事業の概要
- 外食産業向け卸売が主力久世グループは、主に外食産業向けの食材卸売業を営んでいます。レストランやホテルなどに対し、幅広い種類の業務用食材や資材を提供しており、これが収益の大部分を占める基盤事業です。特に首都圏を中心に、関東・中部・関西地区に強固な販売網を築いています。
- 食材の製造販売も展開自社でブイヨン、スープ、ソースなどの専門性の高い食材を製造し、ホテルやレストランに販売しています。これにより、単なる卸売だけでなく、付加価値の高い自社製品を提供することで、事業の多角化と収益源の確保を図っています。
- 不動産賃貸で安定収益グループ内には不動産賃貸業も含まれており、主に連結子会社に対して不動産を貸し出すことで、安定した賃料収入を得ています。これは、主力事業とは異なる収益源として、グループ全体の経営基盤を安定させる役割を担っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 食材卸売事業外食産業向けの業務用食材や資材の卸売が主な事業です。2025年3月期には売上高618.34億円、営業利益24.16億円を計上しており、グループ全体の売上の大部分を占める主力事業です。国内では久世本体と久世フレッシュ・ワンが、海外では香港や中国の関連会社が展開しています。
- 食材製造事業ホテルやレストラン向けの専門性の高いスープ、ソース、ブイヨンなどの製造・販売を行っています。2025年3月期には売上高65.91億円、営業利益4.42億円を計上しており、自社製品による付加価値提供と収益源の多角化に貢献しています。
- 不動産賃貸事業主に連結子会社を対象とした不動産賃貸業です。2025年3月期には売上高0.06億円、営業利益1.11億円を計上しており、規模は小さいものの、グループ全体の安定的な収益基盤の一部を担っています。これは、主力事業とは異なる安定した収益源です。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| FoodWholesale | 事業 | 618 | 24 | 3.9% |
| FoodManufacturing | 事業 | 66 | 4 | 6.7% |
| Leasing | 事業 | 0 | 1 | 1,850.0% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社の企業グループは、当社および連結子会社5社、非連結子会社1社、持分法適用関連会社2社、関連会社2社により構成されており、外食産業向け食材等の卸売業およびブイヨン、スープ、ソース等の製造販売を主な事業内容としております。当社および当社の関係会社の事業における当社および関係会社の位置付けおよびセグメントとの関連は以下のとおりであります。 なお、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。また、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」をご参照ください。食材卸売事業当社および連結子会社の株式会社久世フレッシュ・ワンが国内において当該事業を行っております。首都圏を中心に関東・中部・関西地区に外食産業向け業務用食材および資材の販売を行っております。また、関連会社として、東京中央食品株式会社があります。連結子会社の旭水産株式会社は、豊洲市場内の水産物仲卸であり、場内販売と配送を伴う国内外の顧客向け販売を行っております。なお、旭水産株式会社の関連会社として、JFCフレッシュ株式会社があります。非連結子会社の斎藤商業株式会社は、千葉県房総地域において、業務用食材および洗剤等の販売を行っております。連結子会社の久世(香港)有限公司は、海外での食材卸売事業を展開するための情報収集等を行っております。持分法適用関連会社の上海日生食品物流有限公司は、中国沿岸部や主要都市において、外食産業向け業務用食材の販売および物流事業を行っております。持分法適用関連会社の久華世(成都)商貿有限公司は、中国四川省成都市において、外食産業向け業務用食材および資材の販売を行なっております。食材製造事業連結子会社のキスコフーズ株式会社およびKISCO FOODS INTERNATIONAL LIMITEDが当該事業を行っております。ホテル、レストラン等向けの専門性の高いブイヨン、スープ、ソース等の製造・販売を行っております。 以上の主な企業集団についての事業系統図は次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い 原材料や商品の仕入価格変動、経費の高騰が業績に影響を及ぼす可能性があるため |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | ネットワーク 首都圏を中心に関東・中部・関西地区に外食産業向け業務用食材および資材の販売網を持つ |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 高い(依存) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | シクリカル |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:食材卸売事業の売上高比率が高いこと / 業績の季節変動 / 食品衛生に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
久世は主に食品卸売業であり、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPを保有しているという情報は公開情報からは確認できない。一般的な卸売業のビジネスモデルであり、無形資産による競争優位性は低いと考えられる。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
食品卸売業においては、長年の取引関係や特定の顧客ニーズへの対応力から、一定のスイッチング・コストが発生する可能性がある。しかし、競合他社も同様のサービスを提供可能であり、顧客が容易に乗り換えられないほどの強固な関係性は構築されていない可能性が高い。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
食品卸売業は、サプライヤーと小売店・飲食店などを繋ぐBtoBビジネスであり、プラットフォーム型ビジネスのようなネットワーク効果は基本的に発生しない。ユーザー(取引先)が増えることでサービスの価値が向上する構造ではない。
コスト優位★★☆☆☆
食品卸売業は、規模の経済や効率的な物流網の構築がコスト競争力に影響を与える。久世が長年の事業運営で培ってきたノウハウや、特定の地域における効率的な配送網などが、限定的なコスト優位性をもたらしている可能性はあるが、構造的な圧倒的優位性までは示唆されていない。
規模の経済★★★☆☆
久世は、特定の食品分野(例:業務用食品、惣菜、弁当など)に特化し、その分野においては一定の市場シェアと規模を有していると考えられる。業界全体で見ると寡占度は高くないものの、特定のニッチ市場においては効率規模による優位性が存在する可能性がある。
- 広範な食材供給網久世グループは、首都圏を中心に関東・中部・関西地区に広範な外食産業向け食材卸売ネットワークを持っています。これにより、多様な顧客ニーズに対応し、安定した供給体制を構築している点が強みです。
- 専門性の高い食材製造連結子会社のキスコフーズ株式会社が、ホテルやレストラン向けの専門性の高いスープ、ソース、ブイヨンなどを製造・販売しています。これにより、高品質で差別化された製品を提供し、顧客からの信頼を得ています。
- 品質管理体制の徹底食品衛生に関するリスクに対し、品質管理部を設置し、独自のグループ品質基準と厳密な検査体制を整えています。ISO22000やFSSC22000といった国際規格の認証も取得しており、食品安全マネジメントシステムを徹底することで、顧客に安心・安全な食材を提供できる点が競争優位に繋がっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、会社創設以来、お客様第一の立場を貫き通してまいりました。この間、変化する社会と、外食市場のニーズに応える商品、製品、サービス、情報を提供し続けることを使命と考え、このための経営の革新にも取り組み、「フードサービス・ソリューション・カンパニー」として、明るく信頼される会社を目指し、ハード(品揃え)とソフト(サービス)の両面におけるフルライン戦略を展開し、その成長と発展を図ってまいりました。当社は2024年度に創業90周年を迎えましたが、2034年度に迎える創業100周年に向けて、更に持続可能な企業を目指すべく、2025年4月1日に新たに策定した経営理念の実現を図ってまいります。経営理念は以下のMission、Vision、Valueを中心に構成しております。 Mission(ミッション) 「食の力で、想いをつなぐ。」中間流通として、生産者、メーカー、物流会社、飲食店、その先にいる消費者の皆様などの想いをつなぎたいという思いを込めました。商品を運ぶ、届けるだけではなく、当社には双方向につなぐ役割があります。「食の力」とは、食の“魅力”や“楽しさ”など様々なものを含んでいます。 Vision(ビジョン) 「食を通じて 人と人がつながり 心満たされる世界。」これからの時代、食とコミュニケーションがより大切になります。デジタル化の進展により、家族、友人、職場などでの相互理解が希薄化していく中で食を通じてお互いの理解を深めることは社会の基礎であり、基盤になると考えています。「食の力で、想いをつなぐ。」ことを続けた未来に、賑わいが生まれる、人との縁が深まる、様々な人とのつながりが生まれる、孤独を感じる人がいなくなる、世の中の人が元気になる。楽しんだり、笑顔になったりはできなくても心を満たすことはできるかもしれない。そういう未来を目指していきたいと考えています。 Value(バリュー) 頼れる食のパートナーとして、3つの価値を提供します。 Entertainment 予想を超える楽しさを、提案します。 Creativity 時代を先取り、価値を創造します。 Logistics 正確で効率的に、届けます。 (2)目標とする経営指標当社グループは、計画上の指標として営業利益率2%と自己資本比率30%を掲げております。当連結会計年度は当社グループ一丸となって、既存のお客様に対する提案営業を強化し価値ある素材・商品の販売を進めるとともに、新規お取引先の開拓と輸出の拡大にも注力して売上と利益の伸張を図り、その結果、営業利益率3.0%、自己資本比率39.1%を達成いたしました。今後も収益の拡大に努め、安定的な経営維持のために、両指標の維持向上に努めてまいります。 (3)中長期的な会社の経営戦略諸物価の上昇が続き国際情勢もめまぐるしく変わる中で、今後の日本経済の行方は益々不透明さを増しております。こうした環境下にあっても、当社グループは身近に食を楽しみたいという国内の飲食需要は急激に縮小するものではないと認識しており、仕入れコスト増や人手不足といった厳しい環境にあるお客様の視点に立脚し、価値ある提案を継続するとともに、あらゆる業務の効率化を図り、諸施策を推進し、業績の向上に最善を尽くして参ります。当社グループは「持続可能で質的な成長」を果たすために、この度「中期経営計画第2フェーズ(2026年4月~2029年3月)」を発表いたしました。「成長戦略」「変革推進」「基盤強化」「リスクマネジメント」「グループシナジー」「サステナビリティ」を骨子として、それぞれの方針に従って施策を推進してまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社が今後の成長のために対処すべき諸課題を以下のとおり認識しております。①物流環境の変化への対応当社グループは、今後の成長の為に物流キャパシティの確保と物流の環境改善、物流に関わる人財の採用や育成などが課題となっています。当連結会計年度も物流の効率化・最適化のための物流拠点再整備を進めましたが、今後もお客様の要望にお応えし、基本的業務の見直しや作業環境の改善はもとより、配送の多様化や、庫内業務と配送の生産性向上、さらに物流のDX化に取り組み、中期的には物流センターへの投資も視野に入れ、物流環境の変化に対応すべきと考えています。②人財の確保と育成及び働く環境の改善今後、さらに少子高齢化が進み、生産年齢人口の減少により採用環境は益々厳しくなるものと予想しております。当社では2025年4月にMission、Vision、Value等からなる新しい経営理念を策定いたしましたが、この理念を実現すべく、新たに「人事方針」「人財方針」「育成方針」を定めました。同方針に基づき社員のキャリアプランの明確化と評価の適正化を進めるとともに、人財の採用・定着・育成・評価の制度の充実を図ってまいります。また、今後も「業務改革PJ」を通じ、職場の環境改善も継続して進めてまいります。③あらゆるコストの上昇に対する対応昨今、燃料費等の物流関連費用をはじめ、原材料価格や人件費、水道光熱費などあらゆるコストが上昇しております。さらに中東情勢の先行きが不透明な状況にあり資材の価格高騰や供給不安が新たなリスクと認識されております。当社は、これら費用の吸収に努めるとともに、物流インフラや食材・資材の安定的な確保に努め、お客様への確実な商品供給を第一に対応してまいります。④グループ力の結集と新たな事業展開当社グループは業務用食材卸売事業を中心に、製造事業、生鮮事業や海外輸出にも力を入れておりますが、お客様である外食・中食市場の課題やニーズはこれまでになく多様化、高度化しており、グループ内に保有する多くの接点からお客様の課題解決と価値向上に応えたいと考えております。既存事業に加え、EC事業・物流受託事業などを通じ、さらなるビジネスチャンスの掘り起こしを進めてまいります。⑤DX化への対応当社グループは、お客様の利便性向上と社内の業務効率を高めるために、DX化の推進が必要であると認識しております。お客様との相互コミュニケーションを図るためのプラットフォームである「KUZEX」を更に進化させるとともに、今後も社内での議論を通じ、DX化の推進を図ってまいります。なお、2025年11月に経済産業省のDX認定を取得しております。⑥大規模災害並びにサイバー攻撃に対する対応当社グループは、事業継続に大きな影響を及ぼす大地震・大規模風水害等の自然災害時の対応や、昨今深刻化する外部からのサイバー攻撃に対し、発生時の影響を最小限に抑えるためにBCPを策定し備えを強化しております。サイバー攻撃に関しては、外部攻撃に対応するシステム上の強化策を講じるとともに、研修等を通じた社員の意識向上とスキルアップに努めて参ります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1)会社の経営の基本方針当社グループは、会社創設以来、お客様第一の立場を貫き通してまいりました。この間、変化する社会と、外食市場のニーズに応える商品、製品、サービス、情報を提供し続けることを使命と考え、このための経営の革新にも取り組み、「フードサービス・ソリューション・カンパニー」として、明るく信頼される会社を目指し、ハード(品揃え)とソフト(サービス)の両面におけるフルライン戦略を展開し、その成長と発展を図ってまいりました。当社は2024年度に創業90周年を迎えましたが、2034年度に迎える創業100周年に向けて、更に持続可能な企業を目指すべく、2025年4月1日に新たに策定した経営理念の実現を図ってまいります。経営理念は以下のMission、Vision、Valueを中心に構成しております。 Mission(ミッション) 「食の力で、想いをつなぐ。」中間流通として、生産者、メーカー、物流会社、飲食店、その先にいる消費者の皆様などの想いをつなぎたいという思いを込めました。商品を運ぶ、届けるだけではなく、当社には双方向につなぐ役割があります。「食の力」とは、食の“魅力”や“楽しさ”など様々なものを含んでいます。 Vision(ビジョン) 「食を通じて 人と人がつながり 心満たされる世界。」これからの時代、食とコミュニケーションがより大切になります。デジタル化の進展により、家族、友人、職場などでの相互理解が希薄化していく中で食を通じてお互いの理解を深めることは社会の基礎であり、基盤になると考えています。「食の力で、想いをつなぐ。」ことを続けた未来に、賑わいが生まれる、人との縁が深まる、様々な人とのつながりが生まれる、孤独を感じる人がいなくなる、世の中の人が元気になる。楽しんだり、笑顔になったりはできなくても心を満たすことはできるかもしれない。そういう未来を目指していきたいと考えています。 Value(バリュー) 頼れる食のパートナーとして、3つの価値を提供します。 Entertainment 予想を超える楽しさを、提案します。 Creativity 時代を先取り、価値を創造します。 Logistics 正確で効率的に、届けます。 (2)目標とする経営指標当社グループは、計画上の指標として営業利益率2%と自己資本比率30%を掲げております。当連結会計年度は当社グループ一丸となって、既存のお客様に対する提案営業を強化し価値ある素材・商品の販売を進めるとともに、新規お取引先の開拓と輸出の拡大にも注力して売上と利益の伸張を図り、その結果、営業利益率3.0%、自己資本比率39.1%を達成いたしました。今後も収益の拡大に努め、安定的な経営維持のために、両指標の維持向上に努めてまいります。 (3)中長期的な会社の経営戦略諸物価の上昇が続き国際情勢もめまぐるしく変わる中で、今後の日本経済の行方は益々不透明さを増しております。こうした環境下にあっても、当社グループは身近に食を楽しみたいという国内の飲食需要は急激に縮小するものではないと認識しており、仕入れコスト増や人手不足といった厳しい環境にあるお客様の視点に立脚し、価値ある提案を継続するとともに、あらゆる業務の効率化を図り、諸施策を推進し、業績の向上に最善を尽くして参ります。当社グループは「持続可能で質的な成長」を果たすために、この度「中期経営計画第2フェーズ(2026年4月~2029年3月)」を発表いたしました。「成長戦略」「変革推進」「基盤強化」「リスクマネジメント」「グループシナジー」「サステナビリティ」を骨子として、それぞれの方針に従って施策を推進してまいります。 (4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社が今後の成長のために対処すべき諸課題を以下のとおり認識しております。①物流環境の変化への対応当社グループは、今後の成長の為に物流キャパシティの確保と物流の環境改善、物流に関わる人財の採用や育成などが課題となっています。当連結会計年度も物流の効率化・最適化のための物流拠点再整備を進めましたが、今後もお客様の要望にお応えし、基本的業務の見直しや作業環境の改善はもとより、配送の多様化や、庫内業務と配送の生産性向上、さらに物流のDX化に取り組み、中期的には物流センターへの投資も視野に入れ、物流環境の変化に対応すべきと考えています。②人財の確保と育成及び働く環境の改善今後、さらに少子高齢化が進み、生産年齢人口の減少により採用環境は益々厳しくなるものと予想しております。当社では2025年4月にMission、Vision、Value等からなる新しい経営理念を策定いたしましたが、この理念を実現すべく、新たに「人事方針」「人財方針」「育成方針」を定めました。同方針に基づき社員のキャリアプランの明確化と評価の適正化を進めるとともに、人財の採用・定着・育成・評価の制度の充実を図ってまいります。また、今後も「業務改革PJ」を通じ、職場の環境改善も継続して進めてまいります。③あらゆるコストの上昇に対する対応昨今、燃料費等の物流関連費用をはじめ、原材料価格や人件費、水道光熱費などあらゆるコストが上昇しております。さらに中東情勢の先行きが不透明な状況にあり資材の価格高騰や供給不安が新たなリスクと認識されております。当社は、これら費用の吸収に努めるとともに、物流インフラや食材・資材の安定的な確保に努め、お客様への確実な商品供給を第一に対応してまいります。④グループ力の結集と新たな事業展開当社グループは業務用食材卸売事業を中心に、製造事業、生鮮事業や海外輸出にも力を入れておりますが、お客様である外食・中食市場の課題やニーズはこれまでになく多様化、高度化しており、グループ内に保有する多くの接点からお客様の課題解決と価値向上に応えたいと考えております。既存事業に加え、EC事業・物流受託事業などを通じ、さらなるビジネスチャンスの掘り起こしを進めてまいります。⑤DX化への対応当社グループは、お客様の利便性向上と社内の業務効率を高めるために、DX化の推進が必要であると認識しております。お客様との相互コミュニケーションを図るためのプラットフォームである「KUZEX」を更に進化させるとともに、今後も社内での議論を通じ、DX化の推進を図ってまいります。なお、2025年11月に経済産業省のDX認定を取得しております。⑥大規模災害並びにサイバー攻撃に対する対応当社グループは、事業継続に大きな影響を及ぼす大地震・大規模風水害等の自然災害時の対応や、昨今深刻化する外部からのサイバー攻撃に対し、発生時の影響を最小限に抑えるためにBCPを策定し備えを強化しております。サイバー攻撃に関しては、外部攻撃に対応するシステム上の強化策を講じるとともに、研修等を通じた社員の意識向上とスキルアップに努めて参ります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1)経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国の経済は、トランプ関税による影響が懸念されたものの企業業績は堅調に推移し、個人消費も力強さには欠けるものの緩やかに上昇し、景気は回復のトレンドにありました。しかしながら原材料価格の上昇や諸物価の高騰は継続しており、さらに2月下旬に勃発した米国・イスラエルとイランとの紛争は未だ収束の見通しがつかず、ホルムズ海峡封鎖による原油価格の高騰や石油関連製品の供給不安が各産業で高まっており、景気の先行きは不透明な状況にあります。当社グループが事業活動の中心としております外食・中食市場につきましては、訪日外国人旅行者数が過去最高を記録し、インバウンド消費の好調や法人需要の回復もあり、更に身近な贅沢としての外食需要も高まって引続き集客面は好調に推移しました。一方で仕入価格の高騰や慢性的な人手不足は続いており、今後の業界の懸念材料となっております。当社グループはこのような状況の中、中期経営計画の第1フェーズの最終年度にあたり、下記の諸施策を推進いたしました。営業開発部の体制を強化し首都圏を中心に市場開拓を進め、2025年10月には「斎藤商業株式会社」(千葉県鴨川市)をグループ化いたしました。また、社内業務の仕組化や職場環境・体制の整備を行い、課題である物流の効率化・最適化のための物流拠点再整備に取り組むと共に、中小受託取引適正化法・物流効率化法等の法改正への対応も進めてまいりました。なお、2025年11月に経済産業省のDX認定を取得いたしました。EC事業では大手プラットフォーマーとの協業を推進したほか、2025年11月に新しい自社ECサイト「プロデポ」を正式オープンいたしました。その結果、当連結会計年度の業績につきましては、売上高735億3百万円(前年同期比7.2%増)、営業利益は21億99百万円(前年同期比19.1%増)、経常利益は23億51百万円(前年同期比7.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は17億58百万円(前年同期比0.2%増)となりました。資産は、前連結会計年度末に比べ17億53百万円増加し、247億22百万円となりました。負債は、前連結会計年度末に比べ7百万円増加し、150億57百万円となりました。純資産は、前連結会計年度末に比べ17億45百万円増加し、96億65百万円となりました。 ②キャッシュ・フローの状況営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益が23億88百万円(前連結会計年度は25億79百万円の税金等調整前当期純利益)に減価償却費などの非資金項目、営業活動に係る債権・債務、棚卸資産等の増減などを加減算した結果、12億23百万円の収入(前連結会計年度は6億64百万円の収入)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出、無形固定資産の取得による支出等により6億6百万円の支出(前連結会計年度は2億11百万円の支出)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入れによる収入、長期借入金の返済による支出、配当金の支払額により、2億99百万円の支出(前連結会計年度は30億11百万円の支出)となりました。以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較して3億24百万円増加し、43億33百万円となりました。 ③生産、仕入、受注及び販売の状況a. 生産実績当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称生産高(百万円)前年同期比(%)食材製造事業4,8155.0合計4,8155.0 (注) 1 金額は、製造原価によっております。 b. 商品仕入実績当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称仕入高(百万円)前年同期比(%)食材卸売事業51,4246.3食材製造事業179△18.1合計51,6036.2 (注) 1 金額は、仕入価格によっております。 c. 受注実績当社グループは、需要予測に基づく見込み生産を行っているため、該当事項はありません。 d. 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。セグメントの名称販売高(百万円)前年同期比(%)食材卸売事業66,4337.4食材製造事業6,9205.0その他事業261△5.4セグメント間の内部売上高△111△28.4合計73,5037.2 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容a.経営成績の分析売上高は、新規のお客様の開拓と提案営業活動の強化に加え、インバウンド需要の増加や法人需要の回復もあり、食材卸売事業、食材製造事業ともに伸長し735億3百万円(前年同期比7.2%増)となりました。利益面につきましては、売上総利益が売上高の増加等により173億52百万円(前年同期比10.4%増)となりました。一方で諸経費の高騰や物流拠点再整備に伴うコスト増により、売上原価並びに販売費及び一般管理費が増加致しましたが、当社グループ各社はコストの削減に鋭意努力し、営業利益は21億99百万円(前年同期比19.1%増)となり、営業利益率は3.0%(前連結会計年度は2.7%)となりました。また、受取事務手数料87百万円、コミットメントライン契約関連の支払手数料28百万円、支払利息25百万円等の計上により経常利益は23億51百万円(前年同期比7.3%増)となっております。なお、政策保有株式の売却により投資有価証券売却益37百万円を特別利益に計上しております。その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は17億58百万円(前年同期比0.2%増)となりました。セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。当連結会計年度より、報告セグメント区分を変更しており、比較・分析は、変更後の区分に基づいております。(食材卸売事業)当セグメントにおきましては、人手不足や原材料価格の高騰に対応し、コスト改善につながる商品の提案を行い、お客様の課題解決に努めました。また、グループの生鮮卸会社2社は、粗利の改善に取り組み収益の確保に努めました。その結果、売上高は664億33百万円(前年同期比7.4%増)、セグメント利益(営業利益)は25億60百万円(前年同期比6.0%増)となりました。(食材製造事業)当セグメントにおきましては、主に連結子会社キスコフーズ株式会社が食材製造を行っております。需給バランスの変化による原材料価格の高騰や、円安の継続により仕入れコストは上昇しましたが、原料購買の見直しや、製造工程の改善で生産性向上を図り、製造原価抑制に努めました。また、お客様へ積極的な商品提案を行い業績の向上を図りました。その結果、売上高は69億20百万円(前年同期比5.0%増)、セグメント利益(営業利益)は8億69百万円(前年同期比96.5%増)となりました。b.財政状態の分析当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ17億53百万円増加し、247億22百万円となりました。この主な要因は、現金及び預金が3億24百万円、受取手形及び売掛金が3億18百万円、商品及び製品が4億12百万円、原材料及び貯蔵品が1億63百万円、投資有価証券が2億44百万円増加したこと等によるものであります。当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ7百万円増加し、150億57百万円となりました。この主な要因は、1年内返済予定の長期借入金が3億58百万円、未払法人税等が2億88百万円減少し、買掛金が4億20百万円、長期借入金が2億74百万円増加したこと等によるものであります。当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ17億45百万円増加し、96億65百万円となりました。この主な要因は、利益剰余金が15億64百万円増加したことによるものであります。 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当社グループは現在、必要な運転資金及び設備資金については、自己資金又は借入により必要資金を賄うことと致しております。当連結会計年度は運転資金及び設備資金を、取引金融機関から長期借入の形で10億円調達しております。なお、当社は従来より、取引金融機関3行との間でコミットメントライン契約を締結しております。コミットメントラインの総額は30億円で、当連結会計年度末における借入実行残高はありません。このような状況下、当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末と比較して3億24百万円増加し、43億33百万円となりました。営業活動によるキャッシュ・フローは、12億23百万円の収入(前年同期は6億64百万円の収入)となりました。これは税金等調整前当期純利益が23億88百万円、減価償却費が3億81百万円、売上債権の増加額が3億9百万円、棚卸資産の増加額が5億63百万円、仕入債務の増加額が4億13百万円、法人税等の支払額が9億57百万円であったことが主たる要因であります。投資活動によるキャッシュ・フローは、6億6百万円の支出(前年同期は2億11百万円の支出)となりました。これは、有形固定資産の取得による支出が2億47百万円、無形固定資産の取得による支出が1億50百万円であったことが主たる要因であります。財務活動によるキャッシュ・フローは、2億99百万円の支出(前年同期は30億11百万円の支出)となりました。これは、長期借入れによる収入が10億円、長期借入金の返済による支出が10億83百万円、配当金の支払額が1億93百万円であったことが主たる要因であります。 ③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定連結財務諸表「注記事項」の(重要な会計上の見積り)に記載した内容と同一です。
事業リスク
- 食材卸売事業への依存久世グループの売上高の91.8%(2025年3月期)を食材卸売事業が占めており、外食産業の景気動向に業績が大きく左右されるリスクがあります。外食産業の不振は、グループ全体の売上や利益に直接的な影響を与える可能性があります。
- 原材料価格の変動リスク食材卸売事業および食材製造事業において、各国の政情、国際紛争、為替変動、自然環境の変化などにより、商品や原材料の仕入価格が上昇する可能性があります。これにより、原価が高騰し、利益率が圧迫されるリスクがあります。
- 感染症による影響過去に新型コロナウイルス感染症により業績に大きな影響を受けました。今後、同様の感染症が再び流行し、政府などから行動制限要請が出された場合、主要顧客である外食産業が打撃を受け、グループの売上が大幅に減少するリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 食材卸売事業の売上高比率が高いことに関するリスク当社グループの売上構成比率では食材卸売事業が高く、2026年3月期では連結売上高の90.4%を占めております。食材卸売事業の主たるお客様である外食企業については、食材を含めた諸経費の高騰や人手不足、多発する異常気象や景気後退等が業績に悪影響を及ぼす可能性があり、当社グループの業績も影響を受ける可能性があります。 (2) 食品衛生に関するリスク食品衛生の問題は食品業界にとって不可避の課題であり、当社グループの衛生問題のみならず、社会環境の中の衛生問題が発生した場合にも、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。これに対し、当社グループは、品質管理部を設置して、独自のグループ品質基準を定め厳密な検査体制を整えております。また、当社及び連結子会社であるキスコフーズ株式会社、株式会社久世フレッシュ・ワンにて、ISO22000を取得し、商品の品質はもとより、営業、物流、受発注などサポート部門を含め、全ての業務品質の向上に努めております。また、旭水産株式会社はFSSC22000の認証を取得しております。これはHACCPに加えて、施設・設備の衛生管理、商品のラベル・包装や保管管理、または、リコール手順なども含めた食品安全マネジメントシステムの国際規格です。 (3) 食のサプライチェーンおよび調達の変化に関するリスク食材卸売事業、食材製造事業ともに、安定した食のサプライチェーンを経済活動の基盤としております。しかしながら、今後、第一次産業従事者の減少や供給網の変化、あるいは大きな気候変動により、商品の供給不足や安定した調達が困難になれば、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 政治経済の急激な変化に関するリスク食材卸売事業、食材製造事業ともに、各国の政情や施策、国際紛争、外国為替等の変動により商品や原料の仕入価格が上昇する場合があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。昨今の国際紛争等に起因する原油及び石油関連製品の供給不安による、ガソリンや資材等の価格高騰も新たなリスクと認識しております。 (5) インフレーションに関するリスク昨今様々なものの価格が上昇しており、仕入コストや燃料費に加え、物流委託会社への委託費も増加傾向にあります。想定を上回る急激な諸物価の高騰は当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社は、物流インフラや食材・資材の安定的な確保に努め、お客様への確実な商品供給を第一に対応してまいります。 (6) 感染症に関するリスク当社グループは、2020年2月より国内感染が拡がった新型コロナウイルス感染症により、業績に大きな影響を受けました。2023年5月の5類移行後影響はほぼ解消致しましたが、今後同様の感染症等がまん延する事態となった場合に、政府等からの行動制限要請が出され、当社が主たる顧客としている外食産業に大きな影響が出る可能性が高く、当社にとっては売上の大幅減少となるリスクがあります。当社の事業は外食依存度が高いため、中食・内食分野への取り組み強化により、当該分野の売上比率を高めることがリスク軽減に繋がると考えております。 (7)大規模災害に関するリスク当社グループは、国内外の物流拠点において地震、台風、大雨、洪水などの自然災害や火災・事故などが発生した場合、お客様への商品供給に影響が出る可能性があります。当社グループでは、「大規模災害発生等危機管理対応マニュアル」を作成し、災害等の発生時には、株式会社久世の社長を対策本部長とし、グループ各社の役員や本部長、部長を中心とした危機管理対策本部を立上げ、諸々の対応を取っていくことを規定し、危機対応に備えております。 (8)サイバー攻撃に関するリスク当社グループは基幹システムを含め様々なシステムを運用し稼働しておりますが、外部からサイバー攻撃を受けるリスクがあり、攻撃により最悪はお客様への商品供給に影響が出る可能性があります。当社はこれらの攻撃からの防御策を常に更新するとともに、社内教育によるリスク対策を図っております。 (9)海外事業に関するリスク当社グループは、海外事業及び輸出を手掛けておりますが、進出地域の政治状況、法制度の変更、経済状況の大きな変化などにより、社会的混乱が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。