上 同上 同上 同上 当社、グローバルセキュリティエキスパート㈱及び㈱BSC 当社 同上 当社及びグローバルセキュリティエキスパート㈱ 当社 同上 同上 同上 同上 ㈱PLMジャパン及び㈱フレスコ㈱BSC 事業サービス内容主担当会社SES共創ビジネス○ 証券・金融系システム・ソリューション ○ 産業系システム・ソリューション システム開発、アプリ開発、Web制作、インフラ構築、ヒューマン サポート(企業人材支援)、システムサポート(ヘルプデスク)、 コールサポート(BPOコールセンター)㈱ファイナンシャルブレインシステムズ㈱ジョイワークス及び㈱トゥインクル BPO&マネージドサービスHigh Value BPOサービス○ High Value BPO ○ BPO+RPA ○ BPO+BPR ○ BPO+OCR○ BPO+テレワーク 領域別BPOサービス○ 経理・財務BPO ○ 人事・総務BPO ○ 人事給与総合サービス○ バックオフィス複合BPO○ 日本企業海外現地法人向けBPO ○ ペイメントBPO○ ヘルプデスクBPO○ マネージドサービス 当社及び㈱BBSアウトソーシング熊本 当社、㈱EPコンサルティングサービス及び㈱BBSアウトソーシング熊本 同上 当社 同上BUSINESS BRAIN SHOWA-OTA VIETNAM CO.,LTD.当社㈱テクノウェアシンク㈱BBSマネージドサービス 事業の系統図は以下のとおりであります。 (注)1.矢印は事業の流れを示しております。2.その他の持分法適用会社2社は、重要性が乏しいため上図に記載しておりません。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い SI、システム開発、マネージメントサービス(BPO)で価格競争が激しい |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 会計分野を中心としたコンサルティングやソフトウェア開発の専門知識、技術革新への対応力 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 軽い(資本不要) |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:情報セキュリティ、機密情報及び個人情報の漏洩 / 景気動向による設備投資の変動 / 価格競争の激化
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 5 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
長年の実績と顧客からの信頼は無形資産となり得るが、具体的な特許やブランド力は限定的。特定の業務システム開発におけるノウハウ蓄積は存在する。
スイッチングコスト★★☆☆☆
基幹システムや業務特化型システムは導入・移行にコストと時間がかかるため、一定のスイッチング・コストが発生する。しかし、競合ソリューションへの移行可能性は否定できない。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
ネットワーク効果が働くようなプラットフォームビジネスではないため、スコアは0とする。
コスト優位★☆☆☆☆
特定のニッチ市場に特化しているため、その分野では効率的なオペレーションが可能かもしれないが、業界全体でのコスト優位性は見られない。
規模の経済★☆☆☆☆
情報通信業の中でも特定のシステム開発・運用に特化しており、業界全体をカバーする規模の経済性は限定的。ニッチ市場での一定のシェアは存在する。
- 専門性と実績同社は、会計分野に特化したコンサルティングとシステム開発において長年の実績と専門知識を有しています。IFRS対応やIPO支援、内部統制など、高度な専門性が求められる領域で顧客企業の信頼を得ており、これが他社との差別化要因となっています。特に会計基準変更などの外部環境変化に対応できるノウハウは強みです。
- 多様なソリューション自社開発の会計パッケージや連結会計システムに加え、RPAやAIを活用したデジタルコンサルティング、さらにはM&A支援まで、幅広いソリューションを提供しています。これにより、顧客企業の多様なニーズにワンストップで対応できる体制を構築しており、顧客の囲い込みや継続的な取引に繋がりやすいと考えられます。
- BPOによる差別化単なる業務代行に留まらず、「High Value BPO」としてRPAやBPRを組み合わせた高付加価値なBPOサービスを提供しています。これにより、価格競争が激しいBPO市場において、より専門的で高度なサービスを提供することで差別化を図り、顧客企業に長期的な価値を提供できる点が競争優位性となっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針と中長期的な経営戦略及びその実行状況(会社の経営の基本方針と長期ビジョン)当社グループは既に50年を超える社歴がありますが、今後新たに50年間成長・発展させ、100年企業として存続させることが現経営陣の使命であると考えております。そのために、「企業理念」に沿った活動を実践することで、お客様、取引先、株主、従業員等のすべてのステークホルダーを含む、社会全体と共に当社グループの持続的な成長・発展を実現することを目指してまいります。 当社グループでは、「お客様の企業価値の向上を通して、社会に貢献する」「お客様の発展の原動力となる」「お客様の利益増加に貢献する」を経営理念としています。次に、経営方針ですが、当社グループに経営方針として定められたものはありません。一方で、創業者山﨑の経営哲学が「創業者の言葉」として、マネジメント層に沁みついています。その中でもグループ全体で連携・協働をはかりながら事業展開・発展を目指す「八ヶ岳経営」、お客様に導入する際に適切な時期に適切なソリューションを提供するための「波乗り経営」、また単純なサービスや商材を提供するのではなくそれらを組み合わせてお客様が本来求める高い次元の価値を提供する「ケーキを売る」など、創業者の言葉を大切にして経営に努めております。最後にビジネスモデルです。当社グループは、お客様の現状把握や企画などを支援するコンサルティングサービス、実際の情報技術の活用支援やシステムの導入、さらにマネージメントサービスでお客様の業務のアウトソーシングを行っております。これらのサービスをシームレスに提供し、お客様の業務のさらなる改善と効率化を実現する「BBSサイクル」を提供しています。それぞれの事業分野に競合企業は存在しますが、これらのサービスをシームレスに提供できるのは当社グループだけであると考えています。 当社グループは、変化する時代と、変化しない当社グループの基本理念を照らし合わせ、2030年度のゴールをBBSになぞらえたGoal2030を設定しております。また、数値目標として、連結売上収益1,000億円、連結事業利益100億円を設定しております。 (経営環境)当社グループは、主として日本国内で事業活動を展開しております。日本におけるコンサルティング、システム開発、BPO・アウトソーシング業界については、中長期的なトレンドとして生産年齢人口の減少が進む中で、各企業では、不足人材を、新技術やシステムを活用し省力化を図ること、BPOやアウトソーシング等のサービスを活用し業務を社外に切り出すことにより対応しなければならないことから、安定的に市場は拡大すると見込まれます。当社グループは、BBSサイクルにより他社との差別化をはかり、市場拡大を上回る成長を目指してまいります。 (AIの進展と人財不足の影響)昨今の「AIの急速な発展」と「慢性的な人財不足」の影響に対処するため、AIを積極的に使いこなし、半歩先行く企業として、AI活用型のビジネスを展開していく必要があります。AI等への先行投資により、人財依存型ビジネスから脱却しAIを活用した高付加価値型ビジネスへの転換を進めて参ります。 (中期経営計画BBS2026 成長戦略/資本財務戦略) SI市場のマーケット予測によると、SaaS市場は年平均12%の成長率が見込まれるのに対して、パッケージ市場はほぼ横ばいと予測されています。成長が見込まれるSaaSビジネスとしては、自社開発のツールである「次世代基盤」を基にしたソリューション開発など、新サービスを積極的に投入していきます。一方横ばいが予測されているパッケージビジネスは、BBSサイクルという当社グループ独自のビジネスモデルを、しっかりと回すことによってSaaSに対抗できるソリューションを提供します。SaaSは、お客様にとって資産や保守体制を社内に持つ必要が無いというメリットがある一方で、カスタマイズの自由度が低いというデメリットもあります。当社グループが提供するソリューションはSaaSに対しても決して負けない競争力があると考えています。BPO&マネージドサービスの成長戦略です。BPOのマーケットは、2~3%の成長が予測されており、安定的なマーケットと言えます。このような環境下で、当社グループは市場成長を超える売上拡大を目指していきます。短期間でBPOをしたいお客様には、BPaaSによるサービス提供を推進していきます。Bulas等自社システムを強化し、人事給与分野でのBPaaSを拡大するとともに、経理業務のBPaaSにも取り組んでいきます。一方、大規模BPOのマーケットでは、従来のHigh Value BPOを継続してお客様に提供します。税務、会計、人事等の専門知識に加え、ITのノウハウを活用し、高付加価値、高効率なサービスで競争優位を確立します。そして将来的には「日本の経理部・人事部」と認知されるような、総合バックオフィスサポーターを目指します。 資本・財務戦略については、資本コストと株価を意識した経営を引き続き推進いたします。BBSグループでは、従来から、手元資金をM&A等の成長投資に振り向けつつ、配当性向の引き上げや自社株買いの実施など、成長と株主還元のバランスを保った経営を進めてまいりました。しかし、前々期にGSX社の関連会社化に伴い自己資本が大きく膨らんだ結果、資本効率を示す指標に大きな変動がありました。このためBBS2026では、ROEを12%まで戻すことを目標にしております。これらのKPIを達成することで、資本効率を示す指標であるROE、PBRの達成をはかってまいります。 (中期経営計画BBS2026の進捗状況)当社グループは、中期経営計画2026の2年目に当たる当連結会計年度にて、受注が426億円(対前連結会計年度比+5.6%)、売上収益は421億円(対前連結会計年度比+8.5%)、事業利益も34億円(対前連結会計年度比+18.4%)と順調に推移いたしました。中期経営計画BBS2026にて成長・資本効率・投資の3分野でKPIを設定し、戦略的なパフォーマンス管理を実施しております。成長目標に関するKPIは売上高成長率については受注高、売上収益、事業利益のいずれについても大きな成長を遂げております。売上高事業利益率、ROEについては着実に伸長しておりますが、M&A投資の進展がなく売上高CAGRは目標未達となっています。当社独自のKPIとして設定したBBSサイクル率においては着実に伸長していますが年度目標は未達となっております。イノベーションを促進するための女性管理職比率については、伸び悩んでおりますが、比率を上げるために次世代の管理職育成プログラムを実施し、改善に努めています。研究開発投資においては新たな製品に注力しており、当社独自のローコードフレームワークにて、外部環境の変化に対応可能な新たなシステム基盤を開発いたしました。いわゆるFit to Standardでは対処できない、お客様に寄り添ったソリューションを提供し、さらなる成長に寄与するものと考えております。 (2) 優先的に対処すべき課題と対処方法 当社グループでは、2024年4月から3年間の新中期経営計画『BBS2026 - Evolving Innovations - 』をスタートしております。この中期経営計画により飛躍的な成長への道筋を構築し、Goal2030の達成を確かなものにしたいと考えておりました。 業績は概ね増収増益基調で推移しておりますが、昨今、当社を取り巻く事業環境は急速に変化してきております。具体的には、①AIの急速な進化、②慢性的な人財不足、③開発手法や品質基準、④安価なパッケージソフトウェアの台頭、等が挙げられます。これらの変化に早期に対応していかないと、Goal2030の達成が難しいと考えております。このようなことから、第60期は新中期経営計画の最終年度に当たりますが、Goal2030の達成を見据え、現在当社が直面している諸課題に対応するための先行投資を優先して実施してまいります。 重点項目・重点施策① AIの徹底的な活用ビジネスや日常生活など、あらゆる場面でAIが活用されるようになってきております。当社の基幹産業であるシステム開発やBPOサービス事業も、その脅威に晒されております。必要人財の確保も困難になってきていることから、業務のAI化を強力に進め、人財に依存しない、高収益型のビジネスモデルへの展開を目指します。② 開発手法や品質基準の見直し業務のAI化により、システムの開発手法や品質基準も大きく変わります。これらの変化に対応するため、若手人財の抜擢、育成を強化いたします。開発手法や品質基準につきましても、手法や基準が徹底されていない面があり、品質トラブル発生の原因の1つになっておりましたが、グループ企業および協業パートナーのノウハウも活用・結集し、全面的な見直しを図ってまいります。③ 「Act-Horizon」ビジネスの加速当社がこれまで培ってきたノウハウや技術の集大成となる「Act-Horizon」ビジネスを加速します。BPOサービスやAIエージェントと組み合わせることにより、顧客への提案力を強化し、ソフトウエアパッケージや他社の追随を許さない、より高度なコンサルティングサービスの開発・提供をしてまいります。 これらの投資を第60期に先行的に実施することにより、人財依存型から高付加価値提供型のビジネスモデルへの転換を図り、Goal2030の達成、中長期での企業価値向上を目指してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針と中長期的な経営戦略及びその実行状況(会社の経営の基本方針と長期ビジョン)当社グループは既に50年を超える社歴がありますが、今後新たに50年間成長・発展させ、100年企業として存続させることが現経営陣の使命であると考えております。そのために、「企業理念」に沿った活動を実践することで、お客様、取引先、株主、従業員等のすべてのステークホルダーを含む、社会全体と共に当社グループの持続的な成長・発展を実現することを目指してまいります。 当社グループでは、「お客様の企業価値の向上を通して、社会に貢献する」「お客様の発展の原動力となる」「お客様の利益増加に貢献する」を経営理念としています。次に、経営方針ですが、当社グループに経営方針として定められたものはありません。一方で、創業者山﨑の経営哲学が「創業者の言葉」として、マネジメント層に沁みついています。その中でもグループ全体で連携・協働をはかりながら事業展開・発展を目指す「八ヶ岳経営」、お客様に導入する際に適切な時期に適切なソリューションを提供するための「波乗り経営」、また単純なサービスや商材を提供するのではなくそれらを組み合わせてお客様が本来求める高い次元の価値を提供する「ケーキを売る」など、創業者の言葉を大切にして経営に努めております。最後にビジネスモデルです。当社グループは、お客様の現状把握や企画などを支援するコンサルティングサービス、実際の情報技術の活用支援やシステムの導入、さらにマネージメントサービスでお客様の業務のアウトソーシングを行っております。これらのサービスをシームレスに提供し、お客様の業務のさらなる改善と効率化を実現する「BBSサイクル」を提供しています。それぞれの事業分野に競合企業は存在しますが、これらのサービスをシームレスに提供できるのは当社グループだけであると考えています。 当社グループは、変化する時代と、変化しない当社グループの基本理念を照らし合わせ、2030年度のゴールをBBSになぞらえたGoal2030を設定しております。また、数値目標として、連結売上収益1,000億円、連結事業利益100億円を設定しております。 (経営環境)当社グループは、主として日本国内で事業活動を展開しております。日本におけるコンサルティング、システム開発、BPO・アウトソーシング業界については、中長期的なトレンドとして生産年齢人口の減少が進む中で、各企業では、不足人材を、新技術やシステムを活用し省力化を図ること、BPOやアウトソーシング等のサービスを活用し業務を社外に切り出すことにより対応しなければならないことから、安定的に市場は拡大すると見込まれます。当社グループは、BBSサイクルにより他社との差別化をはかり、市場拡大を上回る成長を目指してまいります。 (AIの進展と人財不足の影響)昨今の「AIの急速な発展」と「慢性的な人財不足」の影響に対処するため、AIを積極的に使いこなし、半歩先行く企業として、AI活用型のビジネスを展開していく必要があります。AI等への先行投資により、人財依存型ビジネスから脱却しAIを活用した高付加価値型ビジネスへの転換を進めて参ります。 (中期経営計画BBS2026 成長戦略/資本財務戦略) SI市場のマーケット予測によると、SaaS市場は年平均12%の成長率が見込まれるのに対して、パッケージ市場はほぼ横ばいと予測されています。成長が見込まれるSaaSビジネスとしては、自社開発のツールである「次世代基盤」を基にしたソリューション開発など、新サービスを積極的に投入していきます。一方横ばいが予測されているパッケージビジネスは、BBSサイクルという当社グループ独自のビジネスモデルを、しっかりと回すことによってSaaSに対抗できるソリューションを提供します。SaaSは、お客様にとって資産や保守体制を社内に持つ必要が無いというメリットがある一方で、カスタマイズの自由度が低いというデメリットもあります。当社グループが提供するソリューションはSaaSに対しても決して負けない競争力があると考えています。BPO&マネージドサービスの成長戦略です。BPOのマーケットは、2~3%の成長が予測されており、安定的なマーケットと言えます。このような環境下で、当社グループは市場成長を超える売上拡大を目指していきます。短期間でBPOをしたいお客様には、BPaaSによるサービス提供を推進していきます。Bulas等自社システムを強化し、人事給与分野でのBPaaSを拡大するとともに、経理業務のBPaaSにも取り組んでいきます。一方、大規模BPOのマーケットでは、従来のHigh Value BPOを継続してお客様に提供します。税務、会計、人事等の専門知識に加え、ITのノウハウを活用し、高付加価値、高効率なサービスで競争優位を確立します。そして将来的には「日本の経理部・人事部」と認知されるような、総合バックオフィスサポーターを目指します。 資本・財務戦略については、資本コストと株価を意識した経営を引き続き推進いたします。BBSグループでは、従来から、手元資金をM&A等の成長投資に振り向けつつ、配当性向の引き上げや自社株買いの実施など、成長と株主還元のバランスを保った経営を進めてまいりました。しかし、前々期にGSX社の関連会社化に伴い自己資本が大きく膨らんだ結果、資本効率を示す指標に大きな変動がありました。このためBBS2026では、ROEを12%まで戻すことを目標にしております。これらのKPIを達成することで、資本効率を示す指標であるROE、PBRの達成をはかってまいります。 (中期経営計画BBS2026の進捗状況)当社グループは、中期経営計画2026の2年目に当たる当連結会計年度にて、受注が426億円(対前連結会計年度比+5.6%)、売上収益は421億円(対前連結会計年度比+8.5%)、事業利益も34億円(対前連結会計年度比+18.4%)と順調に推移いたしました。中期経営計画BBS2026にて成長・資本効率・投資の3分野でKPIを設定し、戦略的なパフォーマンス管理を実施しております。成長目標に関するKPIは売上高成長率については受注高、売上収益、事業利益のいずれについても大きな成長を遂げております。売上高事業利益率、ROEについては着実に伸長しておりますが、M&A投資の進展がなく売上高CAGRは目標未達となっています。当社独自のKPIとして設定したBBSサイクル率においては着実に伸長していますが年度目標は未達となっております。イノベーションを促進するための女性管理職比率については、伸び悩んでおりますが、比率を上げるために次世代の管理職育成プログラムを実施し、改善に努めています。研究開発投資においては新たな製品に注力しており、当社独自のローコードフレームワークにて、外部環境の変化に対応可能な新たなシステム基盤を開発いたしました。いわゆるFit to Standardでは対処できない、お客様に寄り添ったソリューションを提供し、さらなる成長に寄与するものと考えております。 (2) 優先的に対処すべき課題と対処方法 当社グループでは、2024年4月から3年間の新中期経営計画『BBS2026 - Evolving Innovations - 』をスタートしております。この中期経営計画により飛躍的な成長への道筋を構築し、Goal2030の達成を確かなものにしたいと考えておりました。 業績は概ね増収増益基調で推移しておりますが、昨今、当社を取り巻く事業環境は急速に変化してきております。具体的には、①AIの急速な進化、②慢性的な人財不足、③開発手法や品質基準、④安価なパッケージソフトウェアの台頭、等が挙げられます。これらの変化に早期に対応していかないと、Goal2030の達成が難しいと考えております。このようなことから、第60期は新中期経営計画の最終年度に当たりますが、Goal2030の達成を見据え、現在当社が直面している諸課題に対応するための先行投資を優先して実施してまいります。 重点項目・重点施策① AIの徹底的な活用ビジネスや日常生活など、あらゆる場面でAIが活用されるようになってきております。当社の基幹産業であるシステム開発やBPOサービス事業も、その脅威に晒されております。必要人財の確保も困難になってきていることから、業務のAI化を強力に進め、人財に依存しない、高収益型のビジネスモデルへの展開を目指します。② 開発手法や品質基準の見直し業務のAI化により、システムの開発手法や品質基準も大きく変わります。これらの変化に対応するため、若手人財の抜擢、育成を強化いたします。開発手法や品質基準につきましても、手法や基準が徹底されていない面があり、品質トラブル発生の原因の1つになっておりましたが、グループ企業および協業パートナーのノウハウも活用・結集し、全面的な見直しを図ってまいります。③ 「Act-Horizon」ビジネスの加速当社がこれまで培ってきたノウハウや技術の集大成となる「Act-Horizon」ビジネスを加速します。BPOサービスやAIエージェントと組み合わせることにより、顧客への提案力を強化し、ソフトウエアパッケージや他社の追随を許さない、より高度なコンサルティングサービスの開発・提供をしてまいります。 これらの投資を第60期に先行的に実施することにより、人財依存型から高付加価値提供型のビジネスモデルへの転換を図り、Goal2030の達成、中長期での企業価値向上を目指してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 また、当連結会計年度において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度に係る各数値につきましては、暫定的な会計処理の確定の内容を踏まえ分析しております。 (1) 当連結会計年度の経営成績等の状況と経営者による分析① 経営成績 当期の経営成績の概況当連結会計年度における我が国の経済は、雇用、所得環境の改善、インバウンド消費の増加を背景に緩やかな回復を見せる一方で、物価上昇の継続やロシア・ウクライナ情勢、イラン情勢など、依然として景気の見通しが不透明な状況にあります。このような経済環境の中ではありますが、当社グループにつきましては、全体として受注が順調に推移しました。当連結会計年度における当社グループの受注高は42,646百万円(前連結会計年度比5.6%増)、受注残高は13,545百万円(前連結会計年度比4.2%増)となりました。売上収益は、コンサルティング・システム開発事業、BPO&マネージドサービス事業が伸長したことにより、全体として8.5%の増加となりました。売上総利益につきましては、売上収益の増加を上回る10.5%の増加となりました。販売費及び一般管理費については、人件費、不動産賃借料、減価償却費等の増加により、前連結会計年度に比べ7.6%増加となりました。その結果として、当連結会計年度における業績は、売上収益42,100百万円(前連結会計年度比8.5%増)、事業利益3,399百万円(前連結会計年度比18.4%増)、営業利益3,262百万円(前連結会計年度比13.6%増)、税引前利益4,156百万円(前連結会計年度比24.0%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益2,987百万円(前連結会計年度21.0%増)となりました。事業利益は、営業利益から非経常的な要因により発生した損益を除いて算出しております。 セグメントの経営成績は次のとおりであります。セグメント情報については、従来は「コンサルティング・システム開発事業」と「マネージメントサービス(BPO)事業」の2つの事業区分としておりましたが、当連結会計年度より「コンサルティング・システム開発」、「SES共創ビジネス」、「BPO&マネージドサービス」の3つの事業区分に変更しております。これは、当社グループの各事業が拡大する中で従来の区分方法が実態と乖離しつつあることから、現在の事業構造や収益構造を踏まえより事業の実態を反映した区分としたものであります。 コンサルティング・システム開発:経営会計・プロダクトライフサイクル(PLM)及び関連領域におけるコンサルティングを主とした請負型のシステム開発・導入支援・保守 SES共創ビジネス:主として準委任型のシステム開発、SE派遣 BPO&マネージドサービス:人事給与・経理のビジネスプロセスアウトソーシングサービス(BPO)及びコールセンターオペレーター等の派遣、主にパッケージ製品ベンダー等向けの製品保守及び業務アウトソーシングサービスを行うマネージドサービスなお、前連結会計年度の値につきましては、必要な組替をした上で増減コメントを記載しております。 [コンサルティング・システム開発事業]コンサルティング・システム開発事業の当連結会計年度は売上収益23,153百万円(前連結会計年度比11.6%増)、セグメント利益2,428百万円(前連結会計年度比25.5%増)となりました。当連結会計年度の売上収益及び事業利益につきましては、経営会計コンサルティング&ソリューションが大きく伸長したことによるものです。 [SES共創ビジネス事業]SES共創ビジネス事業の当連結会計年度における業績は、売上収益9,150百万円(前連結会計年度比1.9%減)、事業利益418百万円(前連結会計年度比17.2%増)となりました。当連結会計年度の売上収益につきましては、金融向けビジネスが苦戦したものの、事業利益につきましては順調に伸ばすことができました。 [BPO&マネージドサービス事業]BPO&マネージドサービス事業の当連結会計年度における業績は、売上収益10,237百万円(前連結会計年度比11.1%増)、事業利益916百万円(前連結会計年度比1.5%増)となりました。当連結会計年度の売上収益につきましては、マネージドサービスを除き順調に推移をしましたが、事業利益につきましては、経理BPOやオンサイトBPOが好調に推移したものの、人事給与BPOやマネージドサービスの苦戦により、微増という結果となりました。 ② 生産、受注及び販売の実績当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しており、前連結会計年度の数値を変更後のセグメントに組み替えて前年同期増減率を計算しております。詳細については「第5経理の状況 1連結財務諸表等 連結財務諸表等注記 5.セグメント情報」をご参照ください。イ.生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期増減率(%)コンサルティング・システム開発事業(千円)23,273,62211.8SES共創ビジネス事業(千円)9,149,831△2.0BPO&マネージドサービス事業(千円)10,260,58211.4合計(千円)42,684,0358.4 (注)金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。 ロ.受注実績当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(千円)前年同期増減率(%)受注残高(千円)前年同期増減率(%)コンサルティング・システム開発事業23,208,0116.05,317,4552.0SES共創ビジネス事業9,004,943△5.81,241,8823.0BPO&マネージドサービス事業10,433,11616.86,985,5876.2合計42,646,0705.613,544,9244.2 (注)1. セグメント間の取引については相殺消去しております。2. 前期以前に受注した案件で、契約の変更等によりその内容に変更のあるものについては、当連結会計年度の受注高にその増減額を含んでおります。 ハ.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期増減率(%)コンサルティング・システム開発事業(千円)23,105,17611.4SES共創ビジネス事業(千円)8,968,817△2.3BPO&マネージドサービス事業(千円)10,025,52712.8合計(千円)42,099,5208.5 (注)セグメント間の取引については相殺消去しております。 ③ 目標とする経営指標の達成状況 当社グループが目標とする経営指標の達成状況は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (1)会社の経営の基本方針と中長期的な経営戦略及びその実行状況」に記載の通りであります。 ④ 財政状態(資産) 当連結会計年度末の総資産は48,464百万円となり、前連結会計年度末に比べ3,142百万円の増加となりました。 流動資産は、20,523百万円と前連結会計年度末に比べ2,272百万円増加しました。 主な要因としては、現金及び現金同等物の増加1,822百万円、営業債権及びその他の債権の増加527百万円、その他の流動資産の増加82百万円、契約資産の減少186百万円等によるものであります。 非流動資産は、27,941百万円となり、前連結会計年度末に比べ870百万円増加しました。 主な要因としては、使用権資産の増加610百万円、持分法で会計処理されている投資の増加430百万円、のれんの減損による減少131百万円、その他の金融資産の減少242百万円等によるものであります。 (負債) 当連結会計年度末の負債合計額は17,244百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,534百万円の増加となりました。 流動負債は、8,765百万円と前連結会計年度末に比べ824百万円増加しました。 主な要因としては、未払法人所得税等の増加685百万円、営業債務及びその他の債務の増加194百万円、その他の流動負債の増加134百万円、リース負債の減少195百万円等によるものであります。 非流動負債は、8,480百万円と前連結会計年度末に比べ709百万円増加しました。 主な要因としては、リース負債の増加804百万円、退職給付に係る負債の減少66百万円等によるものであります。 (資本) 当連結会計年度末の資本合計は31,220百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,608百万円増加しました。 この主な要因としては、利益剰余金の増加2,101百万円等によるものであります。 ⑤ キャッシュ・フロー 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末比1,822百万円増加の11,730百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその主な要因は、次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果得られた資金は、4,489百万円(前連結会計年度は2,841百万円の収入)となりました。この主な要因としては、税引前利益4,156百万円に加え、減価償却費及び償却費の調整による資金増加1,551百万円、利息及び配当金の受取による資金増加233百万円の一方、法人所得税の支払による資金減少762百万円、営業債権その他の債権の増加による資金減少527百万円等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果得られた資金は、104百万円(前連結会計年度は457百万円の収入)となりました。この主な要因としては、投資の売却、償還による収入703百万円、定期預金の払戻による収入310百万円の一方、定期預金の預入による支出311百万円、有形固定資産の取得による支出220百万円等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は、2,772百万円(前連結会計年度は3,295百万円の支出)となりました。この主な要因としては、自己株式の取得543百万円、配当金の支払額1,186百万円、リース負債の返済による支出1,028百万円によるものであります。 ⑥ 資本の財源及び資金の流動性資金需要と流動性の確保 当社グループの事業活動における資金需要の主なものは、社員の給与や賞与等の人件費、ビジネスパートナーに支払う外注費等の通常の営業費用になります。さらに、当社グループでは、安定的に事業を拡大することを目指しており、そのために必要な人財の確保に要する費用やM&A投資等、事業拡大に向けて積極的に資金を投入する予定です。 これらの資金需要に備えるため当連結会計年度末に11,730百万円の現金及び現金同等物を有しております。さらに、預入期間が3か月を超える定期預金や有価証券・投資有価証券を保有し、中長期的に流動性を確保しつつ効率的な運用を行っております。また、取引銀行2行と当座貸越契約(極度額1,500百万円)を締結し、一時的な資金需要に備えております。 財政政策 当社グループは、事業運営上必要な流動性の確保と経常的に安定した資金源泉の確保を基本としております。短期的な資金調達については銀行借入によりますが、長期にわたる投資資金は銀行借入及び増資にて調達する方針です。 (2) 重要な会計上の見積り 当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(以下「連結財務諸表規則」という)第312条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。この連結財務諸表の作成に当たって必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。 なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要性がある会計方針 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載しております。
事業リスク
- 情報セキュリティリスク顧客の機密情報や個人情報を扱うサービスが多いため、不正アクセスや社員の不適切な操作による情報漏洩が発生した場合、企業の信用が大きく損なわれる可能性があります。これにより、顧客からの受託業務の遅延や停止、損害賠償請求などが発生し、業績や財務状況に悪影響を及ぼす恐れがあります。
- 景気変動の影響コンサルティングやシステム開発は、顧客企業の設備投資動向に大きく左右される事業です。景気が悪化すると、企業の投資意欲が減退し、新規案件の減少や既存案件の縮小、価格競争の激化に繋がり、売上収益の減少や利益率の低下、さらには代金回収の長期化など、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 開発プロジェクト管理システム開発プロジェクトにおいて、ソフトウェアの欠陥や大幅な手戻り作業が発生した場合、プロジェクトの採算性が悪化したり、納期遅延が生じたりするリスクがあります。また、BPO事業では、業務量の見積もりを誤ると不採算契約となる可能性があり、いずれも企業の経営成績や財政状態に悪影響を及ぼす恐れがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】 当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2026年6月22日)において当社グループが判断したものであります。 (1) 情報セキュリティ、機密情報及び個人情報の漏洩について 当社グループが顧客へ提供するサービスでは顧客の機密情報や個人情報を扱っており、一部のサービスにおいては、当社の情報システムにおいてこれらの情報を処理しております。当社の情報システムに対する外部からの不正アクセスにより、これらの情報が漏洩した場合やシステムが利用できなくなった場合には、当社グループの信用が毀損するばかりでなく顧客からの受託業務の履行遅延や履行が出来ない状況に陥り、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、一部のサービスにおいては、顧客の情報システムを当社グループ社員が操作し業務を行っております。これらのサービスでは、当社グループ社員の不適切な操作により顧客企業の情報システムに同様の損害を与える可能性があります。 当社グループでは、これらのリスクに対応するために、機密保護管理に関する社内規程の整備及び社員教育の徹底や各種サイバーセキュリティ対策を実施し、リスク発現の可能性を低下させるとともに、サイバーセキュリティ保険に加入しリスク発現時の金銭的負担の低減を行っております。 (2) 景気動向について 当社グループが展開するコンサルティング・システム開発事業は、景気変動に伴う顧客企業等の設備投資動向の影響を大きく受けやすく、景気が悪化した場合、売上収益の減少や利益率の低下、回収サイトの長期化など、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 (3) 価格競争について 当社グループが提供するサービスのうちSI及びシステム開発は、顧客の品質要求が高い反面、価格志向も強く、同業他社との価格競争が激しくなっております。当社グループでは、プロジェクト生産性向上を重要な課題として認識し、生産性向上ツールの開発及びプロジェクトマネージメント力強化を図っておりますが、価格面での圧力又は競争力の低下に伴う顧客離れは、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、BPO&マネージドサービス事業やSES共創ビジネスも同様に同業他社との価格競争が激しくなっております。当社グループでは、High Value BPOと称し、より専門的かつ高度な分野に展開することで差別化を図っておりますが、一部サービスにおいては低採算化や価格競争力の低下による顧客流出等の影響を受ける可能性があり、当該事象が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼします。 (4) 開発プロジェクトの管理について 当社グループのコンサルティング・システム開発事業では、大型SIサービスを提供するために、顧客と請負契約を締結し、開発プロジェクトの進捗管理を行っております。しかし、ソフトウェアの欠陥等によりシステムが当初計画通りに稼動しないことや、大幅な手戻り作業の発生等によるプロジェクトの採算性の悪化、納期遅れ等が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 また、BPO&マネージドサービス事業においては、契約当初に受託業務量を見積り受託価額を決定しますが、当該見積りの正確性を欠いた場合、あるいは想定された業務改善に失敗した場合には、顧客との間で長期の不採算契約が締結されることになり、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 (5) キーパーソンの確保や育成について 当社グループの成長と発展は人材に依存しており、当社グループでは「社員が最大の経営資源」と認識しております。そのため、社員をプロフェッショナルなキーパーソンとして育成するための人事制度を導入し社員教育を充実させております。しかしながら、キーパーソンの確保及び育成が十分に出来なかった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。 (6) 技術革新について 当社グループの属する業界は、技術革新のスピードが速くかつその変化が著しい業界であり、新技術、新サービスが次々と生み出されております。当社グループにおいても、当該技術革新の動向を捉え、当社グループの事業との関連性を勘案しつつ対応を講じておりますが、すべての技術革新に対応できているわけではありません。当社グループの想定を超える技術革新による著しい環境変化等が生じた場合、当該変化に対応することができず、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。(7)労働者派遣事業について 主として当社グループのBPO&マネージドサービス事業及びSES共創ビジネス事業において行っている労働者派遣事業は、厚生労働省からの許可(一般労働者派遣事業の場合)、若しくは同省への届出(特定労働者派遣事業の場合)により行っております。当社グループでは、社員教育を徹底し法令順守に努めておりますが、法令違反等に起因して事業の許可の取り消し又は業務の全部若しくは一部の停止が命ぜられた場合や、今後の重要な法改正とその対応等の要因により事業遂行に大きな影響が出る場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。 (8)法改正等による需要の変動について 当社グループのコンサルティング・システム開発事業においては、会計分野を中心としたコンサルティングやソフトウェアの開発を行っているその事業の特性上、会計制度をはじめとする法改正等に起因した外部環境の変化に伴う需要が一時的に発生する場合があります。このような需要が発生した場合、及びその需要が一巡した場合においては、急激な需要の変化に伴い当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を与える可能性があります。 (9) 気候変動(災害等)について 当社グループのBPO&マネージドサービス事業では、札幌市、浜松市、新潟市、熊本市、名護市などにBPOセンターを設け、人事・経理等の業務を受託しております。各BPOセンターでは、各種災害に備え事業継続・復旧計画を策定し、災害時での事業継続や早期の復旧が出来るように体制を整えております。しかし、想定を超える大規模災害が発生し、復旧に長期の時間を要する場合には、顧客からの受託業務の履行遅延や履行が出来ない状況となり、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、気候変動に伴うリスクについては、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」にて詳細に記載しております。