9889

JBCCホールディングス(9889)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

情報・通信業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • ITサービス全般の提供
    JBCCホールディングスは、企業の情報システムに関するコンサルティングから、企画、構築、導入、運用、保守まで、一貫したITサービスを全国で提供しています。これにより、顧客企業のIT環境全体をサポートし、ビジネスの効率化や課題解決に貢献しています。
  • 純粋持株会社体制
    当社は純粋持株会社として、グループ全体の経営戦略の策定、コーポレート・ガバナンスの構築、経営資源の最適配分などを行っています。これにより、グループ全体の効率的な運営と成長を促進する役割を担っています。
  • 二つの主要事業分野
    事業は大きく「情報ソリューション」と「製品開発製造」に分かれます。「情報ソリューション」では、超高速開発、クラウド、セキュリティを中心に企業のシステム構築・運用・保守サービスを提供し、「製品開発製造」では、独自のソフトウェア開発やプリンター等のハードウェア製造・販売を行っています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 情報ソリューション事業
    この事業は、企業の情報システムに関するコンサルティングから、構築、導入、運用、保守までの一貫したITサービスを提供しています。特に超高速開発、クラウド、セキュリティに強みを持ち、システム開発(SI)、サービス、システムという分類で展開しており、最新年度の売上高は678.95億円と、グループの主要な稼ぎ頭となっています。
  • 製品開発製造事業
    この事業では、クラウドデータ連携基盤などの独自のソフトウェア開発や、生産管理システムの提供を行っています。また、プリンターをはじめとする各種ハードウェアの製造・販売も手掛けています。最新年度の売上高は19.72億円で、グループ全体の事業を多角化する役割を担っています。
  • 事業分野の区分
    JBCCホールディングスグループの事業分野は、有価証券報告書に記載されているセグメント区分と同一です。これにより、各事業分野の業績が明確に把握できるようになっており、投資家は事業ごとの収益性や成長性を評価しやすくなっています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
InformationSolutions 事業 679 − −
ProductsDevelopmentAndManufacturing 事業 20 − −
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|607 文字
3【事業の内容】当社グループは、純粋持株会社である当社及び連結子会社8社により構成されております。主な業務として、企業の情報システムに関するコンサルティングから、企画・構築・導入・運用・保守サービスにいたるまで、トータルなITサービスを提供して全国において展開しております。純粋持株会社である当社は、グループ経営戦略の策定、コーポレート・ガバナンスの構築、経営資源のグループ内最適配分などを行っております。なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。当社グループの事業分野の区分及び事業系統図は次の通りとなっております。なお、事業分野の区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。(事業分野)事業分野の名称事業の内容情報ソリューション超高速開発、クラウド、セキュリティを中心に企業の情報システムの構築及び運用・保守サービスなどを行っており、システム開発(SI)、サービス及びシステムに分類しております。製品開発製造クラウドデータ連携基盤等、独自のソフトウェアや生産管理システムの開発・提供及びプリンター等各種ハードウェアの製造・販売を行っております。 (事業系統図)

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
超高速開発やローコード開発ツールを活用した独自のアジャイル開発により、大規模開発の納期短縮を実現しているため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
超高速開発、クラウド、セキュリティ、AIなどの新しい技術活用、独自のソフトウェア開発。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 軽い(資本不要)
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:情報漏洩に関するリスク / システム開発に関するリスク / 大規模な自然災害等に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

財務データが未収録のため、ブランド力、特許、規制ライセンス、IPなどの無形資産に関する具体的な評価は困難です。公開情報からは、特定の強力な無形資産の存在を示す情報は確認できません。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

JBCCホールディングスはITサービスを提供しており、特に基幹システムやERP導入など、顧客の業務に深く関わるシステム構築・運用保守においては、システム変更に伴うコストやリスクから、一定のスイッチング・コストが発生する可能性があります。しかし、競合他社も同様のサービスを提供しており、乗り換え障壁が極めて高いとは言えません。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

同社の事業内容(ITサービス、システムインテグレーション、クラウドサービス等)において、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果は、主要な競争優位性とは考えられません。プラットフォーム型ビジネスとは異なります。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

ITサービス業界全体として、効率的なオペレーションやスケールメリットによるコスト削減は重要ですが、JBCCホールディングスが構造的に圧倒的なコスト優位性を持つという明確な証拠はありません。価格競争力は、個別の案件やサービス内容に依存する可能性が高いです。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

ITサービス業界において、長年の実績と顧客基盤を持つ同社は、一定の規模と信頼性を有しています。特に、大企業向けのシステム開発・運用保守においては、一定の規模を持つ企業が有利となる場面があり、業界内での地位を確立しています。しかし、業界全体を支配するほどの寡占状態ではありません。

  • トータルITサービス力
    コンサルティングから運用・保守まで、企業の情報システムに関するあらゆる段階をカバーする総合的なITサービスを提供しています。これにより、顧客は複数のベンダーと契約する手間を省き、一貫したサポートを受けられるため、高い顧客満足度と継続的な取引につながっています。
  • 超高速開発技術
    独自の「JBアジャイル」という開発手法は、ローコード開発ツールなどを活用し、大規模システムや基幹システムの開発期間短縮を実現しています。これにより、顧客の要望に迅速に対応し、市場の変化に合わせたシステム提供を可能にすることで、競争優位性を確立しています。
  • AI活用と人材育成
    生成AIをはじめとする先進技術を積極的に取り入れ、社内業務プロセスの再設計や新たなサービスモデルの創出を進めています。また、「JBCCアカデミー」を通じてAI・クラウド・セキュリティなどの専門スキルを持つ人材を育成し、技術革新に対応できる体制を強化しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • DX加速とビジョン実現
    国内の中堅・大手企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を加速させ、経営課題を解決することを基本方針としています。クラウド、セキュリティ、超高速開発を中心に総合的なITサービスを提供し、「創り出そう、躍動する社会を。挑戦しよう、技術とともに。」というビジョンの実現を目指し、持続的成長と企業価値の最大化を図ります。
  • 注力事業の進化とAI投資
    中期経営計画「CHALLENGE 2026」では、クラウド、セキュリティ、超高速開発の3事業に注力し、事業構造の変革を加速させています。生成AIを次の成長機会と捉え、AI関連分野への戦略的投資を進めることで、中長期的な収益力強化を目指しています。また、AI駆動開発を取り入れた「JBアジャイル」の進化も推進しています。
  • 人材戦略の強化
    持続的な企業価値向上のため、人材への戦略的投資を最重要課題と位置づけています。採用・育成・処遇制度の整備・拡充を通じて人材基盤を強化し、特にAI人材の育成を加速することで、変革を支える人的資本の充実を図っています。これにより、サービス提供力と競争力の向上を目指します。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社並びに連結子会社(以下、当社グループ)が判断したものであります。 (1) 経営の基本方針当社グループは純粋持株会社体制の下、国内の中堅・大手企業のお客様のDXを加速し経営課題を解決するため、クラウド、セキュリティ、システム開発(超高速開発)を中心に、お客様のIT環境全体をカバーできる総合力と、それらを最適に構築・遂行できる技術力で最適なソリューション(課題解決策の提案)やサービスの提供を積極的に行っております。また、今後企業として目指していく方向を明確にするため、社員による提案をもとに議論を進め、「創り出そう、躍動する社会を。挑戦しよう、技術とともに。」というビジョンを策定しております。グループ社員が一丸となってこのビジョンの実現を目指し、当社グループの持続的成長と企業価値の最大化を実現してまいります。なお、世の中のIT活用の拡大に伴いお客様のさらなるビジネス成長への貢献に加え、当社は社会・環境課題を解決することで持続可能な社会を実現するSDGs(持続可能な開発目標)にも取り組んでまいります。当社が持つ最新技術を駆使しながら、お客様にとって最適なソリューションやサービスを提案・提供することで、お客様のSDGs目標達成を支援し、地域や社会の持続的成長にも貢献していきたいと考えております。 (2) 中長期的な経営戦略企業のIT予算は引き続き増額基調で、DXのさらなる推進に加え、生成AIをはじめとするAI関連分野の製品やサービスへの投資が加速すると予想されます。このような環境下、2024年4月よりスタートした中期経営計画「CHALLENGE 2026」は順調に推移しております。継続的成長と高い収益性を実現するため、注力事業をクラウド、セキュリティ、超高速開発の3事業に集約し、それぞれの事業を進化・深化させることで事業構造の変革を更に加速させています。加えて、生成AIの急速な広がりを次の成長機会と捉え、当社グループの中長期的な"稼ぐ力"を一段と強化するための投資を戦略的に進めていきます。こうした成長投資と並行して、人材への戦略的投資を最重要課題のひとつと位置づけ、採用・育成・処遇制度の各施策を継続的に推進しています。人材戦略投資は計画を上回るペースで進捗しており、今後はAI人材の育成を強化・加速することで、変革を支える人的資本基盤の充実を図ります。お客様が一番欲しいものを最速でお届けするため、新たな技術に挑戦し、より一層ビジネスのスピードを上げ、価値創造型企業へと変革を続けることでさらなる成長を目指してまいります。 経営方針・経営戦略、経営上の目標達成状況を判断するための客観的指標につきましては、売上高及び営業利益の目標値を定めるとともに営業利益率にも常に注意を払って経営を行っております。また資本効率を高め企業価値の向上を図っていくため、自己資本利益率(ROE)についても重要な指標として位置づけており、当連結会計年度におけるROEは21.8%と、前年から1.5ポイント成長いたしました。なお、順調なビジネス成長を反映し、新中期経営計画の2027年度3月期目標について売上高、営業利益率、ROEともに上方修正いたしました。詳細については下表をご参照ください。 <当社グループの実績及び中期経営計画目標値> 2025年3月期実績2026年3月期実績2027年3月期業績目標売上高69,868百万円76,019百万円79,500百万円以上営業利益6,155百万円7,308百万円-営業利益率8.8%9.6%11.0%以上親会社株主に帰属する当期純利益4,603百万円5,353百万円-自己資本利益率(ROE)20.3%21.8%20.0%以上※この業績予想及び目標は、開示時に当社が入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいて策定したもの であり、実際の業績等は今後さまざまな要因によって記載内容と異なる可能性があります。 (3) 対処すべき課題 IT業界を取り巻く経営環境が大きく変化する中、当社グループは持続的な企業価値向上と継続的な成長の実現に向け、中期経営計画「CHALLENGE 2026」を推進しています。IT市場は引き続き成長を続けている一方で、生成AIの急速な広がりは、求められるソリューションやサービスの変化を加速させ、IT業界における競争環境やビジネスモデルにも大きな変化をもたらしつつあります。このような状況に対応するために、当社グループは急速な技術進化に適応し、お客様の企業価値向上、社会の発展、そしてIT業界の変革に貢献する価値創造に挑戦しています。この目的を達成するために対処すべき主な課題は以下と認識しています。① 注力事業の進化・深化 中期経営計画「CHALLENGE 2026」のもと、注力事業であるクラウド、セキュリティ、超高速開発を中心に事業構造の変革を推進しています。これらの注力事業は当社グループの成長を牽引するとともに、継続的な成長を支える基盤となっています。そのうえで、AIを次の成長機会と捉え、当社グループ内でのAI活用を通じて得た知見・ユースケースを活かし、お客様の業務変革を伴走支援する「Customer Innovation Team」を組成・拡充するとともに、クラウドとセキュリティを基盤に、お客様がAIを安全かつ継続的に活用できる「AI Orchestration Platform」の整備を進めてまいります。また、当社独自のアジャイル開発手法「JBアジャイル」にAI駆動開発を取り入れ、開発上流工程を高度化することで、お客様の要望への対応力と品質をさらに高める開発モデルへと進化させてまいります。これらの取り組みを通じて、新たなサービスモデルの確立も進め、付加価値の高いサービスの提供により、お客様の業務変革と競争力向上に貢献してまいります。② 人材戦略の着実な実行 持続的な企業価値向上を実現するため、人材への戦略的投資を最重要課題のひとつと位置づけています。当社グループが求める人材像を基軸に、採用・育成・適材適所の配置・エンゲージメントの強化を一体的に推進するとともに、人材の獲得・定着を支える基盤として、処遇制度の整備・拡充にも継続的に取り組んでいます。現在は、事業成長を支える人材の確保・育成を重点課題として、新卒・キャリアの両面で採用を着実に進めるとともに、自律的に学び続ける人材の育成に向けて、育成体系の刷新と各種施策を推進しています。今後は、AI時代に対応した人材戦略へ進化させるため、人材育成基盤である「JBCCアカデミー」をAI時代の学びの基盤へアップデートするとともに、人材ポートフォリオの最適化や、成果創出につながる人事制度・働き方の見直しも進めてまいります。これらの取り組みを通じて、人材力の強化と企業価値の向上を目指してまいります。③ 経営基盤の強化・高度化 中期経営計画「CHALLENGE 2026」の達成と、その先に目指す「価値創造型企業」への進化に向けて、経営基盤の強化・高度化に取り組んでおります。取締役会においては、重要な経営テーマである人材戦略の継続的なモニタリングに加え、資本効率の向上を見据えた財務戦略、AIを軸とした事業戦略など、中長期的な企業価値向上に資するテーマについて議論を深め、監督機能の充実を図っております。あわせて、株主・投資家の皆様に向けた情報開示の充実にも取り組んでおります。また、CxOマネジメント体制のもと、意思決定と業務執行の効率性向上を図るとともに、AIを活用した社内DXを推進し、経営管理、内部統制、リスクマネジメントの強化に取り組んでおります。これらの取り組みを通じて、経営基盤の実効性向上を図ってまいります。 これらの一連の対応が、当社グループの企業価値の持続的向上につながるものと考えております。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社並びに連結子会社(以下、当社グループ)が判断したものであります。 (1) 経営の基本方針当社グループは純粋持株会社体制の下、国内の中堅・大手企業のお客様のDXを加速し経営課題を解決するため、クラウド、セキュリティ、システム開発(超高速開発)を中心に、お客様のIT環境全体をカバーできる総合力と、それらを最適に構築・遂行できる技術力で最適なソリューション(課題解決策の提案)やサービスの提供を積極的に行っております。また、今後企業として目指していく方向を明確にするため、社員による提案をもとに議論を進め、「創り出そう、躍動する社会を。挑戦しよう、技術とともに。」というビジョンを策定しております。グループ社員が一丸となってこのビジョンの実現を目指し、当社グループの持続的成長と企業価値の最大化を実現してまいります。なお、世の中のIT活用の拡大に伴いお客様のさらなるビジネス成長への貢献に加え、当社は社会・環境課題を解決することで持続可能な社会を実現するSDGs(持続可能な開発目標)にも取り組んでまいります。当社が持つ最新技術を駆使しながら、お客様にとって最適なソリューションやサービスを提案・提供することで、お客様のSDGs目標達成を支援し、地域や社会の持続的成長にも貢献していきたいと考えております。 (2) 中長期的な経営戦略企業のIT予算は引き続き増額基調で、DXのさらなる推進に加え、生成AIをはじめとするAI関連分野の製品やサービスへの投資が加速すると予想されます。このような環境下、2024年4月よりスタートした中期経営計画「CHALLENGE 2026」は順調に推移しております。継続的成長と高い収益性を実現するため、注力事業をクラウド、セキュリティ、超高速開発の3事業に集約し、それぞれの事業を進化・深化させることで事業構造の変革を更に加速させています。加えて、生成AIの急速な広がりを次の成長機会と捉え、当社グループの中長期的な"稼ぐ力"を一段と強化するための投資を戦略的に進めていきます。こうした成長投資と並行して、人材への戦略的投資を最重要課題のひとつと位置づけ、採用・育成・処遇制度の各施策を継続的に推進しています。人材戦略投資は計画を上回るペースで進捗しており、今後はAI人材の育成を強化・加速することで、変革を支える人的資本基盤の充実を図ります。お客様が一番欲しいものを最速でお届けするため、新たな技術に挑戦し、より一層ビジネスのスピードを上げ、価値創造型企業へと変革を続けることでさらなる成長を目指してまいります。 経営方針・経営戦略、経営上の目標達成状況を判断するための客観的指標につきましては、売上高及び営業利益の目標値を定めるとともに営業利益率にも常に注意を払って経営を行っております。また資本効率を高め企業価値の向上を図っていくため、自己資本利益率(ROE)についても重要な指標として位置づけており、当連結会計年度におけるROEは21.8%と、前年から1.5ポイント成長いたしました。なお、順調なビジネス成長を反映し、新中期経営計画の2027年度3月期目標について売上高、営業利益率、ROEともに上方修正いたしました。詳細については下表をご参照ください。 <当社グループの実績及び中期経営計画目標値> 2025年3月期実績2026年3月期実績2027年3月期業績目標売上高69,868百万円76,019百万円79,500百万円以上営業利益6,155百万円7,308百万円-営業利益率8.8%9.6%11.0%以上親会社株主に帰属する当期純利益4,603百万円5,353百万円-自己資本利益率(ROE)20.3%21.8%20.0%以上※この業績予想及び目標は、開示時に当社が入手している情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づいて策定したもの であり、実際の業績等は今後さまざまな要因によって記載内容と異なる可能性があります。 (3) 対処すべき課題 IT業界を取り巻く経営環境が大きく変化する中、当社グループは持続的な企業価値向上と継続的な成長の実現に向け、中期経営計画「CHALLENGE 2026」を推進しています。IT市場は引き続き成長を続けている一方で、生成AIの急速な広がりは、求められるソリューションやサービスの変化を加速させ、IT業界における競争環境やビジネスモデルにも大きな変化をもたらしつつあります。このような状況に対応するために、当社グループは急速な技術進化に適応し、お客様の企業価値向上、社会の発展、そしてIT業界の変革に貢献する価値創造に挑戦しています。この目的を達成するために対処すべき主な課題は以下と認識しています。① 注力事業の進化・深化 中期経営計画「CHALLENGE 2026」のもと、注力事業であるクラウド、セキュリティ、超高速開発を中心に事業構造の変革を推進しています。これらの注力事業は当社グループの成長を牽引するとともに、継続的な成長を支える基盤となっています。そのうえで、AIを次の成長機会と捉え、当社グループ内でのAI活用を通じて得た知見・ユースケースを活かし、お客様の業務変革を伴走支援する「Customer Innovation Team」を組成・拡充するとともに、クラウドとセキュリティを基盤に、お客様がAIを安全かつ継続的に活用できる「AI Orchestration Platform」の整備を進めてまいります。また、当社独自のアジャイル開発手法「JBアジャイル」にAI駆動開発を取り入れ、開発上流工程を高度化することで、お客様の要望への対応力と品質をさらに高める開発モデルへと進化させてまいります。これらの取り組みを通じて、新たなサービスモデルの確立も進め、付加価値の高いサービスの提供により、お客様の業務変革と競争力向上に貢献してまいります。② 人材戦略の着実な実行 持続的な企業価値向上を実現するため、人材への戦略的投資を最重要課題のひとつと位置づけています。当社グループが求める人材像を基軸に、採用・育成・適材適所の配置・エンゲージメントの強化を一体的に推進するとともに、人材の獲得・定着を支える基盤として、処遇制度の整備・拡充にも継続的に取り組んでいます。現在は、事業成長を支える人材の確保・育成を重点課題として、新卒・キャリアの両面で採用を着実に進めるとともに、自律的に学び続ける人材の育成に向けて、育成体系の刷新と各種施策を推進しています。今後は、AI時代に対応した人材戦略へ進化させるため、人材育成基盤である「JBCCアカデミー」をAI時代の学びの基盤へアップデートするとともに、人材ポートフォリオの最適化や、成果創出につながる人事制度・働き方の見直しも進めてまいります。これらの取り組みを通じて、人材力の強化と企業価値の向上を目指してまいります。③ 経営基盤の強化・高度化 中期経営計画「CHALLENGE 2026」の達成と、その先に目指す「価値創造型企業」への進化に向けて、経営基盤の強化・高度化に取り組んでおります。取締役会においては、重要な経営テーマである人材戦略の継続的なモニタリングに加え、資本効率の向上を見据えた財務戦略、AIを軸とした事業戦略など、中長期的な企業価値向上に資するテーマについて議論を深め、監督機能の充実を図っております。あわせて、株主・投資家の皆様に向けた情報開示の充実にも取り組んでおります。また、CxOマネジメント体制のもと、意思決定と業務執行の効率性向上を図るとともに、AIを活用した社内DXを推進し、経営管理、内部統制、リスクマネジメントの強化に取り組んでおります。これらの取り組みを通じて、経営基盤の実効性向上を図ってまいります。 これらの一連の対応が、当社グループの企業価値の持続的向上につながるものと考えております。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの経営成績等の状況の概要は次の通りであります。 ①財政状態及び経営成績の状況 当社グループは、中期経営計画「CHALLENGE 2026」(2025年3月期~2027年3月期)の2年目を終え、上方修正 後の目標値に対して計画通りに進捗しました。特に、注力事業であるクラウド、セキュリティ、超高速開発の3分野が順調に成長し、業績を力強く牽引するとともに、収益性の改善に寄与しました。事業構造変革の推進により4期連続増収増益を達成、営業利益は5期連続最高益を記録しました。 中期経営計画「CHALLENGE 2026」では、継続的な成長を実現し成長路線を確実なものとするため、注力事業であるクラウド、セキュリティ、超高速開発にグループ全体の経営資源を集中して事業を推進しています。国内の中堅・大手企業(年商500億円~2,000億円)をメインターゲットに定め、企業が抱えるIT人材不足やコスト意識の高まりに応えるマネージドサービスの提供や、高度化・複雑化するサイバー攻撃に備えるセキュリティ対策サービスを展開しています。マルチクラウドとその運用に不可欠なセキュリティを包括的に提案することで、案件の大型化と受注拡大につながり、クラウド、セキュリティともに好調に推移しました。また、お客様の基幹システムをアジャイル型で開発する「超高速開発」についても、大型プロジェクトが安定して進捗し、収益性の改善に寄与しました。 また、第4四半期に有価証券(政策保有株式)の一部売却を行いました。これにより、504百万円の特別利益を計上しました。 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、次の通りであります。a.財政状態(資産) 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,927百万円増加し、47,394百万円となりました。これは主に現金及び預金が834百万円増加、前払費用が2,251百万円増加したことによるものです。(負債) 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ2,226百万円増加し、22,511百万円となりました。これは主に支払手形及び買掛金が973百万円増加、契約負債が962百万円増加、未払法人税等が402百万円増加したことによるものです。(純資産) 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ701百万円増加し、24,883百万円となりました。これは親会社株主に帰属する当期純利益により5,353百万円増加、自己株式の処分により674百万円増加した一方、自己株式の取得により3,000百万円減少、配当金の支払いにより2,406百万円減少したことによるものです。 b.経営成績 当期の業績は、売上高76,019百万円(前期比8.8%増)、営業利益7,308百万円(同18.7%増)、経常利益7,469百万円(同18.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益5,353百万円(同16.3%増)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次の通りであります。情報ソリューション分野の売上高は73,879百万円(前期比8.8%増)となりました。製品開発製造分野の売上高は2,140百万円(前期比8.5%増)となりました。なお、セグメント別の詳細につきましては「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容」に記載の通りであります。 ②キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度に比べ834百万円増加し、18,619百万円となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。 [営業活動によるキャッシュ・フロー] 営業活動による資金の増加は6,034百万円(前年同期は6,639百万円の増加)となりました。これは、主に税金等調整前当期純利益7,792百万円及び仕入債務の増加965百万円による資金の増加があった一方、前払費用の増加2,201百万円及び投資有価証券売却益504百万円による資金の減少があったことによるものです。 [投資活動によるキャッシュ・フロー] 投資活動による資金の増加は340百万円(前年同期は361百万円の増加)となりました。これは主に投資有価証券の売却による収入713百万円があった一方、無形固定資産の取得による支出213百万円及び投資有価証券の取得による支出100百万円があったことによるものです。 [財務活動によるキャッシュ・フロー] 財務活動による資金の減少は5,517百万円(前年同期は886百万円の増加)となりました。これは主に自己株式の取得による支出3,000百万円及び配当金の支払い2,406百万円によるものです。 ③生産、受注及び販売の実績当連結会計年度の生産、受注及び販売の実績をセグメントごとに示すと、次の通りであります。 a.生産実績セグメントの名称生産高(百万円)前期比(%)情報ソリューション39,0899.6製品開発製造1,61615.9合計40,7059.8 b.受注実績セグメントの名称受注高(百万円)前期比(%)受注残高(百万円)前期比(%)情報ソリューション67,98410.49,699△31.8製品開発製造2,16811.811932.7合計70,15310.59,819△31.4 c.販売実績セグメントの名称販売高(百万円)前期比(%)情報ソリューション73,8798.8製品開発製造2,1408.5合計76,0198.8(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。3.生産実績におきましては、金額は製造原価によって表示しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、業界や市場及び取引先の動向があげられます。業界や市場動向につきましては、IT関連技術はさらに進化を遂げ、企業にとって必要不可欠なテクノロジーとなりました。特に、生成AIの急速な広がりにより、業務効率化や新たなビジネスモデルの創出が加速しており、当社グループにおいても、これを次の成長機会と捉え、AIを活用した高付加価値サービスの提供に取り組んでいます。また、環境意識の高まりから、持続可能な技術やサービスの需要が引き続き増加しており、これに対応できる企業が市場での競争力を維持しています。このような変化に迅速に対応するため、既存ビジネスの変革を推進しつつ、次世代の先進技術研究やさらなる事業の選択と集中を実現いたします。あわせて、経営基盤および業務執行体制の強化を通じて、持続的な成長を実現します。当社グループは企業向けシステムなどのサービス提供を主なビジネスとしており、その取引先は創業以来2万社を超え、その業種は多岐にわたっております。経済環境の変化や市場競争の激化により、取引先の業績が変動するリスクが高まっており、これが当社グループの受注状況にも影響を与える可能性があります。このため、当社は取引先に対する与信管理の強化や業界動向の詳細な調査を行い、リスクを早期に察知できる体制を整えています。また、取引先へのサービス提案やプロジェクト管理体制の強化により、顧客満足度向上を行い、長期的な関係構築を目指しています。なお、2024年度よりスタートした中期経営計画「CHALLENGE 2026」のもと、持続的な成長と高い収益性の実現を目指しています。特に、クラウド、セキュリティ、超高速開発という3つの分野での成長を重視しており、これにより高い収益性の実現を目指し、企業価値の向上を図っております。お客様の成功と社会の発展、そしてIT業界の変革に貢献する「価値創造型企業」としての地位を確立することに挑戦してまいります。 経営成績に重要な影響を与える指標は、次の通りであります。 2025年3月期2026年3月期前期比売上高69,868百万円76,019百万円+8.8%売上総利益20,971百万円24,192百万円+15.4%売上総利益率30.0%31.8%+1.8pt販売費及び一般管理費14,816百万円16,883百万円+14.0%営業利益6,155百万円7,308百万円+18.7%営業利益率8.8%9.6%0.8pt (売上高)当連結会計年度の売上高については、前連結会計年度と比べ6,151百万円増加し、76,019百万円(前期比8.8%増)となりました。注力事業であるクラウド、セキュリティ、超高速開発の3分野が業績を力強く牽引しました。 (売上総利益)当連結会計年度の売上総利益については、前連結会計年度と比べ3,221百万円増加し、24,192百万円(前期比15.4%増)となりました。 (販売費及び一般管理費)当連結会計年度の販売費及び一般管理費については、前連結会計年度と比べ2,067百万円増加し16,883百万円(前期比14.0%増)となりました。 (営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益)収益構造の変革に伴い、高付加価値ビジネスへ集中したことが寄与し、当連結会計年度の営業利益については、前連結会計年度と比べ1,152百万円増加し7,308百万円(前期比18.7%増)となりました。営業利益率は9.6%となり前連結会計年度と比べ0.8ポイント上昇いたしました。経常利益については、前連結会計年度と比べ1,155百万円増加し7,469百万円(前期比18.3%増)となりました。経常利益率は9.8%となり前連結会計年度と比べ0.8ポイント上昇しております。親会社株主に帰属する当期純利益については、前連結会計年度と比べ749百万円増加し5,353百万円(前期比16.3%増)となりました。当期純利益率は7.0%となり、前連結会計年度と比べ0.5ポイント上昇いたしました。 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する分析・検討内容は、次の通りであります。 [情報ソリューション] 情報ソリューションは、システム開発(SI)、サービス、システムの3つから構成され、注力事業であるクラウド、セキュリティ、超高速開発を中心にビジネスを展開しています。 ・システム開発(SI) 「超高速開発」については、進行中の基幹システム再構築プロジェクトが進捗し、増収増益となりました(超高速開発売上高 前期比19.3%増)。加えて、メインフレーム等からの移行プロジェクトも安定して進捗し、増収増益を後押ししました。来期(2027年3月期)は、AI駆動開発の手法を取り入れた「JBアジャイル」のさらなる進化と、これを担う人材の育成に戦略的に投資していきます。 ・サービス 「クラウド」については、運用およびコスト最適化機能を備えたクラウドサービス「EcoOne」が評価され、引き続き好調に推移しました。企業のオンプレミス環境で広く利用されているVMware製品(仮想化ソフトウェア)などのライセンス体系変更によるコスト増大がお客様の大きな課題となっており、お客様のIT環境のクラウド移行を後押しする要因となっています。加えて、足元では、半導体メモリの需給逼迫を背景としたサーバー機器の値上げや納期遅延が発生し始めており、クラウド移行をさらに後押ししています。こうした需要環境のもと、当社のセキュリティ対策を含むマルチクラウド提案が評価され、大型案件の受注につながりました。また、生成AI活用の広がりを背景に「Microsoft Copilot」と「Microsoft 365」においても案件の大型化が進みました。この結果、市場の伸びを大幅に上回る成長となりました(クラウド売上高 前期比38.2%増)。今後も、クラウド移行の流れと生成AI活用の広がりを背景に、クラウド需要の拡大は継続する見通しです。特に、AI活用を前提とした全社横断での利用管理・統制や、大規模ユーザーにおけるSaaSアプリの乱立が顧客企業の新たな課題として顕在化しつつあり、ガバナンス確保のニーズが一段と高まることが見込まれます。こうしたニーズに対し、当社は、「Microsoft 365」領域におけるガバナンス強化提案と、「kintone」領域における「ATTAZoo Governance」(2026年4月23日提供開始、「kintone」のアプリ利用状況やガバナンスルールからの逸脱をリアルタイムで検知する当社独自のプラグイン)の導入提案、この2本を軸とした提案を本格展開していきます。 「セキュリティ」については、運用支援を含むマネージドサービスとして提供している点がお客様に評価されて差別化につながり、引き続き好調に推移しました。ランサムウェアなどのサイバー攻撃が激化するなか、生成AIの普及も新たな情報漏洩リスクとなりつつあり、企業のセキュリティ対策のニーズは高まっています。こうした需要環境のもと、脅威分析・対応(EDR/XDRのマネージドサービス)やクラウドセキュリティ(SASE/CASB/SWG)の受注が大きく伸長しました。また、グループ企業や海外拠点を含めたセキュリティ監査・診断を実施する「Attack Surface診断サービス」や、社内外のIT資産の脆弱性を検知・診断する「脆弱性マネジメントサービス」の提供を通じて全体最適提案(ITセキュリティコンサルテーション)を推進し、複数の大型案件の受注につながりました。この結果、市場の伸びを大幅に上回る成長となりました(セキュリティ売上高 前期比32.2%増)。今後も、セキュリティ需要の拡大は継続する見通しです。経済産業省において、新制度「サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度」が2026年度末頃の開始を目途に検討されており、対象となる企業においては、評価向上に向けた継続的な対策強化のニーズが一段と高まることが見込まれます。当社は、こうしたお客様の取り組みを支える伴走型のサービスを拡充していきます。 ・システム ハードウェアおよびソフトウェアの販売を行っています。クラウド移行の進展に合わせ、当社の事業構造変革に沿って縮小していく計画です。 以上の結果、情報ソリューションの売上高は、73,879百万円(前期比8.8%増)となりました。 [製品開発製造] 製品開発製造は、当社グループ独自のソフトウェアやクラウドサービスの開発、及びプリンターなどの情報機器の開発・製造を行っています。上期においてプリンター入れ替え需要が重なったことにより収益性が低下し、増収減益となりました。来期(2027年3月期)は「ATTAZoo」(「kintone」をより便利に使うための機能を数多く実装したプラグインセット)シリーズや「Qanat Universe」(API連携を低コストかつ即時に実現できるクラウド時代のためのプラットフォーム)を中心としたソフトウェア分野の伸長により、増収増益を見込みます。 以上の結果、製品開発製造の売上高は2,140百万円(前期比8.5%増)となりました。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報 a.当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況 「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。 b.資本の財源及び資金の流動性当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、運転資金は基本的に内部資金より充当し、不足が生じた場合には短期借入金により調達しております。また、複数の取引銀行との間で総額12,100百万円の貸出コミットメントライン契約及び当座貸越契約を締結しております。これにより、安定的な運転資金を確保するとともに、M&Aの実施の際の機動的な資金調達やマーケット環境の一時的な変化等不測の事態への対応にも備えております。当社グループは装置産業ではないため、多額の設備投資は必要ではなく、設備投資はパソコン・サーバー等の社内使用設備や事務所関連設備が大半であり、長期借入金による設備資金の調達は現在のところ必要ではない状況となっております。今後につきましても、当社グループにシナジーをもたらすM&A等の投資や次世代の先進技術研究への投資、加えて株主の皆さまへの還元もしくは資本施策の一環としての自己株式の取得等、財務状況や株価の動向を考慮しながら必要に応じ機動的に実施してまいります。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

  • 技術革新への対応遅れ
    生成AIなどの先進技術が急速に進化するITサービス業界において、これらの技術革新への対応が遅れると、既存サービスの競争力低下や新たな事業機会の逸失につながる可能性があります。当社グループは、AIを前提とした社内業務プロセスの再設計や、お客様への提供価値向上、新たなサービスモデル創出への取り組みを推進しています。
  • 情報漏洩リスク
    お客様の個人情報や機密情報を扱うITサービスを提供しているため、サイバー攻撃や不正アクセス、人為的過失などによる情報漏洩が発生した場合、企業の信頼失墜や経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、情報セキュリティポリシーの策定、ガイドラインの整備、社員教育、第三者認証の取得など多層的なセキュリティ対策を講じています。
  • システム開発の不確実性
    システム開発は顧客の要望の高度化や要件変更により、当初の見積もりよりも作業工数や追加費用が増加し、不採算案件が発生するリスクがあります。当社グループは、見積り段階での審査会議、プロジェクトマネージャーの育成、品質マネジメントシステムの整備、AI駆動開発の導入などを通じて、プロジェクト管理の高度化と品質向上に取り組んでいます。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|3,107 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という)の状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、次のとおりであります。なお、当該リスクが顕在化する可能性は常にあるものと認識しておりますが、その時期や程度、仮に当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響を個別具体的に合理的に予見し判断することは非常に困難であるため記載しておりません。 これらリスクに対応するため、当社は代表取締役社長が委員長を務める経営品質向上委員会を設置し、事業を取り巻く様々なリスクに対して適切な管理を行い、リスクの未然防止を図っております。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 技術革新・生成AIに関するリスク 生成AIをはじめとする先進技術の急速な進化は、ITサービス業界における競争環境を大きく変化させつつあります。当社グループがこれらの技術革新への対応が遅れた場合、既存サービスの競争力低下や新たな事業機会の逸失につながるリスクがあると認識しております。 このようなリスクに対応するため、当社グループでは、自らAIを前提とした社内業務プロセスや働き方の再設計を進めるとともに、その過程で得られた知見やユースケースを、お客様への提供価値の向上や新たなサービスモデルの創出へつなげる取り組みを推進しております。 (2) 情報漏洩に関するリスク 当社グループは、お客様の情報システム等に関するコンサルティングからシステム開発、運用、保守サービスにいたるまでトータルなITサービスを提供しております。このITサービスを提供するにあたり、お客様が保有する個人情報や情報システムに関する情報等の各種機密情報を知り得る場合があります。これらの機密情報が高度化するサイバー攻撃、不正アクセス、人為的過失等により外部への漏洩が発生した場合、当社グループの信頼を失い、経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。また、生成AIの業務活用の拡大に伴う情報漏洩リスクについても、重要な経営課題として認識しております。 このような情報セキュリティリスクに対応するため、当社グループでは「JBCCグループ情報セキュリティポリシー」を策定し、規定・基準の継続的な整備と監査の実施によりグループ全体のセキュリティ対策の強化・標準化に取り組んでおります。また、生成AIの利用ガイドラインの策定、プライバシーマークの取得による第三者認証の維持、外部委託先に対するセキュリティ監査の実施、インシデント対応体制の整備など、多層的なセキュリティ管理体制の高度化を推進しております。当社グループの社員から業務委託先の社員に至るまで情報セキュリティに関する教育・研修を実施するなど、情報管理の徹底に取り組んでおります。 (3) システム開発に関するリスク 当社グループは、お客様の情報システムの開発を行っており、システム開発の請負契約等においては、顧客の要望の高度化・複雑化や開発着手後のシステム要件の変更等により、当初の原価総額の見積りより作業工数等が増加するなど追加費用が発生する可能性があります。 このような不確実性に起因して生じる不採算案件の発生を回避するため、見積り段階より社内での審査会議を開催することに加え、プロジェクトマネージャーの育成、品質マネジメントシステムの整備等を通じて、プロジェクト管理の高度化に取り組んでおります。前連結会計年度に発生した一部プロジェクトの遅延を踏まえ、プロジェクト管理体制の強化や見積・要件定義フェーズにおける標準化の見直しを進め、プロジェクト品質及び収益管理に取り組んでおります。 また、生成AIをはじめとする技術革新が加速するなか、これらを活用した開発手法への対応が遅れた場合、競争力の低下につながる可能性があります。このようなリスクに対応するため、当社グループでは、AI駆動開発の手法を取り入れたJBアジャイル(注)のさらなる進化を推進するとともに、AI領域への戦略的投資を通じて、中長期的な競争力の維持・向上に取り組んでおります。 (注)一般的なアジャイル開発とは、小単位で実装・テストを繰り返し、システムやソフトウェア開発を進めていく小規模開発向けの開発手法のことをいいます。開発期間が短縮されるためアジャイル(俊敏な)と呼ばれております。当社グループで推進するJBアジャイル開発は、ローコード開発ツールを利用する等の独自手法を取り入れ、大規模開発や基幹システム開発にもアジャイル開発を適用することを可能にし、大型案件の開発納期短縮を実現しております。 (4) 大規模な自然災害等に関するリスク当社グループが事業活動を展開する地域における大規模な地震、洪水等の自然災害や重大な伝染病の発生により、事業拠点、従業員、パートナーが大きな被害を受けた場合、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。このような大規模な自然災害等に備え、事業継続計画(BCP)の策定、安否確認システムの導入、防災訓練等の対策を講じております。また、当社のデータセンターについては複数箇所に分散し、災害発生時の事業継続リスクへの対応力強化に努めております。 (5) 法令・規制に関するリスク当社グループは、事業活動を行う上で、国内外の法令及び規制の適用を受けております。また、労働関係の法令についてもより一層の法令遵守が求められております。このような状況の中で法令違反等が発生した場合や法令及び規制に変化があった場合、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。このような法令・規制に関するリスクを回避するため、経営品質向上委員会の設置によるガバナンス体制の強化、「JBCCグループ行動基準」の制定とその遵守及びコンプライアンス教育の実施による法令遵守の徹底を行っております。 (6) 人材の確保・育成に関するリスク AIをはじめとする先進技術の活用を前提としたサービス価値の高度化を進める中、当該分野における人材獲得競争は市場全体で激化しており、必要な人材の確保・育成または定着が計画どおりに進まない場合、サービス提供力や競争力の低下、プロジェクトの品質・生産性への影響等により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 このようなリスクに対応するため、当社グループでは、採用・育成・定着の各側面に加え、処遇制度の整備・拡充を通じて、人材の獲得・定着を支える人材基盤の強化に取り組んでおります。採用面では、新卒・キャリア双方のチャネルを通じ、質を重視したプロアクティブ採用を推進するとともに、社員が主体的に関与するリクルーター制度を通じて当社の価値観への適合度を重視した選考を実践し、入社後のミスマッチ防止と早期戦力化を図っております。育成面では、「JBCCアカデミー」を中核としたAI・クラウド・セキュリティ等の先端分野を含む専門スキルの体系的な習得およびリスキリングを推進しており、一人ひとりの専門性と問題解決力を高めることで、サービス提供力の向上に直結する仕組みを構築しております。定着面では、「Style J」による柔軟な働き方および「J-Care」によるライフプランに応じた福利厚生を通じて、優秀な人材の定着とエンゲージメントの向上を図っております。

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