事業の概要
- 切削機具の製造販売コンセックは、コンクリートなどの構造物を切断・穿孔(穴あけ)するための機械や、その際に使うダイヤモンド製の刃(消耗品)を製造・販売しています。コアドリルやウォールカッターといった専門的な機材が主力で、建設現場で建物の解体や改修に使われます。海外の子会社でも製造・販売を行い、グローバルに事業を展開しています。
- 特殊工事の請負自社で製造した切削機具を使い、建物の耐震補強や解体、防水工事などの特殊な建設工事を直接請け負っています。特に、ダイヤモンドを使った精密な切断・穿孔技術が強みで、高度な技術を要する工事に対応しています。国内の子会社もこの事業に携わり、専門的な技術を提供しています。
- 建設・生活関連品の販売建設現場で使われるコンプレッサーやホイストなどの機械・工具、コンクリートアンカーやボルト・ナットといった建設資材を幅広く販売しています。また、物置やカーポート、パソコンなどの生活関連機器の賃貸も行っており、多角的な収益源を確保しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 切削機具事業この事業は、コンクリートなどの構造物を切断・穿孔する機械や、その際に使うダイヤモンド製の消耗品(刃)の製造・販売が中心です。コアドリルやウォールカッターなどが主要製品で、国内外の子会社や関連会社が製造・販売を担っています。最新年度の売上高は約35.96億円、営業利益は約2.07億円と、最も高い利益を上げており、会社の主力事業です。
- 特殊工事事業自社で製造した切削機具を用いて、建物の耐震補強や解体、防水工事といった専門的な建設工事を請け負っています。アンカー工事やワイヤーソー工事などが含まれ、当社と国内・海外の子会社が工事を施工しています。最新年度の売上高は約16.35億円、営業利益は約0.42億円で、技術力を活かした重要な事業です。
- 建設・生活関連品事業建設現場で使われる機械・工具(コンプレッサー、グラインダーなど)や、建設資材(ボルト・ナット、アンカーなど)の販売を行っています。また、物置やカーポート、パソコンなどの生活関連機器の賃貸も手掛けています。最新年度の売上高は約38.38億円と最も大きいですが、営業利益は約1.38億円で、収益性は切削機具事業に劣ります。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| CuttingImplementBusiness | 地域 | 36 | 2 | 5.8% |
| SpecialConstructionBusiness | 地域 | 16 | 0 | 2.6% |
| ConstructionLifeRelatedArticleBusiness | 地域 | 38 | 1 | 3.6% |
| PlantEquipmentAlliedEnterprise | 事業 | 11 | 1 | 8.2% |
| NursingCareBusiness | 地域 | 2 | -0 | -8.5% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】当社の企業集団は株式会社コンセック(当社)、子会社9社(祥建企業股份有限公司(在外子会社)、南通康賽克工程工具有限公司(在外子会社)、南通康賽克半導体工具有限公司(在外子会社)、北斗電気工業株式会社(国内子会社)、株式会社木戸ボルト(国内子会社)、ダーリン産業株式会社(国内子会社)、山陰建設サービス株式会社(国内子会社)、建設サービス島根株式会社(国内子会社)、株式会社丸金建設(国内子会社))及び関連会社1社(南通偉秀精密机械有限公司(在外関連会社)で構成されております。主たる業務は、当社及び祥建企業股份有限公司は穿孔・切断機器、ダイヤモンド切削消耗品の製造、販売及び建設資材・工具の販売並びに建設特殊工事請負、南通康賽克工程工具有限公司及び南通偉秀精密机械有限公司は、穿孔・切断機器の製造・販売、南通康賽克半導体工具有限公司はダイヤモンド切削消耗品の製造・販売、北斗電気工業株式会社は自動制御盤、配電盤の製造・販売、株式会社木戸ボルトは工場設備向けボルト・ナットの販売、ダーリン産業株式会社は工場設備向けの塗装請負、山陰建設サービス株式会社、建設サービス島根株式会社及び株式会社丸金建設は建設特殊工事請負であります。事業内容及び当社と各子会社・関連会社の当該事業に係る位置付け並びにセグメントとの関連は、次のとおりであります。また、前連結会計年度において「介護事業」に区分されておりました株式会社サンライフの全株式を売却し、連結の範囲から除外したことに伴い、当連結会計年度より「介護事業」の区分を廃止しております。なお、事業区分はセグメントと同一であります。区分主要品目会社切削機具事業穿孔・切断機器コアドリル、ウォールカッター、ハンドカッター、ワイヤーソー、プランジカッター当社・在外子会社・在外関連会社ダイヤモンド切削消耗品ダイヤモンドコアビット、ダイヤモンドブレード、ダイヤモンドワイヤー当社・在外子会社特注機及び切削関連機具自動送り装置、油圧ユニット、ハードトランス、光ファイバーケーブル敷設ロボット、路面研削機、グルービングカッター当社・在外子会社・在外関連会社特殊工事事業アンカー工事、ダイヤ穿孔・切断工事、ワイヤーソー工事、ジベル工事、防水工事、研削工事、防煙工事当社・国内子会社・在外子会社建設・生活関連品事業建設機械・工具コンプレッサー、ホイスト、チェーンブロック、グラインダー、パンチャー、鈑金工作機、ボール盤、レーザー加工機、フライス盤、NC旋盤当社建設資材コンクリートアンカー類、ケミカルアンカー類、ボルト・ナット類、ビス、ドライバー、ハンマー、安全靴、保護メガネ、砥石、タップ、チップ、スケール、ゲージ、ノギス、レーザーレベル当社・在外子会社住宅、OA機器及び生活関連機器・施設賃貸物置、カーポート、パソコン、ファクシミリ、テレビ、エアコン、衣料品、寝具、皮革製品、貴金属製品、不動産の賃貸当社・在外子会社工場設備関連事業自動制御盤、配電盤、製缶、精密板金加工国内子会社 事業の系統図は次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 ダイヤモンド切削機具に関わる工業所有権を米国・台湾・韓国等にも登録済み。 |
|---|---|
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:特殊工事の安全対策及び施工管理者の人手不足 / 製品・部品の海外生産による経営成績への影響 / 顧客情報管理
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
コンセック(9895)は、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPに関する公開情報が乏しく、無形資産による競争優位性は現時点では確認できません。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
コンセックは主に建設関連の機械・工具のレンタル・販売を行っており、顧客は特定の機器やサービスに慣れている可能性があります。しかし、競合他社も同様のサービスを提供しており、乗り換えコストが極めて高いとは言えません。一部の専門的な機器や長期契約においては、限定的なスイッチングコストが存在する可能性があります。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
コンセックの事業モデルは、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果を生み出す構造にはなっていません。顧客基盤の拡大が直接的な競争優位に繋がる要素は見られません。
コスト優位★☆☆☆☆
建設機械・工具のレンタル・販売業界において、コンセックが構造的に圧倒的なコスト優位性を持つという明確な証拠は現時点では見当たりません。規模の経済や効率的な調達・物流網の可能性はありますが、それが競合他社を凌駕するレベルかは不明です。
規模の経済★★☆☆☆
コンセックは建設機械・工具のレンタル・販売業界において一定の規模を持っていますが、業界全体から見て最適化された少数寡占状態を形成しているとは言えません。規模の経済による効率性は一部存在する可能性がありますが、それが持続的な競争優位に繋がるほどではないと考えられます。
- 高度な技術力と特許コンセックは、ダイヤモンド切削機具に関する工業所有権(特許など)を多数保有しており、その一部は米国、台湾、韓国など海外でも登録されています。これにより、他社が容易に模倣できない独自の技術で、高品質な穿孔・切断機器や消耗品を提供できる点が強みです。
- 特殊工事の専門性耐震・免震工法における構造物の切断解体など、高度な技術と経験が求められる特殊工事を自社で請け負っています。自社製品を活用することで、施工品質の高さと効率性を両立させ、顧客からの信頼を得ています。これは、一般的な建設会社にはない専門的な強みと言えます。
- 国内外の生産・販売体制中国に製造子会社を持ち、ダイヤモンド切削関連機具や消耗品を生産することで、コスト競争力を高めています。また、国内外に販売拠点を持ち、建設資材や工具の販売、特殊工事の請負を行うことで、幅広い顧客ニーズに対応し、安定的な事業基盤を築いています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
- 事業領域の拡大と集中中期経営計画「チャレンジ2029」に基づき、公共工事を中心とした修繕維持工事市場の拡大を成長機会と捉え、特殊工事事業の受注領域を広げることを目指しています。同時に、顧客ニーズの高い新製品や有望なエリアに経営資源を集中投下し、競争力を強化することで、持続的な成長を図ります。
- 技術革新と人材育成インフラ老朽化に対応する切削機具事業では、コアドリルやワイヤーソーといった主力製品のリニューアルや新製品の投入を計画しています。研究開発への投資と人員増強を進め、新たな製品カテゴリーを創出します。また、特殊工事事業では施工管理技士の資格取得を奨励し、人材育成を通じて工事受注力を高めます。
- サステナビリティ経営の推進持続可能な社会への貢献を目指し、CO2排出量削減(2022年度比46%減)や女性管理職比率の向上(10%以上)、有給休暇取得率の向上(80%以上)といった非財務目標を設定しています。戦略的な人的資本投資や設備投資を通じて強固な経営基盤を確立し、企業価値の向上と社会貢献を両立させる方針です。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは「最高の信用」「最高の技術」「最高の品格」の企業理念のもと、各グループ会社の事業分野において安全性と生活環境等に留意した新製品・新技術の開発・サービスを「最適提案」いたします。また、社会の一員として法令遵守に努め、かつ安定的な適正利益を生み出し続ける事により、株主・取引先・従業員の皆様とともに喜びを分かちあい、社会の繁栄に貢献することを基本方針としております。 (2) 経営戦略当社グループは培ってきた技術力・提案力を活かして、市場ニーズに合わせた体制の見直しと新たな事業領域への挑戦を行い、100年企業に向けて経営基盤を強化してまいります。そのため、「中期経営計画2029」(第59期~第63期)を基に、「事業領域の拡大」と一層の「選択と集中の推進」に取り組み、社会・顧客ニーズへの対応力を高めてまいります。全社戦略としては、公共工事を中心とした修繕維持工事市場の拡大を成長市場と捉え、特殊工事事業における受注領域を拡大し、工事受注力を高めるとともに、顧客ニーズの高い新製品やエリアに経営資源を集中することで、競争力の強化を目指します。加えて、サステナビリティ経営の推進による持続可能社会への貢献、戦略的な人的資本投資や設備投資による強固な経営基盤の確立を通じて、目標経営指標の達成を目指します。 (3) 目標とする経営指標当社グループは、「チャレンジ2029~新たな価値の創造」をスローガンに、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に向けた全社戦略を推進することにより、2029年度に向けて以下の目標経営指標の達成を目指してまいります。(財務目標) 売上高116億円、営業利益率4.2%、ROE4.5%(非財務目標) CO2排出量 ▲46%(2022年度比)、女性管理職比率 10%以上 経験者採用(中途採用)率 50%以上、有給休暇取得率 80%以上 (4) 経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループの置かれている建設業界においては、資材・原材料価格の上昇や人手不足の常態化などマイナス材料に加えて、国際化・デジタル化の進展による流通構造・競争環境の変化並びに国際情勢の不安定化など、大変厳しい経営環境が続くものと予想されます。このような経営環境のなか、当社グループは引き続き「中期経営計画2029」に基づいて、グループ企業全体の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るため、以下のとおり対処すべき事業上及び財務上の課題を設定し対処してまいります。 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題①切削機具事業インフラの老朽化を背景に今後もコンクリートの穴あけ・切断工事向けに使用するコアドリル・ワイヤーソー等のニーズは継続すると見込まれるため、今後は、既存市場における競争力の強化と更なる成長に向けた基盤づくりを推進することを基本方針として取り組んでまいります。戦略方向性としては、経営基盤である「「技術・顧客・拠点」を最大限に活用して、既存市場においてはコアドリル・ワイヤーソー等主力製品のリニューアル・新製品を計画的に投入、新規市場においては営業がマーケティング機能を担い情報収集を推進するとともに、研究開発に係る人員の増員・投資拡大を行うことで新たな製品カテゴリーの創出を図って行きます。また、都市部における営業体制の強化(拠点集約化)・情報発信機能の強化による営業リソースの集中化と各種業務のIT化等を通じて、販売・開発における生産性の向上を図り計画の推進力を高めることで、既存市場における競争力の強化と更なる成長に向けた基盤づくりを推進してまいります②特殊工事事業インフラの老朽化を背景に修繕維持工事市場は拡大すると予想されるところ、一方で、顧客であるゼネコン等元請先は慢性的な人手不足・働き方改革等の影響により、下請企業に期待する役割が変化し、今までの受注領域・受注プロセスでは競争優位性が発揮できない状況となっており、今後は、事業領域の拡大による受注能力の強化と受注量の確保を基本方針として取り組んでまいります。戦略方向性としては、インフラの修繕維持工事の受注力を高めるために、切断穿孔工事に付帯する工事領域の一括受注に挑戦するとともに、工事営業社員を増員することで元請先に対する提案営業を推進して行きます。加えて、M&Aの実施、施工管理技士の資格取得推進や工事に関する事務のIT化・集約化により計画の推進力を高めることで、受注能力の強化と受注量の確保を図ることとしております。③建設・生活関連品事業建設資材等に関するEC系企業の台頭により、消耗品等は厳しい競争環境が続いており、事業の収益性は低下している状況にあります。また、建設・製造現場では人手不足・最低賃金の上昇・資材価格の上昇のマイナス影響がある中で、国・県等による設備投資関連補助金の拡充により、工作機械等への設備投資ニーズは続くと予想され、今後は、営業効率の改善による収益性の向上を基本方針として取り組んでまいります。戦略方向性としては、工作機械等を中心にお客様の課題解決に繋がる商材・サービスの販売力を高めるために、商材の情報収集機能の強化と提案プロセスの高度化を推進するほか、営業ネットワークの最適化、業務のIT化・事務処理の集中化検討を通じて営業関連コストのスリム化を推進すること収益性の改善を図ってまいります。④工場設備関連事業特定の取引先に対する受注依存度が高く収益力は不安定な中で、本社工場が老朽化しており設備投資の必要性が高まっている状況にあるなか、将来的な工場の移転を見据えて収益の安定化を図る必要があります。そのため、鉄工部門については原価管理プロセスの高度化により受注当たりの収益性を高めるとともに、新規受注先の開拓を推進いたします。また、電気部門についてはグループ一貫生産体制の強みを活かして製缶・塗装領域における受注の拡大を推進することで、受注ポートフォリオの分散を図ってまいります。⑤財務戦略中期経営計画期間で捻出する営業CFを含めた財務リソースを安定的収益基盤の確立と持続的な成長に向けて、戦略的・機動的に分配致します。成長投資については、新たな成長分野・領域の拡大に資する投資と経営基盤の強化に資する投資を実行いたします。また、中期経営計画期間中に各投資効果を検証したうえで、具体的な投資対象を選定し都度実行していく予定としております。株主還元については、株主利益の最大化を意識する中で、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現するため、安定的かつ継続的な配当還元に努めてまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは「最高の信用」「最高の技術」「最高の品格」の企業理念のもと、各グループ会社の事業分野において安全性と生活環境等に留意した新製品・新技術の開発・サービスを「最適提案」いたします。また、社会の一員として法令遵守に努め、かつ安定的な適正利益を生み出し続ける事により、株主・取引先・従業員の皆様とともに喜びを分かちあい、社会の繁栄に貢献することを基本方針としております。 (2) 経営戦略当社グループは培ってきた技術力・提案力を活かして、市場ニーズに合わせた体制の見直しと新たな事業領域への挑戦を行い、100年企業に向けて経営基盤を強化してまいります。そのため、「中期経営計画2029」(第59期~第63期)を基に、「事業領域の拡大」と一層の「選択と集中の推進」に取り組み、社会・顧客ニーズへの対応力を高めてまいります。全社戦略としては、公共工事を中心とした修繕維持工事市場の拡大を成長市場と捉え、特殊工事事業における受注領域を拡大し、工事受注力を高めるとともに、顧客ニーズの高い新製品やエリアに経営資源を集中することで、競争力の強化を目指します。加えて、サステナビリティ経営の推進による持続可能社会への貢献、戦略的な人的資本投資や設備投資による強固な経営基盤の確立を通じて、目標経営指標の達成を目指します。 (3) 目標とする経営指標当社グループは、「チャレンジ2029~新たな価値の創造」をスローガンに、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に向けた全社戦略を推進することにより、2029年度に向けて以下の目標経営指標の達成を目指してまいります。(財務目標) 売上高116億円、営業利益率4.2%、ROE4.5%(非財務目標) CO2排出量 ▲46%(2022年度比)、女性管理職比率 10%以上 経験者採用(中途採用)率 50%以上、有給休暇取得率 80%以上 (4) 経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループの置かれている建設業界においては、資材・原材料価格の上昇や人手不足の常態化などマイナス材料に加えて、国際化・デジタル化の進展による流通構造・競争環境の変化並びに国際情勢の不安定化など、大変厳しい経営環境が続くものと予想されます。このような経営環境のなか、当社グループは引き続き「中期経営計画2029」に基づいて、グループ企業全体の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るため、以下のとおり対処すべき事業上及び財務上の課題を設定し対処してまいります。 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題①切削機具事業インフラの老朽化を背景に今後もコンクリートの穴あけ・切断工事向けに使用するコアドリル・ワイヤーソー等のニーズは継続すると見込まれるため、今後は、既存市場における競争力の強化と更なる成長に向けた基盤づくりを推進することを基本方針として取り組んでまいります。戦略方向性としては、経営基盤である「「技術・顧客・拠点」を最大限に活用して、既存市場においてはコアドリル・ワイヤーソー等主力製品のリニューアル・新製品を計画的に投入、新規市場においては営業がマーケティング機能を担い情報収集を推進するとともに、研究開発に係る人員の増員・投資拡大を行うことで新たな製品カテゴリーの創出を図って行きます。また、都市部における営業体制の強化(拠点集約化)・情報発信機能の強化による営業リソースの集中化と各種業務のIT化等を通じて、販売・開発における生産性の向上を図り計画の推進力を高めることで、既存市場における競争力の強化と更なる成長に向けた基盤づくりを推進してまいります②特殊工事事業インフラの老朽化を背景に修繕維持工事市場は拡大すると予想されるところ、一方で、顧客であるゼネコン等元請先は慢性的な人手不足・働き方改革等の影響により、下請企業に期待する役割が変化し、今までの受注領域・受注プロセスでは競争優位性が発揮できない状況となっており、今後は、事業領域の拡大による受注能力の強化と受注量の確保を基本方針として取り組んでまいります。戦略方向性としては、インフラの修繕維持工事の受注力を高めるために、切断穿孔工事に付帯する工事領域の一括受注に挑戦するとともに、工事営業社員を増員することで元請先に対する提案営業を推進して行きます。加えて、M&Aの実施、施工管理技士の資格取得推進や工事に関する事務のIT化・集約化により計画の推進力を高めることで、受注能力の強化と受注量の確保を図ることとしております。③建設・生活関連品事業建設資材等に関するEC系企業の台頭により、消耗品等は厳しい競争環境が続いており、事業の収益性は低下している状況にあります。また、建設・製造現場では人手不足・最低賃金の上昇・資材価格の上昇のマイナス影響がある中で、国・県等による設備投資関連補助金の拡充により、工作機械等への設備投資ニーズは続くと予想され、今後は、営業効率の改善による収益性の向上を基本方針として取り組んでまいります。戦略方向性としては、工作機械等を中心にお客様の課題解決に繋がる商材・サービスの販売力を高めるために、商材の情報収集機能の強化と提案プロセスの高度化を推進するほか、営業ネットワークの最適化、業務のIT化・事務処理の集中化検討を通じて営業関連コストのスリム化を推進すること収益性の改善を図ってまいります。④工場設備関連事業特定の取引先に対する受注依存度が高く収益力は不安定な中で、本社工場が老朽化しており設備投資の必要性が高まっている状況にあるなか、将来的な工場の移転を見据えて収益の安定化を図る必要があります。そのため、鉄工部門については原価管理プロセスの高度化により受注当たりの収益性を高めるとともに、新規受注先の開拓を推進いたします。また、電気部門についてはグループ一貫生産体制の強みを活かして製缶・塗装領域における受注の拡大を推進することで、受注ポートフォリオの分散を図ってまいります。⑤財務戦略中期経営計画期間で捻出する営業CFを含めた財務リソースを安定的収益基盤の確立と持続的な成長に向けて、戦略的・機動的に分配致します。成長投資については、新たな成長分野・領域の拡大に資する投資と経営基盤の強化に資する投資を実行いたします。また、中期経営計画期間中に各投資効果を検証したうえで、具体的な投資対象を選定し都度実行していく予定としております。株主還元については、株主利益の最大化を意識する中で、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現するため、安定的かつ継続的な配当還元に努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態資産、負債及び純資産の状況(資 産)流動資産は、前連結会計年度に比べて、3億85百万円増加し、56億56百万円となりました。主な要因として、現金及び預金の増加4億円などによるものであります。固定資産は、前連結会計年度に比べて、20百万円増加し、67億12百万円となりました。主な要因は、投資有価証券の増加1億59百万円、退職給付に係る資産の増加1億77百万円などに対し、減損損失を要因とする土地などの減少3億40百万円などによるものであります。この結果、総資産は、前連結会計年度に比べて4億5百万円増の123億67百万円となりました。 (負 債)流動負債は、前連結会計年度に比べて、2億66百万円増加し、29億62百万円となりました。主な要因として、短期借入金の増加1億92百万円、未払法人税等の増加48百万円などによるものであります。固定負債は、前連結会計年度に比べて、1億37百万円増加し、12億63百万円となりました。主な要因として、長期借入金の増加88百万円、繰延税金負債の増加80百万円などによるものであります。なお、長期借入金、短期借入金は合わせて、2億80百万円増加しました。この結果、負債合計は、前連結会計年度に比べて4億3百万円増の42億25百万円となりました。 (純資産)純資産合計は、81億42百万円と前連結会計年度に比べて、2百万円増加しました。株主資本は、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純損失1億41百万円、配当金の支払47百万円により、1億89百万円減少し、4億15百万円となり、株主資本合計で1億89百万円減少し、69億47百万円となりました。その他の包括利益累計額は、その他有価証券評価差額金が64百万円の増加、為替換算調整勘定が26百万円の増加、退職給付に係る調整累計額が87百万円の増加となり、合計で前連結会計年度に比べて、1億76百万円増加し、9億69百万円となりました。非支配株主持分は15百万円増加し、2億27百万円となりました。 ②経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用・所得環境の改善を背景に個人消費は持ち直しの動きが見られ、設備投資も企業収益の改善やデジタル化・省力化投資の需要を受けて底堅く推移いたしました。一方で、物価上昇の継続や為替相場の変動、海外経済の減速懸念などが下押し要因として作用し、先行きは依然として不透明な状況が続いております。当社グループが主として属する土木建設業界においては、高速道路、ダム関連、橋梁関連のインフラ整備等の需要は引き続き堅調に推移しましたが、一方で人手不足や原材料の高騰等の影響が継続しており、厳しい経営環境が続いております。このような環境のなか、当社グループは各事業分野において、2025年5月に発表した中期経営計画に基づき改革も合わせ事業推進を行ってまいりました。今持てる力を最大限に発揮しつつ、「100年企業」を目指し、人的資本経営及びDX化に向けた投資等も行ってまいりました。また、昨年度譲渡した介護事業の売上減少分については挽回までには至りませんでした。この結果、当連結会計年度の売上高は98億90百万円(前連結会計年度比4.0%減)となりました。営業損失は8百万円(前連結会計年度は営業損失3百万円)、経常利益は92百万円(前連結会計年度比128.2%増)となりました。特別利益として投資有価証券売却益など2億35百万円(前連結会計年度は投資有価証券売却益など76百万円)、また、特別損失として減損損失など3億42百万円(前連結会計年度は減損損失など2億20百万円)を計上したため、親会社株主に帰属する当期純損失は、1億41百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失2億8百万円)となりました。 セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。(セグメント間の内部売上高は含めておりません。) [切削機具事業]消耗品の売上が順調に推移し、売上高は36億41百万円(前連結会計年度比1.3%増)となりました。原材料等の高騰はあるものの、原価低減にも努め、セグメント利益(営業利益)は2億15百万円(前連結会計年度比3.7%増)となりました。 [特殊工事事業]大型案件の受注が低調に推移したことなどが影響し、売上高は15億51百万円(前連結会計年度比5.2%減)となりました。原価低減に努め、セグメント利益(営業利益)は72百万円(前連結会計年度比69.8%増)となりました。 [建設・生活関連品事業]提案営業活動と大口案件受注に注力しましたが、建築関連工事等が低調に推移したことの影響により、売上高は37億46百万円(前連結会計年度比2.4%減)となりました。原価高騰はあるものの、販売費及び一般管理費等の低減に努め、セグメント利益(営業利益)は1億41百万円(前連結会計年度比2.5%増)となりました。 [工場設備関連事業]主要顧客からの受注が前年を下回り、またグループ化した子会社の売上も一部低調に推移したことにより、売上高は9億52百万円(前連結会計年度比9.8%減)となりました。原価低減に努めたものの、販売費及び一般管理費の高騰により、セグメント利益(営業利益)は67百万円(前連結会計年度比22.3%減)となりました。 なお、前連結会計年度において、報告セグメントの「介護事業」に区分されておりました株式会社サンライフの全株式を売却し、連結の範囲から除外したことに伴い、当連結会計年度より「介護事業」の区分を廃止しております。 ③キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下、資金という)は前連結会計年度末に比べて、3億44百万円増加し、18億26百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果獲得した資金は1億53百万円(前連結会計年度は5億39百万円の資金使用)となりました。減価償却費1億37百万円、減損損失3億40百万円等収入の一方で、税金等調整前当期純損失14百万円、投資有価証券売却益2億35百万円、法人税等の支払額65百万円等に使用したことが主な要因であります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は45百万円(前連結会計年度は2億円の資金使用)となりました。これは主に投資有価証券の売却による収入が取得による支出を1億67百万円上回ったこと、定期預金の払戻による収入が預入による支出を55百万円下回ったこと、有形固定資産の売却による収入が取得による支出を1億32百万円下回ったこと等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果獲得した資金は2億29百万円(前連結会計年度は3億31百万円の資金獲得)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出が借入による収入を1億25百万円上回ったこと、短期借入金の純増加額1億55百万円、配当金の支払額47百万円等によるものであります。 ④生産、受注及び販売の実績a.生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)切削機具事業(千円)1,036,9431,063,946102.6特殊工事事業(千円)---建設・生活関連品事業(千円)---工場設備関連事業(千円)706,625610,19886.4介護事業(千円)---合計(千円)1,743,5681,674,14496.0 (注)1.上記金額は製造原価によっており、セグメント間の取引は相殺消去しております。2.当連結会計年度より報告セグメントの「介護事業」を廃止しております。 b.商品・製品仕入実績当連結会計年度の商品・製品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)切削機具事業(千円)1,512,1301,664,926110.1特殊工事事業(千円)---建設・生活関連品事業(千円)3,077,8783,023,57398.2工場設備関連事業(千円)135,919143,209105.4介護事業(千円)---合計(千円)4,725,9274,831,708102.2 (注)1.上記金額は仕入価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。2.当連結会計年度より報告セグメントの「介護事業」を廃止しております。 c.受注実績当社グループは製品については、見込生産を中心に行っているため、また、特殊工事事業において、施工工事は工期が短く1件当たりの受注金額が僅少であるため、受注高の総合的な把握は行っておらず、記載を省略しております。 d.販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)切削機具事業(千円)3,595,7313,641,452101.3特殊工事事業(千円)1,635,3941,550,71694.8建設・生活関連品事業(千円)3,837,8873,745,95997.6工場設備関連事業(千円)1,054,819951,85890.2介護事業(千円)173,473--合計(千円)10,297,3039,889,98496.0 (注)1.上記金額は外部顧客に対する売上高であり、セグメント間の内部売上高は含まれておりません。2.当連結会計年度より報告セグメントの「介護事業」を廃止しております。 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容a.財政状態(総資産)当連結会計年度の総資産は、前連結会計年度に比べ、4億5百万円増加し123億67百万円となりました。主な要因は、現金及び預金の増加4億円などで流動資産が3億85百万円増加したこと、投資有価証券の増加1億59百万円、退職給付に係る資産の増加1億77百万円などに対し、減損損失を要因とする土地などの減少3億40百万円などにより固定資産が20百万円増加したことなどによるものであります。(負 債)負債は、前連結会計年度に比べ、4億3百万円増加し42億25百万円となりました。主な要因は、前連結会計年度に比べ、短期借入金の増加1億92百万円、未払法人税等の増加48百万円などで流動負債が2億66百万円増加したこと、長期借入金の増加88百万円、繰延税金負債の増加80百万円などにより固定負債が1億37百万円増加したことなどによるものであります。(純資産)純資産は、前連結会計年度に比べ、2百万円増加し81億42百万円となりました。株主資本は、親会社株主に帰属する当期純損失1億41百万円、配当金の支払47百万円などにより1億89百万円減少し、69億47百万円となりました。その他の包括利益累計額は、その他有価証券評価差額金の増加64百万円、為替換算調整勘定の増加26百万円、退職給付に係る調整累計額の増加87百万円などにより9億69百万円となりました。非支配株主持分は、15百万円増加し2億27百万円となりました。この結果、自己資本比率は、64.0%となりました。 b.経営成績の状況当連結会計年度の売上高は前連結会計年度に比べ4億7百万円減少し98億90百万円となりました。利益面では前連結会計年度に比べ営業損失は5百万円増加し営業損失8百万円、経常利益は52百万円増加し92百万円となり、親会社株主に帰属する当期純損失は67百万円減少し親会社株主に帰属する当期純損失1億41百万円となりました。 1.売上高当連結会計年度のセグメント別売上高は、「切削機具事業」では、消耗品の売上が順調に推移し、前連結会計年度に比べ46百万円増加し36億41百万円となりました。「特殊工事事業」は、大型案件の受注が低調に推移したことなどが影響し、前連結会計年度に比べ85百万円減少し15億51百万円となりました。「建設・生活関連品事業」は、建築関連工事等が低調に推移したことの影響により、前連結会計年度に比べ92百万円減少し37億46百万円となりました。「工場設備関連事業」は、主要顧客からの受注が前年を下回り、またグループ化した子会社の売上も一部低調に推移したことにより、前連結会計年度に比べ1億3百万円減少し9億52百万円となりました。 2.売上原価、販売費及び一般管理費売上原価は、売上高に対する売上原価の比率が77.2%から75.5%と1.7ポイント改善し、74億71百万円となりました。販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ76百万円増加し24億27百万円となりました。売上高に対する販売費及び一般管理費の比率は、22.8%から24.5%となりました。 3.営業損失営業損失は、売上総利益が70百万円増加し、販売費及び一般管理費が76百万円増加したため、前連結会計年度に比べ5百万円増加し営業損失8百万円となりました。 4.営業外収益、営業外費用営業外収益は、前連結会計年度の75百万円から当連結会計年度は1億22百万円となりました。営業外費用は、前連結会計年度の32百万円から当連結会計年度は22百万円となりました。これは、受取配当金が27百万円増加したことなどによるものであります。前連結会計年度の43百万円の純収益が当連結会計年度は1億円の純収益となりました。5.経常利益経常利益は、前連結会計年度に比べ52百万円増加し92百万円となりました。 6.税金等調整前当期純損失特別利益は、前連結会計年度において投資有価証券売却益などにより76百万円計上しましたが、当連結会計年度は投資有価証券売却益などにより2億35百万円となりました。また特別損失は、前連結会計年度は減損損失2億円など2億20百万円計上しましたが、当連結会計年度は、減損損失3億40百万円など3億42百万円計上したことにより、税金等調整前当期純損失は前連結会計年度に比べ90百万円減少し税金等調整前当期純損失14百万円となりました。 7.法人税等法人税等合計は、前連結会計年度に比べ14百万円増加し1億18百万円となりました。 8.非支配株主に帰属する当期純利益前連結会計年度の非支配株主に帰属する当期純損失1百万円から、当連結会計年度は非支配株主に帰属する当期純利益9百万円となりました。 9.親会社株主に帰属する当期純損失この結果、親会社株主に帰属する当期純損失は前連結会計年度に比べ、67百万円減少し親会社株主に帰属する当期純損失1億41百万円となりました。 当社グループの経営に影響を与える大きな要因としては、「切削機具事業」での製品の海外生産に係るリスク、「特殊工事事業」の安全性に係るリスク及び施工管理者の人手不足に係るリスクがあります。「切削機具事業」での製品の海外生産に係るリスクについては、日本国内の工場及び中国に設立した子会社2社において製造を行っていますが、中国内で調達する部品等が必要完成度に達していないこと並びに当該国の政治的変動や法令の規制等が発生したことにより、製造の遅れが発生した場合は、経営成績に悪影響を及ぼすと認識しております。これらのリスクを回避するため、中国生産を短期間のうちに日本での国内生産へ切換えができるよう国内部品メーカーとの関係を一層強化していきます。「特殊工事事業」での安全性に係るリスクについては、現場作業に携わる作業員の安全教育等により継続的な意識改革に努めていきます。施工管理者の人手不足に係るリスクについては、資格取得に必要な教育に努め、資格取得者に対しては、資格手当を支給するなど、資格取得者を社内で育成していきます。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a.キャッシュ・フロー営業活動によるキャッシュ・フローは、1億53百万円の資金獲得(前連結会計年度は5億39百万円の資金使用)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、45百万円の資金使用(前連結会計年度は2億円の資金使用)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、2億29百万円の資金獲得(前連結会計年度は3億31百万円の資金獲得)となりました。これらの活動の結果、現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度から3億44百万円増加し、18億26百万円となりました。 なお、当社グループのキャッシュ・フロー関連指標のトレンドは次のとおりです。 2024年3月期2025年3月期2026年3月期自己資本比率(%)(自己資本/総資産)64.266.364.0時価ベースの自己資本比率(%)(株式時価総額/総資産)17.718.118.0キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)(有利子負債/営業キャッシュ・フロー)1.6-11.4インタレスト・カバレッジ・レシオ(営業キャッシュ・フロー/利払い)182.9-10.4(注)1.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により計算しております。3.営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。4.キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオの2025年3月期については、マイナス表示となるため、記載しておりません。 b.資金需要当社グループの運転資金のうち主なものは、材料・商品の購入の他、製造費、完成工事費用、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。営業費用の主なものは人件費及び荷造・運搬費、通信費、家賃等の設備費用であります。 c.財務政策当社グループは現在、運転資金及び設備投資資金につきましては、自己資金又は銀行借入れにより資金調達することとしております。借入れによる資金調達に関しては、原則として運転資金については期限が1年以内の短期借入金で、設備投資資金については固定金利の長期借入金で調達しております。当連結会計年度においてグループ全体の所要資金として、金融機関より長期借入金として3億95百万円の調達を実施しました。当連結会計年度末の短期借入金の残高は前連結会計年度末より1億92百万円増加し12億13百万円、長期借入金の残高は前連結会計年度末より88百万円増加し、5億26百万円となり合計17億39百万円(前連結会計年度末は14億59百万円)となっております。当社グループは、健全な財政状態、営業活動によるキャッシュ・フローを生み出す能力及び不動産の担保余力等により将来必要な運転資金及び設備投資資金を調達することが可能と考えております。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されており、財政状態及び経営成績に関する以下の分析が行われております。当社グループ経営陣は、連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の報告数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを行わなければなりません。経営陣は、貸倒引当金、棚卸資産、固定資産、退職給付に係る負債等に関する見積り及び判断に対して、継続的に評価を行っております。経営陣は過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要素に基づき、見積り及び判断を行っております。実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社グループでは、特に以下の重要な会計方針が、当社グループの連結財務諸表の作成において使用される当社グループの重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすと考えております。 a.収益の認識当社グループの売上高は通常は顧客に対して商・製品が出荷された時点、工事売上に関しては一定期間にわたり収益計上されます。特定のケースでは、注文書で顧客の検査に合格することが要求されており、その場合は顧客が当社グループの商・製品を検収した時点で売上を計上しております。不動産賃貸収入は、契約書に基づき、月単位で収益を計上しております。 b.貸倒引当金当社グループは顧客の支払不能時に発生する損失の見積額に対して、貸倒引当金を計上しております。顧客の財政状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要となる可能性があります。 c.棚卸資産当社グループは、棚卸資産の市場状況に基づく時価の見積額と取得原価との差額に相当する額について、評価損を計上しております。実際の将来需要又は市場状態が見積りより悪化した場合、追加の評価損が必要となる可能性があります。 d.投資有価証券の減損当社グループは、余資運用の一環として、純投資目的の株式を所有しております。これらの株式には価格変動性が高い上場会社の株式と、市場価格のない非上場会社の株式が含まれております。当社グループでは上場会社の株式への投資の場合、期末日における時価が取得原価に比べ50%以上下落した場合には全て減損処理を行い、30%~50%未満の下落の場合、下落継続期間等を総合的に検討し著しい下落と判断した場合、時価の回復可能性を考慮した上で減損処理を行っております。非上場会社への投資の場合、実質価額が取得原価に比べて50%程度以上低下し回復可能性が十分な証拠によって裏付けられる場合を除き、減損処理を行っております。将来の市況悪化又は投資先の経営成績の不振により、現在の簿価に反映されていない損失又は、簿価の回収不能が発生した場合、評価損の計上が必要となる可能性があります。 e.繰延税金資産当社グループは、繰延税金資産について、当該資産が将来の税金負担額を軽減する効果を評価するにあたっては、将来の課税所得及び慎重かつ実現可能性の高い継続的な税務計画を検討し、繰延税金資産の全部又は一部を将来回収できないと判断した場合、当該判断を行った期間に繰延税金資産の調整額を費用として計上します。同様に計上金額の純額を上回る繰延税金資産を、今後回収できると判断した場合、繰延税金資産への調整により当該判断を行った期間に利益を計上することになります。 f.減損会計当社グループの資産のグルーピングは事業用資産については主として事業所を単位に、賃貸用資産については個別資産ごとにグループ化しております。今後は、主として事業所損益の著しい悪化、賃貸用資産については賃料の改定等、また土地の市場価格の著しい下落等で減損損失が生じる可能性があります。 g.退職給付に係る負債当社は従業員の退職給付に備えるため、確定給付企業年金制度及び退職一時金制度を採用しており、国内子会社の一部については、退職一時金制度を採用しております。退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されております。これらの前提条件には割引率、退職率、近年の統計数値に基づいて算出される死亡率及び年金資産の長期収益率などが含まれます。実際の結果が前提条件と異なる場合又は、前提条件が変更された場合、その影響は累積され将来にわたって規則的に認識されるため、将来期間において認識される費用及び計上される債務に影響を及ぼします。割引率の低下及び年金資産運用での損失は当社グループの退職給付費用に対して悪影響を及ぼします。同様に割引率の上昇及び年金資産運用での収益は退職給付費用に好影響を与えます。過去勤務費用及び数理計算上の差異の償却は退職給付費用の一部を構成しておりますが、当社グループでは、過去勤務費用は、その発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(5年)により均等償却しております。数理計算上の差異は、各連結会計年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(7年)による定率法によりそれぞれ発生の翌連結会計年度から費用処理しております。
事業リスク
- 特殊工事の安全と人手不足特殊工事は重量物の搬送を伴うため、事故のリスクが常に存在します。安全対策を講じていますが、万一事故が発生し、損害保険の免責事項に該当したり限度額を超過したりすると、会社の業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、建設業界全体で施工管理者の人手不足が深刻化しており、人件費の高騰や工事の遅延が業績を圧迫するリスクがあります。
- 海外生産と地政学リスク中国の子会社で製品・部品を生産しているため、中国国内での部品調達の品質問題や、政治的変動、法令規制の変更などが製造の遅れにつながる可能性があります。また、中国での工業所有権の申請・登録がスムーズに進まない場合、技術的な優位性が損なわれ、将来の業績に悪影響を及ぼすリスクがあります。
- 顧客情報漏洩のリスク製品販売や工事請負を通じて多くの顧客情報を保有しており、その管理には万全を期しています。しかし、万が一これらの情報が外部に漏洩した場合、会社の信用が大きく低下し、顧客離れや損害賠償などにより、経営成績に深刻な悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 特殊工事の安全対策及び施工管理者の人手不足について当社はダイヤモンド切削機具を用いて、耐震工法・免震工法などによる構造物の切断解体を行っており、特殊工事は重量物の搬送・移動が伴うため、工事に際して十分な指導と安全対策を実施しておりますが、工事内容は個々に異なりすべての点で安全を保障できるものではありません。そのための損害保険等に加入するなどの対応をしておりますが、当該保険の免責事項や限度額超過に該当する損害が発生した場合は、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、建設業界に従事する施工管理者不足が問題化しております。労働者不足による人件費の高騰や、人手不足による工事進捗の遅れなど、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。工事現場等での事故原因の多くは、安全確認や作業手順の不遵守にあります。安全意識の向上を常に図るための社員教育を定期的に行ってまいります。人材につきましては常に幅広く優秀な方を求人するとともに、資格取得等を奨励してまいります。 (2) 製品・部品の海外生産による経営成績への影響について当社グループは、中国江蘇省南通市に設立した子会社2社において、ダイヤモンド切削関連機具、切削消耗品の製造・販売を行い厳格な品質管理を行っておりますが、中国国内で調達する部品等が必要完成度に達していないこと並びに当該国の政治的変動や法令の規制等が発生したことにより、製造の遅れが発生した場合は、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社はダイヤモンド切削機具に関わる工業所有権を有しており、その一部は米国・台湾・韓国等にも登録済であり、今後も拡大していく方針でありますが、中国をはじめとする新興地域国における申請・登録が当局の事情等により円滑に進まない場合は、将来の経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。中国での政治的変動や法令の規制に対する対応は、部品調達先の変更及び日本国内及び他国の企業へ生産を切り替え、リスクを最小限度に抑えることに努めてまいります。 (3) 顧客情報管理について当社グループは製品・商品の製造・販売及び特殊工事業における顧客情報を有しております。顧客情報の管理には万全を期しておりますが、万一それらの情報が外部に漏洩した場合には、当社グループの信用低下により、経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。万一それらの情報が外部に漏洩した場合は、原因究明調査を行い、再発防止及び防御の最適化の体制作りを行ってまいります。