2733

あらた(2733)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

卸売業 商社・卸売

事業の概要

  • 日用品卸売業
    あらたグループは、日用品、化粧品、家庭用品、ペット用品などをドラッグストア、ホームセンター、スーパーなどの小売店に販売する卸売業が主な事業です。メーカーから商品を仕入れ、多くの小売店に効率的に供給することで収益を得ています。
  • 店頭活性化支援
    子会社のインストアマーケティングが、メーカーと共同で企画した広告提案を小売店に行い、その広告と店頭を連動させることで、小売店の売上向上を支援しています。これは、単なる卸売だけでなく、販売促進まで手掛けることで顧客との関係を強化するビジネスモデルです。
  • グループ構成
    あらたグループは、あらた本体と14の連結子会社、1つの持分法適用関連会社で構成されています。これにより、幅広い商品カテゴリーと地域をカバーし、事業の多角化と効率化を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 日用品・化粧品卸売事業
    あらたグループの主力事業であり、日用品、化粧品、家庭用品、ペット用品などを小売店に卸売しています。ドラッグストア、ホームセンター、スーパーなど多岐にわたる顧客に商品を供給し、グループ全体の売上高の大部分を占める稼ぎ頭です。
  • 店頭管理・フィールドサポート事業
    子会社のインストアマーケティングが担う事業で、メーカーと共同で企画した広告提案を小売店に行い、店頭での販売促進を支援します。これにより、小売店の売上向上に貢献し、卸売事業との相乗効果を生み出しています。
  • 国内事業中心の構成
    あらたグループは、あらた本体と14の連結子会社、1つの持分法適用関連会社で構成されており、主に日本国内での事業展開が中心です。海外事業の拡大も図っていますが、現時点では国内市場が主要な収益源となっています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|302 文字
3【事業の内容】 当社の企業集団は、日用品・化粧品・家庭用品・ペット用品等の卸売業を主な事業の内容としております。 当社グループは、ドラッグストア、ホームセンター、スーパー、総合スーパー等に日用品・化粧品等を販売する卸売業を主たる業務としており、当社、連結子会社16社及び持分法適用関連会社2社により構成されております。 事業の系統図は、次のとおりであります。 (注)店頭管理・フィールドサポート事業とは、当社がメーカーと共同で企画した広告提案を、当社お得意先に対して行い、提案した広告とお得意先の店頭とが連動するように㈱インストアマーケティングが店頭管理を行うことでお得意先の店頭活性化を図る事業です。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
卸売業界の競争激化、小売業界の再編、外資系小売業の進出による物流機能の評価低下の可能性。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 設備
全国に亘る物流ネットワークの整備、大型物流センター等の設備投資が必要。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 混合
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:競争激化による投資コストの増加 / 第4四半期の業績低下傾向と環境変化 / ペット生体の需給動向による売上影響
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

財務データが未収録のため、ブランド力、特許、規制ライセンス、IPなどの無形資産に関する具体的な評価は不可能。一般的に卸売業は無形資産による競争優位を築きにくい業種である。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

卸売業であるため、既存顧客との取引関係は存在するが、価格競争力や品揃えが重視されやすく、顧客のスイッチング・コストは限定的と考えられる。特定のニッチ市場や高度な物流サービスを提供していれば、スイッチング・コストは高まる可能性があるが、現時点ではその情報は不明。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

卸売業において、ネットワーク効果が競争優位の源泉となるケースは稀である。プラットフォーム型ビジネスモデルではないため、ユーザー数の増加がサービス価値を向上させる構造は見られない。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

卸売業は一般的に薄利多売であり、規模の経済や効率的なサプライチェーン管理がコスト競争力に影響する。あらたが他社と比較して構造的に低いコスト構造を持っているかは、財務データがないため判断できない。仕入れ価格や物流コストの最適化が鍵となる。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

卸売業は規模の経済が働きやすい業種であり、一定の事業規模は競争優位に寄与する可能性がある。しかし、あらたの具体的な市場シェアや業界内でのポジションに関する情報がないため、効率規模による優位性は現時点では判断が難しい。大手競合と比較して、その規模が最適化されているかは不明。

  • 広範な顧客基盤
    ドラッグストア、ホームセンター、スーパーなど多様な小売業態に日用品・化粧品などを供給しており、幅広い顧客基盤を持っています。これにより、特定の業態の変動リスクを分散し、安定的な事業運営を可能にしています。
  • 物流ネットワーク
    全国にわたる物流ネットワークを整備し、効率的な商品供給体制を構築しています。これにより、迅速かつ安定的に商品を小売店に届け、顧客満足度を高めるとともに、コスト競争力も維持しています。
  • メーカーとの連携
    メーカーと共同で広告企画を行うなど、メーカーとの強固な連携体制を築いています。これにより、商品の販売促進を強化し、メーカーと小売店の双方にとって価値のあるサービスを提供することで、競争優位性を確立しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営方針 当社グループは「美と健康、清潔で快適な生活を創造する」を経営ビジョンとし、みなさまの暮らしを快適にする身近な商品を、全国の小売業様の店頭にお届けする、日用品・化粧品等の卸商社として、社会的インフラの一翼を担っております。 (2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 2026年3月期を最終年度とする中期経営計画において、売上高・経常利益・ROE・配当性向を目標として掲げております。 (3) 経営戦略及び定量目標 2026年3月期を最終年度とする中期経営計画の目標数値及びその結果 当社グループはこれまで以上の成長を果たすべく、各小売業様の「店頭」を常に意識しながら、当社の強みである情報分析機能を活かし、消費者の生活様式や購買意識の変化を捉えたカテゴリー戦略を図ってまいりました。 その結果、将来を見据えた成長の要となる売上高につきましては、インフレの影響および当社の販売戦略により商品単価は上昇し、前年同期比101.9%と前年実績を上回ったものの、消費者動向の変化等により、販売数量は伸びず、売上伸長率が鈍化したため、目標である1兆60億円に対して未達となりました。売上総利益は、前年同期比101.2%と増加したものの、売上総利益率は、前年同期比で0.07ポイントマイナスとなり、流通業界の環境変化や物価上昇を起因とするセンターフィー等の増加が主な要因であります。販売費及び一般管理費につきましては、インフレに伴う物価上昇に対応したコストコントロール(販管費抑制施策)の遅れや、人手不足などを背景とした人件費や物流費の増加に加え、賃借料や一時的要因による経費の増加が加わりました。また、IT中計の導入は完了するも、その効果が販管費の削減に結び付くまでに時間を要しており、販売費及び一般管理費は前年同期103.6%、販管費率は前年同期比0.13ポイント増加となりました。 これらのコスト増加等に適切に対応し、経常利益につきましては期中に新たな目標として設定した130億円を達成し、計画通りに着地いたしました。 また、資本効率を示すROEにつきましては、インフレによるコスト増加に対応した販管費抑制施策の遅れや、一部事業における収益面の課題などによる収益性の低下が影響し、実績は8.4%となり、目標としていた10%台には及びませんでした。一方で、配当性向につきましては、このような状況下においても11期連続となる増配を継続した結果、実績は37.0%となり、目標として掲げていた30%を上回る結果となりました。 (4) 経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループは生活必需品を取扱う社会インフラとしての使命を担い、暮らしを支え、快適な生活を創造する企業として、「世の中のお役に立ち続ける」という経営理念のもと、「強く」「正しく」そしてその先には「楽しく」というあらたESG基本方針に沿い、経済や社会に対して価値を提供し続けてまいりました。 現在、インフレによるコスト増加や小売業の再編など、当社グループを取り巻く環境は大きな転換期にあります。 当社グループは「長期経営ビジョン2030」の実現に向けた第2フェーズ「中期経営計画2026」において、目標であった売上高1兆円を達成した一方で、外部環境の変化によりコストコントロールや資本収益性に課題を残しました。 このような状況の中、これらの環境変化や当社が抱える課題に対応すべく、最終フェーズとなる「中期経営計画2030」を策定いたしました。本計画を「戦略的投資フェーズ」と位置づけ、前半は成長投資によるコスト増が収益に影響することが見込まれますが、卸事業の体質強化と成長戦略の推進により後半にかけて収益改善を図り、2030年以降の更なる企業価値向上に繋げてまいります。 つきましては、本計画における目標及び実行すべき戦略を以下のように定めました。 ■中期経営計画2030の概要(1) テーマ「強さを磨き、未来を拓く」 卸事業において当社が本来持つ「強さ」を再度磨くことを目的とした「体質強化戦略」により、ボトムラインの底上げを行うとともに、独自性を強化し、中長期的な成長を進める「成長戦略」により、当社独自の付加価値を高めることで、更なるトップラインの拡大を図ります。 また、株主還元・キャッシュアロケーションを意識した財務戦略を進め、サステナビリティ戦略としては環境・人材・地域社会・ガバナンスに加え、サプライチェーン全体を考えた施策を進めることにより、企業価値向上に繋げてまいります。 (2) 定量目標(単位:億円) 売上高経常利益EBITDAROE2030年3月期目標数値11,6001602408%以上(参考)2026年3月期実績10,0471351808.4% (3) 事業戦略① 独自性の強化によるインストアシェアの拡大② 新たな成長ドライバーの確立③ 売上拡大を支える機能強化① 売上総利益率改善施策② 販管費率抑制施策③ グループ会社の収益性改善 (4) 財務戦略① 資本コストを意識した柔軟な株主還元の実施:配当性向30%を意識しながら安定配当・増配を図る② ROICを軸とした投資規律と経営管理の実施、EBITDAを収益性・キャッシュ創出力評価の指標として活用 (5) サステナビリティ戦略サステナビリティ強化を企業価値向上につなげる(環境・人材・地域社会・ガバナンス・サプライチェーン)
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。(1) 経営方針 当社グループは「美と健康、清潔で快適な生活を創造する」を経営ビジョンとし、みなさまの暮らしを快適にする身近な商品を、全国の小売業様の店頭にお届けする、日用品・化粧品等の卸商社として、社会的インフラの一翼を担っております。 (2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等 2026年3月期を最終年度とする中期経営計画において、売上高・経常利益・ROE・配当性向を目標として掲げております。 (3) 経営戦略及び定量目標 2026年3月期を最終年度とする中期経営計画の目標数値及びその結果 当社グループはこれまで以上の成長を果たすべく、各小売業様の「店頭」を常に意識しながら、当社の強みである情報分析機能を活かし、消費者の生活様式や購買意識の変化を捉えたカテゴリー戦略を図ってまいりました。 その結果、将来を見据えた成長の要となる売上高につきましては、インフレの影響および当社の販売戦略により商品単価は上昇し、前年同期比101.9%と前年実績を上回ったものの、消費者動向の変化等により、販売数量は伸びず、売上伸長率が鈍化したため、目標である1兆60億円に対して未達となりました。売上総利益は、前年同期比101.2%と増加したものの、売上総利益率は、前年同期比で0.07ポイントマイナスとなり、流通業界の環境変化や物価上昇を起因とするセンターフィー等の増加が主な要因であります。販売費及び一般管理費につきましては、インフレに伴う物価上昇に対応したコストコントロール(販管費抑制施策)の遅れや、人手不足などを背景とした人件費や物流費の増加に加え、賃借料や一時的要因による経費の増加が加わりました。また、IT中計の導入は完了するも、その効果が販管費の削減に結び付くまでに時間を要しており、販売費及び一般管理費は前年同期103.6%、販管費率は前年同期比0.13ポイント増加となりました。 これらのコスト増加等に適切に対応し、経常利益につきましては期中に新たな目標として設定した130億円を達成し、計画通りに着地いたしました。 また、資本効率を示すROEにつきましては、インフレによるコスト増加に対応した販管費抑制施策の遅れや、一部事業における収益面の課題などによる収益性の低下が影響し、実績は8.4%となり、目標としていた10%台には及びませんでした。一方で、配当性向につきましては、このような状況下においても11期連続となる増配を継続した結果、実績は37.0%となり、目標として掲げていた30%を上回る結果となりました。 (4) 経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題 当社グループは生活必需品を取扱う社会インフラとしての使命を担い、暮らしを支え、快適な生活を創造する企業として、「世の中のお役に立ち続ける」という経営理念のもと、「強く」「正しく」そしてその先には「楽しく」というあらたESG基本方針に沿い、経済や社会に対して価値を提供し続けてまいりました。 現在、インフレによるコスト増加や小売業の再編など、当社グループを取り巻く環境は大きな転換期にあります。 当社グループは「長期経営ビジョン2030」の実現に向けた第2フェーズ「中期経営計画2026」において、目標であった売上高1兆円を達成した一方で、外部環境の変化によりコストコントロールや資本収益性に課題を残しました。 このような状況の中、これらの環境変化や当社が抱える課題に対応すべく、最終フェーズとなる「中期経営計画2030」を策定いたしました。本計画を「戦略的投資フェーズ」と位置づけ、前半は成長投資によるコスト増が収益に影響することが見込まれますが、卸事業の体質強化と成長戦略の推進により後半にかけて収益改善を図り、2030年以降の更なる企業価値向上に繋げてまいります。 つきましては、本計画における目標及び実行すべき戦略を以下のように定めました。 ■中期経営計画2030の概要(1) テーマ「強さを磨き、未来を拓く」 卸事業において当社が本来持つ「強さ」を再度磨くことを目的とした「体質強化戦略」により、ボトムラインの底上げを行うとともに、独自性を強化し、中長期的な成長を進める「成長戦略」により、当社独自の付加価値を高めることで、更なるトップラインの拡大を図ります。 また、株主還元・キャッシュアロケーションを意識した財務戦略を進め、サステナビリティ戦略としては環境・人材・地域社会・ガバナンスに加え、サプライチェーン全体を考えた施策を進めることにより、企業価値向上に繋げてまいります。 (2) 定量目標(単位:億円) 売上高経常利益EBITDAROE2030年3月期目標数値11,6001602408%以上(参考)2026年3月期実績10,0471351808.4% (3) 事業戦略① 独自性の強化によるインストアシェアの拡大② 新たな成長ドライバーの確立③ 売上拡大を支える機能強化① 売上総利益率改善施策② 販管費率抑制施策③ グループ会社の収益性改善 (4) 財務戦略① 資本コストを意識した柔軟な株主還元の実施:配当性向30%を意識しながら安定配当・増配を図る② ROICを軸とした投資規律と経営管理の実施、EBITDAを収益性・キャッシュ創出力評価の指標として活用 (5) サステナビリティ戦略サステナビリティ強化を企業価値向上につなげる(環境・人材・地域社会・ガバナンス・サプライチェーン)
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ①財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、企業業績の持ち直しによる雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の増加などにより緩やかな回復基調で推移いたしました。一方、一段と進む物価上昇や地政学リスクの拡大によって生活費の負担が増加し、消費者の節約志向は一層高まっており依然として先行き不透明な状況が続いております。このような環境において、当社グループはこれまで以上の成長を果たすべく、「中期経営計画2026」(2024年3月期~2026年3月期)で掲げた各重点施策を推進してまいりました。当社は設立時より各小売業様の「店頭」を常に意識し、当社の強みである独自の情報分析を活かし、消費者の生活様式の変化や購買意識の変化を捉えることにより従来から継続してきたカテゴリー戦略を引き続き実施し、さらに専売・優先流通品の拡大により当社グループの独自性を強化してまいりました。ペット関連商品については、ペットの体調やライフステージに合わせたフードの提案、ペットに喜んでもらい、ペットとの生活をより楽しくするためにペット用おやつの提案を実施する等、あらたグループのペット専門卸商社であるジャペル株式会社の専門性を活かした戦略を実施してまいりました。このように、戦略的な営業活動の積み上げによるインストアシェアの拡大および新規取引の獲得、さらに、商品調達・企画・開発機能を強化することで、当社の独自性ある商品の取扱いを拡大し、消費者に選ばれる商品を展開してまいりました。このような活動の結果、売上高は11期連続で過去最高を更新し、長期経営ビジョン2030で2030年3月期までの目標としていた売上高1兆円を達成いたしました。しかし利益面については、売上総利益率の低下、インフレによる物流費や人件費といった販管費の増加が主な要因となり、前年を下回る結果となりました。 a.財政状態当連結会計年度末の資産合計は347,880百万円となり、前連結会計年度末と比較して36,152百万円の増加となりました。負債合計は223,717百万円となり、前連結会計年度末と比較して28,546百万円の増加となりました。純資産の部は124,162百万円となり、前連結会計年度末と比較して7,605百万円の増加となりました。 b.経営成績当連結会計年度における売上高は1,004,749百万円(前年同期比1.9%増)、営業利益は13,207百万円(前年同期比11.9%減)、経常利益は13,534百万円(前年同期比13.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は10,130百万円(前年同期比2.2%減)となりました。 なお、セグメントの業績につきましては、当社グループは日用品・化粧品等の卸売業を主たる事業とする単一セグメントであるため記載を省略しておりますので、カテゴリー別及び業態別の売上実績につきまして記載しております。 カテゴリー別売上実績当連結会計年度におけるカテゴリー別売上実績は、次のとおりであります。 (単位:百万円) カテゴリー主要商品当連結会計年度 (自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比 %ヘルス&ビューティー(Health & Beauty)化粧品、装粧品、入浴剤、身体洗浄剤、ヘアカラー、オーラルケア、医薬品、健康食品314,577102.6紙製品ベビー用品、ベビー用おむつ、介護用品、大人用おむつ、生理用品、ティッシュペーパー、トイレットペーパー195,597102.4ペットペット用品191,693102.5ハウスホールド衣料用洗剤類、台所・食器用洗剤類、住居用洗剤類140,292101.0ホームケア芳香・消臭剤、防虫剤、殺虫剤、薫香ローソク、乾電池/乾電池応用品、記録メディア、照明用品、電気応用品、OA用品、写真関連品78,08098.9家庭用品台所消耗品、洗面用品、清掃用品、収納用品、季節品、保存用品、調理用品、卓上用品、行楽用品63,058100.3その他文具、玩具、カー用品21,449103.6合計1,004,749101.9 カテゴリー別については、ヘルス&ビューティー(Health & Beauty)が前年同期比2.6%増、ペットは同2.5%増、紙製品は同2.4%増、ハウスホールドは同1.0%増、家庭用品は同0.3%増、その他は同3.6%増と好調に推移いたしました。カテゴリーの構成比が大きいヘルス&ビューティー(Health & Beauty)については、中計2026の戦略の一つである同カテゴリーの強化の奏功に加え、専売・優先流通品の売上拡大により伸長しております。また、ペットについては、グループ会社であるジャペル株式会社の専門性の高い提案により、新規取引の開始やインストアシェア拡大が進み、伸長しております。 業態別売上実績 当連結会計年度における業態別売上実績は、次のとおりであります。(単位:百万円) 業態当連結会計年度 (自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比 %ドラッグストア522,924102.3ホームセンター137,76098.1スーパーマーケット(SM)110,086100.0ディスカウントストア82,189106.6GMS34,59390.8その他117,195107.3合計1,004,749101.9 業態別については、コンビニ等の新規小売業様との取引増加により、その他が前年同期比7.3%増、ディスカウントストアは同6.6%増、ドラッグストアは同2.3%増と好調に推移しております。社会全体の経済環境が厳しい中、各業態・各小売業様の特長に合わせ消費者動向を意識した提案を行うことで小売業様に貢献してまいります。 ②キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ16,125百万円増加し、38,623百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果、獲得した資金は18,694百万円(前年は9,775百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が14,758百万円、仕入債務の増加額7,993百万円、減価償却費4,862百万円等の収入に対し、売上債権の増加額4,313百万円、法人税等の支払額5,079百万円等の支出があったことによるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果、支出した資金は12,787百万円(前年は6,363百万円の支出)となりました。これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出6,306百万円、有形固定資産の取得による支出5,648百万円等の支出があったことによるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果、獲得した資金は10,117百万円(前年は7,977百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入れによる収入17,920百万円、短期借入金の純増加額6,395百万円等の収入に対して、長期借入金の返済による支出9,354百万円、配当金の支払額3,688百万円等の支出があったことによるものであります。 ③生産、受注及び販売の実績a.生産の実績及び受注実績 当社グループの事業内容は、日用品・化粧品等の卸売業であり、生産の実績は記載ができないため、当該記載を省略しております。 また、受注実績は販売実績と近似しているため、下記の販売実績を参照ください。 b.販売実績 当社グループの事業内容は、日用品・化粧品等の卸売業を主たる事業とする単一セグメントであります。 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)株式会社ツルハ及びそのグループ会社132,16213.4136,90613.6(注)上記実績には、株式会社ツルハ、株式会社くすりの福太郎等の実績が含まれております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは過去の実績値や分析値、状況等を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果とは見積り特有の不確実性があるため、異なる場合があります。当社グループの連結財務諸表の作成に当たり採用した会計方針及びその適用方法並びに見積りの評価については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。なお、特に下記の会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断等に影響を及ぼすと考えております。 a.固定資産の減損固定資産については、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、減損処理の要否を検討しています。資産計上した建物や構築物、のれん等について、事業環境の悪化により、減損会計におけるグルーピング単位で当初想定した投資回収が見込めなくなり、減損の必要性を認識した場合には、固定資産の減損処理を実施する可能性があります。b.繰延税金資産繰延税金資産は、毎期、過去の課税所得の推移や将来の課税所得の見込み等を勘案し、回収可能性を慎重に検討し計上しております。回収の実現性が低いと判断した場合には適正と考えられる金額へ減額する可能性があります。c.貸倒引当金当社は売掛金等債権の貸倒による損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。なお、取引先の財政状態が予測を大幅に超えて悪化し、さらにその支払能力が著しく低下した場合には追加引当処理が必要となる可能性があります。 d.投資有価証券当社が保有する市場価格のない投資有価証券については、原価法を採用しその評価は1株当たり純資産と取得価額とを比較して、1株当たり純資産が著しく低下した場合に減損処理の要否を検討することとしております。このため将来において投資先の業績動向が著しく低下した場合、投資有価証券の減損処理が必要となる可能性があります。なお、将来の超過収益力等を反映した価額を実質価額とすることが合理的と判断される場合には、当該金額を純資産額に代えて減損処理の要否を検討しております。減損処理の要否を検討するに当たっては、投資先から事業計画等を入手し、これまでの実績等を勘案して、超過収益力等の毀損が生じていないかにより判断しております。このため投資先の事業計画等が達成されない場合、投資有価証券の減損処理が必要となる可能性があります。 ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a.財政状態の分析当連結会計年度末の資産合計は347,880百万円となり、前連結会計年度末と比較して36,152百万円の増加となりました。資産の部では、流動資産が256,312百万円となり、前連結会計年度末と比較して22,606百万円の増加となりました。これは主に現金及び預金が16,280百万円、受取手形及び売掛金が5,425百万円増加したことによるものであります。固定資産は91,568百万円となり、前連結会計年度末と比較して13,545百万円の増加となりました。これは主にのれんが8,631百万円、建設仮勘定が4,792百万円増加したことによるものであります。負債の部では、流動負債が178,533百万円となり、前連結会計年度末と比較して19,571百万円の増加となりました。これは主に支払手形及び買掛金が9,385百万円、短期借入金が9,132百万円増加したことによるものであります。固定負債は45,184百万円となり、前連結会計年度末と比較して8,975百万円の増加となりました。これは主に、リース債務が582百万円減少した一方で、長期借入金が9,447百万円増加したことによるものであります。純資産の部は124,162百万円となり、前連結会計年度末と比較して7,605百万円の増加となりました。これは主に利益剰余金が6,443百万円増加したことによるものであります。このような結果、自己資本比率は35.7%となりました。 b.経営成績の分析当連結会計年度におけるわが国経済は、企業業績の持ち直しによる雇用・所得環境の改善やインバウンド需要の増加などにより緩やかな回復基調で推移いたしました。一方、一段と進む物価上昇や地政学リスクの拡大によって生活費の負担が増加し、消費者の節約志向は一層高まっており依然として先行き不透明な状況が続いております。このような環境において、当社グループはこれまで以上の成長を果たすべく、「中期経営計画2026」(2024年3月期~2026年3月期)で掲げた各重点施策を推進してまいりました。当社は設立時より各小売業様の「店頭」を常に意識し、当社の強みである独自の情報分析を活かし、消費者の生活様式の変化や購買意識の変化を捉えることにより従来から継続してきたカテゴリー戦略を引き続き実施し、さらに専売・優先流通品の拡大により当社グループの独自性を強化してまいりました。ペット関連商品については、ペットの体調やライフステージに合わせたフードの提案、ペットに喜んでもらい、ペットとの生活をより楽しくするためにペット用おやつの提案を実施する等、あらたグループのペット専門卸商社であるジャペル株式会社の専門性を活かした戦略を実施してまいりました。このように、戦略的な営業活動の積み上げによるインストアシェアの拡大および新規取引の獲得、さらに、商品調達・企画・開発機能を強化することで、当社の独自性ある商品の取扱いを拡大し、消費者に選ばれる商品を展開してまいりました。このような営業活動の結果、将来を見据えた成長の要となる売上高につきましては、インフレの影響および当社の販売戦略により商品単価は上昇し、前年同期比101.9%と前年実績を上回ったものの、消費者動向の変化等により、販売数量は伸びず、売上伸長率が鈍化したため、目標である1兆60億円に対して未達となりました。 売上高の増加要因といたしましては、カテゴリー別では、中計の重要施策として継続してきた注力カテゴリーであるヘルス&ビューティー(Health & Beauty)やペットカテゴリーが伸長しました。また、専売・優先流通品の売上拡大、大容量品や高付加価値商品の戦略的な拡大により、引き続き商品単価が上昇したことも要因であります。業態別におきましては、ドラッグストアやディスカウント業態での伸長率が拡大しており、さらに、2024年10月からスタートしましたコンビニ等の新規小売業様との取引も順調に推移しております。売上総利益は、前年同期比101.2%と増加したものの、売上総利益率は、前年同期比で0.07ポイントマイナスとなり、流通業界の環境変化や物価上昇を起因とするセンターフィー等の増加が主な要因であります。販売費及び一般管理費につきましては、インフレに伴う物価上昇に対応したコストコントロール(販管費抑制施策)の遅れや、人手不足などを背景とした人件費や物流費の増加に加え、賃借料や一時的要因による経費の増加が加わりました。また、IT中計の導入は完了するも、その効果が販管費の削減に結び付くまでに時間を要しており、販売費及び一般管理費は前年同期比103.6%、販管費率は前年同期比0.13ポイント増加となりました。これらのコスト増加等に適切に対応し、経常利益につきましては期中に新たな目標として設定した130億円を達成し、計画通りに着地いたしました。以上のような結果、当連結会計年度における売上高は1,004,749百万円(前年同期比1.9%増)、営業利益は13,207百万円(前年同期比11.9%減)、経常利益は13,534百万円(前年同期比13.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は10,130百万円(前年同期比2.2%減)となりました。 ③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。 当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入であります。投資を目的とした主な資金需要は、物流センターに関する設備投資によるものであります。当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金、金融機関からの短期借入及び債権流動化を基本としており、設備投資や長期運転資金は、金融機関からの長期借入及び社債の発行を基本としております。なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は53,737百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は38,623百万円となっております。

事業リスク

  • 競争激化と投資増加
    日用品・化粧品卸売業界は再編の可能性があり、小売業界でも同様の動きが見られます。外資系小売業の進出により物流機能の評価が低下する可能性もあり、これに対応するための新規事業や物流センターへの設備投資が増加し、減価償却費や物流経費の一時的増加が業績に影響を与える可能性があります。
  • 季節変動と業績の偏り
    あらたグループの業績は、第4四半期(1月~3月)に売上高と利益が低下する傾向があります。これは12月の消費反動や2月の営業日数減少が主な原因で、四半期ごとの業績が年間傾向と異なる可能性があります。自然災害や消費税増税などの環境変化も業績に影響を及ぼす可能性があります。
  • ペット生体の需給変動
    ペット生体(犬猫)の繁殖者減少による供給不足や、高齢生体の増加による飼育頭数減少、人獣共通感染症の発生などが、ペットフード・用品の売上高に影響を与える可能性があります。犬の飼育頭数減少が見られる中、高機能なペットフード・用品への対応で売上減少をカバーする努力をしています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|5,222 文字
3【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。 なお、文中の将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。① 競争激化による投資コストの増加について 当社グループが属する日用品・化粧品の卸売業界におきましては、取扱い商品における業界の垣根を越えた再編の可能性があり、主要顧客である小売業界においても同様の動きが起こる可能性があります。また、外資系小売業の進出などにより、物流機能の取り込みが起こり、卸売業の物流機能の評価が低下する可能性もあります。 このような業界再編やそれにともなう物流形態の変化等の環境変化に対応するために、新しい事業分野への進出や、物流機能の充実のための大型物流センター等の設備投資が必要となってくると考えられます。その場合には、減価償却費や物流に関連する各種経費の一時的増加により業績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、今後も積極的な売上拡大に対応する為、全国に亘る物流ネットワークの整備を継続してまいりますので、初期投資に関わる費用、減価償却費の増加は見込まれますが、従来通りに既存センターの統合、廃止などにより、在庫の削減、センター内の業務費用、配送費用の圧縮により投資コストの早期回収を進めます。 ② 業績変動について 当社グループの業績は、第4四半期において他の四半期に比べて売上高及び利益は低下する傾向にあります。 これは主に、12月に日用品をまとめて購入する消費需要の反動や、2月は営業日数が少ない等の影響によるものであります。このため、第3四半期までの業績の傾向が、年間の業績の傾向を示さない可能性があります。 また、上記傾向が継続していることに加え、自然災害の発生や消費税率の変更など大きな環境変化が起こった際には四半期毎の傾向が大きく変わることが想定され、過去の傾向どおりには推移しない可能性もあります。 この様な各種環境変化への対応としては過去において売上高、利益に対して影響を及ぼした要因を分析し、消費の需要変化を予測し、執行役員等が出席する経営会議や取締役会において商品政策、販売政策を検討し実施しております。 なお、2025年3月期及び2026年3月期の四半期毎の業績は、以下のとおりであります。 (単位:百万円) 2025年3月期 第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期年度計売上高245,604245,918262,978231,712986,212(構成比 %)(24.9)(24.9)(26.7)(23.5)(100.0)営業利益4,7103,4634,9251,88814,989(構成比 %)(31.4)(23.1)(32.9)(12.6)(100.0)経常利益5,0573,5125,2071,83915,617(構成比 %)(32.4)(22.5)(33.3)(11.8)(100.0) (単位:百万円) 2026年3月期 第1四半期第2四半期第3四半期第4四半期年度計売上高251,192252,106264,985236,4641,004,749(構成比 %)(25.0)(25.1)(26.4)(23.5)(100.0)営業利益4,0653,3173,9721,85213,207(構成比 %)(30.8)(25.1)(30.1)(14.0)(100.0)経常利益4,1523,3964,1671,81713,534(構成比 %)(30.7)(25.1)(30.8)(13.4)(100.0) ③ ペット生体の需給動向について 犬猫生体については、繁殖者の減少から生体が供給不足になる可能性があります。また、犬猫の平均寿命は延びているものの、高齢生体の比率が上昇しており、高齢生体の死亡により飼育頭数が減少する可能性があります。生体全般としては人獣共通感染症が発生した場合に生体が減少する可能性があります。ペットフード・用品の売上高については、ペット生体の数の増減によって業績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、近年において犬の飼育頭数の減少が見られるなどの状況が発生しておりますが、高齢生体の上昇や飼い主とペットとの関係性の変化等によるペットフード・用品の高機能化などの変化に迅速に対応する等、生体数減少による売上高の減少をカバーする対応を行っております。 ④ 商慣習によるリスクについて 当社グループが所属する日用品・化粧品・ペット卸売業界は、商品の販売数量や支払条件等に応じて、メーカーから販売奨励金等が支払われます。これは、メーカーと当社グループの間で取り決められた条件を達成することによって支払われますが、メーカーの営業戦略の変更により制度変更された場合は、業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループの商品在庫におきましては、ほぼメーカーへの返品が可能となっております。しかしながら、メーカーの民事再生等により債務不履行が発生した場合は、在庫評価損の計上や返品が不能となる場合があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、近年ではメーカーの債務不履行により業績に大きな影響を与える事例は発生しておりませんが、買掛金、在庫管理を中心として仕入先与信管理を強化し、リスク軽減の対応を行っております。 ⑤ ペットフードの安全性について 「愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律」の施行により、安全基準値を超えた商品が発見された場合にはペットフードの生産、流通に支障が生じる可能性があります。また、ペットフードの主原料になることが多いトウモロコシ等の穀物について、世界的な異常気象等による不作から、ペットフードの調達不足が発生した場合には業績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、現時点では当該リスクが顕在化する可能性については認識しておりません。しかし今後発生する可能性を考慮し、仕入先との連携によるペットフードに関する情報収集の強化や仕入先を複数もつことでのリスク軽減などの対応を行っております。 ⑥ カントリーリスクについて 当社グループは、海外事業の拡大を図っており、海外現地における政情不安、貿易制裁、文化や法制度の相違、特殊な労使関係等によるカントリーリスクにより、円滑な業務運営が妨げられ、当社グループの業績と財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社仕入先の製造工場が海外にある場合にも、同様のリスクが考えられ、商品供給が滞る可能性があります。 ⑦ 信用リスクについて 当社グループでは取引先の信用悪化や経営破綻による損失が発生する信用リスクを管理するため、信用調査会社による資料に基づき要注意先を設定し与信限度額を定め、与信先の信用状態に応じて必要な担保・保証などを取り付けるとともに、会計上充分な貸倒引当金を計上しております。 しかしながら、得意先の業績悪化により、債権等が回収不能となった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、これまでにも債権回収不能の事態は発生しておりますが、多くが軽微であり経営に大きく影響を与える状況にはありません。しかし社会、経済環境の変化により景気が減退し、発生する可能性を考慮し、不安のある得意先に対しては取引限度額の再設定や保証の取り付け、与信保険の設定などによりリスク軽減を図っております。 ⑧ 減損会計について 当社グループは、企業買収等により計上したのれんをはじめ、事業用資産として多くの土地及び建物等さまざまな有形・無形の固定資産を所有しております。 これらの資産において、収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった場合や、事業用資産の簿価に対して時価が著しく下落した場合等には、固定資産の減損処理が必要となる場合があります。その場合、特別損失が計上され、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当該リスクへの対応といたしましては、各支社の収益悪化に対して本社と連携して得意先への対応を協議・実践するなど収益改善に向けた取り組みを強化することでリスク軽減を図っております。 ⑨ 投資有価証券保有にかかる株価変動リスクについて 当社グループは主として営業上の取引関係の維持、強化のため取引先を中心に政策保有株式を保有しております。 このため、株式相場の動向もしくは株式を保有している企業の業績次第では、それぞれの株価に大きな変動が発生し、当社グループの業績及び財政状態に重要な影響を与える可能性があります。 なお、当該リスクへの対応といたしましては、政策保有株式全銘柄につき個別に保有の妥当性を判断し、取締役会等で継続して保有する経済合理性が乏しいと判断した場合には、その時の経済情勢や譲渡損益等を考慮したうえで、当該保有先との対話を経て、適切な時期に保有株式の売却を行うなどの対応を行っております。 ⑩ 大規模災害について 当社グループは全国に多くの拠点があり、大規模災害が発生した場合にはその地域における物流機能の麻痺及びシステム障害が発生し、商品の供給が滞る可能性があります。 なお、東日本大震災や近年の大型台風、集中豪雨などにより当該リスクは発生しておりますが、BCP対策強化の一環として、一部の物流センターが被災した場合でも、他のエリアの物流センターから商品供給できる体制を持ち、また全国に分散したバックアップセンターによりシステム障害を防ぐ体制を構築しております。 ⑪ システムトラブルについて 当社グループは、営業活動、商品管理等の多くをネットワークシステムに依拠しております。自然災害や事故の発生、コンピューターウイルスの侵入等により機能が停止した場合、リカバリーシステムによる復旧までに時間を要し、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、近年のデジタル技術の著しい発展の一方で、サイバー攻撃手法の高度化・巧妙化も進んでおり、サイバー攻撃等外部からの不正アクセス、コンピューターウイルス等により、システムダウン、誤作動および不正利用を含む障害ならびに社外への情報漏洩等が発生する可能性があります。これらの要因により当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。 なお、有事においても安定的に商品供給するために日次の業務データを複数のバックアップセンターにより分散管理し、一つのセンターが被災した場合においても迅速にシステムを復旧させ、事業継続できる体制を構築しております。さらに、サイバーセキュリティにも常に留意し、適宜必要なシステムの導入を進めてまいります。 ⑫ 感染症等の流行発生にかかるリスク 感染症等の流行により、当社グループの多くの従業員が感染するなど、人的資源の喪失で事業継続が困難になり、業績に影響を与える可能性があります。 当該リスクへの対応といたしましては、BCPの観点からあらゆる事態を想定し、事業への影響及びその対策について、取締役会、経営会議において議論し、本社、支社においてそれぞれの環境に応じた具体的な施策を立案し、このような事象が発生した場合においても最小限の影響にとどめる対策を実施することでリスク軽減を図っております。 ⑬ 気候変動によるリスク 当社グループは、生活必需品を取り扱う卸商社として皆様の生活を支える社会インフラの一部であることから、気候変動に関するリスクを重要な課題と捉え、長期経営ビジョン2030においても対応策や目標を定めております。気候変動に伴う異常気象による当社物流網やサプライチェーン全体への損害や、脱炭素社会への移行に伴うコストの上昇などにより当社業績に影響が及ぶ可能性があります。 ⑭ 人的資本にかかるリスク 当社グループが持続的な成長を実現していくためには、多様で優秀な人材を確保・育成し、その能力を最大限に発揮することが重要であります。国内は人口減少による人手不足が進み、雇用情勢の変化や人材の流動化等の影響により、必要な人材の確保・育成が行えなかった場合、当社グループの事業に影響を与える可能性があります。 なお、当該リスクへの対応といたしましては、人権尊重を根底に「多様性の確保」「人材強化」「職場環境の整備」を3つの柱として人事戦略を推進しております。全社的なリスクについては、コーポレートガバナンス統括本部が特定し、ESG委員会及び取締役会においてリスクが経営に及ぼすインパクトの大きさを総合的に評価し、各本部と連携の上、対応策を推進することでリスク軽減を図っております。

このページのバフェット流コメンタリーは順次自動生成中です。生成されると、ここに「数値の読み解き方」「同業比較」「投資判断のポイント」を表示します。

もっと深く分析したい?

モート先生 AI が あらた の事業を 4 賢人の理論で詳しく解説します

モート先生に聞く →