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学究社(9769)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

サービス業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 教育事業が主力
    学究社グループは、中学・高校・大学受験生向けの進学塾「ena」を主軸に、関東圏、北米、欧州で展開しています。集団授業の「ena」に加え、最難関受験指導の「ena最高水準」や「極」、個別指導の「ena個別」、オンライン専門の「enaオンラインclass」など多様なブランドで、幅広い教育ニーズに対応し収益を上げています。
  • 不動産賃貸事業も展開
    教育事業の他に、グループが保有する住居用・事務所用不動産を活用した賃貸事業も行っています。これにより、安定的な賃料収入を得ており、事業の多角化に貢献しています。
  • インターネット教育情報
    子会社の株式会社インターエデュ・ドットコムを通じて、インターネットでの受験・教育情報配信サービスも提供しています。これは教育事業との相乗効果を生み出し、生徒や保護者への情報提供を強化する役割も担っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 教育事業(Education)
    学究社の主要な稼ぎ頭であり、売上高126.27億円、営業利益24.22億円を計上しています。中学・高校・大学受験生向けの進学塾「ena」の運営が主な業務で、関東圏、北米、欧州で展開しており、グループ全体の収益の大部分を占めています。
  • 不動産事業(Real Estate Business)
    不動産賃貸事業として、グループが保有する住居用・事務所用不動産等の賃貸を行っています。売上高0.75億円、営業利益0.77億円と規模は小さいものの、安定的な収益源として教育事業を補完する役割を担っています。
  • その他事業(Other Businesses)
    子会社である株式会社インターエデュ・ドットコムによるインターネットでの受験・教育情報配信サービスや、人材派遣紹介業、不動産取引業などが含まれます。これらの事業は教育事業との相乗効果やグループ全体の多角化に貢献しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
Education 事業 126 24 19.2%
RealEstateBusinessReportableSegment 地域 1 1 102.2%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|983 文字
3 【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、教育事業として、中学、高校及び大学への受験生を対象とした進学指導を行う進学塾の運営を主な業務としており、中高受験指導の「ena」ブランドを軸に、関東圏及び北米、欧州においてその事業展開を図っております。また、最難関中高受験指導の「ena最高水準」、最難関私国立中受験指導の「極」、個別指導の「ena個別」、看護医療系・歯学・薬学受験指導の「ena歯学・薬学・看護」、芸大・美大受験指導の「ena美術」、オンライン授業専門の「enaオンラインclass」、オンライン家庭教師の「家庭教師Camp」、オンライン個別指導の「個別教師Camp」等の運営を行っております。また、不動産事業として、当社グループが保有する住居用・事務所用不動産等による不動産賃貸事業を行っております。その他の事業としては、インターネットによる受験、教育情報の配信サービス事業等を行っております。 当社グループ(当社及び当社の関係会社)の事業内容及び当社と関係会社との取引関係及びセグメントとの関連は次のとおりであります。以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。 会社名事業内容セグメントの名称当社との取引関係当社㈱学究社国内における進学塾「ena」「ena個別」「ena歯学・薬学・看護」「ena美術」等の運営教育事業-住居用・事務所用不動産等による不動産賃貸業不動産事業-子会社㈱インターエデュ・ドットコムインターネットによる受験、教育情報の配信サービス提供その他バナー広告の掲載等㈱エデュケーターサポートサービス人材派遣紹介業同上不動産の転借等GAKKYUSHAU.S.A.CO.,LTD.米国において、邦人子女を対象とする進学塾「ena」の運営教育事業教材の購入等GAKKYUSHACANADA CO.,LTD.カナダにおいて、邦人子女を対象とする進学塾「ena」の運営同上同上㈱学究社帰国教育国内において、帰国生を対象とする進学塾「ena」の運営同上同上ENA EUROPE GmbH欧州において、邦人子女を対象とする進学塾「ena」の運営同上同上KSリアルティー㈱不動産取引業その他工事の受注等その他の関係会社ケイエスケイケイ㈱不動産賃貸業等-不動産の賃貸等 事業の系統図は、次のとおりであります。<事業の系統図>

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
学習塾業界は参入障壁が低く、競合が多いため価格競争に晒されやすい。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 なし
学習塾業界は新規開業・開校と閉校・撤退・廃業が頻繁に繰り返されるほど参入障壁が低い。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:学齢人口の減少 / 参入障壁の低い業界 / 業績の四半期ごとの季節的変動
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 3 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

学究社は特定のブランド力や特許、規制ライセンス、独占的IPに関する公開情報が乏しく、無形資産による競争優位性は確認できない。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

学習塾という性質上、生徒や保護者は塾を変える際の心理的・時間的コストは存在するが、他の学習塾への乗り換え障壁は限定的であり、スイッチング・コストは弱い。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

学究社の事業モデルには、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果は観察されない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

学習塾業界は一般的に価格競争が存在するが、学究社が構造的に顕著なコスト優位性を持つという情報は確認できない。講師の質や立地によるコスト構造の違いは存在する。

規模の経済★☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

学究社は学習塾業界において一定の規模を持つが、業界全体に対して最適化された少数寡占を形成するほどの圧倒的な効率規模の優位性は見られない。

  • 都立中高一貫校対策の強み
    学究社は「都立中のena」というブランドイメージを確立し、都立中高一貫校入試対策に経営資源を重点的に配分してきました。これにより、都立中・高入試で継続して高い合格実績を上げており、これが生徒獲得の大きな強みとなっています。
  • 多様な教育ブランド展開
    集団授業の「ena」だけでなく、「ena最高水準」「極」「ena個別」「enaオンラインclass」など、様々な教育ニーズに対応する多様なブランドを展開しています。これにより、幅広い層の生徒を取り込み、市場の変化にも柔軟に対応できる体制を構築しています。
  • 海外展開による事業基盤
    日本国内だけでなく、北米や欧州にも進学塾「ena」を展開し、邦人子女を対象とした教育サービスを提供しています。これにより、国内の少子化リスクを一部ヘッジし、グローバルな事業基盤を築いています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • 都立中・高合格実績の向上
    都立中・高の合格実績シェア向上を経営上の重要課題とし、経営資源を重点的に配分しています。テキスト・カリキュラムの改訂やイベント開催、テレビCMなどを通じて「都立中のena」ブランドを強化し、生徒数増加を目指しています。
  • 大学受験までの一貫指導体制
    都立中受検の不合格者や保護者の経済的負担を考慮し、新中1生の授業料無料化や新高1生向けオンライン講座の開講など、小・中・高の一貫した指導体制を構築しています。これにより、長期的な生徒の囲い込みと継続的な通塾を促進します。
  • 新規校舎展開とDX事業への参入
    新規校舎の展開ペースを維持しつつ、不採算校舎の閉校も進めています。特に東京東部・北部地域での「ena」ブランドの出校を強化し、ドミナントエリアの拡大を図ります。また、コロナ禍を契機に「自宅ena」としてオンライン授業専門の「enaオンラインclass」などを本格的なDX事業として拡大し、関連設備の拡充やプロモーションを強化しています。
出典: FY2022 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針2022年に創立50周年を迎えた当社グループは、「人間第一」を経営の基本理念とし、「勇気・品性・誠実」を教育理念とした運営を創立以来一貫して続けております。新しい時代の波に対して積極的に立ち向かう姿勢で取り組んでおります。時間講師の導入、私立中高受験対策、チェーンオペレーション、株式公開、都立中高一貫校受検対策、ダブル学習システムなど、時代の先端を行く革新的な手法で業容を拡大してまいりましたが、今後も大胆にチャレンジし続けてまいります。その成果として、当社株式は2015年11月に東京証券取引所市場第一部銘柄に指定され、2022年4月にはプライム市場へ移行しております。また、当社グループは、学習塾業界のサービスの本質である「質の高い授業の実践」と「合格実績」に徹底的にこだわると同時に、的確な「受験情報の提供」により、生徒・保護者様から高い支持と信頼を獲得することを常に目指しております。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、本業での収益性を表す指標として売上高営業利益率を重視しております。2025年3月に策定した2028年3月期までの3ヵ年を計画期間とする中期経営計画では、売上高営業利益率20.0%を継続的に上回る目標を設定しました。当連結会計年度の売上高営業利益率は22.2%となり、計画を上回る結果となりました。合格実績の伸長により生徒数を増加させることはもちろん、常にコスト削減意識を持ち、収益性の向上を目指した企業経営に取り組んでまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略従来から行っております受験勉強だけではない人間関係を尊重した指導と人間的教育の実践を今後も心がけてまいります。また、教務力の向上及び合格実績の更なる伸長だけに留まることなく、ニーズに合った学習指導と受験情報を提供することにより、生徒・保護者様からご支持いただける「日本一の私塾」を目指してまいります。 具体的な経営戦略は以下のとおりです。 ①「都立のena」から「都立も私立も合格できるena」への転換当社では、都立中・都立高の合格実績におけるシェア向上が経営上重要であると考え、いち早く都立中受検対策に取り組み、経営資源を重点的に配分してまいりました。具体的には、都立中高一貫校受検対策向けのテキスト・テスト・カリキュラムの改訂のほか、「都立のena」というブランドイメージの定着を図るためのイベント開催や番組タイアップ、テレビコマーシャル等の施策を実施してまいりました。その結果、都立中・都立高入試において、継続して高い合格実績を維持しております。一方で、東京都における私立高校の授業料実質無償化の拡充を受けて、当社の強みとする都立中・都立高を目指す生徒数が減少しております。そこで、当社では、従来の都立中・都立高受験に加えて、2024年度より私立中・私立高受験への取り組みを本格的に開始しました。小学部においては、後回しになりがちな低学年対策に全力を傾注し、都立中でも最近頻出する算国理社の得点力を御三家レベルに養成してまいります。また、中学部においては、都立難関高だけではなく、早慶をはじめとする私立難関高への合格も目指してまいります。 ②新規校舎展開当社では、東京都内を中心に「ena小中学部」の新規出校を進めてまいりました。これらの出校により蓄積した指導ノウハウと、東京都内で確立した都立中高一貫校・都立難関高合格実績No.1の強みを活かし、前連結会計年度より、千葉県及び埼玉県での出校を本格的に開始しました。東京都内で培ってきた公立中高一貫校・公立難関高の受験指導のノウハウをもとに、千葉県及び埼玉県においても合格実績を向上させ、ブランド認知度の向上と生徒数の拡大を図ってまいります。また、不採算校舎の閉校を継続して実施し、事業構造の最適化と収益力の向上に努めてまいります。 ③大学受験までの一貫した経営モデルの確立都立中受検の倍率は、近年は低下傾向にあるものの依然として高倍率を維持しており、不合格者が多数出てしまうのが現状です。「ena」からの受検生は高い合格率となっているものの、不合格となる生徒も多数存在しております。そこで、当社では、不合格者に対してもう一度高校受験で挑戦する機会を提供するため、また、保護者様の経済的負担を鑑みて、一定の条件を満たした新中1生の授業料を無料としております。また、ena中学部卒業生向けの新高1継続特典を用意するなど、小・中・高の継続的な指導体制を構築しております。このような継続指導による合格実績の向上と生徒・保護者様の満足度向上を通じて、生徒獲得を強化してまいります。 (4) 経営環境及び優先的に対処すべき課題当社グループを取り巻く環境は、少子化による市場の縮小や教育費の抑制、異業種による教育業界への参入など、依然として厳しい状況が続いております。一方、首都圏を中心とする中学・高校受験ニーズは引き続き高く、柔軟かつ戦略的な対応が求められております。このような経営環境の下、当社グループは2025年3月に公表した中期経営計画に基づき、都立中・都立高受験に加え、私立中・私立高受験への対応を強化しております。最難関私国立中受験専門塾「極」の開校、オリジナルテキスト「EXE」の開発に加え、小学部全校舎への都私立コースの設置や、中学部における「ena最高水準」設置校舎の拡大など、体制整備を着実に進めております。「都立のena」から「都立も私立も合格できるena」への進化を加速させ、より幅広い受験ニーズに応えてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針2022年に創立50周年を迎えた当社グループは、「人間第一」を経営の基本理念とし、「勇気・品性・誠実」を教育理念とした運営を創立以来一貫して続けております。新しい時代の波に対して積極的に立ち向かう姿勢で取り組んでおります。時間講師の導入、私立中高受験対策、チェーンオペレーション、株式公開、都立中高一貫校受検対策、ダブル学習システムなど、時代の先端を行く革新的な手法で業容を拡大してまいりましたが、今後も大胆にチャレンジし続けてまいります。その成果として、当社株式は2015年11月に東京証券取引所市場第一部銘柄に指定され、2022年4月にはプライム市場へ移行しております。また、当社グループは、学習塾業界のサービスの本質である「質の高い授業の実践」と「合格実績」に徹底的にこだわると同時に、的確な「受験情報の提供」により、生徒・保護者様から高い支持と信頼を獲得することを常に目指しております。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、本業での収益性を表す指標として売上高営業利益率を重視しております。2025年3月に策定した2028年3月期までの3ヵ年を計画期間とする中期経営計画では、売上高営業利益率20.0%を継続的に上回る目標を設定しました。当連結会計年度の売上高営業利益率は22.2%となり、計画を上回る結果となりました。合格実績の伸長により生徒数を増加させることはもちろん、常にコスト削減意識を持ち、収益性の向上を目指した企業経営に取り組んでまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略従来から行っております受験勉強だけではない人間関係を尊重した指導と人間的教育の実践を今後も心がけてまいります。また、教務力の向上及び合格実績の更なる伸長だけに留まることなく、ニーズに合った学習指導と受験情報を提供することにより、生徒・保護者様からご支持いただける「日本一の私塾」を目指してまいります。 具体的な経営戦略は以下のとおりです。 ①「都立のena」から「都立も私立も合格できるena」への転換当社では、都立中・都立高の合格実績におけるシェア向上が経営上重要であると考え、いち早く都立中受検対策に取り組み、経営資源を重点的に配分してまいりました。具体的には、都立中高一貫校受検対策向けのテキスト・テスト・カリキュラムの改訂のほか、「都立のena」というブランドイメージの定着を図るためのイベント開催や番組タイアップ、テレビコマーシャル等の施策を実施してまいりました。その結果、都立中・都立高入試において、継続して高い合格実績を維持しております。一方で、東京都における私立高校の授業料実質無償化の拡充を受けて、当社の強みとする都立中・都立高を目指す生徒数が減少しております。そこで、当社では、従来の都立中・都立高受験に加えて、2024年度より私立中・私立高受験への取り組みを本格的に開始しました。小学部においては、後回しになりがちな低学年対策に全力を傾注し、都立中でも最近頻出する算国理社の得点力を御三家レベルに養成してまいります。また、中学部においては、都立難関高だけではなく、早慶をはじめとする私立難関高への合格も目指してまいります。 ②新規校舎展開当社では、東京都内を中心に「ena小中学部」の新規出校を進めてまいりました。これらの出校により蓄積した指導ノウハウと、東京都内で確立した都立中高一貫校・都立難関高合格実績No.1の強みを活かし、前連結会計年度より、千葉県及び埼玉県での出校を本格的に開始しました。東京都内で培ってきた公立中高一貫校・公立難関高の受験指導のノウハウをもとに、千葉県及び埼玉県においても合格実績を向上させ、ブランド認知度の向上と生徒数の拡大を図ってまいります。また、不採算校舎の閉校を継続して実施し、事業構造の最適化と収益力の向上に努めてまいります。 ③大学受験までの一貫した経営モデルの確立都立中受検の倍率は、近年は低下傾向にあるものの依然として高倍率を維持しており、不合格者が多数出てしまうのが現状です。「ena」からの受検生は高い合格率となっているものの、不合格となる生徒も多数存在しております。そこで、当社では、不合格者に対してもう一度高校受験で挑戦する機会を提供するため、また、保護者様の経済的負担を鑑みて、一定の条件を満たした新中1生の授業料を無料としております。また、ena中学部卒業生向けの新高1継続特典を用意するなど、小・中・高の継続的な指導体制を構築しております。このような継続指導による合格実績の向上と生徒・保護者様の満足度向上を通じて、生徒獲得を強化してまいります。 (4) 経営環境及び優先的に対処すべき課題当社グループを取り巻く環境は、少子化による市場の縮小や教育費の抑制、異業種による教育業界への参入など、依然として厳しい状況が続いております。一方、首都圏を中心とする中学・高校受験ニーズは引き続き高く、柔軟かつ戦略的な対応が求められております。このような経営環境の下、当社グループは2025年3月に公表した中期経営計画に基づき、都立中・都立高受験に加え、私立中・私立高受験への対応を強化しております。最難関私国立中受験専門塾「極」の開校、オリジナルテキスト「EXE」の開発に加え、小学部全校舎への都私立コースの設置や、中学部における「ena最高水準」設置校舎の拡大など、体制整備を着実に進めております。「都立のena」から「都立も私立も合格できるena」への進化を加速させ、より幅広い受験ニーズに応えてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (業績等の概要)(1) 業績当連結会計年度における我が国経済は、継続的な高い賃上げ率を背景とした雇用・所得環境の改善により、緩やかな回復基調で推移しました。一方で、日銀の追加利上げや物価上昇の継続、深刻な人手不足によるコスト増加圧力が続いたほか、為替変動や緊迫化する国際情勢などにより、先行きは依然として不透明な状況が続いております。学習塾業界におきましては、少子化に伴う学齢人口の減少という構造的な課題に直面する一方、大学入試改革やICT教育の進展、さらには生成AI等の新技術への対応が求められております。教育ニーズの多様化・高度化を背景に、異業種も巻き込んだ競争環境が続いております。このような状況の中、当社グループでは、すべての授業に単方向映像授業を完備した「ダブル学習システム」を展開するなど、映像やオンラインを活用した学力向上体制の強化に努めております。また、安心・安全面への取り組みの一環として、すべての授業や合宿の様子を保護者様がネットでリアルタイムに確認することができるサービス「ネット授業参観」を導入しております。当該サービスの設備を利用した社内の授業点検を同時に実施することにより、授業の質の向上を図っております。当連結会計年度での合格実績につきましては、全都立中高一貫校11校(千代田区立九段中等を含む)の入試におい て、最難関の小石川中をはじめ、桜修館中や白鷗高附属中で当社史上最高合格者数を記録するなど、計1,097名となりました。また、高校受験においては、都立進学指導重点校7校の合格実績が計377名となり、全塾中№1を獲得するとともに、国私立高の入試においても、国立附属高や早慶大系列高、明治大系列高をはじめ、多くの合格者を出すことができました。収益面におきましては、東京都による私立高校授業料の実質無償化拡充の影響もあり、当社の強みとする都立中・都立高を目指す生徒数が減少したことから、売上高は前年同期と比較して減少しました。一方で、当社の教育サービスの強みの一つである合宿については、季節講習の一環として、夏期に従来の5泊6日を10泊11日へ拡充したほか、22泊23日の長期合宿を新たに実施しました。続く冬期においても、13泊14日の長期合宿を実施し、いずれも多数の生徒が参加した結果、収益に大きく寄与しました。費用面におきましては、交通広告をはじめとする新たな広告手法の導入による広告宣伝費が増加したほか、季節講習における合宿の拡充に伴い運営費用が増加しました。一方で、前年度に実施した校舎及び合宿場の環境改善に伴う一時的な費用の剥落に加え、校舎の統廃合を機動的に進めるなど、全社的な経営効率化への取り組みによる費用削減が寄与した結果、営業費用全体としては前年同期と比較して減少しました。 以上の結果、当連結会計年度の売上高は13,069百万円(前年同期比1.7%減)、営業利益は2,904百万円(前年同期比10.8%増)、経常利益は3,004百万円(前年同期比13.0%増)となりました。一方、前連結会計年度において、関係会社株式売却益を計上した影響や、当連結会計年度において、校舎等の統廃合に伴う減損損失を計上した影響もあり、親会社株主に帰属する当期純利益は1,848百万円(前年同期比0.8%減)となりました。 セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。なお、セグメント別の売上高はセグメント間の内部取引消去前の金額によっております。 ① 教育事業小中学生部門(ena小中学部)につきましては、生徒数は前年を下回って推移したものの、夏期合宿や冬期合宿を含む季節講習売上が伸長したことにより、売上高は前年同期と比較して微減となりました。個別指導部門(ena個別)につきましては、閉校に伴う校舎数の減少等を受けて生徒数が前年を下回ったことにより、売上高は前年同期と比較して減少しました。大学受験部門(ena看護、ena美術、ena高校部)につきましては、特にena看護において生徒数が前年を下回ったことにより、部門全体の売上高は前年同期と比較して減少しました。海外校舎を主に展開するGAKKYUSHA USA グループ(GAKKYUSHA U.S.A.CO.,LTD.、GAKKYUSHA CANADA CO.,LTD.、ENA EUROPE GmbH及び株式会社学究社帰国教育)につきましては、グループ生徒数が順調に推移したことにより、売上高は前年同期と比較して増加しました。これらの結果、売上高は12,418百万円(前年同期比1.7%減)となりました。 ② 不動産事業不動産事業につきましては、保有する賃貸用物件が概ね安定的に稼働しており、賃貸収入は前年同期と同水準で推移しました。これらの結果、売上高は164百万円(前年同期比0.6%減)となりました。 ③ その他インターネットによる受験、教育情報の配信サービス事業等につきましては、広告関連売上につきましては、一般企業等法人は前年同期と比較して減少したものの、学校法人関連は新規アプリ及びバナー商品の売上高が伸長したことにより、前年同期と比較して増加しました。一方で、グループ会社との取引が縮小した影響により、広告関連売上全体としては前年同期と比較して減少しました。人材サービス売上につきましては、塾訪問サービスの需要が関西をはじめとする他地域や大学へと拡大し、契約校数が増加したことにより、前年同期と比較して増加しました。これらの結果、売上高は684百万円(前年同期比19.5%減)となりました。 (2) 財政状態(資産)流動資産は、前連結会計年度末に比べて、269百万円増加し、3,787百万円となりました。これは、主として現金及び預金の増加及びその他(流動資産)の減少等によるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べて、140百万円増加し、8,778百万円となりました。これは、主として、投資有価証券の増加及び建物及び構築物、差入保証金の減少等によるものであります。この結果、総資産は前連結会計年度末に比べて、409百万円増加し、12,566百万円となりました。(負債)流動負債は、前連結会計年度末に比べて、171百万円減少し、2,673百万円となりました。これは、主として前受金の減少等によるものであります。固定負債は、前連結会計年度末に比べて、255百万円減少し、1,718百万円となりました。これは、主として長期借入金及びリース債務の減少等によるものであります。この結果、負債は前連結会計年度末に比べて、426百万円減少し、4,391百万円となりました。(純資産)純資産は、前連結会計年度末に比べて、836百万円増加し、8,174百万円となりました。これは、主として配当金の支払い及び親会社株主に帰属する当期純利益の計上等によるものであります。この結果、自己資本比率は、65.0%(前連結会計年度末は60.3%)となりました。 (3) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて274百万円増加し、3,417百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (単位:千円) 前連結会計年度当連結会計年度増減営業活動によるキャッシュ・フロー2,246,0252,448,834202,808投資活動によるキャッシュ・フロー△110,583△909,394△798,810財務活動によるキャッシュ・フロー△1,249,957△1,304,159△54,202現金及び現金同等物に係る換算差額6,77539,28332,507現金及び現金同等物の増減額892,259274,563△617,696現金及び現金同等物の期首残高2,251,0023,143,262892,259現金及び現金同等物の期末残高3,143,2623,417,825274,563 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、2,448百万円の収入(前年同期は2,246百万円の収入)となりました。主な内訳は、税金等調整前当期純利益、減価償却費、減損損失、前受金の増減額及び法人税等の支払額等であります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、909百万円の支出(前年同期は110百万円の支出)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出、有形固定資産の除却による支出及び投資有価証券の取得による支出等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、1,304百万円の支出(前年同期は1,249百万円の支出)となりました。これは、長期借入金の返済による支出、配当金の支払額及びリース債務の返済による支出によるものであります。 (キャッシュ・フロー関連指標の推移)当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。 2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期自己資本比率(%)49.954.259.560.365.0時価ベースの自己資本比率(%)171.9203.5212.5194.2202.9キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)1.30.80.80.70.6インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)333.7191.5185.7179.1126.9 (注)1 自己資本比率:自己資本/総資産 2 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産 3 キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー 4 インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い(1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。(2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。(3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。(4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。 (生産、受注及び販売の状況)(1) 生産及び受注の状況当社は、生徒に対して授業を行うことを主たる業務としておりますので、生産及び受注に該当する事項はございません。 (2) 販売の状況(業績等の概要)におけるセグメントの業績をご参照ください。 (経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって必要と思われる見積りは、その時点で最も合理的と考えられる基準に基づいて実施しておりますが、見積り等の不確実性があるため実際の結果は異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。 (2) 当連結会計年度の経営成績の分析売上高は、13,069百万円(前年同期比1.7%減)となりました。これは主に、東京都による私立高校授業料の実質無償化拡充の影響を受けて、当社の強みとする都立中・都立高を目指す生徒数が減少したことによるものであります。売上原価は、8,044百万円(前年同期比5.9%減)となりました。これは主に、前年度に発生した「ネット授業参観」の導入費用及び私立対策関連費用の反動減に加え、校舎の統廃合を機動的に進めるなど、全社的な経営効率化への取り組みによる費用削減が寄与したことによるものであります。この結果、売上総利益は、5,024百万円(前年同期比6.1%増)となりました。販売費及び一般管理費は、2,120百万円(前年同期比0.2%増)となりました。これは主に、前年度に実施した当社合宿場の環境改善に伴う設備投資等の反動減があった一方で、交通広告をはじめとする新たな広告手法の導入による広告宣伝費が増加したことによるものであります。この結果、営業利益は、2,904百万円(前年同期比10.8%増)となり、過去最高益を更新しました。なお、売上高営業利益率は前連結会計年度の19.7%から2.5ポイント上昇し22.2%となり、計画を上回る結果となりました。営業外収益は、122百万円(前年同期比87.8%増)となりました。これは主に、その他有価証券の運用に伴う運用益が増加したことによるものであります。一方、営業外費用は、21百万円(前年同期比17.7%減)となりました。これは主に、前連結会計年度において、その他有価証券の運用に伴う運用損が発生したことによるものであります。この結果、経常利益は、3,004百万円(前年同期比13.0%増)となり、営業利益とともに過去最高益を更新しました。特別利益は、21百万円(前年同期比81.7%減)となりました。これは主に、前連結会計年度において、持分法適用関連会社であった株式会社市進ホールディングスの全株式を売却したことに伴う関係会社株式売却益が発生したことによるものであります。一方、特別損失は、310百万円(前年同期比85.3%増)となりました。これは主に、閉鎖及び移転の意思決定をした校舎に係る減損損失が増加したことによるものであります。この結果、税金等調整前当期純利益は、2,715百万円(前年同期比4.1%増)となりましたが、法人税等調整額(益)が減少したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は、1,848百万円(前年同期比0.8%減)となりました。 (3) 経営成績に重要な影響を与える要因について「3 事業等のリスク」に記載しております。 (4) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報(キャッシュ・フロー)「(業績等の概要) (3)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 (資金調達)当社グループは、事業活動及び設備投資に必要な資金の確保を重視しており、その主要な財源として安定的な営業キャッシュ・フローの創出に取り組んでおります。新規校舎の設備投資や短期運転資金については、自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、不動産事業における賃貸等不動産の取得資金については、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。 当連結会計年度末の資金の流動性は十分に確保されていると認識しており、また、金融機関との間に当座借越契約の枠を設定することで、急な資金需要や不測の事態にも備えております。なお、当連結会計年度末における当社の取引銀行との借入による資金調達余力は以下のようになっております。 当座借越契約株式会社三菱UFJ銀行200百万円株式会社みずほ銀行100百万円株式会社三井住友銀行200百万円合 計500百万円

事業リスク

  • 学齢人口減少の影響
    少子化による学齢人口の減少は、中学・高校・大学の受験人口減少に直結し、生徒数の減少を通じて業績に大きな影響を与える可能性があります。これに対し、同社は多様なブランド展開で対応しようとしています。
  • 競争激化と差別化の必要性
    学習塾業界は参入障壁が低く、新規参入や競争が激しい業界です。講師の引き抜きやノウハウの模倣リスクもあり、授業の質や合格実績、都立中高一貫校対策での差別化が維持できない場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。
  • 季節変動と収益性
    教育事業は新学期直後の第1四半期に生徒数が少なく、受験期の第3四半期に増加する傾向があります。また、季節講習や広告宣伝費の発生時期により、第1・4四半期の収益性が低くなる傾向があり、四半期ごとの業績変動リスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|3,862 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。リスク管理体制につきましては、事業所である各校舎及び管理部門等に係るリスクに関して、それぞれの対応部署にて、必要に応じて研修・指導の実施、マニュアルの作成・配布等を行う体制としております。また、グループ全体のリスクについて定期的に検討するために、リスク管理委員会が経営会議内に設置されております。新たに生じたリスクへの対応が必要な場合は、代表執行役より全社に示達するとともに、速やかに対応責任者となる執行役を中心に対策を定めることとしております。また、リスクが現実化し、重大な損害の発生が予測される場合には、執行役は速やかに取締役会に報告することとしております。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 学齢人口の減少問題学齢人口の減少は、中学、高校、大学の各段階における受験(受検)人口の減少に影響を与えるため、大きなリスクと認識しております。このような状況下においては、質の高い親身な指導と、あらゆる教育ニーズに対応できる態勢が求められます。当社グループでは、こうしたリスクを予見し、様々な教育ニーズに応えるべく進学塾ブランド(ena[集団授業]、ena最高水準[最難関中高受験指導]、極[最難関私国立中受験指導]、ena個別[個別指導]、enaオンラインclass[オンライン授業専門]、家庭教師Camp[オンライン家庭教師]、個別教師Camp[オンライン個別指導]等)を確立し対応しております。また、教育事業のその他のブランドとして、ena歯学・薬学・看護[看護医療系・歯学・薬学受験指導]、ena美術[芸大・美大受験指導]の運営を行っております。 (2) 参入障壁の低い業界学習塾業界の特徴としまして、参入障壁が低いことが挙げられます。これは、進学塾の新規開業・開校と閉校・撤退・廃業、業界内での合併・統合等が頻繁に繰り返されている現状からも伺い知ることができます。それと同時に、講師の移籍・引抜や教材作成のノウハウの模倣といった幾つかのリスクに晒されていることは、業界の特異な性質であると認識しております。当該リスクを完全に回避できる保証はありませんが、学習塾(教育サービス)の本質である「授業の質」と「合格実績」を徹底的に追求し、生徒・保護者様を始めとする地域社会の信頼と信用を築くこと、それにより生徒数と校舎数を増加させ、リスク吸収に足る盤石な事業基盤を築くことが重要と考えております。また、多くの競合先がある中で、当社グループは都立中高一貫校入試対策や都立難関高校入試対策等の強化により差別化を図り生徒数の増加に努めておりますが、合格実績が競合先より相対的に低下した場合や対象校の志望者数が減少した場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 業績の四半期ごとの季節的変動当社グループの主要事業である教育事業では、新学期がスタートして間もない第1四半期は生徒数が最も少なく、受験期を迎える第3四半期で生徒数が最も増加する傾向にあります。また、春期、夏期、冬期の季節講習が実施される時期に売上高が増大します。一方、校舎運営費用(人件費、家賃等)は通期で継続して発生します。また、新年度の生徒募集に対する広告宣伝費用は第4四半期に多く発生します。このため、第2・3四半期と比較して、第1・4四半期の収益性が低くなる傾向にあります。 (4) 人材の確保と育成当社グループは、質の高い授業提供と経営計画に基づく新規校舎展開において、優秀な社員・時間講師等の人材確保と育成を最重要課題と位置付けております。現在、多様な採用チャネルの活用、体系的な研修プログラムの実施、魅力的な職場環境の整備等に取り組んでおりますが、少子化による労働人口減少や教育業界での人材獲得競争の激化により、必要な人材を十分に確保できない場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 海外事業展開によるリスク当社グループは、日本国内のみならず、北米、欧州において事業を展開しております。連結売上高に占める海外事業の比率は低いものの、進出先地域での経済環境、為替変動、自然災害、戦争、テロ等の不可抗力により、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 個人情報の管理に関するリスク当社グループでは、多数の生徒に関する情報を有しております。そのため、情報セキュリティ基本方針を定めるとともに社内規程の整備及び役職員への啓蒙等により、情報漏洩の未然防止を徹底しております。しかしながら、万一、何らかの原因により個人情報が外部に流出した場合は、信用の低下により当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 災害・感染症の発生に関するリスク当社グループが校舎展開している地域において、大規模な地震等の災害や感染症が発生した場合は、当社グループの一部または全部の業務遂行が困難となる可能性があります。当社グループでは、災害や感染症の発生に備えた体制整備に努めておりますが、新型コロナウイルス感染症のような想定を大きく上回る規模で災害や感染症が発生した場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 教育制度等の変更に関するリスク入試制度の変更や学習指導要領の改訂等、行政機関による教育制度等の変更が頻繁に行われております。当社グループでは、これらの制度変更に対応して入試対策及び学習指導を行っております。しかしながら、これらの制度変更に早期に対応できなかった場合は、生徒数の減少を招き、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 事業拠点の集中に関するリスク当社グループが運営する校舎は関東圏、とりわけ東京都に集中しております。今後は東京都のみならず、千葉県、埼玉県を中心に建物を賃借して校舎展開をしていく方針ですが、適切な物件を適切な時期に確保できない場合は開校が計画通りに進展せず、また当該地域の人口動向や競合状況によっては、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (10) 生徒の安全管理に関するリスク当社グループは、教育サービスの特性上、自然災害や事故等により生徒の安全が脅かされるリスクに直面しております。このため、当社グループでは、「生徒の安全を守るための13か条」を策定し、全社的な安全管理体制を構築しております。通塾時の安全確保については、通塾指導の徹底と通塾メールシステムにより生徒の登下校状況を保護者様と共有しております。また、「ネット授業参観」のサービスを校舎及び合宿場に導入し、教育活動の透明性と安全性の確保に努めております。合宿開催時においては、生徒の安全と健康管理を最優先に位置付け、適切な管理体制のもとで細心の注意を払って運営しております。これまで重大な安全上の問題は発生しておりませんが、今後、万一、何らかの事情により当社グループの管理責任が問われる事態が発生した場合には、信頼性や社会的評判の著しい低下を招き、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (11) 法的規制に関するリスク学習塾の運営に関連する主な関連法令は、特定商取引に関する法律、著作権法、不当景品類及び不当表示防止法、消費者契約法、個人情報の保護に関する法律等があります。当社グループでは、役職員に法令等の遵守の重要性及び必要性について周知するとともに、その実践の徹底に努めております。しかしながら、関連する法令等に基づいて損害賠償請求等に係る訴訟等が提起された場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (12) 固定資産の減損に関するリスク当社グループでは、校舎設備や賃貸用不動産等の有形固定資産を保有しているほか、企業買収に伴いのれんを計上しております。保有しているこれらの固定資産について、事業の収益性が大きく低下した場合や不動産等の市場価格が著しく下落した場合には、減損損失が発生する可能性があり、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (13) 差入保証金の保全、回収に関するリスク当社グループは、校舎展開において多くの賃借物件を利用しており、賃貸人に対して相当額の差入保証金を預託しております。賃借条件については近隣相場を参考に採算性を考慮した水準で締結し、契約締結後は定期的な賃借条件の見直しとともに賃貸人の信用状況の把握に努めております。しかしながら、賃貸人の財務状況の悪化等により差入保証金の回収が困難となった場合には、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。 (14) 投資有価証券の減損に関するリスク当社グループは、その他有価証券として格付けの高い債券を保有しております。投資有価証券について、定期的に時価等を把握し、保有状況を継続的に見直しておりますが、市場金利の変動による市場価格の下落や為替相場の変動により時価が著しく下落した場合には、評価損が発生する可能性があり、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

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