事業の概要
- 加工食品事業ニチレイグループは、調理冷凍食品(チキン加工品、米飯、コロッケ、中華惣菜など)、農産加工品、レトルト食品、アセロラ飲料、包装氷といった幅広い加工食品の製造・販売を国内外で行っています。これは、消費者の時短ニーズや多様な食生活に対応する主力事業であり、グループ全体の売上と利益に大きく貢献しています。加工食品は、家庭用だけでなく業務用としても展開され、安定した収益基盤を形成しています。
- 水産・畜産事業えび、たこ、かに、貝類などの水産品や、鶏肉、牛肉、豚肉といった畜産品の加工・販売も手掛けています。これらの事業は、国内外からの原材料調達から加工、販売までを一貫して行い、多様な食のニーズに応えています。特に、水産品や畜産品は加工食品の原材料としても重要であり、グループ内のシナジー効果を生み出しています。
- 低温物流事業食品の鮮度と品質を保つための冷蔵・冷凍倉庫での保管サービスや、輸配送サービス、物流コンサルティングを提供しています。この事業は、自社製品だけでなく他社の食品物流も担っており、日本全国および欧州・アジアに広がる大規模な物流ネットワークが強みです。食品の安定供給を支える重要なインフラ事業として、グループの収益を支えています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- 加工食品事業この事業は、調理冷凍食品、農産加工品、レトルト食品、アセロラ飲料、包装氷などの製造・販売を国内外で行っています。売上高は3,113.42億円、営業利益は187.92億円と、グループの中で最も大きな収益源であり、多様な食のニーズに応える主力事業として位置づけられています。
- 低温物流事業冷蔵・冷凍倉庫での保管、輸配送サービス、物流コンサルティングなどを提供しており、国内外に広がる物流ネットワークが特徴です。売上高は2,595.51億円、営業利益は157.49億円と、加工食品事業に次ぐ規模を誇り、食品の安定供給を支える重要なインフラ事業としてグループの収益に貢献しています。
- 水産・畜産事業水産品(えび、たこ、かに等)や畜産品(鶏肉、牛肉、豚肉等)の加工・販売を行っています。水産事業の売上高は584.72億円、営業利益は14.13億円、畜産事業の売上高は638.36億円、営業利益は10.82億円です。これらの事業は、加工食品の原材料供給源としても重要であり、グループ全体のサプライチェーンを支える役割を担っています。
2025-03 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| ProcessedFoods | 事業 | 3,113 | 188 | 6.0% |
| MarineProducts | 事業 | 585 | 14 | 2.4% |
| MeatAndPoultryProducts | 事業 | 638 | 11 | 1.7% |
| Logistics | 事業 | 2,596 | 157 | 6.1% |
| RealEstate | 事業 | 33 | 19 | 58.0% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】当社グループは、当社、子会社87社及び関連会社12社により構成されており、食品事業、低温物流事業、不動産事業及びその他の事業並びにこれらに付帯する業務を行っております。なお、当社は特定上場会社等に該当することにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することになります。また、当連結会計年度の期首より、食品事業統合に向けた機能再編を開始したことに伴い、報告セグメントの区分を変更しておりますが、詳細は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 セグメント情報等 1.報告セグメントの概要」に記載のとおりであります。 (1) セグメント別の当社・子会社・関連会社の主要な事業内容及び位置付け、並びに子会社名・関連会社名、子会社数・関連会社数なお、当社はすべての子会社を連結対象としております。(2026年3月31日現在)セグメント子会社名・関連会社名子会社数(子)・関連会社数(関連) 当社・子会社・関連会社の主要な事業内容(主なサービス・取扱品目等)及び位置付け食品事業加工食品事業子 会 社:①加工食品の製造・加工・販売②加工食品の販売、農産物の売買③農産物の加工・販売関連会社:④加工食品の製造・販売[取扱品目]調理冷凍食品(チキン・食肉加工品、米飯類、コロッケ類、中華惣菜、スナック類など)、農産加工品、レトルト食品、ウエルネス食品、アセロラ、包装氷①ニチレイフーズ(※2)、中冷、キューレイ、ニチレイ・アイス、ニチレイウエルダイニング、Surapon Nichirei Foods、Surapon Supreme Foods、GFPT Nichirei(Thailand)、山東日冷食品、Nichirei do Brasil Agricola、Nichirei Sacramento Foods 他1社②Nichirei Foods U.S.A.、InnovAsian Cuisine Enterprises、日冷食品貿易(上海)、Nichirei Australia、Nichirei Suco Vietnam 他4社③ニチレイアグリ 他2社子 24社④新サンフード工業、泰安佳裕食品 他2社関連4社水産事業子 会 社:①水産品の加工・販売 ②水産品の売買[取扱品目]えび、たこ、かに、貝類、魚卵類などの水産品、水産素材加工品①ニチレイフレッシュ(※1,2)、Trans Pacific Seafood 他1社②日冷鮮貨香港 他2社子 6社畜産事業子 会 社:①畜産品の加工・販売②畜産品の加工作業③肉用鶏の飼育・販売[取扱品目]鶏肉、牛肉、豚肉、畜産素材加工品・パック品①ニチレイフレッシュ(※1,2) 他1社②ニチレイフレッシュプロセス③ニチレイフレッシュファーム 子 4社低温物流事業低温物流事業統括、設備の賃貸ニチレイロジグループ本社子 1社国内事業子 会 社:①保管サービスの提供、 輸配送サービス・配送センター機能の提 供、物流センター運営事業、 物流コンサルティング(3PL)、 凍氷の製造・販売②荷役サービスの提供関連会社:③冷蔵倉庫の賃貸、保管サービスの提供、凍氷の製造・販売[主な保管サービス]保管、在庫管理、輸入通関業務代行、凍結、解凍 (注)3PL(サード パーティー ロジスティクスの略称)①ロジスティクス・ネットワーク、NKトランス、ニチレイ・ロジスティクス北海道、ニチレイ・ロジスティクス東北、ニチレイ・ロジスティクス東海、ニチレイ・ロジスティクス関西、ニチレイ・ロジスティクス中四国、ニチレイ・ロジスティクス九州、キョクレイ 他1社②東京ニチレイサービス、大阪ニチレイサービス、 名古屋ニチレイサービス 他5社子 18社③東京団地冷蔵 他4社関連5社海外事業子 会 社:オランダ、ドイツ、ポーランド、フランス、イギリス、中国、マレーシア、タイ、ベトナムにおける物流サービスの提供Nichirei Holding Holland、Thermotraffic B.V.、Hiwa Rotterdam Port Cold Stores、Thermotraffic GmbH、Frigo Logistics、Armir Logistyka、Transports Godfroy、Entrepots Godfroy、Thermotraffic Ltd.、Admark Shipping Solutions Ltd.、上海鮮冷儲運、江蘇鮮華物流、Nichirei Logistics Malaysia、Thermotraffic Asia (Malaysia)、INTEGRATED COLD CHAIN LOGISTICS、SCG Nichirei Logistics、Nichirei TBA Logistics Vietnam 他10社子 27社エンジニアリング事業子 会 社:建築工事・設計、メンテナンスニチレイ・ロジスティクスエンジニアリング子 1社不動産事業当 社:オフィスビル・駐車場の賃貸子 会 社:不動産の賃貸・管理ニューハウジング子 1社その他の事業子 会 社:①診断薬・医療機器等の製造・売買②人事給与、経理、法務等関連業務サービス③環境・事務サポート関連サービス関連会社:④加工食品の製造・販売⑤情報システムサービス⑥食品の分析評価・研究開発①ニチレイバイオサイエンス、Pathcom Systems②ニチレイビジネスパートナーズ、 Nichirei Southeast Asia③ニチレイアウラ 他1社子 6社④帝国ホテルキッチン⑤日立フーズ&ロジスティクスシステムズ⑥錦築(煙台)食品研究開発関連3社(注)※1 ニチレイフレッシュは水産事業及び畜産事業を営んでいるため、セグメントにおいてはそれぞれの事業の子会社数に 含めております。 ※2 2026年4月1日付で、ニチレイフーズを吸収合併存続会社、ニチレイフレッシュを吸収合併消滅会社とする吸収合併を 行っております。 (2) 事業系統図(2026年3月31日現在)グループ事業系統図
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 弱い コスト上昇分を吸収しきれない場合や競争激化により価格改定が進まない場合があるため。 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 設備 国内外に物流センターや生産工場を多数保有しており、冷凍・冷蔵技術を基盤としているため。 |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | ディフェンシブ |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 高い |
会社が挙げる主要リスク:経済状況及び事業環境の変化 / 食品に関する品質問題 / 多様な人財の確保及び育成
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 11 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★★★☆☆
ニチレイは「ニチレイフーズ」ブランドを中心に、家庭用冷凍食品市場で高い認知度と信頼性を確立している。長年のブランド育成により、消費者の購買決定において無形資産としての価値を持つ。特に「本格炒め炒飯」などのロングセラー商品は、ブランドロイヤリティの高さを示唆している。
スイッチングコスト★★☆☆☆
家庭用冷凍食品は、一般的に消費者のスイッチングコストは低い。ただし、長年のブランド愛着や特定の商品の味への慣れが、一定のスイッチング障壁となる可能性はある。業務用冷凍食品においては、品質や供給安定性への依存度が高く、スイッチングコストはやや高まる。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
ニチレイの事業モデルには、直接的なネットワーク効果は見られない。製品の価値がユーザー数の増加によって増幅される構造ではない。
コスト優位★★☆☆☆
ニチレイは、国内外に生産・物流拠点を持ち、スケールメリットによるコスト効率化を図っている。また、原料調達や生産プロセスの最適化により、一定のコスト競争力を維持していると考えられるが、業界全体で価格競争も存在するため、圧倒的なコスト優位とは言えない。
規模の経済★★★★☆
ニチレイは、冷凍食品、冷蔵・常温物流、水産事業など多岐にわたる事業を展開しており、各分野で一定以上の規模を持つ。特に冷凍食品分野では、国内トップクラスのシェアを誇り、規模の経済を活かした効率的な生産・販売体制を構築している。この規模は、新規参入障壁となり得る。
- 多様な事業ポートフォリオ加工食品、水産、畜産、低温物流、不動産といった多岐にわたる事業を展開しており、特定の市場変動リスクを分散しています。特に、食品製造から物流まで一貫して手掛けることで、サプライチェーン全体での品質管理と効率化を実現し、顧客への安定供給と信頼を築いています。
- 強固な低温物流ネットワーク日本国内だけでなく、欧州(オランダ、ドイツ、ポーランドなど)やアジア(中国、マレーシア、タイ、ベトナムなど)に広がる大規模な低温物流網を保有しています。これにより、国内外の食品を安全かつ効率的に輸送・保管できる能力は、他社に対する大きな競争優位性となっています。
- 品質保証とブランド力長年にわたる食品事業で培われた品質管理体制と「ニチレイ」ブランドは、消費者からの高い信頼を得ています。食品安全マネジメントシステムの導入やトレーサビリティシステムの構築により、原材料調達から生産、販売まで一貫した品質保証を徹底しており、これが安定した顧客基盤を支えています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針《ミッション(使命・存在意義)》食からひろがる幸せを、ニチレイが未来へつなぐ 《ビジョン(ありたい姿)》食と人と地球の架け橋になる、価値創造カンパニー冷やす力を活かした食のバリューチェーンで、新たな価値を生み出し、 人と地球がともによろこぶ食の未来をつないでいきます。 《バリューズ(価値観)》<ニチレイズム>誠実に向き合う、質を追求する、期待を超えて挑む、力を合わせ共創する、人を大切にする ニチレイグループHP 企業経営理念https://www.nichirei.co.jp/corpo/management/philosophy.html 《ニチレイグループ サステナビリティ基本方針》ニチレイグループは、地球環境・地域社会に及ぼす影響に配慮し、人権を尊重しながら、食の「調達」「生産」「物流」「販売」などの事業活動を通じて新たな価値を創造し、社会課題の解決に取り組みます。そして、これらの活動をステークホルダーの皆様に広く公表し、対話を深めながら、持続可能な社会の実現に向けて、豊かな食生活と健康を支える企業としての責任を果たしていきます。 ニチレイグループ サステナビリティ基本方針「ニチレイの約束」~持続可能な社会の実現に向けて~ 新たな価値の創造新たな商品やサービスを創り出し、事業を通じてお客様および社会の課題を解決します安全で高品質な商品とサービスの提供多様なニーズにこたえ、高い品質と安全性、安定した供給を実現し、お客様と社会からの信頼を獲得します持続可能なサプライチェーンと循環型社会の実現継続的で良好なパートナーシップの構築を通じ、環境や人権・労働環境に配慮した、倫理的で持続可能なサプライチェーンと循環型社会の実現を目指します気候変動への取り組みと生物多様性の保全温室効果ガス排出削減、食資源や水資源の適切な管理などを通じ、地球環境と生物多様性の保全に努めます社会との共生社会の一員として、ステークホルダーと広く対話し、共に考え、行動することで、地域の発展や社会課題の解決に貢献します人財の多様性の尊重と働きがいの向上働く人の多様性を尊重するとともに、労働安全衛生の確保、公正な処遇、能力開発機会の提供に努め、個々の能力を最大限に発揮できる環境を実現しますコーポレートガバナンスの充実適切な資源配分や意思決定の迅速化に努め、対話と情報開示を通じて、公正で透明性の高い経営を推進しますコンプライアンスの徹底事業を展開する各国の法令の遵守、国際的な規範の尊重および企業倫理の徹底により、誠実な企業活動を実践します (2)中期的な経営戦略、目標とする経営指標、経営環境及び対処すべき課題①グループ中期経営計画「Compass×Growth 2027」 グループ中期経営計画「Compass×Growth 2027」の初年度にあたる2025年度は、売上高は概ね計画どおりに推移したものの、食品事業における事業環境の変化の影響を受け、営業利益は計画を下回る結果となりました。 当該業績を踏まえ、中期経営計画策定時に想定していた目標の実現には一定の時間を要する状況にあると判断し、実現可能性を高める観点から、中期経営計画の財務目標の変更を行うことといたしました。 また、新たに策定した企業経営理念(MVV)を旗印とし、ニチレイグループは長期経営目標「N-FIT(Nichirei Future Innovative Tactics) 2035」の達成に向け、環境変化に適切に対応しながら事業構造の転換を推進し、「N-FIT 2035」に掲げるサステナビリティ経営の5つの戦略展開を通じて、グループ成長の再加速を図ってまいります。 (イ)グループ連結の財務目標 2025年度実績2026年度予想(変則決算)2027年度計画売上高7,161億円6,094億円7,773億円海外売上高比率24.3%32.0%30.4%営業利益390億円338億円452億円親会社株主に帰属する当期純利益273億円252億円320億円EPS109.1円100.6円127.7円EBITDA611億円547億円712億円ROIC7.3%6.0%8%以上ROE10.0%8.6%10%以上※2026年度予想は決算期変更による変則決算となります(国内9か月、海外12か月) (ロ)セグメント別の目標数値セグメント売上高営業利益食品事業4,475億円220億円低温物流事業3,400億円226億円不動産事業50億円20億円その他50億円5億円調整額△202億円△19億円合計7,773億円452億円 ②2026年度の全体戦略、財務戦略及び事業別戦略(イ)全体戦略 新たな企業経営理念(MVV)の下、会社や部門の垣根を越え、グループ総合力を最大化する組織運営を目指します。 M&Aを含む海外事業の拡大、低温物流事業と食品事業のシナジー最大化への取組みを進めるとともに、長期視点における新価値創造や企業ブランド向上を促進していきます。IT・DX分野においては、DX分野の組織体制を変更し、全社的な経営の高度化を推進します。また、グループ全体で中長期的な人財戦略の具体化を進めるとともに、投資効果を意識したサプライチェーンにおけるサステナビリティ対応を強化します。ガバナンス面においては、ASEAN地域における地域統括会社の稼働などにより、海外事業の管理体制の早期確立を図ります。 (ロ)財務戦略 営業キャッシュ・フローは、将来の成長に向けた主力事業への投資、株主還元、M&Aなどの成長戦略投資の順に振り向けます。株主還元については、株主価値の最大化のため、「連結自己資本配当率(DOE)4.0%を下限とする累進配当」を実施するとともに、機動的な株主還元の手段として、資本効率や市場環境などを考慮のうえ自己株式の取得を実施します。D/Eレシオは、財務健全性や資本効率性の観点から0.5倍を目安にしていますが、資金調達の必要が生じた場合には負債を有効活用していきます。 (ハ)事業別戦略■食品事業・コスト上昇への対応や販促費の管理強化、新たなニーズに対応した商品開発による販売の拡大・食品事業統合による、販売ルートの活用や主力商品の原料調達力強化などのシナジー効果の創出・北米自営工場新設計画の推進及び既存事業の拡大による成長基盤構築 ■低温物流事業・次世代輸配送基盤の確立に向けたゲートウェイ機能や「SULS(サルス)」の拡充・顧客誘致に向けた冷食物流プラットフォームの更なる拡大・オランダ及び英国での事業一体運営の推進など、欧州主要港湾におけるワンストップサービスの拡充 ■バイオサイエンス事業・分子診断薬事業の収益を拡大する施策の推進と新たな製品開発及び協業による新たなプラットフォームを活用したビジネスモデルの確立・イムノクロマト事業の次世代製品開発と自社販売網の強化による事業安定化
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針《ミッション(使命・存在意義)》食からひろがる幸せを、ニチレイが未来へつなぐ 《ビジョン(ありたい姿)》食と人と地球の架け橋になる、価値創造カンパニー冷やす力を活かした食のバリューチェーンで、新たな価値を生み出し、 人と地球がともによろこぶ食の未来をつないでいきます。 《バリューズ(価値観)》<ニチレイズム>誠実に向き合う、質を追求する、期待を超えて挑む、力を合わせ共創する、人を大切にする ニチレイグループHP 企業経営理念https://www.nichirei.co.jp/corpo/management/philosophy.html 《ニチレイグループ サステナビリティ基本方針》ニチレイグループは、地球環境・地域社会に及ぼす影響に配慮し、人権を尊重しながら、食の「調達」「生産」「物流」「販売」などの事業活動を通じて新たな価値を創造し、社会課題の解決に取り組みます。そして、これらの活動をステークホルダーの皆様に広く公表し、対話を深めながら、持続可能な社会の実現に向けて、豊かな食生活と健康を支える企業としての責任を果たしていきます。 ニチレイグループ サステナビリティ基本方針「ニチレイの約束」~持続可能な社会の実現に向けて~ 新たな価値の創造新たな商品やサービスを創り出し、事業を通じてお客様および社会の課題を解決します安全で高品質な商品とサービスの提供多様なニーズにこたえ、高い品質と安全性、安定した供給を実現し、お客様と社会からの信頼を獲得します持続可能なサプライチェーンと循環型社会の実現継続的で良好なパートナーシップの構築を通じ、環境や人権・労働環境に配慮した、倫理的で持続可能なサプライチェーンと循環型社会の実現を目指します気候変動への取り組みと生物多様性の保全温室効果ガス排出削減、食資源や水資源の適切な管理などを通じ、地球環境と生物多様性の保全に努めます社会との共生社会の一員として、ステークホルダーと広く対話し、共に考え、行動することで、地域の発展や社会課題の解決に貢献します人財の多様性の尊重と働きがいの向上働く人の多様性を尊重するとともに、労働安全衛生の確保、公正な処遇、能力開発機会の提供に努め、個々の能力を最大限に発揮できる環境を実現しますコーポレートガバナンスの充実適切な資源配分や意思決定の迅速化に努め、対話と情報開示を通じて、公正で透明性の高い経営を推進しますコンプライアンスの徹底事業を展開する各国の法令の遵守、国際的な規範の尊重および企業倫理の徹底により、誠実な企業活動を実践します (2)中期的な経営戦略、目標とする経営指標、経営環境及び対処すべき課題①グループ中期経営計画「Compass×Growth 2027」 グループ中期経営計画「Compass×Growth 2027」の初年度にあたる2025年度は、売上高は概ね計画どおりに推移したものの、食品事業における事業環境の変化の影響を受け、営業利益は計画を下回る結果となりました。 当該業績を踏まえ、中期経営計画策定時に想定していた目標の実現には一定の時間を要する状況にあると判断し、実現可能性を高める観点から、中期経営計画の財務目標の変更を行うことといたしました。 また、新たに策定した企業経営理念(MVV)を旗印とし、ニチレイグループは長期経営目標「N-FIT(Nichirei Future Innovative Tactics) 2035」の達成に向け、環境変化に適切に対応しながら事業構造の転換を推進し、「N-FIT 2035」に掲げるサステナビリティ経営の5つの戦略展開を通じて、グループ成長の再加速を図ってまいります。 (イ)グループ連結の財務目標 2025年度実績2026年度予想(変則決算)2027年度計画売上高7,161億円6,094億円7,773億円海外売上高比率24.3%32.0%30.4%営業利益390億円338億円452億円親会社株主に帰属する当期純利益273億円252億円320億円EPS109.1円100.6円127.7円EBITDA611億円547億円712億円ROIC7.3%6.0%8%以上ROE10.0%8.6%10%以上※2026年度予想は決算期変更による変則決算となります(国内9か月、海外12か月) (ロ)セグメント別の目標数値セグメント売上高営業利益食品事業4,475億円220億円低温物流事業3,400億円226億円不動産事業50億円20億円その他50億円5億円調整額△202億円△19億円合計7,773億円452億円 ②2026年度の全体戦略、財務戦略及び事業別戦略(イ)全体戦略 新たな企業経営理念(MVV)の下、会社や部門の垣根を越え、グループ総合力を最大化する組織運営を目指します。 M&Aを含む海外事業の拡大、低温物流事業と食品事業のシナジー最大化への取組みを進めるとともに、長期視点における新価値創造や企業ブランド向上を促進していきます。IT・DX分野においては、DX分野の組織体制を変更し、全社的な経営の高度化を推進します。また、グループ全体で中長期的な人財戦略の具体化を進めるとともに、投資効果を意識したサプライチェーンにおけるサステナビリティ対応を強化します。ガバナンス面においては、ASEAN地域における地域統括会社の稼働などにより、海外事業の管理体制の早期確立を図ります。 (ロ)財務戦略 営業キャッシュ・フローは、将来の成長に向けた主力事業への投資、株主還元、M&Aなどの成長戦略投資の順に振り向けます。株主還元については、株主価値の最大化のため、「連結自己資本配当率(DOE)4.0%を下限とする累進配当」を実施するとともに、機動的な株主還元の手段として、資本効率や市場環境などを考慮のうえ自己株式の取得を実施します。D/Eレシオは、財務健全性や資本効率性の観点から0.5倍を目安にしていますが、資金調達の必要が生じた場合には負債を有効活用していきます。 (ハ)事業別戦略■食品事業・コスト上昇への対応や販促費の管理強化、新たなニーズに対応した商品開発による販売の拡大・食品事業統合による、販売ルートの活用や主力商品の原料調達力強化などのシナジー効果の創出・北米自営工場新設計画の推進及び既存事業の拡大による成長基盤構築 ■低温物流事業・次世代輸配送基盤の確立に向けたゲートウェイ機能や「SULS(サルス)」の拡充・顧客誘致に向けた冷食物流プラットフォームの更なる拡大・オランダ及び英国での事業一体運営の推進など、欧州主要港湾におけるワンストップサービスの拡充 ■バイオサイエンス事業・分子診断薬事業の収益を拡大する施策の推進と新たな製品開発及び協業による新たなプラットフォームを活用したビジネスモデルの確立・イムノクロマト事業の次世代製品開発と自社販売網の強化による事業安定化
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営成績等の状況の概要及び経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容① 経営成績の状況及び分析等当期のわが国経済は、雇用・所得環境が改善するなかインバウンド需要の増加などもあり緩やかに回復しましたが、物価高の継続や紛争による原油価格上昇の影響が懸念されるなど、先行きは不透明な状況となりました。食品業界では、原材料や包装資材に加え人件費などの上昇により、企業の価格改定が継続する一方、物価上昇により消費者の節約志向が高まりました。また、物流業界では、労働力人口の減少に加え規制の厳格化が進み、人手不足が一層深刻化していることから、持続可能な物流の実現に向け業界の垣根を越えた対応が求められました。このような状況のなか、当社グループは事業環境の変化を踏まえ新たな長期経営目標「N-FIT 2035」を制定するとともに、この目標達成に向けた新中期経営計画「Compass×Growth 2027」をスタートさせ、収益力の強化と資本効率の向上に努めました。国内では競争優位領域を深堀し収益改善を図るとともに、海外事業拡大に向けて、欧州・北米・ASEAN地域別に事業戦略を推進しました。また、持続的な成長を支える基盤として、人的資本経営の推進とグローバルガバナンス等の構築に取り組みました。この結果、グループ全体の売上高は、水産・畜産事業における構造改革の影響はありましたが、主力の加工食品事業と低温物流事業が国内・海外ともに伸長し、7,161億44百万円(前期比2.0%の増収)となりました。利益面では、コスト上昇の影響を受けた加工食品事業が減益となりましたが、低温物流事業が堅調に推移したことや、減価償却方法変更の影響などもあり、営業利益は389億99百万円(前期比1.8%の増益)、経常利益は401億49百万円(前期比0.7%の増益)となりました。特別利益は、投資有価証券売却益など総額52億93百万円となる一方、特別損失は、固定資産除却損など総額39億21百万円となりました。以上により、親会社株主に帰属する当期純利益は273億32百万円(前期比10.5%の増益)となりました。 [連結経営成績](単位:百万円) 当期前期比増減率(%)売上高716,14414,0632.0営業利益38,9996841.8経常利益40,1492700.7親会社株主に帰属する当期純利益27,3322,60010.5 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較分析しております。(単位:百万円) 売上高営業利益(セグメント)当期前期比増減率(%)当期前期比増減率(%) 食品426,674△7,236△1.719,852△1,409△6.6 低温物流300,99122,7188.218,5832,83318.0 不動産5,000△186△3.61,896△4△0.2 その他5,255△1,217△18.8471△617△56.7 調整額△21,777△14-△1,804△117-合計716,14414,0632.038,9996841.8 (イ) 食品事業《業界のトピックス》食品業界では、生活者のライフスタイルの変化や深刻化する労働力不足を背景に、調理時間と調理工程の短縮化が一層求められ、特に冷凍食品市場は需要が堅調に推移しました。一方、原材料や円安による調達コストの急激な上昇を受け、価格改定の動きが継続しました。 《業績のポイント》売上高は、主力の加工食品事業が伸長しましたが、水産・畜産事業における構造改革の推進により減収となりました。営業利益は、主に加工食品事業における円安影響を含む原材料・仕入コストの増加や、タイの輸出事業における為替影響(ドル安バーツ高)により減益となりました。(単位:百万円) 売上高営業利益 当期前期比増減率(%)当期前期比増減率(%)加工食品334,20122,6187.317,935△856△4.6 国内260,55317,4557.212,441△40△0.3 海外108,7704,7144.55,374△1,175△17.9 調整額△35,123448-119359-水産50,139△8,529△14.51,387△25△1.8畜産50,867△16,547△24.5588△493△45.6消去額△8,533△4,777-△59△33-合 計426,674△7,236△1.719,852△1,409△6.6(注)海外は2025年1月から2025年12月までの累計期間 加工食品国内売上高は、価格改定の浸透や大手ユーザー向けのチキン加工品が伸長したことなどにより増収となりました。営業利益は、原材料・仕入コストの急激な上昇や販促費用の増加などにより減益となりました。 海外売上高は、北米で食品事業統合を先行し、水産子会社を吸収合併した影響で増収となりました。営業利益は、タイの輸出事業における為替影響(ドル安バーツ高)などにより減益となりました。 水産低収益商材の削減を計画的に進めたことにより減収となりました。利益面では前期に収益性が低迷した魚卵の回復に加え、高収益商材や主力のエビ商品が好調に推移したことにより前期並みの利益となりました。 畜産国産品及び輸入冷凍品の低収益商材を大幅に削減し収益性は改善しましたが、固定費を回収できず減収・減益となりました。 (ロ) 低温物流事業《業界のトピックス》国内では、円安や原料高の影響により輸入貨物の荷動きは低調が続きましたが、冷凍食品をはじめとする保管需要は堅調に推移し、在庫水準は上昇基調を維持しました。労働力人口の減少や法規制の厳格化による「運べなくなるリスク」の高まりに伴い、持続可能な物流への需要が一段と高まりました。 《業績のポイント》国内・海外ともに主に保管や輸配送需要などを着実に取り込んだことで増収となりました。利益面では、海外事業は新設倉庫の稼働遅れの影響や、期末に実施した海外子会社の買収費用の計上により減益となりましたが、国内事業における保管・輸配送収益向上、減価償却方法等の変更などが寄与し、全体では増益となりました。 (単位:百万円) 売上高営業利益 当期前期比増減率(%)当期前期比増減率(%)国内小計199,0188,7324.617,9553,56024.7 保管70,3892,7464.1 輸配送35,9178352.4 リテール65,0763,8666.3 3PL27,6351,2854.9 海外92,5689,36411.33,042△325△9.7その他・共通9,4054,62196.6△2,414△401-合 計300,99122,7188.218,5832,83318.0(注)海外は2025年1月から2025年12月までの累計期間 国内大都市圏を中心に保管・輸配送需要を着実に取り込んだことに加え、トレーラーを活用した「SULS(サルス)」やリテール事業における「NL+LiNk(エヌエルリンク)」の順調な拡大も寄与し、増収・増益となりました。 海外前期に実施した英国フォワーディング会社の買収効果に加え、英国の既存会社との連携により通関・保管需要を獲得し、増収となりました。一方、ポーランドの新設倉庫における稼働遅延や、マレーシア子会社における買収費用の計上などにより、減益となりました。 (ハ) 不動産事業《業績のポイント》賃貸オフィスビル事業において、前期に発生した大型入退去工事の受注がなくなった影響により減収となりましたが、テナント誘致や賃料の値上げを積極的に進めたことで、前期並みの利益となりました。 (ニ) その他の事業《業績のポイント》その他の事業のうちバイオサイエンス事業は、新型コロナ・インフルエンザ抗原同時検査キットの販売に注力し、一般用検査キット(OTC)の販売数量は増加したものの、医家向けは市中在庫の影響により販売数量が減少したことで、減収・減益となりました。 ② 財政状態及びキャッシュ・フローの状況及び分析等(イ) 財政状態の状況及び分析等(単位:百万円) 前連結会計年度末当連結会計年度末比較増減〔資産の部〕 流動資産204,925230,12425,198固定資産294,295327,11732,821資産合計499,221557,24258,020〔負債・純資産の部〕 流動負債129,083149,29920,216固定負債94,171103,5049,332負債合計223,255252,80329,548うち、有利子負債(リース債務を除く)106,255(92,731)124,756(110,825)18,500(18,093)純資産合計275,966304,43828,471(うち自己資本)(260,041)(286,344)(26,303)D/Eレシオ(倍)(リース債務を除く)0.4(0.3)0.4(0.4)0.0(0.0)(注)D/Eレシオの算出方法:有利子負債÷純資産 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末より580億円増加し、5,572億円となりました。このうち流動資産は、現金及び預金の増加や売上債権の増加などにより251億円増加し、2,301億円となりました。また、固定資産は、主力事業の収益基盤拡大に向けた設備投資による有形固定資産の増加などにより328億円増加し、3,271億円となりました。負債合計は、前連結会計年度末より295億円増加し、2,528億円となりました。このうち流動負債は、短期借入金が増加したことなどにより202億円増加し、1,492億円となりました。また、固定負債は長期借入金が増加したことなどにより93億円増加し、1,035億円となりました。なお、有利子負債は185億円増加し、1,247億円となりました。純資産合計は、前連結会計年度末より284億円増加し、3,044億円となりました。このうち自己資本は、親会社株主に帰属する当期純利益273億円の計上や配当金121億円の支払い、その他の包括利益累計額110億円の増加により263億円増加し、2,863億円となりました。 (ロ) キャッシュ・フローの状況及び分析等(単位:百万円) 前連結会計年度当連結会計年度比較増減営業活動によるキャッシュ・フロー53,19448,746△4,447投資活動によるキャッシュ・フロー△32,403△33,050△646財務活動によるキャッシュ・フロー△16,804△3,22413,580フリーキャッシュ・フロー20,79015,696△5,094 営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比で44億円減少し、487億円の収入となりました。経常利益は401億円、減価償却費は220億円を計上する一方、法人税等の支払い91億円などによるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比で6億円減少し、330億円の支出となりました。有形固定資産の取得による支出301億円などによるものです。財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期比で135億円増加し、32億円の支出となりました。短期借入金及びコマーシャル・ペーパーの増加202億円を計上する一方、社債の償還による支出100億円や、配当金の支払い121億円などによるものです。以上の増減に現金及び現金同等物に係る換算差額27億円などを算入した結果、当期末における現金及び現金同等物は、前期末から156億円増加し515億円となりました。 ③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成しております。連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える主な会計上の見積りは以下のとおりであり、継続して合理的に評価しております。なお、見積り及び判断・評価については、過去実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるために実際の結果は異なる場合があります。(イ)棚卸資産棚卸資産の評価方法については、「第5 経理の状況」の注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項をご参照ください。 (ロ)有形固定資産及び無形資産有形固定資産及び無形資産については、管理会計上の区分や投資の意思決定を行う際の単位や事業の相互補完性等を考慮して合理的にグルーピングを行い、当該資産グループ単位で減損の兆候を把握しております。減損の兆候がある資産グループについては、その資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には減損を認識し、帳簿価額を回収可能価額まで減額して減損損失を計上しております。当該方法では将来キャッシュ・フロー、割引率など多くの見積り・前提を使用しておりますが、将来キャッシュ・フローは企業に固有の事情を反映した合理的で説明可能な仮定及び予測に基づき、また、割引率は当該資産グループに固有のリスク、当社グループに要求される資本コスト、当該資産グループに類似した固有のリスクを反映した市場平均と考えられる合理的な収益率などを総合的に勘案して、それぞれ見積りを行っております。 (ハ)有価証券投資有価証券の評価方法については、市場価格のない株式等以外のものについては市場価格等に基づく時価法を、市場価格のない株式等については原価法を採用しております。投資有価証券のうち、市場価格のない株式等以外のものについては、決算日現在の時価が取得原価に比べて40%以上下落した場合には回復可能性が明らかな場合を除き、また、30%以上40%未満下落した場合には回復可能性がないと認められる場合に減損処理を行っております。市場価格のない株式等については、発行会社の財政状態の悪化により、実質価額が取得原価に比べて50%以上下落した場合には回復可能性が明らかな場合を除き減損処理を行っております。 (ニ)繰延税金資産繰延税金資産は将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除のうち、将来課税所得に対して利用できる可能性が高く税金負担額を軽減することができると認められる範囲内で計上しております。また、繰延税金資産は毎期見直しており、将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金及び繰越税額控除の全部又は一部が将来の税金負担額を軽減する効果を有さなくなったと判断した場合、計上していた繰延税金資産のうち回収可能性がない金額を取り崩しております。 (ホ)貸倒引当金等の引当金貸倒引当金等の重要な引当金の計上基準は、「第5 経理の状況」の注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項をご参照ください。 (ヘ)資産除去債務資産除去債務の計上基準は、「第5 経理の状況」の注記事項(資産除去債務関係)をご参照ください。 (ト)販売促進費等商品の販売促進の目的で当社が取引先に負担する費用の一部(以下、販売促進費等)については、販売促進費等が取引条件の決定時に考慮され実質的に販売価格を構成する一部と捉えられることから、販売促進費等の支払実績に基づき合理的に見積り、売上計上時に売上高から控除して計上しております。 ④ 経営成績に重要な影響を与える要因について詳細につきましては、「3 事業等のリスク」をご参照ください。 ⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析(イ) 資源配分の基本的方針様々な社会課題に対応しながら持続的成長と中長期の企業価値の向上を実現することを目指し、成長と事業基盤強化のための投資を積極的に行うことに加え、持続可能な社会の実現に向けた取組みにも経営資源を配分します。株主への還元については、各事業年度の連結業績及びフリーキャッシュ・フローなどを勘案しながら、連結自己資本配当率(DOE)を基準として安定的かつ継続的な配当を実施するとともに、機動的な株主還元の手段として資本効率や市場環境などを考慮のうえ自己株式の取得を実施することを基本方針としております。連結自己資本配当率(DOE)4.0%を下限とする累進配当を実施します。 (ロ) 資金需要と資金調達方法運転資金需要のうち主なものは商品及び原材料の購入費、製造費、低温物流センターの運営費、販売費及び一般管理費等の営業費用であり、設備投資資金需要のうち主なものは食品生産設備や低温物流設備の購入・建設費用等であります。当社グループは国内連結子会社を含めたキャッシュマネジメントシステム(CMS)を導入しており、運転資金及び設備投資資金の調達は、主に当社の借入れ及び社債の発行やグループ各社の事業活動から生じるキャッシュ・フローを資金集中することによる内部資金によっております。 (ハ) 財務政策当社は、グループ企業価値の持続的な向上をめざし、成長と事業基盤強化のための投資に加え、食品安全、環境保全などの社会的ニーズに対応する投資も行ってまいりますが、これら事業の遂行に必要な資金を効率的かつ安定的に調達できるよう、資本効率性・成長性・健全性を考慮しながら、バランスの取れた資本構成を維持してまいります。営業キャッシュ・フローと資産流動化により創出された資金は、企業価値の維持向上のための投資と配当や自己株式の取得を通じた株主還元に振り向けます。 ⑥ 中長期的な目標に照らした経営成績等についての分析詳細につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 中期的な経営戦略、目標とする経営指標、経営環境及び対処すべき課題」をご参照ください。 (2) 生産、受注及び販売の実績① 生産実績(単位:百万円)セグメントの名称前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)増減率(%)食品162,733170,6334.9低温物流3053122.3不動産---その他2,2492,037△9.4合計165,288172,9834.7(注)生産実績は、相殺消去前の製造総費用によっております。 ② 仕入実績(単位:百万円)セグメントの名称前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)増減率(%)食品192,670173,651△9.9低温物流272113△58.4不動産---その他912460△49.6合計193,855174,225△10.1(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 「食品」、「低温物流」及び「その他」の仕入実績は、商品の仕入代金及び引取諸掛等の合計額であります。 ③ 受注実績低温物流セグメント(㈱ニチレイ・ロジスティクスエンジニアリング)の受注実績は次のとおりであります。なお、低温物流セグメント以外では、受注生産は行っておりません。(単位:百万円)受注高受注残高前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)増減率(%)前連結会計年度(2025年3月31日)当連結会計年度(2026年3月31日)増減率(%)9,4375,777△38.86,7674,054△40.1(注)セグメント間取引については、相殺消去しております。 ④ 販売実績(単位:百万円)セグメントの名称前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)増減率(%)食品433,651426,409△1.7低温物流259,551281,9858.6不動産3,2753,3422.0その他5,6014,406△21.3合計702,080716,1442.0(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。相手先前連結会計年度(自 2024年4月1日至 2025年3月31日)当連結会計年度(自 2025年4月1日至 2026年3月31日)金額(百万円)割合(%)金額(百万円)割合(%)三菱食品株式会社82,32111.786,74212.1
事業リスク
- 経済状況と市場の変化国内市場では人口減少による総需要の縮小が懸念される一方、世帯構成やライフスタイルの変化に伴う時短ニーズの増大など、消費形態の多様化が進んでいます。海外市場では経済成長に伴う食と健康へのニーズ拡大が見込まれますが、これらの変化に対応できない場合、事業成長が鈍化する可能性があります。
- 食品の品質問題食品の製造・販売において、衛生基準の超過、異物混入、アレルギー表示の不備、環境汚染物質(PFAS)など、様々な品質問題が発生するリスクがあります。大規模な商品回収が発生した場合、社会的信用の毀損や業績への重大な影響が生じる可能性があります。また、他社の品質問題がサプライチェーン全体に波及する恐れもあります。
- 原材料価格と為替の変動畜産品や水産品など、市況や作柄、漁獲量によって価格が大きく変動する原材料を多く取り扱っています。また、原油価格の高騰は電力料や燃料費の増加につながります。これらのコスト上昇を価格転嫁やコストダウンで吸収できない場合、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、海外からの原材料調達や海外子会社があるため、為替レートの急激な変動も業績に影響を与えるリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経済状況及び事業環境について<リスク>国内市場では、世帯構成・ライフスタイルの変化を背景とした時短ニーズの増大や消費形態の多様化の傾向等により、新たな需要が生まれることが見込まれますが、その一方、本格的な人口減少に伴い長期的に総需要の縮小が懸念されます。海外市場においては、経済成長や事業環境の変化を背景とし、地域ごとに異なる様々な食と健康に関わるニーズの拡大が見込まれます。また、持続可能な社会の実現に向けて、企業に対する社会的な期待と要請は一層多様化、高度化しています。<対応・取組み>こうした環境の変化に対応するため、当社グループでは、食と健康を支える幅広い事業でイノベーションを推進してお客様及び社会の課題を解決する新たな価値を創造し、人々の豊かな食生活と健康に貢献することを目指しております。 (2) 食品に関する品質問題について<リスク>当社グループでは、食品の製造・販売を行っており、衛生基準や農薬・動物用医薬品残留基準の超過、異物や有害物質の混入、アレルギー等の表示不備、環境汚染物質(PFAS)など、食品に関する品質問題が発生する可能性があります。当社グループが販売した商品において品質問題が発生した場合(使用原材料に起因する場合も含む)、その危害性と拡散性などから総合的に判断し適切な対応を行いますが、想定を超える大規模な商品回収等が発生した場合には、当社グループの社会的信用が毀損するとともに、業績に重大な影響を与える可能性があります。また、当社グループ以外で食品に関する重大な品質問題が発生した場合においても、食品事業における商品・原材料の安定的な調達・販売に支障をきたす恐れ、あるいは食品輸入量の大幅な減少により低温物流事業における物流センターの稼働率が低下する恐れがあります。<対応・取組み>当社グループでは、お客様に信頼される商品とサービスの提供を目指し、食品安全マネジメントシステムの導入を始めとした商品開発から原材料調達、生産、販売まで一貫した品質保証体制の維持・向上に努めております。適切な原材料・商品の品質・生産管理、検査体制、トレーサビリティシステムの構築、フードディフェンスの取組み、要員の育成・適正配置など、食品の「安全・安心」の確保を最優先課題として取り組んでおります。 (3) 多様な人財の確保及び育成等について<リスク>当社グループが持続的な成長を実現していくためには、多様で優秀な人財を確保・育成し、その能力を最大限に発揮することが重要です。しかしながら、国内においては少子高齢化に伴う労働力不足への対応が課題となっております。労働力不足を含む雇用情勢の変化や人財の流動化などにより、必要な人財の確保や育成が計画通り行えなかった場合、当社グループの事業運営に影響を与える可能性があります。<対応・取組み>当社グループでは、従業員エンゲージメントを非財務の重要指標と捉えており、従業員エンゲージメントサーベイを起点とした企業経営理念の理解や浸透、能力開発、能力発揮機会の提供など、従業員のエンゲージメント向上に資する施策を講じております。女性活躍の推進についても重要な経営課題と認識しており、管理職における女性比率の目標を定め取組みを進めておりましたが、これまでは持株会社単体の目標であったものを2024年に国内主要会社の目標へと改定し、意思決定の場の多様性向上にグループを挙げて取組みを進めています。具体的には、2025年度には、これまでの取り組みを体系化し、管理職を担う人財の育成から登用、登用後の定着支援、さらには次の役割への成長までを見据えた、グループ共通の女性育成プログラムとして整理しています。また、海外事業展開に向けた人財確保策として、海外人財候補者の育成に資源配分を強化していることに加え、キャリア採用による経験者人財の確保や日本に留学している外国籍の方を新卒採用するなど、海外事業を力強く推進する人財の確保に取り組んでおります。従業員の安全衛生の維持・向上に関しては、健康経営において、がん検診等を含む健康診断及び事後措置の徹底やメンタルヘルスへの取組み、ヘルスリテラシー向上施策等を実施し、2020年、2021年、2023年、2025年に経済産業省から「健康経営銘柄」に選定されたほか、優良な健康経営を実践している法人として、「健康経営優良法人(ホワイト500)」にも制度創設以来10年連続で認定されております。また、株式会社日本政策投資銀行による「DBJ健康経営格付」において最高ランクを獲得しております。2025年度からは、所定休日日数を5日増やし年間休日日数を120日へ引き上げる※など、さらに多様な人財が安心して働ける職場環境づくりを進めております。加えて、従業員が利用しやすい人事制度への改定や、オフィス・生産工場・物流センターにおけるオペレーション業務の自動化・省力化・省人化といった働く環境の整備、生産性の向上など、多様な働き方の実現に取り組んでおります。※年間休日日数は国民の祝日に関する法律による祝日数によって増減します (4) 情報セキュリティについて<リスク>当社グループでは、事業運営を行う上で様々なシステムを使用し、また、多くの重要情報を取り扱っております。そのため、運用上のトラブルやサイバー攻撃などによりシステムが停止したり、重要情報が改ざんされたりするなどにより、業務運営に支障をきたす恐れや、コンピュータウイルスや情報端末の管理不備等により、当社グループ外部へ重要情報の漏洩が発生する恐れがあります。これらシステム上のトラブルや情報漏洩が発生した場合、業務遂行への影響、対応費用や社会的信用の毀損などにより、当社グループの業績に重大な影響を与える可能性があります。<対応・取組み>当社グループでは、外部からの攻撃に対してファイアウォールや侵入検知システム、適切な認証システムの整備などの技術上の対策を行うとともに、情報セキュリティに関する規程類の整備や、eラーニング等による従業員への教育などを行い、情報システムの適切な管理体制の構築に努めております。 (5) 商品や原材料等の価格変動について<リスク>当社グループが取り扱う商品や原材料には畜産品(鶏肉等)や水産品など、市況や作柄、漁獲量等により価格が大きく変動するものがあります。コスト上昇分がコストダウン施策により吸収しきれない場合や競争激化などにより価格改定が進まない場合、当社グループの業績に重大な影響を与える可能性があります。<対応・取組み>食品事業では、配合技術や生産効率の向上などによる継続的な製造原価の低減を図るとともに、新たな付加価値商品の開発や需給バランスに沿った調達・販売に努めております。 (6) 原油価格等の変動について<リスク>当社グループでは原油価格等の高騰が、電力料、軽油・重油等燃料調達費用、商品・原材料の調達コストなどの増加につながります。これらの価格上昇をコストダウンで吸収できない場合、また価格改定が進まない場合、当社グループの業績に重大な影響を与える可能性があります。<対応・取組み>当社グループでは、新技術の導入や業務改善等により継続的な原価低減に努めております。 (7) 為替変動の影響について<リスク>当社グループは、主要事業において商品や原材料の一部を海外より調達しているため、また海外に子会社を保有しているため、為替変動の影響を受けます。当社グループの業績に影響を与える通貨としては、米国ドル、タイバーツ、ユーロなどがあります。予測を超えた急激な為替レートの変動があった場合、当社グループの業績に重大な影響を与える可能性があります。<対応・取組み>為替予約取引を実施するなど、為替変動による業績への影響を最小限にとどめるよう努めております。 (8) 法規制等の変更について<リスク>当社グループは、国内で事業を遂行していくうえで、食品衛生法、倉庫業法、貨物利用運送事業法、医薬品医療機器等法、独占禁止法、個人情報保護法、労働法、環境法令など様々な法規制の適用を受けており、また海外事業においても当該国での法規制等の適用を受けます。今後予期し得ない法規制等の改正・新設やソフトローによる規制の強化等により事業活動が制限され、対応のための費用負担等が発生した場合、当社グループの業績に重大な影響を与える可能性があります。<対応・取組み>当社グループでは、サステナビリティ基本方針「ニチレイの約束」に基づき、コンプライアンスを徹底するとともに、各国・地域の法規制等の動向に十分な注意を払い、情報収集に努めております。特に、環境・社会に関わる法規制等の変更については、リスクと機会の両面から検討し、対応を進めております。 (9) 持続可能な食の調達について<リスク>サプライチェーン上の人権や労働環境への配慮、天然水産資源の管理、食品ロスの削減、プラスチック使用量の削減や資源循環への取組みは、社会的な要請としてますます高まっており、今後法規制等の改正・新設やソフトローによる規制の強化等が行われる可能性があります。加えて、自然災害の激甚化や地政学リスクの高まり等により、原材料の生産・調達から物流に至るサプライチェーン全体において、供給網の維持に関するリスクが高まっています。取組みが不十分な場合、あるいは取組みが不十分と見なされた場合、原材料等の安定調達に支障を来たすだけでなく、社会的信用の毀損や対応費用が発生し、当社グループの業績に重大な影響を与える可能性があります。<対応・取組み>当社グループでは、「ニチレイグループ持続可能な調達方針」及びサプライヤーであるお取引先様に向けた「ニチレイグループサプライヤー行動規範」と「ニチレイグループサプライヤーガイドライン」に基づく取組みを進めております。サプライヤーへのESGアンケートやサプライヤーとの人権デューデリジェンスなどを実施し、相互の価値観の理解を深めるコミュニケーションを継続しております。また、持続可能な水産物(MSC・ASC認証品)の取扱い、持続可能なパーム油の調達、循環型農畜産の養鶏事業、店頭回収した市販用冷凍食品包装フィルムのリサイクル等に取り組むとともに、サプライチェーン全体の状況把握を進め、原材料の安定調達と事業の継続性の確保に努めております。 (10) 気候変動について<リスク>脱炭素社会移行が加速する中、企業には大幅な温室効果ガスの排出削減やカーボンニュートラルに向けた取組みが求められており、炭素税の賦課など、これを促進するための政策や規制強化が想定されます。冷凍・冷蔵技術を基盤とし、電力を中心にエネルギーを消費する当社グループにとって、CO2等排出削減の取組みが遅れた場合、その対応費用が増加する可能性があります。また、地球温暖化に伴う気温の上昇及び、それに伴う異常気象の頻発化が予想されており、原料調達、生産、物流などのサプライチェーンに影響が出た場合には、当社グループの業績に重大な影響を与える可能性があります。<対応・取組み>当社グループでは、気候変動に対する取組みとして、フロン冷媒から自然冷媒への切り替えを進めるとともに、太陽光発電設備の設置拡大やオフサイト型コーポレートPPAの導入、グリーン電力証書の活用などのCO2を排出しない再生可能エネルギーへの切り替えや使用比率の向上を積極的に進めております。また、国際的なサステナビリティ開示基準の考え方を踏まえ、気候変動が事業に及ぼす影響の評価および情報開示を継続的に行っております。 (11) 大規模自然災害について<リスク>巨大地震や近年増加傾向にある局地的な暴風雨などにより、当社グループの拠点及び近隣の道路・港・鉄道などに甚大な被害が発生した場合、あるいは市場の縮小、サプライチェーンの寸断、営業活動の制限が引き起こされた場合、その復旧までに長期間事業活動が停止し、当社グループの業績に重大な影響を与える可能性があります。<対応・取組み>当社グループは、大規模自然災害への対策として、耐震補強工事や非常用発電機の配備などを進めるとともに、グループ全体では従業員安否確認システム、防災マニュアル・事業継続計画(BCP)の整備、データセンターの複数拠点化などを実施しております。 (12) 国際情勢について<リスク>地政学的リスク等によってエネルギー・原材料価格の上昇、金融市場への影響、サプライチェーンへの影響等が長期化した場合、当社グループの業績に重大な影響を与える可能性があります。<対応・取組み>引き続き情勢を注視し、事業活動に及ぼす影響の最小化に努め、適宜適切な対応を進めてまいります。 (13) 技術革新について<リスク>デジタル技術やフードテックの急速な進展など、技術革新によって予測できない事業環境の変化が起こり、当社グループの持つ技術や提供する商品・サービスの競争力が低下した場合、当社グループの業績に重大な影響が生じる可能性があります。<対応・取組み>当社グループでは、食と健康の分野において、デジタル技術やデータ活用による業務プロセスの変革や様々なイノベーションに取り組んでおります。ISO56002に基づいたイノベーションマネジメントシステム(IMS)を構築し、運用しております。 (14) 固定資産の保有について<リスク>当社グループは、国内外に物流センターや生産工場を多数保有しております。また、海外事業や新規事業の展開に伴う出資などに伴い、のれんや投資有価証券を保有する場合があります。今後、物流センターでは荷主企業の移転や道路交通網の変化による立地条件の悪化、生産工場では設備の老朽化・陳腐化や販売不振による拠点再編、のれんや投資有価証券については出資時の事業計画から乖離が生じた場合などにおいては、収益悪化影響に加え、固定資産の減損や評価減、あるいは処分などにより、当社グループの業績に重大な影響を与える可能性があります。<対応・取組み>当社グループでは投資案件ごとのPDCAサイクルを導入しており、投資起案時の検討項目や事後検証ルールを明確化し、適正に運用しております。 (15) 政策保有株式について<リスク>当社グループは政策保有株式を保有しておりますが、今後の経済環境や企業収益の動向により当該株式の時価や発行会社の財政状態が大幅に変動した場合、自己資本が毀損するなど、当社グループの業績に重大な影響を与える可能性があります。<対応・取組み>個別の銘柄ごとに中長期的な経済合理性等を検証し、保有意義が薄いと判断する株式は売却しております。検証にあたっては、取引上の利益・配当金等の便益やリスクが資本コストに見合っているかを個別に精査したうえで、戦略的な重要性等の定性的評価も勘案し総合的に判断しております。