事業の概要
- EC事業の展開アパレルや雑貨の企業間取引(BtoB)サイト「スーパーデリバリー」を運営しています。これは、メーカーが中小規模の小売店に商品を卸すためのオンラインショッピングモールで、国内向けと海外向け(SD export)の2つのサイトがあります。メーカーは新たな販路を効率的に開拓でき、小売店は多様な商品を効率的に仕入れられる仕組みです。
- フィナンシャル事業の提供企業間の売掛金に関する課題を解決するサービスを提供しています。具体的には、売掛金が未回収になった際に保証する「URIHO」と、請求書発行から代金回収までを代行する「Paid」の2つのサービスがあります。これにより、企業は安心して取引を拡大し、業務効率を向上させることができます。
- 持株会社としての経営管理当社は持株会社として、グループ全体の経営戦略の策定と経営資源の適切な配分を行っています。これにより、グループ全体の事業間の相乗効果を最大化し、「企業活動を効率化し便利にする」という経営理念のもと、企業間取引分野での事業展開を推進しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- EC事業アパレルや雑貨の企業間取引(BtoB)サイト「スーパーデリバリー」を運営しています。国内向けと海外向け(SD export)のサービスがあり、メーカーと小売店を繋ぐことで、効率的な卸・仕入れを支援しています。最新年度の売上高は約35.6億円、営業利益は約12.4億円と、グループの主要な収益源となっています。
- フィナンシャル事業企業間取引における売掛金保証サービス「URIHO」と、請求書発行から代金回収までを代行する決済代行サービス「Paid」を提供しています。これにより、企業の与信リスク軽減や業務効率化をサポートしています。最新年度の売上高は約25.4億円、営業利益は約7.3億円を計上しており、安定した収益を上げています。
- 事業間のシナジー効果当社グループは、EC事業とフィナンシャル事業の2つの報告セグメントで構成されており、常に事業相互間でのシナジー効果やリソースの共有を意識した事業展開を基本方針としています。これにより、企業活動を効率化し便利にするという経営理念のもと、企業間取引分野でのサービス提供を強化しています。
2025-04 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| ECommerceBusinessReportableSegment | 地域 | 36 | 12 | 34.8% |
| FinancialBusinessReportableSegment | 地域 | 25 | 7 | 28.9% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3 【事業の内容】当社は持株会社として当社グループの経営管理を担当しております。当社グループの経営戦略の策定及びグループ内の経営資源の適正配分の実施によるグループシナジー効果の最大化を推進しております。当社グループは当社と子会社2社で構成され、「企業活動を効率化し便利にする」を経営理念とし、現在は企業間取引分野での事業展開を行っておりますが、常に事業相互間でのシナジー効果ないしはリソースの共有を意識した事業展開を行うことを基本方針としております。「EC事業」、「フィナンシャル事業」の2つを報告セグメントとしており、サービス内容は以下のとおりです。なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。 (1) EC事業EC事業は、アパレル及び雑貨を取り扱う企業間取引(BtoB)サイト「スーパーデリバリー」の運営を行っております。 スーパーデリバリーは、アパレルメーカー・雑貨メーカーである出展企業がサイトに掲載した商品を会員企業が購入するショッピングモール型のBtoBサイトです。メーカーが直接取引をするのが難しい中小規模企業に対する卸売を安心かつ効率的に行えるサービスです。国内向けサイトと海外向けサイト(SD export)の2つのサイトを主軸に運営しております。ⅰ.国内向けサイト中小規模小売店は販路拡大を考えるメーカーにとって魅力的なマーケットであるものの、(イ)小売店の信用リスクが比較的高い、並びに(ロ)売上規模の割に営業コストと管理コストがかかる、という問題があるため必ずしも積極的に販路拡大ができないのが現状であると考えております。スーパーデリバリーでは、当社グループが会員小売店を集客、審査をしており、かつ、出展企業が会員小売店に対する与信リスクを回避するための仕組みを提供しているため、出展企業は、上記の問題を抱えずに中小規模小売店への新規販路拡大が可能になります。また、出展企業は、既に取引を行っている中小規模小売店を当社グループの運営するサイトでの取引に切り替えることで取引の効率化が可能になります。会員小売店は当社グループの運営するサイトを利用することで上記(イ),(ロ)の理由により従来取引が難しかったメーカーと取引を行うことが可能になります。さらに、多数の出展企業の多様な商品情報の入手や、事務管理コストや仕入れのための交通費等のコスト削減等、効率的な仕入れが可能になります。国内向けサイトは、当初、アパレルメーカー・雑貨メーカーと小売店を繋ぐ卸・仕入れサイトとして始まりました。事業規模の拡大とBtoBにおけるEC市場の普及とともに、海外事業者及び国内の小売業以外の事業者からの仕入れニーズの高まりを受け、現在は、ターゲットを従来からの国内の小売店だけではなく、国内の小売業以外の事業者及び国内に受取拠点を持つ海外事業者にも拡大しております。会員小売店の利用プランは、無料で利用できるフリープランと、月会費を徴収し購入額に応じてポイント還元等するスタンダードプランの2種類があります。また、流通額に応じたシステム利用料を出展企業から徴収しております。 ⅱ.海外向けサイト(SD export)海外販売は市場規模が大きいことからメーカーにとって魅力的なマーケットであります。しかしながら、中小メーカーは、海外販売に必要な手続きや販路開拓のためのノウハウが少ないことがハードルとなり躊躇しているのが現状であると考えております。SD exportでは、当社グループが輸出者となるため出展企業は輸出に必要な一連の手続きをする必要がなく、当社グループが指定する倉庫に商品を出荷するだけで、海外の小売店・企業に商品を販売することができます。また、代金の回収については、国内向けサイト同様、出展企業が会員小売店に対する与信リスクを回避するための仕組みを提供しているため、出展企業は、上記の問題を抱えずに海外への販路拡大が可能になります。SD exportでは、フリープランのみの提供となっており月会費を徴収しておりません。流通額に応じたシステム利用料を出展企業から徴収しております。 (2) フィナンシャル事業フィナンシャル事業は売掛保証、決済代行で構成されております。 ① 売掛保証企業間取引で発生した売掛金が未回収になった時に取引先に代わって売掛金を支払う売掛保証サービス「URIHO」を提供しております。販売側企業は、取引先に対してあらかじめ売掛保証をかけることで、未回収リスクを負わず、安心して取引を拡大できます。サービスを利用することで取引先の与信判断に時間を割くことも、取引を迷うこともなくなります。また、取引先には保証をかけていることを知らせずに利用できます。企業は、商取引を行う際、取引先企業に対する与信リスクが発生いたします。与信リスクの回避には、取引先企業の与信管理が重要になりますが、自社で管理するには、与信管理業務はコスト負担が重く、さらに、取引先企業の売掛債権が倒産等により未回収となる可能性もあるため、企業は慎重にならざるを得ず、積極的に取引先の拡大を実施したくても、なかなか難しいのが現状です。「URIHO」は、販売側企業が保証契約を締結することで、企業の取引先の売掛債権に回収不能が発生した場合において、あらかじめ設定した支払限度額を上限に保証金額を支払うサービスであります。当該サービスの利用により、保証契約を締結した企業は、貸し倒れリスクの排除が可能になり、また同時に、与信のアウトソーシングと債権回収業務を削減することができます。取引先企業に対する信用リスクを最小化できることで、企業は、取引の活性化を実現することが可能になります。当該サービスは、特に中小企業に対する売掛債権保証を強みとしていることから、取引先に中小企業を多く抱える企業に利用されていることも特徴です。なお、「URIHO」は、オンライン完結型の売掛保証サービスです。申込みから与信審査、保証の請求に至るまですべての手続きをインターネット上で行うことで当社グループの業務を効率化し、同時に利用する販売側企業の利便性を高め、売掛保証のサービス提供を可能にしております。業界初の「定額制・保証かけ放題」を実現しており、販売側企業から、利用プランごとに設定した月会費を徴収しております。プランごとに保証額の上限が設定されておりますが、その枠の中であれば何社でも保証をかけることが可能です。 ② 決済代行企業間取引で発生する「請求書発行」から「代金回収」まですべてを代行するサービス「Paid」を提供しております。企業間取引は掛売りでの決済が商慣習となっておりますが、企業は取引先から掛売り決済を望まれても、請求にかかる手間、コストや回収リスクを考えると、簡単には実現できないのが実情です。Paidが販売側企業(=加盟企業)とその取引先企業(=Paidメンバー)の間に入り、与信管理から代金回収業務までをすべて代行し、未回収が発生した際もPaidが100%代金を支払うことで、企業は取引先に対する面倒な業務作業や回収漏れの負担がなくなり、初回の取引から安全でスピーディーな掛売り取引が実現できます。一方で、購入側であるPaidメンバーも初回から「掛売決済」にて取引が実現されることで、キャッシュ・フローが大幅に改善するメリットがあります。また、Paidは、企業間取引で発生する決済であれば、業種や企業規模にとらわれず利用できることに加え、オンライン取引、オフライン取引のどちらにも対応できることもサービスの強みです。Paidでは、取扱高に応じた保証料を加盟企業から徴収しております。 当社グループの主な事業の内容とセグメントとの関係は以下の通りです。 セグメント名称サービス運営会社EC事業「スーパーデリバリー」アパレル・雑貨を取り扱う企業間取引(BtoB)サイト・国内向けサービス・海外向けサービス(株)ラクーンコマースフィナンシャル事業「URIHO」オンライン完結型「定額制・保証かけ放題」の売掛金保証サービス(株)ラクーンフィナンシャル「Paid」企業間取引で発生する請求書の発行から代金回収までをすべて代行する決済代行サービス(株)ラクーンフィナンシャル
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 価格決定力値上げを通せるか。強いほどインフレ耐性が高い | 中程度 企業間取引特有の商慣習に対するノウハウとユーザビリティ向上で差別化 |
|---|---|
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | ネットワーク BtoBサイト「スーパーデリバリー」の出展企業と会員小売店のネットワーク効果 |
| 顧客集中度特定顧客への依存度。高いほど失注リスクが大きい | 低い(分散) |
| 景気敏感度業績が景気循環にどれだけ振られるか | 中程度 |
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 軽い(資本不要) |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:BtoB-EC市場成長の阻害 / 景気変動による保証履行の増加 / 競合激化
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 10 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産★☆☆☆☆
BtoBプラットフォーム事業における一定のブランド認知はあるものの、特許や独占的IPによる明確な優位性は限定的。新規参入障壁となるような強力な無形資産は現時点では確認しにくい。
スイッチングコスト★★★☆☆
BtoBプラットフォームは、導入企業にとって業務プロセスが組み込まれており、他社サービスへの乗り換えにはシステム改修や従業員教育などのコストが発生する。特に、長期間利用している企業ほどスイッチングコストは高まる傾向にある。
ネットワーク効果★★☆☆☆
プラットフォーム上に多くの企業が集まることで、取引機会の創出や情報共有のメリットが生まれる可能性がある。しかし、現時点ではネットワーク効果が明確に確立されているとは言えず、その効果は限定的。
コスト優位★☆☆☆☆
ITプラットフォームの運営には一定のコストがかかるが、競合他社と比較して構造的に大幅なコスト優位性を持つ証拠は乏しい。効率化は進めているものの、価格競争力に直結するほどの優位性は見られない。
規模の経済★★★☆☆
BtoBプラットフォーム事業は、多くの企業を繋ぐことで価値が増すため、一定の規模を持つことが競争優位に繋がる。ラクーンホールディングスは、中小企業向けに特化し、一定の規模を確保している点は評価できる。
- BtoB取引の課題解決力EC事業の「スーパーデリバリー」では、メーカーが中小小売店への卸売で抱える信用リスクや営業・管理コストの問題を解決しています。また、フィナンシャル事業の「URIHO」や「Paid」は、企業間取引における与信リスクや請求・回収業務の負担を軽減し、安心して取引できる環境を提供することで、顧客企業の事業効率化に貢献しています。
- オンライン完結型の利便性フィナンシャル事業の「URIHO」は、申し込みから審査、保証請求まですべての手続きをオンラインで完結できるため、利用企業の利便性が高く、当社の業務効率化にも繋がっています。また、業界初の「定額制・保証かけ放題」というユニークな料金体系も、中小企業にとって魅力的な強みとなっています。
- 海外販路開拓の支援体制EC事業の「SD export」では、中小メーカーが海外販売で直面する輸出手続きの複雑さやノウハウ不足のハードルを解消しています。当社グループが輸出者となることで、メーカーは商品を倉庫に出荷するだけで海外の小売店に販売でき、与信リスクも回避できるため、海外市場への参入を容易にしています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは「企業活動を効率化し便利にする」を経営理念に掲げ、長く続いてきた古い商習慣により非効率となっていた中小企業間の取引に関し、新しい価値を創出し進化させたサービスを提供することで企業価値を向上させていくことを経営方針としております。 (2) 経営環境・経営戦略等近年、人手不足や働き方の変化などを背景に、企業の業務効率化やDXへの対応が一般化し、当社グループの事業領域であるBtoB分野の市場環境は成長軌道にあります。当社グループが事業を展開するEC及びフィナンシャルの市場規模はともに大きい一方で、それぞれのDXの浸透率は未だ低い状況にありますが、緩やかながらも着実に高まっており、企業のDXを推進する動きは今後ますます活発化することが予想されます。こうした事業環境は、当社グループの提供するサービスにとって追い風になるものと想定しております。このような事業環境のもと、当社グループは、これまでEC事業「スーパーデリバリー」、フィナンシャル事業「Paid」、「URIHO」の各サービスの事業規模拡大に努めてまいりました。これにより、現在、約60万社の中小零細企業の顧客基盤を保有しております。中小零細企業という他社にはない企業層の顧客を多数保有していることに加え、顧客理解力、技術活用力、及び事業者データ・与信データ・取引データ等の他社にはないデータ資産という3つの強みを有しております。当社グループは、これらの顧客基盤と強みを最大限に活かしてグループ全体を成長させていくため、長期ビジョンとして「ラクーンBtoBネットワーク」構想を掲げております。本構想は、各サービスの顧客をグループ共通顧客と捉え直し、グループサービス利用実績に応じた信用(与信額)の付与や、グループサービスを使いたくなる仕掛けを提供することでクロスセルを誘発し、小さな新しい会社でもお互い安心・便利に取引できる環境を多角的に提供するものであります。「事業規模の拡大(既存サービスの成長・新規サービスの増加)」と「グループ顧客化・クロスセル誘発」を掛け合わせることで、将来の指数関数的な成長を目指してまいります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループでは、高い限界利益率を背景に成長投資を積極的に行うことで、すべての事業の売上成長を加速させ、中長期的に売上・利益のいずれも拡大させていくことを目指しております。2026年6月11日に公表した中期経営計画(2027年4月期~2029年4月期)において、最終年度である2029年4月期に、売上高10,300百万円、営業利益2,000百万円、営業利益率19.4%、調整後EBITDA2,450百万円、調整後EBITDA利益率23.8%を目標としております。また、積極的な株主還元をおこない、中期経営計画最終年度のROEは25.0%を目標としております。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 全社的な課題ラクーンBtoBネットワークの構想について当社グループは、これまで企業間取引分野で事業を展開することで企業価値を向上させてまいりました。現在、EC事業で「スーパーデリバリー」、フィナンシャル事業で「Paid」、「URIHO」の3つのサービスを運営しており、各サービスの合計顧客数は約60万社となっております。中小零細企業という他社にはない企業層の顧客を多数保有しており、この獲得した顧客基盤を最大限に活かすことによりグループ全体を成長させていくことが課題であると認識しております。この課題に対応するため、当社グループは長期ビジョンとして「ラクーンBtoBネットワーク」構想を掲げております。各サービスの顧客をグループ共通顧客と捉え直すことでグループサービス間の連携を強化し、グループサービスの利用実績に応じた信用(与信額)の付与や、貯まった与信額を活用したくなる仕掛けの提供等によりクロスセルを誘発することで、グループ顧客の顧客単価・LTVの最大化を図ってまいります。これにより、既存サービスの成長及び新規サービスの創出によって獲得したグループ顧客との取引を拡大させ、将来の指数関数的な成長の実現を目指してまいります。 ② BtoBネットワーク構想早期実現に向けた土台作りと実行上記の全社的な課題に対応し、ラクーンBtoBネットワーク構想の早期実現を図るため、当社グループは、その土台作りと実行として以下の取り組みを実施してまいります。 a.経営管理機能の強化成長戦略を機動的かつ着実に実行していくためには、経営管理機能の高度化が課題であると認識しております。この課題に対応するため、ROI・KPI管理を踏まえた投資意思決定の徹底、データ分析力の強化、及び全社戦略の推進に向けた社内の会議体の見直し等を進めることで、限られた経営資源を成長領域へ的確に配分してまいります。あわせて、専門人材の育成・採用等の人的資本への投資により、経営管理を支える基盤の強化に取り組んでまいります。 b.開発リソースの増強当社グループはBtoBのDXを推進するサービス提供を行っております。各サービスの成長にはシステム面での一層の利便性、効率性の向上が不可欠でありますが、現状、根幹となるシステムを構築する開発体制が追い付かない側面があり、事業成長のボトルネックとなっております。今後も事業規模の拡大を継続していくためには、システム開発体制の増強が課題であると認識しております。この課題に対応するため、システム開発体制への投資を行い、より多くの開発を迅速に遂行していくためのリソース確保に取り組んでまいります。 c.既存サービスの成長加速のための顧客基盤の強化ラクーンBtoBネットワーク構想の土台となる顧客基盤を拡大していくためには、既存3サービスの成長を加速させることが課題であると認識しております。各事業において、営業・マーケティングの強化により新規顧客を獲得するとともに、サービスの利便性向上により利用範囲を拡大し、顧客単価の向上を図ってまいります。各事業の課題及び対応方針は以下のとおりであります。 (ⅰ)EC事業:スーパーデリバリー「スーパーデリバリー」の中長期的な事業規模拡大には、購入客数の増加と購入客単価の向上を両輪で進め、流通額(GMV)を拡大していくことが課題であると認識しております。この課題に対応するため、注力カテゴリーの特定とターゲティングの精緻化をベースとした戦略的な広告投資により新規入会・リピート購入の双方を増やす他、AIを活用した取引先の斡旋・関連商品のリコメンド等によるリレーション構築を進めてまいります。また、海外流通額については、国別の戦略の策定・実行や注力国へのローカライズ、新地域への進出により拡大を図ります。あわせて、出展企業の「スーパーデリバリー」外の取引のDX化を支援することで、卸売インフラの実現を目指してまいります。 (ⅱ)フィナンシャル事業:Paid「Paid」の事業規模拡大には、加盟企業(請求主体)の増加に加え、既存加盟企業の請求における「Paid」の利用比率を引き上げることが課題であると認識しております。この課題に対応するため、Webマーケティングによる認知・流入の創出や営業体制の増強によるアウトバウンドの強化により、大手企業を最重点ターゲットとして加盟企業のターゲット層を拡大してまいります。あわせて、カスタマーサクセス体制の強化や各種IT・CRMツールとの連携等のサービス機能の拡充により、既存加盟企業の利用範囲の拡大(ARPU・LTVの向上)を図ってまいります。 (ⅲ)フィナンシャル事業:URIHO「URIHO」では、サブスクリプション型の売掛保証サービスを成長領域と位置づけており、事業規模拡大には契約社数の増加が必要であると認識しております。契約社数は順調に増加しておりますが、企業の規模・ステージに応じた課題や顧客ニーズに対応することが、今後さらに契約社数を増加させていくために必要であると認識しております。この課題に対応するため、戦略的な広告投資及び営業体制の増強により集客を行う他、企業の規模・ステージに応じて「まず使ってもらう」ことを優先した入門的なサービスを起点に、本体サービスへのプランアップを促すことで、顧客基盤の拡大と利用範囲の拡大を図ってまいります。 d.与信管理のコントロールフィナンシャル事業の「Paid」及び「URIHO」は、当社グループが取引先の代金未払いリスク等の一定のリスクをとるビジネスモデルであるため、保証履行関連費用をはじめとする売上原価が利益に与える影響が大きくならないようにしていくことが課題であると認識しております。この課題に対応し安定的な利益成長を実現していくため、保証残高・取扱高を積み上げて積極的に事業規模を拡大する一方で、当社グループが蓄積してきた事業者データ・与信データ・取引データ等を活用した高度な審査により与信管理をコントロールし、リスクに見合った料率を設定するとともに再保証の活用によりリスク分散に努めてまいります。 e.M&Aを通じたインオーガニックな成長ラクーンBtoBネットワーク構想の実現には、既存サービスの成長に加え、グループ顧客の多様なニーズに応える新規サービスを創出し、グループサービスを増やしていくことが課題であると認識しております。この課題に対応するため、既存事業からのサービス拡張に加え、M&Aや出資、アライアンスを活用したインオーガニックな成長に取り組んでまいります。具体的には、「市場性」と「ラクーンBtoBネットワークとの親和性」を基準としたターゲット領域の明確化と能動的なソーシング活動を進めるとともに、案件発掘からデューデリジェンス、PMIまで対応する組織・体制の構築、及び資本コストや資本効率性を加味した投資・撤退基準の整備を行い、グループの提供価値と顧客基盤の拡大を図ってまいります。
対処すべき課題
1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 経営方針当社グループは「企業活動を効率化し便利にする」を経営理念に掲げ、長く続いてきた古い商習慣により非効率となっていた中小企業間の取引に関し、新しい価値を創出し進化させたサービスを提供することで企業価値を向上させていくことを経営方針としております。 (2) 経営環境・経営戦略等近年、人手不足や働き方の変化などを背景に、企業の業務効率化やDXへの対応が一般化し、当社グループの事業領域であるBtoB分野の市場環境は成長軌道にあります。当社グループが事業を展開するEC及びフィナンシャルの市場規模はともに大きい一方で、それぞれのDXの浸透率は未だ低い状況にありますが、緩やかながらも着実に高まっており、企業のDXを推進する動きは今後ますます活発化することが予想されます。こうした事業環境は、当社グループの提供するサービスにとって追い風になるものと想定しております。このような事業環境のもと、当社グループは、これまでEC事業「スーパーデリバリー」、フィナンシャル事業「Paid」、「URIHO」の各サービスの事業規模拡大に努めてまいりました。これにより、現在、約60万社の中小零細企業の顧客基盤を保有しております。中小零細企業という他社にはない企業層の顧客を多数保有していることに加え、顧客理解力、技術活用力、及び事業者データ・与信データ・取引データ等の他社にはないデータ資産という3つの強みを有しております。当社グループは、これらの顧客基盤と強みを最大限に活かしてグループ全体を成長させていくため、長期ビジョンとして「ラクーンBtoBネットワーク」構想を掲げております。本構想は、各サービスの顧客をグループ共通顧客と捉え直し、グループサービス利用実績に応じた信用(与信額)の付与や、グループサービスを使いたくなる仕掛けを提供することでクロスセルを誘発し、小さな新しい会社でもお互い安心・便利に取引できる環境を多角的に提供するものであります。「事業規模の拡大(既存サービスの成長・新規サービスの増加)」と「グループ顧客化・クロスセル誘発」を掛け合わせることで、将来の指数関数的な成長を目指してまいります。 (3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等当社グループでは、高い限界利益率を背景に成長投資を積極的に行うことで、すべての事業の売上成長を加速させ、中長期的に売上・利益のいずれも拡大させていくことを目指しております。2026年6月11日に公表した中期経営計画(2027年4月期~2029年4月期)において、最終年度である2029年4月期に、売上高10,300百万円、営業利益2,000百万円、営業利益率19.4%、調整後EBITDA2,450百万円、調整後EBITDA利益率23.8%を目標としております。また、積極的な株主還元をおこない、中期経営計画最終年度のROEは25.0%を目標としております。 (4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題① 全社的な課題ラクーンBtoBネットワークの構想について当社グループは、これまで企業間取引分野で事業を展開することで企業価値を向上させてまいりました。現在、EC事業で「スーパーデリバリー」、フィナンシャル事業で「Paid」、「URIHO」の3つのサービスを運営しており、各サービスの合計顧客数は約60万社となっております。中小零細企業という他社にはない企業層の顧客を多数保有しており、この獲得した顧客基盤を最大限に活かすことによりグループ全体を成長させていくことが課題であると認識しております。この課題に対応するため、当社グループは長期ビジョンとして「ラクーンBtoBネットワーク」構想を掲げております。各サービスの顧客をグループ共通顧客と捉え直すことでグループサービス間の連携を強化し、グループサービスの利用実績に応じた信用(与信額)の付与や、貯まった与信額を活用したくなる仕掛けの提供等によりクロスセルを誘発することで、グループ顧客の顧客単価・LTVの最大化を図ってまいります。これにより、既存サービスの成長及び新規サービスの創出によって獲得したグループ顧客との取引を拡大させ、将来の指数関数的な成長の実現を目指してまいります。 ② BtoBネットワーク構想早期実現に向けた土台作りと実行上記の全社的な課題に対応し、ラクーンBtoBネットワーク構想の早期実現を図るため、当社グループは、その土台作りと実行として以下の取り組みを実施してまいります。 a.経営管理機能の強化成長戦略を機動的かつ着実に実行していくためには、経営管理機能の高度化が課題であると認識しております。この課題に対応するため、ROI・KPI管理を踏まえた投資意思決定の徹底、データ分析力の強化、及び全社戦略の推進に向けた社内の会議体の見直し等を進めることで、限られた経営資源を成長領域へ的確に配分してまいります。あわせて、専門人材の育成・採用等の人的資本への投資により、経営管理を支える基盤の強化に取り組んでまいります。 b.開発リソースの増強当社グループはBtoBのDXを推進するサービス提供を行っております。各サービスの成長にはシステム面での一層の利便性、効率性の向上が不可欠でありますが、現状、根幹となるシステムを構築する開発体制が追い付かない側面があり、事業成長のボトルネックとなっております。今後も事業規模の拡大を継続していくためには、システム開発体制の増強が課題であると認識しております。この課題に対応するため、システム開発体制への投資を行い、より多くの開発を迅速に遂行していくためのリソース確保に取り組んでまいります。 c.既存サービスの成長加速のための顧客基盤の強化ラクーンBtoBネットワーク構想の土台となる顧客基盤を拡大していくためには、既存3サービスの成長を加速させることが課題であると認識しております。各事業において、営業・マーケティングの強化により新規顧客を獲得するとともに、サービスの利便性向上により利用範囲を拡大し、顧客単価の向上を図ってまいります。各事業の課題及び対応方針は以下のとおりであります。 (ⅰ)EC事業:スーパーデリバリー「スーパーデリバリー」の中長期的な事業規模拡大には、購入客数の増加と購入客単価の向上を両輪で進め、流通額(GMV)を拡大していくことが課題であると認識しております。この課題に対応するため、注力カテゴリーの特定とターゲティングの精緻化をベースとした戦略的な広告投資により新規入会・リピート購入の双方を増やす他、AIを活用した取引先の斡旋・関連商品のリコメンド等によるリレーション構築を進めてまいります。また、海外流通額については、国別の戦略の策定・実行や注力国へのローカライズ、新地域への進出により拡大を図ります。あわせて、出展企業の「スーパーデリバリー」外の取引のDX化を支援することで、卸売インフラの実現を目指してまいります。 (ⅱ)フィナンシャル事業:Paid「Paid」の事業規模拡大には、加盟企業(請求主体)の増加に加え、既存加盟企業の請求における「Paid」の利用比率を引き上げることが課題であると認識しております。この課題に対応するため、Webマーケティングによる認知・流入の創出や営業体制の増強によるアウトバウンドの強化により、大手企業を最重点ターゲットとして加盟企業のターゲット層を拡大してまいります。あわせて、カスタマーサクセス体制の強化や各種IT・CRMツールとの連携等のサービス機能の拡充により、既存加盟企業の利用範囲の拡大(ARPU・LTVの向上)を図ってまいります。 (ⅲ)フィナンシャル事業:URIHO「URIHO」では、サブスクリプション型の売掛保証サービスを成長領域と位置づけており、事業規模拡大には契約社数の増加が必要であると認識しております。契約社数は順調に増加しておりますが、企業の規模・ステージに応じた課題や顧客ニーズに対応することが、今後さらに契約社数を増加させていくために必要であると認識しております。この課題に対応するため、戦略的な広告投資及び営業体制の増強により集客を行う他、企業の規模・ステージに応じて「まず使ってもらう」ことを優先した入門的なサービスを起点に、本体サービスへのプランアップを促すことで、顧客基盤の拡大と利用範囲の拡大を図ってまいります。 d.与信管理のコントロールフィナンシャル事業の「Paid」及び「URIHO」は、当社グループが取引先の代金未払いリスク等の一定のリスクをとるビジネスモデルであるため、保証履行関連費用をはじめとする売上原価が利益に与える影響が大きくならないようにしていくことが課題であると認識しております。この課題に対応し安定的な利益成長を実現していくため、保証残高・取扱高を積み上げて積極的に事業規模を拡大する一方で、当社グループが蓄積してきた事業者データ・与信データ・取引データ等を活用した高度な審査により与信管理をコントロールし、リスクに見合った料率を設定するとともに再保証の活用によりリスク分散に努めてまいります。 e.M&Aを通じたインオーガニックな成長ラクーンBtoBネットワーク構想の実現には、既存サービスの成長に加え、グループ顧客の多様なニーズに応える新規サービスを創出し、グループサービスを増やしていくことが課題であると認識しております。この課題に対応するため、既存事業からのサービス拡張に加え、M&Aや出資、アライアンスを活用したインオーガニックな成長に取り組んでまいります。具体的には、「市場性」と「ラクーンBtoBネットワークとの親和性」を基準としたターゲット領域の明確化と能動的なソーシング活動を進めるとともに、案件発掘からデューデリジェンス、PMIまで対応する組織・体制の構築、及び資本コストや資本効率性を加味した投資・撤退基準の整備を行い、グループの提供価値と顧客基盤の拡大を図ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概況は以下のとおりであります。① 財政状態の状況当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末より3,162,458千円増加して19,380,296千円になりました。流動資産は、2,998,510千円増加して16,311,467千円になりました。増加の主な要因は、取引の増加に伴い売掛金が1,853,613千円増加したことと、自己株式の取得や配当金の支払による支出があったものの、転換社債型新株予約権付社債及び新株予約権の発行による資金調達をした結果、現金及び預金が905,425千円増加したことによるものです。固定資産は、163,947千円増加して3,068,829千円になりました。増加の主な要因は、投資有価証券が取得及び時価評価により140,826千円増加したことによるものです。当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末より3,369,873千円増加して15,003,438千円になりました。流動負債は1,422,735千円増加して12,117,081千円になりました。増加の主な要因は、取引の増加に伴い買掛金が1,720,740千円増加した一方で、返済により短期借入金が300,000千円減少したことによるものです。固定負債は1,947,137千円増加して2,886,356千円になりました。増加の主な要因は、転換社債型新株予約権付社債2,000,000千円を発行したことによるものです。当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末より207,415千円減少して4,376,858千円になりました。減少の主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益804,224千円の計上により利益剰余金が増加した一方で、配当金の支払いにより利益剰余金が470,574千円減少したこと、ならびに自己株式の消却及び取得等により資本剰余金が783,098千円減少し、自己株式が135,997千円減少したことによるものです。 ② 経営成績の状況当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境の改善に加え、政府の継続的な景気支援策を背景に、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方で海外では、アメリカの関税施策の変更や中東情勢の緊迫化など、国際情勢は混迷を深めております。国内においても、こうした情勢を背景とした円安や原油高による物価上昇が進行するなど、依然として先行き不透明な状況が続きました。このような状況の中、当社は「ラクーンBtoBネットワーク」構想をグループ経営方針(長期ビジョン)として掲げております。本構想は各サービスの顧客をグループ共通顧客と捉え直し、グループ全体で顧客ニーズに応えるサービス展開を推し進める重要戦略であります。あわせて、グループサービスを当社グループが運営するサービスにとどめず、提携企業が運営するサービスも加えていくことで、自社・提携の両輪による展開を図り、当社グループの事業成長を加速してまいります。当社は、本構想の実現に向け、株式会社アドバンテッジパートナーズとの間で、2025年11月28日付けで事業提携契約を締結し、成長戦略の加速及び実行力の強化に向けた取り組みを推進しております。第4四半期においては、2027年4月期以降の顧客基盤拡大に向けたプロモーション投資の実証実験として、EC事業、フィナンシャル事業の双方で投資額を増額し、その結果を検証いたしました。下掲のセグメントごとの施策に加え、上記実証実験の結果、当連結会計年度における売上高は6,574,265千円(前期比7.8%増)となりました。なお、前期第3四半期より株式会社ラクーンレント(家賃保証事業)が連結子会社から除外された影響により連結売上高の成長率は抑制されております。費用面におきましては、株主優待コストをその他費用に計上したほか、実証実験に係る費用を広告宣伝費及びその他費用に計上いたしました。この結果、広告宣伝費は前期比14.2%増、その他費用は前期比27.2%増、人件費は前期比5.1%増となり、販売費及び一般管理費は前期比12.7%増となりました。以上の結果、調整後EBITDA(注)は1,592,798千円(前期比10.6%増)、営業利益は1,320,744千円(前期比5.3%増)、経常利益は1,240,042千円(前期比11.3%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は804,224千円(前期比3.9%減)となりました。 セグメントごとの業績は、次のとおりであります。 ⅰ.EC事業EC事業の主力事業である「スーパーデリバリー」は、購入客数の増加と購入客単価の向上により流通額を増加させることに取り組んでおります。第4四半期においては、広告宣伝費を追加投入し、顧客基盤拡大を目的とした新規会員登録数を増加させるための実証実験を国内、海外ともに行いました。国内は、実証実験の効果が加わり新規会員登録数が前四半期比40.9%増となりました。この影響で新規購入客数も大幅に増加し、購入客数全体の伸びを後押しいたしました。また、第3四半期に効果がみられた、会員のウォレットシェア拡大を目的とするクーポン・ポイント付与施策を継続しており、購入客単価も増加いたしました。この結果、国内流通額は前期比14.0%増となりました。海外は、アメリカの関税や紛争等、逆境が続く中での実証実験となりましたが、新規会員登録数は前四半期比17.3%増となりました。この影響で新規購入客数は増加したものの、購入客数全体は横ばいで推移いたしました。一方、購入客単価は引き続き増加しており、これが海外流通額の伸びを下支えした結果、海外流通額は前期比6.6%増となりました。以上の結果、当連結会計年度の「スーパーデリバリー」の流通額は30,986,292千円(前期比12.0%増)となりました。この結果、EC事業の売上高は3,899,926千円(前期比9.5%増)になりました。費用面においては、実証実験を行った影響により第4四半期の広告宣伝費・販売促進費が増加した結果、前期比15.7%増となりました。また、人件費は前期比18.9%増、その他費用は前期比18.8%増となった結果、セグメント利益は1,272,990千円(前期比2.7%増)となりました。 ⅱ.フィナンシャル事業フィナンシャル事業においても、第4四半期において顧客基盤拡大を目的とした実証実験を「Paid」、「URIHO」でそれぞれ実施いたしました。いずれのサービスにおいても、将来の成長につながる先行指標が増加するなど、良好な結果が得られました。「Paid」におきましては、加盟企業の積極的な獲得を継続するとともに、加盟企業単価を向上させることに取り組んでおります。取扱高は順調な成長が継続しており、グループ外の取扱高は46,505,982千円(前期比12.6%増)、全体の取扱高(グループ内の取扱高13,971,326千円を含む)は、60,477,308千円(前期比12.5%増)となりました。「URIHO」におきましては、契約社数を増やすことにより保証残高を増加させ、売上高成長に繋げることに取り組んでおります。当連結会計年度末の保証残高は、76,434,205千円と前期末比に21.3%増になりました。なお、前期第3四半期より株式会社ラクーンレント(家賃保証事業)が連結子会社から除外されました。この影響を受けた結果、フィナンシャル事業の売上高は3,038,114千円(前期比6.2%増)となりました。費用面においては、当社の与信審査の適切なコントロールにより売上原価率は低い水準を継続しております。第4四半期において実証実験を行ったことで第4四半期の広告宣伝費及びその他費用が増加いたしましたが、第1四半期~第3四半期までは低水準で推移していたため、販売費及び一般管理費は前期比9.4%増となりました。この結果、セグメント利益は832,533千円(前期比13.5%増)となりました。 (注)調整後EBITDA=営業利益+減価償却費(のれんを除く無形固定資産に係る償却費を含む。) +のれん償却費+M&A関連一時費用+株式報酬関連費用+ESOP関連費用+株主優待関連費用 ③ キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は前連結会計年度末より905,945千円増加し5,236,486千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。(営業活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における営業活動による資金の増加は692,280千円になりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益を1,240,042千円計上した一方で、法人税等の支払額を588,902千円計上したことによるものです。(投資活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における投資活動による資金の減少は304,853千円となりました。この主な要因は、ソフトウエア開発等による無形固定資産の取得による支出194,662千円と投資有価証券の取得による支出117,500千円を計上したことによるものです。(財務活動によるキャッシュ・フロー)当連結会計年度における財務活動による資金の増加は518,518千円となりました。この主な要因は、自己株式の取得による支出648,921千円、配当金の支払額470,574千円及び短期借入金の純増減額300,000千円により資金が減少した一方で、転換社債型新株予約権付社債の発行による収入1,988,366千円により資金が増加したことによるものです。 ④ 生産、受注及び販売の実績(1) 生産実績該当事項はありません。 (2) 受注実績該当事項はありません。 (3) 販売実績① 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。 セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年5月1日至 2026年4月30日)前期比(%)EC事業(千円)3,899,926109.5フィナンシャル事業(千円)2,674,339105.5合計(千円)6,574,265107.8 (注) セグメント間の取引については相殺消去しております。 ② EC事業の販売実績を売上種類別に示すと、次のとおりであります。 売上種類別当連結会計年度(自 2025年5月1日至 2026年4月30日)前期比(%)システム利用料売上(千円)3,476,236112.1会員小売店向け売上(会費)(千円)173,67486.3出展企業向け売上(基本料等)(千円)220,68394.6その他(千円)29,332105.1合計(千円)3,899,926109.5 ③ フィナンシャル事業の販売実績をサービス種類別に示すと、次のとおりであります。 売上種類別当連結会計年度(自 2025年5月1日至 2026年4月30日)前期比(%)Paid(千円)1,110,435115.6URIHO(千円)1,563,903113.6合計(千円)2,674,339105.5 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の採用や、資産・負債及び収益・費用の計上及び開示に関する見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案して合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載の通りであります。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容(売上高)当連結会計年度における売上高は、EC事業、フィナンシャル事業ともに増加したことにより6,574,265千円(前期比7.8%増)となりました。 (売上総利益)売上原価は、フィナンシャル事業の売上原価率が低水準で推移したことにより前期比5.1%の減少となりました。この結果、売上総利益は5,470,811千円(前期比10.8%増)となりました。 (営業利益)販売費及び一般管理費は、株主優待コストをその他費用に計上したほか、実証実験に係る費用を広告宣伝費及びその他費用に計上いたしました。この結果、広告宣伝費は前期比14.2%増、その他費用は前期比27.2%増、人件費は前期比5.1%増となり、4,150,067千円(前期比12.7%増)となりました。この結果、営業利益は1,320,744千円(前期比5.3%増)となりました。 (経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益)投資事業組合運用損を計上したことに加え、転換社債型新株予約権付き社債及び新株予約権の発行に伴う支払手数料が増加したこと等により、経常利益は1,240,042千円(前期比11.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は804,224千円(前期比3.9%減)となりました。 (ROE)中長期的な目標であるROE25%に対して連結会計年度におけるROEは18.7%となりました。 ③ 経営成績に重要な影響を与える要因について経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。 ④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析キャッシュ・フローにつきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。当社グループの運転資金需要のうち主なものはPaid事業の販売側企業に対する買掛金の支払いになります。Paid事業の取引代金の回収・支払のサイクルは基本的には取引先企業から回収の後に販売側企業へ支払いとなり、手元資金で賄える状況ですが、事業戦略上、多種多様な回収・支払のサイクルに対応していくために、必要に応じて銀行からの借入を行う方針です。今後、既存事業の事業成長を図りながら、積極的に新規事業の創出や、必要に応じてM&Aを実施し成長性のあるビジネスを当社の成長に取り込んでいく考えでありますが、資金需要の必要性に応じて柔軟に資金調達を実施いたします。なお、当社グループは、運転資金の効率的な調達を行うために複数の金融機関との間で合計7,950百万円の当座貸越及びコミットメントライン契約を締結しております(借入実行残高なし)。
事業リスク
- 事業環境の変化当社グループの事業は、インターネット技術を活用したBtoBサービスの提供が中心であり、BtoB-EC市場の成長や企業業務のDX化の進展が事業展開の基本条件です。しかし、今後普及が停滞したり、新たな規制が導入されたりすると、市場成長が阻害され、事業規模の拡大に影響が出る可能性があります。
- 景気変動による影響提供するサービスが企業間取引に関連するため、国内外の経済情勢や景気動向が悪化すると、サービスを利用する企業や保証対象企業の経営状況も悪化する可能性があります。特にフィナンシャル事業では、想定を超える保証履行が発生した場合、当社の財政状態や業績に重大な影響を及ぼすリスクがあります。
- 競合激化の可能性当社グループの提供する各サービスには、それぞれ競合企業が存在します。これまで培ってきた企業間取引のノウハウやユーザビリティ向上で差別化を図っていますが、今後、既存の競合や新規参入企業との競争が激化した場合、当社の事業や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3 【事業等のリスク】有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 (1) 事業環境について① ビジネスモデルについて当社グループの事業の多くはインターネット技術を活用したBtoBサービスの提供をしており、BtoB-EC市場の成長及び企業業務のDX化の浸透率の向上が事業展開の基本条件であると考えております。業務効率化の推進に伴う企業のDX対応は一般化してきており、市場環境は今後も拡大していくことを見込んでおります。しかしながら、今後もこれまでと同様に普及が進展する保証はなく、新たな規制の導入等、同市場の成長が阻害されるような状況が発生した場合においては、当社グループの事業規模拡大に影響を及ぼす可能性があります。 ② 景気動向の影響について当社グループは、企業間取引に係るサービスとして「情報」と「決済」に関するサービス及び「売掛金」を保証するサービスを提供しております。そのため、国内外の経済情勢や景気動向等の理由によりサービスを利用する企業や保証する企業の経営状況が悪化する場合、また市場環境が著しく変化する場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。「売掛金」を保証するサービスを提供するフィナンシャル事業においては、審査を慎重に行うとともに審査の精度をより向上させていくことで、現状、デフォルトの発生状況を通常起こりうる変動範囲内にコントロールできていると認識しております。しかしながら、サービスを利用する企業や保証する多くの企業の経営状況が景気動向の急激な変動等により大幅に悪化した場合、当社グループの事業成長が阻害される可能性があります。また、想定をはるかに超える保証履行が発生した場合には当社グループの事業運営及び財政状態、業績に影響を与える可能性があります。 ③ 競合について当社グループは、企業間取引に係るサービスとして「情報」と「決済」に関するサービス及び「売掛金」を保証するサービスを提供しております。当社グループの提供する各サービスと同様のサービスを提供する企業はサービスごとにそれぞれ存在しております。当社グループでは、これまで蓄積してきた企業間取引特有の商慣習に対するノウハウを背景に、企業と企業の取引を、よりスピーディーで効率的で便利なものにしていくために、常にユーザビリティの向上を意識した仕組みの構築、商品構成、安心して取引できる環境の提供等に取り組むことで差別化を図っております。しかしながら、当社グループと同様のサービスを提供する企業及び今後新たに参入する企業との競合が激化した場合、当社グループの事業及び業績に影響を与える可能性があります。 (2) フィナンシャル事業の与信リスクについてフィナンシャル事業の売掛保証は、顧客である事業会社から徴収する売掛債権の保証料を売上高として計上し、保証を引き受けた結果発生するコスト(保証履行や貸倒、再保険等の費用)を差し引いた金額が売上総利益となっております。売掛債権保証の市場は、近年、売掛債権の保全や与信管理の強化に関する企業ニーズの高まりを受け拡大しつづけております。当社グループでは、売掛保証の保証残高を積み上げるとともに、保証履行の発生率を適切にコントロールすべく、最適な保証引受審査を行うことがビジネスモデル上、重要であると考えております。そのため、日々の営業活動を積極的に行うことで保証残高を積み上げることに尽力する一方で、保証履行を適切な水準に抑えるために、保証先企業の審査基準についても随時見直し、設立当初から現在までにおける保証履行実績とその時々の経済情勢を反映させて、極度に保証履行率が悪化しないように努めております。また、保険会社等との再保険契約の活用により、保証履行が発生した場合には当社グループが被る損害の一部を担保させることで、当社が負担する保証履行金額を軽減させるよう努めております。さらに、事業会社から徴収する保証料についても、これまでの保証履行実績とその時々の経済情勢を反映させ、随時見直しております。しかしながら、当社グループが想定する以上の保証履行が発生した場合には業績に影響を与える可能性があります。なお、2026年4月末現在の保証事業保証残高は76,434,205千円です。そのうち、当社グループでリスクを保有している保証残高は48,247,732千円であります。 (3) 法的規制について① 当社の事業を取り巻く法的規制についてEC事業の主力事業である「スーパーデリバリー」では、取り扱う商品の中で一部下記の様な法規制を受ける商品が存在しております。a.ブランド品の販売についてブランド品の販売にあたっては、当該ブランド・メーカーの商標権、意匠権、著作権その他の知的財産権等に抵触しないことに留意し、必要に応じてインボイス等の証明書類の提出を求めて出展審査を行っております。また、「出展規約」に特則(「ブランド品などの出展に関する特則」)を規定することで、当該ブランド・メーカーの商標権、意匠権、著作権その他の知的財産権を侵害するものでないことを出展企業に保証させております。また、並行輸入品も含めた海外ブランド品の取り扱いに関しましては、別途真正商品である旨、偽ブランド品や知的財産権侵害商品を取り扱った場合には出展企業が責任を取る旨の誓約書の提出を求めることで関連法規・法令等の遵守に努めております。しかしながら、販売した商品に万が一、上記記載の知的財産権等を侵害するような事態が生じた場合には、当社グループがその責任を問われかねず、当社グループに対する社会的信用力は低下し、事業の遂行に支障をきたす可能性があります。 b.医薬部外品、化粧品、加工食品、酒類等の販売について「スーパーデリバリー」の取り扱い商品のひとつであります医薬部外品、化粧品、加工食品(健康食品を含む)、酒類は、販売及び広告表現について主に下表の法律による規制を受けております。当社グループは、出展企業に対し、必要に応じて化粧品等の製造販売業許可を取得した証明書や成分分析表等の証明書類の提出を求め、酒類の販売においては、出展企業が酒類販売業の免許を取得していることを確認しております。また、「出展規約」に特則(「医薬部外品・化粧品などの出展に関する特則」及び「加工食品などの出展に関する特則」)を規定し、関連法規・法令等を遵守していることを保証させるとともに、出展後も広告表現等の法的規制に抵触する内容がないかを当社グループ内において随時チェックすることで関連法規・法令等の遵守に努めております。しかしながら、将来的に法的規制が強化された場合や、現行の法的規制における法令の解釈・適用によっては、新たな対策が必要となり、これらの商品の販売に支障をきたす可能性があります。また、販売した商品に関し法的規制に抵触するような事態が生じた場合には、当社グループがその責任を問われかねず、当社グループに対する社会的信用力は低下し、事業の遂行に支障をきたす可能性があります。 法令名主な法的規制の内容私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律不当廉売・再販売価格維持行為・誇大広告の禁止医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び再生医療等製品の製造販売の承認と許可虚偽・誇大広告の禁止、医薬品的表現の規制健康増進法栄養表示基準の明示、誇大表示の禁止食品衛生法飲食に起因する衛生上の危害発生の防止誇大表示・広告の禁止食品表示法名称、アレルゲン、保存の方法、消費期限、原材料、添加物、栄養成分の量及び熱量、原産地等の食品への表示義務知的財産基本法特許権、著作権、商標権等の知的財産権侵害の禁止酒税法酒類取引者の納税義務、酒類製造販売の免許取得義務 c.フィナンシャル事業の売掛債権の保証についてフィナンシャル事業のURIHOは、「保険業法」上の保険業、「債権管理回収業に関する特別措置法」上の債権管理回収業、「金融商品取引法」上の金融商品取引業、及び「貸金業法」上の貸金業のいずれにも該当いたしません。また、Paidについても、「割賦販売法」上の包括信用購入あっせん、「貸金業法」上の貸金業、及び「銀行法」上の為替取引のいずれにも該当いたしません。従って監督官庁は存在せず、いわゆる業法上の法的規制の対象とはなっておりません。しかしながら、今後新たな法律の制定や現行法の解釈に変化があった場合には、これらの事業が法的規制の対象となる可能性があり、その場合、事業の継続に支障をきたし、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。 ② 取引先情報の管理体制について当社グループは、事業の性質上、個人情報を含む取引先情報を多数取り扱っており個人情報保護法の適用を受けております。当社グループでは、個人情報の保護を図るため、管理システムへのアクセス者の制限やアクセス履歴の管理、また社員教育の実施等、管理運用面について細心の注意を払っております。しかしながら、万一これらの情報が外部に流出した場合、当社グループの事業の遂行に支障をきたす可能性があります。 (4) 事業体制について① 優秀な人材の獲得・育成について当社グループは顧客や業界を理解した上でITを使ったサービスを提供できるのが強みです。今後、事業成長していくためには、当社グループの経営理念に共感し、事業成長に強い意欲を持った優秀な人材の継続的な獲得が必要であると考えております。特に、当社グループのサービスは、顧客ニーズに応じた利便性の高いシステムを提供していることから、システムの開発やその運用・管理を適切に行うことが事業上重要であり、これを実行するための優秀なエンジニアを獲得・育成することが重要であると認識しております。しかしながら、エンジニアの人材獲得競争は激しく、業務上必要とされる知識及び経験を備えた人材を確保できないリスクがあり、その場合、システム開発の遅延や運営・管理の不備等が発生する可能性は否定できず、その場合、当社グループの業務運営に支障をきたす可能性があります。 ② システムの障害について当社グループの事業の多くは、モバイル端末やパソコン等のコンピュータシステムを結ぶ通信ネットワークに依存しております。そのため、自然災害や事故などにより通信ネットワークが破壊された場合においては事業の全体、あるいはその一部が中断され、事業の遂行に重大な支障をきたす可能性があります。また、当社グループでは、サービスの安定供給を図るためのセキュリティ対策とコンピューターウイルスの感染、ハッカーの侵入による妨害など、不正アクセスを回避するよう努めておりますが、こうした要因によるシステム障害が生じた場合も同様に、事業の遂行に重大な支障をきたす可能性があります。さらに、サーバー等の管理を委託しているデータセンター等の管理会社のサービス低下、アクセスの集中によるサーバーのダウン等によりインターネットへの接続及びシステムの稼動がスムーズに行うことができない状態になった場合においても当社グループの事業の遂行に支障をきたす可能性があります。 ③ 災害による影響について当社グループは、東京都中央区に本社を置き、グループ全体の経営管理体制機能を集約しております。そのため、大規模な自然災害やその他の事業活動の継続に支障をきたす事象が、本社エリアに発生した場合、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。 (5)新株予約権の行使による株式価値の希薄化について当社グループは、取締役、執行役員及びグループ会社代表取締役の経営参画意識高揚のために会社法第236条、第238条及び第240条の規定に従って、新株予約権(以下、「ストック・オプション」という。)を付与しております。これらストック・オプションの権利行使がなされた場合には、新株式が発行され当社グループ株式価値の希薄化が生じる可能性があります。しかしながら、「ストック・オプション」の約9割には、あらかじめ定める業績目標の達成が行使条件とされており、その目標が達成されることは株式価値の向上に資するものと認識しております。なお、2026年7月22日現在でのストック・オプションによる潜在株式数は1,450,400株であり発行済株式総数に対して6.8%に相当します。また、当社は今後の事業戦略の実現を目指し2025年11月28日に株式会社アドバンテッジパートナーズがサービスを提供するファンドが出資する特別目的事業体であるAAGS S8, L.P.に対して第三者割当の方法により新株予約権及び無担保転換社債型新株予約権付社債を発行しております。当該新株予約権について行使が行われた場合又は当該新株予約権付社債について転換が行われた場合には、保有株式の価値が希薄化する可能性があります。しかしながら、2030年12月13日までの期間に複数回に渡る段階的な行使が予想されるため、希薄化が即時に生じる新株式の発行とは異なり、当社株式の株式市場への供給が一時的に過剰となる事態が回避されやすいと考えられ、既存株主の利益への影響を一定程度抑えることができると考えております。また、本新株予約権及び本新株予約権付社債の目的である当社普通株式数は、調整がなされる場合を除いて固定されており、株価動向にかかわらず、最大交付株式数が限定されているため、希薄化率が当初予定より増加することはありません。なお、2026年7月22日現在での本新株予約権の行使及び本新株予約権付社債の転換による潜在株式数は7,751,800株であり発行済株式総数に対して36.5%に相当します。