事業の概要
- 主力事業と製品森永乳業グループは、牛乳、乳製品、アイスクリーム、飲料などの食品の製造・販売を中核事業としています。これらは私たちの食卓に並ぶ身近な製品であり、同社の主要な収益源となっています。
- 製造と販売の分業体制製品の一部は子会社に製造を委託し、別の販売子会社が全国の顧客に商品を届けています。これにより、効率的な生産と広範な販売ネットワークを構築し、安定した供給体制を維持しています。
- 多角的な事業展開食品事業の他にも、飼料やペットフードの販売、プラント設備の設計施工、不動産賃貸、運輸倉庫業など、幅広い事業を展開しています。これにより、食品事業以外の収益源も確保し、事業の安定化を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 食品事業が収益の柱森永乳業グループの主要な事業は「食品事業」であり、2025年3月期には売上高5,374億7,300万円、営業利益398億1,100万円を計上しています。これは、牛乳、乳製品、アイスクリーム、飲料などが含まれ、グループ全体の売上と利益の大部分を占める稼ぎ頭です。
- 多岐にわたる製品カテゴリー食品事業では、市乳、乳製品(ヨーグルト、チーズなど)、アイスクリーム、飲料など、幅広い製品を製造・販売しています。これにより、多様な消費者ニーズに応え、市場での競争力を維持しています。
- 海外事業の成長戦略中期経営計画では、海外売上高比率15%を目標に掲げており、特に海外育児用ミルクなどの成長分野に注力しています。これは、国内市場の成熟化に対応し、新たな成長機会を海外に求める戦略の一環です。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| Food | 事業 | 5,375 | 398 | 7.4% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社の企業集団は、当社、子会社48社および関連会社4社で構成され、市乳、乳製品、アイスクリーム等の食品の製造販売を中心に、さらに飼料、プラント設備の設計施工、その他の事業活動を展開しております。当グループの事業に係わる各社の位置付けおよび事業の系統図は次のとおりです。 (1) 当グループの事業に係わる各社の位置付け① 食品事業(市乳、乳製品、アイスクリーム、飲料など)当社が製造販売するほか、当社が販売する商品の一部をエムケーチーズ㈱、横浜森永乳業㈱、冨士森永乳業㈱、東北森永乳業㈱ほか17社に委託製造を行っております。また、森永乳業販売㈱ほか16社は、主として当社より商品を仕入れ全国の得意先に販売しております。② その他の事業(飼料、プラント設備の設計施工など)森永酪農販売㈱が飼料、㈱森乳サンワールドがペットフードの仕入販売を行っております。森永エンジニアリング㈱ほか11社は、プラント設備の設計施工、不動産の賃貸、運輸倉庫業などを行っております。 (2) 事業の系統図 (注) 1.→は製品および商品の流れを示しております。2.*の会社は連結子会社、(持)の会社は持分法適用会社です。3.前連結会計年度まで非連結子会社であった秋田オリオンフード株式会社は2026年3月に保有株式を売却したため、非連結子会社から除外しました。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 加工原料乳生産者補給金制度や関税制度、原材料価格変動の影響を受けるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | ブランド 長年の事業活動で培われた「森永乳業」のブランド力と、独自の製造技術・ノウハウ。 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | ディフェンシブ |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:酪農乳業界の動向 / 原材料調達 / 食品安全
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
- 長年のブランド力と信頼森永乳業は創業から100年以上の歴史を持ち、「森永」ブランドは多くの消費者にとって信頼と安心の象徴です。長年にわたり培われたブランドイメージは、製品選択において強力な競争優位性となります。
- 広範な製造・販売ネットワーク全国に広がる子会社による製造委託と販売網は、効率的な製品供給と市場浸透を可能にしています。これにより、多様な地域や顧客ニーズに対応し、安定した事業基盤を築いています。
- 多角的な事業ポートフォリオ食品事業だけでなく、飼料、プラント設備、不動産など、複数の事業を展開することで、特定の市場変動リスクを分散しています。これにより、企業全体の安定性と持続的な成長を支える強みとなっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
- 「食のおいしさ・楽しさ」と「健康・栄養」の両立森永乳業は、おいしさだけでなく、人々の健康と栄養に貢献する製品を提供することを目指しています。これは、消費者の健康志向の高まりに対応し、企業価値を高める重要な戦略です。
- グローバル展開と独自の存在感海外市場でのM&Aや新規事業を通じて、世界で独自の存在感を発揮できる企業を目指しています。特に、海外育児用ミルクなど強みのある分野に経営資源を集中し、グローバルでの成長を追求しています。
- 持続可能な社会への貢献と利益率向上サステナビリティを重視し、環境問題への対応や社会貢献を通じて企業価値を高めるとともに、営業利益率7%以上、ROE10%以上といった具体的な財務目標を掲げ、収益性の高い企業への変革を目指しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当有価証券報告書提出日現在において当社グループ(当社および連結子会社)が判断したものであります。1.経営の基本方針 当社グループは2017年9月に創業100周年を迎えるにあたり、新たなコーポレートミッションを策定しました。 コーポレートスローガン 「かがやく“笑顔”のために」 経営理念 「乳で培った技術を活かし 私たちならではの商品をお届けすることで 健康で幸せな生活に貢献し豊かな社会をつくる」 新しい100年に向けて、当社グループは、笑顔あふれる豊かな社会の実現のため、私たちならではの価値を高め、その価値をお届けし続けることによって、より一層社会に貢献してまいります。 2.中長期的な会社の経営戦略、経営環境および対処すべき課題等当社グループは10年先を見据えた「森永乳業グループ10年ビジョン」を、2019年4月に制定しております。当ビジョンでは、「『食のおいしさ・楽しさ』と『健康・栄養』を両立した企業へ」「世界で独自の存在感を発揮できるグローバル企業へ」「サステナブルな社会の実現に貢献し続ける企業へ」を10年後の当社グループのありたい姿と定め、「営業利益率7%以上」「ROE10%以上」「海外売上高比率15%以上」を2029年3月期の数値目標に設定いたしました。・「森永乳業グループ10年ビジョン」 ・「中期経営計画 2025-28」(2026年3月期~2029年3月期)2029年3月期までの4年間の「中期経営計画2025-28」では、「森永乳業グループ10年ビジョン」の実現を目指し、さらにもう一歩先のありたい姿である「大きな特徴を持ち、利益率の高い企業へ」に向かって取り組みを進めています。 「中期経営計画2025-28」を策定するにあたり「Merihari(メリハリ)」という考え方を重視しました。カテゴリーごとの位置づけ・役割を明確化し、強弱をつけた資源配分や体制再編を行うことで森永乳業グループの持続的な成長の土台をつくるとともに、ひとりひとりが常に「濃淡」と「スピード」を意識して業務を遂行し、新しいことにチャレンジする風土を醸成することで、生産性とエンゲージメントの向上に取り組みます。当中期経営計画では成長戦略、構造改革、組織風土改革の3つの基本方針を定めています。成長戦略として、これまでの全方位思考から脱却しヨーグルト、アイス、菌体、海外育児用ミルクなど、当社グループの強みを最大限活かせる領域へ経営資源を集中し収益拡大を図っています。構造改革として、商品力・販売力向上に向けバリューチェーン全体の最適化を意識した組織の再構築や、設備能力の制約から機会ロスとなっているヨーグルト、アイス設備の拡充、生産体制再編による生産効率の向上を図っています。組織風土改革として、新たにROIC目標を導入し、より一層資本コストへの意識を高め、資本収益性向上への取り組みを強化しています。また、高い専門性と多様性に富んだ人財集団の形成に向けた取り組みを推進するとともに、将来財務価値につながるプレ財務指標としてエンゲージメントレーティングの目標値も新たに設定しました。また、キャッシュアロケーションおよび株主還元につきましては、成長領域へ資源を集中させるとともに、最適資本構成(※)に向けて有利子負債の活用と株主還元の強化を進め、資本コストの低減を図ります。配当性向目標を40%に引き上げるとともに、状況に応じて機動的な自己株式の取得を実施する考えです。なお、2026年3月期には約100億円の自己株式の取得と消却を実施しました。以上のビジョン・計画のもと、2026年3月期を新たなステージに向かうための重要なスタートの1年と位置付け、企業価値向上に向けて取り組みました。(※)最適資本構成の考え方 ・当面はネット有利子負債/株主資本0.4~0.5倍程度を目安(内外環境にあわせ毎期見直し) ・将来の投資計画を踏まえた中長期の時間軸で段階的に最適化 「中期経営計画2025-28」最終年度目標(2029年3月期) 2025年3月期実績2026年3月期実績 2029年3月期目標連結売上高5,612億円5,715億円 6,300億円連結営業利益297億円345億円 440億円売上高営業利益率5.3%6.0% 7%海外売上高比率12.5%15.3% 15%ROE(当期純利益/自己資本)2.0%8.4% 10%ROIC(税引き後営業利益/投下資本)5.7%6.3% 7%社員エンゲージメントレーティングBB BBB 3.2027年3月期業績見通し国内においては、雇用・所得環境の改善などが緩やかな景気回復を支えることが期待される一方、中東情勢の影響に注視する必要があります。当社グループにおいても、原料価格の上昇、物流コストや人件費等のオペレーションコスト上昇が引き続き見込まれることに加えて、中東情勢の影響を背景としたさらなるコスト上昇影響が見込まれます。これに対し、成長領域を中心とした高付加価値商品の拡大や新たな価値の訴求等によるプロダクトミックスの改善、強い需要が継続しているカテゴリーでの売上数量の拡大、中期経営計画に沿ったグループ全体での構造改革によりコストの見直し等をさらに推進させるなどの対応を図ってまいります。また、海外事業においては、当期(2026年3月期)は在庫からの売上数量増があったMILEI GmbH(ミライ社)を中心に大きな増益となりましたが、次期(2027年3月期)はMILEI GmbHの当期売上数量増の反動減の影響に加えて、原価高等によるコスト上昇を見込みます。一方、海外事業の成長領域である菌体・育児用ミルクは引き続き拡大を図ります。 2027年3月期中間期間業績見通し 2027年3月期予想対前年増減率2026年3月期実績連結売上高300,000百万円2.3%293,330百万円連結営業利益17,900百万円△14.0%20,805百万円連結経常利益18,400百万円△16.2%21,949百万円親会社株主に帰属する中間純利益13,000百万円△11.2%14,637百万円 2027年3月期通期業績見通し 2027年3月期予想対前年増減率2026年3月期実績連結売上高580,000百万円1.5%571,458百万円連結営業利益32,000百万円△7.2%34,479百万円連結経常利益32,700百万円△11.9%37,121百万円親会社株主に帰属する当期純利益20,000百万円△11.5%22,599百万円(その他重要経営指標) 売上高営業利益率5.5%-6.0%海外売上高比率15.0%-15.3%ROE(当期純利益/自己資本)7.1%-8.4%ROIC(税引き後営業利益/投下資本)5.5%-6.3% 2027年3月期営業利益増減要因見通し 「中期経営計画 2025-28」における事業分野別業績見通し(2027年3月期) 2027年3月期予想対前年増減率(差)成長分野 売上高135,800百万円9.1%成長分野 営業利益13,900百万円1,309百万円 2027年3月期予想対前年増減率(差)基幹分野 売上高360,300百万円△1.3%基幹分野 営業利益16,400百万円△3,632百万円 2027年3月期予想対前年増減率(差)育成・その他分野 売上高83,900百万円2.4%育成・その他分野 営業利益1,700百万円△155百万円 2027年3月期予想対前年増減率(差)(内訳)海外事業 売上高86,834百万円△0.7%(内訳)海外事業 営業利益16,000百万円△998百万円
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当有価証券報告書提出日現在において当社グループ(当社および連結子会社)が判断したものであります。1.経営の基本方針 当社グループは2017年9月に創業100周年を迎えるにあたり、新たなコーポレートミッションを策定しました。 コーポレートスローガン 「かがやく“笑顔”のために」 経営理念 「乳で培った技術を活かし 私たちならではの商品をお届けすることで 健康で幸せな生活に貢献し豊かな社会をつくる」 新しい100年に向けて、当社グループは、笑顔あふれる豊かな社会の実現のため、私たちならではの価値を高め、その価値をお届けし続けることによって、より一層社会に貢献してまいります。 2.中長期的な会社の経営戦略、経営環境および対処すべき課題等当社グループは10年先を見据えた「森永乳業グループ10年ビジョン」を、2019年4月に制定しております。当ビジョンでは、「『食のおいしさ・楽しさ』と『健康・栄養』を両立した企業へ」「世界で独自の存在感を発揮できるグローバル企業へ」「サステナブルな社会の実現に貢献し続ける企業へ」を10年後の当社グループのありたい姿と定め、「営業利益率7%以上」「ROE10%以上」「海外売上高比率15%以上」を2029年3月期の数値目標に設定いたしました。・「森永乳業グループ10年ビジョン」 ・「中期経営計画 2025-28」(2026年3月期~2029年3月期)2029年3月期までの4年間の「中期経営計画2025-28」では、「森永乳業グループ10年ビジョン」の実現を目指し、さらにもう一歩先のありたい姿である「大きな特徴を持ち、利益率の高い企業へ」に向かって取り組みを進めています。 「中期経営計画2025-28」を策定するにあたり「Merihari(メリハリ)」という考え方を重視しました。カテゴリーごとの位置づけ・役割を明確化し、強弱をつけた資源配分や体制再編を行うことで森永乳業グループの持続的な成長の土台をつくるとともに、ひとりひとりが常に「濃淡」と「スピード」を意識して業務を遂行し、新しいことにチャレンジする風土を醸成することで、生産性とエンゲージメントの向上に取り組みます。当中期経営計画では成長戦略、構造改革、組織風土改革の3つの基本方針を定めています。成長戦略として、これまでの全方位思考から脱却しヨーグルト、アイス、菌体、海外育児用ミルクなど、当社グループの強みを最大限活かせる領域へ経営資源を集中し収益拡大を図っています。構造改革として、商品力・販売力向上に向けバリューチェーン全体の最適化を意識した組織の再構築や、設備能力の制約から機会ロスとなっているヨーグルト、アイス設備の拡充、生産体制再編による生産効率の向上を図っています。組織風土改革として、新たにROIC目標を導入し、より一層資本コストへの意識を高め、資本収益性向上への取り組みを強化しています。また、高い専門性と多様性に富んだ人財集団の形成に向けた取り組みを推進するとともに、将来財務価値につながるプレ財務指標としてエンゲージメントレーティングの目標値も新たに設定しました。また、キャッシュアロケーションおよび株主還元につきましては、成長領域へ資源を集中させるとともに、最適資本構成(※)に向けて有利子負債の活用と株主還元の強化を進め、資本コストの低減を図ります。配当性向目標を40%に引き上げるとともに、状況に応じて機動的な自己株式の取得を実施する考えです。なお、2026年3月期には約100億円の自己株式の取得と消却を実施しました。以上のビジョン・計画のもと、2026年3月期を新たなステージに向かうための重要なスタートの1年と位置付け、企業価値向上に向けて取り組みました。(※)最適資本構成の考え方 ・当面はネット有利子負債/株主資本0.4~0.5倍程度を目安(内外環境にあわせ毎期見直し) ・将来の投資計画を踏まえた中長期の時間軸で段階的に最適化 「中期経営計画2025-28」最終年度目標(2029年3月期) 2025年3月期実績2026年3月期実績 2029年3月期目標連結売上高5,612億円5,715億円 6,300億円連結営業利益297億円345億円 440億円売上高営業利益率5.3%6.0% 7%海外売上高比率12.5%15.3% 15%ROE(当期純利益/自己資本)2.0%8.4% 10%ROIC(税引き後営業利益/投下資本)5.7%6.3% 7%社員エンゲージメントレーティングBB BBB 3.2027年3月期業績見通し国内においては、雇用・所得環境の改善などが緩やかな景気回復を支えることが期待される一方、中東情勢の影響に注視する必要があります。当社グループにおいても、原料価格の上昇、物流コストや人件費等のオペレーションコスト上昇が引き続き見込まれることに加えて、中東情勢の影響を背景としたさらなるコスト上昇影響が見込まれます。これに対し、成長領域を中心とした高付加価値商品の拡大や新たな価値の訴求等によるプロダクトミックスの改善、強い需要が継続しているカテゴリーでの売上数量の拡大、中期経営計画に沿ったグループ全体での構造改革によりコストの見直し等をさらに推進させるなどの対応を図ってまいります。また、海外事業においては、当期(2026年3月期)は在庫からの売上数量増があったMILEI GmbH(ミライ社)を中心に大きな増益となりましたが、次期(2027年3月期)はMILEI GmbHの当期売上数量増の反動減の影響に加えて、原価高等によるコスト上昇を見込みます。一方、海外事業の成長領域である菌体・育児用ミルクは引き続き拡大を図ります。 2027年3月期中間期間業績見通し 2027年3月期予想対前年増減率2026年3月期実績連結売上高300,000百万円2.3%293,330百万円連結営業利益17,900百万円△14.0%20,805百万円連結経常利益18,400百万円△16.2%21,949百万円親会社株主に帰属する中間純利益13,000百万円△11.2%14,637百万円 2027年3月期通期業績見通し 2027年3月期予想対前年増減率2026年3月期実績連結売上高580,000百万円1.5%571,458百万円連結営業利益32,000百万円△7.2%34,479百万円連結経常利益32,700百万円△11.9%37,121百万円親会社株主に帰属する当期純利益20,000百万円△11.5%22,599百万円(その他重要経営指標) 売上高営業利益率5.5%-6.0%海外売上高比率15.0%-15.3%ROE(当期純利益/自己資本)7.1%-8.4%ROIC(税引き後営業利益/投下資本)5.5%-6.3% 2027年3月期営業利益増減要因見通し 「中期経営計画 2025-28」における事業分野別業績見通し(2027年3月期) 2027年3月期予想対前年増減率(差)成長分野 売上高135,800百万円9.1%成長分野 営業利益13,900百万円1,309百万円 2027年3月期予想対前年増減率(差)基幹分野 売上高360,300百万円△1.3%基幹分野 営業利益16,400百万円△3,632百万円 2027年3月期予想対前年増減率(差)育成・その他分野 売上高83,900百万円2.4%育成・その他分野 営業利益1,700百万円△155百万円 2027年3月期予想対前年増減率(差)(内訳)海外事業 売上高86,834百万円△0.7%(内訳)海外事業 営業利益16,000百万円△998百万円
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 (1)重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。なお、連結財務諸表の作成にあたっては、主として期末日現在などの判断に基づき金額を見積った項目があります。特に以下の項目に関する見積額は、実際の結果と異なる可能性があります。また、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。① 貸倒引当金貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しておりますが、今後の個別の業況などによっては、追加引当もしくは取崩しが必要となる可能性があります。② 退職給付費用および債務退職給付費用および退職給付債務は、割引率など数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待運用収益率に基づいて算出されております。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、将来期間において認識される費用および計上される債務に影響を及ぼす可能性があります。③ 投資有価証券の減損投資有価証券については、その価値の下落が一時的ではなく回復可能性が無いと認められる場合に減損処理を実施しておりますが、今後の市況や投資先の業況などにより、さらに減損処理が必要となる可能性や価格が回復する可能性があります。④ 棚卸資産の評価棚卸資産については、「棚卸資産の評価に関する会計基準」に基づき処理を行っております。評価を行うに当たっては、正味売却価額に基づき収益性の低下を検討しております。また、一定期間を超えて在庫として滞留する棚卸資産についても、簿価を切り下げております。今後の市況や需要動向によっては、追加の評価減が必要となる可能性があります。 (2) 経営成績森永乳業グループにおいては「中期経営計画2025-28」のもと、ヨーグルト、アイス、ビフィズス菌をはじめとする菌体、海外育児用ミルクなど、当社グループの強みを最大限活かせる成長領域へ経営資源を集中し収益拡大を図っています。また、バリューチェーン全体の最適化を意識した組織の再構築や生産体制再編により、生産性向上を図っています。当期においては、国内の乳製品向け生乳取引価格が2025年6月から、飲用・発酵乳向け生乳取引価格が8月から引き上がったことをはじめ、原料価格および物流コストなどの各種オペレーションコストにおいてコストアップの影響を受けました。これらに対し、引き続き価格改定の取り組みに努める一方、売上数量の減少が期初の想定を上回るなど、食品全般において厳しい需要環境にありましたが、成長領域を中心とした高付加価値商品の拡大、グループ全体でのコストの見直しの推進などを図りました。こうした取り組みの結果、当社グループの連結売上高は増収となりました。国内事業においては、ヨーグルト、アイス、ビバレッジなどをはじめとする価格改定を実施した一方で、全般に売上数量が減少したことで国内全体では減収となりました。新たな製造設備を稼働開始させたアイス、四半期ごと販売状況が改善したヨーグルト、底堅い需要が継続した業務用乳製品などは増収に寄与しました。また海外事業においても、ホエイたんぱく市況の高止まりを受けたMILEI GmbH(ミライ社)が増収となり、成長領域の海外向け菌体、育児用ミルクの販売も順調に拡大し増収、全体でも増収となりました。連結の営業利益は増益となりました。国内においては、原料価格や物流費、人件費など各種オペレーションコストを中心に引き続きコストアップの影響を受けました。コストアップに対応した価格改定や高付加価値商品の拡大に努めましたが、厳しい需要環境を受けて売上数量が減少したことを主な背景に減益となった一方、当社グループ全体ではMILEI GmbH(ミライ社)を中心とした海外事業の増益により、増益となりました。なお、公益財団法人ひかり協会に対する負担金として、当期は約17億円を支出しました。 連結売上高571,458百万円(前年比1.8%増)連結営業利益34,479百万円(前年比16.3%増)連結経常利益37,121百万円(前年比24.3%増)親会社株主に帰属する当期純利益22,599百万円(前年比313.9%増) 2026年3月期営業利益増減要因 セグメント別の状況は、次のとおりです。 (単位:百万円) 売上高前年比営業利益前年比食品事業547,6611.8%増45,80715.1%増その他の事業33,9595.1%増3,58223.7%増消去または全社△10,162 △14,910 合計571,4581.8%増34,47916.3%増 食品事業:市乳、乳製品、アイス、飲料などその他の事業:飼料、プラント設備の設計施工など 「中期経営計画 2025-28」における分野別業績概況① 成長分野(成長領域):成長分野全体では、増収となりました。ヨーグルト、アイス、海外での菌体・育児用ミルクの販売が順調に推移しました。第2四半期(中間期)までは減収であったヨーグルトも四半期ごと販売状況が改善し、通期では増収に転じています。これにより成長分野の4つのカテゴリーはすべて増収となりました。 営業利益は、減益となりました。価格改定、菌体をはじめとする高付加価値商品の拡大によるプロダクトミックスの改善などを進めた一方で、原材料価格の上昇やオペレーションコスト増加、アイス新製造設備の稼働開始に伴う償却費増加などが影響しました。成長分野 売上高124,529百万円(前年比5.2%増)成長分野 営業利益12,591百万円(前年差1,183百万円減) ② 基幹分野(中核・乳業基盤・転換領域):基幹分野全体では、増収増益となりました。中核領域のMILEI GmbH(ミライ社)がホエイたんぱく市況の高止まりおよび販売数量増を背景に増収増益となったことが大きく貢献しました。また、原材料価格の上昇やオペレーションコストの増加に対応した価格改定に取り組むもビバレッジ、チーズ、牛乳などの売上数量の減少が営業利益を押し下げた一方、BtoB事業の拡大、米国子会社の工場統合効果も増益に寄与しました。基幹分野 売上高364,964百万円(前年比3.4%増)基幹分野 営業利益20,033百万円(前年差6,335百万円増) ③ 育成・その他分野(育成領域):育成・その他分野全体では、減収減益となりました。育成領域のECチャネルを通じた健康食品が堅調に推移したほか、独自事業会社等の増益影響もありましたが、連結決算に係る消去等の影響で減益となりました。育成・その他分野 売上高81,965百万円(前年比8.8%減)育成・その他分野 営業利益1,855百万円(前年差332百万円減) (内訳) 海外事業:海外事業全体では、増収となりました。ドイツのMILEI GmbH(ミライ社)が好調を維持したほか、菌体、パキスタンのNutriCo Morinaga(NM社)も順調に推移しました。また営業利益は、増益となりました。ホエイたんぱく市況の高止まりおよび販売数量増を受けて増益となったMILEI GmbHほか、菌体の販売や海外子会社各社による増益に加えて、のれん償却費の減少が影響しました。(内訳)海外事業 売上高87,474百万円(前年比25.1%増)(内訳)海外事業 営業利益16,997百万円(前年差9,521百万円増) 生産、受注及び販売の状況は次のとおりであります。① 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。 セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)食品事業449,069+3.1その他の事業6,141+27.0合計455,211+3.4 (注) 金額は販売価格によっております。 ② 受注実績当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。 セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)食品事業----その他の事業12,435△0.98,222+21.3合計12,435△0.98,222+21.3 ③ 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。 セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)食品事業547,661+1.8その他の事業33,959+5.1セグメント間の内部売上高または振替高△10,162-合計571,458+1.8 (3)財政状態当連結会計年度末の資産の部は、「建設仮勘定」が減少した一方で「建物及び構築物」や「機械装置及び運搬具」が増加したことなどにより、合計では前連結会計年度末に比べ、266億9千3百万円増の5,471億1千6百万円となりました。負債の部は、「長期借入金」が増加したことなどにより、合計では前連結会計年度末に比べ、180億4千7百万円増の2,673億6千7百万円となりました。純資産の部は、「利益剰余金」の増加などにより、合計では前連結会計年度末に比べ、86億4千6百万円増の2,797億4千9百万円となりました。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の51.2%から50.2%に、1株当たり純資産額は前連結会計年度末の3,187.41円から3,403.79円になりました。 (4)キャッシュ・フローの状況当連結会計年度の各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ481億7千2百万円増の357億1千6百万円の収入となりました。主な要因は、税金等調整前当期純利益322億3千8百万円がキャッシュ・フローの収入となり、法人税等の支払額39億9千1百万円がキャッシュ・フローの支出となったことによります。投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ200億8千4百万円支出増の388億7千万円の支出となりました。主な要因は、貸付金の回収により29億2千8百万円の収入となり、固定資産の取得により399億9千9百万円の支出となったことによります。これらを合計したフリーキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ280億8千8百万円増の△31億5千4百万円となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ45億2千5百万円支出減の5億3百万円の支出となりました。主な要因は、長期借入れにより242億6千2百万円、および社債の発行により198億9千3百万円の収入となり、社債の償還により150億円、および長期借入金の返済により106億4千万円の支出があったことによります。これらの結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ25億円減の260億5千9百万円となりました。 なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりです。 2022年3月期2023年3月期2024年3月期2025年3月期2026年3月期自己資本比率(%)44.945.749.051.250.2時価ベースの自己資本比率(%)51.544.347.950.070.3キャッシュ・フロー対有利子負債比率(倍)2.55.71.7△9.23.7インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)53.427.345.9△6.124.6 自己資本比率:(純資産-新株予約権-非支配株主持分)/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い※ 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。※ 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数により算出しております。※ 営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。※ 2024年3月期において、企業結合に係る暫定的な会計処理の確定を行っており、2023年3月期に係る数値については、暫定的な会計処理の確定の内容を反映しております。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、以下の財務政策のとおりです。当社グループは、資金調達に際しては、内部資金を基本としながら、金融機関からの借入、コマーシャル・ペーパーの発行、社債の発行などの外部からの資金も利用しております。外部からの資金調達につきましては、安定的かつ低利を前提としながら、将来の金融情勢の変化等も勘案してバランスのとれた調達を実施しております。なお、当社(提出会社)は機動的な資金調達および当社グループ全体の資金効率アップのため、金融機関11行と総額200億円のコミットメントライン契約を締結しております。調達した資金につきましては、経常設備投資および成長投資への支出に充当するとともに、有利子負債水準を適切にコントロールすることで財務の安定性を確保しております。また、株主還元については、事業活動により創出されるキャッシュ・フロー等を踏まえ総合的に実施しております。
事業リスク
- 酪農乳業界の政策変動リスク生乳取引における政府の補給金制度や乳製品の関税制度が変更・廃止された場合、原材料コストの変動を通じて業績に影響を及ぼす可能性があります。同社は関係省庁との連携や酪農家支援で対応しています。
- 原材料価格の変動と調達リスク国内外の需給、関税、為替相場の変動により、主要原材料の価格や納期が変動するリスクがあります。これにより、製造コストが増加し、業績に悪影響を与える可能性があります。同社は複数の調達先確保や為替予約でリスクを軽減しています。
- 食品安全とブランド毀損リスク製品の安全性や品質に問題が発生し、大規模な製品回収や製造物責任賠償に至った場合、業績だけでなく企業の信用も大きく損なわれる可能性があります。同社はサプライチェーン全体での品質管理を徹底しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】経営者が当社グループの経営成績および財政状態などに影響を及ぼす可能性があると認識しているリスクについて、主な事項を記載しています。なお、文中の将来に関する事項は、当有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。(1)酪農乳業界の動向乳製品の原料である生乳の取引では、「畜産経営の安定に関する法律」の加工原料乳生産者補給金制度により、生産者に補給金が支払われます。同法律が大幅に変更もしくは廃止され、補給金の水準が変化する場合は、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、乳製品には、国内農業の保護を目的とする関税制度が設けられていますが、関税制度が大幅に変更された場合、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、関係省庁・諸団体と密に連携をとり、酪農乳業界における変化等に適時適切に対処するとともに、酪農家や酪農組織を日常的に訪問し、乳牛の健康管理技術や生乳需給に関する情報提供を通じて酪農現場、生乳生産を支援しています。 (2)原材料調達当社グループの主要な原材料は、国内外の需給状況や関税制度、さらには、為替相場の変化等により、価格や納期が変動します。この変動により、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、「森永乳業グループ調達ポリシー」のもと、安全・安心を第一に、市場等の動向を注視して、複数の地域・取引先からの購買、代替原材料の手当、為替予約や外貨決済等、様々な対策を講じています。 (3)食品安全当社グループでは、製品製造にあたり、安全性、品質の確保に万全を期していますが、仮に大規模な製品回収や製造物責任賠償につながるような不測の事態が発生した場合は、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、製造現場のみならずサプライチェーンすべてにおける品質の考え方を「森永乳業グループ品質ポリシー」として定め、製品の安全と品質の確保に努めています。 (4)海外事業、新規事業等当社グループでは、成長の手段として海外を中心としたM&Aや新規事業、新機軸商品への設備投資等に取り組んでいます。特に海外のM&Aにおいては、為替リスク、現地の政治情勢、レギュレーション、商習慣、市場の不確実性等に対し、最大限の情報収集に努めています。しかしながら、外部環境の急激な変化等により、当初の事業計画が未達となる等、予測と実態との間に大きな負の乖離が生じた場合、減損損失が発生し、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、各投資案件における牽制機能の強化や、M&Aを実施した会社や新規事業への定期的なモニタリング、進捗確認を通じて、将来の減損リスクの事前回避に努めています。 (5)気候変動気候変動に代表される世界的な環境問題の深刻化を受け、化石エネルギーやプラスチック使用、水リスク等に関する規制や風評が発生した場合、商品戦略の見直しや設備投資、エネルギーや原材料調達費用の増大等により、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、様々なステークホルダーを通して情報を収集し対応を推進しております。当社グループでは、「サステナビリティ中長期計画2030」において「資源と環境」をマテリアリティテーマの一つに掲げるとともに「森永乳業グループ環境ポリシー」を定め、ISO14001環境マネジメントシステムに基づき適切な目標設定と管理を行っています。なお、気候変動への対応については、気候変動対策部会及びサステナビリティ委員会において定期的に見直しております。詳細は「TCFDへの取り組み」および「TNFDへの取り組み」をご参照ください。◆TCFDへの取り組みのURLhttps://www.morinagamilk.co.jp/sustainability/resources_and_the_environment/tcfd/◆TNFDへの取り組みのURLhttps://www.morinagamilk.co.jp/sustainability/resources_and_the_environment/tnfd/ (6)自然災害、感染症等の不測の事態当社グループの事業拠点がある地域において、地震や暴風雨等の自然災害、火災・テロ等の事件・事故、感染症のまん延等、突発的かつ甚大な災害が発生した場合には、長期間の事業停止や物流の混乱による商品供給の停止、また、市場・生活の変化等により、業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。こうした不測の事態が発生した場合、当社グループでは、従業員とその家族、お客さま、お得意先、近隣社会、関係先の人命保護を最優先するとともに、事業継続計画書等のマニュアルを整備し、適切な商品の供給および早期に事業活動を復旧できる体制の構築に努めています。 (7)人権企業活動においては、人権を尊重し擁護することが強く求められており、人々が尊厳をもって幸せに生活することへの貢献は、当社グループの経営理念にも合致しています。しかしながら、従業員や取引先担当者、その他の関係者に対する人権侵害が発生した場合には、法令違反に伴うリスクや風評被害にとどまらず、当社グループの社会的評価の低下を通じて、原材料調達や人財確保等の事業活動、ひいては、業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、「森永乳業グループ 人権ポリシー」を定め、事業活動が人権に対して負の影響を及ぼす可能性があることを認識したうえで、人権デュー・デリジェンスの仕組みを構築しています。また、従業員に対しては適切な教育・研修を実施し、人権リスクの予防および是正に努めています。加えて、人権への負の影響が明らかになった場合には、国際行動規範に基づき、関係者との対話および適切な手続きを通じた救済に取り組む体制を整えています。これら人権尊重の取組の進捗状況およびその結果については、ウェブサイト等を通じて開示しています。なお、人権方針および人権に関する具体的な取組については、「第2事業の状況 2サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。 (8)人財確保少子高齢化の進展等により労働人口が減少する一方、転職市場の活性化による人財の流動化が進んでいます。これに伴い、企業が必要とする人財の確保が一層困難となり、退職者の増加や必要人財の不足が生じた場合には、当社グループの業務運営に支障をきたすおそれがあります。人財の欠乏は、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、新卒採用においては、独自の仕事体験や職場見学の実施により業務への理解促進を図ったうえで、職種別採用を行っています。また、キャリア採用においては、複数の採用手法を活用することにより、多様な人財の確保に努めています。さらに、社内公募制度や各種キャリア研修を通じて、人財の育成および活躍の促進とともに定着を図っています。なお、人財の活用および育成に関する具体的な取組については、「第4提出会社の状況 5従業員の状況等(1)人材戦略に関する基本方針等」をご参照ください。 (9)コンプライアンス当社グループでは、内部統制委員会のもとにコンプライアンス部会を設置し、同部会を中心にコンプライアンス活動を推進しています。当社グループで働く者すべてのコンプライアンス意識の向上のため、複数の教育・研修プログラムを導入するとともに、内部通報制度である「森乳ヘルプライン」により誰もが安心して相談できる体制を整備しています。しかしながら、コンプライアンス違反等が発生した場合には、社会的信用の低下等によって、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、「コンプライアンス意識調査」等によりコンプライアンスの遵守状況を定期的にモニタリングするとともに、内部監査部門による運用状況の監査結果もふまえ、取り組みの見直しを継続的に行っています。 (10)知的財産当社グループは、その事業活動において、当社グループが所有する、または第三者から適法に使用許諾を受けた種々の知的財産を活用していますが、これら知的財産権を侵害したとして第三者から不測の訴訟を提起された場合、その結果によっては、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、知的財産権を尊重し、適正な事業活動のための知的財産の出願・維持と、第三者の権利を侵害することのないよう専門部門によるチェックを継続的に実施しています。 (11)情報システム、セキュリティ当社グループでは、商品の受注、原材料の発注、製品製造の指示、経理処理等、事業全般にわたって情報システムを活用していることから、規定類の整備やサポート体制の強化、各種の情報セキュリティ対策を行っています。しかしながら、災害、停電、コンピュータウィルスの感染、不正アクセス等によって、情報システムの停止や情報の流出等が発生した場合には、商品の供給不能や社会的信用の低下等により、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、内部統制委員会のもとに情報セキュリティ部会を設置し、脆弱性対策や重要データのバックアップ等ハード面の強化を進めるとともに、事業継続計画書やセキュリティルールの見直し、従業員教育等のソフト面の整備、改善を図り、情報システムの安定稼働とセキュリティの維持に努めています。また、インシデント発生時に備え、森永乳業CSIRT(Computer Security Incident Response Team)を設置し、事態の把握と社内外への対応を迅速、的確に行う体制を整備しています。 (12)金利変動当社グループは、借入金等の金融負債および預金等の金融資産を保有しており、金利の変動はこれらに影響を与え、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの資金調達の状況を踏まえると、短期的な市場金利の変動が直ちに当社グループの損益に与える影響は、全体として限定的でありながらも、将来の金融政策や金融市場の環境変化により金利水準が上昇した場合には、新たな資金調達や既存借入金の借換えに際して調達コストが上昇する等の影響が生じる可能性があります。これらの要因により当社グループの財務戦略や業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、財務状況を定期的に分析し、金利動向を含む金融環境の変化を継続的に注視するとともに、資金調達のあり方や有利子負債の水準について総合的な検討を行うなど、財務の安定性の確保に努めています。 (13)レピュテーションリスク当社グループは、食品の製造・販売を行い、不特定多数のお客さまに商品およびサービスを提供していることから、マスメディアやソーシャルメディア等を通じて、当社グループに関する情報が容易に拡散されやすい事業環境にあります。事実に基づかない情報、または当社の意図しない解釈に基づく情報の拡散、これらに起因する風評等により、当社グループの社会的評価やブランドイメージが低下した場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、高品質な商品・サービスの提供に努めるとともに、お客さまからのご意見やお問い合わせへの対応、社員に対するソーシャルメディアガイドラインに基づく教育、ならびに各種メディア の情報動向の把握等を通じて、適切な対応を行う体制を整備しています。 (14)紛争リスク 国家間の紛争や対立の発生・長期化は、事業環境の不確実性を高め、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。 具体的には、サプライチェーンの寸断や物流停滞により原材料調達や製品供給に支障が生じるおそれがあり、エネルギー・原材料価格の高騰による影響も大きく受ける可能性も想定されます。 当社グループでは、調達先の多様化、代替原材料の確保、サプライチェーンの分散及びリスクモニタリングの強化等を通じて影響の低減に努めております。 なお、上記のリスクが当社グループにおけるすべてのリスクではありません。