事業の概要
- 多角的な事業展開あいホールディングスは、セキュリティ機器、カード機器、情報機器、計測機器、情報通信、設計事業など、幅広い分野で事業を展開しています。純粋持株会社として、グループ各社の経営指導を行い、多様な事業ポートフォリオで収益を上げています。
- M&Aによる事業拡大同社はM&A(企業の合併・買収)を重要な経営戦略と位置づけ、事業領域の拡大を図っています。最近では岩崎通信機株式会社や株式会社ナカヨを連結子会社化し、情報通信や計測機器分野を強化するなど、積極的な投資で成長を追求しています。
- グループ経営体制あいホールディングスは、当社と多数の子会社・関連会社で構成されるグループ経営体制をとっています。各子会社がそれぞれの専門分野で事業を担い、持株会社が全体を統括・指導することで、効率的かつ専門性の高い事業運営を実現しています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
セグメント構成
- セキュリティ機器事業売上152.01億円、営業利益61.5億円と、グループ内で最も高い売上と利益を誇る主力事業です。セキュリティシステム機器の開発、製造、販売を手掛けており、株式会社ドッドウエル ビー・エム・エスなどが主要会社です。
- 情報機器事業売上134.92億円、営業利益4.62億円を計上しており、プロッタやスキャナなどのコンピュータ周辺機器の開発、製造、販売、保守サービスが主な業務です。グラフテック株式会社がこの分野を牽引しています。
- 情報通信事業売上118.25億円、営業利益6.78億円の規模で、情報通信システム等の開発、製造、販売を行っています。岩崎通信機株式会社や株式会社ナカヨの連結化により、このセグメントが大きく成長しました。
2025-06 セグメント別業績
| セグメント | 区分 | 売上(億) | 営業利益(億) | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| SecurityEquipment | 事業 | 152 | 62 | 40.5% |
| CardEquipmentAndOtherOfficeEquipment | 事業 | 31 | 8 | 26.8% |
| PeripheralComputerEquipment | 事業 | 135 | 5 | 3.4% |
| MeasuringEquipmentReportableSegment | 事業 | 50 | 8 | 16.5% |
| TelecommunicationsReportableSegment | 事業 | 118 | 7 | 5.7% |
| Design | 事業 | 56 | 5 | 8.5% |
有価証券報告書「事業の内容」の全文を見る(年度切替)
3【事業の内容】当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(あいホールディングス株式会社)と当社の子会社46社(連結子会社37社、非連結子会社9社)、当社の持分法適用関連会社2社及び持分法を適用しない関連会社7社により構成されており、セキュリティ機器、カード機器及びその他事務用機器、情報機器、計測機器、情報通信、設計事業を主たる業務としております。純粋持株会社である当社は、グループ会社各社の経営指導等を行っております。なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置づけは次のとおりであります。なお、次の事業区分は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。 区 分主要業務主要な会社セキュリティ機器セキュリティシステム機器の開発・製造及び販売株式会社ドッドウエル ビー・エム・エスあいエンジニアリング株式会社株式会社エスエスユニットカード機器及びその他事務用機器カード発行機器(病院向けカードシステム、金融向けカードシステム)及びその他事務用機器の開発・製造及び販売株式会社ドッドウエル ビー・エム・エス情報機器プロッタやスキャナ等のコンピュータ周辺機器の開発・製造及び販売、保守サービス等グラフテック株式会社シルエットジャパン株式会社GRAPHTEC ASIA PACIFIC CO.,LTD.Graphtec America, Inc.Silhouette America, Inc.Silhouette Research & Technology Ltd.Graphtec Europe B.V.Silhouette Europe B.V.計測機器計測機器の開発・製造及び販売グラフテック株式会社GRAPHTEC ASIA PACIFIC CO.,LTD.Graphtec America, Inc.Graphtec Europe B.V.岩崎通信機株式会社グラフテック岩通計測株式会社情報通信情報通信システム等の開発・製造及び販売岩崎通信機株式会社東通工業株式会社株式会社ナカヨNYCソリューションズ株式会社あいテクノロジー研究所株式会社設計事業構造設計、耐震診断を主体とした建築設計事業等株式会社あい設計株式会社田辺設計その他節電・省エネシステムの開発・製造・販売、カードリーダー・自動おしぼり製造機の製造・販売、ソフトウェアの開発・販売、セキュリティ機器・カード機器等の保守サービス、リース及び割賦事業、コールセンター事業、印刷システム事業、不動産事業株式会社ドッドウエル ビー・エム・エスグラフテック株式会社株式会社USTAGEプールス株式会社イシモリテクニックス株式会社杜の公園ゴルフクラブ株式会社日本電計株式会社日本エレテックス株式会社ウイングレット・システムズ株式会社株式会社Social Area Networks株式会社ビーエム総合リース株式会社アイフィンク株式会社メディックナノ・ソルテック株式会社株式会社アイグリーズInnovation Farm株式会社株式会社ティエスティ岩崎通信機株式会社岩通ケミカルクロス株式会社マイクロ・トーク・システムズ株式会社 [事業系統図]以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
事業の優位性(モート)
事業の質(有価証券報告書から抽出)
数字に出ない事業の性質を、同じ物差しで全銘柄そろえています。FY2025時点の記載が出典です。
| 参入障壁新規参入を阻む要因の種類 | 技術 セキュリティシステム機器、カード発行機器、プロッタ、スキャナ、計測機器、情報通信システム等の開発・製造技術。 |
|---|---|
| 設備投資の性質稼いだ現金がどれだけ設備維持に消えるか | 混合 |
| 規制依存規制は障壁にも足枷にもなる | 中程度 |
会社が挙げる主要リスク:M&Aに関するリスク / 製品の需要変動、競合他社の動向及び革新的技術の登場に関するリスク / カントリーリスク及び為替変動に関するリスク
同じ条件で他の銘柄を探す → 定性スクリーニング(価格決定力・参入障壁・景気敏感度などで絞り込めます)
モート総合 4 / 25 5類型それぞれの強度と、そう判定した根拠
無形資産☆☆☆☆☆
提供された財務サマリに無形資産に関する具体的な情報や、ブランド力、特許、規制ライセンス、独占的IPに関する記述がないため、現時点では評価不能。
スイッチングコスト★☆☆☆☆
卸売業という業態から、顧客との継続的な取引関係は想定されるものの、具体的なスイッチング・コスト(例:システム統合、長期契約、顧客の乗り換えに伴う損失の大きさ)に関する情報が不足している。限定的な顧客基盤や特定分野での強みが示唆される程度。
ネットワーク効果☆☆☆☆☆
ネットワーク効果に関する具体的な記述や、ユーザー数の増加がサービス価値向上に繋がるビジネスモデルであるという証拠がないため、現時点では評価不能。
コスト優位★☆☆☆☆
卸売業として、仕入れや物流における効率化は競争力の源泉となりうるが、具体的なコスト優位性(例:規模の経済、独自の仕入れルート、効率的なサプライチェーン)を示すデータや情報が不足している。業界平均との比較も不明。
規模の経済★★☆☆☆
卸売業は一般的に規模の経済が働きやすいが、あいホールディングスが属する市場における同社のシェアや、業界構造(寡占度)に関する情報が不足している。一定の規模は有していると推測されるが、最適規模や競争優位に繋がるほどの規模かは不明。
- 多様な事業ポートフォリオセキュリティ、カード、情報、計測、情報通信、設計といった多岐にわたる事業を展開しており、特定の市場変動リスクを分散できる強みがあります。これにより、安定的な収益基盤を構築しています。
- M&A戦略による成長積極的なM&Aを通じて、新たな技術や市場を獲得し、事業規模を拡大しています。岩崎通信機やナカヨの連結化により、情報通信分野での競争力を強化し、シナジー効果を追求しています。
- 技術開発力と製品ラインナップ各事業セグメントにおいて、セキュリティシステム機器、カード発行機器、プロッタ、スキャナ、計測機器、情報通信システムなど、幅広い製品の開発・製造・販売を行っています。これにより、顧客の多様なニーズに応えることが可能です。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
経営戦略
有価証券報告書「経営方針・対処すべき課題・MD&A」の全文を見る(年度切替)
経営方針・経営戦略
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】下記の文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループは「すべては『信頼』と『誠実』から始まり人と社会に認められる価値を創造する」を経営の基本理念としております。この理念実現のため、グループ傘下の事業子会社の営業拠点を活用し、国内はもとより海外からもお客様のニーズを汲み上げるとともに、これらに応える商品の企画、研究開発、製造及び販売をすることを基本方針としております。特に、戦略的なコアとなる事業領域を、セキュリティ市場及びニッチ市場に絞り込み、これらの市場に向けて他社に先駆けた商品及びビジネスモデルの提供をしてまいります。また、節電・省エネシステムの開発及び販売、製品・サービスのIoT化、AI化にも注力し、市場における競争力強化、新規市場の開拓を図ります。このための重要施策として、積極的なM&A及び業務提携を行い、商品開発力及び営業力の強化を図ることにより、事業の更なる拡大を目指してまいります。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、商社部門とメーカー部門が共存しており、売上高は両部門のバランスにより変動することから、経営計画においては、営業利益に絶対値目標を定め、経営を推進しております。また、当社は引き続き成長に向けてM&Aを強化する方針です。このため、短期的にはのれん代償却等により利益が変動する可能性がありますが、長期的にはEPSを重要な経営指標と設定し、その最大化に努めてまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社グループは、高い収益力と安定性を確保することを中長期的な経営戦略の柱に置いて、変化の激しい業界に対応してまいります。このためにM&Aを重要な経営上の戦略手段と位置付けており、これからも積極的にM&Aに取り組む方針です。なお、M&Aによる事業参入及び撤退基準として明確な数値基準は設けておりませんが、事業の成長スピード・市場シェア・安定性等を基準に判断しております。撤退検討に際しては、一律の撤退基準を設けている訳ではなく、それぞれの事業における定性的リスク(例えば人材獲得等)を鑑み判断しております。また、中長期的な企業価値最大化の観点から、成長事業においても、状況や必要に応じて、事業売却等も行い、獲得した資金等を新たな成長分野に投じる方針を有しており、随時、事業ポートフォリオの見直しを行っております。 (4) 経営環境社会経済活動は、雇用・所得環境の改善や企業の設備投資需要の持続を背景に緩やかな回復基調で推移したものの、世界的な地政学リスクの高まり、資源価格やエネルギー価格の変動、為替相場の不安定な動きなどにより、先行き不透明な状況が続いております。当社グループを取り巻く事業環境においては、社会インフラや企業活動における安全・安心への意識の高まりを背景に、セキュリティ関連需要は引き続き堅調に推移しております。また、技術革新要素として、膨大な画像・映像データとAI(人工知能)を連携させる新たなシステムの活用など、新ソリューションの開発に対するニーズが高まっています。一方で、原材料価格や物流費、人件費の上昇に加え、技術革新の加速による市場競争の激化など、事業運営上の課題も存在しております。特にAI技術やクラウドサービスの普及により、顧客ニーズは高度化・多様化しており、製品・サービスの付加価値向上と継続的な技術開発が求められております。カード・その他事務用機器事業につきましては、販売商品の内製化を進めており、高度化した新製品販売によって業績拡大を図ります。情報機器事業につきましては、業務用とコンシューマ向けの事業戦略及び経営資源を一本化し、事業運営の効率化を図り、更新の取り込みや欧米市場の回復による需要が見込まれます。計測機器事業につきましては、材料費および物流コストの高騰などの課題がある一方、国内外で安定した需要が見込まれております。グラフテック岩通計測株式会社に計測機器事業を集約したことで、リソースの最適化によるコスト削減や国内外での販売拡大とクロスセルを進めてまいります。情報通信事業につきましては、国内市場は縮小傾向にありますが、岩崎通信機株式会社のオフィス向けビジネスホンの一部を株式会社ナカヨの工場へ生産移管し、コスト削減と効率化を進展させることで業績向上を図ります。設計事業においては、公共施設や民間建築分野における更新需要に加え、防災・減災への取り組みや脱炭素社会の実現に向けた環境配慮型建築への対応が重要性を増しております。このような環境のもと、当社グループは各事業分野における競争優位性の強化、高付加価値製品の開発、新規市場の開拓及び海外事業の拡大を推進するとともに、グループシナジーの最大化を通じて持続的な成長と企業価値の向上に取り組んでまいります。(5) 対処すべき課題当社グループは、セキュリティ機器、カード・その他事務用機器、情報機器、計測機器、情報通信、設計、脱炭素システム等、多岐にわたる事業活動を展開しておりますが、中東情勢の影響や米国の通商政策をめぐる動向、金融資本市場の変動などによる景気の下振れリスク、AIの活用やサイバーセキュリティなどといった各事業分野共通課題への対応に加え、それぞれの事業分野ごとに抱える以下の課題への対応が必要となっております。セキュリティ機器につきましては、事業の軸となるマンション市場においては、順調に推移しておりますが、継続的に導入機器の見直しを行い、利益構造の更なる改善が課題となっております。一般法人向け市場に対しては、価格競争力と高機能ラインアップのすみ分け、特にニーズの高まりがあるカメラとAIの組み合わせによる新しい市場への取り組みが課題となっております。カード機器につきましては、病院市場においては、新商品の投入、ハード販売から柔軟な提案による複合販売、高齢化社会に伴う老健・介護施設等への事業拡大を推進していくことが課題となっており、金融機関向けでは、キャッシュカードなどの即時発行市場における販売促進が課題となっております。情報機器につきましては、業務用向けは順調に推移しておりますが、コンシューマ向けのホビークラフト市場の落ち込みによる販売不振を受けて、組織再編を行いました。早期に経費の削減と事業運営の効率化を図ることが課題となっております。計測機器につきましては、昨年12月にグラフテック株式会社と岩崎通信機株式会社の計測機器事業を統合し、新たな計測機器専業会社を設立いたしました。リソースの最適化によるコスト削減や国内外での販路拡大とクロスセルを活発化させることが課題となっております。情報通信につきましては、岩崎通信機株式会社と株式会社ナカヨが担っており、開発・生産・販売面におけるグループ内統合完了に向けたスピードアップを図ることが課題となっております。設計事業につきましては、官公庁・民間の構造設計業務の受注を中心に安定的に推移しておりますが、人材の確保及び業務の一層の効率化が課題となっております。今後の成長分野として、革新的な節電・省エネシステムである脱炭素システム事業を、グループ全体で積極的に取り組んでおりますが、販売、設置等にかかる人材の確保が課題となっております。当社グループは、業績の拡大と収益力の向上のため、こうしたそれぞれの事業体質をより強固にする課題解決のための施策を迅速に立案、実施する一方で、成長のためのM&Aを積極推進し、ホールディングカンパニーとしての特徴を活かしながら、内部統制機能の見直しと充実を図ることにより、コンプライアンス体制の一層の強化も図ってまいります。
対処すべき課題
1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】下記の文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。(1) 会社の経営の基本方針当社グループは「すべては『信頼』と『誠実』から始まり人と社会に認められる価値を創造する」を経営の基本理念としております。この理念実現のため、グループ傘下の事業子会社の営業拠点を活用し、国内はもとより海外からもお客様のニーズを汲み上げるとともに、これらに応える商品の企画、研究開発、製造及び販売をすることを基本方針としております。特に、戦略的なコアとなる事業領域を、セキュリティ市場及びニッチ市場に絞り込み、これらの市場に向けて他社に先駆けた商品及びビジネスモデルの提供をしてまいります。また、節電・省エネシステムの開発及び販売、製品・サービスのIoT化、AI化にも注力し、市場における競争力強化、新規市場の開拓を図ります。このための重要施策として、積極的なM&A及び業務提携を行い、商品開発力及び営業力の強化を図ることにより、事業の更なる拡大を目指してまいります。 (2) 目標とする経営指標当社グループは、商社部門とメーカー部門が共存しており、売上高は両部門のバランスにより変動することから、経営計画においては、営業利益に絶対値目標を定め、経営を推進しております。また、当社は引き続き成長に向けてM&Aを強化する方針です。このため、短期的にはのれん代償却等により利益が変動する可能性がありますが、長期的にはEPSを重要な経営指標と設定し、その最大化に努めてまいります。 (3) 中長期的な会社の経営戦略当社グループは、高い収益力と安定性を確保することを中長期的な経営戦略の柱に置いて、変化の激しい業界に対応してまいります。このためにM&Aを重要な経営上の戦略手段と位置付けており、これからも積極的にM&Aに取り組む方針です。なお、M&Aによる事業参入及び撤退基準として明確な数値基準は設けておりませんが、事業の成長スピード・市場シェア・安定性等を基準に判断しております。撤退検討に際しては、一律の撤退基準を設けている訳ではなく、それぞれの事業における定性的リスク(例えば人材獲得等)を鑑み判断しております。また、中長期的な企業価値最大化の観点から、成長事業においても、状況や必要に応じて、事業売却等も行い、獲得した資金等を新たな成長分野に投じる方針を有しており、随時、事業ポートフォリオの見直しを行っております。 (4) 経営環境社会経済活動は、雇用・所得環境の改善や企業の設備投資需要の持続を背景に緩やかな回復基調で推移したものの、世界的な地政学リスクの高まり、資源価格やエネルギー価格の変動、為替相場の不安定な動きなどにより、先行き不透明な状況が続いております。当社グループを取り巻く事業環境においては、社会インフラや企業活動における安全・安心への意識の高まりを背景に、セキュリティ関連需要は引き続き堅調に推移しております。また、技術革新要素として、膨大な画像・映像データとAI(人工知能)を連携させる新たなシステムの活用など、新ソリューションの開発に対するニーズが高まっています。一方で、原材料価格や物流費、人件費の上昇に加え、技術革新の加速による市場競争の激化など、事業運営上の課題も存在しております。特にAI技術やクラウドサービスの普及により、顧客ニーズは高度化・多様化しており、製品・サービスの付加価値向上と継続的な技術開発が求められております。カード・その他事務用機器事業につきましては、販売商品の内製化を進めており、高度化した新製品販売によって業績拡大を図ります。情報機器事業につきましては、業務用とコンシューマ向けの事業戦略及び経営資源を一本化し、事業運営の効率化を図り、更新の取り込みや欧米市場の回復による需要が見込まれます。計測機器事業につきましては、材料費および物流コストの高騰などの課題がある一方、国内外で安定した需要が見込まれております。グラフテック岩通計測株式会社に計測機器事業を集約したことで、リソースの最適化によるコスト削減や国内外での販売拡大とクロスセルを進めてまいります。情報通信事業につきましては、国内市場は縮小傾向にありますが、岩崎通信機株式会社のオフィス向けビジネスホンの一部を株式会社ナカヨの工場へ生産移管し、コスト削減と効率化を進展させることで業績向上を図ります。設計事業においては、公共施設や民間建築分野における更新需要に加え、防災・減災への取り組みや脱炭素社会の実現に向けた環境配慮型建築への対応が重要性を増しております。このような環境のもと、当社グループは各事業分野における競争優位性の強化、高付加価値製品の開発、新規市場の開拓及び海外事業の拡大を推進するとともに、グループシナジーの最大化を通じて持続的な成長と企業価値の向上に取り組んでまいります。(5) 対処すべき課題当社グループは、セキュリティ機器、カード・その他事務用機器、情報機器、計測機器、情報通信、設計、脱炭素システム等、多岐にわたる事業活動を展開しておりますが、中東情勢の影響や米国の通商政策をめぐる動向、金融資本市場の変動などによる景気の下振れリスク、AIの活用やサイバーセキュリティなどといった各事業分野共通課題への対応に加え、それぞれの事業分野ごとに抱える以下の課題への対応が必要となっております。セキュリティ機器につきましては、事業の軸となるマンション市場においては、順調に推移しておりますが、継続的に導入機器の見直しを行い、利益構造の更なる改善が課題となっております。一般法人向け市場に対しては、価格競争力と高機能ラインアップのすみ分け、特にニーズの高まりがあるカメラとAIの組み合わせによる新しい市場への取り組みが課題となっております。カード機器につきましては、病院市場においては、新商品の投入、ハード販売から柔軟な提案による複合販売、高齢化社会に伴う老健・介護施設等への事業拡大を推進していくことが課題となっており、金融機関向けでは、キャッシュカードなどの即時発行市場における販売促進が課題となっております。情報機器につきましては、業務用向けは順調に推移しておりますが、コンシューマ向けのホビークラフト市場の落ち込みによる販売不振を受けて、組織再編を行いました。早期に経費の削減と事業運営の効率化を図ることが課題となっております。計測機器につきましては、昨年12月にグラフテック株式会社と岩崎通信機株式会社の計測機器事業を統合し、新たな計測機器専業会社を設立いたしました。リソースの最適化によるコスト削減や国内外での販路拡大とクロスセルを活発化させることが課題となっております。情報通信につきましては、岩崎通信機株式会社と株式会社ナカヨが担っており、開発・生産・販売面におけるグループ内統合完了に向けたスピードアップを図ることが課題となっております。設計事業につきましては、官公庁・民間の構造設計業務の受注を中心に安定的に推移しておりますが、人材の確保及び業務の一層の効率化が課題となっております。今後の成長分野として、革新的な節電・省エネシステムである脱炭素システム事業を、グループ全体で積極的に取り組んでおりますが、販売、設置等にかかる人材の確保が課題となっております。当社グループは、業績の拡大と収益力の向上のため、こうしたそれぞれの事業体質をより強固にする課題解決のための施策を迅速に立案、実施する一方で、成長のためのM&Aを積極推進し、ホールディングカンパニーとしての特徴を活かしながら、内部統制機能の見直しと充実を図ることにより、コンプライアンス体制の一層の強化も図ってまいります。
MD&A(経営者による分析)
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】(1) 経営成績等の状況の概要① 財政状態及び経営成績の状況当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善を背景に緩やかな回復基調を維持して推移しました。一方で、中東情勢の影響や米国の通商政策をめぐる動向、金融資本市場の変動などに注意する必要があります。このような経済環境のもと、当社グループにおいては資本コストを意識し、環境変化に機動的に即応し、効率性や採算性を考慮した社内体制の強化・整備を図り、利益重視の経営を推進いたしました。この結果、当連結会計年度の売上高は850億2千4百万円(前期比28.4%増)となり、営業利益は107億6千2百万円(前期比21.1%増)、経常利益は125億3千5百万円(前期比39.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は119億3千7百万円(前期比43.7%減)となりました。なお、2025年4月9日に行われた株式会社ナカヨとの企業結合について前連結会計年度において暫定的な会計処理を行っておりましたが、当連結会計年度に確定したため、前連結会計年度との比較・分析にあたっては、暫定的な会計処理の確定による見直し後の金額を用いております。 a. セグメントごとの経営成績(セキュリティ機器)セキュリティ機器につきましては、マンション向けでは分譲の新規が好調に推移し、一般法人向けにおいては、官公庁向けのAI画像解析技術を活用した次世代セキュリティシステム一式を受注したことにより、売上高は158億9千万円(前期比4.5%増)、セグメント利益は61億8千7百万円(前期比0.6%増)となりました。(カード機器及びその他事務用機器)カード機器及びその他の事務用機器につきましては、カード機器では、主力の病院向けは回復傾向にあり、金融機関向けでは、即時キャッシュカード発行機の案件を獲得しました。その他事務用機器の鉄骨CADは、主力製品の切り替え期にあたり、売上高は24億5千4百万円(前期比21.0%減)、セグメント利益は3億1千万円(前期比62.7%減)となりました。(情報機器)情報機器につきましては、業務用カッティングマシンは安定的に推移し、個人向けカッティングマシンでは、主力となる低価格の新製品を投入した結果、売上高は126億7千1百万円(前期比6.1%減)、セグメント利益は5億6千2百万円(前期比21.6%増)となりました。(計測機器)計測機器につきましては、前年並みに安定的に推移し、売上高は54億4千2百万円(前期比8.8%増)、セグメント利益は7億8千6百万円(前期比4.8%減)となりました。(情報通信)情報通信につきましては、当期より連結子会社となりましたナカヨの通信機器事業が新たに増加したことにより、売上高は271億2百万円(前期比129.2%増)、セグメント利益は12億4千9百万円(前期比84.3%増)となりました。(設計事業)設計事業につきましては、構造設計を安定的に受注し、大口の耐震診断を受注した結果、売上高は74億3千6百万円(前期比33.6%増)、セグメント利益は14億8千2百万円(前期比213.5%増)と好調に推移しました。(その他)その他につきましては、売上高は140億2千6百万円(前期比16.9%増)、セグメント利益は3億9千3百万円(前期比141.1%増)となりました。 b. 当連結会計年度の財政状態当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて48億4千6百万円増加し、1,456億7千4百万円となりました。主な要因は流動資産における現金及び預金97億7千万円増加、受取手形、売掛金及び契約資産17億2千9百万円減少、商品及び製品13億2千1百万円増加、原材料及び貯蔵品10億1百万円減少、固定資産における建物及び構築物(純額)5億4千8百万円減少、土地22億2千1百万円減少等であります。負債につきましては、前連結会計年度末に比べて10億7千万円減少し、277億6千9百万円となりました。主な要因は、流動負債における支払手形及び買掛金6億9千4百万円減少、未払法人税等17億3千3百万円増加、その他に含まれる預り金5億6千3百万円減少、固定負債における退職給付に係る負債4億9千8百万円減少等であります。純資産につきましては、前連結会計年度末に比べて59億1千6百万円増加し、1,179億4百万円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益119億3千7百万円の計上、配当金58億6千万円の計上等であります。この結果、自己資本比率は80.8%となり、前連結会計年度末の77.7%より増加となりました。② キャッシュ・フローの状況当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末と比較して96億2千1百万円増加し544億1千2百万円となり、これに新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額3千万円及び連結子会社の決算期変更に伴う現金及び現金同等物の増加額1億3千4百万円を加え545億7千7百万円となりました。(営業活動によるキャッシュ・フロー)営業活動の結果得られた資金は108億7百万円(前連結会計年度は76億4千7百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益161億5千万円、減価償却費26億7千6百万円等の資金の増加要因に対して、固定資産売却益38億3千6百万円、法人税等の支払額27億1千8百万円等の資金の減少要因があったことによるものであります。(投資活動によるキャッシュ・フロー)投資活動の結果得られた資金は59億1千5百万円(前連結会計年度は70億8千4百万円の収入)となりました。これは主に、有形固定資産の売却による収入63億4千8百万円、投資事業組合からの分配による収入8億8千8百万円、有形固定資産の取得による支出15億1千6百万円等があったことによるものであります。(財務活動によるキャッシュ・フロー)財務活動の結果使用した資金は79億7千6百万円(前連結会計年度は53億8千4百万円の支出)となりました。これは主に、配当金の支払額58億3千1百万円の支出があったことによるものであります。(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移 2022年6月期2023年6月期2024年6月期2025年6月期2026年6月期自己資本比率(%)81.283.285.277.780.8時価ベースの自己資本比率(%)97.3135.9119.888.798.0キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)-----インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)1,997.13,830.31,425.1189.4624.1自己資本比率:自己資本/総資産時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フローインタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い(注)1.いずれも連結ベースの財務指標により計算しております。2.株式時価総額は、期末株価終値×期末株式数(自己株式控除後)により算出しております。3.キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。4.有利子負債は連結貸借対照表上に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。 ③ 生産、受注及び販売の実績a. 生産実績当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年7月1日至 2026年6月30日)金額(百万円)前年同期比(%)カード機器及びその他事務用機器--情報機器3,36884.8計測機器2,11749.2情報通信4,56560.8設計事業7,458133.4報告セグメント計17,50981.9その他3,642113.4合計21,15286.0(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。2.金額には、標準品の外部生産高を含めております。 b. 商品仕入実績当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年7月1日至 2026年6月30日)金額(百万円)前年同期比(%)セキュリティ機器3,947120.8カード機器及びその他事務用機器83077.8計測機器848166.3情報機器5,320178.0情報通信20,656325.8報告セグメント計31,603223.0その他4,78493.4合計36,388188.6(注)金額は仕入価格によっております。 c. 受注実績当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)設計事業5,28554.06,08568.2情報通信12,30395.22,23260.5計測機器2,763112.4676120.6その他5,89793.42,66195.4(注)金額は契約価格によっております。 d. 販売実績当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。セグメントの名称当連結会計年度(自 2025年7月1日至 2026年6月30日)金額(百万円)前年同期比(%)セキュリティ機器15,890104.5カード機器及びその他事務用機器2,45479.0情報機器12,67193.9計測機器5,442108.8設計事業7,436133.6情報通信27,102229.2報告セグメント計70,998131.0その他14,026116.9合計85,024128.4(注)セグメント間の取引については、相殺消去しております。 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。① 重要な会計方針及び見積り当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、見積りが必要となる事項においては合理的な基準に基づき会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。 ② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容a. 経営成績当連結会計年度におきましては、情報通信事業においては、直近M&Aで連結子会社化した岩崎通信機株式会社と株式会社ナカヨの販管費の抑制と原価率改善に取り組みながら融合を加速させて赤字から黒字体質となり、主力のセキュリティ事業では、新たな取り組みとして東京都内の公共の安全を守るために貢献する「AI画像解析技術を活用したセキュリティカメラのシステム一式」を受注し、設計事業では、大型耐震診断を受注したことから、下記の各事業業績の結果に加え,前期比約18.7億円の営業増益となりました。各事業別の営業利益では、セキュリティ機器事業は、マンション向けが堅調に推移したことに加え、一般法人向けでは大型受注もあり、約0.4億円の営業増益となり、6年連続で過去最高の営業利益を達成しました。カード機器及びその他事務用機器事業は、鉄骨CAD事業で自社開発した新製品「AiCad-sf」の本格販売のずれ込みがあり、約5.2億円の営業減益となりました。情報機器事業は、コンシューマ向けカッティングマシンは、主力の北米市場の低迷が継続しましたが、業務用向けは、リプレイス需要を取り込み堅調に推移し、約1億円の営業増益となりました。計測機器事業は、仕入れコスト増加分の価格転嫁に遅れが生じたため、約0.4億円の営業減益となりました。情報通信事業は、コスト削減と利益率の高い製品への販売を注力し、営業利益は約12.5億円を計上しました。設計事業は、大型の耐震診断の受注があり、約10.1億円の営業増益となりました。b. 資本の財源及び資金の流動性当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、運転資金は基本的に内部資金により充当しております。当社グループは装置産業ではないため、多額の設備投資は必要ではなく、長期借入金による設備投資資金の調達は現在のところ必要でない状況となっております。当社グループは基本的には、無借金経営を行いつつ内部留保を厚くすることが安定した経営に貢献するものと考えておりますが、成長に向けてのM&Aの強化の検討等においては、大型の案件などにより多額の資金が必要となった場合は、長期借り入れも視野に入れてまいります。c. 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、当社グループは、商社部門とメーカー部門が共存しており、売上高は両部門のバランスにより変動することから、経営計画においては、営業利益に絶対値目標を定め、経営を推進しております。また、当社は引き続き成長に向けてM&Aを強化する方針です。このため、短期的には営業利益が変動する可能性がありますが、長期的にはEPSを重要な経営指標と設定し、その確保のために粗利重視の経営を進め、その最大化に努めてまいります。 d. セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する分析・検討内容(セキュリティ機器)当社のセキュリティ機器事業は、マンション向けと一般法人企業向けの2つの分野で事業を展開しております。マンション向けの場合は、基本的には既設設備の更新需要を中心に直販による営業活動を行っております。契約の大半がリース契約であることから、更新物件を確実にフォローすることによって、長期的に安定した需要を確保し、毎期着実に業績を伸ばしていくことを目指しております。当連結会計年度は、マンション向け設備のリース満了による更新を着実に取り込むことに加えて、新規の分譲マンション案件も多数獲得できたことにより、業績は堅調に推移しました。来期以降につきましても、更新需要を中心として引き続き安定的に業績の拡大が図れる見込みです。一般法人企業向けに関しては、従来のセキュリティニーズに加えて、カメラとAIによる画像・映像の識別解析を連携させる新たなシステム一式のニーズが高まっており、堅調に推移しております。今後も有力代理店と連携しながら、お客様の要望する商品の品揃えを充実させ、これらの商品をタイムリーに提供することによって、業績の維持拡大に取り組んでまいります。 (カード機器及びその他事務用機器)カード機器事業及びその他事務用機器事業につきましては、カード機器事業は、病院向けでは、再来受付機や自動精算機の内製化を完了させ、粗利率の向上を図っております。金融機関向けでは、地域金融機関からキャッシュカード即時発行機の受注を取り込んでいます。その他事務用機器では、自社開発した主力となる鉄骨CADソフトの新製品「AiCad-sf」の本格販売を開始することにより業績の向上を目指す方針です。(情報機器)情報機器事業につきましては、当連結会計年度において、業務用は欧米市場における販売回復もあり増収増益となりましたが、コンシューマ向けは欧米市場の低迷が継続し減収赤字となりました。来期以降は、業務用とコンシューマ向けのカッティングマシン事業の経営資源を一本化し、経費の削減と事業運営の効率化を図り、業績回復に努めてまいります。(計測機器)計測機器事業につきましては、グラフテック株式会社の計測事業と岩崎通信機株式会社の計測部門を切り出して、2025年12月に「グラフテック岩通計測株式会社」を設立しました。リソースの最適化によるコスト削減や国内外での販売拡大とクロスセルに積極的に取り組み、販売拡大と業績の向上を目指してまいります。(情報通信)情報通信につきましては、コスト削減と利益率の高い製品への販売に注力し大幅増益となりました。また、岩崎通信機株式会社のオフィス向けビジネスホンの一部を株式会社ナカヨの工場に生産を移管し、融合による効率化を進めております。コスト削減と効率化を進展させて、売上高営業利益率のさらなる上昇を実現してまいります。(設計事業)設計事業につきましては、大型の耐震診断の受注を獲得し大幅増益で好調に推移いたしました。来期につきましては、大型の耐震診断分が剥落いたしますので減益を見込んでおります。構造設計分野全般の強みを生かして、自社の特徴を活かした取り組みを行うことにより、安定的な業績推移を目指す方針です。(その他・脱炭素システム事業)脱炭素システム事業につきましては、当連結会計年度において売上高は約10億円で前年比136%となりました。製品に対する市場認知は着実に拡がっており、テストトライアルも積み上がっております。テストトライアルから正式受注への本格化が見通せるようになり、来期は発売開始から累計売上高50億円を目指しております。
事業リスク
- M&Aに伴うリスク事業拡大のためのM&Aは重要ですが、買収先の企業が期待通りの利益を出せない場合や、買収後に予期せぬ債務が発覚した場合、減損処理などが発生し、業績や財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 市場変動と技術革新リスク市場の需要が急激に変化したり、競合他社から革新的な技術が登場したりすると、製品の需要が大幅に減少し、業績や財務状況に悪影響を与える可能性があります。常に市場動向への対応が求められます。
- カントリーリスクと為替変動海外での販売活動や海外からの部品調達が多いため、販売・購入先の国や地域の政治・経済状況の変化、または急激な為替変動が発生した場合、業績や財務状況に悪影響が生じる可能性があります。為替ヘッジなどでリスク軽減を図っています。
出典: FY2025 有価証券報告書(AI要約)
有価証券報告書「事業等のリスク」の全文を見る(年度切替)
3【事業等のリスク】当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクとして、以下のものを記載いたします。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(2026年6月30日)現在において当社グループが判断したものであります。(1) M&Aに関するリスク当社グループは、事業の拡大を図る手段として、M&Aを経営の重要課題として位置づけております。M&Aを行う際は、国内外を問わず、その対象企業の財務内容や契約関係について綿密なデューデリジェンスを行うことにより、買収によるリスクを極力回避することが必要と理解しております。しかしながら、買収先企業が価値算定時に期待した利益およびキャッシュ・フローを計上できない場合や、M&A時に検出できなかった偶発債務や未認識債務等が顕在化した場合には、減損処理の適用を含め、当社グループの業績及び財務状況に悪影響が生じる可能性があります。 (2) 製品の需要変動、競合他社の動向及び革新的技術の登場に関するリスク当社グループは、市場動向を注視し、市場の需要に合わせた製品の開発、生産及び購入を行い、適正在庫水準に留意することで、急激な需要変動への対応と余剰在庫の発生を抑制するよう努めております。しかしながら、市場動向の変化及び革新的技術の登場を含む競合他社の動向等により当社グループ製品の需要が予想を大幅に下回る事態となった場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響が生じる可能性があります。 (3) カントリーリスク及び為替変動に関するリスク当社グループは、海外への積極的な販売活動を行っております。また、一部製品においては海外メーカーより輸入供給を受けております。そのため、米中対立の影響、及び当社グループの製品を販売又は購入している国や地域の政治及び経済状況に変動及び為替変動が生じた場合、当社グループの業績及び財務状況に影響が生じる可能性があります。これに対して、生産拠点及び仕入先の変更によるカントリーリスクの軽減、及び為替変動リスクヘッジを目的とした為替マリーや為替予約による為替変動リスクの軽減を必要に応じて行っておりますが、急激な政治経済状況の変動及び為替変動により、当社グループの業績及び財務状況に悪影響が生じる可能性があります。 (4) 外部生産委託及び購入製品に関するリスク当社グループは、主要事業において、製品の生産を外部製造業者に委託、及び製品の購入を行っております。外部製造業者や購買業者とは密接な関係を保ち、安定的な製品の調達に努めておりますが、材料費の高騰、半導体部品の確保困難、製品納入の遅れ、製品の品質上の問題、自然災害の発生等、製品の調達に重大な支障をきたした場合には、当社グループの業績及び財務状況に悪影響が生じる可能性があります。 (5) 自然災害に関するリスク当社グループは、国内及び海外に事業所を展開しており、顧客もグローバルにわたっております。大規模な自然災害が発生した場合、自社及び顧客事業所の設備損傷、停電や道路状況の悪化によるサプライチェーンへの悪影響が事業活動の障害となり、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響が生じる可能性があります。 (6) 法的規制に関するリスク当社グループは、国内外で事業展開を行っているため、各国の法的規制の適用を受けております。また、将来において現在予期し得ない法的規制等が設けられる可能性があります。これらの法的規制等を遵守できなかった場合、当社グループの事業活動が制限される可能性があり、業績及び財務状況に悪影響が生じる可能性があります。 (7) 情報セキュリティに関するリスク当社グループは、情報セキュリティ管理に関する規程を定め、情報システム運営上の安全性確保及び危機管理対応の徹底に取り組んでおります。しかしながら、外部からの予期せぬ不正アクセス、コンピュータウイルス侵入等による企業機密情報・個人情報の漏洩、更には、自然災害、事故等による情報システム設備の損壊や通信回線のトラブルなどにより情報システムが不稼動となる可能性を完全に排除することはできません。このような場合は、システムに依存している業務の効率性の低下を招くほか、被害の規模によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響が生じる可能性があります。 (8) 人材の確保及び育成に関するリスク当社グループの事業活動は、経営陣、部門責任者および構成員等に依存しております。優秀な人材の確保と育成に努めておりますが、人材確保又は育成が計画どおりに行えない場合、当社グループの事業展開や経営成績に悪影響が生じる可能性があります。 (9) コンプライアンスに関するリスク当社グループは、全ての役職員が社会規範と企業倫理を理解し、良識ある企業行動を行うよう「コンプライアンス規程」の制定、行動指針を集約した「コンプライアンスマニュアル」を作成し全役職員へ配布、「内部通報制度」の運用等、様々な手段を用いて遵法意識の向上に努めております。しかしながら、万が一、役職員による故意又は過失による法令違反行為が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態等に悪影響が生じる可能性があります。 (10)訴訟・係争等に関するリスク当社グループは、事業の遂行に関して、訴訟及び規制当局による様々な法的手続きの対象になる可能性があります。現在までのところ、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす訴訟などは提起されておりませんが、業績に大きな影響を及ぼす訴訟や社会的影響の大きな訴訟などが発生し、当社グループに不利な判断がなされた場合には、当社及び当社グループの経営成績及び財政状態に悪影響が生じる可能性があります。