9850

グルメ杵屋(9850)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

小売業 小売

事業の概要

  • 多角的な飲食事業展開
    グルメ杵屋グループは、うどん、そば、洋食、和食、アジア料理など、幅広いジャンルの飲食店を経営しています。これにより、多様な顧客ニーズに対応し、収益源を分散させることで、特定の市場変動リスクを軽減しています。また、ラーメンや焼肉業態も展開し、飲食事業を多角化しています。
  • 機内食・冷凍食品製造
    関西国際空港での機内食の調製・搭載を行うほか、業務用冷凍食品の製造も手掛けています。これにより、飲食店の運営だけでなく、航空業界や食品業界へのBtoBビジネスも展開し、事業の安定化と収益基盤の強化を図っています。
  • 不動産・運輸・卸売事業
    大阪木津卸売市場の経営や不動産賃貸事業、さらには水間鉄道による鉄道・バス事業も行っています。また、生鮮水産物の卸売や米穀販売も手掛けており、飲食事業を核としながらも、関連性の高い多岐にわたる事業を展開することで、グループ全体の収益力を高めています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • レストラン事業
    売上高245億6,180万8千円、営業利益4億1,077万円。うどん、そば、洋食、和食、アジア料理など多岐にわたる飲食店を国内外で展開しており、グループの主力事業です。特にうどん部門とそば部門が中核をなし、多様なブランドで幅広い顧客層に対応しています。
  • 機内食事業
    売上高70億7,350万8千円、営業利益4億1,925万円。関西国際空港を拠点に、航空機内食の調製・搭載を行っています。航空業界の動向に左右される側面もありますが、安定した需要を持つ専門性の高い事業として、グループの収益に貢献しています。
  • 業務用冷凍食品製造事業
    売上高66億3,343万6千円、営業利益3億175万2千円。業務用冷凍食品の製造を手掛けており、外食産業や給食産業などへの供給を通じて、グループの安定的な収益基盤を支えています。飲食事業とのシナジー効果も期待できる分野です。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
RESTAURANTBUSINESS 地域 246 4 1.7%
INFLIGHTCATERINGBUSINESS 地域 71 4 5.9%
FROZENMEALPRODUCTIONBUSINESS 地域 66 3 4.5%
REALESTATELEASINGBUSINESS 地域 7 3 46.7%
TRANSPORTATIONBUSINESS 地域 4 -1 -12.6%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,328 文字
3【事業の内容】 当社グループは、当社、連結子会社7社、持分法適用関連会社1社により構成されており、飲食店の経営を主たる業務としております。 当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置付け及び事業の系統図は次の通りであります。 なお、次の4事業は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 また、当連結会計年度より報告セグメントの区分変更をしております。詳細は「第5 経理の状況 (セグメント情報等)に記載のとおりであります。 当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。(1) レストラン事業 子会社㈱グルメ杵屋レストランが当社より委託を受け、下記のレストラン事業を行っております。うどん部門実演手打うどん「杵屋」、自家製麺「穂の香」、讃岐製麺「麦まる」、「杵屋麦丸」、めん茶屋「きなさ」等を展開しており、当社グループの主力業態であります。そば部門信州そば処「そじ坊」、「おらが蕎麦」、そばダイニング「結月庵」、そば前処「二尺五寸」、越後「叶家」、割烹そば「神田」、「明月庵ぎんざ田中屋」等を展開しており、うどんと並ぶ主力業態であります。洋食部門サンドウイッチレストラン「グルメ」、オムライス&オムレツ「ロムレット」、カジュアルレストラン「しゃぽーるーじゅ」、HIGHBALL BAR「心斎橋1923」、「和SAKURA」等を展開しております。和食部門「丼丼亭」「天亭」、大阪木津市場「天はな」、とんかつ「かつ里」「すみ田」、仙台牛たんとお酒「もりの屋」を展開しております。その他(アジア料理専門店他)コリアンキッチン「シジャン」、タイ屋台料理「ティーヌン」、韓ダイニング「やおみ」、タイレストラン「サイアムオーキッド」、ラーメン「壱番亭」、「KAMI-HIKŌKI」、GELATERIA「solege」等を展開しております。 子会社㈱ゆきむら壱番亭がラーメン業態「壱番亭」「醤々亭」「ゆきむら亭」、焼肉業態「炎座」等を行っております。 (2) ODM・OEM事業機内食事業子会社㈱エイエイエスケータリングが関西国際空港において航空機内食の調製・搭載等を行っております。業務用冷凍食品製造事業子会社㈱アサヒウェルネスフーズが業務用冷凍食品製造事業を行っております。 (3) 不動産賃貸事業 当社が大阪木津卸売市場の経営及び不動産賃貸事業を行っております。(4) 運輸事業 子会社水間鉄道㈱が鉄道事業・道路旅客運送業(バス)等を行っております。(5) その他 当社が大阪木津卸売市場において生鮮水産物及びその加工品の卸売等を行っており、子会社日本食糧卸㈱が米穀販売、加工調理、食品販売を行っております。また、マレーシアにおいて中食食品の製造供給の運営を行う子会社GK ASIA SDN.BHD. 及び持分法適用関連会社MYNEWS KINEYA SDN.BHD. を含んでおります。 [事業の系統図]

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
外食産業は参入障壁が低く新規参入が多く、マーケットが飽和・成熟段階にあるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 なし
外食産業は比較的参入障壁が低く新規参入が多い。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:固定資産の減損損失 / レストラン事業の出退店方針 / 競合の激化
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

グルメ杵屋は「杵屋」「 سافا」などのブランドを展開しているが、強力なブランドロイヤリティや特許による差別化は限定的。特定の地域や顧客層には認知されているものの、全国的なブランド力や模倣困難な無形資産の強さは見られない。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

うどん・そば店は日常的な外食であり、顧客のスイッチングコストは低い。しかし、特定の店舗への愛着や、ポイントカード、アプリ会員特典などが一定の囲い込みに寄与する可能性はある。ただし、競合店の出現による影響は大きい。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

グルメ杵屋のビジネスモデルには、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接高めるようなネットワーク効果は存在しない。店舗ごとの顧客体験が中心であり、プラットフォーム型のビジネスではない。

コスト優位★★☆☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

セントラルキッチン方式による効率化や、仕入れルートの最適化により、一定のコスト管理は行われていると考えられる。しかし、外食産業全体で人件費や原材料費の高騰リスクがあり、構造的なコスト優位性は限定的。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

「杵屋」「 سافا」ブランドを中心に、全国に多数の店舗を展開しており、一定の規模の経済を享受している。多店舗展開による仕入れ・運営効率化は、小規模な競合店に対する優位性となりうる。

  • 多様なブランド展開力
    うどん、そば、洋食、和食、アジア料理など、多岐にわたる飲食店ブランドを展開している点が強みです。これにより、幅広い顧客層の獲得と、市場の変化に合わせた柔軟な業態転換やブランド再編が可能となり、競争の激しい外食産業において安定した事業運営を支えています。
  • 垂直統合と多角化
    機内食製造、業務用冷凍食品製造、生鮮水産物卸売、米穀販売といった飲食関連事業に加え、不動産賃貸や運輸事業まで手掛けています。これにより、食材の調達から加工、店舗運営、さらには物流までをグループ内で連携させ、コスト効率の向上や品質管理の徹底、新たな収益機会の創出に繋げています。
  • 教育と人材育成
    同社は「人が育てば企業が育つ」という信念のもと、新卒採用の強化や、業績連動報酬制度、役職別賃金体系の導入など、人材育成とモチベーション向上に注力しています。これにより、質の高いサービス提供を可能にし、顧客満足度の向上を通じてブランド価値を高め、競争優位性を確立しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループは、「仕事を通じて人生を楽しみ、社会に貢献する」を経営理念として掲げ“食”を通じて社会に貢献する企業を標榜しております。また、「人が育てば企業が育つ」の固い信念に基づいて、経営のあらゆる場面において“教育”を最重点課題として取り組んでおります。さらに、当社は株主を大切にする企業でありたいとの強い願いから株主との対話を重視し、1989年の株式上場以来“開かれた株主総会”を他社に先駆けて実践してまいりました。今後共、安定収益企業として顧客、株主、取引先、従業員それぞれの期待に応えるべく“バランスのとれた経営”を行っていきたいと考えております。 (2)経営環境及び経営戦略当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の拡大などを背景に景気は緩やかな回復が続いております。しかしながら、米国の政策動向や、為替相場の不安定な推移、地政学的リスクに起因するエネルギー資源や原材料価格などの高騰等もあり、依然として先行きは不透明な状況となっております。外食産業におきましては、インバウンド需要は引き続き堅調であるものの、原材料の価格高騰、光熱費等様々なコストの上昇、人手不足に伴う人件費の増加が継続しており、事業を取り巻く経営環境は依然として厳しいものとなっております。このような状況の中、当社グループは、2025年5月に2030年3月期を最終期とする5ヶ年の「中期経営計画」を公表し、グループビジョン「おもてなしで付加価値の創造を紡ぐ」を掲げ、将来にわたって持続的に成長する企業グループであることを目指して、グループ一丸となって事業収益の最大化を図るため、戦略構築と実行を徹底し、企業風土の変革を希求し続けてまいりました。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 当社グループは、グループビジョン「おもてなしで付加価値の創造を紡ぐ」を掲げております。この実現に向けて、お客様と従業員、お取引先と事業会社、部下と上司といったあらゆる関係者間において、「対等」と「尊重」、ならびに「和」を重んじる企業風土の醸成に継続的に取り組み、付加価値創造を志向する経営を推進しております。 当社は、日本の外食産業がチェーン展開により成長を遂げた1970年の大阪万博期に、実演手打うどん「杵屋」第1号店を開業して以来、うどん・そばを中心とした多様なレストラン事業を展開し、事業基盤の拡充を図ってまいりました。 さらに、これまでM&A等を通じて事業領域の拡大を進め、①ニッポンの食の魅力を国内外に適正な価格で提供する事業、②地域から求められる生活に欠かせない事業、③高い参入障壁を有する事業といった分野への取り組みを強化してまいりました。具体的には、機内食事業、冷凍おせち料理製造業、地方卸売市場の開設(建替えおよび不動産賃貸)、地方鉄道・バス事業、マレーシアにおけるコンビニ弁当・おにぎり等の製造事業などを展開しております。 これらの歩みを踏まえ、2025年5月に策定した中期経営計画においては、コロナ禍における守りの経営から転換し、各事業における再成長戦略の着実な実行を図るとともに、持株会社である当社主導のもと、M&Aも含めたグループシナジーの創出により、さらなる付加価値の向上を目指しております。 その第一段階として、株式会社神戸物産との合弁会社「株式会社MEAL HUB」を設立し、アジア太平洋地域における機内食関連企業群の株式取得を同合弁会社にて推進することを、2026年3月31日に公表いたしました。本取り組みにより、ODM・OEM事業(機内食事業等)の強化のみならず、グループ全体のグローバル展開の加速を図ってまいります。② 当社グループが主に事業展開する国内市場が少子超高齢社会となり、ライフスタイルの多様化、働く女性・高齢者および外国人労働者の更なる増加、孤食や食の外部化の拡大傾向など外部環境の変化を踏まえ、2030年3月期の目標達成に向けて、2027年3月期に取り組む各事業の主要な施策は以下のとおりです。(レストラン事業) 建築費・人件費・材料費等の高騰を踏まえ、出店戦略においては投資効率を重視し、競争力の発揮およびその再現性が高い立地・業種業態に厳選して展開してまいります。また、既存店舗においては、創業ブランドである「杵屋」を中心に、自家製麺へのこだわりという付加価値の再認知・浸透を図ってまいります。その具体的施策として、昨年、大阪・関西万博において好評を博した手打ちうどん教室の展開や、テレビCMの実施などを推進してまいります。さらに、プロ野球球団・阪神タイガースのレギュラーパートナーとして連携キャンペーンを実施するなど販売促進を兼ねたブランド認知施策を図るとともに、オペレーション改革、業態変更及び設備更新を通じて収益性の向上を目指してまいります。(ODM・OEM事業) 冷凍おせち及び冷凍宅配弁当等の業務用冷凍食品製造や関西国際空港の機内食などを担うODM・OEM事業においては、委託元各社からの需要の増加を見越した生産体制の改善と更なる効率化に引き続き取り組んで参ります。冷凍宅配弁当の製造においては、働く世代向けの市場が拡大を続けるなか、その製造を担う有力な業界プレイヤーの位置の確保を目指して参ります。機内食事業においては、株式会社神戸物産との合弁会社「株式会社MEAL HUB」を通じて株式を取得する予定のLSG APACのアジア太平洋各国・地域の機内食関連企業群との連携を図ることで、グループシナジーの創出を図ってまいります。(その他) 2022年10月に開校した日本語学校は、2025年7月に教室の増設を行い、11月には定員1.5倍の150名までの留学生増員認可を当局より受けることができました。また、特定技能1号の外国人材を中心とした登録支援機関は、事業開始から1年が経過し、グループ企業の労働力確保に関しては一定の成果として300名程度の人材の確保ができました。今後、グループ外の市場に対して、労働人口不足という社会的課題に貢献するため、事業の成長発展をスピードアップさせて参ります。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループが目標としている経営指標における当連結会計年度の実績値は下表のとおりであります。 経営指標目標数値2026年3月期実績(連結)売上高経常利益率5%1.3%自己資本当期純利益率8%2.4%配当性向30%以上71.1% 当連結会計年度におきましては、売上高は前年同期比20億16百万円増加、営業利益は前年同期比4億23百万円減少、経常利益は前年同期比3億64百万円減少、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比4億24百万円減少となりました。それにより、売上高経常利益率は1.3%(前年同期比0.9ポイント悪化)、自己資本当期純利益率は2.4%(前年同期比4.8ポイント悪化)となりました。グルメ杵屋グループの次世代に向けた事業構造構築に果断にチャレンジすることで、これらの指標について改善するよう取り組んでまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営方針当社グループは、「仕事を通じて人生を楽しみ、社会に貢献する」を経営理念として掲げ“食”を通じて社会に貢献する企業を標榜しております。また、「人が育てば企業が育つ」の固い信念に基づいて、経営のあらゆる場面において“教育”を最重点課題として取り組んでおります。さらに、当社は株主を大切にする企業でありたいとの強い願いから株主との対話を重視し、1989年の株式上場以来“開かれた株主総会”を他社に先駆けて実践してまいりました。今後共、安定収益企業として顧客、株主、取引先、従業員それぞれの期待に応えるべく“バランスのとれた経営”を行っていきたいと考えております。 (2)経営環境及び経営戦略当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の拡大などを背景に景気は緩やかな回復が続いております。しかしながら、米国の政策動向や、為替相場の不安定な推移、地政学的リスクに起因するエネルギー資源や原材料価格などの高騰等もあり、依然として先行きは不透明な状況となっております。外食産業におきましては、インバウンド需要は引き続き堅調であるものの、原材料の価格高騰、光熱費等様々なコストの上昇、人手不足に伴う人件費の増加が継続しており、事業を取り巻く経営環境は依然として厳しいものとなっております。このような状況の中、当社グループは、2025年5月に2030年3月期を最終期とする5ヶ年の「中期経営計画」を公表し、グループビジョン「おもてなしで付加価値の創造を紡ぐ」を掲げ、将来にわたって持続的に成長する企業グループであることを目指して、グループ一丸となって事業収益の最大化を図るため、戦略構築と実行を徹底し、企業風土の変革を希求し続けてまいりました。 (3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 当社グループは、グループビジョン「おもてなしで付加価値の創造を紡ぐ」を掲げております。この実現に向けて、お客様と従業員、お取引先と事業会社、部下と上司といったあらゆる関係者間において、「対等」と「尊重」、ならびに「和」を重んじる企業風土の醸成に継続的に取り組み、付加価値創造を志向する経営を推進しております。 当社は、日本の外食産業がチェーン展開により成長を遂げた1970年の大阪万博期に、実演手打うどん「杵屋」第1号店を開業して以来、うどん・そばを中心とした多様なレストラン事業を展開し、事業基盤の拡充を図ってまいりました。 さらに、これまでM&A等を通じて事業領域の拡大を進め、①ニッポンの食の魅力を国内外に適正な価格で提供する事業、②地域から求められる生活に欠かせない事業、③高い参入障壁を有する事業といった分野への取り組みを強化してまいりました。具体的には、機内食事業、冷凍おせち料理製造業、地方卸売市場の開設(建替えおよび不動産賃貸)、地方鉄道・バス事業、マレーシアにおけるコンビニ弁当・おにぎり等の製造事業などを展開しております。 これらの歩みを踏まえ、2025年5月に策定した中期経営計画においては、コロナ禍における守りの経営から転換し、各事業における再成長戦略の着実な実行を図るとともに、持株会社である当社主導のもと、M&Aも含めたグループシナジーの創出により、さらなる付加価値の向上を目指しております。 その第一段階として、株式会社神戸物産との合弁会社「株式会社MEAL HUB」を設立し、アジア太平洋地域における機内食関連企業群の株式取得を同合弁会社にて推進することを、2026年3月31日に公表いたしました。本取り組みにより、ODM・OEM事業(機内食事業等)の強化のみならず、グループ全体のグローバル展開の加速を図ってまいります。② 当社グループが主に事業展開する国内市場が少子超高齢社会となり、ライフスタイルの多様化、働く女性・高齢者および外国人労働者の更なる増加、孤食や食の外部化の拡大傾向など外部環境の変化を踏まえ、2030年3月期の目標達成に向けて、2027年3月期に取り組む各事業の主要な施策は以下のとおりです。(レストラン事業) 建築費・人件費・材料費等の高騰を踏まえ、出店戦略においては投資効率を重視し、競争力の発揮およびその再現性が高い立地・業種業態に厳選して展開してまいります。また、既存店舗においては、創業ブランドである「杵屋」を中心に、自家製麺へのこだわりという付加価値の再認知・浸透を図ってまいります。その具体的施策として、昨年、大阪・関西万博において好評を博した手打ちうどん教室の展開や、テレビCMの実施などを推進してまいります。さらに、プロ野球球団・阪神タイガースのレギュラーパートナーとして連携キャンペーンを実施するなど販売促進を兼ねたブランド認知施策を図るとともに、オペレーション改革、業態変更及び設備更新を通じて収益性の向上を目指してまいります。(ODM・OEM事業) 冷凍おせち及び冷凍宅配弁当等の業務用冷凍食品製造や関西国際空港の機内食などを担うODM・OEM事業においては、委託元各社からの需要の増加を見越した生産体制の改善と更なる効率化に引き続き取り組んで参ります。冷凍宅配弁当の製造においては、働く世代向けの市場が拡大を続けるなか、その製造を担う有力な業界プレイヤーの位置の確保を目指して参ります。機内食事業においては、株式会社神戸物産との合弁会社「株式会社MEAL HUB」を通じて株式を取得する予定のLSG APACのアジア太平洋各国・地域の機内食関連企業群との連携を図ることで、グループシナジーの創出を図ってまいります。(その他) 2022年10月に開校した日本語学校は、2025年7月に教室の増設を行い、11月には定員1.5倍の150名までの留学生増員認可を当局より受けることができました。また、特定技能1号の外国人材を中心とした登録支援機関は、事業開始から1年が経過し、グループ企業の労働力確保に関しては一定の成果として300名程度の人材の確保ができました。今後、グループ外の市場に対して、労働人口不足という社会的課題に貢献するため、事業の成長発展をスピードアップさせて参ります。 (4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループが目標としている経営指標における当連結会計年度の実績値は下表のとおりであります。 経営指標目標数値2026年3月期実績(連結)売上高経常利益率5%1.3%自己資本当期純利益率8%2.4%配当性向30%以上71.1% 当連結会計年度におきましては、売上高は前年同期比20億16百万円増加、営業利益は前年同期比4億23百万円減少、経常利益は前年同期比3億64百万円減少、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期比4億24百万円減少となりました。それにより、売上高経常利益率は1.3%(前年同期比0.9ポイント悪化)、自己資本当期純利益率は2.4%(前年同期比4.8ポイント悪化)となりました。グルメ杵屋グループの次世代に向けた事業構造構築に果断にチャレンジすることで、これらの指標について改善するよう取り組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の拡大などを背景に景気は緩やかな回復が続いております。しかしながら、米国の政策動向や、為替相場の不安定な推移、地政学的リスクに起因するエネルギー資源や原材料価格などの高騰等もあり、依然として先行きは不透明な状況となっております。外食産業におきましては、インバウンド需要は引き続き堅調であるものの、原材料の価格高騰、光熱費等様々なコストの上昇、人手不足に伴う人件費の増加が継続しており、事業を取り巻く経営環境は依然として厳しいものとなっております。このような状況の中、当社グループは、2025年5月に2030年3月期を最終期とする5ヶ年の「中期経営計画」を公表し、グループビジョン「おもてなしで付加価値の創造を紡ぐ」を掲げ、将来にわたって持続的に成長する企業グループであることを目指して、グループ一丸となって事業収益の最大化を図るため、戦略構築と実行を徹底し、企業風土の変革を希求し続けてまいりました。また、1970年の大阪万博以降に拡大する外食産業を中心に成長してきた当社グループとして、今回の大阪・関西万博に積極的に参加し、祖業とも言える手打ちうどんや創業の地である大阪の食文化を支える全国の産地の食材等の魅力を伝えてまいりました。これにより、大阪・関西万博に関連する費用を販売費及び一般管理費に計上しておりますが、外食産業だけでなく幅広くフードビジネスを展開する企業グループとしての認知度を高め、新たなビジネスチャンスやパートナーを探索しております。以上の結果、当連結会計年度の経営成績は、売上高440億89百万円(前年同期比4.8%増)、営業利益5億23百万円(前年同期比44.7%減)、経常利益5億73百万円(前年同期比38.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益2億25百万円(前年同期比65.3%減)となりました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりです。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。(レストラン事業) レストラン事業においては、シーズンプロモーションの展開やSNSの活用により客数確保を図りました。また、原材料や人件費を含む各種費用の高騰に対応し、ほぼ全業態で価格改定を行ったほか、そば業態での麺の改良等原材料の品質向上等により商品価値を高める施策を並行して進め収益性向上を目指しました。しかしながら、建築費が高騰するなか慎重に新規出店計画を精査し、出店を上回る退店があったことから、売上高は前年を下回る結果となりました。また、費用面では、米などの価格高騰に対する価格転嫁の遅れや、最低賃金の上昇等による人件費の増加、修繕費の増加等により利益を圧迫する結果となりました。 店舗の出退店等につきましては、新店はうどん部門の「杵屋」1店舗、和食部門の「大阪木津市場 天はな」1店舗、そば部門の「そじ坊」「二尺五寸」2店舗、アジアその他部門の「やおみ」1店舗の合計5店舗であります。業態変更は3店舗、退店は21店舗であります。この結果、当連結会計年度末におけるレストラン事業の店舗数は、34都道府県に359店舗(フランチャイズ店舗84店舗を含む)となりました。 以上の結果、レストラン事業の売上高は243億61百万円(前年同期比0.8%減)、セグメント利益2億39百万円(前年同期比41.8%減)となりました。(ODM・OEM事業) 冷凍おせち及び冷凍宅配弁当等の製造や関西国際空港の機内食などを担うODM・OEM事業においては、委託元各社からの需要の増加を見越した生産体制の改善と更なる効率化に取組んでまいりました。当連結会計年度におきましては、冷凍おせち及び冷凍宅配弁当の受注の増加に加えて、機内食の搭載食数が増加したことから増収増益となりました。 以上の結果、ODM・OEM事業の売上高は149億77百万円(前年同期比9.3%増)、セグメント利益8億24百万円(前年同期比14.4%増)となりました。(不動産賃貸事業) 不動産賃貸事業においては、大阪木津卸売市場の入居率は堅調に推移し、駐車場収入等も増加しましたが、地価上昇に伴う固定資産税等のコスト増加により増収減益となりました。 以上の結果、不動産賃貸事業の売上高は7億17百万円(前年同期比1.9%増)、セグメント利益3億22百万円(前年同期比1.7%減)となりました。(運輸事業) 水間鉄道㈱においては、運賃改定及び各種イベント実施等の効果により旅客運賃収益が増加したことから増収増益となりました。 以上の結果、運輸事業の売上高は4億73百万円(前年同期比8.4%増)、セグメント損失29百万円(前年同期は54百万円の損失)となりました。(その他) 大阪木津卸売市場で展開しております水産物卸売事業は、魚介の卸売数量が減少したことから減収減益となりました。日本食糧卸㈱で展開しております米穀卸売事業は、精米及び炊飯の販売数量が大幅に増加したことにより増収増益となりました。 以上の結果、その他の売上高は35億60百万円(前年同期比33.7%増)、セグメント損失68百万円(前年同期は49百万円の損失)となりました。 財政状態につきましては、次のとおりであります。(資産)当連結会計年度末における流動資産は90億24百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億11百万円減少いたしました。これは主に現金及び預金3億43百万円の減少、商品及び製品56百万円の減少、原材料及び貯蔵品1億5百万円の増加、貸倒引当金55百万円の増加によるものであります。固定資産は219億22百万円となり、前連結会計年度末に比べ98百万円減少いたしました。これは主に長期貸付金1億31百万円の減少によるものであります。この結果、総資産は、309億46百万円となり、前連結会計年度末に比べ5億10百万円減少いたしました。(負債)当連結会計年度末における流動負債は87億51百万円となり、前連結会計年度末に比べ7億61百万円増加いたしました。これは主に買掛金55百万円の減少、短期借入金9億円の増加、資産除去債務87百万円の減少によるものであります。固定負債は126億47百万円となり、前連結会計年度末に比べ14億6百万円減少いたしました。これは主に長期借入金15億47百万円の減少、繰延税金負債31百万円の減少、資産除去債務1億83百万円の増加によるものであります。この結果、負債合計は、213億99百万円となり、前連結会計年度末に比べ6億45百万円減少いたしました。(純資産)当連結会計年度末における純資産合計は95億47百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億34百万円増加いたしました。これは主に配当金の支払い1億60百万円及び親会社株主に帰属する当期純利益2億25百万円,為替換算調整勘定42百万円の増加によるものであります。この結果、自己資本比率は30.2%(前連結会計年度末は29.4%)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果獲得した資金は15億93百万円(前年同期は16億49百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益3億3百万円、減価償却費10億45百万円、減損損失3億99百万円、利息の支払額1億89百万円等を反映したものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は11億70百万円(前年同期は15億61百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出12億62百万円、店舗撤去に伴う支出1億85百万円、貸付金の回収による収入1億59百万円、差入保証金の回収による収入1億63百万円等を反映したものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は7億69百万円(前年同期は67億93百万円の使用)となりました。これは主に、短期借入れによる収入26億円、短期借入金の返済による支出17億円、長期借入れによる収入7億98百万円、長期借入金の返済による支出23億7百万円、配当金の支払額1億59百万円等を反映したものであります。以上により、当連結会計年度における連結ベースの資金の減少額3億43百万円(前年同期は67億5百万円の減少)により、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は47億27百万円となりました。 ③生産、受注及び販売の実績当社グループは、最終消費者へ直接販売する飲食事業を行っておりますので生産及び受注の実績は記載しておりません。販売実績 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)前期増減比率(%)レストラン事業24,361,548千円△0.8ODM・OEM事業14,977,1159.3不動産賃貸事業717,0771.9運輸事業473,3698.4報告セグメント計40,529,1102.8その他3,560,40133.7合計44,089,5114.8 (注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。2 当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の拡大などを背景に景気は緩やかな回復が続いております。しかしながら、米国の政策動向や、為替相場の不安定な推移、地政学的リスクに起因するエネルギー資源や原材料価格などの高騰等もあり、依然として先行きは不透明な状況でありました。当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績におきましても、主力事業であるレストラン事業では、価格改定等の施策により既存店の売上は増加しましたが、建築費が高騰するなか慎重に新規出店計画を精査し、出店を上回る退店があったことから、売上高は前年同期比で0.8%減少するとともに、物価の上昇や人件費の高騰の影響を受けたことにより、セグメント利益は前年同期比41.8%減となりました。また、ODM・OEM事業では、冷凍おせち及び冷凍宅配弁当の受注の増加に加えて、機内食の搭載食数が大幅に増加したことから、売上高は前年同期比9.3%増加するとともに、セグメント損益も前年同期比で14.4%増加いたしました。セグメントごとの財政状態及び経営成績に関する認識及び分析・検討内容は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載の通りであります。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 当社グループの財務戦略としては、堅実な財務体質のもと、企業価値向上のために戦略的に経営資源を配分することを財務戦略の基本方針としております。経営資源最適配分のため、事業ポートフォリオの見直しを推進し、自己資本比率の増強を図ります。 1)資金需要当社グループの資金需要は主に大きく分けて運転資金需要、設備資金需要であります。運転資金需要としましては、グループ各社の営業活動に必要な運転資金(材料仕入、製造費、人件費等の営業費用)であります。設備資金需要としましては、レストラン事業における新規出店や既存店舗改装費等やその他各事業における事業の維持及び伸長に係る設備投資であります。2)財務政策当社グループは現在、運転資金、設備資金については、まず営業キャッシュ・フローで獲得した資金を投入し、不足分について有利子負債の調達を実施しております。長期借入金、社債等の長期資金の調達については、事業計画に基づく資金需要、金利動向等の調達環境、既存借入金の償還時期等を考慮の上、調達規模、調達手段を適時判断して実施していくこととしております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 固定資産の減損損失
    保有する店舗などの固定資産は、資産価値の下落やキャッシュフローの低下により減損処理が必要となる可能性があります。特にレストラン事業の店舗は、経営環境の悪化によって収益性が低下した場合、減損損失が発生し、会社の経営成績や財政状態に大きな影響を与えるリスクがあります。
  • 競合激化と出退店戦略
    外食産業は参入障壁が低く競争が激しいため、顧客ニーズの変化に対応できない場合や、収益性の低い店舗が増加した場合、事業活動や成長が阻害される可能性があります。また、出店戦略において投資効率を重視するものの、計画通りの収益が確保できない場合や、退店による損失が発生するリスクもあります。
  • 法的規制と食中毒リスク
    食品衛生法に基づく飲食店営業許可や、運輸事業における鉄道事業法・道路交通法などの法的規制に違反した場合、事業活動に支障が生じる可能性があります。特に食中毒や食品衛生に関するクレームが発生した場合は、ブランドイメージの低下や社会的信用の失墜につながり、経営成績に悪影響を及ぼすリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,727 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 固定資産の減損損失について 当社グループが保有する固定資産において、資産価値の下落やキャッシュ・フローの低下等によって減損処理の要否を判断しております。減損の兆候が識別されたレストラン事業の店舗資産の減損損失の認識の判定にあたり、経営者により承認された事業計画等を基に将来キャッシュ・フローを見積り、割引前将来キャッシュ・フローの総額が当該固定資産の帳簿価額を下回るかどうかを判定しておりますが、さらなる経営環境の著しい悪化等により減損処理を行った場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。 (2) レストラン事業の出退店方針について 当社グループは、建築費及び人件費・材料費等の高騰を踏まえて、出店は投資効率を重視し、競争力発揮の再現性が高い立地・業種業態で展開してまいります。しかしながら、基準に合致する出店地確保が困難な場合や出店後において立地環境等の多大な変化等により計画された店舗収益が確保できない等の事態が生じた場合、また、業績不振による退店の増加により退店損失が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (3) 競合の状況について 当社グループの属する外食産業におきましては、比較的参入障壁が低く新規参入が多いこと、また個人消費が低迷する中、マーケットが飽和、成熟段階に入っており、お客様のニーズの変化、多様化が進んでおります。また、企業間の差別化が一層激しくなっており、厳しい競争にさらされています。 当社グループといたしましては、接客力・セールス力の向上に力を入れ、“真に価値あるものの提供”を店舗において実現し、業界競争に影響されることなく独自の店舗運営を行うことで、他社との差別化を図っております。そのため収益性の低い業態は収益性の高い業態に集約を行うことにより活性化を図っております。しかしながら、今後の更なる競争激化等が進行した場合、事業活動、将来の成長が阻害され、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (4) 自然災害による影響 自然災害による影響については、第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 に記載しております。 (5) 法的規制等について 当社グループの店舗は、「食品衛生法」の規定に基づき、店舗ごとに所轄の保健所より飲食店営業許可を取得しております。当社グループでは、店舗の衛生管理を徹底させるため、品質保証室による衛生検査を定期的に行っております。また、店舗及び食品工場の設備器具・食材の取扱い及び従業員の衛生管理につきましては、店舗運営管理マニュアル、衛生清掃マニュアル等で細目にわたり規定しております。 上記のように、当社グループは積極的に衛生管理に取り組んでおりますが、店舗における飲食を理由とする食中毒や食品衛生に関するクレームの発生や、社会全般にわたる一般的な衛生問題等が発生した場合、事業活動、将来の成長が阻害され、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を受ける可能性があります。 また当社グループで運輸事業を行っている水間鉄道㈱においては、鉄道事業法・道路交通法などの法的規制を受けております。具体的には鉄道事業では国土交通大臣による事業経営の許可、上限運賃等の認可などが必要です。旅客自動車運送事業においても事業経営の許可などが必要であり、現在の規制に重要な変更があった場合には当社グループの経営に影響を与える可能性があります。 (6) 差入保証金について 当社グループでは賃借による出店を基本としております。このため、賃貸借契約締結に際し、デベロッパー(賃貸人)に対し保証金等を差し入れるケースがほとんどであります。 当連結会計年度末における差入保証金の残高は42億24百万円で、連結総資産の13.7%を占めております。貸倒実績率及び個別にデベロッパーごとで債務超過等による場合は、貸倒引当金を計上しておりますが、デベロッパーの経営破綻等によって貸倒損失が発生した場合、事業活動、将来の成長が阻害され、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (7) 人材の確保について 当社グループでは、今後の業容の拡大に伴い適切な人材の確保が必要であると考えております。そのため、新卒者の採用を積極的に行い人材の確保に努めるとともに、「人が育てば企業が育つ」の固い信念に基づいて、経営のあらゆる場面において“教育”を最重点課題として取り組んでおります。また、業績連動報酬制度の導入や年齢給を一切廃止し役職別賃金体系へ移行する等、モチベーションの向上と人材のレベルアップに努めております。しかしながら、今後、当社が必要とする人材の適時確保ができない場合、事業活動、将来の成長が阻害され、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (8) M&Aについて 当社グループはレストラン事業を中核として、食産業全般に事業領域を拡大する中での事業拡大と企業価値増大を目指しており、この中長期的な目標を達成するための経営戦略上M&A(企業の買収、営業譲受、合弁企業の設立等)を重要な手段として位置づけております。 将来の収益力を最も重視するほか、シナジー効果が期待できる、スケールメリットを追求できる、グループの活性化につながる等、あくまでも長期的な事業活動、グループ成長戦略に資することを判断基準にしておりますので、短期的には当社グループの財政状態が悪化(株主資本比率の低下等)する可能性があります。 (9) 海外における事業展開 海外での事業展開においては、各国の法令・制度・政治・経済・社会情勢等をはじめとした様々なカントリーリスクにより、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。 (10) 個人情報の保護について 当社グループは、お客様の個人情報を保有しております。情報の管理については法的義務に則った運用をしておりますが、万一これらの情報が外部へ流出した場合には、当社グループのブランドイメージの低下や社会的信用の失墜につながる可能性があります。

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