事業の概要
- 建設事業が主力: オリエンタル白石グループは、主にプレストレストコンクリート(PC)を使った建設工事や製造販売、ニューマチックケーソン工法による基礎工事、既存構造物の補修・補強工事などを手掛けています。PCは、高強度の鋼材でコンクリートの弱点を克服し、橋梁や防災設備、建築物など幅広い分野で利用される技術です。ニューマチックケーソン工法は、地下に大きな構造物を構築する際に用いられ、橋梁の基礎や地下調整池などに活用されます。これらの専門技術を活かし、社会インフラの整備と維持に貢献しています。
- 公共事業への依存: 事業の大半は国や地方自治体、高速道路会社からの公共事業に依存しており、安定した受注基盤を形成しています。これにより、社会インフラの老朽化対策や防災・減災対策といった国の政策に沿った事業展開が可能となっています。公共事業の動向が会社の業績に大きく影響するビジネスモデルと言えます。
- 多角的な事業展開: 主力の建設事業に加え、橋梁などの鋼構造物の設計・製作・架設を行う鋼構造物事業、港湾・土木・建築工事を手掛ける港湾事業も展開しています。さらに、太陽光発電による売電事業や不動産賃貸事業、ウェブサイトの企画・制作・運営といった「その他」事業も行い、収益源の多様化を図っています。これにより、特定の事業に依存しすぎないリスク分散も意識されています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 建設事業: 同社グループの主力事業であり、プレストレストコンクリート(PC)の建設工事や製造販売、ニューマチックケーソン工法による基礎工事、補修補強工事などを手掛けています。最新年度の売上高は539.57億円、営業利益は50.11億円と、グループ全体の収益の大部分を占める稼ぎ頭です。主に国内の公共事業を中心に展開しており、社会インフラの整備・維持に貢献しています。
- 鋼構造物事業: 橋梁などの鋼構造物の設計、製作、架設、補修補強工事を行っています。日本橋梁株式会社が主要な会社としてこの事業を担っています。最新年度の売上高は73.34億円、営業利益は2.7億円となっており、建設事業に次ぐ規模でグループの事業を支えています。新設橋梁と補修補強のバランスを取りながら、売上と利益の拡大を目指しています。
- 港湾事業: 港湾、土木、建築工事を手掛ける事業です。山木工業株式会社が主要な会社として活動しています。最新年度の売上高は29.97億円、営業利益は0.59億円です。中小規模の港湾・土木工事で受注と売上を確保しつつ、将来的にはカーボンニュートラルポートプロジェクトへの参画も視野に入れています。地域に密着した事業展開が特徴です。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| ConstructionBusinessReportableSegment | 地域 | 540 | 50 | 9.3% |
| SteelStructure | 事業 | 73 | 3 | 3.7% |
| PortOperationServiceReportableSegment | 事業 | 30 | 1 | 2.0% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、子会社を合わせ10社により構成されております。当連結会計年度において、当社グループが営んでいる事業の内容は下記のとおりであります。セグメントの名称事業内容主要な会社建設事業・プレストレストコンクリートの建設工事及び製造販売・ニューマチックケーソン、補修補強等の建設工事・耐震補強建築工事の設計 施工、建設工事用資材の販売・土木工事請負、建設機械の賃貸(オペレーター付)・コンクリート構造物の調査・診断、技術指導オリエンタル白石株式会社株式会社タイコー技建株式会社榮開発株式会社デンカリノテック鋼構造物事業・橋梁等の鋼構造物の設計、製作、架設・補修補強等工事日本橋梁株式会社港湾事業・港湾、土木、建築工事山木工業株式会社その他・太陽光発電による売電事業・不動産賃貸事業・インターネットによるホームページの企画、制作及び運営オリエンタル白石株式会社株式会社クリエイティブ・ラボ (用語説明) ・プレストレストコンクリート PC鋼材と呼ばれる高強度の鋼材を引っ張って(この作業を緊張といいます。)張力を与えた後にコンクリートと固定することで引っ張られていたPC鋼材が元に戻ろうとしてコンクリートに圧縮力を与えることで、コンクリート部材の強度・耐久性を向上させる技術です。この技術により、コンクリートの最大の弱点(圧縮には強いが引張には弱い。)を克服することができます。 コンクリートの橋梁上部、落石から道路を守るロックシェッド等の防災設備、タンク、建築、舗装、既存構造物の補強など幅広い分野に利用されています。 ・ニューマチックケーソン ニューマチックケーソン工法(Pneumatic caisson method)のpneumaticは空気のcaissonは函(はこ)を意味します。日本では「潜函」工法とも呼ばれています。 地上で鉄筋コンクリート製の函(躯体)を構築し、躯体下部に作業室を設け、ここに地下水圧に見合った圧縮空気を送り込むことで地下水の浸入を防ぎます。 作業室内で地山を掘削・排土して、躯体を沈下させることで、橋梁や建造物の基礎として、また、下水ポンプ場、地下調整池、シールドトンネルの立坑、地下鉄や道路トンネルの本体構造物として幅広く活用されています。 事業の系統図は次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 請負金額に反映することが困難な水準で資材価格・労務費が高騰した場合、利益減少の可能性があるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 プレストレストコンクリートやニューマチックケーソン工法など、高度な建設技術と経験が必要。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:市場リスク(公共事業削減) / 資材価格・労務費上昇リスク / 事故などの安全上のリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
オリエンタル白石は、建設業の中でも特にプレキャストコンクリート製品の製造・販売を主力としており、特定の技術やノウハウは存在するものの、強力なブランド力や特許による独占的な優位性は限定的である。競合他社も同様の技術を有している可能性が高い。
スイッチングコスト★★☆☆☆
建設プロジェクトにおいては、一度採用された工法や部材を変更することは、設計変更、追加コスト、工期遅延のリスクを伴うため、顧客(ゼネコンやデベロッパー)にとってスイッチングコストは一定程度存在する。しかし、代替材料や工法の選択肢も存在するため、絶対的なものではない。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
建設業、特にプレキャストコンクリート製品の製造・販売においては、直接的なネットワーク効果はほとんど見られない。事業の性質上、顧客との直接的な関係性が重要であり、プラットフォーム型のネットワーク効果は期待できない。
コスト優位★★☆☆☆
大規模な生産設備への投資や、原材料の調達において、一定の規模の経済性が働く可能性がある。また、長年の経験に基づく製造ノウハウの蓄積が、効率的な生産に寄与していると考えられるが、競合他社も同様の努力をしている可能性があり、決定的なコスト優位とは言えない。
規模の経済★★★☆☆
プレキャストコンクリート製品の製造・販売においては、生産規模が大きくなるほど、単位あたりの固定費が低下し、コスト競争力が高まる傾向がある。オリエンタル白石は、一定の生産能力と販売網を有しており、規模の経済による優位性をある程度享受していると考えられる。
- プレストレストコンクリート技術: PC鋼材でコンクリートに圧縮力を与え、強度と耐久性を高めるプレストレストコンクリート技術は、同社の主要な競争優位です。この技術は、コンクリートの弱点である引張力への耐性を向上させ、橋梁や防災設備、建築物など、高い安全性が求められる構造物の建設に不可欠です。長年の経験と実績により、この分野で高い専門性と信頼を築いています。
- ニューマチックケーソン工法: 地下深くに構造物を構築するニューマチックケーソン工法も、同社の強みの一つです。地下水圧を制御しながら掘削・沈下させるこの特殊工法は、橋梁の基礎や地下調整池、シールドトンネルの立坑など、高度な技術と経験が求められる大規模工事に適用されます。この技術力により、他社との差別化を図り、難易度の高いプロジェクトを受注できる能力を持っています。
- 公共事業での実績と信頼: 国や地方自治体からの公共事業への依存度が高いことは、安定した受注基盤を意味します。長年にわたる公共事業での実績は、同社の技術力、品質管理能力、安全管理体制に対する高い信頼を裏付けています。これにより、新規の公共事業入札においても有利な立場を確保しやすく、持続的な事業成長の基盤となっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
- 社会貢献と企業価値向上: 「人と技術を活かし、常に社会から必要とされる集団を目指す」という経営理念のもと、公共事業を通じた社会インフラの整備・維持に貢献することを目指しています。これにより、社会からの支持と信頼を得て、結果として業績向上と企業価値の最大化を図ることを経営の基本方針としています。
- 競争力強化と事業領域拡大: 建設資材の高騰や人手不足といった厳しい経営環境に対応するため、主力事業の強化、特化技術の採用推進、研究開発・設備投資の促進、人材育成による組織強化を進めています。また、中期経営計画では、基幹事業の充実、連結事業の強化に加え、工場製品外販や橋梁維持管理事業、海外事業などの新規・周辺事業の拡大を通じて、事業領域の拡大を図る戦略を掲げています。
- サステナビリティ経営の推進: 長期ビジョン「オリエンタル白石グループ2030年の将来像」に基づき、サステナビリティ経営を重視しています。具体的には、CO2排出量削減目標の設定によるカーボンニュートラルへの貢献、多様な人材活用と働きがいのある職場づくり、ガバナンス強化とステークホルダーとの対話充実を通じて、持続的な成長を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「人と技術を活かし、常に社会から必要とされる集団を目指す。」の経営理念のもと、公共事業を中心とした社会基盤の整備と維持管理にかかわる事業活動を通じ、社会の発展に貢献できるよう努めております。そして、社会から支持され、信頼される企業となることによって業績の向上を図り、企業価値を高めていくことを経営の基本方針としております。 (2) 経営環境及び会社の対処すべき課題建設市場におきましては、国内では防災・減災、国土強靱化に資する公共投資や、高速道路の大規模更新・修繕工事等の需要が引き続き堅調に推移するものと見込まれます。また、海外市場においても、経済成長に伴うインフラ整備需要や、日本の技術力を活かしたプロジェクトの拡大が期待されております。一方で、米国の金融政策や政治動向、地政学リスクを背景とした経済安全保障への関心の高まりが、資機材の供給網(サプライチェーン)やエネルギー価格に及ぼす影響を注視する必要があります。これら国際情勢に起因するコスト変動や、国内の断続的な物価上昇、労働力不足など、経営環境の不透明感は依然として高い状況にあると認識しております。また、2026年3月17日に公表いたしました「当社子会社の施工工事における特別損失の計上および通期業績予想の修正に関するお知らせ」のとおり、阪神なんば線淀川橋梁改築工事の内橋梁製作工事淀川左岸工区に関し、連結子会社が製作を担当した部分で要求品質を満足しない製品が発見されたことから、橋梁の再製作・再架設を行うこととなりました。当社グループは、当該工事を受注した元請けとしての管理責任を重く受け止めており、当該再製作・再架設の確実な完工のために、徹底した品質管理体制を構築し、取組を進めております。このような環境の下、昨年の中国自動車道の事故発生も踏まえ、当社グループは、2026年5月14日に公表いたしました新中期経営計画において、最優先事項のひとつとして「安全文化の醸成」を掲げるとともに、連結子会社のガバナンス強化を推進してまいります。事故の教訓を風化させることなく安全管理体制の再構築に努めるとともに、工事の確実な完遂にグループを挙げて取り組み、社会的信頼の回復に向けた経営基盤の再整備に尽力してまいります。以上踏まえた結果、次期(2027年3月期)の連結業績につきましては、売上高750億円、営業利益40億円、経常利益45億円、親会社株主に帰属する当期純利益27.5億円となる見通しです。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社グループは、1952年創立のオリエンタル建設株式会社と1933年創業の株式会社白石が合併し、2026年で19年を迎えます。これまで「人と技術を活かし、常に社会から必要とされる集団を目指す」という経営理念のもと、プレストレストコンクリート(PC)技術とニューマチックケーソン技術のトップランナーとして、インフラ整備に貢献してまいりました。当社グループの2030年像である「人財と技術の多様性を活かし、社会インフラ整備の様々な需要に応え、挑戦と前進を続ける企業集団」の実現に向けたアプローチとして、「変革の完遂と領域を超える挑戦」をスローガンとした2026年度から2028年度の3カ年の中期経営計画を策定、推進しております。なお、中期経営計画の主な内容は、以下のとおりであります。 <中期経営計画の基本方針> <中期経営計画における経営指標(2029年3月期)>
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「人と技術を活かし、常に社会から必要とされる集団を目指す。」の経営理念のもと、公共事業を中心とした社会基盤の整備と維持管理にかかわる事業活動を通じ、社会の発展に貢献できるよう努めております。そして、社会から支持され、信頼される企業となることによって業績の向上を図り、企業価値を高めていくことを経営の基本方針としております。 (2) 経営環境及び会社の対処すべき課題建設市場におきましては、国内では防災・減災、国土強靱化に資する公共投資や、高速道路の大規模更新・修繕工事等の需要が引き続き堅調に推移するものと見込まれます。また、海外市場においても、経済成長に伴うインフラ整備需要や、日本の技術力を活かしたプロジェクトの拡大が期待されております。一方で、米国の金融政策や政治動向、地政学リスクを背景とした経済安全保障への関心の高まりが、資機材の供給網(サプライチェーン)やエネルギー価格に及ぼす影響を注視する必要があります。これら国際情勢に起因するコスト変動や、国内の断続的な物価上昇、労働力不足など、経営環境の不透明感は依然として高い状況にあると認識しております。また、2026年3月17日に公表いたしました「当社子会社の施工工事における特別損失の計上および通期業績予想の修正に関するお知らせ」のとおり、阪神なんば線淀川橋梁改築工事の内橋梁製作工事淀川左岸工区に関し、連結子会社が製作を担当した部分で要求品質を満足しない製品が発見されたことから、橋梁の再製作・再架設を行うこととなりました。当社グループは、当該工事を受注した元請けとしての管理責任を重く受け止めており、当該再製作・再架設の確実な完工のために、徹底した品質管理体制を構築し、取組を進めております。このような環境の下、昨年の中国自動車道の事故発生も踏まえ、当社グループは、2026年5月14日に公表いたしました新中期経営計画において、最優先事項のひとつとして「安全文化の醸成」を掲げるとともに、連結子会社のガバナンス強化を推進してまいります。事故の教訓を風化させることなく安全管理体制の再構築に努めるとともに、工事の確実な完遂にグループを挙げて取り組み、社会的信頼の回復に向けた経営基盤の再整備に尽力してまいります。以上踏まえた結果、次期(2027年3月期)の連結業績につきましては、売上高750億円、営業利益40億円、経常利益45億円、親会社株主に帰属する当期純利益27.5億円となる見通しです。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社グループは、1952年創立のオリエンタル建設株式会社と1933年創業の株式会社白石が合併し、2026年で19年を迎えます。これまで「人と技術を活かし、常に社会から必要とされる集団を目指す」という経営理念のもと、プレストレストコンクリート(PC)技術とニューマチックケーソン技術のトップランナーとして、インフラ整備に貢献してまいりました。当社グループの2030年像である「人財と技術の多様性を活かし、社会インフラ整備の様々な需要に応え、挑戦と前進を続ける企業集団」の実現に向けたアプローチとして、「変革の完遂と領域を超える挑戦」をスローガンとした2026年度から2028年度の3カ年の中期経営計画を策定、推進しております。なお、中期経営計画の主な内容は、以下のとおりであります。 <中期経営計画の基本方針> <中期経営計画における経営指標(2029年3月期)>
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(経営成績等の状況の概要及び経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)当社は、2025年2月26日に株式会社榮開発の株式を取得し、同社を連結子会社としております。また、2025年1月31日にGCJG35株式会社(同日付で商号を株式会社菊政へ変更)の株式を取得し、同社を連結子会社としております。これらの企業結合については、前連結会計年度において暫定的な会計処理を行っておりましたが、企業結合日における識別可能資産及び負債の時価を算定し、当連結会計年度に取得原価の配分額を見直し、暫定的な会計処理を確定しております。このため、経営成績及び財政状態に関する比較分析における前連結会計年度末の金額について、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。さらに、2025年4月1日に株式会社デンカリノテックの株式を取得し、同社を連結子会社としております。当該企業結合については、暫定的な会計処理を行っておりましたが、企業結合日における識別可能資産及び負債の時価を算定し、当連結会計年度に取得原価の配分額を見直し、暫定的な会計処理を確定しております。文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。 (1) 経営成績の状況受注高、売上高及び受注残高の状況区 分前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)増 減金 額 (百万円)金 額 (百万円)金 額 (百万円)増減率(%)受注高65,08584,32019,23429.6売上高64,55368,8664,3126.7受注残高101,232116,68515,45315.3 (注) 1 受注高の当連結会計年度の建設事業の数値には、当連結会計年度に連結子会社となりました株式会社デンカリノテックの2025年3月末時点における受注残高182百万円を含めております。2 受注残高の前連結会計年度の建設事業の数値には、前連結会計年度に連結子会社となりました株式会社榮開発の金額2,507百万円を含めております。 損益の状況区 分前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)増 減金 額 (百万円)金 額 (百万円)金 額 (百万円)増減率(%)売上総利益11,66012,4668056.9営業利益5,4345,334△99△1.8経常利益5,5565,539△17△0.3親会社株主に帰属する当期純利益3,7463,381△365△9.7 当連結会計年度におけるわが国経済は、米国の通商政策の影響が残るものの、全体的には緩やかな景気回復基調の下、中東情勢の緊迫化による影響を注視する必要があるなど、内外の地政学的動向を注視する動きが続きました。輸出入面においては、対アジア・EU各国との取引きはおおむね横ばい傾向が続くなか、対米国との取引きに持ち直しの動きがみられ、当該四半期中において151円台から159円台で推移した為替円相場や、58,700円台から51,500円台まで下落した後に5万円台後半まで上昇した日経平均株価の変動等にも留意が必要な状況となっております。また国内企業物価や消費者物価の緩やかな上昇が続いておりますが、雇用・所得環境の改善期待を背景に、個人消費に持ち直しの動きがみられました。これら国内物価や米国の通商政策の直接的・間接的影響、さらには中東情勢の展開や金融資本市場の変動を見据えながら、今後も総合的な経済動向を見極める状況が続いていくものと思われます。 一方、公共投資につきましては、国の令和7年度一般会計予算の補正予算において約2.5兆円の追加額が計上され、補正後は前年度比2.3%増となりました。令和8年度一般会計予算の公共工事関係費でも、当初予算案は前年度当初予算比0.4%増となっており、公共工事請負金額の年度累計も、対前年同期比1兆6千4百億円増の110.8%の実績となっていることから、補正予算の効果も含め、今後も堅調に推移していくことが見込まれております。このような状況におきまして、当社グループ全体で受注活動に取り組んだ結果、当連結会計年度の受注高は、843億2千万円(前年同期比29.6%増)となりました。前連結会計年度比で鋼構造物事業、港湾事業で減少となりましたが、建設事業で大きく増加し、グループ全体として増加となりました。当社グループの当連結会計年度における売上高は688億6千6百万円(前年同期比6.7%増)となりました。各セグメントにおいて前年同期比で増加となりました。また、受注残高につきましては、上記の受注及び売上の状況により、1,166億8千5百万円(前年同期比15.3%増)となりました。当連結会計年度における売上原価は564億円(前年同期比6.6%増)となり、売上総利益は124億6千6百万円(前年同期比6.9%増)となりました。売上高の増加に伴い、売上原価も増加となりましたが、売上総利益においても増加となりました。当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、企業結合によるのれんの償却や、諸経費の増加により71億3千1百万円(前年同期比14.5%増)となりました。営業利益は53億3千4百万円(前年同期比1.8%減)、経常利益は55億3千9百万円(前年同期比0.3%減)となりました。当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、33億8千1百万円(前年同期比9.7%減)となりました。なお、当社グループの報告セグメントごとの業績を示すと、次のとおりであります。受注高、売上高、受注残高及びセグメント利益の状況区 分前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)増 減セグメント名称金 額 (百万円)金 額 (百万円)金 額 (百万円)増減率(%)Ⅰ受注高 建設事業55,24176,32521,08438.2鋼構造物事業6,3294,697△1,632△25.8港湾事業3,2563,048△207△6.4その他258248△10△3.9Ⅱ売上高 建設事業53,95756,8282,8705.3鋼構造物事業7,3347,8615267.2港湾事業2,9973,93593731.3その他263241△21△8.2Ⅲ受注残高 建設事業86,585106,08219,49722.5鋼構造物事業12,0038,839△3,163△26.4港湾事業2,6231,736△887△33.8その他1926634.6Ⅳセグメント利益(営業利益) 建設事業5,0114,725△286△5.7鋼構造物事業2703073613.5港湾事業59241182306.9その他8758△28△32.3 (注) 1 「その他」は、太陽光発電による売電事業、不動産賃貸事業及びインターネット関連事業であります。2 「Ⅰ 受注高」の当連結会計年度の建設事業の数値には、当連結会計年度に連結子会社となりました株式会社デンカリノテックの2025年3月末時点における受注残高182百万円を含めております。3 「Ⅲ 受注残高」の前連結会計年度の建設事業の数値には、前連結会計年度に連結子会社となりました株式会社榮開発の金額2,507百万円を含めております。 ① 建設事業当セグメントにおきましては、売上高は568億2千8百万円(前年同期比5.3%増)、セグメント利益(営業利益)は47億2千5百万円(前年同期比5.7%減)となりました。前年同期比で売上高は、新規連結子会社の影響では増加となりましたが、主に新設橋梁工事などで減少し、利益については減少となりました。② 鋼構造物事業当セグメントにおきましては、売上高は78億6千1百万円(前年同期比7.2%増)、セグメント利益(営業利益)は3億7百万円(前年同期比13.5%増)となりました。前年同期比で主に新設橋梁工事における売上高の増加に伴い、利益についても増加となりました。③ 港湾事業当セグメントにおきましては、売上高は39億3千5百万円(前年同期比31.3%増)、セグメント利益(営業利益)は2億4千1百万円(306.9%増)となりました。④ その他太陽光発電による売電事業、不動産賃貸事業及びインターネット関連事業により、売上高は2億4千1百万円(前年同期比8.2%減)、セグメント利益(営業利益)は5千8百万円(前年同期比32.3%減)となりました。 当社グループは、2023年度(2024年3月期)を初年度とし、2025年度(2026年3月期)までの3か年を対象とした「中期経営計画2023-2025 ~さらなる成長に向けた競争力の向上と新たな挑戦~」を策定しスタートさせており、当連結会計年度は当該中期経営計画の最終年度にあたります。当社グループの2026年3月期の目標と当連結会計年度での主な指標の達成率は以下のとおりであります。区 分中期経営計画(2026年3月期)当連結会計年度(2026年3月期)達成率売上高730億円688億6千6百万円94.3%営業利益62億円(営業利益率8.5%)53億3千4百万円(営業利益率7.7%)86.0% 売上高につきましては、中期経営計画(2026年3月期)の目標に対して94.3%の達成率となり、営業利益につきましては、86.0%の達成率となりました。基幹事業においては、過去最高の受注残高を確保したものの、大型ニューマチックケーソンの着工期ズレ、補修・補強の事故影響による進捗・期ズレ、連結事業における再製作・再架設工事の発生、大型プロジェクトの遅延などにより目標には至りませんでした。一方で、新規・周辺事業においては、M&Aや海外事業展開などにより、目標を概ね達成いたしました。なお、2027年3月期の連結業績予想につきましては、2026年5月14日に公表いたしました「2026年3月期決算短信〔日本基準〕(連結)」において、売上高750億円、営業利益40億円としております。経営成績に重要な影響を与える主な要因は、事業の大半を国・地方自治体及び高速道路会社等からの公共事業に依存する中、急激な公共投資の削減や建設コストの上昇等の事業環境の変化であります。当連結会計年度における事業環境は良好に推移したものと考えております。今後の建設需要は底堅い見通しであるものの、経営環境は厳しさを増すことが予想されます。具体的には、働き方改革に伴う工期延伸や発注ロットの大型化への対応に加え、労働力不足が懸念される中で協力業者を含めた配置人員と受注の最適なバランスを維持していく必要があります。また、米国の通商・金融政策や地政学リスクに伴う、資機材のサプライチェーン影響やエネルギー・原材料価格の変動、さらには国内の断続的な物価上昇が経費へ及ぼす影響についても、注視を続ける必要があります。これらに加え、当社グループ固有の課題として、昨年の中国自動車道の事故発生を踏まえた安全管理体制の再構築、ならびに2026年3月17日に公表いたしました「当社子会社の施工工事における特別損失の計上および通期業績予想の修正に関するお知らせ」にかかる橋梁の再製作・再架設工事の確実な完遂に向けた品質管理の徹底が挙げられます。これら一連の取り組みを通じた社会的信頼の回復が不可欠であります。これらの不透明な事業環境に適応するため、グループ全体でのガバナンス強化を図り、より緻密な戦略、対策、計画を推進してまいります。また、当社は2026年5月14日付で新たに「中期経営計画(2026~2028年度)」を策定しております。「中期経営計画(2026~2028年度)」の詳細につきましては、上記「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等における(3)中長期的な会社の経営戦略」に記載のとおりです。 (2) 財政状態の状況区 分前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)増 減金 額 (百万円)金 額 (百万円)金 額 (百万円)増減率(%)流動資産55,74055,8451040.2固定資産21,06726,9265,85927.8 資産合計76,80882,7725,9647.8流動負債18,64822,1233,47418.6固定負債6,8607,4575968.7 負債合計25,50829,5804,07116.0 純資産合計51,29953,1911,8923.7 (流動資産)流動資産は、前連結会計年度に比べ0.2%増加し558億4千5百万円となりました。これは主に現金及び預金が46億3百万円減少しましたが、受取手形・完成工事未収入金等が45億4千8百万円、立替金が3億2千5百万円増加したことなどによるものであります。(固定資産)固定資産は、前連結会計年度に比べ27.8%増加し269億2千6百万円となりました。これは主に建物及び構築物(純額)が8億8千万円、機械及び装置(純額)が2億8千3百万円、建設仮勘定が2億4千万円、ソフトウェアが2億8千9百万円、長期未収入金が39億3千8百万円増加したことなどによるものであります。(流動負債)流動負債は、前連結会計年度に比べ18.6%増加し221億2千3百万円となりました。これは主に未払消費税等が13億6千7百万円、未成工事受入金が10億3千3百万円減少しましたが、支払手形・工事未払金が20億9千3百万円、短期借入金が20億8千万円、未払金が13億3千4百万円増加したことなどによるものであります。(固定負債)固定負債は、前連結会計年度に比べ8.7%増加し74億5千7百万円となりました。これは主に退職給付に係る負債が14億3千8百万円減少しましたが、長期未払金が17億7千3百万円、繰延税金負債が5億8百万円増加したことなどによるものであります。(純資産)純資産は、前連結会計年度に比べ3.7%増加し531億9千1百万円となり、自己資本比率は64.2%となりました。 当社グループの報告セグメントごとの財政状態は、次のとおりであります。セグメント資産セグメント名称前連結会計年度 (自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)増 減金 額 (百万円)金 額 (百万円)金 額 (百万円)増減率(%)建設事業69,03968,793△245△0.4鋼構造物事業7,52111,9554,43358.9港湾事業5,5966,0004047.2その他2,7222,738160.6 (注) 「その他」は、太陽光発電による売電事業、不動産賃貸事業及びインターネット関連事業であります。 ① 建設事業当セグメント資産は687億9千3百万円(前年同期比0.4%減)となりました。機械及び装置などの有形固定資産は増加したものの、現金及び預金などの流動資産の減少等によりセグメント資産は前年同期から減少しております。② 鋼構造物事業当セグメント資産は119億5千5百万円(前年同期比58.9%増)となりました。現金及び預金等、長期未収入金の増加等によりセグメント資産は前年同期から増加しております。③ 港湾事業当セグメント資産は60億円(前年同期比7.2%増)となりました。現金及び預金等、完成工事未収入金、建設仮勘定の増加等によりセグメント資産は前年同期から増加しております。 (3) キャッシュ・フローの状況(単位:百万円)区 分前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)増 減営業活動によるキャッシュ・フロー7,803△132△7,935投資活動によるキャッシュ・フロー△5,211△2,8632,347財務活動によるキャッシュ・フロー△2,895△1,4781,416現金及び現金同等物の増加額△302△4,474△4,171現金及び現金同等物の期首残高20,18019,877△302現金及び現金同等物の期末残高19,87715,403△4,474 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、対前年比44億7千4百万円減少の154億3百万円(前年同期比22.5%減)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、以下のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における営業活動による資金の減少は1億3千2百万円(前年同期は78億3百万円の増加)となりました。これは主に減価償却費17億1千9百万円、売上債権の増加53億4千1百万円、仕入債務の増加21億5千4百万円、未払消費税等の減少13億8千2百万円、法人税等の支払額20億7千6百万円、税金等調整前当期純利益47億6千2百万円などによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における投資活動による資金の減少は28億6千3百万円(前年同期比45.0%減)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出29億2千2百万円、投資有価証券の売却による収入5億円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出3億1千8百万円などによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における財務活動による資金の減少は14億7千8百万円(前年同期比48.9%減)となりました。これは主に短期借入金の純増減額20億6千5百万円、配当金の支払額19億円、自己株式の取得による支出10億円などによるものであります。 (4) 資本の財源及び資金の流動性当社グループの資本の財源は、営業活動による確実な代金回収を基礎としており、当連結会計年度末において現金及び現金同等物を154億3百万円保有しております。当社グループは、月商の約2.0か月分を安定的な経営に必要な手元資金水準とし、それを超える分については、企業価値の向上に資する研究開発の強化や戦略的投資へ配分しております。当連結会計年度の設備投資は34億7千7百万円、研究開発は9億1百万円でありました。これらの設備投資及び研究開発費は、自己資金で賄っております。 資金の流動性につきましては、運転資金は内部資金及び金融機関からの借入金によって調達しており、機動的かつ安定的な資金調達のため、取引銀行5行との間で、シンジケーション方式による総額100億円のコミットメントライン契約を締結しております。なお、当連結会計年度末において当該契約に基づく実行残高は20億円であります。また、子会社において、取引銀行2行との間でシンジケーション方式による総額15億円のコミットメントライン契約を締結しており、当連結会計年度末において当該契約に基づく実行残高は10億8千万円であります。当社は、2023年5月16日付「中期経営計画(2023~2025年度)」のとおり、事業への資源配分については、積極的な投資による企業成長の好循環を目指し、2023年度からの3年間で経常投資、成長投資、戦略投資の各分野で総額220億円の投資計画を設定しております。ニューマチックケーソン事業等の技術研究開発に加え、M&Aによる事業領域の拡大や工場・船舶の機能強化等、事業の成長機会の創出に資する投資を展開し、2026年3月期までの累計で総額160億円の投資を実施いたしました。株主還元については、安定した利益還元を経営における最重要課題のひとつと考え、安定した利益配当を継続することを基本方針としております。また資本効率の向上と経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の一環として自己株式取得の推進を通じ、2026年3月期においては、配当性向50%以上、総還元性向70%程度を目標としております。2026年3月期時点では配当性向55.4%、総還元性向85.5%の予定であり、自己株式については2025年5月から7月の間、総額約10億円の取得を実施いたしました。また、2026年5月14日付で新たに「中期経営計画(2026~2028年度)」を策定しており、投資計画につきましては、総額200億円を設定しており、株主還元につきましては、従来の総還元性向の目標値70%程度を維持するとともに、新たに株主資本配当率(DOE)を配当指標として設定し、2028年度のDOE4.0%を目標といたしました。なお、中期経営計画(2026~2028年度)におけるキャッシュフローアロケーションと株主還元方針の詳細は、以下のとおりであります。 (5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらとは異なることがあります。連結財務諸表に与える影響が大きいと考えられる項目・事象は以下の通りです。一定の期間にわたり認識する方法による収益請負工事契約に関する収益は、収益認識会計基準等により、一定の期間にわたり充足される履行義務は、履行義務の充足に係る進捗度を見積り、当該進捗度に基づき収益を一定の期間にわたり認識しております。なお、履行義務の充足に係る進捗度の見積りの方法は、工事原価が履行義務の充足における進捗度に比例して発生すると判断しているため、主として、見積総原価に対する発生原価の割合(インプット法)で算出しております。見積総原価としての工事原価総額は、原価要素別・作業内容別に個別に積み上げ、所定の承認手続を経て確定された実行予算に基づいて見積っております。工事の進行途上において工事内容の変更等が行われる場合には、当該状況の変化に関する情報を適時に適切な部署・権限者に伝達し、当該情報をもとに実行予算の見直しを行うことで、工事原価総額の見積りに反映させております。対象となる請負工事は、工事ごとに内容や工期が異なるため個別性が強く、また、進行途上において当初想定していなかった事象の発生により工事内容の変更が行われる等の特徴があるため、今後、想定していなかった状況の変化等により工事原価総額の見積りの見直しが改めて必要となった場合、将来の業績に影響を及ぼす可能性があります。 (生産、受注及び売上の状況)(1) 生産実績当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため、記載はしておりません。 (2) 受注実績 当連結会計年度における受注実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)建設事業76,32538.2106,08222.5鋼構造物事業4,697△25.88,839△26.4港湾事業3,048△6.41,736△33.8その他248△3.92634.6合計84,32029.6116,68515.3 (注) 1 「その他」は、太陽光発電による売電事業、不動産賃貸事業及びインターネット関連事業であります。2 「受注高」の建設事業の数値には、当連結会計年度に連結子会社となりました株式会社デンカリノテックの2025年3月末時点における受注残高182百万円を含めております。 (3) 売上実績 当社グループの主な事業である建設事業は、請負形態をとっており「販売」という概念には適合しないため、販売実績に替えて売上実績にて記載しております。当連結会計年度における売上実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。セグメントの名称売上高(百万円)前年同期比(%)建設事業56,8285.3鋼構造物事業7,8617.2港湾事業3,93531.3その他241△8.2合計68,8666.7 (注) 1 「その他」は、太陽光発電による売電事業、不動産賃貸事業及びインターネット関連事業であります。2 主な相手先別の売上実績及びそれぞれの総売上実績に対する割合は次のとおりであります。前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)相手先売上高(百万円)割合(%)中日本高速道路株式会社10,79316.7西日本高速道路株式会社9,83815.2国土交通省8,87213.7 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)相手先売上高(百万円)割合(%)中日本高速道路株式会社11,53616.8西日本高速道路株式会社7,09710.3国土交通省7,01110.2
事業リスク
- 公共事業の削減リスク: 同社グループの事業は公共事業への依存度が高いため、国や地方自治体による公共事業の予算削減や発注状況の変化は、受注量の減少に直結し、売上や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。政府の政策や経済状況によって、事業環境が大きく変動するリスクがあります。
- 資材価格・労務費の高騰リスク: 建設資材の価格や人件費(労務費)が予想以上に高騰した場合、請負金額にそのコスト上昇分を十分に転嫁できなければ、工事原価が増加し、利益が圧迫される可能性があります。特に世界的なインフレや人手不足が深刻化する状況では、このリスクが顕在化しやすくなります。
- 事故・品質管理リスク: 大規模な建設工事を手掛けるため、重大な事故や品質に関する問題が発生するリスクがあります。万が一、事故や契約不適合責任による損害賠償が発生した場合、多額の費用負担だけでなく、社会的信用の失墜、行政処分、受注機会の喪失など、事業全体に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。当社グループでは、これらのリスクの発生を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。当社グループは、年1回のリスク管理委員会を開催し、各事業部門において事業年度におけるリスクを把握しリスク低減に関する施策を討議するとともに、その有効性の評価と施策結果の確認を行い、その結果を受け翌事業年度のリスク低減へ反映させるサイクルを行っております。また、リスク管理委員会における経過、結果は取締役会に報告しております。なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 当社グループの主要な事業は、建設事業であり、その事業サイクルは受注・施工・売上・回収の流れとなっております。リスクの区分としては、このサイクルに直接的に該当する(特に重要なリスク)と関連する(重要なリスク)に区分されます。 (特に重要なリスク)① 市場リスク当社グループの事業は、その大半が国・地方自治体及び高速道路会社からの公共事業に依存しております。これらの発注状況については情報収集に努めておりますが、予想を超える公共事業の削減が行われた場合には、目指すべき受注の確保ができず、売上の減少により業績に影響を与える可能性があります。受注への対応のため、本社において営業戦略会議を毎週開催し、これらの発注状況の共有、各支店の受注活動状況の確認、注力事業分野の指示等の受注量確保のための戦略会議を行っております。② 資材価格・労務費上昇リスク請負金額に反映することが困難になる水準で資材価格・労務費が高騰した場合には、工事原価の上昇による利益減少により業績に影響を与える可能性があります。資材価格・労務費については、入札時において見積徴収等を行い価格の動向を確認するとともに施工中における資材価格の高騰について発注者と情報を共有することにより請負金額へ反映されるよう協議を行っております。③ 資材調達(サプライチェーン)に関するリスク地政学的リスクの顕在化やサプライチェーンの混乱等により、主要な建設資材や設備機器等の調達に遅延または困難が生じた場合、工期の延長やそれに伴う追加費用の発生、さらには発注者からの信用失墜等により、当社グループの業績及び事業展開に重大な影響を及ぼす可能性があります。④ 事故などの安全上のリスク事業に関して大規模な事故が発生した場合は、多大な損害が発生する可能性があります。当社グループでは、安全を最優先として、事故防止に努めておりますが、万一事故が発生した場合は、社会的信用の失墜、各発注者からの指名停止措置等の行政処分、損害賠償等により、受注機会の喪失、利益の減少、資金負担の増加等の事業に重大な影響を及ぼす可能性があります。⑤ 品質管理に関するリスク当社グループの製品の製作及び施工につきましては、品質管理に細心の注意をはらい万全を期しておりますが、万一、重大な契約不適合責任や製造物責任による損害賠償が発生した場合、修復に多大な費用負担、施工遅延の発生や信用力の低下による受注機会の減少等により業績に影響を及ぼす可能性があります。⑥ 取引先の信用リスク当社グループは、民間からの請負工事を行っており、与信管理、情報収集、債権管理等の対応を取っておりますが、工事代金受領前に取引先が信用不安に陥った場合、貸倒損失の計上による利益の減少、資金回収不能による資金繰りの悪化等により業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (重要なリスク)① 金利上昇による業績変動リスク資金調達については、当社を中心としたグループ内資金運用を基本に財務体質の維持・強化に努めており、金融機関からの借入期間の検討等により金利負担の低減に努めておりますが、現行金利が予想以上に高騰した場合には、調達資金コストの上昇が当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。② 法的規制に関するリスク事業を営むにあたり建設業法等の法的規制を受けております。法令遵守の意識徹底は対処すべき課題の最優先課題と位置づけておりコンプライアンス教育による意識の徹底に努めておりますが、万一法令違反があった場合には、行政処分や刑事処分、訴訟による損害賠償等が発生し、受注機会の減少、資金負担の増加等により業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。③ 訴訟等のリスク事業等に関連して訴訟、紛争、その他法的手続きに関わる判決、和解、決定等により、信用力の低下による受注機会の減少や資金負担の増加等の業績に影響を及ぼす可能性があります。④ 情報セキュリティリスク当社グループは、施工物件に関する情報、経営・技術・知的財産に関する情報、個人情報等様々な情報を取り扱っております。情報セキュリティ規程を定め従業員教育を行うとともに、サイバーセキュリティ対策として、働き方の多様化を踏まえたエンドポイントセキュリティの強化やマネージメント・セキュリティ・サービスを導入しておりますが、これらの情報が外部からの攻撃や従業員の過失等により漏洩または消失等した場合は、信用の毀損、損害賠償や復旧費用等の発生により業績に影響を及ぼす可能性があります。⑤ 気候変動に関するリスクTCFDの枠組みに則り、気候変動に関するリスクは移行リスクと物理的リスクに区分して特定しております。 移行リスクにおいては、CO2削減に伴うエネルギー、材料、資機材等の価格高騰、施主や顧客によるCO2削減要求に対する制約、事業に関する法規則の厳格化が挙げられます。また物理的リスクは気象、環境変化による現場作業不能や災害、労働者の健康被害が挙げられます。