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KNT−CTホールディングス(9726)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

サービス業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 個人旅行の企画販売
    クラブツーリズムが新聞広告や会員誌、Webを通じて個人旅行商品を企画・販売しています。また、会員向けの交流会やイベントも実施し、顧客との関係を深めています。これは、幅広い層の個人顧客に旅行体験を提供する主力事業です。
  • 団体旅行とMICE事業
    近畿日本ツーリストが企業、学校、官公庁などを顧客とし、国内外の団体旅行を企画・販売しています。MICE(会議、報奨旅行、国際会議、展示会)事業やスポーツ・ウェルネス事業も手掛け、多様な法人顧客のニーズに応えています。
  • Web専門の個人旅行販売
    株式会社近畿日本ツーリストブループラネットは、Webに特化して個人旅行商品を提供しています。国内・海外のダイナミックパッケージや宿泊商品を企画販売し、ハイクラスサイト「Blue Planet」も運営。2025年7月からは訪日個人旅行のWeb販売も担い、デジタルチャネルでの収益拡大を目指しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 個人旅行事業
    この事業は、主に個人のお客様を対象とした旅行商品の企画・販売を行っています。クラブツーリズム株式会社が中心となり、新聞広告やWebを通じて国内外のパッケージツアーや宿泊商品を提供しています。最新年度の売上高は約2,201.86億円、営業利益は約6.94億円で、グループの主要な収益源の一つです。
  • 団体旅行事業
    企業、学校、官公庁、自治体などを顧客とする国内外の団体旅行の企画・販売が主な内容です。近畿日本ツーリスト株式会社が担い、MICE事業やスポーツ・ウェルネス事業も含まれます。最新年度の売上高は約1,007.93億円、営業利益は約8.75億円で、法人顧客からの安定的な需要を取り込んでいます。
FY2017 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
IndividualTravelBusiness 事業 2,202 7 0.3%
GroupTourBusiness 事業 1,008 9 0.9%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,091 文字
3【事業の内容】 当社グループは、当社および連結子会社20社ならびに関連会社1社から構成されており、関連会社1社につきましては持分法を適用しております。その営んでいる主要な事業内容は、次のとおりであります。 クラブツーリズム株式会社は、新聞広告や会員情報誌「旅の友」の配布によるメディア販売およびWeb販売を中心とした個人旅行商品の企画販売のほか、会員同士の交流会や勉強会、イベントやツアーを実施する「クラブ1000事業」を行っております。 近畿日本ツーリスト株式会社においては、各地域で企業、学校、官公庁、自治体、公益法人等を顧客とする国内・海外の団体旅行の企画販売およびMICE事業(Meeting、Incentive Travel、Convention、Exhibition/Event)、スポーツ・ウエルネス事業、地域共創等の受託業務や、店舗での対面による個人旅行販売を行っております。また、訪日旅行では、MICE事業やスポーツイベント関連等の団体旅行の企画販売等を行っております。 株式会社近畿日本ツーリストブループラネットにおいては、個人旅行のWeb販売事業および商品企画事業を行う専門会社として、国内・海外のダイナミックパッケージ商品および宿泊商品の企画販売を中心に、ハイクラスサイト「Blue Planet」の運営も行っております。また、訪日旅行においては、2025年7月1日付のグループ内事業再編により、近畿日本ツーリスト株式会社から事業を承継し、訪日個人市場向けWeb販売事業および訪日団体旅行の企画販売の一部を担っております。 その他の国内会社におきましては、商事・保険事業、業務受託事業、カタログ・広告制作事業、アシスタンス事業、労働派遣事業、国内・海外の団体旅行および個人旅行や海外航空券の卸売業等を行っております。 海外現地法人では、現地での航空券や旅行商品の販売等のBTM事業(Business Travel Management)を行うとともに、団体旅行および企画商品の旅行者に対して到着地での各種サービスの提供等を行っております。 H&M INSURANCE HAWAII,INC.およびGRIFFIN INSURANCE CO.,LTD.は損害保険の再保険引受事業を行っております。 また、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 事業系統図に示すと、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
景気変動や原油価格高騰による旅行需要の減少、競合他社との競争。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 ブランド
「クラブツーリズム」「近畿日本ツーリスト」といったブランドによる顧客基盤の構築。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:自然災害、テロ、感染症の拡大 / 法的規制の変更と法令違反 / 従業員の手配ミスや業務委託先の事故
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

KNT-CTホールディングスは、近畿日本ツーリストやクラブツーリズムといった長年の歴史を持つブランドを有しており、一定の認知度と信頼性がある。しかし、旅行業界全体でブランドロイヤリティは相対的に低く、新規参入や他社ブランドへの乗り換えも容易なため、無形資産としての競争優位性は限定的である。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

旅行商品の購入において、顧客が特定の旅行会社に強く縛られるスイッチング・コストは低い。価格比較サイトの普及や、OTA(Online Travel Agent)の多様化により、顧客は容易に他社サービスへ移行できる。リピーター割引や会員プログラムは存在するが、乗り換えを阻止するほどの強力な効果はない。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

旅行業において、ユーザー数の増加がサービス自体の価値を直接的に高めるネットワーク効果はほとんど見られない。プラットフォーム型ビジネスとは異なり、顧客同士の相互作用や、ユーザー数に比例してコンテンツが増えるような構造ではない。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

旅行業は一般的に、仕入れ(航空券、宿泊施設など)のコストが大きく、価格競争に陥りやすい。KNT-CTホールディングスが構造的に他社より大幅に低いコストでサービスを提供できるような優位性は見当たらない。規模の経済によるコスト削減効果も限定的である。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

国内旅行代理店業界において、KNT-CTホールディングスは一定の規模を持つプレイヤーであるが、業界全体は多数のプレイヤーが存在する競争環境にある。大手旅行会社としての仕入れ交渉力や、広範な店舗網・オンラインチャネルは一定の効率性をもたらすが、寡占化された効率規模の優位性とは言えない。

  • 多様な顧客基盤とブランド力
    クラブツーリズムの1,000万人規模の顧客基盤と、近畿日本ツーリストの高いブランド認知度を掛け合わせることで、幅広い顧客層にアプローチできる強みがあります。これにより、多様なニーズに対応した旅行商品を展開し、市場での競争力を高めています。
  • 専門性と連携による事業展開
    個人旅行、団体旅行、Web販売など、各事業会社がそれぞれの専門性を持ちながら、グループ全体で連携して事業を展開しています。これにより、顧客のあらゆる旅行ニーズに対応できる総合力を持ち、効率的なサービス提供を可能にしています。
  • 地域共創と訪日旅行への注力
    地域共創事業では、自治体との連携を通じて地域独自の観光サービスを開発し、訪日旅行事業では海外拠点網の再構築や個人旅行者向けツアーの販売を強化しています。これにより、国内市場の縮小に対応しつつ、新たな成長機会を取り込む戦略的な優位性を持っています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • 経営資源の一本化と事業再編
    2027年4月を目途に、主要子会社を統合し、ホールディングス体制から一社化することで、経営資源と意思決定を一本化します。これにより、変化への対応力と成長スピードを高め、より効率的で迅速な事業運営を目指します。
  • 個人旅行事業の強化とテーマ型商品の展開
    2024年4月1日付で個人旅行事業をクラブツーリズムに集約し、近畿日本ツーリストのブランド認知度とクラブツーリズムの商品企画力を融合させます。これにより、合計1,000万人の顧客基盤に対し、顧客ニーズに沿ったテーマ型商品を展開し、BtoC事業の価値向上を図ります。
  • 地域共創と訪日旅行を成長の柱に
    国内人口減少に対応するため、「地域共創事業」と「訪日旅行事業」を成長の柱と位置づけています。地域共創では自治体との連携によるDMC事業モデルを確立し、訪日旅行では海外個人旅行者向けツアーの販売強化やグローバルネットワークの再構築を進め、新たな人流創出を目指します。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針当社グループは、お客さまからの信頼を事業活動の原点に据え、リスク管理を含めた内部統制の強化に取り組んでまいります。当社グループのパーパス(存在意義)として定めた「まだ見ぬところへ、まだ見ぬ明日へ」を胸に、旅そのものを進化させることも含めて、知らない世界へお客さまをご案内する旅行会社としての役割と、旅に限らないまだ見ぬ新しい価値を創造し提供することに取り組んでまいります。今後、社会や地域とのつながり、社会が抱える様々な課題の解決に寄与する旅行業と旅行業にとどまらないサービスや価値の提供を通じて、より良い社会や未来をつくる一助になり、真に社会から必要とされる企業グループを目指してまいります。 (2)目標とする経営指標当社グループは、営業利益および親会社株主に帰属する当期純利益とともに、財務の安定性や効率性を計る指標として、自己資本比率を重視しております。 (3)経営環境及び対処すべき課題当社は、最優先課題として掲げるコンプライアンス改革に向けて、各種ガイドラインの整備や内部通報制度の拡充に加え、教育研修体制の整備などを通じて、内部統制システムを強化するとともに、グループ全体の企業風土改革に継続的に取り組み、コンプライアンス意識の定着を図っています。また、事業環境においては、我が国の人口減少とそれに伴う国内市場の縮小という課題に直面する一方で、訪日旅行需要の拡大や地域活性化への関心の高まりなど、急速な環境変化により新たな事業機会も創出されています。このような状況下においては、既存事業の延長線上にとどまることなく、自ら変化を選択し、持続的な成長を実現する企業への変革が求められます。そこで、当社は「顧客志向」「本物志向」および「未来志向」をキーワードに「変化対応企業」への転換を加速してまいります。その中核となる取組みとして、2027年4月1日を目途に、当社、クラブツーリズム、近畿日本ツーリストおよび近畿日本ツーリストブループラネットを統合し、一社化します。この統合により、現在のホールディングス体制の課題を克服し、分散していた経営資源と意思決定を一本化することで、変化への対応力と成長スピードを飛躍的に高めてまいります。あわせて、2027年4月の一社化を見据えた先行的な取組みとして、本年4月1日付で当社グループの個人旅行事業の一体化および近畿日本ツーリストにおける団体旅行事業の事業構造改革を実施しました。個人旅行事業の一体化では、近畿日本ツーリストおよび近畿日本ツーリストブループラネットの個人旅行事業をクラブツーリズムに承継させ、合計1,000万人の顧客基盤に加え、近畿日本ツーリストの強みであるブランド認知度とクラブツーリズムの強みである高い商品企画力を掛け合わせることで、顧客ニーズに沿った当社グループならではのテーマ型商品を個人旅行全般に展開し、BtoC事業の価値向上を図ります。近畿日本ツーリストにおける団体旅行事業の事業構造改革では、「エリア軸から事業軸」への営業体制の転換を図ります。この構造改革により、戦略実行の一元化、事業毎の専門性向上、全国連携強化による営業機会の拡大、最適な人材配置と間接部門の効率化を実現します。また、持続的成長を実現するため、「地域共創事業」と「訪日旅行事業」を成長の柱として位置づけ、事業展開を加速してまいります。地域共創事業では、各自治体との包括連携協定を基盤として、クラブツーリズムと近畿日本ツーリストが一体となり、地域の特性に応じた当社グループ独自の「DMC(デスティネーション・マネジメント・カンパニー)事業モデル」を確立し、包括的な観光サービスの提供を目指します。また、本年4月には、地域における当社グループの窓口機能を担い、地域の経済界・自治体との関係構築や新規顧客開拓を行う地域代表を各地に配置し、地域におけるブランド力の向上と新規顧客開発を推進します。訪日旅行事業では、海外市場の開拓のため、近畿日本ツーリストブループラネットで海外個人旅行者向けの広域周遊ツアー「セルフガイドツアー」の販売を開始し、訪日個人旅行需要の本格的な取込みを図っています。さらに、2030年までに世界30か所に拠点を設置することを目標に掲げ、グローバルネットワークの再構築を進めます。これらの取組みを通じて、地域共創事業と訪日旅行事業の連携を深め、インバウンドと地域を結ぶ新たな人流の創出を実現してまいります。さらに、旅行という枠にとらわれずに新たな事業を生み出す「未来創造事業」では、株式会社学研ホールディングスと連携し、テーマ旅行と探究学習を融合させた新たな学習プログラムの開発・提供や「探究学習専門スクール」の設立に向けた取組みを進めるなど、異業種企業とのコラボレーションにより、独自の切り口で10年後・20年後の当社グループを担う次世代事業の開発・育成に継続して取り組んでまいります。加えて、ダイバーシティの推進とワークライフバランスの実現に向け、女性管理職の登用促進やフレックス勤務制度の導入などの取組みを進めるとともに、AIの活用によるDXの推進などを通じて、社員の働き方改革も一層充実させます。これらの組織基盤の強化により、既存事業の持続的な成長と新たな事業領域の拡大を加速します。なお、当社は、本年5月13日開催の取締役会においてB種種類株式の償還を決議し、また、A種種類株式につきましても、状況を鑑み償還を進めてまいります。今後も成長投資と株主還元のバランスを意識した財務の健全性および資本効率の向上に資する財務戦略を推進します。当社グループは、パーパス(存在意義)の「まだ見ぬところへ、まだ見ぬ明日へ」を胸に、全社一丸となって「旅」と「まだ見ぬ新しい価値」をお届けし、よりよい未来を創造してまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。(1)会社の経営の基本方針当社グループは、お客さまからの信頼を事業活動の原点に据え、リスク管理を含めた内部統制の強化に取り組んでまいります。当社グループのパーパス(存在意義)として定めた「まだ見ぬところへ、まだ見ぬ明日へ」を胸に、旅そのものを進化させることも含めて、知らない世界へお客さまをご案内する旅行会社としての役割と、旅に限らないまだ見ぬ新しい価値を創造し提供することに取り組んでまいります。今後、社会や地域とのつながり、社会が抱える様々な課題の解決に寄与する旅行業と旅行業にとどまらないサービスや価値の提供を通じて、より良い社会や未来をつくる一助になり、真に社会から必要とされる企業グループを目指してまいります。 (2)目標とする経営指標当社グループは、営業利益および親会社株主に帰属する当期純利益とともに、財務の安定性や効率性を計る指標として、自己資本比率を重視しております。 (3)経営環境及び対処すべき課題当社は、最優先課題として掲げるコンプライアンス改革に向けて、各種ガイドラインの整備や内部通報制度の拡充に加え、教育研修体制の整備などを通じて、内部統制システムを強化するとともに、グループ全体の企業風土改革に継続的に取り組み、コンプライアンス意識の定着を図っています。また、事業環境においては、我が国の人口減少とそれに伴う国内市場の縮小という課題に直面する一方で、訪日旅行需要の拡大や地域活性化への関心の高まりなど、急速な環境変化により新たな事業機会も創出されています。このような状況下においては、既存事業の延長線上にとどまることなく、自ら変化を選択し、持続的な成長を実現する企業への変革が求められます。そこで、当社は「顧客志向」「本物志向」および「未来志向」をキーワードに「変化対応企業」への転換を加速してまいります。その中核となる取組みとして、2027年4月1日を目途に、当社、クラブツーリズム、近畿日本ツーリストおよび近畿日本ツーリストブループラネットを統合し、一社化します。この統合により、現在のホールディングス体制の課題を克服し、分散していた経営資源と意思決定を一本化することで、変化への対応力と成長スピードを飛躍的に高めてまいります。あわせて、2027年4月の一社化を見据えた先行的な取組みとして、本年4月1日付で当社グループの個人旅行事業の一体化および近畿日本ツーリストにおける団体旅行事業の事業構造改革を実施しました。個人旅行事業の一体化では、近畿日本ツーリストおよび近畿日本ツーリストブループラネットの個人旅行事業をクラブツーリズムに承継させ、合計1,000万人の顧客基盤に加え、近畿日本ツーリストの強みであるブランド認知度とクラブツーリズムの強みである高い商品企画力を掛け合わせることで、顧客ニーズに沿った当社グループならではのテーマ型商品を個人旅行全般に展開し、BtoC事業の価値向上を図ります。近畿日本ツーリストにおける団体旅行事業の事業構造改革では、「エリア軸から事業軸」への営業体制の転換を図ります。この構造改革により、戦略実行の一元化、事業毎の専門性向上、全国連携強化による営業機会の拡大、最適な人材配置と間接部門の効率化を実現します。また、持続的成長を実現するため、「地域共創事業」と「訪日旅行事業」を成長の柱として位置づけ、事業展開を加速してまいります。地域共創事業では、各自治体との包括連携協定を基盤として、クラブツーリズムと近畿日本ツーリストが一体となり、地域の特性に応じた当社グループ独自の「DMC(デスティネーション・マネジメント・カンパニー)事業モデル」を確立し、包括的な観光サービスの提供を目指します。また、本年4月には、地域における当社グループの窓口機能を担い、地域の経済界・自治体との関係構築や新規顧客開拓を行う地域代表を各地に配置し、地域におけるブランド力の向上と新規顧客開発を推進します。訪日旅行事業では、海外市場の開拓のため、近畿日本ツーリストブループラネットで海外個人旅行者向けの広域周遊ツアー「セルフガイドツアー」の販売を開始し、訪日個人旅行需要の本格的な取込みを図っています。さらに、2030年までに世界30か所に拠点を設置することを目標に掲げ、グローバルネットワークの再構築を進めます。これらの取組みを通じて、地域共創事業と訪日旅行事業の連携を深め、インバウンドと地域を結ぶ新たな人流の創出を実現してまいります。さらに、旅行という枠にとらわれずに新たな事業を生み出す「未来創造事業」では、株式会社学研ホールディングスと連携し、テーマ旅行と探究学習を融合させた新たな学習プログラムの開発・提供や「探究学習専門スクール」の設立に向けた取組みを進めるなど、異業種企業とのコラボレーションにより、独自の切り口で10年後・20年後の当社グループを担う次世代事業の開発・育成に継続して取り組んでまいります。加えて、ダイバーシティの推進とワークライフバランスの実現に向け、女性管理職の登用促進やフレックス勤務制度の導入などの取組みを進めるとともに、AIの活用によるDXの推進などを通じて、社員の働き方改革も一層充実させます。これらの組織基盤の強化により、既存事業の持続的な成長と新たな事業領域の拡大を加速します。なお、当社は、本年5月13日開催の取締役会においてB種種類株式の償還を決議し、また、A種種類株式につきましても、状況を鑑み償還を進めてまいります。今後も成長投資と株主還元のバランスを意識した財務の健全性および資本効率の向上に資する財務戦略を推進します。当社グループは、パーパス(存在意義)の「まだ見ぬところへ、まだ見ぬ明日へ」を胸に、全社一丸となって「旅」と「まだ見ぬ新しい価値」をお届けし、よりよい未来を創造してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。① 財政状態及び経営成績の状況 当連結会計年度の我が国経済は、エネルギー価格や物価の高止まりなどにより、消費者マインドの回復には時間を要しましたが、雇用・所得環境の改善や各種経済政策が下支えとなり、個人消費には持ち直しの動きが見られました。景気全体としては緩やかな回復基調を維持しつつも、諸外国における地政学的リスクや金融資本市場の変動の影響など先行きには依然として不透明感が残っています。 旅行業界におきましては、国内旅行については、宿泊費を含む旅行代金の上昇や生活コストの増加により、消費者の節約志向が強まっていることが主な要因となり、需要が伸び悩みました。海外旅行については、円安の進行や渡航先の物価上昇、原油価格の高止まりなどによって旅行代金が高騰し、本格的な需要回復には時間を要していますが、コロナ禍以前の水準へ向けて徐々に回復が進みました。なお、中東圏の情勢については、予断を許さない状況にあります。一方、訪日旅行については、円安の継続や航空座席供給の増加を背景に需要が大きく伸び、旅行業界全体を力強く牽引しました。 このような状況の下、当社グループは、2025年4月から10月に開催された「2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)©Expo 2025」関連事業の取扱いに注力し、個人旅行や団体・教育旅行による送客のみならず、パビリオン運営や警備員宿泊などの事業も受託しました。 国内旅行では、クラブツーリズムで、にっぽん丸チャータークルーズ、奈良および京都の国立博物館を巡る特別展貸切鑑賞、テレビドラマの世界観を再現したツアーなどが好評を博したほか、年末年始の連休を活用した商品の販売促進にも注力しました。近畿日本ツーリストでは、企業系コンベンションなどの法人需要や修学旅行に加え、「東京2025世界陸上競技選手権大会」にも積極的に関与し、大会関係者の宿泊・輸送、参加チームの事前合宿、一般観戦ツアーなどを幅広く取り扱いました。 海外旅行では、クラブツーリズムの添乗員同行ツアーで、2025年11月に開館した大エジプト博物館見学と遺跡の特別見学を組み込んだツアー、大型外国船「ダイヤモンド・プリンセス」のチャータークルーズなど、高付加価値商品が好評を博しました。近畿日本ツーリストでは、本年、イタリアで開催された冬季国際スポーツ大会の観戦ツアー、企業イベントや報奨旅行などのMICE案件、海外見本市をはじめとする視察旅行などの受注拡大に努めました。 訪日旅行では、クラブツーリズムの多言語対応のグローバルサイト「YOKOSO JAPAN TOUR」において、日本各地の花火大会や紅葉の名所を訪れる添乗員同行ツアーが好評を博しました。近畿日本ツーリストブループラネットの「東京マラソン2026」における、海外ランナーの受入れおよび多言語対応のヘルプデスク設置などの大会運営支援の事業も、着実に実施しました。 さらに、店舗展開では、顧客ニーズに寄り添った質の高いサービスの提供を実現することを目的に、近畿日本ツーリストでは、大阪・梅田の大型複合商業施設内に「旅はここから始まる」をテーマとした新店舗「LINKS UMEDA店」をグランドオープンしました。また、クラブツーリズムでは、最上級ブランドの専用サロンである「ロイヤル・グランステージ 銀座サロン」をより上質な体験価値の創出を目指してリニューアルオープンしました。 加えて、観光振興および地域活性化を推進するため、島根県や岐阜県高山市、北海道上富良野町と包括連携協定を締結し、継続的な交流を通じて各地域の魅力向上と連携強化に注力しました。 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。 a.財政状態 当連結会計年度末の資産合計は、主に現金及び預金や旅行前払金が減少したものの、預け金、繰延税金資産および受取手形、営業未収金及び契約資産などの増加により1,466億62百万円となり、前連結会計年度末に比較して99億28百万円(7.3%)の増加となりました。一方、負債合計は、主に旅行前受金が増加したものの、預り金、旅行券等などの減少により845億22百万円となり、前連結会計年度末に比較して8億89百万円(1.0%)の減少となりました。 当連結会計年度末の純資産は、主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上により621億39百万円となり、前連結会計年度末に比較して108億18百万円(21.1%)の増加となりました。 この結果、自己資本比率は42.3%(前連結会計年度末 37.5%)、1株当たり純資産は670.56円(前連結会計年度末 310.44円)となりました。 b.経営成績 当連結会計年度の連結業績は、連結売上高は2,970億65百万円(前年同期比8.2%増)、連結営業利益は60億71百万円(前年同期比0.5%増)、連結経常利益は75億55百万円(前年同期比11.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は96億82百万円(前年同期比26.1%増)となりました。 ② キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前期に比較して39億86百万円増加し920億60百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動による資金は70億62百万円の増加(前期は42億23百万円の増加)となりました。これは主に売上債権及び契約資産の増加による影響で15億92百万円減少したものの、税金等調整前当期純利益の計上で75億51百万円、旅行前払金の減少による影響で21億7百万円それぞれ増加したためであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動による資金は31億20百万円の減少(前期は9億41百万円の減少)となりました。これは主に差入保証金の回収による収入で5億5百万円増加したものの、固定資産の取得による支出で27億35百万円、差入保証金の差入による支出で3億8百万円それぞれ減少したためであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動による資金は61百万円の減少(前期は2億18百万円の減少)となりました。これは主に連結子会社の増資による収入で37百万円増加したものの、リース債務の返済による支出で98百万円減少したためであります。③ 生産、受注及び販売の実績 当社グループは、旅行業の単一セグメントであり受注生産形態をとらない商品が多いため生産規模および受注規模を金額あるいは数量で示すことはしておりません。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 当社グループは旅行業の単一セグメントであるため、セグメントごとの財政状態および経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容についての記載を省略しております。① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a.経営成績等(a)経営成績(売上高と営業利益) 当連結会計年度の売上高は、前期に引き続き海外旅行を中心に取扱いが増加し、前連結会計年度に比べ、8.2%増の2,970億65百万円となりました。 一方で、増収に伴い売上総利益が増加しているものの、人的投資およびシステム投資の増加や中東情勢による海外旅行の催行中止等により、営業利益は0.5%増の60億71百万円となりました。(経常利益) 当連結会計年度の営業外収益および営業外費用の純額は、14億84百万円の収益超過となり、主に受取利息および営業債務整理益が増加したため、前連結会計年度に比べ7億48百万円の増益となった結果、当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度に比べ11.5%増の75億55百万円となりました。(親会社株主に帰属する当期純利益) 当連結会計年度の特別利益および特別損失の純額は、4百万円の損失超過となり、主に前連結会計年度に特別利益として8億80百万円の投資有価証券売却益の計上があったため、前連結会計年度に比べ8億62百万円の減益となりました。 また、当連結会計年度の法人税、住民税及び事業税は、3億57百万円、法人税等調整額は繰延税金資産の追加計上を行ったため△25億4百万円となり、非支配株主に帰属する当期純利益を差し引いた当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ26.1%増の96億82百万円となりました。 (b)キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。b.経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(a)経営成績に重要な影響を与える要因について 当社グループをとりまく環境としましては、国内における人口減少や高齢化、国を越えた人の動きの活発化等内外の社会構造の変化が旅行業に影響を与えております。また、外資を含めたOTAの事業拡大や航空会社・宿泊事業者による直販強化等により、事業環境は著しく変化しております。 また、旅行市場は、国内旅行においては、宿泊代金の高騰や物価上昇の影響により需要の伸び悩みが見られます。一方、訪日旅行においては、円安基調の継続や日本の観光地としての魅力が需要を牽引し、引き続き拡大が見込まれる状況にあります。また、海外旅行においても回復傾向が続いているものの、為替動向や旅行費用の上昇の影響を受けやすい状況にあります。加えて、中東地域をはじめとした国際情勢の不安定化は、旅行需要や航空供給に影響を及ぼす可能性があり、引き続き注視が必要な状況にあります。 当社グループは、個人、団体の国内旅行、海外旅行の企画・販売をはじめ、海外からの訪日旅行を取り扱うため、国内、海外の安全性が損なわれる事態(自然災害、テロ、紛争および感染症等)が生じた場合や、景況悪化による個人消費の落ち込み、為替変動、物価上昇等の影響、天候や休日の日並びの良否のほか、市場環境の変化などに起因し、経営成績に影響を受ける可能性があります。(b)今後の見通し 「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。c.資本の財源及び資金の流動性(a)資金需要 当社グループの資金需要は、営業活動については、旅行商品の企画販売にかかる宿泊機関・運輸機関・観光機関等からの仕入および販売費及び一般管理費が主な内容であります。投資活動については、システム投資をはじめとする設備投資が主な内容であります。(b)財務政策 当社グループは現在、営業活動による資金需要、投資活動による資金需要いずれについても、内部資金により調達しており、借入や社債発行等による外部からの資金調達は行っておりません。 また、当社グループの資金需要については、当社が一元管理するとともに資金の効率的活用を図るため、キャッシュマネジメントシステムにより、グループ各社の一時的な資金の集中および配分を行っております。 なお、当社グループ全体の一時的な資金は、流動性・安全性・収益性を検討のうえ、親会社である近鉄グループホールディングス株式会社のキャッシュマネジメントシステムに預入を行っております。d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 当社グループは、安定的に利益を出すことのできる体質を構築し、営業利益および親会社株主に帰属する当期純利益を重視するとともに、安定性や効率性を計る指標として自己資本比率を定めております。 当連結会計年度における自己資本比率は42.3%(前期比4.8ポイント改善)ではありますが、今後不測の事態にも耐えうる資本の厚みを維持しつつ、効率性にも配慮のうえ、経営を進めてまいります。

事業リスク

  • 自然災害・感染症等による需要消失
    国内外での大規模な自然災害、テロ、紛争、感染症の拡大が発生した場合、旅行のキャンセルや自粛が広がり、長期間にわたり旅行需要が大幅に減少する可能性があります。これにより、売上高が大きく落ち込み、業績や財政状態に深刻な影響を及ぼす恐れがあります。
  • 法的規制の変更と法令違反
    旅行業法、景品表示法、消費者契約法など、多岐にわたる法的規制のもとで事業を行っています。これらの法令変更への対応が遅れたり、重大な法令違反を犯したりした場合、行政処分による営業停止やブランドイメージの毀損が生じ、事業展開や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 情報システム障害とセキュリティリスク
    旅行予約や発券作業など、情報システムに大きく依存しているため、システム障害が発生すると業務が長時間滞る恐れがあります。また、サイバー攻撃などによる情報漏えいやデータ改ざんが発生した場合、顧客への損害賠償や信用失墜により、売上高が大幅に減少する可能性があります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|3,687 文字
3【事業等のリスク】 当社グループでは、旅行業やその他事業に関わるリスクを最小限にするため、グループ全体でリスクマネジメントの管理体制を構築し、運用しています。 その一環として、当社グループにおけるリスクを適切に管理し、企業価値の維持増大を図るため、リスクマネジメントに関する重要事項を協議・決定する機関としてリスクマネジメント会議を設置しており、リスクマネジメント体制を整備・推進するとともに、リスクアセスメントの実施および施策の立案等を行っております。 また、日常の事業活動に伴うリスクを適切に管理するため、総務CSR部がリスクマネジメント事務を担当し、個別事案に関する検討および対応方針の決定を行っています。 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。(1)自然災害、テロ、紛争、感染症等に関わるリスク 国内外で大規模な地震、台風、豪雨、テロ、紛争または重大な感染症の拡大が発生した場合、関係地域への旅行がキャンセルされ、さらに旅行の自粛や出控えが生じるため、長期間、広範囲にわたり旅行需要が消失するなど、当社グループの業績および財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (2)法的規制に関わるリスク 当社グループは、旅行業法、景品表示法、消費者契約法、独占禁止法等さまざまな法規制のもと事業を行っており、それらの法令を遵守するための内部統制システムを整備しておりますが、法的規制の変更に十分な対応ができず、万一重大な法令違反を冒した場合は、行政当局から営業停止処分等を受け売上高が減少するほか、ブランドイメージが毀損し当社グループの事業の展開および業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (3)事業運営に関わるリスク 従業員の手配ミス等により、重要な運輸機関・宿泊機関の予約、重要なチケットの入手ができなかった場合、損害賠償請求を受ける恐れがあります。また、運輸機関その他の業務委託先が事故や法令違反等を起こした場合も委託先の選定責任等が問われ、損害賠償請求や旅行業法に基づく処分を受ける恐れがあります。自治体等から応札によって請け負う業務では、債務不履行等により関係各所から損害賠償請求や入札停止の処分を受け事業活動が制限される恐れがあります。当社グループでは、様々な業務マニュアルを整備し、計画的な訓練を実施することでこれらの防止に努めておりますが、万一大規模な手配ミス等や業務委託先による事故、入札停止処分等が発生した場合は、当社グループの業務品質に対する信頼が低下し、ブランドイメージが毀損され、当社グループの業績および財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (4)個人情報に関わるリスク 当社グループは、顧客情報等大量の個人情報を取り扱うため、主要な子会社がプライバシーマークを取得するなど、個人情報の漏えい防止に万全を期しておりますが、万一大規模な情報漏えいが生じた場合は、顧客等への損害賠償に加え、信用失墜により売上高が大幅に減少する恐れがあり、当社グループの業績および財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (5)情報システム・セキュリティに関わるリスク 当社グループでは、旅行予約や乗車券、観光券の発券作業等、情報システムに依存している業務が多いため、それらのシステムが重大な故障に見舞われた場合、長時間にわたり業務が滞る恐れがあります。そのため、当社グループでは、システムの保守に留意し、クラウドサービスの利用、システムのオープン化、ネットワークの二重化など様々な対策を講じておりますが、万一重要なシステムに故障等が生じた場合は、当社グループの業績および財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 また、セキュリティにつきましては、IT企画部に情報セキュリティ対策の専任担当者を置き、同部の定める情報セキュリティ基本方針に従ってグループ各社が対策を講じ、その遵守状況を監査部が監査することとしております。当社グループでは、この体制で情報セキュリティの向上を図っておりますが、万一第三者によるサイバー攻撃等により、社内システムがダウンし、またはそのデータの消失・改ざん、個人情報の漏えい等が生じた場合は、業務の停止に加え、情報漏えいに伴う損害賠償請求、信用失墜に伴う売上高の大幅な減少が生じ、当社グループの業績および財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (6)新規事業特有のリスク 当社グループは、新たな事業機会を求めて新規事業に取り組んでおります。その際、業界や国・地域特有の法令・商慣行の認識不足による法令・契約違反や、不慣れなオペレーションによる安全確保の不備、労働災害を発生させる可能性があり、それにより、損害賠償請求や行政当局から営業停止処分等を受け売上高が減少するほか、ブランドイメージが毀損し当社グループの事業の展開および業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (7)人権侵害に関わるリスク 当社グループは、従業員のみならずサプライチェーンなど多岐にわたる人々の支えのもと事業を営んでおります。当社グループ内やサプライチェーンにおいて人権侵害や各種ハラスメントが発生した場合、被害者の方の心身の健康被害につながるほか、社会的信用が低下し、ブランドイメージが毀損され、当社グループの業績および財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。また、カスタマーハラスメントが生じ、適切な対応を取らなかった場合、従業員の心身の健康被害につながるほか、社会的信用の低下や人財の流出を招き、事業活動に支障が生じ、当社グループの業績および財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (8)人財の確保・育成に関わるリスク 当社グループは、多くの事業が労働集約型であり、人財を継続的に確保し計画的に育成しておりますが、労働市場における人財不足等の影響を受けこれらが計画どおり進展しない場合、他社との競争や事業活動に支障が生じ、当社グループの業績および財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループでは、ワークライフバランスの実現へ向け、ジェンダーやライフイベントに左右されることなく、誰もが多様な働き方を選択できる就労環境の整備を積極的に進めておりますが、環境の整備や法改定への対応が遅れた場合、従業員が心身両面での健康被害を受ける恐れに加え、人財の流出を招いて事業活動に支障が生じ、当社グループの業績および財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (9)人口動態に関わるリスク 当社グループは、売上高に占める国内顧客の割合が比較的高いため、国内人口の減少や少子高齢化が売上高の減少につながる可能性があります。このため、訪日旅行事業の強化に取り組み、教育旅行事業のシェア拡大、アクティブ・シニアの旅行需要の深耕等に注力しておりますが、これらが計画どおり進展しない場合、当社グループの業績および財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (10)経済状況に関わるリスク 旅行事業は、主に個人の余暇を充実することを目的とするため、景気変動の影響を強く受ける傾向があります。当社グループでは、法人需要の取込み、地域共創等の受託業務、業際ビジネスの拡大に取り組むほか、訪日旅行の拡大を図ることで、国内景気の影響を緩和するよう努めておりますが、景気が想定以上に悪化し、個人消費が低迷した場合は、当社グループの業績および財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (11)為替および原油価格の変動に関わるリスク 当社グループの海外旅行における地上費(ホテル代等)取引は、大半が米ドルをはじめとする外国通貨による決済となっております。このため、為替予約または通貨オプション取引を用いて為替の変動リスクをヘッジしておりますが、著しい為替変動が生じた場合は、当社グループの業績および財政状態に影響が及ぶ可能性があります。また、原油価格が大幅に高騰した場合には、燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)の上昇により海外旅行需要が減少することとなり、当社グループの業績および財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 さらに、ホテル代金、食事代金、旅客運送費等の仕入値が上昇し、旅行代金にも影響を及ぼすこととなり、旅行需要の減少につながる恐れがあります。 (12)訴訟に関わるリスク 当社グループは、事業に関して訴訟を提起される可能性があります。訴訟の内容によっては、多額の損害賠償を要求され、事業活動が制限される可能性がありますので、万一敗訴した場合等は、当社グループの業績および財政状態に影響が及ぶ可能性があります。

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