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JPホールディングス(2749)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

サービス業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • 子育て支援事業の運営
    JPホールディングスグループは、保育園、認定こども園、学童クラブ、児童館、交流館といった子育て支援施設を運営しています。2025年3月31日現在、保育園205園、認定こども園4園、学童クラブ96施設などを展開しており、これらの施設運営が主な収益源です。特に、自治体の許認可を得た認可保育所や、都市部で増設が進む準認可保育所(東京都認証保育所など)の運営に注力しています。
  • 収益構造
    認可保育所の場合、保護者は自治体に保育料を支払い、保育園は自治体から施設型給付(委託費)を受け取ります。準認可保育所では、自治体からの補助金に加え、保護者からも保育料を受け取る仕組みです。学童クラブや児童館も、利用者からの利用料や自治体からの委託料が収益となります。このように、国や地方自治体からの補助金・委託費が収益の大部分を占めるビジネスモデルです。
  • 付随事業の展開
    子育て支援施設の運営に付随して、不動産の紹介・管理や人材紹介・派遣も行っています。これは、保育園などの開設に必要な物件の確保や、保育士などの人材確保をグループ内で支援することで、事業運営の効率化と多角化を図るものです。特に、保育士不足が課題となる中で、人材関連事業は安定的な施設運営に不可欠な要素となっています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 子育て支援事業
    JPホールディングスグループの主力事業であり、保育園、認定こども園、学童クラブ、児童館、交流館の運営が中心です。2025年3月31日現在、保育園205園、認定こども園4園、学童クラブ96施設などを運営しており、全国各地で展開しています。この事業がグループの売上と利益の大部分を占める稼ぎ頭です。
  • 不動産関連事業
    子育て支援施設に付随する不動産の紹介・管理を行っています。これは、新規施設の開設や既存施設の移転・改築に必要な物件の確保を支援するもので、グループ内の施設運営を円滑に進めるための重要な役割を担っています。自社で物件を管理することで、コスト効率の向上や安定的な施設運営に貢献しています。
  • 人材関連事業
    子育て支援施設で働く保育士や指導員などの人材紹介・派遣を行っています。保育業界全体で人材不足が深刻化する中、グループ内で人材を確保・育成し、各施設に供給することで、安定的なサービス提供と事業拡大を支えています。新卒採用や中途採用の強化、社内研修の充実を通じて、質の高い人材の確保に努めています。
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|1,749 文字
3 【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社、以下同じ)は、当社、連結子会社(株式会社日本保育サービス、株式会社ジェイキッチン、株式会社日本保育教育総合研究所、株式会社子育てサポートリアルティ、株式会社ワンズウィル、株式会社JPホールディングス九州(合弁会社))の計7社(2026年3月31日現在)により構成され、「子育て支援事業」を中心とした事業であり、保育園・学童クラブ・児童館・交流館の運営、それらに付随した不動産の紹介・管理及び人材紹介・派遣を行っております。 子育て支援事業当社グループは、2026年3月31日現在、自治体の許認可を得た保育園を203園、認定こども園を6園、学童クラブを118施設、児童館を16施設、交流館を2施設運営しております。保育園は大きく認可保育所と認可外保育施設の2種類に分類されており、保育の対象となる園児は、保育を必要とする乳児(満1歳未満)と幼児(満1歳から小学校就学の始期に達するまで)となります。児童福祉法に基づいた厚生労働省所管の児童福祉施設である認可保育所は、国が定めた設置基準(施設の広さ、保育士等の職員数、給食設備、防災管理、衛生管理等)を満たして都道府県知事(指定都市の市長・中核市の市長を含む)に認可された施設であり、保育園の施設型給付(委託費)が国及び自治体の負担により支給されております。認可外保育施設は、認可保育所以外の施設のことをいいますが、認可外保育施設の中には、託児所等の施設や、自治体独自の制度により自治体から補助金が支給される施設(以下、当社グループでは「準認可保育所」と呼びます。)があります。準認可保育所は、都市部において、多くの民間企業の参入を促し、事業者間の競争を促進することによる保育園の増設と保育の質の向上を目指した施設であり、東京都の東京都認証保育所等が該当いたします。当社グループでは、認可外保育施設については準認可保育所のみ運営しております。保育園及び保育園の利用者並びに自治体との契約関係の主なものは次のとおりであります。 認可保育所では、保育園と利用者である保護者との間に直接的な契約関係はありません。保護者は、自治体に対して所得に応じた利用料(保育料)を支払い、保育園は預かる園児の年齢や人数に応じた施設型給付(委託費)を自治体から受領しております。準認可保育所では、園児の年齢や人数に応じた自治体からの補助金に加えて、保護者から保育料を受領しております。認定こども園は、教育・保育を一体的に行う施設であり、就学前の子どもに幼児教育・保育を提供する機能と地域における子育て支援を行う機能を備え、認定基準を満たす施設は、都道府県等から認定を受けることができます。当社グループは、保育所型認定こども園を運営しております。 学童保育は、主に日中保護者が労働等により昼間家庭にいない小学生児童に対して、授業の終了後に適切な遊びや生活の場を与えて、児童の健全な育成を図ることを目的とした施設となります。当社グループは、利用者からの利用料または、自治体からの委託料により学童クラブを運営しております。児童館は、児童福祉法に基づく児童厚生施設の1つで、こどもに健全な遊びを提供し、心身の健康を増進し、情操をゆたかにすることを目的とする屋内型の児童厚生施設となります。児童館は、事前登録なく自由に来館することができ、学童保育のこどもだけでなく、多くのこどもたちが、放課後いったん帰宅してから遊び場として利用するものです。当社グループは、自治体からの委託料により児童館を運営しております。当社グループを事業系統図に示すと、概ね次のとおりになります。 (注) ※は連結子会社です。 株式会社JPホールディングス九州は、2025年6月6日に当社と株式会社テレビ熊本、グループ会社である株式会社TKUヒューマン及びその関係者との合弁会社となり、出資比率は50%でありますが、実質的に支配をしているため連結子会社としております。 なお、当社は特定上場会社等に該当し、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準のうち、上場会社の規模との対比で定められる数値基準については連結ベースの計数に基づいて判断することとなります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 弱い
売上が国・地方自治体による補助金が中心であり、補助金制度の見直しで業績が影響を受けるため。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 規制
子育て支援施設の運営には自治体の許認可が必要であり、保育園ごとに設置の許認可が与えられる。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 高い(依存)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか ディフェンシブ
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:少子化や待機児童の減少 / 国の方針変更と保育園等開設のリスク / 補助金制度の見直し
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 3 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

公開情報からは、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、独占的IPに関する具体的な情報は確認できない。事業内容(保育所運営、幼児教室など)から、ブランド力は存在する可能性はあるが、定量的な評価は困難。

スイッチングコスト★☆☆☆☆
根拠:弱い乗り換えの手間・コスト

保育サービスは、保護者にとって子供の安全・教育に関わるため、一度利用を開始した施設からの乗り換えには心理的・手続き的なコストが発生する可能性がある。しかし、代替となる施設も多く、乗り換え障壁は限定的。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

保育サービスや幼児教室は、基本的に個々の顧客とサービス提供者の関係であり、ユーザー数の増加がサービス価値を直接的に向上させるネットワーク効果は働きにくい構造である。

コスト優位☆☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

保育業界は人件費の比率が高く、構造的なコスト優位性を確立することは難しい。競合他社との差別化はサービス品質や立地によるものが大きく、コスト競争力による優位性は限定的と考えられる。

規模の経済★★☆☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

保育所運営においては、一定規模の施設数を確保することで、採用・研修・購買などの面で効率化が進む可能性がある。しかし、業界全体が多数の事業者で構成されており、寡占化は進んでいない。

  • 許認可と実績
    JPホールディングスグループは、全国で200を超える認可保育所や認定こども園を運営しており、自治体からの許認可と長年の運営実績が強みです。特に認可保育所は、国が定めた厳しい設置基準を満たす必要があり、新規参入が容易ではないため、既存の許認可と運営ノウハウは競争優位性となります。
  • 多様な施設運営
    保育園だけでなく、認定こども園、学童クラブ、児童館、交流館など、幅広い子育て支援施設を運営している点が特徴です。これにより、乳幼児から小学生まで、子どもの成長段階に応じた多様なニーズに対応でき、地域の子育て支援拠点としての役割を強化しています。複数の施設形態を持つことで、事業リスクの分散にもつながります。
  • 人材確保と育成
    子育て支援事業において最も重要な要素の一つである人材(保育士、指導員など)の確保と育成に力を入れています。新卒・中途採用の強化や社内研修体制の整備・拡充を通じて、質の高い人材を安定的に確保しようとしています。人材不足が業界全体の課題となる中で、この取り組みは安定的なサービス提供と事業拡大の基盤となります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針・経営戦略等① 会社の経営の基本方針当社グループは経営理念・コーポレートメッセージ・保育理念・保育方針を刷新し、こどもたちの未来と子育てに関わる全ての方々を支える存在であり続けることを使命として、こどもたちを取り巻く様々な社会問題・課題の解消に努め、保育のさらなる発展に寄与していくことが当社の社会的責任であり、ひいては株主の皆様を含むステークホルダー全ての利益に繋がるものであると考えております。また、「選ばれ続ける園・施設」となることを目指し、更なる地域との共生や当社グループが目指す保育を明確に示すことを目的に様々な活動・プログラムを推進してまいります。経営理念:「子育て支援を通じて笑顔溢れる社会づくりに貢献します」コーポレートメッセージ:「すべてはこどもたちの笑顔のために」保育理念:「未来(あす)を生きる力を培う」自分らしく、生きる道を歩み、どんな時代にも対応できる資質と能力を培います。保育方針:一人ひとりに心をかけ、愛情を注ぎ、成長に合わせたきめ細やかな保育を行うことで、変化の激しいこれからの社会を生き抜くための、"生涯にわたる生きる力の基礎”を育みます。・自ら伸びようとする力を支えます・五感を養って感性を豊かにします・後伸びする力を育みます育成理念:「なりたい自分になる力を育む」自分らしく、未来に希望を持ち、なりたい自分に向かって進める資質と能力を育みます。育成方針:一人ひとりと向き合いながら、丁寧に支援し、変化の激しいこれからの社会を生き抜くため、人と支え合い生きる力・自分らしく生きる力を育みます。・想い・考えを伝えあい「対話する力」を育みます・相手に寄り添い相手を知る「想像する力」を養います・どんな違いも受け止め「認める力」を支援します・自ら考え行動し「自律する力」を応援します ② 目標とする経営指標当社グループは、株主に対する利益還元を経営の重要課題の一つとして位置づけており、連結配当性向30%を目途とした連結業績連動型配当の継続実施を基本方針としております。また、事業性・収益性を評価し、グループ全体の成長性及び収益力を適切に表す指標として、毎期計画する売上高予想及び営業利益率14%以上、ROE(自己資本当期純利益率)20%以上を目標といたします。 ③ 経営環境及び中長期的な会社の経営戦略当社グループを取り巻く環境は、保育園における待機児童の解消が進み、地域においては競争環境が激化しているものの学童クラブにおいては、待機児童が増加するなど、育成環境の整備が課題となっております。一方、国・自治体においては、少子化対策に向けた様々な子育て環境の整備が推進されており、子育て支援事業の社会的役割は更に重要性を増しております。当社グループは、このような状況を捉え、社会環境の変化や保護者ニーズに対応した更なる子育て支援の質的向上による「選ばれ続ける園・施設づくり」が求められており、中期経営計画においては、今後の業容拡大として新規事業の早期実現に向けた先行投資なども考慮しつつ、社会環境の変化を捉え、推進してまいります。 (長期経営ビジョン)当社グループは、2018年8月8日に公表いたしました「長期経営ビジョン」における2025年3月期 売上高(連結)1,000億円の目標につきまして、当初計画策定時から新型コロナウイルス感染症の拡大により、新しい生活様式から在宅勤務の普及など働き方が大きく変わるとともに、出生率の急激な低下により少子化が加速するなど、公表した時点から外部環境が著しく変化していることから、売上高(連結)目標は維持するものの達成期日を設定しない目標といたします。このような先行き不透明な状況下でありますが、今後の持続的な成長を捉え、子育て関連企業や異業種との業務提携・資本提携を積極的に推進することで、新規事業の開発・業容拡大を図り、「長期経営ビジョン」売上高(連結)1,000億円の達成に向け邁進してまいります。そのために、以下を重点目標として掲げ、推進してまいります。<重点目標>売上高目標(連結):1,000億円を目指す。イ.子育て支援事業の更なる質的成長と既存事業の拡大(学習プログラムの拡充、周辺事業の強化)ロ.事業構造改革による経営基盤の強化ハ.新しいビジネス価値の創出(新規ビジネスの開発、子育て支援の周辺事業を絡めた業務提携・資本提携) (中期経営計画 2027年3月期~2029年3月期)当社グループでは、政府による少子化対策として子育て環境の整備を拡充する一方で、少子化が加速するなど、外部環境の変化を鑑み2025年5月13日にローリング方式にて中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)を策定し、重点目標に「成長・競争優位性の確立」「収益構造改革」「経営基盤改革」を掲げ、持続的な成長と更なる企業価値向上を目指してまいりました。具体的には、自治体と連携した新たな事業展開や海外事業の強化・推進を図るとともに、英語を軸とした新規事業として、2026年4月の運営開始に向けALT(外国語指導助手)事業およびインターナショナルスクール(認可外保育施設)の準備を推進してまいりました。また、乳児期・幼児期・学童期を一貫した子育て支援体制の確立に向け、保育園と学童クラブ・児童館と連携したドミナント戦略により、現在の学童クラブ・児童館を2倍の200施設へ拡大すべく、新規施設の受託および2026年4月に運営を開始する「東京都認証学童クラブ」の開設を積極的に推し進めました。これらの取り組みを通じ、既存事業及び事業領域の拡大と合わせて積極的なM&Aの推進、競争優位性としての学習プログラムの拡充や新業態の新設、保護者の困りごとを解決する様々な差別化戦略により、子育て支援を取り巻く社会問題の解決に努めております。中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)のローリングについて、様々な施策の奏功や効率的な経営体制の構築、補助金の最大化により、2026年3月期は増収・増益、過去最高益を達成するとともに中期経営計画の最終年度である2028年3月期の営業利益目標を前倒しで達成いたしました。これを受け、2027年3月期連結業績予想の公表に併せて、ローリング方式にて連結数値目標の見直しを行ったものです。なお、中期経営計画の重点目標に関しては、従来の「成長・競争優位性の確立」「収益構造改革」「経営基盤改革」の方針を細分化し、新たに「人財開発・育成の拡充」を加えました。事業戦略として「事業の多様性×専門性」「安定した財務体質」を軸に、新たな事業への挑戦と成長を通じて、持続的かつイノベーティブなサービスを創出してまいります。当社は今後も経営環境の変化に柔軟に対応するため、原則として毎期改定を行うローリング方式の3ヵ年の中期経営計画を策定してまいります。 <中期経営計画の重点目標>構造改革と事業改革による、成長に向けた積極的な新規事業の開発、M&Aの推進、システム化等によるインフラ整備、盤石な事業基盤の構築、それらを支える「人財」の育成により、新たなサービス価値を創出し、競争優位性を確立するとともに事業を通じて社会問題を解決することで、持続的な成長を目指してまいります。 イ.成長・競争優位性の確立中長期の成長に向け、自治体と連携したALT事業ならびに国内に留まることなくグローバルでの事業強化、既存事業及び新たな事業領域の拡大を捉えた積極的なM&Aの推進、競争優位性としての学習プログラムの拡充や新業態・新規施設の新設・受託、保護者の困りごとを解決する様々な差別化戦略を推進する。1)グローバル事業の早期展開と収益化・優良な現地企業と連携した送り出し機関の設置や海外(東南アジアを中心)での施設運営による規模拡大を図る・様々な日本の教育プログラムや国内で培ってきた子育て支援のノウハウを活用し、東南アジア地域において多角的に事業を展開する・現地の教育機関(大学等)と連携し、優秀な人材を確保することでALT(外国語指導助手)の更なる拡大と語学学校・オンライン学習などの周辺事業を展開する2)国内外の専門人材の派遣・紹介事業の規模ならびに収益拡大・有能な外国人就労者において送り出し機関との連携と営業体制強化により収益拡大を図る・当社グループの子育て支援のノウハウを活用し、国内の専門人材である「保育士・看護師」の紹介・派遣事業の基盤づくりと収益拡大を図る3)既存事業の拡大を捉えた「選ばれ続ける園・施設づくり」を推進・質の高い学習プログラムの拡充、特徴ある保育園としての「バイリンガル保育園」「モンテッソーリ式保育園」「スポーツ保育園」「インターナショナルスクール(認可外保育園)」の拡充を図り、こどもたちの将来の可能性を拡げる様々な取り組みを実践する・子育て環境の整備に向けた地域との連携強化による「マイ保育園制度」(これからこどもを産み、育てようとする方へのサポート)や卒園児の継続的な繋がりとしてアスクっこクラブを全園で展開する・新たな学習プログラムとして、保育園・学童クラブへ探究学習を導入する4)ドミナント戦略に基づく学童クラブ・児童館を現在の2倍へ拡大するとともに学童保育の待機児童解消に向けた対応強化・乳児期・幼児期・学童期の一貫した子育て支援体制の確立に向け、学童クラブ・児童館を現在の2倍の200施設へ早期に拡大する・学童保育の待機児童解消に向け、「東京都認証学童クラブ」を積極的に開設する5)保護者の困りごとならびに社会問題解決に向けた新たな事業展開・業務提携先である株式会社ダスキンと連携した子育て支援事業の早期事業化を図る・課外の時間を活用した習い事事業の拡充を図る(英語・体操・音楽教室など)・子どもたちの未来に向けた独自の学習プログラム、企業・自治体と連携した探求学習や新たな子育て支援事業の創出を図る6)積極的なM&Aの推進・子育て支援業界の環境が変化するなか、今後の業界再編を捉え、同業企業及び業容拡大に向けた子育てに関連する周辺企業やシナジー効果が得られる企業を対象に積極的なM&Aを推進する ロ.収益構造改革事業構造を見直し、ムダな業務の是正、AI活用による運営の効率化により収益性向上を図る。また、業務プロセス改革やシステム導入による更なる業務改善を図る。1)経営の効率化、コスト削減・システム化、AI活用、人員配置の最適化、収支管理強化及びコストコントロールの徹底、データを活用した運営管理、ムダな業務是正による業務の効率化などにより間接コストの軽減を図る2)収益基盤の強化・規制緩和や補助金制度の変更を捉えた様々な施策を実践する・ドミナント戦略として、乳児期・幼児期・学童期を一貫してサポートする子育て支援体制を確立することで、人員の最適化、運営の効率化、子育てサポート体制の拡充を図る ハ.経営基盤改革市場環境や社会情勢の変化に左右されない、強固で持続的な企業体質を図るべく、単なるコスト削減に留まることなく、抜本的な構造改革により、意思決定のスピード、経営資源の最適配分、およびガバナンスの強化を通じて、企業価値の最大化を図る。1)経営管理の高度化・データに基づいた迅速な経営判断を可能にする基幹システムの統合による業務プロセスの刷新を図る・グローバル視点でのガバナンス体制の整備・強化、現場完結型の業務・運営管理体制の確立、リスク管理の徹底とコンプライアンス意識の向上により、組織全体のマネジメントをより効率的かつ効果的に実行することで、総合的な経営基盤の強化を図る2)事業ポートフォリオの最適化・事業の収益性と成長性を評価し、将来性のある成長分野へ経営資源を優先的に集中投下することで、事業ポートフォリオの最適化を図る3)SDGs及び環境改善に向けた取り組み強化・子育て支援を起点とした社会貢献活動、環境に配慮した事業運営を図る・当社グループは自治体と相互の連携を強化し、双方の資源を有効に活用し子育て環境の整備・拡充を図る 二.人財開発・育成の拡充当社の事業の要は「人」であることから人財教育・研修体制を拡充するとともに、優秀な人財確保・育成と従業員のエンゲージメントを向上させることで意識改革に繋げる。また、事業戦略と連携することで経営のスピードを高める。1)人財育成、風土刷新・人財の基盤づくりとしての研修の拡充、意識改革による風土刷新を図り、従業員のモチベーション向上と離職率の抑制を図る2)AIトランスフォーメーションによる人財開発の刷新・AIによる個別最適化された教育と業務支援データの活用により、社員一人ひとりの生産性とスキルを最大化させ、組織全体の戦略的な意思決定を高度化する (2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループでは、子育て支援事業に対する政府や自治体による子育てをしやすい環境整備に向けた対応が促進され、子育て支援事業の社会的な役割の重要性がますます増す中で、常に変化する経営環境に対応するとともに持続的な成長を実践し、さらなる事業規模の拡大に向けた重点課題として以下の点に取り組んでまいります。 ① 安全・安心の確保の徹底当社グループでは、お預かりしているお子様・保護者の皆様・取引先・従業員の安全確保を最優先に考えた対策を徹底するとともに「保育委員会」「安全管理委員会」による現場の様々な課題の対策、業務の見直しを図ることで、更なる安全・安心な運営体制づくりに取り組んでまいります。 ② 子育て支援の質的向上当社グループでは、各施設に対応する従来の組織運営体制に加え、子育て支援の質的向上、安全管理体制の徹底強化を図るべく委員会制度を導入し、各子育て支援施設に従事する職員のケア、新人事制度の導入による働き方改革の推進、研修による教育体制の拡充などにより子育て支援の質的向上に努めております。また、当社グループは全国で300施設を超える保育園・こども園・学童クラブ・東京都認証学童クラブ・児童館・交流館・インターナショナルスクールを運営しており、乳児期・幼児期・学童期を通じ12年間にわたっての支援ならびに特徴ある施設運営や様々な学習プログラム等、当社ならではの強みを活かし、お子様の成長に合わせた対応を図ってまいります。 ③ 受入児童数の拡大当社グループは、「選ばれ続ける園・施設づくり」を目指し、従来から実施している英語・体操・音楽・ダンスに加え、新たな幼児学習プログラムの導入、「バイリンガル保育園」「モンテッソーリ式保育園」「スポーツ保育園」「インターナショナルスクール(認可外保育園)」など、特徴ある保育園を運営するとともに保育の質的向上と合わせ、様々な取り組みを進めております。新たに保育園を開設するのではなく、地域社会との共生や様々な取り組みによる特徴のある保育の拡充、質の高い保育士確保により既存施設の受入児童の拡大に努めております。また、当社グループでは、自治体ごとの待機児童の状況や保育士の採用状況及び投資効率等を総合的に勘案し、新規施設と既存施設双方への保育士配置のバランスをとりながら受入児童の拡大とともに「選ばれ続ける園・施設づくり」を目指しております。 ④ ドミナント戦略に基づく一貫した子育て支援の体制を確立当社グループは、乳児期・幼児期・学童期を一貫した子育て支援体制の確立に向け、保育園と学童クラブ・児童館と連携したドミナント戦略により、現在の保育園と同等の学童クラブ・児童館の施設に拡大すべく新規施設の受託ならびに東京都認証学童クラブの新規施設の開設を推進強化いたします。また、東京都認証学童制度に基づく、新規施設の開設は学童クラブの待機児童解消に向けた重要な役割を担っております。さらに学童クラブの新規施設の受託及び開設の量的拡大のみならず質的強化として「探究学習」を主体とした様々な体験学習プログラムや英語を核としたネイティブな専任講師を配置したプログラムを実施しております。 ⑤ 保育士確保に向けた施策子育て支援サービスには、保育士資格を有する人材の確保が不可欠と考えております。当社グループでは、年間を通じて全国各地で採用活動を行うとともに、従業員の給与引き上げや人事評価制度の見直しを実施してまいりました。また、保育士養成講座による資格取得支援も行っており、より働きやすい制度と仕組みづくりに取り組んでおります。 ⑥ 業務の効率化及び情報の管理業務の効率化と収益性の向上として、保育士の業務負担の軽減を図り、より運営に専念できる体制づくりとしてICT化を推進するとともに、経営管理・収益管理の体制強化と高度化を図るべく、システム化・AI活用、組織体制の見直し、人員配置の最適化、業務の見直しなどにより業務効率と収益改善に取り組んでおります。また、システム導入に際しては、情報漏洩等に対するセキュリティの強化を図るとともに、管理体制の整備も同時に進めております。 ⑦ 人財への投資当社グループは、保育の質的向上と安全確保のため、情熱と適性を有する人財を採用し、その人財が持つポテンシャルを最大限に引き出すための教育を継続的に実施していくことが不可欠であると考えております。そのため、社内で行う研修においては、保育・育成に関する様々な知見を取り込むとともに、有識者による研修、社外の勉強会、階層別研修などを積極的に導入・活用し、人財のレベルアップを図っております。また、それぞれの従業員には、公正かつ継続的に教育機会を提供し、一人ひとりが強みを認識し持ち味を存分に高め発揮できる育成施策を講じます。国際性・職歴・年齢の面を含む多様な人財の育成・確保に努めてまいります。 ⑧ 新規事業の取り組みによる収益基盤拡大当社グループが運営する施設の多くは公費で運営されており、事業が安定的に推移する一方で、政策や制度変更の影響を受けやすく、政策転換による事業への影響が懸念されます。このような環境を踏まえ、当社グループでは子育て支援事業に関する周辺事業を中心に、新規事業の開発・推進により、収益基盤の拡大に取り組んでおります。新規事業として、自治体と連携した新たな学習プログラムとしてALT(外国語指導助手)事業の展開を行ってまいります。また、様々な学習機会やプログラムの創出及び国内の労働力不足の解消に向け、技能・技術を有する有能な外国人の派遣及び特定技能外国人の支援事業とともに更なる事業規模拡大に向け外国人就労者の紹介事業を送り出し機関並びに現地の教育機関と連携し強固に推進してまいります。当社グループの子育て支援事業のノウハウを活用し、保育士・看護師・介護士の専門人材を国内の企業へ紹介・派遣する新たな事業を推進いたします。さらに、国内の事業に留まることなく、グローバルに事業展開を推進してまいります。東南アジアを中心に子育て支援事業を現地の優良企業及び教育機関と連携し推進してまいります。当社グループでは、発達支援事業の対応強化、保育所等訪問支援事業など、発達が気になるお子様の支援を行ってまいりました。これまでの子育て支援のノウハウと高い専門性に基づく発達支援の対応を活かし、発達障害の可能性があるお子様へのサポートを拡充すべく、巡回サービスを行うことで、より多くのお子様と保護者に寄り添った子育て支援を行ってまいります。当社グループは、事業規模の拡大として資本提携・業務提携に関しても積極的に推進するとともに、国内での展開に留まることなく、これまで培ってきたノウハウをグローバルに展開してまいります。 ⑨ グローバル対応の強化当社グループは、持続的な成長と更なる事業規模の拡大を捉え、これまで培ってきた子育て支援のノウハウを活用し、海外の事業者との提携・連携による新たな事業を創出いたします。具体的には東南アジアを中心に現地の優良企業と連携した子育て支援施設や教育機関と連携した専門知識をもつ外国人による新たな教育事業、専門人材の紹介・派遣事業を推進してまいります。 ⑩ コンプライアンスへの取り組み児童福祉法をはじめとする各種関連法令の遵守を厳格に実行するとともに、お客様の個人情報についても法律に則った取り扱いを徹底しております。コンプライアンスへの取り組みとして、内部監査室、財務経理部、人事・採用部等、それぞれの分野において高い専門性と豊富な経験を有する人財の採用を行うとともに、社内規程の整備・拡充、社員教育の徹底によるコンプライアンスへの意識を高め、徹底してまいります。 ⑪ 社会貢献企業の持続的な成長のため、気候変動などの地球環境問題への配慮、人権の尊重、従業員の健康・労働環境への配慮や公正・適切な処遇、取引先との公正・適正な取引、自然災害等への危機管理など、あらゆるステークホルダーとの適切な協働により、サステナビリティの課題に取り組んでまいります。また、子育て支援プラットフォーム「コドメル」では、当社グループの各施設等に寄付BOXを設置し、お子様の成長過程の中で必要でなくなった子育て関連商品を寄付いただき、リユースし子育て世代の方に提供することで資源を有効活用し、環境負荷の低減や処理費用の削減をはじめとした地球環境の保全に配慮した取り組みを行っております。さらに企業・自治体と連携し、子どもたちに様々な体験プログラムを提供することで、将来の夢やなりたい姿を想像できる機会を創出いたします。当社グループは、経営理念である「子育て支援を通じて笑顔溢れる社会づくりに貢献します」の考えに基づき、環境に配慮したよりよい社会づくりに貢献してまいります。 ⑫ 企業価値向上への取り組み当社グループは、待機児童問題、児童虐待など社会的な問題解決に向け、各施設での様々な子育て支援活動や地域と連携した対応などにより子育ての環境整備に取り組んでまいります。また、安全・安心を第一優先に質の高い子育て支援を実現することで更なる保育の質的向上に繋げてまいります。当社グループは、「選ばれ続ける園・施設づくり」を目指して、こうした各施設の子育て支援活動に加え、地域との共生を図り、よりよい社会環境づくりに貢献してまいります。 ⑬ 設備資金確保のための資金調達と財務基盤の安定性の確保継続的に保育園を開園するためには、設備費用等の資金を安定的に確保することが重要となります。当社グループでは財務の健全性を追求しつつも、必要資金を安定的に調達していくため、金融機関からの借入れに限定せず、社債の発行や株式の発行も含めて財務政策を検討しております。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針・経営戦略等① 会社の経営の基本方針当社グループは経営理念・コーポレートメッセージ・保育理念・保育方針を刷新し、こどもたちの未来と子育てに関わる全ての方々を支える存在であり続けることを使命として、こどもたちを取り巻く様々な社会問題・課題の解消に努め、保育のさらなる発展に寄与していくことが当社の社会的責任であり、ひいては株主の皆様を含むステークホルダー全ての利益に繋がるものであると考えております。また、「選ばれ続ける園・施設」となることを目指し、更なる地域との共生や当社グループが目指す保育を明確に示すことを目的に様々な活動・プログラムを推進してまいります。経営理念:「子育て支援を通じて笑顔溢れる社会づくりに貢献します」コーポレートメッセージ:「すべてはこどもたちの笑顔のために」保育理念:「未来(あす)を生きる力を培う」自分らしく、生きる道を歩み、どんな時代にも対応できる資質と能力を培います。保育方針:一人ひとりに心をかけ、愛情を注ぎ、成長に合わせたきめ細やかな保育を行うことで、変化の激しいこれからの社会を生き抜くための、"生涯にわたる生きる力の基礎”を育みます。・自ら伸びようとする力を支えます・五感を養って感性を豊かにします・後伸びする力を育みます育成理念:「なりたい自分になる力を育む」自分らしく、未来に希望を持ち、なりたい自分に向かって進める資質と能力を育みます。育成方針:一人ひとりと向き合いながら、丁寧に支援し、変化の激しいこれからの社会を生き抜くため、人と支え合い生きる力・自分らしく生きる力を育みます。・想い・考えを伝えあい「対話する力」を育みます・相手に寄り添い相手を知る「想像する力」を養います・どんな違いも受け止め「認める力」を支援します・自ら考え行動し「自律する力」を応援します ② 目標とする経営指標当社グループは、株主に対する利益還元を経営の重要課題の一つとして位置づけており、連結配当性向30%を目途とした連結業績連動型配当の継続実施を基本方針としております。また、事業性・収益性を評価し、グループ全体の成長性及び収益力を適切に表す指標として、毎期計画する売上高予想及び営業利益率14%以上、ROE(自己資本当期純利益率)20%以上を目標といたします。 ③ 経営環境及び中長期的な会社の経営戦略当社グループを取り巻く環境は、保育園における待機児童の解消が進み、地域においては競争環境が激化しているものの学童クラブにおいては、待機児童が増加するなど、育成環境の整備が課題となっております。一方、国・自治体においては、少子化対策に向けた様々な子育て環境の整備が推進されており、子育て支援事業の社会的役割は更に重要性を増しております。当社グループは、このような状況を捉え、社会環境の変化や保護者ニーズに対応した更なる子育て支援の質的向上による「選ばれ続ける園・施設づくり」が求められており、中期経営計画においては、今後の業容拡大として新規事業の早期実現に向けた先行投資なども考慮しつつ、社会環境の変化を捉え、推進してまいります。 (長期経営ビジョン)当社グループは、2018年8月8日に公表いたしました「長期経営ビジョン」における2025年3月期 売上高(連結)1,000億円の目標につきまして、当初計画策定時から新型コロナウイルス感染症の拡大により、新しい生活様式から在宅勤務の普及など働き方が大きく変わるとともに、出生率の急激な低下により少子化が加速するなど、公表した時点から外部環境が著しく変化していることから、売上高(連結)目標は維持するものの達成期日を設定しない目標といたします。このような先行き不透明な状況下でありますが、今後の持続的な成長を捉え、子育て関連企業や異業種との業務提携・資本提携を積極的に推進することで、新規事業の開発・業容拡大を図り、「長期経営ビジョン」売上高(連結)1,000億円の達成に向け邁進してまいります。そのために、以下を重点目標として掲げ、推進してまいります。<重点目標>売上高目標(連結):1,000億円を目指す。イ.子育て支援事業の更なる質的成長と既存事業の拡大(学習プログラムの拡充、周辺事業の強化)ロ.事業構造改革による経営基盤の強化ハ.新しいビジネス価値の創出(新規ビジネスの開発、子育て支援の周辺事業を絡めた業務提携・資本提携) (中期経営計画 2027年3月期~2029年3月期)当社グループでは、政府による少子化対策として子育て環境の整備を拡充する一方で、少子化が加速するなど、外部環境の変化を鑑み2025年5月13日にローリング方式にて中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)を策定し、重点目標に「成長・競争優位性の確立」「収益構造改革」「経営基盤改革」を掲げ、持続的な成長と更なる企業価値向上を目指してまいりました。具体的には、自治体と連携した新たな事業展開や海外事業の強化・推進を図るとともに、英語を軸とした新規事業として、2026年4月の運営開始に向けALT(外国語指導助手)事業およびインターナショナルスクール(認可外保育施設)の準備を推進してまいりました。また、乳児期・幼児期・学童期を一貫した子育て支援体制の確立に向け、保育園と学童クラブ・児童館と連携したドミナント戦略により、現在の学童クラブ・児童館を2倍の200施設へ拡大すべく、新規施設の受託および2026年4月に運営を開始する「東京都認証学童クラブ」の開設を積極的に推し進めました。これらの取り組みを通じ、既存事業及び事業領域の拡大と合わせて積極的なM&Aの推進、競争優位性としての学習プログラムの拡充や新業態の新設、保護者の困りごとを解決する様々な差別化戦略により、子育て支援を取り巻く社会問題の解決に努めております。中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)のローリングについて、様々な施策の奏功や効率的な経営体制の構築、補助金の最大化により、2026年3月期は増収・増益、過去最高益を達成するとともに中期経営計画の最終年度である2028年3月期の営業利益目標を前倒しで達成いたしました。これを受け、2027年3月期連結業績予想の公表に併せて、ローリング方式にて連結数値目標の見直しを行ったものです。なお、中期経営計画の重点目標に関しては、従来の「成長・競争優位性の確立」「収益構造改革」「経営基盤改革」の方針を細分化し、新たに「人財開発・育成の拡充」を加えました。事業戦略として「事業の多様性×専門性」「安定した財務体質」を軸に、新たな事業への挑戦と成長を通じて、持続的かつイノベーティブなサービスを創出してまいります。当社は今後も経営環境の変化に柔軟に対応するため、原則として毎期改定を行うローリング方式の3ヵ年の中期経営計画を策定してまいります。 <中期経営計画の重点目標>構造改革と事業改革による、成長に向けた積極的な新規事業の開発、M&Aの推進、システム化等によるインフラ整備、盤石な事業基盤の構築、それらを支える「人財」の育成により、新たなサービス価値を創出し、競争優位性を確立するとともに事業を通じて社会問題を解決することで、持続的な成長を目指してまいります。 イ.成長・競争優位性の確立中長期の成長に向け、自治体と連携したALT事業ならびに国内に留まることなくグローバルでの事業強化、既存事業及び新たな事業領域の拡大を捉えた積極的なM&Aの推進、競争優位性としての学習プログラムの拡充や新業態・新規施設の新設・受託、保護者の困りごとを解決する様々な差別化戦略を推進する。1)グローバル事業の早期展開と収益化・優良な現地企業と連携した送り出し機関の設置や海外(東南アジアを中心)での施設運営による規模拡大を図る・様々な日本の教育プログラムや国内で培ってきた子育て支援のノウハウを活用し、東南アジア地域において多角的に事業を展開する・現地の教育機関(大学等)と連携し、優秀な人材を確保することでALT(外国語指導助手)の更なる拡大と語学学校・オンライン学習などの周辺事業を展開する2)国内外の専門人材の派遣・紹介事業の規模ならびに収益拡大・有能な外国人就労者において送り出し機関との連携と営業体制強化により収益拡大を図る・当社グループの子育て支援のノウハウを活用し、国内の専門人材である「保育士・看護師」の紹介・派遣事業の基盤づくりと収益拡大を図る3)既存事業の拡大を捉えた「選ばれ続ける園・施設づくり」を推進・質の高い学習プログラムの拡充、特徴ある保育園としての「バイリンガル保育園」「モンテッソーリ式保育園」「スポーツ保育園」「インターナショナルスクール(認可外保育園)」の拡充を図り、こどもたちの将来の可能性を拡げる様々な取り組みを実践する・子育て環境の整備に向けた地域との連携強化による「マイ保育園制度」(これからこどもを産み、育てようとする方へのサポート)や卒園児の継続的な繋がりとしてアスクっこクラブを全園で展開する・新たな学習プログラムとして、保育園・学童クラブへ探究学習を導入する4)ドミナント戦略に基づく学童クラブ・児童館を現在の2倍へ拡大するとともに学童保育の待機児童解消に向けた対応強化・乳児期・幼児期・学童期の一貫した子育て支援体制の確立に向け、学童クラブ・児童館を現在の2倍の200施設へ早期に拡大する・学童保育の待機児童解消に向け、「東京都認証学童クラブ」を積極的に開設する5)保護者の困りごとならびに社会問題解決に向けた新たな事業展開・業務提携先である株式会社ダスキンと連携した子育て支援事業の早期事業化を図る・課外の時間を活用した習い事事業の拡充を図る(英語・体操・音楽教室など)・子どもたちの未来に向けた独自の学習プログラム、企業・自治体と連携した探求学習や新たな子育て支援事業の創出を図る6)積極的なM&Aの推進・子育て支援業界の環境が変化するなか、今後の業界再編を捉え、同業企業及び業容拡大に向けた子育てに関連する周辺企業やシナジー効果が得られる企業を対象に積極的なM&Aを推進する ロ.収益構造改革事業構造を見直し、ムダな業務の是正、AI活用による運営の効率化により収益性向上を図る。また、業務プロセス改革やシステム導入による更なる業務改善を図る。1)経営の効率化、コスト削減・システム化、AI活用、人員配置の最適化、収支管理強化及びコストコントロールの徹底、データを活用した運営管理、ムダな業務是正による業務の効率化などにより間接コストの軽減を図る2)収益基盤の強化・規制緩和や補助金制度の変更を捉えた様々な施策を実践する・ドミナント戦略として、乳児期・幼児期・学童期を一貫してサポートする子育て支援体制を確立することで、人員の最適化、運営の効率化、子育てサポート体制の拡充を図る ハ.経営基盤改革市場環境や社会情勢の変化に左右されない、強固で持続的な企業体質を図るべく、単なるコスト削減に留まることなく、抜本的な構造改革により、意思決定のスピード、経営資源の最適配分、およびガバナンスの強化を通じて、企業価値の最大化を図る。1)経営管理の高度化・データに基づいた迅速な経営判断を可能にする基幹システムの統合による業務プロセスの刷新を図る・グローバル視点でのガバナンス体制の整備・強化、現場完結型の業務・運営管理体制の確立、リスク管理の徹底とコンプライアンス意識の向上により、組織全体のマネジメントをより効率的かつ効果的に実行することで、総合的な経営基盤の強化を図る2)事業ポートフォリオの最適化・事業の収益性と成長性を評価し、将来性のある成長分野へ経営資源を優先的に集中投下することで、事業ポートフォリオの最適化を図る3)SDGs及び環境改善に向けた取り組み強化・子育て支援を起点とした社会貢献活動、環境に配慮した事業運営を図る・当社グループは自治体と相互の連携を強化し、双方の資源を有効に活用し子育て環境の整備・拡充を図る 二.人財開発・育成の拡充当社の事業の要は「人」であることから人財教育・研修体制を拡充するとともに、優秀な人財確保・育成と従業員のエンゲージメントを向上させることで意識改革に繋げる。また、事業戦略と連携することで経営のスピードを高める。1)人財育成、風土刷新・人財の基盤づくりとしての研修の拡充、意識改革による風土刷新を図り、従業員のモチベーション向上と離職率の抑制を図る2)AIトランスフォーメーションによる人財開発の刷新・AIによる個別最適化された教育と業務支援データの活用により、社員一人ひとりの生産性とスキルを最大化させ、組織全体の戦略的な意思決定を高度化する (2) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当社グループでは、子育て支援事業に対する政府や自治体による子育てをしやすい環境整備に向けた対応が促進され、子育て支援事業の社会的な役割の重要性がますます増す中で、常に変化する経営環境に対応するとともに持続的な成長を実践し、さらなる事業規模の拡大に向けた重点課題として以下の点に取り組んでまいります。 ① 安全・安心の確保の徹底当社グループでは、お預かりしているお子様・保護者の皆様・取引先・従業員の安全確保を最優先に考えた対策を徹底するとともに「保育委員会」「安全管理委員会」による現場の様々な課題の対策、業務の見直しを図ることで、更なる安全・安心な運営体制づくりに取り組んでまいります。 ② 子育て支援の質的向上当社グループでは、各施設に対応する従来の組織運営体制に加え、子育て支援の質的向上、安全管理体制の徹底強化を図るべく委員会制度を導入し、各子育て支援施設に従事する職員のケア、新人事制度の導入による働き方改革の推進、研修による教育体制の拡充などにより子育て支援の質的向上に努めております。また、当社グループは全国で300施設を超える保育園・こども園・学童クラブ・東京都認証学童クラブ・児童館・交流館・インターナショナルスクールを運営しており、乳児期・幼児期・学童期を通じ12年間にわたっての支援ならびに特徴ある施設運営や様々な学習プログラム等、当社ならではの強みを活かし、お子様の成長に合わせた対応を図ってまいります。 ③ 受入児童数の拡大当社グループは、「選ばれ続ける園・施設づくり」を目指し、従来から実施している英語・体操・音楽・ダンスに加え、新たな幼児学習プログラムの導入、「バイリンガル保育園」「モンテッソーリ式保育園」「スポーツ保育園」「インターナショナルスクール(認可外保育園)」など、特徴ある保育園を運営するとともに保育の質的向上と合わせ、様々な取り組みを進めております。新たに保育園を開設するのではなく、地域社会との共生や様々な取り組みによる特徴のある保育の拡充、質の高い保育士確保により既存施設の受入児童の拡大に努めております。また、当社グループでは、自治体ごとの待機児童の状況や保育士の採用状況及び投資効率等を総合的に勘案し、新規施設と既存施設双方への保育士配置のバランスをとりながら受入児童の拡大とともに「選ばれ続ける園・施設づくり」を目指しております。 ④ ドミナント戦略に基づく一貫した子育て支援の体制を確立当社グループは、乳児期・幼児期・学童期を一貫した子育て支援体制の確立に向け、保育園と学童クラブ・児童館と連携したドミナント戦略により、現在の保育園と同等の学童クラブ・児童館の施設に拡大すべく新規施設の受託ならびに東京都認証学童クラブの新規施設の開設を推進強化いたします。また、東京都認証学童制度に基づく、新規施設の開設は学童クラブの待機児童解消に向けた重要な役割を担っております。さらに学童クラブの新規施設の受託及び開設の量的拡大のみならず質的強化として「探究学習」を主体とした様々な体験学習プログラムや英語を核としたネイティブな専任講師を配置したプログラムを実施しております。 ⑤ 保育士確保に向けた施策子育て支援サービスには、保育士資格を有する人材の確保が不可欠と考えております。当社グループでは、年間を通じて全国各地で採用活動を行うとともに、従業員の給与引き上げや人事評価制度の見直しを実施してまいりました。また、保育士養成講座による資格取得支援も行っており、より働きやすい制度と仕組みづくりに取り組んでおります。 ⑥ 業務の効率化及び情報の管理業務の効率化と収益性の向上として、保育士の業務負担の軽減を図り、より運営に専念できる体制づくりとしてICT化を推進するとともに、経営管理・収益管理の体制強化と高度化を図るべく、システム化・AI活用、組織体制の見直し、人員配置の最適化、業務の見直しなどにより業務効率と収益改善に取り組んでおります。また、システム導入に際しては、情報漏洩等に対するセキュリティの強化を図るとともに、管理体制の整備も同時に進めております。 ⑦ 人財への投資当社グループは、保育の質的向上と安全確保のため、情熱と適性を有する人財を採用し、その人財が持つポテンシャルを最大限に引き出すための教育を継続的に実施していくことが不可欠であると考えております。そのため、社内で行う研修においては、保育・育成に関する様々な知見を取り込むとともに、有識者による研修、社外の勉強会、階層別研修などを積極的に導入・活用し、人財のレベルアップを図っております。また、それぞれの従業員には、公正かつ継続的に教育機会を提供し、一人ひとりが強みを認識し持ち味を存分に高め発揮できる育成施策を講じます。国際性・職歴・年齢の面を含む多様な人財の育成・確保に努めてまいります。 ⑧ 新規事業の取り組みによる収益基盤拡大当社グループが運営する施設の多くは公費で運営されており、事業が安定的に推移する一方で、政策や制度変更の影響を受けやすく、政策転換による事業への影響が懸念されます。このような環境を踏まえ、当社グループでは子育て支援事業に関する周辺事業を中心に、新規事業の開発・推進により、収益基盤の拡大に取り組んでおります。新規事業として、自治体と連携した新たな学習プログラムとしてALT(外国語指導助手)事業の展開を行ってまいります。また、様々な学習機会やプログラムの創出及び国内の労働力不足の解消に向け、技能・技術を有する有能な外国人の派遣及び特定技能外国人の支援事業とともに更なる事業規模拡大に向け外国人就労者の紹介事業を送り出し機関並びに現地の教育機関と連携し強固に推進してまいります。当社グループの子育て支援事業のノウハウを活用し、保育士・看護師・介護士の専門人材を国内の企業へ紹介・派遣する新たな事業を推進いたします。さらに、国内の事業に留まることなく、グローバルに事業展開を推進してまいります。東南アジアを中心に子育て支援事業を現地の優良企業及び教育機関と連携し推進してまいります。当社グループでは、発達支援事業の対応強化、保育所等訪問支援事業など、発達が気になるお子様の支援を行ってまいりました。これまでの子育て支援のノウハウと高い専門性に基づく発達支援の対応を活かし、発達障害の可能性があるお子様へのサポートを拡充すべく、巡回サービスを行うことで、より多くのお子様と保護者に寄り添った子育て支援を行ってまいります。当社グループは、事業規模の拡大として資本提携・業務提携に関しても積極的に推進するとともに、国内での展開に留まることなく、これまで培ってきたノウハウをグローバルに展開してまいります。 ⑨ グローバル対応の強化当社グループは、持続的な成長と更なる事業規模の拡大を捉え、これまで培ってきた子育て支援のノウハウを活用し、海外の事業者との提携・連携による新たな事業を創出いたします。具体的には東南アジアを中心に現地の優良企業と連携した子育て支援施設や教育機関と連携した専門知識をもつ外国人による新たな教育事業、専門人材の紹介・派遣事業を推進してまいります。 ⑩ コンプライアンスへの取り組み児童福祉法をはじめとする各種関連法令の遵守を厳格に実行するとともに、お客様の個人情報についても法律に則った取り扱いを徹底しております。コンプライアンスへの取り組みとして、内部監査室、財務経理部、人事・採用部等、それぞれの分野において高い専門性と豊富な経験を有する人財の採用を行うとともに、社内規程の整備・拡充、社員教育の徹底によるコンプライアンスへの意識を高め、徹底してまいります。 ⑪ 社会貢献企業の持続的な成長のため、気候変動などの地球環境問題への配慮、人権の尊重、従業員の健康・労働環境への配慮や公正・適切な処遇、取引先との公正・適正な取引、自然災害等への危機管理など、あらゆるステークホルダーとの適切な協働により、サステナビリティの課題に取り組んでまいります。また、子育て支援プラットフォーム「コドメル」では、当社グループの各施設等に寄付BOXを設置し、お子様の成長過程の中で必要でなくなった子育て関連商品を寄付いただき、リユースし子育て世代の方に提供することで資源を有効活用し、環境負荷の低減や処理費用の削減をはじめとした地球環境の保全に配慮した取り組みを行っております。さらに企業・自治体と連携し、子どもたちに様々な体験プログラムを提供することで、将来の夢やなりたい姿を想像できる機会を創出いたします。当社グループは、経営理念である「子育て支援を通じて笑顔溢れる社会づくりに貢献します」の考えに基づき、環境に配慮したよりよい社会づくりに貢献してまいります。 ⑫ 企業価値向上への取り組み当社グループは、待機児童問題、児童虐待など社会的な問題解決に向け、各施設での様々な子育て支援活動や地域と連携した対応などにより子育ての環境整備に取り組んでまいります。また、安全・安心を第一優先に質の高い子育て支援を実現することで更なる保育の質的向上に繋げてまいります。当社グループは、「選ばれ続ける園・施設づくり」を目指して、こうした各施設の子育て支援活動に加え、地域との共生を図り、よりよい社会環境づくりに貢献してまいります。 ⑬ 設備資金確保のための資金調達と財務基盤の安定性の確保継続的に保育園を開園するためには、設備費用等の資金を安定的に確保することが重要となります。当社グループでは財務の健全性を追求しつつも、必要資金を安定的に調達していくため、金融機関からの借入れに限定せず、社債の発行や株式の発行も含めて財務政策を検討しております。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。また、当社グループは子育て支援事業を主要な事業としており、その他事業の占める割合が僅少のため、セグメントごとの記載を省略しております。 (1) 財政状態当連結会計年度末の財政状態につきましては、総資産は38,209百万円(前期末比586百万円増)となりました。流動資産は27,963百万円(同1,100百万円増)となりましたが、これは、主に現金及び預金が1,875百万円増加した一方で、未収入金が715百万円減少したこと等によるものであります。固定資産は10,245百万円(同514百万円減)となっております。これは、主に投資有価証券が159百万円増加した一方で、建物及び構築物が341百万円、長期貸付金が258百万円減少したこと等によるものであります。負債合計は15,273百万円(同2,840百万円減)となりました。流動負債は10,814百万円(同361百万円減)となりましたが、これは、主に未払金が408百万円、その他が138百万円増加した一方で、1年内返済予定の長期借入金が964百万円減少したこと等によるものであります。固定負債は4,458百万円(同2,479百万円減)となっております。これは、主に長期借入金が2,502百万円減少したこと等によるものであります。当連結会計年度末の純資産合計は22,935百万円(同3,427百万円増)となっておりますが、これは、主に利益剰余金が3,258百万円増加したこと等によるものであります。 (2) 経営成績① 当連結会計年度の経営成績の分析当連結会計年度(2025年4月1日~2026年3月31日)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に、景気は緩やかに回復しているものの、物価上昇が継続する中で消費者の実質賃金向上は力強さを欠き、生活防衛意識は依然として根強く、消費の選別化が進んでおります。また、人手不足の常態化やエネルギー価格の変動、さらには国際情勢の不安定さなど、依然として先行き不透明な状況が続いております。当社グループが属する子育て支援事業を取り巻く環境は、厚生労働省が公表した人口動態統計の速報値(2025年1月~12月)における出生数は、前年同期比2.1%減の70万5,809人の10年連続での減少となり、少子化の加速が依然として深刻な状況で推移しております。このような状況のなか、政府は2023年4月に「こども基本法」を施行し、同年12月にこども施策を総合的に推進するための「こども大綱」に基づく、少子化や人口減少を解消すべく「こども未来戦略」を公表し、「次元の異なる少子化対策」として2024年度から2026年度末までの3年間の加速化プランを示しております。具体的には、「こども未来戦略方針」に基づき、「ライフステージを通じた子育てに係る経済的支援の強化や若い世代の所得向上に向けた取組」(児童手当の拡充、出産等の経済的負担の軽減、地方自治体の取組への支援による医療費等の負担軽減、奨学金制度の充実など高等教育費の負担軽減、個人の主体的なリ・スキリングへの直接支援、子育て世帯に対する住宅支援の強化)、「全てのこども・子育て世帯を対象とする支援の拡充」(妊娠期からの切れ目ない支援の拡充や幼児教育・保育の質の向上、「こども誰でも通園制度」の創設など)、「共働き・共育ての推進」(男性育休の取得促進や育児期を通じた柔軟な働き方の推進、多様な働き方と子育ての両立支援)を掲げ、施策が推進されております。こうした様々な少子化対策が推進される一方で、保育所における待機児童問題は、受け皿の整備により大幅に減少したことを踏まえ、2024年12月にこども家庭庁は「保育政策の新たな方向性」を公表しました。ここでは「保育の量の拡大」から「保育の質の確保充実」を図ること等を示し、保育所においては更なる質的向上が求められるとともに、少子化対策による様々な施策の推進強化から、今後も子育て支援市場の拡大が見込まれるものと考えております。 また、自治体独自の施策として、東京都では、2025年9月1日から、0歳から2歳までの第1子の保育料が無償化されました。これは都独自の少子化対策として、所得に関わらず都内の認可保育所などを利用する全ての家庭が対象となり、3歳から5歳までの第1子については、すでに国の制度で無償化されていますが、この新制度で0歳から2歳までが加わり、都内の子どもの保育料負担が実質ゼロになります。更に、学童クラブにおいては待機児童が依然として解消されない状況にあることから育成環境の整備が課題であり、新たに「東京都認証学童クラブ」の開設に向けた対応を行うなど、政府・自治体において子育てをしやすい環境整備が促進されることからも子育て支援事業の社会的な役割は、ますます重要性が増すものと考えられます。このように、政府・自治体による少子化対策として子育て環境の整備や学童クラブにおける待機児童解消に向けた様々な施策が推進される一方で、少子化が加速する地域においては、児童数の獲得に向けた競争が激化しており、持続的な成長と更なる収益拡大に向けた構造改革及び新規事業の開発・早期収益化が必要と考えております。当社グループは、各種施策の進捗状況や外部環境等の変化を鑑み、ローリング方式にて中期経営計画を見直し、重点目標に関しては更なる競争優位性と経営基盤の改善・改革を図るべく、継続して「成長・競争優位性の確立」「収益構造改革」「経営基盤改革」を掲げ取り組みを強化してまいりました。具体的には、「成長・競争優位性の確立」に関しては、中長期の成長戦略に向け、各自治体と連携した新たな事業展開、海外事業の強化・推進を図るとともに、英語を軸とした新規事業としてALT(外国語指導助手)事業及びインターナショナルスクール(認可外保育施設)の準備を進め、2026年4月より運営を開始いたします。また、乳児期・幼児期・学童期を一貫した子育て支援体制の確立に向けた保育園と学童クラブ・児童館と連携したドミナント戦略により、現在の学童クラブ・児童館を2倍の200施設に拡大すべく、新規受託を促進するとともに2026年4月より東京都認証学童クラブの開設を行います。これらの取り組みにより、既存事業及び事業領域の拡大と合わせて積極的なM&Aの推進、競争優位性としての学習プログラムの拡充や新業態の新設、保護者の困りごとを解決する様々な差別化戦略を実行することで、子育て支援を取り巻く社会問題の解決に向けた施策を推進してまいります。更に、各地域の自治体と連携することで、子育て環境整備に向けた協定の締結や企業版ふるさと納税を活用した寄付等、地方創生に向けた様々な支援活動を実施しております。各地域でのエリア対応強化として、株式会社テレビ熊本、グループ会社である株式会社TKUヒューマン及びその関係者と九州地域において、子育て支援活動を通じた社会への貢献、地方創生活動の取り組みとして、2025年6月に合弁会社「株式会社JPホールディングス九州」を設立し、両社のノウハウを融合したALT事業及び英語に特化した子育て支援施設の運営、自治体と連携した子育て環境の整備・改善等による地域社会への貢献や地域活性化に取り組んでまいりました。「収益構造改革」に関しては、事業構造を見直し、ムダな業務の是正、ICT化による運営の効率化による収益性向上を図るとともに、業務プロセス改革やシステム導入による更なる業務改善を推進しております。「経営基盤改革」に関しては、当社グループの事業の要は「人」であることから人財教育・研修体制を拡充するとともに、優秀な人財確保・育成と従業員のエンゲージメントを向上させることで意識改革に繋げてまいりました。これにより、持続的な成長と優位性を支えるべく、人財戦略、グループガバナンスの強化を図っております。当社グループは、更なる成長戦略として新規事業の早期展開と収益化、既存事業の拡大に向けた「選ばれ続ける園・施設づくり」の推進、更なる事業規模の拡大に向けたM&Aを積極的に推進することで、持続的な成長と当社グループの経営理念である「子育て支援を通じて笑顔溢れる社会づくりに貢献します」の実現を図ってまいりました。新規施設の開設・受託につきましては、2026年3月期連結累計期間において、認可保育園からこども園へ移行2園、学童クラブ・児童館25施設となり、こども園への移行施設を除き25施設を新規受託するとともに、特徴ある保育園として、認可保育園からバイリンガル保育園へ6園、認可保育園からスポーツ保育園へ2園を移行しました。その結果、2026年3月末における保育園の数は203園、こども園は6園、学童クラブは118施設、児童館は16施設、交流館は2施設となり、子育て施設等の施設合計は345施設となりました。以上より、当社グループの連結売上高は43,325百万円(前年同期比5.3%増)、営業利益は6,533百万円(同12.5%増)、経常利益は6,617百万円(同13.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は4,284百万円(同9.3%増)となりました。 売上高においては、バイリンガル保育園などの特徴ある保育園の運営や、幼児学習プログラムの拡充による「選ばれ続ける園・施設づくり」の取り組みによる児童数(乳児)の増加、新規施設の受託、補助金の最大化に向けた対応、および保育士の処遇改善に伴う補助金の増額等により、前年同期比5.3%増収となり、過去最高を更新しました。営業利益および経常利益においては、前期末から導入した年間2回(9月・3月)の株主優待制度の費用計上および物価高騰に伴う食材費等、前年同期と比較して費用が増加しましたが、「選ばれ続ける園・施設づくり」に向けた各種施策による児童数(乳児)の増加や、補助金の最大化に向けた対応により収益が増加したこと等から営業利益は前年同期比12.5%増、経常利益は前年同期比13.0%増と過去最高を更新しました。親会社株主に帰属する当期純利益においては、前期に本社所在地域の再開発に伴う本社移転に関連した補償を特別利益として201百万円を計上したものの、新規施設の受託や児童数(乳児)の増加等から収益が増加したことにより、前年同期比9.3%増と過去最高を更新しました。 ② 経営成績に重要な影響を与える要因当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、まず子育て支援事業を取り巻く国や自治体の政策方針の変化が挙げられますが、全国的に保育園の整備が進み未就学児の待機児童が減少に転じる一方で、共働き世帯の増加に伴い放課後の児童の受け皿不足が深刻化する「小1の壁」や学童保育における待機児童問題は年々その重要度を増しており、特に東京都においてこの状況が顕著であることから、2025年度より開始された「東京都認証学童クラブ制度」への迅速な対応および新規受託の拡大は、今後の当社の収益基盤を左右する極めて重要な機会であると認識しております。このような市場動向に対し、当社グループは乳幼児期から学童期までを一貫してサポートするエリアドミナント戦略を堅持しつつ、多様化する保護者ニーズに応えるべく、特徴ある施設運営として英語に特化した「バイリンガル保育園」やインターナショナルスクール(認可外保育園)の運営ならびに独自の学習プログラムの拡充を図るとともに、ICT技術の活用による業務効率化と保育の質的向上を同時に推し進めることで、既存施設との相乗効果を生み出し、競合他社との差別化による「選ばれ続ける施設づくり」に注力しております。さらに、持続的な成長を実現するための「第2の柱」としてグローバル事業を強力に推進しており、全国の自治体や教育機関と連携したALT(外国語指導助手)事業の展開拡大や、海外現地法人を通じた語学教育・施設運営、オンライン学習サービスの提供を進めるとともに、現地の送り出し機関と密に連携して技能・技術を有する優秀な外国人材や国内の保育・看護・介護分野における専門人材の紹介・派遣事業を加速させ、特に特定技能制度を活用した外国人就労者の支援体制を強化することで、国内の深刻な労働力不足への解決策を提示しつつ、収益源の多角化とさらなる業容拡大を図ってまいります。これらの既存事業の深化やグローバル事業をはじめとする新規事業の立ち上げ、さらには将来的な事業シナジーを見据えた戦略的なM&Aの実施に際しては、施設開設に伴う初期投資や、質の高い保育士・専門人材を確保するための採用教育費および人件費といったコストが一時的に先行して発生し、短期的な利益を圧迫する要因となり得るものの、これらは将来的な稼働率の向上やエリアドミナント形成による運営効率化、そして独自のブランド価値構築を通じて、中長期的な収益性の向上とさらなる飛躍を実現するために不可欠なプロセスであり、持続的な企業価値の増大に向けた価値ある布石であると考えております。 ③ 戦略的現状と見通し今後の見通しにつきましては、保育園における待機児童の解消が進み、地域においては競争環境が激化しているものの学童クラブにおいては、待機児童が増加するなど、育成環境の整備が課題となっております。一方、政府及び自治体においては様々な施策が実施されるなど、子育て環境の整備に向けた対応が推進されており、子育て支援事業の社会的役割は更に重要性を増しております。 当社グループは、このような状況を捉え、社会環境の変化や保護者ニーズに対応した更なる子育て支援の質的向上による「選ばれ続ける園・施設づくり」が求められており、中期経営計画においては、今後の業容拡大に向けた新規事業の早期収益化ならびに社会環境の変化を捉え、確実性の高い経営目標を設定し、経営にあたることといたします。当社グループの中期経営計画のローリング(2026年3月期~2028年3月期)の目標に関して、様々な施策の奏功及び効率的な経営体制の構築、補助金の最大化に向けた対応により2026年3月期においては、増収・増益、過去最高益を達成するとともに、中期経営計画の最終年度である2028年3月期の営業利益目標を前倒しで達成いたしました。また、子育て支援事業を取り巻く環境は、政府・自治体による少子化対策として子育て環境の整備が拡充される一方で、少子化が加速する地域においては、児童数の獲得競争が激化しており、持続的な成長と更なる収益拡大に向けた構造改革及び国内外における新規事業の開発・早期収益化が必要となっております。このように中期経営計画(2026年3月期~2028年3月期)の目標値に対する進捗状況及び外部環境の変化等を鑑み、ローリング方式にて連結数値目標を見直すとともに中期経営計画の重点目標に関しては、従来の「成長・競争優位性の確立」「収益構造改革」「経営基盤改革」の方針を細分化し、新たに「人財開発・育成の拡充」を加えました。事業戦略として「事業の多様性×専門性」「安定した財務体質」を軸に、新たな事業への挑戦と成長を通じて、持続的かつイノベーティブなサービスを創出してまいります。 (中期経営計画の重点目標)中期経営計画(2027年3月期~2029年3月期)としては、構造改革と事業改革による、成長に向けた積極的な新規事業の開発、M&Aの推進、システム化等によるインフラ整備、盤石な事業基盤の構築、それらを支える「人財」の育成により、新たなサービス価値を創出し、競争優位性を確立するとともに事業を通じて社会問題を解決することで、持続的な成長を目指してまいります。 ① 成長・競争優位性の確立中長期の成長に向け、自治体と連携したALT(外国語指導助手)事業ならびに国内に留まることなくグローバルでの事業強化、既存事業及び新たな事業領域の拡大を捉えた積極的なM&Aの推進、競争優位性としての学習プログラムの拡充や新業態・新規施設の新設・受託、保護者の困りごとを解決する様々な差別化戦略を推進する。 ② 収益構造改革事業構造を見直し、ムダな業務の是正、AI活用により運営を効率化することで収益性向上を図る。また、業務プロセス改革やシステム導入による更なる業務改善を図る。 ③ 経営基盤改革市場環境や社会情勢の変化に左右されない、強固で持続的な企業体質を図るべく、単なるコスト削減に留まることなく、抜本的な構造改革により、意思決定のスピード、経営資源の最適配分、およびガバナンスの強化を通じて、企業価値の最大化を図る。 ④ 人財開発・育成の拡充当社の事業の要は「人」であることから人財教育・研修体制を拡充するとともに、優秀な人財確保・育成と従業員のエンゲージメントを向上させることで意識改革に繋げる。また、事業戦略と連携することで経営のスピードを高める。 2027年3月期の業績予想においては、中期経営計画(2027年3月期~2029年3月期)の達成に向け、グローバル事業ならびに全国の自治体と連携した新たな事業展開の準備期間として位置づけ将来の収益拡大を見据えた投資と同業他社を含めたM&Aを積極的に推進してまいります。特に海外事業におきましては、現地の教育機関や国内外の自治体と連携し、ALT事業、現地での語学学校、子育て支援施設の運営ならびにこれらと連携した優秀な外国人材の活用を強固に推進いたします。また、既存事業である子育て支援事業においては、認可保育園での新たな業態開発・拡充、認可外でのインターナショナルスクールの拡大、学童クラブでの当社ならではの新たな教育プログラムの実施(探究学習・ネイティブ講師による英語プログラム)など、新たな事業展開を図るとともに、更なる業務の効率化、管理体制の強化・経営の高度化としてのシステム化、人財教育の拡充により経営のスピードを高めてまいります。以上より、売上高は44,017百万円(前年同期比1.6%増)、営業利益は6,600百万円(同1.0%増)、経常利益は6,686百万円(同1.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は4,341百万円(同1.3%増)となる見通しです。当社グループが2026年3月期中に新規受託及び業態転換を計画し、2026年4月1日に新たに運営を開始する子育て支援施設及び自治体より新たな受託した事業の内訳は以下となります。 (インターナショナルスクール)認可外保育園ASC International School 浦和美園 (2026年4月1日) (こども園)認可保育園を認定こども園へ移行。アスクみはらしの丘こども園 (2026年4月1日)アスク白石こども園 (2026年4月1日)アスク新琴似こども園 (2026年4月1日)アスク愛子こども園 (2026年4月1日)アスク大津京こども園 (2026年4月1日) (学童クラブ・児童館)兵庫小学校きらきらこども (2026年4月1日)高嶺小学校きらきらこども (2026年4月1日)東郷小学校きらきらこども (2026年4月1日)音貝小学校きらきらこども (2026年4月1日)諸輪小学校きらきらこども (2026年4月1日)春木台小学校きらきらこども (2026年4月1日)江東きっずクラブ三大 (2026年4月1日)練馬区立北町児童館学童クラブ (2026年4月1日)足立区栗島学童保育室 (2026年4月1日)三鷹市北野小学童保育所B分室 (2026年4月1日)松原第2児童クラブC (2026年4月1日)練馬区立北町児童館 (2026年4月1日) (東京都認証学童クラブ)東京都認証学童クラブとして、新規開設。アスク学童クラブ綾瀬 (2026年4月1日)アスク学童クラブ茗荷谷 (2026年4月1日) (東京都認証学童クラブ)公設・民営の学童クラブを東京都認証学童クラブへ移行。調布市立おおまち第一学童クラブ (2026年4月1日)調布市立おおまち第二学童クラブ (2026年4月1日)調布市立ふじみだい学童クラブ (2026年4月1日)調布市立たきざか第一学童クラブ (2026年4月1日)調布市立たきざか第二学童クラブ (2026年4月1日)調布市立しばさき公園北第一学童クラブ (2026年4月1日)調布市立しばさき公園北第二学童クラブ (2026年4月1日)目黒区鷹番小学校内学童保育クラブ (2026年4月1日)足立区竹の塚学童保育室 (2026年4月1日)麹町こどもクラブ (2026年4月1日) (バイリンガル保育園)認可保育園をネイティブ英語講師を配置した「バイリンガル保育園」に移行。アスクバイリンガル保育園山下町 (旧名称:アスク山下町保育園) (2026年4月1日)アスクバイリンガル保育園新杉田 (旧名称:アスク新杉田保育園) (2026年4月1日)アスクバイリンガル保育園吉野町 (旧名称:アスク吉野町保育園) (2026年4月1日)アスクバイリンガル保育園おおたかの森 (旧名称:アスクおおたかの森保育園) (2026年4月1日)アスクバイリンガル保育園かなでのもり第二(旧名称:アスクかなでのもり第二保育園)(2026年4月1日)アスクバイリンガル保育園石神井台 (旧名称:アスク石神井台保育園) (2026年4月1日)アスクバイリンガル保育園長崎一丁目 (旧名称:アスク長崎一丁目保育園) (2026年4月1日) (その他)朝の見守り事業「プログラムコーディネート」業務 (2026年4月1日)令和8年度アントレプレナーシップ育成プログラム企画等支援業務 (2026年4月1日) ※1:2026年3月末をもって「アスク宮前平えきまえ保育園」を閉園しました。また、公設・民営の「川口市立青木保育所」、学童クラブの「プレディ日本橋」は、契約期間満了により2026年3月末をもって撤退しました。 (3) キャッシュ・フローの状況当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は営業活動による資金の獲得6,268百万円、投資活動による資金の獲得49百万円、財務活動による資金の支出4,441百万円により、前連結会計年度末に比べ1,875百万円増加し22,619百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動による資金の獲得は6,268百万円(前連結会計年度は4,205百万円の獲得)となっております。これは、税金等調整前当期純利益が6,598百万円、未収入金の減少額が700百万円、減価償却費が666百万円、未払金及び未払費用の増加額が451百万円ありましたが、法人税等の支払額が2,353百万円、受取利息及び受取配当金が105百万円があったこと等によるものであります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動による資金の獲得は49百万円(同162百万円の支出)となっております。これは、長期貸付金の回収による収入が308百万円ありましたが、有形固定資産の取得による支出が264百万円あったこと等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動による資金の支出は4,441百万円(同4,243百万円の支出)となっております。これは、長期借入金の返済による支出が3,467百万円、配当金の支払額が1,021百万円あったこと等によるものであります。 (4) 資本の財源及び資金の流動性についての分析① キャッシュ・フローの状況キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (3) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。今後の資金需要のうち主なものは、子育て支援施設等の設備投資・賃借料・敷金・保証金等及び当社グループ内での人件費と食材費等の支払いによるものであります。 ② 財務政策継続的に新規施設を開設するためには、設備費用等の資金を安定的に確保することが重要となります。現在、当社グループにおける運転資金及び設備投資資金等については、主に自己資金又は金融機関からの借入金等により調達しております。当社グループでは、財務の健全性を図りつつ、必要資金を安定的に調達していくため、金融機関からの借入れに限定せずに社債の発行や株式の発行も含めて財務政策を検討してまいります。 (5) 生産、受注及び販売の実績① 生産実績該当事項はありません。 ② 受注実績当社グループは、主に一般顧客(最終消費者)を対象とした子育て支援サービスを提供しており、受注生産形態をとっていないため、該当事項はありません。 ③ 販売実績セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)前年同期比(%)子育て支援事業(千円)43,303,7855.7その他事業(千円)22,137△87.8合計43,325,9235.3 (注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合相手先前連結会計年度当連結会計年度販売高(千円)割合(%)販売高(千円)割合(%)横浜市5,025,15812.215,216,80312.04川崎市3,910,7579.504,117,6249.50 当社グループは、主に一般顧客(最終消費者)を対象とした子育て支援サービスを提供しておりますが、自治体(市区町村)を通じてサービス提供の対価を収受するものもあります。このため、主な相手先別の販売実績として上記を記載しております。 (6) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

事業リスク

  • 少子化と園児減少
    日本の少子化は加速しており、将来的に園児数の確保が困難になる可能性があります。在宅勤務の増加など働き方の変化も、保育ニーズに影響を与える要因です。園児数が想定を下回ると、施設の稼働率が低下し、収益が減少する恐れがあります。政府の少子化対策の効果も不確実な要素です。
  • 補助金制度変更
    子育て支援事業の売上の大部分は、国や地方自治体からの補助金や委託費に依存しています。もし国や自治体の方針変更により、これらの補助金制度が見直されたり、減額されたりした場合、JPホールディングスグループの業績に直接的な悪影響が及ぶ可能性があります。政策変更のリスクは常に存在します。
  • 人材確保の困難
    保育士や指導員などの専門人材の確保は、子育て支援事業の運営において極めて重要です。しかし、業界全体で人材不足が慢性化しており、計画通りに人材を確保できない場合、既存施設の運営に支障が出たり、新規施設の開設・受託が遅れたりする可能性があります。これは、事業拡大の足かせとなり、業績に影響を与える恐れがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|5,843 文字
3 【事業等のリスク】以下において、当社グループの事業展開その他に関するリスク要因となる可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしも事業展開上のリスクに該当しない事項についても、投資者の投資判断において重要と考えられる事項については、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しております。当社はこれらのリスク発生の可能性を認識した上で、その発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項及び本項以外の記載内容を慎重に検討した上で行われる必要があると考えております。また、以下の記載は当社株式への投資に関するリスクをすべて網羅するものではありませんので、この点にご留意ください。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 ① 少子化や待機児童の減少について子育て支援事業においては、共働き世帯の増加や保育士不足が課題となる一方、出生率の低下による少子化の加速や在宅勤務の普及といった生活様式の変化により、将来的な園児数の獲得が困難となる可能性があります。子育て支援事業は受入児童数により収益が増減するため、想定した園児数が確保できない場合、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。これに対し、当社グループは、ALT(外国語指導助手)の配置やインターナショナルな教育プログラムの導入を推進し、従来の保育に「グローバル教育」という付加価値を加えることで、競合施設との差別化を図っております。多様化する保護者の教育ニーズに応え、少子化局面においても選ばれ続ける園・施設としてブランド力を強化することで、安定的な園児獲得と収益性の維持に努めてまいります。 ② 子育て支援事業における国の方針と保育園等開設のリスクについて当社グループでは、2026年3月期に学童クラブ22施設・児童館3施設を新たに開設・受託いたしました。しかし、今後、国の方針転換により株式会社による新規開設や公立保育園の民営化が制限された場合、あるいは設置場所の確保が困難となり開設ペースが鈍化した場合には、事業拡大の停滞が業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、こうした事業環境の変化に対応すべく、施設の「数」の拡大に依存しない新たな子育て支援の在り方を構築してまいります。具体的には、既存施設へのインターナショナルな教育コンテンツの拡充や、ALT活用による独自の運営ノウハウを自治体へ提案することで、受託競争における優位性を高めてまいります。また、利用者ニーズに基づいた質の高い教育サービスの提供を通じて、変化する市場環境下においても持続的な成長を実現するビジネスモデルへの再構築を進めてまいります。 ③ 補助金制度に伴うリスクについて当社グループの子育て支援事業において、売上は公定価格など国・地方自治体による補助金が中心となっております。そのため、国や地方自治体の方針により補助金制度の見直しが行われた場合、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。 ④ 人材確保について当社グループは、子育て支援の運営ならびに質的向上のためには、保育士・指導員及び関連するスタッフの確保が重要となるため、新卒及び中途採用の強化や社内研修体制の整備・拡充など、職員の採用強化と離職抑制に向けた様々な施策を推進しております。しかしながら、予定していた人材確保の遅れや採用コストの上昇が生じた場合、既存施設の運営や新規施設の開設・受託の遅延等、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ⑤ 学童クラブ・児童館等の受託および東京都認証学童クラブの開設について当社グループが属する業界では、同業他社との競争激化に加え、景気動向や地方自治体の財政縮減に伴うコスト削減要請など、厳しい受注環境が続いております。学童クラブ・児童館の受託期間は一定期間であることから、契約更新時の競合等により、現在受託している施設の継続的な運営や新規の受託が困難となった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、東京都において新たに実施される「東京都認証学童保育(東京都認証学童クラブ)」に関しては、自社で設置場所を開拓する必要があるため、地域環境や物件状況、賃借条件等により、計画通りの開設が進まない可能性があります。当社グループでは、地域ごとのマーケティング強化や物件情報の早期入手・検証体制を構築しておりますが、開設の遅延や投資コストの増大が生じた場合には、事業計画の進捗や経営成績に影響を与える可能性があります。 ⑥ 競争環境の激化について当社グループが属する業界では、少子化や待機児童の減少、保育士不足といった経営環境の変化に加え、異業種からの新規参入や近隣施設との競合により、園児および利用児童の獲得競争が激化しております。特に、保育園のみならず学童クラブ・児童館においても、地方自治体の委託先選定におけるコスト競争やサービス品質の差別化が強く求められております。当社グループでは、「選ばれ続ける園・施設づくり」を掲げ、ALT(外国語指導助手)を配置したグローバル教育や独自の幼児教育プログラムの導入、地域と連携した子育て支援活動、さらには東京都認証学童クラブの展開など、他社との差別化を図っております。しかしながら、今後さらに競争が激化し、これらの付加価値施策が十分な成果を上げられず、利用児童数の減少や単価の下落を招いた場合には、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。 ⑦ 新規事業の開発・取り組みについて当社グループでは、社会変化に対応した柔軟な事業構造への転換と持続的な成長を実現するため、「長期経営ビジョン」として連結売上高1,000億円規模を目指すことを掲げております。この目標達成に向け、ALT(外国語指導助手)を軸としたグローバル教育事業の展開や、東京都認証学童クラブをはじめとする新領域への参入など、市場調査および新規事業開発を積極的に推進しております。しかしながら、新規事業には不確実な要素が多く、想定を超える市場環境の変化やニーズの乖離、開発・開設の遅延、あるいはパートナー企業等との協業において期待したシナジーが得られないなどのリスクが存在します。これらの要因により、事業展開が計画通りに進捗せず、投資回収が遅延、または困難となった場合には、当社グループの業績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは対策として、新規事業の進捗管理において成長性と採算性のフォローアップおよび検証を定期的に行う仕組みを構築し、リスクの早期把握と適正な経営資源の配分に努めてまいります。 ⑧ 事業規模の拡大に向けたM&Aの推進について当社グループでは、持続的な成長を捉え、既存事業および新規事業に関してM&Aによる事業の拡大を図ることを計画しておりますが、投資に見合った収益が得られない場合やシナジー効果が創出できない可能性があります。当社グループでは、案件を厳選したM&Aを推進するとともに、投資対効果を十分に検証したうえで実行してまいります。 ⑨ 子育て支援施設における事故のリスクについて当社グループは子育て支援施設の運営に関し、万全の体制で臨んでおりますが、事故の可能性は皆無とは言えず、万一重大な事故が発生した場合やその他子育て支援施設の運営上における何らかのトラブルが発生した場合、営業停止や園児の転園などの要因により、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。当社グループでは全国を2つのブロックに区分し、保育部長・育成部長を配置することにより、各施設での安全・衛生対策を検討・推進してまいります。 ⑩ 法的規制等について当社グループの事業は、「児童福祉法」、「子ども・子育て支援法」、「労働者派遣法」、「出入国管理及び難民認定法(入管法)」、および「食品衛生法」をはじめとする多岐にわたる法的規制を受けております。今後、これら関連法令の制定・改廃や、自治体が定める独自の運営基準等に変更が生じた場合、当社グループの事業活動が制約を受け、業績に影響を及ぼす可能性があります。子育て支援事業における主要な許認可は、保育所の設置・運営に関するものであり、認可保育園や東京都認証保育所など各形態に応じ、施設ごとに審査・許認可が必要となります。また、自治体から受託運営する学童クラブ・児童館においても、児童福祉法等に基づく運営基準の遵守が求められます。ALT派遣およびグローバル教育事業においては、労働者派遣法や職業安定法、さらには外国人スタッフの雇用に関わる入管法等の法的遵守が不可欠です。これらの規制が強化された場合、人材確保や運営コストに影響を及ぼす可能性があります。なお、連結子会社である株式会社ジェイキッチンが保育園より給食業務を請負う際には、施設ごとに「食品衛生法」に基づいた営業許可の取得および厳格な衛生管理体制の維持が義務付けられております。当社グループではコンプライアンス体制を強化しておりますが、万が一、管理不備や事故等によりこれらの許認可の取消や営業停止処分を受けた場合には、社会的信用の失墜とともに、当社グループの業績および財政状態に重大な影響を与える可能性があります。 ⑪ 食の安全性について当社グループでは、食品衛生法に基づき、厳正な食材管理並びに衛生管理を実施し、食中毒、賞味期限切れ食材の使用、異物混入等の事故を起こさないよう努力しておりますが、何らかの原因により食の安全に関する重大な問題が発生した場合は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。対応施策として、マニュアルを作成し研修を実施するなど食の安全を確保するための取り組みを行っております。 ⑫ 大規模な自然災害、感染症について当社グループは、首都圏を中心とした子育て支援施設の運営を行っております。これらの施設が地震、火災等の被害を受けた場合、子育て支援施設利用者や従業員並びに保育園の建物等に甚大な被害が及ぶ可能性があります。対応施策として、自然災害に対するオリジナルの防災マニュアルを作成・全施設で導入し、定期的に防災訓練を実施するとともに、災害時の損害を最小限にとどめ早期復旧を可能とするための事業継続計画を策定しております。また、インフルエンザや新型コロナウイルス感染症あるいは新たな未知の感染症が蔓延した場合、従業員が多数欠勤する、園が閉鎖されるなど、子育て支援施設の運営が困難となる可能性があります。これに伴う収益の減少や対策コストの増加は、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。これらに対しては、社内の看護委員会を中心に、専門的な知見に基づく最新の感染症予防対策を講じ、グループ全体での衛生管理と感染拡大防止を徹底することで、安全な運営体制の維持に努めてまいります。 ⑬ 個人情報の保護について当社グループの保育所、学童クラブ、児童館といった子育て支援施設においては、利用者の氏名、住所をはじめ、保護者の氏名及び職業等の情報を保持しております。また、新規事業として運営しております子育て支援プラットフォーム「コドメル」も同様の情報を保持しております。対応施策として、これら顧客の個人情報の取扱いについては厳重に管理し、万全を期しておりますが、万一漏洩するようなことがあった場合、顧客からだけでなく、広く社会的な信用が失墜することとなり、子育て支援施設の受託に影響が出る等、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ⑭ レピュテーションリスクについて当社グループが提供する子育て支援サービスにおいて、万が一、従業員による不適切な行為や不祥事、あるいは個人情報等の機密情報の漏洩が発生した場合、当社グループの社会的信用や企業イメージが著しく低下する可能性があります。これにより、各施設における利用児童数の減少や自治体からの受託機会の喪失、損害賠償請求の発生など、当社グループの業績および財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。これらに対して当社グループは、コンプライアンス研修をはじめとする様々な社員教育を継続的に実施し、倫理観の醸成と法令遵守の徹底を図っております。また、子育て支援事業の根幹であるお子様の安全確保については、「保育委員会」および「安全管理委員会」を設置しております。各施設で発生したインシデント事例を収集・分析し、具体的な予防策の検討や全施設への注意喚起を行うことで、事故の未然防止と再発防止に努め、サービスの質の向上と信頼回復・維持にグループ全体で取り組んでおります。 ⑮ 資金調達について当社グループでは、保育園の新規開設に関する設備資金等は金融機関からの借入等により調達しておりますが、金利動向等の金融情勢に変化があった場合や、計画通りの資金調達が出来ない場合には、新たに保育園を開設することが出来なくなり、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。対応施策として引き続き金融機関との安定的・長期的な関係の構築に努めてまいります。 ⑯ 固定資産の減損等について当社グループの保育園の業績動向によっては、固定資産の減損会計の適用に伴う損失処理が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、内装工事等の初期投資が発生する保育園については、閉設時に設備の除却損が発生する可能性があります。当社グループとしては、契約を長期契約とすることなどによりリスクの軽減を図っておりますが、万一、同時期に閉設が集中し、多額の固定資産除却損が発生した場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。対応施策としては、各エリア単位で施設の収益改善計画を実践(人員配置の適正化、定員検証、コスト削減)し、施設ごとの対策を明確化することで、収支改善に繋げてまいります。 ⑰ 四半期別業績変動要因について保育園の新規開園が集中する時期においては新園用の備品等の購入費用が一時的に増加するなどの要因により当該四半期における利益率が低下することがあり、四半期毎の業績に変動がみられる可能性があります。

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