2425

ケアサービス(2425)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

サービス業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 在宅介護サービス事業
    ケアサービスグループは、主に日本国内で介護保険制度に基づく多様な在宅介護サービスを提供しています。具体的には、デイサービス、訪問入浴、訪問介護、訪問看護、居宅介護支援、小規模多機能型居宅介護、福祉用具の貸与・販売などがあり、介護保険外サービスとして配食サービスも手掛けています。特に通所介護サービス(デイサービス)を主力事業と位置づけ、首都圏を中心に積極的に施設を展開し、地域密着型のサービス提供を重視しています。
  • シニア向け総合サービス事業
    この事業では、日本国内と中国でエンゼルケアサービスを提供しています。エンゼルケアサービスとは、故人のお通夜の前に洗体や化粧、旅支度を整える湯灌サービスや、故人の化粧と旅支度を整えるCDCサービス(Cosmetic, Dressing, Coffin)を指します。日本では冠婚葬祭業の互助会や葬儀社、中国では国営葬儀場と契約を結びサービスを提供しており、日本国内では遺品整理やハウスクリーニングなどのクリーンサービスも展開しています。
  • 複合的な収益構造
    ケアサービスグループの収益は、在宅介護サービス事業が売上高約68.67億円、シニア向け総合サービス事業が売上高約29.95億円と、両事業が収益の柱となっています。特に在宅介護サービス事業は、高齢化社会の進展に伴い安定した需要が見込まれる介護保険制度に支えられたサービスが中心です。一方、シニア向け総合サービス事業は、介護保険外のサービスで、葬儀関連市場における専門性の高いサービスを提供することで収益を上げています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 介護サービス事業
    このセグメントは、主に日本国内で展開される在宅介護サービスを指します。通所介護(デイサービス)、訪問入浴、訪問介護、訪問看護、居宅介護支援、小規模多機能型居宅介護、福祉用具の貸与・販売、そして介護保険外の配食サービスなど、多岐にわたるサービスを提供しています。特に通所介護サービスを主力とし、首都圏を中心にデイサービス施設の積極的な出店を進めており、売上高は約68.67億円、営業利益は約4.37億円と、グループの主要な収益源となっています。
  • その他事業
    このセグメントは、シニア向け総合サービス事業を主としています。日本国内および中国で、故人の洗体や化粧、旅支度を整えるエンゼルケアサービスを提供しており、日本では遺品整理やハウスクリーニングなどのクリーンサービスも展開しています。中国では介護関連サービスも手掛けています。売上高は約29.95億円、営業利益は約7.73億円と、介護サービス事業に次ぐ規模で、特に営業利益率が高いことが特徴です。
  • 事業の多角化と地域展開
    ケアサービスグループは、日本国内の在宅介護サービスを基盤としつつ、介護保険制度に依存しないシニア向け総合サービス事業をもう一つの柱として展開することで、事業リスクの分散を図っています。また、エンゼルケアサービスでは中国市場にも進出しており、国内だけでなく海外にも事業領域を広げていることが特徴です。これにより、多様な顧客ニーズに対応し、持続的な成長を目指しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
NursingServiceReportableSegment 事業 69 4 6.4%
OthersReportableSegment 事業 30 8 25.8%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,250 文字
3 【事業の内容】当社は、在宅介護サービス事業、シニア向け総合サービス事業を業務としております。当社の事業内容は次のとおりであります。(1) 在宅介護サービス事業当社は、日本国内において、介護(医療)保険制度に基づく通所介護サービス、訪問入浴サービス、訪問介護サービス、訪問看護サービス、居宅介護支援サービス、小規模多機能型居宅介護サービス、福祉用具貸与及び特定福祉用具販売、また、介護(医療)保険外サービスとして、配食サービスを提供しております。介護事業におけるそれぞれのサービスの概要は下記のとおりですが、当社は主として、通所介護サービスにおけるデイサービス施設の出店を積極的に行い、首都圏エリアを中心にデイサービス施設を主体とした介護部門の営業の基盤整備を行っております。多くの需要が見込まれる地域をドミナントエリアとし、当該地域にデイサービス施設を複数出店することによって、地域に密着した通所介護サービスが行えるよう心がけております。 1.通所介護サービスとは、居宅において介護を受けるご利用者が当社の送迎車によりデイサービス施設に来所していただき、入浴や食事の提供、生活等に関する相談・助言・健康状態の確認、その他の日常生活上の世話及び機能訓練を行うサービスであります。当社では、通所介護サービスを介護事業の中心事業に位置付けております。また、通所介護サービスと他の介護サービスを併設した、利便性の高い複合型介護施設も運営しております。2.訪問入浴サービスとは、一般家庭での入浴が困難なご利用者を対象に、特殊入浴車でご利用者のお宅へ訪問し、介護者の手を煩わせることなく、お部屋で入浴していただくサービスであります。当社では通常、特殊入浴車1台に、オペレーター、看護師、ヘルパーの3名体制でサービスを提供しております。3.訪問介護サービスとは、ご利用者のお宅を訪問して、入浴・排泄・食事等の介護、衣類の洗濯、住居等の掃除、生活必需品の買物、関係機関等との連絡、生活・身上・介護に関する相談・助言等を行うサービスであります。4.訪問看護サービスとは、病気や障害を抱えながらご自宅で療養中の方に、看護師やセラピストなどが訪問して、療養生活のお世話や診療の補助、リハビリテーション等を行うサービスであります。5.居宅介護支援サービスとは、介護支援専門員(ケアマネジャー)が、ご利用者(居宅要介護者)に対し介護保険の給付サービス等、居宅において日常生活を営むために必要な保健・医療・福祉サービスなどを適切に利用できるよう、高齢者本人やご家族の希望を勘案して居宅サービス計画(ケアプラン)(注)を作成するとともに、その計画に基づいて指定居宅サービス事業者などとの連絡調整等の支援を行うサービスであります。6.小規模多機能型居宅介護サービスとは、ご利用者が可能な限り自立した日常生活を送ることができるよう、ご利用者の選択に応じて、施設への「通い」を中心に、短期間の「宿泊」やご利用者のお宅への「訪問」を組合せ、家庭的な環境と地域住民との交流の下で日常生活上の支援や機能訓練を行うサービスであります。7.福祉用具貸与とは、ご利用者の身体状況に合わせた適切な福祉用具のレンタルを行うサービスであります。8.特定福祉用具販売とは、ご利用者の身体状況に合わせた適切な福祉用具の販売を行うサービスであります。9.配食サービスとは、当社で運営するデイサービスセンターを中心に、健康、栄養に配慮した食事を提供するサービスであります。(注) 居宅サービス計画(ケアプラン)介護保険における要介護状態には五つの区分(要支援を除く)があり、要介護1は最も軽く、要介護5は最も重い区分となっております。区分によって介護給付の限度額が定められています。居宅サービス計画とは、介護支援専門員が個々の要支援・要介護状態に合わせた適切な保健・医療・福祉サービスが提供されるように作成したものをいい、①ご利用者のニーズの把握、②援助目的の明確化、③具体的なサービスの種類と役割分担の決定といった段階を経て作成されます。なお、この居宅サービス計画は1ヶ月単位の計画であり、ご利用者の生活ニーズ等に変化がある場合には新たな援助目標を設定し、再度作成することになります。 (2) シニア向け総合サービス事業当社のシニア向け総合サービス事業では、主に冠婚葬祭業の互助会及び葬儀社と契約を結び、エンゼルケアサービスを提供しております。また、介護をご利用になる前の家財の整理や、不用品の処分、遺品整理等を行うクリーンサービス、介護が必要な方の施設探しのサポートを行う施設紹介サービスを提供しております。1.エンゼルケアサービスとは、亡くなった方へ湯灌サービス、CDCサービスを提供するサービスであります。①湯灌サービス湯灌サービスとは、故人の葬儀においてお通夜の前に故人の洗体を行い、お化粧をし、旅路の身支度を整えるサービスであります。なお、当社では、御葬家のご自宅又は葬祭場に湯灌車と呼ばれる特殊車両でお伺いし、サービスを提供しております。②CDCサービスCDCサービスとは、Cosmetic(化粧)、Dressing(装束)、Coffin(納棺)の略称であり、主に故人のお化粧と旅路の身支度を整えるサービスであります。2.クリーンサービスとは、生前整理から遺品整理、遺品供養を含めたハウスクリーニング等を行うサービスであります。 [事業系統図]

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
介護保険制度の適用を受けるため、介護報酬の改定の影響を強く受ける。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
介護サービスを行うには事業所毎に都道府県知事(市区町村長)から指定事業者としての指定が必要。
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:介護保険制度の改正・介護報酬の改定 / 法的規制の遵守 / 競合の激化
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 3 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

公開情報からは、ケアサービスが保有する特許、ブランド価値、規制ライセンス、独占的IPなどの無形資産に関する具体的な情報は確認できませんでした。そのため、この項目は0点と評価します。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

介護サービスは、利用者の身体状況や家族の意向により、事業者の変更が容易ではない場合があります。しかし、ケアサービス固有の強固な顧客ロイヤルティや、乗り換えに伴う大きな損失を裏付ける具体的な情報は乏しく、スイッチング・コストは限定的と考えられます。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ケアサービスの事業モデルにおいて、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果は確認できません。個々の利用者との関係性が中心であり、プラットフォーム型ビジネスのような特徴は見られません。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

介護業界は人件費がコストの大部分を占めます。ケアサービスが他社と比較して構造的に低いコスト構造を有しているという具体的な証拠はありません。規模の経済によるコスト優位性も限定的と推測されます。

規模の経済★☆☆☆☆
根拠:弱い規模が参入障壁になる

ケアサービスは、特定の地域やサービスに特化している可能性があり、業界全体の規模に対して最適な少数寡占を形成しているとは言えません。事業規模が競合他社と比較して突出しているという情報は確認できません。

  • 地域密着型デイサービス展開
    ケアサービスグループは、通所介護サービス(デイサービス)を介護事業の中心に据え、需要が見込まれる地域に複数のデイサービス施設を出店する「ドミナント戦略」を推進しています。これにより、地域に深く根ざしたサービス提供が可能となり、利用者の利便性を高めるとともに、地域内でのブランド認知度向上や効率的な運営に繋がっています。また、通所介護と他の介護サービスを併設した複合型施設の開設も進めています。
  • 専門性の高いエンゼルケアサービス
    シニア向け総合サービス事業では、故人の洗体や化粧、旅支度を整える湯灌サービスやCDCサービスといった専門性の高いエンゼルケアサービスを提供しています。特殊車両を用いた訪問湯灌など、一般家庭での対応が難しいサービスを提供することで、競合との差別化を図っています。日本国内だけでなく、中国市場にも進出し、国営葬儀場との契約を通じて事業を展開している点も強みです。
  • 多様な介護保険外サービス
    介護保険制度に依存しない介護保険外サービスとして、配食サービスやクリーンサービス(遺品整理、ハウスクリーニングなど)を提供しています。これにより、介護保険制度の改正リスクを分散し、利用者の多様なニーズに応えることができています。プロの講師による陶芸教室や音楽療法など、利用者の「やりたい」を実現するデイサービス内の活動も、他社との差別化に貢献しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社は、お客様一人ひとりの尊厳に共感したサービスを提供し、全従業員とその家族の幸せを追求することを企業理念として掲げ、事業を展開しております。この企業理念のもと、高齢化社会が進むに伴い拡大が予想される介護業界において東京23区を中心とした地域密着型企業としてブランドを確立するとともに、ご高齢のお客様とご家族が必要とする介護保険外のサービスを拡充し、株主、地域社会、ご利用者及び従業員等すべてのステークホルダーにとって価値ある企業となることを目指しております。 (2) 目標とする経営指標当社は当面の間、経常利益率の向上を目指してまいります。さらに中長期的には収益性と資本効率をより高めて総合的な企業価値を増大させていく方針であります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社は、前述の「(1)会社の経営の基本方針」を具現化するために、以下を中長期的な経営戦略として位置づけております。①在宅介護事業における首都圏ドミナント戦略の推進東京23区を中心に在宅介護サービス事業所を開設し、ドミナントエリアの形成を推進することにより、厚生労働省が推し進める地域包括ケアシステムの中で、地域の医療機関との連携をはじめとした地域のニーズに合った「通い」及び「訪問」等を担う体制を構築してまいります。一つの地域で多様なサービスの提供が実現できるよう、サービスの拡充と事業内容の深化に取り組んでまいります。②介護保険外事業の拡大エンゼルケアサービスの全国展開と、終活関連事業等の拡大やご高齢のお客様とご家族が必要とする衣食住に関するサービス開発等既存事業の顧客基盤を活かした新規事業開発により、介護保険外事業の拡大を推進してまいります。③経営基盤の強化長期的な成長に向けた強い組織を作り上げるため、質の高いサービスを提供できる体制を整備してまいります。 (4) 経営環境及び優先的に対処すべき課題①当社を取り巻く事業環境当社が所属する国内の介護サービス産業は、超高齢社会の進行に伴い、今後も市場規模は拡大傾向が続くと予想されます。このような経営環境に対応するために、当社では東京首都圏エリアを中心とした都市部への在宅介護サービスのドミナント戦略を進めてまいります。東京首都圏エリアは、在宅介護サービスのニーズが高いことに加え、人口密度が高く集客効率性が良いことからも、当社では引き続き東京23区を中心に、各在宅介護サービス間の連携を高め、地域のニーズに合った介護サービスの拡充と拠点の適切な出店を進めてまいります。しかしながら、事業所の出店においては、3年ごとに改正される介護保険法の動向と、地域データや人口動態、テナント賃料、建設コストの推移を見極めながら判断を行っております。また、創業期より最期の介護と位置付け、お亡くなりになった方への湯灌やメイクを行うエンゼルケアサービスが所属する国内の葬祭サービス産業においても、高齢者人口の増加に伴い、葬儀件数も拡大傾向にあります。一方で、核家族化や単身世帯などの家族形態が多様化しており、葬儀形式も変化しております。今後も引き続き市場動向を精査しながら、将来的な葬祭サービス市場の拡大に対応するための体制構築とともに、新たなるサービスの開発に努めてまいります。 ②人材の採用と定着国内のあらゆる産業において、従事する人材の採用が年々難しくなっており、当社においても成長拡大にむけて、従事するケアワーカーの確保と定着は、引き続き大きな経営課題となっております。当社では、採用機能の強化に加えて、給与水準の引き上げ、優秀な従業員の育成・定着のために職能や経験に応じたキャリアパスや、各種手当を拡充するほか、労働市場の変化にも適切に順応を図っております。また、女性従業員が約6割を占める当社においては、女性の働き方支援や職場環境を整備することで、経験を持った優秀な人材が当社で長期に渡って働き続けるための仕組み作りを推進しております。③コスト構造の変化昨今のインフレと世界情勢の変化に伴う物価及びエネルギー費用の高騰は、国内のあらゆる産業において非常に大きな経営課題であり、サービスを提供するための多くの車両や消耗品を取り扱う当社においても事業利益を押し下げる要因となります。当社では経費管理の厳格化や調達先の見直しなども随時行うとともに、業務オペレーションの見直しによる従業員の労働時間の最適化、ICTやAIの活用による事務効率化などを実行しながら、コスト増加を極力最小化してまいります。今後も引き続き、株主や投資家の皆様との対話や、IR・広報活動の充実、内部統制の整備を通じて、社会からさらに厚い信頼を得ることができるよう努めてまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針当社は、お客様一人ひとりの尊厳に共感したサービスを提供し、全従業員とその家族の幸せを追求することを企業理念として掲げ、事業を展開しております。この企業理念のもと、高齢化社会が進むに伴い拡大が予想される介護業界において東京23区を中心とした地域密着型企業としてブランドを確立するとともに、ご高齢のお客様とご家族が必要とする介護保険外のサービスを拡充し、株主、地域社会、ご利用者及び従業員等すべてのステークホルダーにとって価値ある企業となることを目指しております。 (2) 目標とする経営指標当社は当面の間、経常利益率の向上を目指してまいります。さらに中長期的には収益性と資本効率をより高めて総合的な企業価値を増大させていく方針であります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社は、前述の「(1)会社の経営の基本方針」を具現化するために、以下を中長期的な経営戦略として位置づけております。①在宅介護事業における首都圏ドミナント戦略の推進東京23区を中心に在宅介護サービス事業所を開設し、ドミナントエリアの形成を推進することにより、厚生労働省が推し進める地域包括ケアシステムの中で、地域の医療機関との連携をはじめとした地域のニーズに合った「通い」及び「訪問」等を担う体制を構築してまいります。一つの地域で多様なサービスの提供が実現できるよう、サービスの拡充と事業内容の深化に取り組んでまいります。②介護保険外事業の拡大エンゼルケアサービスの全国展開と、終活関連事業等の拡大やご高齢のお客様とご家族が必要とする衣食住に関するサービス開発等既存事業の顧客基盤を活かした新規事業開発により、介護保険外事業の拡大を推進してまいります。③経営基盤の強化長期的な成長に向けた強い組織を作り上げるため、質の高いサービスを提供できる体制を整備してまいります。 (4) 経営環境及び優先的に対処すべき課題①当社を取り巻く事業環境当社が所属する国内の介護サービス産業は、超高齢社会の進行に伴い、今後も市場規模は拡大傾向が続くと予想されます。このような経営環境に対応するために、当社では東京首都圏エリアを中心とした都市部への在宅介護サービスのドミナント戦略を進めてまいります。東京首都圏エリアは、在宅介護サービスのニーズが高いことに加え、人口密度が高く集客効率性が良いことからも、当社では引き続き東京23区を中心に、各在宅介護サービス間の連携を高め、地域のニーズに合った介護サービスの拡充と拠点の適切な出店を進めてまいります。しかしながら、事業所の出店においては、3年ごとに改正される介護保険法の動向と、地域データや人口動態、テナント賃料、建設コストの推移を見極めながら判断を行っております。また、創業期より最期の介護と位置付け、お亡くなりになった方への湯灌やメイクを行うエンゼルケアサービスが所属する国内の葬祭サービス産業においても、高齢者人口の増加に伴い、葬儀件数も拡大傾向にあります。一方で、核家族化や単身世帯などの家族形態が多様化しており、葬儀形式も変化しております。今後も引き続き市場動向を精査しながら、将来的な葬祭サービス市場の拡大に対応するための体制構築とともに、新たなるサービスの開発に努めてまいります。 ②人材の採用と定着国内のあらゆる産業において、従事する人材の採用が年々難しくなっており、当社においても成長拡大にむけて、従事するケアワーカーの確保と定着は、引き続き大きな経営課題となっております。当社では、採用機能の強化に加えて、給与水準の引き上げ、優秀な従業員の育成・定着のために職能や経験に応じたキャリアパスや、各種手当を拡充するほか、労働市場の変化にも適切に順応を図っております。また、女性従業員が約6割を占める当社においては、女性の働き方支援や職場環境を整備することで、経験を持った優秀な人材が当社で長期に渡って働き続けるための仕組み作りを推進しております。③コスト構造の変化昨今のインフレと世界情勢の変化に伴う物価及びエネルギー費用の高騰は、国内のあらゆる産業において非常に大きな経営課題であり、サービスを提供するための多くの車両や消耗品を取り扱う当社においても事業利益を押し下げる要因となります。当社では経費管理の厳格化や調達先の見直しなども随時行うとともに、業務オペレーションの見直しによる従業員の労働時間の最適化、ICTやAIの活用による事務効率化などを実行しながら、コスト増加を極力最小化してまいります。今後も引き続き、株主や投資家の皆様との対話や、IR・広報活動の充実、内部統制の整備を通じて、社会からさらに厚い信頼を得ることができるよう努めてまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況当事業年度におけるわが国経済は、長引く物価高により個人の消費マインドは低調なものの、景気は小幅ながらも回復基調で推移しました。一方で、長期化するウクライナ情勢や緊迫化する中東情勢など、国際紛争による景気減速懸念は依然として高く、先行き不透明な状況が続いております。介護業界におきましては、食材費や消耗品価格の高騰の影響に加えて、介護を必要とする高齢者に対し担い手が不足していることなどから人件費及び採用コストの上昇が続いており、特に介護人材の採用と定着は、引き続き介護事業者の大きな課題となっております。このような状況の下、当社は「介護からエンゼルケアまで」の一貫したサービスを提供するための経営基盤の構築を図るとともに事業拡大に努めてまいりました。 主要サービスにおいては、季節変動要因によるサービス件数の減少のほか、各事業における地域の状況やサービス提供、従業員の過不足を総合的に勘案し、事業所の統廃合を進めたこと等の複合的な要因から、前期比で減収減益となりました。一方で、中長期の安定的な事業成長のための体制構築、人材育成、業務環境の改善等、事業拡大のための取り組みの継続と、購買や仕入に関する総合的な検討によりサービス提供に必要な日用品や備品等の価格高騰による費用増加に対する対策を進めております。当事業年度における国内既存事業所数につきましては、4事業所を開設、6事業所を閉鎖し、2事業所を統合移転し、合計111事業所となりました。以上の結果、当事業年度の売上高は9,217百万円(前期比6.3%減)、営業利益は131百万円(前期比75.3%減)、経常利益は162百万円(前期比71.0%減)、当期純利益は115百万円(前期比62.7%減)となりました。 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。なお、当事業年度より非連結決算へ移行したため、売上高及びセグメント利益については前期との比較は行っておりません。(在宅介護サービス事業)当事業におきましては、主力サービスであるデイサービスでは利用者数の伸びが鈍化し、訪問入浴サービスでは従業員の人員不足による車両稼働台数の減少により、いずれも件数、売上高ともに減少しました。当事業年度の事業所の出退店状況につきましては、デイサービスセンター1事業所、訪問入浴3事業所、訪問介護1事業所、福祉用具貸与販売1事業所を閉鎖し、居宅介護支援事業所2事業所を1事業所へ統合し移転しました。以上の結果、当事業年度の売上高は6,365百万円、セグメント利益は188百万円となりました。(シニア向け総合サービス事業)当事業におきましては、エンゼルケアサービスにおいて引き続き新規エリアへの出店を積極的に進めたことにより、4事業所開設した一方で、全国的に葬儀件数が減少した影響を受け、当社サービスの施行件数が減少したことにより減収となりました。当事業年度の事業所の出退店状況につきましては、エンゼルケアサービス事業所を高知県高知市、神奈川県横須賀市、東京都中野区、佐賀県佐賀市に開設しました。以上の結果、当事業年度の売上高は2,851百万円、セグメント利益は643百万円となりました。 財政状態は、次のとおりであります。当事業年度末における資産合計は、現金及び預金160百万円の減少、売掛金139百万円の減少により、前事業年度末と比較して244百万円減少し、3,866百万円となりました。当事業年度末における負債合計は、未払法人税等137百万円の減少、賞与引当金14百万円の減少により、前事業年度末と比較して283百万円減少し、912百万円となりました。当事業年度末における純資産合計は、利益剰余金39百万円の増加により、2,953百万円となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、1,674百万円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況と要因は、以下のとおりであります。なお、当事業年度より非連結決算へ移行したため、前期との比較は行っておりません。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、得られた資金は、122百万円となりました。これは、主に税金等調整前当期純利益120百万円、減価償却費167百万円、法人税等の支払228百万円によるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、使用した資金は、176百万円となりました。これは、主に有形固定資産の取得による支出125百万円、無形固定資産の取得による支出41百万円によるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、使用した資金は、106百万円となりました。これは、主にリース債務の返済による支出30百万円、配当金の支払75百万円によるものです。 ③ 生産、受注及び販売の実績a. 生産実績該当事項はありません。b. 受注実績該当事項はありません。c. 販売実績当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。なお、当事業年度より非連結決算へ移行したため、前期との比較は行っておりません。 セグメントの名称当事業年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)前期比(%)在宅介護サービス事業(千円)6,365,684-シニア向け総合サービス事業(千円)2,851,542-合計(千円)9,217,227- (注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。 相手先前事業年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当事業年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)東京都国民健康保険団体連合会5,846,03755.65,088,37655.2 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。 ① 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(経営成績)当社の当事業年度の経営成績は、以下のとおりとなりました。売上高は、9,217百万円と前事業年度から623百万円(6.3%)減少いたしました。これは、在宅介護サービス事業のデイサービスにおいて利用件数の純増の伸びの鈍化、訪問入浴サービスにおいて人手不足による稼働率の低下により、いずれも利用件数、売上高ともに減少した影響の他、各サービスの各エリアにおける地域の状況、各事業所のサービス提供状況、従業員の状況等総合的に勘案し7事業所を閉鎖したことによる減収、シニア向け総合サービス事業のエンゼルケアサービスにおいて全国的な葬儀件数が減少した影響を受け当社サービスの施行件数が減少し、減収となったことによるものです。利益面については、購買や仕入に関する総合的な検討を行い、サービス提供に必要な日用品や備品等の価格高騰による費用増加に対する対策を進め、売上高減少の影響を補うことに努めた一方、人的資本への投資は継続したことにより、営業利益は131百万円と前事業年度から401百万円(75.3%)減少いたしました。また、経常利益は営業利益の減少に伴い、162百万円と前事業年度から396百万円(71.0%)減少いたしました。当期純利益は、115百万円と前事業年度より193百万円(62.7%)減少いたしました。(キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報)当事業年度のキャッシュ・フローの状況は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」 に記載のとおりであります。なお、当社は、施設の出店に際しては賃借によることを原則としており、重要な資本的支出の予定はないため、当面の設備投資、成長分野への投資並びに株主還元等は自己資金で対応する予定であります。 ② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されております。この財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載の通りであります。この財務諸表の作成にあたりまして、必要と思われる見積りは、一定の仮定を置き合理的な基準に基づいて実施しておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は、実際の結果と異なる可能性があります。なお、会計上の見積りを行う上での考え方については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

事業リスク

  • 介護保険制度の改正リスク
    ケアサービスグループの主力である在宅介護サービス事業は、介護保険制度に強く依存しており、3年ごとの制度見直しや介護報酬の改定が業績に大きな影響を与えます。後期高齢者の増加による財政悪化から、今後介護報酬の引き下げや自己負担割合の引き上げが行われた場合、売上単価の減少や採算性の悪化により、収益が大きく減少する可能性があります。これに対し、同社は介護保険外サービスの新規事業開拓を進めています。
  • 法的規制と人材確保のリスク
    介護サービス事業は、事業所ごとに指定事業者としての許認可が必要であり、人員配置基準などの厳しい法的規制があります。従業員の退職などで基準を満たせなくなった場合、事業停止や介護報酬の減額に繋がり、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、介護支援専門員や看護師などの専門資格保有者の確保が難しくなった場合、サービスの継続が困難になるだけでなく、人件費の高騰も収益を圧迫するリスクがあります。
  • 競合激化と市場変化のリスク
    高齢化社会の進展に伴い、介護関連ビジネス市場は拡大が予測される一方で、新規参入や既存事業者の活動活発化により競争が激化しています。利用者の確保が困難になった場合、在宅介護サービス事業の業績に影響が出る可能性があります。また、シニア向け総合サービス事業においても、エンゼルケアサービスの認知度向上に伴う競合増加や、葬儀形態の多様化による利用減少が業績に影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|5,084 文字
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。必ずしも事業展開上のリスクに該当しない事項についても、投資者の投資判断において重要と考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。当社はこれらのリスクの発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。また、以下の記載は当社株式への投資リスクをすべて網羅するものではありませんので、この点にご留意ください。なお、以下の事項は、特に断りがない限り、当事業年度末現在の事項であり、将来に関する事項は当事業年度末現在において当社が判断したものであります。 (1) 介護保険制度について当社の在宅介護サービス事業セグメントに属する各サービスは、主に介護保険法の適用を受けるサービスの提供を行うため、介護保険制度の改正及び介護報酬の改定の影響を強く受けることとなります。介護保険制度は、3年ごとに制度の見直しと介護報酬の改定が行われることとされておりますが、後期高齢者の増加により当該制度の財政基盤は悪化しつつあり、今後、介護報酬の引き下げ、介護サービス料金の自己負担割合の引き上げ等、介護給付費の伸びを抑えるための制度改正や報酬改定が行われた場合、売上単価の減少等の採算性に問題が生じ、当社の主力である在宅介護サービス事業の収益に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対応するため、当社はシニア向け総合サービス事業をもう一つの柱として展開し、エンゼルケアサービスのほかにも介護保険外サービスの新規事業開拓を積極的に進めております。 (2) 法的規制について介護保険法に基づく介護サービスを行うには、事業所毎に指定事業者としての指定を都道府県知事(地域密着型サービスについては市区町村長)から受ける必要があります。指定を受けるには、「指定居宅サービス等の事業の人員、設置及び運営に関する基準」(介護保険法に基づく厚生労働省令)を満たしていなければなりませんが、従業員の退職等により当該基準を満たせなくなった場合には、事業の停止や介護報酬の減額等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対応するため、当社は事業所の運営体制を常時指導・監督するとともに、人材教育担当とも連携し、各種マニュアルの整備及び研修を充実させることで管理体制の強化や教育の徹底をしております。ドミナント展開している事業所間においては相互サポートができる体制を整備するなどして適切な事業運営に努めております。また、その他の指定取消事由として、介護報酬の不正請求、帳簿書類等の虚偽報告等が定められております。現時点では当社では指定の取消事由に該当する事実は発生しておりませんが、遵守できなかった場合に指定の取消や停止処分を受ける可能性があります。さらに、事業所の指定取消処分がなされ、その理由となった不正行為に対して当社の組織的関与(連座制)が認められた場合は、同一のサービス類型の事業所の新規指定及び6年毎の更新を受けることができなくなり、計画している収益を達成できない可能性があります。当該リスクに対応するため、当社は介護保険の請求業務の専門部署を配置し、不正請求、帳簿書類等の虚偽報告等が起こらないように複数チェックの管理体制をとっております。 (3) 競合について2000年4月の介護保険法施行を契機に介護保険制度に基づく地方自治体単位での介護サービスが開始され、医療法人等の公的非営利主体及び異業種を含めたさまざまな企業が参入しました。高齢化社会の進展に伴い要介護認定者数の増加基調が予想されるとともに、介護保険法の施行から20年以上が経過し、社会全般における介護保険制度に対する認識が着実に深まりつつあります。このため、介護関連ビジネスの市場は今後の拡大が予測され、既存事業者の活動の活発化に加え、新規参入が再び激しくなってきております。したがって、今後の競争の激化に伴い当社の事業所において、利用者の確保が困難になった場合等には、当社の在宅介護サービス事業の業績が影響を受ける可能性があります。 当該リスクに対応するために一部デイサービス事業所では、デイサービスへ通う利用者が、事業所で過ごす時間の中で、「やらされ感」を払拭し、「やってみたかった」「やりたい」という思いを実現することができるよう、プロの講師による各種の教室活動を開催しております。具体的には、陶芸教室、編み物教室、絵手紙教室、書道教室、水彩画教室、メディカルアロマ教室、フラワーアレンジメント教室、カルトナージュ、フラワーセラピー教室、手作りライト教室、ガラス玉工芸教室、水性ネイル教室、折り紙教室、ヨーガ教室、フラダンス教室、音楽療法の開催実績があります。その他に自社配食センターによる食事の質の向上等に努めております。シニア向け総合サービス事業においては、エンゼルケアサービスの認知度が高まることにより、他の事業者の参入により、競争が激化する可能性があります。さらに葬儀形態の多様化により、エンゼルケアサービスの利用が減少した場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対応するため、介護施設の紹介サービスの開始やエンゼルケアサービスの提供エリアの拡大等、新たな市場開拓を進めております。 (4) 新規出店について当社では開設にあたり綿密なマーケットリサーチを行い、事業所等の新規開設を進めておりますが、地価の高騰等により好立地に物件を確保できない場合や、事業環境の変化及び経済的要因により開設事業計画に大幅な乖離が生じた場合には、当社の業績予想等に影響を与える可能性があります。当該リスクに対応するため、当社では、経済状況や各地域の人口動態等の市場分析を適時適切に行い、変化に対して迅速に対応できる店舗開発体制を整えております。 (5) 人材の確保について当社が事業を拡大していくためには、人材の確保が必要となります。とりわけ介護事業においては、サービス提供にあたり介護支援専門員、看護師、介護福祉士など専門資格取得者の確保が必須であります。景気の動向次第では、人材確保について同業他社だけでなく異業種を含めた競争となり、万一、十分な人材の確保が困難な場合には、「(2)法的規制について」のとおり、現在提供しているサービスを継続することができなくなる可能性があり、当社の業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。また、人件費が高騰した際にも当社の業績に影響を与える可能性があります。当該リスクに対応するため、給与水準の引き上げを継続的に実施するほか、従業員が働きやすくいきいきと活躍できる職場環境の整備、人材育成や人材登用に注力し、当社全体の採用力の向上を進めております。 (6) 高齢者介護における安全管理及び健康管理について当社が提供する介護サービスの利用者は、要支援又は要介護認定を受けている高齢者であり、転倒事故、食物誤嚥事故及び感染症の集団発生等、高齢者の特性に起因する事故等が発生する可能性があります。万一、事故や感染症等が発生した場合、当社の信用が低下するとともに訴訟等で損害賠償請求を受ける恐れがあり、過失責任が問われた場合には当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対応するため、当社では、サービス提供中の安全衛生管理には細心の注意を払い、研修・マニュアルの整備等により従業員の教育指導を徹底しております。 (7) 情報管理について当社が提供するサービスは、業務上、利用者あるいはその家族の重要な個人情報を取扱います。万一、システム等から個人情報が外部に漏洩する等のトラブルが発生した場合、社会的信用の低下や損害賠償請求の発生等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対応するため、当社は、個人情報をはじめとした情報の適正な取得及び厳重な管理のために、各種規程や研修等を通じて、情報漏洩の防止に取り組んでおります。 (8) 地域との関係について当社の事業の性格上、地域のお客様、自治体はじめ関係各機関等との信頼関係が何よりも重要であると考えております。このため、良質かつ安定的なサービスの提供が必要であり、業績が改善されない事業所があった場合でも、収益性の観点だけで直ちに撤退することが困難な場合は、当社の財務状況に影響を与える可能性があります。当社では、エリア毎に業績を管理しておりますので、業績不振事業所が撤退困難となった場合でも、同一エリア内の他事業所の業績を向上させることにより、当該エリア全体の業績が悪化しないように対応できる体制となっております。 (9) 長期賃貸借契約について介護事業における事業所の開設にあたっては、土地及び建物等の設備投資が必要であることから、投資リスクが生じます。当該リスクを抑制するために、各事業所の展開は賃貸を基本とした設備投資戦略を採用しております。このため、投資リスクは抑制されるものの、一定期間は撤退の制約が課せられ、これに反した場合は中途解約による違約金などの支払が発生し、当社の業績に影響を与える可能性があります。当該リスクに対応するため、長期間にわたり撤退の制約がかかる物件は極力避けるとともに、一定期間の制約が避けられない場合は、当該期間を極力短縮して契約するようにしております。 (10) エンゼルケアサービスの季節変動についてエンゼルケアサービスは、葬儀需要により業績が変動します。葬儀需要は月間の平均件数に対し、夏場が少なく、冬場が多くなる傾向があり、それに伴い当社業績も冬季に偏重する可能性があります。参考として下記に月別推移を記載します。 売上高単位:百万円 4月5月6月7月8月9月10月11月12月1月2月3月当年度売上高223205189200206199212234253258229226前年度売上高215204193201221217210219252287246263当年度件数4,5974,2453,9624,1354,3064,1214,4504,9165,2185,3494,7814,756前年度件数4,5274,3854,1284,3134,6904,5554,5204,6365,3746,0255,0565,407 (11) 減損会計の適用について当社の保有する建物等について、今後、収益性が著しく低下した場合には、減損損失の計上が必要となり、当社の業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当該リスクに対応するため、事業所開設地域を選定する際には、綿密なマーケットリサーチを行い、資産収益性の高い立地条件を選定し、減損損失の発生を未然に防ぐようにしております。 (12) 風評等の影響について当社の事業においては、お客様をはじめ関係者の信用、評判が大きな影響力を持つと認識しております。何らかの理由により当社の評判が損なわれた場合または当社に対する好ましくない風評が立った場合には、当社の業績及び人材採用等に影響を与える可能性があります。当該リスクに対応するため、「企業理念」、「行動指針」、及びそれに基づく日々の行動目標を記した「ケアサービスフィロソフィ」を制定し、高い理念の下に細心の注意を払って事業を運営しております。 (13) 自然災害について地震、台風、大雨、大雪等の自然災害が発生し、やむなく業務を停止せざるを得なくなる場合や、建物や設備が損傷し、その修復に多大な費用が必要になった場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。特に、当社の重要な事業拠点である首都圏において想定を上回る大規模な自然災害が発生した場合には、正常な事業運営が行われなくなる可能性があり、当社の業績に多大な影響を及ぼす可能性があるばかりでなく、事業の継続が困難になる可能性もあります。当該リスクに対応するため、緊急時対応マニュアルを作成し周知徹底するほか、各事業所において定期的に防災訓練を実施しております。

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