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バローホールディングス(9956)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

小売業 小売

事業の概要

  • 持株会社体制:バローホールディングスは、自社では直接事業を行わず、傘下の多数の子会社を管理する「持株会社」です。これにより、各事業会社がそれぞれの専門性を活かし、効率的な経営を行うことを目指しています。グループ全体で食品の仕入れから加工、小売販売までを一貫して手掛けることで、品質管理の徹底とコスト削減を図っています。
  • 多角的な流通事業:主要な事業は、食品を中心とした生活関連用品の流通です。具体的には、スーパーマーケット事業を核に、ドラッグストア、ホームセンター、ペットショップ、スポーツクラブなど、多岐にわたる小売業を展開しています。これにより、消費者の様々なニーズに対応し、安定した収益基盤を構築しています。
  • 製造小売モデル:同社グループは、食品の調達から加工、そして小売販売までを一貫して行う「製造小売業」のビジネスモデルを構築しています。例えば、中部フーズ株式会社や株式会社ダイエンフーズなどが食品加工を担い、自社店舗で販売することで、商品の品質管理を徹底し、顧客への安心・安全な商品提供を実現しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • スーパーマーケット事業:食品を中心とした生活関連用品の小売販売を行う中核事業です。株式会社バロー、株式会社タチヤなどがこの事業を担い、グループ全体の売上高の約6割を占める4,833億円を稼ぎ出しており、営業利益も194億円と最も高く、グループの収益を牽引する柱となっています。
  • ドラッグストア事業:医薬品や化粧品、日用品などを販売する事業で、中部薬品株式会社が中心です。売上高は1,773億円、営業利益は40億円と、スーパーマーケット事業に次ぐ規模で、人々の健康と生活を支える重要な役割を担っています。
  • ホームセンター事業:DIY用品、園芸用品、家庭用品などを販売する事業で、株式会社ホームセンターバロー、株式会社ダイユーエイトなどが展開しています。売上高は1,274億円、営業利益は35億円であり、住まいと暮らしを豊かにする商品を提供し、グループの多角化に貢献しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
SupermarketBusiness 地域 4,834 195 4.0%
DrugstoreBusiness 地域 1,773 40 2.3%
DIYAndHomeImprovementBusiness 地域 1,274 36 2.8%
PetShopBusinessReportableSegment 地域 305 11 3.5%
FitnessClubBusiness 地域 105 -5 -4.4%
LogisticsAndFacilityManagementBusiness 地域 212 42 19.8%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,153 文字
3 【事業の内容】当社の企業集団は、持株会社である当社及び連結子会社62社、非連結子会社2社並びに関連会社10社で構成されており、食品を中心とした生活関連用品の仕入から加工、小売販売までを一貫して展開する流通事業を主な事業内容としております。事業の内容と各会社の当該事業における位置付け並びに事業セグメントとの関連は、次のとおりであります。また、当社は特定上場会社等であります。特定上場会社等に該当することにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することになります。事業区分会社名区分事業の内容スーパーマーケット事業㈱バロー連結子会社スーパーマーケット事業㈱タチヤ連結子会社スーパーマーケット事業㈱食鮮館タイヨー連結子会社スーパーマーケット事業㈱公正屋連結子会社スーパーマーケット事業㈱フタバヤ連結子会社スーパーマーケット事業三幸㈱連結子会社スーパーマーケット事業㈱てらお食品連結子会社スーパーマーケット事業㈱八百鮮連結子会社スーパーマーケット事業㈱ヤマタ連結子会社スーパーマーケット事業㈱ドミー連結子会社スーパーマーケット事業VARO CO.,LTD.連結子会社スーパーマーケット事業及び食品卸売業中部フーズ㈱連結子会社食品加工業㈱ダイエンフーズ連結子会社食品加工及び倉庫業本田水産㈱連結子会社食品加工業古屋産業㈱連結子会社食品加工業及び卸売業㈱桂林閣連結子会社食品加工業㈲白石罐詰工場連結子会社食品加工業大東食研㈱連結子会社食品加工業及び卸売業㈱主婦の店商事中部本社連結子会社食品卸売業ドミーデリカ㈱連結子会社食品加工業㈲三和食品連結子会社食品加工業及び卸売業㈱Vソリューション連結子会社PB販売事業、法人支援事業及びEC事業中部ミート㈱連結子会社食品卸売業中部アグリ㈱連結子会社トマト・きのこ類の栽培及び販売業㈲野元畜産連結子会社養豚業㈱バローマックス (注)連結子会社不動産賃貸業岡崎商業開発㈱連結子会社不動産賃貸業㈱どんたく持分法適用関連会社スーパーマーケット事業新安城商業開発㈱持分法適用関連会社不動産賃貸業THAI VALOR Co.,Ltd.持分法非適用非連結子会社食品小売業㈱旨味屋クラブ持分法非適用関連会社移動販売業SEORO FOOD CO.,LTD.持分法非適用関連会社食品加工業織田ショッピングセンター㈱持分法非適用関連会社不動産賃貸業ドラッグストア事業中部薬品㈱連結子会社ドラッグストア事業㈲東栄薬局連結子会社ドラッグストア事業㈲愛進堂薬局連結子会社ドラッグストア事業㈱みお薬局連結子会社ドラッグストア事業㈱M-aid持分法非適用関連会社医療システム開発業ホームセンター事業㈱ホームセンターバロー連結子会社ホームセンター事業㈱ダイユーエイト連結子会社ホームセンター事業㈱タイム連結子会社ホームセンター事業㈱日敷連結子会社ホームセンター事業㈱ファースト連結子会社資材・工具販売業㈱アレンザ・ジャパン連結子会社輸入卸売業㈱ダイユーエイトリフォームサービスセンター連結子会社リフォーム事業㈲日敷購売会持分法非適用非連結子会社前払式特定取引事業㈱横手エス・シー持分法非適用関連会社不動産管理業 事業区分会社名区分事業の内容ペットショップ事業㈱アミーゴ連結子会社ペットショップ事業㈱犬の家連結子会社ペットショップ事業スポーツクラブ事業㈱アクトス連結子会社スポーツクラブ事業㈱アーデル・フィットネス・リゾート連結子会社スポーツクラブ事業㈱ウィング連結子会社スポーツクラブ事業流通関連事業中部流通㈱連結子会社食品、雑貨及び資材の卸売業上海巴栄貿易有限公司連結子会社食品、雑貨及び資材の卸売業VALOR VIETNAM CO.,LTD.連結子会社食品、雑貨及び資材の卸売業㈱フェイス連結子会社輸入冷凍野菜の卸売業中部興産㈱連結子会社物流事業㈱鷺富運送連結子会社物流事業メンテックス㈱連結子会社設備メンテナンス業ドミーサービス㈱連結子会社設備メンテナンス業㈱バローエージェンシー連結子会社広告代理店業㈲ジャパンクリーンサービス連結子会社再生資源卸売業㈲アクセル連結子会社物流業務改善コンサルティング業昭和フイルム㈱連結子会社合成樹脂原料及びその製品の仕入、販売業ユニードパック㈱連結子会社軟包材製品製造業㈱アグリトレード持分法適用関連会社種苗の販売その他の事業アレンザホールディングス㈱連結子会社ホームセンター・ペット事業等を行う子会社の経営管理㈲アグリ元気岡山連結子会社農産物生産・販売業㈱岐東ファミリーデパート連結子会社衣料品等の販売及び不動産賃貸業㈱中部保険サービス連結子会社保険代理業㈱バローマックス (注)連結子会社不動産賃貸業㈱バローフィナンシャルサービス連結子会社クレジットカード事業㈱スパークル連結子会社コインランドリー事業㈱牧歌コーポレーション持分法非適用関連会社観光施設の経営及び温泉事業恵那峡リンクス㈱持分法非適用関連会社不動産賃貸・観光コンサルティング (注) スーパーマーケット事業における㈱バローマックス、その他の事業の㈱バローマックスは同一会社であります。 これらの関連を事業系統図で示しますと、次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
小売事業を中心としており、価格競争の激化や競合の進展状況が業績に影響を及ぼすため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
大規模小売店舗立地法による出店・増床規制、建築基準法改正による審査期間長期化・コスト増。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:小売業の外部環境(景気、価格競争、競合) / 出店政策(物件確保、法的規制) / 食品の安全性問題(食中毒等)
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

バローホールディングスは、特定の強力なブランドや特許、規制ライセンス、独占的IPを前面に押し出した事業モデルではない。スーパーマーケット事業が中心であり、地域密着型の店舗展開が主であるため、無形資産による競争優位性は限定的と考えられる。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

スーパーマーケットという業態の性質上、顧客が他社へ乗り換える際の直接的な金銭的・時間的コストは低い。しかし、長年の利用による習慣や、特定の店舗への愛着、ポイントカード等のロイヤリティプログラムによる限定的なスイッチング・コストは存在する可能性がある。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

バローホールディングスの事業モデルは、ユーザー数の増加がサービス価値を直接的に高めるネットワーク効果を生み出す構造ではない。個々の店舗の利用体験が中心であり、顧客間のネットワークによる価値向上は見られない。

コスト優位★★★☆☆
根拠:中程度同じ物を安く作れる

同社は、中部地方を中心に広範な店舗網と、自社での物流・加工センター(ユーデリカ等)を持つことで、規模の経済を活かした効率的な仕入れ・物流・商品開発を実現している。これにより、競合他社と比較して一定のコスト優位性を確保している可能性がある。

規模の経済★★★★☆
根拠:強い規模が参入障壁になる

中部地方におけるスーパーマーケット業界では、バローホールディングスはトップクラスの売上高と店舗数を誇る。この地域での規模の経済と、地域特性に合わせた商品開発・店舗運営により、効率的な事業展開が可能となっており、少数寡占的な地位を築いている。

  • 多様な事業ポートフォリオ:スーパーマーケット、ドラッグストア、ホームセンター、ペットショップ、スポーツクラブなど、幅広い事業を展開している点が強みです。これにより、特定の市場変動リスクを分散し、グループ全体としての安定性を高めています。例えば、スーパーマーケット事業が売上高4,833億円と最も大きく、グループの基盤を支えています。
  • 製造から販売まで一貫:食品の仕入れから加工、小売販売までをグループ内で一貫して行う「製造小売業」の体制を構築しています。これにより、商品の品質管理を徹底できるだけでなく、中間マージンを削減し、コスト競争力を高めることが可能です。自社工場で加工した商品を自社店舗で販売することで、鮮度と安全性を確保しています。
  • ドミナント戦略とM&A:特定の地域に集中的に出店し、店舗密度を高める「ドミナント戦略」を推進しています。これにより、物流コストの削減や地域でのブランド認知度向上を図っています。また、M&A(企業の買収・合併)も積極的に検討しており、店舗網の拡大や新規事業への参入を通じて、事業規模の拡大と競争力の強化を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針及び経営環境①経営理念当社グループは、「創造・先取り・挑戦」を経営理念とし、それらを綱領として定めております。この理念は1958年の創業時から現在に至るまで、グループ全社員に共有され、企業経営の礎となっております。「綱領バローグループの全社員は実業人としての自覚を持ち、地域社会の繁栄と社会文化の向上に寄与せんことを期す。このために一人一人は「誠」をモットーとして業務に当たり、創造、先取り、挑戦の姿勢で目標を高く掲げ、強い団結の下に英知と努力をもって徹底的に力闘するものなり」 ②経営戦略当社グループは、スーパーマーケット、ドラッグストア、ホームセンター、ペットショップ、スポーツクラブなど、多様な事業を展開しております。その背景には、当社グループが郊外より事業を拡大してきた経緯から、地域のニーズに幅広く対応して顧客との接点を持ち、複数の事業で収益を支えながら経営の安定性を求めてきたことがあります。また、調達・製造から流通・販売までを一貫して担う「製造小売業」としてのビジネスモデル構築を志向し、製造・加工拠点、物流センター等のインフラを整備し、自ら中間流通機能を担いながら、流通経路の効率化や商品力の向上に努めております。さらに、当社グループでは、複数の業態を組み合わせた商業施設を開発するほか、グループ全体で中間流通機能の活用を進めるなど、経営資源を組み合わせてシナジーを創出しながら、企業価値の向上に取り組んでおります。次項に記載する中長期経営方針「バローグループ・ビジョン2030」、「サステナビリティ・ビジョン2030」に掲げる当社グループの商品・サービス・決済で地域を便利に、豊かに繋ぐ「バロー経済圏」の構築と商品力で選ばれる「デスティネーション・カンパニー」への移行に向けて、当社グループはグループ内の経営資源の活用に加え、事業領域や強みを補完し合えるパートナーとの連携を推進するため、M&Aや資本業務提携に取り組んでおります。これらを通じて、商品調達、物流、店舗運営、人材等の各分野における事業基盤の強化を図ります。なお、2026年2月13日にコーナン商事株式会社(以下、「コーナン商事」といいます。)との間で、資本業務提携に関する基本合意書を締結し、同社による当社連結子会社であるアレンザホールディングス株式会社(以下、「アレンザホールディングス」といいます。)の株券等の公開買付け成立以降、業務面での連携に加え、資本参加を含む業務提携を行うことに向けた協議・交渉を行っております。また、「バロー経済圏」の構築に向け、今後は店舗のみならず、EC(電子商取引)や自社電子マネーLu Vit(ルビット)カード、Lu Vitクレジットカードも活用し、顧客との接点をさらに強化してまいります。商品力で選ばれる「デスティネーション・カンパニー」への移行には、製造機能の強化に加え、調達・製造拠点や企業間連携の広がりに対応した効率的なサプライチェーンの構築が不可欠であることから、DX(デジタル・トランスフォーメーション)を通じて情報連携を図り、ビジネスモデルを進化させてまいります。 ③中期3ヵ年経営計画当社グループは、企業価値の向上に向けて、2011年3月期より中期経営計画を策定・遂行してまいりました。最初の5ヵ年は「事業規模の拡大」を戦略目標に掲げ、スーパーマーケット及びドラッグストアの出店を加速し、規模拡大に対応すべく、物流、製造・加工機能等のインフラを整備・拡充しました。「経営効率の改善」を課題とした2016年3月期からの3ヵ年は、スーパーマーケットの既存店改装とインフラの効率改善を進めながら、ドラッグストアをグループの成長を牽引する事業と位置づけ、高水準の出店を継続しました。そして、2019年3月期からの3ヵ年は、スーパーマーケットを中心に来店動機となる商品・カテゴリーを有する「デスティネーション・ストア」への転換を進めるとともに、その構成要素である商品力の向上に注力し、基本方針「店舗数から商品力へのパラダイムシフト」にあるとおり、出店による成長からの転換を果たしました。 同時に、企業間連携を通じて包括的な協働取り組みも進め、商品調達を始めとする領域で成果が現れつつありますが、経営効率の一層の向上を達成するためには、多様な経営資源を活かしきる必要があると考えております。また、日常生活に欠かせない商品を安定供給するという変わることのない社会的使命と、新たな生活様式・消費行動に合わせて商品・サービスの提供方法を変える必要性の双方を認識し、当社グループが社会の中でどのような存在でありたいか、どのように価値創造を図るのかを改めて整理いたしました。その結果、2030年を見据えた中長期経営方針「バローグループ・ビジョン2030」、「サステナビリティ・ビジョン2030」を定め、その実現に向けて「バローグループ中期3ヵ年経営計画」を策定いたしました。企業理念に掲げる「創造・先取・挑戦」の姿勢で、持続的な成長と持続可能な社会の実現を目指して取り組んでまいります。 1. 中長期経営方針(2022年3月期~2030年3月期) (1) ビジョン◆バローグループ・ビジョン2030 バローグループの商品・サービス・決済で地域を便利に、豊かに繋ぐ「バロー経済圏」の構築と商品力で選ばれる「デスティネーション・カンパニー」を目指します。その実現に向けて、顧客との接点を強化し、「製造小売業」としてのビジネスモデルを進化させます。◆サステナビリティ・ビジョン2030 バローグループは、持続可能な社会の実現に向け、事業活動を通した全員活動によって地域社会の発展と社会文化の向上に貢献します。 (2) 進化させるビジネスモデルスーパーマーケット、ドラッグストア、ホームセンター等の1,200店舗以上の販売網があり、お客様に近いという利点を有しておりますが、今後は店舗のみならず、ECや自社電子マネーLu Vitを通じ、顧客との接点を強化してまいります。また、「デスティネーション・カンパニー」への移行には、製造機能の強化に加え、調達・製造拠点や企業間連携の広がりに対応した効率的なサプライチェーンの構築が不可欠であることから、DXを通じて情報連携を図り、ビジネスモデルを進化させてまいります。 (3) 基本方針①商品で繋ぐ・「デスティネーション・ストア」を構成し、「バローグループにしかない」魅力ある商品を提供します。・店舗を中心とする物流網から調達・製造等の機能全体を包括した効率的なサプライチェーン・インフラへの転換を図ります。 ②顧客と繋がる・店舗での販売に加え、ECやLu Vitカード・アプリ、Lu Vitクレジットカードの活用に注力します。・EC戦略として2つの重点領域を設定し、主要業態がドミナントを形成する地域で自社の経営資源を中心に展開する「ドミナント自社EC」、アマゾンジャパン合同会社と展開するネットスーパー事業のように、自社で足りない技術を協業によって補完する「広域協業EC」に取り組みます。特に、「ドミナント自社EC」では、事業所向け配送事業ainoma(アイノマ)、ドライブスルーによる商品受け取り、その他無店舗販売事業を通じ、複数の接点を持ちながら、地域が抱える課題に対応します。 ③社会との繋がりを意識した経営・取締役会の実効性を高め、経営の透明性を確保するとともに、グループ企業に対する監督を強化し、当社の特徴であるグループ経営についてガバナンスをさらに強化します。・ビジネスモデルに関わる3つの重点領域「地球環境」「地域社会」「人材の多様化」について、6つの分科会(食品廃棄物の削減・資源循環の推進、気候変動対策・水の管理、廃棄物の削減・リサイクルの推進、買物課題の解決・健康増進支援、地域貢献、多様な人材の活躍支援)を設置し、グループ全従業員で取り組みます。 (4) 中長期定量目標(2030年3月期)規模営業収益(注)11兆円超営業利益480億円超経常利益500億円超経営効率ROIC(投下資本利益率)(注)29% (注) 1.2022年3月期の期首より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)等を適用。2.ROICは税引後営業利益(税効果会計適用後の法人税等の負担率を使用)÷(有利子負債+自己資本+非支配株主持分)で算出。 (5) サステナビリティKPI 基準2030年3月期(ご参考)2050年3月期脱炭素化社会の実現サプライチェーン上の温室効果ガス排出総量40%削減(2021年3月期比)ゼロ食品廃棄物の削減食品廃棄物発生量 18,983t(2017年3月期実績)45%削減(2017年3月期比)55%削減(2017年3月期比) (注) 食品廃棄物の削減についての基準は、株式会社バロー、株式会社タチヤ、株式会社食鮮館タイヨーで算出。今後はスーパーマーケット事業全体に対象を拡大。 2. 中期3ヵ年経営計画(2025年3月期~2027年3月期) (1) 定量目標(2027年3月期)中期経営計画2年目の当期に営業収益、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は最終年度の定量目標を一年前倒しで達成しました。今後は中長期定量目標の達成を目指します。 (2) 戦略目標「コネクト2030 ~商品・顧客・社会を繋ぐ」 (3) 基本方針営業収益1兆円到達に向けて、経営改革を進め、①ホールディングスによるグリップ力の強化、②主力であるスーパーマーケット事業を支えるグループ企業群の再編成、③関西エリアへの出店強化を含めたダイナミズムの創出を目指します。 (4) 重点施策①成長戦略当社グループの主要事業であるスーパーマーケット事業、ドラッグストア事業、ホームセンター事業において、来店目的を明確化させたデスティネーション・ストアモデルを確立し、本業の成長を促進しながら、ECや移動販売、行政機関との連携等の店舗販売以外の収益獲得モデルを目指します。また、将来における商圏の人口動態を含めた変化を先取りし、人口の多い関西エリアでのデスティネーション・ストアの横展開や、人口減少エリアにおける地域のライフラインとしての役割も備えた新業態の確立を目指します。②収益性戦略様々な経費が上昇する高コスト環境下に備えるために、グループ各社の基礎体力を高める目的に沿ってグループ再編を進めます。また、流通業界を取り巻く人手不足に対応するため、省人化に向けたインフラ投資、DX投資を進め生産性を向上させます。その上で、グループ営業収益1兆円を見据えた調達構造の変革(グループ共通PB商品、製造小売型商品等)を行います。③持続性戦略当社は「人をつくる会社」であることを掲げ、次世代幹部育成、時代に即した採用戦略を柱とする人材戦略とともに、複雑化・多様化するグループ企業集団の財務面でのコントロールをホールディングスが主導します。また、従業員が働きがいを感じられる社会貢献活動を含めたサステナビリティ活動にも注力いたします。 ④差別化戦略次世代の当社グループの他社との差別化を目指し、多業態経営ならではの流通技術を磨き込みます。決済・マーケティング領域では、Lu Vitカード・アプリ、Lu Vitクレジットカードを通じ、一人一人のお客様に沿ったマーケティングやキャッシュレス化に伴う決済コストの低減を目指します。また、自動発注をはじめとするDX領域については、店舗在庫にとどまらない中間流通在庫も含めた在庫の効率化を目指します。 (5)セグメント別の取り組み①スーパーマーケット事業・「デスティネーション・ストア(DS)」化の促進・1店舗当たり売上高10億円未満の店舗を対象にしたインフラの活用+ローコストオペレーション(ネオDS化)・プロセスセンターへの投資②ドラッグストア事業・1店舗当たり売上高の拡大(4億円へ)・PB商品の強化、グループシナジーを活かした生鮮・デリカ食品の強化・調剤取扱店舗併設率の拡大③ホームセンター事業・PB売上構成比の向上・プロ向けショップ等の新業態店舗の出店強化④ペットショップ事業・積極的な新規出店を継続的に推進・商圏特性に応じた複数フォーマットを展開・トリミング、しつけ教室、ペットホテルなどのサービス機能を強化⑤スポーツクラブ事業・スクール等の専門性強化による早期の収益適正化 (6) 新中期経営計画の主な設備投資とキャッシュ・フロー①キャッシュ・フローの創出と成長投資・2027年3月期までの3ヵ年累計1,200億円以上の営業キャッシュ・フローを創出します。・M&Aを除き、2027年3月期までの3ヵ年累計1,000億円程度の設備投資を行います。・設備投資の内訳は、新店投資35%程度、既存店投資30%程度、DX関連を含むその他投資35%程度とします。②財務政策・株主還元・デット・エクイティ・レシオ0.6倍を目処に、有利子負債を圧縮します。・資本コストや資本収益性を意識した経営の実現に向けて、成長投資のための内部留保とのバランスに配慮しつつ、持続的な利益成長を通じて株主還元を行うことを基本方針としております。この方針に基づき、連結配当性向30%を目処に従来からの「累進配当」を継続します。また、単年度の業績の影響を受けにくい株主資本配当率(DOE)を採用し、2%を下限として安定的な株主還元を目指します。 (2)優先的に対処すべき課題等当社グループの事業領域である流通業界は、今後さらに寡占化が進み、小売事業側が流通全体で担う役割はより大きくなると想定しております。そのため、当社グループも今後の競争激化を見据え、事業規模拡大による「量」への取り組みと同時に、収益力を一層高めるための「質」である内部構造改革に取り組んでまいります。事業規模の拡大については、関西エリアでのドミナント形成をより強固にするために、中核事業のSMやドラッグストアなどの出店、プロセスセンターや関西事務所の新設など事業基盤の確立を図ります。関東エリアではSMバロー2号店、3号店と出店準備を着実に進め、知名度向上と同エリアでの売上シェアを高めていきます。一方で、事業規模の拡大に伴うバックオフィス業務の増大に対して更なる効率化を推進し、事業会社がより営業へ専念できる環境を整備するため、業務の集中化・経費削減対策・システム共有化・グループ融通による資金の効率化などを当社が主体となって取り組んでまいります。また、物流・インフラ面も同様に様々なコストが上昇する中、物流機能・施設・工場等グループ共有資源の稼働率向上を目的に、施設のグループ横断的な活用を推進しかつ、自社設備と外部委託を上手く組み合わせることでビジネスモデルのレジリエンス(伸縮性)も高めていきます。さらに、成長の要としている人材育成についても、トップ主催の経営塾をはじめ、対象をグループ全体に拡大し、中核を担うリーダー育成のほか、生鮮・ベーカリーの「マイスター」制度による専門性の高いプロフェッショナルの育成など、事業拡大に必要不可欠な人材育成を引き続き強化してまいります。2026年2月、グループ内の経営資源の活用に加え、事業領域や強みを補完し合えるパートナーとの連携を通じて、商品調達、物流、店舗運営、人材等の各分野における事業基盤を強化していくことが重要であるとの考えから、コーナン商事株式会社と資本業務提携に関する基本合意書を締結しました。今後はHC業界内の高いシェアを背景に、PBなどの商品調達の共有、物流連携、ペット、プロショップ、介護などの強化に向けて、幅広く取り組んでいくとともに、SM事業を中心とした成長路線を一段と加速させるため、出店等の物件の連携や新規エリアにおける集客の相互補完などの施策について検討していく計画です。2027年3月期の新店投資につきましては、スーパーマーケット9店舗、惣菜専門店8店舗、ドラッグストア28店舗、ホームセンター(専門業態含む)7店舗、ペットショップ11店舗、スポーツクラブ2店舗の計65店舗の新設を計画しております。また、新日本スーパーマーケット同盟の取り組みでは、特に商品・消耗品の分野で共同調達による利益改善が継続して進んでおり、今後も生産性を含めた業務改善、人手不足対策など経営に関する全般的課題において、定期的な情報共有の場を計画していきます。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針及び経営環境①経営理念当社グループは、「創造・先取り・挑戦」を経営理念とし、それらを綱領として定めております。この理念は1958年の創業時から現在に至るまで、グループ全社員に共有され、企業経営の礎となっております。「綱領バローグループの全社員は実業人としての自覚を持ち、地域社会の繁栄と社会文化の向上に寄与せんことを期す。このために一人一人は「誠」をモットーとして業務に当たり、創造、先取り、挑戦の姿勢で目標を高く掲げ、強い団結の下に英知と努力をもって徹底的に力闘するものなり」 ②経営戦略当社グループは、スーパーマーケット、ドラッグストア、ホームセンター、ペットショップ、スポーツクラブなど、多様な事業を展開しております。その背景には、当社グループが郊外より事業を拡大してきた経緯から、地域のニーズに幅広く対応して顧客との接点を持ち、複数の事業で収益を支えながら経営の安定性を求めてきたことがあります。また、調達・製造から流通・販売までを一貫して担う「製造小売業」としてのビジネスモデル構築を志向し、製造・加工拠点、物流センター等のインフラを整備し、自ら中間流通機能を担いながら、流通経路の効率化や商品力の向上に努めております。さらに、当社グループでは、複数の業態を組み合わせた商業施設を開発するほか、グループ全体で中間流通機能の活用を進めるなど、経営資源を組み合わせてシナジーを創出しながら、企業価値の向上に取り組んでおります。次項に記載する中長期経営方針「バローグループ・ビジョン2030」、「サステナビリティ・ビジョン2030」に掲げる当社グループの商品・サービス・決済で地域を便利に、豊かに繋ぐ「バロー経済圏」の構築と商品力で選ばれる「デスティネーション・カンパニー」への移行に向けて、当社グループはグループ内の経営資源の活用に加え、事業領域や強みを補完し合えるパートナーとの連携を推進するため、M&Aや資本業務提携に取り組んでおります。これらを通じて、商品調達、物流、店舗運営、人材等の各分野における事業基盤の強化を図ります。なお、2026年2月13日にコーナン商事株式会社(以下、「コーナン商事」といいます。)との間で、資本業務提携に関する基本合意書を締結し、同社による当社連結子会社であるアレンザホールディングス株式会社(以下、「アレンザホールディングス」といいます。)の株券等の公開買付け成立以降、業務面での連携に加え、資本参加を含む業務提携を行うことに向けた協議・交渉を行っております。また、「バロー経済圏」の構築に向け、今後は店舗のみならず、EC(電子商取引)や自社電子マネーLu Vit(ルビット)カード、Lu Vitクレジットカードも活用し、顧客との接点をさらに強化してまいります。商品力で選ばれる「デスティネーション・カンパニー」への移行には、製造機能の強化に加え、調達・製造拠点や企業間連携の広がりに対応した効率的なサプライチェーンの構築が不可欠であることから、DX(デジタル・トランスフォーメーション)を通じて情報連携を図り、ビジネスモデルを進化させてまいります。 ③中期3ヵ年経営計画当社グループは、企業価値の向上に向けて、2011年3月期より中期経営計画を策定・遂行してまいりました。最初の5ヵ年は「事業規模の拡大」を戦略目標に掲げ、スーパーマーケット及びドラッグストアの出店を加速し、規模拡大に対応すべく、物流、製造・加工機能等のインフラを整備・拡充しました。「経営効率の改善」を課題とした2016年3月期からの3ヵ年は、スーパーマーケットの既存店改装とインフラの効率改善を進めながら、ドラッグストアをグループの成長を牽引する事業と位置づけ、高水準の出店を継続しました。そして、2019年3月期からの3ヵ年は、スーパーマーケットを中心に来店動機となる商品・カテゴリーを有する「デスティネーション・ストア」への転換を進めるとともに、その構成要素である商品力の向上に注力し、基本方針「店舗数から商品力へのパラダイムシフト」にあるとおり、出店による成長からの転換を果たしました。 同時に、企業間連携を通じて包括的な協働取り組みも進め、商品調達を始めとする領域で成果が現れつつありますが、経営効率の一層の向上を達成するためには、多様な経営資源を活かしきる必要があると考えております。また、日常生活に欠かせない商品を安定供給するという変わることのない社会的使命と、新たな生活様式・消費行動に合わせて商品・サービスの提供方法を変える必要性の双方を認識し、当社グループが社会の中でどのような存在でありたいか、どのように価値創造を図るのかを改めて整理いたしました。その結果、2030年を見据えた中長期経営方針「バローグループ・ビジョン2030」、「サステナビリティ・ビジョン2030」を定め、その実現に向けて「バローグループ中期3ヵ年経営計画」を策定いたしました。企業理念に掲げる「創造・先取・挑戦」の姿勢で、持続的な成長と持続可能な社会の実現を目指して取り組んでまいります。 1. 中長期経営方針(2022年3月期~2030年3月期) (1) ビジョン◆バローグループ・ビジョン2030 バローグループの商品・サービス・決済で地域を便利に、豊かに繋ぐ「バロー経済圏」の構築と商品力で選ばれる「デスティネーション・カンパニー」を目指します。その実現に向けて、顧客との接点を強化し、「製造小売業」としてのビジネスモデルを進化させます。◆サステナビリティ・ビジョン2030 バローグループは、持続可能な社会の実現に向け、事業活動を通した全員活動によって地域社会の発展と社会文化の向上に貢献します。 (2) 進化させるビジネスモデルスーパーマーケット、ドラッグストア、ホームセンター等の1,200店舗以上の販売網があり、お客様に近いという利点を有しておりますが、今後は店舗のみならず、ECや自社電子マネーLu Vitを通じ、顧客との接点を強化してまいります。また、「デスティネーション・カンパニー」への移行には、製造機能の強化に加え、調達・製造拠点や企業間連携の広がりに対応した効率的なサプライチェーンの構築が不可欠であることから、DXを通じて情報連携を図り、ビジネスモデルを進化させてまいります。 (3) 基本方針①商品で繋ぐ・「デスティネーション・ストア」を構成し、「バローグループにしかない」魅力ある商品を提供します。・店舗を中心とする物流網から調達・製造等の機能全体を包括した効率的なサプライチェーン・インフラへの転換を図ります。 ②顧客と繋がる・店舗での販売に加え、ECやLu Vitカード・アプリ、Lu Vitクレジットカードの活用に注力します。・EC戦略として2つの重点領域を設定し、主要業態がドミナントを形成する地域で自社の経営資源を中心に展開する「ドミナント自社EC」、アマゾンジャパン合同会社と展開するネットスーパー事業のように、自社で足りない技術を協業によって補完する「広域協業EC」に取り組みます。特に、「ドミナント自社EC」では、事業所向け配送事業ainoma(アイノマ)、ドライブスルーによる商品受け取り、その他無店舗販売事業を通じ、複数の接点を持ちながら、地域が抱える課題に対応します。 ③社会との繋がりを意識した経営・取締役会の実効性を高め、経営の透明性を確保するとともに、グループ企業に対する監督を強化し、当社の特徴であるグループ経営についてガバナンスをさらに強化します。・ビジネスモデルに関わる3つの重点領域「地球環境」「地域社会」「人材の多様化」について、6つの分科会(食品廃棄物の削減・資源循環の推進、気候変動対策・水の管理、廃棄物の削減・リサイクルの推進、買物課題の解決・健康増進支援、地域貢献、多様な人材の活躍支援)を設置し、グループ全従業員で取り組みます。 (4) 中長期定量目標(2030年3月期)規模営業収益(注)11兆円超営業利益480億円超経常利益500億円超経営効率ROIC(投下資本利益率)(注)29% (注) 1.2022年3月期の期首より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)等を適用。2.ROICは税引後営業利益(税効果会計適用後の法人税等の負担率を使用)÷(有利子負債+自己資本+非支配株主持分)で算出。 (5) サステナビリティKPI 基準2030年3月期(ご参考)2050年3月期脱炭素化社会の実現サプライチェーン上の温室効果ガス排出総量40%削減(2021年3月期比)ゼロ食品廃棄物の削減食品廃棄物発生量 18,983t(2017年3月期実績)45%削減(2017年3月期比)55%削減(2017年3月期比) (注) 食品廃棄物の削減についての基準は、株式会社バロー、株式会社タチヤ、株式会社食鮮館タイヨーで算出。今後はスーパーマーケット事業全体に対象を拡大。 2. 中期3ヵ年経営計画(2025年3月期~2027年3月期) (1) 定量目標(2027年3月期)中期経営計画2年目の当期に営業収益、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益は最終年度の定量目標を一年前倒しで達成しました。今後は中長期定量目標の達成を目指します。 (2) 戦略目標「コネクト2030 ~商品・顧客・社会を繋ぐ」 (3) 基本方針営業収益1兆円到達に向けて、経営改革を進め、①ホールディングスによるグリップ力の強化、②主力であるスーパーマーケット事業を支えるグループ企業群の再編成、③関西エリアへの出店強化を含めたダイナミズムの創出を目指します。 (4) 重点施策①成長戦略当社グループの主要事業であるスーパーマーケット事業、ドラッグストア事業、ホームセンター事業において、来店目的を明確化させたデスティネーション・ストアモデルを確立し、本業の成長を促進しながら、ECや移動販売、行政機関との連携等の店舗販売以外の収益獲得モデルを目指します。また、将来における商圏の人口動態を含めた変化を先取りし、人口の多い関西エリアでのデスティネーション・ストアの横展開や、人口減少エリアにおける地域のライフラインとしての役割も備えた新業態の確立を目指します。②収益性戦略様々な経費が上昇する高コスト環境下に備えるために、グループ各社の基礎体力を高める目的に沿ってグループ再編を進めます。また、流通業界を取り巻く人手不足に対応するため、省人化に向けたインフラ投資、DX投資を進め生産性を向上させます。その上で、グループ営業収益1兆円を見据えた調達構造の変革(グループ共通PB商品、製造小売型商品等)を行います。③持続性戦略当社は「人をつくる会社」であることを掲げ、次世代幹部育成、時代に即した採用戦略を柱とする人材戦略とともに、複雑化・多様化するグループ企業集団の財務面でのコントロールをホールディングスが主導します。また、従業員が働きがいを感じられる社会貢献活動を含めたサステナビリティ活動にも注力いたします。 ④差別化戦略次世代の当社グループの他社との差別化を目指し、多業態経営ならではの流通技術を磨き込みます。決済・マーケティング領域では、Lu Vitカード・アプリ、Lu Vitクレジットカードを通じ、一人一人のお客様に沿ったマーケティングやキャッシュレス化に伴う決済コストの低減を目指します。また、自動発注をはじめとするDX領域については、店舗在庫にとどまらない中間流通在庫も含めた在庫の効率化を目指します。 (5)セグメント別の取り組み①スーパーマーケット事業・「デスティネーション・ストア(DS)」化の促進・1店舗当たり売上高10億円未満の店舗を対象にしたインフラの活用+ローコストオペレーション(ネオDS化)・プロセスセンターへの投資②ドラッグストア事業・1店舗当たり売上高の拡大(4億円へ)・PB商品の強化、グループシナジーを活かした生鮮・デリカ食品の強化・調剤取扱店舗併設率の拡大③ホームセンター事業・PB売上構成比の向上・プロ向けショップ等の新業態店舗の出店強化④ペットショップ事業・積極的な新規出店を継続的に推進・商圏特性に応じた複数フォーマットを展開・トリミング、しつけ教室、ペットホテルなどのサービス機能を強化⑤スポーツクラブ事業・スクール等の専門性強化による早期の収益適正化 (6) 新中期経営計画の主な設備投資とキャッシュ・フロー①キャッシュ・フローの創出と成長投資・2027年3月期までの3ヵ年累計1,200億円以上の営業キャッシュ・フローを創出します。・M&Aを除き、2027年3月期までの3ヵ年累計1,000億円程度の設備投資を行います。・設備投資の内訳は、新店投資35%程度、既存店投資30%程度、DX関連を含むその他投資35%程度とします。②財務政策・株主還元・デット・エクイティ・レシオ0.6倍を目処に、有利子負債を圧縮します。・資本コストや資本収益性を意識した経営の実現に向けて、成長投資のための内部留保とのバランスに配慮しつつ、持続的な利益成長を通じて株主還元を行うことを基本方針としております。この方針に基づき、連結配当性向30%を目処に従来からの「累進配当」を継続します。また、単年度の業績の影響を受けにくい株主資本配当率(DOE)を採用し、2%を下限として安定的な株主還元を目指します。 (2)優先的に対処すべき課題等当社グループの事業領域である流通業界は、今後さらに寡占化が進み、小売事業側が流通全体で担う役割はより大きくなると想定しております。そのため、当社グループも今後の競争激化を見据え、事業規模拡大による「量」への取り組みと同時に、収益力を一層高めるための「質」である内部構造改革に取り組んでまいります。事業規模の拡大については、関西エリアでのドミナント形成をより強固にするために、中核事業のSMやドラッグストアなどの出店、プロセスセンターや関西事務所の新設など事業基盤の確立を図ります。関東エリアではSMバロー2号店、3号店と出店準備を着実に進め、知名度向上と同エリアでの売上シェアを高めていきます。一方で、事業規模の拡大に伴うバックオフィス業務の増大に対して更なる効率化を推進し、事業会社がより営業へ専念できる環境を整備するため、業務の集中化・経費削減対策・システム共有化・グループ融通による資金の効率化などを当社が主体となって取り組んでまいります。また、物流・インフラ面も同様に様々なコストが上昇する中、物流機能・施設・工場等グループ共有資源の稼働率向上を目的に、施設のグループ横断的な活用を推進しかつ、自社設備と外部委託を上手く組み合わせることでビジネスモデルのレジリエンス(伸縮性)も高めていきます。さらに、成長の要としている人材育成についても、トップ主催の経営塾をはじめ、対象をグループ全体に拡大し、中核を担うリーダー育成のほか、生鮮・ベーカリーの「マイスター」制度による専門性の高いプロフェッショナルの育成など、事業拡大に必要不可欠な人材育成を引き続き強化してまいります。2026年2月、グループ内の経営資源の活用に加え、事業領域や強みを補完し合えるパートナーとの連携を通じて、商品調達、物流、店舗運営、人材等の各分野における事業基盤を強化していくことが重要であるとの考えから、コーナン商事株式会社と資本業務提携に関する基本合意書を締結しました。今後はHC業界内の高いシェアを背景に、PBなどの商品調達の共有、物流連携、ペット、プロショップ、介護などの強化に向けて、幅広く取り組んでいくとともに、SM事業を中心とした成長路線を一段と加速させるため、出店等の物件の連携や新規エリアにおける集客の相互補完などの施策について検討していく計画です。2027年3月期の新店投資につきましては、スーパーマーケット9店舗、惣菜専門店8店舗、ドラッグストア28店舗、ホームセンター(専門業態含む)7店舗、ペットショップ11店舗、スポーツクラブ2店舗の計65店舗の新設を計画しております。また、新日本スーパーマーケット同盟の取り組みでは、特に商品・消耗品の分野で共同調達による利益改善が継続して進んでおり、今後も生産性を含めた業務改善、人手不足対策など経営に関する全般的課題において、定期的な情報共有の場を計画していきます。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 2024年12月10日に行われた株式会社犬の家との企業結合について、前連結会計年度において暫定的な会計処理を行っておりましたが、当連結会計年度に確定しております。この暫定的な会計処理の確定に伴い、当連結会計年度の連結財務諸表に含まれる比較情報において取得原価の当初配分額に重要な見直しが反映されております。(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状況、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度の経営成績は、中核会社である株式会社バローの既存店売上高が前年同期比105.2%、客数も101.9%と好調に推移するなど、スーパーマーケット(SM)事業がグループ全体の収益を牽引した結果、営業収益は31期連続して増収となり、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益はいずれも過去最高を更新しました。さらに、中期経営計画の最終年度となる2027年3月期の定量目標(営業収益9,100億円、営業利益272億円、経常利益300億円、親会社株主に帰属する当期純利益140億円)も1年前倒しで達成しました。SM事業では、来店動機となる魅力ある商品・カテゴリーを持つ「デスティネーション・ストア」を目指す戦略の下、圧倒的な商品の専門性と品質で選ばれる店づくりを推進しました。「食べて美味しい価値ある食材をバローから食卓へ」をスローガンに強化してきた生鮮及び製造小売(PB(プライベート・ブランド)、惣菜、ベーカリー)が大きく集客の武器となり、好調な売上及び利益に繋がりました。また、昨年春からの精米不足に対しても、流通段階での改善に注力した結果、供給体制の維持ができました。特に関西エリアでは株式会社バローや株式会社ヤマタなどによるドミナントの深耕を図った結果、滋賀県を含むSMグループ計で52店舗、売上高は750億円へ拡大しました。また、インフラ面でも各物流センターの機能整備を進め、ベーカリー生地工場やフルーツデザート工場等の設備投資を実施した結果、出店エリアと規模の拡大に対して品質向上とコスト抑制が両立できました。製造工場の投資では閉店店舗からの転換や、他社工場のM&Aなど、居抜き型の施設活用を積極的に進め、工場稼働の早期化を実現しました。一方で、中部フーズ株式会社は、株式会社バローの売場から派生した惣菜・弁当の「デリカキッチン」やカレーパンの「ガラムとマサラ」といった専門店の多店舗展開を百貨店やショッピングモールなどで進めており、商品開発や売場提案のノウハウを蓄積しています。そうした取り組みがさらに株式会社バローの売場へ還元される好循環となっています。こうした個店強化の取り組みに対して、関東エリア初出店の「SMバロー横浜下永谷店(神奈川県横浜市港南区)」が業界団体主催の「ストア・オブ・ザ・イヤー2026」の店舗部門で第1位を獲得するなど、複数の受賞も含め高い評価を得ています。ドラッグストア事業では、調剤取扱店舗の拡大と地域医療インフラの機能強化に取り組んだ一方で、物販においては核カテゴリーを絞り込み、構造改革と改装を進めた結果、下期から収益が改善しました。ホームセンター(HC)事業では、収益基盤の強化に向けた「MD(マーチャンダイジング)改革」としてPB売上構成比の引き上げと地域一番商品の育成を重点課題に位置付け、売上総利益率の改善を進めました。その他事業では、主にクレジットカード事業において、SM事業を中心とした高い集客力を会員獲得活動に活かした結果、当期末現在の自社電子マネー「Lu Vit(ルビット)カード」会員は553万会員、アプリ登録会員は159万会員、「Lu Vitクレジットカード」のカード申込受付件数は37万口座となりました。また、ショッピング利用単価の上昇に加え、会員獲得コストの低減などを進めた結果、計画を上回る事業開始3年目で黒字化を達成しました。 なお、当連結会計年度の経営成績は次のとおりであります。 前連結会計年度(自2024年4月1日 至2025年3月31日)当連結会計年度(自2025年4月1日 至2026年3月31日)増減増減(率)営業収益854,435百万円924,114百万円69,678百万円8.2%営業利益23,173百万円27,580百万円4,407百万円19.0%経常利益26,161百万円30,019百万円3,858百万円14.7%親会社株主に帰属する当期純利益13,655百万円16,476百万円2,820百万円20.7% (注)当連結会計年度において企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、前連結会計年度に係る数値については暫定的な会計処理の確定の内容を反映させております。 また、当期末現在のグループ店舗数は1,535店舗となっております。 連結業績の分析① 営業収益株式会社バローの全店売上高が前年同期比10.2%増加したほか、当期に完全子会社化した株式会社ドミーの営業収益も一部加わるなど、SM事業がグループ売上高の伸長を牽引した結果、営業収益は31期連続増収の9,241億14百万円(前年同期比8.2%増)となりました。 ② 営業利益販売費及び一般管理費が2,461億98百万円と前年同期比9.1%増加したものの、売上総利益率が同0.6ポイント上昇するなど、営業総利益が同10.1%増の2,737億79百万円となった結果、営業利益は過去最高の275億80百万円(同19.0%増)、営業収益営業利益率は前年同期比で0.3ポイント改善し、3.0%となりました。 ③ 経常利益金利の上昇や有利子負債の増加などによって営業外費用が24億32百万円(前年同期比28.4%増)となったものの、経常利益は過去最高の300億19百万円(同14.7%増)、営業収益経常利益率は前年同期比で0.1ポイント改善し、3.2%となりました。 ④ 親会社株主に帰属する当期純利益特別利益は前年同期比21.9%増加した一方で、特別損失は同1.7%増に抑制した結果、税金等調整前当期純利益は262億99百万円(同17.3%増)となりました。また、法人税等の合計は83億46百万円(同10.2%増)、非支配株主に帰属する当期純利益は14億76百万円(同24.7%増)を計上したものの、親会社株主に帰属する当期純利益は過去最高の164億76百万円(同20.7%増)となりました。 セグメント別の業績は次のとおりであります。 セグメント別の経営成績営業収益 前連結会計年度(自2024年4月1日 至2025年3月31日)当連結会計年度(自2025年4月1日 至2026年3月31日)増減増減(率)スーパーマーケット事業483,357百万円540,761百万円57,404百万円11.9%ドラッグストア事業177,344百万円184,459百万円7,115百万円4.0%ホームセンター事業127,422百万円124,073百万円△3,349百万円△2.6%ペットショップ事業30,490百万円35,504百万円5,013百万円16.4%スポーツクラブ事業10,472百万円11,251百万円778百万円7.4%流通関連事業21,221百万円22,475百万円1,253百万円5.9%その他の事業4,126百万円5,589百万円1,463百万円35.5%合計854,435百万円924,114百万円69,678百万円8.2% 営業利益又は営業損失 前連結会計年度(自2024年4月1日 至2025年3月31日)当連結会計年度(自2025年4月1日 至2026年3月31日)増減増減(率)スーパーマーケット事業19,469百万円22,123百万円2,654百万円13.6%ドラッグストア事業4,017百万円3,784百万円△232百万円△5.8%ホームセンター事業3,564百万円4,771百万円1,206百万円33.9%ペットショップ事業1,039百万円509百万円△529百万円△51.0%スポーツクラブ事業△462百万円174百万円636百万円-流通関連事業4,195百万円4,657百万円461百万円11.0%その他の事業△795百万円182百万円978百万円-セグメント間取引消去△4,926百万円△4,593百万円333百万円-全社費用等(注)△2,928百万円△4,029百万円△1,101百万円-合計23,173百万円27,580百万円4,407百万円19.0% (注) 全社費用等は、主に関係会社からの配当収入及び報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。 <スーパーマーケット(SM)事業>SM事業の営業収益は5,407億61百万円(前年同期比11.9%増)、営業利益は221億23百万円(同13.6%増)となりました。なお、当連結会計年度より、2025年11月19日付で完全子会社化した株式会社ドミー及びその子会社の業績の一部が加わっております。同事業におきましては、株式会社バローが2025年4月に「SMバロー稲沢平和店」(愛知県稲沢市)、7月に「SMバロー香里園店」(大阪府寝屋川市)、9月に「SMバロー尼崎潮江店」(兵庫県尼崎市)、10月に「SMバロー東岸和田店」(大阪府岸和田市)、さらに11月には同社初の関東出店となる「SMバロー横浜下永谷店」など、8店舗を新設し、4店舗を閉鎖しました。また、株式会社公正屋は2026年1月にSMグループとして東京都内初となる「公正屋あきる野引田店」(東京都あきる野市)を新設しました。これらの結果、当期末のSM店舗数は新設12店舗、閉鎖5店舗、新たに子会社化した株式会社ドミーの32店舗を加えてグループ合計364店舗となりました。株式会社バローでは、グループの調達、製造、加工を活かした差別化戦略を進めました。鮮魚部門では、「頭から尻尾まで見せて販売する魚屋を目指す」方針の下、丸魚や魚惣菜、寿司等の販売に注力した一方、青果部門では、2025年11月に開設した「バローデザートセンター」により「八百屋の生フルーツデザート」の供給体制を強化し、導入店舗は当期末時点で90店舗へと展開し、同カテゴリーの売上伸長とオペレーション軽減による利益の底上げに対応できています。さらに、ベーカリー部門では、2025年9月に中部フーズ株式会社の北欧倶楽部恵那工場が稼働を開始し、グループのベーカリー事業の成長拡大に向けて供給面を支えたほか、専門店ではカレーパンの「ガラムとマサラ」を関西エリア中心に9店舗新設するなど、カテゴリーの深掘りを進めました。こうした成長投資を継続する一方で、株式会社タチヤや株式会社八百鮮の新設店が早期黒字化を実現するなど、投資効率の向上も進んでおります。これらの結果、人件費や施設費を中心に販売費及び一般管理費は増加したものの、営業総利益の増加で吸収し、増収増益となりました。 <ドラッグストア事業>ドラッグストア事業の営業収益は1,844億59百万円(前年同期比4.0%増)、営業利益は37億84百万円(同5.8%減)となりました。同事業におきましては、地域医療インフラとしての機能強化に向けた調剤薬局の併設推進により、調剤取扱店舗比率が40.0%(前期は37.9%)に達し、処方箋枚数の増加が寄与した結果、調剤部門の既存店売上高は前年同期比9.1%増加しました。物販部門においても、ヘルスケア・ビューティーなどが堅調に推移したほか、新設店の売上高も寄与し、同事業全体では増収となりました。しかしながら、収益面では新規採用に伴う人件費や出店費用が先行し、減益となりました。そのため、2025年9月より組織について、本部のスリム化と、現場マネジメント層の充足を行い、MD改革や在庫マネジメント、食品ロス削減といった構造改革を進めています。下期は営業利益が前年同期比6.9%増と増益に転じるなど、回復傾向にあります。また、個店強化を目的として、立地特性に応じた店舗フォーマットを設定し、これに基づく既存店の改装やカテゴリーの絞り込みを推進しました。さらに、介護事業へ本格参入し、「バロー介護支援センター茜部南店」(岐阜県岐阜市)や「バロー介護支援センター岡崎医療センター前店」(愛知県岡崎市)をV・drug店舗内に開設したほか、デイサービス事業所「バローデイサービス多治見笠原」(岐阜県多治見市)を新設するなど、薬局・ドラッグストアとの連携により在宅医療・介護を一体的に支援する体制の構築を進めております。また公立東濃中部医療センターでは、病院施設内に売店及び食堂を開設するなど、グループ資源を総合的に活用した取り組みを進めています。なお、当期末の店舗数は、新設38店舗、閉鎖5店舗及び子会社化による3店舗増により、合計571店舗(うち調剤取扱店舗228店舗)となりました。 <ホームセンター(HC)事業>HC事業の営業収益は1,240億73百万円(前年同期比2.6%減)、営業利益は47億71百万円(同33.9%増)となりました。当連結会計年度に含まれるアレンザホールディングス株式会社及びその子会社の当該事業の業績は、2025年3月1日から2026年2月28日を対象としております。同事業におきましては、株式会社ダイユーエイト、株式会社ホームセンターバロー及び株式会社タイムの3社合計の既存店ベースで、客単価は前年同期比2.8%増加したものの、継続的な節約志向や前年の防災関連特需の反動により客数が同5.2%減少した結果、既存店売上高は同2.5%減となりました。 商品別では、精米価格の高騰を背景に米の売上が伸長したほか、ダイユーエイトにおける「50周年大創業祭」の開催やEC部門での即日発送対応の拡大が寄与しました。タイムでは散水用品や自社生産植物「Time's Farm」が好調に推移し、ホームセンターバローでは契約農家と連携した種苗や、猛暑に伴う空調服等の暑さ対策商品が売上を下支えしました。また、中長期的な成長の柱として「介護」カテゴリー等の育成・売場改装を推進いたしました。収益面におきましては、アレンザホールディングス主導によるグループ統一商談の継続や仕入条件の見直し、並びにPB商品の売上比率引き上げに取り組んだ結果、売上総利益率が同2ポイント増の32.8%へ改善いたしました。加えて、週次単位での徹底した在庫マネジメントによるロス低減、紙媒体広告からデジタル販促へのシフト、並びに作業計画に基づいた人員配置の最適化による人時生産性の向上に努めた結果、販売費及び一般管理費の増加を抑制し、大幅な増益となりました。なお、当期末の店舗数は、新設2店舗、閉鎖4店舗により、グループ合計で163店舗となりました。 <ペットショップ事業> ペットショップ事業の営業収益は355億4百万円(前年同期比16.4%増)、営業利益は5億9百万円(同51.0%減)となりました。当連結会計年度に含まれるアレンザホールディングス株式会社及びその子会社の当該事業の業績は、2025年3月1日から2026年2月28日を対象としております。同事業におきましては、株式会社アミーゴの既存店客数が前年同期比2.0%減、客単価は同0.6%減となり、既存店売上高は同2.6%減少したものの、2024年12月に子会社化した株式会社犬の家の業績が通期で寄与したことに加え、生体価格の下落傾向が続く中、積極的な販売による頭数の増加や生体販売時の付帯サービス強化などに取り組んだ結果、増収となりました。商品別では、犬・猫フード部門においてプレミアムフードやおやつの売上が堅調に推移したものの、特別療法食の取扱高減少が響き、部門全体では減収となりました。また、サービス部門では、メニューを拡充したトリミングやドッグトレーニングに加え、プレミアムスパコース等の付加価値サービスが引き続き好調に推移いたしました。社内でもトリミングコンテストなどを開催し、人材育成を継続して強化しております。収益面では、2024年9月のペットショップ事業3社の統合に伴う商品調達の共通化や原価低減等のシナジー効果が発現し、売上総利益率は改善しました。しかしながら、新規出店に伴う初期費用の発生やキャッシュレス決済手数料の増加に加え、深刻化する人手不足への対応で人件費が上昇した結果、減益となりました。なお、当期末の店舗数は、株式会社アミーゴが10店舗を新設し、2店舗を閉鎖して133店舗となり、株式会社犬の家が7店舗を新設、1店舗を閉鎖したため64店舗となった結果、グループ合計197店舗となりました。 <スポーツクラブ事業>スポーツクラブ事業の営業収益は112億51百万円(前年同期比7.4%増)、営業利益は1億74百万円(前年同期4億62百万円の営業損失)となりました。同事業におきましては、前年度に実施した会費改定の効果に加え、既存施設を活かしたスクール部門の強化が収益改善を後押ししました。主力のスイミングスクールでは、AI技術を活用したスマートスイミングレッスンの導入店舗拡大により指導品質の向上を進めるとともに、短期教室の開催や土日の開講枠拡充等を通じて地域の子供向けスクール需要を着実に取り込みました。その結果、水泳教室参加者数は前年度の約4,500名から約6,500名へ増加し、今後10,000名を目標として取り組んでまいります。また、小学校のプール老朽化や教職員の負担軽減といったニーズに対し、水泳授業の受託実績は8自治体・11校(前年度は7校)まで拡大し、公共運動施設の指定管理業務を新たに受託するなど、自治体との連携強化が安定的な収益源の確保と新規会員の獲得導線となっております。さらに、不採算店舗の閉店による固定費の圧縮を進めるとともに、完全子会社化した株式会社アーデル・フィットネス・リゾート及び株式会社ウィングとの現場交流を通じ、スイミングスクールの運営ノウハウを既存店へ水平展開したことも収益改善に繋がり、結果、6期ぶりに営業黒字を確保しました。なお、当期末の店舗数は、アクトスWill_Gの17店舗閉鎖及び子会社化した株式会社ウィングの1店舗を加え、グループ合計156店舗(うちフランチャイズ33店舗)となりました。 <流通関連事業>流通関連事業の営業収益は224億75百万円(前年同期比5.9%増)、営業利益は46億57百万円(同11.0%増)となりました。同事業におきましては、物流機能を担う中部興産株式会社が、SM事業の新設店舗や好調な既存店売上を背景に、物流センターにおける集荷・仕分けにかかる収益が引き続き拡大した一方で、枚方物流センター及び名古屋みなとドライ物流センターの稼働に伴い賃借料や減価償却費が増加したものの、配送ルートの再設計や作業段取りの見直しによる人件費及び販売費等のコスト抑制に努めました。また、外販拡大の一環として、コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社及び株式会社スギ薬局との間で、各務原フロントセンターを拠点とした共同配送スキームを構築するなど、メーカー・卸・同業他社との東海地方における物流網の高度化・効率化を進めました。一方、資材・消耗品等の販売を行う中部流通株式会社では、調達機能や外販機能の強化を通じて消耗品の供給拡大などにより利益率が改善しました。アレンザホールディングスを含めたグループ横断的な調達連携や、高利益率商品の販売強化も進み、収益性が向上しております。結果、事業全体で増収増益となりました。 <その他の事業>その他の事業の営業収益は55億89百万円(前年同期比35.5%増)、営業利益は1億82百万円(前年同期7億95百万円の営業損失)となりました。同事業には、不動産賃貸業、クレジットカード事業、衣料品等の販売業などが含まれております。クレジットカード事業におきましては、これまで蓄積した運営ノウハウを活かし、会員獲得効率の向上と利用単価の引き上げに注力したほか、既存会員向けの外部提携キャンペーンの実施やショッピング利用の拡大に伴い加盟店手数料収入が増加した一方、会員獲得コストの管理徹底や入会インセンティブの最適化など販売費の抑制に努めました。また、関東エリア初の「SMバロー横浜下永谷店」の新設に合わせ、WEBと店頭を連動させた事前募集を新たに実施するなど、新規エリアや改装店舗を中心とした積極的な会員募集活動により、当期末現在の「Lu Vitクレジットカード」のカード申込受付件数は37万口座に達しました。これらの結果、計画を上回る事業開始3年目で営業黒字を達成しました。 当連結会計年度末における総資産、負債及び純資産の残高、前期末対比の増減額及び増減要因は次のとおりであります。 前連結会計年度(2025年3月31日)当連結会計年度(2026年3月31日)増減総資産460,843百万円514,858百万円54,015百万円負債272,523百万円311,546百万円39,023百万円純資産188,320百万円203,311百万円14,991百万円 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ540億15百万円増加し、5,148億58百万円となりました。これは主に、現金及び預金103億51百万円、受取手形、売掛金及び契約資産60億26百万円、有形固定資産226億30百万円がそれぞれ増加したことによるものであります。負債は、前連結会計年度末に比べ390億23百万円増加し、3,115億46百万円となりました。これは主に、支払手形及び買掛金77億76百万円、短期及び長期借入金113億86百万円、社債100億88百万円がそれぞれ増加したことによるものであります。純資産は、前連結会計年度末に比べ149億91百万円増加し、2,033億11百万円となりました。なお、非支配株主持分及び新株予約権を除く純資産は1,852億28百万円となり、自己資本比率は36.0%となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ97億40百万円増加し、317億39百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動により得られた資金は、501億83百万円(前年同期377億71百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益262億99百万円及び資金支出を伴わない減価償却費260億94百万円によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果使用した資金は、449億68百万円(前年同期398億92百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出395億9百万円及び連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出33億1百万円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動により得られた資金は、45億88百万円(前年同期46億91百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入金の純増加額54億19百万円によるものであります。 ③ 販売及び仕入の実績a. 販売実績セグメント別営業収益セグメントの名称営業収益(百万円)前年同期比(%)スーパーマーケット(SM)事業540,76111.9ドラッグストア事業184,4594.0ホームセンター(HC)事業124,073△2.6ペットショップ事業35,50416.4スポーツクラブ事業11,2517.4流通関連事業22,4755.9その他の事業5,58935.5合計924,1148.2 (注) セグメント間の取引については、相殺消去しております。 b. 商品仕入実績セグメント別商品仕入セグメントの名称仕入高(百万円)前年同期比(%)スーパーマーケット(SM)事業322,23512.5ドラッグストア事業125,9873.2ホームセンター(HC)事業81,612△5.9ペットショップ事業16,9957.7スポーツクラブ事業1,2849.0流通関連事業10,554△16.0その他の事業613△29.6合計559,2846.4 (注) セグメント間の取引については、相殺消去しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 ① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当社グループの当連結会計年度の経営成績は、営業収益9,241億14百万円(前年同期比8.2%増)、営業利益275億80百万円(前年同期比19.0%増)、経常利益300億19百万円(前年同期比14.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益164億76百万円(前年同期比20.7%増)となりました。営業収益は31期連続増収で過去最高となりました。営業利益以下の各段階利益も増益となり、営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は過去最高となりました。経営成績に対するセグメント別の影響を測るために、前連結会計年度の営業収益と比較をした場合、増収分(696億78百万円)に対する主要セグメントの内訳は、SM事業574億4百万円、ドラッグストア事業71億15百万円及びペットショップ事業50億13百万円の増収、HC事業33億49百万円の減収となりました。SM事業では、中核の株式会社バローにおいて、生鮮及び製造小売(PB、惣菜、ベーカリー)の商品力強化により既存店売上高が前年同期比5.2%伸長したほか、新規出店、株式会社ドミー及びその子会社の業績寄与、グループの調達・製造・加工機能を活かした差別化戦略が奏功し、大幅な増収となりました。ドラッグストア事業では、調剤取扱店舗の拡大により調剤部門の既存店売上高が前年同期比9.1%増加したほか、物販部門のヘルスケア・ビューティーなどが堅調に推移し、新設店の売上高も寄与した結果、増収となりました。HC事業では、客単価は前年同期比2.8%増加したものの、継続的な節約志向や前年の防災関連特需の反動により客数が同5.2%減少し、既存店売上高は同2.5%減となった結果、事業全体では減収となりました。また、ペットショップ事業では、株式会社アミーゴの既存店売上高は前年同期比2.6%減少したものの、株式会社犬の家の業績が通期で寄与したことや、生体販売時の付帯サービス強化、トリミング等のサービス部門拡充により、増収となりました。同様に、前連結会計年度の営業利益と比較をした場合、増益分(44億7百万円)に対する主要セグメントの内訳は、SM事業26億54百万円及びHC事業12億6百万円の増益、ドラッグストア事業2億32百万円の減益となりました。SM事業では、生鮮及び製造小売の強化や既存店売上高の伸長等により営業総利益が増加し、人件費や施設費の増加を吸収して増益となりました。HC事業では、仕入条件の見直しやPB商品の売上比率引き上げによる売上総利益率の改善に加え、在庫ロス低減や人時生産性の向上により、大幅な増益となりました。ドラッグストア事業では、売上は堅調に推移したものの、人件費や出店費用が先行し減益となりましたが、構造改革の進展により下期以降は回復傾向にあります。ペットショップ事業では、売上総利益率は改善したものの、新規出店費用や決済手数料、人件費の増加により減益となりました。なお、スポーツクラブ事業は6期ぶりに営業黒字を確保し、流通関連事業は増収増益、その他の事業ではクレジットカード事業が事業開始3年目で営業黒字を達成しました。財政状態につきましては、総資産が前連結会計年度末に比べ540億15百万円増加し、5,148億58百万円となりました。負債の部において、有利子負債は、前連結会計年度末に比べ193億70百万円増加し、1,479億40百万円となりました。また、純資産の部において、非支配株主持分及び新株予約権を除く純資産は1,852億28百万円となり、自己資本比率は36.0%となっております。これらの結果、デット・エクイティ・レシオは0.7倍となりました。経営効率につきましては、営業収益経常利益率が前期の3.1%から3.2%へ改善したことによりROAが前期の5.8%から6.2%へ上昇しました。また、親会社株主に帰属する当期純利益の増加により、営業収益親会社株主に帰属する当期純利益率が前期の1.6%から1.8%へ上昇したことにより、ROEが前期の8.1%から9.2%へ上昇しております。なお当社グループは、資本コストをより意識した経営へ移行するため、経営効率指標として投下資本利益率(ROIC)を採用しておりますが、ROICも前期の5.0%から5.6%へ上昇しております。引き続き本業利益の拡大と店舗に係る固定資産の減損損失縮小の双方が課題と考えております。 ② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報キャッシュ・フローの状況につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりで、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は317億39百万円となりました。キャッシュ・フローの創出及び資金使途について、2025年3月期から2027年3月期を対象とした中期3ヵ年経営計画期間(3ヵ年累計)の計画は、営業活動によるキャッシュ・フローの創出は約1,200億円、M&Aを除く設備投資額は約1,000億円、資金使途は新店投資35%、改装投資30%、物流関連投資15%、食品製造関連投資10%、DXを含むIT投資10%の構成を計画しております。また、株主還元については、連結配当性向30%を目処に累進配当を継続し、株主資本配当率(DOE)2%を下限として安定的な株主還元を目指します。当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは501億83百万円の収入、投資活動によるキャッシュ・フローは449億68百万円の支出となり、フリー・キャッシュ・フローは52億15百万円の増加となりました。設備投資額は前期を上回る405億77百万円となり、資金使途における支払ベースの構成比においては株式会社バローの新規出店が増加したことから、新規投資の構成比が約51%となり既存店投資の構成比約44%を上回りました。なお、当社グループの主な資金需要は、事業活動に必要な運転資金(商品仕入に伴う決済資金、販売費及び一般管理費等の営業費用)及び設備投資(新店投資、既存店の改装費用等)であり、営業活動によるキャッシュ・フローを財源とすることを基本とし、必要に応じて銀行借入や社債等による資金調達を行うこととしております。当社グループは、事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、グループ内資金の活用を基本として、子会社の資金を含め一元管理を行い、当社グループ内の資金需要に備えるとともに、資金の短期流動性を確保するため、取引金融機関と総額808億円の当座貸越契約及びコミットメントライン契約を締結しております。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。この連結財務諸表を作成するに当たって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

  • 小売業の外部環境変動:景気動向の悪化、激しい価格競争、同業他社や異業種との競合激化、消費税制の変更、異常気象などの要因は、グループの売上や利益に直接影響を及ぼす可能性があります。特に、小売業は消費者の購買意欲に左右されやすいため、これらの外部環境の変化は業績に大きな影響を与えるリスクがあります。
  • 新規出店と法的規制:今後の成長戦略として新規出店やM&Aを計画していますが、適切な物件の確保が困難な場合や、大規模小売店舗立地法などの法的規制により計画通りに出店できない可能性があります。また、建築基準法の改正により審査期間の長期化やコスト増加も懸念され、事業拡大のペースが鈍化するリスクがあります。
  • 大規模災害と感染症:東海地方に多くの店舗が集中しているため、南海トラフ地震のような大規模自然災害が発生した場合、事業活動が中断し、業績や財政状態に著しい影響が出る可能性があります。また、新型コロナウイルスのような流行性感染症が拡大した場合、営業活動の自粛やサプライチェーンの混乱により、業績に悪影響を及ぼすリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|3,368 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識し、かつ、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項を、重要性の観点から取り上げた主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において入手可能な情報に基づき当社が判断したものであります。また、下記の各リスクの発生頻度や影響の程度について合理的に予見することが困難であるため、記載しておりませんが、当社は、全社的なリスク管理体制を、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」に記載のとおり整備し、管理を行っております。 当社グループの業績に影響を与える要因について(1) 小売業の外部環境について当社グループの事業は小売事業を中心としており、同事業を取り巻く外部環境として、今後の景気動向、価格競争の激化、同業種や異業種との競合の進展状況、消費者に係る税制の変更、気候変動、地政学リスク及び国際情勢等の要因により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 出店政策について当社グループは、スーパーマーケット、ドラッグストア及びホームセンターにおいて、生鮮食料品、一般食料品、日用雑貨品、住居関連商品及び医薬品の販売を主要業務とした流通業を営んでおり、この他にスポーツクラブ、ペットショップなどを運営しております。当社グループでは、今後とも既存の出店地域を中心としてドミナントエリア化を意図し店舗密度を高めていく方針であり、M&Aによる店舗数拡大も検討していく方針です。また、スーパーマーケット事業における成長戦略として、関西及び関東エリアへの展開を加速しておりますが、新規出店の基準に合致した物件を確保できない場合や、法的規制等により計画通りの出店ができない場合、新規エリアにおける業績が計画通りに進捗しなかった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 食品の安全性について当社グループは、調達から販売までを一貫して担う「製造小売業」としてのビジネスモデル構築を目指しており、食品の流通経路における品質管理を徹底するとともに、製造・加工拠点、小売店舗・飲食店において、食の安全の確保に向けた取り組みを徹底しております。しかし万一、食中毒等の食の安全に関わる問題が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 自然災害・流行性感染症について当社グループは、感染症対策マニュアルの整備、店舗の耐震性、防災対応マニュアルの整備、避難訓練の実施等、自然災害や事故等に対しできる限りの対策を講じておりますが、地震・台風等の大規模自然災害や流行性感染症が発生した場合には、当社グループの店舗での営業継続や販売商品の調達について影響を受ける可能性があります。大規模自然災害については、当社グループの店舗の多くが東海地方に所在しているため、南海トラフ地震が発生した場合には、事業活動の一部中断等により当社グループの業績及び財政状態に著しい影響を及ぼす可能性があります。また、新型コロナウイルス感染症のような流行性感染症について、主に飛沫感染や接触感染を感染経路として感染が拡大した場合に、営業活動の自粛等により当社グループの業績及び財政状況に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 資本業務提携及び新規事業への参入について当社グループは、当社グループの事業目的に沿って優良企業との資本業務提携及び資本参加を積極的に実施するとともに、新規事業への参入についても検討する方針であります。しかしながら、資本業務提携及び新規事業の参入に当たり、外部環境の変化等各種の要因によって、当社グループが期待するとおりの成果をあげられない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 金利変動について当社グループでは、新規の出店等に伴う設備投資のために借入金等により資金を調達することもあり、当期末における連結ベースの借入金及び社債等の残高は1,479億40百万円であります。このため今後の金利動向によっては、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 人材の確保について当社グループは、更なる成長を実現するため、優秀な人材の確保及び育成が重要な課題と認識し、社員の配置転換、新卒及び中途採用、外国人技能実習生の受け入れを行うなど人材の確保及び育成に注力しております。しかしながら、今後、人材確保及び育成が計画通り進まない場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 情報システムのリスクについて当社グループは、通信ネットワークを介して基幹システム、物流管理システム、店舗業務支援システム等を使用しております。また、通信販売、クレジットカード決済、電子マネー決済やポイントカード等により多数のお客様の個人情報を保持しております。当社グループは、これらに対し適切なセキュリティ対策を実施しておりますが、災害、停電、ソフトウエア及び機器の欠陥、コンピュータウイルスの感染、サイバーテロ、不正アクセス等予測の範囲を超える出来事により、情報システムの停止または一時的な混乱、顧客情報を含めた内部情報の消失、漏洩、改ざん等のリスクがあります。このような事態が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 当社グループに対する法的規制について①大規模小売店舗立地法について当社グループの店舗の出店及び増床に際しては「大規模小売店舗立地法」の規制対象となっており、店舗面積1,000㎡を超える新規出店及び増床については、都道府県又は政令指定都市に届出が義務付けられています。届出後、駐車台数、騒音対策、廃棄物処理について、地元住民の意見を踏まえ、都道府県・政令指定都市が主体となって審査が進められます。同法の適用により、当初の計画通りに店舗の新規開設や既存店舗の増床等ができない場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、建築基準法が改正され、新規出店及び改装に際し、審査期間の長期化や出店コストの増加等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。②個人情報の漏洩について個人情報の管理については、情報端末のセキュリティシステムの強化、社内規程の整備や従業員教育等により万全を期しておりますが、不測の事態により個人情報が外部に漏洩するような事態に陥った場合には、当社グループの社会的信用力が低下し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。③その他法的規制について当社グループは、独占禁止法、薬機法のほか、食品の安全管理、環境・リサイクル等に関する法令等に十分留意して事業活動を行っておりますが、万が一これらの法令に違反する事由が生じた場合には、当社グループの事業活動が制限される可能性があります。また、将来的に当社グループが規制を受けている法令の変更や新たな法令の施行等があった場合、各種規制事項を遵守するためのコストが増加することにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (10) 固定資産の減損について当社グループは、減損会計を適用しておりますが、翌連結会計年度以降も収益性の低い店舗等について減損処理がさらに必要となった場合や今後の地価の動向によっては、当社グループの業績及び財政状態に影響が及ぶ可能性があります。 (11) 繰延税金資産について当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の評価に際して、将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存しますので、その見積額が減少した場合、繰延税金資産が減額され税金費用を計上することによって、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

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