事業の概要
- 鉄道電気工事日本電設工業グループは、JR東日本を主要顧客とし、電車線路、変電設備、送電線、信号設備など、鉄道運行に不可欠な電気設備の設計、施工、監理を一貫して手掛けています。これは、高度な専門技術と安全性が求められる分野であり、安定した収益源となっています。
- 一般電気工事建築物の電気設備工事も手掛けており、オフィスビルや商業施設、公共施設などの電気配線、照明、空調設備といった幅広い電気工事に対応しています。これにより、鉄道関連以外の多様な顧客ニーズに応え、事業の多角化を図っています。
- 情報通信工事情報通信設備の設計・施工も重要な事業の一つです。現代社会において不可欠な通信インフラの構築や更新を担い、情報化社会の進展とともに需要が高まっています。これにより、同社の技術領域を広げ、新たな成長機会を捉えています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 設備工事業(鉄道電気工事)このセグメントは、電車線路、発変電設備、送電線、電灯電力、信号工事など、鉄道運行に不可欠な電気設備の設計、施工、監理を主に行っています。JR東日本からの受注が中心であり、グループの中核をなす事業で、安定的な収益を上げています。
- 設備工事業(一般電気工事)建築電気設備工事を主な内容としており、オフィスビルや商業施設、公共施設などの電気設備全般を手掛けています。鉄道関連以外の多様な顧客基盤を持つことで、事業の安定性と成長性を確保しています。
- 設備工事業(情報通信工事)情報通信設備の設計・施工を行うセグメントです。現代社会において重要性が増す通信インフラの構築や更新を担い、技術革新に対応しながら事業領域を拡大しています。これにより、新たな市場ニーズを取り込み、収益源の多様化を図っています。
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3 【事業の内容】当社グループ(当社及び関係会社)は、当社と子会社17社、関連会社5社及びその他の関係会社1社により構成されており、事業は設備工事(電気工事、情報通信工事、管工事)の請負、企画、設計・積算、監理を主として、電気設備の保守、電気機器・材料の製作、販売、不動産の賃貸・仲介・管理並びに電気設備に関する教育・図書出版を行っているほか、情報サービス業並びに通信インフラシェアリング事業を営んでいる。設備工事業にかかる当社及び関係会社の位置付けは、次のとおりである。 セグメント部門内容関係会社設備工事業鉄道電気工事電車線路、発変電、送電線、電灯電力、信号工事当社、日本電設電車線工事㈱、日本電設信号工事㈱、東日本電気エンジニアリング㈱、八重洲電機工事㈱、大栄電設工業㈱、㈱新陽社一般電気工事建築電気設備工事当社、NDK総合サービス㈱、NDK電設㈱、NDK西日本電設㈱、㈱東電、トキワ電気工業㈱情報通信工事情報通信設備工事当社、日本電設通信工事㈱、東日本電気エンジニアリング㈱環境エネルギー工事再生可能エネルギー工事、ZEB・省エネルギー対策工事、空気調和・給排水衛生設備工事当社、東日本電気エンジニアリング㈱、㈱石田工業所 (注) 当社グループは、東日本旅客鉄道㈱(その他の関係会社)より設備工事を受注している。 なお、参考のため設備工事業以外の事業は、次のとおりである。 内容関係会社電気設備の企画、設計・積算、監理当社、NDK設備設計㈱、日本鉄道電気設計㈱電気設備の保守、管理当社、NDK総合サービス㈱、東日本電気エンジニアリング㈱電車線路用架線金具・各種サイン表示システム・鉄道信号機器等の製作、販売日本架線工業㈱、㈱新陽社、永楽電気㈱、㈱三工社、三誠電気㈱電気機器・材料の販売当社、NDK総合サービス㈱不動産の賃貸・仲介・管理当社、NDK総合サービス㈱電気設備に関する教育、図書出版NDKアールアンドイー㈱ソフトウェアの開発等の情報サービスNDKイッツ㈱通信インフラシェアリング事業JCroc㈱ 以上の当社グループについて図示すると、事業系統図は次のとおりである。 (注) ◎印 連結子会社(14社) ●印 非連結子会社で持分法非適用会社(3社) ☆印 関連会社で持分法適用会社(1社) 無印 関連会社で持分法非適用会社(4社)
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 他社との受注競争の激化により工事採算が悪化する可能性があるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 規制 建設業法等関連法令において保有資格等の許可要件が厳密に定められているため。 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:顧客依存のリスク / 社会的信用力低下のリスク / 受注事業のリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 8 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
ブランド力や特許などの無形資産は限定的。建設業という性質上、技術力やノウハウは存在するが、それが直接的な競争優位性として数値化されにくい。特定の技術や許認可が参入障壁となる可能性はあるが、現時点では顕著な無形資産は見られない。
スイッチングコスト★★☆☆☆
顧客が建設会社を変更する際のスイッチングコストは中程度。特に大規模プロジェクトや長期的なインフラ整備においては、実績や信頼関係が重視されるため、安易な変更は難しい。しかし、小規模な案件や競争入札においては、価格や提案内容でスイッチングが発生する可能性もある。
ネットワーク効果★☆☆☆☆
建設業において、特定の業界団体やサプライヤーとの強固なネットワークは存在する可能性がある。しかし、それが直接的な顧客獲得や価格決定力に繋がるほどのネットワーク効果は限定的と考えられる。公共事業における入札制度なども、ネットワークの優位性を相殺する要因となりうる。
コスト優位★☆☆☆☆
建設業は一般的に規模の経済が働きやすいが、同社単独で顕著なコスト優位性を確立しているとは言えない。資材調達や下請け業者との関係で一定の交渉力はあるかもしれないが、競合他社も同様の状況にある可能性が高い。効率化によるコスト削減努力は継続していると考えられる。
規模の経済★★★☆☆
売上高が直近5期で約17億円から23億円へと増加傾向にあり、一定の事業規模を有している。大規模プロジェクトの受注能力や、資材調達における交渉力、多様な地域での事業展開において、規模の経済が働く可能性がある。建設業においては、規模が大きいほど安定した収益基盤を築きやすい。
- JR東日本との強固な関係日本電設工業グループは、東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)を「その他の関係会社」とし、同社からの設備工事受注が完成工事高の大部分を占めています。これは、長年にわたる信頼関係と実績に裏打ちされた強固な顧客基盤であり、安定的な事業運営を可能にする大きな競争優位性です。
- 専門技術と総合力鉄道電気工事、情報通信工事、一般電気工事、環境エネルギー工事といった多岐にわたる専門分野において、企画、設計・積算、施工、監理、保守までを一貫して提供できる総合力が強みです。これにより、顧客は複数の業者に依頼する手間を省き、効率的なプロジェクト推進が可能となります。
- グループ会社による多角的な事業展開子会社16社、関連会社5社、その他の関係会社1社からなるグループ体制により、電気設備の保守、電気機器・材料の製作・販売、不動産事業、情報サービス業、教育・図書出版など、設備工事業以外の多様な事業を展開しています。これにより、事業ポートフォリオを強化し、リスク分散と収益機会の拡大を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものである。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「お客様本位の精神で安全・確実な業務の遂行により顧客の信頼を高め、人々の生活や経済を支える社会的に重要なインフラの創造をとおして社会に貢献する」という企業理念のもと、設備工事の設計・施工・保守を行う企業として、品質の高い設備づくりを目指し企業努力を重ねていく。 また、「安全は会社経営上の最重要課題」として、安全・安定輸送の重要性が高まる鉄道の電気設備や一般電気設備及び情報通信設備などの社会インフラの構築や維持に対して一層寄与できる企業体制づくりを推進し、大きく変化する社会環境の中で変革に挑戦し、持続的成長を目指していく。 当社グループは、経営の透明性を確保しつつ、働き方改革と個々の取組をとおして経営基盤を強化し、人間中心企業として「人間力の向上」と「本物志向の実践」により企業価値の向上を図ることで、株主及び取引先等の皆様の期待にお応えできる企業へと成長していく。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、持続的成長を目指し、2027年3月期は連結売上高2,423億円、連結営業利益238億円を目標としている。 (3) 中長期的な会社の経営戦略と会社の対処すべき課題今後の国内経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待される。一方、中東情勢の影響に加え、金融資本市場の変動の影響やアメリカの通商政策をめぐる動向などに注意が必要な状況が続くものと思われる。当建設業界においては、公共投資は補正予算の効果もあって底堅く推移していくことが見込まれており、民間設備投資は堅調な企業収益や省力化投資への対応等を背景に持ち直し傾向が続くことが期待される。当社グループを取り巻く経営環境は、各鉄道会社の安全・安定輸送に対する投資と設備更新が堅調に推移していることや、引き続き民間企業において大都市圏を中心とした再開発やデータセンターの建設投資、既存建物の基幹設備老朽化による更新工事が見込まれることなどにより、設備工事の需要拡大が堅調に推移するものと考えている。このような状況の中で、当社グループは各工事部門で次の取組を行っていく。鉄道電気工事部門については、安全・安定輸送に寄与するための安全レベルの向上及び施工体制の整備を推進し、最大の得意先である東日本旅客鉄道株式会社をはじめJR各社からの受注の確保に努めていく。また、公営鉄道、民営鉄道及びモノレール等にも積極的な営業活動を展開することにより受注拡大を目指していく。一般電気工事部門については、駅周辺を中心とした大型再開発工事及び老朽化する既存設備の更新需要に対して営業を図り、受注の確保に努めていく。また、データセンターなど建設需要が増加している分野にも営業活動を展開することにより、受注拡大を目指していく。情報通信工事部門については、ネットワークインフラ構築工事、通信事業者各社の基地局建設工事等を受注するため全社的な連携のもと積極的な営業を図り、受注の確保に努めていく。また、インフラシェアリング事業については、企画・施工・保守までの一貫した質の高いサービスを展開することにより受注拡大を目指していく。環境エネルギー工事部門については、脱炭素社会の実現に向けて、ZEBで培った技術力をもとに多様な再生可能エネルギーを活用し、付加価値を高めた提案営業を図り、系統用蓄電所などの分野にも積極的な営業展開を行い、受注の確保に努めていく。また、空調衛生分野において一般電気工事との連携を強化することにより受注拡大を目指していく。当社グループは、このようにグループを挙げて営業活動を展開して受注の確保に全力を傾注し、安全と品質の確保に努め、コスト競争力の強化、新規事業の開発及び人材育成を推進し、業績の向上に鋭意努力する所存である。なお、当社グループは、2025年3月期以降3年間の中期経営計画である「日本電設3ヶ年経営計画2024」を策定している。この経営計画は、2032年3月期(第90期)にありたい姿の実現に向けた足掛かりと位置付け、得意分野を伸ばしつつ、新しい分野への挑戦を通じて新たな価値を創出し飛躍していく意気込みをこめて、副題として「飛躍への挑戦」を掲げている。当社グループは、この経営計画における次の5つの重点実施テーマに基づく諸施策を進めることにより、持続的成長を目指していく。 ① 安全・品質レベルの向上とコンプライアンス・ガバナンスの徹底お客様・工事従事者の安全確保と質の高い成果物の提供とともに、法令や社会規範を順守した従業員一人ひとりの自覚ある行動やリスク管理体制の強化により、お客様や社会からの信頼を高めていく。 ② 新たな挑戦と価値創出「挑戦」を根底に既成概念を打破する広い視野と思考で自ら考え・行動し、新たな価値を創出していく。 ③ 人材確保と施工体制の強化人材確保を重点に進めるとともに、従業員一人ひとりが様々な経験をとおして成長を実感できる施策を推進していく。また、共に働く協力会社への人材確保・育成の支援などを推進し、『チームNDK』の実行力強化を図っていく。 ④ 生産性とエンゲージメントの向上従業員一人ひとりによる主体的なDXの実践や生産性向上に向けた投資を通じて、より一層の成長を実現するとともに、従業員間の交流や組織の活性化の推進と働きやすい環境や制度の整備を行い、従業員エンゲージメントの向上を図っていく。 ⑤ 環境・社会への貢献工事や事業活動をとおして環境負荷低減及び地域社会活動に貢献し、共にその価値観を共有していく。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものである。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループは、「お客様本位の精神で安全・確実な業務の遂行により顧客の信頼を高め、人々の生活や経済を支える社会的に重要なインフラの創造をとおして社会に貢献する」という企業理念のもと、設備工事の設計・施工・保守を行う企業として、品質の高い設備づくりを目指し企業努力を重ねていく。 また、「安全は会社経営上の最重要課題」として、安全・安定輸送の重要性が高まる鉄道の電気設備や一般電気設備及び情報通信設備などの社会インフラの構築や維持に対して一層寄与できる企業体制づくりを推進し、大きく変化する社会環境の中で変革に挑戦し、持続的成長を目指していく。 当社グループは、経営の透明性を確保しつつ、働き方改革と個々の取組をとおして経営基盤を強化し、人間中心企業として「人間力の向上」と「本物志向の実践」により企業価値の向上を図ることで、株主及び取引先等の皆様の期待にお応えできる企業へと成長していく。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、持続的成長を目指し、2027年3月期は連結売上高2,423億円、連結営業利益238億円を目標としている。 (3) 中長期的な会社の経営戦略と会社の対処すべき課題今後の国内経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待される。一方、中東情勢の影響に加え、金融資本市場の変動の影響やアメリカの通商政策をめぐる動向などに注意が必要な状況が続くものと思われる。当建設業界においては、公共投資は補正予算の効果もあって底堅く推移していくことが見込まれており、民間設備投資は堅調な企業収益や省力化投資への対応等を背景に持ち直し傾向が続くことが期待される。当社グループを取り巻く経営環境は、各鉄道会社の安全・安定輸送に対する投資と設備更新が堅調に推移していることや、引き続き民間企業において大都市圏を中心とした再開発やデータセンターの建設投資、既存建物の基幹設備老朽化による更新工事が見込まれることなどにより、設備工事の需要拡大が堅調に推移するものと考えている。このような状況の中で、当社グループは各工事部門で次の取組を行っていく。鉄道電気工事部門については、安全・安定輸送に寄与するための安全レベルの向上及び施工体制の整備を推進し、最大の得意先である東日本旅客鉄道株式会社をはじめJR各社からの受注の確保に努めていく。また、公営鉄道、民営鉄道及びモノレール等にも積極的な営業活動を展開することにより受注拡大を目指していく。一般電気工事部門については、駅周辺を中心とした大型再開発工事及び老朽化する既存設備の更新需要に対して営業を図り、受注の確保に努めていく。また、データセンターなど建設需要が増加している分野にも営業活動を展開することにより、受注拡大を目指していく。情報通信工事部門については、ネットワークインフラ構築工事、通信事業者各社の基地局建設工事等を受注するため全社的な連携のもと積極的な営業を図り、受注の確保に努めていく。また、インフラシェアリング事業については、企画・施工・保守までの一貫した質の高いサービスを展開することにより受注拡大を目指していく。環境エネルギー工事部門については、脱炭素社会の実現に向けて、ZEBで培った技術力をもとに多様な再生可能エネルギーを活用し、付加価値を高めた提案営業を図り、系統用蓄電所などの分野にも積極的な営業展開を行い、受注の確保に努めていく。また、空調衛生分野において一般電気工事との連携を強化することにより受注拡大を目指していく。当社グループは、このようにグループを挙げて営業活動を展開して受注の確保に全力を傾注し、安全と品質の確保に努め、コスト競争力の強化、新規事業の開発及び人材育成を推進し、業績の向上に鋭意努力する所存である。なお、当社グループは、2025年3月期以降3年間の中期経営計画である「日本電設3ヶ年経営計画2024」を策定している。この経営計画は、2032年3月期(第90期)にありたい姿の実現に向けた足掛かりと位置付け、得意分野を伸ばしつつ、新しい分野への挑戦を通じて新たな価値を創出し飛躍していく意気込みをこめて、副題として「飛躍への挑戦」を掲げている。当社グループは、この経営計画における次の5つの重点実施テーマに基づく諸施策を進めることにより、持続的成長を目指していく。 ① 安全・品質レベルの向上とコンプライアンス・ガバナンスの徹底お客様・工事従事者の安全確保と質の高い成果物の提供とともに、法令や社会規範を順守した従業員一人ひとりの自覚ある行動やリスク管理体制の強化により、お客様や社会からの信頼を高めていく。 ② 新たな挑戦と価値創出「挑戦」を根底に既成概念を打破する広い視野と思考で自ら考え・行動し、新たな価値を創出していく。 ③ 人材確保と施工体制の強化人材確保を重点に進めるとともに、従業員一人ひとりが様々な経験をとおして成長を実感できる施策を推進していく。また、共に働く協力会社への人材確保・育成の支援などを推進し、『チームNDK』の実行力強化を図っていく。 ④ 生産性とエンゲージメントの向上従業員一人ひとりによる主体的なDXの実践や生産性向上に向けた投資を通じて、より一層の成長を実現するとともに、従業員間の交流や組織の活性化の推進と働きやすい環境や制度の整備を行い、従業員エンゲージメントの向上を図っていく。 ⑤ 環境・社会への貢献工事や事業活動をとおして環境負荷低減及び地域社会活動に貢献し、共にその価値観を共有していく。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。① 経営成績の状況当連結会計年度の国内経済は、原材料価格の高騰や物価上昇等の影響があったものの、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果により緩やかな回復の動きがみられた。一方、物価動向やアメリカの通商政策をめぐる動向、中東情勢の影響などの景気を下押しするリスクに留意する必要があった。当建設業界における受注環境は、公共投資は底堅く推移しており、民間設備投資は緩やかに持ち直した。当社グループを取り巻く経営環境は、各鉄道会社の安全・安定輸送に対する投資と設備更新が堅調に推移していることや、民間企業において大都市圏を中心とした再開発やデータセンターの建設投資、既存建物の基幹設備老朽化による更新工事が堅調であり、設備工事の需要が拡大した。このような状況の中で、当社グループは前連結会計年度からの豊富な繰越工事の効率的な施工に加え、グループを挙げて新規工事の受注確保に努めた結果、当連結会計年度の連結受注高は2,673億円(前連結会計年度比120%)、連結売上高は2,292億円(前連結会計年度比106%)となり、連結繰越高は2,242億円(前連結会計年度比122%)と全てにおいて過去最高となった。利益についても、連結営業利益は235億60百万円(前連結会計年度比131%)、連結経常利益は252億78百万円(前連結会計年度比130%)、親会社株主に帰属する当期純利益は180億60百万円(前連結会計年度比137%)と全てにおいて過去最高となった。 部門別の状況は次のとおりである。 鉄道電気工事部門当連結会計年度は、東日本旅客鉄道株式会社をはじめとするJR各社、公営鉄道及び民営鉄道等に対して組織的営業を展開し受注の確保に努めた結果、連結受注工事高は1,370億円(前連結会計年度比114%)となり、連結完成工事高は1,201億円(前連結会計年度比103%)となった。また、連結繰越工事高は1,026億円(前連結会計年度比120%)となった。 一般電気工事部門当連結会計年度は、大規模工事を中心に顧客志向に基づいた営業活動を展開し受注の確保に努めた結果、連結受注工事高は892億円(前連結会計年度比152%)となり、連結完成工事高は645億円(前連結会計年度比107%)となった。また、連結繰越工事高は932億円(前連結会計年度比136%)となった。 情報通信工事部門当連結会計年度は、得意先等に対し全社的な受注の確保に努めた結果、連結受注工事高は319億円(前連結会計年度比94%)となり、連結完成工事高は311億円(前連結会計年度比111%)となった。また、連結繰越工事高は231億円(前連結会計年度比103%)となった。 環境エネルギー工事部門当連結会計年度は、再生可能エネルギーや空調衛生の駅周辺再開発工事などを中心に顧客志向に基づいた営業活動を展開し受注の確保に努めた結果、前連結会計年度に大型工事を受注した反動により、連結受注工事高は41億円(前連結会計年度比62%)となり、連結完成工事高は59億円(前連結会計年度比111%)となった。また、連結繰越工事高は27億円(前連結会計年度比61%)となった。 関連事業等当連結会計年度は、保有不動産を活用した賃貸事業と工事施工に関わる周辺分野の事業を展開し収益の確保に努めた結果、連結受注高は50億円(前連結会計年度比122%)となり、連結売上高は74億円(前連結会計年度比121%)となった。 (注) 「関連事業等」には、不動産業及びビル総合管理、電気設備の保守点検、資材等の販売、ソフトウェアの開発及び電気設備の設計等を含んでいるが、不動産の賃貸・管理等は受注生産を行っていないため、連結受注高に金額は含まれていない。 ② 財政状態の状況資産当連結会計年度末における資産の残高は、3,337億93百万円(前連結会計年度末は2,963億88百万円)となり、374億4百万円増加した。 負債当連結会計年度末における負債の残高は、1,030億67百万円(前連結会計年度末は867億39百万円)となり、163億27百万円増加した。 純資産当連結会計年度末における純資産の残高は、2,307億26百万円(前連結会計年度末は2,096億49百万円)となり、210億77百万円増加した。 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、投資活動による資金の減少があったものの、営業活動及び財務活動による資金の増加により、前連結会計年度末から77億60百万円増加し、337億10百万円となった。営業活動によるキャッシュ・フローは、105億21百万円の資金増加(前連結会計年度比148億62百万円増加)となった。これは、税金等調整前当期純利益270億86百万円の計上等による資金増加要因と、売上債権の増加額141億23百万円等による資金減少要因によるものである。投資活動によるキャッシュ・フローは、46億96百万円の資金減少(前連結会計年度比10億77百万円増加)となった。これは、有形固定資産の取得による支出58億54百万円等による資金減少要因によるものである。財務活動によるキャッシュ・フローは、19億36百万円の資金増加(前連結会計年度比17億66百万円増加)となった。これは、短期借入金の純増加額81億0百万円等による資金増加要因と、配当金の支払額54億6百万円等による資金減少要因によるものである。 ④ 生産、受注及び販売の実績a. 受注実績区分前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)鉄道電気工事(百万円)120,114137,016(14.1%増)一般電気工事(百万円)58,80889,219(51.7%増)情報通信工事(百万円)33,88531,915(5.8%減)環境エネルギー工事(百万円)6,7714,184(38.2%減)関連事業等(百万円)4,1375,033(21.6%増)合計(百万円)223,718267,369(19.5%増) (注) 「関連事業等」のうち受注生産を行っていない不動産の賃貸・管理等は、上記金額には含まれていない。 b. 売上実績区分前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)鉄道電気工事(百万円)117,160120,127(2.5%増)一般電気工事(百万円)60,09264,522(7.4%増)情報通信工事(百万円)28,15631,148(10.6%増)環境エネルギー工事(百万円)5,3785,962(10.9%増)関連事業等(百万円)6,1347,446(21.4%増)合計(百万円)216,922229,207(5.7%増) (注) 1.当社グループでは、生産実績を定義することが困難であるため、「生産の状況」は記載していない。2.完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりである。 相手先前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)東日本旅客鉄道㈱110,66251.0110,18148.1 なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりである。建設業における受注工事高及び完成工事高の状況(a) 受注工事高、完成工事高及び繰越工事高前事業年度 自 2024年4月1日 至 2025年3月31日区分前期繰越工事高(百万円)当期受注工事高(百万円)計(百万円)当期完成工事高(百万円)次期繰越工事高 (百万円)鉄道電気工事65,10983,734148,84481,67967,164一般電気工事69,54458,171127,71559,85367,861情報通信工事15,20228,91644,11823,57020,548環境エネルギー工事2,5696,3618,9304,5514,379関連事業等9982,4773,4764,4211,692合計153,424179,660333,084174,075161,646 (注) 1.前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれる。2.「関連事業等」の当期完成工事高には、受注生産を行っていない不動産の賃貸等の売上高が含まれているため、当期完成工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-次期繰越工事高)に一致しない。 当事業年度 自 2025年4月1日 至 2026年3月31日区分前期繰越工事高(百万円)当期受注工事高(百万円)計(百万円)当期完成工事高(百万円)次期繰越工事高 (百万円)鉄道電気工事67,16494,639161,80383,14778,656一般電気工事67,86188,665156,52763,25293,274情報通信工事20,54827,38247,93026,44121,489環境エネルギー工事4,3792,9747,3535,1922,161関連事業等1,6923,1194,8125,6352,259合計161,646216,781378,427183,669197,841 (注) 1.前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれる。2.「関連事業等」の当期完成工事高には、受注生産を行っていない不動産の賃貸等の売上高が含まれているため、当期完成工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-次期繰越工事高)に一致しない。 (b) 受注工事高の受注方法別比率工事の受注方法は、特命と競争に大別される。期別区分特命(%)競争(%)計(%)前事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)鉄道電気工事88.012.0100一般電気工事37.362.7100情報通信工事79.120.9100環境エネルギー工事37.063.0100関連事業等92.47.6100当事業年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)鉄道電気工事88.411.6100一般電気工事38.261.8100情報通信工事80.219.8100環境エネルギー工事21.378.7100関連事業等64.135.9100 (注) 百分比は請負金額比である。 (c) 完成工事高期別区分民間(百万円)官公庁(百万円)合計(百万円)前事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)鉄道電気工事76,0505,62881,679一般電気工事49,35210,50059,853情報通信工事22,87469523,570環境エネルギー工事4,470804,551関連事業等3,8825394,421合計156,63117,444174,075当事業年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)鉄道電気工事79,4943,65383,147一般電気工事52,46510,78763,252情報通信工事24,4242,01626,441環境エネルギー工事5,0211715,192関連事業等5,1175185,635合計166,52217,146183,669 (注) 1.完成工事のうち主なものは、次のとおりである。前事業年度の完成工事のうち主なもの東日本旅客鉄道㈱東大宮操車場連動装置取替信号設備改良工事北九州高速鉄道㈱北九州モノレール高配ケーブル張替工事社会医療法人社団カレスサッポロカレス記念病院建設電気設備工事東日本旅客鉄道㈱秋葉原外4駅駅構内5Gインフラ設備新設工事㈱ユニマットハーヴェストレジデンス(仮称)八街ハーヴェストレジデンス第1期新築工事(機械設備工事) 当事業年度の完成工事のうち主なもの東日本旅客鉄道㈱東京貨物ターミナル駅構内電車線路支障改良工事(羽田空港アクセス線)名古屋市交通局中村公園駅始め9駅構内照明のLED化工事㈱えきまちエナジークリエイトTAKANAWA GATEWAY CITY 地域エネルギー供給電気設備工事JR九州電気システム㈱サニーサイドモール小倉 インフラシェアリング新設工事戸田建設㈱折爪岳風力発電所建設電気設備工事 2.完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりである。前事業年度東日本旅客鉄道㈱76,743百万円44.1%当事業年度東日本旅客鉄道㈱74,987百万円40.8% (d) 次期繰越工事高(2026年3月31日現在)区分民間(百万円)官公庁(百万円)合計(百万円)鉄道電気工事75,7752,88078,656一般電気工事72,81620,45893,274情報通信工事18,9542,53521,489環境エネルギー工事2,093682,161関連事業等1,4248352,259合計171,06326,777197,841 (注) 次期繰越工事のうち主なものは、次のとおりである。東日本旅客鉄道㈱羽田空港アクセス線整備大井ふ頭変電所電気設備新設工事日本貨物鉄道㈱仙台貨物ターミナル駅移転に伴う電力設備新設その他工事大阪市高速電気軌道㈱御堂筋線・四つ橋線電力設備取替工事倉敷市役所倉敷市児島モーターボート競走場スタンド棟施設整備事業名古屋市交通局東山線旅客案内装置改修工事東日本旅客鉄道㈱川崎発電所燃料ガス導管改修工事 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容① 経営成績の状況に関する分析・検討内容「日本電設3ヶ年経営計画2024」の2年目である2026年3月期の連結受注高は、データセンターをはじめとした民間の大型設備投資や基幹設備老朽化による更新工事などを受注したことに加え、東日本旅客鉄道株式会社をはじめとする各鉄道会社の安全・安定輸送に対する設備投資が順調に推移し、3期連続で過去最高を更新した。連結売上高及び連結営業利益については、豊富な手持工事や良好な受注環境を背景に、特に一般電気工事部門における設計変更に伴う追加工事の獲得、物価上昇分の価格転嫁の進展があったことにより、いずれも2期連続で過去最高を更新した。連結次期繰越高についても、豊富な手持工事や好調な受注を背景に2期連続で過去最高を更新した。セグメントごとの経営成績の分析・検討内容については、当社グループは設備工事業の単一セグメントであるため、設備工事業の部門別の内容を記載している。 鉄道電気工事部門連結受注工事高は、東日本旅客鉄道株式会社をはじめとするJR各社・民営鉄道各社からの受注が好調であったことにより、前連結会計年度比で大幅に増加した。連結完成工事高は、受注増や手持工事が順調に進捗したことにより、前連結会計年度比で増加した。 一般電気工事部門連結受注工事高は、駅周辺の大規模再開発やデータセンター等の大規模工事を複数受注したことにより、前連結会計年度比で大幅に増加した。連結完成工事高は、受注増や手持工事が順調に進捗したことにより、前連結会計年度比で増加したが、大型案件における計画変更や工期延伸により、連結完成工事高の伸びは小幅にとどまった。 情報通信工事部門連結受注工事高は、前連結会計年度に大型のネットワーク案件を受注した反動により、前連結会計年度比で減少した。連結完成工事高は、鉄道通信工事において工期見直し等による減少があったものの、インフラシェアリング工事やネットワーク工事が寄与したことにより、前連結会計年度比で増加した。 環境エネルギー工事部門連結受注工事高は、空調衛生・電気一体の大型案件を受注したものの、前連結会計年度に複数の大型案件を受注した反動により、前連結会計年度比で減少した。連結完成工事高は、手持工事が順調に進捗したことにより、前連結会計年度比で増加した。 ② 財政状態の状況に関する分析・検討内容資産当連結会計年度末においては、工事量の変動に伴い受取手形・完成工事未収入金等が増加したほか、保有株式の時価の変動に伴い投資有価証券が増加した。 負債当連結会計年度末においては、資金需要の増加に伴い短期借入金が増加したほか、工事量の変動に伴い工事未払金等及び電子記録債務が増加した。 純資産当連結会計年度末においては、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことに伴い利益剰余金が増加したほか、保有株式の時価の変動に伴いその他有価証券評価差額金が増加し、自己資本比率は64.6%となった。利益剰余金のうち提出会社の繰越利益剰余金の処分については、2026年6月26日開催の第84期定時株主総会の議案として、次のとおり付議する予定である。1株当たり配当額 124円配当総額 7,429百万円別途積立金の積立 7,700百万円なお、配当政策については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」の項目を参照のこと。 ③ キャッシュ・フローの状況に関する分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報a. キャッシュ・フローの分析当連結会計年度における「現金及び現金同等物の期末残高」(以下「資金」という。)は、投資活動による資金の減少があったものの、営業活動及び財務活動による資金の増加により、前連結会計年度末から77億60百万円増加し、337億10百万円となった。なお、詳細については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」の項目を参照のこと。 b. キャッシュ・フロー指標のトレンド 2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期自己資本比率(%)67.865.766.064.6時価ベースの自己資本比率(%)37.344.541.683.3キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)0.10.1―1.3インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)―――120.8 (注) 1.自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い2.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出している。3.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出している。4.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用している。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を払っている全ての負債を対象としている。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用している。5. 2025年3月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオについては、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスのため記載していない。 c.資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループは、現金及び現金同等物並びに営業活動によるキャッシュ・フローを資金の源泉としている。一方、資金需要については、運転資金をはじめ、成長投資や経営基盤の強化として、人材の確保、育成・教育、技術開発、DXの推進、軌陸車等の工事用機材の配備、事業所整備、M&A、新規事業、施工体制強化等の支出のほか、株主の皆様への配当である。資金の流動性については、これらの資金需要に対して自己資金により対応できる適切な水準を維持することを基本方針としているが、不足が見込まれる場合には金融機関から調達することとしており、当連結会計年度末は、現金及び現金同等物337億10百万円を確保し必要な流動性水準を維持している。また、当社は資金需要に備えるため、複数の金融機関と当座貸越契約を締結している。 ④ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いているが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性がある。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりである。 a. 貸倒引当金売上債権、貸付金等の貸倒による損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率に基づき、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に債権の回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上している。将来の不確実な経済条件の変動等により、貸倒実績率を補正すること等が必要となった場合、引当金の金額が増減する可能性がある。b. 完成工事補償引当金完成工事に係る契約不適合責任により要する費用に備えるため、当連結会計年度の完成工事高に対し、過去の完成工事に係る補償額の実績を基に将来の発生見込額を加味して計上している。見積りを超える費用が発生した場合、引当金の追加計上が必要となる可能性がある。一方、実際の費用が引当金の金額を下回った場合は引当金戻入益を計上することとなる。c. 工事損失引当金受注工事に係る将来の損失に備えるため、当連結会計年度末における手持受注工事のうち、損失が確実視されその金額を合理的に見積ることができる工事について、損失見込額を計上している。損失見込額の見積りは、工事契約ごとに策定した実行予算に基づき算定している。また、実行予算は、作成時点で入手可能な情報に基づき、作業内容や原材料価格等について仮定し策定している。工事の進捗等に伴い継続して実行予算の見直しを行っているが、工事契約の変更や仕様変更、工事着手後の状況の変化等が発生した場合は、引当金の金額が増減する可能性がある。d. 退職給付債務及び退職給付費用退職給付債務及び退職給付費用は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算定しており、これらの前提条件には、割引率、予定昇給率、退職率、死亡率及び年金資産の長期期待運用収益率等が含まれている。将来の不確実な経済条件の変動等により前提条件の見直しが必要となった場合、退職給付債務及び退職給付費用に影響を与える可能性がある。e.固定資産の減損固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することとしている。将来の不確実な経済条件の変動等により見積りの見直しが必要となった場合、減損損失が発生する可能性がある。f. 繰延税金資産の回収可能性繰延税金資産の回収可能性については毎期見直しており、過年度の業績、納税状況及び将来の業績予測等を総合的に勘案し、課税所得の額を合理的に見積ることにより判断している。将来の不確実な経済条件の変動等により見積りの見直しが必要となった場合、繰延税金資産が減額され税金費用が発生する可能性がある。g. 履行義務の充足に係る進捗度を見積り、一定の期間にわたり認識した収益履行義務の充足に係る進捗度の測定は、当連結会計年度末までに発生した工事原価が、予想される工事原価総額に占める割合(原価比例法)に基づいて行っている。工事原価総額は、工事契約ごとに策定した実行予算に基づき算定している。また、実行予算は、作成時点で入手可能な情報に基づき、作業内容や原材料価格等について仮定し策定している。工事の進捗等に伴い継続して実行予算の見直しを行っているが、工事契約の変更や仕様変更、工事着手後の状況の変化等が発生した場合は、完成工事高及び完成工事原価に影響を与える可能性がある。
事業リスク
- 顧客依存のリスク同社グループの完成工事高は、東日本旅客鉄道株式会社への依存度が高いです。もしJR東日本が何らかの理由で設備投資を削減した場合、同社の受注活動に大きな影響が及び、業績が悪化する可能性があります。特定の顧客への依存は、事業の安定性を揺るがす要因となり得ます。
- 社会的信用力低下のリスク工事施工中の重大事故発生や、建設業法などの関連法令に抵触した場合、社会的信用が大きく低下する可能性があります。これにより、新規受注の減少や営業停止処分などを受け、事業運営に深刻な影響を及ぼす恐れがあります。安全管理と法令遵守は極めて重要です。
- 受注事業特有のリスク建設業は受注産業であり、労働集約型であるため、協力会社の人材確保や育成が不十分な場合、事業遂行に支障をきたす可能性があります。また、工事代金回収の遅延や貸倒れ、同業他社との競争激化による採算悪化、材料費や労務費の高騰も、収益性を圧迫するリスクとなります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりである。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものである。リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等に与える影響については、合理的に予見することが困難であるため記載していない。 (1) 顧客依存のリスク当社グループは、完成工事高総額に占める東日本旅客鉄道株式会社の比率が高いことから、同社の設備投資計画の変更、発注方針の見直しその他の事業環境の変化により発注規模が変動した場合には、当社グループの受注高の減少につながる可能性がある。当社グループは、同社との信頼関係の維持・強化に努めるとともに、新規顧客の開拓や事業領域の拡大に取り組んでいるが、これらの施策が十分に奏功しない場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性がある。 (2) 建設市場・事業環境変化のリスク当社グループの事業は、鉄道関連投資、民間設備投資、公共投資その他の建設需要の動向の影響を受ける。景気後退、設備投資計画の変更、公共投資の減少その他の事業環境の著しい変化が生じた場合には、受注高の減少や受注競争の激化等により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性がある。 (3) 社会的信用力低下のリスク当社グループは、安全を会社経営上の最重要課題と認識し、「日本電設3ヶ年経営計画2024」の中で安全推進の施策を策定している。安全大会・各種安全会議・研修等をとおして教育し、社員・協力会社社員が共通認識のもと事故防止に取り組んでいる。しかしながら、当社グループが行う工事施工の過程で重大な事故又は労働災害を発生させた場合には、損害賠償責任の発生、発注者からの信用・信頼の失墜、受注機会の減少等により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性がある。また、当社グループは、法令順守を会社経営の基本とし、内部管理・内部統制体制を整備し、役員・従業員に対して定期的な勉強会や研修に加え、ICTを活用したコンプライアンス教材による随時学習可能な環境を整えることにより、適切な業務運営を行っているが、建設業法その他の関連法令に違反する行為又は疑義を持たれる行為が発生した場合には、社会的信用力の低下等により、受注活動や当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性がある。 (4) 施工品質不良・契約不適合のリスク当社グループは、施工品質の確保を重要課題と認識し、設計、施工及び検査の各段階において品質管理の徹底に努めている。しかしながら、施工物に重大な品質不良又は契約不適合が生じた場合には、補修費用や損害賠償責任の発生、顧客からの信用低下等により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性がある。 (5) 人材の確保及び協力会社体制に関するリスク当社グループの事業は、労働集約的な性格を有し、多くの協力会社と連携して事業を遂行していることから、必要な技能・資格・経験を有する人材及び協力会社社員の確保・育成が重要となる。当社グループは、施工体制強化の取組を推進し、協力会社社員の新規採用支援、育成支援、安定的な工事発注による工事平準化に努めているが、必要な人材の確保・育成が十分に進まない場合には、施工体制の維持・強化に支障を来し、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性がある。 (6) 取引先及び協力会社の信用リスク発注者の業績悪化等による工事代金回収の遅延又は貸倒れに加え、協力会社等が倒産その他の信用不安に陥った場合には、工期の遅延や追加費用の発生等により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性がある。 (7) 受注競争並びに材料費・労務費の変動による工事採算悪化のリスク当社グループは、「日本電設3ヶ年経営計画2024」に基づく各工事部門での取組をとおして同業他社との差別化を図っているが、受注環境の変化や競合他社との競争の激化により、請負金額が低下する場合がある。また、施工期間が長期にわたる工事においては、契約締結後に資材価格の高騰や労務費の上昇が生じた場合であっても、これを請負代金に十分に反映できないことがある。当社グループは、材料の集中購買による価格低減や価格交渉、施工の効率化及び生産性向上等により原価低減に努めるとともに、発注者との協議を通じてコスト変動の適切な反映に取り組んでいるが、これらの取組が奏功しない場合、又は想定を超える受注競争の激化、資材価格の高騰や労務費の上昇が生じた場合には、工事採算が悪化し、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性がある。 (8) 法令・制度変更及び法令違反のリスク当社グループの事業は、建設業法をはじめとする各種関係法令及び規制の適用を受けており、これらの法令の改廃、新設又は運用基準の変更等が行われた場合には、追加的な対応コストの発生や事業運営上の制約が生じることにより、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性がある。また、建設業法その他の関連法令においては、経営業務の管理責任者、専任技術者等の許可要件が定められているほか、各種法令違反に対する行政処分や罰則が規定されている。当社グループでは内部管理・内部統制体制を整備し、コンプライアンスの強化に努めているが、万一これらの法令に抵触した場合には、営業停止、許可の取消、指名停止等の処分、社会的信用の低下等により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性がある。 (9) 情報セキュリティ及び情報システム障害のリスク当社グループは、工事管理、会計、人事その他の基幹業務に情報システムを利用するとともに、顧客情報、技術情報、個人情報等の各種情報を保有している。これらについては情報セキュリティ体制を整備し適切な管理に努めているが、サイバー攻撃、不正アクセス、コンピュータウイルス感染、人的ミスその他の要因により、情報漏洩、データの改ざん又は消失、システム障害等が発生した場合には、業務の遂行に支障を来すほか、損害賠償の発生や社会的信用の低下等により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性がある。 (10) 自然災害、感染症等による事業継続リスク当社グループは、地震、台風、豪雨等の自然災害又は大規模な感染症の流行が発生した場合には、事業所、施工中物件、工事用機材等が被害を受ける可能性がある。また、交通網・電力・通信等の社会インフラの機能低下、仕入先や協力会社の被災又は稼働制約等により、資材調達の停滞や施工体制の維持が困難となり、工事の中断又は遅延が生じる可能性がある。当社グループでは、これらの事態に備え、事業継続計画(NDK BCP)の整備等により対応に努めているが、これらの影響を完全に回避することは困難であり、復旧費用の発生や工期の長期化等により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性がある。 (11) 気候変動に関するリスク当社グループは、気候変動の進行により自然災害の頻発化及び激甚化が生じた場合には、事業所、施工中物件及び工事用機材への被害、並びに施工の中断又は遅延等が発生する可能性がある。また、脱炭素社会への移行に伴い、温室効果ガス排出に関する規制の強化、炭素税の導入その他の環境規制の拡充が行われた場合には、これらへの対応に係る追加的なコストの発生又は事業運営上の制約が生じる可能性がある。当社グループは、これらの動向に対応すべく各種施策に取り組んでいるが、気候変動に伴う影響を完全に回避することは困難であり、当該影響により当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性がある。