有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
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経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針2022年に創立50周年を迎えた当社グループは、「人間第一」を経営の基本理念とし、「勇気・品性・誠実」を教育理念とした運営を創立以来一貫して続けております。新しい時代の波に対して積極的に立ち向かう姿勢で取り組んでおります。時間講師の導入、私立中高受験対策、チェーンオペレーション、株式公開、都立中高一貫校受検対策、ダブル学習システムなど、時代の先端を行く革新的な手法で業容を拡大してまいりましたが、今後も大胆にチャレンジし続けてまいります。その成果として、当社株式は2015年11月に東京証券取引所市場第一部銘柄に指定され、2022年4月にはプライム市場へ移行しております。また、当社グループは、学習塾業界のサービスの本質である「質の高い授業の実践」と「合格実績」に徹底的にこだわると同時に、的確な「受験情報の提供」により、生徒・保護者様から高い支持と信頼を獲得することを常に目指しております。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、本業での収益性を表す指標として売上高営業利益率を重視しております。2025年3月に策定した2028年3月期までの3ヵ年を計画期間とする中期経営計画では、売上高営業利益率20.0%を継続的に上回る目標を設定しました。当連結会計年度の売上高営業利益率は22.2%となり、計画を上回る結果となりました。合格実績の伸長により生徒数を増加させることはもちろん、常にコスト削減意識を持ち、収益性の向上を目指した企業経営に取り組んでまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略従来から行っております受験勉強だけではない人間関係を尊重した指導と人間的教育の実践を今後も心がけてまいります。また、教務力の向上及び合格実績の更なる伸長だけに留まることなく、ニーズに合った学習指導と受験情報を提供することにより、生徒・保護者様からご支持いただける「日本一の私塾」を目指してまいります。 具体的な経営戦略は以下のとおりです。 ①「都立のena」から「都立も私立も合格できるena」への転換当社では、都立中・都立高の合格実績におけるシェア向上が経営上重要であると考え、いち早く都立中受検対策に取り組み、経営資源を重点的に配分してまいりました。具体的には、都立中高一貫校受検対策向けのテキスト・テスト・カリキュラムの改訂のほか、「都立のena」というブランドイメージの定着を図るためのイベント開催や番組タイアップ、テレビコマーシャル等の施策を実施してまいりました。その結果、都立中・都立高入試において、継続して高い合格実績を維持しております。一方で、東京都における私立高校の授業料実質無償化の拡充を受けて、当社の強みとする都立中・都立高を目指す生徒数が減少しております。そこで、当社では、従来の都立中・都立高受験に加えて、2024年度より私立中・私立高受験への取り組みを本格的に開始しました。小学部においては、後回しになりがちな低学年対策に全力を傾注し、都立中でも最近頻出する算国理社の得点力を御三家レベルに養成してまいります。また、中学部においては、都立難関高だけではなく、早慶をはじめとする私立難関高への合格も目指してまいります。 ②新規校舎展開当社では、東京都内を中心に「ena小中学部」の新規出校を進めてまいりました。これらの出校により蓄積した指導ノウハウと、東京都内で確立した都立中高一貫校・都立難関高合格実績No.1の強みを活かし、前連結会計年度より、千葉県及び埼玉県での出校を本格的に開始しました。東京都内で培ってきた公立中高一貫校・公立難関高の受験指導のノウハウをもとに、千葉県及び埼玉県においても合格実績を向上させ、ブランド認知度の向上と生徒数の拡大を図ってまいります。また、不採算校舎の閉校を継続して実施し、事業構造の最適化と収益力の向上に努めてまいります。 ③大学受験までの一貫した経営モデルの確立都立中受検の倍率は、近年は低下傾向にあるものの依然として高倍率を維持しており、不合格者が多数出てしまうのが現状です。「ena」からの受検生は高い合格率となっているものの、不合格となる生徒も多数存在しております。そこで、当社では、不合格者に対してもう一度高校受験で挑戦する機会を提供するため、また、保護者様の経済的負担を鑑みて、一定の条件を満たした新中1生の授業料を無料としております。また、ena中学部卒業生向けの新高1継続特典を用意するなど、小・中・高の継続的な指導体制を構築しております。このような継続指導による合格実績の向上と生徒・保護者様の満足度向上を通じて、生徒獲得を強化してまいります。 (4) 経営環境及び優先的に対処すべき課題当社グループを取り巻く環境は、少子化による市場の縮小や教育費の抑制、異業種による教育業界への参入など、依然として厳しい状況が続いております。一方、首都圏を中心とする中学・高校受験ニーズは引き続き高く、柔軟かつ戦略的な対応が求められております。このような経営環境の下、当社グループは2025年3月に公表した中期経営計画に基づき、都立中・都立高受験に加え、私立中・私立高受験への対応を強化しております。最難関私国立中受験専門塾「極」の開校、オリジナルテキスト「EXE」の開発に加え、小学部全校舎への都私立コースの設置や、中学部における「ena最高水準」設置校舎の拡大など、体制整備を着実に進めております。「都立のena」から「都立も私立も合格できるena」への進化を加速させ、より幅広い受験ニーズに応えてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針2022年に創立50周年を迎えた当社グループは、「人間第一」を経営の基本理念とし、「勇気・品性・誠実」を教育理念とした運営を創立以来一貫して続けております。新しい時代の波に対して積極的に立ち向かう姿勢で取り組んでおります。時間講師の導入、私立中高受験対策、チェーンオペレーション、株式公開、都立中高一貫校受検対策、ダブル学習システムなど、時代の先端を行く革新的な手法で業容を拡大してまいりましたが、今後も大胆にチャレンジし続けてまいります。その成果として、当社株式は2015年11月に東京証券取引所市場第一部銘柄に指定され、2022年4月にはプライム市場へ移行しております。また、当社グループは、学習塾業界のサービスの本質である「質の高い授業の実践」と「合格実績」に徹底的にこだわると同時に、的確な「受験情報の提供」により、生徒・保護者様から高い支持と信頼を獲得することを常に目指しております。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、本業での収益性を表す指標として売上高営業利益率を重視しております。2025年3月に策定した2028年3月期までの3ヵ年を計画期間とする中期経営計画では、売上高営業利益率20.0%を継続的に上回る目標を設定しました。当連結会計年度の売上高営業利益率は22.2%となり、計画を上回る結果となりました。合格実績の伸長により生徒数を増加させることはもちろん、常にコスト削減意識を持ち、収益性の向上を目指した企業経営に取り組んでまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略従来から行っております受験勉強だけではない人間関係を尊重した指導と人間的教育の実践を今後も心がけてまいります。また、教務力の向上及び合格実績の更なる伸長だけに留まることなく、ニーズに合った学習指導と受験情報を提供することにより、生徒・保護者様からご支持いただける「日本一の私塾」を目指してまいります。 具体的な経営戦略は以下のとおりです。 ①「都立のena」から「都立も私立も合格できるena」への転換当社では、都立中・都立高の合格実績におけるシェア向上が経営上重要であると考え、いち早く都立中受検対策に取り組み、経営資源を重点的に配分してまいりました。具体的には、都立中高一貫校受検対策向けのテキスト・テスト・カリキュラムの改訂のほか、「都立のena」というブランドイメージの定着を図るためのイベント開催や番組タイアップ、テレビコマーシャル等の施策を実施してまいりました。その結果、都立中・都立高入試において、継続して高い合格実績を維持しております。一方で、東京都における私立高校の授業料実質無償化の拡充を受けて、当社の強みとする都立中・都立高を目指す生徒数が減少しております。そこで、当社では、従来の都立中・都立高受験に加えて、2024年度より私立中・私立高受験への取り組みを本格的に開始しました。小学部においては、後回しになりがちな低学年対策に全力を傾注し、都立中でも最近頻出する算国理社の得点力を御三家レベルに養成してまいります。また、中学部においては、都立難関高だけではなく、早慶をはじめとする私立難関高への合格も目指してまいります。 ②新規校舎展開当社では、東京都内を中心に「ena小中学部」の新規出校を進めてまいりました。これらの出校により蓄積した指導ノウハウと、東京都内で確立した都立中高一貫校・都立難関高合格実績No.1の強みを活かし、前連結会計年度より、千葉県及び埼玉県での出校を本格的に開始しました。東京都内で培ってきた公立中高一貫校・公立難関高の受験指導のノウハウをもとに、千葉県及び埼玉県においても合格実績を向上させ、ブランド認知度の向上と生徒数の拡大を図ってまいります。また、不採算校舎の閉校を継続して実施し、事業構造の最適化と収益力の向上に努めてまいります。 ③大学受験までの一貫した経営モデルの確立都立中受検の倍率は、近年は低下傾向にあるものの依然として高倍率を維持しており、不合格者が多数出てしまうのが現状です。「ena」からの受検生は高い合格率となっているものの、不合格となる生徒も多数存在しております。そこで、当社では、不合格者に対してもう一度高校受験で挑戦する機会を提供するため、また、保護者様の経済的負担を鑑みて、一定の条件を満たした新中1生の授業料を無料としております。また、ena中学部卒業生向けの新高1継続特典を用意するなど、小・中・高の継続的な指導体制を構築しております。このような継続指導による合格実績の向上と生徒・保護者様の満足度向上を通じて、生徒獲得を強化してまいります。 (4) 経営環境及び優先的に対処すべき課題当社グループを取り巻く環境は、少子化による市場の縮小や教育費の抑制、異業種による教育業界への参入など、依然として厳しい状況が続いております。一方、首都圏を中心とする中学・高校受験ニーズは引き続き高く、柔軟かつ戦略的な対応が求められております。このような経営環境の下、当社グループは2025年3月に公表した中期経営計画に基づき、都立中・都立高受験に加え、私立中・私立高受験への対応を強化しております。最難関私国立中受験専門塾「極」の開校、オリジナルテキスト「EXE」の開発に加え、小学部全校舎への都私立コースの設置や、中学部における「ena最高水準」設置校舎の拡大など、体制整備を着実に進めております。「都立のena」から「都立も私立も合格できるena」への進化を加速させ、より幅広い受験ニーズに応えてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (業績等の概要)(1) 業績当連結会計年度における我が国経済は、継続的な高い賃上げ率を背景とした雇用・所得環境の改善により、緩やかな回復基調で推移しました。一方で、日銀の追加利上げや物価上昇の継続、深刻な人手不足によるコスト増加圧力が続いたほか、為替変動や緊迫化する国際情勢などにより、先行きは依然として不透明な状況が続いております。学習塾業界におきましては、少子化に伴う学齢人口の減少という構造的な課題に直面する一方、大学入試改革やICT教育の進展、さらには生成AI等の新技術への対応が求められております。教育ニーズの多様化・高度化を背景に、異業種も巻き込んだ競争環境が続いております。このような状況の中、当社グループでは、すべての授業に単方向映像授業を完備した「ダブル学習システム」を展開するなど、映像やオンラインを活用した学力向上体制の強化に努めております。また、安心・安全面への取り組みの一環として、すべての授業や合宿の様子を保護者様がネットでリアルタイムに確認することができるサービス「ネット授業参観」を導入しております。当該サービスの設備を利用した社内の授業点検を同時に実施することにより、授業の質の向上を図っております。当連結会計年度での合格実績につきましては、全都立中高一貫校11校(千代田区立九段中等を含む)の入試におい て、最難関の小石川中をはじめ、桜修館中や白鷗高附属中で当社史上最高合格者数を記録するなど、計1,097名となりました。また、高校受験においては、都立進学指導重点校7校の合格実績が計377名となり、全塾中№1を獲得するとともに、国私立高の入試においても、国立附属高や早慶大系列高、明治大系列高をはじめ、多くの合格者を出すことができました。収益面におきましては、東京都による私立高校授業料の実質無償化拡充の影響もあり、当社の強みとする都立中・都立高を目指す生徒数が減少したことから、売上高は前年同期と比較して減少しました。一方で、当社の教育サービスの強みの一つである合宿については、季節講習の一環として、夏期に従来の5泊6日を10泊11日へ拡充したほか、22泊23日の長期合宿を新たに実施しました。続く冬期においても、13泊14日の長期合宿を実施し、いずれも多数の生徒が参加した結果、収益に大きく寄与しました。費用面におきましては、交通広告をはじめとする新たな広告手法の導入による広告宣伝費が増加したほか、季節講習における合宿の拡充に伴い運営費用が増加しました。一方で、前年度に実施した校舎及び合宿場の環境改善に伴う一時的な費用の剥落に加え、校舎の統廃合を機動的に進めるなど、全社的な経営効率化への取り組みによる費用削減が寄与した結果、営業費用全体としては前年同期と比較して減少しました。 以上の結果、当連結会計年度の売上高は13,069百万円(前年同期比1.7%減)、営業利益は2,904百万円(前年同期比10.8%増)、経常利益は3,004百万円(前年同期比13.0%増)となりました。一方、前連結会計年度において、関係会社株式売却益を計上した影響や、当連結会計年度において、校舎等の統廃合に伴う減損損失を計上した影響もあり、親会社株主に帰属する当期純利益は1,848百万円(前年同期比0.8%減)となりました。 セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。なお、セグメント別の売上高はセグメント間の内部取引消去前の金額によっております。 ① 教育事業小中学生部門(ena小中学部)につきましては、生徒数は前年を下回って推移したものの、夏期合宿や冬期合宿を含む季節講習売上が伸長したことにより、売上高は前年同期と比較して微減となりました。個別指導部門(ena個別)につきましては、閉校に伴う校舎数の減少等を受けて生徒数が前年を下回ったことにより、売上高は前年同期と比較して減少しました。大学受験部門(ena看護、ena美術、ena高校部)につきましては、特にena看護において生徒数が前年を下回ったことにより、部門全体の売上高は前年同期と比較して減少しました。海外校舎を主に展開するGAKKYUSHA USA グループ(GAKKYUSHA U.S.A.CO.,LTD.、GAKKYUSHA CANADA CO.,LTD.、ENA EUROPE GmbH及び株式会社学究社帰国教育)につきましては、グループ生徒数が順調に推移したことにより、売上高は前年同期と比較して増加しました。これらの結果、売上高は12,418百万円(前年同期比1.7%減)となりました。 ② 不動産事業不動産事業につきましては、保有する賃貸用物件が概ね安定的に稼働しており、賃貸収入は前年同期と同水準で推移しました。これらの結果、売上高は164百万円(前年同期比0.6%減)となりました。 ③ その他インターネットによる受験、教育情報の配信サービス事業等につきましては、広告関連売上につきましては、一般企業等法人は前年同期と比較して減少したものの、学校法人関連は新規アプリ及びバナー商品の売上高が伸長したことにより、前年同期と比較して増加しました。一方で、グループ会社との取引が縮小した影響により、広告関連売上全体としては前年同期と比較して減少しました。人材サービス売上につきましては、塾訪問サービスの需要が関西をはじめとする他地域や大学へと拡大し、契約校数が増加したことにより、前年同期と比較して増加しました。これらの結果、売上高は684百万円(前年同期比19.5%減)となりました。 (2) 財政状態(資産)流動資産は、前連結会計年度末に比べて、269百万円増加し、3,787百万円となりました。これは、主として現金及び預金の増加及びその他(流動資産)の減少等によるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べて、140百万円増加し、8,778百万円となりました。これは、主として、投資有価証券の増加及び建物及び構築物、差入保証金の減少等によるものであります。この結果、総資産は前連結会計年度末に比べて、409百万円増加し、12,566百万円となりました。(負債)流動負債は、前連結会計年度末に比べて、171百万円減少し、2,673百万円となりました。これは、主として前受金の減少等によるものであります。固定負債は、前連結会計年度末に比べて、255百万円減少し、1,718百万円となりました。これは、主として長期借入金及びリース債務の減少等によるものであります。この結果、負債は前連結会計年度末に比べて、426百万円減少し、4,391百万円となりました。(純資産)純資産は、前連結会計年度末に比べて、836百万円増加し、8,174百万円となりました。これは、主として配当金の支払い及び親会社株主に帰属する当期純利益の計上等によるものであります。この結果、自己資本比率は、65.0%(前連結会計年度末は60.3%)となりました。 (3) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて274百万円増加し、3,417百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (単位:千円) 前連結会計年度当連結会計年度増減営業活動によるキャッシュ・フロー2,246,0252,448,834202,808投資活動によるキャッシュ・フロー△110,583△909,394△798,810財務活動によるキャッシュ・フロー△1,249,957△1,304,159△54,202現金及び現金同等物に係る換算差額6,77539,28332,507現金及び現金同等物の増減額892,259274,563△617,696現金及び現金同等物の期首残高2,251,0023,143,262892,259現金及び現金同等物の期末残高3,143,2623,417,825274,563 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、2,448百万円の収入(前年同期は2,246百万円の収入)となりました。主な内訳は、税金等調整前当期純利益、減価償却費、減損損失、前受金の増減額及び法人税等の支払額等であります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、909百万円の支出(前年同期は110百万円の支出)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出、有形固定資産の除却による支出及び投資有価証券の取得による支出等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、1,304百万円の支出(前年同期は1,249百万円の支出)となりました。これは、長期借入金の返済による支出、配当金の支払額及びリース債務の返済による支出によるものであります。 (キャッシュ・フロー関連指標の推移)当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。 2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期自己資本比率(%)49.954.259.560.365.0時価ベースの自己資本比率(%)171.9203.5212.5194.2202.9キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)1.30.80.80.70.6インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)333.7191.5185.7179.1126.9 (注)1 自己資本比率:自己資本/総資産 2 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産 3 キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー 4 インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い(1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。(2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。(3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。(4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。 (生産、受注及び販売の状況)(1) 生産及び受注の状況当社は、生徒に対して授業を行うことを主たる業務としておりますので、生産及び受注に該当する事項はございません。 (2) 販売の状況(業績等の概要)におけるセグメントの業績をご参照ください。 (経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって必要と思われる見積りは、その時点で最も合理的と考えられる基準に基づいて実施しておりますが、見積り等の不確実性があるため実際の結果は異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。 (2) 当連結会計年度の経営成績の分析売上高は、13,069百万円(前年同期比1.7%減)となりました。これは主に、東京都による私立高校授業料の実質無償化拡充の影響を受けて、当社の強みとする都立中・都立高を目指す生徒数が減少したことによるものであります。売上原価は、8,044百万円(前年同期比5.9%減)となりました。これは主に、前年度に発生した「ネット授業参観」の導入費用及び私立対策関連費用の反動減に加え、校舎の統廃合を機動的に進めるなど、全社的な経営効率化への取り組みによる費用削減が寄与したことによるものであります。この結果、売上総利益は、5,024百万円(前年同期比6.1%増)となりました。販売費及び一般管理費は、2,120百万円(前年同期比0.2%増)となりました。これは主に、前年度に実施した当社合宿場の環境改善に伴う設備投資等の反動減があった一方で、交通広告をはじめとする新たな広告手法の導入による広告宣伝費が増加したことによるものであります。この結果、営業利益は、2,904百万円(前年同期比10.8%増)となり、過去最高益を更新しました。なお、売上高営業利益率は前連結会計年度の19.7%から2.5ポイント上昇し22.2%となり、計画を上回る結果となりました。営業外収益は、122百万円(前年同期比87.8%増)となりました。これは主に、その他有価証券の運用に伴う運用益が増加したことによるものであります。一方、営業外費用は、21百万円(前年同期比17.7%減)となりました。これは主に、前連結会計年度において、その他有価証券の運用に伴う運用損が発生したことによるものであります。この結果、経常利益は、3,004百万円(前年同期比13.0%増)となり、営業利益とともに過去最高益を更新しました。特別利益は、21百万円(前年同期比81.7%減)となりました。これは主に、前連結会計年度において、持分法適用関連会社であった株式会社市進ホールディングスの全株式を売却したことに伴う関係会社株式売却益が発生したことによるものであります。一方、特別損失は、310百万円(前年同期比85.3%増)となりました。これは主に、閉鎖及び移転の意思決定をした校舎に係る減損損失が増加したことによるものであります。この結果、税金等調整前当期純利益は、2,715百万円(前年同期比4.1%増)となりましたが、法人税等調整額(益)が減少したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は、1,848百万円(前年同期比0.8%減)となりました。 (3) 経営成績に重要な影響を与える要因について「3 事業等のリスク」に記載しております。 (4) キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報(キャッシュ・フロー)「(業績等の概要) (3)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 (資金調達)当社グループは、事業活動及び設備投資に必要な資金の確保を重視しており、その主要な財源として安定的な営業キャッシュ・フローの創出に取り組んでおります。新規校舎の設備投資や短期運転資金については、自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、不動産事業における賃貸等不動産の取得資金については、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。 当連結会計年度末の資金の流動性は十分に確保されていると認識しており、また、金融機関との間に当座借越契約の枠を設定することで、急な資金需要や不測の事態にも備えております。なお、当連結会計年度末における当社の取引銀行との借入による資金調達余力は以下のようになっております。 当座借越契約株式会社三菱UFJ銀行200百万円株式会社みずほ銀行100百万円株式会社三井住友銀行200百万円合 計500百万円
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針2022年に創立50周年を迎えた当社グループは、「人間第一」を経営の基本理念とし、「勇気・品性・誠実」を教育理念とした運営を創立以来一貫して続けております。新しい時代の波に対して積極的に立ち向かう姿勢で取り組んでおります。時間講師の導入、私立中高受験、チェーンオペレーション、株式公開、都立中高一貫校受検対策など、時代の先端を行く革新的な手法で業容を拡大してまいりましたが、今後も大胆にチャレンジし続けてまいります。その成果として、当社株式は2015年11月に東京証券取引所市場第一部銘柄に指定され、2022年4月にはプライム市場へ移行しております。また、当社グループは学習塾業界のサービスの本質である「質の高い授業の実践」と「合格実績」に徹底的にこだわると同時に、的確な「受験情報の提供」により、生徒・保護者様から高い支持と信頼を獲得することを常に目指しております。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、本業での収益性を表す指標として売上高営業利益率を重視しております。2022年2月に策定した2025年3月期までの3ヵ年を計画期間とする中期経営計画では、売上高営業利益率20%を目標として設定しております。当連結会計年度の売上高営業利益率は20.4%となり、目標を達成することができました。合格実績の伸長により生徒数を増加させることはもちろん、常にコスト削減意識を持ち、収益性の向上を目指し企業経営に取り組んでまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略従来から行っております受験勉強だけではない人間関係を尊重した指導と人間的教育の実践を今後も心がけるとともに、教務力の向上及び合格実績の更なる伸長だけに留まることなく、ニーズに合った学習指導と受験情報を提供することにより、生徒・保護者様からご支持いただける「日本一の私塾」を目指してまいります。 具体的な経営戦略は以下のとおりです。 ①「都立のena」から「私立も都立も合格する塾ena」への転換当社では、都立中・都立高の合格実績シェア向上が経営上重要であると考え、経営資源の重点的配分を行い、いち早く都立中受検対策に取り組みました。都立中高一貫校受検対策向けのテキスト・テスト・カリキュラムの改訂、「都立中のena」というブランドイメージの定着を図るためのイベント開催や番組タイアップ、テレビコマーシャル等を実施してまいりました。その結果、都立中・都立高入試において、継続して高い合格実績を上げることができております。一方で、東京都における私立高校の授業料実質無償化の方針を受けて、当社の強みとする都立中・都立高を目指す生徒数の減少が見込まれております。そこで、当社では、従来の都立中・都立高受験に加えて、私立中・私立高受験への取り組みを本格的に開始しました。小学部においては、後回しになりがちな低学年対策に全力を傾注し、都立中でも最近頻出する算国理社の得点力を御三家レベルに養成してまいります。また、中学部においては、開成早慶と日比谷等、私都立高両方の合格を目指してまいります。 ②大学受験までの一貫した経営モデルの確立都立中受検の倍率は、近年は低下傾向にあるものの依然として高倍率を維持しており、不合格者が多数出てしまうのが現状です。「ena」からの受検生は高い合格率となっているものの、不合格となる生徒も多数存在しております。そこで、当社では、不合格者に対してもう一度高校受験で挑戦する機会を提供するため、また、保護者様の経済的負担を鑑みて、一定の条件を満たした新中1生の授業料を無料としております。また、ena中学部卒業生向けの新高1継続特典を用意するなど、小・中・高の継続的な指導体制を構築しております。 今後も継続的に通塾していただけるよう生徒獲得を強化してまいります。 ③新規校舎展開2023年3月期には7校、2024年3月期には6校(全ブランド)と展開してきた新規出校のペースを維持しつつ、並行して不採算校舎の閉校も実施してまいります。近年は東京東部及び北部地域を中心に「ena小中学部」の校舎を出校しております。多摩地区を中心とした進学塾から都内全域をドミナントエリアと定めて新規出校を推進し、東京東部地域における都立中・都立高受験の更なる合格実績伸長を図るとともに、私立中・私立高受験においても合格実績を向上させてまいります。また、当社グループの強みを活かせる他地域への出校もあわせて検討してまいります。今後の新規開校計画は東京東部地域を中心に、以下のように計画しております。 2025年3月期:「ena小中学部」ブランド6校開校 (4) 経営環境及び優先的に対処すべき課題当社グループを取り巻く環境は、少子化による市場の縮小や家庭内における教育費の抑制等の要因により依然厳しい状況が続く中、AIやIoT等の技術を活用した異業種の参入も顕著になってきており、企業間競争も激しさを増すものと思われます。 このような経営環境の中、当社グループでは創立50周年を期して、従来の都立中・都立高受験に加えて、私立中・私立高受験への取り組みを本格的に開始しました。私立化への政策として、最難関私国立中受験指導「極」を2校舎(渋谷、国立)開校、私立最高水準enaを5校体制(2校増設)に拡充、小4の私立コースと都立コースの完全分離、私立中受験用オリジナル教材の開発などの対応を進め、「都立のena」から「私立も都立も合格する塾ena」への転換を図ってまいります。引き続き、出校計画の推進に必要な新卒・中途採用の強化、要員計画に基づく人的資源の適正化などを行い、中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針2022年に創立50周年を迎えた当社グループは、「人間第一」を経営の基本理念とし、「勇気・品性・誠実」を教育理念とした運営を創立以来一貫して続けております。新しい時代の波に対して積極的に立ち向かう姿勢で取り組んでおります。時間講師の導入、私立中高受験、チェーンオペレーション、株式公開、都立中高一貫校受検対策など、時代の先端を行く革新的な手法で業容を拡大してまいりましたが、今後も大胆にチャレンジし続けてまいります。その成果として、当社株式は2015年11月に東京証券取引所市場第一部銘柄に指定され、2022年4月にはプライム市場へ移行しております。また、当社グループは学習塾業界のサービスの本質である「質の高い授業の実践」と「合格実績」に徹底的にこだわると同時に、的確な「受験情報の提供」により、生徒・保護者様から高い支持と信頼を獲得することを常に目指しております。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、本業での収益性を表す指標として売上高営業利益率を重視しております。2022年2月に策定した2025年3月期までの3ヵ年を計画期間とする中期経営計画では、売上高営業利益率20%を目標として設定しております。当連結会計年度の売上高営業利益率は20.4%となり、目標を達成することができました。合格実績の伸長により生徒数を増加させることはもちろん、常にコスト削減意識を持ち、収益性の向上を目指し企業経営に取り組んでまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略従来から行っております受験勉強だけではない人間関係を尊重した指導と人間的教育の実践を今後も心がけるとともに、教務力の向上及び合格実績の更なる伸長だけに留まることなく、ニーズに合った学習指導と受験情報を提供することにより、生徒・保護者様からご支持いただける「日本一の私塾」を目指してまいります。 具体的な経営戦略は以下のとおりです。 ①「都立のena」から「私立も都立も合格する塾ena」への転換当社では、都立中・都立高の合格実績シェア向上が経営上重要であると考え、経営資源の重点的配分を行い、いち早く都立中受検対策に取り組みました。都立中高一貫校受検対策向けのテキスト・テスト・カリキュラムの改訂、「都立中のena」というブランドイメージの定着を図るためのイベント開催や番組タイアップ、テレビコマーシャル等を実施してまいりました。その結果、都立中・都立高入試において、継続して高い合格実績を上げることができております。一方で、東京都における私立高校の授業料実質無償化の方針を受けて、当社の強みとする都立中・都立高を目指す生徒数の減少が見込まれております。そこで、当社では、従来の都立中・都立高受験に加えて、私立中・私立高受験への取り組みを本格的に開始しました。小学部においては、後回しになりがちな低学年対策に全力を傾注し、都立中でも最近頻出する算国理社の得点力を御三家レベルに養成してまいります。また、中学部においては、開成早慶と日比谷等、私都立高両方の合格を目指してまいります。 ②大学受験までの一貫した経営モデルの確立都立中受検の倍率は、近年は低下傾向にあるものの依然として高倍率を維持しており、不合格者が多数出てしまうのが現状です。「ena」からの受検生は高い合格率となっているものの、不合格となる生徒も多数存在しております。そこで、当社では、不合格者に対してもう一度高校受験で挑戦する機会を提供するため、また、保護者様の経済的負担を鑑みて、一定の条件を満たした新中1生の授業料を無料としております。また、ena中学部卒業生向けの新高1継続特典を用意するなど、小・中・高の継続的な指導体制を構築しております。 今後も継続的に通塾していただけるよう生徒獲得を強化してまいります。 ③新規校舎展開2023年3月期には7校、2024年3月期には6校(全ブランド)と展開してきた新規出校のペースを維持しつつ、並行して不採算校舎の閉校も実施してまいります。近年は東京東部及び北部地域を中心に「ena小中学部」の校舎を出校しております。多摩地区を中心とした進学塾から都内全域をドミナントエリアと定めて新規出校を推進し、東京東部地域における都立中・都立高受験の更なる合格実績伸長を図るとともに、私立中・私立高受験においても合格実績を向上させてまいります。また、当社グループの強みを活かせる他地域への出校もあわせて検討してまいります。今後の新規開校計画は東京東部地域を中心に、以下のように計画しております。 2025年3月期:「ena小中学部」ブランド6校開校 (4) 経営環境及び優先的に対処すべき課題当社グループを取り巻く環境は、少子化による市場の縮小や家庭内における教育費の抑制等の要因により依然厳しい状況が続く中、AIやIoT等の技術を活用した異業種の参入も顕著になってきており、企業間競争も激しさを増すものと思われます。 このような経営環境の中、当社グループでは創立50周年を期して、従来の都立中・都立高受験に加えて、私立中・私立高受験への取り組みを本格的に開始しました。私立化への政策として、最難関私国立中受験指導「極」を2校舎(渋谷、国立)開校、私立最高水準enaを5校体制(2校増設)に拡充、小4の私立コースと都立コースの完全分離、私立中受験用オリジナル教材の開発などの対応を進め、「都立のena」から「私立も都立も合格する塾ena」への転換を図ってまいります。引き続き、出校計画の推進に必要な新卒・中途採用の強化、要員計画に基づく人的資源の適正化などを行い、中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (業績等の概要)(1) 業績当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い社会経済活動の正常化が進んだことにより、景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方で、世界的な資源・エネルギー価格の高騰、円安進行による物価の上昇、地政学リスクの高まりなどにより、先行きは依然として不透明な状況が続いております。学習塾業界におきましては、少子化による市場の縮小や家庭内における教育費の抑制が続く中で、大学入学共通テストや小学校での英語教科化等への対応に加え、映像授業やオンライン授業などデジタルを活用した教育の変革が求められております。また、コロナ禍による事業環境の変化により、新規参入や業界の再編成が顕著化し、業界としての注目度も高まっております。このような状況の中、当社グループでは、全ての授業に対して単方向の映像授業も視聴可能とした「ダブル学習システム」やオンライン学習「自宅ena」など、映像やオンラインを活用した学力向上体制の強化に努めております。当連結会計年度での合格実績につきましては、全都立中高一貫校11校(千代田区立九段中等を含む)の入試におい て5年連続で過去最高を更新し、1,106名(前期は1,044名)となりました。また、全都立中高一貫校の定員合計に対する合格占有率は61%(前期は58%)と6割に達し、都立中高一貫校の受検対策塾としての「ena」ブランドを確立しております。また、高校受験においても、都立進学指導重点校7校の合格実績が450名(前期は448名)となり、前期に引き続き全塾中№1を獲得することができました。収益面におきましては、前連結会計年度に開校した新校舎の生徒数が順調に推移していることや授業料値上げの効果もあり、売上高は前年同期と比較して増加し、過去最高を更新いたしました。しかしながら、グループ全体として生徒数が想定を下回ったことなどにより、計画を下回る結果となりました。費用面におきましては、2023年4月に実施した「インフレ特別手当」の支給や正社員の給与水準の引き上げ(ベースアップ)に加え、パート社員の昇給に伴う人件費の増加、今後の出校計画に必要な新卒・中途社員の採用強化のための採用コストの増加、前連結会計年度の12月から稼働を開始した自社所有施設である富士山合宿場3号館の維持管理費の増加などの影響により、営業費用全体としては前年同期と比較して増加いたしました。以上のような人的投資や設備投資に積極的に取り組んだ一方、インフレによる様々なコスト増加に対する授業料への価格転嫁が十分にできなかったことにより、営業利益は前年同期と比較して減少いたしました。以上の結果、当連結会計年度の売上高は13,198百万円(前年同期比1.6%増)、営業利益は2,694百万円(前年同期比2.4%減)、経常利益は2,715百万円(前年同期比2.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,827百万円(前年同期比2.9%減)となりました。 セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。なお、セグメント別の売上高はセグメント間の内部取引消去前の金額によっております。 ① 教育事業小中学生部門(ena小中学部)につきましては、生徒数は想定を下回ったものの、本科授業料及び季節講習料の値上げ等により、売上高は前年同期と比較して増加いたしました。個別指導部門(ena個別)につきましては、閉校に伴う校舎数の減少等を受けて生徒数が前年を下回ったことにより、売上高は前年同期と比較して減少いたしました。大学受験部門(ena看護、ena美術、ena高校部)につきましては、ena美術において受講者数が堅調に推移したものの、ena看護、ena高校部において受講者数が前年を下回ったことにより、売上高は前年同期と比較して減少いたしました。海外校舎を主に展開するGAKKYUSHA USAグループ(GAKKYUSHA U.S.A.CO.,LTD.、GAKKYUSHA CANADA CO.,LTD.、ENA EUROPE GmbH及び株式会社学究社帰国教育)につきましては、海外校舎の閉校に伴う校舎数の減少等を受けてグループ生徒数が前年を下回ったことにより、米ドルベースの売上高は前年同期と比較して減少いたしましたが、円安の影響により円換算後の売上高は前年同期と比較して増加いたしました。これらの結果、売上高は12,520百万円(前年同期比1.8%増)となりました。 ② 不動産事業不動産事業につきましては、保有する賃貸用物件が安定的に稼働しており、賃貸収入は前年同期と同水準で推移いたしました。これらの結果、売上高は167百万円(前年同期比1.1%減)となりました。 ③ その他インターネットによる受験、教育情報の配信サービス事業等につきましては、人材サービス売上については、契約校や新サービスが増加したことにより、前年同期と比較して増加いたしました。広告関連売上については、グループ会社の営業代理業務が終了したことにより、前年同期と比較して減少いたしました。これらの結果、売上高は822百万円(前年同期比2.7%増)となりました。 (2) 財政状態(資産)流動資産は、前連結会計年度末に比べて、329百万円増加し、2,639百万円となりました。これは、主として現金及び預金の増加等によるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べて、99百万円減少し、8,269百万円となりました。これは、主として使用権資産の減少等によるものであります。この結果、総資産は前連結会計年度末に比べて、230百万円増加し、10,909百万円となりました。(負債)流動負債は、前連結会計年度末に比べて、170百万円減少し、2,873百万円となりました。これは、主として未払法人税等の減少等によるものであります。固定負債は、前連結会計年度末に比べて、294百万円減少し、1,544百万円となりました。これは、主として長期借入金及びリース債務の減少等によるものであります。この結果、負債は前連結会計年度末に比べて、464百万円減少し、4,418百万円となりました。(純資産)純資産は、前連結会計年度末に比べて、695百万円増加し、6,490百万円となりました。これは、主として配当金の支払い、親会社株主に帰属する当期純利益の計上及び自己株式の取得等によるものであります。この結果、自己資本比率は、59.5%(前連結会計年度末は54.2%)となりました。 (3) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて321百万円増加し、2,251百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (単位:千円) 前連結会計年度当連結会計年度増減営業活動によるキャッシュ・フロー2,605,5332,199,217△406,316投資活動によるキャッシュ・フロー△888,839△321,198567,641財務活動によるキャッシュ・フロー△1,802,897△1,571,612231,285現金及び現金同等物に係る換算差額19,73415,375△4,359現金及び現金同等物の増減額△66,468321,782388,250現金及び現金同等物の期首残高1,988,4051,929,220△59,185新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額7,283-△7,283現金及び現金同等物の期末残高1,929,2202,251,002321,782 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、2,199百万円の収入(前年同期は2,605百万円の収入)となりました。主な内訳は、税金等調整前当期純利益、減価償却費及び法人税等の支払額等であります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、321百万円の支出(前年同期は888百万円の支出)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、1,571百万円の支出(前年同期は1,802百万円の支出)となりました。これは、長期借入金の返済による支出、自己株式の取得による支出、リース債務の返済による支出及び配当金の支払額によるものであります。 (キャッシュ・フロー関連指標の推移)当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。 2020年3月期2021年3月期2022年3月期2023年3月期2024年3月期自己資本比率(%)46.042.849.954.259.5時価ベースの自己資本比率(%)148.5150.6171.9203.5212.5キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)1.81.51.30.80.8インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)362.4336.9333.7191.5185.7 (注)1 自己資本比率:自己資本/総資産 2 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産 3 キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー 4 インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い(1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。(2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。(3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。(4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。 (生産、受注及び販売の状況)(1) 生産及び受注の状況当社は、生徒に対して授業を行うことを主たる業務としておりますので、生産及び受注に該当する事項はございません。 (2) 販売の状況(業績等の概要)におけるセグメントの業績をご参照ください。 (経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって必要と思われる見積りは、その時点で最も合理的と考えられる基準に基づいて実施しておりますが、見積り等の不確実性があるため実際の結果は異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。 (2) 当連結会計年度の経営成績の分析売上高は、13,198百万円(前年同期比1.6%増)となり、過去最高を更新いたしました。これは主に、前連結会計年度に開校した小中学生部門における新校舎の生徒数が順調に推移していることに加え、授業料値上げの効果があったことによるものであります。しかしながら、グループ全体として生徒数が想定を下回ったことなどにより、計画を下回る結果となりました。売上原価は、8,398百万円(前年同期比3.6%増)となりました。これは主に、校舎数の増加等による人件費や家賃等の校舎運営費用の増加に加え、「インフレ特別手当」の支給や正社員の給与水準の引き上げ(ベースアップ)、パート社員の昇給といった人的投資を積極的に推し進めたことによるものであります。この結果、売上総利益は、4,799百万円(前年同期比1.6%減)となりました。販売費及び一般管理費は、2,105百万円(前年同期比0.5%減)となりました。これは主に、採用強化のための採用コストの増加や前連結会計年度の12月から稼働を開始した富士山合宿場3号館の維持管理費の増加等の影響があったものの、webメディアを活用した効果的なプロモーションを実施するなど、広告宣伝費が減少したことによるものであります。この結果、営業利益は、2,694百万円(前年同期比2.4%減)となりました。なお、売上高営業利益率は前連結会計年度の21.3%から0.9ポイント下落し20.4%となりましたが、中期経営計画で目標として掲げる20%を上回ることができました。営業外収益は、72百万円(前年同期比2.2%増)となりました。これは主に、自社所有の合宿場や賃借物件の損害に対する受取保険金が増加したことによるものであります。一方、営業外費用は、52百万円(前年同期比20.3%増)となりました。これは主に、当連結会計年度において、海外子会社で為替差損が発生したこと、また、訴訟関連費用が増加したことによるものであります。この結果、経常利益は、2,715百万円(前年同期比2.7%減)となりました。特別利益は、3百万円(前年同期比65.5%減)となりました。これは主に、前連結会計年度において、海外子会社における校舎物件の中途解約に伴うリース解約益が発生したことによるものであります。一方、特別損失は、50百万円(前年同期比69.8%増)となりました。これは主に、自社所有の校舎物件や本社の改装に伴う固定資産除却損が増加したことによるものであります。この結果、税金等調整前当期純利益は2,668百万円(前年同期比3.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,827百万円(前年同期比2.9%減)となりました。 (3) 経営成績に重要な影響を与える要因について「3 事業等のリスク」に記載しております。 (4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析(キャッシュ・フロー)「(業績等の概要) (3)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 (資金調達)当社グループは、事業活動及び設備投資のための適切な資金確保を常に目指しており、その財源として安定的な営業キャッシュ・フローの創出を重視しております。新規校舎の設備投資や短期運転資金については、自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、不動産事業における賃貸等不動産の取得資金については、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。 当連結会計年度末の資金の流動性は十分に確保されていると認識しており、また、金融機関との間に当座借越契約の枠を設定することで、急な資金需要や不測の事態にも備えております。なお、当連結会計年度末における当社の取引銀行との借入による資金調達余力は以下のようになっております。 当座借越契約株式会社三菱UFJ銀行200百万円株式会社みずほ銀行100百万円株式会社三井住友銀行200百万円合 計500百万円
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針2022年で創立50周年を迎えた当社グループは、「人間尊重」を経営の基本理念とし、「勇気・品性・誠実」を教育理念とした運営を創立以来一貫して続けております。新しい時代の波に対して積極的に立ち向かう姿勢で取り組んでおります。時間講師の導入、私立中高受験、チェーンオペレーション、株式公開、都立中高一貫校受検対策など、時代の先端を行く革新的な手法で業容を拡大してまいりましたが、今後も大胆にチャレンジし続けてまいります。その成果として、当社株式は2015年11月に東京証券取引所市場第一部銘柄に指定され、2022年4月にはプライム市場へ移行しております。また、当社グループは学習塾業界のサービスの本質である「質の高い授業の実践」と「合格実績」に徹底的にこだわると同時に、的確な「受験情報の提供」により、生徒・保護者様から高い支持と信頼を獲得することを常に目指しております。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、本業での収益性を表す指標として売上高営業利益率を重視しております。2022年2月に策定した2025年3月期までの3ヵ年を計画期間とする中期経営計画では、売上高営業利益率20%を目標として設定しております。当連結会計年度の売上高営業利益率は21.3%となり、目標を達成することができました。合格実績の伸長により生徒数を増加させることはもちろん、常にコスト削減意識を持ち、収益性の向上を目指し企業経営に取り組んでまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略従来から行っております受験勉強だけではない人間関係を尊重した指導と人間的教育の実践を今後も心がけるとともに、教務力の向上及び合格実績の更なる伸長だけに留まることなく、ニーズに合った学習指導と受験情報を提供することにより、生徒・保護者様からご支持いただける本物の塾を目指してまいります。 具体的な経営戦略は以下のとおりです。 ①都立中・都立高の合格実績シェアの更なる向上当社では、都立中・都立高の合格実績シェア向上が経営上重要であると考え、経営資源の重点的配分を行い、いち早く都立中受検対策に取り組みました。都立中高一貫校受検対策向けのテキスト・テスト・カリキュラムの改訂、「都立中のena」というブランドイメージの定着を図るためのイベント開催や番組タイアップ、テレビコマーシャル等を実施してまいりました。その結果、近年の都立中・都立高入試において、継続して高い合格実績を上げることができております。現在の経済状況及び都立中・都立高の大学合格実績を踏まえると、安価かつ上質な学習環境が得られる都立中・都立高への社会的な関心はますます高まっております。引き続き高い合格実績を上げていくことで生徒数の増加につなげることができると確信しております。 ②大学受験までの一貫した経営モデルの確立都立中受検の倍率は、近年は低下傾向にあるものの依然として高倍率を維持しており、不合格者が多数出てしまうのが現状です。「ena」からの受検生は高い合格率となっているものの、不合格となる生徒も多数存在しております。そこで、当社では、不合格者に対してもう一度高校受験で挑戦する機会を提供するため、また、保護者様の経済的負担を鑑みて、一定の条件を満たした新中1生の授業料を無料としております。また、ena生向けの新高1継続特典を用意するなど、小・中・高の継続的な指導体制を構築しております。 今後も継続的に通塾していただけるよう生徒獲得を強化してまいります。 ③新規校舎展開2022年3月期には10校、2023年3月期には7校(全ブランド、いずれも業態変更を含む)と展開してきた新規出校のペースを維持しつつ、並行して不採算校舎の閉校も実施してまいります。近年は「ena」の出校エリアを東京西部地域から東京東部及び北部地域に変化させております。多摩地区を中心とした進学塾から都内全域をドミナントエリアと定めて新規出校を推進し、東京東部地域における都立中・都立高の更なる合格実績伸長を図ってまいります。また、当社グループの強みを活かせる他地域への出校もあわせて検討してまいります。今後の新規開校計画は東京東部を中心に、以下のように計画しております。 2024年3月期:「ena小中学部」ブランド6校開校 (4) 経営環境及び優先的に対処すべき課題当社グループを取り巻く環境は、少子化による市場の縮小や家庭内における教育費の抑制等の要因により依然厳しい状況が続く中、AIやIoT等の技術を利用した異業種の参入も顕著になってきており、企業間競争も激しさを増すものと思われます。 このような経営環境の中、当社グループは2023年3月期から2025年3月期までの3ヵ年を計画期間とした中期経営計画の2年目を迎えます。 コロナ禍を契機とした社会全体のDXが加速する中、当社グループでも各ブランドにおけるオンライン授業のコースを「自宅ena」とし、積極的にDX事業を推進しております。また、2023年2月より中学生を対象とした無料動画配信サービス「合格城」をスタートさせました。DX商品の導入・拡大を進めるために、関連設備の拡充やインターネットメディアを活用した効果的なプロモーションを実施してまいります。 引き続き、出校計画の推進に必要な校長の早期育成及び中途採用の強化、要員計画に基づく人的資源の量的・質的な適正化、校舎運営の標準化推進による経営効率の向上という課題に取り組んでまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針2022年で創立50周年を迎えた当社グループは、「人間尊重」を経営の基本理念とし、「勇気・品性・誠実」を教育理念とした運営を創立以来一貫して続けております。新しい時代の波に対して積極的に立ち向かう姿勢で取り組んでおります。時間講師の導入、私立中高受験、チェーンオペレーション、株式公開、都立中高一貫校受検対策など、時代の先端を行く革新的な手法で業容を拡大してまいりましたが、今後も大胆にチャレンジし続けてまいります。その成果として、当社株式は2015年11月に東京証券取引所市場第一部銘柄に指定され、2022年4月にはプライム市場へ移行しております。また、当社グループは学習塾業界のサービスの本質である「質の高い授業の実践」と「合格実績」に徹底的にこだわると同時に、的確な「受験情報の提供」により、生徒・保護者様から高い支持と信頼を獲得することを常に目指しております。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、本業での収益性を表す指標として売上高営業利益率を重視しております。2022年2月に策定した2025年3月期までの3ヵ年を計画期間とする中期経営計画では、売上高営業利益率20%を目標として設定しております。当連結会計年度の売上高営業利益率は21.3%となり、目標を達成することができました。合格実績の伸長により生徒数を増加させることはもちろん、常にコスト削減意識を持ち、収益性の向上を目指し企業経営に取り組んでまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略従来から行っております受験勉強だけではない人間関係を尊重した指導と人間的教育の実践を今後も心がけるとともに、教務力の向上及び合格実績の更なる伸長だけに留まることなく、ニーズに合った学習指導と受験情報を提供することにより、生徒・保護者様からご支持いただける本物の塾を目指してまいります。 具体的な経営戦略は以下のとおりです。 ①都立中・都立高の合格実績シェアの更なる向上当社では、都立中・都立高の合格実績シェア向上が経営上重要であると考え、経営資源の重点的配分を行い、いち早く都立中受検対策に取り組みました。都立中高一貫校受検対策向けのテキスト・テスト・カリキュラムの改訂、「都立中のena」というブランドイメージの定着を図るためのイベント開催や番組タイアップ、テレビコマーシャル等を実施してまいりました。その結果、近年の都立中・都立高入試において、継続して高い合格実績を上げることができております。現在の経済状況及び都立中・都立高の大学合格実績を踏まえると、安価かつ上質な学習環境が得られる都立中・都立高への社会的な関心はますます高まっております。引き続き高い合格実績を上げていくことで生徒数の増加につなげることができると確信しております。 ②大学受験までの一貫した経営モデルの確立都立中受検の倍率は、近年は低下傾向にあるものの依然として高倍率を維持しており、不合格者が多数出てしまうのが現状です。「ena」からの受検生は高い合格率となっているものの、不合格となる生徒も多数存在しております。そこで、当社では、不合格者に対してもう一度高校受験で挑戦する機会を提供するため、また、保護者様の経済的負担を鑑みて、一定の条件を満たした新中1生の授業料を無料としております。また、ena生向けの新高1継続特典を用意するなど、小・中・高の継続的な指導体制を構築しております。 今後も継続的に通塾していただけるよう生徒獲得を強化してまいります。 ③新規校舎展開2022年3月期には10校、2023年3月期には7校(全ブランド、いずれも業態変更を含む)と展開してきた新規出校のペースを維持しつつ、並行して不採算校舎の閉校も実施してまいります。近年は「ena」の出校エリアを東京西部地域から東京東部及び北部地域に変化させております。多摩地区を中心とした進学塾から都内全域をドミナントエリアと定めて新規出校を推進し、東京東部地域における都立中・都立高の更なる合格実績伸長を図ってまいります。また、当社グループの強みを活かせる他地域への出校もあわせて検討してまいります。今後の新規開校計画は東京東部を中心に、以下のように計画しております。 2024年3月期:「ena小中学部」ブランド6校開校 (4) 経営環境及び優先的に対処すべき課題当社グループを取り巻く環境は、少子化による市場の縮小や家庭内における教育費の抑制等の要因により依然厳しい状況が続く中、AIやIoT等の技術を利用した異業種の参入も顕著になってきており、企業間競争も激しさを増すものと思われます。 このような経営環境の中、当社グループは2023年3月期から2025年3月期までの3ヵ年を計画期間とした中期経営計画の2年目を迎えます。 コロナ禍を契機とした社会全体のDXが加速する中、当社グループでも各ブランドにおけるオンライン授業のコースを「自宅ena」とし、積極的にDX事業を推進しております。また、2023年2月より中学生を対象とした無料動画配信サービス「合格城」をスタートさせました。DX商品の導入・拡大を進めるために、関連設備の拡充やインターネットメディアを活用した効果的なプロモーションを実施してまいります。 引き続き、出校計画の推進に必要な校長の早期育成及び中途採用の強化、要員計画に基づく人的資源の量的・質的な適正化、校舎運営の標準化推進による経営効率の向上という課題に取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (業績等の概要)(1) 業績当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響が徐々に緩和され経済活動の正常化が進む中で、持ち直しの動きがみられました。一方で、世界的な資源・エネルギー価格の高騰、円安進行による物価の高騰などにより、先行きは依然として不透明な状況が続いております。学習塾業界におきましては、少子化による市場の縮小や家庭内における教育費の抑制が続く中で、大学入学共通テストや小学校での英語教科化等への対応に加え、コロナ禍で継続的な学習環境を提供するために、映像授業やオンライン授業などデジタルを活用した教育の充実が求められております。また、コロナ禍による事業環境の変化により、新規参入や業界の再編成が顕著化し、業界としての注目度も高まっております。このような状況の中、当社グループでは、コロナ禍において導入した、全ての授業に対して単方向の映像授業も視聴可能とした「ダブル学習システム」やオンライン学習「自宅ena」など、映像やオンラインを活用した学力向上体制の強化に努めております。また、2023年2月より中学生を対象とした無料動画配信サービス「合格城」をスタートさせました。当連結会計年度での合格実績につきましては、全都立中高一貫校11校(千代田区立九段中等を含む)の入試におい て過去最高を更新し、1,044名(前期は963名)となりました。また、全都立中高一貫校の定員合計に対する合格占有率は58%(前期は55%)と過半数を維持し、都立中高一貫校の受検対策塾としての「ena」ブランドを確立しております。また、高校受験においても、都立進学指導重点校7校の合格実績が448名(前期は376名)となり、前期に引き続き全塾中№1を獲得することができました。収益面におきましては、主に小中学生部門において生徒数が堅調に推移したこと、前年コロナ禍で中止したGW合宿や週末合宿を例年通り実施することができたことなどにより、売上高は前年同期と比較して増加いたしました。しかしながら、教育事業のその他の部門において生徒数が伸び悩んだことなどにより、計画を下回る結果となりました。費用面におきましては、人件費や家賃、水道光熱費等の校舎運営費用の増加があり、営業費用全体としては前年同期と比較して増加いたしましたが、コスト管理の徹底による利益率の向上に努めた結果、営業利益及び営業利益率は計画を上回る水準となりました。また、2022年9月には静岡県に新たな合宿施設を取得し、既存施設である清里合宿場、富士山合宿場1号館と2号館に次ぐ、富士山合宿場3号館として12月から稼働を開始しました。自社所有施設のさらなる有効活用により、今後の収益性の向上に寄与するものと考えております。なお、当社では、昨今の生活関連費の物価高騰を受けた一時金「インフレ特別手当」の支給及び政府による賃上げ要請を受けた給与水準の引き上げ(ベースアップ)を2023年4月に実施いたしました。これらの施策を通じて、社員がより安心して働くことができる環境をつくるとともに優秀な人材の確保に努めてまいります。以上の結果、当連結会計年度の売上高は12,986百万円(前年同期比4.9%増)、営業利益は2,761百万円(前年同期比18.7%増)、経常利益は2,789百万円(前年同期比15.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,881百万円(前年同期比24.6%増)となりました。売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益の全ての項目において、前連結会計年度に引き続き過去最高益を更新いたしました。 セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。なお、セグメント別の売上高はセグメント間の内部取引消去前の金額によっております。 ① 教育事業小中学生部門(ena小中学部)につきましては、受験学年を中心に生徒数が堅調に推移したこと及び合宿を含む季節講習の売上が伸長したことにより、売上高は前年同期と比較して増加いたしました。個別指導部門(ena個別)につきましては、校舎数の減少に伴い生徒数(家庭教師Camp及び個別教師Campを除く)が前年を下回ったことにより、売上高は前年同期と比較して減少いたしました。大学受験部門(ena看護、ena美術、ena高校部)につきましては、ena美術、ena高校部において受講者数が堅調に推移した一方で、ena看護において新規受講者数が前年を下回ったことにより、売上高は前年同期と比較して減少いたしました。(2023年4月よりena新セミは「ena看護」に、ena新美は「ena美術」にそれぞれ名称変更しております。)海外校舎を主に展開するGAKKYUSHA USA グループ(GAKKYUSHA U.S.A.CO.,LTD.、GAKKYUSHA CANADA CO.,LTD.、GAKKYUSHA SINGAPORE PTE.LTD.、ENA EUROPE GmbH及び株式会社学究社帰国教育)につきましては、新型コロナウイルス感染拡大の長期化を受けた駐在員の減少に伴い、特に海外校舎において生徒数が前年を下回ったことにより、米ドルベースの売上高は前年同期と比較して減少いたしましたが、円安の影響により円換算後の売上高は前年同期と比較して増加いたしました。これらの結果、売上高は12,299百万円(前年同期比4.3%増)となりました。 ② 不動産事業不動産事業につきましては、前第3四半期連結会計期間において、国立1号館の建替えによる賃貸用マンションの稼働を開始したことにより、賃貸収入は前年同期と比較して増加いたしました。これらの結果、売上高は168百万円(前年同期比38.8%増)となりました。 ③ その他インターネットによる受験、教育情報の配信サービス事業等につきましては、広告関連売上については、学校法人関連及び一般企業等法人ともに前年同期と比較して増加いたしました。ネットワーク広告売上については、媒体のPV/ユーザー数減少の影響を受けて前年同期と比較して減少いたしました。これらの結果、売上高は800百万円(前年同期比37.3%増)となりました。 (2) 財政状態(資産)流動資産は、前連結会計年度末に比べて、32百万円減少し、2,310百万円となりました。これは、主として現金及び預金の減少等によるものであります。固定資産は、前連結会計年度末に比べて、819百万円増加し、8,368百万円となりました。これは、主として建物及び構築物、土地並びに使用権資産の増加等によるものであります。この結果、総資産は前連結会計年度末に比べて、787百万円増加し、10,678百万円となりました。(負債)流動負債は、前連結会計年度末に比べて、104百万円減少し、3,044百万円となりました。これは、主としてリース債務及び未払法人税等の増加、短期借入金の減少等によるものであります。固定負債は、前連結会計年度末に比べて、32百万円増加し、1,838百万円となりました。これは、主としてリース債務の増加、長期借入金の減少等によるものであります。この結果、負債は前連結会計年度末に比べて、72百万円減少し、4,882百万円となりました。(純資産)純資産は、前連結会計年度末に比べて、860百万円増加し、5,795百万円となりました。これは、主として配当金の支払い、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等によるものであります。この結果、自己資本比率は、54.2%(前連結会計年度末は49.9%)となりました。 (3) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて59百万円減少し、1,929百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (単位:千円) 前連結会計年度当連結会計年度増減営業活動によるキャッシュ・フロー1,928,8222,605,533676,711投資活動によるキャッシュ・フロー△628,246△888,839△260,593財務活動によるキャッシュ・フロー△1,310,198△1,802,897△492,699現金及び現金同等物に係る換算差額15,99319,7343,741現金及び現金同等物の増減額6,371△66,468△72,840現金及び現金同等物の期首残高1,982,0341,988,4056,371新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額―7,2837,283現金及び現金同等物の期末残高1,988,4051,929,220△59,185 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、2,605百万円の収入(前年同期は1,928百万円の収入)となりました。主な内訳は、税金等調整前当期純利益、減価償却費、未払消費税等の増減額及び法人税等の支払額等であります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、888百万円の支出(前年同期は628百万円の支出)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出等によるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、1,802百万円の支出(前年同期は1,310百万円の支出)となりました。これは、短期借入金の純増減額、長期借入金の返済による支出、リース債務の返済による支出及び配当金の支払額によるものであります。 (キャッシュ・フロー関連指標の推移)当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。 2019年3月期2020年3月期2021年3月期2022年3月期2023年3月期自己資本比率(%)50.846.042.849.954.2時価ベースの自己資本比率(%)186.9148.5150.6171.9203.5キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)1.21.81.51.30.8インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)637.7362.4336.9333.7191.5 (注)1 自己資本比率:自己資本/総資産 2 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産 3 キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー 4 インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い(1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。(2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。(3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。(4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。 (生産、受注及び販売の状況)(1) 生産及び受注の状況当社は、生徒に対して授業を行うことを主たる業務としておりますので、生産及び受注に該当する事項はございません。 (2) 販売の状況(業績等の概要)におけるセグメントの業績をご参照ください。 (経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって必要と思われる見積りは、その時点で最も合理的と考えられる基準に基づいて実施しておりますが、見積り等の不確実性があるため実際の結果は異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。 (2) 当連結会計年度の経営成績の分析売上高は、12,986百万円(前年同期比4.9%増)となりました。これは主に、小中学生部門において生徒数が堅調に推移したこと、前年コロナ禍で中止したGW合宿や週末合宿を例年通り実施することができたことによるものであります。しかしながら、教育事業のその他の部門において生徒数が伸び悩んだことなどにより、計画を下回る結果となりました。売上原価は、8,109百万円(前年同期比1.5%増)となりました。これは主に、校舎数の増加等による人件費や家賃等の校舎運営費用の増加、原油価格等の高騰による水道光熱費の増加によるものであります。一方で、新型コロナの影響が徐々に緩和される中で、自社所有合宿施設の稼働率が上昇したこと等により収益性が向上し、売上総利益は、4,877百万円(前年同期比11.2%増)となりました。販売費及び一般管理費は、2,115百万円(前年同期比2.8%増)となりました。これは主に、校舎でのクレジットカード決済や本部でのオンライン化対応等による手数料負担が増加したこと、新たな合宿施設(富士山合宿場3号館)の取得関連経費が発生したことによるものであります。この結果、営業利益は、2,761百万円(前年同期比18.7%増)となりました。なお、売上高営業利益率は前連結会計年度の18.8%から2.5ポイント上昇し21.3%となり、中期経営計画で目標として掲げる20%を上回ることができました。営業外収益は、71百万円(前年同期比18.7%減)となりました。これは主に、持分法適用関連会社である株式会社市進ホールディングスに係る持分法による投資利益が減少したことによるものであります。一方、営業外費用は、43百万円(前年同期は8百万円)となりました。これは主に、当連結会計年度において、不動産事業に係る訴訟関連費用が発生したことによるものであります。この結果、経常利益は、2,789百万円(前年同期比15.9%増)となりました。特別利益は、11百万円(前年同期は計上なし)となりました。これは主に、海外子会社において、校舎物件の中途解約に伴うリース解約益が発生したことによるものであります。一方、特別損失は、29百万円(前年同期比73.4%減)となりました。これは主に、前連結会計年度において、国立1号館の建替えに伴い国立市で運営する各校舎の再編成を実施いたしましたが、その移転等に係る減損損失及び固定資産除却損が発生したことによるものであります。この結果、税金等調整前当期純利益は2,770百万円(前年同期比20.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,881百万円(前年同期比24.6%増)となりました。 (3) 経営成績に重要な影響を与える要因について「3 事業等のリスク」に記載しております。 (4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析(キャッシュ・フロー)「(業績等の概要) (3)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 (資金調達)当社グループは、事業活動及び設備投資のための適切な資金確保を常に目指しており、その財源として安定的な営業キャッシュ・フローの創出を重視しております。新規校舎の設備投資や短期運転資金については、自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、不動産事業における賃貸等不動産の取得資金については、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。 当連結会計年度末の資金の流動性は十分に確保されていると認識しており、また、金融機関との間に当座借越契約の枠を設定することで、急な資金需要や不測の事態にも備えております。なお、当連結会計年度末における当社の取引銀行との借入による資金調達余力は以下のようになっております。 当座借越契約株式会社三菱UFJ銀行200百万円株式会社みずほ銀行100百万円株式会社三井住友銀行200百万円合 計500百万円
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「人間尊重」を経営の基本理念とし、「勇気・品性・誠実」を教育理念とした運営を創立以来一貫して続けております。新しい時代の波に対して積極的に立ち向かう姿勢で取り組んでおります。時間講師の導入、私立中高受験、チェーンオペレーション、株式公開、都立中高一貫校受検対策など、時代の先端を行く革新的な手法で業容を拡大してまいりましたが、今後も大胆にチャレンジし続けてまいります。その成果として、当社株式は2015年11月に東京証券取引所市場第一部銘柄に指定され、2022年4月にはプライム市場へ移行しました。また、当社グループは学習塾業界のサービスの本質である「質の高い授業の実践」と「合格実績」に徹底的にこだわると同時に、的確な「受験情報の提供」により、生徒・保護者様から高い支持と信頼を獲得することを常に目指しております。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、本業での収益性を表す指標として売上高営業利益率を重視しております。2022年2月に策定した2025年3月期までの3ヵ年を計画期間とする中期経営計画では、売上高営業利益率20%を目標として設定しております。合格実績の伸長により生徒数を増加させることはもちろん、常にコスト削減意識を持ち、収益性の向上を目指し企業経営に取り組んでまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略従来から行っております受験勉強だけではない人間関係を尊重した指導と人間的教育の実践を今後も心がけるとともに、教務力の向上及び合格実績の更なる伸長だけに留まることなく、ニーズに合った学習指導と受験情報を提供することにより、生徒・保護者様からご支持いただける本物の塾を目指してまいります。具体的な経営戦略は以下のとおりです。 ①都立中・都立高の合格実績シェアの更なる向上当社では、都立中・高の合格実績シェア向上が経営上重要であると考え、経営資源の重点的配分を行い、いち早く都立中受検対策に取り組みました。都立中高一貫校受検対策向けのテキスト・テスト・カリキュラムの改訂、「都立中のena」というブランドイメージの定着を図るためのイベント開催や番組タイアップ、テレビコマーシャル等を実施してまいりました。その結果、近年の都立中・高入試において、継続して高い合格実績を上げることができております。現在の経済状況及び都立中・高の大学合格実績を踏まえると、無料かつ上質な学習環境が得られる都立中・高への社会的な関心はますます高まり、当社が引き続き高い合格実績を上げていくことで生徒数の増加につなげることができると確信しております。 ②大学受験までの一貫した経営モデルの確立都立中受検の倍率は、近年は低下傾向にあるものの依然として高倍率を維持しており、不合格者が多数出てしまうのが現状です。「ena」からの受検生は高い合格率となっているものの、不合格となる生徒も多数存在しております。そこで、当社では、不合格者に対してもう一度高校受験で挑戦する機会を提供するため、また、保護者様の経済的負担を鑑みて、一定の条件を満たした新中1生の授業料を無料としております。また、新高1生向けのオンライン講座を開講するなど、小・中・高の継続的な指導体制を構築しております。今後も継続的に通塾していただけるよう生徒獲得を強化してまいります。 ③新規校舎展開2021年3月期には7校、2022年3月期には10校(全ブランド、いずれも業態変更を含む)と展開してきた新規出校のペースを維持しつつ、並行して不採算校舎の閉校も実施してまいります。近年は「ena」の出校エリアを東京西部地域から東京東部及び北部地域に変化させております。多摩地区を中心とした進学塾から都内全域をドミナントエリアと定めて新規出校を推進し、東京東部地域における都立中・高の更なる合格実績伸長を図ってまいります。また、当社グループの強みを活かせる他地域への出校もあわせて検討してまいります。今後の新規開校計画は東京東部及び北部を中心に、以下のように計画しております。 2023年3月期:「ena」ブランド7校開校 (4) 経営環境及び優先的に対処すべき課題当社グループを取り巻く環境は、少子化による市場の縮小や家庭内における教育費の抑制等の要因により依然厳しい状況が続く中、AIやIoT等の技術を利用した異業種の参入も顕著になってきており、企業間競争も激しさを増すものと思われます。このような経営環境の中、当社グループは2023年3月期から2025年3月期までの3ヵ年を計画期間とした中期経営計画を策定いたしました。コロナ禍を契機とした社会全体のDXが加速する中、当社グループでは特にenaオンラインclass、家庭教師Camp、個別教師Camp、ena新セミオンラインを「自宅ena」とし、本格的にDX事業に参入いたします。DX商品の導入・拡大を進めるために、関連設備の拡充やインターネットメディアを活用した効果的なプロモーションを実施してまいります。また、最難関中高合格のための専門校舎である「ena最高水準」を全15校体制(2022年3月に8校舎新規開校)に拡充し、都立最難関高独占体制を強化するとともに、私立最難関中高受験にも進出してまいります。引き続き、出校計画の推進に必要な校長の早期育成及び中途採用の強化、要員計画に基づく人的資源の量的・質的な適正化、校舎運営の標準化推進による経営効率の向上という課題に取り組んでまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「人間尊重」を経営の基本理念とし、「勇気・品性・誠実」を教育理念とした運営を創立以来一貫して続けております。新しい時代の波に対して積極的に立ち向かう姿勢で取り組んでおります。時間講師の導入、私立中高受験、チェーンオペレーション、株式公開、都立中高一貫校受検対策など、時代の先端を行く革新的な手法で業容を拡大してまいりましたが、今後も大胆にチャレンジし続けてまいります。その成果として、当社株式は2015年11月に東京証券取引所市場第一部銘柄に指定され、2022年4月にはプライム市場へ移行しました。また、当社グループは学習塾業界のサービスの本質である「質の高い授業の実践」と「合格実績」に徹底的にこだわると同時に、的確な「受験情報の提供」により、生徒・保護者様から高い支持と信頼を獲得することを常に目指しております。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、本業での収益性を表す指標として売上高営業利益率を重視しております。2022年2月に策定した2025年3月期までの3ヵ年を計画期間とする中期経営計画では、売上高営業利益率20%を目標として設定しております。合格実績の伸長により生徒数を増加させることはもちろん、常にコスト削減意識を持ち、収益性の向上を目指し企業経営に取り組んでまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略従来から行っております受験勉強だけではない人間関係を尊重した指導と人間的教育の実践を今後も心がけるとともに、教務力の向上及び合格実績の更なる伸長だけに留まることなく、ニーズに合った学習指導と受験情報を提供することにより、生徒・保護者様からご支持いただける本物の塾を目指してまいります。具体的な経営戦略は以下のとおりです。 ①都立中・都立高の合格実績シェアの更なる向上当社では、都立中・高の合格実績シェア向上が経営上重要であると考え、経営資源の重点的配分を行い、いち早く都立中受検対策に取り組みました。都立中高一貫校受検対策向けのテキスト・テスト・カリキュラムの改訂、「都立中のena」というブランドイメージの定着を図るためのイベント開催や番組タイアップ、テレビコマーシャル等を実施してまいりました。その結果、近年の都立中・高入試において、継続して高い合格実績を上げることができております。現在の経済状況及び都立中・高の大学合格実績を踏まえると、無料かつ上質な学習環境が得られる都立中・高への社会的な関心はますます高まり、当社が引き続き高い合格実績を上げていくことで生徒数の増加につなげることができると確信しております。 ②大学受験までの一貫した経営モデルの確立都立中受検の倍率は、近年は低下傾向にあるものの依然として高倍率を維持しており、不合格者が多数出てしまうのが現状です。「ena」からの受検生は高い合格率となっているものの、不合格となる生徒も多数存在しております。そこで、当社では、不合格者に対してもう一度高校受験で挑戦する機会を提供するため、また、保護者様の経済的負担を鑑みて、一定の条件を満たした新中1生の授業料を無料としております。また、新高1生向けのオンライン講座を開講するなど、小・中・高の継続的な指導体制を構築しております。今後も継続的に通塾していただけるよう生徒獲得を強化してまいります。 ③新規校舎展開2021年3月期には7校、2022年3月期には10校(全ブランド、いずれも業態変更を含む)と展開してきた新規出校のペースを維持しつつ、並行して不採算校舎の閉校も実施してまいります。近年は「ena」の出校エリアを東京西部地域から東京東部及び北部地域に変化させております。多摩地区を中心とした進学塾から都内全域をドミナントエリアと定めて新規出校を推進し、東京東部地域における都立中・高の更なる合格実績伸長を図ってまいります。また、当社グループの強みを活かせる他地域への出校もあわせて検討してまいります。今後の新規開校計画は東京東部及び北部を中心に、以下のように計画しております。 2023年3月期:「ena」ブランド7校開校 (4) 経営環境及び優先的に対処すべき課題当社グループを取り巻く環境は、少子化による市場の縮小や家庭内における教育費の抑制等の要因により依然厳しい状況が続く中、AIやIoT等の技術を利用した異業種の参入も顕著になってきており、企業間競争も激しさを増すものと思われます。このような経営環境の中、当社グループは2023年3月期から2025年3月期までの3ヵ年を計画期間とした中期経営計画を策定いたしました。コロナ禍を契機とした社会全体のDXが加速する中、当社グループでは特にenaオンラインclass、家庭教師Camp、個別教師Camp、ena新セミオンラインを「自宅ena」とし、本格的にDX事業に参入いたします。DX商品の導入・拡大を進めるために、関連設備の拡充やインターネットメディアを活用した効果的なプロモーションを実施してまいります。また、最難関中高合格のための専門校舎である「ena最高水準」を全15校体制(2022年3月に8校舎新規開校)に拡充し、都立最難関高独占体制を強化するとともに、私立最難関中高受験にも進出してまいります。引き続き、出校計画の推進に必要な校長の早期育成及び中途採用の強化、要員計画に基づく人的資源の量的・質的な適正化、校舎運営の標準化推進による経営効率の向上という課題に取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (業績等の概要)(1) 業績当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染拡大の影響が長期化する中、同感染症のワクチン接種が進展し、9月30日には緊急事態宣言が解除され、また3月21日にはまん延防止等重点措置が終了するなど経済活動に回復の兆しが見られました。一方で、新たな変異株による感染再拡大への懸念、原材料価格の上昇等の影響もあり、先行きは不透明で予断を許さない状況となっております。学習塾業界におきましては、少子化による市場の縮小や家庭内における教育費の抑制が続く中で、2021年から導入された大学入学共通テストや小学校での英語教科化等への対応に加え、コロナ禍で継続的な学習環境を提供するために、映像授業やオンライン授業などデジタルを活用した教育の充実が求められています。また、コロナ禍による事業環境の変化により、新規参入や業界の再編成が顕著化し、業界としての注目度も高まってきております。このような状況の中、当社グループでは、前年から導入した、全ての授業に対して単方向の映像授業も視聴可能とした「ダブル学習システム」を継続して実施するなど、コロナ禍においてもこれまで以上に学力向上体制の強化に努めております。当社では、校舎等において新型コロナウイルス感染予防対策を徹底しておりますが、6月18日より新型コロナウイルスワクチンの職域接種を実施しました。夏期講習が開講する7月22日までに接種を希望する全職員の2回目の接種を完了させ、さらには職員家族・保護者様への接種も進めてまいりました。また、ワクチンの対象年齢が12歳以上に引き下げられたことに伴い、接種を希望する生徒への接種も9月・10月に実施いたしました。さらに、2月・3月には希望者に対して3回目の接種を実施いたしました。引き続き生徒・職員の感染症対策に努めてまいります。当連結会計年度での合格実績につきましては、全都立中高一貫校11校(千代田区立九段中等を含む)の入試において過去最高を更新し、963名(前期は927名)となりました。また、全都立中高一貫校の定員合計に対する合格占有率は55%(前期は55%)と過半数を維持し、都立中高一貫校の受検対策塾としての「ena」ブランドを確立しております。また、高校受験においても、都立進学指導重点校7校の合格実績が376名(前期は357名)となり、前期に引き続き全塾中№1を獲得することができました。当連結会計年度での新規出校につきましては、2022年2月から4月に「ena」を2校舎(代々木、渋谷)、「ena最高水準」を8校舎(渋谷、三鷹、両国、大塚、経堂、旗の台、大泉学園、花小金井)、「ena新セミ」を1校舎(宇都宮校)、「ena高校部」を1校舎(最高水準吉祥寺高校部)開校いたしました。これらの校舎につきましては開校後間もないため当連結会計年度の売上高に大きく貢献するには至っておりませんが、来期以降の生徒数及び売上高の増加に貢献するものと考えております。収益面におきましては、前年から継続するコロナ禍での対応が生徒・保護者様に支持されたことが寄与し、前年同期と比較して全ての部門において生徒数が増加いたしました。また、夏期・冬期の季節講習や各種合宿につきましても、生徒・職員の感染防止対策を徹底することにより、例年通り実施することができました。その結果、計画を上回る実績となり、売上高の増加に寄与いたしました。費用面におきましては、生徒数の増加等に伴う変動費(教材・模試費、合宿運営費等)の増加、家賃の減額交渉や人件費の適正化等の各種経費削減策の反動及び1月から3月にかけてTVCMを実施したことなどにより、営業費用全体としては前年同期と比較して増加しましたが、コスト管理の徹底による利益率向上に取り組んだ結果、営業利益は前年同期と比較して増加いたしました。経常利益につきましては、持分法適用関連会社である株式会社市進ホールディングスの決算の影響を受けて、前年同期と比較して増加いたしました。以上の結果、当連結会計年度の売上高は12,378百万円(前年同期比9.6%増)、営業利益は2,326百万円(前年同期比25.0%増)、持分法による投資利益の計上などにより経常利益は2,405百万円(前年同期比34.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,510百万円(前年同期比36.2%増)となりました。売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益の全ての項目において、前連結会計年度に引き続き過去最高益を更新いたしました。 セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。なお、セグメント別の売上高はセグメント間の内部取引消去前の金額によっております。 また、教育事業における部門別の内訳につきましては、第1四半期連結会計期間から対象区分を一部変更しております。これに伴い、前年同期比較は前年同期の数値を変更後の区分方法により組み替えて比較しております。 ① 教育事業小中学生部門(ena小中学部)につきましては、前年下半期以降回復に転じた生徒数が年間を通じて好調に推移したこと及び合宿を含む夏期・冬期の各季節講習売上が伸長したことにより、売上高は前年同期と比較して増加いたしました。個別指導部門(個別ena)につきましては、前年新型コロナウイルス感染拡大を受けて減少した新規入塾者数が増加に転じたこと及び生徒一人当たりの単価が上昇したことにより、売上高は前年同期と比較して増加いたしました。大学受験部門(ena新セミ、ena新美、ena高校部)につきましては、前年新型コロナウイルス感染拡大を受けて減少した受講者数が全ての部門において増加に転じたことにより、売上高は前年同期と比較して増加いたしました。海外校舎を主に展開するGAKKYUSHA USA グループ(GAKKYUSHA U.S.A.CO.,LTD.、GAKKYUSHA CANADA CO.,LTD.、GAKKYUSHA SINGAPORE PTE.LTD.、ENA EUROPE GmbH及び株式会社学究社帰国教育)につきましては、新型コロナウイルス感染拡大の長期化を受けてインターネット受講生が増加したことにより、売上高は前年同期と比較して増加いたしました。これらの結果、売上高は11,789百万円(前年同期比9.3%増)となりました。 ② 不動産事業不動産事業につきましては、第3四半期連結会計期間において国立1号館の建替えによる賃貸用マンションの稼働を開始したことにより、賃貸収入は前年同期と比較して増加いたしました。これらの結果、売上高は121百万円(前年同期比23.8%増)となりました。 ③ その他インターネットによる受験、教育情報の配信サービス事業につきましては、広告関連売上については、学校法人関連及び一般企業等法人ともに前年同期と比較して増加いたしました。ネットワーク広告売上については、ITP(トラッキング防止機能)によるターゲティング広告単価減少、媒体のPV/ユーザー数減少の影響を受けて前年同期と比較して減少いたしました。これらの結果、売上高は583百万円(前年同期比11.8%増)となりました。 (2) 財政状態(資産)流動資産は、前連結会計年度末に比べて、42百万円減少し、2,342百万円となりました。これは、主として売掛金及び商品の減少等によるものであります。 固定資産は、前連結会計年度末に比べて、232百万円増加し、7,548百万円となりました。これは、主として建物及び構築物の増加及び建設仮勘定の減少等によるものであります。 この結果、総資産は前連結会計年度末に比べて、189百万円増加し、9,890百万円となりました。(負債)流動負債は、前連結会計年度末に比べて、379百万円増加し、3,148百万円となりました。これは、主として短期借入金の増加、1年内返済予定の長期借入金及びその他流動負債の減少等によるものであります。 固定負債は、前連結会計年度末に比べて、971百万円減少し、1,806百万円となりました。これは、主として長期借入金の減少等によるものであります。 この結果、負債は前連結会計年度末に比べて、591百万円減少し、4,955百万円となりました。(純資産)純資産は、前連結会計年度末に比べて、781百万円増加し、4,935百万円となりました。これは、主として配当金の支払い、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等によるものであります。この結果、自己資本比率は、49.9%(前連結会計年度末は42.8%)となりました。 (3) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて6百万円増加し、1,988百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (単位:千円) 前連結会計年度当連結会計年度増減営業活動によるキャッシュ・フロー1,906,0411,928,82222,780投資活動によるキャッシュ・フロー△744,773△628,246116,527財務活動によるキャッシュ・フロー△294,893△1,310,198△1,015,305現金及び現金同等物に係る換算差額△5,77215,99321,765現金及び現金同等物の増減額860,6026,371△854,231現金及び現金同等物の期首残高1,109,0541,982,034872,979新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額12,376―△12,376現金及び現金同等物の期末残高1,982,0341,988,4056,371 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動によるキャッシュ・フローは、1,928百万円の収入(前年同期は1,906百万円の収入)となりました。主な内訳は、税金等調整前当期純利益、減価償却費、未払消費税等の増減額及び法人税等の支払い額等であります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動によるキャッシュ・フローは、628百万円の支出(前年同期は744百万円の支出)となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動によるキャッシュ・フローは、1,310百万円の支出(前年同期は294百万円の支出)となりました。これは、短期借入金の純増減額、長期借入れによる収入、長期借入金の返済による支出及び配当金の支払額等によるものであります。 (キャッシュ・フロー関連指標の推移)当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。 2018年3月期2019年3月期2020年3月期2021年3月期2022年3月期自己資本比率(%)53.650.846.042.849.9時価ベースの自己資本比率(%)293.9186.9148.5150.6171.9キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)0.61.21.81.51.3インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)600.2637.7362.4336.9333.7 (注)1 自己資本比率:自己資本/総資産 2 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産 3 キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー 4 インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い(1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。(2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。(3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。(4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。 (生産、受注及び販売の状況)(1) 生産及び受注の状況当社は、生徒に対して授業を行うことを主たる業務としておりますので、生産及び受注に該当する事項はございません。 (2) 販売の状況(業績等の概要)におけるセグメントの業績をご参照ください。 (経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって必要と思われる見積りは、その時点で最も合理的と考えられる基準に基づいて実施しておりますが、見積り等の不確実性があるため実際の結果は異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。なお、新型コロナウイルス感染症拡大の影響等不確実性が大きく、将来の業績予測等に反映させることが難しい要素もありますが、当連結会計年度末時点において入手可能な情報を基に会計上の見積りを行っております。 (2) 当連結会計年度の経営成績の分析売上高は、12,378百万円(前年同期比9.6%増)となりました。これは主に、コロナ禍で推し進めた映像授業やオンライン化対応が生徒・保護者様に支持されたこと、高い合格実績を背景とした生徒募集が好調に推移したことによるものであります。また、夏期・冬期の季節講習や各種合宿につきましても、生徒・職員の感染防止対策を徹底した上で例年通り実施することができた結果、売上高の増加に寄与いたしました。 売上原価は、7,993百万円(前年同期比5.0%増)となりました。これは主に、生徒数の増加等に伴う変動費(教材・模試費、合宿運営費等)の増加、コロナ禍で取り組んだ家賃の減額交渉や人件費の適正化等の各種経費削減策の反動によるものであります。一方で、映像授業の積極活用により生徒一人当たりの単価が上昇したこと及び校舎運営費用が抑制できたこと等により、売上総利益は、4,385百万円(前年同期比19.3%増)となりました。 販売費及び一般管理費は、2,058百万円(前年同期比13.5%増)となりました。これは主に、当社グループが展開するDX事業である「自宅ena」のTVCMを1月から3月にかけて実施したこと、校舎でのクレジットカード決済導入やオンライン化対応等による手数料負担が増加したことによるものであります。この結果、営業利益は、2,326百万円(前年同期比25.0%増)となりました。なお、売上高営業利益率は前連結会計年度の16.5%から2.3ポイント上昇し、18.8%となりました。 営業外収益は、87百万円(前年同期比56.3%増)となりました。これは主に、当連結会計年度において、持分法適用関連会社である株式会社市進ホールディングスに係る持分法による投資利益が発生したこと等によるものであります。一方、営業外費用は、8百万円(前年同期比93.7%減)となりました。これは主に、前連結会計年度において、持分法適用関連会社である株式会社市進ホールディングスに係る持分法による投資損失が発生したこと等によるものであります。この結果、経常利益は、2,405百万円(前年同期比34.7%増)となりました。 特別利益は、当連結会計年度においては計上がありませんでした(前年同期は0百万円)。一方、特別損失は、111百万円(前年同期比66.7%増)となりました。これは主に、当連結会計年度において、国立1号館の建替えに伴い国立市で運営する各校舎の再編成を実施いたしましたが、その移転等に係る減損損失及び固定資産除却損が発生したことによるものであります。この結果、税金等調整前当期純利益は2,293百万円(前年同期比33.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,510百万円(前年同期比36.2%増)となりました。 (3) 経営成績に重要な影響を与える要因について「2 事業等のリスク」に記載しております。 (4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析(キャッシュ・フロー)「(業績等の概要) (3)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 (資金調達)当社グループは、事業活動及び設備投資のための適切な資金確保を常に目指しており、その財源として安定的な営業キャッシュ・フローの創出を重視しております。新規校舎の設備投資や短期運転資金については、自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、不動産事業における賃貸等不動産の取得資金については、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。 当連結会計年度末の資金の流動性は十分に確保されていると認識しており、また、金融機関との間に当座借越契約の枠を設定することで、急な資金需要や不測の事態にも備えております。なお、当連結会計年度末における当社の取引銀行との借入による資金調達余力は以下のようになっております。 当座借越契約株式会社三菱UFJ銀行200百万円株式会社みずほ銀行100百万円株式会社三井住友銀行200百万円合 計500百万円
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社は、「人間尊重」を経営の基本理念とし、「勇気・品性・誠実」を教育理念とした運営を創立以来一貫して続けております。新しい時代の波に対して積極的に立ち向かう姿勢で取り組んでおります。 時間講師の導入、私立中高受験、チェーンオペレーション、株式公開、都立中高一貫校受検対策など、時代の先端を行く革新的な手法で業容を拡大してまいりましたが、今後も大胆にチャレンジし続けてまいります。 その成果として、当社株式は2015年11月に東京証券取引所市場第一部銘柄に指定されました。 また、当社は学習塾業界のサービスの本質である、「質の高い授業の実践」と「合格実績」に徹底的にこだわると同時に、的確な「受験情報の提供」により、生徒・保護者様から高い支持と信頼を獲得することを常に目指しております。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、本業での収益性を表す指標として売上高営業利益率を重視し、中長期的には15%超を目標としております。合格実績の伸長により生徒数を増加させるとともに収益性の改善に努め、費用削減意識を持ちながら企業経営を行ってまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略従来から行っております受験勉強だけではない人間関係を尊重した指導と人間教育の実践を今後も心がけるとともに、教務力の向上及び合格実績の更なる伸長だけに留まることなく、ニーズに合った学習指導と受験情報を提供することにより、生徒・保護者様から支持いただける本物の塾を目指してまいります。 具体的な経営戦略は以下のとおりです。 ①都立中・高合格者シェアの更なる向上当社では、都立中・高合格シェア向上が経営上重要であると考え、経営資源の重点的配分を行い、いち早く都立中受検対策に取り組みました。都立中高一貫校受検対策向けのテキスト・テスト・カリキュラムの改訂、「都立中=ena」の浸透を図るためのイベント開催や番組タイアップ、テレビコマーシャル等を実施してまいりました。その結果、直近の都立中・高入試において、高い合格実績を残すことができました。現在の経済状況及び大学合格実績を踏まえると、無料かつ上質な学習環境が得られる都立中高への社会的な関心はますます高まり、当社が引き続き高い合格実績を上げていくことで生徒数の増加を促すことができると確信しております。また、当社グループの強みを活かせる他地域への出校もあわせて検討してまいります。 ②大学受験までの一貫した経営モデルの確立近年、都立中受検は、受検者6名のうち1名が合格という高倍率の受検となっているため、不合格者が多数出てしまうのが現状です。「ena」からの受検生は高い合格率となっているものの、不合格となる生徒も多数存在しております。そこで、当社では、不合格者に対してもう一度高校受験、大学受験で挑戦する機会を提供するため、また、保護者様の経済負担を鑑みて、一定の条件を満たした新中1生の授業料を無料とし、また新高1生向けの映像授業による新講座を開講するなど、小・中・高の継続的な指導体制を構築しております。今後も継続的に通塾していただけるよう生徒獲得を強化してまいります。 ③新規校舎展開2019年3月期には14校、2020年3月期には11校(全ブランド。いずれも業態変更を除く。)と展開してまいりました新規出校のペースを維持しつつ、内部充実を図る方針としております。特に「ena」の出校エリアを東京西部地域より東部及び北部地域を中心に変化させております。これは、多摩地区を中心とした進学塾から都内全域を射程とするステージに飛躍していく段階に来たと判断したためです。今後は、東部地域における都立中高の更なる合格実績伸長を図ります。 今後の新規開校計画は東京東部及び北部を中心に、以下のように計画しております。 2021年3月期:「ena」ブランド7校開校 (4) 経営環境及び優先的に対処すべき課題当社グループを取り巻く環境は、少子化による市場の縮小や家庭内における教育費の抑制等の要因により依然厳しい状況が続く中で、AIやIoT等の技術を利用した異業種の参入も顕著になってきており、企業間競争も激しさを増すものと思われます。このような状況の中、当社グループにおきましては、全校舎にプロジェクターを配置し、映像による学校の試験対策等を行うなど、新たな取り組みを始めました。また、2020年1月以降に顕在化した新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、3月からは映像授業の提供を始め、4月からは双方向ライブ映像授業(Web)もあわせて提供し、生徒の皆さんに『学習の機会損失を防ぎ、より良い環境を提供する』をモットーに取り組んでおります。新型コロナウイルス感染拡大の収束見通しについては予断を許さない状況ではありますが、当社グループにおきましては、生徒の皆さん、従業員の安全を第一に考えた上で、生徒の合格に向けた総合的なサポート体制を構築してまいります。近年は、首都圏の私立大学入試における定員の厳格化や2020年の教育改革の不透明感から、私立中学・高校の需要も高まっております。このような状況を受け、enaのキャッチコピーを「都立専門」から「都立も私立も」に変更し、時代の要請に応えてまいります。 また、出校計画の推進に必要な校長の早期育成、要員計画に基づく人的資源の量的・質的な適正化、校舎運営の標準化推進による経営効率の向上並びに都立高合格実績の向上及び都立中合格実績の更なる伸長という課題に取り組んでまいります。 今後、当社グループは、進学指導の強化だけにとどまることなく、人が生きるために必要なサービスを提供する「人生支援産業」への展開を図ってまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社は、「人間尊重」を経営の基本理念とし、「勇気・品性・誠実」を教育理念とした運営を創立以来一貫して続けております。新しい時代の波に対して積極的に立ち向かう姿勢で取り組んでおります。 時間講師の導入、私立中高受験、チェーンオペレーション、株式公開、都立中高一貫校受検対策など、時代の先端を行く革新的な手法で業容を拡大してまいりましたが、今後も大胆にチャレンジし続けてまいります。 その成果として、当社株式は2015年11月に東京証券取引所市場第一部銘柄に指定されました。 また、当社は学習塾業界のサービスの本質である、「質の高い授業の実践」と「合格実績」に徹底的にこだわると同時に、的確な「受験情報の提供」により、生徒・保護者様から高い支持と信頼を獲得することを常に目指しております。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、本業での収益性を表す指標として売上高営業利益率を重視し、中長期的には15%超を目標としております。合格実績の伸長により生徒数を増加させるとともに収益性の改善に努め、費用削減意識を持ちながら企業経営を行ってまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略従来から行っております受験勉強だけではない人間関係を尊重した指導と人間教育の実践を今後も心がけるとともに、教務力の向上及び合格実績の更なる伸長だけに留まることなく、ニーズに合った学習指導と受験情報を提供することにより、生徒・保護者様から支持いただける本物の塾を目指してまいります。 具体的な経営戦略は以下のとおりです。 ①都立中・高合格者シェアの更なる向上当社では、都立中・高合格シェア向上が経営上重要であると考え、経営資源の重点的配分を行い、いち早く都立中受検対策に取り組みました。都立中高一貫校受検対策向けのテキスト・テスト・カリキュラムの改訂、「都立中=ena」の浸透を図るためのイベント開催や番組タイアップ、テレビコマーシャル等を実施してまいりました。その結果、直近の都立中・高入試において、高い合格実績を残すことができました。現在の経済状況及び大学合格実績を踏まえると、無料かつ上質な学習環境が得られる都立中高への社会的な関心はますます高まり、当社が引き続き高い合格実績を上げていくことで生徒数の増加を促すことができると確信しております。また、当社グループの強みを活かせる他地域への出校もあわせて検討してまいります。 ②大学受験までの一貫した経営モデルの確立近年、都立中受検は、受検者6名のうち1名が合格という高倍率の受検となっているため、不合格者が多数出てしまうのが現状です。「ena」からの受検生は高い合格率となっているものの、不合格となる生徒も多数存在しております。そこで、当社では、不合格者に対してもう一度高校受験、大学受験で挑戦する機会を提供するため、また、保護者様の経済負担を鑑みて、一定の条件を満たした新中1生の授業料を無料とし、また新高1生向けの映像授業による新講座を開講するなど、小・中・高の継続的な指導体制を構築しております。今後も継続的に通塾していただけるよう生徒獲得を強化してまいります。 ③新規校舎展開2019年3月期には14校、2020年3月期には11校(全ブランド。いずれも業態変更を除く。)と展開してまいりました新規出校のペースを維持しつつ、内部充実を図る方針としております。特に「ena」の出校エリアを東京西部地域より東部及び北部地域を中心に変化させております。これは、多摩地区を中心とした進学塾から都内全域を射程とするステージに飛躍していく段階に来たと判断したためです。今後は、東部地域における都立中高の更なる合格実績伸長を図ります。 今後の新規開校計画は東京東部及び北部を中心に、以下のように計画しております。 2021年3月期:「ena」ブランド7校開校 (4) 経営環境及び優先的に対処すべき課題当社グループを取り巻く環境は、少子化による市場の縮小や家庭内における教育費の抑制等の要因により依然厳しい状況が続く中で、AIやIoT等の技術を利用した異業種の参入も顕著になってきており、企業間競争も激しさを増すものと思われます。このような状況の中、当社グループにおきましては、全校舎にプロジェクターを配置し、映像による学校の試験対策等を行うなど、新たな取り組みを始めました。また、2020年1月以降に顕在化した新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、3月からは映像授業の提供を始め、4月からは双方向ライブ映像授業(Web)もあわせて提供し、生徒の皆さんに『学習の機会損失を防ぎ、より良い環境を提供する』をモットーに取り組んでおります。新型コロナウイルス感染拡大の収束見通しについては予断を許さない状況ではありますが、当社グループにおきましては、生徒の皆さん、従業員の安全を第一に考えた上で、生徒の合格に向けた総合的なサポート体制を構築してまいります。近年は、首都圏の私立大学入試における定員の厳格化や2020年の教育改革の不透明感から、私立中学・高校の需要も高まっております。このような状況を受け、enaのキャッチコピーを「都立専門」から「都立も私立も」に変更し、時代の要請に応えてまいります。 また、出校計画の推進に必要な校長の早期育成、要員計画に基づく人的資源の量的・質的な適正化、校舎運営の標準化推進による経営効率の向上並びに都立高合格実績の向上及び都立中合格実績の更なる伸長という課題に取り組んでまいります。 今後、当社グループは、進学指導の強化だけにとどまることなく、人が生きるために必要なサービスを提供する「人生支援産業」への展開を図ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 (業績等の概要)(1) 業績当連結会計年度における我が国経済は、企業収益の拡大を背景に、雇用・所得環境の改善がみられ、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で、消費増税による個人消費への影響など先行きは不安定な状況にあります。また、海外経済については、米中貿易摩擦の影響や中国を始めとするアジア新興国の経済の先行き等、不確実性に留意が必要な状況が続いております。そのような状況の中、2020年1月以降に顕在化した新型コロナウイルスの感染拡大により、経済・社会に大きな影響を及ぼしており、先行きは不透明で予断を許さない状況となっております。 学習塾業界におきましては、少子化による市場の縮小や家庭内における教育費の抑制が続く中で、2020年の教育改革を控え、新規参入組も相まって企業間競争に一層拍車がかかっております。また、業界の再編成が顕著化し、業界としての注目度も高まってきております。 このような状況の中、当社グループは、学齢人口の増加が続いている東京都内に、「ena」(集団授業)、「個別ena」(個別指導)を中心とする進学塾を展開し、生徒・保護者様のニーズに応えられる教育環境を築いてまいりました。一方で、首都圏の私立大学の定員厳格化や、2020年の教育改革の不透明感による不安の高まりを受けて、首都圏では私立中高受験需要が高まる状況になっております。このことは、当社グループが掲げてきた『都立専門ena』というブランドイメージが、特に高校受験においては逆風となる状況です。このような状況を受け、前期に引き続き『都立も私立も』というキャンペーンをTVCMはじめ、あらゆるメディアにおいて展開してまいりました。また、新たな取り組みとして、全校舎にプロジェクターを配置し、映像による学校の試験対策等を行うなど、きめ細かな生徒指導に努めております。 その結果、当連結会計年度において、全都立中高一貫校11校(千代田区立九段中等を含む)の入試において、合格実績が過去最高の823名(前期は771名)となりました。また、全都立中高一貫校の一般定員合計に対する合格占有率は51%(前期は48%)と過半数を超え、都立中高一貫校の受検対策塾としての「ena」ブランドを確立しております。東京都をドミナントエリアと定めた立地戦略の中で、新規出校により東京東部及び北部の校舎数が増加し、都立中高一貫校の合格実績の躍進が続いております。また、高校受験においても、都立進学指導重点校7校の合格実績が353名(前期は362名)となり、前期に引き続き全塾中№1を獲得することができました。 当連結会計年度での新規出校につきましては、「ena」を6校舎(南千住、舎人、五反野、南砂町、方南町、下丸子)、「ena最高水準」を3校舎(北千住、練馬、調布)、「個別ena」を2校舎(西大島、綾瀬)開校いたしました。これらの校舎につきましては順調にスタートすることができましたが、開校後間もないため、当連結会計年度の売上高に大きく貢献するには至っておりません。今後、生徒数及び売上高の増加に貢献するものと期待しております。 収益面におきましては、新規出校により東京東部及び北部を中心に校舎数が増加し、都立中高一貫校の合格実績が躍進を続けていることや各種施策の効果も相まって、前年同期と比較して生徒数が堅調に推移し、売上高の増加に寄与いたしました。 費用面におきましては、効果的な広告宣伝活動や業務の効率化による経費削減等に取り組みました。しかしながら、内部充実を図るための従業員増加に伴う人件費や新規出校に伴う家賃等の増加により、費用全体としては前年同期と比較して増加いたしました。 これらの結果、当連結会計年度の売上高は10,920百万円(前年同期比3.3%増)、営業利益は1,486百万円(前年同期比14.9%増)、経常利益は1,600百万円(前年同期比21.8%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は937百万円(前年同期比9.3%増)となりました。 セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。なお、セグメント別の売上高はセグメント間の内部取引消去前の金額によっております。 ① 教育事業小中学生部門につきましては、季節講習生及び小学生が好調に推移したことにより、売上高は前年同期と比較して増加いたしました。 個別指導部門につきましては、生徒数が回復基調に乗り好調に推移したことにより、売上高は前年同期と比較して増加いたしました。 大学受験部門につきましては、生徒数が低調に推移したことにより、売上高は前年同期と比較して減少いたしました。 看護医療系受験部門「ena新セミ」につきましては、生徒数が好調に推移したこと及び生徒一人当たりの単価が上昇したことにより、売上高は前年同期と比較して増加いたしました。 芸大・美大受験部門「ena新美」につきましては、前年度と比べ生徒数は横ばいで推移しましたが、生徒一人当たりの単価が下落したことにより、売上高は前年同期と比較して減少いたしました。 海外校舎を主に展開するGAKKYUSHA USA グループ(GAKKYUSHA U.S.A.CO.,LTD.、GAKKYUSHA CANADA CO.,LTD.、GAKKYUSHA SINGAPORE PTE.LTD.及び株式会社学究社帰国教育)につきましては、本科生徒数は堅調に推移したものの、季節講習生が減少したことにより、売上高は前年同期と比較して微増となりました。 これらの結果、売上高は10,453百万円(前年同期比2.8%増)となりました。 ② 不動産事業不動産事業につきましては、前第3四半期連結会計期間以降、国立の校舎に隣接する中古マンションを購入したこと及び久米川校の建替えによる賃貸用マンションが完成したことにより、賃貸収入は前年同期と比較して大幅に増加いたしました。 これらの結果、売上高は83百万円(前年同期比132.1%増)となりました。 ③ その他インターネットによる受験、教育情報の配信サービス事業につきましては、広告関連売上については、一般企業等法人及び学校法人ともに前年同期と比較して増加いたしましたが、企業制作関連売上については、前期に大型案件が発生した影響により前年同期と比較して減少いたしました。また、ネットワーク広告売上については、媒体改善・広告枠の最適化を行ったものの、市況の変化等単価の下落により前年同期と比較して減少いたしました。 これらの結果、売上高は485百万円(前年同期比3.2%減)となりました。 (2) 財政状態(資産)流動資産は、前連結会計年度末に比べて、219百万円減少し、1,571百万円となりました。これは、主として現金及び預金の減少等によるものであります。 固定資産は、前連結会計年度末に比べて、1,085百万円増加し、7,087百万円となりました。これは、主として建物及び構築物、土地、建設仮勘定、関係会社株式の増加及び投資有価証券の減少等によるものであります。 この結果、総資産は前連結会計年度末に比べて、866百万円増加し、8,658百万円となりました。 (負債)流動負債は、前連結会計年度末に比べて、172百万円増加し、3,019百万円となりました。これは、主として短期借入金の増加等によるものであります。 固定負債は、前連結会計年度末に比べて、668百万円増加し、1,656百万円となりました。これは、主として長期借入金の増加等によるものであります。 この結果、負債は前連結会計年度末に比べて、840百万円増加し、4,676百万円となりました。 (純資産)純資産は、前連結会計年度末に比べて、26百万円増加し、3,982百万円となりました。これは、主として配当金の支払い、親会社株主に帰属する当期純利益の計上、自己株式の取得、その他有価証券評価差額金の減少等によるものであります。この結果、自己資本比率は、46.0%(前連結会計年度末は50.8%)となりました。 (3) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて237百万円減少し、1,109百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (単位:千円) 前連結会計年度当連結会計年度増減営業活動によるキャッシュ・フロー1,280,9391,333,18152,241投資活動によるキャッシュ・フロー△1,336,122△1,613,968△277,845財務活動によるキャッシュ・フロー239,08242,752△196,329現金及び現金同等物に係る換算差額155132△22現金及び現金同等物の増減額184,054△237,901△421,955現金及び現金同等物の期首残高1,162,9011,346,956184,054現金及び現金同等物の期末残高1,346,9561,109,054△237,901 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、1,333百万円の収入(前年同期は1,280百万円の収入)となりました。 主な内訳は、税金等調整前当期純利益、減価償却費、減損損失及び法人税等の支払額等であります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、1,613百万円の支出(前年同期は1,336百万円の支出)となりました。 これは、主に有形固定資産の取得による支出、関係会社株式の取得による支出等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、42百万円の収入(前年同期は239百万円の収入)となりました。これは、主に短期借入金の純増減額、長期借入れによる収入及び長期借入金の返済による支出、自己株式の取得による支出、配当金の支払額等によるものであります。 (キャッシュ・フロー関連指標の推移)当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。 2016年3月期2017年3月期2018年3月期2019年3月期2020年3月期自己資本比率(%)51.253.953.650.846.0時価ベースの自己資本比率(%)251.8317.4293.9186.9148.5キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)0.30.10.61.21.8インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)244.3446.0600.2637.7362.4 (注)1 自己資本比率:自己資本/総資産 2 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産 3 キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー 4 インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い(1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。(2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。(3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。(4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。 (生産、受注及び販売の状況)(1) 生産及び受注の状況当社は、生徒に対して授業を行うことを主たる業務としておりますので、生産及び受注に該当する事項はございません。 (2) 販売の状況(業績等の概要)におけるセグメントの業績をご参照ください。 (経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって必要と思われる見積りは、その時点で最も合理的と考えられる基準に基づいて実施しておりますが、見積り等の不確実性があるため実際の結果は異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。なお、新型コロナウイルス感染症拡大の影響等不確実性が大きく、将来の業績予測等に反映させることが難しい要素もありますが、当連結会計年度末時点において入手可能な情報を基に会計上の見積りを行っております。 (2) 当連結会計年度の経営成績の分析売上高は、10,920百万円(前年同期比3.3%増)となりました。これは主に、東京都をドミナントエリアと定めた立地戦略の中で、新規出校(2019年3月期に全ブランドで14校)により校舎数が増加したこと、都立中高一貫校の合格実績及び合格占有率が好調であったことを受けて、季節講習生及び小学生が増加したこと等によるものであります。 売上原価は、7,407百万円(前年同期比3.2%増)となりました。これは主に、臨時雇用者を含む従業員の増加に伴う人件費の増加及び新規出校による校舎数の増加に伴う賃借料の増加等によるものであります。この結果、売上総利益は、3,513百万円(前年同期比3.6%増)となりました。 販売費及び一般管理費は、2,026百万円(前年同期比3.4%減)となりました。これは主に、前年に続き実施したテレビコマーシャルの制作費を削減するなど、効果的な広告宣伝活動に取り組んだこと等によるものであります。この結果、営業利益は、1,486百万円(前年同期比14.9%増)となりましたが、目標とする売上高営業利益率15%にはわずかに及びませんでした。 営業外収益は、126百万円(前年同期比261.9%増)となりました。これは主に、当連結会計年度において持分法適用関連会社となった株式会社市進ホールディングスに関する持分法による投資利益が発生したこと等によるものであります。一方、営業外費用は、11百万円(前年同期比18.6%減)となりました。これは主に、訴訟関連費用が減少したこと等によるものであります。この結果、経常利益は、1,600百万円(前年同期比21.8%増)となりました。 特別利益は、11百万円(前年同期は0百万円)となりました。これは、持分変動利益及び固定資産受贈益が発生したこと等によるものであります。特別損失は、190百万円(前年同期比291.9%増)となりました。これは主に、国立1号館の建替えに伴う減損損失及び固定資産除却損が発生したこと等によるものであります。この結果、税金等調整前当期純利益は1,422百万円(前年同期比12.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は937百万円(前年同期比9.3%増)となりました。なお、2020年1月以降に顕在化した新型コロナウイルスの感染拡大により、3月以降一部合宿を中止する等の影響はありましたが、教室での対面授業を停止し映像授業の提供を開始する等の施策により、当連結会計年度の業績への大きな影響は生じておりません。 (3) 経営成績に重要な影響を与える要因について「2 事業等のリスク」に記載しております。 (4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析(キャッシュ・フロー)「(業績等の概要) (3)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 (資金調達)当社グループは、事業活動及び設備投資のための適切な資金確保を常に目指しており、その財源として安定的な営業キャッシュ・フローの創出を重視しております。新規校舎の設備投資や短期運転資金については、自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、不動産事業における賃貸等不動産の取得資金については、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。 当連結会計年度末の資金の流動性は十分に確保されていると認識しており、また、金融機関との間に当座借越契約の枠を設定することで、急な資金需要や不測の事態にも備えております。なお、当連結会計年度末における当社の取引銀行との借入による資金調達余力は以下のようになっております。 当座借越契約株式会社三菱UFJ銀行200百万円株式会社みずほ銀行100百万円株式会社三井住友銀行200百万円合 計500百万円
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社は、「人間尊重」を経営の基本理念とし、「勇気・品性・誠実」を教育理念とした運営を創立以来一貫して続けております。新しい時代の波に対して積極的に立ち向かう姿勢で取り組んでおります。 時間講師の導入、私立中高受験、チェーンオペレーション、株式公開、都立中高一貫校受検対策など、時代の先端を行く革新的な手法で業容を拡大してまいりましたが、今後も大胆にチャレンジし続けてまいります。 その成果として、当社株式は2015年11月に東京証券取引所市場第一部銘柄に指定されました。 また、当社は学習塾業界のサービスの本質である、「質の高い授業の実践」と「合格実績」に徹底的にこだわると同時に、的確な「受験情報の提供」により、生徒・保護者様から高い支持と信頼を獲得することを常に目指しております。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、本業での収益性を表す指標として売上高営業利益率を重視し、中長期的には15%超を目標としております。合格実績の伸長により生徒数を増加させるとともに収益性の改善に努め、費用削減意識を持ちながら企業経営を行ってまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略従来から行っております受験勉強だけではない人間関係を尊重した指導と人間教育の実践を今後も心がけるとともに、教務力の向上及び合格実績の更なる伸長だけに留まることなく、ニーズに合った学習指導と受験情報を提供することにより、生徒・保護者様から支持いただける本物の塾を目指してまいります。 具体的な経営戦略は以下のとおりです。 ①都立中・高合格者シェアの更なる向上当社では、都立中・高合格シェア向上が経営上重要であると考え、経営資源の重点的配分を行い、いち早く都立中受検対策に取り組みました。都立中高一貫校受検対策向けのテキスト・テスト・カリキュラムの改訂、「都立中=ena」の浸透を図るためのイベント開催や番組タイアップ、テレビコマーシャル等を実施してまいりました。その結果、直近の都立中・高入試において、高い合格実績を残すことができました。現在の経済状況及び大学合格実績を踏まえると、無料かつ上質な学習環境が得られる都立中高への社会的な関心はますます高まり、当社が引き続き高い合格実績を上げていくことで生徒数の増加を促すことができると確信しております。また、2020年に予定されている大学受験改革は、都立中受検で培ってきた当社の経営資源を最大限活かせるものと考えております。当社グループの強みを活かせる他地域への出校もあわせて検討してまいります。 ②大学受験までの一貫した経営モデルの確立近年、都立中受検は、受検者6名のうち1名が合格という高倍率の受検となっているため、不合格者が多数出てしまうのが現状です。「ena」からの受検生は高い合格率となっているものの、不合格となる生徒も多数存在しております。そこで、当社では、不合格者に対してもう一度高校受験、大学受験で挑戦する機会を提供するため、また、保護者様の経済負担を鑑みて、一定の条件を満たした新中1生の授業料を無料とし、また新高1生に対する優遇措置を講じ、小・中・高の継続的な指導体制を構築しております。今後も継続的に通塾していただけるよう生徒獲得を強化してまいります。 ③新規校舎展開2018年3月期には10校、2019年3月期には14校(全ブランド。いずれも業態変更を除く。)と展開してまいりました新規出校のペースを維持しつつ、内部充実を図る方針としております。特に「ena」の出校エリアを東京西部地域より東部及び北部地域を中心に変化させております。これは、多摩地区を中心とした進学塾から都内全域を射程とするステージに飛躍していく段階に来たと判断したためです。今後は、東部地域における都立中高の更なる合格実績伸長を図ります。 今後の新規開校計画は東京東部及び北部を中心に、以下のように計画しております。 2020年3月期:「ena」ブランド8校開校、「個別ena」ブランド2校開校 (4) 会社の対処すべき課題当社グループを取り巻く環境は、少子化による市場の縮小や家庭内における教育費の抑制等の要因により、依然厳しい状況が続き、企業間競争も激しさを増すものと思われます。このような状況の中、当社グループにおきましては、地域性を重視した観点から、都立中高一貫校及び都立難関高校コースの充実を図り、生徒・保護者様のニーズにきめ細かく応えるべく学習指導を行ってまいります。近年は、首都圏の私立大学入試における定員の厳格化や2020年の大学入試改革の不透明感から、私立中学・高校の需要も高まっております。このような状況を受け、enaのキャッチコピーを「都立専門」から「都立も私立も」に変更し、時代の要請に応えてまいります。 また、出校計画の推進に必要な校長の早期育成、要員計画に基づく人的資源の量的・質的な適正化、校舎運営の標準化推進による経営効率の向上並びに都立高合格実績の向上及び都立中合格実績の更なる伸長という課題に取り組んでまいります。 (5) 会社の支配に関する基本方針当社は、財務及び事業の方針の決定を支配する者は、安定的な成長を目指し、企業価値の極大化を図るべきと考えております。 現時点では買収防衛策の導入は特に行っておりませんが、今後も社会情勢等の変化を注視しつつ弾力的な検討を行ってまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社は、「人間尊重」を経営の基本理念とし、「勇気・品性・誠実」を教育理念とした運営を創立以来一貫して続けております。新しい時代の波に対して積極的に立ち向かう姿勢で取り組んでおります。 時間講師の導入、私立中高受験、チェーンオペレーション、株式公開、都立中高一貫校受検対策など、時代の先端を行く革新的な手法で業容を拡大してまいりましたが、今後も大胆にチャレンジし続けてまいります。 その成果として、当社株式は2015年11月に東京証券取引所市場第一部銘柄に指定されました。 また、当社は学習塾業界のサービスの本質である、「質の高い授業の実践」と「合格実績」に徹底的にこだわると同時に、的確な「受験情報の提供」により、生徒・保護者様から高い支持と信頼を獲得することを常に目指しております。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、本業での収益性を表す指標として売上高営業利益率を重視し、中長期的には15%超を目標としております。合格実績の伸長により生徒数を増加させるとともに収益性の改善に努め、費用削減意識を持ちながら企業経営を行ってまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略従来から行っております受験勉強だけではない人間関係を尊重した指導と人間教育の実践を今後も心がけるとともに、教務力の向上及び合格実績の更なる伸長だけに留まることなく、ニーズに合った学習指導と受験情報を提供することにより、生徒・保護者様から支持いただける本物の塾を目指してまいります。 具体的な経営戦略は以下のとおりです。 ①都立中・高合格者シェアの更なる向上当社では、都立中・高合格シェア向上が経営上重要であると考え、経営資源の重点的配分を行い、いち早く都立中受検対策に取り組みました。都立中高一貫校受検対策向けのテキスト・テスト・カリキュラムの改訂、「都立中=ena」の浸透を図るためのイベント開催や番組タイアップ、テレビコマーシャル等を実施してまいりました。その結果、直近の都立中・高入試において、高い合格実績を残すことができました。現在の経済状況及び大学合格実績を踏まえると、無料かつ上質な学習環境が得られる都立中高への社会的な関心はますます高まり、当社が引き続き高い合格実績を上げていくことで生徒数の増加を促すことができると確信しております。また、2020年に予定されている大学受験改革は、都立中受検で培ってきた当社の経営資源を最大限活かせるものと考えております。当社グループの強みを活かせる他地域への出校もあわせて検討してまいります。 ②大学受験までの一貫した経営モデルの確立近年、都立中受検は、受検者6名のうち1名が合格という高倍率の受検となっているため、不合格者が多数出てしまうのが現状です。「ena」からの受検生は高い合格率となっているものの、不合格となる生徒も多数存在しております。そこで、当社では、不合格者に対してもう一度高校受験、大学受験で挑戦する機会を提供するため、また、保護者様の経済負担を鑑みて、一定の条件を満たした新中1生の授業料を無料とし、また新高1生に対する優遇措置を講じ、小・中・高の継続的な指導体制を構築しております。今後も継続的に通塾していただけるよう生徒獲得を強化してまいります。 ③新規校舎展開2018年3月期には10校、2019年3月期には14校(全ブランド。いずれも業態変更を除く。)と展開してまいりました新規出校のペースを維持しつつ、内部充実を図る方針としております。特に「ena」の出校エリアを東京西部地域より東部及び北部地域を中心に変化させております。これは、多摩地区を中心とした進学塾から都内全域を射程とするステージに飛躍していく段階に来たと判断したためです。今後は、東部地域における都立中高の更なる合格実績伸長を図ります。 今後の新規開校計画は東京東部及び北部を中心に、以下のように計画しております。 2020年3月期:「ena」ブランド8校開校、「個別ena」ブランド2校開校 (4) 会社の対処すべき課題当社グループを取り巻く環境は、少子化による市場の縮小や家庭内における教育費の抑制等の要因により、依然厳しい状況が続き、企業間競争も激しさを増すものと思われます。このような状況の中、当社グループにおきましては、地域性を重視した観点から、都立中高一貫校及び都立難関高校コースの充実を図り、生徒・保護者様のニーズにきめ細かく応えるべく学習指導を行ってまいります。近年は、首都圏の私立大学入試における定員の厳格化や2020年の大学入試改革の不透明感から、私立中学・高校の需要も高まっております。このような状況を受け、enaのキャッチコピーを「都立専門」から「都立も私立も」に変更し、時代の要請に応えてまいります。 また、出校計画の推進に必要な校長の早期育成、要員計画に基づく人的資源の量的・質的な適正化、校舎運営の標準化推進による経営効率の向上並びに都立高合格実績の向上及び都立中合格実績の更なる伸長という課題に取り組んでまいります。 (5) 会社の支配に関する基本方針当社は、財務及び事業の方針の決定を支配する者は、安定的な成長を目指し、企業価値の極大化を図るべきと考えております。 現時点では買収防衛策の導入は特に行っておりませんが、今後も社会情勢等の変化を注視しつつ弾力的な検討を行ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。(業績等の概要)(1) 業績当連結会計年度における我が国経済は、企業収益の拡大を背景に、雇用・所得環境の改善がみられ、景気は緩やかな回復基調で推移いたしました。一方、海外経済については、アメリカの政策の影響や中国を始めとするアジア新興国の経済の先行き等、不確実性に留意が必要な状況が続いております。 学習塾業界におきましては、少子化による市場の縮小や家庭内における教育費の抑制が続く中で、2020年の教育改革を控え、新規参入組も相まって企業間競争に一層拍車がかかっております。また、業界の再編成が顕著化し、業界としての注目度も高まってきております。 このような状況の中、当社グループは、学齢人口の増加が続いている東京都内及び近郊エリアに、「ena」(集団授業)、「個別ena」(個別指導)を中心とする進学塾を展開し、生徒・保護者様のニーズに応えられる教育環境を築いてまいりました。しかしながら、首都圏の私立大学の定員厳格化や、2020年の教育改革の不透明感による不安の高まりを受けて、首都圏では私立中高受験需要が高まる状況になっております。このことは、当社グループが掲げてきた『都立専門ena』というブランドイメージが、特に高校受験においては逆風となる状況です。このような状況を受け、第4四半期においては、『都立も私立も』というキャンペーンをTVCMはじめ、あらゆるメディアにおいて展開してまいりました。また、特に人気が上昇している都立中高一貫校対策の更なる充実を図り、生徒・保護者様のニーズにきめ細かく応えることのできる学習指導に取り組んでまいりました。 その結果、当連結会計年度において、全都立中高一貫校11校(千代田区立九段中等を含む)の入試において、合格実績が771名(前期は785名)となりました。また、全都立中高一貫校10校の一般定員合計に対する合格占有率は50%(前期は52%)となり、都立中高一貫校の受検対策塾としての「ena」ブランドを確立しております。東京都をドミナントエリアと定めた立地戦略の中で、新規出校により東京東部及び北部の校舎数が増加し、都立中高一貫校の合格実績の躍進が続いております。また、高校受験においても、都立進学重点校7校の合格実績が362名(前期は347名)となり、全塾中№1を獲得することが出来ました。 当連結会計年度での新規出校につきましては、「ena」を7校舎(亀有、東向島、下落合、光が丘、桜新町、雑色、白糸台)、「ena最高水準」を3校舎(代々木、国立、秋葉原)、「個別ena」を2校舎(桜台、ひばりが丘)、「ena新宿セミナー」を2校舎(渋谷、仙台)開校いたしました。これらの校舎につきましては順調にスタートすることができましたが、開校後間もないため、当連結会計年度の売上高に大きく貢献するには至っておりません。今後、生徒数及び売上高の増加に貢献するものと期待しております。 収益面におきましては、都立中高一貫校の合格実績が躍進を続けていることの効果はあるものの、前年同期と比較して生徒数の伸びが低調に推移し、売上高の増加に寄与できませんでした。 費用面におきましては、効果的な広告宣伝活動の見直しに取り組みましたが、上述した状況によりTVCM等を重点的施策として行ったこと、また、内部充実を図るための従業員増加に伴う人件費や新規出校に伴う家賃等の増加により、費用全体としては前年同期と比較して増加いたしました。 これらの結果、当連結会計年度の売上高は10,568百万円(前年同期比2.6%増)、営業利益は1,293百万円(前年同期比18.1%減)、経常利益は1,313百万円(前年同期比17.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は857百万円(前年同期比14.7%減)となりました。 セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。なお、セグメント別の売上高はセグメント間の内部取引消去前の金額によっております。 ① 教育事業小中学生部門につきましては、主として校舎数の増加に伴い生徒数が堅調に推移したことにより、売上高は前年同期と比較して増加いたしましたが、季節講習生及び中学生の獲得が予想より厳しい結果となりました。 個別指導部門につきましては、生徒数は回復基調にあるものの依然厳しい状況が続いており、売上高は前年同期と比較して微減となりました。 大学受験部門につきましては、2校舎を閉校したことに伴い生徒数が低調に推移したことにより、売上高は前年同期と比較して減少いたしました。 看護・医療系受験部門「ena新宿セミナー」につきましては、新規に校舎を開校したこと等に伴い受講者数が増加したことにより、売上高は前年同期と比較して増加いたしました。 芸大・美大受験部門「ena新宿美術学院」につきましては、前年度と比べ受講者数が低調に推移したことにより、売上高は前年同期と比較して減少いたしました。 海外校舎を主に展開するGAKKYUSHA USA グループ(GAKKYUSHA U.S.A.CO.,LTD.、GAKKYUSHA CANADA CO.,LTD.、GAKKYUSHA SINGAPORE PTE.LTD.及び株式会社学究社帰国教育)につきましては、グループ全体で生徒数が増加したことにより、売上高は前年同期と比較して増加いたしました。 これらの結果、売上高は10,172百万円(前年同期比2.1%増)となりました。 ② 不動産事業不動産事業につきましては、当連結会計年度において国立の校舎に隣接する中古マンションを購入したこと及び久米川校の建替えによる賃貸用マンションが完成したことにより、賃貸収入は前年同期と比較して増加いたしました。 これらの結果、売上高は36百万円(前年同期比40.0%増)となりました。 ③ その他インターネットによる受験、教育情報の配信サービス事業につきましては、広告関連売上については、企業等一般法人と学校法人ともに売上が増加したため前年同期と比較して大幅に増加いたしました。受託開発関連の売上については、学校法人からの受注が減少したものの企業等一般法人からの受注が増加したため前年同期と比較して増加いたしました。また、媒体アクセス数と比例関係にあるネットワーク広告売上については、媒体改善を行った結果、媒体のアクセス数が増加したため前年同期と比較して増加いたしました。 これらの結果、売上高は501百万円(前年同期比33.0%増)となりました。 (2) 財政状態(資産)流動資産は、前連結会計年度末に比べて、248百万円増加し、1,790百万円となりました。これは、主として現金及び預金の増加等によるものであります。 固定資産は、前連結会計年度末に比べて、1,100百万円増加し、6,001百万円となりました。これは、主として建物及び構築物、土地、投資有価証券の増加及び建設仮勘定の減少等によるものであります。 この結果、総資産は前連結会計年度末に比べて、1,349百万円増加し、7,792百万円となりました。 (負債)流動負債は、前連結会計年度末に比べて、138百万円増加し、2,847百万円となりました。これは、主として1年内返済予定の長期借入金、未払金、前受金の増加及び未払法人税等の減少等によるものであります。 固定負債は、前連結会計年度末に比べて、709百万円増加し、988百万円となりました。これは、主として長期借入金の増加等によるものであります。 この結果、負債は前連結会計年度末に比べて、848百万円増加し、3,836百万円となりました。 (純資産)純資産は、前連結会計年度末に比べて、501百万円増加し、3,956百万円となりました。これは、主として新株予約権の行使に伴う新株式の発行、配当金の支払い、親会社株主に帰属する当期純利益、その他有価証券評価差額金を計上したこと等によるものであります。この結果、自己資本比率は、50.8%(前連結会計年度末は53.6%)となりました。 (3) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて184百万円増加し、1,346百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (単位:千円) 前連結会計年度当連結会計年度増減営業活動によるキャッシュ・フロー1,433,1261,280,939△152,186投資活動によるキャッシュ・フロー△1,110,865△1,336,122△225,257財務活動によるキャッシュ・フロー259,527239,082△20,445現金及び現金同等物に係る換算差額△7,2681557,423現金及び現金同等物の増減額574,519184,054△390,465現金及び現金同等物の期首残高588,3811,162,901574,519現金及び現金同等物の期末残高1,162,9011,346,956184,054 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動によるキャッシュ・フローは、1,280百万円の収入(前年同期は1,433百万円の収入)となりました。 主な内訳は、税金等調整前当期純利益、減価償却費及び法人税等の支払額等であります。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動によるキャッシュ・フローは、1,336百万円の支出(前年同期は1,110百万円の支出)となりました。 これは、主に有形固定資産の取得による支出等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動によるキャッシュ・フローは、239百万円の収入(前年同期は259百万円の収入)となりました。 これは、主に長期借入れによる収入及び配当金の支払額等によるものであります。 (キャッシュ・フロー関連指標の推移)当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。 2015年3月期2016年3月期2017年3月期2018年3月期2019年3月期自己資本比率(%)47.551.253.953.650.8時価ベースの自己資本比率(%)128.5251.8317.4293.9186.9キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)0.40.30.10.61.2インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)199.3244.3446.0600.2637.7 (注)1 自己資本比率:自己資本/総資産 2 時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産 3 キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー 4 インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い(1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。(2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。(3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。(4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。 (生産、受注及び販売の状況)(1) 生産及び受注の状況当社は、生徒に対して授業を行うことを主たる業務としておりますので、生産及び受注に該当する事項はございません。 (2) 販売の状況(業績等の概要)におけるセグメントの業績をご参照ください。 (経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1) 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって、必要と思われる見積りは、その時点で最も合理的と考えられる基準に基づいて実施しておりますが、見積り等の不確実性があるため実際の結果は異なる場合があります。 当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。 (2) 当連結会計年度の経営成績の分析売上高は、10,568百万円(前年同期比2.6%増)となりました。これは主に、東京都をドミナントエリアと定めた立地戦略の中で、新規出校により校舎数が増加したこと、都立中高一貫校の合格実績及び合格占有率が好調であったことを受けて、小学生の生徒数が増加したことによるものであります。一方で、季節講習生及び中学生の獲得が予想より厳しい結果となり、売上高の増加に寄与できませんでした。 売上原価は、7,176百万円(前年同期比5.7%増)となりました。これは主に、臨時雇用者を含む従業員の増加に伴う人件費の増加及び新規出校による校舎数の増加に伴う賃借料の増加などによるものであります。この結果、売上総利益は、3,391百万円(前年同期比3.5%減)となりました。 販売費及び一般管理費は、2,098百万円(前年同期比8.4%増)となりました。これは主に、TVCM等の重点的施策の実施に伴う広告宣伝費の増加及び本部機能の強化による従業員の増加に伴う人件費の増加などによるものであります。この結果、営業利益は、1,293百万円(前年同期比18.1%減)となりました。 営業外収益は、34百万円(前年同期比101.1%増)となりました。これは主に、当連結会計年度において業務提携関係にある株式会社市進ホールディングスからの受取配当金が発生したことによるものであります。一方、営業外費用は、14百万円(前年同期比87.3%増)となりました。これは主に、当連結会計年度において訴訟関連費用が発生したことによるものであります。この結果、経常利益は、1,313百万円(前年同期比17.3%減)となりました。 特別利益は、0百万円(前年同期は計上なし)となりました。これは、固定資産売却益が発生したことによるものであります。特別損失は、48百万円(前年同期比27.8%増)となりました。これは主に、前連結会計年度と比較して既存校舎の移転、閉校等に伴う減損損失が増加したことによるものであります。この結果、税金等調整前当期純利益は1,266百万円(前年同期比18.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は857百万円(前年同期比14.7%減)となりました。 (3) 経営成績に重要な影響を与える要因について「2 事業等のリスク」に記載しております。 (4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析(キャッシュ・フロー)「(業績等の概要) (3)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。 (資金調達)当社グループは、事業活動及び設備投資のための適切な資金確保を常に目指しており、その財源として安定的な営業キャッシュ・フローの創出を重視しております。 当連結会計年度末の資金の流動性は十分に確保されていると認識しており、また、金融機関との間に当座借越契約の枠を設定することで、急な資金需要や不測の事態にも備えております。なお、当連結会計年度末における当社の取引銀行との借入による資金調達余力は以下のようになっております。 当座借越契約株式会社三菱UFJ銀行200百万円株式会社みずほ銀行100百万円株式会社三井住友銀行200百万円合 計500百万円
経営方針・経営戦略
3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社は、「人間尊重」を経営の基本理念とし、「勇気・品性・誠実」を教育理念とした運営を創立以来一貫しております。新しい時代の波に対して積極的に立ち向かう姿勢で取り組んでおります。 時間講師の導入、私立中高受験、チェーンオペレーション、株式公開、都立中高一貫校受検対策など、時代の先端を行く革新的な手法で業容を拡大してまいりましたが、今後も大胆にチャレンジし続けてまいります。 その成果として、当社株式は平成27年11月に東京証券取引所市場第一部銘柄に指定されました。 また、当社は学習塾業界のサービスの本質である、「質の高い授業の実践」と「合格実績」に徹底的にこだわると同時に、的確な「受験情報の提供」により、生徒・保護者様から高い支持と信頼を獲得することを常に目指しております。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、本業での収益性を表す指標として売上高営業利益率を重視し、中長期的には15%超を目標としております。合格実績の伸長により生徒の集客力を向上させるとともに収益性の改善に努め、費用削減意識をもちながら企業経営を行ってまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略従来から行っております、受験勉強だけではない人間関係を尊重した指導と人間教育の実践を今後も心がけるとともに、教務力の向上及び合格実績の更なる伸長だけに留まることなく、ニーズにあった学習指導と受験情報を提供することにより、生徒・保護者様から支持いただける本物の塾を目指してまいります。 具体的な経営戦略は以下のとおりです。 ①都立中・高合格者シェアの更なる向上当社では、都立中・高合格シェア向上が経営上重要であると考え、経営資源の重点的配分を行い、いち早く都立中受検対策に取り組みました。都立中高一貫校受検対策向けのテキスト・カリキュラムの改訂、「都立中=ena」の浸透を図るためのイベント開催や番組タイアップ、テレビコマーシャル等を実施してまいりました。その結果、直近の都立中・高入試において、高い合格実績を残すことができました。現在の経済状況及び大学合格実績を踏まえると、無料かつ上質な学習環境が得られる都立中高への社会的な関心はますます高まり、当社が引き続き高い合格実績を上げていくことで生徒数の増加を促すことができると確信しております。また、2020年に予定されている大学受験改革は、都立中受検で培ってきた当社の経営資源を最大限活かせるものと考えております。当社グループの強みを活かせる他地域への出校もあわせて検討してまいります。 ②大学受験までの一貫した経営モデルの確立近年、都立中受検は、受検者6名のうち1名が合格という高倍率の受検となっているため、不合格者が多数出てしまうのが現状です。「ena」からの受検生は高い合格率となっているものの、不合格となる生徒も多数存在しております。そこで、当社では、不合格者に対してもう一度高校受験、大学受験で挑戦する機会を提供するため、また、保護者様の経済負担を鑑みて、一定の条件を満たした新中1・新高1生の授業料を無料とし、小・中・高の継続的な指導体制を構築しております。今後も継続的に通塾していただけるよう生徒獲得を強化してまいります。 ③新規校舎展開平成28年3月期には13校、平成29年3月期には10校(全ブランド。いずれも業態変更を除く。)と、近年加速してまいりました新規出校ついてはペースを緩め、内部充実を図る方針としております。特に「ena」の出校エリアを東京西部地域より東部地域を中心とした出校に変化させております。これは、多摩地区を中心とした進学塾から都内全域を射程とするステージに飛躍していく段階に来たと判断したためです。今後は、東部地域における都立中高の更なる合格実績伸長を図ります。 今後の新規開校計画は東京東部を中心に、以下のように計画しております。 平成30年3月期:「ena」ブランド10校開校、「ena新宿セミナー」ブランド1校開校 (4) 会社の対処すべき課題当社グループを取り巻く環境は、少子化による市場の縮小や家庭内における教育費の抑制等の要因により、依然厳しい状況が続き、企業間競争も激しさを増すものと思われます。このような状況の中、当社グループにおきましては、地域性を重視した観点から、都立中高一貫校及び都立難関高校コースの充実を図り、生徒・保護者様のニーズにきめ細かく応えるべく学習指導を行ってまいります。 また、出校計画の推進に必要な校長の早期育成、要員計画に基づく人的資源の量的・質的な適正化、校舎運営の標準化推進による経営効率の向上並びに都立高合格実績の向上及び都立中合格実績の更なる伸長という課題に取り組んでまいります。 (5) 会社の支配に関する基本方針当社は、財務及び事業の方針の決定を支配する者は、安定的な成長を目指し、企業価値の極大化を図るべきと考えております。 現時点では買収防衛策の導入は特に行っておりませんが、今後も社会情勢等の変化を注視しつつ弾力的な検討を行ってまいります。
対処すべき課題
3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社は、「人間尊重」を経営の基本理念とし、「勇気・品性・誠実」を教育理念とした運営を創立以来一貫しております。新しい時代の波に対して積極的に立ち向かう姿勢で取り組んでおります。 時間講師の導入、私立中高受験、チェーンオペレーション、株式公開、都立中高一貫校受検対策など、時代の先端を行く革新的な手法で業容を拡大してまいりましたが、今後も大胆にチャレンジし続けてまいります。 その成果として、当社株式は平成27年11月に東京証券取引所市場第一部銘柄に指定されました。 また、当社は学習塾業界のサービスの本質である、「質の高い授業の実践」と「合格実績」に徹底的にこだわると同時に、的確な「受験情報の提供」により、生徒・保護者様から高い支持と信頼を獲得することを常に目指しております。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、本業での収益性を表す指標として売上高営業利益率を重視し、中長期的には15%超を目標としております。合格実績の伸長により生徒の集客力を向上させるとともに収益性の改善に努め、費用削減意識をもちながら企業経営を行ってまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略従来から行っております、受験勉強だけではない人間関係を尊重した指導と人間教育の実践を今後も心がけるとともに、教務力の向上及び合格実績の更なる伸長だけに留まることなく、ニーズにあった学習指導と受験情報を提供することにより、生徒・保護者様から支持いただける本物の塾を目指してまいります。 具体的な経営戦略は以下のとおりです。 ①都立中・高合格者シェアの更なる向上当社では、都立中・高合格シェア向上が経営上重要であると考え、経営資源の重点的配分を行い、いち早く都立中受検対策に取り組みました。都立中高一貫校受検対策向けのテキスト・カリキュラムの改訂、「都立中=ena」の浸透を図るためのイベント開催や番組タイアップ、テレビコマーシャル等を実施してまいりました。その結果、直近の都立中・高入試において、高い合格実績を残すことができました。現在の経済状況及び大学合格実績を踏まえると、無料かつ上質な学習環境が得られる都立中高への社会的な関心はますます高まり、当社が引き続き高い合格実績を上げていくことで生徒数の増加を促すことができると確信しております。また、2020年に予定されている大学受験改革は、都立中受検で培ってきた当社の経営資源を最大限活かせるものと考えております。当社グループの強みを活かせる他地域への出校もあわせて検討してまいります。 ②大学受験までの一貫した経営モデルの確立近年、都立中受検は、受検者6名のうち1名が合格という高倍率の受検となっているため、不合格者が多数出てしまうのが現状です。「ena」からの受検生は高い合格率となっているものの、不合格となる生徒も多数存在しております。そこで、当社では、不合格者に対してもう一度高校受験、大学受験で挑戦する機会を提供するため、また、保護者様の経済負担を鑑みて、一定の条件を満たした新中1・新高1生の授業料を無料とし、小・中・高の継続的な指導体制を構築しております。今後も継続的に通塾していただけるよう生徒獲得を強化してまいります。 ③新規校舎展開平成28年3月期には13校、平成29年3月期には10校(全ブランド。いずれも業態変更を除く。)と、近年加速してまいりました新規出校ついてはペースを緩め、内部充実を図る方針としております。特に「ena」の出校エリアを東京西部地域より東部地域を中心とした出校に変化させております。これは、多摩地区を中心とした進学塾から都内全域を射程とするステージに飛躍していく段階に来たと判断したためです。今後は、東部地域における都立中高の更なる合格実績伸長を図ります。 今後の新規開校計画は東京東部を中心に、以下のように計画しております。 平成30年3月期:「ena」ブランド10校開校、「ena新宿セミナー」ブランド1校開校 (4) 会社の対処すべき課題当社グループを取り巻く環境は、少子化による市場の縮小や家庭内における教育費の抑制等の要因により、依然厳しい状況が続き、企業間競争も激しさを増すものと思われます。このような状況の中、当社グループにおきましては、地域性を重視した観点から、都立中高一貫校及び都立難関高校コースの充実を図り、生徒・保護者様のニーズにきめ細かく応えるべく学習指導を行ってまいります。 また、出校計画の推進に必要な校長の早期育成、要員計画に基づく人的資源の量的・質的な適正化、校舎運営の標準化推進による経営効率の向上並びに都立高合格実績の向上及び都立中合格実績の更なる伸長という課題に取り組んでまいります。 (5) 会社の支配に関する基本方針当社は、財務及び事業の方針の決定を支配する者は、安定的な成長を目指し、企業価値の極大化を図るべきと考えております。 現時点では買収防衛策の導入は特に行っておりませんが、今後も社会情勢等の変化を注視しつつ弾力的な検討を行ってまいります。