1822

大豊建設(1822)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

建設業 建設・資材

事業の概要

  • 建設事業が主軸
    大豊建設グループは、主に建設事業を展開しており、土木事業と建築事業が二本柱です。土木事業では道路、トンネル、ダムなどの社会インフラを、建築事業ではオフィスビル、マンション、商業施設などを手掛けています。グループ全体で多様な建設ニーズに応える体制を構築しています。
  • 子会社による事業補完
    子会社である森本組が土木・建築工事の施工や協力を行い、タイ大豊がタイでの建築事業を担うなど、国内外で事業を多角的に展開しています。これにより、特定の地域や分野に依存せず、安定的な収益基盤を築いています。
  • その他事業も展開
    建設関連以外にも、大豊不動産による不動産事業、大豊塗装工業による塗装工事業、進和機工による建設資材リース業など、多岐にわたる事業を子会社が展開しています。これらの事業は、建設事業を補完し、グループ全体の収益源を多様化する役割を担っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 土木事業
    売上高707.94億円、営業利益36.47億円。大豊建設グループの主力事業の一つで、道路、トンネル、ダム、橋梁、上下水道などの社会インフラ整備を手掛けています。特にシールド工法やニューマチックケーソン工法といった地下工事技術に強みを持ち、防災・減災ニーズに対応する地下貯留施設などの建設で高い競争力を有しています。
  • 建築事業
    売上高679億円、営業利益12.27億円。こちらも主力事業であり、オフィスビル、マンション、商業施設、工場、医療福祉施設など、多岐にわたる建築物の設計・施工を行っています。国内では大豊建設と子会社の森本組が、海外ではタイ大豊が事業を展開し、幅広い顧客ニーズに応えています。
  • その他事業
    売上高46.99億円、営業利益6.55億円。このセグメントには、大豊不動産による不動産事業(賃貸・開発)、大豊塗装工業による塗装工事業、進和機工による建設資材リース業などが含まれます。これらの事業は、建設事業を補完しつつ、グループ全体の収益源の多様化と安定化に貢献しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
CivilEngineering 事業 708 36 5.2%
BuildingConstruction 事業 679 12 1.8%
Other 事業 47 7 13.9%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|413 文字
3【事業の内容】 当社グループ(当社(大豊建設株式会社)及び子会社11社(内3社は間接所有によるものであります。)をいう。以下同じ)は、建設事業を主たる業務としております。 当社グループの事業に係わる位置付けは次のとおりであります。 なお、次の3部門は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメント情報の区分と同一であります。(土木事業) 当社は、建設事業のうち土木事業を営んでおり、子会社である㈱森本組が土木事業の施工及び施工協力を行っております。(建築事業) 当社は、建設事業のうち建築事業を営んでおり、子会社である㈱森本組が建築事業の施工及び施工協力を、タイ大豊㈱(タイ王国)が建築事業を行っております。(その他の事業) 子会社である大豊不動産㈱が不動産事業を、大豊塗装工業㈱が塗装工事業を、進和機工㈱が建設資材リース業等を営んでおります。 事業の系統図は次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
公共工事の低入札競争激化により、官庁工事総利益に影響を及ぼす可能性があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
New DREAM工法やニューマチックケーソン掘削シミュレータなどの独自技術を開発している。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:建設業を取り巻く環境変化によるリスク / 公共工事低入札に伴う完成工事総利益の減少 / 労務費・資機材費の高騰
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

大豊建設は特定のブランド力や特許による強力な無形資産は明確ではない。建設業という性質上、技術力やノウハウは存在するが、それが直接的な競争優位性として数値化されにくい。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

建設プロジェクトは長期にわたり、顧客(特に公共事業や大手デベロッパー)は一度取引を開始したゼネコンとの継続的な関係を重視する傾向がある。しかし、新規参入や競合他社への切り替えも一定程度可能。

ネットワーク効果★☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

建設業におけるネットワーク効果は限定的。協力会社やサプライヤーとの関係は重要だが、それが顧客獲得に直接結びつく強力なネットワーク効果を生み出すわけではない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

建設業では規模の経済や効率化によるコスト優位性は存在するが、資材価格の変動や人件費の高騰など、コストを完全にコントロールすることは難しい。他社との明確なコスト優位性は見出しにくい。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

中堅ゼネコンとして一定の事業規模を有しており、大規模プロジェクトの受注能力や、資材調達、建設機械の効率的な運用においてスケールメリットが働く可能性がある。特にインフラ整備などの大型案件で有利。

  • 得意技術による優位性
    大豊建設は、シールド工法やニューマチックケーソン工法といった高度な地下工事技術に強みを持っています。これらの技術は、都市部の地下貯留施設やトンネル建設において特に重要であり、他社との差別化要因となっています。この技術力により、防災・減災ニーズの高まりに対応できる点が強みです。
  • 国内外での事業展開
    国内の土木・建築事業に加え、タイ大豊による海外での建築事業展開も行っています。これにより、国内市場の変動リスクを分散し、成長が見込まれる海外市場での収益機会を獲得しています。地域分散により、カントリーリスクの軽減も図っています。
  • グループ総合力の発揮
    大豊建設グループは、建設事業を核としつつ、不動産、塗装工事、建設資材リースなど、関連事業を子会社が展開しています。これにより、建設プロジェクトの企画から施工、アフターサービスまで一貫したサービス提供が可能となり、顧客に対して付加価値の高いソリューションを提供できる体制が強みです。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • 人的資本経営の強化
    従業員のエンゲージメント向上、DX(デジタルトランスフォーメーション)と研究開発の促進、人材育成を重点的に進めることで、持続可能な建設業と企業価値の向上を目指しています。具体的には、作業所の「4週8休」実現や時間外労働の削減など、働き方改革を推進し、優秀な人材の確保と定着を図ります。
  • 事業構造の変革
    基幹事業である土木事業ではシールド・ニューマチックケーソン工事の国内占有率50%以上、建築事業では産業関連・生活関連・公共事業の均衡維持を目指します。さらに、PPP事業(官民連携事業)、不動産開発事業(物流施設・シニア住宅)、ESG関連事業(再生エネルギー、環境保全)といった新領域事業にも積極的に取り組み、収益源の多様化と成長を目指します。
  • 財務戦略と株主還元
    2025年度から2027年度にかけて、事業領域拡大(開発事業、維持修繕事業、PPP事業、M&A)、経営基盤強化(人材投資、研究開発、DX)に合計207億円を投資する計画です。また、株主還元策として配当性向を70%以上に引き上げ、中間配当も可能とする定款変更を予定しており、株主価値の向上も重視しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果に支えられ、緩やかな回復を続 けました。一方で、物価高騰の継続及び米国の通商政策や中東紛争に起因する不安定な国際情勢の影響による景気 の下振れリスクなど、先行き不透明感が増す中、引き続き物価動向及び経済を注視する必要がありました。 このような状況の中、当社グループの主要事業である建設事業では、政府の国土強靭化対策等に基づく防災・イ ンフラ整備を中心とし公共投資が底堅く推移し、民間投資においても、製造業を中心にAI関連・省力化投資への対 応を背景に、回復の動きが見られました。一方で、建設資材費や人件費のさらなる高騰、建設従事者の不足といっ た構造的課題が継続し事業を取り巻く環境は、引き続き厳しい状況にありました。 (1)経営理念「顧客第一」「創造と開拓」「共生」「自己責任」の経営理念の下、社員が自己に誇りと責任を持ち、誠実に行動し、常に未来に向けて創造の精神と開拓する姿勢を持ち、企業として適正利潤を求めながら、総合力の発揮により、社会のそれぞれの地域に寄与し、その地域社会から真に信頼される良い会社であること、社員にとって夢のある会社であり続けることを目指します。 (2)目標とする経営指標当社は、2023年5月に中期経営計画(2023-27年度)を策定し、「人的資本経営の強化」、「事業構造の変革」を基本方針として、目標達成に取り組んでまいりました。しかし、2023-24年度の2年間におきましては、建設資材価格の高騰、人件費の高騰による影響や品質確保の追加費用の発生などから、採算が悪化し、業績目標は未達となりました。これら2023-24年度の実績を踏まえ、当初計画の基本方針は維持しつつ、内外の環境変化にアジャストした計画へ見直し、下記の数値目標を掲げております。 2027年度数値目標(連結)売上高1,600億円営業利益67億円RОE7.0%程度 (3)経営環境①防災・減災事業ニーズの高まり防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策により、防災・減災事業ニーズの高まりが想定されます。特に、気候変動に伴うゲリラ豪雨は増加傾向にあり、首都圏をはじめ都市部での雨水処理能力が追いついていない状況により、都市機能を失わないための雨水対策として、当社が長年にわたり培ってきたシールド工法、ニューマチックケーソン工法を使用した地下貯留施設のニーズが今後増えていくと思われます。②変化を求められる行政の事業形態社会資本の維持管理・更新費等が増大している中、官民連携事業が推進され、公共事業の変革が余儀なくされると考えております。③建設人材不足の深刻化建設業就業者の減少と高齢化に伴い、労働者の処遇改善、働き方改革の推進、生産性の向上が求められると考えております。④労働環境の変化時間外労働上限規制の施行や働き方の多様化が求められる中、時間外労働時間の管理、就業規則等の整備が必要と考えております。⑤DX化の推進生産性向上に向けたデジタル化の推進やシステムの構築が必要であると考えております。⑥サステナブルな建設業への動き安全・安心、持続可能で誰一人取り残さない社会の実現・構築への貢献が求められる中、CO2排出量の削減や環境関連技術の開発に取り組む必要があると考えております。⑦求められる企業価値向上への取組み資本コストや株価を意識した経営が求められる中、中期経営計画に掲げた施策の実行や業績の回復に注力したいと考えております。 (4)中長期的な会社の経営戦略当社は、2023年5月に策定した「中期経営計画(2023-27年度)」の基本方針は維持しつつ、2025年5月に策定した「中期経営計画(2023-27)(アジャスト版)」に取り組むこととしています。「より変化に対応できる企業」「より価値を生み出せる企業」への変革に取り組み、経営理念に立ち返り、“社会から真に信頼される良い会社”“社員にとって夢のある会社”でありつづける持続可能性を追求することとしています。「価値」を生みだす事業戦略と「人」に特化した人材戦略及び、これらの実現に向けた投資戦略の枠組みを策定し、機動的に取り組みます。また、「人的資本経営の強化」「事業構造の変革」を基本方針として、それらを実現する投資戦略により目標の実現を目指します。①人的資本経営の強化サステナブルな建設業と「より価値を生み出せる企業への変革」の実現に向け、「エンゲージメント強化」「DX・研究開発の促進」「人材育成」の3つの領域で人的資本経営を実践・強化して参ります。②事業構造の変革当社を取り巻く外部環境・内部環境を踏まえて、下記の領域で事業戦略を策定しております。(1)基幹事業・土木事業当社の得意技術であるニューマチックケーソン・シールド工事において、国内事業占有率50%以上を目標とします。また、維持修繕事業についての取組みを強化します。・建築事業産業関連事業領域(環境・生産・流通)、生活関連事業の均衡維持(住宅・医療福祉・商業)、PFI等公共事業領域の3つの領域を軸として、目標達成に取り組みます。(2)新領域事業・PPP事業前中期経営計画から踏襲する戦略であるPPP事業については、麻生グループとの協業により、確かな取組みにして参ります。・不動産開発事業物流施設・シニア住宅等の開発事業、パートナー企業との協業事業拡大に取り組みます。・ESG関連事業再生エネルギー、食糧関連、環境保全他ESG課題の対応に寄与する新領域事業に取り組みます。 (3)内部統制の強化 ・受注マネジメントの強化、案件に応じた適切な施工体制の整備、モニタリング体制の強化と作業所支援 及び繰越工事の利益確保・改善に取り組みます。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題①人的資本経営の強化「エンゲージメント強化」「人材育成」「DX・研究開発の推進」を柱とし、作業現場の人員配置計画を見直し、「4週8休」を実現するとともに、罰則付き時間外労働上限規制を遵守する施工体制を構築しています。さらに、DX・研究開発の推進、従業員エンゲージメントを向上させる等により、企業価値及び生産性の向上を図ります。②財務戦略戦略投資として、2025年度から2027年度に207億円を様々な投資に充てます。(1)事業領域拡大関連:80億円・開発事業・維持修繕事業・PPP事業・М&A(先行技術保有企業、人材獲得)(2)経営基盤強化関連:37億円 ・人材投資 ・研究開発(シールド・ニューマチックケーソンなど)・DX(3)株主還元:90億円 ・配当性向70%への引上げ③技術伝承技術を伝承していくために、「得意技術の深化と進化」、「新分野への応用と新技術への挑戦」、「IT技術との融合」を柱として、社員の能力開発、教育・育成に努めます。 (6)株主還元策 株主還元方針につきまして、配当性向を70%以上とすることを基本方針としています。なお、会社法第454条第 5項に規定する中間配当を行うことができる旨を定款で定めております。 また、業績及び財務状況に応じた機動的な還元も検討して参ります。 (7)キャッシュ・アロケーションの見通し 営業キャッシュ・フローと有利子負債の活用によりキャッシュを創出し、株主への還元、企業価値向上に向け た投資のための戦略投資を計画しています。レバレッジを高めることで、資金コストを意識した経営を推進 します。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果に支えられ、緩やかな回復を続 けました。一方で、物価高騰の継続及び米国の通商政策や中東紛争に起因する不安定な国際情勢の影響による景気 の下振れリスクなど、先行き不透明感が増す中、引き続き物価動向及び経済を注視する必要がありました。 このような状況の中、当社グループの主要事業である建設事業では、政府の国土強靭化対策等に基づく防災・イ ンフラ整備を中心とし公共投資が底堅く推移し、民間投資においても、製造業を中心にAI関連・省力化投資への対 応を背景に、回復の動きが見られました。一方で、建設資材費や人件費のさらなる高騰、建設従事者の不足といっ た構造的課題が継続し事業を取り巻く環境は、引き続き厳しい状況にありました。 (1)経営理念「顧客第一」「創造と開拓」「共生」「自己責任」の経営理念の下、社員が自己に誇りと責任を持ち、誠実に行動し、常に未来に向けて創造の精神と開拓する姿勢を持ち、企業として適正利潤を求めながら、総合力の発揮により、社会のそれぞれの地域に寄与し、その地域社会から真に信頼される良い会社であること、社員にとって夢のある会社であり続けることを目指します。 (2)目標とする経営指標当社は、2023年5月に中期経営計画(2023-27年度)を策定し、「人的資本経営の強化」、「事業構造の変革」を基本方針として、目標達成に取り組んでまいりました。しかし、2023-24年度の2年間におきましては、建設資材価格の高騰、人件費の高騰による影響や品質確保の追加費用の発生などから、採算が悪化し、業績目標は未達となりました。これら2023-24年度の実績を踏まえ、当初計画の基本方針は維持しつつ、内外の環境変化にアジャストした計画へ見直し、下記の数値目標を掲げております。 2027年度数値目標(連結)売上高1,600億円営業利益67億円RОE7.0%程度 (3)経営環境①防災・減災事業ニーズの高まり防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策により、防災・減災事業ニーズの高まりが想定されます。特に、気候変動に伴うゲリラ豪雨は増加傾向にあり、首都圏をはじめ都市部での雨水処理能力が追いついていない状況により、都市機能を失わないための雨水対策として、当社が長年にわたり培ってきたシールド工法、ニューマチックケーソン工法を使用した地下貯留施設のニーズが今後増えていくと思われます。②変化を求められる行政の事業形態社会資本の維持管理・更新費等が増大している中、官民連携事業が推進され、公共事業の変革が余儀なくされると考えております。③建設人材不足の深刻化建設業就業者の減少と高齢化に伴い、労働者の処遇改善、働き方改革の推進、生産性の向上が求められると考えております。④労働環境の変化時間外労働上限規制の施行や働き方の多様化が求められる中、時間外労働時間の管理、就業規則等の整備が必要と考えております。⑤DX化の推進生産性向上に向けたデジタル化の推進やシステムの構築が必要であると考えております。⑥サステナブルな建設業への動き安全・安心、持続可能で誰一人取り残さない社会の実現・構築への貢献が求められる中、CO2排出量の削減や環境関連技術の開発に取り組む必要があると考えております。⑦求められる企業価値向上への取組み資本コストや株価を意識した経営が求められる中、中期経営計画に掲げた施策の実行や業績の回復に注力したいと考えております。 (4)中長期的な会社の経営戦略当社は、2023年5月に策定した「中期経営計画(2023-27年度)」の基本方針は維持しつつ、2025年5月に策定した「中期経営計画(2023-27)(アジャスト版)」に取り組むこととしています。「より変化に対応できる企業」「より価値を生み出せる企業」への変革に取り組み、経営理念に立ち返り、“社会から真に信頼される良い会社”“社員にとって夢のある会社”でありつづける持続可能性を追求することとしています。「価値」を生みだす事業戦略と「人」に特化した人材戦略及び、これらの実現に向けた投資戦略の枠組みを策定し、機動的に取り組みます。また、「人的資本経営の強化」「事業構造の変革」を基本方針として、それらを実現する投資戦略により目標の実現を目指します。①人的資本経営の強化サステナブルな建設業と「より価値を生み出せる企業への変革」の実現に向け、「エンゲージメント強化」「DX・研究開発の促進」「人材育成」の3つの領域で人的資本経営を実践・強化して参ります。②事業構造の変革当社を取り巻く外部環境・内部環境を踏まえて、下記の領域で事業戦略を策定しております。(1)基幹事業・土木事業当社の得意技術であるニューマチックケーソン・シールド工事において、国内事業占有率50%以上を目標とします。また、維持修繕事業についての取組みを強化します。・建築事業産業関連事業領域(環境・生産・流通)、生活関連事業の均衡維持(住宅・医療福祉・商業)、PFI等公共事業領域の3つの領域を軸として、目標達成に取り組みます。(2)新領域事業・PPP事業前中期経営計画から踏襲する戦略であるPPP事業については、麻生グループとの協業により、確かな取組みにして参ります。・不動産開発事業物流施設・シニア住宅等の開発事業、パートナー企業との協業事業拡大に取り組みます。・ESG関連事業再生エネルギー、食糧関連、環境保全他ESG課題の対応に寄与する新領域事業に取り組みます。 (3)内部統制の強化 ・受注マネジメントの強化、案件に応じた適切な施工体制の整備、モニタリング体制の強化と作業所支援 及び繰越工事の利益確保・改善に取り組みます。 (5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題①人的資本経営の強化「エンゲージメント強化」「人材育成」「DX・研究開発の推進」を柱とし、作業現場の人員配置計画を見直し、「4週8休」を実現するとともに、罰則付き時間外労働上限規制を遵守する施工体制を構築しています。さらに、DX・研究開発の推進、従業員エンゲージメントを向上させる等により、企業価値及び生産性の向上を図ります。②財務戦略戦略投資として、2025年度から2027年度に207億円を様々な投資に充てます。(1)事業領域拡大関連:80億円・開発事業・維持修繕事業・PPP事業・М&A(先行技術保有企業、人材獲得)(2)経営基盤強化関連:37億円 ・人材投資 ・研究開発(シールド・ニューマチックケーソンなど)・DX(3)株主還元:90億円 ・配当性向70%への引上げ③技術伝承技術を伝承していくために、「得意技術の深化と進化」、「新分野への応用と新技術への挑戦」、「IT技術との融合」を柱として、社員の能力開発、教育・育成に努めます。 (6)株主還元策 株主還元方針につきまして、配当性向を70%以上とすることを基本方針としています。なお、会社法第454条第 5項に規定する中間配当を行うことができる旨を定款で定めております。 また、業績及び財務状況に応じた機動的な還元も検討して参ります。 (7)キャッシュ・アロケーションの見通し 営業キャッシュ・フローと有利子負債の活用によりキャッシュを創出し、株主への還元、企業価値向上に向け た投資のための戦略投資を計画しています。レバレッジを高めることで、資金コストを意識した経営を推進 します。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果に支えられ、緩やかな回復を続けました。一方で、物価高騰の継続及び米国の通商政策や中東紛争に起因する不安定な国際情勢の影響による景気の下振れリスクなど、先行き不透明感が増す中、引き続き物価動向及び経済を注視する必要がありました。このような状況の中、当社グループの主要事業である建設事業では、政府の国土強靭化対策等に基づく防災・インフラ整備を中心とした公共投資が底堅く推移し、民間投資においても、製造業を中心にAI関連・省力化投資への対応を背景に、回復の動きが見られました。一方で、建設資材費や人件費のさらなる高騰、建設従事者の不足といった構造的課題が継続し、事業を取り巻く環境は、引き続き厳しい状況にありました。このような情勢下におきまして、当社グループを挙げて営業活動を行いました結果、連結受注高においては134,560百万円(前期比10.9%減)となりました。うち、当社受注工事高においては、土木工事で51,852百万円(前期比20.0%増)、建築工事で41,618百万円(前期比33.7%減)、合計93,470百万円(前期比11.8%減)となりました。なお、官民別比率は、官公庁工事53.9%、民間工事46.1%でございます。また、連結売上高においては139,818百万円(前期比2.5%減)となりました。うち、当社完成工事高においては、土木工事で53,077百万円(前期比1.9%増)、建築工事で49,860百万円(前期比6.2%増)、合計102,938百万円(前期比3.9%増)となりました。なお、官民別比率は、官公庁工事50.6%、民間工事49.4%でございます。利益面におきましては、連結で経常利益7,332百万円(前期比40.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益4,557百万円(前期比23.5%増)という結果になりました。うち、当社の経常利益で5,819百万円(前期比77.0%増)、当期純利益で4,010百万円(前期比36.4%増)という結果になりました。セグメント別の業績は次のとおりであります。土木事業においては、売上高は70,314百万円(前期比0.7%減)、営業利益3,161百万円(前期比13.3%減)となりました。建築事業においては、売上高は64,813百万円(前期比4.6%減)、営業利益3,119百万円(前期比154.1%増)となりました。その他の事業においては、売上高は4,954百万円(前期比2.2%減)、営業利益614百万円(前期比6.3%減)となりました。 ②財政状態の分析 当連結会計年度末の資産の部は、前連結会計年度末に比べ、立替金が3,840百万円、土地が1,040百万円減少しましたが、現金預金が3,141百万円、受取手形・完成工事未収入金等が2,156百万円、未収消費税等が2,565百万円、投資有価証券が2,569百万円、長期貸付金が1,187百万円増加したこと等により、資産合計は6,060百万円増加した155,902百万円となりました。 負債の部は、前連結会計年度末に比べ、未払消費税等が2,222百万円、未成工事受入金が2,768百万円減少しましたが、短期借入金が1,500百万円、未払法人税等が1,825百万円、預り金が2,106百万円増加したこと等により、負債合計は1,900百万円増加した78,677百万円となりました。 純資産の部は前連結会計年度末に比べ、利益剰余金が1,947百万円、その他有価証券評価差額金が2,170百万円増加したこと等により4,160百万円増加した77,225百万円となり、自己資本比率は48.4%となりました。 ③キャッシュ・フローの状況 当連結会計年度のキャッシュ・フローにつきましては、営業活動により3,888百万円増加し、投資活動により153 百万円増加し、財務活動により1,160百万円減少し、この結果、現金及び現金同等物は3,126百万円の増加となり、 当連結会計年度末残高24,783百万円(前期比14.4%増)となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 営業活動の結果獲得した資金は、3,888百万円(前期は11,776百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上7,650百万円、その他の資産の減少1,082百万円等による資金の増加、売上債権の増加1,806百万円、未成工事受入金の減少2,768百万円、法人税等の支払額1,270百万円等による資金の減少があったことによるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー) 投資活動の結果獲得した資金は、153百万円(前期は876百万円の使用)となりました。これは主に、有形固定資 産の売却による収入1,656百万円等による資金の増加、長期貸付けによる支出1,169百万円等による資金の減少があ ったことによるものです。 (財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は、1,160百万円(前期は6,621百万円の使用)となりました。これは主に、短期借 入金の増加1,500百万円等による資金の増加、配当金の支払額2,613百万円等による資金の減少があったことによる ものです。 ④生産、受注及び売上の実績a.受注実績セグメントの名称 前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)(百万円) 当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)(百万円)土木事業60,00471,739建築事業90,18161,779その他の事業7871,041合計150,973134,560 b.売上実績セグメントの名称 前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)(百万円) 当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)(百万円)土木事業70,79470,314建築事業67,90064,800その他の事業4,6994,704合計143,394139,818 (注)1.当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため、「生産の状況」は記載しておりません。2.当連結会計年度において売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はありません。 なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりであります。建設業における受注工事高及び施工高の状況① 受注工事高、完成工事高、繰越工事高及び施工高第76期(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)工事別期首繰越工事高(百万円)期中受注工事高(百万円)計(百万円)期中完成工事高(百万円)期末繰越工事高期中施工高(百万円)手持工事高(百万円)うち施工高(百万円) % 土木139,53243,222182,75552,095130,6590.571252,151建築70,79462,811133,60646,93486,6720.112046,830計210,327106,034316,36299,030217,3310.383298,982 第77期(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)工事別期首繰越工事高(百万円)期中受注工事高(百万円)計(百万円)期中完成工事高(百万円)期末繰越工事高期中施工高(百万円)手持工事高(百万円)うち施工高(百万円) % 土木130,65951,852182,51253,077129,4340.784353,208建築86,67241,618128,29049,86078,4300.214549,886計217,33193,470310,802102,938207,8640.5989103,094 (注)1.前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、期中受注工事高にその増減額を含めております。したがって、期中完成工事高にもかかる増減額が含まれております。2.期末繰越工事高の施工高は、支出金により手持工事高の施工高を推定したものであります。3.期中施工高は(期中完成工事高+期末繰越施工高-期首繰越施工高)に一致します。4.提出会社の不動産事業の売上高は、建築の「期中完成工事高」に含めて記載しており、それぞれ第76期は423百万円、第77期は404百万円が含まれております。5.土木工事及び建築工事の期中受注工事高のうち海外工事の割合は76期におきましてはそれぞれ25.7%、-%、第77期におきましてはそれぞれ18.7%、-%であります。6.期中受注工事高のうち海外工事の請負金額10億円以上の主なものは、次のとおりであります。第76期工信工程股份有限公司環狀線北環段Y19(不含)-Y20(含)土建及水電環控CF680A区段標工程)工事-シールドトンネル及び連絡通路など関連工事第77期マダガスカル共和国 トアマシナ自治港(SPAT)トアマシナ港拡張計画 パッケージ2 桃園市政府航空城工程處桃園航空城計畫區段徴收工程A1分標統包工程 臺北市政府捷運工程局第一區工程處環狀線北環段Y19(不含)-Y20(含)土建及水電環控區段標工程,案號:CF680A ② 受注工事高の受注方法別比率 工事の受注方法は、特命と競争に大別されます。期別区分特命(%)競争(%)計(%)第76期(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)土木工事30.369.7100.0建築工事10.189.9100.0第77期(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)土木工事6.593.5100.0建築工事50.549.5100.0 (注) 百分比は請負金額比であります。 ③ 完成工事高期別区分国内海外計(B)(百万円)官公庁(百万円)民間(百万円)(A)(百万円)(A)/(B)(%)第76期(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)土木工事36,8754,53810,68220.552,095建築工事5,25341,680--46,934計42,12946,21810,68210.899,030第77期(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)土木工事37,6204,82810,62820.053,077建築工事3,80146,059--49,860計41,42250,88710,62810.3102,938 (注)1.海外工事の地域別割合は、次のとおりであります。地域第76期(%)第77期(%)東アジア76.872.6アフリカ23.227.4計100.0100.02.完成工事のうち主なものは次のとおりであります。第76期 請負金額10億円以上の主なもの大阪広域水道企業団 大庭浄水場調整池及び配水ポンプ棟更新工事日本下水道事業団 東日本本部 石巻市赤堀調整池復興建設工事その2東京都財務局 善福寺川整備工事(その205)野田特定目的会社 (仮称)野田物流施設計画新築工事㈱エスコン・中電不動産㈱ (仮称)吹田市藤白台5丁目(マンションA棟)新築工事兵庫県 兵庫県立総合衛生学院建築工事第77期 請負金額10億円以上の主なもの中日本高速道路㈱名古屋支社 伊勢湾岸自動車道 飛島高架橋他1橋耐震補強工事兵庫県 阪神南県民センター 大規模河 第1001-0-001号 (二)東川水系津門川 地下貯留管 他整備工事大阪市 豊崎~茶屋町幹線下水管渠築造工事(その1)オリックス不動産㈱ (仮称)三郷Ⅰロジスティクスセンター新築工事㈱エスコン・中電不動産㈱ (仮称)吹田市藤白台5丁目(マンションB棟)新築工事防衛省 熊本防衛支局 北熊本(4)整備工場新設等建築工事3.完成工事高総額に対する割合が100分10以上の相手先はありません。4.提出会社の不動産事業の売上高は、建築工事の「国内」の「民間」に含めて記載しており、それぞれ第76期は423百万円、第77期は404百万円が含まれています。 ④ 手持工事高(2026年3月31日現在)区分国内海外計(B)(百万円)官公庁(百万円)民間(百万円)(A)(百万円)(A)/(B)(%)土木工事75,66228,33025,44119.7129,434建築工事10,59767,832--78,430計86,26096,16325,44112.2207,864 (注)手持工事のうち請負金額10億円以上の主なものは、次のとおりであります。桃園市政府航空城工程處桃園航空城計畫區段徴收工程A1分標統包工程2027年3月完成予定東日本高速道路㈱東京外かく環状道路大泉中工事2028年3月完成予定大阪府河内長野市西之山配水場更新工事2030年3月完成予定㈱タカラレーベン・野村不動産㈱・三信住建㈱・関電不動産開発㈱(仮称)仙台榴岡5丁目新築工事2027年9月完成予定三菱地所レジデンス㈱福岡市中央区舞鶴1丁目計画新築工事2029年12月完成予定須恵町外二ヶ町清掃施設組合次期ごみ処理施設整備・運営事業 建設工事2028年3月完成予定 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容当連結会計年度の財政状態及び経営成績について、2025年度の計画に対する達成状況は以下のとおりであります。指標2025年度(計画)2025年度(実績)2025年度(計画比)受注高133,200百万円134,560百万円1,360百万円増(1.0%増)売上高140,000百万円139,818百万円181百万円減(0.1%減)営業利益率3.7%4.9%1.2ポイント増ROE(自己資本利益率)-6.2%-受注高につきましては、土木事業においてニューマチックケーソン工事を複数受注したことにより、対計画を上回る結果となりました。建築事業におきましては、施工体制を確保した選別受注を徹底したことや受注時期が来期以降となったことにより、対計画を下回る結果となりました。また、中期経営計画の重点項目である土木事業における「維持修繕事業」では、配水場更新工事の新規受注や前年度までに受注した橋脚の耐震補強工事の設計変更等を受注しております。建築事業における「産業関連事業」においては、廃棄物処理施設を受注しております。売上高につきましては、土木事業において、大型工事の進捗が計画に比べ進んだことにより、対前年、対計画を上回る結果となりました。建築事業におきましては、施工体制を確保した工事の受注と工事管理体制の強化を実現したことにより、概ね計画通りの結果となりました。営業利益率は、橋脚の耐震補強などの維持修繕工事における利益の向上や海外工事における為替変動による利益の向上により、対計画を上回る結果となりました。中期経営計画では、「人的資本経営の強化」「事業構造の変革」を基本方針とし、事業の拡大は追わず利益重視の選別受注の徹底、グループシナジーを創出し2027年度までに売上高1,600億円、営業利益67億円、ROE7.0%程度の達成を目指しております。当連結会計年度における売上高は139,818百万円(計画比0.1%減)、営業利益率は4.9%(計画比1.2ポイント増加)、ROEは6.2%(前連結会計年度は5.3%)であり、自己資本の充実と安定配当の維持、及び手元資金の有効活用をして、中期経営計画(2023-27年度)(アジャスト版)の目標を達成すべくグループ全体で取り組みます。②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資本金の流動性に係る情報 当連結会計年度のキャッシュ・フローにつきましては、営業活動により3,888百万円増加し、投資活動により153百万円増加し、財務活動により1,160百万円減少し、この結果、現金及び現金同等物は3,126百万円の増加となり、当連結会計年度末残高は24,783万円(前期比14.4%増)となりました。 当社グループの財務戦略については、建設事業が主力事業であることから、工事代金の回収及び借入金を主体に資金を調達しております。また、中期経営計画では戦略投資として借入金及び資産の売却を原資とした事業領域拡大関連に80億円、手元資金を原資として経営基盤強化関連に37億円、株主還元として配当性向引き上げに90億円、総額207億円の投資を実施する計画としております。今後も「財務体質の更なる強化」を図る方針であります。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。特に、一定の期間にわたり収益を認識する方法の適用及び工事損失引当金の計上については工事原価総額に重要な会計上の見積りが必要となります。当該見積り及び仮定の不確実性の内容がその変動により経営成績等に生じる影響などは、「第5経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しています。一定の期間にわたり収益を認識する方法の適用及び工事損失引当金の計上において考慮される工事原価総額の見積りは以下のような高い不確実性を伴います。・工事契約の完了に必要となる全ての施工内容が特定され、必要と判断された見積工事原価が工事原価総額の見積りに含まれているか否かの判断・工事の進行途上における当事者間の新たな合意による工事契約の変更、工事着手後の工事の状況の変化による作業内容の変更及び直近の工事原価総額の見積りの見直し時に顕在化していなかった事象の発生等が、適時に合理的に工事原価総額の見積りに反映されているかの判断

事業リスク

  • 建設需要の変動リスク
    公共工事費の削減や景気後退などにより、建設需要が大幅に縮小した場合、大豊建設グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。特に、公共工事への依存度が高い場合、政策変更が直接的なリスクとなります。
  • コスト高騰と競争激化
    労務費や資材費の高騰は建設コストを増加させ、利益を圧迫する可能性があります。また、公共工事における低入札競争の激化は、受注単価の低下を招き、完成工事総利益の減少につながる恐れがあります。
  • 海外事業と信用リスク
    海外工事では為替変動による損失や、想定外のカントリーリスク(政情不安、法規制変更など)が発生する可能性があります。また、取引先の業績悪化による工事代金の未回収や工事遅延も、グループの業績に影響を与える信用リスクとなります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,590 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 1.建設業を取り巻く環境の変化によるリスク(1) 事業環境の変化 公共工事費の大幅な削減、国内外の景気後退等による建設需要の大幅な縮小等、建設業に係る著しい環境変化が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。(2) 公共工事低入札に伴う完成工事総利益の減少 今後も公共工事の入札における他社との競合が継続して激化し、低入札が繰り返されることになれば、事業利益の大きな割合を占める官庁工事総利益に影響を及ぼす可能性があります。(3) 労務費・資機材費の高騰 労務費及び主要な資材費が上昇することによる建設コストの増加により利益が減少する可能性があります。(4) 取引先等の信用リスク 取引先の業績等の悪化により工事代金の未回収や工事の遅延等が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。取引先等の信用リスクの対応として、情報収集、与信管理及び債権保全に努めております。(5) 海外工事に伴う為替差損の発生、想定外のカントリーリスクの発生海外工事に関し、為替の変動による損失が発生する可能性があります。また、事前の想定を超えるカントリーリスクの発生による損失が発生する可能性があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。海外工事に伴う為替差損の発生、想定外のカントリーリスクの対応として、進出国の適度な分散によりリスクを軽減しております。 2.人材確保についてのリスク公共事業批判の風潮や建設業という業種に対するイメージから優秀な人材の確保が困難になる恐れがあります。人材確保についてのリスクの対応として、建設技術者・技能労働者不足が深刻化しないように、社員の能力開発、教育・育成及び技術伝承に力を入れ、待遇改善策としては作業所の4週8休の実施及び時間外労働の削減などの「働き方改革」を推進し、労働環境の改善による人材確保に努めております。 3.法規制等に関するリスク工事施工に伴い、第三者事故や労働災害を発生させた場合等、建設業法、労働安全衛生法上の罰則及び工事発注機関からの指名停止措置などが重複して行われ、工事受注機会を逃す可能性があります。 4.契約不適合責任の発生によるリスク 完成マンション戸数の増大、及び住宅の品質確保の促進等に関する法律による契約不適合責任期間の長期化等により、補修費用が増加する可能性があります。 5.訴訟等のリスク 現在係争中や訴訟中の案件において、当社グループの主張に対する判断が予測と異なる結果となった場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 6.自然災害等のリスク地震、津波、風水被害等の自然災害や感染症の大流行が発生した場合には、従業員や保有資産に損害を受け、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、重大な事故が発生した場合にも同様に影響を及ぼす可能性があります。 7.資産保有によるリスク当社グループは、事業用及び賃貸用不動産としての不動産並びに有価証券等を所有しておりますが、時価の変動等により減損処理の必要性が生じた場合は、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があります。 8.投資開発事業のリスク不動産市場の急激な縮小や競争環境の激化など、投資開発分野の事業環境に著しい変化が発生した場合には、事業計画の変更等による採算性の悪化など、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。

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