3023

ラサ商事(3023)は何で稼いでいるか — 事業の柱と依存度

卸売業 商社・卸売

事業の概要

  • 多角的な事業展開
    ラサ商事グループは、資源・金属素材、産業機械・建設機械、環境設備、化成品、プラント・設備工事、不動産賃貸の6つの事業を柱に展開しています。これにより、特定の事業に依存せず、幅広い分野で収益を上げています。例えば、ジルコンサンドの輸入販売から、高圧ポンプの販売、製鉄所の水砕スラグ製造設備の提供、さらには不動産賃貸まで多岐にわたります。
  • 専門商社としての機能
    各事業において、国内外の多くのメーカーと総販売代理店契約を結び、顧客のニーズに合わせた製品の輸出入や販売、メンテナンスを行っています。特に、アイルカ社とのジルコンサンド総販売代理店契約や、大平洋機工とのワーマンポンプ総販売代理店契約は、安定した商品供給と販売を可能にしています。
  • 高付加価値ソリューション提供
    単に商品を販売するだけでなく、顧客の課題解決に貢献するソリューションを提供しています。例えば、環境設備関連では、高性能高圧ポンプを利用した新技術の提案や、独自技術である水砕スラグ製造設備「ラサ・システム」の販売・改修を通じて、環境負荷低減と資源再利用に貢献しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
  • 産業機械・建設機械関連
    この事業は、売上高104.2億円、営業利益15.26億円と、グループ内で最も大きな収益を上げています。水からスラリー液、腐食性液まで対応する流送機器の販売・メンテナンスが中心で、特にワーマンポンプは60年以上の実績を持つ主力製品です。建設機械の販売・レンタルも手掛けています。
  • 資源・金属素材関連
    売上高54.78億円、営業利益1.77億円の事業で、ジルコンサンドを中心とした鉱産物やチタン関連素材、アルミナ等の輸出入・販売を行っています。ジルコンサンドは耐火材やセラミックス原料など幅広い用途に供給され、アイルカ社との総販売代理店契約により安定供給を確保しています。
  • 化成品関連
    売上高61.66億円、営業利益1.27億円の事業で、合成樹脂や化学製品を自動車、建材、電気、電子分野など多様な業界に販売しています。幅広い顧客基盤を持つことで、特定の産業に偏らず安定した収益を目指しています。
2025-03 セグメント別業績
セグメント区分売上(億)営業利益(億)営業利益率
ResourceAndMetalMaterialsRelated 事業 55 2 3.2%
IndustrialMachineryAndConstructionMachineryRelated 地域 104 15 14.6%
EnvironmentAndFacilityRelated 事業 19 4 19.9%
ChemicalsRelated 事業 62 1 2.1%
PlantEngineeringAndConstructionRelated 事業 24 1 6.0%
LeasingRelated 事業 3 2 80.0%
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
FY2026|2,172 文字
3 【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、連結子会社(旭テック㈱、ラサ・リアルエステート㈱)、関連会社(大平洋機工㈱)の計4社で構成されており、資源・金属素材関連事業、産機・建機関連事業、環境設備関連事業、化成品関連事業、プラント・設備工事関連事業及び不動産賃貸関連事業の6事業を柱に事業を展開しております。当社グループの事業における当社及び当社の関係会社の位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。なお、以下に示す区分は、セグメントと同一の区分であります。 〔資源・金属素材関連〕ジルコンサンドを中心とする鉱産物、その他物資等の輸出入及び販売を行っております。ジルコンサンドは世界有数のミネラルサンド(注)の生産会社であるアイルカ社(オーストラリア)と日本における総販売代理店契約を締結しており、商品を安定的に確保し販売しております。ジルコンサンドの用途は耐火材、鋳造用部材、セラミックス製品原料、研磨材原料、電子材料等広い用途に供給されているほか、ジルコニウム化合物として自動車用部材やファインセラミックス等にも用途が広がっております。近年は、チタン関連素材、アルミナ等の輸入拡大を図っており、主に溶接材料、耐火物原料、セラミックス向け原料として、国内各社へ販売しております。(注) ミネラルサンドとは砂状の鉱産物のことです。 〔産機・建機関連〕産機関連では、顧客のニーズに合わせて、水からスラリー液(注)、腐食性液、高濃度・高粘性液まで広範囲の流体に対応できる流送機器等の販売・メンテナンス等を行っております。国内外の多くの機械メーカーと総販売代理店契約を締結しており、顧客のニーズを踏まえてメーカーと連携し新商品の開発や製品の改善等に取り組んでおります。なお、大平洋金属株式会社の旧習志野機械工場である大平洋機工株式会社には当社も出資しており、同社と総販売代理店契約を締結し同社製品の販売等を行っております。当社グループは顧客の立場に立ち、メンテナンスが容易で長期間の使用が可能なものを取扱い商品の中心としております。特に、主力のワーマンポンプ(大平洋機工株式会社製)は必要部品の交換により長期に使用できるだけでなく、ポンプの分解・組立が容易で、工場に持ち込まずにその場で簡単にメンテナンスを行うことができる点に加え、取扱溶液の性状に適応した様々な材質を選定して組立てられる特長を有しております。1959年オーストラリア・ワーマン社(現ウィアーミネラルズオーストラリア社)より日本導入以来60年以上にわたり、耐食・耐磨耗ポンプのトップクラスのシェアを維持し、時代の変遷はあっても製鉄、精錬、電力、化学関連、半導体等まで幅広く使用されております。建機関連では各種小型建設機械、耐震管敷設用機器の販売、シールド掘進機及び関連機器等の販売・レンタル・メンテナンス等を行っております。(注) スラリー液とは固形物を含む液体のことです。 〔環境設備関連〕ドイツより優れた性能を持つ高圧ポンプ群(プツマイスター社製ピストンポンプ、フェルバ社製ダイアフラムポンプ、ウラカ社製プランジャーポンプ)を輸入し、バイオガス発電・下水汚泥・産業廃棄物処理・高濃度スラリー送りの用途に国内で販売を行っておりますが、これらの高性能高圧ポンプを利用した新技術を提案し、環境分野での新しい販路拡大を図っております。また、当社が独自技術を保有する水砕スラグ製造設備「ラサ・システム」の販売及び既存システムの改修・改造にも積極的に取組んでおります。同システムは製鉄所の高炉(溶鉱炉)から銑鉄生産時に副産物として発生する溶融スラグを高圧水で粒状化(水砕化)する設備で、スラグ中に含まれる硫化水素の大気中への飛散を減少させるとともに、セメント原料として資源の再利用に貢献しております。国内の製鉄所のみならず海外にもプラントを多数納入している実績があります。 〔化成品関連〕合成樹脂・化成品関連の事業であり、自動車関連をはじめ、建材、電気、電子分野などの幅広い業界に多種多様な合成樹脂・化学製品を販売しております。 〔プラント・設備工事関連〕石油精製、石油化学、ガス関連、各種工場メンテナンス関連、熱供給設備(地域冷暖房)関連等の多種多様な分野のプラント及び関連工事に係る設計、施工及びメンテナンス工事を主たる事業としております。また、プラント及び関連工事の中でも配管工事及び動機械仕上工事(注)を得意としており、自社工場での加工率を高め、現場作業を削減し、高品質で低コストの工事を提供しております。また、合計40,000㎡の広さを持つ袖ケ浦Ⅰ及びⅡ工場は、屋内では水分を嫌う配管工事や特殊材質の配管工事、屋外では大径管のプレファブなど工事規模を最大限に活かした受注をしており、同業他社との差別化を図ってります。(注) 動機械仕上工事とは、ポンプやコンプレッサー等の組立やメンテナンスのことです。 〔不動産賃貸関連〕当社グループで保有する不動産を有効活用し、賃貸収益を確保しております。保有している物件は、付加価値の高い都市部で好条件のものが中心であり、堅実かつ優良なテナントへ賃貸しております。 事業系統図は次のとおりです。(事業系統図)

事業の優位性(モート)

事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い 中程度
ジルコンサンドはアイルカ社と総販売代理店契約、ワーマンポンプは大平洋機工と総販売代理店契約を締結。
参入障壁新規参入を阻む要因の種類 技術
ジルコンサンドはアイルカ社との総販売代理店契約、ワーマンポンプは60年以上のトップクラスのシェア。
顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい 中程度
景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか シクリカル
規制依存規制は障壁にも足枷にもなる 高い
会社が挙げる主要リスク:商品市況の変動 / 為替相場の変動 / 経済・設備投資動向
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 6 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
根拠:弱いブランド・特許・許認可

ラサ商事は特定の強力なブランド、特許、規制ライセンス、または独占的IPを保有しているという公開情報は見当たらない。事業内容は多岐にわたるが、個別の無形資産による競争優位性は確認できない。

スイッチングコスト★★☆☆☆
根拠:中程度乗り換えの手間・コスト

特定の専門分野(例:半導体製造装置部品、特殊化学品)において、長年の取引実績や顧客の仕様に合わせたカスタマイズにより、一定のスイッチング・コストが発生する可能性がある。しかし、汎用品の取り扱いも多く、顧客の乗り換え障壁は限定的と考えられる。

ネットワーク効果☆☆☆☆☆
根拠:弱い利用者増が価値を生む

ラサ商事の事業モデルは、特定のプラットフォームやサービス上でユーザーが増えることで価値が増大するネットワーク効果を生み出すものではない。サプライヤーと顧客を繋ぐ商社としての機能が中心である。

コスト優位★☆☆☆☆
根拠:弱い同じ物を安く作れる

卸売業として、長年の取引による仕入れ価格交渉力や、効率的な物流網の構築により、一定のコスト優位性を有する可能性がある。しかし、構造的な圧倒的コスト優位性を示す証拠は乏しい。

規模の経済★★★☆☆
根拠:中程度規模が参入障壁になる

ラサ商事は、特定のニッチ市場(例:半導体製造装置部品、特殊化学品)において、長年の事業展開により一定の市場シェアとサプライヤー・顧客基盤を築いている。業界全体で見ると規模は大きくないが、専門分野においては効率的な規模を活かした事業運営が可能と考えられる。

  • 安定した仕入・販売網
    ジルコンサンドでは世界有数の生産会社アイルカ社と日本総販売代理店契約を結び、安定的な商品確保と販売を実現しています。また、産機関連では国内外の多くの機械メーカーと総販売代理店契約を締結し、顧客ニーズに合わせた製品供給と新商品開発に取り組んでいます。
  • 長年の実績と高いシェア
    主力製品の一つであるワーマンポンプは、1959年の日本導入以来60年以上にわたり、耐食・耐磨耗ポンプの分野でトップクラスのシェアを維持しています。製鉄や精錬などの素材産業から半導体、パネルなどのIT関連企業まで幅広い顧客に利用されており、その信頼性と実績が強みです。
  • 独自技術と環境貢献
    水砕スラグ製造設備「ラサ・システム」は、製鉄所の溶融スラグを高圧水で粒状化し、硫化水素の飛散を減少させるとともにセメント原料として資源の再利用に貢献する独自技術です。国内だけでなく海外の製鉄所にも多数の納入実績があり、環境分野での貢献と競争優位性を確立しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)

経営戦略

有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、その実現を保証するものではありません。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループの企業理念は「世界に通用する一流技術商品と有用な価値ある資源を国内外に販売し、豊かな社会に貢献すること」です。これからも当社グループのような伝統型企業が更なる発展を遂げるために、新たなコア・コンピタンスを創造・育成することにより、会社の永続的な発展と更なる飛躍を目指してまいります。このために、下記の経営基本方針をもって今後の事業を展開してまいります。① コーポレート・ガバナンスを機能させるために、リスクマネジメントの徹底とコンプライアンスの強化を図ります。② 経営資源の選択と集中により経営効率を高め収益の一層の拡大を図ります。③ 高度の商品知識や技術力を持つ人材の育成に注力し、人的基盤の充実を図ります。④ 自己資本の一層の充実を図り、財務基盤を強化し、新たな投資・事業拡大への即対応体制を強化します。 (2) 中長期的な会社の経営戦略2025年5月、当社は2028年3月期を最終年度とする3か年の中期経営計画「“Step Forward”Rasa 2027~成長のステージへ~」を発表いたしました。当中期経営計画においては、最終年度(2028年3月期)売上高315億円、営業利益29億円、経常利益31.5億円、親会社株主に帰属する当期純利益23億円を連結経営目標に掲げ、3つの重点施策を推し進めることにより、社会インフラを支える付加価値創出企業として、既存事業の安定的成長にとどまらず、新たなステージへの一歩を踏み出し、更なる企業価値の向上に努めてまいります。 重点施策① 新規・成長分野への取り組み② 既存領域の深耕③ 事業活動を通じたサステナビリティ経営の推進 (3) 目標とする経営指標当社グループは、財務の健全性を念頭におきながら、自己資本を効率的に活用しつつ、株主価値の拡大を図ることを主眼に、目標とする経営指標を下記の通り掲げております。① ROE(自己資本当期純利益率)は10%以上② 売上高営業利益率は9%以上 (4) 経営環境及び優先的に対処すべき事業上の課題当社グループは、資源・金属素材関連、産機・建機関連、環境設備関連、化成品関連、プラント・設備工事関連、不動産賃貸関連の6事業体制で、収益の更なる拡大を図るとともに、新商品の開発、開拓、グローバル化を積極的に推進し、新たな収益基盤の確立を目指してまいります。① 資源・金属素材関連ジルコンサンドを中心とした鉱産物を主に国内に安定的に供給してきましたが、これらの原料の用途が限定的であること、供給元の状況に左右されやすいこと、国内外の景気の影響を大きく受けること、価格変動リスク及び為替リスクがあることなどから、下記事項に中長期的課題として取り組んでまいります。・ジルコンサンドの安定的な供給体制の確立と適正な在庫管理国内外の景気動向、供給各国の治安や政情、国際紛争の影響などにより、ジルコンサンドの世界的な需給は大きく変動する傾向があり、供給元や取引先各社と緊密な連携を取り、安定的な供給体制の強化と適正な在庫管理に注力してまいります。・新たな資源関連素材の開拓取扱商品の拡大を目指し、レアアースや電子部品関連の各種原材料など、新たな資源関連素材の開拓に取り組んでまいります。 ② 産機・建機関連産機・建機ともに民需・官需市場における環境保全・負荷軽減というテーマに向き合い、設備の整備・長寿命化及び防災・減災、国土強靭化へ貢献すべく、その需要に対応してまいります。・産機商品の市場展開主力のポンプについては、環境へのやさしさ・ランニングコストの削減というテーマに向き合い、ポンプ効率の改善及び新規市場の開拓を優先課題として取り組んでおります。下水道分野では、官民連携事業の潮流から長期的に安定したポンプの稼働に対するストックマネジメント※1やウォーターPPP※2への対応が求められるため、ポンプ診断や点検などを介して現場に寄り添った提案営業を行い、メンテナンスの最適化や効率化に取り組んでまいります。 ※1 ストックマネジメントは、下水道施設の老朽化を予測し、点検・調査、修繕・改築を効率的に実施すること※2 ウォーターPPPは、行政と民間企業が協力して上下水道や工業用水道の運営・管理を行う官民連携方式のこと 開拓市場に掲げている食品業界については、食品廃棄物リサイクル方法の一つとして、湿式メタン発酵バイオガス発電プラントへの当社ポンプの導入が増加傾向にあるため、更なる需要の創出に取り組んでまいります。下水道BCPについては、当社の主力商品を応用し、津波、高潮、豪雨等の自然災害から下水道施設等を保護する目的で、多目的モバイルポンプユニット「SUPER BETSY」を供給しております。インフラ用途にとどまらずその適用範囲は極めて広く、官庁・民間企業ともに需要が増加してきております。そして、数年前より取り組んでおります下水汚泥ポンプ耐水化計画への歩みも着実に進めており、災害時にも強い下水道施設の安定化に貢献してまいります。また、販売提携先の商品についても、活発な営業活動を行っており取引先拡大にも有効な商材として引き続き推進してまいります。・建機商品の新市場展開脱炭素社会に向けた、自然エネルギー比率の高まりは、併せて送電網の普及・整備を必要とします。間接的な貢献となりますが、そうした環境・社会の持続的発展に欠かせない新たなインフラ整備に対し製品の供給を行ってまいります。海外市場における掘進機については、海外製品との競合を見据え国内とは異なった需要への対応力を発揮し、レンタル市場の開拓にも取り組んでまいります。・グループ各社との連携旭テック株式会社との連携は双方にメリットを生む重要なテーマです。ポンプメンテナンス、設備工事での協力に留まらず、広く情報を共有し営業展開にも活かしてまいります。また、当社の主力ポンプメーカーであり関連会社でもある大平洋機工株式会社との協業体制は特に重要であり、グループ及びメンテナンス協力会社とともに業容拡大を目指してまいります。 ③ 環境設備関連水砕スラグ製造設備に関して、市場の不透明感から当面は各製鉄所の動向を注視していくと同時に、非鉄金属業界への市場の拡大にも取り組んでまいります。一方、海外機械製品については、長期間稼働している老朽化ポンプの部品・整備や既設更新需要の拡大、また、新規ポンプには環境問題に対する取り組みから、低含水率汚泥に対応する技術力が求められているため、既存商品に付加価値を与え競争力を高める新技術の開発に取り組んでまいります。さらに、製鉄所向け水砕設備に対する新規商品の導入実績から、他製鉄所への横展開及び他業種への提案に取り組んでまいります。・当社独自の水砕スラグ製造設備「ラサ・システム」の新規市場の開拓既存の技術を応用しながら設備のコンパクト化及び高機能薬品との組み合わせによるシステム負荷の低減及び非鉄金属業界への市場拡大に取り組んでまいります。 ・環境問題に取り組む海外主要機械メーカーとの提携再生可能エネルギー分野で乾式メタン発酵バイオガス発電プラントにピストンポンプが導入され安定した稼働実績が評価されています。下水分野でもCO2の削減に向け下水汚泥の低含水率化が進んでいるため、既存商品の改良を行うとともに、ドイツの高圧ポンプメーカーとの連携を強化してまいります。さらにボイラー制御に不可欠な高い制御性に加え、シンプルで信頼性の高い自動バイパス弁メーカーとの連携により、新たな市場の創出と拡大を目指してまいります。・新規商品の開拓製鉄所向け水砕設備で水砕スラグ搬送用ベルトコンベアに海外製ベルトクリーナ用のスクレーパを納入し、稼働実績から原料の回収効率や耐摩耗性が改善され現場から高く評価されております。今後、他製鉄所への新規導入に加え、セメント、電力、非鉄金属などの業種に対しても提案を進めることで、需要の拡大に向けた取り組みを行ってまいります。 ④ 化成品関連生産拠点の海外移転などから、国内における生産量、消費量とも減少傾向にあるため、国内企業とその海外現地法人への関係強化が必要なことなどから、下記事項を中長期的課題として取り組んでまいります。・国内取引の拡大マーケティングに基づく試作品の提案により、新たな需要を創出してまいります。・海外取引の拡大主要取引先の海外展開に伴い、海外駐在員事務所を情報拠点として、東南アジアへの販売強化を推進してまいります。・グループ運営強化及び効率化事業力強化のため、グループ内での連携促進と販売コストなどの効率化に努めてまいります。 ⑤ プラント・設備工事関連近隣事業所における定期修繕工事の確実な受注を図るとともに、大型工場を保有する強みを最大限に活かし、今後も取引先各社との信頼関係の一層の強化に努めてまいります。また、大型案件に関しては、受注前における精査並びに工事完了後の検証・分析を徹底して行うことで、収益力の向上及び技術・知識の継承を推進してまいります。・近隣製造設備の増改修・補修及び新設への対応主要顧客である京葉臨海コンビナートにおける新設工事、増改修工事及び定期修繕工事の受注拡大を図るとともに、エネルギー関連事業、地域冷暖房関連事業への取り組みを継続してまいります。また、各種プラントにおける脱炭素及び新エネルギー関連分野への対応を強化し、設備の新設及び改修工事の受注拡大に努めてまいります。・協力会社との連携強化「安全」「品質」「コミュニケーション」の更なる向上を図り、協力会社とのチーム力を強化することで、信頼される工事現場の構築を推進してまいります。具体的には安全講習やフランジ締結講習等を自社工場で実施し、協力会社の技術力及び安全意識の向上に取り組んでまいります。・収益力及びマネジメント力の向上と継承大型工事においては、見積検討会を実施し、受注に向けた意見交換を行うとともに、提案内容及び改善策を反映させた上で、適正かつ収益性の高い受注を目指してまいります。また、工事完了後には工事分析会を実施し、工事内容の振り返りを通じて、社内における情報共有及び技術・知識の継承を図ってまいります。・若手社員の育成専任講師を配置し、若手社員を対象に工事に関わる「安全」及び「品質」に関する教育を体系的に実施してまいります。また、コンプライアンスに関する教育にも注力し、次世代を担う人材の育成を進めてまいります。 ⑥ 不動産賃貸関連保有不動産の有効活用により安定的な収入を得られておりますが、残された課題として、上尾市の土地有効活用及び保有不動産の資産価値を維持するための修繕等を検討してまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、その実現を保証するものではありません。 (1) 会社の経営の基本方針当社グループの企業理念は「世界に通用する一流技術商品と有用な価値ある資源を国内外に販売し、豊かな社会に貢献すること」です。これからも当社グループのような伝統型企業が更なる発展を遂げるために、新たなコア・コンピタンスを創造・育成することにより、会社の永続的な発展と更なる飛躍を目指してまいります。このために、下記の経営基本方針をもって今後の事業を展開してまいります。① コーポレート・ガバナンスを機能させるために、リスクマネジメントの徹底とコンプライアンスの強化を図ります。② 経営資源の選択と集中により経営効率を高め収益の一層の拡大を図ります。③ 高度の商品知識や技術力を持つ人材の育成に注力し、人的基盤の充実を図ります。④ 自己資本の一層の充実を図り、財務基盤を強化し、新たな投資・事業拡大への即対応体制を強化します。 (2) 中長期的な会社の経営戦略2025年5月、当社は2028年3月期を最終年度とする3か年の中期経営計画「“Step Forward”Rasa 2027~成長のステージへ~」を発表いたしました。当中期経営計画においては、最終年度(2028年3月期)売上高315億円、営業利益29億円、経常利益31.5億円、親会社株主に帰属する当期純利益23億円を連結経営目標に掲げ、3つの重点施策を推し進めることにより、社会インフラを支える付加価値創出企業として、既存事業の安定的成長にとどまらず、新たなステージへの一歩を踏み出し、更なる企業価値の向上に努めてまいります。 重点施策① 新規・成長分野への取り組み② 既存領域の深耕③ 事業活動を通じたサステナビリティ経営の推進 (3) 目標とする経営指標当社グループは、財務の健全性を念頭におきながら、自己資本を効率的に活用しつつ、株主価値の拡大を図ることを主眼に、目標とする経営指標を下記の通り掲げております。① ROE(自己資本当期純利益率)は10%以上② 売上高営業利益率は9%以上 (4) 経営環境及び優先的に対処すべき事業上の課題当社グループは、資源・金属素材関連、産機・建機関連、環境設備関連、化成品関連、プラント・設備工事関連、不動産賃貸関連の6事業体制で、収益の更なる拡大を図るとともに、新商品の開発、開拓、グローバル化を積極的に推進し、新たな収益基盤の確立を目指してまいります。① 資源・金属素材関連ジルコンサンドを中心とした鉱産物を主に国内に安定的に供給してきましたが、これらの原料の用途が限定的であること、供給元の状況に左右されやすいこと、国内外の景気の影響を大きく受けること、価格変動リスク及び為替リスクがあることなどから、下記事項に中長期的課題として取り組んでまいります。・ジルコンサンドの安定的な供給体制の確立と適正な在庫管理国内外の景気動向、供給各国の治安や政情、国際紛争の影響などにより、ジルコンサンドの世界的な需給は大きく変動する傾向があり、供給元や取引先各社と緊密な連携を取り、安定的な供給体制の強化と適正な在庫管理に注力してまいります。・新たな資源関連素材の開拓取扱商品の拡大を目指し、レアアースや電子部品関連の各種原材料など、新たな資源関連素材の開拓に取り組んでまいります。 ② 産機・建機関連産機・建機ともに民需・官需市場における環境保全・負荷軽減というテーマに向き合い、設備の整備・長寿命化及び防災・減災、国土強靭化へ貢献すべく、その需要に対応してまいります。・産機商品の市場展開主力のポンプについては、環境へのやさしさ・ランニングコストの削減というテーマに向き合い、ポンプ効率の改善及び新規市場の開拓を優先課題として取り組んでおります。下水道分野では、官民連携事業の潮流から長期的に安定したポンプの稼働に対するストックマネジメント※1やウォーターPPP※2への対応が求められるため、ポンプ診断や点検などを介して現場に寄り添った提案営業を行い、メンテナンスの最適化や効率化に取り組んでまいります。 ※1 ストックマネジメントは、下水道施設の老朽化を予測し、点検・調査、修繕・改築を効率的に実施すること※2 ウォーターPPPは、行政と民間企業が協力して上下水道や工業用水道の運営・管理を行う官民連携方式のこと 開拓市場に掲げている食品業界については、食品廃棄物リサイクル方法の一つとして、湿式メタン発酵バイオガス発電プラントへの当社ポンプの導入が増加傾向にあるため、更なる需要の創出に取り組んでまいります。下水道BCPについては、当社の主力商品を応用し、津波、高潮、豪雨等の自然災害から下水道施設等を保護する目的で、多目的モバイルポンプユニット「SUPER BETSY」を供給しております。インフラ用途にとどまらずその適用範囲は極めて広く、官庁・民間企業ともに需要が増加してきております。そして、数年前より取り組んでおります下水汚泥ポンプ耐水化計画への歩みも着実に進めており、災害時にも強い下水道施設の安定化に貢献してまいります。また、販売提携先の商品についても、活発な営業活動を行っており取引先拡大にも有効な商材として引き続き推進してまいります。・建機商品の新市場展開脱炭素社会に向けた、自然エネルギー比率の高まりは、併せて送電網の普及・整備を必要とします。間接的な貢献となりますが、そうした環境・社会の持続的発展に欠かせない新たなインフラ整備に対し製品の供給を行ってまいります。海外市場における掘進機については、海外製品との競合を見据え国内とは異なった需要への対応力を発揮し、レンタル市場の開拓にも取り組んでまいります。・グループ各社との連携旭テック株式会社との連携は双方にメリットを生む重要なテーマです。ポンプメンテナンス、設備工事での協力に留まらず、広く情報を共有し営業展開にも活かしてまいります。また、当社の主力ポンプメーカーであり関連会社でもある大平洋機工株式会社との協業体制は特に重要であり、グループ及びメンテナンス協力会社とともに業容拡大を目指してまいります。 ③ 環境設備関連水砕スラグ製造設備に関して、市場の不透明感から当面は各製鉄所の動向を注視していくと同時に、非鉄金属業界への市場の拡大にも取り組んでまいります。一方、海外機械製品については、長期間稼働している老朽化ポンプの部品・整備や既設更新需要の拡大、また、新規ポンプには環境問題に対する取り組みから、低含水率汚泥に対応する技術力が求められているため、既存商品に付加価値を与え競争力を高める新技術の開発に取り組んでまいります。さらに、製鉄所向け水砕設備に対する新規商品の導入実績から、他製鉄所への横展開及び他業種への提案に取り組んでまいります。・当社独自の水砕スラグ製造設備「ラサ・システム」の新規市場の開拓既存の技術を応用しながら設備のコンパクト化及び高機能薬品との組み合わせによるシステム負荷の低減及び非鉄金属業界への市場拡大に取り組んでまいります。 ・環境問題に取り組む海外主要機械メーカーとの提携再生可能エネルギー分野で乾式メタン発酵バイオガス発電プラントにピストンポンプが導入され安定した稼働実績が評価されています。下水分野でもCO2の削減に向け下水汚泥の低含水率化が進んでいるため、既存商品の改良を行うとともに、ドイツの高圧ポンプメーカーとの連携を強化してまいります。さらにボイラー制御に不可欠な高い制御性に加え、シンプルで信頼性の高い自動バイパス弁メーカーとの連携により、新たな市場の創出と拡大を目指してまいります。・新規商品の開拓製鉄所向け水砕設備で水砕スラグ搬送用ベルトコンベアに海外製ベルトクリーナ用のスクレーパを納入し、稼働実績から原料の回収効率や耐摩耗性が改善され現場から高く評価されております。今後、他製鉄所への新規導入に加え、セメント、電力、非鉄金属などの業種に対しても提案を進めることで、需要の拡大に向けた取り組みを行ってまいります。 ④ 化成品関連生産拠点の海外移転などから、国内における生産量、消費量とも減少傾向にあるため、国内企業とその海外現地法人への関係強化が必要なことなどから、下記事項を中長期的課題として取り組んでまいります。・国内取引の拡大マーケティングに基づく試作品の提案により、新たな需要を創出してまいります。・海外取引の拡大主要取引先の海外展開に伴い、海外駐在員事務所を情報拠点として、東南アジアへの販売強化を推進してまいります。・グループ運営強化及び効率化事業力強化のため、グループ内での連携促進と販売コストなどの効率化に努めてまいります。 ⑤ プラント・設備工事関連近隣事業所における定期修繕工事の確実な受注を図るとともに、大型工場を保有する強みを最大限に活かし、今後も取引先各社との信頼関係の一層の強化に努めてまいります。また、大型案件に関しては、受注前における精査並びに工事完了後の検証・分析を徹底して行うことで、収益力の向上及び技術・知識の継承を推進してまいります。・近隣製造設備の増改修・補修及び新設への対応主要顧客である京葉臨海コンビナートにおける新設工事、増改修工事及び定期修繕工事の受注拡大を図るとともに、エネルギー関連事業、地域冷暖房関連事業への取り組みを継続してまいります。また、各種プラントにおける脱炭素及び新エネルギー関連分野への対応を強化し、設備の新設及び改修工事の受注拡大に努めてまいります。・協力会社との連携強化「安全」「品質」「コミュニケーション」の更なる向上を図り、協力会社とのチーム力を強化することで、信頼される工事現場の構築を推進してまいります。具体的には安全講習やフランジ締結講習等を自社工場で実施し、協力会社の技術力及び安全意識の向上に取り組んでまいります。・収益力及びマネジメント力の向上と継承大型工事においては、見積検討会を実施し、受注に向けた意見交換を行うとともに、提案内容及び改善策を反映させた上で、適正かつ収益性の高い受注を目指してまいります。また、工事完了後には工事分析会を実施し、工事内容の振り返りを通じて、社内における情報共有及び技術・知識の継承を図ってまいります。・若手社員の育成専任講師を配置し、若手社員を対象に工事に関わる「安全」及び「品質」に関する教育を体系的に実施してまいります。また、コンプライアンスに関する教育にも注力し、次世代を担う人材の育成を進めてまいります。 ⑥ 不動産賃貸関連保有不動産の有効活用により安定的な収入を得られておりますが、残された課題として、上尾市の土地有効活用及び保有不動産の資産価値を維持するための修繕等を検討してまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営成績当連結会計年度におけるわが国経済は、高い賃上げ率による雇用・所得環境の改善や、人手不足・半導体需要などを背景とする企業の堅調な設備投資等により、景気は緩やかな回復基調で推移しました。一方で、中東情勢の影響を受けた原油価格の上昇など地政学リスクの高まりから、エネルギー・原材料価格の高騰や物価上昇、為替相場の変動など依然として先行きは不透明な状況が続いております。このような経済環境のもとで当社グループは、2026年3月期から2028年3月期までの3か年を計画期間とする新中期経営計画「“Step Forward”Rasa 2027~成長のステージへ~」を策定し、前中期経営計画で強化を図ってきた経営基盤のもと、社会インフラを支える付加価値創出企業として、既存事業の安定的成長にとどまらず、新たなステージへの一歩を踏み出し、更なる企業価値の向上に取り組んでまいりました。当連結会計年度の売上高は、主に環境設備関連が増収となったことを受けて282億1百万円となり、前連結会計年度と比べ16億32百万円(6.1%)の増収となりました。利益につきましては、営業利益は29億58百万円となり、前連結会計年度と比べ4億26百万円(16.8%)の増益となりました。また、経常利益は32億26百万円となり、前連結会計年度と比べ3億84百万円(13.5%)の増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は23億78百万円となり、前連結会計年度と比べ2億99百万円(14.4%)の増益となりました。中期経営計画の初年度(2026年3月期)の経営目標対比では、売上高は計画280億円を2億1百万円上回る282億1百万円となりました。利益につきましては、営業利益が計画25億円を4億58百万円上回る29億58百万円、経常利益が計画27億円を5億26百万円上回る32億26百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が計画20億円を3億78百万円上回る23億78百万円となりました。初年度の売上高目標は、環境設備関連の大幅な増収もあり達成となりました。また、利益目標においても、産機・建機関連の貢献が大きく、目標を達成することができました。なお、目標とする経営指標は、ROE(自己資本当期純利益率)10%以上、売上高営業利益率9%以上であり、当連結会計年度におけるROE(自己資本当期純利益率)は10.5%、売上高営業利益率は10.5%となりました。 セグメント別の状況は、次のとおりです。資源・金属素材関連では、当社取り扱い原料の市場価格下落の影響が続いたものの、取り扱い原料の一部の需要が回復したことから、関連部門の売上高は55億49百万円となり、前連結会計年度と比べ71百万円(1.3%)の増収となりました。また、販売費及び一般管理費が増加したことによりセグメント利益は1億8百万円となり、前連結会計年度と比べ69百万円(△39.2%)の減益となりました。産機関連では民間向け各種ポンプの販売及び部品・整備需要が好調に推移し、建機関連でも大口案件で海外向けシールド掘進機を販売したものの、全体的には官庁向けで汚泥ポンプの販売が低調に推移し、また、前期に計上した大型案件の反動減により、関連部門の売上高は99億91百万円となり、前連結会計年度と比べ4億29百万円(△4.1%)の減収となりました。一方、セグメント利益については、部品・整備関連が好調に推移したため15億81百万円となり、前連結会計年度と比べ55百万円(3.6%)の増益となりました。環境設備関連では、官庁向けピストンポンプ本体の販売及び大型整備案件が重なったことに加え、水砕設備の既存能力向上に向けた改良工事が完工したことなどにより、関連部門の売上高は30億87百万円となり、前連結会計年度と比べ12億28百万円(66.1%)の増収となりました。また、部品・整備案件の増加が粗利益の増加に寄与したことから、セグメント利益は7億53百万円となり、前連結会計年度と比べ3億82百万円(103.4%)の増益となりました。化成品関連では、当社取り扱い原料の一部の添加剤において市況上昇が続き売上増収がみられたほか、自動車関連での需要が回復したため、関連部門の売上高は67億18百万円となり、前連結会計年度と比べ5億52百万円(9.0%)の増収となりました。また、売上増収からセグメント利益は1億27百万円となり、前連結会計年度と比べ0百万円(0.0%)の増益となりました。 プラント・設備工事関連では、前期と比べて大型工事及び定期修繕工事が堅調に推移したことにより、関連部門の売上高は25億98百万円となり、前連結会計年度と比べ1億20百万円(4.9%)の増収となりました。利益面につきましては、受注段階での採算性の検討を徹底するとともに、原価管理が適切に行われた結果、セグメント利益は1億63百万円となり、前連結会計年度と比べ19百万円(13.4%)の増益となりました。不動産賃貸関連では、賃貸ビルの満室維持とテナント賃料の見直しがあったため、関連部門の売上高は3億82百万円となり、前連結会計年度と比べ4百万円(1.1%)の増収となりました。また、租税公課、設備管理費等が増加したものの、支払手数料、修繕費等が減少したことから、セグメント利益は2億5百万円となり、前連結会計年度と比べ1百万円(0.7%)の増益となりました。 当連結会計年度の受注及び販売の実績は、次のとおりであります。① 受注実績当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)資源・金属素材関連5,6574.785514.3産機・建機関連10,5551.94,28015.2環境設備関連2,4552.4953△39.9化成品関連7,24413.9824176.1プラント・設備工事関連2,5542.9776△5.3不動産賃貸関連----合計28,4665.47,6907.3 (注) 不動産賃貸関連は、全て賃貸によるもののため、記載しておりません。 ② 販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称金額(百万円)前年同期比(%)資源・金属素材関連5,5491.3産機・建機関連9,991△4.1環境設備関連3,08766.1化成品関連6,7189.0プラント・設備工事関連2,5984.9不動産賃貸関連3821.1合計28,3285.8 (注) 販売実績の合計額は、セグメント間の内部取引調整前のものであります。 (2) 財政状態当連結会計年度末の総資産は329億52百万円となり、前連結会計年度に比べ3億6百万円の減少となりました。 (流動資産)流動資産は189億11百万円となり、前連結会計年度に比べ13億8百万円の減少となりました。これは主に、受取手形、売掛金及び契約資産で4億53百万円、商品及び製品で10億93百万円の減少等があったことによるものです。(固定資産)固定資産は140億41百万円となり、前連結会計年度に比べ10億1百万円の増加となりました。これは主に、投資有価証券で7億57百万円の増加等があった一方で、保険積立金で97百万円の減少等があったことによるものです。(流動負債)流動負債は68億53百万円となり、前連結会計年度に比べ16億65百万円の減少となりました。これは主に、契約負債で3億57百万円の増加等があった一方で、支払手形及び買掛金で10億52百万円、短期借入金で8億50百万円の減少等があったことによるものです。(固定負債)固定負債は26億66百万円となり、前連結会計年度に比べ2億12百万円の減少となりました。これは主に、役員株式給付引当金で1億2百万円の増加等があった一方で、長期借入金で3億79百万円の減少等があったことによるものです。(純資産)純資産は234億33百万円となり、前連結会計年度に比べ15億71百万円の増加となりました。これは主に、自己株式の取得で5億33百万円、剰余金の配当で8億21百万円の減少があった一方で、親会社株主に帰属する当期純利益で23億78百万円を計上したことによる増加等があったことによるものです。 (3) キャッシュ・フロー当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は56億62百万円となり、前連結会計年度に比べ70百万円減少しました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、次のとおりです。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果獲得した資金は21億36百万円(前連結会計年度は28億44百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益32億82百万円、棚卸資産の減少額10億97百万円等により資金が増加した一方で、仕入債務の減少額14億73百万円等により資金の減少があったことによるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果獲得した資金は25百万円(前連結会計年度は1億40百万円の収入)となりました。これは主に、保険積立金の払戻による収入2億60百万円等があった一方で、積立による支出2億22百万円等があったことによるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は22億32百万円(前連結会計年度は18億99百万円の支出)となりました。これは主に、短期借入金の減少額8億50百万円、自己株式の取得による支出5億33百万円、配当金の支払額8億21百万円等があったことによるものです。 資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。当社グループの資金需要の主なものは、商品の仕入や設備投資であります。これらの資金需要については、営業活動によるキャッシュ・フローの収入及び金融機関の借入にて対応することとしており、資金の流動性を安定的に確保しております。 (4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成してお ります。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び 仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。 連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。 (工事損失引当金) 当連結会計年度末の手持工事のうち、工事原価総額等が工事収益総額を超過する可能性が高く、かつ、その金額 を合理的に見積もることができる場合には、将来の損失に備えるため、その損失見込額を工事損失引当金として計 上しております。工事収益総額及び工事原価総額等の見積りにあたっては、プラント・設備工事関連事業の進捗状 況を踏まえた最新の情報に基づいて行っておりますが、当初想定されていなかった事象の発生などにより見積りと 実績が乖離した場合には、将来の損益は見積り金額と異なる可能性があります。 (工事契約における収益認識)工事の契約に関しては、履行義務を充足するにつれて、一定の期間にわたり収益を認識しております。履行義務の充足に係る進捗率の見積りの方法は、見積総原価に対する実際原価の割合(インプット法)で算出しております。なお、履行義務の充足に係る進捗率の合理的な見積りが出来ない工事については、原価回収基準を適用しております。また、期間がごく短い工事については、原価回収基準は適用せず、履行義務を充足した時点で収益を認識しております。工事収益総額及び工事総原価の見積算定にあたっては、各工事の進捗状況を踏まえた最新の情報に基づいて行っておりますが、当初想定されていなかった事象の発生などにより見積りと実績が乖離した場合には、将来の損益は見積り金額と異なる可能性があります。

事業リスク

  • 商品市況と為替変動
    資源・金属素材や化成品は相場変動による価格リスクがあり、為替相場の変動も輸出入に影響を与えます。為替予約でリスク軽減を図るものの、想定以上の変動は業績に影響を及ぼす可能性があります。特に、ジルコンサンドは鉱物資源であり、供給元の採掘量や事業方針の変更もリスク要因です。
  • 経済・設備投資動向
    主要顧客である製造業や地方自治体の設備投資動向は、産機・建機、環境設備、プラント・設備工事の各事業に大きく影響します。国内外の景気変動や設備投資の抑制は、これらの事業の売上や利益に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 特定商品への依存と地政学リスク
    ジルコンサンドはアイルカ社、ワーマンポンプは大平洋機工に大きく依存しており、これらの取引関係に変化が生じた場合、業績に影響が出る可能性があります。また、国際的な地政学リスクの高まりは、物流やサプライチェーンに影響を与え、仕入コストの高騰や商品供給責任を果たせなくなるリスクがあります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
FY2026|4,090 文字
3 【事業等のリスク】当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。ただし、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の判断において重要であると考えられる事項については、積極的な情報開示の観点から開示しております。本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日現在における当社の判断に基づいたものであり、その実現を保証するものではありません。 (1) 商品市況の変動について当社グループが資源・金属素材関連及び化成品関連において取り扱う商品は、相場変動による商品価格リスクがあります。資源・金属素材関連においては、在庫として保有する期間を最適化させるとともに、商品によっては年間の販売量を事前に交渉するなどしてリスクの軽減を図っております。資源・金属素材関連及び化成品関連とも短期的に想定以上の相場変動が生じた場合等には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (2) 為替相場の変動について当社グループの外貨建てによる販売、仕入については、為替相場の変動によるリスクを負っておりますが、当該リスクを減少させるために原則として取引契約成立の都度、為替予約を行っております。したがって、短期的な為替変動が当社の業績に与える影響は軽微なものであると考えられますが、想定以上の為替変動が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (3) 経済・設備投資動向について当社グループが産機・建機関連及び環境設備関連において取り扱う商品並びにプラント・設備工事関連は、製造業を主体とした顧客の工場や地方自治体等の運営する下水処理場等において主に使用又は施工されております。当該事業は機械や設備の販売及び工事施工のみならず、メンテナンス関連の需要も継続的にあること、また、製造業を主体とした民需においては、当社グループの顧客は幅広い業種に亘っていることから、競合激化はあるものの、一定の収益の安定性は確保できているものと考えております。しかしながら、全般的な経済動向や設備投資動向の変化によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが資源・金属素材関連において取り扱う商品は、主に海外から輸入し、国内の耐火材、鋳造用部材、セラミックス製品原料、電子材料等幅広い用途に供給されており、国内外の経済動向や設備投資動向の変化によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが化成品関連において取り扱う商品は、自動車、建材、電気、電子分野などに幅広く素材を提供しており、国内外の経済動向の変化によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (4) 業績の季節変動について当社グループの産機・建機関連、環境設備関連及びプラント・設備工事関連の業績は、販売先の設備投資予算の執行の関係により、売上高が第4四半期に偏重する傾向があり、利益についても第4四半期に偏重する構造となっております。 (5) 自然災害等について当社グループが予測不可能な、地震、洪水等の自然災害、火災、停電等の事故災害やテロ等の社会混乱により、インフラや下記の特定商品の依存先に壊滅的被害があった場合や、当社グループの設備に被害が発生し、再構築の範囲が大規模となった場合、また、感染症等の世界的流行により、社会活動が停滞し経済環境が悪化した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループの設備は、日常的及び定期的に保守管理、安全対策を実施しておりますが、不慮の事故による物的、人的被害が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (6) 特定商品の依存について① ジルコンサンドジルコンサンドについては、その大半を世界有数のミネラルサンドの生産会社であるオーストラリアのアイルカ社から仕入れており、同社との間で日本における総販売代理店契約を締結しております。当社グループは同社との安定的な取引関係を維持しておりますが、ジルコンサンドは鉱物資源であるため、同社において安定した採掘量が確保できなくなった場合、同社との関係に変更があった場合、又は同社の事業方針に変更があった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。② ワーマンポンプワーマンポンプについては、当社の関連会社である大平洋機工株式会社との間で総販売代理店契約を締結しております。当社グループは、同社に対して資本関係のみならず、役員を派遣するなど、強固な関係を構築しておりますが、同社との関係に変更があった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (7) 法的規制について当社グループの各関連事業は、事業の許認可や環境関連法令、貿易関連法令、知的財産関連法令、労働関連法令、その他多数の法令の規制を受けております。これらの法的規制を遵守するため、当社グループではコンプライアンス・マニュアルを制定し、グループ全役職員に対して遵守すべき行動規範を周知するほか、毎年コンプライアンス・プログラムを実行することによって、コンプライアンスマインドの浸透・定着を図っております。しかしながら、将来的に法的規制の改廃や新たな法規制が設けられた場合、当社グループの取り組みにもかかわらず、法令等に抵触する事態が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (8) 人材の確保について当社グループの事業には、専門的な技量や経験を有する人材が不可欠であるため、高度な商品知識をもった人材や高度な技術力をもったエンジニア等の育成には常に注力しております。しかしながら、予定通りの人材の確保を行えなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (9) 気候変動によるリスク世界的規模でエネルギー使用の合理化や地球温暖化対策のための法規制等、気候変動抑制のための動きが強まっております。当社グループにおいても、気候変動の重要性を認識しており、気候変動の移行リスク(炭素税の導入等の地球温暖化対策の環境規制等によって調達やエネルギーコストが上昇するリスク等)と物理的リスク(事業拠点の被災、サプライチェーンの寸断や物流の稼働停止のリスク等)は当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。これらのリスクに対して、当社グループはサステナビリティ基本方針を策定し、サステナビリティ委員会を中心とした推進体制に基づき、その対策について審議しております。また、その内容は、必要に応じて取締役会に報告しております。また、2023年3月にTCFD(Task Force on Climate-related Financial Disclosures:気候関連財務情報開示タスクフォース)に賛同し、気候変動の影響評価及びその情報開示に取り組んでおります。 (10) 地政学リスクについて米中対立の激化、ロシア・ウクライナ情勢、中東情勢の緊迫化等に伴うエネルギー・原材料価格の高騰等、地政学リスクは一段と高まっており、各国が原油高、物価高、製品供給の不足や遅延等に対する対策を実施するなど、企業活動への影響が注目されています。当社グループでは、ジルコンサンドを中心とする鉱産物、その他物資等の輸出入を行うとともに、環境設備関連の機械類の一部を輸入しております。各国の経済情勢、地政学的なリスク等によって、物流体制やサプライチェーンが影響を受け、国際的な需給動向の変化が起きる場合、当社グループの仕入コストが高騰する可能性があるとともに、地政学的リスクやサプライヤーの事故等により商品供給責任を果たせなくなる可能性があり、この場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (11) 情報セキュリティリスクについて当社グループが事業を行うにあたり、商品に関する技術情報、顧客の営業情報、役職員の個人情報など、多くの機密情報を保有しております。当社グループでは、これらの情報の外部流出、データの改竄等や消失を防止するため、情報セキュリティ管理規程を制定するとともに、役職員に対する情報セキュリティに関する研修を実施し、情報システムの適切な管理、運用などに努めております。しかしながら、外部からの不正アクセスやランサムウエアなどのサイバー攻撃や、自然災害、大規模停電等によるシステム障害が発生し、事業継続が困難となった場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 (12) 資金調達について当社グループは、金融機関からの借入等にて資金調達を行っております。急激な金利変動や調達環境の変化があった場合には、金融コストの増加や資金調達に制約を受けることも想定され、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性があります。なお、現時点において、資金調達に問題はなく、そのリスクが顕在化する可能性は認識しておりませんが、資金需要に応じて最適な資金調達を実施し、リスクの軽減に努めてまいります。 (13) 事業投資について当社グループは、戦略的M&Aは経営上の重要な一つの選択肢になり得るものと考えており、2025年度にスタートした中期経営計画の重点施策の一つに掲げており、企業価値向上に資する案件があれば、機動的に対処してまいる所存でございます。営業本部、管理本部合同での「M&A推進委員会」を立ち上げ、成長領域、シナジーが発揮できる事業の模索や主体的なM&A案件の発掘への取り組みを行ってまいります。しかしながら、当該対象企業が価値算定時に期待した利益を計上できない場合や、M&A時に検出できなかった偶発債務や未認識債務等が顕在化した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

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