1942

関電工(1942)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

建設業 建設・資材

事業の概要

  • 設備工事業が主力
    関電工グループは、電気・管工事などの設備工事を主要な事業としています。これは、ビルや工場、インフラ設備などの建設・改修において不可欠な電気設備や空調・給排水設備の設計・施工を行うもので、グループ会社が専門分野ごとに連携して事業を展開しています。
  • 東京電力グループとの関係性
    売上高の約3割を東京電力グループからの電気工事が占めており、安定した収益基盤の一つとなっています。電力インフラの維持・更新は継続的に発生するため、この関係は事業の安定性に寄与していると考えられます。
  • 多角的な事業展開
    設備工事業の他にも、電気機器の販売、自社保有の不動産の賃貸や売買を行う不動産事業、建設機械などのリース事業、そして太陽光や風力、バイオマスによる発電事業も手掛けています。これにより、収益源の多様化を図り、特定の事業環境の変化による影響を緩和しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 設備工事業が収益の柱
    関電工グループの主要な事業セグメントである「設備工事業」は、売上高6,608.02億円、営業利益563.71億円を計上しており、グループ全体の収益の大部分を占める稼ぎ頭です。電気・管工事を中心に、社会インフラや建築物の設備工事を幅広く手掛けています。
  • 多岐にわたる工事内容
    このセグメントには、電気工事、管工事、その他設備工事の施工が含まれます。また、工事警備業務や設計・積算業務もこの事業に含まれており、工事の計画から完成までを一貫してサポートする体制が整っています。
  • 東京電力グループとの連携
    設備工事業においては、東京電力グループからの電気工事の受注が重要な位置を占めています。これは、電力インフラの維持・更新という安定的な需要に基づいたものであり、事業の安定性に大きく貢献しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
ENGINEERING 事業 6,608 564 8.5%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|757 文字
3【事業の内容】当社グループは、当社及び連結子会社30社で構成され、設備工事業、電気機器販売業、不動産事業、リース業及び発電事業を事業内容としている。当社グループの事業に係る位置付け及びセグメント情報との関連は、次のとおりである。(設備工事業)当社、川崎設備工業㈱、㈱関工ファシリティーズ、㈱神奈川ケイテクノ、㈱千葉ケイテクノ、㈱埼玉ケイテクノ、㈱茨城ケイテクノ、㈱栃木ケイテクノ、㈱群馬ケイテクノ、㈱多摩ケイテクノ、㈱静岡ケイテクノ、㈱阪電工、㈱関工パワーテクノ、㈱神奈川パワーテクノ、㈱千葉パワーテクノ、㈱埼玉パワーテクノ、㈱茨城パワーテクノ、㈱栃木パワーテクノ、㈱群馬パワーテクノ、㈱西関東パワーテクノ、㈱静岡パワーテクノ、㈱タワーライン・ソリューション、佐藤建設工業㈱及び㈱ネットセーブは電気・管工事その他設備工事の施工を、東京工事警備㈱は工事警備業務を、㈱ベイテクノは設計・積算業務を、それぞれ行っている。当社は、工事の一部、工事警備業務及び設計・積算業務をこれらの関係会社に発注している。また、当社及び㈱タワーライン・ソリューションは、東京電力グループより電気工事を受注している。 (その他の事業)当社は不動産事業及び発電事業を、関工商事㈱は電気機器販売業を、㈱ケイアセットマネジメントは不動産事業及びリース業を、銚子風力開発㈱、嘉麻太陽光発電㈱及び前橋バイオマス発電㈱は発電事業を、それぞれ営んでいる。当社は、関工商事㈱より工事施工に伴う材料等の一部を購入し、㈱ケイアセットマネジメントより土地・建物を賃借するとともに車両等のリースを受けている。また、当社、銚子風力開発㈱及び前橋バイオマス発電㈱は、東京電力グループに電力を販売している。 以上述べた事項を事業系統図によって示すと、次のとおりである。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
資材費・労務費の価格上昇を請負代金に反映できない場合、業績に影響を及ぼす可能性があるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
建設業法、独占禁止法、労働安全衛生法等の法的規制を受けているため。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:事業環境の変化(建設関連投資・電力設備投資の減少) / 資材費・労務費の価格変動 / 工事施工等のリスク(人身災害、品質不具合、事故)
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 10 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

関電工は、長年の実績と信頼に基づくブランド力は一定程度存在するものの、特許や独占的な技術といった明確な無形資産は限定的。建設業という性質上、技術の模倣も比較的容易。

スイッチングコスト★★★☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

顧客は、過去の施工実績や信頼性、技術力、価格などを総合的に判断して業者を選定する。一度契約すると、仕様変更や業者変更に伴うコストや手間が大きいため、スイッチングコストは比較的高め。

ネットワーク効果★☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

建設業において、特定のプラットフォームやエコシステムを形成するようなネットワーク効果は限定的。協力会社との関係性は重要だが、それが直接的な競争優位に繋がるかは疑問。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

建設業は、資材調達や人件費などのコスト競争が激しい。規模の経済によるコスト削減効果はあるものの、他社との明確なコスト優位性を築くことは難しい。

規模の経済★★★★☆
根拠:強い規模が参入障壁になる

売上高が右肩上がりで成長しており、大規模プロジェクトの受注能力や、資材調達、人材確保において規模の経済が働く。大手ゼネコンとの連携や、地域密着型の事業展開による広範なネットワークも強み。

  • 広範な事業領域とグループ連携
    電気設備工事だけでなく、管工事やその他設備工事、さらには工事警備や設計・積算までグループ内で一貫して対応できる体制を構築しています。これにより、顧客に対して幅広いサービスを提供し、大規模かつ複雑なプロジェクトにも対応できる強みがあります。
  • 東京電力グループとの強固な関係
    長年にわたる東京電力グループとの取引実績があり、売上高の約3割を占める安定的な顧客基盤を築いています。これは、電力インフラという社会基盤を支える重要な役割を担っており、新規参入が難しい分野での競争優位性につながっています。
  • 多様な発電事業への参画
    太陽光、風力、バイオマスといった再生可能エネルギー発電事業にも積極的に参画しています。これは、環境意識の高まりやエネルギー政策の変化に対応するものであり、将来的な収益源の多様化と持続可能な社会への貢献という点で競争優位性を持ちます。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりである。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、経営会議等で合理的な検討を行っている。(1)経営の基本方針株主の皆様、お客様及び地域社会との共存を目指すことが当社存立の意義であるとの考えから、「人間第一」を社是とし、① 人間尊重のもと、企業の社会的責任を遂行し、豊かな人間環境づくりに貢献します。② お客様のニーズを先取りし、技術革新を図り、最高のサービスと設備を提供します。③ 絶えざる自己革新によって、株主の皆様のご期待に応える未来指向型の企業を目指します。を経営理念として掲げております。 (2)経営戦略等2025年度の業績は、民間建設投資が堅調に推移する中、これまで推し進めてきた生産性向上や施工体制の最適化などが収益構造の改善に寄与した結果、中期経営計画の最終年度である2026年度の業績目標を前倒しで達成し、過去最高業績を更新いたしました。今後の事業環境につきましては、中東情勢をはじめとする国際情勢の変化やエネルギー・資材価格の動向など、引き続き留意すべき点が残るものの、国内建設投資は底堅く推移するものと見込んでおります。このような状況を踏まえ当社は、中期経営計画のスローガン「さらにかわる。より豊かな未来をつくる」のもと5つの方向性に則り、事業戦略及び経営基盤強化戦略に掲げる施策の一部見直しと併せて数値目標を上方修正することといたしました。DXを活用した業務・生産プロセス改革、施工要員の拡充及び人材定着とエンゲージメント向上に向けた取り組みを一層強化することで、新たな目標の達成に努めてまいります。 ① 方向性1. 従業員とともに幸せな成長を実現2. 社会インフラ及びお客様設備の維持・構築に貢献3. グリーンイノベーションを推進4. あらゆる手段で生産性・効率性を向上5. ステークホルダーと確固たる信頼関係を構築 ② 数値目標(2026年度)連結売上高7,800億円 ROE16%程度連結営業利益900億円 ROIC14%程度配当性向40%程度 温室効果ガス排出量※2020年度比△32% ※対象:Scope1,2 (3)経営成績① 当期の経営成績当期のわが国経済は、米国の通商政策による影響が一部見られたものの、好調な企業業績や底堅い個人消費などに支えられ引き続き緩やかな景気回復軌道を歩みました。このような情勢下にあって、民間建設投資はサプライチェーンの安定化に向けた工場建設や都心部におけるオフィスビルの新築・更新需要などを背景に高水準で推移いたしました。また、電力設備投資につきましては、送配電設備のレジリエンス維持・向上に資する高経年化対策工事を中心として計画的に実施されました。このため当社グループは、AI・半導体、再生可能エネルギーなど成長ポテンシャルの高い分野への営業活動を積極的に展開するとともに、お客様のエネルギー課題解決に貢献するリニューアル提案に注力いたしました。併せて、バックオフィス機能拡充による業務の分業化や現場情報の一元化による収支・工程管理の徹底を図るなど、受注の獲得と利益の創出に努めました。(連結業績) 完成工事高742,022百万円(前期比 110.4%)営業利益83,140百万円(前期比 142.5%)経常利益84,981百万円(前期比 142.8%)親会社株主に帰属する当期純利益63,516百万円(前期比 149.9%) (個別業績) 新規受注高731,514百万円(前期比 113.0%)完成工事高637,768百万円(前期比 109.4%)営業利益69,692百万円(前期比 142.8%)経常利益71,856百万円(前期比 143.1%)当期純利益56,520百万円(前期比 151.4%) ② 今後の見通し今後の見通しについて申し上げますと、中東情勢の緊迫化による世界経済への影響が懸念されるものの、国内建設投資につきましては、旺盛な半導体・データセンター関連投資が見込まれるとともに、引き続き首都圏を中心に大型再開発も数多く計画されています。また、電力設備投資につきましては、電力需要の増大に対応する送配電網の増強やカーボンニュートラルに資する再生可能エネルギーの導入促進など堅調に推移するものと予想されます。このような情勢を踏まえ、次期の業績予想につきましては、(連結業績) 完成工事高780,000百万円(当期比 105.1%)営業利益90,000百万円(当期比 108.3%)経常利益90,500百万円(当期比 106.5%)親会社株主に帰属する当期純利益65,000百万円(当期比 102.3%) (個別業績) 新規受注高809,000百万円(当期比 110.6%)完成工事高674,000百万円(当期比 105.7%)営業利益76,700百万円(当期比 110.1%)経常利益77,800百万円(当期比 108.3%)当期純利益58,700百万円(当期比 103.9%)を見込んでおります。 (4)対処すべき課題今後の見通しについて申し上げますと、中東情勢の緊迫化による世界経済への影響が懸念されるものの、国内建設投資につきましては、旺盛な半導体・データセンター関連投資が見込まれるとともに、引き続き首都圏を中心に大型再開発も数多く計画されています。また、電力設備投資につきましては、電力需要の増大に対応する送配電網の増強やカーボンニュートラルに資する再生可能エネルギーの導入促進など堅調に推移するものと予想されます。このような状況の中で当社グループは、2026年度を最終年度とする中期経営計画の確実な達成と次のステージに向けた盤石な経営基盤を構築するため、以下の重点経営施策を実践してまいります。まず始めに、本年4月に実施した地域本部・支店の再編を通じてエリア特性や市場動向に応じた柔軟かつ戦略的な営業活動を展開するとともに、グループ会社との協業による空調衛生工事分野の強化や協力会社との強固なパートナーシップ構築による施工力の充実を図り、受注の拡大を目指してまいります。次に、現場作業の省力化に寄与するプレハブ化・ユニット化の拠点・機能の拡充や定型業務のシェアード化に取り組んでまいります。併せて、施工要員の最適な運用を可能にするプラットフォームの整備やAIを活用した設計・積算業務の自動化を図るなどDX推進による業務プロセス改革に注力し、生産性の向上に努めてまいります。更には、建物設備のエネルギー利用状況を見える化する当社開発のシステム「WATTMILL®」を活用し、お客様の脱炭素需要に応えるソリューション事業を展開してまいります。また、当社所有の太陽光発電設備を利用した自己託送の実施、事業所の省エネルギー化や車両の電動化比率向上など、事業活動における環境負荷低減を推し進め、グリーンイノベーション企業の実現を目指してまいります。加えて、従業員エンゲージメントをより一層高める処遇や福利厚生制度の充実、多様な採用方式やキャリア形成に合わせた研修プログラムの実践を図るほか、海外人材の活躍促進や女性社員の積極登用などダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンを推進し、魅力的な職場づくりと社会を支える人づくりにまい進してまいります。また、安全・品質の確保とコンプライアンスの徹底は経営の根幹であり、社会やお客様からの信頼維持に必要不可欠であるとの認識の下、安全・品質管理体制の再構築に取り組むとともに、現場第一線までコンプライアンス意識の浸透を図り、健全な事業活動の実践に努めてまいります。本年2月、東京電力パワーグリッド株式会社が保有する当社株式の売出しを実施いたしました。これにより、同社が保有する当社株式は68,596千株(持株比率34.4%)となり、資本関係に変化が生じることとなりましたが、引き続き当社グループは、電力の安定供給を守るという社会的使命を果たすとともに、更なる成長を実現する積極果敢な経営にまい進し、株主の皆様のご期待に応えてまいる所存であります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりである。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、経営会議等で合理的な検討を行っている。(1)経営の基本方針株主の皆様、お客様及び地域社会との共存を目指すことが当社存立の意義であるとの考えから、「人間第一」を社是とし、① 人間尊重のもと、企業の社会的責任を遂行し、豊かな人間環境づくりに貢献します。② お客様のニーズを先取りし、技術革新を図り、最高のサービスと設備を提供します。③ 絶えざる自己革新によって、株主の皆様のご期待に応える未来指向型の企業を目指します。を経営理念として掲げております。 (2)経営戦略等2025年度の業績は、民間建設投資が堅調に推移する中、これまで推し進めてきた生産性向上や施工体制の最適化などが収益構造の改善に寄与した結果、中期経営計画の最終年度である2026年度の業績目標を前倒しで達成し、過去最高業績を更新いたしました。今後の事業環境につきましては、中東情勢をはじめとする国際情勢の変化やエネルギー・資材価格の動向など、引き続き留意すべき点が残るものの、国内建設投資は底堅く推移するものと見込んでおります。このような状況を踏まえ当社は、中期経営計画のスローガン「さらにかわる。より豊かな未来をつくる」のもと5つの方向性に則り、事業戦略及び経営基盤強化戦略に掲げる施策の一部見直しと併せて数値目標を上方修正することといたしました。DXを活用した業務・生産プロセス改革、施工要員の拡充及び人材定着とエンゲージメント向上に向けた取り組みを一層強化することで、新たな目標の達成に努めてまいります。 ① 方向性1. 従業員とともに幸せな成長を実現2. 社会インフラ及びお客様設備の維持・構築に貢献3. グリーンイノベーションを推進4. あらゆる手段で生産性・効率性を向上5. ステークホルダーと確固たる信頼関係を構築 ② 数値目標(2026年度)連結売上高7,800億円 ROE16%程度連結営業利益900億円 ROIC14%程度配当性向40%程度 温室効果ガス排出量※2020年度比△32% ※対象:Scope1,2 (3)経営成績① 当期の経営成績当期のわが国経済は、米国の通商政策による影響が一部見られたものの、好調な企業業績や底堅い個人消費などに支えられ引き続き緩やかな景気回復軌道を歩みました。このような情勢下にあって、民間建設投資はサプライチェーンの安定化に向けた工場建設や都心部におけるオフィスビルの新築・更新需要などを背景に高水準で推移いたしました。また、電力設備投資につきましては、送配電設備のレジリエンス維持・向上に資する高経年化対策工事を中心として計画的に実施されました。このため当社グループは、AI・半導体、再生可能エネルギーなど成長ポテンシャルの高い分野への営業活動を積極的に展開するとともに、お客様のエネルギー課題解決に貢献するリニューアル提案に注力いたしました。併せて、バックオフィス機能拡充による業務の分業化や現場情報の一元化による収支・工程管理の徹底を図るなど、受注の獲得と利益の創出に努めました。(連結業績) 完成工事高742,022百万円(前期比 110.4%)営業利益83,140百万円(前期比 142.5%)経常利益84,981百万円(前期比 142.8%)親会社株主に帰属する当期純利益63,516百万円(前期比 149.9%) (個別業績) 新規受注高731,514百万円(前期比 113.0%)完成工事高637,768百万円(前期比 109.4%)営業利益69,692百万円(前期比 142.8%)経常利益71,856百万円(前期比 143.1%)当期純利益56,520百万円(前期比 151.4%) ② 今後の見通し今後の見通しについて申し上げますと、中東情勢の緊迫化による世界経済への影響が懸念されるものの、国内建設投資につきましては、旺盛な半導体・データセンター関連投資が見込まれるとともに、引き続き首都圏を中心に大型再開発も数多く計画されています。また、電力設備投資につきましては、電力需要の増大に対応する送配電網の増強やカーボンニュートラルに資する再生可能エネルギーの導入促進など堅調に推移するものと予想されます。このような情勢を踏まえ、次期の業績予想につきましては、(連結業績) 完成工事高780,000百万円(当期比 105.1%)営業利益90,000百万円(当期比 108.3%)経常利益90,500百万円(当期比 106.5%)親会社株主に帰属する当期純利益65,000百万円(当期比 102.3%) (個別業績) 新規受注高809,000百万円(当期比 110.6%)完成工事高674,000百万円(当期比 105.7%)営業利益76,700百万円(当期比 110.1%)経常利益77,800百万円(当期比 108.3%)当期純利益58,700百万円(当期比 103.9%)を見込んでおります。 (4)対処すべき課題今後の見通しについて申し上げますと、中東情勢の緊迫化による世界経済への影響が懸念されるものの、国内建設投資につきましては、旺盛な半導体・データセンター関連投資が見込まれるとともに、引き続き首都圏を中心に大型再開発も数多く計画されています。また、電力設備投資につきましては、電力需要の増大に対応する送配電網の増強やカーボンニュートラルに資する再生可能エネルギーの導入促進など堅調に推移するものと予想されます。このような状況の中で当社グループは、2026年度を最終年度とする中期経営計画の確実な達成と次のステージに向けた盤石な経営基盤を構築するため、以下の重点経営施策を実践してまいります。まず始めに、本年4月に実施した地域本部・支店の再編を通じてエリア特性や市場動向に応じた柔軟かつ戦略的な営業活動を展開するとともに、グループ会社との協業による空調衛生工事分野の強化や協力会社との強固なパートナーシップ構築による施工力の充実を図り、受注の拡大を目指してまいります。次に、現場作業の省力化に寄与するプレハブ化・ユニット化の拠点・機能の拡充や定型業務のシェアード化に取り組んでまいります。併せて、施工要員の最適な運用を可能にするプラットフォームの整備やAIを活用した設計・積算業務の自動化を図るなどDX推進による業務プロセス改革に注力し、生産性の向上に努めてまいります。更には、建物設備のエネルギー利用状況を見える化する当社開発のシステム「WATTMILL®」を活用し、お客様の脱炭素需要に応えるソリューション事業を展開してまいります。また、当社所有の太陽光発電設備を利用した自己託送の実施、事業所の省エネルギー化や車両の電動化比率向上など、事業活動における環境負荷低減を推し進め、グリーンイノベーション企業の実現を目指してまいります。加えて、従業員エンゲージメントをより一層高める処遇や福利厚生制度の充実、多様な採用方式やキャリア形成に合わせた研修プログラムの実践を図るほか、海外人材の活躍促進や女性社員の積極登用などダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンを推進し、魅力的な職場づくりと社会を支える人づくりにまい進してまいります。また、安全・品質の確保とコンプライアンスの徹底は経営の根幹であり、社会やお客様からの信頼維持に必要不可欠であるとの認識の下、安全・品質管理体制の再構築に取り組むとともに、現場第一線までコンプライアンス意識の浸透を図り、健全な事業活動の実践に努めてまいります。本年2月、東京電力パワーグリッド株式会社が保有する当社株式の売出しを実施いたしました。これにより、同社が保有する当社株式は68,596千株(持株比率34.4%)となり、資本関係に変化が生じることとなりましたが、引き続き当社グループは、電力の安定供給を守るという社会的使命を果たすとともに、更なる成長を実現する積極果敢な経営にまい進し、株主の皆様のご期待に応えてまいる所存であります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は、次のとおりである。 ① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度のわが国経済は、米国の通商政策による影響が一部見られたものの、好調な企業業績や底堅い個人消費などに支えられ引き続き緩やかな景気回復軌道を歩んだ。このような情勢下にあって、民間建設投資はサプライチェーンの安定化に向けた工場建設や都心部におけるオフィスビルの新築・更新需要などを背景に高水準で推移した。また、電力設備投資については、送配電設備のレジリエンス維持・向上に資する高経年化対策工事を中心として計画的に実施された。このため当社グループは、AI・半導体、再生可能エネルギーなど成長ポテンシャルの高い分野への営業活動を積極的に展開するとともに、お客様のエネルギー課題解決に貢献するリニューアル提案に注力した。併せて、バックオフィス機能拡充による業務の分業化や現場情報の一元化による収支・工程管理の徹底を図るなど、受注の獲得と利益の創出に努めた。この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、以下のとおりとなった。 a.財政状態当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ323億9千7百万円増加し、6,356億1千8百万円となった。 (資産の部)流動資産は、主に現金預金が169億4千6百万円増加したことから、流動資産合計で前連結会計年度末に比べ126億1千万円増加した。固定資産は、投資有価証券が99億6千8百万円、有形固定資産が78億8千9百万円増加したことなどから、固定資産合計で前連結会計年度末に比べ197億8千7百万円増加した。 (負債の部)負債の部は、主に未成工事受入金が170億4千9百万円増加したことから、負債合計で前連結会計年度末に比べ76億5千9百万円増加し、2,299億3千1百万円となった。 (純資産の部)純資産の部は、利益剰余金が430億1千3百万円、自己株式が299億9千6百万円増加(純資産の減少)したことなどから、純資産合計で前連結会計年度末に比べ247億3千7百万円増加し、4,056億8千7百万円となった。 b.経営成績当連結会計年度の業績は、売上高7,420億2千2百万円(前連結会計年度比701億3千4百万円増)、経常利益849億8千1百万円(前連結会計年度比254億8千3百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益635億1千6百万円(前連結会計年度比211億3千6百万円増)となった。 セグメントごとの業績は、次のとおりである。(設備工事業)当社グループの主たる事業である設備工事業の業績は、新規受注高8,277億6百万円(前連結会計年度比941億1千8百万円増)、完成工事高7,316億4千7百万円(前連結会計年度比708億4千5百万円増)、営業利益806億8千7百万円(前連結会計年度比243億1千6百万円増)となった。 (その他の事業)その他の事業の業績は、売上高103億7千4百万円(前連結会計年度比7億1千万円減)、営業利益24億4千6百万円(前連結会計年度比4億9千万円増)となった。 当社グループの売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は、次のとおりである。前連結会計年度 東京電力グループ167,477百万円24.9% 当連結会計年度 東京電力グループ181,094百万円24.4% ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動による資金が増加したことから、投資活動及び財務活動による資金の減少があったものの、前連結会計年度末から193億1千5百万円増加し、771億5千1百万円となった。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度では、営業活動によって894億5千1百万円の資金が増加した(前連結会計年度比711億8千8百万円増)。これは、税金等調整前当期純利益917億3千1百万円、未成工事受入金の増加額170億4千9百万円などの資金増加要因が、法人税等の支払額247億3千4百万円、仕入債務の減少額189億4千5百万円などの資金減少要因を上回ったことによるものである。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度では、投資活動によって48億3千5百万円の資金が減少した(前連結会計年度比53億3千2百万円増)。これは、投資有価証券の売却112億3千5百万円の収入があったものの、有形固定資産の取得に157億8千1百万円を支出したことなどによるものである。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度では、財務活動によって656億3千6百万円の資金が減少した(前連結会計年度比530億1千万円減)。これは、自己株式の取得に300億1百万円、配当金の支払に206億4千4百万円を支出したことなどによるものである。 ③ 生産、受注及び販売の実績当社グループが営んでいる事業においては、生産実績について定義することが困難であるため、「生産の実績」は記載していない。事業の大部分を占めている設備工事業においては、請負形態をとっているため、販売実績という定義が実態にそぐわないことや、設備工事業以外の事業では受注生産形態をとっていないことから、「受注及び販売の実績」については「① 財政状態及び経営成績の状況」におけるセグメントごとの業績に関連付けて記載している。なお、当社グループにおける受注及び販売の実績の大部分を提出会社が占めているため、提出会社個別の実績を参考のため記載すると、次のとおりである。 (提出会社の受注工事高及び完成工事高の実績)a.受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高期別区分前期繰越工事高 (百万円)当期受注工事高 (百万円)計 (百万円)当期完成工事高 (百万円)次期繰越工事高 (百万円)前事業年度 (自 2024年4月1日至 2025年3月31日)屋内線・環境設備工事356,473381,742738,216350,618387,597情報通信工事16,13645,30461,44044,11217,328配電線工事35,561128,226163,787126,75137,036工務関係工事107,58592,033199,61961,646137,972計515,756647,3071,163,063583,128579,935当事業年度 (自 2025年4月1日至 2026年3月31日)屋内線・環境設備工事387,597455,584843,182371,446471,735情報通信工事17,32846,25963,58843,15720,430配電線工事37,036134,576171,613131,17840,435工務関係工事137,97295,093233,06691,985141,080計579,935731,5141,311,450637,768673,681(注)1 前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれる。2 次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)である。3 提出会社は設備工事業、不動産事業及び発電事業を営んでいるが、不動産事業及び発電事業については僅少であることから含めて記載している。 b.受注工事高期別区分 官公庁 (百万円)民間 計 (百万円)東京電力グループ(百万円)その他(百万円)前事業年度 (自 2024年4月1日至 2025年3月31日)屋内線・環境設備工事35,1163,796342,829381,742情報通信工事14,0155,54225,74545,304配電線工事655111,90615,664128,226工務関係工事23138,22753,57492,033計50,019159,473437,814647,307当事業年度 (自 2025年4月1日至 2026年3月31日)屋内線・環境設備工事43,2984,502407,783455,584情報通信工事6,5226,73533,00246,259配電線工事985115,68117,910134,576工務関係工事88123,85570,35695,093計51,687150,774529,052731,514 c.完成工事高期別区分 官公庁 (百万円)民間 計 (百万円)東京電力グループ(百万円)その他(百万円)前事業年度 (自 2024年4月1日至 2025年3月31日)屋内線・環境設備工事15,5363,485331,596350,618情報通信工事10,2815,48028,35044,112配電線工事309111,44714,994126,751工務関係工事1,92221,37638,34761,646計28,049141,789413,288583,128当事業年度 (自 2025年4月1日至 2026年3月31日)屋内線・環境設備工事13,8793,960353,606371,446情報通信工事8,1996,45328,50443,157配電線工事864115,06815,245131,178工務関係工事1,40327,62662,95591,985計24,346153,110460,312637,768(注)1 完成工事のうち主なものは、次のとおりである。 前事業年度国立大学法人大阪大学・大阪大学(吹田)医学部附属病院統合診療棟等新営その他電気設備工事千葉県香取市・香取市280MHz帯デジタル防災無線システム整備工事清水建設㈱・BLUE FRONT SHIBAURA TOWER S(電気設備工事)キオクシア㈱・キオクシア岩手第2製造棟工事(電気設備工事)福島送電㈱・66kV都路葛尾線ほか新設工事 当事業年度東日本高速道路㈱・NEXCO東日本 東北支社管内 路側無線設備工事清水建設㈱・東京ドリームパーク新築工事(電気設備工事)五洋建設㈱・公立東濃中部医療センター新築工事(電気設備工事)PaxOcean・PaxOcean Jalan Samulun Shipyard新築工事(電気設備工事)ヴィーナ・エナジー・エンジニアリング㈱・アマテラス白石ソーラーファーム特高受変電設備工事 2 完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりである。前事業年度 東京電力グループ141,789百万円24.3% 当事業年度 東京電力グループ153,110百万円24.0% d.次期繰越工事高2026年3月31日現在 区分官公庁 (百万円)民間計 (百万円)東京電力グループ(百万円)その他(百万円)屋内線・環境設備工事85,5702,373383,791471,735情報通信工事10,1805149,73620,430配電線工事63423,80215,99840,435工務関係工事28436,184104,611141,080計96,66962,875514,137673,681(注)次期繰越工事のうち主なものは、次のとおりである。 東京都財務局・都庁第一本庁舎(7)特別高圧・高圧電気設備その他改修工事兵庫県神戸市・神戸市道路公社CCTV設備改良工事大成建設㈱・(仮称)品川駅西口地区A地区新築計画(電気設備工事)東京海上日動火災保険㈱・(仮称)東京海上ビルディング計画 電気設備工事㈱ユーラスエナジーホールディングス・ユーラス野辺地ウインドファーム建設工事 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりである。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、経営会議等で合理的な検討を行っている。 ① 当連結会計年度の財政状態の分析当連結会計年度の財政状態の概要については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載している。連結決算と個別決算の差額は、資産合計が790億9千6百万円であり、連単倍率は1.14倍である。セグメントでは、設備工事業の資産合計が前連結会計年度末に比べ335億4千4百万円増加し5,825億3千6百万円、その他の事業が50億7千8百万円減少し874億6千3百万円となり、設備工事業が86.9%を占めている。なお、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末の1,799.74円から1,961.02円となり、自己資本比率は、前連結会計年度末の60.98%から61.40%となった。 ② 当連結会計年度の経営成績の分析当連結会計年度は、AI・半導体、再生可能エネルギーなど成長ポテンシャルの高い分野への営業活動を積極的に展開するとともに、お客様のエネルギー課題解決に貢献するリニューアル提案に注力した。併せて、バックオフィス機能拡充による業務の分業化や現場情報の一元化による収支・工程管理の徹底を図るなど、受注の獲得と利益の創出に努めた。この結果、当連結会計年度の業績は、売上高及び利益いずれも前連結会計年度を大幅に上回った。売上高は、当社及び連結子会社で増加したことにより、前連結会計年度に比べ701億3千4百万円増加し、7,420億2千2百万円となった。連結決算と個別決算の差額は1,042億5千4百万円であり、連単倍率は1.16倍である。セグメントでは、設備工事業が7,316億4千7百万円、その他の事業が103億7千4百万円となり、設備工事業が売上高の98.6%を占め、また東京電力グループからの売上高は1,810億9千4百万円となった。利益は、主に当社で増加したことにより、営業利益が248億1千4百万円増加し、831億4千万円となった。セグメントでは、設備工事業が806億8千7百万円、その他の事業が24億4千6百万円となった。また、経常利益が254億8千3百万円増加し849億8千1百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は211億3千6百万円増加し635億1千6百万円となった。連単倍率は、営業利益1.19倍、経常利益1.18倍、親会社株主に帰属する当期純利益1.12倍である。なお、1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の207.35円から311.77円となり、自己資本利益率(ROE)は、前連結会計年度の12.08%から16.76%となった。また、当連結会計年度の連結業績見通しに対する達成状況は、以下のとおりである。業績見通し 実績 達成率完成工事高 735,000百万円 742,022百万円 101.0%営業利益 80,000百万円 83,140百万円 103.9%経常利益 82,000百万円 84,981百万円 103.6%親会社株主に帰属する当期純利益 61,000百万円 63,516百万円 104.1% ③ 経営成績等に重要な影響を与える要因当社グループを取り巻く経営環境は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであり、また、「3 事業等のリスク」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載している各要因が、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している。 ④ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況の分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載している。当社グループの運転資金需要のうち主なものは、設備工事業における材料費・外注費等の工事費のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用である。投資を目的とした資金需要は、施工力強化、生産性・安全性向上並びに脱炭素社会実現等に資する設備投資である。当社グループは、事業運営上必要な資金を安定的に確保することを基本方針としている。運転資金及び設備投資資金については、自己資金及び金融機関からの借入により資金調達を行っている。短期借入金は主に運転資金に係る資金調達であり、長期借入金は主に設備投資に係る資金調達である。当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は771億5千1百万円であり、複数の金融機関に十分な未使用の借入枠を有している。 ⑤ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。当社グループの連結財務諸表における重要な会計上の見積りは、詳細を「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載している。当該見積りは、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づく合理的な仮定を用いて、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っているが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果と異なる場合がある。なお、会計上の見積りの判断が財政状態及び経営成績に重要な影響を及ぼすと考えられる項目は以下のとおりであり、当該見積りの詳細を「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載している。 ・一定の期間にわたり履行義務を充足するにつれて収益を認識する方法による完成工事高の計上工事契約については、履行義務の充足に向けての進捗度を見積り、当該進捗度に基づき一定の期間にわたり完成工事高を計上している。進捗度の見積りは発生したコストに基づいたインプット法によっており、当該見積りに用いた仮定は、工事収益総額と工事原価総額を合理的に見積もった実行予算である。 ・工事損失引当金受注工事に係る将来の損失に備えるため、当連結会計年度末手持工事のうち損失の発生が見込まれ、かつ、その金額を合理的に見積もることができる工事について、損失見込額を工事損失引当金として計上している。当該見積りに用いた仮定は、工事契約ごとに合理的に見積もった実行予算である。 ・減損損失減損の兆候がある資産又は資産グループについて、回収可能価額が減損損失判定時点の帳簿価額の合計を下回る場合、減損損失判定時点の帳簿価額の合計と回収可能価額との差額を減損損失として計上している。当該計上に用いた仮定は、正味売却価額及び使用価値である。

事業リスク

  • 事業環境の変化
    建設関連投資や電力設備投資の減少は、関電工グループの主要な収益源に直接影響を及ぼす可能性があります。特に、東京電力グループからの受注が売上高の約3割を占めるため、同グループの投資計画の変動は業績に大きな影響を与える可能性があります。
  • 資材費・労務費の価格変動
    建設工事に必要な資材の価格や、人件費である労務費が著しく上昇した場合、それを工事の請負代金に十分に転嫁できないと、利益が圧迫され業績が悪化する可能性があります。特に、昨今の原材料価格の高騰や人手不足は、このリスクを顕在化させる要因となり得ます。
  • 工事施工に関するリスク
    大規模な工事を多数手掛ける中で、重大な人身災害や品質上の不具合、事故が発生する可能性があります。これらの問題は、工事の遅延による追加コスト発生、損害賠償、企業の信用失墜など、多岐にわたる悪影響を業績に与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,910 文字
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりである。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存である。また、これらのリスクに対する管理体制を「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (1) コーポレート・ガバナンスの概要」に記載している。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、経営会議等で合理的な検討を行っている。 (1)事業環境の変化想定を上回る建設関連投資及び電力設備投資の減少等、事業環境に著しい変化が生じた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。なお、当社グループの売上高のうち、東京電力グループの割合は約2割である。このリスクの対応については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載している。 (2)資材費・労務費の価格変動資材費・労務費の価格が著しく上昇し、これを請負代金に反映できない場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。このリスクに対応するため、工事請負契約への反映を協議するとともに、サプライチェーンの多様化等による原価低減に取り組んでいる。 (3)工事施工等のリスク工事施工に関し、重大な人身災害、品質上重大な不具合や事故が発生した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。このリスクに対応するため、安全・品質部において重大な人身災害・設備事故の撲滅に向けたリスクマネジメントを強化している。また、人身災害では中央安全委員会、設備事故・品質不良等では中央品質委員会において分析と対策の立案を実施し、安全品質研修や危険予知活動により対策の浸透・定着を進めることで、安全及び施工品質の確保を図っている。 (4)取引先の信用リスク建設業においては、一取引における請負代金が大きく、また多くの場合には、工事目的物の引渡時に多額の工事代金が支払われる条件で契約が締結される。工事代金を受領する前に取引先が信用不安に陥った場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。このリスクに対応するため、取引先に対する信用状況確認の徹底により、不良債権の発生防止に努めている。 (5)資産保有リスク営業活動上の必要性から、不動産・有価証券等の資産を保有しているため、保有資産の時価が著しく下落した場合等、または事業用不動産の収益性が著しく低下した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。このリスクに対応するため、事業用不動産は、減損リスク等の把握により管理している。投資有価証券のうち政策保有株式は、保有意義や資産効率等を取締役会等で毎年検証し、保有意義が低下した株式は原則として売却している。 (6)退職給付債務年金資産の時価の下落、運用利回り及び割引率等の退職給付債務算定に用いる前提に変更があった場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。このリスクに対応するため、年金資産運用の基本方針を定め、定期的に運用資産の評価を行っている。 (7)法的規制建設業法、独占禁止法、労働安全衛生法等による法的規制を受けており、法的規制の改廃や新設、適用基準等の変更があった場合、または法的規制による行政処分等を受けた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。このリスクに対応するため、各業務執行部門及び法務部門において法的規制の改廃や新設等の動向を常に把握し、対応及び遵守状況を確認することにより、法的規制の遵守に努めている。 (8)情報流出のリスクサイバー攻撃による情報の窃取や、システムデータの改ざん・喪失等の発生により、多額の損害賠償が発生した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。このリスクに対応するため、社内規程を整備し、情報システムのセキュリティ強化や従業員への教育を行っている。また、サイバー攻撃による被害の最小化に向け、インシデント対応体制として組織内CSIRT(Computer Security Incident Response Team)を設置し、役割や報告体制の明確化を図っている。 (9)非常災害のリスク大規模地震や台風等の自然災害の発生に伴い、事業活動の中断や遅滞が発生した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。このリスクに対応するため、社内規程を整備し、従業員への周知や事業所停電対策の実施、非常用備蓄品の備蓄推進等の対策を講じている。

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