3021

パシフィックネット(3021)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

サービス業 情報通信・サービスその他

事業の概要

  • IT機器のサブスクリプション
    法人や官公庁向けに、パソコンやサーバーなどのIT機器をレンタル形式で提供しています。これは「サブスクリプション」と呼ばれる月額課金モデルで、初期費用を抑えつつ常に最新の機器を利用できるため、顧客にとって魅力的です。IT環境の運用管理やクラウドサービスも合わせて提供し、安定した収益源となっています。
  • 使用済みIT機器の適正処理
    企業が使い終えたIT機器を安全に回収し、保存されているデータを完全に消去するサービスを提供しています。その後、価値のある機器は修理して再販売(リユース)し、再利用が難しいものは分解して素材としてリサイクル業者に販売することで、環境負荷の低減と資源の有効活用に貢献しています。
  • 観光向け音声ガイド機器
    観光業界を中心に、「イヤホンガイド®」という音声ガイド機器の製造、販売、保守サービスを行っています。これは送信機と複数の受信機からなる携帯型の機器で、観光地のガイドや国際会議の通訳、工場見学など、多様な場面で利用されており、国内旅行関連市場で高いシェアを誇っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • ITサブスクリプション事業
    法人や官公庁向けに、パソコンやサーバーなどのIT機器のレンタル(サブスクリプション)と、IT環境の運用保守・クラウドサービスを提供しています。この事業は同社グループの売上において最も大きく、約57.18億円を計上しており、安定した収益源となっています。
  • ITアセットディスポジション事業
    使用済みIT機器の安全な回収、データ消去、そしてリユース・リサイクルによる適正処理を行う事業です。情報セキュリティと環境配慮が重視される現代において、企業のニーズに応えるサービスを提供しており、約20.64億円の売上と、セグメント別で最も高い約7.42億円の営業利益を上げています。
  • コミュニケーション・デバイス事業
    観光業界を中心に、音声ガイド機器「イヤホンガイド®」の製造販売と保守サービスを展開しています。この事業は株式会社ケンネットが担っており、国内旅行関連市場で高いシェアを誇ります。売上は約3.18億円、営業利益は約0.66億円と、他の事業に比べて規模は小さいものの、専門性の高いニッチ市場で強みを発揮しています。
2025-05 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
ITSubscriptionDispositionReportableSegment 事業 57 7 12.0%
ITAssetDispositionReportableSegment 事業 21 7 35.9%
CommunicationDeviceReportableSegment 事業 3 1 20.6%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|964 文字
3 【事業の内容】当社グループは、連結財務諸表提出会社(以下、「当社」という)、連結子会社2社により構成されており、パソコン、サーバー、タブレットといったIT機器のレンタルやIT環境の運用管理・通信・クラウド等のITサービスをサブスクリプションで提供するITサブスクリプション事業、使用済みIT機器の回収・データ消去、リユース・適正処理を行うITAD事業、観光業界を中心にイヤホンガイドⓇの製造販売・保守サービスを行うコミュニケーション・デバイス事業を展開しております。 当社グループの事業における位置付け及び事業の種類別セグメントとの関係は、次のとおりであります。以下に示す区分は、事業の種類別セグメントと同一区分であります。 ① ITサブスクリプション事業法人・官公庁が業務で使用するIT機器のサブスクリプション(レンタル)、IT環境の運用保守・クラウド等のITサービスです。サブスクリプション型サービスが大部分を占めます。 ② ITAD事業(※1)使用済みIT機器のセキュアな回収、データ消去、適正処理サービスです。適正処理サービスについては、高価値品はテクニカルセンターで製品化し、リユース品として販売。再利用困難な機器については分解して素材化し、当社の監査基準を満たすリサイクル業者へ販売し、廃棄物削減と適正処理を推進しております。 (※1)ITAD IT Asset Dispositionの略、IT機器資産の適正処分の意味。情報セキュリティ上安全、かつ適法(環境法、国際条約、資源有効利用等)な処分は、コンプライアンス・ガバナンスにおいて経営上の重要事項と位置付けられ、欧米で一般化しています。 ③ コミュニケーション・デバイス事業観光業界を中心にイヤホンガイドⓇ(※2)の製造販売・保守サービスを展開しております。株式会社ケンネットの事業が該当いたします。 (※2)イヤホンガイドⓇ送信機と複数の受信機からなる、手のひらサイズの音声ガイド用機器。観光地ガイドを中心に、国際会議での通訳、騒音の多い工場見学、大きな声を出せない美術館や博物館等、各種ガイド用途で利用されており、国内の旅行関連市場では株式会社ケンネットが、ガイドレシーバーのシェア90%以上を有しています。 事業の系統図は、概ね次のとおりであります。

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
コミュニケーション・デバイス事業のイヤホンガイドは国内旅行関連市場で90%以上のシェアを有している。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
ITサブスクリプション事業における「ハードウェア」「IT技術」「物流・設備」から成る独自のサービスモデル。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 低い(分散)
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか 中程度
設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか 成長投資
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 中程度
会社が挙げる主要リスク:情報セキュリティに関するリスク / IT技術の急速な革新と進化に関するリスク / IT技術人材の確保に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 3 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

パシフィックネットは、特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的な知的財産(IP)によって裏付けられた無形資産の明確な証拠を示していません。事業は主にIT機器のレンタル・販売・保守サービスに焦点を当てており、これらは一般的に無形資産による競争優位性が低い分野です。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

顧客はIT機器のレンタル・販売・保守サービスにおいて、パシフィックネットとの取引に一定の慣れや既存のワークフローを持っている可能性があります。しかし、競合他社も同様のサービスを提供しており、乗り換えコストが極めて高いとは言えません。特に、新規顧客獲得においては、価格やサービス内容で容易に競合に奪われる可能性があります。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

パシフィックネットの事業モデルは、ユーザー数の増加がサービスの価値を直接的に高めるネットワーク効果を生み出す構造ではありません。IT機器のレンタル・販売・保守サービスは、個々の顧客との取引が中心であり、プラットフォーム型ビジネスのようなネットワーク効果は期待できません。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

IT機器の調達や保守サービスにおいて、ある程度の規模の経済性や効率化によるコスト優位を追求している可能性はありますが、構造的に競合他社を圧倒するほどのコスト優位性を持つ証拠は乏しいです。特に、新品・中古機器の仕入れ価格や保守員の効率性などで、決定的な差をつけるのは難しいと考えられます。

  • IT機器サブスクの強固な基盤
    法人・官公庁向けにIT機器のサブスクリプションサービスを提供しており、安定した収益基盤を築いています。顧客は初期投資を抑えつつ最新機器を利用でき、同社は継続的な収益を得られるため、双方にメリットがあります。このモデルは、IT機器の陳腐化が早い現代において、企業のIT投資を効率化する上で重要な役割を果たしています。
  • ITAD事業における専門性と信頼性
    使用済みIT機器のデータ消去と適正処理を行うITAD事業では、情報セキュリティ管理体制の認証取得や厳格な物理的セキュリティ対策を講じています。機密情報や個人情報を含むIT機器を安全に処理する専門性と信頼性は、情報漏洩リスクを懸念する企業にとって大きな魅力であり、他社との差別化要因となっています。
  • 観光向け音声ガイドの高い市場シェア
    コミュニケーション・デバイス事業で提供する「イヤホンガイド®」は、国内の旅行関連市場で90%以上の高いシェアを誇っています。この圧倒的な市場優位性は、長年の実績と信頼によって築かれたブランド力と、製品の品質・サービス体制に支えられており、安定した収益確保に貢献しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針「企業のIT支援を通し、『人々』『社会』を幸せにしたい」を経営理念としております。この達成に向け、常に顧客視点に立ち、企業のIT戦略と情報システム部門を誠心誠意支援し、提供するサービスの品質と顧客満足度の向上、そして新たな価値創造を追求し続けます。企業のIT支援を通して、そこに関わる人々、社会に幸せをもたらすお手伝いをしてまいります。 (2) 目標とする経営指標当社は持続的な企業価値の向上につながる収益性の管理に加え、積極的な事業投資と財務の健全性の両立及び利益成長に応じた株主還元の強化を図るべく、5つの指標(売上高、営業利益、経常利益、EBITDA、ROE)を経営上の重要指標として採用しております。これらの指標管理を通じて、持続的成長、既存及び新規事業における収益性管理、資本効率を意識した経営を行い、既存事業及び新規事業・投資に係る事業ポートフォリオ管理を行うとともに、持続的な企業価値の向上と株主還元を図ってまいります。 (3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当連結会計年度における当社グループを取り巻く事業環境は、企業におけるOS更新を契機としたPC入替需要は一巡しつつあるものの、IT人材の不足や社内IT部門の業務負荷の増加を背景として、PCの導入から処分までワンストップで支援する当社LCMサービスのニーズは引き続き堅調に推移しております。 このような状況のもと、当社グループは、LCMサービスを中核事業として展開する上場企業としての独自のポジションを活かし、持続的な成長の実現に向け、ITサブスクリプション事業を中心としたストックの積み上げによる安定的な収益基盤の構築を進めるとともに、LCMサービス全体を強化しております。特に、使用済みIT機器のデータ消去、適正な処分、再利用・再資源化等を提供する当社ITADサービスは、企業における情報セキュリティ対策やITガバナンス強化、環境問題などへの取り組みに貢献しており、高い評価をいただいております。さらに、コミュニケーション・デバイス事業においても事業領域における需要を的確に捉え、営業・プロモーション活動の強化や業務効率化、生産性向上に取り組むことで収益確保に努めております。 この事業環境を踏まえ、以下を重点課題として取り組んでいく所存です。 ①ストック収益の拡大(サブスクリプション型サービスの拡大)②LCMサービスの推進(運用保守管理、ヘルプデスク、データ消去、排出管理BPOサービス、クラウドサービス等)③資産効率・収益性の向上④人的資本経営の推進(人材確保・リスキリング・賃上げ・エンゲージメント向上)⑤成長機会に備えたインフラの整備とDX推進(設備投資・AI活用)
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 会社の経営の基本方針「企業のIT支援を通し、『人々』『社会』を幸せにしたい」を経営理念としております。この達成に向け、常に顧客視点に立ち、企業のIT戦略と情報システム部門を誠心誠意支援し、提供するサービスの品質と顧客満足度の向上、そして新たな価値創造を追求し続けます。企業のIT支援を通して、そこに関わる人々、社会に幸せをもたらすお手伝いをしてまいります。 (2) 目標とする経営指標当社は持続的な企業価値の向上につながる収益性の管理に加え、積極的な事業投資と財務の健全性の両立及び利益成長に応じた株主還元の強化を図るべく、5つの指標(売上高、営業利益、経常利益、EBITDA、ROE)を経営上の重要指標として採用しております。これらの指標管理を通じて、持続的成長、既存及び新規事業における収益性管理、資本効率を意識した経営を行い、既存事業及び新規事業・投資に係る事業ポートフォリオ管理を行うとともに、持続的な企業価値の向上と株主還元を図ってまいります。 (3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題当連結会計年度における当社グループを取り巻く事業環境は、企業におけるOS更新を契機としたPC入替需要は一巡しつつあるものの、IT人材の不足や社内IT部門の業務負荷の増加を背景として、PCの導入から処分までワンストップで支援する当社LCMサービスのニーズは引き続き堅調に推移しております。 このような状況のもと、当社グループは、LCMサービスを中核事業として展開する上場企業としての独自のポジションを活かし、持続的な成長の実現に向け、ITサブスクリプション事業を中心としたストックの積み上げによる安定的な収益基盤の構築を進めるとともに、LCMサービス全体を強化しております。特に、使用済みIT機器のデータ消去、適正な処分、再利用・再資源化等を提供する当社ITADサービスは、企業における情報セキュリティ対策やITガバナンス強化、環境問題などへの取り組みに貢献しており、高い評価をいただいております。さらに、コミュニケーション・デバイス事業においても事業領域における需要を的確に捉え、営業・プロモーション活動の強化や業務効率化、生産性向上に取り組むことで収益確保に努めております。 この事業環境を踏まえ、以下を重点課題として取り組んでいく所存です。 ①ストック収益の拡大(サブスクリプション型サービスの拡大)②LCMサービスの推進(運用保守管理、ヘルプデスク、データ消去、排出管理BPOサービス、クラウドサービス等)③資産効率・収益性の向上④人的資本経営の推進(人材確保・リスキリング・賃上げ・エンゲージメント向上)⑤成長機会に備えたインフラの整備とDX推進(設備投資・AI活用)
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。 ① 財政状態及び経営成績の状況セグメント別では、ITサブスクリプション事業において、企業のPC調達・運用におけるサブスクリプション型サービスへのニーズが引き続き堅調に推移したことにより、OS更新需要のピーク後も安定的な成長を継続いたしました。ITAD事業においては、法人からの使用済みIT機器の入荷台数が大幅に増加、また中古機器の販売単価も上昇したことで収益性が向上、業績が大きく進展いたしました。コミュニケーション・デバイス事業においては、旅行・観光需要の回復を背景に、レンタル需要が堅調に推移したことで、業績が拡大しました。投資面では、中長期的な事業拡大と収益基盤の強化に向け、戦略投資を継続拡大しております。具体的には、(1)人的資本への投資(人材の採用、賃上げ、従業員のリスキリング)、(2)インフラ投資(システム、セキュリティ、設備、支店の改装、テクニカルセンターの移転)、(3)サブスクリプション資産への投資、(4)DX推進(AIの活用、業務の自動化、ノーコードツールの活用)、(5)マーケティング強化(展示会への出展、デジタルマーケティング、営業支援サービスの採用)などに取り組みました。これらの先行投資に伴う費用増加を吸収しながら、大幅な増収・増益を実現できたことは、当社グループのストック収益を中心とした事業モデルの安定性に加え、ITADサービス等のフロー収益の収益性向上、並びに事業全体の成長力が着実に高まっていることを示すものと考えております。 この結果、当連結会計年度の業績は、売上高10,457,406千円(前年同期比29.1%増)、営業利益1,391,643千円(前年同期比65.2%増)、経常利益1,292,568千円(前年同期比66.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益865,650千円(前年同期比63.4%増)となりました。 セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。 <ITサブスクリプション事業>当事業のサービスは、企業のIT部門における人手不足や運用負荷の増大を背景に、PCの調達・運用・管理等を包括的に支援するサービスとして、引き続き堅調な需要が続いております。特に、ストック売上である長期サブスクリプションは着実に積み上がっており、安定的かつ継続的な収益基盤の強化が進んでおります。 長期サブスクリプションの受注および稼働状況は引き続き堅調に推移しており、保有資産の稼働率についても高水準を維持しております。今後の需要拡大に対応するためのサブスクリプション資産の確保や人的資本への投資、インフラ整備等の先行投資は継続しながら、ストック収益のさらなる積み上げと収益基盤の強化に取り組んでおります。 この結果、売上高7,161,152千円(前年同期比22.4%増)、セグメント利益731,993千円(前年同期比6.4%増)となりました。 <ITAD事業>当連結会計年度におけるITAD事業は、第3四半期連結累計期間までは、企業のOS更新に伴うPC入替需要により、使用済みPCの入荷が好調に推移いたしました。第4四半期連結会計期間においては、これまで入荷を押し上げていたOS更新需要の影響は一巡し、入荷台数の増加ペースも緩やかになりました。このような環境の中、新品PC価格の上昇等を背景に中古PC市場の相場は堅調に推移しており、ITAD事業においては、再販価値の高い高単価機器の確保に注力いたしました。その結果、リユース販売における販売単価が上昇し、収益性の向上につながりました。 この結果、売上高3,297,078千円(前年同期比59.8%増)、セグメント利益1,362,018千円(前年同期比83.6%増)となりました。 <コミュニケーション・デバイス事業>当連結会計年度においては、旅行・観光需要の回復を背景に、訪日旅行者向け案件が堅調に推移したほか、工場見学や研修、イベント等での利用を目的とした一般事業法人からの受注も拡大いたしました。特に、収益性の高いレンタル案件の獲得が進んだことにより、事業全体の収益性は向上しております。第4四半期連結会計期間においては、前年同期に発生した大口販売案件の反動により売上高は前年同期を下回りました。一方で、同期間は旅行・観光需要が高まる繁忙期にあたり、収益性の高いレンタル需要を着実に取り込んだことから、セグメント利益は前年同期を上回りました。 この結果、売上高360,511千円(前年同期比12.2%増)、セグメント利益111,737千円(前年同期比70.5%増)となりました。 (資産)流動資産は前連結会計年度末に比べ31.5%増加の3,104,587千円となりました。これは主に現金及び預金が507,098千円、売掛金が18,924千円、商品が124,171千円、その他が101,605千円それぞれ増加したことによります。固定資産は前連結会計年度末に比べ25.6%増加の12,564,600千円となりました。これは主にレンタル資産(純額)が2,481,646千円増加したことによります。この結果、総資産は前連結会計年度末に比べ26.7%増加の15,669,188千円となりました。 (負債)流動負債は前連結会計年度末に比べ47.3%増加の6,083,192千円となりました。これは主に1年内返済予定の長期借入金が1,258,160千円、未払金289,258千円、未払費用124,403千円、未払法人税225,264千円がそれぞれ増加し、買掛金が62,334千円減少したことによります。固定負債は前連結会計年度末に比べ15.1%増加の5,590,629千円となりました。これは主に長期借入金が765,779千円増加したことによります。この結果、負債は前連結会計年度末に比べ29.9%増加の11,673,821千円となりました。 (純資産)純資産は前連結会計年度末に比べ18.3%増加の3,995,366千円となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益865,650千円の計上による増加と剰余金の配当252,248千円による減少であります。なお、当連結会計年度末における自己資本比率は25.5%、1株当たり純資産額は759円68銭となりました。 ② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ507,098千円増加し、1,722,368千円となりました。 また、当連結会計年度に係る区分ごとのキャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー) 当連結会計年度における営業活動の結果、得られた資金は4,800,225千円(前連結会計年度比34.5%増)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益1,291,367千円、減価償却費3,645,954千円であり、支出の主な内訳は、棚卸資産の増加額123,093千円、法人税等の支払額281,228千円であります。 (投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における投資活動の結果、使用した資金は6,045,569千円(前連結会計年度比27.9%増)となりました。支出の主な内訳は、レンタル資産を始めとする有形固定資産の取得による支出6,008,034千円であります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における財務活動の結果、得られた資金は1,752,373千円(前連結会計年度比76.7%増)となりました。収入の主な内訳は、長期借入れによる収入5,450,000千円であり、支出の主な内訳は、長期借入金の返済による支出3,426,061千円、配当金の支払額251,981千円であります。 ③ 生産、受注及び販売の実績a. 生産実績当社グループは、生産活動をしておりませんので記載しておりません。 b. 仕入実績当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称仕入高(千円)前年同期比(%)ITサブスクリプション事業19,234△86.1ITAD事業1,152,13165.5コミュニケーション・デバイス事業168,16423.3合計1,339,53038.0 (注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。 2 仕入高には他勘定受入高が含まれております。 3 ITサブスクリプション事業の仕入高の減少は、前連結会計年度において新品PCの大型商談があった反動によるものであります。 4 ITAD事業の仕入高の増加は、中古PC相場は堅調に推移し、再販価値の高い高単価機器の確保を進めるとともに、優良リユース品となる当社サブスクリプション終了品の販売が好調に推移したことによります。 5 コミュニケーション・デバイス事業の仕入実績は、生産委託品等の仕入実績を示しております。 c. 受注実績当社グループは、受注生産活動をしておりませんので記載しておりません。 d. 販売実績当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称販売高(千円)前年同期比(%)ITサブスクリプション事業6,800,12718.9ITAD事業3,297,07859.8コミュニケーション・デバイス事業360,19913.2合計10,457,40629.1 (注)セグメント間取引については、相殺消去しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において判断したものであります。 ① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。この連結財務諸表の作成にあたりましては、当社グループ経営陣による会計方針の選択・適用、決算日における財政状態や経営成績に影響を与える見積りを必要といたします。当社グループ経営陣は、これらの見積りについては過去の実績や現状等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なることがあります。 連結財務諸表を作成するにあたって、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a. 経営成績等「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。b. キャッシュ・フローの分析「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

事業リスク

  • 情報セキュリティに関するリスク
    顧客の機密情報や個人情報を取り扱うため、情報漏洩やサイバー攻撃のリスクがあります。万が一、情報漏洩が発生した場合は、企業の信用失墜、法的責任、多額の賠償費用が発生し、業績に深刻な影響を及ぼす可能性があります。厳重な対策を講じていますが、未知の攻撃手法には常に脆弱性が伴います。
  • IT技術革新と人材確保のリスク
    IT技術の進化は非常に速く、新製品やサービスがすぐに陳腐化し、価格が下落する可能性があります。また、この変化に対応できるIT技術者の確保と育成は、企業の持続的成長に不可欠です。人材確保が遅れた場合、競争力の低下や事業拡大の制約となり、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • サブスクリプション資産の保有リスク
    ITサブスクリプション事業では、レンタル資産としてIT機器を保有しており、半導体不足などによる調達の不確実性、技術革新による資産の陳腐化、稼働率の低下といったリスクがあります。これらの要因により、減損損失が発生して資産評価額が下落し、企業の業績や財務状況に影響を与える可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|3,625 文字
3 【事業等のリスク】当社グループの経営成績、財務状況、株価等に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。なお、文中の将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 情報セキュリティに関するリスク① 情報漏えいリスク当社グループは、多くのお客様情報を取り扱っており、特にITAD事業において、データ消去サービスの対象となる使用済みIT機器には、機密情報や個人情報が含まれております。これら情報の漏洩リスクに対し、以下のような総合的な対策を講じています。 ・情報セキュリティ管理体制の構築(ISMS(ISO27001)の認証取得、ISO対策室の設置)・テクニカルセンターの物理的セキュリティ対策(入退室管理、監視体制強化)・社内教育の徹底と厳重な内部監査の実施・外部からの不正アクセス防止及びデータ保護措置の徹底このように当社グループでは、お客様の機密情報や個人情報の保護・管理に徹底して取り組んでおりますが、万が一、情報漏えいが発生した場合には、信用失墜、法的責任、賠償費用の発生など、業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 ②サイバー攻撃等のリスク昨今、サイバー攻撃やマルウェア感染、ランサムウェアによるデータ暗号化、DDoS攻撃など、ネットワークを介した外部からの脅威に対するリスクが高まっています。これらの攻撃は、情報漏えいのみならず、システム停止やデータ改ざんといった重大な被害を引き起こす可能性があります。当社はこれらのリスクに対し、以下のような包括的な対策を講じています。・侵入検知・防御システム(IDS/IPS)によるネットワーク防御・WEBフィルタリングによる危険なサイトへのアクセス制限・エンドポイントセキュリティ対策によるリアルタイム保護・OSやアプリケーションの脆弱性対策・バックアップによるデータ保護・作業ログの取得と不正操作やセキュリティリスクの監視・セキュリティインシデントへの迅速な対応体制の構築・外部専門家によるセキュリティ評価と改善それでもなお、未知の攻撃手法やゼロデイ脆弱性を悪用した高度な攻撃により、システム障害や情報漏えいが発生した場合、当社グループの業績や信用に大きな影響を及ぼす可能性があります。 (2) IT技術の急速な革新と進化に関するリスクIT関連の技術革新のスピードは大変速く、一般的には、新製品・サービスの陳腐化、価格下落につながる可能性があります。これに対し、当社グループは、IT技術の急速な進化に対応するため、「ハードウェア」「IT技術」「物流・設備」から成る独自のサービスモデルを強みとしています。また、AI等の新技術については、積極的活用により各業務に取り込み、当社サービスの優位性の向上や業務効率の向上、加えて新サービスの創出を図っていく方針です。しかしながら、想定を超える急激な変化・技術革新が発生した場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 (3) IT技術人材の確保に関するリスクIT技術者の確保と育成は当社グループの持続的成長にとって極めて重要です。当社は、IT技術者の積極的採用や新卒社員のIT技術研修、資格取得奨励制度などを通じて、技術力の強化に努めています。しかしながら、今後、人材の育成や確保が進まなかった場合には、競争力の低下や事業拡大の制約となり、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 (4) サブスクリプション資産の保有リスクITサブスクリプション事業においては、メーカー・ディストリビューター各社からサブスクリプション資産(貸借対照表の勘定科目はレンタル資産)を調達し、顧客企業へ提供しております。調達は顧客企業からの受注に基づく発注・確保が大半となりますが、市場動向・受注予測・資産稼働状況に基づいた追加確保も一部行っております。その資産稼働率を重要指標として管理を強化するとともに業務のデジタル化・効率化を推進した結果、資産稼働率は向上し、高い水準を維持できる体制を整備いたしました。しかしながら、半導体需給等に起因する調達の不確実性、技術革新による保有資産の陳腐化、稼働率の低下等が生じた場合には減損損失が発生し資産評価額が下落するなど、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 (5) 金利変動リスク当社グループは、金融機関からの借入金により、ITサブスクリプション事業に必要な資金を調達しております。基本的に固定金利での資金調達を行っておりますが、今後の金融市場の不透明性やインフレリスク、金利政策の変更などにより、調達コストが増加し、財務負担が増大する可能性があります。また、急激な金利上昇や金融市場の混乱が発生した場合、利益率の低下や財政状況の悪化が懸念され、それらが当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (6) 貸倒発生リスクサブスクリプション取引では継続的に料金債権が発生するため、取引先の信用状況が悪化し、レンタル料を回収できない場合には、資金回収及び業績に影響を及ぼす可能性があります。当社のIT機器サブスクリプションは、中堅から大企業を中心とした信用力の高い法人を中心にサービスを提供しており、貸倒発生は実績・リスクともに極めて低い状況にあります。また、万一、サブスクリプション料の不払・倒産等が発生した場合、契約を解除しレンタル資産を速やかに回収することで貸倒を最小限化するとともに、他の顧客へ再提供を行うことにより、可能な限りレンタル資産の収益化を図ることとしております。加えて、新規取引先及び既存取引先に対する与信管理を徹底して行うことで貸倒リスクの極小化に努めております。しかしながら、顧客企業の業績の急激な悪化や倒産等による大規模な貸倒が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 中古品等の法律に関するリスク① 古物営業法当社グループは、古物営業法第3条に基づき、営業拠点ごとに許可を取得し、事業を展開しております。古物営業法は盗品の流通防止と迅速な発見を目的としており、当社グループは厳格な防止措置を講じています。しかしながら、将来、当社グループが何らかの理由により同法に違反し、許可の取り消し及び営業の停止、刑事罰等の処分を受けた場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ② 廃棄物の処理及び清掃に関する法律当社グループの事業活動に伴い発生する廃棄物には、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」に基づく産業廃棄物が含まれます。当社グループは、廃棄物の適切な処理、従業員教育の徹底、内部監査の実施などにより法令遵守に努めています。それでもなお、今後の法改正や規制強化に迅速に対応できなかった場合、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。 (8) IT機器の調達・市場価格及び入荷動向に関するリスク当社グループは、ITサブスクリプション事業においてPC等をメーカー・ディストリビューターから調達し、ITAD事業において法人等から使用済みIT機器を受け入れております。半導体需給、メーカーの供給方針、為替相場等の影響により、調達価格の上昇又は納期の長期化が生じた場合、顧客への提供時期の遅延、案件採算の悪化又は機会損失が発生する可能性があります。また、新品PC価格及び中古PC市場価格は、需給環境、製品性能、OS更新需要等により変動します。当社グループは、機種別の需要及び販売動向を把握し、保有資産及び商品在庫の適正化に努めておりますが、市場価格が想定を下回った場合には、リユース販売の収益性低下や保有資産の評価損等が発生する可能性があります。 (9) 自然災害、感染症等によるリスク当社グループでは、地震や大規模な水害、火災・爆発といった自然災害に対する備えとして、防災組織を編成し、定期的な訓練を実施することで、従業員と施設の安全を確保する取り組みを行っています。また、これらの自然災害や新型コロナウイルス等の感染症に対しても、事業継続計画(BCP)を策定し、重要業務のバックアップ体制の構築、リモートワークの導入、サプライチェーンの強化や在庫管理の最適化、迅速な情報共有と意思決定体制の強化などを通じて、事業の中断を防ぐための対応体制を整備しています。しかしながら、近年、自然災害の発生頻度や影響度は高まっており、巨大地震や感染症のパンデミック等の不測の事態は、被害想定を超えた規模で発生する可能性があります。当社グループは、防災対策や事業継続計画(BCP)を今後も継続して推進してまいりますが、このような事態が発生した場合、当社グループの事業活動や業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

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