1909

日本ドライケミカル(1909)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

機械 機械

事業の概要

  • 総合防災ソリューション: 日本ドライケミカルは、各種防災設備の設計、施工、保守点検、消火器や消防自動車、自動火災報知設備の製造・販売、防災用品の仕入れ・販売まで、防災に関する幅広い事業を展開しています。1955年の設立以来、粉末消火剤を用いた消火器・消火設備の開発・販売を皮切りに、商業ビル、プラント、工場、船舶など多様な施設に製品とサービスを提供し、人々の安心と安全を支える総合防災企業として事業を拡大してきました。
  • 法規制と安定需要: 同社グループの事業は、消防法をはじめとする厳格な法律や関連法規制に則って行われています。製品は日本消防検定協会などの公的機関から型式を取得し、製造ごとに個別検査が義務付けられています。また、防災設備の設置場所では消防検査への合格も必須です。これらの法規制と製品の耐用年数による安定的な買い替え需要が、特にメンテナンス事業や商品事業において、景気変動の影響を受けにくい安定した収益基盤を形成しています。
  • 自社ブランドと生産体制: 消火器、消火設備、自動火災報知設備などのほとんどを自社ブランドで展開し、大型消火薬剤タンク、各種消火器、消防自動車、自動火災報知設備の受信機などを自社工場(千葉工場、福島工場)で生産しています。これにより、製品の品質管理を徹底し、顧客ニーズに合わせた柔軟な製品開発・供給体制を構築しています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 防災設備事業: 建築物、プラント、船舶向けの各種防災設備の設計・施工、および各種消防自動車の製造・販売を行う事業です。一般建築物のスプリンクラー設備やガス系消火設備、プラントの泡消火設備や粉末消火設備、船舶の二酸化炭素消火設備や粉末消火設備など、多岐にわたる設備を提供しています。特に、高層建築物や危険物施設、船舶といった専門性の高い分野でのエンジニアリング力と施工実績が強みで、同社グループの売上高の大部分を占める主要な稼ぎ頭です。
  • メンテナンス事業: 納入した防災設備だけでなく、既存のあらゆる防災設備の保守点検業務、およびそれに伴う修繕・改修工事を提供する事業です。消防関係法令により定期的な点検が義務付けられているため、安定した需要が見込まれます。点検で発見された不具合の修理や部品交換、老朽化した設備の大規模改修提案まで、建物の維持管理に必要な一連のサービスを提供しており、安定的な収益源となっています。
  • 商品事業: 各種消火器の製造・販売、防災用品の仕入れ・販売、および小型防災設備の工事を行う事業です。日本で初めてアルミ製容器をABC粉末消火器に採用するなど、環境に配慮した製品開発にも力を入れています。消火器のほか、自動火災報知設備機器、避難器具、消防ホース、防災グッズ、非常用食料なども取り扱っており、主に販売代理店を通じて提供されています。この事業も、法規制に基づく安定的な買い替え需要に支えられています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|3,235 文字
3【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(日本ドライケミカル株式会社)及び関係会社7社により構成されており、各種防災設備の設計・施工・保守点検、消火器及び消火設備、消防自動車、自動火災報知設備の製造・販売、防災用品の仕入・販売等の防災事業を行っております。当社グループは1955年4月の当社設立以来、粉末消火剤を用いた消火器及び消火設備の開発、販売を始めとして、商業ビル等の一般建築物、複合用途の建築物、危険物施設のあるプラント、工場、船舶等に各種消火器及び消火設備等を納入し、さらにこれらの設備の保守点検等のサービスも合わせた、人々に安心と安全を提供する総合防災企業として事業を行ってまいりました。当社グループが行っている防災に関するすべての事業は、設計、製造、施工、検査、保守点検に至るまで消防法をはじめとする法律及び関連する法規制に従って行われております。そのため、製品に対しては日本消防検定協会等の公的な第三者機関から製品型式を取得し、製造毎の個別検査を受け合格することが義務付けられております。また、防災設備の設置場所における消防検査に合格することも義務付けられております。当社グループは、消火器、消火設備、自動火災報知設備等のほとんどを自社ブランドで取り扱っており、大型の消火薬剤タンク等の消火設備、各種消火器及び消防自動車、自動火災報知設備の受信機等を自社工場で生産しております。なお、当社グループは、各種防災設備の設計・施工・保守点検、消火器及び消火設備、消防自動車、自動火災報知設備の製造・販売、防災用品の仕入・販売等の防災事業を行っており単一セグメントであるため、事業の内容について営業種目別に記載しております。当社グループでは、取り扱う製品、商品及びサービスの商流に合わせて、防災設備事業、メンテナンス事業、商品事業の3つの営業種目に区分し、顧客層に応じた販売部門を組織しております。 (1) 防災設備事業 防災設備事業では、建築防災設備、プラント防災設備、船舶防災設備における各種防災設備の設計・施工、各種消防自動車の製造・販売を行っております。 当社は、各種防災設備の設計・施工をするほか、千葉工場において各種防災設備の容器を製造し、福島工場において各種自動火災報知設備の受信機等を製造しております。① 建築防災設備 一般建築物の防災設備は、消防法によりその設置が義務付けられており、かつ設置基準が詳細に定められておりますが、その中で当社は一般建築物の高層化・高度化・短工期化に対応する施工管理能力の強化、自社開発のコスト管理システムによる厳正な原価管理、施工実績や設置基準に効率的に適合させるための知見を活用した設計の見直し提案等を行っており、これらの施工管理能力・提案能力等により再開発物件や大型物件を受注し施工しております。 一般建築物の主な防災設備は以下のとおりであります。・ 事務所、会議室、廊下にはスプリンクラー設備・ 電気・機械室にはガス系消火設備・ 地下駐車場には泡消火設備(寒冷地は凍結事故を考慮して粉末消火設備も多い)・ 立体駐車場にはガス系消火設備・ 全体的には消火栓設備、消火器、自動火災報知設備② プラント防災設備 当社の施工納入するプラント防災設備は、主として危険物施設である火力発電プラント、石油プラント、石油化学プラント及びそれらに関わる工場、倉庫、移送施設(桟橋等)等に設置するものであり、個々に顧客の要望、過去の実績、消防の要求等を考慮して設備仕様が決定されます。 危険物とは主として石油類でありますが、平面的な火災には泡消火設備、立体的な火災には粉末消火設備、水噴霧消火設備、密閉された施設にはガス消火設備等それらの形に最も適した防災設備を設置することが重要です。 その他には原子力発電プラント、最近ではバイオエタノールプラントにも対応しております。③ 船舶防災設備 船舶用防災設備は、その船自体のエンジン室火災等に対応して設置するものと、別の船の火災を消火するための設備である他船消火設備があります。 船舶用防災設備は船舶安全法、海上人命安全条約、船級協会等の規定により義務付けられております。また、警戒船として稼動しているタグボート等に搭載される他船消火設備は、海上保安庁告示第29号第2条に記載された設備の設置を義務付けられております。 船舶用防災設備は主として機関室及び貨物艙の消火設備として二酸化炭素消火設備、ガス運搬船の甲板部の消火設備として粉末消火設備があります。二酸化炭素消火設備・粉末消火設備は当社の主力製品であります。 また、タグボートや消防船のように他船舶の火災の消火活動に従事する船舶には泡水消火設備、粉末消火設備が設置されます。 船舶用自動火災報知設備は、普通型の火災探知機に加え防爆型、赤外線式炎探知機などがあり、タンカーや客船など用途に応じた船舶用防災システムを構築しております。④ 車輌 各種消防自動車の製造・販売を行っております。 当社は千葉工場及び協力会社において、購入したトラックシャシーに、顧客の要求する仕様に合わせた各種装置の艤装を行い、消防自動車として納入しております。当該装置には、自社開発の無給油式グランドパッキンを採用してメンテナンス性を向上した消防ポンプ、従来付属していた補器類を不要にすること等でメンテナンス性を向上した無給油式真空ポンプ、電子スロットル装置、化学消防自動車用の自動混合装置等があります。また、消防自動車に積載する動力消防ポンプや電動ホースカー等の製造・仕入・販売を行っております。 主要な顧客は、地方自治体であり、購入する消防自動車の多くが古い車輌の交換需要によるものであります。 (2) メンテナンス事業 メンテナンス事業では、各種防災設備の保守点検業務及びそこから派生する修繕及び改修工事を行っております。メンテナンス事業は、当社及び子会社の北海道ドライケミカル株式会社が行っております。 防災設備の点検は消防関係法令に規定されており、定期的な点検、維持管理が建物所有者等に義務付けられております。メンテナンス事業は当社防災設備事業で納入した各種防災設備のみならず、あらゆる既存防災設備の点検を行っております。また、点検で発見された不具合箇所の修理、改修工事、部品・機器の交換も行っており、更には老朽化した設備のリニューアル提案による大規模改修工事に至るまで建物の維持管理の為の一連のサービスを提供しております。 (3) 商品事業 商品事業では、各種消火器の製造・販売、各種防災用品の仕入・販売、各種防災設備の小型工事を行っております。各種消火器及び各種防災用品の販売、各種防災設備の小型工事案件につきましては、主に販売代理店を介して行っております。商品事業は、当社及び子会社の北海道ドライケミカル株式会社が行っております。 当社は1955年4月に、粉末消火器の製造、販売を目的に設立され、以降各種消火設備等の開発、製造、施工、販売と事業を広げてまいりました。 当社グループは、日本で初めてアルミ製容器を、市場で最も流通しているABC粉末消火器10型をはじめとした多くの製品に採用してまいりました。このアルミ製容器を用いた消火器は、軽くて耐食性に優れ、リサイクル性が高く環境にやさしいという利点があります。 また、当社千葉工場で生産している各種消火器及び消火薬剤が販売の主体でありますが、火災を事前に発見する各種自動火災報知設備機器、その他防災用品である避難器具、消防ホース等の消火設備用機器、更に非常時に必要となる防災グッズ、非常用食料、消耗品としての誘導灯、受信機、制御盤等の非常用バッテリー等も売上の多くを占めております。 なお、当社グループの事業系統図は以下のとおりとなっております。 [事業系統図]

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
消防法等の法規制により設置が義務付けられ、製品型式取得や個別検査が義務付けられているため
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
消防法をはじめとする法律及び関連する法規制に従う必要があり、日本消防検定協会等の公的第三者機関から製品型式取得が義務付けられている
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:防災設備事業への依存 / 景気変動リスク / 四半期業績の偏重
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

特許やブランド力に関する情報は限定的。特定の技術やノウハウが競争優位性の源泉となっている可能性はあるが、定量的な評価は難しい。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

顧客は特殊な装置やシステムを導入している場合、他社への切り替えにはコストや手間がかかる可能性がある。しかし、切り替え障壁が非常に高いとは言えない。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ネットワーク効果が働く事業モデルではない。顧客基盤の拡大が直接的な競争優位性につながる要素は少ない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

規模の経済や独自の製造プロセスによるコスト優位性は明確ではない。価格競争力よりも、製品の品質や信頼性が重視されている可能性。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

売上高は500億円台で安定しているが、業界内での圧倒的なシェアや規模の経済による優位性は限定的。特定分野での一定の規模は確保している。

  • 法規制に基づく事業基盤: 日本の消防法をはじめとする厳格な法規制が、防災設備市場への新規参入障壁となり、同社グループの安定した事業基盤を形成しています。製品の型式取得や個別検査、設置後の消防検査といった義務は、高い技術力と信頼性を持つ企業に有利に働き、同社が長年培ってきた実績とノウハウが競争優位性となっています。
  • 総合的なエンジニアリング力: 各種防災設備の設計から施工、保守点検までを一貫して手掛ける総合的なエンジニアリング力は、同社グループの大きな強みです。特に、高層化・高度化する一般建築物や、危険物施設であるプラント、船舶など、多様な環境に対応する専門的な知見と施工管理能力は、再開発物件や大型物件の受注に貢献しています。
  • 自社開発・生産体制と技術力: 消火器、消火設備、自動火災報知設備などの主要製品を自社ブランドで開発・生産している点が強みです。特に、アルミ製容器を採用した軽量で耐食性に優れた消火器や、メンテナンス性を向上させた消防ポンプなど、独自の技術開発力は製品の差別化につながっています。これにより、品質管理の徹底と顧客ニーズへの迅速な対応が可能となっています。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

  • パーパスに基づく企業価値向上: 「創ろう ゆたかで安心な未来を テクノロジーで」をパーパス(企業の存在意義)とし、安心・安全のプロフェッショナルとして社会に貢献することを目指しています。テクノロジーを活用した新しい発想で防災を科学し、エンジニアリング力で未来を創造するとともに、自律型人材の育成にも注力しています。これにより、すべてのステークホルダーに対する社会的責任を果たし、持続的な企業価値の向上を目指しています。
  • 中長期経営計画「変革と成長2030」: 2026年3月期から2030年3月期までの5年間を「変革と成長」のステージと位置付け、中期経営計画を推進しています。この計画では、持続的な成長のための経営基盤強化と、高付加価値・成長領域への事業拡大を重点方針としています。具体的には、人材・組織の強化、IT/DX推進、研究開発の強化、製造・開発拠点の整備拡充に取り組むことで、事業利益80億円、EBITDAマージン12%以上、ROE12%以上の維持を目標としています。
  • 高付加価値・成長領域への拡大: 防災設備事業では、データセンターや半導体関連、大規模再開発案件の受注推進とエンジニアリング力の強化に注力し、プラント事業領域では新規発電所や水素・アンモニアプラント、既設プラントの改良工事などを拡大します。メンテナンス事業では、事業基盤の再編成とグループ連携強化により、特殊物件のメンテナンス契約獲得を目指します。商品事業では、火災予防に特化した自社開発製品の拡販と、代理店ネットワークを活用した小型工事案件の受注拡大を図ります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営の基本方針 当社グループは、企業理念として「創ろう ゆたかで安心な未来を テクノロジーで」をパーパスとし、次のミッションを掲げております。安心・安全消火・防災のプロフェッショナルとして、ステークホルダーの皆様とともに社会に安心と安全を提供し続けていきますテクノロジー社会の変化に適応した新しい発想とテクノロジーで消火・防災を科学し、防災の未来をエンジニアリング力で創っていきます人財育成ゆたかで安心な未来の実現に向けて、次世代の消火・防災へつなぐ自律型人財の育成に情熱を持って取り組んでいきます 当社グループは、お客様、株主・投資家、お取引先・事業パートナー、地域社会、従業員などすべてのステークホルダーに対する社会的責任を果たし、持続的な企業価値の向上に努めてまいります。 (2)目標とする経営指標 当社グループは、持続的な成長を実現するための経営基盤の強化および高付加価値・成長領域への事業拡大を 中期経営方針としており、事業利益の拡大、EBITDAマージンの向上およびROEの高水準維持を中長期的な目標として定めております。 (3)中長期的な会社の経営戦略 当社グループは、1955年4月の会社設立以来、粉末消火設備をはじめとして各種防災設備の設計・施工・メンテナンス、消火器を主力商品とする防災機器の製造・販売を主たる目的として事業を行ってまいりました。その後、消防自動車の製造及び販売、各種自動火災報知設備の設計・施工、火災報知関連機器の製造・販売等の事業を加えて、防災事業の領域を広げてまいりました。 現代社会において、各種のインテリジェントビル、商業ビル、高層マンション等さまざまな都市構造物、発電所、工場等のプラント施設、各種の公共施設、福祉施設、更には一般家庭等における防災や安全に対するニーズはますます高まっており、その内容は高度化、多機能化、多様化が求められております。それら市場の要請の変化、動向に対して、当社グループとしてソフト、ハード両面から適時、適切に対応していくために、設計・施工の総合力を強化し、エンジニアリング力を高めていくとともに、環境への対応を最優先に、環境にやさしい新製品、新防災システムの開発にも取り組んでいく方針でおります。 このような状況のもと、当社グループは中長期的な会社の経営戦略として「NDCビジョン2035」を掲げ、その中でも2026年3月期から2030年3月期までの5年間を、当社グループの変革を実現するステージと位置付け、中期経営計画『変革と成長2030』(以下、「本計画」といいます。)を推進しております。 本計画では、持続的な成長を実現するための経営基盤の強化および高付加価値・成長領域への事業拡大を中期経営方針とし、各施策に取り組んでおります。 <経営基盤の強化>・人財・組織 職種と専門性から目指すべき人財ポートフォリオを明確にし、その実現に向けて人的資本投資を進めてまいります。・IT/DXの推進 案件/物件統合管理システムの導入による、情報一元化および生産性の向上、業務効率の改善を図り、更なる成長を目指します。・研究開発の推進 環境対応等の社会的要請および法令に対応した製品・システムの開発を引き続き実施し、消火防災のコア技術であるセンシングと消火を融合し、新たなソリューションを開発してまいります。 ・製造・開発拠点の整備拡充 開発研究拠点である技術開発第1研究所(千葉)、技術開発第2研究所(福島)の整備拡充により研究開発環境の充実を図り、先進的かつオリジナリティのある製品やシステムの開発スピードを向上してまいります。 福島工場および千葉工場では場内レイアウトを見直すことで生産高および生産性の向上を図り、新たに開発する製品の生産設備導入を計画してまいります。 <高付加価値・成長領域への事業拡大>・防災設備事業 建築防災のコア市場におけるトップポジションの確立を目指し、データセンター、半導体関連案件に加え、都市部を中心とした大規模再開発案件等の受注推進およびエンジニアリング力の更なる強化に注力します。 プラント事業領域の拡大により収益基盤の増強を目指し、新規発電所/水素・アンモニアプラント等の新設プラント物件に加えて、既設プラント物件の改良工事や環境配慮型泡消火薬剤関連案件等の受注推進に注力します。・メンテナンス事業 高付加価値であるメンテナンス事業の拡大を目指し、事業基盤の再編成とグループ内における事業部間連携の強化を図り、当社グループ施工物件の点検および既存物件の設備機能維持・向上のための改修工事受注推進と当社に優位性がある特殊物件のメンテナンス契約獲得に注力します。・商品事業 消火器、火災報知関連機器の販売に加え、火災予防の普及促進を目指し、顧客ニーズに沿った自社開発製品を拡販してまいります。また、協力会社のネットワークを拡充し、代理店ネットワークを活かした小型工事案件の受注拡大にも注力します。 本計画の取り組みを通じて、2030年3月期の計画値を次のように設定し、資本コストを意識した経営及び持続的な企業価値の向上を実現してまいります。 ・事業利益 80億円 ・EBITDAマージン 12%以上 ・ROE 12%以上の維持 (4)対処すべき課題 当社グループは、パーパス「創ろう ゆたかで安心な未来を テクノロジーで」のもと、長期ビジョン「NDCビジョン2035」のうち、最初の5か年計画である中期経営計画『変革と成長2030』を推進しております。当該計画のなかで、持続的な成長を実現するための経営基盤の強化および高付加価値・成長領域への事業拡大が最重要と考えており、独自の防災製品・防災システムを開発するための研究開発体制および人材育成の強化、コア・ビジネスであるエンジニアリング力の強化を図ってまいります。とりわけ、火災を未然に防ぐ「火災予防」の分野に注力し、自動消火を目指した製品開発へのイノベーション、イマジネーション力の向上に努め、将来の社会ニーズに合う製品およびサービスを提供してまいります。 それらを実現するために、千葉工場内の技術開発第1研究所では新たな消火設備・システムの開発に加えて、新素材の基礎研究を始め、低環境負荷の消火薬剤や次世代エネルギー向け消火システム等の研究開発に取組んでおります。福島工場内の技術開発第2研究所では、新たな自動火災報知設備・機器の開発に加えて、火災判定アルゴリズムの基礎研究を始め、次世代の火災予兆検知に関するセンシング技術を中心とした研究開発を推進しております。 当社グループは引き続き、社会の変化に適応する新しい発想とテクノロジーで、次世代の防災を創造し、世の中に安心・安全を提供するとともに、環境に配慮した、より良質な社会インフラを構築するという社会的使命を果たすべく、グループ一丸となって取組んでまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1)経営の基本方針 当社グループは、企業理念として「創ろう ゆたかで安心な未来を テクノロジーで」をパーパスとし、次のミッションを掲げております。安心・安全消火・防災のプロフェッショナルとして、ステークホルダーの皆様とともに社会に安心と安全を提供し続けていきますテクノロジー社会の変化に適応した新しい発想とテクノロジーで消火・防災を科学し、防災の未来をエンジニアリング力で創っていきます人財育成ゆたかで安心な未来の実現に向けて、次世代の消火・防災へつなぐ自律型人財の育成に情熱を持って取り組んでいきます 当社グループは、お客様、株主・投資家、お取引先・事業パートナー、地域社会、従業員などすべてのステークホルダーに対する社会的責任を果たし、持続的な企業価値の向上に努めてまいります。 (2)目標とする経営指標 当社グループは、持続的な成長を実現するための経営基盤の強化および高付加価値・成長領域への事業拡大を 中期経営方針としており、事業利益の拡大、EBITDAマージンの向上およびROEの高水準維持を中長期的な目標として定めております。 (3)中長期的な会社の経営戦略 当社グループは、1955年4月の会社設立以来、粉末消火設備をはじめとして各種防災設備の設計・施工・メンテナンス、消火器を主力商品とする防災機器の製造・販売を主たる目的として事業を行ってまいりました。その後、消防自動車の製造及び販売、各種自動火災報知設備の設計・施工、火災報知関連機器の製造・販売等の事業を加えて、防災事業の領域を広げてまいりました。 現代社会において、各種のインテリジェントビル、商業ビル、高層マンション等さまざまな都市構造物、発電所、工場等のプラント施設、各種の公共施設、福祉施設、更には一般家庭等における防災や安全に対するニーズはますます高まっており、その内容は高度化、多機能化、多様化が求められております。それら市場の要請の変化、動向に対して、当社グループとしてソフト、ハード両面から適時、適切に対応していくために、設計・施工の総合力を強化し、エンジニアリング力を高めていくとともに、環境への対応を最優先に、環境にやさしい新製品、新防災システムの開発にも取り組んでいく方針でおります。 このような状況のもと、当社グループは中長期的な会社の経営戦略として「NDCビジョン2035」を掲げ、その中でも2026年3月期から2030年3月期までの5年間を、当社グループの変革を実現するステージと位置付け、中期経営計画『変革と成長2030』(以下、「本計画」といいます。)を推進しております。 本計画では、持続的な成長を実現するための経営基盤の強化および高付加価値・成長領域への事業拡大を中期経営方針とし、各施策に取り組んでおります。 <経営基盤の強化>・人財・組織 職種と専門性から目指すべき人財ポートフォリオを明確にし、その実現に向けて人的資本投資を進めてまいります。・IT/DXの推進 案件/物件統合管理システムの導入による、情報一元化および生産性の向上、業務効率の改善を図り、更なる成長を目指します。・研究開発の推進 環境対応等の社会的要請および法令に対応した製品・システムの開発を引き続き実施し、消火防災のコア技術であるセンシングと消火を融合し、新たなソリューションを開発してまいります。 ・製造・開発拠点の整備拡充 開発研究拠点である技術開発第1研究所(千葉)、技術開発第2研究所(福島)の整備拡充により研究開発環境の充実を図り、先進的かつオリジナリティのある製品やシステムの開発スピードを向上してまいります。 福島工場および千葉工場では場内レイアウトを見直すことで生産高および生産性の向上を図り、新たに開発する製品の生産設備導入を計画してまいります。 <高付加価値・成長領域への事業拡大>・防災設備事業 建築防災のコア市場におけるトップポジションの確立を目指し、データセンター、半導体関連案件に加え、都市部を中心とした大規模再開発案件等の受注推進およびエンジニアリング力の更なる強化に注力します。 プラント事業領域の拡大により収益基盤の増強を目指し、新規発電所/水素・アンモニアプラント等の新設プラント物件に加えて、既設プラント物件の改良工事や環境配慮型泡消火薬剤関連案件等の受注推進に注力します。・メンテナンス事業 高付加価値であるメンテナンス事業の拡大を目指し、事業基盤の再編成とグループ内における事業部間連携の強化を図り、当社グループ施工物件の点検および既存物件の設備機能維持・向上のための改修工事受注推進と当社に優位性がある特殊物件のメンテナンス契約獲得に注力します。・商品事業 消火器、火災報知関連機器の販売に加え、火災予防の普及促進を目指し、顧客ニーズに沿った自社開発製品を拡販してまいります。また、協力会社のネットワークを拡充し、代理店ネットワークを活かした小型工事案件の受注拡大にも注力します。 本計画の取り組みを通じて、2030年3月期の計画値を次のように設定し、資本コストを意識した経営及び持続的な企業価値の向上を実現してまいります。 ・事業利益 80億円 ・EBITDAマージン 12%以上 ・ROE 12%以上の維持 (4)対処すべき課題 当社グループは、パーパス「創ろう ゆたかで安心な未来を テクノロジーで」のもと、長期ビジョン「NDCビジョン2035」のうち、最初の5か年計画である中期経営計画『変革と成長2030』を推進しております。当該計画のなかで、持続的な成長を実現するための経営基盤の強化および高付加価値・成長領域への事業拡大が最重要と考えており、独自の防災製品・防災システムを開発するための研究開発体制および人材育成の強化、コア・ビジネスであるエンジニアリング力の強化を図ってまいります。とりわけ、火災を未然に防ぐ「火災予防」の分野に注力し、自動消火を目指した製品開発へのイノベーション、イマジネーション力の向上に努め、将来の社会ニーズに合う製品およびサービスを提供してまいります。 それらを実現するために、千葉工場内の技術開発第1研究所では新たな消火設備・システムの開発に加えて、新素材の基礎研究を始め、低環境負荷の消火薬剤や次世代エネルギー向け消火システム等の研究開発に取組んでおります。福島工場内の技術開発第2研究所では、新たな自動火災報知設備・機器の開発に加えて、火災判定アルゴリズムの基礎研究を始め、次世代の火災予兆検知に関するセンシング技術を中心とした研究開発を推進しております。 当社グループは引き続き、社会の変化に適応する新しい発想とテクノロジーで、次世代の防災を創造し、世の中に安心・安全を提供するとともに、環境に配慮した、より良質な社会インフラを構築するという社会的使命を果たすべく、グループ一丸となって取組んでまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 (1)経営成績等の状況当連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善等により、緩やかな景気回復の動きがみられました。一方で、米国の通商政策における動向やウクライナ・中東地域等の不安定な国際情勢の長期化に加え、原材料価格の高止まり、物価上昇の継続等がわが国の景気を下押しする大きな懸念材料となり、先行きは依然として不透明な状況で推移しました。当社グループの属する防災業界におきましても、原材料および資源価格の高騰等による業績への影響が懸念される状況にはありますが、防災・減災を目的とした公共事業や都市部の大規模再開発等による需要拡大への期待感は尚、継続しているように見受けられます。このような経済状況のもと、当社グループは、自動火災報知設備から消火設備、消火器そして消防自動車までを広くカバーする総合防災企業としての立ち位置を更に強化しつつ、製品ラインナップの拡充を図り積極的な営業活動を推進してまいりました。コア・ビジネスのエンジニアリング力を活かした各種防災設備・システムの設計・施工、メンテナンスを通じて、世の中に高度な安心・安全を提供し、より良質な社会インフラを構築するという社会的使命を果たすべく、グループ一丸となって注力しております。このような状況のもと、当社グループの当連結会計年度の売上高は60,518百万円(前年同期比4,791百万円増加)となりました。利益につきましては、営業利益7,985百万円(同1,857百万円増加)、経常利益8,232百万円(同2,415百万円増加)、親会社株主に帰属する当期純利益5,083百万円(同1,125百万円増加)となりました。当社グループは、各種防災設備の設計・施工・保守点検、消火器及び消火設備、消防自動車、自動火災報知設備の製造・販売、防災関連用品の仕入・販売等、幅広く防災にかかわる事業を行っており、単一セグメントであるため、業績については営業種目別に記載しております。営業種目別の業績は、次のとおりであります。 ① 防災設備事業当連結会計年度は、大型案件の工事進捗が進んだこと等により、売上高は36,797百万円(前年同期比3,370百万円増加)となりました。売上総利益につきましては、採算性の良い工事案件を受注出来ていること等により、10,486百万円(同1,695百万円増加)となりました。② メンテナンス事業当連結会計年度は、改修・補修工事案件の進捗等により、売上高は10,105百万円(同55百万円減少)となりました。売上総利益につきましては、4,143百万円(同293百万円増加)となりました。③ 商品事業当連結会計年度は、機器類の販売および小型工事案件の引き合いが好調だったこと等により、売上高13,616百万円(同1,476百万円増加)となりました。売上総利益につきましては、2,654百万円(同480百万円増加)となりました。 a.生産実績 当連結会計年度の生産実績を営業種目別に示すと、次のとおりであります。営業種目当連結会計年度(自2025年4月1日 至2026年3月31日)金額(千円)前年同期比(%)防災設備事業26,311,197106.8%メンテナンス事業5,961,46594.5%商品事業10,961,914110.0%合 計43,234,577105.7%(注) 金額は、売上原価により算出しております。 b.受注実績 当連結会計年度の受注状況を営業種目別に示すと、次のとおりであります。営業種目当連結会計年度(自2025年4月1日 至2026年3月31日)受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)防災設備事業27,803,97688.7%25,047,41097.0%(注)1.金額は、販売価格によって表示されております。2.メンテナンス事業は受注と販売がほぼ同時期に成立するため、また、商品事業は見込み生産を行っているため、受注状況を記載しておりません。 c.販売実績 当連結会計年度の販売実績を営業種目別に示すと、次のとおりであります。営業種目当連結会計年度(自2025年4月1日 至2026年3月31日)金額(千円)前年同期比(%)防災設備事業36,797,342110.1%メンテナンス事業10,105,09199.5%商品事業13,616,329112.2%合 計60,518,763108.6%(注) 金額は、販売価格によって表示されております。 (2)財政状態 当連結会計年度末の資産合計は、57,023百万円(前連結会計年度末比6,084百万円増加)となりました。 流動資産は、39,420百万円(同4,648百万円増加)となりました。現金及び預金10,656百万円(同1,121百万円増加)、受取手形、売掛金及び契約資産14,915百万円(同1,492百万円増加)、電子記録債権3,557百万円(同461百万円増加)、商品及び製品4,057百万円(同447百万円増加)等であります。 固定資産は、17,603百万円(同1,435百万円増加)となりました。内容は、有形固定資産9,552百万円(同5百万円減少)、無形固定資産431百万円(同153百万円減少)、投資その他の資産7,619百万円(同1,594百万円増加)であります。 負債合計は、20,667百万円(同245百万円増加)となりました。 流動負債は、17,146百万円(同40百万円増加)となりました。主な内容は、支払手形、買掛金及び工事未払金5,179百万円(同229百万円減少)、電子記録債務991百万円(同1,343百万円減少)、未払法人税等2,127百万円(同1,460百万円増加)、賞与引当金1,899百万円(同436百万円増加)等であります。 固定負債は、3,520百万円(同204百万円増加)となりました。主な内容は、社債397百万円(同397百万円増加)、長期借入金1,020百万円(同731百万円減少)、退職給付に係る負債1,584百万円(同504百万円増加)等であります。 純資産合計は、36,356百万円(同5,839百万円増加)となりました。主な内容は、配当金の支払603百万円及び親会社株主に帰属する当期純利益5,083百万円を計上したことによる利益剰余金が26,327百万円(同4,480百万円増加)、非支配株主持分5,297百万円(同414百万円増加)等であります。 これらの結果、当連結会計年度末における自己資本比率は54.5%となりました。 (3)キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、10,596百万円となり、前連結会計年度末から1,094百万円増加しました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。営業活動におけるキャッシュ・フローは、3,416百万円の収入(前連結会計年度は8,942百万円の収入)となりました。主な収入は、税金等調整前当期純利益7,741百万円、減価償却費734百万円等であり、主な支出は、売上債権の増加1,923百万円、仕入債務の減少1,597百万円、法人税等の支払額1,366百万円等であります。投資活動におけるキャッシュ・フローは、696百万円の支出(同1,019百万円の支出)となりました。主な収入は、有形固定資産の売却による収入11百万円等であり、主な支出は、有形固定資産の取得による支出614百万円等であります。財務活動におけるキャッシュ・フローは、1,663百万円の支出(同3,361百万円の支出)となりました。収入は、長期借入れによる収入1,000百万円等であり、主な支出は、長期借入金の返済による支出957百万円、社債の償還による支出額1,432百万円、配当金の支払額603百万円等であります。 (4)資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループの主な資金需要につきまして、営業活動、生産活動及び研究開発活動のために必要な運転資金は、営業活動によるキャッシュ・フローによって獲得した内部資金及び金融機関からの短期借入金でまかなっております。持続的成長の実現に向けた大型の設備投資資金やアライアンスのための必要資金は、主に金融機関からの長期借入金にて調達しております。また、資金の流動性につきましては、運転資金及び一定の戦略的投資に備えられる現金及び現金同等物等の流動性資産を確保しております。 (5)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況、1連結財務諸表等、(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 景気変動と建設需要への依存: 防災設備事業は、設備投資動向、大規模再開発計画、新規供給物件の着工数など、建設需要や設備投資に大きく左右されます。売上高の60.8%(2026年3月期)を占めるこの事業において、経済情勢の変化や建設投資の縮小、資材価格・労務費の急激な上昇が発生した場合、同社グループの業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 四半期業績の偏重: 請負工事の収益認識方法により、工事の進捗状況や完了時期によって特定の四半期に業績が偏重する可能性があります。一部の工事は履行義務の充足度に応じて収益を認識しますが、その他の工事は完了時に収益を認識するため、期末に売上が集中したり、工事の遅延によって翌期にずれ込んだりすることで、四半期ごとの業績が変動するリスクがあります。
  • 特定の生産拠点への集中と外注依存: 主要な生産機能が千葉工場と福島工場の二拠点に集中しているため、自然災害や事故が発生した場合、生産活動の中断やコスト増加により業績に影響が出る可能性があります。また、施工・メンテナンス業務の多くを外注に依存しており、景気変動による工事案件の急増時に十分な外注先を確保できない場合、事業遂行に支障をきたし、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2026 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|4,456 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況及び経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 事業環境について① 景気変動リスクについて当社グループは、各種防災設備の設計・施工・保守点検、消火器及び消防自動車の製造及び販売、防災用品の仕入・販売等の防災事業を行っており、消防法をはじめとした法規制及び製品耐用年数による安定的な買い替えにより、一定の需要が見込まれるため、メンテナンス事業及び商品事業は比較的景気動向の影響を受け難い特徴があると考えておりますが、想定を上回る経済情勢の変化、建設需要・設備投資の縮小、建設資材価格及び労務費等の急激な上昇等が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 防災設備事業への依存について当社グループの売上高のうち、防災設備事業における売上高は全体に占める割合が高く、2026年3月期では60.8%を占めております。防災設備事業においては、設備投資動向、大規模再開発計画、新規供給物件動向、商業施設等の着工数等に左右されるため、建築投資案件の減少、設備投資計画の延期等の変化があった場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは工事ごとに厳正な納期、工期及び原価の管理を行っていると考えておりますが、工程の大幅な変更、施工途中における設計変更や工事の手直し等、売上高の一部が翌連結会計年度にずれ込む場合、又は想定外の追加の費用が発生した場合等には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 四半期業績の偏重について当社グループは、請負工事に関して、履行義務は一定の期間にわたり充足されると判断し、期間がごく短い工事を除き、履行義務の充足に係る進捗度を見積り、当該進捗度に基づき収益を一定の期間にわたり認識しております。また、その他の工事物件について、履行義務は一時点で充足されると判断し、完全に履行義務を充足した時点(工事が完了した時点)で収益を認識しております。このため、工事の進捗状況又は工事完了等のタイミングにより業績が変動することから、特定の時期に業績が偏重する可能性があります。なお、2026年3月期の各四半期の業績は以下のとおりです。 (単位:千円) 第74期連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期通期売上高12,829,01613,773,30216,405,58717,510,85760,518,763売上総利益3,469,3823,970,8464,746,5535,097,40317,284,186営業利益1,448,2451,939,6452,577,4652,020,2767,985,631経常利益1,646,0181,925,4832,756,6041,904,2138,232,320親会社株主に帰属する四半期(当期)純利益1,000,9871,186,5131,917,948978,0945,083,544 ④ 主要な事業活動の前提となる事項について当社グループの主要な事業活動である防災設備事業及びメンテナンス事業は、建設業許可が必要であり、次のとおり建設業許可を取得しております。・ 特定建設業許可(消防施設工事業)・ 特定建設業許可(管工事業)・ 一般建設業許可(機械器具設置工事業)・ 一般建設業許可(電気通信工事業)これらの建設業許可は5年ごとの更新が義務付けられており、本書提出日現在の許可の有効期限は2030年2月であります。これらの建設業許可は、建設業法第8条及び同法第17条に欠格要件が規定されており、当該要件に抵触した場合、許可等の取消し、又は期間を定めてその業務の全部もしくは一部の停止等を命じられる可能性があります。当社グループは、現時点において、許可等の取消し等の事由となる事実はございませんが、当該許可等の取消し等を命じられた場合には、社会的信頼の毀損や契約破棄等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑤ 競合について当社グループの営む各種防災設備の設計・施工・保守点検、消火器及び消防自動車の製造及び販売、防災用品の仕入・販売等の防災事業は、日本国内において同様の事業を営む企業と競合する関係にあります。このため、当社グループは新製品の開発及び販売チャネルの充実等に加え、当社グループに対する顧客からの信頼度が重要であると考えており、これらの向上に努めております。しかしながら、競合他社に対し優位性を維持出来なくなる場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑥ 法的規制について当社グループが提供する、各種防災設備の設計・施工・保守点検、消火器及び消防自動車の製造及び販売、防災用品の仕入・販売等の防災事業では、消防法及びその他関連法令により、防災設備等の設置および保守点検等が義務付けられております。今後、社会情勢等の変化により、法令の改正及び新たな法規制が設けられる可能性があります。この場合において、新たな需要を喚起し業績の向上に寄与する可能性がありますが、その一方で、当社グループの投資計画及び事業計画の大きな変更を余儀なくされ、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑦ 製造物責任について当社グループの消火設備、消火器及び消防自動車等に関する生産品の大部分は、日本消防検定協会による検定品及び日本消防設備安全センター等による認定品を提供しており、また、設置工事等については、消防検査の義務があるものは検査に合格して納入しております。当社グループ内においても徹底した品質管理に努めておりますが、リコールや製造物責任賠償につながる製品の欠陥が発生した場合には、賠償責任保険に加入しているため損害の一部はカバーされるものの、少なくとも社会的信用の失墜は避けられず、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑧ 特定の生産拠点について当社グループの各種防災設備、消火器及び消防自動車等の生産機能は、千葉工場及び福島工場の二拠点に集中しております。当社グループでは、安全及び安定操業の徹底を図り、製造設備の停止及び設備に起因する事故等による潜在的なマイナス要因を最小化するため、安全パトロールを強化し、設備工具の定期的な点検を実施しております。しかしながら、万が一製造設備で発生する事故及び自然災害等により人的及び物的被害が生じた場合には、コストの増加や生産活動の中断等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑨ 外注先との関係について当社グループは、消火設備工事等の施工・メンテナンスにおいて施工管理(品質管理・工程管理・コスト管理・安全管理)業務以外については基本的に外注しております。当社グループでは、自社の選定基準に合致する多数の外注業者と良好な関係を構築しているため十分な外注体制を構築していると考えておりますが、景気変動等にともなう工事案件の急激な増加により外注先を十分に確保できない状況等が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑩ 原材料・部品の調達について当社グループは、原材料・部品の調達について複数の仕入先を確保するようにしておりますが、いくつかの主要な原材料について特定の供給元に偏重しております。このため、特定の原材料供給元の操業が停止すること等により、必要な原材料の調達が出来ない状況が発生した場合は、当該原材料に依存している製品の生産活動に著しい影響を与え、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、国内外の市場経済の動向等により、資材価格が上昇し、原材料調達状況に影響が及んだ場合、その状況を販売価格へ転嫁することが困難な場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ⑪ 人材の確保について当社グループの更なる成長のためには、新製品の開発及び既存製品の製造、工事施工管理、並びに製品等を販売するための有能な人材を確保する必要があります。そのため、当社グループでは社員研修制度等を整備し人材の育成に努めておりますが、人材の確保が出来ない状況又は当社グループがこれまで培ってきた重要な技能・技術の伝承が中断してしまう状況等が顕在化した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (2) その他、経営成績に影響を及ぼす可能性のある事項について① 固定資産の減損について当社グループは、有形固定資産及び合併により生じたのれん等の固定資産を保有しております。当該固定資産のうち、減損の兆候が認められる資産等がある場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することとなります。このため、当該資産等が属する事業の経営環境の著しい変化や収益状況の悪化等により、固定資産の減損損失を計上する必要が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ② 繰延税金資産について当社グループでは、将来減算一時差異等に対して、2026年3月期末において434百万円の繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産は、将来の課税所得に関する予測等に基づき回収可能性を検討し計上しておりますが、実際の課税所得が予測を大幅に下回った場合等には回収可能性の見直しを行い、回収可能額まで繰延税金資産を取崩すことにより、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、上記の繰延税金資産は、将来の課税所得を含め様々な予測・仮定に基づいており、実際の結果はこれらの予測・仮定と異なる可能性があります。なお、実効税率等の税制関連の法令改正がなされた場合、繰延税金資産を取り崩すこと等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 ③ 退職給付債務について当社グループの退職給付費用及び退職給付債務は、数理計算上の割引率及び年金資産の期待運用収益率等の前提条件に基づいて算出しております。しかしながら、運用環境の悪化等により、実際の結果がこれらの前提条件と異なった場合、あるいは前提条件の変更が必要となった場合には、退職給付費用及び退職給付債務が増加し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

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